JP6760493B2 - キャリアフィルムおよび電子部品の製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、シート部材の成形に用いられるキャリアフィルム、およびその上に成形されたシート部材に、貫通孔および有底孔の少なくとも一方である孔を形成する工程を含む電子部品の製造方法に関するものである。
シート部材は、電子部品の構成部材、または電子部品の製造過程における中間製品の構成部材として用いられる。シート部材の一例として、セラミックグリーンシートが挙げられる。セラミックグリーンシートに貫通孔を形成する工程を含むセラミック電子部品の製造方法の一例として、特開平6−304774号(特許文献1)に記載のセラミック電子部品の製造方法が挙げられる。
特許文献1に記載のセラミック電子部品の製造方法では、例えばポリエチレンテレフタレート(以下PETと略記)からなるキャリアフィルムおよびその上に成形されたセラミックグリーンシートに対して、レーザが照射される。その際、レーザは、キャリアフィルム側から照射される。その結果、キャリアフィルムおよびその上に成形されたセラミックグリーンシートの両者に貫通孔が形成される。
上記の貫通孔には、金属粉末を含む導電性ペーストが充填される。貫通孔に導電性ペーストが充填されたセラミックグリーンシートは、キャリアフィルムが剥離された後に焼成される。貫通孔に充填された導電性ペーストは、焼成後にビア導体となる。
特開平6−304774号公報
近年、電子部品の小型化に伴い、ビア導体の小径化が図られている。シート部材に小径のビア導体用の貫通孔を形成する工程に用いられるレーザには、微小領域の加工に適した紫外線レーザの使用が検討されている。紫外線レーザの一例として、例えば中心波長が355nmであり、375nm以上の波長が含まれる波長分布を有するものが挙げられる。
ところが、キャリアフィルムの材料として、波長分布の大部分において紫外線レーザの吸収率が低い材料が用いられた場合、キャリアフィルムへの貫通孔の形成が困難となる虞がある。一方、キャリアフィルムの材料として、波長分布の大部分において紫外線レーザの吸収率が高い材料が用いられた場合、キャリアフィルムへの貫通孔の形成は進みやすくなる。ただし、その場合、キャリアフィルムとシート部材との界面近傍の孔径が大きくなる虞がある。
図2は、キャリアフィルムの材料として、波長分布の大部分において紫外線レーザの吸収率が高い材料が用いられた場合の問題を、さらに詳しく説明するための図面である。図2(A)ないし(E)は、紫外線レーザによる、シート部材に貫通孔を形成する工程を含む電子部品の製造方法の一例において、順次行われる各工程の要部を、それぞれ模式的に表す断面図である。
図2(A)は、キャリアフィルム110が作製または準備される工程を示す断面図であ
る。キャリアフィルム110には、例えばポリエチレンナフタレート(以下、PENと略記)のような、前述の波長分布の大部分において、紫外線レーザの吸収率が高い材料が用いられている。図2(B)は、キャリアフィルム110の一方主面上に、シート部材120が成形される工程を示す断面図である。シート部材120の材質および成形方法は、特に限定されない。
図2(C)は、紫外線レーザBの照射により、キャリアフィルム110およびその一方主面上に成形されたシート部材120に、貫通孔130が形成される工程を示す断面図である。紫外線レーザBは、キャリアフィルム110の他方主面側から照射される。その結果、キャリアフィルム110およびシート部材120に貫通孔130が形成される。
紫外線レーザBにおける中心波長近傍の成分は、キャリアフィルム110の他方主面側から吸収されやすい。そのため、キャリアフィルム110は、紫外線レーザBにおける中心波長近傍の成分により、他方主面側から穿孔されていく。一方、前述の波長が375nm以上の成分は、キャリアフィルム110の一方主面側から吸収されやすい。そのため、キャリアフィルム110は、上記の成分により一方主面側からも穿孔されていく。
その際、キャリアフィルム110の一方主面上にはシート部材120があるため、両者の界面では穿孔時に発生する熱が籠りやすくなっている。したがって、紫外線レーザBにおける波長が375nm以上の成分による加工が過剰に進み、図2(C)に示されるように、両者の界面近傍に孔径が大きくなった部分130aが形成される。
図2(D)は、キャリアフィルム110およびシート部材120に形成された貫通孔に、導電性ペースト140が充填される工程を示す断面図である。導電性ペースト140は、キャリアフィルム110とシート部材120との界面近傍の、孔径が大きくなった部分130aにも充填される。
図2(E)は、シート部材120からキャリアフィルム110が剥離される工程を示す断面図である。導電性ペースト140が、孔径の大きくなった部分130aにも充填された結果、キャリアフィルム110の剥離後のシート部材120上には、導電性ペースト140の、意図しない貫通孔からのはみ出し部140aが発生する。ひいては、図2(E)には図示されていないが、ビア導体が複数設けられる場合には、隣接するビア導体同士が接触する虞が生じる。
上記の問題は、キャリアフィルム上に、シート部材としてセラミックグリーンシートが成形された場合のみならず、樹脂シートが成形された場合にも起こり得る。また、上記の問題は、シート部材に貫通孔が形成される場合のみならず、有底孔が形成される場合にも起こり得る。
この発明の目的は、キャリアフィルム上に成形されたシート部材に、紫外線レーザにより貫通孔および有底孔の少なくとも一方である孔が形成される際に、両者の界面近傍における過剰な加工が抑えられるキャリアフィルムを提供することである。また、上記のキャリアフィルムが用いられる電子部品の製造方法を提供することである。
この発明に係るキャリアフィルムでは、照射された紫外線レーザの吸収率についての改良が図られる。
この発明は、まずキャリアフィルムに向けられる。
この発明に係るキャリアフィルムは、シート部材の成形に用いられる。そして、中心波長が355nm〜365nmであり、375nm以上の波長が含まれる波長分布を有する紫外線レーザが照射されたとき、紫外線レーザの波長分布における375nm未満の成分の吸収率が50%以上である。また、紫外線レーザの波長分布における375nm以上の成分の吸収率が50%未満である。
上記のキャリアフィルムでは、一方主面にシート部材が成形され、上記の紫外線レーザが他方主面側から照射された場合、波長が375nm以上の成分の、一方主面側からの吸収が抑えられる。そのため、キャリアフィルムに貫通孔が形成され、シート部材に紫外線レーザにより貫通孔および有底孔の少なくとも一方である孔が形成される際に、両者の界面近傍における過剰な加工が抑えられる。
この発明に係るキャリアフィルムは、以下の特徴を備えることが好ましい。すなわち、この発明に係るキャリアフィルムは、ポリエチレンテレフタレート(PET)とポリエチレンナフタレート(PEN)とを含んでいる。そして、PENの重量の、PETの重量とPENの重量との和に対する比が、0.05以上0.25以下である。
上記のキャリアフィルムでは、一方主面にシート部材が成形され、前述の紫外線レーザが他方主面側から照射された場合、波長が375nm以上の成分の、一方主面側からの吸収の抑制が容易に実現される。
また、この発明は、電子部品の製造方法にも向けられる。
この発明に係る電子部品の製造方法は、キャリアフィルム上に成形されたシート部材に貫通孔および有底孔の少なくとも一方である孔を形成する工程を含んでいる。そして、この発明に係る電子部品の製造方法は、以下の第1ないし第5の工程を備えている。
第1の工程は、キャリアフィルムが作製または準備される工程である。第2の工程は、キャリアフィルムの一方主面上に、シート部材が成形される工程である。第3の工程は、キャリアフィルムおよびキャリアフィルム上に成形されたシート部材に、紫外線レーザがキャリアフィルムの他方主面側から照射されることにより、キャリアフィルムに貫通孔が形成され、シート部材に貫通孔および有底孔の少なくとも一方である孔が形成される工程である。紫外線レーザは、中心波長が355nm〜365nmであり、375nm以上の波長が含まれる波長分布を有している。
第4の工程は、キャリアフィルムに形成された貫通孔およびシート部材に形成された上記の孔に、導電性ペーストが充填される工程である。第5の工程は、上記の孔に導電性ペーストが充填されたシート部材から、キャリアフィルムが剥離される工程である。そして、上記のキャリアフィルムは、前述のこの発明に係るキャリアフィルムである。
上記の電子部品の製造方法では、この発明に係るキャリアフィルムが用いられる。そのため、紫外線レーザによりキャリアフィルムに貫通孔が形成され、シート部材に上記の孔が形成される際に、両者の界面近傍における過剰な加工が抑えられる。したがって、キャリアフィルムの剥離後のシート部材上における、導電性ペーストの上記の孔からのはみ出しが抑えられる。ひいては、隣接するビア導体の接触が抑えられる。
この発明に係るキャリアフィルムでは、紫外線レーザによりキャリアフィルムに貫通孔が形成され、シート部材に上記の孔が形成される際に、両者の界面近傍における過剰な加工が抑えられる。また、この発明に係る電子部品の製造方法では、キャリアフィルムの剥離後のシート部材上における、導電性ペーストの上記の孔からのはみ出しが抑えられる。ひいては、隣接するビア導体の接触が抑えられる。
この発明に係るキャリアフィルムが用いられた電子部品の製造方法の一例について説明した図面である。 この発明が解決しようとする課題を説明するための、波長分布の大部分において紫外線レーザの吸収率が高い材料からなるキャリアフィルムが用いられた電子部品の製造方法の一例について説明した図面である。
以下にこの発明の実施形態を示して、この発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。この発明は、例えばセラミック多層基板およびセラミック燃料電池など、セラミックグリーンシートを成形して製造されるセラミック電子部品の製造、ならびに樹脂多層基板などの非セラミック電子部品の製造のいずれにも広く適用される。
−キャリアフィルムの実施形態−
所定の紫外線レーザにおける波長分布の大部分に対して、吸収率が高い材料からなるキャリアフィルムに、その紫外線レーザが照射された場合、キャリアフィルムは、照射面およびその対向面の両面から穿孔されていく。すなわち、前述したように、対向面側において、過剰に加工された部分が発生する。このような課題を解決するため、発明者は鋭意研究を重ねた結果、対向面における紫外線レーザの吸収を抑える条件を見出し、この発明を為すに至った。
この発明に係るキャリアフィルムは、以下の特徴を有している。すなわち、中心波長が355nm〜365nmであり、375nm以上の波長が含まれる波長分布を有する紫外線レーザが照射されたとき、紫外線レーザの波長分布における375nm未満の成分の吸収率が50%以上である。また、紫外線レーザの波長分布における375nm以上の成分の吸収率が50%未満である。
上記の条件は、キャリアフィルムがPETとPENとを含み、かつPENの重量の、PETの重量とPENの重量との和に対する比が、0.05以上0.25以下とされることで実現される。また、上記の条件は、キャリアフィルムがPETと紫外線吸収剤とを含むようにすることでも実現される。ただし、上記の条件が実現されるためのキャリアフィルムの具体的な構成は、これらに限られない。
紫外線吸収剤は、フェニルサリシレート、p−tert−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−(2´−ヒドロキシ−5´−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−5´−tert−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3´−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3´−ジフェニルアクリレートの中から選ばれる少なくとも1種の有機化合物である。
この発明を実験例に基づいてより具体的に説明する。キャリアフィルムは厚さ25μmとなるように作製されている。キャリアフィルムの一方主面には、シート部材が、厚さ10μmとなるように成形されている。ここで、シート部材は、低温焼成セラミック材料を含むセラミックグリーンシートである。キャリアフィルムに照射される紫外線レーザは、中心波長が355nm〜365nmであり、375nm以上の波長が含まれる波長分布を有するものである。紫外線レーザは、キャリアフィルムの他方主面側から照射される。この実験例においては、上記の紫外線レーザの照射により、キャリアフィルムとシート部材との両方に貫通孔が形成される。
この実験例により、上記の紫外線レーザがキャリアフィルムに照射されたときの、波長が375nm未満の成分の吸収率と、375nm以上の成分の吸収率とが規定される。実験例に用いられたキャリアフィルムは、例えば2軸延伸法のような、既知の工法により作製され得る。
表1には、上記の紫外線レーザが、この実験例の種々のキャリアフィルムに照射されたときの、紫外線レーザの吸収率と、形成された貫通孔の種々の位置における開口径の値とが示されている。紫外線レーザの吸収率は、波長λが300nm以上355nm未満の成分と、波長λが355nm以上375nm未満の成分と、波長λが375nm以上425nm未満の成分とに分けて示されている。紫外線レーザの各波長成分の吸収率は、分光光度計により測定される。なお、表1の「フィルム」は、キャリアフィルムを表し、「シート」は、シート部材を表す。
試料1のように、波長分布の大部分に対して吸収率が低い場合、所定の時間内での貫通孔の形成が困難であった。また、試料2のように、波長λが375nm未満の成分のうち、吸収率が50%未満のものがあり、波長λが375nm以上の成分の吸収率が50%以上である場合、形成された貫通孔の形状が不定形となった。これは、キャリアフィルムの一方主面側およびシート部材側からの加工が進み、キャリアフィルムおよびシート部材の熱分解により発生したガスにより、キャリアフィルムの他方主面側からの加工が妨げられたためと考えられる。
また、試料6ないし8のように、波長分布の大部分に対して吸収率が高い場合、キャリアフィルムとシート部材との界面近傍が過剰に加工される。その結果、キャリアフィルムにおける紫外線レーザの出射側およびシート部材における紫外線レーザの入射側の開口径の値が、いずれも100μm以上となる。
一方、試料3ないし5のように、波長λが375nm未満の成分の吸収率が50%以上であり、波長λが375nm以上の成分の吸収率が50%未満である場合、貫通孔の種々の位置における開口径の値は、いずれも100μm未満であった。ここで、試料3では、PENとPETの重量の和に対するPENの重量比が0.05、試料4では、PENとPETの重量の和に対するPENの重量比が0.14、試料5では、PENとPETの重量の和に対するPENの重量比が0.25である。したがって、キャリアフィルムにおいて、PETの重量とPENの重量との和に対するPENの重量比が、0.05以上0.25以下である場合、良好な加工結果が得られる。
−電子部品の製造方法−
図1は、この発明に係るキャリアフィルムが用いられた電子部品の製造方法の一例について説明した図面である。図1(A)ないし(E)は、キャリアフィルム上に成形されたシート部材に、貫通孔および有底孔の少なくとも一方である孔を形成する工程を含む、電子部品の製造方法の一例において、順次行われる各工程の要部を、それぞれ模式的に表す断面図である。
この例では、紫外線レーザの照射により、キャリアフィルムとシート部材との両方に貫通孔が形成される場合が示されているが、キャリアフィルムに貫通孔が形成され、シート部材に有底孔が形成されるようにしてもよい。
なお、各図面は模式図であり、実際の製品の寸法は必ずしも反映されていない。また、製造工程上で発生する各構成要素の形状のばらつきなども、各図面に必ずしも反映されていない。すなわち、以後、この明細書中で説明のために用いられる図面は、たとえ実際の製品と異なる部分があったとしても、本質的な面で実際の製品を表すものと言うことができる。
図1(A)は、キャリアフィルム10が作製または準備される工程(第1の工程)を示す断面図である。キャリアフィルム10は、この発明に係るキャリアフィルムであり、PENおよびPETを前述した重量比で含んでいる。すなわち、PENの重量の、PETの重量とPENの重量との和に対する比が、0.05以上0.25以下である。キャリアフィルム10は、貫通孔の形成に要する時間と、後述の第2の工程でその上に形成されるシート部材20の取り扱いとが考慮されることにより、例えば25μmから100μmの間の厚みとなるように作製される。
キャリアフィルム10の一方主面側(後述の第2の工程でシート部材20が形成される側)には、後述する第5の工程においてシート部材20の剥離性を向上させるための離型層が付与されていてもよい。離型層は、シリコーン樹脂またはフッ素樹脂を用いて形成される。
また、キャリアフィルム10には、熱膨張係数の調整、機械的強度の向上、および巻きずれの防止などのため、無機材料粉末が添加されていてもよい。無機材料粉末の材質は、酸化アルミニウムなどの酸化物、窒化ケイ素などの窒化物、および炭化ケイ素などの炭化物のうちから選ばれる少なくとも1種類である。無機材料粉末の形状は、球状またはフレーク状である。充填性の観点からは、球状が好ましい。
図1(B)は、キャリアフィルム10の一方主面上に、シート部材20が成形される工程(第2の工程)を示す断面図である。ここで、シート部材20は、低温焼成セラミック材料を含むセラミックグリーンシートである。例えば、セラミック材料の粉末、バインダー、可塑剤および有機溶剤が混合されてなるスラリが、キャリアフィルム10の一方主面上にリップコータなどを用いて塗工されることにより、シート部材20となる。シート部材20は、例えば5μmから100μmの間の厚みとなるように成形されている。
図1(C)は、紫外線レーザBの照射により、キャリアフィルム10およびその一方主面上に成形されたシート部材20に貫通孔30が形成される工程(第3の工程)を示す断面図である。紫外線レーザBは、キャリアフィルム10の他方主面側から照射される。紫外線レーザBは、中心波長が355nm〜365nmであり、375nm以上の波長が含まれる波長分布を有している。その結果、キャリアフィルム10およびシート部材20の両者に貫通孔30が開けられる。貫通孔30の孔径は、例えば20μmから200μmの間に設定される。
キャリアフィルム10は、前述したようにこの発明に係るキャリアフィルムである。すなわち、一方主面にシート部材20が成形されたキャリアフィルム10に、紫外線レーザBが他方主面側から照射された場合、波長が375nm以上の成分の、一方主面側からの吸収が抑えられる。そのため、キャリアフィルム10およびその上に成形されたシート部材20に、紫外線レーザによる貫通孔30が形成される際に、両者の界面近傍における過剰な加工が抑えられる。
図1(D)は、キャリアフィルム10およびシート部材20に形成された貫通孔30に、導電性ペースト40が充填される工程(第4の工程)を示す断面図である。導電性ペースト40の材質および充填方法は、特に限定されない。例えば、銅などの金属粉末、バインダー、可塑剤および有機溶剤が混合されてなる導電性ペースト40が、貫通孔30にスクリーン印刷機などを用いて充填される。
また、導電性ペースト40には、焼結時の収縮率の調整などのため、無機材料粉末が添加されていてもよい。無機材料粉末の材質としては、シート部材20に含まれるセラミック材料粉末が好ましい。
図1(E)は、貫通孔に導電性ペースト40が充填されたシート部材20から、キャリアフィルムが剥離される工程(第5の工程)を示す断面図である。図1(E)に示されているように、この発明に係る電子部品の製造方法では、キャリアフィルム10の剥離後のシート部材20上の、導電性ペースト40の貫通孔30からのはみ出しが抑えられている。その結果、不図示の隣接するビア導体の接触が抑えられる。
上記の電子部品の製造方法の例は、シート部材がセラミックグリーンシートである場合について説明されたものであるが、シート部材が樹脂シートであっても同様の工程が実施され、同様の効果が得られる。また、この例では、シート部材に貫通孔が形成される場合について説明されたものであるが、紫外線レーザの照射時間およびエネルギーの少なくとも一方を変えることにより有底孔が形成された場合であっても、やはり同様の効果が得られる。
なお、この明細書に記載の実施形態は、例示的なものであって、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることができる。
10 キャリアフィルム
20 シート部材
30 貫通孔
40 導電性ペースト

Claims (3)

  1. シート部材の成形に用いられるキャリアフィルムであって、
    中心波長が355nm〜365nmであり、375nm以上の波長が含まれる波長分布を有する紫外線レーザが照射されたとき、
    前記紫外線レーザの波長分布における375nm未満の成分の吸収率が50%以上であり、前記紫外線レーザの波長分布における375nm以上の成分の吸収率が50%未満であることを特徴とする、キャリアフィルム。
  2. ポリエチレンテレフタレートと、ポリエチレンナフタレートとを含んでおり、
    ポリエチレンナフタレートの重量の、ポリエチレンテレフタレートの重量とポリエチレンナフタレートの重量との和に対する比が、0.05以上0.25以下であることを特徴とする、請求項1に記載のキャリアフィルム。
  3. キャリアフィルム上に成形されたシート部材に貫通孔および有底孔の少なくとも一方である孔を形成する工程を含む電子部品の製造方法であって、
    前記キャリアフィルムが作製または準備される第1の工程と、
    前記キャリアフィルムの一方主面上に、前記シート部材が成形される第2の工程と、
    前記キャリアフィルムおよび前記キャリアフィルム上に成形された前記シート部材に、中心波長が355nm〜365nmであり、375nm以上の波長が含まれる波長分布を有する紫外線レーザが、前記キャリアフィルムの他方主面側から照射されることにより、前記キャリアフィルムに貫通孔が形成され、前記シート部材に貫通孔および有底孔の少なくとも一方である孔が形成される第3の工程と、
    前記キャリアフィルムに形成された前記貫通孔および前記シート部材に形成された前記孔に、導電性ペーストが充填される第4の工程と、
    前記孔に前記導電性ペーストが充填された前記シート部材から、前記キャリアフィルムが剥離される第5の工程とを備え、
    前記キャリアフィルムは、請求項1または2に記載のキャリアフィルムであることを特徴とする、電子部品の製造方法。
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