JP6760637B2 - 流体加熱装置 - Google Patents

流体加熱装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6760637B2
JP6760637B2 JP2016079661A JP2016079661A JP6760637B2 JP 6760637 B2 JP6760637 B2 JP 6760637B2 JP 2016079661 A JP2016079661 A JP 2016079661A JP 2016079661 A JP2016079661 A JP 2016079661A JP 6760637 B2 JP6760637 B2 JP 6760637B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tube
pipe
conductor
fluid
tube element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016079661A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017191680A (ja
Inventor
深 水嶋
深 水嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuden Co Ltd Kyoto
Original Assignee
Tokuden Co Ltd Kyoto
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokuden Co Ltd Kyoto filed Critical Tokuden Co Ltd Kyoto
Priority to JP2016079661A priority Critical patent/JP6760637B2/ja
Publication of JP2017191680A publication Critical patent/JP2017191680A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6760637B2 publication Critical patent/JP6760637B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Resistance Heating (AREA)
  • Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)
  • General Induction Heating (AREA)

Description

本発明は、螺旋状に巻回した導体管を誘導加熱又は通電加熱することによって該導体管内に通流した流体を加熱する流体加熱装置に関するものである。
従来、この種の流体加熱装置において、特許文献1に示すように、二次コイルを形成する螺旋状に巻回した導体管の複数重を、螺旋の軸方向に延びる電気接続部材で溶接等により電気接続し、短絡回路を構成して電気的リアクタンスを低減させて加熱効率を向上させたものが知られている。
ところで、螺旋導体管を誘導加熱又は通電加熱すると、外周側に比べ長さが短く電気抵抗値が低い導体管の内周側に、外周側に比べて大きな電流が流れることとなるため、内周側は外周側より高温になる。このことから導体管の内周側は外周側に比べて熱膨張が大きくなって、螺旋管は巻き戻る方向に管の相互配置が変化することになる。また、流体の出口側は入口側に比べ高温になるので、出口側の巻き直径が大きくなり、螺旋管の正面視形状は台形状に変形する。
しかしながら、従来のように、螺旋の軸方向に延びる電気接続部材を導体管に接続する構成では、その接続箇所が限られてしまい、前述した導体管が変形しようとした際に生じる応力によって、接続箇所が破断するおそれが生じる。
なお、この接続箇所の破断を防止するために、電気接続部材に伸縮部を形成することが考えられる。この伸縮部としては、電気接続部材の一部を金属メッシュで構成して、導体管の熱膨張による変形を吸収する構成や、電気接続部材の中央部を径方向外側に湾曲させて、導体管の熱膨張による変形を吸収する構成が考えられる。ところが、これらの構成では、電気接続部材の構成が複雑になったり、径方向のサイズが大型化してしまうという問題がある。
特開2010−71624号公報
そこで本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、電気接続部材を用いることなく、導体管自体の構成により短絡回路を構成した流体加熱装置を提供することをその主たる課題としたものである。
すなわち、本発明に係る流体加熱装置は、螺旋状に巻回した導体管を誘導加熱又は通電加熱することによって前記導体管内に通流した流体を加熱する流体加熱装置であって、前記導体管が、螺旋状に巻回した内側管要素と、前記内側管要素の外側に設けられ、螺旋状に巻回した外側管要素と、前記内側管要素及び前記外側管要素を流体的に接続するとともにそれらを短絡接続する接続管要素とを備えていることを特徴とする。
この流体加熱装置によれば、螺旋状に巻回した導体管が内側管要素と外側管要素とそれらを流体的に接続する接続管要素を有し、接続管要素が内側管要素及び外側管要素を短絡接続しているので、導体管とは別に電気接続部材を設ける必要が無く、導体管自体の構成により短絡回路を形成することができる。また、導体管が内側管要素及び外側管要素を有するので、流体との接触面積(熱交換面積)を大きくすることができ、流体の加熱効率を向上することができる。
導体管の具体的な実施の態様としては、前記内側管要素及び前記外側管要素の巻回方向が互いに逆向きであり、前記内側管要素及び前記外側管要素の軸方向一端部同士及び軸方向他端部同士が、それぞれ接続管要素により接続されていることが望ましい。
この構成であれば、接続管要素が各管要素の軸方向一端部同士を接続し、軸方向他端部同士を接続する構成であり、短絡回路を構成するための接続構造を簡単にすることができる。
また、導体管の別の実施の態様としては、前記内側管要素及び前記外側管要素の巻回方向が互いに同じ向きであり、前記内側管要素の軸方向一端部と前記外側管要素の軸方向他端部とが前記接続管要素により接続されており、前記内側管要素の軸方向他端部と前記外側管要素の軸方向一端部とが前記接続管要素により接続されているものであっても良い。
外部の配管との接続構造を接続管要素に持たせることによって流体加熱装置の配管接続を簡単にするためには、前記接続管要素に流体の導入ポート及び導出ポートが設けられていることが望ましい。これならば、接続管要素の導入ポートに流体導入管を接続し、接続管要素の導出ポートに流体導出管を接続すれば良いので、配管接続を簡単にすることができる。
流体加熱装置の具体的な実施の態様としては、前記導体管の内側に設けられた円筒状鉄心と、前記導体管の外側に設けられるとともに、前記円筒状鉄心とともに閉磁路を形成する磁路形成部と、前記円筒状鉄心及び前記磁路形成部の間に設けられ、前記円筒状鉄心の内部に磁束を発生させる誘導コイルと、前記円筒状鉄心及び前記磁路形成部の間に設けられ、冷却媒体が流れる冷却管と備えることが考えられる。
このように円筒状鉄心及び磁路形成部の間に導体管を配置する構成では、導体管の外周に電気接続部材を設けることによる径方向の大型化が問題となる。本発明では、電気接続部材が不要であり、径方向のサイズの大型化を抑制することができることから、上記のような構成に本発明を適用することが望ましい。また、電気接続部材が不要であり、導体管と磁路形成部との距離を小さくすることができ、流体加熱装置の小型化にも繋がる。
さらに、円筒状鉄心及び磁路形成部の間に、熱源である導体管を配置する構成としているので、導体管から外部に漏れ出る熱を、磁路形成部の内側に閉じ込めることができる。そして、この構成において、円筒状鉄心及び磁路形成部の間に冷却媒体が流れる冷却管を設けているので、断熱材の使用量を削減しつつ流体加熱装置の熱的安全性を向上させることができる。
前記冷却管が、前記導体管及び前記磁路形成部の間に設けられた外側冷却管と、前記導体管及び前記円筒状鉄心の間に設けられた内側冷却管とを含むことが望ましい。
この構成であれば、導体管の径方向両側を外側冷却管及び内側冷却管で挟む構成とすることができ、導体管から径方向両側に漏れ出た熱を遮断する機能を発揮するため、断熱材の使用量を削減しつつ流体加熱装置の熱的安全性を一層向上させることができる。また、電気接続部材が不要であり、導体管と外側冷却管との距離を小さくすることができ、流体加熱装置の小型化にも繋がる。
前記冷却管が前記導体管に接続されており、前記流体が、前記冷却管を流れた後に、前記導体管に流れるように構成されていることが望ましい。
この構成であれば、導体管から外部に漏れ出た熱を利用して流体を予熱することができる。つまり、導体管からの放熱による損失を低減して流体を効率良く加熱することができる。ここで、電気接続部材が不要であり、導体管と外側冷却管との距離を小さくすることができ、導体管から外部に漏れ出た熱の利用効率を高めることができる。
前記冷却管が、前記誘導コイルと電気的に接続されており、前記冷却管及び前記誘導コイルに、外部の交流電源が接続されていることが望ましい。
この構成であれば、円筒状鉄心の内部に磁束を発生させるためのコイル要素の巻き数を増やすことができる。ここで、電気接続部材が不要とできる分、冷却管の巻き数を増やすことができ、より多くの磁束を発生させることができる。
このように構成した本発明によれば、螺旋状に巻回した導体管が内側管要素と外側管要素とそれらを流体的に接続する接続管要素を有し、接続管要素が内側管要素及び外側管要素を短絡接続しているので、導体管とは別に電気接続部材を設ける必要が無く、導体管自体の構成により短絡回路を形成することができる。
本発明の一実施形態に係る流体加熱装置の構成を模式的に示す断面図である。 同実施形態の流体加熱装置の径方向における配置を模式的に示す図である。 同実施形態の導体管の構成を模式的に示す正面図及び側面図である。 同実施形態の分解した内側管要素及び外側管要素の構成を模式的に示す図である。 同実施形態の導体管における短絡電流の回路を示す図である。 同実施形態の分解した内側管要素及び外側管要素の構成を模式的に示す図である。 変形実施形態の導体管における短絡電流の回路を示す図である。
<1.装置構成>
本実施形態に係る流体加熱装置100は、流体である水を加熱して、過熱水蒸気と飽和水蒸気と熱水(ミスト)と注水溶融物との混合加熱物を生成するものである。その他、流体加熱装置100としては、例えば、外部で生成された飽和水蒸気を加熱して、過熱水蒸気を発生するものであっても良い。
具体的に流体加熱装置は、図1及び図2に示すように、円筒状鉄心21と、円筒状鉄心21の径方向外側に設けられた円筒状をなす外側磁路形成部22と、円筒状鉄心21及び外側磁路形成部22の軸方向一端部を連結する第1径方向磁路形成部23と、円筒状鉄心21及び前記外側磁路形成部22の軸方向他端部を連結する第2径方向磁路形成部24とを有する閉磁路鉄心要素2を備えている。この閉磁路鉄心要素2は、概略円筒形状をなすものであり、その側周壁内部に概略円筒状の空間を形成するものである。
なお、円筒状鉄心21及び外側磁路形成部22はともに、いわゆるインボリュート鉄心であり、幅方向断面がインボリュート曲線状に湾曲した湾曲部を有する複数の珪素鋼板を円周方向に放射状に積み重ねて円筒状に形成したものである。
そして、この流体加熱装置100は、円筒状鉄心21及び外側磁路形成部22の間に設けられ、電磁誘導により発熱して内部を流れる流体を加熱する導体管3と、円筒状鉄心21及び外側磁路形成部22の間に設けられ、円筒状鉄心21の内部に磁束を発生させる誘導コイル4と、第1径方向磁路形成部23に設けられ、導体管3に流入する流体が流れる第1流路S1を形成する第1流路形成部5と、第2径方向磁路形成部24に設けられ、導体管3に流入する流体が流れる第2流路S2を形成する第2流路形成部6とを備えている。
なお、閉磁路鉄心要素2の内部空間において、導体管3及び誘導コイル4以外の部分は断熱材10が充填されている。また、閉磁路鉄心要素2は、導体管3、誘導コイル4及び断熱材10を収容した状態で、軸方向に貫通する締結ボルト等の締結機構13により軸方向から第1径方向磁路形成部23及び第2径方向磁路形成部24を締結して一体化される。
導体管3は、円筒状鉄心21の外周に沿って螺旋状(コイル状)に巻回されたものである。なお、この導体管3は、円筒状鉄心21と同軸上に配置されている。
具体的に導体管3は、図3及び図4に示すように、螺旋状に巻回した内側管要素31と、当該内側管要素31の外側に設けられ、螺旋状に巻回した外側管要素32と、内側管要素31及び外側管要素32を流体的に接続するとともにそれらを短絡接続する接続管要素33a、33bとを備えている。
内側管要素31及び外側管要素32の巻回方向は互いに逆向きとしてある。そして、内側管要素31の軸方向一端部31aと外側管要素32の軸方向一端部32aとが接続管要素33aにより接続されている。また、内側管要素31の軸方向他端部31bと外側管要素32の軸方向他端部32bとが接続管要素33bにより接続されている。
接続管要素33aには流体の導入ポート3p1が設けられており、接続管要素33bには流体の導出ポート3p2が設けられている。この構成により、接続管要素33aの導入ポート3p1から流入した流体は、接続管要素33aにより内側管要素31及び外側管要素32に分岐して流れ、内側管要素31及び外側管要素32を流れた流体は、接続管要素33bで合流して導出ポート3p2から流出する。
また、このように接続した導体管3は、内側管要素31及び外側管要素32が接続管要素33により電気的に並列接続される構成である。そして、誘導コイル4により生じる磁束によって、内側管要素31及び外側管要素32に図5に示すように短絡電流が流れる。つまり、内側管要素31には、軸方向一端部31aから軸方向他端部31bに向かって短絡電流が流れ、外側管要素32には、軸方向他端部32bから軸方向一端部32aに向かって短絡電流が流れる。
誘導コイル4は、導体管3に流入する流体が流れる中空導体管からなる外側中空コイル要素41及び内側中空コイル要素42と、中実導線からなる中実コイル要素43とを有している。なお、これらコイル要素41〜43は、円筒状鉄心21と同軸上に配置されている。
外側中空コイル要素41は、外側磁路形成部22及び導体管3の間、つまり、導体管3の径方向外側に配置されている。また、外側中空コイル要素41は、閉磁路鉄心要素2内の配管構成の簡単化のため、導体管3の軸方向両端部よりも内側に位置する範囲内で中空導体管を巻回して構成されている。この外側中空コイル要素41は、外側冷却管として機能するものである。なお、図1において、外側中空コイル要素41は、単層巻きのものであったが、二層巻き以上のものであっても良い。ここで、外側中空コイル要素41及び導体管3の間には絶縁材11aが設けられている。具体的に絶縁材11aは、外側中空コイル要素41の内側周面に沿って設けられている。なお、図2では、絶縁材11aなどの絶縁材は図示していない。
内側中空コイル要素42は、導体管3及び円筒状鉄心21の間、つまり、導体管3の径方向内側に配置されている。また、内側中空コイル要素42は、円筒状鉄心21の軸方向両端部全体に亘って、つまり、導体管3の軸方向両端部よりも外側に位置する範囲内で中空導体管を巻回して構成されている。この内側中空コイル要素42は、内側冷却管として機能するものである。なお、図1において、内側中空コイル要素42は、単層巻きのものであったが、二層巻き以上のものであっても良い。ここで、内側中空コイル要素42及び導体管3の間には絶縁材11bが設けられている(図1参照)。具体的に絶縁材11bは、導体管3の内側周面に沿って設けられている。また、内側中空コイル要素42及び円筒状鉄心21の間には絶縁材11cが設けられている。具体的に絶縁材11cは、内側中空コイル要素42の内側周面に沿って設けられている。
中実コイル要素43は、外側中空コイル要素41の外周に巻回して設けられている。また、中実コイル要素43は、外側中空コイル要素41と同様に、導体管3の軸方向両端部よりも内側に位置する範囲内で中空導体管を巻回して構成されている。ここで、中実コイル要素43及び外側磁路形成部22の間には絶縁材11dが設けられ、中実コイル要素43及び外側中空コイル要素41の間には絶縁材11eが設けられている(図1参照)。具体的に絶縁材11dは、中実コイル要素43の外側周面に沿って設けられており、絶縁材11eは、中実コイル要素43の内側周面及び外側中空コイル要素41の外側周面に沿って設けられている。
そして、外側中空コイル要素41の上流側端部(右側端部)と中実誘導コイル要素43の右側端部とが電気的に接続されている。中実誘導コイル要素43の左側端部には、交流電源の一方の電源端子が接続される外部端子T1が設けられている。
また、外側中空コイル要素41の下流側端部(左側端部)と内側中空コイル要素42の上流側端部(左側端部)とが接続されており、外側中空コイル要素41を流れた流体が内側中空コイル要素42に流れるように構成されている。この内側中空コイル要素43の下流側端部には、交流電源の他方の電源端子が接続される外部端子T2が設けられている。
さらに、内側中空コイル要素43の下流側端部(右側端部)と、導体管3の上流側端部(右側端部)とが接続されており、内側中空コイル要素43を流れた流体が導体管3に流れるように構成されている。
なお、本実施形態では、内側中空コイル要素43の下流側端部は、第2径方向磁路形成部24の内面に沿って渦巻状に巻き回されている。その他、内側中空コイル要素43の上流側端部を、第1径方向磁路形成部23の内面に沿って渦巻状に巻き回しても良い。
第1流路形成部5は、第1径方向磁路形成部23の外面に沿って円環状の第1流路S1を形成するものであり、外部から第1流路S1に流体を導入する導入ポート7が接続されている。本実施形態では、環状の凹溝を有する第1流路形成部5を第1径方向磁路形成部23の外面に溶接することにより、第1流路S1を形成している。
第2流路形成部6は、第2径方向磁路形成部24の外面に沿って円環状の第2流路S2を形成するものである。本実施形態では、環状の凹溝を有する第2流路形成部6を第2径方向磁路形成部24の外面に溶接することにより、第2流路S2を形成している。
そして、第1流路形成部5と第2流路形成部6とは、第1接続配管8により接続されている。具体的に第1接続配管8は、一端(上流端)が第1流路形成部5に接続され、他端(下流端)が第2流路形成部6に接続されている。この第1接続配管8は、円筒状をなす閉磁路鉄心要素2の内部、つまり円筒状鉄心21の内部を通って設けられている。
また、第2流路形成部6と外側中空コイル要素41とは、第2接続配管9により接続されている。具体的に第2接続配管9は、一端(上流端)が第2流路形成部6に接続され、他端(下流端)が外側中空コイル要素41の上流端に接続されている。本実施形態では、第2接続配管9は、外側磁路形成部22の側壁(第2径方向磁路形成部24側の端部)を貫通して、閉磁路鉄心要素2の内部に導入されて外側中空コイル要素41に接続されている。なお、第2接続配管9は、第2径方向磁路形成部24を貫通して、閉磁路鉄心要素2の内部に導入されて外側中空コイル要素41に接続されても良い。
このように構成した本実施形態の流体加熱装置100において、中実コイル要素43の外部端子T1及び内側中空コイル要素43の外部端子T2に交流電源により交流電圧を印加することで、中実コイル要素43、外側中空コイル要素41及び内側中空コイル要素42に電流が流れて閉磁路鉄心要素2に磁束が流れる。当該磁束によって導体管3の内側管要素31、外側管要素32及び接続管要素33a、33bに短絡電流が流れて、導体管3がジュール発熱する。これにより、導体管3を流れる流体が加熱される。
次に、流体加熱装置100の流体の流れとともに流体の加熱態様について説明する。
第1流路形成部5に接続された導入ポート7から、流体である水が導入される。そして、流体は、導入ポート7から第1流路S1内に流入して、第1径方向磁路形成部23を冷却するとともに、第1径方向磁路形成部23により予熱される。その後、流体は、第1接続配管8を流れて、第2流路S2内に流入して、第2径方向磁路形成部24を冷却するとともに、第2径方向磁路形成部24により予熱される。なお、第1径方向磁路形成部23及び第2径方向磁路形成部24は、導体管3からの伝熱により加熱されている。
このように第1流路S1及び第2流路S2を流れた流体は、第2接続配管9を流れて、外側中空コイル要素41に流入する。このとき、流体は、外側中空コイル要素41を冷却するとともに、外側中空コイル要素41により予熱される。なお、外側中空コイル要素41は、通電により生じる熱とともに、導体管3からの伝熱により加熱されている。
また、この外側中空コイル要素41を流れた流体は、内側中空コイル要素42に流入する。このとき、流体は、内側中空コイル要素42を冷却するとともに、内側中空コイル要素42により予熱される。なお、内側中空コイル要素42は、通電により生じる熱とともに、導体管3からの伝熱により加熱されている。
そして、第1径方向磁路形成部23、第2径方向磁路形成部24、外側中空コイル要素41及び内側中空コイル要素42により予熱された流体が、導体管3に流入する。そして、導体管3を流れる流体は、誘導加熱された導体管3により加熱されて、熱水(ミスト)、飽和水蒸気又は過熱水蒸気となり、導体管3の下流端に接続された導出ポート12から外部又は外部配管に導出される。なお、導体管3は、外側磁路形成部22の側壁(第1径方向磁路形成部23側の端部)を貫通して、閉磁路鉄心要素2の外部に導出されている。なお、導体管3は、第1径方向磁路形成部23を貫通して、閉磁路鉄心要素2の外部に導出されても良い。
<2.本実施形態の効果>
このように構成した流体加熱装置100によれば、螺旋状に巻回した導体管3が内側管要素31と外側管要素32とそれらを流体的に接続する接続管要素33a、33bを有し、接続管要素33が内側管要素31及び外側管要素32を短絡接続しているので、導体管3とは別に電気接続部材を設ける必要が無く、導体管3自体の構成により短絡回路を形成することができる。また、導体管3が内側管要素31及び外側管要素32を有するので、流体との接触面積(熱交換面積)を大きくすることができ、流体の加熱効率を向上することができる。
また、内側管要素31及び外側管要素32の巻回方向が互いに逆向きであり、内側管要素31及び外側管要素32の軸方向一端部31a、32a同士及び軸方向他端部31b、32b同士が、それぞれ接続管要素33a、33bにより接続されているので、短絡回路を構成するための接続構造を簡単にすることができる。
さらに、従来の電気接続部材を不要にすることができるので、導体管3と外側磁路形成部22との距離、及び、導体管3と外側中空コイル要素41との距離を小さくすることができ、流体加熱装置100の小型化にも繋がる。また、電気接続部材を不要にすることができることから、導体管3と外側中空コイル要素41との距離を小さくすることができ、導体管3及び電気接続部材から外部に漏れ出た熱の利用効率を高めることができる。さらに、電気接続部材が不要な分、外側中空コイル要素41の巻き数を増やすことができ、より多くの磁束を発生させることができる。
<3.本発明の変形実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
例えば、前記実施形態の導体管3は、2重管構造をなすものであったが、4重管又はそれ以上の偶数重の管要素を有するものであっても良い。この場合、2つの管要素毎にそれぞれ接続管要素で接続する。例えば、前記実施形態の導体管3を同心円状に複数配置した構成とすることが考えられる。
前記実施形態では、内側管要素31及び外側管要素32は巻回方向が互いに逆向きであったが、図6に示すように、内側管要素31及び外側管要素32の巻回方向が同じ向きであっても良い。この場合、内側管要素31の軸方向一端部31aと外側管要素32の軸方向他端部32bとが接続管要素33cにより接続されており、内側管要素31の軸方向他端部31bと外側管要素32の軸方向一端部32aとが接続管要素33cにより接続された構成とする。この構成により、図7に示すように、内側管要素31には、軸方向一端部31aから軸方向他端部31bに向かって短絡電流が流れ、外側管要素32には、軸方向他端部32bから軸方向一端部32aに向かって短絡電流が流れる。
前記実施形態では誘導コイル4が内側中空コイル要素42を有するものであったが、内側中空コイル要素42を有さないものであっても良い。この場合、外側中空コイル要素41が導体管3に接続されて、外側中空コイル要素41を流れた被加熱流体が導体管3に流入する。
また、内側中空コイル要素42を流れた被加熱流体が外側中空コイル要素41を流れるように構成しても良い。この場合、第2接続配管9が第2流路形成部6と内側中空コイル要素42を接続しており、第2流路S2を流れた被加熱流体が内側中空コイル要素42に流入する。
さらに、中実コイル要素43を外側中空コイル要素41の径方向内側又は内側中空コイル要素42の径方向内側に配置しても良い。
前記実施形態の流体加熱装置を複数用いて、それらの導体管を直列接続したものであっても良い。この場合、外部から導入された流体は、全ての流体加熱装置の冷却管を通過した後に各流体加熱装置の導体管に流入するように配管接続する。
流体加熱装置は、前記実施形態の構成に限られず、スコット変圧器を構成する脚鉄心に導体管を装着して、当該導体管を誘導加熱して流体を加熱する構成であっても良い。この場合、スコット変圧器を構成する脚鉄心は3脚鉄心であり、その両側に位置する脚鉄心それぞれに導体管を装着する構成とすることが考えられる。
さらに、流体加熱装置の加熱方式としては、前記実施形態のように誘導加熱方式の他、螺旋状に巻廻した導体管に直接電流を流すことによりジュール発熱させる通電加熱方式のものであっても良い。
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
100・・・流体加熱装置
3 ・・・導体管
31 ・・・内側管要素
32 ・・・外側管要素
33a・・・接続管要素
33b・・・接続管要素
21 ・・・円筒状鉄心
22〜24・・・磁路形成部
4 ・・・誘導コイル
41 ・・・外側中空コイル要素(外側冷却管)
42 ・・・内側中空コイル要素(内側冷却管)

Claims (7)

  1. 螺旋状に巻回した導体管を誘導加熱することによって前記導体管内に通流した流体を加熱する流体加熱装置であって、
    前記導体管が、螺旋状に巻回した内側管要素と、前記内側管要素の外側に設けられ、螺旋状に巻回した外側管要素と、前記内側管要素及び前記外側管要素を流体的に接続するとともにそれらを短絡接続する接続管要素とを備えており、
    前記導体管の内側に設けられた円筒状鉄心と、
    前記導体管の外側に設けられるとともに、前記円筒状鉄心とともに閉磁路を形成する磁路形成部と、
    前記円筒状鉄心及び前記磁路形成部の間に設けられ、前記円筒状鉄心の内部に磁束を発生させる誘導コイルと、
    前記円筒状鉄心及び前記磁路形成部の間に設けられ、冷却媒体が流れる冷却管と備える、流体加熱装置。
  2. 前記内側管要素及び前記外側管要素の巻回方向が互いに逆向きであり、
    前記内側管要素及び前記外側管要素の軸方向一端部同士及び軸方向他端部同士が、それぞれ接続管要素により接続されている、請求項1記載の流体加熱装置。
  3. 前記内側管要素及び前記外側管要素の巻回方向が互いに同じ向きであり、
    前記内側管要素の軸方向一端部と前記外側管要素の軸方向他端部とが前記接続管要素により接続されており、
    前記内側管要素の軸方向他端部と前記外側管要素の軸方向一端部とが前記接続管要素により接続されている、請求項1記載の流体加熱装置。
  4. 前記接続管要素に流体の導入ポート及び導出ポートが設けられている、請求項1から請求項3の何れか一項に記載の流体加熱装置。
  5. 前記冷却管が、前記導体管及び前記磁路形成部の間に設けられた外側冷却管と、前記導体管及び前記円筒状鉄心の間に設けられた内側冷却管とを含む、請求項1から請求項4の何れか一項に記載の流体加熱装置。
  6. 前記冷却管が前記導体管に接続されており、
    前記流体が、前記冷却管を流れた後に、前記導体管に流れるように構成されている、請求項1から請求項5の何れか一項に記載の流体加熱装置。
  7. 前記冷却管が、前記誘導コイルと電気的に接続されており、
    前記冷却管及び前記誘導コイルに、外部の交流電源が接続されている、請求項から請求項の何れか一項に記載の流体加熱装置。
JP2016079661A 2016-04-12 2016-04-12 流体加熱装置 Active JP6760637B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016079661A JP6760637B2 (ja) 2016-04-12 2016-04-12 流体加熱装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016079661A JP6760637B2 (ja) 2016-04-12 2016-04-12 流体加熱装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017191680A JP2017191680A (ja) 2017-10-19
JP6760637B2 true JP6760637B2 (ja) 2020-09-23

Family

ID=60084903

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016079661A Active JP6760637B2 (ja) 2016-04-12 2016-04-12 流体加熱装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6760637B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018051848A (ja) * 2016-09-27 2018-04-05 トクデン株式会社 熱媒体通流ローラ装置
JP7065506B2 (ja) * 2018-04-05 2022-05-12 トクデン株式会社 過熱水蒸気生成装置
JP7065509B2 (ja) * 2018-04-17 2022-05-12 トクデン株式会社 過熱水蒸気生成装置及び導体管
JP7407438B2 (ja) * 2019-09-02 2024-01-04 トクデン株式会社 流体加熱装置
JP7270976B2 (ja) * 2019-09-13 2023-05-11 トクデン株式会社 過熱水蒸気生成装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3046378A (en) * 1960-04-25 1962-07-24 Lindberg Eng Co Fluid heater
JPS5412162U (ja) * 1977-06-28 1979-01-26
NO953803D0 (no) * 1995-09-26 1995-09-26 Gustav Bahus Fremgangsmåte til transformering av elektrisk energi til varmeenergi og generator til bruk ved nevnte energitransformering
JP2007080715A (ja) * 2005-09-15 2007-03-29 Omron Corp 電磁誘導流体加熱装置
JP2008281287A (ja) * 2007-05-11 2008-11-20 Toshio Wakamatsu 電気式連続湯沸器
JP5947048B2 (ja) * 2012-02-09 2016-07-06 トクデン株式会社 流体加熱装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017191680A (ja) 2017-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6760637B2 (ja) 流体加熱装置
CN210921360U (zh) 过热水蒸气生成装置
JP6431717B2 (ja) 流体加熱装置
JP6494100B2 (ja) 流体加熱装置
JP2010071624A (ja) 流体加熱装置
JP5317284B2 (ja) 流体加熱装置
JP2012163229A (ja) 過熱水蒸気生成装置
WO2018096718A1 (ja) 電磁誘導加熱装置
RU2658658C1 (ru) Электрический парогенератор
JP6760636B2 (ja) 流体加熱装置
JP7256539B2 (ja) 過熱水蒸気生成装置
JP6516562B2 (ja) 流体加熱装置
JP2002270351A (ja) 流体加熱装置
JP7065506B2 (ja) 過熱水蒸気生成装置
JP6746136B2 (ja) 流体加熱装置
JP2023067382A (ja) 過熱水蒸気生成装置
JP7407438B2 (ja) 流体加熱装置
JP6290067B2 (ja) 流体加熱装置
JP7065509B2 (ja) 過熱水蒸気生成装置及び導体管
RU2223584C2 (ru) Статор электрической машины
JP2023067383A (ja) 過熱水蒸気生成装置
JP2023162578A (ja) 過熱水蒸気生成装置
JP2023162579A (ja) 過熱水蒸気生成装置
JP7270976B2 (ja) 過熱水蒸気生成装置
RU2407248C1 (ru) Электронагревательное устройство трансформаторного типа

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190401

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200227

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200319

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200827

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200831

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6760637

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250