JP6763958B2 - コポリマーおよびその使用 - Google Patents

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Description

本発明は、コポリマー、その合成、およびコポリマーの使用に関する。
ポリマーは、従来はポリマーを流体中に取り込むことによって流体のレオロジーを改変するために使用されてきた。石油系燃料、例えば、ガソリンおよびディーゼル燃料の流れおよびスプレー特性を調整するために使用され得るポリマーに対する必要性がある。
そのようなものとしての液体炭化水素燃料は、典型的には可燃性でない。それらは、燃焼するためにまず気化させられ、空気、または酸素と混合されなければならない。中間蒸留物またはより重質の石油燃料留分は蒸気圧が低いので、効率的な霧化がこのような燃料の燃焼の重大な側面である。
霧化は、微細な液体燃料粒子を発生させ、その大きな表面積は、速い気化、したがって急速で効率的な燃焼ももたらす。効率的な霧化によってさえも、化学量論的燃焼は達成することができない。この点で、燃焼プロセスおよび設備の時間および寸法スケールで完全な混合の状態に到達することができないことによる制限が課せられている。したがって、完全燃焼させるためには、系に過剰空気を供給することが必要である。
過剰空気は、完全燃焼をもたらす範囲内では、燃焼効率を増加させるのに役立つ。しかしながら、多過ぎる空気は、熱回収の減少をもたらし得る。燃焼プロセスに関与しない酸素のすべておよび空気中の窒素のすべてが加熱され、したがって、煙突から熱を運び出す。さらに、過剰空気が多ければ多いほど、系を通っての質量流量は多くなり、かつ熱伝達のための時間スケールは短くなる。したがって、効率的な燃焼および熱回収の達成には、最適化された燃焼室および熱回収系の設計と相まって霧化と過剰空気との微妙なバランスが必要とされる。
英国特許第1569344号明細書は、燃焼効率を改善する試みで燃料特性を改変するための、ポリマー、特にポリイソブチレンの使用に関する。ポリイソブチレンに関連する問題は、取り扱うことが非常に困難であることが見出され、これはその−75℃のTgによって例示される。ポリラウリルメタクリレートのような他の公知のポリマーも、このような低いTgの欠点をもつ。他のポリマー、例えば、ポリイソボルニル(メタ)アクリレートは、許容されるコストで所望のレオロジー特性を与えず、かつ不十分な溶解度の欠点をもつことが見出された。欧州特許第1260278号明細書には、80重量%のイソボルニル(メタ)アクリレートおよび20重量%以下の他のモノマーについて構成する樹脂を含有するコーティング組成物が開示されている。比較的高いTgを有する大部分のポリマーのように、開示されたポリマーは、ポリマーの不十分な溶解度の欠点をもち、それらを液体のレオロジーの変化に不適当にすることが見出された。したがって、特に燃料において、液体、例えば、石油系燃料のレオロジーを、妥当なコストで改変し、かつ許容される溶解度を有することができる代替ポリマーに対する必要性が依然として存在する。
本発明の目的は、石油系燃料を使用して運転される内燃機関における燃焼効率に積極的に影響を与える得る方法で、このような燃料のレオロジーを改変することができるポリマーを提供することである。別の目的では、ポリイソボルニル(メタ)アクリレートよりも燃料効率でより良好な性能を有するポリマーが提供される。別の目的では、ポリイソボルニル(メタ)アクリレートに少なくとも等しい取扱いおよび性能特性を有するが、価格がより低いポリマーが提供される。
本発明者らは、この目的が、本発明によるポリマーによって少なくとも部分的に満たされ得ることを見出し、これは、これから詳細にさらに説明される。
より良好な取扱い特性を有するが、燃料で使用される場合に燃料効率の改善で能動的であるポリマーの探索において、出願人は予想外にも、このようなポリマーが、それらが特定量の1種または複数の二環式(メタ)アクリレートエステルおよび特定量のスチレンを含む場合に結果として生じることを見出した。このポリマーは、慣用のポリイソボルニル(メタ)アクリレートよりも良好な価格/性能を有することも見出された。
したがって、本発明は、以下のモノマー:
・ 80重量%超の1種または複数の二環式(メタ)アクリレートエステル、
・ 20重量%未満の、スチレンと任意選択のさらなるエチレン性不飽和モノマーとの組合せ
を共重合させることにより得ることができるコポリマーに関する。
ポリマーを含有する流体のレオロジーを改変するために適当であるべき本発明のポリマーのために、ポリマーは、前記流体に十分に可溶性でなければならない。流体は任意の流体であり得る。ある実施形態において、それは燃料でない。本文書全体を通して、任意の流体における十分な可溶性は、曇り点を分析することによって決定される。曇り点は、80:20のペトロディーゼル:ガス対液体ディーゼル燃料(v/v)中のポリマーの2重量%溶液を使用して決定される。十分な溶解度は、10℃未満の曇り点であると定義される。好ましくは、曇り点は、ポリマーがほぼ0℃の温度で溶液から析出しないように0℃未満である。この分析に使用される曇り点決定に関する詳細は、以下の実験のセクションで見られる。
二環式(メタ)アクリレートエステルは、6員の炭素原子架橋環に結合した(メタ)アクリロイル基を有し、前記モノマーの基には、デカヒドロナフチル(メタ)アクリレート、およびアダマンチル(メタ)アクリレートのような生成物が含まれるが、好ましいのは、式(I)
(式中、
Rは、Hまたは−CHであり、
Aは、−CH−、−CH(CH)−または−C(CH−であり、
1個または複数のMは、二環式環のいずれかの炭素、好ましくは6員環の炭素原子に共有結合しており、水素、ハロゲン、メチルおよびメチルアミノ基、またはそれらの複数からなる群から選択される)
による生成物である。二環式(メタ)アクリレートエステルの非限定的な例には、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、フェンチル(メタ)アクリレート、イソフェンチル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、シス,(エンド)3−メチルアミノ−2−ボルニル(メタ)アクリレート、1,4,5,6,7,7−ヘキサクロロビシクロ[2.2.1]−ヘプタ−5−エン−2−オール(メタ)アクリレート(HCBOMA)および1,4,5,6,7,7−ヘキサクロロビシクロ[2.2.1]−ヘプタ−5−エン−2メタノール(メタ)アクリレート(HCBMA)、ならびにこのような二環式(メタ)アクリレートの混合物が含まれる。塩素化化合物は、それらが燃焼される場合に腐食性HClを放出し得るのであまり好ましくない。適当な二環式(メタ)アクリレートエステルは、イソボルニルメタクリレートである。二環式(メタ)アクリレートエステルは、それ自体公知であり、公知の方法で調製されてもよいか、または商業的供給元から得られてもよい。二環式(メタ)アクリレートは、好ましくは、重合される場合、液体、好ましくは燃料、より好ましくは80:20ペトロディーゼル:ガス対液体ディーゼル燃料に可溶性であるホモポリマーを形成するモノマーから選択される。
任意選択で存在するエチレン性不飽和モノマーとしては、以下のものが挙げられる:
1.(メタ)アクリロイル基が、C8〜C24アルキル基、好ましくはC10〜C22基と本明細書で定義される脂肪アルキル基(これは、直鎖または分岐、置換または非置換、飽和または不飽和であり得る)に結合している化合物である、脂肪アルキル(メタ)アクリレート。脂肪アルキル(メタ)アクリレートの例には、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、メタクリル酸エステル13.0(CAS番号:90551−76−1)、テトラデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、メタクリル酸エステル17.4(CAS番号:90551−84−1)、およびステアリル(メタ)アクリレートが含まれる。好ましい脂肪アルキル(メタ)アクリレートは、重合される場合、ディーゼル燃料に可溶性であるホモポリマーを形成するモノマーから選択される。別の実施形態において、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、メタクリル酸エステル13.0(CAS番号:90551−76−1)、メタクリル酸エステル17.4(CAS番号:90551−84−1)、および/またはステアリル(メタ)アクリレートが使用される。さらに別の実施形態において、ラウリル(メタ)アクリレートおよび/またはメタクリル酸エステル13.0(CAS番号:90551−76−1)が使用される。適当には、ラウリルメタアクリレートが使用される;
2.芳香族基に結合したビニル基を有する、スチレン以外の芳香族ビニルモノマー。例には、置換スチレン、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、およびそれらの混合物が含まれる。好ましい置換スチレンには、オルト−、メタ−および/またはパラ−アルキル、アルキルオキシまたはハロゲン置換スチレン、例えば、メチルスチレン、4−tert−ブチルスチレン、tert−ブチルオキシスチレン、2−クロロスチレンおよび4−クロロスチレンが含まれる。芳香族ビニルモノマーは、好ましくは、重合される場合、液体、好ましくは燃料、より好ましくは80:20ペトロディーゼル:ガス対液体ディーゼル燃料に可溶性でないホモポリマーを形成するモノマーから選択される;
3.上で定義された群1および群2中のモノマーとは異なるエチレン性不飽和モノマー。このような他のモノマーの例には、低級アルキル(メタ)アクリレート(ここで、低級アルキルは、8個未満の炭素原子を有するアルキル基を意味する)、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレートおよびヘキシル(メタ)アクリレート、ならびにカチオン性、非イオン性およびアニオン性エチレン性不飽和モノマー(限定されないが、エチレン性不飽和酸、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミド、(3−アクリルアミドプロピル)−トリメチル−アンモニウムクロリド、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、ビニルホルムアミド、ビニルアセトアミド、およびN−ビニルカプロラクタムを含む)が含まれる。
本発明のある実施形態において、任意選択で存在するエチレン性不飽和モノマーのいずれかについて、前記モノマーは、燃焼時に排ガス系中に腐食性生成物、例えば、それぞれ、HClおよびHSOをもたらす、塩素または他の元素、例えば、硫黄を含まない。
ある実施形態において、使用されるエチレン性不飽和モノマーは、前記エチレン性不飽和モノマーが燃料中に存在する場合、NOx化合物の放出を増加させる元素を含まない。
さらに別の実施形態において、エチレン性不飽和モノマーはすべて、燃料中で使用され、前記燃料が燃焼される場合、得られたポリマーが、前記燃料を燃焼させる機関によって発生される1kW当たりのNOx化合物の放出の減少をもたらすように選択される。
さらに別の実施形態において、エチレン性不飽和モノマーはすべて、得られたポリマーが、燃料中で使用され、前記燃料が燃焼される場合、前記燃料を燃焼させる機関によって発生される1kW当たりの粒状物質の放出の減少(ポリマーなしの同じ燃料の燃焼と比較された)をもたらすように選択される。
コポリマーは、当業者に公知のビニル付加重合、例えば、限定されないが、溶液重合、沈殿重合、および分散重合(懸濁重合および乳化重合を含む)のための慣用方法によって合成されてもよい。
ある実施形態において、ポリマーは、懸濁重合によって形成され、ここでは、水に不溶性または水に難溶性であるモノマーが、水中の液滴として懸濁される。モノマー液滴の懸濁は、機械的攪拌および安定剤の添加によって維持される。表面活性ポリマー、例えば、セルロースエーテル、ポリ(ビニルアルコール−co−酢酸ビニル)、ポリ(ビニルピロリドン)、ならびに(メタ)アクリル酸含有ポリマーおよびコロイド状(水不溶性)無機粉末のアルカリ金属塩、例えば、リン酸三カルシウム、ヒドロキシアパタイト、硫酸バリウム、カオリン、およびケイ酸マグネシウムが安定剤として使用され得る。さらに、少量の界面活性剤、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが、安定剤と一緒に使用され得る。重合は、油溶性開始剤を使用して開始される。適当な開始剤には、ペルオキシド、例えば、ベンゾイルペルオキシド、ペルオキシエステル、例えば、tert−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、およびアゾ化合物、例えば、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)が含まれる。重合の完了時に、固体ポリマー生成物は、ろ過によって反応媒体から分離され、水、酸、塩基、または溶媒で洗浄されて、未反応モノマーまたは遊離安定剤を除去することができる。
別の実施形態において、ポリマーは、乳化重合によって形成され、ここでは、1種または複数のモノマーが水性相に分散され、重合は、水溶性開始剤を使用して開始される。モノマーは、典型的には水不溶性または水に非常に難溶性であり、界面活性剤または石鹸が、水性相中のモノマー液滴を安定化させるために使用される。重合は、膨潤ミセルおよびラテックス粒子内で行われる。乳化重合中に存在してもよい他の成分には、分子量を制御するための連鎖移動剤、例えば、メルカプタン(例えば、ドデシルメルカプタン、水性相の極性を調整するための少量の水溶性有機溶媒、例えば、これらに限定されないが、アセトン、2−ブタノン、メタノール、エタノール、およびイソプロパノール、ならびにpHを制御するための電解質が含まれる。適当な開始剤には、過硫酸イオンのアルカリ金属またはアンモニウム塩、例えば、過硫酸アンモニウム、水溶性アゾ化合物、例えば、2,2’−アゾビス(2−アミノプロパン)ジヒドロクロリド、ならびにレドックス系、例えば、Fe(II)およびクメンヒドロペルオキシド、ならびにtert−ブチルヒドロペルオキシド−Fe(II)−アスコルビン酸ナトリウムが含まれる。適当な界面活性剤には、アニオン性界面活性剤、例えば、脂肪酸石鹸(例えば、ステアリン酸ナトリウムまたはカリウム)、硫酸塩およびスルホン酸塩(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)、スルホコハク酸塩(例えば、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム);非イオン性界面活性剤、例えば、オクチルフェノールエトキシレートならびに直鎖および分岐アルコールエトキシレート;カチオン性界面活性剤、例えば、セチルトリメチルアンモニウムクロリド;ならびに両性界面活性剤が含まれる。アニオン性界面活性剤、およびアニオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤との組合せが、最も一般に使用される。ポリマー安定剤、例えば、ポリ(ビニルアルコール−co−酢酸ビニル)も、界面活性剤として使用され得る。水性媒体を含まない固体ポリマー生成物は、最終エマルジョンの脱安定化/凝集、続いてのろ過、ラテックスからのポリマーの溶媒沈殿、またはラテックスのスプレー乾燥を含む、いくつかのプロセスによって得ることができる。
当業者は、ある特定の界面活性剤および開始剤系が、燃料中で望ましくない残留物をポリマー中に残し得ることを理解する。再度、これらには、硫黄含有種、ならびにハロゲン化物、ならびに一価および多価金属、またはそれらのイオンが含まれてもよい。このような残留物を残さない代替の界面活性剤および開始剤が選択され得るか、またはいかなる望まれない残留物も除去もしくは最小限にする単離/精製プロセスが選択され得る。
ある実施形態において、本発明は、以下のモノマー:
・ 80重量%超の1種または複数の二環式(メタ)アクリレートエステル、
・ 20重量%未満のスチレン、および任意選択のさらなるエチレン性不飽和モノマー
を共重合させることによって得ることができるコポリマーに関する。
ある実施形態において、コポリマーは、
80重量%超〜99.95重量%までの二環式(メタ)アクリレートエステル(a)、
0.05〜15重量%のスチレン(b)、および
モノマー(a)または(b)ではない任意選択のエチレン性不飽和モノマー(c)
から重合される。
本文書全体を通して、コポリマーを構成するモノマーの重量パーセント(重量%)は、使用されるモノマーの全重量に基づき、モノマーの全重量は合計すると100重量%になる。
ある実施形態において、コポリマーは、
81〜99.95重量%、好ましくは82〜99.95重量%、より好ましくは83〜99.95重量%、さらにより好ましくは85〜99.95重量%、最も好ましくは90〜99.95重量%の二環式(メタ)アクリレートエステル(a)、
0.05〜12重量%、好ましくは1〜10重量%、より好ましくは2.5〜8.0重量%のスチレン(b)、および
モノマー(a)または(b)ではない0〜19重量%、好ましくは0〜18重量%、より好ましくは0〜15重量%のエチレン性不飽和モノマー
から重合される。
実施形態のそれぞれについて、モノマー(a)およびモノマー(b)の総計は、全モノマー組成物の83重量%よりも大きいか、またはそれに等しく、より好ましくは90重量%よりも大きいか、またはそれに等しく、最も好ましくは95重量%よりも大きいか、またはそれに等しく、最も好ましくは99重量%よりも大きいか、またはそれに等しいことが好ましい。
好ましくは、各実施形態において、a)またはb)ではない他のエチレン性不飽和モノマーの量は、10重量%を超えず、より好ましくは5重量%を超えず、さらにより好ましくは1重量%を超えず、ある特定の実施形態において、モノマーa)、およびスチレンは一緒に、コポリマーを形成するために使用されるモノマーの100重量%を構成する。
ある条件では、コポリマーは、少なくとも1種の二環式(メタ)アクリレートエステル、少なくとも1種の脂肪アルキル(メタ)アクリレート、および少なくとも1種の低級アルキル(メタ)アクリレートから構成されない。また、それらは、少なくとも1種の二環式(メタ)アクリレートエステル、少なくとも1種の脂肪アルキル(メタ)アクリレート、少なくとも1種の低級アルキル(メタ)アクリレート、および少なくとも1種の芳香族ビニルモノマーのコポリマーでなくてもよく、特に二環式(メタ)アクリレートの重量パーセントが芳香族ビニルモノマーの量よりも15重量パーセント超高いコポリマーでなくてもよい。この条件のある実施形態において、コポリマーは、20重量%超、好ましくは10重量%超、より好ましくは5重量%超の脂肪アルキル(メタ)アクリレートを含む。この条件の別の実施形態において、コポリマーは、20重量%超、好ましくは10重量%超、より好ましくは5重量%超の低級アルキル(メタ)アクリレートを含む。
別の条件において、コポリマーは、少なくとも1種の二環式(メタ)アクリレートエステル、少なくとも1種の脂肪アルキル(メタ)アクリレート、任意選択で少なくとも1種の芳香族ビニルモノマー、および任意選択で他のエチレン性不飽和モノマーから構成されない。この条件のある実施形態において、コポリマーは、20〜95重量%の二環式(メタ)アクリレートエステル、5〜80重量%、好ましくは5〜40重量%の脂肪アルキル(メタ)アクリレート、65重量%までの芳香族ビニルモノマー、および任意選択で、他のエチレン性不飽和モノマーから構成されない。この条件のある実施形態において、コポリマーは、20重量%超、好ましくは10重量%超、より好ましくは5重量%超の脂肪アルキル(メタ)アクリレートを含む。この条件の別の実施形態において、コポリマーは、20重量%超、好ましくは10重量%超、より好ましくは5重量%超の芳香族ビニルモノマーを含む。この条件の別の実施形態において、コポリマーは、20重量%超、好ましくは10重量%超、より好ましくは5重量%の他のエチレン性不飽和モノマーを含む。
意外なことに、スチレンのホモポリマーは、80:20ペトロディーゼル:ガス対液体ディーゼル燃料中で非常に高い曇り点(>150℃)を有するが、少量のこのモノマーは、イソボルニルメタクリレートと共重合されて、12.5℃未満の望ましい曇り点を有する非常に可溶性のコポリマーを与えることができることが見出された。その上、スチレンについての非常に特定の濃度範囲において、コポリマーの曇り点は、0.5〜3℃の曇り点を有するポリ(イソボルニルメタクリレート)の曇り点よりもさらにより低いことが見出された。好ましい実施形態において、コポリマーは、0℃より低い曇り点を有する。
そのように望まれる場合、特にポリマーの分子量および分子量分布を制御するために、および/またはポリマーの溶液のレオロジー挙動を制御するために、少量のジビニルベンゼンをモノマーのミックス中に使用することができる。典型的には、ジビニルベンゼンレベルは、5%未満、好ましくは2%未満、より好ましくは1%未満である。
本発明のコポリマーにおいて、モノマーは、任意の方法で、例えば、ブロックでまたはランダムに配置されてもよい。好ましくは、コポリマーは、ランダムに配置されたコポリマーである。
本発明のコポリマーの重量平均分子量(Mw)は、実験のセクションで提示される方法に従って測定される場合、好ましくは少なくとも200,000D、250,000D、または少なくとも400,000Dである。このようなポリマーについて、それらが溶解される流体のレオロジーに対する影響は、非常にコスト効率的である。上方の分子量は、それが使用されることが意図される流体中の溶解度によって決定される。適当なMwは、50,000,000以下、好ましくは25,000,000未満である。本発明の組成および100,000〜50,000,000、好ましくは250,000〜5,000,000Dの分子量を有するポリマーは、低濃度で有用であることが見出され、これは、それらを燃料中での適用、特に燃料のための添加剤パッケージでの使用に特に適当なものとした。本発明のコポリマーの多分散性指数(PDI)、すなわち、Mw/Mnは、適当には1〜10、好ましくは1〜5である。したがって、ある実施形態において、本発明のポリマーのMnは、20,000Dまたはそれ以上である。
本発明のコポリマーのガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)によって決定して、好ましくは50〜220℃、より好ましくは65〜210℃、および別の実施形態において、95〜200℃である。本文書において、ガラス転移温度(Tg)は、以下のプログラムによってDSC Q200(TA Instruments、New Castle、Delaware)を使用して測定した:
1)20℃で15分の等温でDSC実行を開始する;
2)材料のTgのおよそ20℃超まで10℃/分で温度を傾斜させる;
3)その温度で等温を5分間実行する;
4)Tgの20℃超から20℃まで20℃/分で温度を下降させる;
5)20℃で等温を5分間実行する;
6)60秒間ごとに±1.280℃のプロセス条件で調整モードを開始する;
7)温度を180℃まで2℃/分で傾斜させる。
ポリマーの組成は、重合中に供給されるモノマーの相対量から信頼できるものとして推定できる。あるいは、コポリマーの組成は、Varian MR−400MHzおよび/またはAgilent DD2 MR 500MHz NMR分光計を使用して炭素−13 NMRスペクトルから適当に決定される。
本発明のポリマーは、有利には燃焼機関の運転に適する石油系燃料、例えば、ガソリンおよびディーゼル燃料として慣例的に知られた燃料に添加される。ポリマーは、好ましくは燃焼効率改善効果を得るのに有効な量で燃料に添加される。典型的には、本発明のポリマーは、10,000ppm(百万部当たりの部数)未満、例えば、5、10、50、100または500ppmから、好ましくは3000または5,000ppmまでの濃度で燃料に添加される。用語「ppm」は、1kg当たり1mgに等しい。ある実施形態において、コポリマーは、好ましくは燃料組成物の全重量に基づいて、10ppm〜300ppmの範囲、より好ましくは10ppm〜100ppm、例えば、25ppm〜80ppmの範囲の量で燃料組成物中に存在する。
本発明のコポリマーの利点は、(1)それらが、慣用ポリマーよりも石油系燃料の流れおよびスプレー特性を調整するのにより適している;(2)コポリマーの曇り点は、0℃の温度でポリマーの取扱いを可能にするのに十分低い;(3)これらのコポリマーのコストは、ポリ(イソボルニルメタクリレート)および他の慣用ポリマーのものよりも低い;ならびに(4)それらは、燃料での使用のための添加剤パッケージで使用することができることである。
本明細書で使用される場合、「ガソリン」は、当技術分野で一般に知られているとおりに、火花点火機関の実行に適する液体炭化水素系燃料を指し、石油原料、再生可能原料、およびそれらの混合物のような燃料を含む。
本明細書で使用される場合、「ディーゼル」は、当技術分野で一般に知られているとおりに、圧縮点火機関の運転に適する液体炭化水素系燃料を指し、石油原料、再生可能原料、およびそれらの混合物のような燃料を含む。
用語「なる(consisting)」は、本明細書のどこで使用されたとしても、「実質的になる(consisting substantially)」も包含するが、「全体的になる(consisting entirely)」のその厳格な意味に任意選択で限定されてもよい。
本明細書の説明および特許請求の範囲を通して、語「含む(comprise)」および「含む(contain)」ならびにその語の変形、例えば、「含む(comprising)」および「含む(comprises)」は、「含むが、限定されない(including but not limited to)」を意味し、他の部分、付加物、成分、完全体または工程を排除しない。さらに、単数は、文脈により別に要求されない限り、複数を包含し、特に、不定冠詞が使用される場合、本明細書は、文脈により別に要求されない限り、単数形のみならず複数形も企図すると理解されるべきである。
上限および下限が、特性、例えば、燃料成分の濃度について提示される場合、上限のいずれかと下限のいずれかとの組合せによって定義される値の範囲がまた暗示されてもよい。
本明細書で開示されるとおりの詳細な説明の様々な態様および実施形態は、本発明を作り、および使用するための特定の方法を例証するものであり、特許請求の範囲および詳細な説明とともに考慮される場合に本発明の範囲を限定しないことが認識されるべきである。本発明の異なる態様および実施形態からの特徴は、本発明のいずれの他の態様および実施形態からの特徴と組み合わされてよいことも認識される。
本発明の文脈において、用語「(メタ)アクリレート」は、アクリレートまたはメタクリレートを示し、「(co)ポリマー」は、ポリマーまたはコポリマーを示す。用語「ポリマー」および用語「コポリマー」は、本明細書で交換可能に使用される。
炭化水素およびポリマーに加えて、ガソリンおよびディーゼル燃料は、当技術分野で一般に使用されるとおりの他の添加剤を含んでもよい。ディーゼル中の溶解度を決定するために、80:20ペトロディーゼル(B0):ガス対液体(GTL)ディーゼル燃料(v/v)が、EN 590ディーゼル燃料規格に従って使用される。この燃料は、ポリマーの溶解度に関して最も要求の厳しい燃料であると考えられる。したがって、この燃料の溶解度基準に合格するポリマーは、いかなる燃料中への溶解のためにも有用であると考えられる。
本発明におけるEN590、SS−EN590:2009に従ったB0燃料は、≧51.0のセタン価および≧46.0のセタン指数を有し、バイオ燃料をまったく含まず、したがって、脂肪酸メチルエステルの量は、本質的に0%であることが留意される。Shell(商標)「ガス対液体」または「GTL」技術(SMDS(Shell Middle Distillate Synthesis)として公式に知られる)は、5th Synfuels Wordwide Symposium, Washignton, DC, November, 1985で配布された論文、"The Shell Middle Distillate Synthesis Process", van der Burgt et alおよびShell Interational Petroleum Company Ltd, London, UKからの同じ表題のNovember, 1989刊行物に記載されている。
本発明のコポリマーは、好ましくはそのような80:20ペトロディーゼル:ガス対液体ディーゼル燃料(v/v)に可溶性である。ポリマーは、25℃で燃料中ポリマーの少なくとも2.0重量%溶液が、必要に応じて加熱後、作製され得る場合、本発明に従って可溶性であると見なされる。好ましくは、8℃で燃料中ポリマーの2.0重量%溶液が作製され得る。別の実施形態において、25℃で燃料中ポリマーの9.1重量%溶液が、作製され得る。好ましくは、本発明のいずれかの実施形態のコポリマーは、以下に実験のセクションで記載されるとおりに分析される場合、10℃未満の曇り点、より好ましくは5℃未満の曇り点、さらにより好ましくは0℃未満の曇り点を示す。
一連の例示的な発明コポリマーおよび比較コポリマーを、イソボルニルメタクリレートとスチレンとの種々の組合せを使用して作製した。イソボルニルメタクリレートは、Sigma−AldrichまたはEvonik(VISIOMER(登録商標)テラIBOMA)から入手した。スチレンおよびポリスチレン(280,000のMw)は、Sigma−Aldrichから入手した。
分子量:
ポリマーの分子量は、GPC−MALSを使用して決定した。
カラム:Phenogel Guard 106A
カラムオーブン:40℃
移動相:テトラヒドロフラン
検出:Wyatt Dawn Heleos 18角MALS 633nmおよび
Wyatt Optilab T−REX Refractive Index検出器。
曇り点決定方法−ポリスチレンを除くすべてのポリマー
40mLの透明バイアルに、0.40gのポリマーおよび19.6gの80:20ペトロディーゼル:ガス対液体ディーゼル燃料(v/v)を投入した。バイアルを緩くキャップし、磁気攪拌棒および攪拌器を使用して周囲温度(約20〜25℃)で1時間、混合物を攪拌した。次いで、均一な溶液が得られるまで混合物を攪拌しながら約70〜80℃に加熱した。溶液が周囲温度に冷めた後、キャップを取り外し、温度計をバイアルに導入した。温度計で攪拌しながら、バイアルをドライアイス/イソプロパノール浴に浸すことによって溶液を冷却した。報告される曇り点は、溶液が目に見えて濁ったか、または曇った温度である。検査として、ポリマーの曇り点が決定されると直ぐに、当初に観察された曇り点より低いドライアイス/イソプロパノール浴を使用して透明ポリマー溶液を冷やし、次いで、温度計で攪拌しながら、濁った溶液を再び透明になった点を過ぎて温めさせた。透明ポリマー溶液が曇った温度および曇ったポリマー溶液が透明になった温度が、互いの1℃以内(好ましくは、0.5℃以内)である場合、曇り点を確認したと判定した。10℃未満の曇り点を有するポリマーについては、それらを冷やす間にポリマー溶液から水分を排除するように注意し;これは、温度計がそれを通して挿入される、バイアルのための粗の(crude)、可撓性の覆いを生じさせるパラフィルムを使用することによって都合よく行った。
曇り点決定方法−ポリ(スチレン)
頭上機械式攪拌機、温度計、凝縮器および隔膜/栓を備えた四つ口の500mL丸底フラスコに、1.3317gのポリ(スチレン)および65.65gの80:20ペトロディーゼル:ガス対液体ディーゼル燃料(v/v)を投入した。得られた混合物を、攪拌しながら150℃に合計で3時間加熱した。150℃で3時間後、ポリスチレンは、この燃料に完全には溶解していなかった。この観察に基づいて、80:20ペトロディーゼル:ガス対液体ディーゼル燃料(v/v)中のポリスチレンの曇り点は、150℃超であると推定した。
重合手順
乳化重合プロセスによるコポリマーの調製
材料:
1Lの四つ口丸底フラスコは、頭上機械式攪拌機;上部が窒素パージ出口の凝縮器および温度計を備えたY管;ならびに2つの隔膜を備えていた。このフラスコに、脱イオン水およびAerozol OT−75PGを投入した。サーモスタットで調節された水浴を使用して、反応温度を約50℃にした。次いで、200rpm攪拌速度を維持しながら、隔膜の1つを通して挿入されたニードルを介して11分の表面下窒素パージを開始した。
窒素パージを維持しながら、イソボルニルメタクリレートおよびスチレンの混合物、ならびにアセトンを反応容器に投入した。表面下窒素パージは、モノマー/アセトン添加後に継続した。
別個の容器中で、脱イオン水に溶解させたアスコルビン酸ナトリウムおよび硫酸鉄(II)七水和物からなる還元剤溶液を調製した。硫酸鉄(II)七水和物は、アスコルビン酸塩が溶解した後で、かつ還元剤溶液の使用直前に添加した。
モノマー/アセトン添加後、反応を窒素でさらに15分間パージし、次いで、表面下窒素パージを維持しながら、得られた暗青色のアスコルビン酸塩溶液を注射器によって反応容器にワンショットで添加した。
第2の別個の容器中で、脱イオン水中t−ブチルヒドロペルオキシド(70%)からなる酸化剤溶液を調製した。還元剤の添加約12分後、表面下窒素パージを維持しながら、酸化剤溶液を注射器によって反応にワンショットで添加した。
約6分以内に、発熱の開始が認められ、表面上窒素パージングを優先して表面下窒素パージングを止めた。反応が進行するにつれて、エマルジョン中に青みがかった色が認められ、それはさらにますます半透明になって、粘度のわずかな増加が認められた。反応温度は最高で約55℃(初期温度:49.7℃)に達し、その後、それは約30分後に下がり始めた。その後、反応温度を、水浴を使用して48〜50℃に維持した。合計で4.5時間の反応時間後、反応を冷却し、チーズクロスに通して容器に注ぎ入れた。
未希釈乳化ポリマーを大過剰のメタノールに添加することによって、固体ポリマーを単離した。得られた沈殿物を真空ろ過により収集し、メタノールで徹底的に洗浄した。
実施例7の生成物について、分子量を慣用GPC−MALSにより測定し、Mn:1,700,000;Mw:3,150,000;PDI:1.91であることがわかり、NMRにより分析した場合、組成は、90.5重量%のイソボルニルメタクリレート;9.5重量%のスチレンであることがわかった。固形物(重量測定法で測定−二通り実行):26.99%。
実施例9〜実施例12の生成物について、使用したTBHPの量は、0.0195gに減少させた。実施例13〜実施例15について、0.039gのTBHPおよび0.072gのアスコルビン酸ナトリウムを使用した。実施例10、実施例12、実施例14、および実施例15では、共溶媒を使用しなかった。実施例11、実施例12、および実施例14では、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムの量は、2.055gであった。
結果は、本発明のポリマーについて、意外なことに低い曇り点が観察され、広い温度範囲にわたって流体の増粘剤としてのそれらの使用を可能にすることを示す。
使用実験
表1中のP番号を有する本発明の生成物を、それらのディーゼルレオロジーに対する効果、ならびに燃焼研究ユニットにおける着火遅れ、燃焼期間、および最高圧力増加に対する影響について評価した。まず、濃縮物を、少なくとも2.5重量%のコポリマーを含有するディーゼルにおいて作製し、その後、これを燃料に希釈した。
得られたデータは、本発明による生成物が、ディーゼル燃料中で使用される場合、前記燃料で運転する直接噴射ディーゼル機関の燃料効率を改善し、放出されるエネルギー1kW当たりの放出されるNOxの量を減少させたことを示した。この理論によって拘束されることを望まないが、改善された効率は、燃料中のポリマーの使用のために改変されたレオロジーが、燃料の改善された霧化およびより完全な燃焼をもたらすからであると考えられる。
本願発明には以下の態様が含まれる。
項1.
合計100重量%に達する、
・ 80重量%超の1種または複数の二環式(メタ)アクリレートエステル(a)、
・ 0.05〜15重量%のスチレン(b)、および
・ 任意選択で、モノマー(a)または(b)ではない、1種または複数のエチレン性不飽和モノマー
を共重合させることによって得ることができるコポリマーであって、モノマーの重量パーセントがすべてのモノマーの全重量に基づく、コポリマー。
項2.
前記二環式(メタ)アクリレートエステルが、式

(式中、Rは、Hまたは−CHであり、Aは、−CH−、−CH(CH)−または−C(CH−であり、Mは、6員環の炭素原子に共有結合しており、かつ水素およびメチル基、またはそれらの複数からなる群から選択される)
を有する、項1に記載のコポリマー。
項3.
ランダムコポリマーである、1または2に記載のコポリマー。
項4.
合計100重量%に達する、
・ 81〜99.95重量%、好ましくは82〜99.95重量%、より好ましくは83〜99.95重量%の前記二環式(メタ)アクリレートエステル(a)、
・ 0.05〜12重量%の前記スチレン(b)、および
・ モノマー(a)または(b)ではない、0〜19重量%の前記エチレン性不飽和モノマー
を含み、モノマーの重量パーセントがすべてのモノマーの全重量に基づく、項1、2、または3に記載のコポリマー。
項5.
合計100重量%に達する、
・ 85〜99.95重量%の前記二環式(メタ)アクリレートエステル(a)、
・ 1〜10重量%の前記スチレン(b)、および
・ モノマー(a)または(b)ではない、0〜10重量%の前記エチレン性不飽和モノマー
を含み、モノマーの重量パーセントがすべてのモノマーの全重量に基づく、項4に記載のコポリマー。
項6.
合計100重量%に達する、
・ 90〜99.95重量%の前記二環式(メタ)アクリレートエステル(a)、
・ 2.0〜8.0重量%の前記スチレン(b)、および
・ モノマー(a)または(b)ではない、0〜5重量%の前記エチレン性不飽和モノマー
を含み、モノマーの重量パーセントがすべてのモノマーの全重量に基づく、項5に記載のコポリマー。
項7.
前記二環式(メタ)アクリレートエステルおよび前記スチレンの合計を、全モノマーの83重量%、好ましくは90重量%、またはそれ以上の量で含む、項1〜6のいずれか一項に記載のコポリマー。
項8.
前記二環式(メタ)アクリレートエステルおよび前記スチレンの合計を、95重量%またはそれ以上、好ましくは99重量%またはそれ以上の量で含む、項7に記載のコポリマー。
項9.
イソボルニルメタクリレートおよびスチレンから生成される、項8に記載のコポリマー。
項10.
12.5℃またはそれ以下、好ましくは0℃またはそれ以下の燃料中の曇り点を有する、項1〜9のいずれか一項に記載のコポリマー。
項11.
100,000〜50,000,000Dの平均の重量平均分子量を有する、項1〜10のいずれか一項に記載のコポリマー。
項12.
項1〜11のいずれか一項に記載のコポリマーを含む、燃料用添加剤パッケージ。
項13.
特定モノマーをラジカル重合させる工程を含む、項1〜11のいずれか一項に記載のコポリマーを調製するための方法。
項14.
項1〜11のいずれか一項に記載のコポリマーおよび1種または複数の他の燃料添加剤を含む溶液を調製する工程を含む、燃料用添加剤パッケージを調製するための方法。
項15.
流体のレオロジーを改変するための、項1〜12のいずれか一項に記載のポリマーまたは添加剤パッケージの使用であって、燃焼機関用の燃料ではない前記流体中に前記ポリマーを溶解させることによる、使用。

Claims (14)

  1. 合計100重量%に達する、
    ・ 83〜99.95重量%の二環式(メタ)アクリレートエステル(a)、
    ・ 0.05〜15重量%のスチレン(b)、および
    ・ モノマー(a)または(b)ではない0〜19重量%のエチレン性不飽和モノマー
    を含むコポリマー(モノマーの重量パーセントは、すべてのモノマーの全重量に基づく)を含有する、燃料用添加剤パッケージ
  2. 前記二環式(メタ)アクリレートエステルが、式
    (式中、Rは、Hまたは−CHであり、Aは、−CH−、−CH(CH)−または−C(CH−であり、Mは、6員環の炭素原子に共有結合しており、かつ水素およびメチル基、またはそれらの複数からなる群から選択される)
    を有する、請求項1に記載の燃料用添加剤パッケージ
  3. 前記コポリマーが、ランダムコポリマーである、請求項1または2に記載の燃料用添加剤パッケージ
  4. 前記コポリマーが、合計100重量%に達する、
    ・ 85〜99.95重量%の前記二環式(メタ)アクリレートエステル(a)、
    ・ 1〜10重量%の前記スチレン(b)、および
    ・ モノマー(a)または(b)ではない、0〜10重量%の前記エチレン性不飽和モノマー
    を含む(モノマーの重量パーセントは、すべてのモノマーの全重量に基づく、請求項1、2または3に記載の燃料用添加剤パッケージ
  5. 前記コポリマーが、合計100重量%に達する、
    ・ 90〜99.95重量%の前記二環式(メタ)アクリレートエステル(a)、
    ・ 2.0〜8.0重量%の前記スチレン(b)、および
    ・ モノマー(a)または(b)ではない、0〜5重量%の前記エチレン性不飽和モノマー
    を含む(モノマーの重量パーセントがすべてのモノマーの全重量に基づく、請求項4に記載の燃料用添加剤パッケージ
  6. 前記コポリマーが、前記二環式(メタ)アクリレートエステルおよび前記スチレンの合計を、全モノマーの90重量%、またはそれ以上の量で含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の燃料用添加剤パッケージ
  7. 前記コポリマーが、前記二環式(メタ)アクリレートエステルおよび前記スチレンの合計を、95重量%またはそれ以上の量で含む、請求項6に記載の燃料用添加剤パッケージ
  8. 前記コポリマーが、前記二環式(メタ)アクリレートエステルおよび前記スチレンの合計を、99重量%またはそれ以上の量で含む、請求項6に記載の燃料用添加剤パッケージ
  9. 前記コポリマーが、イソボルニルメタクリレートおよびスチレンから生成される、請求項7または8に記載の燃料用添加剤パッケージ
  10. 前記コポリマーが、12.5℃またはそれ以下の燃料中の曇り点を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の燃料用添加剤パッケージ
  11. 前記コポリマーが、0℃またはそれ以下の燃料中の曇り点を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の燃料用添加剤パッケージ
  12. 前記コポリマーが、100,000〜50,000,000Dの平均の重量平均分子量を有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の燃料用添加剤パッケージ
  13. コポリマーおよび1種または複数の他の燃料添加剤を含む溶液を調製する工程を含む、燃料用添加剤パッケージを調製するための方法であって、
    前記コポリマーが、合計100重量%に達する、
    ・ 83〜99.95重量%の二環式(メタ)アクリレートエステル(a)、
    ・ 0.05〜15重量%のスチレン(b)、および
    ・ モノマー(a)または(b)ではない0〜19重量%のエチレン性不飽和モノマー
    を含む(モノマーの重量パーセントは、すべてのモノマーの全重量に基づく)、
    前記方法。
  14. 流体のレオロジーを改変するための、請求項1〜12のいずれか一項に記載の燃料用添加剤パッケージの使用であって、燃焼機関用の燃料である前記流体中に前記燃料用添加剤パッケージに含まれる前記コポリマーを溶解させることによる、使用。
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