JP6770910B2 - Cmp装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ウェハをCMP研磨するCMP装置に関し、特にウェハをプラテンに押圧する研磨圧力をゾーンの膨縮に応じて調整可能なCMP装置に関するものである。
半導体製造分野では、シリコンウェハ等の半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という)を平坦化するウェハ研磨装置が知られている。
特許文献1記載の研磨装置は、化学的機械的研磨、いわゆるCMP(Chemical Mechanical Polishing)技術を適用したCMP装置である。このようなCMP装置は、ウェハを局所的に押圧するゾーン押圧部を備えており、ウェハの研磨形状を調整することができる。
また、上述したCMP装置では、予め設定された研磨条件に基づいて、ウェハ上に形成された膜を研磨してウェハを平坦化する。研磨条件は、ダミーウェハを実際に研磨することにより最適化されるものであり、例えば、研磨時間であれば、膜の研磨量が研磨時間に比例するという特性に基づき、研磨前のダミーウェハの膜厚を測定した上で一定時間だけダミーウェハを研磨し、その後にダミーウェハの膜厚を再度測定することにより、単位時間当たりの研磨速度が得られ、また研磨速度で研磨除去したい加工対象となるウェハの膜厚を除することにより必要な研磨時間が得られる。
特開2013−115381号公報
しかしながら、上述したようなCMP装置では、ウェハの初期膜厚が大きくばらつく場合には、同一の研磨条件で処理してもウェハ上の成膜を除去して平坦化することができないという問題があった。
また、デバイスによっては、ウェハ形状を平坦以外の形状に研磨したいというニーズがあり、このような場合には、所望の研磨形状毎に実際にダミーウェハを研磨して研磨条件を最適化しなければならないという問題があった。
そこで、ウェハの初期膜厚のばらつきや研磨後のウェハ形状に応じて適当な研磨条件を簡便に設定するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、 複数のゾーンの膨縮に応じてウェハをプラテンに押圧する研磨圧力を調整可能な研磨ヘッドと、前記ゾーンに供給される圧縮空気の圧力を調整する制御装置と、を備えるCMP装置であって、前記制御装置は、ダミーウェハを研磨した際の各ゾーンの研磨レートを前記各ゾーンの研磨レート及び各ゾーンの面積比の積の総和で除した基準研磨レート比と前記ダミーウェハを研磨した際の各ゾーンの基準圧力との関係を示す近似式を前記ゾーン毎に算出し、加工対象である加工ウェハに関する各ゾーンの所望研磨量を前記各ゾーンの所望研磨量及び各ゾーンの面積比の積の総和で除した目標研磨レート比を算出し、前記近似式及び前記目標研磨レート比に基づいて、前記加工ウェハに作用させる前記ゾーン毎の目標圧力を算出するCMP装置を提供する。
この構成によれば、ダミーウェハを研磨して得られた基準研磨レート比と研磨圧力との関係を示す近似式に加工ウェハの所望研磨量から得られる目標研磨レート比を代入すると目標圧力が算出されることにより、ウェハの初期膜厚のばらつきや研磨後のウェハ形状に応じて適当な研磨条件を簡便に設定することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、前記制御装置は、前記加工ウェハの目標残膜厚及び研磨後の加工ウェハの膜厚である実測残膜厚の乖離から、前記目標圧力を補正するCMP装置を提供する。
この構成によれば、加工ウェハの目標残膜厚と実測残膜厚の乖離に基づいて目標圧力を補正することにより、ウェハを精度良く研磨することができる。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成に加えて、記目標圧力の補正は、前記目標残膜厚と実測残膜厚との乖離幅を前記所望研磨量から減じて目標研磨レート比を再計算することによって算出されるCMP装置を提供する。
この構成によれば、加工ウェハの目標残膜厚と実測残膜厚の乖離幅を所望研磨幅から減じて再計算された目標研磨レート比及び近似式に基づいて目標圧力を補正することにより、ウェハの初期膜厚のばらつきや研磨後のウェハ形状に応じて適当な研磨条件を簡便に設定することができる。
本発明は、ダミーウェハを研磨して得られた研磨レート比と研磨圧力との関係を示す近似式と加工ウェハの所望研磨量に基づいて目標圧力を算出することにより、ウェハの初期膜厚のばらつきや研磨後のウェハ形状に応じて適当な研磨条件を簡便に設定することができる。
本発明の一実施例に係るCMP装置を模式的に示す斜視図。 研磨ヘッドの要部を模式的に示す縦断面図。 バックプレートを示す底面図。 図3のI−I線断面図。 ウェハの目標圧力を算出する手順を示すフローチャート。 最外周のゾーンに加圧した場合のウェハの研磨レートを示すグラフ。 最外周のゾーンに加圧した場合のウェハの研磨レート比を示すグラフ。 ゾーン毎に研磨レート比を平均したグラフ。 最外周のゾーンにおけるゾーン圧及び研磨レート比の関係を示すグラフ。 初期膜厚、目標残膜厚及び実測残膜厚を示すグラフ。 目標残膜厚と実測残膜厚との乖離に基づいてゾーン圧を補正した場合の目標残膜厚と実測残膜厚とを示すグラフ。
本発明は、ウェハの初期膜厚のばらつきや研磨後のウェハ形状に応じて適当な研磨条件を簡便に設定するという目的を達成するために、複数のゾーンの膨縮に応じてウェハをプラテンに押圧する研磨圧力を調整可能な研磨ヘッドと、ゾーンに供給される圧縮空気の圧力を調整する制御装置と、を備えるCMP装置であって、制御装置は、ダミーウェハを研磨した際の各ゾーンの研磨レートを各ゾーンの研磨レート及び各ゾーンの面積比の積の総和で除した基準研磨レート比とダミーウェハを研磨した際の各ゾーンの基準圧力との関係を示す近似式を前記ゾーン毎に算出し、加工対象である加工ウェハに関する各ゾーンの所望研磨量を各ゾーンの所望研磨量及び各ゾーンの面積比の積の総和で除した目標研磨レート比を算出し、近似式及び目標研磨レート比に基づいて、加工ウェハに作用させるゾーン毎の目標圧力を算出することにより実現した。
以下、本発明の一実施例に係るウェハ研磨装置1について、図面に基づいて説明する。なお、以下の実施例において、構成要素の数、数値、量、範囲等に言及する場合、特に明示した場合及び原理的に明らかに特定の数に限定される場合を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも構わない。
また、構成要素等の形状、位置関係に言及するときは、特に明示した場合及び原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似又は類似するもの等を含む。
また、図面は、特徴を分かり易くするために特徴的な部分を拡大する等して誇張する場合があり、構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。また、断面図では、構成要素の断面構造を分かり易くするために、一部の構成要素のハッチングを省略することがある。
また、以下の説明において、上下や左右等の方向を示す表現は、絶対的なものではなく、本発明の搬送保持装置の各部が描かれている姿勢である場合に適切であるが、その姿勢が変化した場合には姿勢の変化に応じて変更して解釈されるべきものである。
図1は、本発明の一実施例に係るウェハ研磨装置1を模式的に示す平面図である。ウェハ研磨装置1は、CMP装置であり、ウェハWを平坦に研磨する。CMP装置1は、プラテン2と、研磨パッド3と、研磨ヘッド4と、スラリー供給手段5と、を備えている。なお、図1中の符号6は、研磨パッド3を目立てするコンディショナーである。
プラテン2は、図示しない駆動装置上に載置されて中央の駆動軸回りに自転可能である。
研磨パッド3は、プラテン2の上面に保持されており、プラテン2の自転に応じて基板Wとの接触面が摩耗することにより基板Wが研磨される。なお、研磨パッド3は、本実施例のように円形に形成されて研磨パッド3の中央の回転軸回りに回転運動するものに限定されず、例えば、無端ベルト状に形成されて直線運動するものであっても構わない。研磨パッド3は、ウレタン製であるが、これに限定されるものではない。
研磨ヘッド4は、プラテン2の上方に配置されている。研磨ヘッド4は、図示しない駆動装置によって研磨ヘッド4の中央の回転軸回りに自転可能である。
スラリー供給手段5は、スラリー7を研磨パッド3上に吐出する。スラリー7は、プラテン2の自転に応じて研磨パッド3上に広がり、基板Wと研磨パッド3との接触領域に供給される。
スラリー7は、シリカスラリーであるが、これに限定されるものではなく、例えば、酸化剤及び研磨材を含むものである。酸化剤は、例えば、セリアスラリー、アルミナスラリー等であるが、これに限定されるものではない。
ウェハ研磨装置1の動作は、制御手段8によって制御される。制御手段8は、ウェハ研磨装置1を構成する構成要素をそれぞれ制御するものである。制御手段8は、例えばコンピュータであり、CPU、メモリ等により構成される。なお、制御手段8の機能は、ソフトウェアを用いて制御することにより実現されても良く、ハードウェアを用いて動作するものにより実現されても良い。
次に、研磨ヘッド4について詳細に説明する。図2は、研磨ヘッド4の要部を模式的に示す縦断面図である。図3は、バックプレート42を示す底面図である。図4は、図3のI−I線断面図である。
研磨ヘッド4は、ヘッド本体41と、バックプレート42と、リテーナリング43と、バッキングフィルム44と、を備えている。
ヘッド本体41は、上述した駆動装置に接続されており、研磨ヘッド4の回転軸回りに回転する。ヘッド本体41は、ヘッド本体41の下方に配置されたバックプレート42に連結されており、ヘッド本体41及びバックプレート42は連動して回転する。
バックプレート42には、バックプレート42の周縁に等間隔に離間して配置されたエアライン42aが設けられている。エアライン42aは、バックプレート42の下面42bに開口するエアフロート吹出口42cを介してバックプレート42とバッキングフィルム44との間に形成されたエア室Aに連通している。エアライン42aは、図示しないエア供給手段としてのエア供給源に接続されており、エア室Aには、エアライン42aを介してエアが導入される。エアライン42aに供給されるエアの圧力は、図示しないレギュレータによって調整される。エア室Aはリム42dを介して外部に連通されており、エア室A内の余剰の圧力はリム42dから大気へと開放される。
ヘッド本体41とバックプレート42との間には、図示しないバックプレート押圧手段が設けられている。バックプレート押圧手段は、図示しないエア供給源から供給されるエアによって膨張するエアバッグ等である。エア供給源から供給されるエアの圧力は、図示しないレギュレータによって調整される。バックプレート押圧手段は、供給されるエアの圧力に応じて、バックプレート42を押圧する。バックプレート押圧手段がバックプレート42を押圧する圧力は、エアライン42aからエア室A内に供給される圧縮空気の圧力より低圧に設定されている。
リテーナリング43は、ウェハWの周囲を囲むように配置されている。これにより、研磨加工中のウェハWの飛び出しを防止している。リテーナリング43は、リテーナリングホルダ43aと図示しないボルトで固着されている。リテーナリング43とリテーナリングホルダ43aとの間にバッキングフィルム44の外周が挟持されている。ヘッド本体41とリテーナリング43との間には、図示しないリテーナ押圧手段が設けられている。
リテーナ押圧手段は、図示しないエア供給源から供給されるエアによって膨張するエアバッグ等である。エア供給源から供給されるエアの圧力は、図示しないレギュレータによって調整される。リテーナ押圧手段は、供給されるエアの圧力に応じて、リテーナ押圧部材を介してリテーナリング43を研磨パッド3に押圧する。
バッキングフィルム44は、バックプレート42の下面42bに対向するように配置されている。バッキングフィルム44は、ウェハWを吸着保持する。
バックプレート42の下面42bには、同軸上に配置された内周側エアバッグ45a及び外周側エアバッグ45bが設けられている。内周側エアバッグ45a及び外周側エアバッグ45bは、バックプレート42の下面42bとバックプレート42に嵌着された金属製の保持プレート42eとに端部が挟持されることによりバックプレート42に取り付けられている。保持プレート42eは、図示しないボルトでバックプレート42に固着されている。内周側エアバッグ45aと外周側エアバッグ45bとは、それぞれ径の異なる円環状に形成されている。なお、以下では、内周側エアバッグ45a及び外周側エアバッグ45bを総称する場合には、単に「エアバッグ45」と称す。
エアバッグ45は、エアライン42fを介して図示しないエア供給源に接続されており、エアライン42fから供給される圧縮空気の圧力に応じて膨張する。以下、エアバッグ45によって区画されて独立して膨縮可能な領域を、研磨ヘッド4の外周側から内周側に向かって「ゾーンZ1〜Z5」とそれぞれ称す。なお、本実施例では、各ゾーンの領域をバックプレート42の中心から径方向に向かって、0〜37mmをゾーンZ5、37〜88mmをゾーンZ4、88〜114mmをゾーンZ3、114〜140mmをゾーンZ4、140〜150mmをゾーンZ5に設定した。
上述した構成により、エア室A内に供給される圧縮空気がバックプレート42を上方に持ち上げ、エア室A内を介してバックプレート42に加えられる押圧力をウェハWに伝えることで、均一な圧力分布でウェハWを研磨パッド3に押圧してウェハWを研磨することができる。
また、内周側エアバッグ45aの4つの区画および外周側エアバッグ45bの1区画、すなわちエアバッグ45の5つの区画を圧縮空気の圧力に応じてそれぞれ独立して膨張させることにより、ゾーンZ1〜Z5を選択的に加圧して、ウェハWを局所的に研磨することができる。
次に、ゾーンZ1〜Z5に供給された圧縮空気の圧力に応じてウェハを押圧する圧力の調整手順について説明する。
上述したウェハ研磨装置1では、ゾーンZ1〜Z5に供給される圧縮空気の圧力を調整することにより、ウェハWの研磨圧力を調整するものであるが、ゾーンZ1〜Z5が形成する圧力の総和はバックプレート42に作用する押圧力より小さく設定される必要があるところ、ゾーンZ1〜Z5の一部に圧縮空気を導入する場合には、圧縮空気が導入されたゾーンがバッキングフィルム44を介してウェハWを押圧してバックプレート42が反力で持ち上がることにより、圧縮空気が導入されないゾーンの圧力が低下するため、ウェハWを所望の研磨形状に研磨するためには煩雑な計算を行う必要があった。
そこで、発明者らは、鋭意検討の結果、目的とする研磨量を全体の研磨レートで除する研磨レート比という概念を導入することにより、所望の研磨形状を形成するために各ゾーンの圧力を容易に導出する方法を見出した。以下、具体的に説明する。図5は、ウェハWの目標圧力を算出する手順を示すフローチャートである。
まず、基準となるダミーウェハを異なる圧力で2回以上研磨して、バックデータを取得する。なお、「バックデータ」とは、ゾーンZ1〜Z5に所定の圧力を付与した場合に得られる単位時間当たりの研磨量である研磨レートや後述する基準圧力と基準研磨レート比との関係を示す近似式に関するデータを含み、研磨パッド3、リテーナリング43、スラリー7等を交換した場合には、その都度取得し直す必要がある。
ゾーンZ1を例に説明すると、以下の研磨条件において、ゾーンZ1の圧力を5.5psi、7.0psiに設定して研磨を行い、ウェハWの径方向に沿って配置された多数の測定点における研磨レートを測定する(工程S1)。その測定結果を図6に示す。
[研磨条件]
ウェハ圧力:4.0psi、リテーナ圧力:2.0psi
プラテン回転数:90rpm、研磨ヘッド回転数:93rpm
エアーフロー流量:30L/min、スラリー流量:300ml/min
研磨時間:120sec
次に、ゾーンZ1の圧力を5.5psi、7.0psiに設定して研磨を行った際のゾーンZ1〜Z5全体の研磨レート(以下、「全体研磨レート」と称す)を以下の式1に基づいて算出する(工程S2)。
[式1]
全体研磨レート=Σ(Sn/S)×rn
なお、式1において、Snは、n番目のゾーンの面積であり、Sは、1〜5番目までの各ゾーンの合計面積であり、Sn/Sは、n番目のゾーンの面積を各ゾーンの合計面積で除した面積比である。本実施例では、ゾーンZ1の面積は9106mm2、ゾーンZ2の面積は20522mm2、ゾーンZ3の面積は16817mm2、ゾーンZ4の面積は19837mm2、ゾーンZ5の面積は4369mm2、ゾーンZ1〜Z5の総面積は70650mm2にそれぞれ設定されている。また、rnとは、n番目のゾーンの平均研磨レートであり、各ゾーンZ1〜Z5における研磨レートの平均値である。Σ(Sn/S)×rnとは、1〜5番目までの各ゾーンの面積比とゾーンの平均研磨レートとの積の合計を示している。
式1によれば、ゾーンZ1に5.5psiを作用させた場合の全体研磨レートは、1.32μm/minであり、ゾーンZ1に7.0psiを作用させた場合の全体研磨レートは、1.40μm/minであった。
次に、研磨レート比を算出する(工程S3)。研磨レート比は、各測定点における研磨レートを全体研磨レートで除することにより得られる。研磨レート比を図7に示す。また、図7の研磨レート比をゾーン毎に平均化したものを図8に示す。
次に、ゾーンZ1の圧力(基準圧力)とゾーンZ1の平均化された研磨レート比(基準研磨レート比)との関係を示す近似式を求める(工程S4)。図8によれば、ゾーンZ1に5.5psiの圧力を作用させた場合には、ゾーンZ1の平均化された研磨レート比が0.92であり、ゾーンZ1に7.0psiの圧力を作用させた場合には、ゾーンZ1の平均化された研磨レート比が1.05であることが分かる。これらの数値を、図9に示すような横軸にゾーンZ1の基準圧力p1、縦軸にゾーンZ1の基準研磨レート比r1をそれぞれ設定した座標軸上で線形近似すると、以下の式2が成り立つことが分かる。
[式2]
r1=0.0886Xp1+0.4302
上述した工程S1〜4の手順によって、ゾーン1に異なる2つの圧力を作用させた場合について、ゾーンZ1の基準研磨レート比r1と、ゾーンZ1の基準圧力p1との関係を求めることができる。また、ゾーンZ2〜Z5についても、工程S1〜4と同様にして、各ゾーンにおける基準研磨レート比と基準圧力との関係式を求めることができる。ゾーンZ2〜Z5に関するゾーン内の基準研磨レート比とゾーンの基準圧力との関係式を式3〜6に示す。
[式3]
r2=0.0632Xp2+0.7412
なお、式3において、r2は、ゾーンZ2の平均化された基準研磨レート比であり、p2は、ゾーンZ2の基準圧力である。
[式4]
r3=0.1193Xp3+0.4955
なお、式4において、r3は、ゾーンZ3の平均化された基準研磨レート比であり、p3は、ゾーンZ3の基準圧力である。
[式5]
r4=0.1757Xp4+0.2265
なお、式5において、r4は、ゾーンZ4の平均化された基準研磨レート比であり、p4は、ゾーンZ4の基準圧力である。
[式6]
r5=0.1353Xp5+0.4856
なお、式6において、r5は、ゾーンZ5の平均化された基準研磨レート比であり、p5は、ゾーンZ5の基準圧力である。
以上が、バックデータを取得する手順である。次に、加工対象であるウェハWを研磨するあたり所望の研磨量を得るために作用させる圧力(目標圧力)を演算する。先ず、加工対象であるウェハWの研磨前の膜厚である初期膜厚を測定する(工程S5)。工程S5の測定値を表1の「初期膜厚」の欄に示す。なお、表1中のXは、ウェハWの径方向において中心からの距離である。
次に、工程S5で得られた測定値をゾーンZ1〜Z5毎に平均化する(工程S6)。本実施例で用いたウェハWの初期膜厚の各ゾーンの平均値は、ゾーンZ1からゾーンZ5の順に、768.95μm、768.33μm、768.83μm、768.82μm、768.79μmであった。
次に、加工対象であるウェハWの研磨後の膜厚である目標残膜厚を設定する(工程S7)。目標残膜厚は、ウェハWを平坦に形成するためにウェハW全面で略同一の値に設定される場合に限定されず、研磨後のウェハWを平坦以外の形状に形成したい場合にはその形状に応じて任意に設定可能である。工程S7で設定された目標残膜厚を表1の「目標残膜厚」の欄に示す。
次に、工程S7で設定した目標残膜厚をゾーンZ1〜Z5毎に平均化する(工程S8)。本実施例ではウェハWの目標残膜厚の各ゾーンの平均値は、ゾーンZ1からゾーンZ5の順に、764.58μm、765.04μm、764.91μm、764.84μm、764.79μmであった。
次に、以下の式7に基づいて、各ゾーンの目標研磨レート比Rを求める(工程S9)。
[式7]
R=ΔtZn/Σ(ΔtZn×Sn/S)
なお、式7において、ΔtZnは、n番目のゾーンの平均初期膜厚と平均目標残膜厚との差(研磨量)であり、Σ(ΔtZn×Sn/S)は、1〜5番目までの各ゾーンの研磨量と面積比との積の合計を示している。
式7に各ゾーンの面積比及び工程S6、8で得られた値を代入して得られたゾーンZ1〜Z5にそれぞれ対応した目標研磨レート比R1〜5の値を表2に示す。
工程S9で得られた目標研磨レート比R1〜R5の数値を式2〜6の基準研磨レート比に代入して、ゾーンZ1〜Z5に導入すべき目標圧力P1〜P5を求める(工程S10)。ゾーンZ1〜5毎の目標圧力P1〜P5の値を表2に示す。
このようにして、ゾーンZ1〜Z5に導入すべき目標圧力P1〜P5は、工程S1〜10によって求めることができる。しかしながら、目標圧力P1〜P5を全て導入すると、バックプレート42が反力で浮き上がる場合がある。そのような場合には、以下の手順で圧力を導入するゾーンを選択するのが好ましい(工程S11)。
具体的には、目標研磨レート比R1〜R5の内で数値が大きい上位4つのゾーン(本実施例では、ゾーンZ1、Z3〜Z5)で生じる押圧力と、ウェハWを押圧する押圧力との大小を比較する。前者は、以下の式8で算出され、後者は、ウェハWに作用する圧力(4psi)とゾーンの総面積(70650mm2)とを乗じたものである。
[式8]
Σ(Pn×Sn) (n=1、3〜5)
なお、式8において、Σ(Pn×Sn)は、1、3〜5番目までの各ゾーンの目標圧力と各ゾーンの面積との積の合計を示している。
式8の合計値がウェハWを押圧する押圧力と等しいか下回る場合には(工程S11のYes)、バックプレート42は反力で浮き上がらないものと判定し、ゾーンZ1、3〜5に上述した目標圧力P1、P3〜P5を導入する。
一方、式8の合計値がウェハWを押圧する押圧力を上回る場合には(工程S11のNo)、バックプレート42は反力で浮き上がるものと判定し、続いて、目標研磨レート比R1〜R5の内で数値が大きい上位3つのゾーン(本実施例では、ゾーンZ1、Z4、Z5)で生じる押圧力と、ウェハWを押圧する押圧力との大小を比較する。
本実施例では、ゾーンZ1、Z4、Z5の押圧力の合計がウェハWの押圧力を下回ったことから、ゾーンZ1、Z4、Z5のみに圧縮空気を導入すれば、バックプレート42の浮き上がりを抑制することができる。
このようにして得られた目標圧力P1〜P5をこの順で、7.60psi、0psi、0psi、4.43psi、3.88psiにそれぞれ設定してウェハWを研磨した結果を図10に示す。
なお、本実施例では、ウェハWの押圧力を4psiに設定した場合を例に説明したが、ウェハWの押圧力を変更する場合には、目標圧力P1、P4、P5に変更後の圧力を4で除した値を乗じるだけで目標圧力を補正することができる。
また、図10の研磨結果において、目標残膜厚と実際に研磨後に測定した膜厚(実測残膜厚)との乖離が大きい場合には、以下の手順で目標圧力P1、P4、P5を補正するのが好ましい。
すなわち、目標残膜厚と実測残膜厚との乖離の許容幅を±0.2μmに設定した場合、図10では、ゾーンZ1の領域においてこの許容幅を上回る乖離(0.23μm)が生じている。そこで、ゾーンZ1の目標残膜厚を補正前の値(764.58μm)から0.23μmを減じた補正値(764.35μm)に再設定し、工程S8〜10を再度実施することにより、表3に示すように、目標研磨レートR1が1.15に、目標圧力P1が8.16psiにそれぞれ補正される。
そして、工程S11と同様にして、バックプレート42が浮き上がらないように、目標圧力P1〜P5をこの順で、8.16psi、0psi、0psi、4.43psi、3.88psiに設定し、この条件で研磨を行った結果を図11に示す。図11では、全てのゾーンにおいて目標残膜厚と実測残膜厚との乖離が許容幅以下になっている。
このようにして、本実施例に係るウェハ研磨装置1は、ダミーウェハW0を研磨して得られた研磨レート比と研磨圧力との関係を示す近似式とウェハWの所望研磨量に基づいて目標圧力を算出することにより、ウェハWの初期膜厚のばらつきや研磨後のウェハ形状に応じて適当な研磨条件を簡便に設定することができる。
また、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り、上記以外にも種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
1 ・・・ ウェハ研磨装置
2 ・・・ プラテン
3 ・・・ 回転軸
4 ・・・ 研磨ヘッド
41・・・ ヘッド本体
42・・・ バックプレート
42a・・・エアライン
42b・・・(バックプレートの)下面
42c・・・エアフロート吹出口
42d・・・リム
42e・・・保持プレート
42f・・・エアライン
43・・・ リテーナリング
43a・・・リテーナリングホルダ
44・・・ バッキングフィルム
45・・・ エアバッグ
45a・・・内周側エアバッグ
45b・・・外周側エアバッグ
5 ・・・ スラリー供給手段
6 ・・・ コンディショナー
8 ・・・ 制御手段(制御装置)
A ・・・ エア室
W ・・・ ウェハ

Claims (3)

  1. 複数のゾーンの膨縮に応じてウェハをプラテンに押圧する研磨圧力を調整可能な研磨ヘッドと、前記ゾーンに供給される圧縮空気の圧力を調整する制御装置と、を備えるCMP装置であって、
    前記制御装置は、
    ダミーウェハを研磨した際の各ゾーンの研磨レートを前記各ゾーンの研磨レート及び各ゾーンの面積比の積の総和で除した基準研磨レート比と前記ダミーウェハを研磨した際の各ゾーンの基準圧力との関係を示す近似式を前記ゾーン毎に算出し、
    加工対象である加工ウェハに関する各ゾーンの所望研磨量を前記各ゾーンの所望研磨量及び各ゾーンの面積比の積の総和で除した目標研磨レート比を算出し、
    前記近似式及び前記目標研磨レート比に基づいて、前記加工ウェハに作用させる前記ゾーン毎の目標圧力を算出することを特徴するCMP装置。
  2. 前記制御装置は、前記加工ウェハの目標残膜厚及び研磨後の加工ウェハの膜厚である実測残膜厚の乖離から、前記目標圧力を補正することを特徴とする請求項1記載のCMP装置。
  3. 前記目標圧力の補正は、前記目標残膜厚と実測残膜厚との乖離幅を前記所望研磨量から減じて目標研磨レート比を再計算することによって算出されることを特徴とする請求項2記載のCMP装置。
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