JP6761609B2 - ヒューズの断続構造 - Google Patents
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最初に、本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示のヒューズの断続構造は、
(1)電気回路を収容するケースと、前記電気回路を導通接続するヒューズと、前記ヒューズを保持するとともに前記ケースに組み付けられるヒューズホルダと、を備えるヒューズの断続構造であって、前記ヒューズホルダは、前記ヒューズを挟持する一対の壁を有し、前記一対の壁は、それぞれが前記ヒューズの対応する面に当接する中央圧接リブを有し、前記一対の壁の一方は、前記中央圧接リブから一側に離隔した位置に、前記ヒューズの対応する面に当接する第一側部圧接リブを有し、前記一対の壁の他方は、前記中央圧接リブから他側に離隔した位置に、前記ヒューズの対応する面に当接する第二側部圧接リブを有する、ヒューズの断続構造である。
本開示のヒューズの断続構造の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以下、本開示の実施形態1について、図面を参照しつつ説明する。先ず、図1から図8には、本開示の実施形態1に従うヒューズの断続構造を用いて、ケース10内の電気回路である暗電流回路12を導通接続する暗電流回路用ヒューズ14を断続させる構造が示されている。ケース10には、内部回路を構成する図示しないバスバーや電線が収容配置されている一方、ケース10の上下方向の両側から図示しないアッパケースとロアケースが重ね合わされて組み付けられるようになっている。ここで、暗電流回路12は、内部回路を構成する図示しないバスバーや電線を含んで構成されている。なお、以下の説明において、上方とは、図1から図3中の上方、下方とは、図1から図3中の下方を言い、また前方とは、図4および図5中の左方、後方とは、図4および図5中の右方を言い、さらに長さ方向とは、図4および図5中の左右方向、幅方向とは、図4および図5中の上下方向を言うものとする。
ケース10は、図1から図3に示されているように、全体として長手矩形ブロック形状を呈しており、例えばポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)等の絶縁性の合成樹脂により射出成形等によって一体形成されている。ケース10の上面18には、図1から図5に示されているように、複数のヒューズ装着部20やリレー装着部22が、上方に向かって開口形成されている。ヒューズ装着部20やリレー装着部22の底面にはそれぞれ、図示しない端子挿通孔が貫設されており、図示しないバスバーに設けられた接続端子や図示しない電線端末に圧着された接続端子24(図6から図8参照)が挿通されて配設されるようになっている。そして、ケース10の上面18側から、各ヒューズ装着部20やリレー装着部22に対して図示しないヒューズやリレーが装着されることにより、ヒューズやリレーから突出するタブ端子が接続端子に接続されて内部回路を構成するバスバーや電線に導通されるようになっているのである。
ヒューズホルダ30は、図1および図9から図12に示されているように、暗電流回路用ヒューズ14を保持するヒューズ保持部34と、挿通部36を有して構成されており、例えばポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)等の絶縁性の合成樹脂により射出成形等によって一体形成されている。ここで、挿通部36は、図1から図8に示されているように、ケース10におけるヒューズキャビティ26の1つの長辺部側(図4中、右側)に設けられ上方に向かって開口形成されている平面視で略矩形状を有する挿通領域38に対して挿通配置されることにより、暗電流回路用ヒューズ14を接続位置と切断位置に安定して保持できるようになっている。
一方、ヒューズ保持部34は、図1および図9から図12に示されているように、暗電流回路用ヒューズ14の頭部52の前面54を覆う前壁56と、後面58を覆う後壁60と、第一側面62を覆う側壁64を有している一方、第二側面66側に下方に向かって開口する側面視で略矩形切欠状の開口窓68を有している。また、ヒューズ保持部34の前壁56と後壁60の内面の幅方向の中央部には、暗電流回路用ヒューズ14の幅方向の中央部位に当接して、高さ方向の中央部から下端部に向かって延出する一対の中央圧接リブ70,70が、暗電流回路用ヒューズ14の頭部52の厚さ方向で相互に対向して突設されている(図11および図12参照)。しかも、かかる一対の中央圧接リブ70,70の上端面72によって、暗電流回路用ヒューズ14の頭部52のフランジ部74を下方から当接することにより暗電流回路用ヒューズ14を支持する支持部が構成されている。なお、理解を容易とするために、図12では、暗電流回路用ヒューズ14を仮想線で記載している。
このような構成とされたヒューズホルダ30(図9から図12参照)のヒューズ保持部34に対して、まず側方に開口された開口窓68から暗電流回路用ヒューズ14の頭部52を装着する。次に、暗電流回路用ヒューズ14が装着されたヒューズホルダ30の挿通部36を、上方からケース10の挿通領域38に挿入する。図1に示されているように、挿通領域38の内周面における両側面の上端部には、ガイド溝88が設けられていることから、挿通部36の下端部の両側面に設けられたガイドリブ44をガイド溝88に嵌め入れることにより、挿通部36を挿通領域38に対してスムーズに嵌め込むことができるようになっている。しかも、一対の弾性撓み片46,46の下端部がヒューズキャビティ26の上方開口部の周縁部に当接することにより、ヒューズ保持部34に保持された暗電流回路用ヒューズ14を、切断位置に安定的に保持できるようになっている。そして、ヒューズ保持部34に保持された暗電流回路用ヒューズ14をかかる切断位置からさらに下方に向かって押し込むことにより、暗電流回路用ヒューズ14を接続位置に確実に装着することができるようになっているのである。ここで、挿通部36の下端面48には、幅方向で一方側に変位した位置に下方に向かって開口する凹部50が設けられている一方、図4に示されているように、挿通領域38の底面には、挿通部36が挿通領域38に対して正規配向で挿入された際に挿通部36の凹部50と対向する位置に側面視で略矩形状の凸部90が設けられている。それゆえ、例えば、ヒューズホルダ30の挿通部36を誤って裏向きに挿通領域38に装着することを有利に防止できるようになっているのである。
以上、本開示の具体例として、実施形態1について説明してきたが、本開示はその具体的な記載によって限定されない。本開示の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本開示に含まれるものである。例えば次のような実施形態の変形例も本開示の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、ヒューズ保持部34の後壁60の内面に第一側部圧接リブ76が設けられ、前壁56の内面に第二側部圧接リブ78が設けられていたが、設けられる壁部(後壁60,前壁56)は逆でもよい。
(2)また、上記実施形態では、挿通部36の下端部の両側面にガイドリブ44が設けられている一方、挿通領域38の両側面の上端部にガイド溝88が設けられていたが、設けられるガイドリブ44とガイド溝88は逆でもよい。
(3)さらに、上記実施形態では、挿通部36の下端面48に凹部50が設けられている一方、挿通領域38の底面に凸部90が設けられていたが、挿通部36の下端面48に凸部90が設けられている一方、挿通領域38の底面に凹部50が設けられていてもよい。
12 暗電流回路(電気回路)
14 暗電流回路用ヒューズ
18 上面
20 ヒューズ装着部
22 リレー装着部
24 接続端子
26 ヒューズキャビティ
28 ヒューズ端子挿通孔
30 ヒューズホルダ
32 タブ端子
34 ヒューズ保持部
36 挿通部
38 挿通領域
40 前面
42 連結部
44 ガイドリブ
46 弾性撓み片
48 下端面
50 凹部
52 頭部
54 前面
56 前壁
58 後面
60 後壁
62 第一側面
64 側壁
66 第二側面
68 開口窓
70 中央圧接リブ
72 上端面(支持部)
74 フランジ部
76 第一側部圧接リブ
78 第二側部圧接リブ
80 天面
82 天壁
84 視認窓
86 格子
88 ガイド溝
90 凸部
Claims (7)
- 電気回路を収容するケースと、
前記電気回路を導通接続するヒューズと、
前記ヒューズを保持するとともに前記ケースに組み付けられるヒューズホルダと、を備えるヒューズの断続構造であって、
前記ヒューズホルダは、前記ヒューズを挟持する一対の壁を有し、
前記一対の壁は、それぞれが前記ヒューズの対応する面に当接する中央圧接リブを有し、
前記一対の壁の一方は、前記中央圧接リブから一側に離隔した位置に、前記ヒューズの対応する面に当接する第一側部圧接リブを有し、
前記一対の壁の他方は、前記中央圧接リブから他側に離隔した位置に、前記ヒューズの対応する面に当接する第二側部圧接リブを有する、ヒューズの断続構造。 - 前記一対の壁の一方は、前記中央圧接リブから前記一側に所定距離だけ離隔した位置に前記第一側部圧接リブを有し、
前記一対の壁の他方は、前記中央圧接リブから前記他側に同じ前記所定距離だけ離隔した位置に前記第二側部圧接リブを有している請求項1に記載のヒューズの断続構造。 - 前記第二側部圧接リブが前記第一側部圧接リブと同じ突設高さで設けられている請求項1または請求項2に記載のヒューズの断続構造。
- 前記ヒューズホルダが、前記ヒューズの頭部のフランジ部に対して下方から当接して前記ヒューズを支持する支持部を有しており、前記中央圧接リブの各上端面によって前記支持部が構成されている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のヒューズの断続構造。
- 前記ヒューズホルダが、前記ヒューズの前記頭部の天面を覆って天壁を有しており、前記天壁には、前記天面を外部に露呈する視認窓が貫設されている一方、該視認窓に格子が設けられている請求項4に記載のヒューズの断続構造。
- 前記ヒューズホルダの挿通部の下端部の両側面にガイドリブおよびガイド溝の一方が設けられている一方、前記ケースの挿通領域の内周面における両側面に前記ガイドリブおよび前記ガイド溝の他方が設けられている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のヒューズの断続構造。
- 前記挿通部の下端面において、幅方向で一方側に変位した位置に下方に向かって開口する凹部および下方に向かって突出する凸部の一方が設けられている一方、前記挿通領域の底面において、前記挿通領域に対して正規配向で挿入された前記挿通部の前記凹部または凸部と対向する位置に、前記凹部および前記凸部の他方が設けられている請求項6に記載のヒューズの断続構造。
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