JP6753654B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマ処理装置に関する。
半導体ウエハの処理等に用いられるプラズマ処理装置、例えばプラズマエッチング処理装置は、真空状態に減圧した処理容器(以下、真空容器とする)内に処理ガスを供給してプラズマを形成し、ウエハ載置用試料台(以下、試料台とする)に被処理対象であるウエハを載置して処理を施す。試料台は主として、静電気力でウエハを吸着し固定する機能、ウエハの温度を制御する機能、プラズマ中のイオンを引き込んでエッチングをアシストするための高周波バイアス電圧をウエハに印加する機能を持つ。
試料台におけるウエハ温度制御手段は、十分な速度応答性と温度精度を持たせるため、料台の上面に配置された誘電体材料膜の内部に配置された膜状のヒータと、ヒータの排熱を行うための冷媒が循環する冷媒溝とを有する。プラズマエッチング処理においては、ヒータによる加熱と冷媒による排熱とにより所望のウエハの温度分布を実現して、ウエハ状の試料のエッチング処理が行われる。このように試料に隣接した位置にヒータと冷媒が循環する冷媒溝とを配置することにより、試料の温度とその分布を高速に変更することができ、かつプラズマからの入熱が小さい場合でも十分な温度制御を行うことができるという利点がある。ヒータ等を備えた試料台については、例えば特許文献1や特許文献2に開示されている。
特開2008−66692号公報 特開2013−55089号公報
近年、主にメタル系材料が堆積された試料をエッチングするために、前記試料台を用いて試料を100℃以上の高温に加熱することが行われてきている。しかしながら、試料を常温から高温に温度変化させることでヒータ近傍の試料台上部ではプロセス温度まで加熱されて膨張し、冷媒が循環する冷媒溝近傍の試料台下部では膨張が抑制されるため、試料台に反りが生じる。これにより、試料台の吸着不良やウエハ面内の温度精度の低下、試料台によりウエハへダメージを与える等の機能不全が生じる可能性がある。また、試料台と試料台を固定する部材との境界において部材同士の擦れや破損が生じ、試料台と試料台を固定する部材の金属片が真空容器中に拡散しウエハ上に付着して歩留まりを低下させる可能性がある。
特許文献1には、試料台のウエハ吸着板に温度調節体をボルト締結し、ウエハ吸着板外周端はウエハ吸着板およびウエハ吸着板と同様に熱伸長するプレートとをボルト締結して、ウエハ吸着板の熱膨張による吸着面の平面度悪化を抑制する方法が示されている。
しかしながら、特許文献1記載の従来技術では、試料台のウエハ径方向への熱膨張ではなく、試料台自体の反りが伴う熱変形に対しては対応できない。また、ウエハ吸着板とウエハ吸着板下部にボルト締結する温度調節体は、試料台中心から外周付近の領域でボルト締結させるため、各々の剛性次第ではボルトによる拘束が試料台の内部応力を高めることになり、試料台内部の機能要素にダメージを与える可能性がある。
また、特許文献2には、試料台と試料台を固定する部材との試料台外周のボルト締結部において、固定点および水平方向への可動が可能な可動点を設けることで、試料台と試料台を固定する部材との熱膨張差を吸収する方法が示されている。
しかしながら、特許文献2記載の従来技術では、試料台外周部を試料台と試料台を固定する部材とボルト締結させるため上記特許文献1で課題の内部応力増加の懸念は小さいが、ボルト締結部が固定点及び可動点を有するため、試料台は固定点を基準に熱変形してしまう。したがって、真空容器内で試料台及び試料台に載置されているウエハの中心軸が常温時よりずれが生じるため、エッチング処理の非軸対称性が懸念される。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、本発明の第1の目的は、試料台の熱変形に伴う試料台内部の内部応力を極力軽減し、かつ試料台が熱変形を生じた際に試料台の軸ズレを抑制可能なプラズマ処理装置を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、真空容器中において試料台と試料台を固定する部材との擦れや破損がなく、試料台と試料台を固定する部材の金属片の真空容器中への拡散を抑制可能なプラズマ処理装置を提供することにある。
上記目的を達成するための一実施形態として、真空容器内部の処理室内に配置された試料台上面に載せられた処理対象の試料を当該処理室内に形成したプラズマを用いて処理するプラズマ処理装置であって、
前記試料台は、基材部と、この基材部上方に配置され前記試料を加熱するヒータを備えた上部部材とを有すると共に、ベース上に配置された絶縁部材を含むベース部材の上に配置されており、
前記ベース部材と前記試料台とは位置決めされ、複数の連結部材により連結されており、
前記連結部材の各々は、前記絶縁部材の外周側部分を貫通する複数の貫通孔の各々の内部で隙間を空けて配置され且つ前記上部部材と接続され、前記貫通孔内部の前記隙間内を前記試料台の径方向に移動可能に構成されていることを特徴とするプラズマ処理装置とする。
また、真空容器と、前記真空容器内部の処理室内に配置された試料台と、プラズマ生成手段とを有するプラズマ処理装置であって、
前記試料台は、冷媒が循環する冷媒溝を備えた基材部と、この基材部上方に配置され前記試料台を加熱するヒータを備えた上部部材とを有すると共に、ベース上に配置された絶縁部材を含むベース部材の上に配置されており、
前記ベース部材と前記試料台とは位置決めされ、複数の連結部材により連結されており、
前記連結部材の各々は、前記絶縁部材の外周側部分を貫通する複数の貫通孔の各々の内部で隙間を空けて配置され且つその一端は前記試料台に固定され、その他端は前記ベース部材に対して摺動可能に取り付けられ、前記ヒータによる前記試料台の熱膨張に応じて前記貫通孔内部の前記隙間内を前記試料台の径方向に移動可能に構成されていることを特徴とするプラズマ処理装置とする。
また、上記プラズマ処理装置であって、
前記連結部材の各々は、前記ベース部材の大気の側と当該ベース部材を貫通して前記上部部材との間を連結するものであって、前記絶縁部材の前記貫通孔内部と前記大気との間に配置されてこれらの間を気密に封止するシール部材を備えていることを特徴とするプラズマ処理装置とする。
本発明によれば、試料台の熱変形に伴う試料台内部の内部応力を極力軽減し、かつ試料台が熱変形を生じた際に試料台の軸ズレを抑制可能なプラズマ処理装置を提供することができる。また、真空容器中において試料台と試料台を固定する部材との擦れや破損がなく、試料台と試料台を固定する部材の金属片の真空容器中への拡散を抑制可能なプラズマ処理装置を提供することができる。
本発明の第1の実施例に係るプラズマ処理装置の全体構成の概略を示す縦断面図である。 図1に示すプラズマ処理装置における試料台の概略全体構成を説明するための縦断面図である。 図1に示すプラズマ処理装置における試料台の連結部材の構造やシールの構成を説明するための縦断面図である。 図1に示すプラズマ処理装置における試料台の他の連結部材の構造やシールの構成を説明するための縦断面図である。 本発明の第2の実施例に係るプラズマ処理装置における試料台の連結部材の構造やシールの構成を説明するための縦断面図である。 本発明の第2の実施例に係るプラズマ処理装置における試料台の他の連結部材の構造やシールの構成を説明するための縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、同一符号は同一構成要素を示す。
図1は、本発明の第1の実施例に係るプラズマ処理装置(プラズマエッチング処理装置)の全体構成の概略を示す縦断面図である。本装置は、真空容器100と、該真空容器の上方の外周に配置されて真空容器100内部に電界および磁界を供給する電磁場供給手段と、真空容器100下方に配置されて真空容器100の内部を排気する排気手段を備えている。
真空容器100の内部には処理室101が備えられ、真空容器100の上部には処理室101内に高周波を供給する高周波電源110と処理室101内に電磁波を供給するソレノイドコイル109が備えられ、真空容器100の下部にはウエハなどの被処理対象である板状の試料がその上面に載置される試料台111とターボ分子ポンプ118などからなる排気装置が備えられている。
電磁場供給手段は、真空容器100の上部に配置されているソレノイドコイル109および、真空容器100上方に配置されている電磁波を供給する高周波電源110からなる。高周波電源110から供給された電磁波は図示しないアイソレータ、整合器108を経由して導波管107内を伝播し共振空間106を通過した後、石英プレート105およびシャワープレート102を介して、処理室101に導入される。
処理室101は、略円筒形状であって、処理対象の試料にプラズマ処理を施す際にプラズマが形成される空間である。
処理室101の上方には、処理室101を密閉する円筒形状の天井部材が備えられており、この天井部材は、石英等の誘電体で構成された石英プレート105およびシャワープレート102から構成され、石英プレート105とシャワープレート102の間には微小隙間103が形成されている。この微小隙間103は円筒形状の空間であり、この空間の下方にシャワープレート102が配置されている。このシャワープレート102には多数の小孔が複数の同心円形状に配置して多数設けられている。石英プレート105および、シャワープレート102の外周側にはガスリング104が配置される。ガスリング104には、前記微小隙間103に処理ガスを供給するためのガス通路が設けられており、処理ガスは、処理ガス供給元119から、処理ガス供給配管120およびガスリング104のガス通路を介して、前記微小隙間103に供給され、その後、シャワープレート102に設けられた多数の小孔を介して処理室101内に均等に分散して供給される。
処理室101下方にある試料台111は円筒形状を有しており、試料台111上面上方は誘電体膜に被覆されている。試料台111内部には、同心円状または螺旋状に図示しない流路(冷媒溝)が配置されており、この流路に温調ユニット114により温度または流量(流速)を調節された冷媒が導入される。また、誘電体膜内部には図示しないヒータが配置されており、このヒータはヒータ用直流電源117により通電加熱される。試料台111上面の誘電体膜とウエハ121裏面との間には伝熱ガス流路112が設けられており、伝熱ガス供給元115から伝熱ガス供給配管122を介して、He等の熱伝達性を有するガスが供給される。伝熱ガスの圧力値は圧力制御要素123の設置位置においてモニタリングされる。さらに、試料台111は、ウエハ121を試料台111に静電気にて吸着させるための直流電源113および処理中に試料台111に載置されたウエハ121表面にイオンを加速させるための高周波バイアス電源116を備えている。なお、試料台111の下部に配置されているベース部材124は、水平方向に配置され内部が中空で大気圧の梁により支持されている。
このようなプラズマエッチング装置に対して、所定の処理を施される対象のウエハ121は、試料台111上面の載置面上に載置され、直流電源113からの直流電圧により静電気で吸着して保持する。
次に、処理ガスが処理ガス供給元119より処理ガス供給配管120を介して微小隙間103に導入され、シャワープレート102に形成された多数の小孔を通して処理室101内へ供給される。共振空間106を通過し石英プレート105およびシャワープレート102を介して処理室101に導入された電磁波と、ソレノイドコイル109による磁場の相互作用によって、処理ガスがプラズマ化されプラズマがウエハ121の上方に形成される。さらに、高周波バイアス電源116により、試料台111に高周波電力が印加され、ウエハ121上面上方に形成された高周波バイアスによるバイアス電位とプラズマ電位との電位差によりプラズマ中のイオンをウエハ121上に引き込み、エッチング反応をアシストしつつ処理が開始される。
エッチング処理の終了後、プラズマおよび高周波バイアスが停止され、直流電源113からの直流電圧の供給が停止され、静電気力が低下、除去される。
次に試料台111の詳細構造について図2を参照して説明する。
図2は、図1に示すプラズマ処理装置における試料台の概略全体構成を説明するための縦断面図である。試料台111は円板形状であり、Ti、セラミクス含有のアルミニウム、モリブデン、タングステン等の金属で構成される基材部(試料台基材)201、基材部201の上面に接合されて配置され、内部にヒータ(ヒータ電極膜)204を備えたAl等の誘電体で形成された誘電体膜部202、該誘電体膜部202の上方に配置され、内部にタングステン等の金属から構成される静電吸着用電極205を備えたAl等の誘電体で形成された誘電体膜部206を備える。また、試料台111には、ウエハリフト用のピン210が貫通する貫通孔208が配置されている。ピン210は試料台111下方に設けられ、貫通孔208を介して試料台111対して相対的に昇降しウエハの受け渡しを行う。ヒータ204は図示しない給電部構造を介し、ヒータ用直流電源117と電気的に接続されている。静電吸着用電極205は図示しない給電部構造を介し、静電吸着用直流電源113と電気的に接続されている。
基材部201の内部には、冷媒が内部を環状に流れる冷媒通路である冷媒溝203、基材上面の温度を測定する温度センサ207が配置されている。
冷媒溝203は、冷媒が導入される入口部及び排出される出口部が管路により真空容器100外部の温調ユニット114と連結されている。温調ユニット114は冷媒溝203を通り循環される冷媒の流量(速度)や冷媒の温度をコントローラ211からの指令信号に応じて調節する。冷媒は冷媒溝203を流れ、試料台基材201を冷却する。試料台基材201が冷却されることで、試料台111に保持されたウエハ121が冷却される。
温度センサ207には、熱電対あるいは白金測温抵抗体などが用いられる。温度センサ207は孔209内部に配置される。温度センサ207はコントローラ211と電気的に接続されている。
伝熱ガス流路(供給配管)122は、ガス供給部(伝熱ガス供給元)115と結合しており、伝熱ガスを試料台111上部に導入する。伝熱ガス流路122の下方には圧力制御要素123が配置される。圧力制御要素123はコントローラ211と電気的に接続されている。
ウエハ121は、図示しない搬送手段あるいはピン210等の操作により、誘電体膜部206上面に載置される。その後、静電吸着用直流電源113から静電吸着用電極205へ電力が供給されて静電気力が形成される。これにより、ウエハは誘電体膜部206に吸着され保持される。
誘電体膜部206にウエハ121が吸着保持された後、ウエハ121にバイアス電位が印加される。プラズマを用いてウエハ121を処理するときは、ウエハ121に入熱を伴う。この入熱に伴うウエハ121温度の上昇はエッチング形状に大きく影響する。このためウエハ121を冷却する必要がある。
しかし、処理室101は減圧されているため、試料台111にウエハを載置しただけでは熱伝達が不十分である。このため、伝熱ガス流路112を通してガス供給部(伝熱ガス供給元)115より、伝熱ガスを誘電体膜部206と誘電体膜部206表面に形成された凸部と載置されたウエハ121の間に導入する。これにより、ウエハと誘電体膜部206間に必要な熱伝達率が確保され、ウエハの温度上昇が抑制される。
基材上面の温度は温度センサ207によって検知されている。温度センサ207が検知した温度は、コントローラ211に受信される。コントローラ211は、検出された基材部201の温度をもとに、コントローラ211内部の演算機を用いて、また、コントローラ211内部或いは通信可能に接続されたハードディスク等の外部記憶媒体に記憶されたプログラムを用いて、載置面である誘電体膜部206上面の温度、あるいはこれに載せられたウエハ121の温度あるいはその分布を推定することができる。
コントローラ211は、予め前記記憶装置内に記憶されたプログラムを用いて、誘電体膜部206またはウエハ121の温度の検出結果に応じヒータ用直流電源117が出力すべき電力値を演算して検出する。この電力値を出力するようにヒータ用直流電源117に指令を発信することで、ヒータ電極膜204の発熱量を調整することができる。このように、検知された試料台111の温度は、制御部であるコントローラ211にフィードバックされる。これによりヒータ電極膜204の発熱量が調節され、加工に最適なウエハの温度またはその分布が実現される。
図3及び図4は、図1に示すプラズマ処理装置における試料台の連結部材の構造やシールの構成を説明するための縦断面図であり、本実施例の試料台111及び試料台111を固定するベース302との連結状態を示す。なお、中空のベース302は、水平方向に配置され内部が中空で大気圧の梁により支持されており、その内部は大気圧となっている。
試料台111の外周部において、円周方向の数ヶ所に下部のベース302と位置決めして連結させるための縦穴が設けられている。この縦穴に試料台111上部から締結ボルト303を挿入し、試料台111下部に挿入する支柱304に締結する。この際、試料台111の縦穴と支柱304はほぼ隙間を設けず挿入され、両者がそれぞれ別個に独立して水平方向に動かないようにする。試料台111の下部には、ベース部材124を構成する絶縁部材301、ベース302が配置される。絶縁部材301は試料台111に固定されず、ベース302上に載置される。支柱304は絶縁部材301及びベース302に設けられる縦穴内を通り、ベース302内部において水平可動軸307と固定される。絶縁部材301及びベース302に設けられる縦穴寸法は、支柱304の外形寸法よりも大きく、支柱304が水平方向に移動しても支柱304と絶縁部材301、ベース302が接触しない寸法としている。ベース302と水平可動軸307の接触面においては、水平可動軸307を接触面の平行方向に摺動が可能なように、表面粗さが高精度に加工される(鏡面加工)、もしくは潤滑要素(例えばグリス)が塗布されている。水平可動軸307下部には、鉛直方向で拘束するため押さえ部材308が配置されるが、押さえ部材308によって水平可動軸307の水平方向の可動が阻害されないようにする。ベース302の内部は大気雰囲気であり、ベース302内部と真空容器100は真空シール部材によりシールされる。図3においては、Oリング305、Oリング306が支柱304の外周側およびベース302の縦穴との隙間に設けられ、真空シールされる。図4に示した試料台の他の連結部材の構造やシールの構成においてはゴムまたは接着剤といった真空シール可能な真空シール部材401が支柱304の外周側およびベース302の縦穴との隙間に設けられ、真空シールされる。真空シール部材305、306、401の外径部はベース302に接しており、その内径部は図3或いは図4に示す支柱304に接するように設けられる。前記真空シール部材は、支柱304及び水平可動軸307の水平方向の移動により変形されるものであり柔軟性の高い材料が好ましい。
次に、試料台111及び試料台111を固定するベース302及び連結要素の作用を説明する。試料台111の上にウエハ121を載置した状態でウエハを高温に保つため、試料台111内部のヒータ電極膜204により高温に加熱することで、雰囲気温度との温度差が試料台111内部に生じて試料台111、特にヒータ膜が配置されている試料台111の上部が熱膨張する。締結ボルトにより試料台に固定されている支柱304、及び支柱304に固定されている水平可動軸307が試料台111の熱膨張に連動し、ベース302内の真空シール部材(305、306、401)に隔てられた大気雰囲気において、加熱されない或いは殆ど加熱されず殆ど熱膨張しないベース302上を摺動する。この際、水平可動軸307は押さえ部材308によって鉛直方向が拘束されているため、水平可動軸307は水平方向のみ可動される。即ち、試料台111は絶縁部材301やベース302には拘束されていないため試料台111が熱膨張により変形されても絶縁部材301やベース302は連動して変形しない。試料台111の変形が絶縁部材301やベース302に阻害されないことで内部応力を逃がすことができる。また、試料台111が熱膨張により変形されても、ベース302と水平可動軸307との摺動箇所は処理室101の外部であり、処理室101内ではベース302と水平可動軸307とが摺動することはなく、摺動箇所の擦れで発生し得る金属片等の異物が処理室101内には入らない構造となっている。
図3或いは図4に示す構造を有する試料台を図1に示すプラズマ処理装置に取り付けてプラズマ処理を行った結果、試料台を高温にした際に試料台を固定する連結手段がすべて水平方向へ可動することで、試料台が等方向に熱膨張することで軸ズレを引き起こさず、なおかつ試料台の熱膨張や反りを吸収することができた。また、連結手段の可動箇所は真空容器の大気部にあり、可動箇所と真空容器はOリング等によりシールされていることで、可動箇所から発生し得る部材同士の擦れによる金属片は真空容器中に入らないため、ウエハの歩留まりへの悪影響は認められなかった。
以上本実施例によれは、試料台の熱変形に伴う試料台内部の内部応力を極力軽減し、かつ試料台が熱変形を生じた際に試料台の軸ズレを抑制可能なプラズマ処理装置を提供することができる。また、真空容器中において試料台と試料台を固定する部材との擦れや破損がなく、試料台と試料台を固定する部材の金属片の真空容器中への拡散を抑制可能なプラズマ処理装置を提供することができる。
本発明の第2の実施例に係るプラズマ処理装置について説明する。なお、実施例1に記載され本実施例に未記載の事項は特段の事情が無い限り本実施例にも適用することができる。
図5及び図6は、本実施例に係るプラズマ処理装置における試料台の連結部材の構造やシールの構成を説明するための縦断面図であり、試料台111及び試料台111を固定するベース302との連結状態を示す。
図5及び図6では、実施例1の図3及び図4に示した支柱304、水平可動軸307の形状が異なり、図5及び図6における支柱501は水平可動軸502に連結され、真空シール部材が水平可動軸502の外形部に接して配置されている。図5においては、Oリング305、Oリング306が水平可動軸502の外周側およびベース302の縦穴との隙間に設けられ、真空シールされる。図6においてはゴムまたは接着剤といった真空シール可能な真空シール部材401が水平可動軸502の外周側およびベース302の縦穴との隙間に設けられ、真空シールされる。真空シール部材305、306、401の外径部はベース302に接しており、その内径部は図5或いは図6に示す水平可動軸502に接するように設けられる。真空シール部材305、306、401は試料台が加熱されるプラズマ処理毎に変形され、また、水平可動軸307は前記処理毎にベース302と擦れるため劣化する。本実施例のように、真空シール部材を水平可動軸に取り付けることにより真空シール部材と水平可動軸とをセットで交換でき、実施例1の場合の構成に比べてメンテナンスを容易に行うことができる。
図5或いは図6に示す構造を有する試料台を図1に示すプラズマ処理装置に取り付けてプラズマ処理を行った結果、試料台を高温にした際に試料台を固定する連結手段がすべて水平方向へ可動することで、試料台が等方向に熱膨張することで軸ズレを引き起こさず、なおかつ試料台の熱膨張や反りを吸収することができた。また、連結手段の可動箇所は真空容器の大気部にあり、可動箇所と真空容器はOリング等によりシールされていることで、可動箇所から発生し得る部材同士の擦れによる金属片は真空容器中に入らないため、ウエハの歩留まりへの悪影響は認められなかった。
以上本実施例によれは、試料台の熱変形に伴う試料台内部の内部応力を極力軽減し、かつ試料台が熱変形を生じた際に試料台の軸ズレを抑制可能なプラズマ処理装置を提供することができる。また、真空容器中において試料台と試料台を固定する部材との擦れや破損がなく、試料台と試料台を固定する部材の金属片の真空容器中への拡散を抑制可能なプラズマ処理装置を提供することができる。また、真空シール部材を水平可動軸に取り付けることにより真空シール部材と水平可動軸とをセットで交換でき、メンテナンスを容易に行うことができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、プラズマエッチング処理装置の試料台にかぎらず、イオン打ち込みあるいはスパッタ処理を行うのに適したプラズマCVD装置も含めた、プラズマ処理装置全般のウエハ載置台に適用可能である。
100…真空容器、101…処理室、102…シャワープレート、103…微小隙間、104…ガスリング、105…石英プレート、106…共振空間、107…導波管、108…整合器、109…ソレノイドコイル、110…高周波電源、111…試料台、112…伝熱ガス流路、113…静電吸着用直流電源、114…温調ユニット、115…伝熱ガス供給元、116…高周波バイアス電源、117…ヒータ用直流電源、118…ターボ分子ポンプ、119…処理ガス供給元、120…処理ガス供給配管、121…ウエハ、122…伝熱ガス供給配管、123…圧力制御要素、124…ベース部材、201…試料台基材(基材部)、202…誘電体膜部、203…冷媒溝、204…ヒータ(ヒータ電極膜)、205…静電吸着用電極、206…誘電体膜部、207…温度センサ、208…ウエハリフト用ピン貫通孔、209…温度センサ配置孔、210…ウエハリフト用ピン、211…コントローラ、301…絶縁部材、302…ベース、303…締結ボルト、304…支柱、305…Oリング1、306…Oリング2、307…水平可動軸、308…押さえ部材、401…真空シール部材、501…支柱、502…水平可動軸。

Claims (9)

  1. 真空容器内部の処理室内に配置された試料台上面に載せられた処理対象の試料を当該処
    理室内に形成したプラズマを用いて処理するプラズマ処理装置であって、
    前記試料台は、基材部と、この基材部上方に配置され前記試料を加熱するヒータを備え
    た上部部材とを有すると共に、ベース上に配置された絶縁部材を含むベース部材の上に配
    置されており、
    前記ベース部材と前記試料台とは位置決めされ、複数の連結部材により連結されており

    前記連結部材の各々は、前記絶縁部材の外周側部分を貫通する複数の貫通孔の各々の内
    部で隙間を空けて配置され且つ前記上部部材と接続され、前記貫通孔内部の前記隙間内を
    前記試料台の径方向に移動可能に構成されていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 請求項1に記載のプラズマ処理装置であって、
    前記ベース部材は、前記処理室の内側と気密に封止され大気圧にされた空間の上方に配置され、
    前記連結部材の各々は、少なくとも1つの部材で構成されると共に、下端部が前記ベース部材下方の前記大気圧にされた空間に配置され、上端部が前記上部部材に接続されたものであって、前記絶縁部材の前記貫通孔内部と前記空間との間に配置されてこれらの間を気密に封止するシール部材を備えていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  3. 請求項2に記載のプラズマ処理装置であって、
    前記絶縁部材の前記貫通孔内部と前記空間との間を気密に封止する前記シール部材は、
    前記連結部材と前記ベース部材との間に配置されていることを特徴とするプラズマ処理装
    置。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載のプラズマ処理装置であって、
    前記連結部材の各々が、前記絶縁部材の前記貫通孔の下方に配置され前記ベース下方の前記空間および前記貫通孔内部との間を連通する複数のベース側貫通孔の各々の内部に配置されたことを特徴とするプラズマ処理装置。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載のプラズマ処理装置であって、
    前記連結部材が、下部と上部とに分割されていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  6. 真空容器と、前記真空容器内部の処理室内に配置された試料台と、プラズマ生成手段と
    を有するプラズマ処理装置であって、
    前記試料台は、冷媒が循環する冷媒溝を備えた基材部と、この基材部上方に配置され前
    記試料台を加熱するヒータを備えた上部部材とを有すると共に、ベース上に配置された絶
    縁部材を含むベース部材の上に配置されており、
    前記ベース部材と前記試料台とは位置決めされ、複数の連結部材により連結されており

    前記連結部材の各々は、前記絶縁部材の外周側部分を貫通する複数の貫通孔の各々の内
    部で隙間を空けて配置され且つその一端は前記試料台に固定され、その他端は前記ベース
    部材に対して摺動可能に取り付けられ、前記ヒータによる前記試料台の熱膨張に応じて前
    記貫通孔内部の前記隙間内を前記試料台の径方向に移動可能に構成されていることを特徴
    とするプラズマ処理装置。
  7. 請求項6に記載のプラズマ処理装置であって、
    前記ベース部材は、前記連結部材の他端が摺動する部分の表面の摩擦を小さくするため
    に鏡面加工され或いは潤滑要素が塗布されていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  8. 請求項6に記載のプラズマ処理装置であって、
    前記連結部材が前記ベース部材に対して柔軟性を有する真空シール部材を間に挟んで取
    り付けられており、真空容器内と前記ベース部材下方の空間との間はシールされているこ
    とを特徴とするプラズマ処理装置。
  9. 請求項8に記載のプラズマ処理装置であって、
    前記真空シール部材は、Oリング、ゴム或いは接着剤であることを特徴とするプラズマ
    処理装置。
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