JP6753046B2 - 画像表示装置及び頭部装着型画像表示装置 - Google Patents

画像表示装置及び頭部装着型画像表示装置 Download PDF

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本発明は、画像表示装置及び頭部装着型画像表示装置に関する。
従来、画像を表示する画像表示装置として、観察者の頭部に装着されるHMD(Head Mounted Display)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載のHMDは、観察者により虚像として視認可能に映像を表示する映像表示装置と、接眼光学系と、支持手段とを備える。これらのうち、接眼光学系は、映像表示装置から出射された映像光を観察者の眼に導くものであり、支持手段は、当該接眼光学系を観察者の眼前で支持するものであり、眼鏡のフレームに相当する。
また、上記映像表示装置は、LED(Light Emitting Diode)からなる光源と、吸熱部材と、FPC(Flexible Printed Circuits)と、これらを内包する筐体と、を有する。
これらのうち、光源は、FPCのランド部分に半田付けにより固定されている。吸熱部材は、半田によって当該FPCにおける光源の実装面とは反対側の面に固定されている。そして、吸熱部材には、シールド線が接続され、当該シールド線が筐体外に露出している。これにより、光源で発生した熱が吸熱部材に吸熱され、シールド線を介して筐体の外部に導かれ、当該熱が放熱される。すなわち、特許文献1に記載のHMDでは、シールド線が熱伝導部材として用いられている。
特開2008−99222号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のHMDでは、シールド線が吸熱部材により吸熱された熱を筐体外に伝導する。このため、吸熱部材に対するシールド部材の接触面積が小さくなりやすいことから、当該シールド部材の熱伝導効率が低く、光源からの熱を効率よく放熱できないという問題がある。また、当該HMDの構成では、シールド線の応力によって光源や液晶パネルがずれる可能性があり、ひいては、光源及び液晶パネルにより形成されて投射される画像がずれるという問題がある。
そして、上記のように、光源にて生じた熱を効率よく放熱できないと、当該熱が筐体において観察者側の側面に伝導される可能性が高くなる。このように、当該観察者側の側面の温度が高くなると、観察者が熱を感じ、装着感が低下するという問題がある。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決することを目的としたものであり、画像形成装置からの熱を効率よく放熱でき、かつ、投射される画像のずれを抑制できる画像表示装置及び頭部装着型画像表示装置を提供することを目的の1つとする。また、本発明は、装着感を向上させることができる画像表示装置を提供することを目的の1つとする。
本発明の第1態様に係る画像表示装置は、観察者によって視認可能に画像を表示する表示部と、前記表示部を保持し、少なくとも一部が外部に露出する保持部材と、前記保持部材に接続されるシート状の熱伝導部材と、を備え、前記表示部は、前記画像を形成する画像形成装置を備え、前記熱伝導部材は、前記画像形成装置と熱伝導可能に接触し、前記画像形成装置の熱を前記保持部材に伝導することを特徴とする。
なお、上記観察者によって視認可能な画像は、当該観察者によって直視可能な実像でもよく、虚像でもよい。
上記第1態様によれば、熱伝導部材がシート状に形成されているので、シールド線によって構成される熱伝導部材が採用される場合に比べて、画像形成装置及び保持部材との接触面積を大きくすることができ、当該画像形成装置からの熱を保持部材に効率よく伝導できる。そして、画像形成装置の熱が伝導された保持部材は、一部が外部に露出しているので、伝導された熱を外部に露出した部分にて放熱できる。従って、画像形成装置を効果的に冷却できる。
また、シート状の熱伝導部材を採用することにより、シールド線によって構成される熱伝導部材が採用される場合に比べて、当該熱伝導部材の応力が画像形成装置に加わりづらくすることができる。従って、画像形成装置の位置がずれる可能性を低減でき、当該画像形成装置から出射される画像がずれることを抑制できる。
上記第1態様では、前記画像形成装置は、光源装置と、前記光源装置から出射される光を変調する光変調装置と、を備え、前記光源装置及び前記光変調装置は、一体化されていることが好ましい。
上記構成によれば、光源装置と光変調装置とが一体化されているので、これらのいずれかに熱伝導部材が接続されていても、それぞれで発生した熱を、上記保持部材に伝導できる。従って、光源装置及び光変調装置を効果的に冷却できる。
また、画像形成装置を構成する光源装置及び光変調装置が一体化されているので、光源装置及び光変調装置のいずれかに熱伝導部材が接続されている場合に比べ、当該熱伝導部材の接続先の重量を大きくすることができる。これによれば、仮に熱伝導部材の応力が画像形成装置に加わったとしても、画像形成装置の位置がずれる可能性を更に低減できる。これにより、画像形成装置から出射される画像がずれることを確実に抑制できる。
上記第1態様では、前記熱伝導部材は、前記画像形成装置から出射された光の光路を遮らない位置に配置されていることが好ましい。
なお、上記光の光路を遮らない位置としては、光源装置において光の出射側とは反対側の面や、光源装置及び光変調装置における当該光の進行方向に沿う側面を例示できる。
上記構成によれば、熱伝導部材が画像形成装置から出射された光の光路を遮らないことにより、形成される画像を確実に視認させることができる。この他、熱伝導部材を上記光の光路を遮らない位置の全面に接続できるので、画像形成装置と熱伝導部材との接触面積を拡大でき、これにより、画像形成装置の熱をより効率よく保持部材に伝導できる。従って、保持部材において外部に露出した部分から画像形成装置の熱をより効率よく放熱できる。
上記第1態様では、前記表示部は、前記画像形成装置により形成された前記画像を前記観察者の眼に入射させる導光部材を備え、前記保持部材は、少なくとも一部が外部に露出され、前記導光部材を前記観察者の眼に応じた位置に保持するフレームを備え、前記熱伝導部材は、前記フレームと熱伝導可能に接続されることが好ましい。
なお、フレームが配置される場所としては、観察者の頭部(前額部及び側頭部に応じた位置)を例示できる。
ここで、導光部材を保持するフレームは、外部に露出しやすい他、観察者の眼に応じて配置される導光部材を保持することから、外表面の面積が比較的大きい部材である。
このため、上記構成によれば、熱伝導部材を介して伝導された画像形成装置の熱を外表面の面積が比較的大きいフレームから放熱させることができる。これにより、画像形成装置の熱を更に効率よく放熱できる。
上記第1態様では、前記保持部材は、前記画像形成装置を内部に収容して、前記フレームの一部が内部に配置されるように、前記フレームと係合するカバー部材を備え、前記熱伝導部材は、前記カバー部材内にて、前記画像形成装置と前記フレームの一部とに熱伝導可能に接続されることが好ましい。
上記構成によれば、カバー部材内にて、熱伝導部材により画像形成装置とフレームとが接続されるので、当該熱伝導部材が外部に露出することがない。これによれば、熱伝導部材と画像形成装置及びフレームとの接触状態を確実に維持できる。従って、画像形成装置からフレームへの熱伝導を確実に行うことができる。また、カバー部材内に位置する熱伝導部材の移動が抑制されるので、画像形成装置の位置ずれを確実に抑制できる。
上記第1態様では、前記表示部は、前記画像形成装置により形成された前記画像を前記観察者の眼に入射させる導光部材を備え、前記保持部材は、前記導光部材を前記観察者の眼に応じた位置に保持するフレームと、前記フレームと係合し、前記画像形成装置を内部に収容するカバー部材と、を備え、前記熱伝導部材は、前記カバー部材における前記観察者とは反対側の部位に接続されることが好ましい。
なお、フレームの配置位置としては、上記と同様に、観察者の頭部(前額部及び側頭部)に応じた位置を例示できる。また、カバー部材の配置位置としては、観察者の頭部(側頭部におけるこめかみの部位)に応じた位置を例示できる。
上記構成によれば、熱伝導部材は、画像形成装置を内部に収容するカバー部材において、観察者側とは反対側の部位に接続される。これによれば、当該熱伝導部材を介して、画像形成装置の熱を、カバー部材における観察者とは反対側の部位に伝導されることができる。従って、画像形成装置の熱が、カバー部材における観察者側の部位に伝導されて、観察者が当該熱を感じることを抑制できる。
上記第1態様では、前記カバー部材における前記観察者とは反対側の部位の熱伝導率は、前記観察者側の部位の熱伝導率より高いことが好ましい。
上記構成によれば、カバー部材において、熱伝導部材が接続される観察者とは反対側の部位の熱伝導率は、観察者側の部位の熱伝導率より高い。これによれば、当該観察者側の部位に接続されて、画像形成装置の熱が伝導される場合に比べ、当該熱を伝導させやすくすることができ、ひいては、当該熱を放出させやすくすることができる。従って、画像形成装置を効果的に冷却できる。
また、観察者側の部位の熱伝導率が低いことにより、観察者が画像形成装置の熱を一層感じにくくすることができる。
上記第1態様では、前記カバー部材における前記観察者とは反対側の部位の厚さ寸法は、前記観察者側の部位の厚さ寸法より小さいことが好ましい。
上記構成によれば、カバー部材において観察者側の部位の厚さ寸法が、観察者とは反対側の部位の厚さ寸法より大きいので、上記熱伝導率と同様に、観察者が画像形成装置の熱を一層感じにくくすることができる。
また、カバー部材において観察者とは反対側の部位の厚さ寸法が、観察者側の部位の厚さ寸法より小さいので、当該観察者とは反対側の部位の熱抵抗を小さくすることができる。これにより、熱伝導部材を介して画像形成装置からの熱を当該部位に伝導させやすくすることができ、ひいては、当該画像形成装置の熱を外部に放出させやすくすることができる。従って、画像形成装置をより効果的に冷却できる。
上記第1態様では、前記観察者の頭部に沿う形状を有し、当該観察者の頭部に装着される装着部と、前記装着部及び前記保持部材を接続する接続部と、を備え、前記装着部は、前記保持部材から前記接続部を介して伝導される前記画像形成装置の熱を放熱する放熱部を有し、前記放熱部は、前記装着部の前記観察者の頭部とは反対側に設けられていることが好ましい。
なお、装着部の装着部位としては、観察者の頭部における前額部、側頭部、後頭部、及び頭頂部を例示できる他、観察者がヘルメットや帽子等を装着している場合には、当該ヘルメットや帽子等において上記前額部、側頭部、後頭部、及び頭頂部に応じた位置を例示できる。すなわち、観察者の頭部(詳しくは、眉及び耳を通る頭部の外周線より上側の部位)に応じた位置に装着部が固定されればよく、頭部と装着部との間にヘルメットや帽子等の構成が介在していてもよい。このように、装着部は、観察者の額部から上側の部位に固定される。
上記構成によれば、画像形成装置の熱が保持部材から接続部を介して装着部に伝導され、当該装着部の観察者の頭部とは反対側に設けられた放熱部材から上記熱を放熱できる。これによれば、画像形成装置の熱が、装着部における観察者側の部位に伝導されて、観察者が当該熱を感じることを抑制できる。また、例えば、観察者がヘルメット等を装着している場合には、観察者が当該熱を感じることを確実に抑制できる。
本発明の第2態様に係る頭部装着型画像表示装置は、観察者によって視認可能に画像を表示する表示部と、前記表示部を保持し、少なくとも一部が外部に露出する保持部材と、前記保持部材に接続され、前記観察者の頭部に沿う形状を有し、当該観察者の頭部に装着される装着部材と、前記保持部材に接続されるシート状の熱伝導部材と、を備え、前記表示部は、前記画像を形成する画像形成装置を備え、前記熱伝導部材は、前記画像形成装置と熱伝導可能に接触し、前記画像形成装置の熱を前記保持部材に伝導することを特徴とする。
上記第2態様によれば、上記第1態様に係る画像形成装置と同様の効果を奏することができる。
本発明の第3態様に係る画像表示装置は、観察者の頭部に装着される画像表示装置であって、当該画像表示装置を構成する発熱体と前記観察者との間に配置される断熱部材を有することを特徴とする。
上記第3態様によれば、断熱部材が、上記位置に配置されていることにより、発熱体の熱が、観察者側に伝導又は放出されることを抑制できる。このため、画像表示装置を装着した観察者が、当該発熱体の熱を感じることを抑制できる。従って、画像表示装置の装着感を向上させることができる。
上記第3態様では、前記発熱体が収容される収容体を有することが好ましい。
上記構成によれば、収容体が無い場合に比べて、発熱体の熱が放出される等して、観察者が当該熱を感じることを抑制できる。従って、画像表示装置の装着感を更に向上させることができる。
上記第3態様では、前記断熱部材は、前記収容体における前記観察者側の側面部に位置することが好ましい。
この場合、断熱部材は、上記側面部における外面に位置していてもよく、内面に位置していてもよい。
上記構成によれば、断熱部材を収容体内に容易に配置できる。従って、上記側面部に発熱体の熱を確実に伝導させづらくすることができ、画像表示装置の装着感を確実に向上させることができる。
上記第3態様では、前記断熱部材は、前記収容体における前記観察者側の側面部と前記発熱体との間に配置されていることが好ましい。
上記構成によれば、上記側面部の内面に断熱部材が接続されている場合には、当該断熱部材を収容体内に容易に配置できる。一方、断熱部材と当該側面部の内面との間に隙間や他の部材が介装されている場合には、当該断熱部材に伝導された発熱体の熱が、上記側面部に直接伝導されることを抑制できる。
上記第3態様では、前記断熱部材は、前記収容体内に充填される断熱材により形成されていることが好ましい。
このような断熱材としては、収容体内に充填可能な高発泡ポリエチレンフォーム等の発泡断熱材を例示できる。
上記構成によれば、収容体内に充填された断熱部材によって、発熱体と観察者側側面部との間に断熱部材を確実に位置させることができ、当該発熱体の熱を観察者側側面部に伝導させづらくすることができる。従って、画像表示装置の装着感をより確実に向上させることができる。
上記第3態様では、前記断熱部材は、前記収容体内において前記発熱体を囲むように設けられていることが好ましい。
このような断熱部材としては、可撓性を有するシート状の断熱材を例示できる。
上記構成によれば、断熱部材によって発熱体が囲まれることにより、上記収容体内に断熱部材が充填されている場合と同様に、発熱体と観察者側側面部との間に断熱部材を確実に位置させることができ、当該発熱体の熱を観察者側側面部に伝導させづらくすることができる。従って、画像表示装置の装着感をより確実に向上させることができる。
上記第3態様では、前記発熱体と接続され、当該発熱体の熱を前記収容体外に伝導する熱伝導経路を有することが好ましい。
上記構成によれば、上記熱伝導経路によって発熱体の熱が収容体外に伝導されることにより、収容体内の温度上昇を抑制できる。これによれば、当該発熱体の熱が観察者側側面部に伝導されることを抑制できるので、画像表示装置の装着感をより確実に向上させることができる。また、発熱体が熱に弱い特性を有する場合には、当該発熱体の熱を収容体外に伝導させることにより、当該発熱体の温度上昇を抑制でき、当該発熱体の劣化を抑制できる。
上記第3態様では、前記発熱体と接触して、前記発熱体の熱が伝導される熱伝導部材と、前記収容体を支持し、前記熱伝導部材を介して前記発熱体の熱が伝導されるフレームと、を有し、前記フレームの少なくとも一部は、外部に露出し、前記熱伝導経路は、前記熱伝導部材及び前記フレームを含んで構成されることが好ましい。
上記構成によれば、発熱体の熱は、少なくとも一部が外部に露出するフレームに熱伝導部材を介して伝導される。これにより、発熱体の熱を画像表示装置の外部に放熱できる。従って、発熱体の熱が観察者側側面部に伝導されることを確実に抑制できる他、当該発熱体の温度上昇を抑制でき、当該発熱体の劣化を確実に抑制できる。
上記第3態様では、前記収容体は、前記観察者側に位置する第1収容部と、前記観察者側とは反対側に位置し、前記第1収容部と組み合わされて当該収容体を構成する第2収容部と、を有し、前記第2収容部は、前記フレームと一体化されていることが好ましい。
上記構成によれば、例えば、発熱体の熱がフレーム及び第2収容部の一方に伝導されると、他方にも当該熱が伝導されるので、当該熱の放熱面積を拡大できる。また、収容体において、観察者側に位置する第1収容部と、観察者側とは反対側に位置する第2収容部とは、それぞれ別体として構成できる。このため、上記第1態様にて示したように、熱伝導率や厚さ寸法が互いに異なる第1収容部及び第2収容部を容易に構成できる。
上記第3態様では、前記発熱体と接触し、前記発熱体の熱が伝導される熱伝導部材を備え、前記収容体は、前記観察者側とは反対側に位置する外側側面部を有し、前記熱伝導部材は、前記外側側面部に前記発熱体の熱を伝導し、前記熱伝導経路は、前記熱伝導部材及び前記外側側面部を含んで構成されることが好ましい。
上記構成によれば、発熱体の熱は、観察者側とは反対側に位置する外側側面部に熱伝導部材を介して伝導される。これにより、発熱体の熱を画像表示装置の外部に放熱できるので、発熱体の劣化を抑制できる。この他、観察者側に位置する側面部に当該発熱体の熱を伝導させづらくすることができるので、画像表示装置の装着感を一層向上させることができる。
上記第3態様では、前記収容体内に配置され、前記観察者に視認される画像を形成する画像形成装置を有し、前記画像形成装置は、前記発熱体に含まれることが好ましい。
なお、画像形成装置としては、光源装置と、当該光源から出射された光を変調する光変調装置との組合せを例示できる他、有機EL(Electro-Luminescence)パネル等の自発光型表示パネルを例示できる。また、光変調装置としては、液晶パネルの他、Digital Mirror Device等のMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイスを例示できる。
ここで、画像表示装置を利用する場合、上記画像形成装置は比較的高い熱を生じる。これに対し、上記断熱部材によって、発熱体である画像形成装置にて生じた熱が、収容体において観察者側の側面部に伝導することが抑制されるので、上記のように、画像表示装置の装着感を向上させることができる。
また、画像形成装置は熱に弱い特性を有するので、画像表示装置が上記熱伝導経路を有する場合には、画像形成装置の熱を外部に放熱できるので、当該画像形成装置の温度上昇、ひいては、劣化を抑制できる。
上記第3態様では、前記収容体内において前記観察者側とは反対側に配置され、前記観察者に視認される画像を形成して出射する画像形成装置と、前記収容体内において前記観察者側に配置され、前記画像形成装置から出射された前記画像を反射させる反射部材と、を有し、前記画像形成装置は、前記発熱体に含まれることが好ましい。
なお、反射部材によって反射された画像は、観察者の眼に直接視認されてもよく、当該画像を形成する光(画像光)が導光部材によって観察者の眼に導光されることによって視認されてもよい。また、反射部材によって反射された画像は、レンズ等を介して、収容体外に出射されてもよい。
上記構成によれば、画像表示装置の利用時に比較的高い熱が生じる画像形成装置が、収容体内において反射部材に対して観察者側とは反対側に配置されることにより、画像形成装置と上記観察者側の側面部との間の寸法を大きくすることができる。この他、画像形成装置と当該側面部との間に位置する反射部材を、画像形成装置にて生じた熱の当該側面部への伝導を遮る障害物として利用できる。従って、画像形成装置の熱が当該側面部に伝導することを確実に抑制でき、画像表示装置の装着感を一層確実に向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る虚像表示装置を示す斜視図。 上記第1実施形態における虚像表示装置を示す斜視図。 上記第1実施形態における虚像表示装置を示す斜視図。 上記第1実施形態における虚像表示装置が備える表示部を拡大して示す斜視図。 上記第1実施形態における虚像表示装置の表示部が有する右側光学装置を示す断面図。 本発明の第2実施形態における虚像表示装置の表示部が有する右側光学装置を示す断面図。 上記第2実施形態に係る虚像表示装置の表示部を拡大して示す斜視図。 本発明の第3実施形態に係る虚像表示装置を示す斜視図。 本発明の第4実施形態に係る虚像表示装置を示す斜視図。 本発明の第5実施形態に係る虚像表示装置が備える表示部の右側光学装置及びカバー部材を示す断面図。 上記第5実施形態における断熱部材の他の配置例を示す図。 本発明の第6実施形態に係る虚像表示装置が備える表示部の右側光学装置及びカバー部材を示す断面図。 本発明の第7実施形態に係る虚像表示装置が備える表示部の右側光学装置及びカバー部材を示す断面図。 本発明の第8実施形態に係る虚像表示装置が備えるヘッドバンド部を示す図。 本発明の第9実施形態に係る虚像表示装置が備えるヘッドバンド部を示す図。 上記第9実施形態におけるヘッドバンド部を示す断面図。 本発明の第10実施形態に係る虚像表示装置が備える表示部の右側光学装置、カバー部材及び撮像部を示す断面図。 本発明の第10実施形態に係る虚像表示装置を示す斜視図。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を、図面に基づいて説明する。
[虚像表示装置の概略構成]
図1は、本実施形態に係る虚像表示装置1が観察者USに装着された状態を示す斜視図である。
本実施形態に係る虚像表示装置1は、図1に示すように、観察者USの頭部やヘルメット等の装着部位(すなわち、頭部における前額部及び側頭部を結ぶ外周線以上の部位)に装着されて使用されるHMD(Head Mounted Display)である。この虚像表示装置1は、本発明の画像表示装置及び頭部装着型画像表示装置に相当し、観察者USによって視認可能に虚像を表示するとともに、外光を透過させて外界を観察可能とするシースルー型のHMDである。
図2及び図3は、虚像表示装置1を正面側及び背面側から見た斜視図である。換言すると、図2は、虚像表示装置1を観察者US側とは反対側から見た斜視図であり、図3は、観察者US側から見た斜視図である。
この虚像表示装置1は、図1〜図3に示すように、上記装着部位に装着されるヘッドバンド部2と、画像を表示する表示部3と、ヘッドバンド部2に回動可能に取り付けられて、これらヘッドバンド部2及び表示部3を接続する一対のアーム部4(4L,4R)と、を備える。
なお、以下の説明において、Z方向は、虚像表示装置1を装着した観察者USが正面を向いた場合の視方向であり、X方向及びY方向は、当該Z方向に直交し、かつ、互いに直交する方向である。これらのうち、X方向は、虚像表示装置1を装着した観察者USから見て左から右に向かう方向であり、Y方向は、当該観察者USから見て下から上に向う方向である。更に、Z方向側とは、Z方向における下流側(Z方向先端側)を指し、Z方向とは反対側とは、Z方向における上流側(Z方向基端側)を指す。他の方向も同様である。
また、本実施形態では、ヘッドバンド部2は、観察者USの頭部に装着されるものとして説明する。すなわち、虚像表示装置1の装着部位は、本実施形態では観察者USの頭部であり、詳しくは、前額部及び側頭部を含む頭部の上部分である。しかしながら、上記のように、ヘッドバンド部2は、観察者USの頭部に装着されたヘルメットや帽子にも装着可能である。
[ヘッドバンド部の構成]
ヘッドバンド部2は、図2及び図3に示すように、外装を構成する外装ケース21と、撮像部22と、制御部23と、装着部材24と、回動軸部25とを有する。このヘッドバンド部2は、本発明の装着部に相当する。
これらのうち、装着部材24は、外装ケース21に取り付けられるバンド241と、装着部位に当接される当接部材242と、バンド241に固定される帯部材243とを有する。
外装ケース21は、図2及び図3に示すように、虚像表示装置1の装着部位に含まれる観察者USの前額部及び側頭部に沿って配置され、装着部材24によって当該装着部位に固定される。この外装ケース21は、上記制御部23や当該制御部23に接続されるケーブルCB1,CB2等を内部に収容し、かつ、撮像部22やアーム部4(4L,4R)を支持する筐体である。
この外装ケース21は、観察者USの前額部及び側頭部の形状に沿う略半円形状(略U字状)の外形を有する。すなわち、外装ケース21において、観察者USの前額部及び側頭部に対向する内側側面部211は、Y方向側から見て、観察者USの頭部に沿って湾曲している。
このような外装ケース21の円弧状の両端近傍には、それぞれのアーム部4の一端が回動軸部25によって回動可能に支持されている。これにより、ヘッドバンド部2との接続部位を中心としてアーム部4L,4Rが回動可能となる。
撮像部22は、図2に示すように、外装ケース21において上記内側側面部211とは反対側に位置する外側側面部212のX方向における略中央に配置されており、観察者USの前方、すなわち、当該観察者USの視野における一部の領域を撮像する。この撮像部22は、X方向に沿う回動軸を中心として外装ケース21に対して回動可能に取り付けられ、撮像方向を変更可能に構成されている。
制御部23は、処理回路が実装された回路基板として構成されており、図2に示すように、撮像部22を制御するとともに、当該撮像部22による撮像画像を、ケーブルCB1を介して外部に出力する。また、制御部23は、ケーブルCB1を介して画像情報を受信し、ケーブルCB2を介して表示部3に出力することにより、当該表示部3を制御する。
なお、ヘッドバンド部2は、図示を省略するが、観察者USによる各種入力操作を受け付けるコントローラーが接続されており、当該コントローラーから、ケーブルCB1を介して制御部23に、操作情報及び画像情報が送信される。
[アーム部の構成]
一対のアーム部4(観察者USにおいて左側に位置するアーム部を4Lとし、右側に位置するアーム部を4Rとする)は、図2及び図3に示したように、ヘッドバンド部2の外装ケース21と、表示部3の各カバー部材34L,34Rとを接続するとともに、当該外装ケース21に対して回動可能に支持されている。これらアーム部4L,4Rは、本発明の接続部に相当し、表示部3において対応するカバー部材34L,34Rと接続されている。
なお、虚像表示装置1は、図示を省略するが、アーム部4に対して表示部3を相対的に移動させて、当該表示部3をヘッドバンド部2に対して接離可能とする移動機構を備えている。この移動機構は、例えば、表示部3に設けられたスライド部材と、アーム部4に設けられ当該スライド部材を把持する把持部材とを備える。そして、把持部材によって把持された状態でスライド部材を摺動させて、各アーム部4に対して表示部3を移動させることにより、ヘッドバンド部2と表示部3との距離を調整できる。
[表示部の構成]
表示部3は、制御部23から入力される画像情報に応じた画像を形成して、当該画像を虚像として観察者USに視認させる。この表示部3は、図2及び図3に示すように、観察者USにとっての右側及び左側に配置される一対の光学装置31(31L,31R)と、一対の光学装置31(31L,31R)を保持する保持部材32と、熱伝導部材5(図5参照)と、を備える。なお、左側光学装置31Lと、右側光学装置31Rとは、互いに鏡面対称の関係を有する。
[光学装置の構成]
図4は、保持部材32を構成するカバー部材34の一部を除き、右側光学装置31Rの内部を示す図であり、図5は、右側光学装置31RのYZ平面に沿う断面をX方向側から見た図である。
一対の光学装置31のうち、右側光学装置31Rは、図4及び図5に示すように、画像形成装置311、投射レンズ312及び導光部材313(図3参照)を有する。
画像形成装置311は、光源装置3111と、光変調装置3112と、固定部材3113と、を有する。
光源装置3111は、LEDが実装された基板を有し、右側光学装置31Rの構成において最もZ方向とは反対側に配置される。
光変調装置3112は、光源装置3111に対してZ方向側に配置され、当該光源装置3111から入射される光を変調して、上記画像情報に応じた画像を形成する。この光変調装置3112は、本実施形態では透過型の液晶パネルにより構成される。
固定部材3113は、光源装置3111と光変調装置3112とを一体化する。この固定部材3113は、熱伝導性を有する金属により形成されている。このため、光変調装置3112の熱は、固定部材3113に伝導される。
投射レンズ312は、光変調装置3112に対するZ方向側に配置され、当該光変調装置3112によって変調された光(画像光)を、導光部材313に投射する投射光学装置である。この投射レンズ312は、図示を省略するが、複数のレンズと、当該複数のレンズを収容する鏡筒とを有する。なお、このような投射レンズ312に代えて、画像形成装置311から入射される画像光を導光部材313に導くプリズムを採用してもよい。
導光部材313(313R)は、観察者USの眼に応じた位置に配置され、投射レンズ312により投射された画像光が入射される。この導光部材313は、内部に半透過層(半反射層)が形成されており、当該半透過層を介して外界を観察可能に構成されている他、上記投射レンズ312から入射されて当該半透過層にて反射された画像光が眼に入射されることにより、当該画像光に応じた虚像が視認される。このような導光部材313は、可視光領域で高い光透過性を示す樹脂(例えばシクロオレフィンポリマー)により主に形成される。
なお、図示を省略するが、左側光学装置31Lも右側光学装置31Rと同様に、Z方向に沿ってそれぞれ配置される画像形成装置311、投射レンズ312及び導光部材313(313L)を有する。
[保持部材の構成]
保持部材32は、上記一対の光学装置31(31L,31R)を保持し、上記各アーム部4と接続される。この保持部材32は、図2に示すように、フレーム33及びカバー部材34(34L,34R)を備える。
フレーム33は、各導光部材313(313L,313R)におけるY方向側の端部を保持する。このフレーム33は、Y方向側から見て観察者USの頭部(前額部及び側頭部)に沿う略U字状に形成され、当該頭部に応じた位置に配置されることにより、当該フレーム33により保持された各導光部材313が観察者USの眼に応じた位置に配置される。本実施形態では、フレーム33は、アルミダイカスト若しくはその他の各種金属によって形成されており、熱伝導性を有する。
このようなフレーム33は、導光部材313を保持する中央部331と、当該中央部331の両端から観察者側(Z方向とは反対側)に延びる端部332(332L,332R)と、を有する。
中央部331におけるY方向側の面である上面3311は、外部に露出している他、当該上面3311には、凹凸が形成されている。具体的に、上面3311におけるX方向側及びX方向とは反対側の部位には、それぞれ凹部3312が形成されており、これにより、表面積が拡大されている。
フレーム33において右側の端部332Rには、図4に示すように、当該端部332Rの上面3321よりY方向とは反対側の位置からZ方向とは反対側に更に突出する突出部333が設けられている。このような端部332Rは、上面3321のみが外部に露出する状態で、後述するカバー部材34R内に配置され、突出部333は、当該カバー部材34R内に配置される。
なお、突出部333において、Y方向側に位置し、平面状に形成された上面3331には、後述する熱伝導部材5が接続される。
また、図示を省略するが、左側の端部332Lにも、上記突出部333と同様の突出部が設けられている。そして、端部332Lは、当該端部332Lにおける上面のみが外部に露出する状態で、後述するカバー部材34L内に配置され、当該端部332Lの突出部は、当該カバー部材34R内に配置される。
カバー部材34(34L,34R)は、それぞれ、合成樹脂により形成されている。これらのうち、カバー部材34Rは、上記右側光学装置31Rをそれぞれ構成する画像形成装置311及び投射レンズ312と、熱伝導部材5と、上記端部332Rの突出部333と、を内部に収容する。また、カバー部材34Lは、上記左側光学装置31Lをそれぞれ構成する画像形成装置311及び投射レンズ312と、熱伝導部材5と、上記端部332Lの突出部と、を内部に収容する。これらカバー部材34L,34Rのそれぞれは、フレーム33に固定されることにより、観察者USの頭部(側頭部におけるこめかみの部位)に応じた位置に配置される。
これらカバー部材34L,34Rは、それぞれ図3に示すように、観察者側に配置される観察者側側面部を構成する第1カバー部材341と、観察者とは反対側に配置される外側側面部を構成する第2カバー部材342と、を有する。そして、これら第1カバー部材341及び第2カバー部材342が、対応する光学装置31L,31Rを挟むようにして組み合わされて、各カバー部材34L,34Rは構成される。
[熱伝導部材の構成]
熱伝導部材5は、カバー部材34L,34R内にそれぞれ設けられ、各光学装置31L,31Rを構成する画像形成装置311の熱をフレーム33に伝導するものであり、本実施形態では、可撓性を有する矩形状のグラファイトシートにより構成されている。
これら熱伝導部材5のうち、カバー部材34R内に設けられる熱伝導部材5は、図4及び図5に示すように、画像形成装置311と上記端部332Rの突出部333とを熱伝導可能に接続する。詳述すると、熱伝導部材5の一端は、画像形成装置311の光源装置3111におけるZ方向とは反対側の面SF及び固定部材3113に接続されている。また、熱伝導部材5の他端は、当該突出部333における上記上面3331に接続されている。このように、熱伝導部材5は、画像形成装置311から出射される光(画像光)の光路を遮らない位置に設けられている。
より詳述すると、熱伝導部材5は、画像形成装置311と熱伝導可能に面接触し、上記上面3331と熱伝導可能に面接触している。これにより、画像形成装置311(光源装置3111及び光変調装置3112)の熱が、熱伝導部材5を介して、フレーム33に伝導される。すなわち、光源装置3111の熱は、熱伝導部材5に直接伝導され、更に、光変調装置3112の熱は、固定部材3113を介して熱伝導部材5に伝導される。そして、当該熱伝導部材5に伝導された熱は、突出部333を介してフレーム33に伝導され、上記上面3311にて放熱される。
なお、図示を省略するが、カバー部材34L内に設けられる熱伝導部材5についても、上記と同様に、一端が左側光学装置31Lを構成する画像形成装置311と熱伝導可能に接続され、他端が上記端部332Lの突出部と熱伝導可能に接続される。そして、当該画像形成装置311にて生じた熱は、熱伝導部材5を介して当該突出部に伝導され、フレーム33(詳しくは上面3311)にて放熱される。
[第1実施形態の効果]
以上、説明した本実施形態に係る虚像表示装置1によれば、以下の効果を奏する。
熱伝導部材5がシート状に形成されているので、シールド線によって構成される熱伝導部材が採用される場合に比べて、画像形成装置311及びフレーム33との接触面積を大きくすることができ、当該画像形成装置311からの熱をフレーム33に効率よく伝導できる。そして、画像形成装置311の熱が伝導されたフレーム33は、一部が外部に露出しているので、伝導された熱を外部に露出した部分にて放熱できる。従って、画像形成装置311を効果的に冷却できる。
また、シート状の熱伝導部材5を採用することにより、シールド線によって構成される熱伝導部材が採用される場合に比べて、当該熱伝導部材5の応力が画像形成装置311に加わりづらくすることができる。従って、画像形成装置311の位置がずれる可能性を低減でき、当該画像形成装置311から出射される画像がずれることを抑制できる。
光源装置3111と光変調装置3112とが固定部材3113により一体化されているので、これらのいずれかに熱伝導部材5が接続されていても、それぞれで発生した熱をフレーム33に伝導できる。従って、光源装置3111及び光変調装置3112を効果的に冷却できる。
また、画像形成装置311を構成する光源装置3111及び光変調装置3112が固定部材3113により一体化されているので、光源装置3111及び光変調装置3112のいずれかに熱伝導部材5が接続されている場合に比べ、当該熱伝導部材の接続先の重量を大きくすることができる。これによれば、仮に熱伝導部材5の応力が画像形成装置311に加わったとしても、光源装置3111及び光変調装置3112の位置がずれる可能性を更に低減できる。これにより画像形成装置311から出射される画像がずれることを確実に抑制できる。
熱伝導部材5が画像形成装置311から出射された光の光路を遮らないことにより、形成される画像を確実に視認させることができる。この他、熱伝導部材5を上記光の光路を遮らない位置の全面に接続できるので、画像形成装置311と熱伝導部材5との接触面積を拡大でき、これにより、画像形成装置311の熱をより効率よくフレーム33に伝導できる。従って、フレーム33において外部に露出した中央部331から画像形成装置311の熱をより効率よく放熱できる。
導光部材313を保持するフレーム33は、外部に露出しやすい他、観察者USの眼に応じて配置される導光部材313を保持することから、外表面の面積が比較的大きい部材である。このため、熱伝導部材5を介して伝導された画像形成装置311の熱を外表面の面積が比較的大きいフレーム33から放熱させることができる。これにより、画像形成装置311の熱を更に効率よく放熱できる。
カバー部材34内にて、熱伝導部材5により画像形成装置311とフレーム33とが接続されるので、当該熱伝導部材5が外部に露出することがない。これによれば、熱伝導部材5と画像形成装置311及びフレーム33との接触状態を確実に維持できる。従って、画像形成装置311からフレーム33への熱伝導を確実に行うことができ、当該画像形成装置311の熱を確実に外部に放熱できる。また、カバー部材34内に位置する熱伝導部材5の移動が抑制されるので、画像形成装置311の位置ずれを確実に抑制できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態に係る虚像表示装置は、上記虚像表示装置1と同様の構成を備えるが、熱伝導部材5の接続先が異なる。すなわち、第1実施形態では、熱伝導部材5はフレーム33に接続されることとしたが、本実施形態では、熱伝導部材5はカバー部材に接続される。また、カバー部材の形状及び材質も上記カバー部材34と異なる。これらの点で、本実施形態に係る虚像表示装置と、上記虚像表示装置1とは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図6は、本発明の第2実施形態に係る虚像表示装置1Aが備える表示部3Aの右側光学装置31RのXZ平面における断面をY方向側から見た図である。
本実施形態に係る虚像表示装置1Aは、表示部3に代えて表示部3Aを有する他は、上記虚像表示装置1と同様の構成及び機能を有する。また、表示部3Aは、図6に示すように、カバー部材34に代えてカバー部材35を有し、熱伝導部材5の接続先が異なる他は、上記表示部3と同様の構成及び機能を有する。
カバー部材35は、フレーム33とともに本発明の保持部材を構成し、第1カバー部材351及び第2カバー部材352を有する。
第1カバー部材351は、観察者US側に位置し、合成樹脂により構成されている。一方、第2カバー部材352は、観察者USとは反対側に位置し、第1カバー部材351より熱伝導率が高い合成樹脂(例えば、フィラー材等)により構成されている。すなわち、観察者US側に位置する第1カバー部材351の熱伝導率は、観察者USとは反対側に位置する第2カバー部材352の熱伝導率より低い。
また、第1カバー部材351において観察者USと対向する側部3511(観察者US側の側部3511)の厚さ寸法(X方向に沿う寸法)は、第2カバー部材352において観察者USとは反対側の側部3521の厚さ寸法より大きく設定されている。これにより、例えば、第1カバー部材351及び第2カバー部材352のそれぞれに同量の熱が伝導されたとしても、観察者US側に位置する第1カバー部材351の観察者US側の面の温度上昇は、第2カバー部材352の観察者USとは反対側の面の温度上昇に比べて小さくなる。
熱伝導部材5は、画像形成装置311の熱を上記第2カバー部材352に伝導する。具体的に、熱伝導部材5は、図6に示すように、カバー部材35内において、画像形成装置311(光源装置3111及び固定部材3113)と、第2カバー部材352の内面とに、熱伝導可能に接続される。
図7は、右側光学装置31Rの画像形成装置311と接続される熱伝導部材5を示す斜視図である。なお、図7においては、説明の都合上、カバー部材35の図示を省略する。
詳述すると、熱伝導部材5は、図6及び図7に示すように、カバー部材35内にて略L字状に折り曲げられて配置される。そして、熱伝導部材5の一端は、画像形成装置311の光源装置3111におけるZ方向とは反対側の面SFに面接触されている。更に、熱伝導部材5は、固定部材3113の側面(観察者US側とは反対側の側面であり、X方向側の側面)にも接続されている。一方、熱伝導部材5の他端は、第2カバー部材352の側部3521における観察者US側の面(内面)に面接触されている。すなわち、熱伝導部材5は、当該固定部材3113の側面との接触部位における反対側の部位にて、上記第2カバー部材352の内面に接続される。このように、熱伝導部材5は、本実施形態においても画像形成装置311から出射される光(画像光)の光路を遮らない位置に接続されている。
これにより、右側光学装置31Rの画像形成装置311(光源装置3111及び光変調装置3112)の熱が熱伝導部材5を介して、第2カバー部材352に効率よく伝導される。すなわち、光源装置3111の熱は、熱伝導部材5に直接伝導され、更に、光変調装置3112の熱は、固定部材3113を介して熱伝導部材5に伝導される。そして、当該熱伝導部材5に伝導された熱は、第2カバー部材352に伝導され、当該第2カバー部材352における観察者US側とは反対側の面にて外部に放熱される。
なお、図示を省略するが、表示部3Aを構成する左側光学装置31Lの画像形成装置311と接続される熱伝導部材5も、上記と同様に、当該画像形成装置311を内部に収容するカバー部材35内において、当該画像形成装置311と、観察者USとは反対側に位置する第2カバー部材352の内面とに、熱伝導可能に接続される。これにより、画像形成装置311の熱は、熱伝導部材5を介して第2カバー部材352に伝導され、当該第2カバー部材352における観察者USとは反対側の面(外面)にて外部に放熱される。
なお、熱伝導部材5において画像形成装置311側とは反対側の領域は、第2カバー部材352だけでなく、フレーム33に接続されていてもよい。このような場合には、画像形成装置311の熱が伝導される熱伝導経路を増やすことができる。
[第2実施形態の効果]
以上、説明した本実施形態に係る虚像表示装置1Aによれば、第1実施形態における虚像表示装置1と同様の効果を奏する他、以下の効果を奏する。
一端が画像形成装置311と接続される熱伝導部材5の他端は、当該画像形成装置311及び投射レンズ312を内部に収容するカバー部材35において、観察者US側とは反対側の部位を構成する第2カバー部材352に接続される。これによれば、当該熱伝導部材5を介して、画像形成装置311の熱を、カバー部材35における観察者USとは反対側の第2カバー部材352に伝導させることができる。従って、画像形成装置311の熱が、カバー部材35における観察者US側の部位を構成する第1カバー部材351に伝導されて、観察者USが当該熱を感じることを抑制できるので、虚像表示装置1Aの装着感を向上させることができる。
カバー部材35において、熱伝導部材5の上記他端が接続される観察者USとは反対側に位置する第2カバー部材352の熱伝導率は、観察者US側に位置する第1カバー部材351の熱伝導率より高い。これによれば、当該第1カバー部材351に上記他端側が接続されて、画像形成装置311との熱が伝導される場合に比べ、当該熱を伝導させやすくすることができ、ひいては、当該熱を放出させやすくすることができる。従って、画像形成装置311を効果的に冷却できる。
また、観察者US側の第1カバー部材351の熱伝導率が低いことにより、第1カバー部材351の温度上昇を抑制でき、観察者USが画像形成装置311の熱を一層感じにくくすることができる。
観察者US側に位置する第1カバー部材351の側部3511の厚さ寸法は、観察者USとは反対側に位置する第2カバー部材352の側部3521の厚さ寸法より大きい。これによれば、第1カバー部材351の熱容量を、第2カバー部材352の熱容量より大きくすることができるので、当該第1カバー部材351の温度上昇を抑制でき、観察者USが画像形成装置311の熱を一層感じにくくすることができる。一方、第2カバー部材352の熱容量が小さくなり、熱抵抗が小さくなるので、熱伝導部材5を介して画像形成装置311の熱を当該第2カバー部材352に伝導させやすくすることができ、ひいては、当該画像形成装置311の熱を外部に放出させやすくすることができる。従って、画像形成装置311をより効果的に冷却できる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態に係る虚像表示装置は、上記虚像表示装置1,1Aと同様の構成を有する他、アーム部4内を通って画像形成装置311とヘッドバンド部2とを接続する熱伝導部材5と、当該ヘッドバンド部2において観察者US側とは反対側の面に設けられた放熱部材と、を有する。この点で、本実施形態に係る虚像表示装置と、上記虚像表示装置1,1Aとは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図8は、本実施形態に係る虚像表示装置1Bを示す斜視図である。
本実施形態に係る虚像表示装置1Bは、上記虚像表示装置1と同様の構成の他、図8に示すように、ヘッドバンド部2において観察者US側とは反対側に位置する外側側面部212に設けられる放熱部材27(27L,27R)を有する。
そして、虚像表示装置1Bには、観察者USの左右にそれぞれ1つの熱伝導部材5(右側の熱伝導部材5については図示省略)が設けられ、左側に位置する熱伝導部材5は、カバー部材34L、アーム部4L及びヘッドバンド部2に跨るように、これらの内部に設けられる。なお、図示を省略するが、右側に位置する熱伝導部材5も、カバー部材34R、アーム部4R及びヘッドバンド部2に跨るように、これらの内部に設けられる。
これら熱伝導部材5のうち、観察者USの左側に配置された熱伝導部材5の一端は、カバー部材34L内に設けられた発熱体である画像形成装置311と接続され、他端は、ヘッドバンド部2の外側側面部212において観察者USの左側に設けられた放熱部材27Lと接続される。なお、熱伝導部材5は、上記のように、画像形成装置311から出射される光(画像光)の光路を遮らない位置に配置される。
このような熱伝導部材5により、画像形成装置311の熱は、アーム部4Lを介してヘッドバンド部2に伝導され、当該ヘッドバンド部2に設けられた放熱部材27Lによって放熱される。また、図示を省略するが、観察者USの右側に配置された熱伝導部材5も同様に、カバー部材34R内に設けられた発熱体である画像形成装置311の熱を、アーム部4Rを介してヘッドバンド部2に伝導し、当該熱は、外側側面部212において観察者USの右側に設けられた放熱部材27Rによって放熱される。
このような構成により、左右のカバー部材34L,34R内に配置された画像形成装置311の熱が、対応する熱伝導部材5によりアーム部4L,4Rを介してヘッドバンド部2に伝導され、外側側面部212に配置された放熱部材27L,27Rによって放熱される。従って、当該熱が内側側面部211に伝導されて当該熱を観察者USが感じることを抑制できる。観察者USがヘルメット等を装着している場合でも同様である。
なお、外側側面部212の熱伝導率を、内側側面部211の熱伝導率より高くしてもよい。この場合、熱伝導部材5を介してヘッドバンド部2に伝導された熱(画像形成装置311の熱)を外側側面部212側に伝導させやすくすることができるので、当該熱が観察者US側に位置する内側側面部211に伝導されることを抑制できる。このような場合には、放熱部材27は無くてもよい。
また、放熱部材27をアーム部4における観察者US側とは反対側の面に設け、当該放熱部材27に上記画像形成装置311の熱を熱伝導部材5を介して伝導させる構成としてもよい。
以上説明した本実施形態に係る虚像表示装置1Bによれば、上記虚像表示装置1,1Aと同様の効果を奏することができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
本実施形態に係る虚像表示装置は、上記第2実施形態の虚像表示装置1Aと同様の表示部を備えるが、ヘッドバンド部2及びアーム部4を備えておらず、観察者USの耳に懸架される装着部材が、保持部材を構成するカバー部材に設けられた眼鏡型の構成を有する。この点で、本実施形態に係る虚像表示装置と、上記虚像表示装置1Aとは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図9は、本実施形態に係る虚像表示装置1Cを示す斜視図である。
本実施形態に係る虚像表示装置1Cは、図9に示すように、ヘッドバンド部2及びアーム部4を備えず、表示部3Aと同様の構成を有する表示部3Cを備え、上記虚像表示装置1Aと同様の機能を有する。また、表示部3Cは、表示部3Aと同様に、上記一対の光学装置31(31L,31R)と、当該一対の光学装置31を保持する保持部材32Cと、熱伝導部材5と、を備える。
保持部材32Cは、フレーム33C、カバー部材35(35L,35R)、及び、各カバー部材35に軸支される装着部材36(観察者USにおける左側の装着部材を36Lとし、右側の装着部材を36Rとする)を有する。
フレーム33Cは、上記フレーム33と同様に、Y方向側から見て観察者USの額部及び側頭部に沿うU字状に形成されている。なお、本実施形態では、フレーム33Cは、熱伝導性を有する金属により形成されているが、画像形成装置311の熱が伝導されないのであれば、樹脂等により形成されてもよい。
各カバー部材35(35L,35R)は、U字状のフレーム33Cにおける右側及び左側の端部に取り付けられる。これらのうち、カバー部材35R内には、右側光学装置31Rをそれぞれ構成する画像形成装置311及び投射レンズ312が配置される。同様に、カバー部材35L内には、左側光学装置31Lをそれぞれ構成する画像形成装置311及び投射レンズ312が配置される。更に、カバー部材35L,35R内には、不図示の通信部及び制御部が設けられている。
通信部は、例えば、PC(personal computer)等の画像供給装置に接続され、画像情報を受信し、制御部に送信する。そして、制御部は、受信した画像情報に応じて表示部3Cを動作させる。これら通信部及び制御部は、フレーム33Cの内部に設けられていてもよい。
なお、熱伝導部材5は、カバー部材35を構成する第2カバー部材352に画像形成装置311の熱を伝導するが、上記虚像表示装置1における熱伝導部材5と同様に、フレーム33Cに当該熱を伝導させてもよい。
装着部材36(36L,36R)は、観察者USの側頭部に沿う円弧状に形成されている。これら装着部材36L,36Rは、各カバー部材35L,35Rの第1カバー部材351において導光部材313側とは反対側の端部にヒンジ部HGを介して接続される。このため、装着部材36L,36Rは、ヒンジ部HGにて、Y方向(観察者USにとっての上下方向)に沿う回動軸を中心としてそれぞれ観察者US側に回動可能とされている。これにより、虚像表示装置1Cを装着しない場合には、装着部材36L,36Rを観察者US側に折り畳むことができる。一方、延ばした状態の各装着部材36L,36Rを両耳に懸架するとともに、フレーム33Cの略中央に設けられた鼻パッドPDを鼻に当接させることにより、虚像表示装置1Cは、観察者USの頭部に装着される。
なお、本実施形態では、ヒンジ部HGは、第2カバー部材352より熱伝導率が低い材料(例えば合成樹脂)等により構成されている。このため、観察者USに接触する装着部材36L,36Rに、画像形成装置311の熱がヒンジ部HGを介して伝導されることが抑制される。
[第4実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係る虚像表示装置1Cによれば、上記虚像表示装置1Aと同様の効果を奏する他、以下の効果を奏する。
熱伝導部材5が接続される第2カバー部材352とは反対側の第1カバー部材351に、ヒンジ部HGを介して装着部材36(36L,36R)が接続されるので、当該装着部材36に画像形成装置311の熱が伝導されづらくすることができる。また、ヒンジ部HGが、第2カバー部材352より熱伝導率が低い材料により形成されている場合には、例えば、当該ヒンジ部HGが第2カバー部材352と同じ材料により形成されている場合に比べて、第1カバー部材351からの熱を装着部材36に伝導させづらくすることができる。
従って、画像形成装置311の熱が、観察者USに装着される装着部材36に伝導されて、観察者USが当該熱を感じることを抑制できる。
[第5実施形態]
以下、本発明の第5実施形態について説明する。
本実施形態に係る虚像表示装置は、上記虚像表示装置1Cと同様の構成を有する他、更に断熱部材を有する点で、当該虚像表示装置1Cと相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図10は、本実施形態に係る虚像表示装置1Dにおける表示部3Dの右側光学装置31R及びカバー部材35RのXZ平面に沿う断面をY方向側から見た図である。
本実施形態に係る虚像表示装置1Dは、図10に示すように、断熱部材6Aを更に有する他は、上記虚像表示装置1Cと同様の構成及び機能を有する。
断熱部材6Aは、シート状の断熱材であり、発熱体である画像形成装置311のY方向側及びY方向とは反対側の両端面と、観察者US側の端面(右側光学装置31RにおいてはX方向側とは反対側の端部)とを囲むように配置される。すなわち、断熱部材6Aは、XY平面に沿う断面が、X方向に開口する横向きの略U字状となるように配置され、観察者US側から見て場合に、発熱体である画像形成装置311を覆う。換言すると、断熱部材6Aの一部は、第1カバー部材351と画像形成装置311との間に位置する。なお、断熱部材6Aにおいて、画像形成装置311における観察者US側の端部と対向する部位は、第1カバー部材351の内面351Aに接続されている。
このような断熱部材6Aによって、画像形成装置311にて生じた熱が遮られることにより、当該熱は、観察者US側に位置する第1カバー部材351に伝導されづらくなる。これにより、虚像表示装置1Dを装着した観察者USが、当該第1カバー部材351から熱を感じることを抑制できる。
また、収容体であるカバー部材35内には、一端が画像形成装置311と面接触し、他端が第2カバー部材352の内面と面接触する上記熱伝導部材5が設けられている。この熱伝導部材5によって、画像形成装置311の熱を第2カバー部材352に伝導する熱伝導経路が形成され、当該熱を第2カバー部材352にて放熱できるので、第1カバー部材351から当該熱をより感じにくくすることができる。なお、熱伝導部材5の他端がフレーム33Cと熱伝導可能に接続され、画像形成装置311の熱を第2カバー部材352に伝導する熱伝導経路が形成される場合も同様である。
上記断熱部材6Aは、図示を省略するが、カバー部材35L内にも設けられており、当該カバー部材35L内における断熱部材6Aの配置位置は、右側光学装置31Rの画像形成装置311及びカバー部材35に対する断熱部材6Aの位置と同様である。このため、左側光学装置31Lを構成する画像形成装置311の熱は、熱伝導部材5を介して第2カバー部材352又はフレーム33Cに伝導される一方で、断熱部材6Aによって遮られることにより、第1カバー部材351に伝導されづらくなる。これにより、カバー部材35Lにおいても第1カバー部材351から当該熱を感じにくくすることができる。
図11は、断熱部材6Aの他の配置例を示す図である。
また、断熱部材6Aは、第1カバー部材351の内面351Aではなく、当該第1カバー部材351の外面351Bに設けられていてもよく、図11に示すように、これら内面351A及び外面351Bのそれぞれに設けられていてもよい。断熱部材6Aが外面351Bに設けられている場合でも、カバー部材35を観察者US側から見た場合に、発熱体である画像形成装置311を覆う位置に設けられることが好ましく、更には、当該外面351Bの全面を覆うように設けられることがより好ましい。このように断熱部材6Aが配置される場合でも、虚像表示装置1Dを装着した観察者USが熱を感じにくくすることができる。
なお、本実施形態に係る虚像表示装置1Dに採用されるカバー部材は、厚さ寸法及び熱伝導率がそれぞれ異なる第1カバー部材351及び第2カバー部材352を有するカバー部材35でなくてもよく、例えば、上記カバー部材34であってもよい。
また、上記断熱部材6Aを上記虚像表示装置1,1A,1Bに適用してもよい。
[第5実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係る虚像表示装置1Dによれば、上記虚像表示装置1Cと同様の効果を奏することができる他、以下の効果を奏することができる。
カバー部材35を観察者US側から見た場合に、発熱体である画像形成装置311を覆う位置に断熱部材6Aが設けられている。これによれば、当該熱が、収容体であるカバー部材35において観察者側の側面部を構成する第1カバー部材351に伝導することを抑制できる。このため、当該熱により第1カバー部材351の温度が上昇することを抑制できるので、虚像表示装置1Dを装着した観察者USが、当該第1カバー部材351を介して画像形成装置311の熱を感じることを抑制できる。従って、虚像表示装置1Dの装着感を向上させることができる。
カバー部材35は、観察者US側に位置する観察者側側面部を構成する第1カバー部材351を有し、上記断熱部材6Aは、第1カバー部材351に設けられている。これによれば、当該断熱部材6Aをカバー部材35内に容易に配置できる。従って、第1カバー部材351に画像形成装置311の熱を確実に伝導させづらくすることができ、虚像表示装置1Dの装着感を確実に向上させることができる。なお、上記のように、断熱部材6Aが第1カバー部材351の外面351Bに設けられている場合でも同様である。
断熱部材6Aは、第1カバー部材351と画像形成装置311との間に配置されている。これによれば、当該断熱部材6Aを容易に配置できる他、画像形成装置311の熱を断熱部材6Aによって確実に遮ることができる。なお、断熱部材6Aと内面351Aとの間に隙間や他の部材が介装されている場合には、当該断熱部材6Aに伝導された熱が第1カバー部材351に直接伝導されることを抑制できる。
断熱部材6Aは、カバー部材35内において画像形成装置311を囲むように配置される。これによれば、画像形成装置311と第1カバー部材351との間に断熱部材6Aを確実に位置させることができ、当該画像形成装置311の熱を第1カバー部材351に伝導させづらくすることができる。従って、虚像表示装置1Dの装着感をより確実に向上させることができる。
一端が画像形成装置311と接続され、他端が第2カバー部材352に接続される熱伝導部材5が設けられることにより、当該画像形成装置311の熱をカバー部材35外に伝導する熱伝導経路が形成される。これによれば、画像形成装置311の温度上昇、ひいては、カバー部材35内の温度上昇を抑制できるので、画像形成装置311の劣化を抑制できる。また、画像形成装置311の熱が第2カバー部材352に伝導されるので、当該熱が第1カバー部材351に伝導されることを抑制でき、虚像表示装置1Dの装着感をより確実に向上させることができる。熱伝導部材5によって画像形成装置311の熱を第2カバー部材352に伝導する熱伝導経路が形成される場合も同様である。
なお、上記のように、熱伝導部材5の他端は、フレーム33Cに接続されていてもよい。この場合、画像形成装置311の熱は、少なくとも一部が外部に露出するフレーム33Cに熱伝導部材5を介して伝導される。これにより、当該熱を虚像表示装置1Dの外部に放熱できる。従って、画像形成装置311の熱が第1カバー部材351に伝導されることを確実に抑制できる他、当該画像形成装置311の温度上昇及び劣化を抑制できる。
ここで、虚像表示装置1Dを利用する場合、画像形成装置311は比較的高い熱を生じる。これに対し、断熱部材6Aによって、画像形成装置311にて生じた熱が、第1カバー部材351に伝導することが抑制されるので、上記のように、虚像表示装置1Dの装着感を向上させることができる。また、画像形成装置311は熱に弱い特性を有するので、上記熱伝導経路により、画像形成装置311の熱をカバー部材35外に放熱できるので、当該画像形成装置311の温度上昇及び劣化を抑制できる。
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態について説明する。
本実施形態に係る虚像表示装置は、上記虚像表示装置1Dと同様の構成を有する。ここで、当該虚像表示装置1Dでは、断熱部材6Aは、シート状の断熱材により構成された。これに対し、本実施形態に係る虚像表示装置では、断熱部材は、ケース部材内に充填された断熱材により構成される。この点で、本実施形態に係る虚像表示装置と、当該虚像表示装置1Dとは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図12は、本実施形態に係る虚像表示装置1Eにおける表示部3Eの右側光学装置31R及びカバー部材35RのXZ平面に沿う断面をY方向側から見た図である。
本実施形態に係る虚像表示装置1Eは、図12に示すように、断熱部材6Aに代えて断熱部材6Bを有する他は、上記虚像表示装置1Dと同様の構成及び機能を備える。
断熱部材6Bは、高発泡ポリエチレンフォーム等の発泡断熱材により形成される。この断熱部材6Bは、当該発泡断熱材がカバー部材35内に注入され、当該カバー部材35内の隙間に充填されて固化することにより、発熱体である画像形成装置311を囲み、当該画像形成装置311と上記第1カバー部材351との間に位置する。このような断熱部材6Bにより、画像形成装置311の熱が第1カバー部材351に伝導されることが抑制される。すなわち、観察者US側からカバー部材35を見た場合に、断熱部材6Bの少なくとも一部は、第1カバー部材351と画像形成装置311との間で、画像形成装置311を覆う位置に設けられる。
このため、上記断熱部材6Aが採用された場合と同様に、画像形成装置311にて生じた熱は、当該画像形成装置311と第1カバー部材351との間に位置する断熱部材6Bによって遮られて、当該第1カバー部材351に伝導されることが抑制される。これにより、虚像表示装置1Eを装着した観察者USが、当該第1カバー部材351から熱を感じることを抑制できる。
なお、上記と同様に、カバー部材35内に設けられる熱伝導部材5によって、画像形成装置311の熱を第2カバー部材352又はフレーム33Cに伝導する熱伝導経路が形成されている。これにより、当該熱をカバー部材35外に放熱できるので、第1カバー部材351への熱の伝導を確実に抑制できる。
また、図示を省略するが、観察者USにおいて左側に位置するカバー部材35L内にも、上記断熱部材6Bが充填され、熱伝導部材5が配置されている。これにより、左側光学装置31Lを構成する画像形成装置311の熱は、熱伝導部材5を介して第2カバー部材352に伝導される一方で、断熱部材6Bによって遮られて第1カバー部材351に伝導されづらくなる。これにより、カバー部材35Lにおいても第1カバー部材351から当該熱を感じにくくすることができる。
なお、本実施形態に係る虚像表示装置1Eにおいても、カバー部材は、カバー部材35でなくてもよく、例えば、上記カバー部材34であってもよい。
また、上記断熱部材6Bを上記虚像表示装置1,1A,1Bに適用してもよい。
[第6実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係る虚像表示装置1Eによれば、上記虚像表示装置1Dと同様の効果を奏することができる他、以下の効果を奏することができる。
カバー部材35内に充填される断熱部材6Bによって、画像形成装置311と第1カバー部材351との間に断熱部材6Bを確実に位置させることができ、当該画像形成装置311の熱を第1カバー部材351に伝導させづらくすることができる。従って、第1カバー部材351から熱を感じにくくすることができ、虚像表示装置1Eの装着感を確実に向上させることができる。
[第7実施形態]
次に、本発明の第7実施形態について説明する。
本実施形態に係る虚像表示装置は、上記虚像表示装置1Dと同様の構成を有するが、本実施形態に係る虚像表示装置では、画像形成装置の構成及び配置が上記画像形成装置311と異なる他、当該画像形成装置から出射された画像を反射させる反射部材が設けられる。これらの点で、本実施形態に係る虚像表示装置と、上記虚像表示装置1Dとは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図13は、本実施形態に係る虚像表示装置1Fにおける表示部3Dの右側光学装置31R及びカバー部材35RのXZ平面に沿う断面をY方向側から見た図である。
本実施形態に係る虚像表示装置1Fは、表示部3Dに代えて表示部3Fを有する他は、上記虚像表示装置1Dと同様の構成及び機能を有する。また、表示部3Fは、図13に示すように、画像形成装置311に代えて画像形成装置314を有し、更に反射部材315を有する他は、上記表示部3Dと同様の構成を有する。すなわち、表示部3Fは、光学装置31(31L,31R)と、フレーム33C及びカバー部材35(35L,35R)を有する保持部材32と、熱伝導部材5と、断熱部材6Aと、を有し、各光学装置31は、画像形成装置314、反射部材315、投射レンズ312及び導光部材313(313L,313R)を有する。
以下の説明では、図12を参照して、表示部3Fを構成する部材のうち、観察者USの右側に位置する構成について説明するが、左側に位置する構成についても同様である。
画像形成装置314は、上記画像形成装置311と同様に、入力される画像信号に応じた画像を形成して出射する。この画像形成装置314は、本実施形態では、有機ELパネル等の自発光型表示パネルである表示パネルにより構成され、第2カバー部材352側に配置されている。詳述すると、画像形成装置314は、カバー部材35R内の収容空間においてX方向の中心線CLより第2カバー部材352側に位置し、反射部材315は、画像形成装置314に対して第1カバー部材351側に位置している。そして、画像形成装置314は、画像の出射面314Aが、観察者US側である第1カバー部材351側を向くように配置される。なお、本実施形態では、上記画像形成装置314を採用したが、上記画像形成装置311を採用し、画像形成装置314と同様の位置及び同様の向きに配置してもよい。
反射部材315は、画像形成装置314から出射された画像(画像光)を投射レンズ312に向けて反射させる。この反射部材315の反射面315Aは、当該画像形成装置314及び投射レンズ312と対向するように、当該投射レンズ312の光軸に対して傾斜している。
このように配置される画像形成装置314から観察者US側に出射された画像光は、反射部材315によって反射され、投射レンズ312に入射される。そして、当該投射レンズ312により投射された画像光は、上記のように、導光部材313Rに入射され、これにより、観察者USの右眼に導かれる。
本実施形態においては、熱伝導部材5は、シート状に形成されており、当該熱伝導部材5における一方の面は、画像形成装置314において出射面314Aとは反対側の面314Bと面接触され、他方の面は、第2カバー部材352の内面と接続されている。すなわち、当該熱伝導部材5によって、上記と同様に、画像形成装置314の熱を第2カバー部材352に伝導する熱伝導経路が形成されている。これにより、右側光学装置31Rにおける発熱体である画像形成装置314の熱を、熱伝導部材5を介して効率よく第2カバー部材352に伝導でき、当該第2カバー部材352の外面から放熱できる。なお、熱伝導部材5は、画像形成装置314と上記フレーム33Cとを接続するように配置されてもよい。
また、第1カバー部材351と画像形成装置314との間に、反射部材315が位置することにより、第1カバー部材351と画像形成装置314との間の寸法を大きくすることができ、当該画像形成装置314の熱の第1カバー部材351への伝導が抑制される。
更に、カバー部材35内には、上記虚像表示装置1Dと同様に、画像形成装置314及び反射部材315におけるY方向側及びY方向とは反対側に位置するとともに、これらの観察者US側に位置する断熱部材6Aが設けられている。すなわち、当該断熱部材6Aは、Y方向側及びY方向とは反対側、並びに、X方向とは反対側(観察者US側)にて画像形成装置314及び反射部材315を囲むように配置される。これにより、画像形成装置314の熱がカバー部材35の収容空間に放出される場合でも、当該熱が第1カバー部材351に伝導されづらくなる。
なお、断熱部材6Aは、第1カバー部材351の内面351Aに応じて設けられてもよく、当該第1カバー部材351の外面351Bに設けられてもよく、更には、内面351A及び外面351Bのそれぞれに設けられてもよい。また、上記発泡断熱材を内面351Aに固着させて、断熱部材6Bを内面351Aに形成してもよく、画像形成装置314の光路から外れた位置に、当該発泡断熱材を充填して断熱部材6Bを形成してもよい。更に、カバー部材35に代えてカバー部材34を採用してもよい。
また、このような虚像表示装置1Fの構成を、上記虚像表示装置1,1A,1Bに適用してもよい。
[第7実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係る虚像表示装置1Fによれば、上記虚像表示装置1Dと同様の効果を奏することができる他、以下の効果を奏することができる。
虚像表示装置1Fの利用時に比較的高い熱が生じる画像形成装置314は、カバー部材35内において観察者US側とは反対側に配置され、反射部材315は、当該カバー部材35内において観察者US側に配置される。これにより、画像形成装置314と第1カバー部材351との間の寸法を大きくすることができる。この他、反射部材315を画像形成装置314にて生じた熱の第1カバー部材351への伝導を遮る障害物として利用できる。従って、画像形成装置314の熱が第1カバー部材351に伝導することを確実に抑制でき、虚像表示装置1Fの装着感を一層確実に向上させることができる。
[第8実施形態]
次に、本発明の第8実施形態について説明する。
本実施形態に係る虚像表示装置は、上記虚像表示装置1,1A,1Bと同様の構成を有する他、観察者US側から見て、ヘッドバンド部2の外装ケース21内に設けられた発熱体を覆うように配置される断熱部材を有する。この点で、本実施形態に係る虚像表示装置は、上記虚像表示装置1と相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図14は、本実施形態に係る虚像表示装置1Gが備える断熱部材6Cの配置を示す図であり、ヘッドバンド部2をY方向側から見た図である。なお、図14においては、装着部材24等の一部の構成の図示を省略している。
本実施形態に係る虚像表示装置1Gは、図14に示すように、シート状の断熱材により構成された断熱部材6Cを更に有する他は、上記虚像表示装置1,1A,1Bのいずれかと同様の構成を有する。
断熱部材6Cは、ヘッドバンド部2を構成する筐体としての外装ケース21の内部に設けられる。具体的に、断熱部材6Cは、観察者US側から当該外装ケース21を見た場合に、発熱体である上記制御部23を覆う位置に設けられる。より詳述すると、断熱部材6Cは、制御部23と対向し、かつ、Y方向側及び当該Y方向とは反対側から挟むように、当該制御部23を囲むように配置される。そして、断熱部材6Cは、外装ケース21において観察者USと対向する上記内側側面部211の内面に接着剤等により固定されている。すなわち、断熱部材6Cは、内側側面部211と制御部23との間に位置することとなる。
このような断熱部材6Cによって、発熱体である制御部23の熱が内側側面部211に伝導されづらくなる。これにより、ヘッドバンド部2を頭部に装着する観察者USが熱を感じにくくすることができる。
以上説明した本実施形態に係る虚像表示装置1Gによれば、上記虚像表示装置1Dと同様の効果を奏することができる。
なお、制御部23と接続されて当該制御部23の熱を他の位置に伝導することによって当該制御部23の温度上昇を抑制する熱伝導部材を外装ケース21内に設けてもよい。このような熱伝導部材としては、上記熱伝導部材5と同様の構成を例示できる。
また、シート状の断熱材により構成された断熱部材6Cに代えて、上記断熱部材6Bと同様の発泡断熱材が内側側面部211の内面に固着されて構成される断熱部材を設けてもよい。
更に、内側側面部211の内面に設けられる断熱部材6Cに代えて、或いは、加えて、内側側面部211の外面にも断熱部材6Cを設けてもよい。
[第9実施形態]
次に、本発明の第9実施形態について説明する。
本実施形態に係る虚像表示装置は、上記虚像表示装置1Gと同様の構成を有するが、シート状の断熱材により構成された断熱部材6Cに代えて、外装ケース21の少なくとも一部の領域に充填された断熱部材を有する点で、当該虚像表示装置1Gと相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図15及び図16は、本実施形態に係る虚像表示装置1Hが備える断熱部材6Dの配置を示す図である。詳述すると、図15は、ヘッドバンド部2をY方向側から見た図であり、図16は、ヘッドバンド部2におけるYZ平面に沿う断面をX方向側とは反対側から見た図である。なお、図15においては、装着部材24等の一部の構成の図示を省略している。
本実施形態に係る虚像表示装置1Hは、図15及び図16に示すように、断熱部材6Cに代えて断熱部材6Dを更に有する他は、上記虚像表示装置1Gと同様の構成を有する。
断熱部材6Dは、外装ケース21内に充填された断熱材によって構成されて、観察者USと発熱体としての制御部23との間に位置し、これにより、発熱体である制御部23の熱が内側側面部211に伝導されることを抑制するものである。この断熱部材6Dは、上記断熱部材6Bと同様の発泡断熱材により構成され、上記断熱部材6Cと同様に、制御部23と内側側面部211の内面との間に形成される。
本実施形態では、外装ケース21の内部には、図15に示すように、制御部23を挟む位置に、一対の壁部213が形成されている。これら壁部213は、外装ケース21内において断熱部材6Dが形成される範囲を設定するものであり、これら壁部213により、断熱部材6Dは、観察者US側から見て、X方向及びY方向において制御部23を覆う程度の範囲(制御部23を囲む程度の範囲)に形成される。しかしながら、断熱部材6Dは、外装ケース21の内部に形成されて制御部23等が収容される収容空間内の全てに形成されてもよい。
このような断熱部材6Dが採用された虚像表示装置1Hによっても、上記断熱部材6Cが採用された上記虚像表示装置1Gと同様の効果を奏することができる。
なお、外装ケース21における制御部23の配置位置に上記撮像部22を配置してもよく、制御部23が別の部位に配置されていてもよい。撮像部22は、動作時に発熱する発熱体であるので、撮像部22の機種によっては、発熱量が高い場合がある。これに対し、撮像部22と観察者USとの間に断熱部材6C又は断熱部材6Dが配置されることにより、当該撮像部22の熱を観察者USが感じにくくすることができ、虚像表示装置(画像表示装置)の装着感を向上させることができる。
[第10実施形態]
次に、本発明の第10実施形態について説明する。
本実施形態に係る虚像表示装置は、上記虚像表示装置1Cと同様の構成を有するが、カバー部材35R内に設けられる発熱体としての撮像部と、当該撮像部及び観察者USの間に配置される断熱部材とを有する。これらの点で、本実施形態に係る虚像表示装置と上記虚像表示装置1Cとは、相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図17は、本実施形態に係る虚像表示装置1Iにおける表示部3Iの右側光学装置31R及びカバー部材35RのXZ平面に沿う断面をY方向側から見た図である。
本実施形態に係る虚像表示装置1Dは、図17に示すように、撮像部7及び断熱部材6Eを有する他は、上記虚像表示装置1Cと同様の構成及び機能を有する。
撮像部7は、撮像方向がカバー部材35Rの外側を向くように(詳しくは、観察者USの視方向に沿うように)、収容体としてのカバー部材35R内に配置される。このような撮像部7は、詳しい図示を省略するが、右側光学装置31Rを構成する投射レンズ312に対する下側(Y方向側とは反対側)に配置される。そして、撮像部7は、カバー部材35Rの外部に配置された制御装置と不図示のケーブルを介して接続され、当該制御装置に撮像画像を送信する。
断熱部材6Eは、カバー部材35R内において、撮像部7と観察者USとの間に配置される。この断熱部材6Eは、発熱体である撮像部7の熱を観察者USが感じにくくするものであり、本実施形態では、当該撮像部7の熱が観察者US側に位置する第1カバー部材351に伝導されることを抑制する。
このような断熱部材6Eは、上記断熱部材6Aと同様にシート状の断熱材であってもよく、断熱部材6Bを構成する上記発泡断熱材を撮像部7と側部3511の内面との間に充填することにより形成されてもよい。
また、断熱部材6Eは、第1カバー部材351において観察者USに対向する側部3511の内面に配置されてもよく、当該側部3511の外面に配置されてもよい。この他、断熱部材6Eは、第1カバー部材351において側部3511と交差する側部(例えばY方向側とは反対側の側部)に取り付けられていてもよく、投射レンズ312に取り付けられていてもよく、更には、撮像部7に設けられていてもよい。
このような断熱部材6Eが採用された虚像表示装置1Iによれば、上記虚像表示装置1Cが奏することができる効果に加えて、上記虚像表示装置1Hが奏することができる効果と同様の効果を奏することができる。
なお、虚像表示装置1Iは、発熱体としての撮像部7を内部に収容する収容体として、カバー部材35を採用した。しかしながら、これに限らず、カバー部材34を収容体として採用してもよい。また、虚像表示装置1Iに採用されるカバー部材が、カバー部材34,35のいずれでも、上記断熱部材6A,6Bを採用してもよい。また、断熱部材は、撮像部7と観察者USとの間に配置されていれば、カバー部材34の外面に設けられていてもよい。
更に、撮像部7は、観察者USにとっての右側に位置するカバー部材内に設けられていたが、左側に位置するカバー部材内に設けられていてもよく、それぞれのカバー部材内に設けられていてもよい。左側に位置するカバー部材内に撮像部7が設けられている場合でも、本実施形態にて説明した構成を適用可能である。
[第11実施形態]
次に、本発明の第11実施形態について説明する。
本実施形態に係る虚像表示装置は、上記虚像表示装置1Dと同様の構成を有するが、装着部材36(36L,36R)のそれぞれに発熱体としてのバッテリーが設けられ、当該装着部材36及びバッテリーにおいて観察者US側の面に、断熱部材が設けられる。これらの点で、本実施形態に係る虚像表示装置と、当該虚像表示装置1Dとは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図18は、本実施形態に係る虚像表示装置1Jを示す斜視図である。
本実施形態に係る虚像表示装置1Jは、図18に示すように、装着部材36に代えて装着部材37を有する他、各装着部材37に取り付けられるバッテリーBTと、これら装着部材37における観察者US側の面に設けられる断熱部材6Fを有する他は、上記虚像表示装置1Dと同様の構成及び機能を有する。
バッテリーBTは、装着部材37のそれぞれに着脱可能に設けられる二次電池である。これらバッテリーBTには、使用時及び充電時に熱が発生することから、当該バッテリーBTは、発熱体である。
装着部材37(観察者USにおける左側の装着部材を37Lとし、右側の装着部材を37Rとする)は、装着部材36L,36Rと同様の形状を有し、当該装着部材36L,36Rと同様に、それぞれヒンジ部HGを介してカバー部材35L,35Rに、観察者US側に回動可能に取り付けられる。これら装着部材37L,37Rにおける先端側(対応するカバー部材35L,35R側とは反対側)には、バッテリーBTが内部に着脱可能に収容される収容体としての収容部371が設けられている。これら収容部371の内部には、図示を省略するが、当該バッテリーBTと接続される端子が設けられている他、ケーブルを介して接続された上記画像形成装置311や上記制御部に、バッテリーBTから供給される電力が供給される。
断熱部材6Fは、装着部材37L,37Rにおける観察者US側の面の略全面にそれぞれ設けられている。すなわち、断熱部材6Fは、観察者US側から見て、少なくともバッテリーBTを覆うように設けられており、換言すると、観察者USとバッテリーBTとの間に配置されている。これら断熱部材6Fは、断熱部材6Aと同様にシート状の断熱材により構成されているが、上記発泡断熱材を当該面に固着させることにより形成されてもよい。また、装着部材37L,37Rの観察者US側の面における収容部371に応じた領域にのみ断熱部材6Fが設けられていてもよい。
このような断熱部材6Fが、観察者USの側頭部及び後頭部に接触する装着部材37L,37Rに設けられていることにより、発熱体であるバッテリーBTの熱が観察者US側に放出されることを抑制できる。従って、観察者USが当該熱を感じにくくすることができる。
以上説明した本実施形態に係る虚像表示装置1Jによれば、上記虚像表示装置1Dと同様の効果を奏することができる。
なお、バッテリーBTは、収容部371内に収容されるとしたが、少なくとも一部が露出するように装着部材37(37L,37R)に取り付けられてもよい。すなわち、当該バッテリーBTを内部に収容する収容部371は無くてもよく、例えば観察者US側とは反対側に露出していてもよい。
[実施形態の変形]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
光源装置3111及び光変調装置3112は、固定部材3113により一体化されていた。しかしながら、本発明は、これに限らない。すなわち、固定部材3113を設けることなく、光源装置3111及び光変調装置3112が一体化されていてもよい。例えば、光源装置3111及び光変調装置3112は、カバー部材34,35に固定されて一体化されてもよく、互いに接着剤等を用いて一体化されていてもよい。一方、光源装置3111及び光変調装置3112は一体化されていなくてもよい。この場合、光源装置3111及び光変調装置3112のそれぞれに熱伝導部材5が熱伝導可能に接触する構成としてもよい。
熱伝導部材5は、画像形成装置311,314や制御部23に熱伝導可能に接続されることとした。この熱伝導部材5は、接続対象に熱伝導可能に接続されれば、当該熱伝導部材5の接続形式は問わない。例えば、熱伝導可能な接着剤によって、画像形成装置311等の接続対象に接続されてもよいし、熱伝導部材の中間部に熱伝導ペーストを介することにより当該接続対象に接続されてもよいし、熱伝導可能なピン等で固定されていてもよい。また、熱伝導部材5の端部を折り曲げたり、当該端部を円環状態にしたり、当該端部を矩形状にした状態で上記接続対象に接続されてもよい。すなわち、熱伝導部材5は、熱伝導可能に画像形成装置311等の発熱体と、フレーム33,33C及び第2カバー部材352等の放熱体と、に接触していればよく、放熱体もフレーム33,33Cや第2カバー部材352に限らない。また、熱伝導部材5の端部を熱伝導可能な部材に接続し、当該部材を接続対象に接続するようにしてもよい。
熱伝導部材5は、画像形成装置311,314から出射された光の光路を遮らない位置に接続されていた。具体的に、上記第1実施形態では、熱伝導部材5は、光源装置3111のZ方向とは反対側の面SF(光出射側とは反対側の面SF)に接続されていた。また、上記第2〜第10実施形態では、熱伝導部材5は、当該反対側の面SFと、画像形成装置311における観察者USとは反対側の側面に接続されていた。また、第7実施形態では、熱伝導部材5は、画像形成装置314における出射面314Aとは反対側の面314Bに接続されていた。しかしながら、本発明は、これに限らない。すなわち、熱伝導部材5は、画像形成装置311,314と、少なくとも一部が外部に露出する部材とに熱伝導可能に接触して、画像形成装置311の熱を当該部材に伝導できればよい。このため、熱伝導部材5は、例えば、画像形成装置311,314におけるY方向側又はY方向とは反対側の側面に接続されていてもよい。そして、画像形成装置311に接続される熱伝導部材5は、光源装置3111、光変調装置3112及び固定部材3113の少なくともいずれかに接続されていればよく、固定部材3113のみに接続されていてもよい。また、画像形成装置314に接続される熱伝導部材5は、出射面314A以外の面や、当該出射面314Aにおける画像光の出射領域以外の領域に接続されていてもよい。
熱伝導部材5が画像形成装置311の観察者USとは反対方向側の側面に接続され、熱伝導部材5の観察者USとは反対方向側の面において当該反対側の側面に接続された部分とは反対側の部分が、第2カバー部材352の観察者US側の面に面接触するとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、画像形成装置311の熱を第2カバー部材352に効率よく伝導できれば、熱伝導部材5が画像形成装置311の観察者USとは反対方向側の側面に接続しなくてもよい。これによれば、第2カバー部材352の側部3521の厚さをより小さくできるので、当該第2カバー部材352の熱抵抗を更に小さくできる。従って、画像形成装置311から熱伝導部材5を介して伝導された熱を、当該第2カバー部材352から更に効率よく放熱することができる。
第2カバー部材352に接続される熱伝導部材5は、当該第2カバー部材352における観察者US側の面である内面に接続されるとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、カバー部材35の第2カバー部材352において、熱伝導部材5との接触部位に応じた位置に、伝導される熱を放熱可能な放熱部材(例えば金属板)を、当該第2カバー部材352をX方向に貫通するように設けてもよい。
熱伝導部材5は、可撓性を有する矩形状のグラファイトシートにより構成されることとした。しかしながら、これに限らず、熱伝導部材5は、例えば、可撓性を有さない100W/mK以上の金属材料であってもよいし、フィラー材を含んだプラスチック材料であってもよい。すなわち、熱伝導部材5は、熱伝導性を有すればよく、材料は問わない。このため、熱伝導性を有する部材間を接触させて、熱伝導経路を形成してもよい。また、熱伝導部材5は、矩形状でなくてもよい。
カバー部材35の第1カバー部材351における側部3511(観察者USに対向する側部3511)の厚さ寸法は、第2カバー部材352における観察者USとは反対側の側部3521の厚さ寸法より大きいとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、側部3511の厚さ寸法と、側部3521の厚さ寸法とが同じであってもよいし、上記側部3511の厚さ寸法が、上記側部3521の厚さ寸法より小さくてもよい。この際、側部3511の熱伝導率が、側部3521の熱伝導率より低くなるように、カバー部材35を形成してもよい。カバー部材34における第1カバー部材341及び第2カバー部材342においても同様である。
表示部3,3A,3C〜3Fは、左側光学装置31Lと、右側光学装置31Rとを備える構成を例示した。しかしながら、本発明はこれに限らない。すなわち、左側光学装置31L及び右側光学装置31Rうちの一方を備える構成を採用してもよい。この場合、当該一方の光学装置を有する表示部3を1つのアーム部4のみで支持する構成、例えば、左側光学装置31Lを左側のアーム部4のみで支持する構成としてもよく、1対のアーム部4で支持する構成としてもよい。
アーム部4(4L,4R)は、ヘッドバンド部2との接続部位(回動軸部25)を中心として回動可能であった。しかしながら、本発明はこれに限らない。すなわち、アーム部4は、ヘッドバンド部2に固定されていてもよく、例えば、アーム部4が表示部3の位置を調整可能な可動部を備える構成を採用してもよい。
導光部材313L,313Rは、それぞれフレーム33,33Cに固定されていた。しかしながら、本発明はこれに限らない。例えば、X方向に沿う回動軸を中心として、導光部材313L,313Rをそれぞれ独立して、或いは、連動して、観察者USとは反対側に回動可能に構成してもよい。この場合、当該回動軸を、導光部材313におけるY方向側又はY方向とは反対側に位置するように構成することにより、導光部材313を回動させて、観察者USの視方向から退避させることができる。
また、制御部23は、ヘッドバンド部2や保持部材32内に設けられる構成を例示した。しかしながら、本発明はこれに限らない。例えば、上記各虚像表示装置1,1A〜1Iにおいて、制御部23は、表示部3,3A,3C〜3Fやアーム部4(4L,4R)に設けられていてもよく、装着部材36,37に設けられていてもよい。
ヘッドバンド部2は、ケーブルCB1を介して、観察者USによる各種入力操作を受け付ける不図示のコントローラーが接続され、当該コントローラーからの操作情報及び画像情報に応じて、制御部23により虚像表示装置が制御されることとした。しかしながら、本発明はこれに限らない。
例えば、コントローラーが接続される構成において、虚像表示装置とコントローラーとのうちの一方が、観察者USの操作に応じた操作情報を取得する機能と、画像情報を取得して当該画像情報に応じて表示部を駆動させる機能と、電力を供給する機能の少なくともいずれかを有し、他方が、残りの機能を有するように構成してもよい。また、虚像表示装置が、観察者のタップ操作等を認識するように構成してもよい。
断熱部材6A〜6Fは、それぞれ発熱体である画像形成装置311,314、制御部23、撮像部7及びバッテリーBTが内部に配置される収容体としてのカバー部材34,35、外装ケース21及び収容部371のそれぞれを観察者US側から見た場合に、これら発熱体を覆う位置に配置されるとした。換言すると、断熱部材6A〜6Fは、対象となる発熱体と観察者USとの間に配置されるとした。このような発熱体は、これら画像形成装置311,314、制御部23、撮像部7及びバッテリーBTに限らない。例えば、虚像表示装置を構成し、当該虚像表示装置の使用時に発熱するものであれば、どのようなものでもよい。例えば、動作制御等に用いられるCPU(Central Processing Unit)等の演算処理回路、画像処理等に用いられるやGPU(Graphics Processing Unit)等の画像処理回路、及び、信号処理等に用いられる信号処理回路等の半導体素子も発熱体に含まれる。この他、上記画像形成装置311の光源装置3111に代えて採用可能な有機ELパネル等の自己発光型表示パネルや、レーザー光を出射するレーザー光源(LD(Laser Diode)等の固体光源)等の各種光源も発熱体に含まれる。更に、画像形成装置が、後述するようにMEMS(Micro Electro Mechanical System)ミラー等のマイクロミラーを用いたデバイスを有する構成である場合には、当該デバイスも発熱体に含まれる。すなわち、断熱部材によって観察者USと隔てられる発熱体は、どのようなものでもよい。
断熱部材6Aは、カバー部材35において観察者US側の側面部を構成する第1カバー部材351の内面351A及び外面351Bの少なくともいずれかに設けられるとし、断熱部材6Cは、外装ケース21において観察者US側の側面部を構成する内側側面部211の内面及び外面の少なくともいずれかに設けられるとした。しかしながら、本発明はこれに限らない。すなわち、これら断熱部材6A,6Cが、発熱体と、当該発熱体を内部に収容する収容体における観察者US側の側面部との間に配置されている場合には、当該断熱部材の配置位置及び配置構造は問わない。このため、断熱部材6A,6Cが、内面351Aや内側側面部211の内面と接していなくてもよい。
また、断熱部材6Eは、装着部材37における観察者US側の面に設けられるとした。しかしながら、これに限らず、収容部371内において、バッテリーBTに対する観察者US側の位置に配置されていてもよい。
断熱部材6A,6Cは、シート状の断熱材により構成されるとした。しかしながら、これに限らず、本発明を構成する断熱部材は、当該シート状の断熱材を複数重ねた構造を有していてもよく、当該シート状の断熱部材を互いに離間させた状態で複数重ねた構造を有していてもよく、更には、シート状の断熱材が折り曲げられて重ねられた構造を有していてもよい。この他、断熱部材は、シート状の断熱材が複数重ねられた際に形成される隙間や、シート状の断熱材が折り曲げられて重ねられた際に形成される隙間に、他の断熱材が充填された構造を有していてもよく、互いに重ねられる断熱材の組成がそれぞれ異なっていてもよい。このように断熱部材を構成することにより、観察者US側に伝導される熱伝導経路の熱抵抗を高めることができるので、観察者US側への熱伝導を一層抑制でき、当該観察者USが熱を感じにくくすることができる。
断熱部材6A,6Cは、発熱体である画像形成装置311,314及び制御部23における観察者US側の面だけでなく、これら発熱体の上下(Y方向側及びY方向とは反対方向側)を覆うように、略U字状に形成されるとした。同様に、断熱部材6B,6Dも、発熱体を覆うように充填された断熱材により形成されるとした。しかしながら、これに限らず、断熱部材は、発熱体を囲まなくてもよい。また、熱伝導部材5等によって、発熱体の熱を外部に伝導させることができれば、当該発熱体を完全に囲ってしまってもよい。
断熱部材6A,6Bが設けられる収容体としてのカバー部材34,35内には、発熱体である画像形成装置311,314の熱を当該カバー部材34,35の外部に伝導する熱伝導部材5を含んで構成される熱伝導経路が形成されているとした。しかしながら、これに限らず、発熱体が熱に強く構成である場合等、当該発熱体の温度上昇を抑制する必要がそれほど高くない場合には、当該熱伝導経路はなくてもよい。また、上記バッテリーBTの装着部材37への取付と同様に、発熱体を内部に収容する収容体は、必ずしもなくてもよい。
保持部材32は、フレーム33と、カバー部材34又はカバー部材35と、を有し、保持部材32Cは、フレーム33Cと、カバー部材34又はカバー部材35と、装着部材36とを有するとした。そして、収容体としてのカバー部材34(34L,34R)は、それぞれ、観察者US側に位置する第1カバー部材341と、観察者US側とは反対側に位置する第2カバー部材342と、を有し、同じく収容体としてのカバー部材35(35L,35R)は、それぞれ、観察者US側に位置する第1カバー部材351と、観察者US側とは反対側に位置する第2カバー部材352と、を有するとした。このような保持部材32,32Cにおいて、第1カバー部材341(第1収容部)及び第2カバー部材342(第2収容部)のうち一方が、フレーム33,33Cと一体化されていてもよく、第1カバー部材351(第1収容部)及び第2カバー部材352(第2収容部)のうち一方が、フレーム33,33Cと一体化されていてもよい。これらのうち、発熱体の熱がフレーム及び第2カバー部材の少なくともいずれか一方に伝導される場合には、観察者US側に位置し、かつ、別体として構成された第1カバー部材に当該熱が伝導されにくくなる。このため、観察者USが第1カバー部材から熱を感じにくくすることができるとともに、保持部材の構成を簡略化できる。
虚像表示装置1,1A〜1Iは、コントローラーを介してPC等の画像供給装置に接続されてもよく、コントローラーを介さずに当該画像供給装置に直接接続されてもよい。このような構成において、虚像表示装置1,1A〜1Iは、画像供給装置における画像表示部分として用いられ、虚像表示装置1の各種動作は、画像供給装置によって制御される構成としてもよい。なお、この場合、画像供給装置が、虚像表示装置1,1A〜1Iを駆動させる電力を供給してもよい。
また、虚像表示装置1Iのように、虚像表示装置(例えば、ヘッドバンド部2や表示部3,3A,3C〜3F)はバッテリーや、画像処理装置等の処理回路を備えていてもよく、更に、メモリーカード等のスロットを備えていてもよい。更に、虚像表示装置に、観察者USの操作を受け付ける操作部を設けてもよく、タップ操作を検出可能な構成を設けてもよい。すなわち、コントローラーは無くてもよい。
光変調装置3112は、透過型の液晶パネルにより構成されるとした。しかしながら、本発明はこれに限らない。例えば、光変調装置3112は、反射型の液晶パネルにより構成されてもよく、MEMSミラー等のマイクロミラーを用いたデバイスにより構成されていてもよい。
また、導光部材313は、半透過層を備え、画像形成装置311,314から出射されて当該半透過層にて内面反射された画像光が眼に入射されることにより、観察者USが虚像を視認できる構成とした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、導光部材内の上記画像が内面反射する位置に反射層を設ける構成としてもよいし、画像形成装置311,314及び投射レンズ312を介して出力された画像が直接観察者USの眼に入射する構成であってもよい。すなわち、導光部材は、投射レンズ312から出力された画像光を観察者USの眼に導ければ、どのような構成であってもよい。
本発明の画像表示装置としての虚像表示装置1,1A〜1Jは、シースルー型の虚像表示装置として構成されていた。しかしながら、本発明はこれに限らない。すなわち、外界を観察できない非透過型の画像表示装置や、外界を撮像する撮像素子による撮像画像を表示するビデオシースルー型の画像表示装置に対しても、本発明を適用できる。
本発明の画像表示装置としての虚像表示装置1,1A〜1Jは、観察者USに虚像として視認される画像を表示する表示装置であった。しかしながら、本発明はこれに限らない。例えば、観察者USに対して画像を視認させる装置であれば、本発明を適用可能である。例えば、観察者の両眼に応じた位置に、液晶パネルや有機EL(Electro-Luminescence)パネル等が配置され、これによって実像を視認させる構成としてもよい。
また、レーザー網膜投影型のHMDに対して本発明を適用することも可能である。例えば、表示部3が、レーザー光源と、レーザー光源を使用者の眼に導く光学系とを備え、レーザー光を使用者の眼に入射させて網膜上を走査し、網膜に結像させることにより、使用者に画像を視認させるHMDに、本発明を適用してもよい。
上記虚像表示装置1,1A〜1Jに記載された各構成は、互いに組み合わせてもよい。例えば、収容体としてのカバー部材34,35に断熱部材6A,6Bのそれぞれを採用してもよく、収容体としての外装ケース21に断熱部材6C,6Dのそれぞれを採用してもよい。更に、断熱部材6A,6Bの少なくともいずれかが設けられたカバー部材34,35を有する表示部と、断熱部材6C,6Dの少なくともいずれかが設けられた外装ケース21を有するヘッドバンド部と、を備えた虚像表示装置を構成してもよい。
1,1A〜1J…虚像表示装置(画像表示装置、頭部装着型画像表示装置)、2…ヘッドバンド部(装着部)、3,3A,3C〜3F…表示部、4(4L,4R)…アーム部(接続部)、5…熱伝導部材、6A〜6F…断熱部材、21…外装ケース(収容体)、23…制御部(発熱体)、27(27L,27R)…放熱部材、31(31L,31R)…光学装置(表示部)、32,32C…保持部材、33,33C…フレーム(保持部材)、34(34L,34R),35(35L,35R)…カバー部材(保持部材、収容体)、36(36L,36R),37(37L,37R)…装着部材、311,314…画像形成装置(発熱体)、312…投射レンズ(投射光学装置)、313(313L,313R)…導光部材、315…反射部材、3111…光源装置、3112…光変調装置、3113…固定部材、341,351…第1カバー部材(保持部材、観察者側の側面部、第1収容部)、342,352…第2カバー部材(保持部材、外側側面部、第2収容部)、3511…側部、3521…側部、351A…内面、SF…面、US…観察者。

Claims (15)

  1. 画像を形成する画像形成装置を有し、観察者によって視認可能に前記画像を表示する表示部と、
    前記表示部を保持し、少なくとも一部が外部に露出する保持部材と、
    前記保持部材に接続されるシート状の熱伝導部材と、
    前記保持部材に設けられる断熱部材と、を備え、
    前記保持部材は、
    前記画像形成装置が収容される収容体と、
    前記収容体を支持し、前記熱伝導部材を介して前記画像形成装置の熱が伝導されるフレームと、を有し、
    前記フレームの少なくとも一部は、外部に露出し、
    前記熱伝導部材は、前記収容体内にて前記画像形成装置と前記フレームの一部とに熱伝導可能に接続され、前記画像形成装置の熱を前記保持部材に伝導し、
    前記熱伝導部材及び前記フレームを含んで構成され、前記画像形成装置の熱を前記収容体外に伝導する熱伝導経路が設けられ、
    前記断熱部材は、前記画像形成装置、及び、前記保持部材における前記熱伝導部材との接触部位と、前記観察者との間に設けられていることを特徴とする画像表示装置。
  2. 請求項1に記載の画像表示装置において、
    記断熱部材は、前記収容体における前記観察者側の側面部の内面及び外面のうち少なくともいずれかに位置することを特徴とする画像表示装置。
  3. 請求項2に記載の画像表示装置において、
    前記断熱部材は、前記収容体における前記観察者側の側面部の内面と前記画像形成装置との間に配置されていることを特徴とする画像表示装置。
  4. 請求項1に記載の画像表示装置において、
    記断熱部材は、前記収容体内に充填される断熱材により形成されていることを特徴とする画像表示装置。
  5. 請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
    前記断熱部材は、前記収容体内において前記画像形成装置を囲むように設けられていることを特徴とする画像表示装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
    前記収容体は、
    前記観察者側に位置する第1収容部と、
    前記観察者側とは反対側に位置し、前記第1収容部と組み合わされて前記収容体を構成する第2収容部と、を有し、
    前記第2収容部は、前記フレームと一体化されていることを特徴とする画像表示装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
    前記収容体は、前記観察者側とは反対側に位置する外側側面部を有し、
    前記熱伝導部材は、前記外側側面部に前記画像形成装置の熱を伝導し、
    前記熱伝導経路は、前記外側側面部を含んで構成されることを特徴とする画像表示装置。
  8. 請求項に記載の画像表示装置において、
    前記外側側面部の熱伝導率は、前記収容体における前記観察者側の部位の熱伝導率より高いことを特徴とする画像表示装置。
  9. 請求項に記載の画像表示装置において、
    前記外側側面部の厚さ寸法は、前記収容体における前記観察者側の部位の厚さ寸法より小さいことを特徴とする画像表示装置。
  10. 請求項から請求項のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
    前記収容体内において前記画像形成装置に対する前記観察者側に配置され、前記画像形成装置から出射された前記画像を反射させる反射部材を有し、
    前記画像形成装置は、前記外側側面部の内面と、前記熱伝導部材を介して接続されていることを特徴とする画像表示装置。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
    前記画像形成装置は、
    光源装置と、
    前記光源装置から出射される光を変調する光変調装置と、を備え、
    前記光源装置及び前記光変調装置は、一体化されていることを特徴とする画像表示装置。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
    前記熱伝導部材は、前記画像形成装置から出射された光の光路を遮らない位置に配置されていることを特徴とする画像表示装置。
  13. 請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
    前記表示部は、前記画像形成装置により形成された前記画像を前記観察者の眼に入射させる導光部材を備えることを特徴とする画像表示装置。
  14. 請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
    前記観察者の頭部に沿う形状を有し、当該観察者の頭部に装着される装着部と、
    前記装着部及び前記保持部材を接続する接続部と、を備え、
    前記装着部は、前記保持部材から前記接続部を介して伝導される前記画像形成装置の熱を放熱する放熱部を有し、
    前記放熱部は、前記装着部の前記観察者の頭部とは反対側に設けられていることを特徴とする画像表示装置。
  15. 画像を形成する画像形成装置を有し、観察者によって視認可能に前記画像を表示する表示部と、
    前記表示部を保持し、少なくとも一部が外部に露出する保持部材と、
    前記保持部材に接続され、前記観察者の頭部に沿う形状を有し、前記観察者の頭部に装着される装着部材と、
    前記保持部材に接続されるシート状の熱伝導部材と、
    前記保持部材に設けられる断熱部材と、を備え、
    前記保持部材は、
    前記画像形成装置が収容される収容体と、
    前記収容体を支持し、前記熱伝導部材を介して前記画像形成装置の熱が伝導されるフレームと、を有し、
    前記フレームの少なくとも一部は、外部に露出し、
    前記熱伝導部材は、前記収容体内にて前記画像形成装置と前記フレームの一部とに熱伝導可能に接続され、前記画像形成装置の熱を前記保持部材に伝導し、
    前記熱伝導部材及び前記フレームを含んで構成され、前記画像形成装置の熱を前記収容体外に伝導する熱伝導経路が設けられ、
    前記断熱部材は、前記画像形成装置、及び、前記保持部材における前記熱伝導部材との接触部位と、前記観察者との間に設けられていることを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
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