JP6741232B2 - 剥離フィルム、及び粘着シート - Google Patents

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Description

本発明は、剥離フィルム、及び粘着シートに関する。
偏光フィルム(偏光板)、位相差フィルム等の光学フィルムの貼り合わせに用いられる粘着剤は、通常、取扱いを容易にするために、粘着剤層と、粘着剤層の粘着面に貼着された剥離フィルムで構成されている。このような粘着剤層を有するフィルムやシートを製造、又は加工する際に、外部応力により粘着剤層表面に変形、凹凸、及び歪みなどの打痕が生じる場合がある。打痕が生じた粘着剤層を光学フィルムに用いると、光学フィルムの光学物性を損なう要因となり、また、液晶パネルに貼合した際に気泡が混入するため、粘着剤層への打痕防止が求められている。
粘着剤層への打痕対策として、剥離フィルムに使用するポリエステルフィルムの厚膜化が有効であることが知られている。特にタッチパネル用途では、剥離フィルムの基材として、厚さ50〜125μmのポリエステルフィルムが使用されている(例えば、特許文献1)。
また、粘着剤の硬化剤として速反応性の硬化剤を使用したり、粘着剤組成物に過酸化物を添加し過酸化物架橋を行ったり(例えば、特許文献2)、アクリル系粘着剤に金属含有ナノ粒子を添加することにより(例えば、特許文献3)、粘着剤の可塑性を低下させ打痕を低減させる技術も知られている。
特開2012−184327号公報 特許第3863151号 特開2013−216725号公報
しかしながら、上述の粘着剤の可塑性を低下させ打痕を低減させる方法では、粘着剤層に生じる打痕を十分に低減することができない。
また、偏光板等の光学フィルムでは、異物や傷等の欠陥が微小であっても、ディスプレイ中に視認可能な輝点となって現われるため、欠陥の検査基準が厳しく、検査の精度を向上させることが重要となっている。
例えば、偏光板における欠点検査は、一般的にクロスニコル法により欠点が強調されて検査されている。クロスニコル法は、2枚の偏光板をその配向主軸が直交するように重ねて消光状態としたとき、欠点があればそこが輝点となって現れるので、それにより微小な欠点でも検査ができるというものである。
また、偏光板は通常、剥離フィルムが貼付されたまま、上述のクロスニコル法により検査される。そのため、剥離フィルムの基材には、クロスニコル法による検査の障害とならないように、配向主軸の傾き(配向角)が小さいフィルムが使用される。一般に、フィルムの厚みが厚くなる程、配向角は大きくなる傾向がある。したがって、偏光板用途では、特許文献1のように剥離フィルムの基材を厚膜化することが難しい。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、剥離フィルムに形成される粘着剤層に打痕を生じ難くし、クロスニコル法による検品性に優れた剥離フィルム、及び、粘着シートを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するべく鋭意検討した結果、剥離フィルムの基材として、第一の二軸延伸ポリエステルフィルムと、第二の二軸延伸ポリエステルフィルムとが、接着剤層を介して積層された基材を用い、剥離フィルムの配向主軸の傾きを特定の範囲とすることにより、上記課題を解決することを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[7]を提供する。
[1]第一の二軸延伸ポリエステルフィルムと、第二の二軸延伸ポリエステルフィルムとが、接着剤層を介して積層された基材と、前記基材上に設けられた剥離層とを有し、配向主軸の傾きが−12度以上12度以下である、剥離フィルム。
[2]前記第一の二軸延伸ポリエステルフィルムの厚みと、前記第二の二軸延伸ポリエステルフィルムの厚みとが、いずれも25〜50μmである、上記[1]に記載の剥離フィルム。
[3]前記第一の二軸延伸ポリエステルフィルムと、前記第二の二軸延伸ポリエステルフィルムとが、いずれもポリエチレンテレフタレートフィルムである、上記[1]又は[2]に記載の剥離フィルム。
[4]前記剥離層が、シリコーン樹脂から形成された層である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の剥離フィルム。
[5]前記剥離層の厚みが、40nm〜1μmである、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の剥離フィルム。
[6]ヘイズ値が25%以下である、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の剥離フィルム。
[7]上記[1]〜[6]のいずれかに記載の剥離フィルムの剥離層上に粘着剤層を有する、粘着シート。
本発明によれば、剥離フィルムに形成される粘着剤層に打痕を生じ難くし、クロスニコル法による検品性に優れた剥離フィルム、及び、粘着シートを提供することができる。
本発明の剥離フィルムの一実施形態を示す断面図である。 本発明の粘着シートの一実施形態を示す断面図である。
[剥離フィルム]
本発明の剥離フィルムは、第一の二軸延伸ポリエステルフィルムと、第二の二軸延伸ポリエステルフィルムとが、接着剤層を介して積層された基材と、前記基材上に設けられた剥離層とを有し、配向主軸の傾きが−12度以上12度以下であることを特徴とする。
ここで、本明細書において接着剤は、粘着剤を含む広い概念として使用する。
図1は、本発明の剥離フィルムの一実施形態を示す断面図である。図1の剥離フィルム10は、第一の二軸延伸ポリエステルフィルム1上に接着剤層2を介して第二の二軸延伸ポリエステルフィルム3が積層された基材4と、該基材4上に設けられた剥離層5とを有する。
本発明の剥離フィルムは、配向主軸の傾きが−12度以上12度以下である。
ここで、「配向主軸の傾き」とは、配向角とも称され、フィルム幅方向または縦方向に対する主軸の傾きのことである。配向主軸の傾きが−12度未満の場合、及び12度を越える場合、いずれもクロスニコル法による検査の際に光漏れが大きくなり、異物や傷等の欠陥検出に支障をきたすおそれがある。
配向主軸の傾きは、好ましくは−10度以上10度以下、より好ましくは−8度以上8度以下である。
以下、本発明の剥離フィルムを構成する各層について具体的に説明する。
(基材)
本発明の剥離フィルムに用いられる基材は、第一の二軸延伸ポリエステルフィルムと、第二の二軸延伸ポリエステルフィルムとが、接着剤層を介して積層されてなる。このように、二枚の二軸延伸ポリエステルフィルムを積層することにより、それぞれの二軸延伸ポリエステルフィルムの厚みを薄くしても、基材の厚膜化を図ることができる。したがって、本発明の剥離フィルムに粘着剤層を形成した場合、該粘着剤層に打痕を生じ難くすることができる。
第一の二軸延伸ポリエステルフィルム、及び第二の二軸延伸ポリエステルフィルムの配向主軸の傾き(配向角)は、本発明の剥離フィルムの配向主軸の傾き(配向角)が所望の範囲内となるように調整する。
本発明において、配向角は、フィルム幅方向と平行である時を0度とし、フィルム幅方向に対して時計回りの傾きを+、反時計回りの傾きを−と定義する。第一の二軸延伸ポリエステルフィルム、及び第二の二軸延伸ポリエステルフィルムの配向角がいずれも+の場合、第一の二軸延伸ポリエステルフィルム、及び第二の二軸延伸ポリエステルフィルムの配向角は、いずれも好ましくは0度以上12度以下、より好ましくは0度以上10度以下、更に好ましくは0度以上8度以下の範囲とし、第一の二軸延伸ポリエステルフィルム、及び第二の二軸延伸ポリエステルフィルムの配向角がいずれも−の場合、第一の二軸延伸ポリエステルフィルム、及び第二の二軸延伸ポリエステルフィルムの配向角は、いずれも好ましくは−12度以上0度以下、より好ましくは−10度以上0度以下、更に好ましくは−8度以上0度以下の範囲とする。また、第一の二軸延伸ポリエステルフィルム、及び第二の二軸延伸ポリエステルフィルムの配向角の符号が異なる場合、配向角は特に限定されないが、例えば、第一の二軸延伸ポリエステルフィルムの配向角を好ましくは−40度以上0度以下の範囲とし、第二の二軸延伸ポリエステルフィルムの配向角を好ましくは0度以上40度以下の範囲とする。
第一の二軸延伸ポリエステルフィルムの厚みと、第二の二軸延伸ポリエステルフィルムの厚みとが、いずれも25〜50μmであることが、耐打痕性、及びクロスニコル法による検品性を高める観点から好ましい。また、クロスニコル法による検品性を高める観点から、少なくとも一方の二軸延伸ポリエステルフィルムの厚みを25〜40μmとすることがより好ましく、いずれの厚みも25〜40μmとすることが更に好ましい。
第一の二軸延伸ポリエステルフィルム、及び第二の二軸延伸ポリエステルフィルムのヘイズは、いずれも12%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。12%以下とすることで、剥離フィルムのヘイズを所望の値以下に調整することができる。
なお、上記ヘイズは、ヘイズメーター(日本電色工業社製、NDH−5000)を用いてJIS K−7136に準拠した方法により測定することができる。
基材に用いられる第一の二軸延伸ポリエステルフィルム、及び第二の二軸延伸ポリエステルフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、及びポリエチレンナフタレートフィルム等が挙げられる。
第一の二軸延伸ポリエステルフィルムと、第二の二軸延伸ポリエステルフィルムとは、同一のフィルムでもよいし、異なるフィルムでもよい。中でも、光学特性、品質の観点から、第一の二軸延伸ポリエステルフィルムと、第二の二軸延伸ポリエステルフィルムとが、いずれもポリエチレンテレフタレートフィルムであることが好ましい。
ポリエステルフィルムを二軸延伸する方法としては、例えば、長手方向に延伸した後に幅方向に延伸する方法、幅方向に延伸した後に長手方向に延伸する方法、長手方向の延伸、幅方向の延伸を複数回組み合わせて行う方法や、同時に延伸する同時二軸延伸とよばれる方法等、公知の方法が挙げられる。
接着剤層に用いられる接着剤としては、特に限定されず、例えば、ポリアミド系接着剤、アクリル系接着剤、酢酸ビニル系接着剤などの熱可塑性樹脂接着剤、熱硬化性ウレタン系接着剤、エポキシ系樹脂などの硬化性樹脂接着剤、イソシアネートを硬化剤とする二液硬化型ポリウレタン系接着剤などの常温で感圧接着性のない接着剤が挙げられる。また、接着剤として常温で感圧接着性を有する粘着剤としては、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系、シリコーン系等が挙げられる。
接着剤層の厚み(乾燥時)については特に制限はないが、耐久性、塗工性等の観点から、好ましくは1〜50μm、より好ましくは2〜30μm、更に好ましくは5〜20μmである。
(剥離層)
剥離層は、本発明の剥離フィルムに剥離性を付与する機能を有する。剥離層は、例えば、離型剤を含む剥離層形成用組成物の硬化物で形成される。
離型剤としては、特に限定されず、例えば、シリコーン樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、及び長鎖アルキル樹脂等が挙げられるが、シリコーン樹脂を用いて形成することが好ましい。
シリコーン樹脂としては、基本骨格としてジメチルポリシロキサンを有するシリコーン樹脂が挙げられる。また、シリコーン樹脂としては、付加反応型、縮合反応型、紫外線硬化型、電子線硬化型等がある。中でも、付加反応型シリコーン樹脂は、反応性が高く生産性に優れるとともに、縮合反応型と比較すると、製造後の剥離力の変化が小さい、硬化収縮がない等のメリットがあり、好ましく用いられる。
上記付加反応型シリコーン樹脂の具体例としては、分子の末端および/または側鎖に、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ヘキセニル基等の炭素数2〜10のアルケニル基を2個以上備えたオルガノポリシロキサンが挙げられる。このような付加反応型シリコーン樹脂を用いる際には、架橋剤および触媒を併用することが好ましい。
上記架橋剤としては、例えば1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水素原子を有するオルガノポリシロキサン、具体的には、ジメチルハイドロジェンシロキシ基末端封鎖ジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基末端封鎖ジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基末端封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、ポリ(ハイドロジェンシルセスキオキサン)等が挙げられる。
上記触媒としては、微粒子状白金、炭素粉末担体上に吸着された微粒子状白金、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸のオレフィン錯体、パラジウム、ロジウム等の白金属金属系化合物等が挙げられる。このような触媒を用いることにより、剥離層形成用組成物の硬化反応をより効率よく進行させることができる。
離型剤としてシリコーン樹脂を用いる場合には、MQレジン等の剥離調整剤を添加することが好ましい。
また、剥離層形成用組成物には、添加剤を適宜配合してもよい。添加剤としては、染料、分散剤等が挙げられる。更に、剥離層形成用組成物には、塗布時の粘度を適当な範囲にするために分散媒、又は溶媒が適宜含まれていてもよい。
分散媒、又は溶媒としては、トルエンなどの芳香族炭化水素、酢酸エチルなどの脂肪酸エステル、メチルエチルケトンなどのケトン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素等の有機溶剤等が挙げられる。
剥離層形成用組成物中に含まれる離型剤の含有量は、特に限定されないが、0.3〜10質量%であることが好ましい。
塗布方法としては、例えば、グラビアコート法、バーコート法、スプレーコート法、スピンコート法、エアーナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ゲートロールコート法、及びダイコート法などが挙げられる。これらの中でも、グラビアコート法及びバーコート法が好ましく、バーコート法がより好ましい。
また、剥離層形成用組成物の加熱・乾燥方法としては、例えば、熱風乾燥炉などで熱乾燥する方法などが挙げられる。乾燥温度は、例えば、50℃以上150℃以下である。また、乾燥時間は、例えば、10秒間〜5分間であることが好ましい。
剥離層の厚み(乾燥時)は、40nm〜1μmであることが好ましく、50nm〜0.5μmであることがより好ましく、60nm〜0.3μmであることが更に好ましい。40nm以上とすることで、塗布量振れによる剥離力バラつきを抑制することができ、1μm以下とすることで、ブロッキングを抑制することができる。
本発明の剥離フィルムのヘイズは、好ましくは25%以下、より好ましくは20%以下、更に好ましくは10%以下である。上記ヘイズは、ヘイズメーター(日本電色工業社製、NDH−5000)を用いてJIS K−7136に準拠した方法により測定することができる。
また、本発明の剥離フィルムの厚みは、好ましくは50〜150μm、より好ましくは50〜125μm、更に好ましくは50〜100μmである。
本発明の剥離フィルムは、該剥離フィルムに形成される粘着剤層に打痕を生じ難くし、クロスニコル法による検品性に優れるため、偏光板等の光学フィルムに好適に用いることができる。
[粘着シート]
本発明の粘着シートは、上述の剥離フィルムの剥離層上に粘着剤層を有する。
図2は、本発明の粘着シートの一実施形態を示す断面図である。図2の粘着シート20は、第一の二軸延伸ポリエステルフィルム11上に接着剤層12を介して第二の二軸延伸ポリエステルフィルム13が積層された基材14と、該基材14上に設けられた剥離層15と、該剥離層15上に設けられた粘着剤層16とを有する。
本発明の粘着シートは、上述の剥離フィルムを用いるため、該剥離フィルムに形成された粘着剤層に打痕を生じ難くすることができる。
(粘着剤層)
粘着剤層は、粘着剤を用いて形成される。粘着剤としては、アクリル系、ゴム系、ポリエステル系、ウレタン系、シリコーン系等が挙げられる。本発明では、粘着剤として、特に、アクリル系粘着剤を含むことが好ましく、(メタ)アクリル酸エステル共重合体を含むことが、接着耐久性の観点から好ましい。
なお、粘着剤の形態としては、溶剤型、エマルション型、無溶剤型等が挙げられる。
粘着剤が溶剤型またはエマルション型アクリル系粘着剤である場合には、その粘着剤は、粘着性を与える主モノマー成分、接着性や凝集力を与えるコモノマー成分、架橋点や接着性改良のための官能基含有モノマー成分を主とする重合体または共重合体から構成することができる。これらの各成分を含むことにより、得られる粘着剤層の凝集力、接着力を向上させることができる。
主モノマー成分としては、例えば、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸メトキシエチル等のアルキル基の炭素数が1〜20のアクリル酸アルキルエステルや、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル等のアルキル基の炭素数が1〜20のメタクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。
コモノマー成分としては、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル等が挙げられる。
官能基含有モノマー成分としては、官能基として水酸基、カルボキシル基、アミノ基の少なくとも1種を含むことが好ましく、具体例としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;(メタ)アクリル酸モノメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノエチルアミノエチル、などの(メタ)アクリル酸モノアルキルアミノアルキル;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸などのエチレン性不飽和カルボン酸などが挙げられる。
また、(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、その共重合形態については特に制限はなく、ランダム、ブロック、グラフト共重合体のいずれであってもよい。
(メタ)アクリル酸エステル共重合体としては、質量平均分子量が30万以上であるものを用いるのが好ましく、40万〜200万であるものを用いるのがより好ましく、50万〜180万のものを用いるのがさらに好ましい。これにより、被着体に対する密着性や接着耐久性が十分となり、浮きや剥がれ等の発生をより効果的に防止することができる。
なお、本明細書において、質量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定したポリスチレン換算の値である。
(メタ)アクリル酸エステル共重合体において、官能基含有モノマー成分に由来する単位の含有量は、0.01質量%以上10質量%以下であることが好ましく、0.05質量%以上7.0質量%以下であることがより好ましく、0.2質量%以上6.0質量%以下であることがさらに好ましい。含有量が上記範囲内であると、後述する架橋剤との反応によって架橋が十分となる。その結果、粘着剤層は、柔軟性や、接着耐久性により優れたものとなる。
なお、このような(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
溶剤型アクリル粘着剤組成物を調製するために用いられる有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、t−ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、酢酸エチルなどが挙げられる。
溶剤型アクリル粘着剤組成物は、架橋処理を施す架橋型および架橋処理を施さない非架橋型のいずれのものでもよいが、架橋型のものが好ましい。架橋型の粘着剤層形成用組成物である場合、凝集力のより優れた粘着剤層を形成することができる。
架橋型のアクリル粘着剤組成物に用いる架橋剤としては、イソシアナート化合物、エポキシ系化合物、金属キレート化合物、金属アルコキシド、金属塩、アミン化合物、ヒドラジン化合物、アルデヒド化合物等が挙げられる。
また、本発明の粘着シートにおける粘着剤層が無溶剤型のアクリル系粘着剤で形成される場合には、側鎖にラジカル重合性不飽和二重結合性基を有する(メタ)アクリル酸エステルのポリマー(A1)、(メタ)アクリレートオリゴマー(A2)、及び(メタ)アクリル酸エステルモノマー(A3)から選択される少なくとも1種と、光重合開始剤(B)とを含有する粘着剤層形成用組成物(i)を用いることもできる。
上記(メタ)アクリル酸エステルのポリマー(A1)および上記(メタ)アクリレートオリゴマー(A2)が有するラジカル重合性不飽和二重結合性基の数は、粘着剤層の強度や凝集力を高める観点から、2個以上であることが好ましい。
上記(メタ)アクリル酸エステルのポリマー(A1)とは、(メタ)アクリル酸エステルのポリマー構造を有し、該ポリマー構造の側鎖にラジカル重合性不飽和二重結合を有するものをいう。具体的には、溶剤型アクリル系粘着剤組成物で開示した主モノマー成分と、溶剤型アクリル系粘着剤組成物で開示したコモノマー成分と、活性水素をもつ官能基を有するモノマーとの共重合体における上記活性水素をもつ官能基に対して、ラジカル重合性不飽和二重結合が導入されたものを好ましく挙げることができる。
活性水素をもつ官能基を有するモノマーとしては、例えば、水酸基、アミノ基、カルボキシル基などの官能基を有するモノマーが挙げられる。具体的には、溶剤型アクリル系粘着剤組成物で開示した官能基含有モノマーの項で例示した化合物を挙げることができる。
上記各モノマーを常法により重合することによって、共重合体とする。上記(メタ)アクリル酸エステルの共重合体は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記共重合体における活性水素をもつ官能基へのラジカル重合性不飽和二重結合性基の導入は、例えば、ラジカル重合性不飽和二重結合及び活性水素反応性基の両方を有する化合物を付加反応させることにより行うことができる。上記活性水素反応性基としては、例えば、イソシアネート基、グリシジル基などが挙げられる。
ラジカル重合性不飽和二重結合及び活性水素反応性基の両方を有する化合物としては、具体的には、アクリロイルオキシエチルイソシアネート、アクリロイルオキシプロピルイソシアネート、メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、メタクリロイルオキシプロピルイソシアネート、アリルイソシアネート、グリシジル(メタ)アクリレート等が好ましく挙げられる。
上記の付加反応は、例えば、温度25〜60℃で6〜48時間程度行うことが好ましい。また、上記の付加反応においては、必要に応じて、ジブチル錫ジラウレート等の有機錫化合物や置換アミン化合物等を触媒として用いることも好ましい。
上記(メタ)アクリレートオリゴマー(A2)としては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエーテル(メタ)アクリレートオリゴマー等の各種(メタ)アクリレート系オリゴマー等が挙げられる。中でも、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを好ましく用いることができる。ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートとの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸との反応でエステル化することにより得ることができる。
(メタ)アクリレートオリゴマー(A2)は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、(メタ)アクリル酸エステルのポリマー(A1)および(メタ)アクリレートオリゴマー(A2)を併用することもできる。
上記(メタ)アクリル酸エステルのポリマー(A1)および上記(メタ)アクリレートオリゴマー(A2)の重量平均分子量は、それぞれ20,000以上であり、好ましくは25,000〜80,000であり、より好ましくは30,000〜60,000である。
なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定したポリスチレン換算の値である。
上記(メタ)アクリル酸エステルモノマー(A3)としては、前述した(メタ)アクリル酸エステルのポリマー(A1)を構成するモノマーや、炭素−炭素二重結合のような
反応性部位を2個以上有する多官能アクリレートなどを好ましく例示することができる。
上記多官能アクリレートとしては、具体的には、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート等の2官能型;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の3官能型;ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の4官能型;プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の5官能型;ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の6官能型などが挙げられる。
また、(メタ)アクリル酸エステルのポリマー(A1)や(メタ)アクリレートオリゴマー(A2)が主原料として用いられ、粘着剤層形成用組成物(i)が高粘度となる場合には、上記(メタ)アクリル酸エステルモノマー(A3)は、当該粘着剤層形成用組成物(i)の粘度を低下させて、塗工性を向上させるために添加されてもよい。(メタ)アクリル酸エステルモノマー(A3)は、紫外線照射により(メタ)アクリル酸エステルモノマー(A3)同士、あるいは上記(メタ)アクリル酸エステルのポリマー(A1)および/または上記(メタ)アクリレートオリゴマー(A2)とで架橋構造を形成するため、得られる粘着剤層の凝集力を高め、染み出し等の問題が発生することを効果的に防止することができる。
上記の粘着剤層形成用組成物(i)は、光重合開始剤(B)を含有することにより、粘着剤層形成用組成物(i)中における紫外線硬化性成分を効率良く硬化させることができ、また重合硬化時間および紫外線の照射量を少なくすることができる。
光重合開始剤(B)としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、p−ジメチルアミノ安息香酸エステル、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
粘着剤層形成用組成物(i)中に含まれる光重合開始剤(B)の含有量は、(メタ)アクリル酸エステルのポリマー(A1)、(メタ)アクリレートオリゴマー(A2)及び(メタ)アクリル酸エステルモノマー(A3)の合計100質量部に対して、0.01〜10質量部であることが好ましく、0.1〜5質量部であることがより好ましく、0.2〜2質量部であることが更に好ましい。
また、粘着剤層形成用組成物は、所望により、粘着剤に通常使用されている各種添加剤、例えばシランカップリング剤、帯電防止剤、粘着付与剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、軟化剤、充填剤、屈折率調整剤、着色剤などを含有してもよい。
粘着剤層の厚みは、生産性、コストの観点から、1〜250μmであることが好ましく、5〜200μmであることがより好ましく、10〜175μmであることが更に好ましい。
また、粘着剤層表面には、ユズ肌(複数の微小凹凸)が発生しないことが、本発明の粘着シートを光学フィルムに適用する観点から好ましい。このような観点から、粘着剤層の表面における、基準面から±0.2μmの範囲外の凹凸の占める割合は、20%以下であることが好ましい。上記範囲内とすることで、粘着剤層を被着体に貼付した際に、外観不良が発生するのをより効果的に防止することができる。
なお、粘着剤層の表面における、基準面から±0.2μmの範囲外の凹凸の占める割合は、例えば、光干渉式表面形状観察装置を用いて算出することができる。具体的には、光干渉式表面形状観察装置を用いて、VSIモードにて2.5倍率でスティッチングし、得られた4×4mmの範囲における表面形状画像を基に、基準面から±0.2μmの範囲外の部分と、±0.2μmの範囲内の部分とで画像を2値化処理する。これにより、基準面から±0.2μmの範囲外の部分の凹凸の占める面積比率を算出することにより得ることができる。
本発明の粘着シートは、剥離フィルムの基材上に、ハードコート層、防眩層、反射層、透明導電膜、着色層等の機能性層が設けられていてもよい。
また、本発明の粘着シートは粘着剤層上に、光学部材が設けられる。光学部材としては、例えば、偏光板(偏光フィルム)、偏光子、位相差板(位相差フィルム)、視野角補償フィルム、輝度向上フィルム、コントラスト向上フィルム、液晶ポリマーフィルム、拡散フィルム、半透過反射フィルム等が挙げられる。
(粘着シートの製造方法)
粘着シートの製造方法としては、特に制限はないが、例えば、上述の溶剤型粘着剤組成物を用いる場合には、剥離フィルムの剥離層上に、該粘着剤組成物を公知の方法で塗布して塗膜を形成し、該塗膜を加熱、乾燥することで、粘着剤層を形成することができる。また、上述の無溶剤型粘着剤組成物を用いる場合には、剥離フィルムの剥離層上に、該粘着剤組成物を公知の方法で塗布して塗膜を形成し、該塗膜に紫外線、電子線等の活性エネルギー線を照射することで、粘着剤層を形成することができる。
なお、粘着剤組成物の塗布方法としては、例えば、スピンコート法、スプレーコート法、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ロールナイフコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、本発明は、実施例に記載の形態に限定されるものではない。
1.耐打痕性
実施例及び比較例で作製した剥離フィルムにアクリル系粘着剤(リンテック(株)製、商品名:P274PP)をアプリケーターで乾燥後の膜厚が20μmになるように塗布し、ドライヤーで乾燥後、偏光板(住友化学(株)製、商品名:SRW062)と貼合し、23℃、50%RHで1週間エージングさせた。得られた粘着剤付き偏光板を20cm×20cmに切断した。
次に、ガラスの上に50μm程度の大きさを有する黒色の金属粉(異物)を50個程度ばら撒き、その上に上記で作製した粘着剤付き偏光板を剥離フィルム側が異物と接触するように置き、ラミネーターを通過させた。その後、上記偏光板から剥離フィルムを剥がし、粘着剤面を目視により観察した。また、ラミネーターを用いて上記偏光板の粘着剤面をガラスに貼合した後、ガラス側から目視により観察した。なお、下記の基準により評価した。
<評価基準>
◎:粘着剤の変形(打痕)が目視では確認されず、ガラスに貼合した際にも目視で確認できるレベルの気泡が確認できなかった。
○:明瞭な粘着剤の変形(打痕)がなく、ガラスに貼合した際に目視で確認できるレベルの気泡が確認できなかった
×:明瞭な粘着剤の変形(打痕)が確認され、ガラスに貼合した際に目視で確認できるレベルの気泡が確認された
2.クロスニコル検品性
上記で作製した粘着剤付き偏光板(20cm×20cm)と、更にもう一枚別の偏光板を用意した。粘着剤付き偏光板と別の偏光板との偏光軸が直交するように、フラットイルミネーター(電通産業(株)製、商品名:HF−SL−A312LC、照度:26,000Lux、輝度:10,000cd)の上に設置して、目視で下記の基準により評価した。
<評価基準>
○:十分にクロスニコル(暗視野)になっており、検査レベルとして十分であった
△:クロスニコル時に光が多少漏れていたが、検査レベルとして十分であった
×:クロスニコルが不十分(光が漏れている)で、検査レベルとして不十分であった
3.異物検品性
上記で作製した粘着剤付き偏光板(20cm×20cm)の剥離フィルムと、粘着剤層との間に20μm程度の大きさを有する黒色の金属粉(異物)を50個程度となるように混入させた。このようにして得られた異物を混入させた粘着剤付き偏光板を目視で剥離フィルム側から観察し、混入させた異物の検出状況を下記の基準により評価した。
<評価基準>
◎:透明性が高く、異物認知性が非常に良好であった
○:異物認知性は良好であり、光学用途の検査レベルとして十分であった
×:異物が確認できず、光学用途としては不適切な検査レベルであった
4.配向主軸の傾き(配向角)
位相差測定装置(王子計測機器社製、KOBRA−WR)を用いて、実施例及び比較例で用いた二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの配向を観察し、PETフィルム面内の主配向軸の方向がPETフィルムの幅方向に対して何度傾いているかを測定し配向角とした。なお、配向角は、フィルム幅方向と平行である時を0度とし、フィルム幅方向に対して時計回りの傾きを+、反時計回りの傾きを−とする。
5.ヘイズ
実施例及び比較例で用いた二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、並びに実施例及び比較例で作製した剥離フィルムのヘイズは、ヘイズメーター(日本電色工業社製、NDH−5000)を用いてJIS K−7136に準拠した方法により測定した。
(実施例1)
1.剥離層形成用組成物の調製
ビニル基を備えたオルガノポリシロキサンおよびヒドロシリル基を備えたオルガノポリシロキサンを含有するシリコーン樹脂溶液(東レ・ダウコーニング社製、商品名:BY24−561、固形分30質量%)を固形分換算で30質量部と、ビニル基を備えたMQレジン(東レ・ダウコーニング社製、商品名:SD7292、固形分71質量%)を固形分換算で15質量部とを、トルエン溶媒にて固形分濃度が1.0質量%となるように希釈混合した。この溶液に白金系触媒(東レ・ダウコーニング社製、商品名:SRX−212、固形分100質量%)を2質量部添加し、剥離層形成用組成物を調製した。
2.剥離フィルムの作製
厚み38μm、配向角6度、ヘイズ10%の二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(A)を用意した。
次に、二軸延伸PETフィルム(A)の一方の面に、上記で得られた剥離層形成用組成物を、乾燥後の厚みが0.1μmとなるようにバーコーターにて塗布し、120℃で1分間乾燥して剥離層を形成し、積層体Aを得た。
厚み38μm、配向角6度、ヘイズ10%の二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(B)を用意した。この二軸延伸PETフィルム(B)に接着剤として、アクリル系粘着剤を乾燥後の厚さが15μmとなるように塗布し、90℃で1分間、乾燥させて接着剤層を形成し、積層体Bを得た。次いで、積層体Bの接着剤層側の面と、積層体Aの二軸延伸PETフィルム(A)側の面とを貼合し、剥離フィルムを得た。
(実施例2)
実施例1と同様にして積層体Aを得た。次いで、上述の二軸延伸PETフィルム(B)に接着剤として、ウレタン系接着剤を乾燥後の厚さが5μmとなるように塗布し、90℃で1分間、乾燥させて接着剤層を形成し、積層体Bを得た。次いで、積層体Bの接着剤層側の面と、積層体Aの二軸延伸PETフィルム(A)側の面とをドライラミネーション法により貼合し、剥離フィルムを得た。
(実施例3)
二軸延伸PETフィルム(A)の厚みを50μmとした以外は実施例1と同様にして、剥離フィルムを得た。
(実施例4)
二軸延伸PETフィルム(A)の厚みを25μmとし、二軸延伸PETフィルム(B)の厚みを50μmとした以外は、実施例1と同様にして、剥離フィルムを得た。
(実施例5)
二軸延伸PETフィルム(A)及び二軸延伸PETフィルム(B)のヘイズをいずれも3%とした以外は実施例1と同様にして、剥離フィルムを得た。
(実施例6)
二軸延伸PETフィルム(A)の配向角を12度とし、二軸延伸PETフィルム(B)の配向角を0度とした以外は実施例1と同様にして、剥離フィルムを得た。
(実施例7)
二軸延伸PETフィルム(A)及び二軸延伸PETフィルム(B)の配向角をいずれも0度とした以外は実施例1と同様にして、剥離フィルムを得た。
(実施例8)
二軸延伸PETフィルム(A)の配向角を36度とし、二軸延伸PETフィルム(B)の配向角を−12度とした以外は実施例1と同様にして、剥離フィルムを得た。
(比較例1)
二軸延伸PETフィルム(A)の配向角を−12度とし、二軸延伸PETフィルム(B)の配向角を−18度とした以外は実施例1と同様にして、剥離フィルムを得た。
(比較例2)
二軸延伸PETフィルム(A)及び二軸延伸PETフィルム(B)の配向角をいずれも15度とした以外は実施例1と同様にして、剥離フィルムを得た。
(比較例3)
厚み38μm、配向角6度、ヘイズ10%の二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(A)を用意した。
次に、二軸延伸PETフィルム(A)の一方の面に、実施例1で調製した剥離層形成用組成物を、乾燥後の厚みが0.1μmとなるようにバーコーターにて塗布し、120℃で1分間乾燥して剥離層を形成し、剥離フィルムを得た。
(結果のまとめ)
本発明の剥離フィルムを用いた実施例1〜8では、いずれも耐打痕性に優れるとともに、クロスニコル検品性、及び異物検品性に優れていた。
10 剥離フィルム
20 粘着シート
1、11 第一の二軸延伸ポリエステルフィルム
2、12 接着剤層
3、13 第二の二軸延伸ポリエステルフィルム
4、14 基材
5、15 剥離層
16 粘着剤層

Claims (6)

  1. 第一の二軸延伸ポリエステルフィルムと、第二の二軸延伸ポリエステルフィルムとが、接着剤層を介して積層された基材と、
    前記基材上に設けられた剥離層とを有し、
    配向主軸の傾きが−12度以上12度以下であり、
    前記第一の二軸延伸ポリエステルフィルムの厚みと、前記第二の二軸延伸ポリエステルフィルムの厚みとが、いずれも25〜50μmである、剥離フィルム。
  2. 前記第一の二軸延伸ポリエステルフィルムと、前記第二の二軸延伸ポリエステルフィルムとが、いずれもポリエチレンテレフタレートフィルムである、請求項に記載の剥離フィルム。
  3. 前記剥離層が、シリコーン樹脂から形成された層である、請求項1又は2に記載の剥離フィルム。
  4. 前記剥離層の厚みが、40nm〜1μmである、請求項1〜のいずれか一項に記載の剥離フィルム。
  5. ヘイズ値が25%以下である、請求項1〜のいずれか一項に記載の剥離フィルム。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載の剥離フィルムの剥離層上に粘着剤層を有する、粘着シート。
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