JP6756889B1 - 渦検出装置、渦検出方法、プログラム及び学習済モデル - Google Patents

渦検出装置、渦検出方法、プログラム及び学習済モデル Download PDF

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Abstract

【課題】より迅速かつ精度よく突風に係る大気渦を特定することのできる渦検出装置、渦検出方法、プログラム及び学習済モデルを提供する。【解決手段】渦検出装置は、ドップラー計測装置による大気の移動速度の計測データから抽出された、大気の渦に対応する移動速度の空間分布を有する渦候補領域を各々含む所定の範囲の計測データを入力データとして、渦の計測データを含む学習データにより学習された学習済モデルを用いて、所定の範囲の計測データに渦が含まれるか否かの判定を行う判定部を備える。判定部は、所定の範囲の計測データの各々がドップラー計測装置の位置に対する動径方向の距離値及び方位角方向の角度値について二次元マトリクス状に配列されたデータを学習済モデルへの入力データとして判定を行う。【選択図】図2

Description

この発明は、渦検出装置、渦検出方法、プログラム及び学習済モデルに関する。
気象条件により突発的に生じる強風(突風)は、しばしば非常に強い圧力を生じて自動車、鉄道、船舶、飛行機をはじめとする各種の交通機関や家屋などの地上の物体に悪影響を与える。したがって、突風の発生に対して迅速に対処するために、この突風を予測、リアルタイム検出する要求がある。
突風の発生は、大気に生じる大規模な渦構造と相関があることが知られている。特許文献1では、小型ドップラーレーダーを用いて低仰角のみを高速に監視し、高分解能で突風を生じる大気渦を検出する技術が開示されている。特許文献2では、気象庁による竜巻及び雷の発生予測情報に基づく抽出エリア内におけるレーダー計測データから雲頂高度や降水強度を求めて、竜巻が発生する可能性のある積乱雲を特定し、当該積乱雲の移動速度に応じて推測される進路予測範囲に突風の警戒区域を定める技術が開示されている。
特開2010−249550号公報 特開2018−63219号公報
しかしながら、従来の技術では、判定基準に応じて誤判定又は検出漏れを生じることが多く、迅速かつ精度よく突風を特定することができないという課題がある。
この発明の目的は、より迅速かつ精度よく突風に係る大気渦を特定することのできる渦検出装置、渦検出方法、プログラム及び学習済モデルを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の渦検出装置は、
ドップラー計測装置による大気の移動速度の計測データから抽出された、前記大気の渦に対応する前記移動速度の空間分布を有する渦候補領域を各々含む所定の範囲の計測データを入力データとして、渦の計測データを含む学習データにより学習された学習済モデルを用いて、前記所定の範囲の計測データに渦が含まれるか否かの判定を行う判定部を備え、
前記判定部は、前記所定の範囲の計測データの各々が前記ドップラー計測装置の位置に対する動径方向の距離値及び方位角方向の角度値について二次元マトリクス状に配列されたデータを前記学習済モデルへの入力データとして前記判定を行うこととした。
したがって、二段階の評価により渦の検出精度を向上させることができる。また、数値的に画一的な基準で判別しないので、誤検出の抑制と検出漏れの抑制とをバランスよく両立させることができる。境界面がドップラー計測装置の位置に対する動径方向(R方向)に沿っているか否かが容易に判断できるので、境界がR方向に沿っていない他の物理状態である大気の収束や発散(実際には2、3次元的な動きを伴い得る)との識別を容易に行うことができ、一次元速度データによる誤検出を抑制することができる。また、速度の反転する境界が必ずR方向に沿って伸びることになり、学習を容易化することができる。また、リアルタイム処理において座標変換の手間が不要となるので、処理の軽減及び高速化を図ることができ、これによりリアルタイム性を確保しやすくなる。
また、望ましくは、
渦が含まれると判定された前記渦候補領域のうち、所定の条件を満たすものを特定する特定部を備え、
前記判定部は、前記学習済モデルを用いて渦である確率を算出し、
前記特定部は、前記判定部により所定の近接範囲内で渦と判定された前記渦候補領域のうち、前記確率が最大のもの以外を除外する。
したがって、同一の渦に対して複数の部分で渦候補として特定された場合でも、最適なものを選択することができる。これにより、特定された渦の移動速度を推定する場合により精度よい値を得ることができる。
また、望ましくは、
前記特定部は、渦が含まれると判定された前記渦候補領域のうち、所定回数以上計測されたものを渦として特定することとする。
したがって、突風の発生予測により適切に行うことが可能となり、一方で、不要な処理を低減することができる。
また、望ましくは、
前記所定の範囲は、前記渦候補領域の渦の中心が中央に位置するように定められることとする。
したがって、輪郭や中心位置などが不明瞭な渦の判断精度を向上させることができる。
また、望ましくは、
前記渦候補領域の渦の回転方向が所定の基準回転方向とは反対向きである場合、前記所定の範囲の計測データの各々で速度の符号を反転させて前記入力データとする入力調整部を備えることとする。
したがって、渦の回転方向によらず容易に統一基準で一貫した渦検出が可能になる。また、渦の回転方向に応じてそれぞれ学習データを用意する必要がなくなり、手間の軽減が図られる。
また、望ましくは、
前記所定の範囲の計測データのうち計測の欠損部分を所定の値で埋めた補正データを特異値分解し、得られた特異値行列における特異値のうち値が大きい側から所定数個の値以外をゼロに変更してから前記補正データに戻して前記入力データとする欠損補完部を備えることとする。
したがって、不自然な速度分布による検出精度の低下を抑制し、大気渦の検出漏れなどを抑制することができる。
また、望ましくは、
前記学習済モデルは、畳み込みニューラルネットワークをアルゴリズムとして利用しており、
前記判定部は、全結合層で結合される特徴量に前記渦候補領域の渦の中心位置と前記ドップラー計測装置との距離を含めることとする。
したがって、極座標での計測及び上記各計測データの配置による距離に応じた形状の渦をより確実に判別することができる。
また、望ましくは、
前記ドップラー計測装置による計測データから、所定の渦構造モデルへのフィッティングに基づいて前記渦候補領域を抽出する抽出部を備えることとする。
したがって、大気渦を検出する処理全体として処理負荷を軽減し、リアルタイム性を確保しやすくしつつ、検出精度を向上させて検出漏れ及び誤検出を抑制することができる。
また、本発明の渦検出方法は、
ドップラー計測装置による大気の移動速度の計測データから抽出された、前記大気の渦に対応する前記移動速度の空間分布を有する渦候補領域を各々含む所定の範囲の計測データを入力データとして、渦の計測データを含む学習データにより学習された学習済モデルを用いて、前記所定の範囲の計測データに渦が含まれるか否かの判定を行う判定ステップを含み、
前記判定ステップでは、前記所定の範囲の計測データの各々が前記ドップラー計測装置の位置に対する動径方向の距離値及び方位角方向の角度値について二次元マトリクス状に配列されたデータを前記学習済モデルへの入力データとして前記判定を行う。
したがって、速度境界がR方向に伸びるパターンに一元化され、誤検出などを抑制し、検出精度を向上させることができる。また、学習の容易化及び処理の軽減及び高速化を図ることができる。
また、望ましくは、
前記所定の範囲は、前記渦候補領域の渦の中心が中央に位置するように定められることとする。
したがって、輪郭などが不明瞭な渦の判断精度を向上させることができる。
また、望ましくは、
前記渦候補領域の渦の回転方向が所定の基準回転方向とは反対向きである場合、前記所定の範囲における計測データの各々で速度の符号を反転させて前記入力データとする入力調整ステップを含むこととする。
したがって、渦の回転方向によらず容易に統一基準で一貫した渦検出が可能になる。また、渦の回転方向に応じてそれぞれ学習データを用意する必要がなくなり、手間の軽減が図られる。
また、望ましくは、
前記所定の範囲の計測データのうち計測の欠損部分を所定の値で埋めた補正データを特異値分解し、得られた特異値行列における特異値のうち値が大きい側から所定数個の値以外をゼロに設定してから前記補正データに戻して前記入力データとする欠損補完ステップを含むこととする。
したがって、不自然な速度分布による検出精度の低下を抑制し、大気渦の検出漏れなどを抑制することができる。
また、望ましくは、
前記学習済モデルは、畳み込みニューラルネットワークをアルゴリズムとして利用しており、
前記判定ステップでは、全結合層で結合される特徴量に前記渦候補領域の渦の中心位置と前記ドップラー計測装置との距離を含めることとする。
したがって、極座標での計測及び上記各計測データの配置による距離に応じた形状の渦をより確実に判別することができる。
また、本発明のプログラムは、
コンピュータを、
ドップラー計測装置による大気の移動速度の計測データから抽出された、前記大気の渦に対応する前記移動速度の空間分布を有する渦候補領域を各々含む所定の範囲の計測データを入力として、渦の計測データを含む学習データにより学習された学習済モデルを用いて、前記所定の範囲の計測データに渦が含まれるか否かの判定を出力する判定手段として動作させ
前記判定手段は、前記所定の範囲の計測データの各々が前記ドップラー計測装置の位置に対する動径方向の距離値及び方位角方向の角度値について二次元マトリクス状に配列されたデータを用いて前記判定を行う。
したがって、速度境界がR方向に伸びるパターンに一元化され、誤検出などを抑制し、検出精度を向上させることができる。また、学習の容易化及び処理の軽減及び高速化を図ることができる。
また、本発明の学習済モデルは、
ドップラー計測装置による大気の移動速度の計測データから抽出された、前記大気の渦に対応する前記移動速度の空間分布を有する渦候補領域を各々含む所定の範囲の計測データを入力として、前記所定の範囲の計測データに渦が含まれるか否かの判定を出力する学習済モデルであって、
渦の計測データを含む前記所定の範囲の学習データにより、機械学習モデルのアルゴリズムを用いて学習がなされ、
前記所定の範囲の計測データの各々が前記ドップラー計測装置の位置に対して動径方向の距離値及び方位角方向の角度値について二次元マトリクス状に配列されたデータを用いて前記学習が行われる。
したがって、速度境界がR方向に伸びるパターンに一元化され、誤検出などを抑制し、検出精度を向上させることができる。また、学習の容易化及び処理の軽減及び高速化を図ることができる。
また、望ましくは、
渦の中心が中央に位置する学習データにより学習されたものであることとする。
したがって、輪郭などが不明瞭な渦の判断精度を向上させることができる。
また、望ましくは、
前記学習データにおける渦の回転方向が所定の基準回転方向とは反対向きである場合、前記学習データの各々の速度の符号を反転して入力させて学習されることとする。
したがって、渦の回転方向によらず容易に統一基準で一貫した渦検出が可能になる。また、渦の回転方向に応じてそれぞれ学習データを用意する必要がなくなり、手間の軽減が図られる。
また、望ましくは、
前記学習データのうち計測の欠損部分を所定の値で埋めた補正データを特異値分解し、得られた特異値行列における特異値のうち値が大きい側から所定数個の値以外をゼロに設定してから前記補正データに戻して得られた前記学習データにより学習されることとする。
したがって、不自然な速度分布による検出精度の低下を抑制し、大気渦の検出漏れなどを抑制することができる。
また、望ましくは、
畳み込みニューラルネットワークを前記アルゴリズムとして利用した畳み込み層と全結合層とを有し、
前記全結合層では、前記畳み込み層で得られる各特徴量と、前記渦候補領域の渦の中心位置と前記ドップラー計測装置との距離とが全結合される値として入力される
こととする。
したがって、極座標での計測及び上記各計測データの配置による距離に応じた形状の渦をより確実に判別することができる。
本発明に従うと、より迅速かつ精度よく突風に係る大気渦を特定することができるという効果がある。
本実施形態の処理装置の機能構成を示すブロック図である。 渦検出の処理手順を示す図である。 直交座標系で配置した計測データの例を示す図である。 欠損部分をゼロ埋めされた渦候補の計測データと、補正済み計測データとを示す図である。 渦の移動予測について説明する図である。 渦検出制御処理の制御手順を示すフローチャートである。 学習済モデルの生成処理の制御手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の処理装置1の機能構成を示すブロック図である。
処理装置1(渦検出装置)は、ドップラーレーダー4(ドップラー計測装置)による計測データに基づいて渦を検出するための各種処理を行うコンピュータである。処理装置1は、制御部11と、記憶部12と、表示部13と、操作受付部14と、入出力インターフェイス15などを備える。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサを備え、処理装置1の各種動作を制御する。
記憶部12は、CPUに作業用のメモリ空間を提供し、一時データ、設定データ及び各種プログラムを記憶する。作業用のメモリ空間や一時データは、RAM(Random Access Memory)に割り当てられ、設定データ及びプログラムは、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリ(HDD(ハードディスクドライブ)を含む)に記憶される。
記憶部12に記憶されるプログラム121には、渦検出制御プログラムが含まれる。渦検出制御プログラムには、学習済モデル1210が含まれる。また、記憶部12には、渦構造のモデルに係る設定である渦パターンデータ122が記憶されている。
表示部13は、制御部11の制御に基づいてデジタル表示画面(ディスプレイ)に各種表示を行う。表示内容には、渦検出制御プログラムにより特定された渦構造の位置や履歴などが含まれてよい。
操作受付部14は、キーボード、及び/又はタッチパネルといったポインティングデバイスなどを有し、外部からの入力操作を受け付けて制御信号を制御部11に出力する。操作受付部14は、例えば、各種プログラムを手動で起動したり終了させたりする場合や、表示部13による表示内容を切り替える場合などに利用される。
入出力インターフェイス15は、外部機器との間の通信接続端子およびドライバ、例えば、LAN(Local Area Network)カードなどを備える。ここでは、外部装置2及び気象データサーバ3がLAN(及びインターネット)を経由して接続可能とされている。また、入出力インターフェイス15には、各種光学ディスクなどの可搬型記録媒体の接続端子が含まれていてよい。
外部装置2は、学習済モデル1210を生成、改良するための学習データ21が記憶されていて、制御部11によりこれらのデータを取得、読み込み可能である。学習データ21は、ここでは、教師有データであり、正解を示すデータが対応付けられて保持されている。
気象データサーバ3は、ドップラーレーダー4による計測データが略リアルタイムで入力されて過去の履歴データとともに外部に配信する。
次に、本実施形態の渦検出について説明する。
渦検出は、ドップラーレーダー4による計測データを用いて行われる。ドップラーレーダー4は、放射した所定の電磁波(マイクロ波など)の雨粒による反射波を受信し、当該ドップラーレーダー4の動径方向(R方向;ドップラーレーダー4からの距離の値)についての雨粒、すなわち大気の移動速度(風速VR)の空間分布をドップラー効果に基づいて取得する。ドップラーレーダー4の電磁波送受信方向は、方位角方向(A方向;所定の基準方向に対する水平角度差の値)に回転スキャンしながら所定の周期(例えば、30秒)で一周し、この周期でドップラーレーダー4の周囲全方向の風速分布データを得ている。
計測データ中に渦構造があると、渦の中心を含むR方向への直線(線分)に対して移動速度がドップラーレーダー向き(−R方向)の部分(速度極小)と反対向き(+R方向)の部分(速度極大)とが隣り合うシア構造(A方向に並ぶ速度の極大/極小のペア構造)を示す。
図2は、本実施形態の処理装置1による渦検出の処理手順を示す図である。
まず、レーダー計測データから渦構造に対応する上記極大/極小のペア構造の検出を行い、渦候補を抽出する(PR1;抽出部)。抽出された渦候補領域を含む所定の範囲の領域の計測データを学習済モデル(ここでは、畳み込みニューラルネットワーク;CNN、をアルゴリズムとして用いたもの)に入力し、これを用いて、すなわち畳み込み層で畳み込みを行って特徴量を抽出(特徴マップを生成)したのち、全結合層で全結合して、渦である確率を算出する(PR2;判定部)。
近接して複数の渦が検出されている場合には、重複と判断されるものを削除する(PR3)。また、上記回転スキャンの周期ごとに得られる計測データにおいて、基準時間内に所定回数(例えば、3回)以上の検出がなされたか否かを判別する(PR4)。PR3、PR4が本実施形態の特定部に含まれる。そして、渦の検出結果を確定して、移動速度を推定する(PR5)。
レーダー計測データからの渦候補の検出(PR1)は、従来と同様に、渦パターンデータ122に記憶された渦モデル(従来周知の例えばランキン渦モデルなどの渦構造モデル)を用いた速度分布のフィッティングにより行われる。風速VR(スカラー値)の二次元データは、画像データの画素値と同様に(ここでは符号付で)扱われる。このとき、計測データを実際の空間分布に従ってデカルト座標系などに変換する(例えば、x=r・cоsθ、y=r・sinθ)のではなく、そのままA方向とR方向とについての直交座標系(例えば、x=r、y=θ)で二次元マトリクス状に配列されたものとしてデータを取り扱う。
図3は、この直交座標系で配置した計測データの例を示す図である。ここでは、速度の濃淡は、適宜な値を単位として調節されている。この配置により、反対方向の速度部分の境界がR方向に延びる形に統一される。すなわち、A方向に速度方向の境界が延びる発散収束などの現象が容易に除外されるので、認識すべきパターンがより容易に限定されて認識の確実化及び学習処理の簡略化につながる。また、座標変換の手間が省かれるので、処理自体も容易になる。
フィッティングにより抽出された渦候補の領域を含む所定サイズの領域の計測データMは、学習済モデル1210に入力されて、渦構造である確率が出力される(PR2)。ドップラー速度(スカラー値)を二次元配置した計測データMは、画像データと同様に取り扱いが可能であり、CNNによりパターン認識を用いて渦か否かが判断される。CNNは、畳み込み処理により特徴マップを生成して特徴量の抽出を行う(プーリング処理が含まれてもよい)段階(畳み込み層)と、特徴量の全結合などにより渦である確率を算出する段階(全結合層)とに分けられる。
畳み込み及びプーリングの処理は、従来技術と同じであり、学習により定められたフィルタの係数が用いられて学習済モデル1210に応じたステップ数の畳み込みが繰り返される。しかしながら、ドップラーレーダー4による計測データMでは、雨粒からの反射を取得する特性上、雨粒がない位置からの反射が得られずデータの欠損が多いという問題がある。これに対し、本実施形態では、欠損データの穴埋め(補完)を行ってから学習済モデル1210に入力させる。
このとき、単純にゼロ値などで穴埋めを行っただけでは、速度分布が不自然な形となり、渦検出の精度が低下する。そこで、ここでは、一度計測データMにおけるデータ欠損の座標をゼロ値など所定の値で埋めた補正データに対し、特異値分解(M=U・S・V)を行う。U、Vはユニタリ行列であり、Sが特異値行列となる。特には限られないが、U、Vが正方行列である場合、特異値行列の対角成分が特異値である。各特異値が計測データMにおける値の空間変化の特徴量に対応する。
これら特異値行列Sにおける特異値のうち、値の大きい側から所定数(例えば、5つなど)を残してこれら以外をゼロに変更した行列Saを生成する。そして、行列演算Ma=U・Sa・Vを行って、空間変化の主たる傾向を反映した補間値に変換された補正済み計測データMa(戻された補正データ)を学習済モデル1210への入力データとする。
図4は、欠損部分をゼロ埋めされた渦候補の領域計測データと、上記補正済み計測データとを示す図である。図4(a)に示す所定値(固定値)で埋めたデータでは、ドップラー速度の大きい領域内にところどころ数値の空間変化がない不自然な部分が混入するが、図4(b)に示す補正済み計測データでは、これらの部分が周囲の速度変化の傾向に従った値に補完(補間)されている。
また、図4で示したように、処理PR1で抽出された渦候補の中心が計測データMの中心になるように所定サイズの領域が定められる。渦の中心は、極大速度の位置と極小速度の位置の中間点として定義される。
また、渦は、必ずしも右回り(時計回り)と左回り(反時計回り)のうちいずれかに限定されない。しかしながら、渦の有無の判定を行う範囲では、回転向きに応じた形状の大きな差は生じない。そこで、本実施形態では、フィッティングで得られた渦の回転方向が所定の基準回転方向(例えば、反時計回り)と異なる場合(反対向きの場合)には、所定サイズの領域内の速度の符号を反転させて、回転方向を反転させる。これにより、学習済モデル1210では、基準回転方向へ回転する渦のみが認識可能であればよくなり、学習内容が簡略化される。
上記PR2の処理で算出された渦である確率と所定の基準値を比較して、基準値より小さい渦候補については、渦ではないものとされる。
また、本実施形態では、学習済モデル1210は、CNNをアルゴリズムとして用いている。この時、入力データを畳み込んで得られた特徴量だけでなく、対象領域(渦候補)の中心位置とドップラーレーダー4との距離を特徴量に含めて全結合させる。上述のように、ドップラーレーダー4は、送受信機から放射状に電磁波を放射するので、ドップラーレーダー4からの距離が遠くなるほど計測される渦の形状が粗くなる傾向がある。またR方向とA方向で二次元マトリクス状に計測データを配列すると、R方向の距離値に応じて実際の空間上のA方向の距離が変化するので、これに伴って、見かけ上の渦の形状(縦横比)が変化する。そこで、上述のように距離を特徴量に含めることで、距離に応じた形状の渦をより確実に検出することを可能とする。
また、渦のサイズに比して小さい範囲(所定の近接範囲)に複数の渦候補が抽出されている場合、同一の渦を重複して抽出している場合がある。本実施形態では、所定の距離内に複数の渦候補が抽出されている場合には、渦である確率が最大のもの以外を渦候補から削除(除外)する(PR3)。渦の画像認識では、通常の物体や文字などの画像と比較して輪郭が不明瞭であり、また、中心位置も上記のように極大速度位置と極小速度位置から間接的に定まる。これに対し、上述のように、渦候補の中心位置を所定の領域の中心とし、後述のように、各学習データ21において渦の中心を当該学習データ21がそれぞれ示す領域中央(N×N行列の対角線交点座標など)に一致させることで、渦の本当の中心に近い渦候補ほど渦である確率が高くなりやすくすることで、重複抽出時に確率に基づいて適切に最良の候補を残すことが可能となる。
さらに、ある程度継続的に生じる渦が検出されればよいので、ここでは、前回の検出から所定時間内に2度目の検出がなされ、さらに2度目の検出から所定時間内に3回目(所定回数以上)の検出がなされた場合に継続的な渦として特定される(PR4)。所定時間は、例えば、ドップラーレーダー4の回転スキャン周期の数倍程度であってよく、すなわち、毎回連続的に検出される場合には必ずしも限られない。
図5は、渦の移動予測について説明する図である。
渦は、多くの場合で移動を伴うが、1回の検出では移動速度が特定されないので、2度目の検出が、例えば、1度目に検出された位置P1から通常想定される移動速度(背景となる風(環境風)の風速)の上限Vomで計測間隔dt1(2回後の計測であれば計測間隔dt1の2倍)の間に移動可能な範囲内Rp1=Vom×dt1の範囲内の位置P2でなされた場合に同一の渦であると判断される。また、2度の検出によりその間の移動速度Vpが特定されるので、移動速度Vp及び検出までの移動時間(計測間隔dt1)により、3度目の検出想定位置P3pが得られる。この検出想定位置P3pを中心として、想定され得る移動速度Vpのばらつき(統計的な計測値などであってもよく、例えば、速度に対する比率であってもよいし、絶対値であってもよい)に応じて推測される範囲Rp2(ここでは半径Rp2)内で3度目の検出がなされた場合に、前2回と同一の渦であると判断される。通常想定される移動速度の上限Vom及び算出された移動速度のばらつきの上限値などは、過去の統計的な値などに基づいて固定的に又は気象条件に応じて可変で定められてよい。
図6は、本実施形態の処理装置1でプログラム121に基づいて実行される渦検出制御処理の制御部11による制御手順を示すフローチャートである。この渦検出制御処理は、例えば、上記周期ごとに気象データサーバ3からドップラーレーダー4による各周期の計測データが取得(記憶部12に記憶)されるごとに呼び出されて実行される。
渦検出制御処理が開始されると、制御部11は、記憶部12から計測データを読み込む(ステップS101)。制御部11は、計測データ各座標について、渦に対応してA方向に並ぶ速度の極小/極大のペア構造を検出する(ステップS102)。制御部11は、検出されたペア構造を1つ含む領域に対し、渦パターンデータ122に含まれる渦構造モデルに基づいてフィッティングを行う(ステップS103)。制御部11は、フィッティングの結果に基づいて、渦構造との合致度合、中心位置及び渦の回転方向を特定する(ステップS104)。また、上記以外の渦構造の特定には用いられないパラメータ、例えば、渦の回転速度や渦度などが、渦の強度を示す指標として併せて算出してもよい。
制御部11は、検出された渦構造の中心位置が中央とされた所定の範囲の画像を抽出する。また、渦の回転方向が基準回転方向と異なる場合には、制御部11は、各位置の速度の符号を反転させる(ステップS105;入力調整部、入力調整ステップ)。制御部11は、上述のように欠損データの補完処理を行う(ステップS106;欠損補完部、欠損補完ステップ)。
制御部11は、抽出され、必要に応じて上記調整がなされた所定の範囲の画像を学習済モデル1210に入力し、学習済モデル1210から出力された渦である確率を取得する(ステップS107;判定部、判定ステップ、判定手段)。上記ステップS103〜S107の処理は、ステップS102の処理で検出された全てのペアについて順次行われる。制御部11は、渦である確率が所定の基準値未満であるものを渦候補から除外する(ステップS108)。
制御部11は、所定の距離範囲内に複数の渦候補がある部分があるか否かを判別する(ステップS109)。あると判別された場合には(ステップS109で“YES”)、制御部11は、距離範囲内の渦候補がそれぞれ渦である確率を比較し、最も高いもの以外を渦候補から除外する(ステップS110)。それから、制御部11の処理は、ステップS111に移行する。複数の渦候補がある部分がないと判別された場合には(ステップS109で“NO”)、制御部11の処理は、ステップS111に移行する。
ステップS111の処理に移行すると、制御部11は、残った渦候補のうち、今回の渦検出から所定の基準時間内(例えば、4周期以内など)に検出された渦構造から所定の距離(上述のように、1回検出時からの経過時間に所定の基準速度を乗じた距離、2回検出時の移動に基づいて算出された速度と2回目の検出時からの経過時間を乗じた距離)の内側にあるものを選択し、それぞれ検出回数に1を加算する。また、所定の距離内にないものについては、検出回数を「1」に設定する(ステップS111)。
制御部11は、残っている各渦候補について、検出回数が所定の基準回数(例えば、3回)以上か否かを判別する(ステップS112)。制御部11は、基準回数以上と判別されたもの(ステップS112で“YES”)を、渦構造として確定する(ステップS114)。確定した渦構造については、移動速度(方向を含む)を推定して併せて記憶させる。この場合の速度は、通常の空間内における速度である。制御部11は、検出回数が基準回数未満のもの(ステップS112で“NO”)を、渦候補として検出回数とともにデータを保持する(ステップS113)。制御部11は、2回目の検出の渦候補については移動速度を算出し、1回目の検出の渦候補については、所定の基準速度を設定する。そして、制御部11は、渦検出制御処理を終了する。
次に、機械学習モデルの学習動作について説明する。
学習済モデル1210は、多数の渦構造を各々含む計測データを学習データとして用いて学習することで生成される。学習データ21は、予め渦構造であるか否かが確定したデータが上記渦検出時のサイズと同一サイズで用意される。渦と渦でないものの割合は適宜定められてよい。また、上述のようにドップラーレーダー4からの距離に応じて渦の計測の粗さや配列上の形状に変化が生じうるので、各距離範囲での計測を網羅した学習データ21が用意されるのがよい。
また、学習データ21では、上記で示したように、渦の回転方向が統一される。渦は、一方向(反時計回り)に回転することが多いが、必ずしも一方には限られない。また、回転方向には偏りがあることから、各方向へ回転する渦の計測データをそれぞれ必要数ずつそろえるのが難しく、また他のドップラーレーダーの計測データを流用するにしても手間を要する。ドップラーレーダーでは動径方向の速度のみを計測していることから、計測された速度の符号を反転させるだけで容易に渦の回転方向が反転される。
さらに、学習データ21として用いられる渦の計測データは、常に渦の中心が画像領域の中央に位置するように定められる。通常の画像認識とは異なり、外側境界などが不明瞭な計測データの学習時に予め中心位置を定めて学習データ21を与えることで、本来の渦の中心以外の位置を中央に定めて画像認識を行わせた場合の渦構造である確率を低下させることができる。
学習データ21は、ここでは、処理装置1の外部で生成されて外部装置2により保持されているが、これに限られない。
図7は、本実施形態の学習済モデルの生成処理の制御手順を示すフローチャートである。
ここでは、モデル生成処理は、処理装置1で実行されるものとして説明する。
モデル生成処理が開始されると、制御部11は、学習データ21のリストを取得する(ステップS201)。制御部11は、取得されたリストから選択された1つの計測データを選択する(ステップS202)。
制御部11は、選択された計測データの回転方向が所定の基準回転方向ではない場合に、各速度の符号を反転させて基準回転方向に統一する(ステップS203)。なお、回転方向は、予め基準回転方向に統一されていてもよい。また、回転方向の情報が予めリストに含まれていてもよいし、各計測データに対応するメタデータなどに含まれていてもよい。また、渦が含まれないデータの場合でも、フィッティングで渦候補として検出されたものである場合には、検出時の回転方向に基づいて統一される処理がなされてもよい。また、制御部11は、上記の欠損補完処理を行う。
制御部11は、選択されている学習データ21を機械学習モデルに入力し(ステップS204)、予め設定(設計)されたステップの畳み込みを行って(プーリングが含まれていてもよい)特徴量の抽出を行う(ステップS205)。制御部11は、画像領域の中央の位置(渦の場合は渦の中心)とドップラーレーダー4との距離を入力し、上記特徴量と距離とで全結合させる(ステップS206)。
制御部11は、出力された結果を学習データ21内の(対応付けられている)教師データと比較し、ずれ分(正誤判定の誤りなど)をフィードバックして畳み込みのフィルタ係数及び全結合の重み付け係数などを修正する(ステップS207)。フィードバックには、通常の方法、例えば、誤差逆伝播法などが用いられてよい。
制御部11は、取得された渦計測データのリストから全ての渦の計測データが選択されたか否かを判別する(ステップS208)。選択されていないものがあると判別された場合には(ステップS208で“NO”)、制御部11の処理は、ステップS202に戻る。全て選択されたと判別された場合には(ステップS208で“YES”)、制御部11は、学習対象のモデルを学習済モデルとして確定し(ステップS209)、制御部11は、モデル生成処理を終了する。
以上のように、渦検出装置としての本実施形態の処理装置1は、ドップラーレーダー4による大気の移動速度の計測データから抽出された、大気の渦に対応する移動速度の空間分布を有する渦候補領域を各々含む所定の範囲の計測データを入力データとして、渦の計測データを含む学習データ21により学習された学習済モデル1210を用いて、前記所定の範囲の計測データに渦が含まれるか否かの判定を行う判定部としての制御部11を備える。判定部としての制御部11は、所定の範囲の計測データの各々がドップラーレーダー4の位置に対する動径方向(R方向)の距離値及び方位角方向(A方向)の角度値について二次元マトリクス状に配列されたデータを学習済モデル1210への入力データとして判定を行う。
このように、一度渦の候補が従来技術を用いて抽出されたのち、学習済モデル1210を用いて渦としての確実性を判定するので、数値的に画一的な基準で判別する場合と比較して、渦の誤検出及び検出漏れの可能性をいずれも低減することができる。また、初めから画像全体に対して学習済モデル1210を適用しないので、処理において必要以上の負荷をかけない。そして、計測データを、実空間上の分布ではなく、R方向及びA方向に直交して延びる直線座標軸を用いて、二次元マトリクス状に配置することで、速度の反転する境界が必ずR方向に沿って伸びることになり、学習を容易化することができる。また、リアルタイム処理において座標変換の手間が不要となるので、処理の軽減及び高速化(迅速化)を図ることができ、これによりリアルタイム性を確保しやすくなる。さらに、境界面がR方向に沿っているか否かが容易に判断できるので、境界がR方向に沿っていない他の物理状態である大気の収束や発散(実際には2、3次元的な動きを伴い得る)との識別を容易に行うことができ、一次元速度データによる誤検出を抑制することができる。
また、制御部11は、特定部として、渦が含まれると判定された渦候補領域のうち、空間的な排他性といった所定の条件を満たすものを特定する。すなわち、制御部11は、判定部として、学習済モデル1210を用いて対象領域の渦候補が渦である確率を算出し、特定部として、所定の近接範囲内で渦と判定された1又は複数の渦候補領域のうち、確率が最大のもの以外を除外する。
このように、同一の渦に対して複数の部分で渦候補として特定された場合でも、最適なものを選択することができる。これにより、特定された渦の移動速度を推定する場合により精度よい値を得ることができる。
また、制御部11は、特定部として、渦が含まれると判定された渦候補領域のうち、所定回数以上計測されたものを渦として特定する。すなわち、ある程度渦構造が継続して存在するものを選択して特定するので、突風の発生予測により適切に行うことが可能となり、一方で、不要な処理を低減することができる。
また、所定の範囲は、渦候補領域の渦の中心が中央に位置するように定められる。通常の画像認識と比較して、渦では外側境界などが不明瞭でサイズもばらつき、また、中心位置も直接定めにくいので、CNNを用いる場合であってもあえて中央に固定することで、渦の判断精度を向上させることができる。
また、制御部11は、入力調整部として、渦候補領域の渦の回転方向が所定の基準回転方向とは反対向きである場合、所定の範囲の計測データの各々で速度の符号を反転させて入力データとする。渦の回転方向は、必ずしも一方向に限定されないが、ほぼ対象であるので、渦の有無については、回転方向自体は関係ない。一次元速度データの符号を反転することで容易に反転させることができるので、反転させて回転方向を統一したうえで渦である確率を算出することで、容易に統一基準で一貫した渦検出が可能になる。また、渦の回転方向に応じてそれぞれ学習データを用意する必要がなくなり、手間の軽減が図られる。
また、制御部11は、欠損補完部として、所定の範囲の計測データのうち計測の欠損部分を所定の値で埋めた補正データを特異値分解し、得られた特異値行列における特異値のうち値が大きい側から所定数個の値以外をゼロに変更してから補正データに戻して入力データとする。このように、雨粒の存在有無に応じて欠損が生じやすいドップラーレーダー4の計測データにおいて、適切に周囲の傾向に応じた補完を行うことで、固定値や線形補間などによる不自然な速度分布による検出精度の低下を抑制し、大気渦の検出漏れなどを抑制することができる。
また、学習済モデル1210は、畳み込みニューラルネットワークをアルゴリズムとして利用しており、制御部11は、判定部として、全結合層で結合される特徴量に渦候補領域の渦の中心位置とドップラー計測装置との距離を含める。ドップラーレーダー4の計測では、電磁波の送受信位置からの距離に応じて計測の空間分解能が粗くなるので、特徴量にこの距離を含めておくことで、距離に応じた形状の渦をより確実に判別することができる。また、上述のようにR方向とA方向についての直交座標系では、R方向についての距離に応じてA方向についての実空間での距離が変化するので、距離に応じて渦の縦横比も変化し得る。したがって、このような影響も含めて距離に応じて変化する形状の渦の判別の精度が向上する。
また、制御部11は、抽出部として、ドップラーレーダー4による計測データから、渦パターンデータ122に係る所定の渦構造モデルへのフィッティングに基づいて渦候補領域を抽出する。このようにモデルと比較して速度の空間分布のもっともらしさに応じて渦の可能性のある領域を一次抽出するので、負荷の少ない処理で容易かつ高速により正確な処理が必要な領域を限定することができる。したがって、大気渦を検出する処理全体として処理負荷を軽減し、リアルタイム性を確保しやすくしつつ、検出精度を向上させて検出漏れ及び誤検出を抑制することができる。
また、上記処理装置1で行う各処理を用いた渦検出方法により、処理負荷の軽減及び高速化を図りつつ、より適切に誤検出及び検出漏れを抑制することができる。
また、上記各処理を、コンピュータにインストールされた学習済モデル1210を含むプログラム121に基づいてソフトウェア的に行うことで、特殊なハードウェア設備を準備する必要がなく、適宜なコストでより実用的に渦検出を行うことが可能となる。
また、上記学習済モデル1210を用いて渦である確率を算出して渦か否かの判定を行うことで、従来の判定基準に応じた誤検出や検出漏れをより効果的に抑制することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、学習済モデル1210へ入力する対象の抽出方法として、フィッティングにより渦(極大/極小速度ペア)の領域を検出することとしたが、渦を検出するための他の従来の方法が用いられてもよい。
また、上記実施の形態では、全結合層で全結合される特徴量にドップラーレーダー4からの距離を追加することとして説明したが、距離の値を直接追加するのではなく、R方向についての画素数などで距離を表現してもよい。あるいは、A方向1画素当たりの実距離などが追加されてもよい。また、距離の値が特徴量として追加されなくてもよい。
また、上記実施の形態では、渦の回転方向を統一して処理を行ったが、別個のまま処理が行われてもよい。この場合、例えば、学習データ21において、一方向への回転の渦を反転させて再度学習データとして利用してもよい。
また、上記の実施の形態で示したような特異値分解を利用したデータ欠損部分の補完処理は、好適な例の一つであり、他の補完処理がなされてもよい。また、特異値分解が利用される場合でも、ゼロとされない特異値の数は、5つの場合に限定されるものではない。
また、上記実施の形態では、渦(渦候補領域)の中心を所定の範囲の中央に合わせて選択し、また、学習データ21が示す領域の中央に合わせることとしたが、厳密に中央ではなくてもよく、また、中央以外の所定の位置に合わせてもよい。あるいは、全く位置合わせがなされなくてもよい。
また、上記実施の形態では、機械学習モデルのアルゴリズムとしてCNNを用いて畳み込み(及び設計によってはプーリング)による特徴量の抽出と、全結合による確率の算出とを行うものとして説明したが、機械学習モデルのアルゴリズムとしてはこれに限られず、部分的に又は全体として他のものが利用されてもよい。
また、上記実施の形態では、ドップラーレーダーの計測データを例に挙げて説明したが、ドップラーライダーの計測データが用いられてもよい。
また、上記実施の形態では、学習済モデル1210が外部装置2の学習データ21に基づいて処理装置1内で生成されるものとしたが、完全に外部で生成されてから入出力インターフェイス15を介して取得されてもよいし、反対に学習データ21も処理装置1内で生成されてもよい。
また、上記実施の形態では、記録媒体などの設定を含む画像形成制御処理に係るプログラム121のコンピュータ読み取り可能な媒体としてフラッシュメモリ又はHDDなどからなる記憶部12を例に挙げて説明したが、これに限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、他の不揮発性メモリ、並びにCD−ROM及びDVDディスクなどの可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)も本発明に適用される。
その他、上記実施の形態で示した構成、処理内容及び手順などの具体的な細部は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲に置いて適宜変更可能である。
また、本発明の渦検出装置、渦検出方法、プログラム及び学習済モデルを用いて突風をリアルタイムで検出して、当該突風の進路や接近時刻を予測するシステムを構築することにより、突風による被害が想定される地域の住民や交通機関に対して早期に警戒情報や規制情報を提供することが可能になる。
1 処理装置
2 外部装置
21 学習データ
3 気象データサーバ
4 ドップラーレーダー
11 制御部
12 記憶部
121 プログラム
1210 学習済モデル
122 渦パターンデータ
13 表示部
14 操作受付部
15 入出力インターフェイス

Claims (19)

  1. ドップラー計測装置による大気の移動速度の計測データから抽出された、前記大気の渦に対応する前記移動速度の空間分布を有する渦候補領域を各々含む所定の範囲の計測データを入力データとして、渦の計測データを含む学習データにより学習された学習済モデルを用いて、前記所定の範囲の計測データに渦が含まれるか否かの判定を行う判定部を備え、
    前記判定部は、前記所定の範囲の計測データの各々が前記ドップラー計測装置の位置に対する動径方向の距離値及び方位角方向の角度値について二次元マトリクス状に配列されたデータを前記学習済モデルへの入力データとして前記判定を行う
    ことを特徴とする渦検出装置。
  2. 渦が含まれると判定された前記渦候補領域のうち、所定の条件を満たすものを特定する特定部を備え、
    前記判定部は、前記学習済モデルを用いて渦である確率を算出し、
    前記特定部は、前記判定部により所定の近接範囲内で渦と判定された前記渦候補領域のうち、前記確率が最大のもの以外を除外する
    ことを特徴とする請求項1記載の渦検出装置。
  3. 前記特定部は、渦が含まれると判定された前記渦候補領域のうち、所定回数以上計測されたものを渦として特定することを特徴とする請求項2記載の渦検出装置。
  4. 前記所定の範囲は、前記渦候補領域の渦の中心が中央に位置するように定められることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の渦検出装置。
  5. 前記渦候補領域の渦の回転方向が所定の基準回転方向とは反対向きである場合、前記所定の範囲の計測データの各々で速度の符号を反転させて前記入力データとする入力調整部を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の渦検出装置。
  6. 前記所定の範囲の計測データのうち計測の欠損部分を所定の値で埋めた補正データを特異値分解し、得られた特異値行列における特異値のうち値が大きい側から所定数個の値以外をゼロに変更してから前記補正データに戻して前記入力データとする欠損補完部を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の渦検出装置。
  7. 前記学習済モデルは、畳み込みニューラルネットワークをアルゴリズムとして利用しており、
    前記判定部は、全結合層で結合される特徴量に前記渦候補領域の渦の中心位置と前記ドップラー計測装置との距離を含めることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の渦検出装置。
  8. 前記ドップラー計測装置による計測データから、所定の渦構造モデルへのフィッティングに基づいて前記渦候補領域を抽出する抽出部を備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の渦検出装置。
  9. ドップラー計測装置による大気の移動速度の計測データから抽出された、前記大気の渦に対応する前記移動速度の空間分布を有する渦候補領域を各々含む所定の範囲の計測データを入力データとして、渦の計測データを含む学習データにより学習された学習済モデルを用いて、前記所定の範囲の計測データに渦が含まれるか否かの判定を行う判定ステップを含み、
    前記判定ステップでは、前記所定の範囲の計測データの各々が前記ドップラー計測装置の位置に対する動径方向の距離値及び方位角方向の角度値について二次元マトリクス状に配列されたデータを前記学習済モデルへの入力データとして前記判定を行う
    ことを特徴とする渦検出方法。
  10. 前記所定の範囲は、前記渦候補領域の渦の中心が中央に位置するように定められることを特徴とする請求項9記載の渦検出方法。
  11. 前記渦候補領域の渦の回転方向が所定の基準回転方向とは反対向きである場合、前記所定の範囲における計測データの各々で速度の符号を反転させて前記入力データとする入力調整ステップを含むことを特徴とする請求項9又は10記載の渦検出方法。
  12. 前記所定の範囲の計測データのうち計測の欠損部分を所定の値で埋めた補正データを特異値分解し、得られた特異値行列における特異値のうち値が大きい側から所定数個の値以外をゼロに設定してから前記補正データに戻して前記入力データとする欠損補完ステップを含むことを特徴とする請求項9〜11のいずれか一項に記載の渦検出方法。
  13. 前記学習済モデルは、畳み込みニューラルネットワークをアルゴリズムとして利用しており、
    前記判定ステップでは、全結合層で結合される特徴量に前記渦候補領域の渦の中心位置と前記ドップラー計測装置との距離を含めることを特徴とする請求項9〜12のいずれか一項に記載の渦検出方法。
  14. コンピュータを、
    ドップラー計測装置による大気の移動速度の計測データから抽出された、前記大気の渦に対応する前記移動速度の空間分布を有する渦候補領域を各々含む所定の範囲の計測データを入力として、渦の計測データを含む学習データにより学習された学習済モデルを用いて、前記所定の範囲の計測データに渦が含まれるか否かの判定を出力する判定手段として動作させ
    前記判定手段は、前記所定の範囲の計測データの各々が前記ドップラー計測装置の位置に対する動径方向の距離値及び方位角方向の角度値について二次元マトリクス状に配列されたデータを用いて前記判定を行う
    ことを特徴とするプログラム。
  15. ドップラー計測装置による大気の移動速度の計測データから抽出された、前記大気の渦に対応する前記移動速度の空間分布を有する渦候補領域を各々含む所定の範囲の計測データを入力として、前記所定の範囲の計測データに渦が含まれるか否かの判定を出力する学習済モデルであって、
    渦の計測データを含む前記所定の範囲の学習データにより、機械学習モデルのアルゴリズムを用いて学習がなされ、
    前記所定の範囲の計測データの各々が前記ドップラー計測装置の位置に対して動径方向の距離値及び方位角方向の角度値について二次元マトリクス状に配列されたデータを用いて前記学習が行われる
    ことを特徴とする学習済モデル。
  16. 渦の中心が中央に位置する学習データにより学習されたものであることを特徴とする請求項15記載の学習済モデル。
  17. 前記学習データにおける渦の回転方向が所定の基準回転方向とは反対向きである場合、前記学習データの各々の速度の符号を反転して入力させて学習されることを特徴とする請求項15又は16記載の学習済モデル。
  18. 前記学習データのうち計測の欠損部分を所定の値で埋めた補正データを特異値分解し、得られた特異値行列における特異値のうち値が大きい側から所定数個の値以外をゼロに設定してから前記補正データに戻して得られた前記学習データにより学習されることを特徴とする請求項15〜17のいずれか一項に記載の学習済モデル。
  19. 畳み込みニューラルネットワークを前記アルゴリズムとして利用した畳み込み層と全結合層とを有し、
    前記全結合層では、前記畳み込み層で得られる各特徴量と、前記渦候補領域の渦の中心位置と前記ドップラー計測装置との距離とが全結合される値として入力される
    ことを特徴とする請求項15〜18のいずれか一項に記載の学習済モデル。
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