JP6764642B2 - 免震構造及び免震構造物の施工方法 - Google Patents

免震構造及び免震構造物の施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、免震構造及び免震構造物の施工方法に関する。
柱と、柱の柱頭部に設置される免震装置とを備える免震構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−38420号公報
ところで、柱の柱頭部に免震装置が設置された場合、地震時に柱が曲げ変形すると、免震装置が傾き、免震装置の性能が低下する可能性がある。
本発明は、上記の事実を考慮し、免震装置の性能低下を抑制することを目的とする。
第1態様に係る免震構造は、下部構造体と、前記下部構造体上に立てられる複数の柱と、複数の前記柱に支持される上部構造体と、前記柱に設けられ、前記下部構造体に対して前記上部構造体を水平方向に相対変位可能にする複数の免震装置と、隣り合う前記柱に接合され、平面視にて矩形状又はL字状をなす複数の梁と、を備える。
第1態様に係る免震構造によれば、下部構造体上に立てられた複数の柱には、上部構造体が支持される。また、複数の柱には、下部構造体に対して上部構造体を水平方向に変位可能にする免震装置がそれぞれ設けられる。
ここで、隣り合う柱には、平面視にて矩形状又はL字状を成す複数の梁が接合される。これにより、隣り合う柱及び梁によってラーメン架構が構成されるため、柱の剛性(曲げ剛性)が高められる。したがって、柱に設けられた免震装置の傾き等が低減されるため、免震装置の性能低下が抑制される。
また、複数の梁は、平面視にて矩形状又はL字状を成している。この場合、矩形状又はL字状の角部に位置する所定の柱には、水平二方向に延びる2本の梁が接合される。この角部に位置する柱については、水平二方向の剛性が高められる。したがって、免震装置の性能低下がさらに抑制される。
第2態様に係る免震構造物の施工方法は、一対の柱を地盤内に設ける柱施工工程と、前記地盤を掘削して一対の前記柱の柱頭部をそれぞれ露出させる掘削工程と、一対の前記柱の柱頭部に梁を架設する梁架設工程と、一対の前記柱の柱頭部上に免震装置をそれぞれ設置する免震装置設置工程と、を備える。
第2態様に係る免震構造物の施工方法によれば、先ず、柱施工工程において、一対の柱を地盤内に設ける。次に、掘削工程において、地盤を掘削して一対の柱の柱頭部をそれぞれ露出させる。次に、梁架設工程において、一対の柱の柱頭部に梁を架設する。そして、免震装置設置工程において、一対の柱の柱頭部上に免震装置を設置する。
このように本発明では、一対の柱の柱頭部に梁を架設した後に、一対の柱の柱頭部上に免震装置を設置するため、免震装置の設置に伴う一対の柱の傾き等が低減される。したがって、免震装置の設置作業が容易になる。
また、一対の柱の柱頭部に梁を架設することより、一対の柱の剛性(曲げ剛性)が高められる。これにより、地震時における一対の柱の変形(曲げ変形)が低減される。したがって、一対の柱の柱頭部に設けられた免震装置の傾きが低減されるため、各免震装置の性能低下が抑制される。
以上説明したように、本発明によれば、免震装置の性能低下を抑制することができる。
一実施形態に係る免震構造が適用された免震構造物の免震階を示す平面図である。 図1の2−2線断面図である。 図2の一部拡大断面図である。 図1の一部拡大図である。 (A)〜(C)は、一実施形態に係る免震構造物の施工方法を説明する縦断面図である。 (A)及び(B)は、一実施形態に係る免震構造物の施工方法を説明する縦断面図である。 (A)及び(B)は、一実施形態に係る免震構造の変形例が適用された内柱を示す図3に相当する模式図である。 一実施形態に係る免震構造の変形例が適用された内柱を示す図2に相当する平面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る免震構造及び免震構造物の施工方法について説明する。なお、各図において適宜示される矢印X方向及び矢印Y方向は、互いに直交する水平二方向を示している。
(免震構造)
図1には、本実施形態に係る免震構造10が適用された免震構造物12の免震階12Aが示されている。免震構造物12は、下部構造体としての基礎20と、基礎20上に立てられた複数の外周柱16及び内柱30と、複数の外周柱16及び内柱30に設けられた複数の免震装置19,40と、複数の免震装置19,40に支持された上部構造体50(図2参照)とを備えている。
外周柱16は、例えば、鉄筋コンクリート造(RC造)とされており、免震構造物12の外周に沿って配列されている。また、隣り合う外周柱16の間には、RC造の外壁18が設けられている。この外壁18と外周柱16とは、一体化されている。これにより、外周柱16の剛性(曲げ剛性)が高められている。また、外周柱16の柱頭部には、免震装置19がそれぞれ設置されている。
免震構造物12(外周柱16)の内側には、柱としての複数の内柱30が水平二方向(矢印X方向及び矢印Y方向)に配置されている。複数の内柱30は、後述するように、CFT(Concrete Filled Steel Tube)とされている。各内柱30は、外周柱16よりも断面積が小さくされており、外周柱16よりも剛性(曲げ剛性)が低くなっている。このように剛性が低い内柱30に、本実施形態に係る免震構造10が適用されている。
すなわち、水平二方向に配列された4本の内柱30には、梁70がそれぞれ架設されている。これらの梁70は、平面視にて矩形状(ロの字状)を成している。換言すると、4本の梁70によって、平面視にて矩形状の平面架構90が形成されている。なお、本実施形態では、2つの平面架構90が不連続で島状に設けられている。以下、本実施形態に係る免震構造10について、具体的に説明する。
(下部構造体)
図2示されるように、下部構造体としての基礎20は、杭基礎とされている。この基礎20は、地盤Gに埋設された複数のコンクリート杭22と、地盤G上に設けられ、複数のコンクリート杭22に支持される鉄筋コンクリート造の基礎スラブ24とを有している。
コンクリート杭22は、コンクリート造の場所打ち杭とされている。このコンクリート杭22の杭頭部22Uによって、基礎スラブ24が支持されている。基礎スラブ24は、免震構造物12の免震階12Aの床を形成している。なお、本実施形態では、基礎スラブ24は、駐車場の床を形成している。
コンクリート杭22には、構真柱26の下部26Lが埋設されている。構真柱26の上部26Uは、コンクリート杭22の杭頭部22Uから上方へ立ち上げられており、基礎スラブ24を上下方向に貫通している。さらに、構真柱26の上部26Uは、基礎スラブ24の上面から上方へ立ち上げられている。この構真柱26の上部26Uによって、免震階12Aの内柱30が構成されている。
内柱30の柱頭部30Uには、後述する梁70が接合されている。また、内柱30の柱頭部30Uの上には、免震装置40が設けられている。つまり、本実施形態では、柱頭免震構造が採用されている。免震装置40は、例えば、積層ゴム支承とされている。この免震装置40上には、上部構造体50が構築されている。なお、上部構造体50は、免震装置19,40(図1参照)を介して外周柱16及び内柱30に支持されている。そして、複数の免震装置19,40によって、上部構造体50が下部構造体としての基礎20に対して水平方向に相対変位可能とされている。
(上部構造体)
上部構造体50は、各免震装置40上に立てられる複数の内柱52と、隣り合う内柱52の柱脚部52L間に架設される梁64とを有している。この内柱52の柱脚部52Lは、柱梁仕口部とされており、梁64の端部が接合されている。梁64は、例えば、H形鋼で形成されている。この梁64の上には、スラブ66が設けられている。
(免震装置)
図3に示されるように、免震装置40は、内柱30の柱頭部30U上に設置されている。内柱30(構真柱26)は、例えば、CFT造とされており、鋼管柱32と、鋼管柱32内に充填されるコンクリート34とを有している。内柱30の柱頭部30Uは、上方へ向かうに従って幅が広がる台形状に形成されている。この柱頭部30Uには、一対のダイアフラム36が設けられている。
一対のダイアフラム36は、例えば、通しダイアフラムとされており、上下方向に対向して配置されている。各ダイアフラム36には、コンクリート34の充填用の貫通孔38がそれぞれ形成されている。また、上側のダイアフラム36の上面には、高さ調整用の複数の調整用リブ42を介して下側ベースプレート44が設けられている。この下側ベースプレート44に、免震装置40の下フランジ部40Lが図示しないボルト及びナットによって接合されている。なお、調整用リブ42の周囲には、耐火被覆用のコンクリート46が打設されている。
上部構造体50の内柱52は、CFT造とされており、鋼管柱54と、鋼管柱54内に充填されるコンクリート56とを有している。この内柱52の柱脚部52Lは、下方へ向かうに従って幅が広がる台形状に形成されている。この柱脚部52Lには、一対のダイアフラム58が設けられている。
一対のダイアフラム58は、例えば、通しダイアフラムとされており、上下方向に対向して配置されている。各ダイアフラム58には、コンクリート56の充填用の貫通孔59がそれぞれ形成されている。また、下側のダイアフラム58の下面には、高さ調整用の複数の調整用リブ60を介して上側ベースプレート61が設けられている。この上側ベースプレート61に、免震装置40の上フランジ部40Uが図示しないボルト及びナットによって接合されている。なお、調整用リブ60の周囲には、耐火被覆用のコンクリート62が打設されている。
(梁)
図2に示されるように、隣り合う一対の内柱30の柱頭部30Uには、梁70が架設されている。梁70は、例えば、H形鋼で形成されている。この梁70は、上下のフランジ部70Aと、上下のフランジ部70Aを接続するウェブ部70Bとを有している。また、梁70の材軸方向両側の端部は、内柱30の柱頭部30Uの側面に溶接等によってそれぞれ接合(剛接合)されている。これにより、隣り合う一対の内柱30と梁70とによって、ラーメン架構72が構成されている。なお、内柱30と梁70との接合方法は、適宜変更可能である。
また、梁70の上には、オイルダンパ等の制振装置80が設置されている。つまり、梁70は、制振装置80を設置するための架台としても機能する。この制振装置80は、梁70と上部構造体50の梁64に連結されており、免震装置40の作動(せん断変形)に伴って作動し、振動エネルギーを吸収する。なお、制振装置80は、適宜省略可能である。また、梁70上には、配管や配線、ダクト等の各種の設備を設置することも可能である。
図4に示されるように、水平二方向に配列された4本の内柱30には、平面視にて矩形状を成す4本の梁70がそれぞれ架設されている。具体的には、矢印X方向に隣り合う一対の内柱30の柱頭部30Uには、梁70が架設されている。これにより、矢印X方向に2つのラーメン架構72が形成されている。これと同様に、矢印Y方向に隣り合う一対の内柱30の柱頭部30Uには、梁70が架設されている。これにより、矢印Y方向に2つのラーメン架構72が形成されている。この結果、4本の内柱30の水平二方向(矢印X方向及び矢印Y方向)の剛性がそれぞれ高められている。
次に、本実施形態に係る免震構造物の施工方法の一例について説明する。
本実施形態では、いわゆる逆打ち工法によって免震構造物12を施工する。具体的には、先ず、図5(A)に示されるように、柱施工工程において、コンクリート杭22用の複数の縦孔を地盤Gに形成し、これらの縦孔にコンクリートを打設してコンクリート杭22を形成する。なお、地盤Gには、免震構造物12(図1参照)の外周に沿って、図示しない山留め壁を構築しておく。
次に、硬化前のコンクリート杭22内に、構真柱26を構成する鋼管柱32の下部26Lをそれぞれ挿入する。この際、構真柱26の柱頭部が、免震装置40の設置位置(設置高さ)に対応する深度に達するように、構真柱26の下部26Lをコンクリート杭22に挿入する。また、コンクリート杭22に構真柱26を挿入した後、縦孔は適宜埋め戻す。
次に、図5(B)に示されるように、掘削工程(一次掘削工程)において、地盤Gを掘削し、隣り合う構真柱26の柱頭部、すなわち隣り合う内柱30の柱頭部30Uを露出させる。次に、構真柱26を構成する鋼管柱32にコンクリート34(図3参照)を充填して、CFT造の構真柱26を形成する。この構真柱26の上部26Uによって、免震階12Aの内柱30が形成される。
次に、図5(C)に示されるように、梁架設工程において、矢印X方向に隣り合う一対の内柱30の柱頭部30Uに、梁70を架設する。この際、図4に示されるように、矢印Y方向に隣り合う一対の内柱30の柱頭部30Uにも梁70を架設する。
次に、図3に示されるように、内柱30の柱頭部30Uの上面に、複数の調整用リブ42を介して下側ベースプレート44を接合する。この際、調整用リブ42によって、下側ベースプレート44の高さを調整する。
次に、図6(A)に示されるように、免震装置設置工程において、隣り合う一対の内柱30の柱頭部30U上に設けられた下側ベースプレート44(図3参照)の上に免震装置40をそれぞれ設置し、免震装置40の下フランジ部40Lと下側ベースプレート44とを図示しないボルト等によって接合する。
次に、上部構造体施工工程において、免震装置40の上に、上部構造体50の内柱52及び梁64を設置する。また、図3に示されるように、内柱52の柱脚部52Lの下面に調整用リブ60を介して上側ベースプレート61を接合し、当該上側ベースプレート61と免震装置40の上フランジ部40Aとを図示しないボルト等によって接合する。この際、調整用リブ60によって、上側ベースプレート61の位置を適宜調整する。
次に、図6(B)に示されるように、上部構造体施工工程の後に、若しくは上部構造体施工工程と並行して、掘削工程(二次掘削工程)を行う。この掘削工程では、コンクリート杭22の杭頭部22Uに達するまで地盤Gを掘削するとともに、掘削底にコンクリートを打設して基礎スラブ24を構築する。これにより、免震階12Aを形成する。
このように本実施形態では、隣り合う一対の内柱30の柱頭部30Uに梁70を架設した後に、当該内柱30の柱頭部30U上に免震装置40をそれぞれ設置する。そのため、免震装置40の設置に伴う一対の内柱30の傾き等が低減される。したがって、免震装置40の設置作業が容易になる。
また、隣り合う一対の内柱30の柱頭部30Uのみを地盤Gから露出させ、当該柱頭部30Uに梁70を架設するとともに、当該柱頭部30U上に免震装置40を設置する。これにより、地盤Gの地表面を足場として梁70及び免震装置40を施工することができる。したがって、梁70及び免震装置40の施工性が向上する。
また、掘削工程(二次掘削固定)では、一対の内柱30の柱頭部30Uに梁70を架設した状態で、地盤Gを掘削する。これにより、掘削に伴う一対の内柱30(構真柱26)の傾き等が抑制される。
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態によれば、図2に示されるように、基礎スラブ24から立ち上げられた内柱30の柱頭部30Uは、免震装置40を介して上部構造体50の内柱52に接合されている。つまり、本実施形態では、柱頭免震構造が採用されている。これにより、免震階12Aの階高を高くすることができるため、免震階12Aの有効利用を図ることができる。
一方、免震装置40を介して内柱30の柱頭部30Uを上部構造体50の内柱52に接合すると、柱頭部30Uの固定度が低くなり、内柱30が片持ちのような状態で基礎スラブ24に支持されることになる。そのため、地震時に、内柱30の曲げ変形量が大きくなり易い。そして、内柱30の曲げ変形量が大きくなると、免震装置40が傾き、免震装置40の性能が低下する可能性がある。
これに対して本実施形態では、隣り合う一対の内柱30の柱頭部30Uに梁70が架設されている。これにより、隣り合う一対の内柱30と梁70とによってラーメン架構72が構成されるため、一対の内柱30の剛性(曲げ剛性)が高められる。したがって、一対の内柱30に設けられた免震装置40の傾き等が低減されるため、免震装置40の性能低下が抑制される。
また、図4に示されるように、水平二方向(矢印X方向及び矢印Y方向)に配列された4本の内柱30に、平面視にて矩形状を成す4本の梁70が架設されている。具体的には、矢印X方向に隣り合う一対の内柱30の柱頭部30Uには、梁70が架設されている。これにより、矢印X方向に2つのラーメン架構72が形成されている。これと同様に、矢印Y方向に隣り合う一対の内柱30の柱頭部30Uには、梁70が架設されている。これにより、矢印Y方向に2つのラーメン架構72が形成されている。
したがって、本実施形態では、4本の内柱30について、水平二方向(矢印X方向及び矢印Y方向)の剛性がそれぞれ高められる。よって、4本の内柱30の柱頭部30Uに設置された免震装置40の性能低下がさらに抑制される。
ところで、免震階12Aにおいて、梁70が設置された部分では、天井高が部分的に低くなる。一方、本実施形態では、図1に示されるように、平面視にて矩形状を成す2つの平面架構90が、連続せずに島状に配置されている。これにより、例えば、各平面架構90の下を普通自動車等の駐車スペースとして使用する一方で、2つの平面架構90の間に大型バス等の通路を形成することができる。したがって、免震階12Aの有効利用を図ることができる。さらに、2つの平面架構90は、例えば、免震構造物12のコア部として使用することができる。
また、図2に示されるように、一対の内柱30の柱頭部30Uに架設された梁70上には、制振装置80等を設置することができる。したがって、梁70とは別に、制振装置80用の架台を設置する必要がないため、コストを削減することができる。
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、内柱30の柱頭部30Uに免震装置40を設置したが、上記実施形態はこれに限らない。例えば、図7(A)に示されるように、免震装置40は、内柱30の柱脚部30Lと基礎スラブ24との間に設置しても良い。この場合、隣り合う一対の内柱30の柱脚部30Lの間に梁70を架設することにより、内柱30の曲げ剛性を効率的に高めることができる。
また、例えば、図7(B)に示されるように、内柱30を下側内柱91と上側内柱92とに分割し、これらの下側内柱91と上側内柱92との間に免震装置40を設置しても良い。この場合、隣り合う一対の下側内柱91の柱頭部91Uに梁70Uを架設することにより、下側内柱91の剛性を効率的に高めることができる。また、隣り合う一対の上側内柱92の柱脚部30Lに梁70Lを架設することにより、上側内柱92の剛性を効率的に高めることができる。なお、梁70U及び梁70Lの何れか一方は、省略されても良い。
また、上記実施形態では、水平二方向に配列された複数の内柱30に、平面視にて矩形状の成す複数の梁70を架設したが、上記実施形態はこれに限らない。例えば、図8に示されるように、水平二方向に配列された複数の内柱30には、平面視にてL字状を成す不複数(2本)の梁70を架設しても良い。この場合、梁70が接合された内柱30の剛性が高められる。したがって、当該内柱30に設けられた免震装置40の性能低下が抑制される。
また、L字状の角部Cに位置する内柱30については、水平二方向に延びる梁70が接合される。そのため、角部Cの内柱30については、水平二方向(矢印X方向及び矢印Y方向)の剛性が高められる。したがって、角部Cの内柱30に設置された免震装置40の性能低下がさらに抑制される。
また、例えば、平面視にて矩形状又はL字状を成す複数の梁70間に、水平ブレースや床(スラブ)等の補剛部材を設け、梁70が接合された内柱30の剛性をさらに高めることも可能である。
また、上記実施形態では、免震階12Aにおいて、一対の内柱30間に梁70を架設したが、例えば、内柱30と外周柱16とに梁70を架設しても良いし、一対の外周柱16間に梁70を架設しても良い。
また、上記実施形態では、内柱30がCFT造とされるが、内柱30は、鉄骨造やRC造、SRC造等であっても良い。これと同様に、上記実施形態では、梁70が鉄骨造とされるが、梁70は、RC造、SRC造等であっても良い。
また、上記実施形態では、免震装置40が積層ゴム支承とされるが、免震装置は、例えば、滑り支承や転がり支承等であっても良い。
また、上記実施形態では、免震構造物12が地下基礎免震とされるが、上記実施形態はこれに限らない。上記実施形態に係る免震構造10は、免震構造物12の中間階(中間階免震)に適用することも可能である。
また、上記実施形態では、いわゆる逆打ち工法によって免震構造物12を施工したが、免震構造物12は、他の施工方法によって形成しても良い。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 免震構造
12 免震構造物
20 基礎(下部構造体)
30 内柱(柱)
30U 柱頭部
40 免震装置
50 上部構造体
70 梁
70U 梁
70L 梁

Claims (2)

  1. 下部構造体と、
    前記下部構造体上に立てられるとともに外周柱の内側に配置される複数の内柱と、
    複数の前記内柱に支持される上部構造体と、
    前記内柱に設けられ、前記下部構造体に対して前記上部構造体を水平方向に相対変位可能にする複数の免震装置と、
    隣り合う前記内柱にそれぞれ架設された複数の梁によって平面視にて矩形状又はL字状に形成されるとともに連続しない平面架構と、
    を備える免震構造。
  2. 外周柱の内側に配置される複数の内柱を地盤内に設ける柱施工工程と、
    前記地盤を掘削して複数の前記内柱の柱頭部をそれぞれ露出させる掘削工程と、
    複数の前記内柱の柱頭部に梁をそれぞれ架設し、平面視にて矩形状又はL字状をなすとともに連続しない平面架構を形成する梁架設工程と、
    複数の前記内柱の柱頭部上に免震装置をそれぞれ設置する免震装置設置工程と、
    を備える免震構造物の施工方法。
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