JP6737035B2 - 金属電着用陰極板及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属電着用陰極板及びその製造方法に関する。
従来より、ニッケルメッキのアノード原料として供せられる電気ニッケルは、アノード保持具となるチタンバスケット内に入れられ、ニッケルメッキ槽内に吊るされて使用されている。このとき、アノード原料である電気ニッケルとしては、陰極板に電着された板状の電気ニッケルを切断して小片状としたものを使用していた。
しかしながら、小片状の電気ニッケルは、角部が鋭いためチタンバスケットへ投入する際の取り扱いが困難であった。また、その小片状の電気ニッケルは、チタンバスケットに投入後に角部がチタンバスケットの網目に引っ掛っていわゆる棚吊りを起こし、チタンバスケット内での充填状態が変化して、メッキむらの発生要因となる場合があった。
そこで、角部の取れた丸みのある小塊状(ボタン状)の電気ニッケルの使用が提案されている。小塊状の電気ニッケルは、例えば、複数の円形状の導電部を等間隔に配列している陰極板を用いて、電解によりその導電部にニッケルを析出させた後、導電部から電着したニッケルを剥ぎ取ることにより製造することができる。このような方法によれば、1枚の陰極板から複数の小塊状の電気ニッケルを効率的に製造することができる。
図5は、小塊状の電気ニッケルの製造に用いられる従来の陰極板の一例を示す図である。陰極板11は、平板状の金属板12上に導電部12aとなる箇所を残して非導電膜13でマスキングが施されており、陰極板11では、導電部12aが凹部となって、非導電膜13が凸部となっている。このような陰極板11を用いることで、その導電部12aに適度な大きさのニッケルを電着させ、小塊状の電気ニッケルを製造する。
陰極板11のように、金属板12上に非導電膜13を形成する方法としては、例えば、図6(a)に示すように、平板状の金属板12上に、エポキシ樹脂等の熱硬化性の非導電性樹脂をスクリーン印刷法により塗布して加熱することで所望のパターンを有する非導電膜13を形成する方法がある(特許文献1、2参照)。なお、図6(b)は、非導電膜13を形成した陰極板11を用いてニッケル(電気ニッケル)14を導電部12aに電着析出させた状態を示すものである。陰極板11では、ニッケル14が導電部12aから電着析出しはじめ、厚さ(縦)方向だけではなく平面(横)方向にも成長し、非導電膜13の上部にも盛り上がった状態となる。
また、例えば、図7(a)に示すように、金属板22上に、感光性の非導電性樹脂を塗布し、露光及び現像により導電部22aに相当する箇所の非導電性樹脂を除去して、所望のパターンを有する非導電膜23を形成する方法も提案されている。なお、図7(b)は、非導電膜23を形成した陰極板21を用いてニッケル(電気ニッケル)24を導電部22aに電着析出させた状態を示すものである。陰極板21においても、ニッケル24は、導電部22aから電着析出しはじめ、厚さ方向だけではなく平面方向にも成長していく。
さらに、導電部となる複数のスタッドが等間隔に複数配列されるように組み込まれた金属の構造体の周囲を射出成形法により絶縁性樹脂で固めることによって、非導電部を構成する陰極板を製造する方法も提案されている(特許文献3参照)。
特公昭51−036693号公報 特開昭52−152832号公報 特公昭56−029960号公報
さて、上述したような陰極板を用いて小塊状の電気ニッケルの製造する場合、陰極板に形成される非導電膜(非導電部)の寿命が長いこと、その非導電膜が欠落(劣化)した場合でも容易に整備可能であることが要求される。
図6(a)に示したように、金属板12に非導電性樹脂をスクリーン印刷により塗布して非導電膜13を形成した場合、非導電膜13の膜厚は、導電部12aに近づくにしたがって徐々に薄くなるため、導電部12aとの境界で非常に薄くなる。このような非導電膜13の膜厚の変化は、非導電性樹脂の塗布量、非導電性樹脂の粘性及び粘性の温度特性、非導電性樹脂の硬化温度、金属表面の表面粗さや表面自由エネルギー等に依存する。そのため、非導電膜13の膜厚は、導電部12aとの境界で非常に薄くなる。
上述したように、図5、図6に示すような陰極板11を用いて小塊状の電気ニッケルを製造すると、ニッケル14は、導電部12aから電着析出しはじめ、縦方向だけでなく横方向にも成長するため、徐々に非導電膜13の上にも盛り上がった状態となる。そのため、導電部12aとの境界近傍に形成される薄い非導電膜13の部分においては、電解液の浸透により金属板12との密着性が低下しやすくなるとともに、ニッケル14の電着時の応力やその電気ニッケルの剥ぎ取り時の衝撃によって欠落しやすくなる。また、一度、非導電膜13の欠落が発生すると、その周辺の非導電膜13が金属板12の表面から浮き上がるため、その間隙にさらに電解液が侵入しやすくなり、その結果、引き続きニッケルを電着させようとすると、金属板12の表面から浮き上がった非導電膜13の間隙に電解液が潜り込んでニッケル14が電着する。そして、その間隙に潜り込んで電着したニッケル14を剥ぎ取ろうとすると、ニッケル14が噛み込んでいる非導電膜13をさらに欠落させてしまう。
このように、従来の陰極板11においては、連鎖的に非導電膜13の欠落が発生し、欠落部分が広がっていくと隣接する導電部12aから成長したニッケル14同士が連結しやすくなり、所望の形状の電気ニッケルを得ることができず、不良品となる。したがって、非導電膜13の欠落が発生する前に、すべての非導電膜13を剥ぎ取り、再度非導電膜3を形成して陰極板11を整備する必要が生じる。しかしながら、実際には、数回から10回未満程度のニッケルの電着を行った段階で陰極板11の整備を行う必要が生じてしまい、生産性が低下するばかりか整備コストも増大する。
一方、図7(a)に示したように、感光性の非導電性樹脂を用いて露光及び現像により非導電膜23を形成した陰極板21では、均一な膜厚に非導電膜23を形成することができる。しかしながら、電着後にニッケル24を剥ぎ取る際に、そのニッケル24が凸部を構成する非導電膜23の段差に引っ掛かり、その非導電膜23に大きな衝撃が加わりやすくなるため、やはり非導電膜23の欠落が発生してしまう。
ところが、上述した陰極板11、21の非導電膜13、23には、寸法安定性、耐薬品性、絶縁性が高い等の理由から、エポキシ樹脂が多用されている。そのため、上述したように、陰極板11、21の整備のために、エポキシ樹脂よりなる非導電膜13、23を剥ぎ取る場合には、熱濃硫酸等の危険な薬品を使用することが必要となる。エポキシ樹脂よりなる非導電膜13、23は、サンドブラストやウオータージェットにより機械的に剥離することも可能であるが、剥離時間に多くの時間を要する。このようなことから、非導電膜13、23の欠落が進んでも、陰極板11、21の整備を行うことは容易ではなかった。
なお、特許文献3のように射出成形により非導電部を構成する方法では、形成される非導電部の寿命は長くなるものの、陰極板それ自体の製造コストが高くなり、非導電部が劣化した場合の陰極板の整備が困難である。
本発明は、このような従来の事情に鑑み、簡易な整備で繰り返し使用可能な金属電着用陰極板及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上述した解題を解決するために鋭意検討を重ねた。その結果、金属板に突起部を設けて導電部とし、突起部以外の金属表面に非導電膜を設け、かつその非導電膜を絶縁層と保護層との積層構造にすることで、簡易な整備で繰り返し使用可能になることを見出し、本発明を完成するに至った。
(1)本発明の第1の発明は、少なくとも一方の表面に複数の円盤状の突起部が配列している金属板と、前記金属板の突起部以外の表面に形成される非導電膜とを有し、前記非導電膜は、厚みが60μm以上である絶縁層と、前記絶縁層を保護する保護層とを含む、金属電着用陰極板である。
(2)本発明の第2の発明は、第1の発明において、前記非導電膜の保護層は、アルカリ水溶液で剥離可能なレジスト樹脂からなる、電気ニッケル製造用陰極板である。
(3)本発明の第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記非導電膜は、隣接する前記突起部の中心間を通る位置における最小膜厚が前記突起部の高さと同一以上である、金属電着用陰極板である。
(4)本発明の第4の発明は、第1乃至第3のいずれかの発明において、前記非導電膜の絶縁層は、エポキシ系樹脂からなる、金属電着用陰極板である。
(5)本発明の第5の発明は、第1乃至第4のいずれかの発明において、前記突起部の高さは、100μm以上1000μm以下である、金属電着用陰極板である。
(6)本発明の第6の発明は、第1乃至第5のいずれかの発明において、隣接する前記突起部の中心間を通る位置における前記非導電膜の最小膜厚と、前記突起部の高さとの差は、200μm以下である、金属電着用陰極板である。
(7)本発明の第7の発明は、第1乃至第6のいずれかの発明において、前記金属板は、チタン又はステンレス鋼からなる、金属電着用陰極板である。
(8)本発明の第8の発明は、第1乃至第7のいずれかの発明において、メッキ用電気ニッケルの製造に使用される、金属電着用陰極板である。
(9)本発明の第9の発明は、金属電着用陰極板の製造方法であって、金属板の少なくとも一方の表面に、複数の円盤状の突起部を形成する第1工程と、前記金属板の突起部以外の表面に、絶縁層を形成する第2工程と、前記絶縁層上に保護層を形成し、前記絶縁層と前記保護層とからなる非導電膜を形成する第3工程と、を有する、製造方法である。
本発明によれば、簡易な整備で繰り返し使用可能な金属電着用陰極板及びその製造方法を提供することを目的とする。
陰極板の構成を示す平面図である。 陰極板の構成を示す要部拡大断面図であり、(a)はニッケル電着前の陰極板の状態を説明する要部拡大断面図、(b)はニッケル電着後の陰極板の状態を説明する要部拡大断面図である。 非導電膜の膜厚が小さい場合の陰極板の構成を示す要部拡大断面図であり、(a)はニッケル電着前の陰極板の状態を説明する要部拡大断面図、(b)はニッケル電着後の陰極板の状態を説明する要部拡大断面図である。 陰極板の製造方法を説明する要部拡大断面図であり、(a)は第1工程を説明する要部拡大断面図、(b)は第2工程を説明する要部拡大断面図、(c)は第3区尾亭を説明する要部拡大断面図である。 従来の陰極板の構成を示す平面図である。 従来の陰極板の構成を示す要部拡大断面図であり、(a)はニッケル電着前の陰極板の状態を説明する要部拡大断面図であり、(b)はニッケル電着後の陰極板の状態を説明する要部拡大断面図である。 従来の陰極板の構成を示す要部拡大断面図であり、(a)はニッケル電着前の陰極板の状態を説明する要部拡大断面図であり、(b)はニッケル電着後の陰極板の状態を説明する要部拡大断面図である。
以下、本発明の金属電着用陰極板を、電気ニッケルの製造に使用される金属電着用陰極板に適用した実施形態(以下、「本実施の形態」という)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜変更することができる。
<1.金属電着用陰極板>
(1)陰極板の構成
本実施の形態に係る陰極板1は、図1に示すように、複数の円盤状の突起部2aが配列している金属板2と、金属板2の突起部2a以外の表面に形成される非導電膜3とを有する。陰極板1は、後述するように、例えばニッケルを含む電解液や陽極を収容する電解槽内に吊下げ部材5により吊下げられて使用され、その表面に所望とする形状のニッケルを電着析出させる。
[金属板]
金属板2は、図1及び図2(a)に示すように、平板状の金属の板であり、複数の円盤状の突起部2aを有する。ここで、金属板2において、突起部2a以外の表面を、突起部2aに対して「平坦部2b」という。また、「突起部の高さX」は、金属板2における平坦部2bの表面からの突出高さとする。
なお、図2では、金属板2の一方の面に突起部2aを有する例を示しているが、金属板2は、両方の面に突起部2aを有してもよい。
金属板2の大きさは、特に限定されず、所望の電気ニッケルの大きさや数に応じて適宜選択されればよいが、例えば、一辺100mm以上、2000mm以下の矩形状の大きさとすることができる。また、金属板2の厚みとしては、突起部2aを一方の表面に設ける場合には、例えば、1.5mm以上、5mm以下程度であることが好ましく、突起部2aを両方の表面に設ける場合には、例えば、3mm以上、10mm以下程度であることが好ましい。金属板2の厚みが過小であると、突起部2aと平坦部2bとによって反りが生じやすくなる傾向がある。また、金属板2の厚みが過大であると、金属板2の重量が増大して取り扱いが困難になる。
金属板2の材質としては、使用する電解液による腐食が小さく、ニッケル等の電着物とゆるい接着しか形成しない金属であれば特に限定されないが、チタン、ステンレス鋼が好ましく挙げられる。
金属板2において、複数の円盤状の突起部2aは、その表面が後述する非導電膜3から露出して導電部としての機能を果たすとともに、非導電膜3が所定の厚みをもって成膜されるべく、隣接する突起部2aによって凹状の段差を形成する。以下、突起部2aのうち、非導電膜3から露出する面を「導電部2c」ということがある。導電部2cでは、電解処理によりニッケル4を電着析出する。
円盤状の突起部2aの大きさは、所望の電気ニッケルの大きさに応じて適宜設定されればよいが、その直径としては、例えば、5mm以上、30mm以下とすることができる。また、突起部2aの高さXは、50μm以上、1000μm以下であることが好ましく、100μm以上、500μm以下であることがより好ましい。突起部2aの高さXが過小であると、金属板2の平坦部2b上に形成される非導電膜3の膜厚が不十分となり、ニッケル4の電着時の応力やその電気ニッケルの剥ぎ取り時の衝撃によって欠落しやすくなる。一方、突起部2aの高さXが過大であると、例えばスクリーン印刷で非導電膜を形成するとき、塗布回数が多くなり生産性が低下する。また、その高さXが過大であると、突起部2a加工時に金属板2の歪が生じやすくなり、金属板2が反りやすくなるため、非導電膜3の形成が困難になる。なお、金属板2の歪による影響を小さくするため、金属板2の厚みを厚くすることも可能であるが、金属板2の重量が増大して取り扱いが困難になる。
また、金属板2の表面、すなわち、金属板2における円盤状の突起部2aの表面には、サンドブラストやエッチングにより細かい凹凸を設けてもよい。これにより、突起部2aに電着したニッケル4が電解処理中に脱落することなく、適度な衝撃で剥ぎ取ることができる。この場合、後述する非導電膜3の膜厚は、金属板2の最大表面粗さRzの2倍以上であることが好ましい。非導電膜3の膜厚が金属板2の最大表面粗さRzの2倍より小さいと、非導電膜3のピンホールや絶縁不良部分の発生が懸念される。
[非導電膜]
非導電膜3は、図2に示すように、金属板2における突起部2a以外の表面である平坦部2b上に形成され、これにより、金属板2上に複数配列している突起部2aの表面、すなわち導電部2cが露出された状態となる。そして、このような金属板2の導電部2cにニッケル4が電着析出することにより、そのニッケル4は小塊状の形状に個々に分割されて形成される。
ところで、非導電膜3は、図2(a)に示すように、厚みが60μm以上の絶縁層3aと、絶縁層3aを保護する保護層3bとを含んだ積層構造となっており、その保護層3bが最表面となっている。なお、絶縁層3aと保護層3bとの間には、その他に任意の層が含まれていてもよい。以下、絶縁層3aと保護層3bについて説明する。
(絶縁層)
絶縁層3aは、絶縁性を有する層である。絶縁層3aを構成する材料としては、絶縁性を有するものであれば特に限定されないが、使用する電解液による腐食が小さく、金属板2との密着性が高い材料であることが好ましい。例えば、さらに成膜が容易であるという観点から、熱硬化樹脂又は光硬化(紫外線硬化等)樹脂により構成することが好ましく、具体的には、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂等の絶縁樹脂が挙げられる。
絶縁層3aは、隣接する突起部2aによって形成された凹状の段差を有する平坦部2b上に形成されるため、所定の厚みをもって形成されることになる。絶縁層3aの厚みは、60μm以上である。また、その絶縁層3aの厚みは、100μm以上であることが好ましく、200μm以上であることがより好ましい。絶縁層3aの厚みが60μm未満であると、絶縁層3aにピンホールが発生してしまい、絶縁性を確保しにくくなる傾向がある。一方で、絶縁層3aの厚みが過大であると、突起部2aの高さXを超えることになり、保護層3bを成膜しにくくなる。なお、絶縁層3aの厚みの上限値は、後述する保護層3bの厚みとの関係で適宜設定することが好ましいが、例えば800μm以下とすることが好ましい。
(保護層)
保護層3bは、絶縁層3a上に形成され、ニッケル4の電着時の応力や電気ニッケルの剥ぎ取り時の衝撃から絶縁層3aを保護する機能を有する。
保護層3bは、非導電膜3において絶縁層3a上に積層される層であり、陰極板1の表面に露出して電着したニッケル4とも接触する。そのため、保護層3bは、ニッケル14の電着時の応力や電気ニッケルの剥ぎ取り時の衝撃を受け、劣化又は欠落が生じやすくなることが予想される。このことから、保護層3bにおいては、下層の絶縁層3aの露出が大きくなる前に再塗布することが好ましく、その点で保護層3bを構成する材料としては、必要に応じて絶縁層3aから剥ぎ取りやすい材料とすることが好ましい。
具体的には、保護層3bは、アルカリ水溶液で剥離可能なレジスト材料により構成することが好ましい。アルカリ水溶液で剥離可能なレジスト材料は、熱硬化又は光硬化(紫外線硬化等)による成膜が容易であるとともに、必要に応じて剥離が容易であることから、陰極板1の整備が容易となる。
アルカリ水溶液で剥離可能なレジスト材料としては、めっきレジストとして上市されているものを用いることができ、例えば、瓦応化学工業社製PLAS FINE PER−3000、PETERS社製SD2149SIT−HSが挙げられる。
保護層3bの厚みは、特に限定されないが、30μm以上であることが好ましい。また、50μm以上400μm以下であることがより好ましく、60μm以上、200μm以下であることが特に好ましい。保護層3bの厚みが過小であると、絶縁層3aを保護することができず、絶縁層3aの整備が必要となって陰極板1の繰り返し使用が困難となる。一方で、保護層3bの厚みが過大であると、その保護層3bにより構成される非導電膜3を、突起部2aの高さXを大きく超えて成膜しなければならず、実用的ではない。
ここで、上述した絶縁層3aと保護層3bとからなる非導電膜3は、その最小膜厚Yが突起部2aの高さXと同一以上であることが好ましい。
なお、「非導電膜の最小膜厚Y」は、隣接する突起部2aの中心間を通る位置における非導電膜3の最小膜厚として定義される。非導電膜3は、図2(a)に示すように、隣接する突起部2aの間では、その表面張力により中央部が盛り上がって形成される。この場合、非導電膜3の最小膜厚Yは、突起部2aの側面と当接する端部の膜厚である。また、非導電膜3は、その膜厚が厚い場合、突起部2aの表面上に形成されることもある。このときの非導電膜3の最小膜厚Yは、突起部2aの表面上に形成された非導電膜3の膜厚ではなく、平坦部2b上の位置に形成された非導電膜3の膜厚のうちの最小値とする。なお、陰極板1において、選択する突起部2aの位置によって膜厚に変動はあるものの、そのうちの最小値を最小膜厚Yとする。
非導電膜3の最小膜厚Yが突起部2aの高さXと同一以上であることにより、ニッケル4を陰極板1から剥ぎ取る際に、突起部2aの周縁部に引っ掛けることなく剥ぎ取ることができる。一方、図3に示すように、非導電膜3の最小膜厚Yが突起部2aの高さX未満となる場合には、電着したニッケル4を陰極板1から剥ぎ取る際、例えば、図中の「A」で示す箇所において突起部2aの周縁部に引っ掛かり、剥ぎ取りづらくなる。
非導電膜3の最小膜厚Yの上限は、特に限定されないが、最小膜厚Yと突起部2aの高さXとの差は、200μm以下であることが好ましく、5μm以上、100μm以下であることがより好ましい。ここで、上述したように、非導電膜3の最小膜厚Yは、突起部2aの高さXと同一以上であれば特に限定されないが、必要以上に厚くする必要はない。例えば、非導電膜3をスクリーン印刷により突起部2aの高さXより200μmを超えて塗布することは難しい。スクリーン印刷で突起部2aの高さXより膜厚200μm超の非導電膜3を形成しようとすると、複数回に亘ってスクリーン版のパターンのサイズを微調整しながら実施する必要が生じるため、その調整が困難であり生産性が低下してしまう。
なお、スクリーン印刷法によって、金属板2上の平坦部2bに非導電膜3を形成する場合、非導電膜3の材料が突起部2aの表面にも塗布されて導電部2cの表面積が減少し、初期の電流密度が増加することがあるが、電着したニッケル4の特性に不具合が発生しなければ問題ない。また、突起部2aの表面上に付着した非導電膜3は、膜厚が非常に薄いため欠落しやすいが、平坦部2b上に形成される非導電膜3は、膜厚が厚く欠落が抑制されるため問題ない。
(2)陰極板を用いた電気ニッケルの製造
上述した構成からなる陰極板1では、図2(b)に示すように、非導電膜3から露出する突起部2aの表面が導電部2cとなって、ニッケル4を電着析出させる。陰極板1において、ニッケル4は、厚さ方向だけではなく平面方向にも成長するため、非導電膜3の上部に盛り上がった状態になる。このことから、隣接する突起部2aの導電部2cより成長したニッケル4同士が接触する前に電着を終了することが好ましい。そして、ニッケル4の電着が終了した後、陰極板1からそのニッケル4を剥ぎ取ることで、1枚の陰極板1より複数の小塊状の電気ニッケルを得ることができる。
上述したように、陰極板1において、非導電膜3は、絶縁層3aと、絶縁層3aを保護する保護層3bとの積層構造の構成となっている。そのため、保護層3bにより保護されている絶縁層3aは、ニッケル4の電着時の応力及び剥ぎ取りによっても、劣化又は欠落が生じにくい。一方で、保護層3bは、ニッケル4の剥ぎ取り等によって劣化又は欠落等が生じやすくなると予想されるが、その保護層3bのみの交換(剥ぎ取り、再塗布)という簡易な整備ですむ。したがって、簡易な整備を行いながら、陰極板1を繰り返し使用することができ、絶縁層のみからなる非導電膜を交換して整備する場合に比べ、整備コストの低減、生産性の向上を図ることができる。
なお、本実施の形態に係る陰極板1は、ニッケル4を電着したが、ニッケルに限定されず、銀、金、亜鉛、錫、クロム、コバルト、又はこれらの合金を電着してもよい。
<2.金属電着用陰極板の製造方法>
本実施の形態に係る陰極板1の製造方法は、図4に示すように、金属板2の少なくとも一方の表面に複数の円盤状の突起部2aを形成する第1工程(図4(a))と、金属板2の突起部2a以外の表面に絶縁層3aを形成する第2工程(図4(b))と、絶縁層3a上に保護層3bを形成する第3工程(図4(c))とを有する。
[第1工程]
第1工程では、金属板2の表面に、複数の円盤状の突起部2aを形成する。例えば、平板状の金属板2に対して、突起部2a以外の部分を削って、高さXとなる突起部2aを残し、平坦部2bを形成する。加工方法としては、特に限定されず、例えば、ウェットエッチング加工、エンドミル加工、レーザー加工等により行うことができる。
例えば、平板状のステンレス鋼板をウェットエッチングで加工する場合には、ステンレス鋼板の表面に感光性のエッチングレジストを塗布し、続いて、所望のパターンを描画したフィルムやガラスを通して露光し、エッチングする部分のエッチングレジストを現像処理により除去する。そして、現像処理されたステンレス鋼板をエッチング液(例えば、塩化第二鉄溶液)に付け、エッチングレジストが除去されたステンレス鋼板の一部を除去し、最後にエッチングレジストを剥離することで、所望のパターンに対応した、複数の円盤状の突起部2aを形成することができる。
なお、突起部2aは、金属板2の一方の表面のみに形成してもよいし、金属板2の両方の表面に形成してもよい。
[第2工程]
第2工程では、金属板2の突起部2a以外の表面となる平坦部2bに、絶縁層3aを形成する。絶縁層3aの形成方法としては、特に限定されず、スクリーン印刷により行うことができる。絶縁層3aの材料が熱硬化樹脂又は光硬化樹脂である場合には、必要に応じて熱硬化又は光硬化を行えばよい。
[第3工程]
第3工程では、絶縁層3a上に保護層3bを形成し、絶縁層3aと保護層3bとからなる非導電膜3を形成する。保護層3bの形成方法としては、特に限定されず、絶縁層3aと同様に、スクリーン印刷により行うことができる。保護層3bの材料が熱硬化樹脂又は光硬化樹脂である場合には、必要に応じて熱硬化又は光硬化を行えばよい。
本実施の形態に係る陰極板の製造方法によれば、上述した簡易な方法により、簡易な整備で繰り返し使用可能な陰極板1を得ることができる。
以下に、本発明の実施例を示してより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。なお、便宜上、図1乃至図6で示した部材と同一の機能をもつ部材には同一符号を付して説明する。
<陰極板の作製>
[実施例1]
図1、図2に示すような陰極板1を作成した。具体的には、まず、200mm×100mm×4mmのステンレス鋼製の金属板2に、ウェットエッチングを施し、円盤状の突起部2a(18個)を形成した。このとき、突起部2aの大きさは、直径14mm、高さX300μmとし、隣接する突起部2aの中心間距離は21mmとした。
次に、スクリーン印刷法により、熱硬化性エポキシ樹脂を金属板2における平坦部2b上に塗布し、150℃60分の加熱により硬化させ、厚みが約250μmの絶縁層3aを形成した。続いて、スクリーン印刷法により、アルカリ水溶液で剥離可能な熱硬化性レジスト(PETERS社製、SD2149SIT−HS)を絶縁層3a上に塗布し、130℃30分の加熱により硬化させ、厚みが約60μmの保護層3bを形成した。このようにして作製した陰極板1において、レーザー変位計により、隣接する突起部2aの中心間を通る位置における非導電膜3の最小膜厚Yと突起部2aの高さXとの差を任意の10か所で測定したところ、10〜20μmの範囲であり、したがって、非導電膜3の最小膜厚Yは310μmであった。
[実施例2]
金属板2の突起部2aの高さXを400μmとし、絶縁層3aと保護層3bとが積層されてなる非導電膜3を所定の厚みで平坦部2b上に形成した以外は、実施例1と同様に、陰極板1を作製した。このようにして作製した陰極板1において、レーザー変位計により、非導電膜3の最小膜厚Yと突起部2aの高さXとの差を任意の10か所で測定したところ、10〜30μmの範囲であり、したがって、非導電膜3の最小膜厚Yは410μmであった。
[実施例3]
金属板2の突起部2aの高さXを100μmとし、絶縁層3aと保護層3bとが積層されてなる非導電膜3を所定の厚みで平坦部2b上に形成した以外は、実施例1と同様に、陰極板1を作成した。このようにして作製した陰極板1において、レーザー変位計により、非導電膜3の最小膜厚Yと突起部2aの高さXとの差を任意の10か所で測定したところ、100〜140μmの範囲であり、したがって、非導電膜3の最小膜厚Yは200μmであった。
[実施例4]
金属板2の突起部2aの高さXを500μmとし、絶縁層3aと保護層3bとが積層されてなる非導電膜3を所定の厚みで平坦部2b上に形成した以外は、実施例1と同様に、陰極板1を作成した。このようにして作製した陰極板1において、レーザー変位計により、非導電膜3の最小膜厚Yと突起部2aの高さXとの差を任意の10か所で測定したところ、−150〜−100μmの範囲であり、したがって、非導電膜3の最小膜厚Yは350μmであった。
[比較例1]
比較例1では、図5、図6に示すような従来の陰極板11を作製した。具体的には、200mm×100mm×4mmのステンレス鋼製の平板状の金属板12に、直径14mmとなる導電部12a(18個)を残して、スクリーン印刷法により、熱硬化性エポキシ樹脂を塗布し、150℃60分の加熱により硬化させて非導電膜13を形成し、陰極板11を作製した。このようにして作製した陰極板11において、レーザー変位計により、絶縁層3aの膜厚を任意の10か所で測定したところ、90〜110μmの範囲であった。
[比較例2]
200mm×100mm×4mmのステンレス鋼製の平板状の金属板12に、直径14mmとなる導電部12aを残して、スクリーン印刷法により、アルカリ水溶液で剥離可能な熱硬化性レジスト(PETERS社製、SD2149SIT−HS)を塗布し、130℃40分の加熱により硬化させて保護層を形成し、陰極板11を作製した。このようにして作製した陰極板1において、レーザー変位計により、非導電膜13(保護層3b)の膜厚を任意の10か所で測定したところ、30μmであった。
[比較例3]
金属板の突起部の高さXを100μmとし、平坦部に絶縁層と保護層とが積層されてなる非導電膜を所定の厚みで形成した以外は、実施例1と同様に、金属電着用陰極板を作成した。このようにして作製した陰極板1において、レーザー変位計により、非導電膜の最小膜厚Yと突起部2aの高さXとの差を任意の10か所で測定したところ、10〜30μmの範囲であり、したがって、非導電膜の最小膜厚Yは110μmであった。
[比較例4]
200mm×100mm×4mmのステンレス鋼製の金属板に、ウェットエッチングを施し、高さが2000μmとなる突起部(18個)を形成した。しかしながら、金属板の反りが大きく、スクリーン印刷による非導電膜の形成が困難であった。
<電気ニッケルの製造>
各実施例及び比較例にて作製した陰極板を用いて、電解処理により電気ニッケルを製造した。具体的には、塩化ニッケル電解液を収容した電解槽中に、陰極板と、200mm×100mm×10mmの電気ニッケルからなる陽極板とを、対向させ浸漬した。そして、初期電流密度710A/m、電解時間3日間の条件で、陰極板の表面にニッケルを電着させた。電解後、陰極板上に析出した電気ニッケルを剥ぎ取り、小塊状のメッキ用電気ニッケルを得た。
<評価>
電解処理に使用した陰極板を、そのまま繰り返し利用できる回数を評価した。保護層3bを有する陰極板1においては、ニッケル4の電着と剥ぎ取りを2回繰り返す毎に、保護層3bをアルカリ水溶液で剥ぎ取り、再度保護層3bを形成した。非導電膜の欠落が広がると、隣接する導電部で電着したニッケル同士が連結し、所望の形状の電気ニッケルが得られない。したがって、非導電部が導電部との境界から平坦部方向に1mm以上に亘って欠落した場合には、使用を中止し、この時点までの繰り返し回数を評価した。また、非導電膜が欠落し、導電部の径が1mm以上拡大した場合にも、使用を中止し、この時点までの繰り返し回数を評価した。
下記表1に、陰極板の構成とともに評価結果を示す。
Figure 0006737035
表1に示すように、金属板2の平坦部2bに、絶縁層3aと保護層3bとからなる非導電膜3が形成された陰極板1を用いた実施例1〜3では、保護層3bの交換を行いながら、ニッケル4の電着と剥ぎ取りを20回繰り返したが、使用を中止するまでには至らず、繰り返し利用することができ、効率よく電気ニッケルを得ることができた。
なお、実施例4では、繰り返し使用することができたものの、ニッケル4が突起部2aの周縁部が引っ掛かり、若干そのニッケル4の剥ぎ取りにくさを感じた。このことから、ニッケル4の剥ぎ取りの点からすると、絶縁層3aと保護層3bとからなる非導電膜3の最小膜厚Yは、突起部2aの高さX以上が好ましいことがわかる。
一方、平板状の金属板12に非導電膜13(絶縁層)が形成された陰極板を用いた比較例1では、7回程度の使用で、絶縁層が欠落し始めてしまい、十分に繰り返し使用することができなかった。また、平板状の金属板12に保護層のみが形成された陰極板を用いた比較例2では、ピンホールが発生し、絶縁が十分ではなく、所望の形状の電気ニッケルが得られなかった。また、絶縁層の膜厚が50μmと小さい陰極板を用いた比較例3でも、ピンホールが発生し、絶縁が十分ではなく、所望の形状の電気ニッケルが得られなかった。
1 陰極板
2 金属板
2a 突起部
2b 平坦部
2c 導電部
3 非導電膜
3a 絶縁層
3b 保護層
4 ニッケル

Claims (9)

  1. 少なくとも一方の表面に複数の円盤状の突起部が配列している金属板と、
    前記金属板の突起部以外の表面に形成される非導電膜と、を有し、
    前記非導電膜は、厚みが60μm以上である絶縁層と、前記絶縁層を保護する保護層とを含む、
    金属電着用陰極板。
  2. 前記非導電膜の保護層は、アルカリ水溶液で剥離可能なレジスト樹脂からなる、
    請求項1に記載の電気ニッケル製造用陰極板。
  3. 前記非導電膜は、隣接する前記突起部の中心間を通る位置における最小膜厚が前記突起部の高さと同一以上である、
    請求項1又は2に記載の金属電着用陰極板。
  4. 前記非導電膜の絶縁層は、エポキシ系樹脂からなる、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の金属電着用陰極板。
  5. 前記突起部の高さは、100μm以上1000μm以下である、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の金属電着用陰極板。
  6. 隣接する前記突起部の中心間を通る位置における前記非導電膜の最小膜厚と、前記突起部の高さとの差は、200μm以下である、
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の金属電着用陰極板。
  7. 前記金属板は、チタン又はステンレス鋼からなる、
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載の金属電着用陰極板。
  8. メッキ用電気ニッケルの製造に使用される、
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載の金属電着用陰極板。
  9. 金属電着用陰極板の製造方法であって、
    金属板の少なくとも一方の表面に、複数の円盤状の突起部を配列させて形成する第1工程と、
    前記金属板の突起部以外の表面に、厚みが60μm以上である絶縁層を形成する第2工程と、
    前記絶縁層上に保護層を形成し、前記絶縁層と前記保護層とからなる非導電膜を形成する第3工程と、を有する、製造方法。
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