JP6737608B2 - 地盤評価システム、加速度センサ付き既製杭 - Google Patents

地盤評価システム、加速度センサ付き既製杭 Download PDF

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Description

本開示は、地盤評価システム、加速度センサ付き既製杭に関する。
良好な支持層が地盤中の深いところにある場合、地盤中に杭を埋設して構造物を支持する杭基礎が用いられることがある。杭基礎では、一般的に、杭の先端部が良好な支持層に到達する深さまで、杭を地盤中に埋設する。そして、杭を介して構造物の荷重を良好な支持層に伝達することよって、構造物を支持している。
このような杭基礎では、杭の先端部が想定している支持層に到達しているか否かを正確に把握すること(支持層管理)が極めて重要である。この支持層管理は、打込み工法の場合は、いわゆる杭打ち試験を行って杭の貫入量やリバウンド量から杭の動的支持力を算出し、設計以上の支持力が得られているかを確認することで行われている。
また、上述した動的支持力を算出する方法の他に、波動理論に基づいて打込み杭の挙動を解析することにより、杭の支持力等を推定することが行われている。例えば、特許文献1には、杭頭にひずみ計および加速度計を取り付け、杭の打ち込みに伴う変形および波動を計測することで杭の波動理論解析を実施し、杭の支持力等を推定する打込み杭の計測管理システムに関する発明が開示されている。
特開平10−78333号公報 特開2014−157138号公報
ところで、本発明者は、加速度センサを、杭頭ではなく杭の先端部に取り付けることで、杭の打込み時において加速度センサから検出される加速度情報に基づいて、杭の先端部における地盤の性状を精度良く評価できる可能性があることに気が付いた。このアイデアを応用することで、後に詳述するように、杭の先端部に取り付けた加速度センサによって杭の先端部における地盤の性状を適切に評価することで、上述した支持層管理を精度良く行うことが可能となる。また、杭の施工時だけでなく、杭の施工後においても、既製杭の先端部における地盤の性状を評価することが可能となる。
特許文献2には、杭の内部に傾斜計や加速度計などのセンサを取り付ける基礎杭評価システムに関する発明が開示されている。しかしながら、この特許文献2に開示されている発明は、鉄筋コンクリート杭などからなる基礎杭を非破壊検査して健全性を評価するためのシステムであり、打込み杭の支持層管理に適用されるシステムではない。また、杭の先端部にセンサを取り付けることについても開示されていない。
本発明は、上述したような従来技術の背景の下になされた発明であって、その目的とするところは、既製杭の先端部における地盤の性状を精度良く評価することが出来る地盤評価システムおよび加速度センサ付き既製杭を提供することにある。
(1)本発明の一実施形態にかかる地盤評価システムは、
先端部に加速度センサが取り付けられた既製杭と、
前記加速度センサで検出される加速度情報に基づいて、前記先端部における地盤の性状を評価する評価装置と、を備える。
上記(1)に記載の実施形態にかかる地盤評価システムによれば、既製杭の先端部に加速度センサが取り付けられている。このため、例えば、既製杭を地盤中に打ち込む際に、その先端部における加速度情報(振動波形)を加速度センサによって精度良く検出することができる。そして、この検出した加速度情報(振動波形)を評価装置によって分析することで、先端部における地盤の性状を評価することが出来る。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載の地盤評価システムにおいて、上記既製杭の外径をDとした場合に、加速度センサは、既製杭の先端から2D以内の範囲に位置するように、既製杭に取り付けられている。
杭の先端部が良好な支持層内に根入れされる支持杭では、地盤の性状、構造物の種類、及び建築または土木などの分野の違いによっても異なるが、少なくとも杭の外径程度は支持層内に根入れされるのが一般的である。
したがって、上記(2)に記載の実施形態によれば、加速度センサが、支持層内に根入れされる部分に位置するように、既製杭に取り付けられる。このため、既製杭の先端部の地盤の性状、特に支持層の性状を精度良く把握することが出来る。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)に記載の地盤評価システムにおいて、上記加速度センサは、既製杭の先端部の内部に打設されたコンクリート内に埋設されている。
上記(3)に記載の実施形態によれば、加速度センサを既製杭の先端部に堅固に取り付けることが出来る。このため、例えば既製杭を打ち込む際に、加速度センサが外れてしまうような事態を回避することが出来る。また、既製杭の製造工程中に加速度センサを取り付ける必要がなく、一般に流通している既製杭に対して後付けで加速度センサを取り付けることが出来るため、製造性に優れている。
(4)幾つかの実施形態では、上記(3)に記載の地盤評価システムにおいて、上記コンクリートは、既製杭の内周壁に固定されたアンカー部材と一体的に打設されている。
上記(4)に記載の実施形態によれば、既製杭の内周壁に固定されたアンカー部材によって、コンクリートと既製杭とが堅固に一体化される。このため、例えば既製杭を打ち込む際に、加速度センサが埋設されているコンクリートが移動したり破損したりするのを防ぐことが出来る。これにより、既製杭の先端部と加速度センサとが堅固に一体化されることとなり、既製杭の先端部に作用する加速度を精度良く検出することが出来る。
(5)本発明の一実施形態にかかる加速度センサ付き既製杭は、
既製杭と、
前記既製杭の内部に取り付けられた加速度センサと、を備え、
前記加速度センサは、前記既製杭の前記先端部の内部に打設されたコンクリート内に埋設されている。
上記(5)に記載の実施形態によれば、加速度センサが既製杭の先端部に堅固に取り付けられた加速度センサ付き既製杭を提供することが出来る。このため、例えば加速度センサ付き既製杭を打ち込む際に、加速度センサが外れてしまうような事態を回避することが出来る。また、既製杭の製造工程中に加速度センサを取り付ける必要がなく、一般に流通している既製杭に対して後付けで加速度センサを取り付けることが出来るため、製造性に優れている。
本発明の少なくとも一つの実施形態によれば、既製杭の先端部における地盤の性状を精度良く評価することが出来る地盤評価システムおよび加速度センサ付き既製杭を提供することが出来る。
本発明の一実施形態にかかる地盤評価システムを示した概略構成図である。 本発明の一実施形態にかかる評価装置の機能を説明するためのブロック図である。 図3の(a)は、振動波形の一例を示した図、図3の(b)は、振動波形を周波数解析した結果の一例を示した図である。 本発明の一実施形態にかかる既製杭(加速度センサ付き既製杭)の先端部における拡大断面図である。 本発明の一実施形態にかかる既製杭(加速度センサ付き既製杭)の先端部における拡大断面図である。 図5に示した既製杭(加速度センサ付き既製杭)の先端部おけるA−A断面図である。 本発明の一実施形態にかかる既製杭(加速度センサ付き既製杭)の先端部における拡大断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」および「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
また、以下の説明において、同じ構成には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する場合がある。
図1は、本発明の一実施形態にかかる地盤評価システムを示した概略構成図である。図2は、本発明の一実施形態にかかる評価装置の機能を説明するためのブロック図である。図3の(a)は、振動波形の一例を示した図、図3の(b)は、振動波形を周波数解析した結果の一例を示した図である。図4、図5、及び図7は、本発明の一実施形態にかかる既製杭(加速度センサ付き既製杭)の先端部における拡大断面図である。図6は、図5に示した既製杭(加速度センサ付き既製杭)の先端部おけるA−A断面図である。
なお、図1では、既製杭10(加速度センサ付き既製杭10A)が、施工地盤GLから地盤中に打ち込まれることで、その先端部11が地層G1、地層G2、地層G3を順に貫通して、良好な支持層GSに到達するまでの過程を概念的に示している。
本発明の一実施形態にかかる地盤評価システム1は、図1及び図3、4に示したように、先端部11に加速度センサ22が取り付けられた既製杭10(加速度センサ付き既製杭10A)と、加速度センサ22で検出される振動波形などの加速度情報に基づいて、先端部11における地盤の性状(先端部11が位置している地層Gnの性状)を評価する評価装置30と、を備えている。
既製杭10は、工場などで製作されてから施工現場へ搬送され、地盤中に埋設される既製の杭である。この点、施工現場において地盤中に掘削した穴に鉄筋コンクリートを打設して製作される場所打ち杭とは区別される。既製杭10は、円筒形状を有している。また、図4及び図5に示すように、既製杭10の先端には円錐状の先端ビット14が装着されている。
本発明において、既製杭10の種類は特に限定されず、一般に用いられている、鉄筋コンクリート杭(RC杭)、プレストレストコンクリート杭(PC杭)、高強度プレストレストコンクリート杭(PHC杭)、鋼管杭、外郭鋼管付コンクリート杭(SC杭)などが含まれる。図示した実施形態では、既製杭10は、PHC杭からなる。
加速度センサ22は、物体の加速度を計測するためのセンサである。図示した実施形態では、加速度センサ22は、検出装置20のケース24内に配置された状態で、既製杭10の先端部11に取り付けられている。そして、既製杭10と一体となって挙動し、既製杭10の先端部11に作用する加速度を検出するように構成されている。
評価装置30は、加速度センサ22で検出される加速度情報(振動波形)に基づいて、先端部11における地盤の性状を評価するための装置である。本実施形態の評価装置30は、図2に示したように、増幅器31、A/Dコンバータ32、記憶部33、評価部34、出力部35を有している。
増幅器31は、加速度センサ22が出力する振動波形を所定のゲインで増幅させるための装置である。
A/Dコンバータ32は、増幅器31で増幅された信号(アナログ信号)を、デジタル信号に変換するための装置である。
記憶部33は、デジタル化された振動波形を記憶するためのものである。また、記憶部33は、後述する評価部34によって実施された解析結果についても記憶するように構成されてもよい。
評価部34は、記憶部33に記憶された振動波形に関するデータに基づいて、先端部11における地盤の性状(先端部11が埋設されている付近における地層の性状)を評価するためのものである。
幾つかの実施形態では、評価部34は、横軸に時間、縦軸に加速度を表示した振動波形データV(図3の(a)を参照)の内、先端部11が位置している地層Gn(例えば良好な支持層であるGS)における振動波形データVSに対して周波数解析を実施する。図3の(b)に、その周波数解析の結果の一例を示す。そして、評価部34は、周波数解析の結果(例えばピーク周波数の値やピーク周波数におけるパワースペクトル密度の大きさなど)に基づいて、地層GSの性状を評価する。この際、記憶部33には、過去の施工実績などから作成された、周波数解析の結果と地盤の性状との関係に関するデータ(実績データ)が格納されていてもよい。そして、評価部34は、周波数解析の結果を実績データに照合することで、先端部11が位置している地層Gnの性状を評価するように構成されてもよい。
また、幾つかの実施形態では、評価部34は、検出される加速度の大きさやその積分値(速度)に基づいて、先端部11が位置している地層Gnの性状を評価するように構成されてもよい。
出力部35は、記憶部33に記憶された振動波形や評価部34における評価結果をディスプレイやプリンタなどの表示手段に出力するものである。
加速度センサ22で検出された振動波形は、無線または有線の通信手段によって評価装置30に送信される。図示した実施形態では、検出装置20の無線通信部23(図4及び図5を参照)から第1中継器26までは無線によって送信されている。第1中継器26から第2中継器28までは通信線27を介して送信されている。第2中継器28から評価装置30までは無線によって送信されている。
このように構成される本発明の一実施形態にかかる地盤評価システム1によれば、既製杭10の先端部11に加速度センサ22が取り付けられている。このため、例えば、既製杭10を地盤中に打ち込む際に、その先端部11における加速度情報(振動波形)を加速度センサ22によって精度良く検出することができる。そして、この検出した加速度情報(振動波形)を評価装置30によって分析することで、先端部11における地盤の性状を評価することが出来るようになっている。
したがって、例えば、既製杭10の先端部11が良好な支持層まで到達したか否かを判定することも可能となる。したがって、従来のいわゆる杭打ち試験による支持層管理を行う場合と比べても、支持層管理を精度良く行うことが可能となる。
上記について補足すると、加速度センサ22を杭頭12に取り付けた場合には、加速度センサ22で検出される振動波形には、杭の先端部11から反射して戻ってきた振動波形の他にも、様々な振動波形(ノイズ)が重畳していると考えられる。このため、杭頭12に加速度センサ22を取り付ける方法では、杭の先端部11における地盤の性状を正確に把握するには精度が不十分である。この点、上述した実施形態にかかる地盤評価システム1によれば、上述したように、既製杭10の先端部11に加速度センサ22が取り付けられる。このため、先端部11における地盤の性状を精度良く評価することが出来るようになっている。
また、上述した実施形態にかかる地盤評価システム1によれば、打込み工法だけでなく、埋込み工法によって地盤中に埋設された既製杭10に対しても、その先端部11における地盤の性状を評価することが出来る。埋込み工法とは、オーガまたはロッド等の掘削装置で所定の深度まで地盤を掘削後、その掘削孔に既製杭10を建込み・挿入する工法である。このような埋込み工法によって地盤中に埋設された既製杭10に対して、例えば、地上に設置した起振機などにより地盤に振動を加え、この振動を加速度センサ22で検出することにより、先端部11における地盤の性状を評価することが出来る。
また、上述した実施形態にかかる地盤評価システム1によれば、杭の施工時だけでなく、杭の施工後においても、既製杭10の先端部11における地盤の性状を評価することも出来る。この場合、例えば、地上に設置した起振機などにより地盤に振動を加え、この振動を加速度センサ22で検出することにより、既製杭10の先端部11における地盤の性状を評価することが出来る。よって、既製杭10の先端部11が良好な支持層GSに到達しているか否かについて、施工後に確認することが出来る。
また、上述した実施形態にかかる地盤評価システム1によれば、杭の施工後において、既製杭10の健全性を評価することも出来る。この場合、例えば、地上に設置した起振機などにより既製杭10の杭頭12に振動を加え、この振動を既製杭10の先端部11に取り付けられている加速度センサ22で検出することにより、既製杭10におけるひび割れの有無などの健全性を評価することが出来る。
また、上述した実施形態にかかる地盤評価システム1によれば、地震が発生した場合に、既製杭10の先端部11に作用した地震力を加速度センサ22によって直接的に検出することが出来る。一方、このような加速度センサ22が既製杭10の先端部11に取り付けられていない場合には、地表における揺れの大きさから、地盤中に埋設されている既製杭10に作用した地震力を推定しなければならず、先端部11に作用した地震力を精度良く把握することが困難である。よって、このような実施形態によれば、既製杭10の先端部11に取り付けられた加速度センサ22の検出値を基にして、地震による既製杭10の損傷の有無及びその程度を精度良く解析することが可能となる。
幾つかの実施形態では、図4、図5、及び図7に示したように、既製杭10の外径をDとした場合に、加速度センサ22は、既製杭10の先端11aから2D以内の範囲に位置するように、既製杭10に取り付けられている。
杭の先端部11が良好な支持層内に根入れされる支持杭では、地盤の性状、構造物の種類、工法の種類、及び建築または土木などの分野の違いによっても異なるが、少なくとも杭の外径Dの2〜4倍程度は支持層内に根入れされるのが一般的である。
したがって、このような実施形態によれば、加速度センサ22が、支持層内に根入れされる部分に位置するように、既製杭10に取り付けられる。このため、既製杭10の先端部11の地盤の性状、特に支持層Gsの性状を精度良く把握することが出来るようになっている。
幾つかの実施形態では、図4及び図5に示したように、加速度センサ22は、既製杭10の先端部11の内部に打設されたコンクリート40内に埋設されている。
すなわち、本実施形態の既製杭10は、既製杭の内部に取り付けられた加速度センサ22を備える加速度センサ付き既製杭10Aとして構成されている。
図示した実施形態では、先端部11の内部であって、内周壁10aで囲まれている空間に、コンクリート40が充填されている。そして、このコンクリート40の内部には、検出装置20のケース24が埋設されている。ケース24の内部には、加速度センサ22が収容されている。加速度センサ22は、ケース24に対して強固に固定されており、既製杭10と一体となって挙動するようになっている。
また、図示した実施形態では、ケース24の内部に、無線通信部23およびバッテリ21が収容されている。無線通信部23は、上述した第1中継器26(図1参照)に対して加速度センサ22で検出された振動波形を送信するためのものである。バッテリ21は、加速度センサ22及び無線通信部23に対して、その駆動用の電力を供給するための装置である。バッテリ21は、加速度センサ22によって振動波形を検出する全期間に亘って、加速度センサ22及び無線通信部23に対して電力を供給する必要がある。したがって、例えば、加速度センサ22を支持層管理だけの目的で利用する場合は、施工期間の間だけ加速度センサ22及び無線通信部23に対して電力を供給できる程度の容量のバッテリ21を準備すればよい。一方、施工後も継続して加速度センサ22及び無線通信部23に対して電力を供給する場合は、地上から電力線(不図示)を延ばしてバッテリ21と接続し、バッテリ21に対して充電可能に構成すればよい。
また、ケース24の上方には、コンクリート40の上面40aよりも上方に突出し、既製杭10の内部空間10sとケース24とを連通する連通管部25が形成されている。無線通信部23から送信される信号は、この連通管部25によって形成される連通空間25a及び内部空間10sを通過して、第1中継器26に送信されるようになっている。また、通信を有線で行う場合の通信線(不図示)や、バッテリ21に対して電力を供給するための電力線(不図示)なども、この連通空間25a及び内部空間10sを通過するように設置される。
このような実施形態によれば、加速度センサ22を既製杭10の先端部11に堅固に取り付けることが出来る。このため、例えば既製杭10を打ち込む際に、加速度センサ22が外れてしまうような事態を回避することが出来る。また、既製杭10の製造工程中に加速度センサ22を取り付ける必要がなく、一般に流通している既製杭10に対して後付けで加速度センサ22を取り付けることが出来るため、製造性に優れている。
幾つかの実施形態では、図5及び図6に示したように、コンクリート40は、既製杭10の内周壁10aに固定されたアンカー部材42と一体的に打設されている。
図示した実施形態では、アンカー部材42は、例えば異形鉄筋などの棒状の部材であって、その基端部が既製杭10の内周壁10aに打ち込まれることで、内周壁10aに対して固定されている。図6に示したように、アンカー部材42は、周方向に間隔を置いて複数固定されている。また、アンカー部材42は、既製杭10が鋼管杭の場合には、例えば溶接によって内周壁10aに固定されてもよい。
このような実施形態によれば、既製杭10の内周壁10aに固定されたアンカー部材42によって、コンクリート40と既製杭10とが堅固に一体化される。このため、例えば既製杭10を打ち込む際に、加速度センサ22が埋設されているコンクリート40が移動したり破損したりするのを防ぐことが出来る。これにより、既製杭10の先端部11と加速度センサ22とが堅固に一体化されることとなり、既製杭10の先端部11に作用する加速度を精度良く検出することが出来る。
幾つかの実施形態では、図6に示したように、周方向に間隔を置いて固定されている複数のアンカー部材42は、例えば異形鉄筋などからなる、周方向に延在するフープ筋44と連結されている。そして、コンクリート40は、これら複数のアンカー部材42およびフープ筋44と一体的に打設されている。これにより、コンクリート40と既製杭10とをより堅固に一体化することが出来る。
以上、本発明の好ましい形態について説明したが、本発明は上記の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない範囲での種々の変更が可能である。
例えば、上述した実施形態では、打込み工法によって既製杭10を地盤中に埋設する場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されず、埋込み工法によって既製杭10を地盤中に埋設する場合にも適用することができる。
埋込み工法によって既製杭10を地盤中に埋設する場合には、図4及び図5に示したような先端部11の構造に替えて、図7に示したような先端部11の構造を採用することができる。図7に示した先端部11では、既製杭10の内周壁10aに、バッテリ21、加速度センサ22、無線通信部23を収容したケース24が固定されている。これにより、既製杭10の先端部11に加速度センサ22が取り付けられている。
このような実施形態によれば、先端部11が閉塞しておらず、内部空間10Sが杭頭12から先端11aまで連続的に形成されている。このため、既製杭11の埋設時に、内部空間10Sにオーガ―などを挿通させることが可能となる。
また、例えば、上述した実施形態では、既製杭10の先端部11が良好な支持層GSに根入れされる支持杭の場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されない。既製杭10の先端部11が良好の支持層GSに根入れされず、既製杭10の周面摩擦力によって構造物を支持する摩擦杭にも適用することが出来る。
1 地盤評価システム
10 既製杭
10A 加速度センサ付き既製杭
10s 内部空間
10a 内周壁
11 先端部
11a 先端
12 杭頭
14 先端ビット
20 検出装置
21 バッテリ
22 加速度センサ
23 無線通信部
24 ケース
25 連通管部
25a 連通空間
26 第1中継器
27 通信線
28 第2中継器
30 評価装置
31 増幅器
32 コンバータ
33 記憶部
34 評価部
35 出力部
40 コンクリート
40a 上面
42 アンカー部材
44 フープ筋

Claims (3)

  1. 製杭と、
    前記既製杭の先端部の内周壁に固定されたケースに収容された加速度センサと、
    前記加速度センサで検出される加速度情報に基づいて、前記先端部における地盤の性状を評価する評価装置と、を備え
    前記既製杭は、先端が閉塞しておらず、内部空間が杭頭から先端まで連続的に形成されていることを特徴とする地盤評価システム。
  2. 前記既製杭の外径をDとした場合に、
    前記加速度センサは、前記既製杭の先端から2D以内の範囲に位置するように、前記既製杭に取り付けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の地盤評価システム。
  3. 既製杭と、
    前記既製杭の先端部の内周壁に固定されたケースに収容された加速度センサと、を備え、
    前記既製杭は、先端が閉塞しておらず、内部空間が杭頭から先端まで連続的に形成されていることを特徴とする加速度センサ付き既製杭。
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