JP6740794B2 - 電力変換装置の過電流抑制装置 - Google Patents

電力変換装置の過電流抑制装置 Download PDF

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Description

本発明は、電力変換装置の過電流抑制装置に係わり、特に垂下制御手段を備えた過電流抑制時の直流リンク電圧の上昇抑制に関するものである。
図6は電力変換装置の構成図を示したもので、交流電源からの交流入力は、リアクトルとコンデンサからなるフィルタFL1を通して整流器1に入力され、直流電力に変換されて平滑コンデンサCとインバータ2に供給される。インバータ2は直流電力を交流電力に変換し、フィルタFL2を介して例えば交流電動機などの負荷へ交流電力を供給する。10は整流器制御部、20はインバータ制御部である。
図7は整流器制御部10の構成図で、直流リンク電圧制御手段11、整流器電流制御手段12、移動平均算出部13及びPWM制御部15を備えている。直流リンク電圧制御手段11の減算部11aでは、電圧設定Vdc(ref)と検出された直流リンク電圧Vdcとの差分をPI制御演算部11bに入力し、差分に応じたPI演算を行って直流リング電圧を一定にするための電圧指令を生成する。移動平均算出部13は、インバータの電流検出値Iinvを入力して移動平均値を演算する。移動平均値は加算部14に出力されてPI制御演算部11bからの電圧指令に加算され、電流指令として整流器電流制御手段12の減算部12aに出力する。減算部12aでは電流指令と交流入力電流Irecとの偏差を求め、その差分をPI制御演算部12bに入力して整流器1の電流制御信号を生成し、PWM制御部15を介して整流器1のスイッチング素子をPWM制御する。
図8はインバータ制御部20の構成部で、出力電圧制御手段21、PWM制御部23及び垂下制御手段22を備えている。出力電圧制御手段21の減算部21aでは電圧設定Vout(ref)とインバータ2の交流出力電圧Vout との差分をPI制御演算部21bに入力し、出力電圧指令を演算する。出力電圧指令はPWM制御部23を介して垂下制御手段22に出力する。垂下制御手段22は、負荷側への突入電流等により一時的に装置の定格電流を超えた過電流が発生した場合でも運転継続するために設けられたものである。すなわち、過電流故障検出部22bはインバータ2の出力電流を監視してインバータ電流が過電流か否かを判断し、過電流時にはゲート制御部22aに対して過電流故障信号SETを出力してゲートを停止(ゲートブロック)すると共に、カウンタ回路22cにも出力して過電流の継続時間を監視し、所定時間以内の場合にはゲート制御部22aにRESET信号を出力し、ゲート制御部22aに対してゲート信号の出力を再開させる。
図7で示す整流器制御部10では、インバータの電流検出値Iinvを直流リンク電圧制御手段の出力側にフィードバックさせることで、負荷への電力供給の制御応答性を向上させている。なお、インバータ側の有効電力の急変に対し、応答性向上のためにインバータ側の有効電流をフィードフォワード量として使用することは、特許文献1〜3などによって公知である。
特開平8−322262 特開2015−100152 特許第2955716
電力変換装置の制御部では、カウンタ回路22cで過電流故障信号SETを監視し、過電流が解消されて一定時間経過後に再度ゲートを始動(ゲートデブロック)させるためのリセット信号RESETをゲート制御部22aに出力してゲート出力を再開させている。これにより、突入電流のような一時的な過電流が発生しても、装置を止めることなく運転継続を可能としている。その際、カウンタ回路22cでのカウントは、PWM制御で使用する三角波キャリアの頂点をトリガとしてカウントしている。
垂下制御手段22による垂下制御の動作中では、一定時間負荷への電力供給は制限されるが、一方で、整流器制御部10での制御においては、負荷への電力供給の応答性改善のためにインバータ電流をフィードバックして交流入力から一定の直流電力を得るように動作している。そのため、負荷への電力供給が過剰になった分は直流リンクに供給されて直流リンク電圧が上昇することになる。したがって、負荷の短絡等により極端に電力供給が制限された場合、直流リンク電圧の上昇によって故障停止する虞が生じる。
本発明が目的とするところは、負荷への電力供給に関する応答性能を維持しながら、負荷側の過電流に対しても装置を停止することなく電力供給を可能とする電力変換装置の過電流抑制装置を提供することにある。
本発明の請求項1は、交流入力を直流電力に変換する整流器と、
変換された直流電力を交流電力に変換するインバータと、
直流リンク電圧を制御する直流リンク電圧制御手段の出力値とインバータの電流検出値の移動平均値との加算値を入力し、加算値と整流器への交流入力の検出電流との偏差をPI演算して整流器の電流制御信号を生成してPWM制御する手段を有する整流器制御部と、
出力電圧制御手段からの出力電圧指令に基づいてPWM制御し、PWM制御信号を入力し垂下制御を行うためのゲート制御部、過電流故障検出部およびカウンタ回路を有する垂下制御手段を備えたインバータ制御部と、
を具備した電力変換装置において、
前記整流器制御部に、直流リンク電圧を監視する直流リンク電圧監視部と監視出力を入力するインバータ電流調整部を設け、
前記直流リンク電圧監視部は、検出された直流リンク電圧Vdcと予め設定された閾値との比較手段を備え、
前記インバータ電流調整部は切替え機能部を有し、前記直流リンク電圧監視部での直流リンク電圧Vdcと閾値との比較結果、直流リンク電圧Vdcが閾値より低いときにゲイン1を出力して前記移動平均値に乗算し、直流リンク電圧Vdcが閾値より高いときにゲイン0を出力して前記移動平均値に乗算するよう構成したものである。
本発明の請求項2は、請求項1において直流リンク電圧監視部と監視出力を入力するインバータ電流調整部を有するインバータ電流調整手段を設け、
インバータ電流調整手段は、前記直流リンク電圧Vdcの過電圧となる閾値レベル上限値OVT-LVL-Uと閾値レベル下限値OVT-LVL-Lの2つの電圧閾値を設定し、2つの電圧閾値間で前記直流リンク電圧Vdcに応じて反時限特性を持った調整ゲインを、前記移動平均値に乗算するよう構成したものである。
本発明の請求項3は、交流入力を直流電力に変換する整流器と、変換された直流電力を交流電力に変換するインバータと、
直流リンク電圧を制御する直流リンク電圧制御手段の出力値とインバータの電流検出値の移動平均値との加算値を入力し、加算値と整流器への交流入力の検出電流との偏差をPI演算して整流器の電流制御信号を生成してPWM制御する手段を有する整流器制御部と、
出力電圧制御手段からの出力電圧指令に基づいてPWM制御し、PWM制御信号を入力し垂下制御を行うためのゲート制御部、過電流故障検出部およびカウンタ回路を有する垂下制御手段を備えたインバータ制御部と、
を具備した電力変換装置において、
前記インバータ制御部に、直流リンク電圧を監視する直流リンク電圧監視部と監視出力を入力するカウンタ回路調整部を設け、
前記直流リンク電圧監視部は、検出された直流リンク電圧Vdcと予め設定された閾値との比較手段を備え、
前記カウンタ回路調整部は、前記直流リンク電圧監視部での直流リンク電圧Vdcと閾値との比較結果、直流リンク電圧Vdcが閾値より低いとき前記カウンタ回路にカウンタ1の調整値を出力し、直流リンク電圧Vdcが閾値より高いとき前記カウンタ回路に予め設定された任意のカウンタNの調整値を出力し、
前記インバータの過電流検出時での前記垂下制御手段は、前記カウンタ回路調整部からの調整値入力に対応してゲートイネーブルをSETおよびRESETにしてインバータのスイッチング素子に対しゲートブロック、ゲートデブロック制御を行うよう構成したものである。
本発明の請求項4は、交流入力を直流電力に変換する整流器と、
変換された直流電力を交流電力に変換するインバータと、
直流リンク電圧を制御する直流リンク電圧制御手段の出力値とインバータの電流検出値の移動平均値との加算値を入力し、加算値と整流器への交流入力の検出電流との偏差をPI演算して整流器の電流制御信号を生成してPWM制御する手段を有する整流器制御部と、
出力電圧制御手段からの出力電圧指令に基づいてPWM制御し、PWM制御信号を入力し垂下制御を行うためのゲート制御部、過電流故障検出部およびカウンタ回路を有する垂下制御手段を備えたインバータ制御部と、
を具備した電力変換装置において、
前記整流器制御部に、直流リンク電圧を監視する直流リンク電圧監視部と監視出力を入力するインバータ電流調整部を設け、
前記直流リンク電圧監視部は、検出された直流リンク電圧Vdcと予め設定された閾値との比較手段を備え、
前記インバータ電流調整部は切替え機能部を有し、前記直流リンク電圧監視部での直流リンク電圧Vdcと閾値との比較結果、直流リンク電圧Vdcが閾値より低いときにゲイン1を出力して前記移動平均値に乗算し、直流リンク電圧Vdcが閾値より高いときにゲイン0を出力して前記移動平均値に乗算するよう構成すると共に、
前記インバータ制御部に、前記直流リンク電圧監視部の監視出力に対応したカウンタ調整値を出力するカウンタ回路調整部を設け、
前記カウンタ回路調整部は、前記直流リンク電圧監視部での直流リンク電圧Vdcと閾値との比較結果、直流リンク電圧Vdcが閾値より低いときに前記カウンタ回路にカウンタ1の調整値を出力し、直流リンク電圧Vdcが閾値より高いときに前記カウンタ回路に予め設定された任意のカウンタNの調整値を出力し、
前記インバータの過電流検出時での前記垂下制御手段は、前記カウンタ回路調整部からの調整値入力に対応してゲートイネーブルをSET、及びRESETにしてインバータのスイッチング素子に対しゲートブロック、ゲートデブロック制御を行うよう構成したものである。
本発明の請求項5は、請求項4において直流リンク電圧監視部と監視出力を入力するインバータ電流調整部を有するインバータ電流調整手段を設け、
インバータ電流調整手段は、前記直流リンク電圧Vdcの過電圧となる閾値レベル上限値OVT-LVL-Uと閾値レベル下限値OVT-LVL-Lの2つの電圧閾値を設定し、2つの電圧閾値間で前記直流リンク電圧Vdcに応じて反時限特性を持った調整ゲインを、前記移動平均値に乗算するよう構成したものである。
以上のとおり、本発明によれば、整流器制御部でゲインを調整することで直流リンク電圧の上昇が抑制できる。また、インバータ制御部においてカウンタ回路調整部の調整値Nを任意に調整し、過電流からの復帰後のゲートのリスタート間隔を調整することで、平均的にインバータのフィードバック電流が制御できるので、ゲートブロック、ゲートデブロックの繰り返しによる直流リンク電圧の上昇を防止することができる。
本発明の実施形態を示す整流器制御部の構成図。 本発明の実施形態を示すインバータ制御部の構成図。 垂下制御手段の動作波形図。 本発明の他の実施形態を示す整流器制御部の構成図。 インバータ電流調整部の出力特性図。 電力変換装置の構成図。 従来の整流器制御部の構成図。 従来のインバータ制御部の構成図。
本発明は、整流器制御部に直流リンク電圧監視部とインバータ電流調整部を設ける。電圧監視により直流リンク電圧Vdcが閾値より高くなったときゲイン0を出力して移動平均値に乗算する。また、インバータ制御部にカウンタ回路調整部を設け、直流リンク電圧Vdcが閾値より高くなったときカウンタ調整値Nを垂下制御手段に出力する。垂下制御手段は、カウンタ回路調整部からの調整値入力に対応してゲートイネーブルをSET、及びRESETにしてインバータのスイッチング素子に対しゲートブロック、ゲートデブロック制御を行うもので、以下図に基づいて説明する。
図1は本発明による整流器制御部10の構成図、図2は本発明によるインバータ制御部20の構成図で、何れも図7,8で示す従来と同一部分若しくは相当する部分に同一符号を付してその説明を省略する。図1において、16は直流リンク電圧監視部で、検出された直流リンク電圧Vdcと予め設定された閾値とを比較器で比較し、直流リンク電圧Vdcが閾値以下のとき1を出力し、直流リンク電圧Vdcが閾値以上のとき0を出力する。
17はインバータ電流調整部で、直流リンク電圧監視部16からの信号に基づきゲインを切替える切替え機能部17aと乗算部17bを備え、1の信号が入力されたときゲインを端子a側に切替え、入力が0の時にはゲインを端子b側に切替える。乗算部17bは移動平均算出部13の出力側に接続されて平均値とゲインとの乗算を行うことで、ゲイン0時には移動平均算出部13からのインバータのフィードバック電流信号をゼロにする。
図2はインバータ制御部20の構成図を示したもので、図8で示す従来のインバータ制御部に、カウンタ回路調整部25を追加すると共に、出力電圧制御手段21が演算した出力電圧指令にインバータの出力電圧Voutを加算するよう構成したものである。
カウンタ回路調整部25は、直流リンク電圧監視部16が出力する直流リンク電圧Vdcと閾値との比較結果の信号に基づき端子a,bを切替える切替え手段25aを有し、その出力によってカウンタ回路22cのカウント値を調整する。切替え手段25aは、直流リンク電圧監視部16における比較結果、直流リンク電圧Vdcが閾値より低い場合には、端子aを通してカウント1を出力し、直流リンク電圧Vdcが閾値より高い場合には端子bを通してカウントNを出力する。カウントNは予め設定される任意の値で、例えばN=3のように設定される。
以上のように構成された本発明の動作について説明する。
整流器制御部10が力率1で制御しているとする。直流リンク電圧監視部16では直流リンク電圧Vdcを監視し、Vdcが閾値より低い場合には切替え機能部17aに対して端子a側への切替え信号を出力する。これにより、インバータ電流調整部17はゲイン1を出力し、移動平均算出部13を経てインバータ電流は加算部14に有効分としてフィードバックされる。
直流リンク電圧が上昇してVdcが閾値より高くなると、直流リンク電圧監視部16はこれを検出して切替え機能部17aに対し端子b側への切替え信号を出力する。これにより、インバータ電流調整部17はゲイン0を出力し、移動平均算出部13を経て出力されるインバータ電流信号はゼロとなるため、電流指令として整流器電流制御手段12に入力される信号はPI制御演算部11bにより算出された信号のみとなる。
整流器電流制御手段12では、入力された電流指令と交流入力電流Irecとの偏差に基づいて整流器の電流制御信号を生成し、PWM制御部15を介して整流器1のスイッチング素子をPWM制御する。すなわち、電流指令に加算されるべきインバータのフィードバック電流信号がゼロとなるため、整流器制御部10での制御により直流リンクへの電力供給は抑制されて閾値以上の直流リンク電圧の上昇は無く、故障停止は防止される。なお、整流器制御部10では交流入力電流Irecを用いているが、力率1で制御しているので有効電流である。
一方、インバータ制御部20の出力電圧制御手段21では、直流リンクの電圧設定Vout(ref)とインバータ2の出力電圧Vout(または指令値) との差分に基づき演算された出力電圧指令に、出力電圧Voutをフィードフォワード的に加算することで出力電圧の応答性向上を図っている。同時に、直流リンク電圧監視部16の監視信号は、インバータ制御部20のカウンタ回路調整部25にも入力される。
検出された直流リンク電圧Vdcが閾値より低い場合、切替え手段25aは端子a側に切り替わってカウンタ回路22cにはカウンタ1を出力し、過電流が検出されている期間中ゲート制御部22aに対してRESETを出力する。直流リンク電圧Vdcが閾値より高くなった場合、切替え手段25aは端子b側に切り替わってカウンタ回路22cにはカウントNを出力し、カウンタ回路22cはカウントN後にRESETを出力する。
図3はカウンタ回路調整部25の出力による垂下制御手段22の動作波形で、図3(a)は直流リンク電圧Vdcが閾値より低い場合、図3(b)は電圧Vdcが閾値より高い場合をそれぞれ示す。垂下制御手段22には、ゲートイネーブル信号、インバータの電流検出値Iinvおよびカウンタ回路22cを 動作させるカウント値が入力されている。また、過電流故障検出部22bには、図示省略されているが、インバータ過電流閾値が設定されており、入力される電流Iinvとインバータ過電流閾値が比較され、電流Iinvがインバータ過電流閾値より高くなったときにSET信号をゲート制御部22aに出力する。
図3(a)において、直流リンク電圧Vdcが閾値より低い場合で、電流Iinvがインバータ過電流閾値より高くなり、過電流検出信号が発生すると過電流故障検出部22bからゲート制御部22aに対してSET信号を送信し、同時にゲートイネーブルがSET、カウント値も0となる。これにより、インバータ電流(絶対値)は減少する。インバータ電流の減少により過電流検出信号がなくなると、カウンタ回路22cでは、カウンタ回路調整部25からの調整カウント値1の設定値により、キャリアのカウント値が1になったときゲートイネーブル信号がRESETされ、再度ゲート信号が出力されることでインバータ電流も上昇を開始する。以下同様の動作が繰返される。
図3(b)は、カウンタ回路調整部25において調整値N=3に設定した例を示したものである。電圧Vdcが閾値より高くなった場合、カウンタ回路22cでは、過転流検出信号発生後のキャリアのカウント値は3に設定される。これにより、過転流検出信号が発生してゲートイネーブルがSETされると、カウンタ回路22cは、キャリアの3週目のカウントをした後にRESET信号を発生し、インバータ電流の流れが再開される。
以上実施例1によれば、整流器制御部10でゲインを調整することで直流リンク電圧の上昇を抑制する。また、インバータ制御部20においてカウンタ回路調整部25の調整値Nを任意に調整し、過電流からの復帰後のゲートのリスタート間隔を調整することで、平均的にインバータのフィードバック電流が制御できるので、ゲートデブロックでの直流リンク電圧の上昇を防止することができる。
よって、図1と図2で示す何れか一方側の手段、または両者を組み合わせた手段とすることで、負荷側への過電流に対して装置を停止させることなく負荷への電力供給の継続が可能となるものである。
図4は整流器制御部の他の実施例を示したものである。この実施例ではインバータ電流調整手段19において、移動平均処理前のインバータのフィードバック電流(有効分)の値に対して、ゲイン1からゲイン0の出力の間に、図5で示す反時限特性を有する調整ゲイン値を出力する機能を備えている。なお、図示省略されているが、インバータ電流調整手段19においても、図1と同様に直流リンク電圧監視部とゲイン1と0との切り替え機能を備えている。
図5において、横軸が調整ゲイン値K、縦軸が検出された直流リンク電圧Vdcである。インバータ電流調整手段19は、調整ゲイン値Kを出力するために、直流リンク電圧の過電圧となる2つの電圧閾値、すなわち、閾値レベル上限値OVT-LVL-Uと、閾値レベル下限値OVT-LVL-Lの過電圧閾値を設けて直流リンク電圧Vdcを監視し、直流リンク電圧Vdcが、閾値レベル下限値OVT-LVL-Lより低いときにはゲイン1を出力し、インバータ電流Iinvは移動平均算出部13を経て加算部14に有効分としてフィードバックされる。調整ゲイン値Kは、(OVT-LVL-U−Vdc)/(OVT-LVL-U−OVT-LVL-L)で演算する。
直流リンク電圧Vdcが、閾値レベル下限値OVT-LVL-Lを超えて閾値レベル上限値OVT-LVL-Uの間、調整ゲインの出力特性は、Vdc値に応じて徐々にゲインを減らす方向の反時限特性を持ったフィードバック電流となるような特性としている。フィードバック電流の調整ゲインに反時限特性を持たせたことにより、制御中においてフィードバック電流のゲイン調整中に直流リンク電圧の過電圧を回避している。なお、さらに直流リンク電圧Vdcが上昇して閾値レベル上限値OVT-LVL-Uを超えた場合には、移動平均算出部13を経てフィードバックされるインバータ電流はゼロとなり、以下は図1と同様に電流指令として整流器電流制御手段12に入力される信号はPI制御演算部11bにより算出された信号のみとなる。
以上のように構成されたものにおいて、インバータ電流調整手段19は、その直流リンク電圧監視部での監視において、直流リンク電圧Vdcが閾値レベル下限値OVT-LVL-L以下であれば調整ゲインを1とし、整流器電流制御手段12ではインバータのフィードバック電流信号を維持するため整流器1の負荷であるインバータ2への電力供給の制御応答に追従する。そして直流リンクの電力供給が過剰になると直流リンク電圧は上昇する。
直流リンク電圧監視部では、直流リンク電圧Vdcが閾値レベル下限値OVT-LVL-Lを超えたことを検出したら、直流リンク電圧Vdcに応じて調整ゲインを減少させ、閾値レベル上限値OVT-LVL-U以上では調整ゲインをゼロにすることで、インバータのフィードバック電流信号がゼロとなって整流器制御の直流リンクへの電力供給は抑えられ、閾値以上の直流リンク電圧になることはない。これにより、故障停止することはなく運転継続が可能となる。
この実施例によれば、ゲイン1からゲイン0までの間でフィードバック電流の調整ゲインに反時限特性を持たせたことにより、円滑な制御で閾値以上の直流リンク電圧の上昇抑制が可能となる。他は実施例1と同様の効果が得られる。
1… 整流器
2… インバータ
10… 整流器制御部
11… 直流リンク電圧制御手段
12… 整流器電流制御手段
13… 移動平均算出部
16… 直流リンク電圧監視部
17… インバータ電流調整部
19… インバータ電流調整手段
20… インバータ制御部
21… 出力電圧制御手段
22… 垂下制御手段
25… カウンタ回路調整部

Claims (5)

  1. 交流入力を直流電力に変換する整流器と、
    変換された直流電力を交流電力に変換するインバータと、
    直流リンク電圧を制御する直流リンク電圧制御手段の出力値とインバータの電流検出値の移動平均値との加算値を入力し、加算値と整流器への交流入力の検出電流との偏差をPI演算して整流器の電流制御信号を生成してPWM制御する手段を有する整流器制御部と、
    出力電圧制御手段からの出力電圧指令に基づいてPWM制御し、PWM制御信号を入力し垂下制御を行うためのゲート制御部、過電流故障検出部およびカウンタ回路を有する垂下制御手段を備えたインバータ制御部と、
    を具備した電力変換装置において、
    前記整流器制御部に、直流リンク電圧を監視する直流リンク電圧監視部と監視出力を入力するインバータ電流調整部を設け、
    前記直流リンク電圧監視部は、検出された直流リンク電圧Vdcと予め設定された閾値との比較手段を備え、
    前記インバータ電流調整部は切替え機能部を有し、前記直流リンク電圧監視部での直流リンク電圧Vdcと閾値との比較結果、直流リンク電圧Vdcが閾値より低いときにゲイン1を出力して前記移動平均値に乗算し、直流リンク電圧Vdcが閾値より高いときにゲイン0を出力して前記移動平均値に乗算するよう構成したことを特徴とする電力変換装置の過電流抑制装置。
  2. 前記直流リンク電圧監視部と監視出力を入力するインバータ電流調整部を有するインバータ電流調整手段を設け、
    インバータ電流調整手段は、前記直流リンク電圧Vdcの過電圧となる閾値レベル上限値OVT-LVL-Uと閾値レベル下限値OVT-LVL-Lの2つの電圧閾値を設定し、2つの電圧閾値間で前記直流リンク電圧Vdcに応じて反時限特性を持った調整ゲインを、前記移動平均値に乗算するよう構成したことを特徴とする請求項1記載の電力変換装置の過電流抑制装置。
  3. 交流入力を直流電力に変換する整流器と、
    変換された直流電力を交流電力に変換するインバータと、
    直流リンク電圧を制御する直流リンク電圧制御手段の出力値とインバータの電流検出値の移動平均値との加算値を入力し、加算値と整流器への交流入力の検出電流との偏差をPI演算して整流器の電流制御信号を生成してPWM制御する手段を有する整流器制御部と、
    出力電圧制御手段からの出力電圧指令に基づいてPWM制御し、PWM制御信号を入力し垂下制御を行うためのゲート制御部、過電流故障検出部およびカウンタ回路を有する垂下制御手段を備えたインバータ制御部と、
    を具備した電力変換装置において、
    前記インバータ制御部に、直流リンク電圧を監視する直流リンク電圧監視部と監視出力を入力するカウンタ回路調整部を設け、
    前記直流リンク電圧監視部は、検出された直流リンク電圧Vdcと予め設定された閾値との比較手段を備え、
    前記カウンタ回路調整部は、前記直流リンク電圧監視部での直流リンク電圧Vdcと閾値との比較結果、直流リンク電圧Vdcが閾値より低いとき前記カウンタ回路にカウンタ1の調整値を出力し、直流リンク電圧Vdcが閾値より高いとき前記カウンタ回路に予め設定された任意のカウンタNの調整値を出力し、
    前記インバータの過電流検出時での前記垂下制御手段は、前記カウンタ回路調整部からの調整値入力に対応してゲートイネーブルをSETおよびRESETにしてインバータのスイッチング素子に対しゲートブロック、ゲートでブロック制御を行うよう構成したことを特徴とする電力変換装置の過電流抑制装置。
  4. 交流入力を直流電力に変換する整流器と、
    変換された直流電力を交流電力に変換するインバータと、
    直流リンク電圧を制御する直流リンク電圧制御手段の出力値とインバータの電流検出値の移動平均値との加算値を入力し、加算値と整流器への交流入力の検出電流との偏差をPI演算して整流器の電流制御信号を生成してPWM制御する手段を有する整流器制御部と、
    出力電圧制御手段からの出力電圧指令に基づいてPWM制御し、PWM制御信号を入力し垂下制御を行うためのゲート制御部、過電流故障検出部およびカウンタ回路を有する垂下制御手段を備えたインバータ制御部と、
    を具備した電力変換装置において、
    前記整流器制御部に、直流リンク電圧を監視する直流リンク電圧監視部と監視出力を入力するインバータ電流調整部を設け、
    前記直流リンク電圧監視部は、検出された直流リンク電圧Vdcと予め設定された閾値との比較手段を備え、
    前記インバータ電流調整部は切替え機能部を有し、前記直流リンク電圧監視部での直流リンク電圧Vdcと閾値との比較結果、直流リンク電圧Vdcが閾値より低いときにゲイン1を出力して前記移動平均値に乗算し、直流リンク電圧Vdcが閾値より高いときにゲイン0を出力して前記移動平均値に乗算するよう構成すると共に、
    前記インバータ制御部に、前記直流リンク電圧監視部の監視出力に対応したカウンタ調整値を出力するカウンタ回路調整部を設け、
    前記カウンタ回路調整部は、前記直流リンク電圧監視部での直流リンク電圧Vdcと閾値との比較結果、直流リンク電圧Vdcが閾値より低いときに前記カウンタ回路にカウンタ1の調整値を出力し、直流リンク電圧Vdcが閾値より高いときに前記カウンタ回路に予め設定された任意のカウンタNの調整値を出力し、
    前記インバータの過電流検出時での前記垂下制御手段は、前記カウンタ回路調整部からの調整値入力に対応してゲートイネーブルをSET、及びRESETにしてインバータのスイッチング素子に対しゲートブロック、ゲートデブロック制御を行うよう構成したことを特徴とする電力変換装置の過電流抑制装置。
  5. 前記直流リンク電圧監視部と監視出力を入力するインバータ電流調整部を有するインバータ電流調整手段を設け、
    インバータ電流調整手段は、前記直流リンク電圧Vdcの過電圧となる閾値レベル上限値OVT-LVL-Uと閾値レベル下限値OVT-LVL-Lの2つの電圧閾値を設定し、2つの電圧閾値間で前記直流リンク電圧Vdcに応じて反時限特性を持った調整ゲインを、前記移動平均値に乗算するよう構成したことを特徴とする請求項4記載の電力変換装置の過電流抑制装置。
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