JP6755025B2 - カバーガラスおよびタッチパネル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、使用者からのタッチ操作を受け付けるタッチパネル等に適用可能なカバーガラスに関し、特に使用者が操作感を得ることが可能なカバーガラスおよびこれを備えたタッチパネル装置に関する。
近年、タッチパネルは直感的な操作が可能になるという利点により、使用者が機器を操作する際のインターフェースとして幅広い分野に採用されている。タッチパネル用のカバーガラスは、タッチパネルが使用者に露出する側に配置されており、アイコン等が表示されているタッチ操作領域を使用者が視認しながら行うタッチ操作を受け付けるように構成されている。カバーガラスの平坦性や高い透明度によるデザイン性の向上により、従来ならば、物理的なボタンやキーボードが用いられていた機器にも、タッチパネルへ置き換える動きが広がっている。例えば、自動車等に搭載される空調設備やオーディオ等のコントロールをするためのセンターコンソールや家電製品の搭載されている操作パネルにおいてもタッチパネルによって操作するものが存在し、スマートフォン等の携帯用電子機器では、ほとんどの操作をタッチパネルによって行うことができる。
しかしながら、カバーガラスはフラットな形状なものが使用されることが多く、デザイン面での差別化が難しかった。さらに、視覚障害者が操作する場合や、タッチ操作領域を正確に視認できないシチュエーションで操作する場合は、誤動作が発生することがあった。
そこで、従来技術のなかには、タッチパネルの表面に配置されるカバーガラスに凹部を形成することで、触覚によってタッチした領域を認識できるようにする技術が存在する(例えば特許文献1)。このような凹部が形成されることで、使用者は指の感触によってタッチすべき領域を容易に認識できるため、画面を見なくても正確なタッチ操作が可能になるとされている。
特許第5881414号公報
しかし、上記のようなガラス基板は、タッチすべき領域を判断することはできるが、使用者がタッチパネルにタッチした際に、機器がタッチ操作を認識しているのか否かが分からない場合があった。タッチパネルは物理スイッチと比較すると、タッチ操作時に使用者の指に伝わる触感の変化がない。そのため、実際にタッチ操作が機器に認識されているのか否かが分からなかったり、誤作動のおそれがあったりした。
本発明の目的は、使用者からのタッチ操作を受け付けるタッチパネル等に使用されるカバーガラスにおいて、タッチ操作により形状変化する領域を有するカバーガラスおよびタッチパネル装置を提供することである。
本発明に係るカバーガラスは、使用者からのタッチ操作を第1の主面で受け付けるように構成されたカバーガラスであり、使用者が何らかのタッチ操作を行うタッチ操作領域に対応する位置に形成された少なくとも1つの可撓性操作部を有する。可撓性操作部は、第1の主面側に凸状の曲面形状を呈する湾曲部が形成されている。また、可撓性操作部の第2の主面側には、少なくとも曲面形状を含む第1の凹部が形成されている。さらに、カバーガラスは第1の主面および第2の主面に圧縮応力層が形成され、第1の主面側に向かって凸状に湾曲している。
第1の凹部を形成することによって、可撓性操作部において第1の主面と第2の主面で圧縮応力に差が生じる。可撓性操作部の第2の主面側の圧縮応力が大きくなり、第1の主面側に凸状の湾曲部が形成される。使用者は、湾曲部によってタッチすべき位置を視覚的または触覚的に認識することができる。また、湾曲部は板厚が薄くなっており、第1の主面側から荷重が加えると、第2の主面側に撓んで変形し、湾曲部から荷重が取り除かれると、湾曲部が自発的に元の形状に戻るように構成される。可撓性操作部を設けることにより、単一のガラス基板で構成されるカバーガラスにおいてもメンブレンスイッチ等の押ボタンスイッチのような触感によるフィードバック(クリック感)を使用者が得ることが可能になる。
さらに、カバーガラス自体を湾曲部の凸方向と同じ方向に湾曲させることにより、変形後の湾曲部がより元の形状に戻りやすくなる。湾曲部の変形を制御するためには、前述のように圧縮応力や第1の凹部の寸法を調整する必要があるが、カバーガラス自体を湾曲させることにより、湾曲部が変形しやすくなる。このため、圧縮応力の制御が容易になり、カバーガラスの設計の自由度を高めることができる。
また、可撓性操作部の第1の主面側に第2の凹部がさらに備えられていることが好ましい。第2の凹部は、その底面に湾曲部が形成されている。また、第2の凹部の表面積は、第1の凹部の表面積と異なるように形成されている。第1の凹部と第2の凹部の表面積が異なるように形成することにより、第1の主面と第2の主面の圧縮応力の釣り合いがとれなくなり、第2の凹部の底面に湾曲部が形成される。第1の凹部と第2の凹部の表面積は、それぞれの凹部の深さや形状を変えることによって差をつけることができる。なお、本発明における凹部領域の表面積とは、凹部の底面と側面の合計面積である。
また、第1の凹部に弾性部材が配置されていることが好ましい。弾性部材は、可撓性操作部の変形に応じて、弾性変形するように構成される。このように弾性部材を配置することにより、可撓性操作部の変形のしやすさを制御することができる。また、可撓性操作部からの荷重が取り除かれた際の弾性部材の復元を利用することで、可撓性操作部も元の形状に戻りやすくなる。さらに、弾性部材を配置することにより、カバーガラスが万が一破損した際にも、ガラス破片が弾性部材に付着することによってガラス破片の飛散を防止することも可能である。
本発明によれば、使用者からのタッチ操作を受け付けるカバーガラスにおいて、タッチ操作により形状変化する領域を有するカバーガラスおよびタッチパネル装置を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るカバーガラスが配置されたコントローラを示す図である。 カバーガラスを示す図である。 カバーガラスの別の実施形態を示す図である。 カバーガラスの製造方法を示す図である。 カバーガラスの製造方法を示す図である。
ここから、図面を用いて本発明の一実施形態について説明する。図1(A)は、テレビ等の電子機器を操作するためのタッチパネル式のコントローラ10を示す図である。コントローラ10は、カバーガラス12、タッチパネル14、ディスプレイ16を少なくとも備えている。また、コントローラ10は、操作領域上に可撓性操作部30および情報表示部60を備えている。情報表示部60は、フラットパネルディスプレイ等により操作情報が表示される領域である。可撓性操作部30は、カバーガラス12に形成されており、使用者が何らかのタッチ操作を行うための領域である。
続いて、コントローラ10の概略断面図である図1(B)を用いて、各構成部品について説明する。カバーガラス12は、コントローラ10の使用者側に露出する表面に配置されたガラス基板である。カバーガラス12は、コントローラ10を衝撃等から保護するように構成された単一のガラス基板であり、使用者がコントローラ10を操作する際は、カバーガラス12をタッチする。カバーガラス12は、板状を呈するガラス基板であり、本実施形態では、アルミノシリケートガラスを使用している。また、カバーガラス12の板厚は0.3〜1.5mmが好ましい。
カバーガラス12は、第1の主面20および第2の主面22を有している。第1の主面20は使用者に対して露出する主面であり、第2の主面22は第1の主面20と対向する主面である。第1の主面20および第2の主面22はともに圧縮応力層24が形成されている。圧縮応力層24は、イオン交換法等の公知の方法によって形成されたカバーガラス12の内部領域よりも圧縮応力の高い層である。なお、第1の主面20と第2の主面22に形成された圧縮応力層24は同一の条件下で形成されており、圧縮応力の強さや深さに実質的な差はない。
また、カバーガラス12は、第1の主面20側に凸状に湾曲している。カバーガラス12の曲率半径は、適宜設定することが可能である。カバーガラス12を湾曲させる方法としては、カバーガラス12を軟化点まで加熱して成形する方法が挙げられる。また、湾曲状態のディスプレイ16やタッチパネル14に沿って接合することにより、湾曲させることも可能である。
タッチパネル14は、カバーガラス12の下部に配置されており、使用者のタッチした領域を検出するように構成される。タッチパネル14の検出方式は、抵抗膜方式や静電容量方式等の公知の検出方式を採用することが可能である。また、タッチパネル14は、カバーガラス12やディスプレイ16と一体に形成することも可能である。
ディスプレイ16は、液晶パネルや有機ELパネル等のフラットパネルディスプレイであり、情報表示部60に画像を表示したり、可撓性操作部30に対応する位置にタッチ領域を示すアイコンを表示したりするように構成される。また、アイコンがあらかじめ印刷された透明基板とバックライトを使用して、アイコンを表示しても良い。
カバーガラス12は、使用者がタッチ操作を行う領域に可撓性操作部30を有している。可撓性操作部30は、アイコン等を表示して使用者が容易に視認できるようにすることが好ましい。可撓性操作部30は、使用者からのタッチ操作により指等で押し込まれると、撓み変形するように構成される。また、指を離すと、再び元の形状に戻る。
可撓性操作部30は、第1の主面20側において、凸状の曲面形状を呈する湾曲部32を有している。湾曲部32の曲面形状により、使用者は視覚的または触覚的にタッチ操作領域を認識することが可能である。なお、タッチ操作領域は可撓性操作部30以外にも情報表示部60内や可撓性操作部30の周辺領域に形成されても良い。
可撓性操作部30の第2の主面22側には、凹部34が形成されている。凹部34は、第1の主面20側に向かって凹状に窪んだ領域であり、少なくとも曲面形状を含むように形成されている。凹部34の形状は、所望の形状を形成することが可能であり、視認性を考慮すると、対応するアイコンよりも大きく形成することが好ましい。また、凹部34は、後述するエッチング処理により形成することで、テーパ形状を含むように形成することが可能であり、テーパ角度としては、10〜60度が好ましい。なお、ここでのテーパ角度とは、凹部34の底面に対する立ち上がり面(側面)の傾斜角度のことを指す。テーパ形状に形成することによって、可撓性操作部30が変形時に破損するおそれを低減することができる。
凹部34を形成することにより、可撓性操作部30において、第2の主面22側における圧縮応力層形成領域の面積が第1の主面20側よりも大きくなる。この結果、第2の主面22側の方が第1の主面20側よりも圧縮応力層の総体積が大きくなり、第2の主面22側で発生する圧縮応力が第1の主面20側で発生する圧縮応力よりも大きくなる。出願人の研究によると、このように第1の主面20と第2の主面22の圧縮応力の釣り合いがとれなくなることによって、凹部34の底面が第1の主面側に凸状に湾曲し、湾曲部32が形成される蓋然性が高いことが分かっている。この際、可撓性操作部30における第1の主面と第2の主面の圧縮応力の差は、10〜1000MPaであることが好ましく、圧縮応力の差によって湾曲部32の曲率半径を調整することが可能である。また、凹部34側面がテーパ形状を呈するように形成することで、凹部34の表面積をより大きくすることが可能になるので、第2の主面22の圧縮応力と第1の主面20の圧縮応力の差をつけやすくなる。
可撓性操作部30は、凹部34によって周辺領域よりも板厚が薄くなっているため、使用者のタッチ操作により第1の主面20側から可撓性操作部30に荷重が加わると、図2(A)に示すように、湾曲部32が変形する。この際、凹部34によって下部にスペースが形成されるため、可撓性操作部30は第2の主面22側に凹状に撓み変形する。可撓性操作部30が好適に変形するためには、可撓性操作部30の板厚が50〜200μmになるように凹部34が形成されることが好ましい。可撓性操作部30の板厚が200μmより大きくなると、カバーガラス12の剛性により可撓性操作部30が変形しにくい。また、可撓性操作部30が50μm未満になると、カバーガラス12の強度が低下するため、タッチ操作時に破損してしまうおそれが高くなる。また、可撓性操作部30は、極めて板厚が薄くなってしまうが、圧縮応力層24が形成されているため、変形により破損するおそれは低い。
使用者が可撓性操作部30から指を離すと、可撓性操作部30は変形状態から元の形状に自発的に戻る(図2(B)参照。)。このため、単一のガラス基板で構成されているカバーガラス12においても、使用者は、メンブレンスイッチ等の押ボタンスイッチのようなクリック感を得ることができる。使用者は、可撓性操作部30の形状変化によりタッチ操作が認識されたのか確認しやすくなり、コントローラ10の誤操作を防止することが可能になる。可撓性操作部30は、変形後に元の形状に自動的に復元するため、繰り返しタッチ操作を行うことができる。また、可撓性操作部30の板厚や圧縮応力値を調整することで、湾曲部32の曲率半径や撓み変形量を制御することも可能である。
また、カバーガラス12が第1の主面20側に凸状に湾曲していることにより、可撓性操作部30の復元力が向上する。可撓性操作部30がクリック感を得られるように変形するには、第1の主面20と第2の主面22で圧縮応力の差をつける必要があり、圧縮応力値や凹部34の寸法を制御する必要がある。カバーガラス12を湾曲させることにより、上記の制御が容易になり、可撓性操作部30の設計の自由度を高めることができる。
本実施形態のコントローラ10は抵抗膜方式のタッチパネルを採用しており、使用者の指がタッチパネルに触れただけでは反応しにくいように設計されている。可撓性操作部30が変形した際に、カバーガラス12とタッチパネル14が接触することによってコントローラ10がタッチ操作を認識するように設定することで、誤動作のおそれを軽減している。なお、静電容量式やその他の方式のタッチパネルにおいても、カバーガラス12を適用することは可能である。例えば、可撓性操作部30が変形したときにのみにタッチパネル14がタッチ操作を検知するようにプログラミングするか、タッチパネル14への押し込みの強さを感知するセンサ層等を設けておけば、静電容量方式にも採用できる。
また、カバーガラス12はタッチパネルだけではなく、メンブレンスイッチ等の物理スイッチの外形カバーに適用することも可能である。例えば、メンブレンスイッチにおいては、スイッチ機構の上部で可撓性操作部30を変形させることによって、下部に配置された接点を押し込んで、接点同士を接触するように構成すればよい。物理スイッチにも単一のガラス基板で構成されるカバーガラスを適用することにより、デザイン性を向上させることが可能になる。
ここから、図3を用いてカバーガラスの別の実施形態について説明する。図3は、本発明の別の実施形態に係るカバーガラス121を示す図である。カバーガラス121は、第1の主面20および第2の主面22に圧縮応力層24が形成されている。カバーガラス121は、使用者がタッチ操作を行うタッチ操作領域に可撓性操作部30を有している。可撓性操作部30は、第1の主面20側に形成された操作用凹部40と、第2の主面22側に形成された凹部34を有している。
操作用凹部40は、第2の主面22側に凹状に窪んだ領域であり、その底部に湾曲部32が形成されている。湾曲部32の構成は、上記実施形態と実質的に同じであるため、詳細な説明は省略する。操作用凹部40は曲面形状を含んでいることが好ましく、その側面がテーパ形状であることがさらに好ましい。また、操作用凹部40の表面積は、凹部34の表面積よりも小さくなるように形成される。操作用凹部40と凹部34が異なる表面積になるように形成されることで、第1の主面20および第2の主面22の圧縮応力の釣り合いがとれなくなる。このため、操作用凹部40の底面が凸状に湾曲し、湾曲部32が形成される。なお、本実施形態では、操作用凹部40の深さを凹部34の深さよりも浅くすることで圧縮応力の釣り合いを崩しているが、凹部34を操作用凹部40より浅く形成したり、操作用凹部40と凹部34を異なる形状に形成したりしてもよい。
また、凹部34内に弾性部材42が配置されている。弾性部材42は、可撓性操作部30の弾性変形に応じて変形するように構成される。さらに、弾性部材42は、ディスプレイ16によって表示されるアイコンが視認できるように透明材料で構成されることが好ましく、ポリエチレン、ポリプロピレンやシリコン系樹脂を使用することができる。弾性部材42の弾性を調整することにより、可撓性操作部30の撓み量や変形するために必要な荷重を調整することができる。さらに、可撓性操作部30から指を離した際に、弾性部材42の復元力を利用することで可撓性操作部30が元の形状に戻りやすくなるという効果を奏する。また、弾性部材42を配置することにより、可撓性操作部30が万が一破損した場合にも、破片が弾性部材42に付着して飛散しにくいため、安全性が高まる。
また、弾性部材42内に透明導電部材を含ませることにより、静電容量方式のタッチパネルにも対応することが可能である。透明導電部材としては、ITO、ポリチオフェン等の有機導電材料、金属ナノワイヤを使用することができる。また、必要に応じてカバーガラスの下部にスペーサーを配置しても良い。スペーサーは、液晶基板等に使用される透明シリカを使用することができる。スペーサーを配置することによって、可撓性操作部30の撓み量やタッチパネル14への接触をコントロールすることができる。
さらに本実施形態は、操作用凹部40が形成されているため、触覚的にタッチ操作領域がより分かりやすくなる。また、操作用凹部40は、曲面形状およびテーパ形状を有しているため、タッチ操作の際に使用者の指が傷つくおそれもない。
ここから、図4(A)〜図4(D)を用いてカバーガラス12の製造方法を説明する。本実施形態におけるカバーガラス12の製造方法は、保護部材形成工程、パターニング工程、エッチング工程、化学強化処理工程および湾曲工程を含んでいる。
保護部材形成工程では、ガラス基板50の主面に耐エッチング性を有する保護フィルム52を被覆する。ガラス基板50はアルミノシリケートガラスであり、板厚は0.3〜1.5mmであることが好ましい。保護フィルム52は、後述のエッチング処理において、ガラス基板50の主表面を保護するように構成されており、少なくともフッ酸に対する耐性を有している。また、保護フィルム以外にも感光性レジスト材等の保護材料を使用することも可能である。
パターニング工程では、図4(A)に示すように凹部を形成すべき領域に対応する一方の主面から保護フィルム52を除去し、開口部を形成する。パターニング手段は、エッチングすべき領域から耐酸性部材を除去することができれば、どのような手段を用いても構わない。本実施形態では、レーザ装置を利用してパターニングを行っている。本実施形態では、ガラス基板50にダメージを与えずに保護フィルム52のみを除去するためにパルスレーザを使用した。耐酸性部材として感光性レジストを使用する場合は、フォトリソグラフィを利用して、パターニングを行うことも可能である。
エッチング工程では、ガラス基板50をエッチング液と接触させることによって開口部が形成された領域をエッチングする。ガラス基板50をエッチングする場合は、所望の搬送機構によって搬送されているガラス基板50に対してエッチング液を噴射する枚葉タイプのエッチング装置やガラス基板50をエッチング液が収容されたエッチング槽に浸漬するバッチタイプのエッチング装置等を使用することができる。エッチング液としては、少なくともフッ酸が含まれたエッチング液を使用することが好ましく、フッ酸の他にも塩酸等の無機酸や界面活性剤を添加しても良い。エッチング処理によって、保護フィルム52で保護されていない領域がエッチングされ、凹部34が形成される。エッチング処理は、凹部34の板厚が200μm以下になるまでエッチングすることが好ましい。
エッチングにより凹部34を形成した後に、ガラス基板50から保護フィルム52を除去する。保護フィルム52を除去する際は、物理的な力を保護フィルム52に与えることで剥離することが可能である。また、レジスト材を使用した場合は、剥離液にガラス基板50を浸漬することによって、除去することも可能である。
化学強化処理工程は、ガラス基板50に圧縮応力層を形成する工程である。化学強化処理は、アルカリイオンを含む溶融塩にガラス基板を浸漬することによる公知の方法によって行われる。本実施形態では、400℃に加熱した硝酸カリウム溶液にガラス基板を4時間浸漬することによって化学強化処理を行った。なお、硝酸カリウムの加熱温度は、350〜450℃に調整されることが好ましく、ガラス基板の浸漬時間は、2〜20時間程度が好ましい。圧縮応力層24の深さとしては、5〜50μmに調整されることが好ましい。また、第1の主面20と第2の主面22は同条件で化学強化処理が行われており、圧縮応力層24の深さは実質的に同一である。
圧縮応力層24が形成されることによって、凹部34と対向する領域が凸状に湾曲し、湾曲部32が形成される(図4(C)参照。)。凹部34をエッチングで形成することにより、湾曲部32の形成時にガラス基板50が破損するおそれが少なくなる。特に、凹部34と第2の主面22の交点が曲面状に形成されることにより、可撓性操作部30が変形しても、ガラス基板50が破損するのを防止することができる。
湾曲工程では、ガラス基板50を軟化点付近まで加熱し、所望の曲率半径に設定された型に押し付けることによって熱変形させる。熱変形させた後に、ガラス基板50を冷却することによって、また、ガラス基板50の板厚が500μm以下であれば、湾曲させたディスプレイ等のタッチパネルの構成部品に沿って積層することが可能であるため、湾曲工程を設けなくても良い。
また、第1の主面20に操作用凹部40を形成する際には、第2の主面22に凹部34を形成した後に、ガラス基板50を再び保護フィルム52で保護する(図5(A)参照。)。さらに、図5(B)に示すように、第1の主面20側の保護フィルム52をパターニングすることで操作用凹部40を形成する領域に開口部を形成する。この状態で、再びエッチング処理を行うことによって両主面に凹部が形成されたカバーガラスを製造することができる。その後、化学強化処理および湾曲処理を行うことによって、両主面に凹部が形成された可撓性操作部を形成することができる。なお、本実施形態では、操作用凹部40の深さを凹部40の深さよりも浅く形成することで、操作用凹部34の底面に湾曲部32が形成されている。
上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10‐コントローラ
12‐カバーガラス
14‐タッチパネル
16‐ディスプレイ
20‐第1の主面
22‐第2の主面
24‐圧縮応力層
30‐可撓性操作部
32‐湾曲部
34‐凹部
40‐操作用凹部
42‐弾性部材

Claims (4)

  1. 使用者からのタッチ操作を第1の主面側において受け付けるように構成されたカバーガラスであって、
    使用者が何らかのタッチ操作を行うタッチ操作領域に対応する位置に形成された少なくとも1つの可撓性操作部と、
    前記可撓性操作部において、前記第1の主面側に形成された凸状の曲面形状を呈する湾曲部と、
    第2の主面側に少なくとも曲面形状を含むように形成された第1の凹部と、を有しており、
    前記カバーガラスは第1の主面および第2の主面に圧縮応力層が形成され、さらに第1の主面側に向かって凸状に湾曲しており、
    前記可撓性操作部は、前記第1の主面側から前記第2の主面側に荷重が加わると変形し、前記荷重が取り除かれると元の形状に自発的に戻ることを特徴とするカバーガラス。
  2. 前記湾曲部は、前記第1の主面側に形成された第2の凹部の底面に配置されており、
    前記第2の凹部の深さと前記第1の凹部の深さが異なることを特徴とする請求項1に記載のカバーガラス。
  3. 前記第1の凹部に透明弾性部材が配置されていることを特徴とする請求項1に記載のカバーガラス。
  4. 使用者からのタッチ装置を検知するセンシング部とタッチ操作領域を表示するための表示手段とが積層されたセンサモジュールと、
    前記タッチパネルユニット上に配置された請求項1〜3のいずれか1項に記載のカバーガラスと、を備えたタッチパネル装置。
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