JP6751588B2 - 自律走行用制御装置および自律走行方法 - Google Patents

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Description

本発明は、本発明は、建設機械の自律走行用制御装置および自律走行方法に関する。
災害復旧工事等では、作業員の安全性を確保することを目的として、無人化施工が採用される場合がある。無人化施工は、現場から送られてくる映像を、複数のモニタ画面で確認しながらオペレータが建設機械を遠隔操作するのが一般的である。この方法では、オペレータは作業箇所周囲の状況を直接五感で感じながら操作する事が出来ないので、オペレータの技量によって作業の品質が異なる場合がある。また、複数の画像取得のための装置と通信環境が必要となる。
また、他の無人化施工方法として、人間の五感に代わるセンサ類を建設機械に搭載しておき、作業開始命令を与えることにより、予め設定された計画線に沿って建設機械を走行させる自律制御式の無人化施工方法が開発されている(例えば、非特許献1参照)。
非特許文献1に記載される技術では、転圧路の走行に関して、走行する始点と目標点を結ぶ直線を複数に分割し、近傍の分割点に建設機械の方向が向くように制御する。そして、その分割点を通過後にその次に近い分割点に向けて方向制御を行い、これを繰り返すことで最終目標点へと走行していく。
栗原 庸聡、外3名、「振動ローラの自律走行の実証」、大成建設技術センター報、大成建設株式会社技術センター、2014年12月1日、第47号、No56
しかし、非特許文献1に記載される技術では、一つの分割点を通過後に次の分割点に目標を移して制御をおこなうため、振動ローラの様な構造の建設機械ではステアリング動作に遅れが発生する。その為、本来走行させたい線上を走行させることが難しく、ある一定の範囲内で蛇行走行をしてしまうという問題があった。
この問題点について、図7を参照して説明する。例えば、図7(a)に示すように、振動ローラが一つ目の第1分割点に向かって走行していたとする。そして、振動ローラが第1分割点を通過した時点で、第1分割点からその次に近い二つ目の第2分割点に振動ローラの目標を変更し、ステアリングの修正を行う(図7(b)参照)。この際、走行しながらステアリングの修正動作を行うために遅れが発生し、計画線に戻れずに蛇行してしまう(図7(c)参照)。これにより、図7(d)に示すように、振動ローラは蛇行走行を繰り返すことになる。
なお、一定量蛇行してしまうことは、走行精度の観点からある程度は生じるものであるが、走行精度を維持しながらも人間が操作したように走行が滑らかな制御が望まれている。
このような観点から、本発明は、走行精度を維持しながらも滑らかに走行可能な自律走行用制御装置および自律走行方法を提供することを課題とする。
振動ローラのようなアーティキュレート機構を有する建設機械は、案内輪である前輪が走行した軌跡上を後輪が走行するという特徴がある。
本発明の発明者は、このようなアーティキュレート機構の特性上、運転中の操縦者(搭乗による操縦および遠隔操作による操縦を含む)の意識は前輪にあり、前輪を基準にして操縦することで蛇行の少ない走行を実現していることに着目した。具体的には、前輪の位置の目標としているものは、隣の車線との間にできる轍であり、操縦者は、この轍と前輪の走行ラインとが所定のラップ長を確保しながら隣の車線と平行になるようにハンドル操作を行う。本発明は、人間の操縦による建設機械の走行を自律走行で実現させるものである。
前記課題を解決する本発明に係る自律走行用制御装置は、自律走行する建設機械を制御する自律走行用制御装置である。前記建設機械は、前輪および後輪を有するアーティキュレート機構を備える。
自律走行制御を行うための前記建設機械の基準点は、進行方向側の車輪の回転軸の中心位置または回転軸の中心位置を通る鉛直線上に設けられており、前記建設機械の進行方向は、進行方向側の車輪の向きである。
この自律走行用制御装置は、走行基準線から前記建設機械までの距離が予め決められた第1閾値よりも大きい場合に、前記走行基準線に近づくように当該建設機械の進行方向を修正する制御信号を出力する。
また、自律走行用制御装置は、前記第1閾値と同じまたは当該第1閾値よりも小さい値である第2閾値よりも前記走行基準線から前記建設機械までの距離が小さくなった場合に、走行基準線に対して前記建設機械の進行方向を平行にするための制御信号を出力する。
また、本発明に係る自律走行方法は、建設機械を自律走行させる自律走行方法である。前記建設機械は、前輪および後輪を有するアーティキュレート機構を備える。
自律走行制御を行うための前記建設機械の基準点は、進行方向側の車輪の回転軸の中心位置または回転軸の中心位置を通る鉛直線上に設けられており、前記建設機械の進行方向は、進行方向側の車輪の向きである。
この自律走行方法では、走行基準線から前記建設機械までの距離が予め決められた第1閾値よりも大きい場合に、前記走行基準線に近づくように当該建設機械の進行方向を修正する。
また、前記第1閾値と同じまたは当該第1閾値よりも小さい値である第2閾値よりも前記走行基準線から前記建設機械までの距離が小さくなった場合に、走行基準線に対して前記建設機械の進行方向を平行にする。
本発明によれば、走行基準線から一定の位置を走行するので走行精度が維持される。また、走行路(走行基準線)の途中に通過しなければならない地点(中間点)が決まっていないので、蛇行量が従来に比べて相対的に小さく、走行が滑らかである。
本発明によれば、走行精度を維持しながらも滑らかに走行可能である。
本発明の実施形態に係る自律走行方法を説明するための図であり、(a)は自律走行方法を用いる無人化施工システムの全体図であり、(b)は無人化施工を行う転圧エリアの例示である。 本発明の実施形態に係る自律走行方法に用いる振動ローラの外観図である。 振動ローラのアーティキュレート機構の概略図であり、(a)は直進時の状態を示し、(b)は旋回時の状態を示す。 振動ローラの自律制御システムを説明するためのブロック図である。 本発明の実施形態に係る自律走行方法を説明するための図である。 従来技術における自律走行方法および本発明における自律走行方法の走行実験の結果を示す図であり、(a)は従来技術における自律走行方法により制御を行った走行実験の結果であり、(b)は本発明における自律走行方法により制御を行った走行実験の結果である。 従来技術における自律走行の課題を説明するための図であり、(a)〜(d)は各工程を示す。
以下、本発明の実施をするための形態を、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、参照する図面における部材の寸法は、説明を明確にするために誇張して表現されている場合がある。なお、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
≪本実施形態に係る自律走行方法≫
自律走行方法とは、建設機械にセンサ類を搭載させて、予め設定された計画線に沿って建設機械を走行させることを言う。本実施形態では、建設機械の自律走行に伴い無人化された施工も同時行うので「無人化施工」と呼ぶ場合もある。本実施形態に係る自律走行方法を用いた無人化施工システムMを図1(a)に示す。
無人化施工システムMは、建設機械を自律走行させて施工現場の地面を締め固めるものである。無人化施工システムMは、施工現場を自律走行しながら地面を転圧する振動ローラ1と、施工現場に立設されるトータルステーション2と、施工現場から離れた位置にある操作室内に設置されたホストPC(Personal Computer)3とを備えて構成されている。振動ローラ1、トータルステーション2およびホストPC3は、無線通信を用いて通信可能である。なお、振動ローラ1は建設機械の一例であり、建設機械の種類はこれに限定されるものではない。
<トータルステーション>
トータルステーション2は、走行する振動ローラ1を自動追尾して、振動ローラ1の位置情報を周期的(例えば、300ミリ秒)にホストPC3に対して送信する。トータルステーション2は、例えば、振動ローラ1の走行を妨害しない場所であると共に、振動ローラ1の自動追尾が常に可能な位置に設置されている。
<ホストPC>
ホストPC3は、施工管理者により操作されるものである。施工管理者は、ホストPC3に施工条件を予め登録し、その後に施工開始の指示を入力する。これらの情報は、振動ローラ1に送信される。そして、送信が完了されると振動ローラ1による無人化施工が開始される。
また、無人化施工が行われている期間、ホストPC3は、トータルステーション2から受信した振動ローラ1の位置情報を振動ローラ1に対して送信する。
一方、ホストPC3は、振動ローラ1の機体情報を振動ローラ1から周期的に受信し、この機体情報を表示画面に表示する。機体情報は、振動ローラ1の状態が確認できるものであればよく、例えば、振動ローラ1の進行方向、速度、ステアリング角度等であってよい。施工管理者は、ホストPC3に表示される振動ローラ1の機体情報を確認することで、施工の進行状況を把握することが可能である。なお、施工管理者は、施工開始の指示を行った後は、原則として振動ローラ1に対して指示を行わない。
施工条件には、例えば、(1)転圧を行うエリア(以下、「転圧エリア」と呼ぶ)に関する転圧エリア情報、(2)転圧エリア内に設定される転圧路に関する転圧路情報、(3)転圧路を振動ローラ1が転圧する転圧条件に関する転圧条件情報などが含まれる。なお、転圧路は、振動ローラ1が走行することで転圧する領域を意味している。その為、転圧路は所定の幅を持つことになる。転圧路の基準線は、転圧路の延在方向(縦断方向)に沿う仮想線であり、振動ローラ1の自律走行の目標となる走行ルートである。基準線は、転圧路の任意の位置に設定することが可能である。本実施形態では、基準線として転圧路の中心線を採用する。
転圧エリア情報には、転圧エリア数および各転圧エリアを特定するための座標(x,y)などが含まれる。図1(b)に示すように、矩形の転圧エリアの場合には、各転圧エリアを特定するための座標として転圧エリアの四隅の座標(x,y)が与えられる。
転圧路情報には、転圧路数、各転圧路を特定するための座標(x,y)および車線変更幅などが含まれる。図1(b)に示すように、上下方向に直線状に転圧する場合には、各転圧路を特定するための座標として各転圧路の中心線の両端の座標(x,y)が与えられ、また、車線変更幅として隣り合う転圧路の中心線同士の離間距離が与えられる。
転圧条件情報には、各転圧路における転圧回数、転圧エリアへの進入点の座標および転圧エリアからの退出点の座標などが含まれる。図1(b)に示すように、矩形の転圧エリアの左側に設定される転圧路から右側に向かって順次転圧する場合には、例えば、転圧エリアへの進入点として最左端の転圧路の中心線の一方の端点の座標(x,y)が与えられ、転圧エリアからの退出点として最右端の転圧路の中心線の一方の(x,y)が与えられる。
<振動ローラ>
図2を参照して、振動ローラ1(省略して「ローラ」と呼ぶ場合がある)の構成について説明する。振動ローラ1は、車体10と、車体10の前後に取り付けられた二つの鉄輪11,11と、車体10の下部に配置されたアーティキュレート機構12と、車体10の上部に設置された全周プリズム13および通信アンテナ14と、自律走行用制御装置15と、機体情報取得手段S(図4参照)とで構成されている。振動ローラ1は、鉄輪11,11の回転方向を変更することで、前進および後進が可能である。
車体10は、振動ローラ1の本体となるものである。車体10は、内部に図示しない駆動手段を収容する。以下では、「ローラの方位角G」といった場合には、車体10の向きを意味する。
鉄輪11は、図示しない振動を発生する装置を備え、振動しながら回転することで地面を転圧する。以下では、前側の鉄輪11を前輪11aと呼び、後側の鉄輪11を後輪11bと呼ぶ場合がある。前輪11aは前進時における自律走行の制御の基準になり、また、後輪は後進時における自律走行の制御の基準になる。詳細は後記する。
アーティキュレート機構12は、振動ローラ1を旋回させるための機構であり、車体10の下部に設置される。アーティキュレート機構12は、前輪11aを回転自在に保持する前輪保持部12aと、後輪11bを回転自在に保持する後輪保持部12bと、前輪保持部12aおよび後輪保持部12bを連結するセンターピン12cと、前輪保持部12aと後輪保持部12bとの間に介設されるステアリングシリンダ(図示せず)とを備えている。自律走行用制御装置15から進行方向を修正する制御指令(ステアリング角度θを制御指令角度とする制御指令)を受信すると、ステアリング角度θに応じてステアリングシリンダが伸縮する。そして、ステアリングシリンダが伸縮すると、センターピン12cを中心に前輪保持部12aが屈折し、それに伴い前輪11aの方向が変化する。
図2に示す全周プリズム13は、トータルステーション2の追尾対象となるものである。ここで、前輪11aに後輪11bが追従するというアーティキュレート機構12の特性を考慮して、自立走行制御を行う基準点を振動ローラ1が進んでいる側の鉄輪11の回転軸の中心位置または回転軸の中心位置を通る鉛直線上に設けることが好ましい。その為、本実施形態では、全周プリズム13の位置を振動ローラ1が進んでいる側の鉄輪11の回転軸の中心位置の真上になるように演算により補正を行うことにする。つまり、振動ローラ1は、前後進を繰り返す往復走行により所定の回数だけ転圧を行うので、前進時には前輪11aが基準点となり、後進時には後輪11bが基準点となるように補正を行う。そして、振動ローラ1の制御を行う際に基準となる方向(基準方向)は、基準点を設定した側の鉄輪11(前輪11aまたは後輪11b)の向きθJとする。
図3を参照して、振動ローラ1の自立走行制御を行う際の基準点および基準方向について説明する。振動ローラ1は、上記説明した通り前後進を行うことが可能であるが、ここでは前進する場合を想定して説明を行う。その為、基準点としてのプリズムの位置は、前輪11aの回転軸の中心位置に補正される。なお、詳細は後記するが、振動ローラ1の車体10の向き(方位角G(deg))は、姿勢検出センサS1(図4参照)によって検出される。また、アーティキュレート機構12のステアリング角度θ(deg)は、ステア角度検出センサS3(図4参照)によって検出される。
図3(a)に示すように、直進時(ステアリング角度θが0°の状態)では、前輪保持部12aおよび後輪保持部12bが進行方向に対して直線状になっているので、前輪11aおよび後輪11bの回転軸が平行になる。つまり、振動ローラ1の方位角G(車体10の向き)と前輪11aの向きθJとは同じ方向になる。
一方、図3(b)に示すように、右旋回時(ステアリング角度θが0°でない状態)では、センターピン12cを中心にして前輪保持部12aが進行方向に対して右側に屈折し、それに伴い前輪11aの右側が後輪11bに近接する方向に傾斜する。左旋回時の場合も同様にして、センターピン12cを中心にして前輪保持部12aが進行方向に対して左側に屈折し、それに伴い前輪11aの左側が後輪11bに近接する方向に傾斜する。これにより、前輪11aおよび後輪11bが同じ軌跡を通過する。この場合、振動ローラ1の方位角G(車体10の向き)と前輪11aの向きθJとは違う方向になる。旋回時における振動ローラ1の前輪11aの向きθJは、地面と前輪11aとの間の摩擦を無視した場合、振動ローラ1の方位角G(deg)にステアリング角度θ(deg)を加算(または減算)した値になる。
なお、図示しないが、後進時における基準点は、後輪11bの回転軸の中心位置または回転軸の中心位置を通る鉛直線上に設定される。つまり、後進時においては、全周プリズム13の位置が後輪11bの回転軸の中心位置または回転軸の中心位置を通る鉛直線上に補正される。また、後進時における振動ローラ1の後輪11bの向き(基準方向)θJは、直進時,旋回時に関わらず振動ローラ1の方位角G(車体10の向き)の反対方向になる。
このように、全周プリズム13の位置の補正を行うことにより、トータルステーション2を介して取得する基準点の座標は、前進時の前輪11aの回転軸の中心位置または後進時の後輪11bの回転軸の中心位置である。その為、自律走行の制御において、ステアリング動作に遅れが発生しにくい。この補正を行うのは、振動ローラ1、トータルステーション2およびホストPC3の何れであってもよく、何れかの装置で演算により行われる。なお、振動ローラ1の基準点はこれに限定されるものではなく、例えばセンターピン12cの位置またはセンターピン12cを通る鉛直線上に設けてもよい。
図2に通信アンテナ14は、ホストPC3との通信を行うものである。具体的には、振動ローラ1の自律走行用制御装置15は、通信アンテナ14を介してホストPC3から施工条件(転圧エリア情報、転圧路情報、転圧条件情報)、位置情報などを受信する。また、自律走行用制御装置15は、通信アンテナ14を介してホストPC3に対して振動ローラ1の機体情報を送信する。
図4を参照して、機体情報取得手段Sの構成について説明する。図4は、振動ローラ1の自律制御を実現する自律制御システムM1の概略図である。機体情報取得手段Sは、姿勢検出センサS1と、速度検出センサS2と、ステア角度検出センサS3と、前方探査センサS4とで構成されている。
姿勢検出センサS1は、振動ローラ1の方位角G(deg)を検出するものである。姿勢検出センサS1は、例えば、MEMS型ジャイロであって、車体10の内部に設置される。方位角G(deg)は、自律走行用制御装置15に受け渡され、慣性航法(INS)を用いた現在位置の算出などに用いられる。なお、トータルステーション2により取得された振動ローラ1の位置情報は、姿勢検出センサS1のドリフトの補正に用いられる。
速度検出センサS2は、振動ローラ1が前進および後進する速度V(km/h)を検出するものである。速度検出センサS2は、例えば、鉄輪11の回転速度を検出するロータリーエンコーダであって、後輪11bに設置される。速度V(km/h)は、自律走行用制御装置15に受け渡され、慣性航法(INS)を用いた現在位置の算出などに用いられる。
ステア角度検出センサS3は、アーティキュレート機構12のステアリング角度θ(deg)を検出するものである。ステア角度検出センサS3は、例えば、ポテンショメータであって、アーティキュレート機構12のセンターピン12cに設置される。ステアリング角度θ(deg)は、自律走行用制御装置15に受け渡され、振動ローラ1の走行方向の修正などに用いられる。なお、ステアリングシリンダのロッドの進退量を検出するセンサをステア角度検出センサS3としてもよい。
前方探査センサS4は、振動ローラ1の前方方向の物体情報Q(座標)を検出するものである。前方探査センサS4は、例えば、2Dスキャナであって、車体10の前方上部に設置される。前方探査センサS4は、自律走行用制御装置15に受け渡され、障害物の回避制御に用いられる。
図4に示す自律走行用制御装置15は、機体情報取得手段Sが取得した情報やホストPC3から受信した情報を用いて、予め設定された計画線(転圧路の中心線)に沿った自律走行の制御を行うものである。自律走行用制御装置15は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成される。そして、自律走行用制御装置15による制御は、CPUがROM等に格納されたプログラムをRAMに展開することにより実現するプログラム実行処理により実現される。
自律走行用制御装置15は、自律走行に必要なステアリング角度θを演算し、算出されたステアリング角度θを制御指令角度とする制御指令を作成し、この制御指令を周期的(例えば、100ミリsec)にアーティキュレート機構12に対して送信する。アーティキュレート機構12は、この制御指令のステアリング角度θに応じた分だけステアリングシリンダを伸縮させ、センターピン12cを中心に前輪保持部12aを屈折させる。それに伴い前輪11aの方向が変化し、振動ローラ1の進路を修正させる。
本実施形態に係る自律走行用制御装置15による自律走行の制御について、図5を参照して説明する。ここでは、自律走行用制御装置15が制御する走行パターンとして、「転圧工程」を想定する。転圧工程は、振動ローラ1を転圧回数だけ転圧路上を往復動させるものである。自律走行用制御装置15は、転圧工程における自律走行に際して、予め転圧路の中心線を演算により求めておく。自律走行用制御装置15は、例えば、各転圧路の中心線の両端(始点、目標点)の座標(x,y)から転圧路の中心線を演算する。そして、転圧路の中心線の始点から目標点までの方向を「θT」とする。
また、自律走行用制御装置15は、転圧路の中心線から左右の両側に均等に広がる帯状の領域を位置ずれの許容範囲として設定する。この位置ずれの許容範囲の幅(Xcm)は、予め閾値として決められていればよく、例えば、20cm程度(転圧路の中心線から±20cm程度)にするのがよい。
自律走行用制御装置15は、転圧工程における自律走行の制御が開始されると、転圧路の中心線の方向θTに対して進行方向側の鉄輪11(ここでは前輪11aを想定)の向きθJが平行になるように振動ローラ1を走行させる。ただし、転圧路の中心線に対して振動ローラ1の基準点の位置が一定量以上離れた場合、振動ローラ1の基準点が転圧路の中心線に戻るように前輪11aの向きを変える。そして、転圧路の中心線に対して一定量以内に振動ローラ1の基準点の位置が戻ったら、再び前輪11aの向きを転圧路の中心線の方向θTに対して平行に戻す。
なお、ここでの「平行」とは、厳密な意味での平行でなくてもよく、所定の誤差(例えば、±5°)があっても平行に含まれることにする。平行における誤差は、始点から目標点までの距離や位置ずれの許容範囲の幅などによって予め決められてもよいし、転圧路の目標点において振動ローラ1の位置ずれ量が許容範囲を維持できる程度の角度であってもよい。
例えば、ある時点において、転圧路の中心線に対する振動ローラ1の位置ずれ量が許容範囲内でなかったとする。その場合に、自律走行用制御装置15は、転圧路の中心線に近づくように振動ローラ1のステアリング角度θを修正する(図5の時刻t1参照)。この場合におけるステアリング角度θは、任意の角度であってよく、ステアリング角度θを修正した後の振動ローラ1の前輪11aの向きθJと転圧路の中心線の方向θTとが交差するものであればよい。例えば、可能な範囲でできるだけ早く転圧路の中心線に到達することを目標にした場合、最小旋回半径のステアリング角度θであってよい。これにより、振動ローラ1は、走行しながら進行方向を変更し、転圧路の中心線に向かって進行する。
振動ローラ1がそのまま前進すると、位置ずれの許容範囲内に振動ローラ1の進行方向側の鉄輪11(ここでは前輪11a)が侵入する(図5の時刻t2参照)。その場合に、自律走行用制御装置15は、転圧路の中心線の方向θTに対して前輪11aの向きθJが平行になるように振動ローラ1のステアリング角度θを修正する。ここで、既に説明したように、前輪11aの方向θJを算出には、ステア角度検出センサS3によるアーティキュレート機構12のステアリング角度θを用いる。例えば、自律走行用制御装置15は、振動ローラ1の方位角G(deg)にステアリング角度θ(deg)を加算(または減算)した値を前輪の方向θJとして算出する。これにより、振動ローラ1は、走行しながら進行方向を変更し、前輪11の方向θJを転圧路の中心線の方向θTに向ける(図5の時刻t3参照)。
その後、自律走行用制御装置15は、振動ローラ1のステアリング角度θを「0°」に戻して、振動ローラ1を直進させる。これにより、振動ローラ1は、転圧路の中心線と平行に走行する(図5の時刻t4参照)。
振動ローラ1が転圧路の中心線と平行に走行し始めた後の制御は種々の方法が考えられる。自律走行用制御装置15は、例えば、ステアリング角度θの修正を適宜行って振動ローラ1の進行方向を微調整してもよいし、振動ローラ1の位置ずれ量が許容範囲外に前輪が外れるまでステアリング角度θの修正を行わなくてもよい。前者の場合、蛇行量を少なくするのがよく、例えば、振動ローラ1が転圧路の中心線と平行に走行していない場合と比較して制御指令の計算周期(Δt)を長く設定してもよい。また、振動ローラ1が転圧路の中心線に対して平行に含まれる所定の誤差の角度で走行している場合には、ステアリング角度θの修正を行わないようにしてもよい。
以上のように、本実施形態に係る自律走行用制御装置15は、転圧路の中心線(基準線)から左右の両側に広がる帯状の許容範囲内を、転圧路の中心線の方向θTに対して進行方向側の鉄輪11の向きθJが平行になるように振動ローラ1を走行させる。その為、本実施形態に係る振動ローラ1は、転圧路の中心線から一定の位置を走行するので走行精度が維持される。また、転圧路の途中に通過しなければならない地点(中間点)が決まっていないので、蛇行量が従来に比べて相対的に小さく、走行が滑らかである。
従来技術における自律走行方法と本発明における自律走行方法とで振動ローラ1を制御した走行実験の結果を図6に示す。図6(a)は従来技術における自律走行方法により制御を行った走行実験の結果であり、図6(b)は本発明における自律走行方法により制御を行った走行実験の結果である。図6に示すグラフの横軸はデータ数(個)であり、縦軸は転圧路の中心線(基準線)からの位置ずれ量(m)である。
図6に示す走行実験は、以下の条件で行われた。
・レーン数:15レーン(階段状10m〜44m)
・走行速度:時速1km
・ラップ長:20cm
・施工回数:無振動1往復、有振動1往復
・施工範囲:832m2
図6を参照すると、従来技術の制御に比べて本発明の制御を用いた方が、転圧路の中心線(基準線)からの位置ずれ量(m)が全体的に小さいことが分かる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を変えない範囲で実施することができる。実施形態の変形例を以下に示す。
実施形態では、転圧路の中心線(基準線)に対する振動ローラ1の位置ずれ量が許容範囲内でなかった場合に、振動ローラ1を転圧路の中心線に戻すと共に、許容範囲内に前輪11aが入った時点で振動ローラ1の向きを転圧路の中心線と平行にしていた。つまり、一つの閾値を用いて振動ローラ1を転圧路の中心線に戻す判定と、振動ローラ1の向きを転圧路の中心線と平行にする判定との両方を行っていた。これにより、実施形態では制御が簡易なものであった。
しかしながら、これら二つの判定を別々の閾値を用いて行ってもよい。例えば、第1閾値を用いて振動ローラ1を転圧路の中心線に戻す判定を行い、第2閾値を用いて振動ローラ1の向きを転圧路の中心線と平行にする判定を行ってもよい。このようにすることで、振動ローラ1の走行位置の制御をより詳細に行うことができる。
また、実施形態では、自律走行用制御装置15が制御する走行パターンとして、「転圧工程」を想定していたが、「進入工程」や「車線変更工程」に適用してもよい。進入工程は、転圧エリア外に位置する振動ローラ1を転圧エリア内に設定される転圧路に進入させるものである。車線変更工程は、振動ローラ1を次の転圧路に移動させるものである。
また、実施形態では、転圧路に沿って自律走行を行う建設機械として振動ローラ1を例に挙げて説明を行った。しかしながら、建設機械の種類や走行路の種類はこれに限定されるものではない。自律走行を行う建設機械は、アーティキュレート機構を備えていればよく、車輪も鉄輪に限定されない。また、自律走行を行う走行路は、予め設定されたものであればよく、走行基準線も走行路の中心線に限定されない。
例えば、建設機械は、アーティキュレート機構を備えたダンプトラックでもよく、その場合の走行路は、トンネル工事を行っているトンネル坑内や採石場における搬送用道路であってよい。前者であれば、例えば、ダンプトラックは発破作業による生じたズリをトンネル坑外に搬送し、後者であれば、例えば、ダンプトラックは採石現場で採掘された岩石を採石場の場外に搬送する。
なお、走行路は直線のみならず、曲線が含まれていてもよい。曲線が含まれている場合、例えば、当該部分の走行は、複数の直線の走行路の組合せとして制御を行うようにする。
なお、実施形態では、角度差の是正に必要なステアリング角度θを基準値(例えば、0°)に対する値として説明したが、現在値に対する増減分の値(ステアリング角度Δθ)であってもよい。
1 振動ローラ(建設機械)
2 トータルステーション
3 ホストPC
10 車体
11a 前輪(鉄輪)
11b 後輪(鉄輪)
12 アーティキュレート機構(操向装置)
12c センターピン
13 全周プリズム
14 通信アンテナ
15 自律走行用制御装置
S1 姿勢制御センサ
S2 速度検出センサ
S3 ステア角度検出センサ
S4 前方探査センサ

Claims (2)

  1. 自律走行する建設機械を制御する自律走行用制御装置であって、
    前記建設機械は、前輪および後輪を有するアーティキュレート機構を備え、
    自律走行制御を行うための前記建設機械の基準点は、進行方向側の車輪の回転軸の中心位置または回転軸の中心位置を通る鉛直線上に設けられており、
    前記建設機械の進行方向は、進行方向側の車輪の向きであり、
    走行基準線から前記建設機械までの距離が予め決められた第1閾値よりも大きい場合に、前記走行基準線に近づくように当該建設機械の進行方向を修正する制御信号を出力し、
    前記第1閾値と同じまたは当該第1閾値よりも小さい値である第2閾値よりも前記走行基準線から前記建設機械までの距離が小さくなった場合に、前記走行基準線に対して前記建設機械の進行方向を平行にするための制御信号を出力する、
    ことを特徴とする自律走行用制御装置。
  2. 建設機械を自律走行させる自律走行方法であって、
    前記建設機械は、前輪および後輪を有するアーティキュレート機構を備え、
    自律走行制御を行うための前記建設機械の基準点は、進行方向側の車輪の回転軸の中心位置または回転軸の中心位置を通る鉛直線上に設けられており、
    前記建設機械の進行方向は、進行方向側の車輪の向きであり、
    走行基準線から前記建設機械までの距離が予め決められた第1閾値よりも大きい場合に、前記走行基準線に近づくように当該建設機械の進行方向を修正し、
    前記第1閾値と同じまたは当該第1閾値よりも小さい値である第2閾値よりも前記走行基準線から前記建設機械までの距離が小さくなった場合に、前記走行基準線に対して前記建設機械の進行方向を平行にする、
    ことを特徴とする自律走行方法。
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