JP6736961B2 - 溝形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤの加硫時の成形不良を防ぐことができる溝形成装置に関する。
従来、タイヤ成形面を有する加硫金型内で、生タイヤが加硫成形されることにより、タイヤが製造されている。加硫金型は、生タイヤの挿入及び取り出しを容易にするために、複数のモールドに分割されている。例えば、下記特許文献1には、タイヤのトレッド部を成形するトレッドモールドと、タイヤのサイドウォール部を成形するサイドモールドとに分割された加硫金型が開示されている。上記トレッドモールドとサイドモールドとが組み立てられることにより、生タイヤを加硫成形するためのタイヤ成形面が形成される。このタイヤ成形面には、モールド間の境界線が形成されている。
特開2012−158064号公報
加硫金型への生タイヤの挿入時において、複数のモールドが組み立てられると、境界線に面する生タイヤの外面の一部が、モールド間に挟まれるいわゆるゴム噛みが発生しやすい。モールド間に挟まれたゴムは、生タイヤが加硫成形された後も、焼けゴムとしてモールドに残る。焼けゴムは、次に加硫成形されるタイヤに付着するため、成形不良を招くという問題があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、モールド間へのゴム噛みを防いで、加硫時の成形不良を防ぐことができる溝形成装置を提供することを主たる目的としている。
本発明の第1発明は、生タイヤの側面に、周方向に連続する溝を形成するための溝形成装置であって、前記側面に押し当てられる押圧手段を具え、前記押圧手段は、前記生タイヤの半径方向外側に向って、前記生タイヤの軸方向内側に突出し、前記生タイヤの軸方向とのなす鋭角αが漸増するプロファイルで形成された第1押圧面を含むことを特徴とする。
本発明に係る前記溝形成装置において、前記第1押圧面は、前記鋭角αが連続的に変化することが望ましい。
本発明に係る前記溝形成装置において、前記押圧手段は、前記第1押圧面よりも前記生タイヤの半径方向外側に設けられ、前記生タイヤの半径方向外側に向って、前記生タイヤの軸方向外側に退避し、前記生タイヤの軸方向とのなす鈍角βが漸増するプロファイルで形成された第2押圧面を含むことが望ましい。
本発明に係る前記溝形成装置において、前記第2押圧面は、前記鈍角βが連続的に変化することが望ましい。
本発明に係る前記溝形成装置において、前記押圧手段は、前記生タイヤのプロファイルに応じて、タイヤ半径方向に位置調整可能であることが望ましい。
本発明に係る前記溝形成装置において、前記押圧手段をタイヤ軸方向の内方に駆動する駆動手段を含むことが望ましい。
本発明に係る前記溝形成装置において、前記押圧手段は、回転自在なローラーを含むことが望ましい。
本発明に係る前記溝形成装置において、前記ローラーを回転自在に支持する支持軸は、前記生タイヤの半径方向と平行であることが望ましい。
本発明に係る前記溝形成装置において、前記生タイヤは、タイヤのトレッド部を成形するトレッドモールドと、前記タイヤのサイドウォール部を成形するサイドモールドとを含む加硫金型を用いて加硫され、前記溝は、前記トレッドモールドと前記サイドモールドとの境界線に面する部分を含む領域に形成されることが望ましい。
本発明は、生タイヤの側面に、周方向に連続する溝を形成するための溝形成装置であって、生タイヤの側面に押し当てられる押圧手段を具える。押圧手段は、第1押圧面を含む。第1押圧面は、生タイヤの半径方向外側に向って、生タイヤの軸方向内側に突出するプロファイルで形成されている。生タイヤは、例えば、そのショルダー部からバットレス部において、半径方向外側に向って、生タイヤの軸方向内側に退避する側面を有する。従って、押圧手段の第1押圧面が生タイヤの側面に押し当てられることにより、第1押圧面に対応するプロファイルの溝が生タイヤに形成されうる。
生タイヤの側面のプロファイルは、通常、加硫タイヤのサイズ等によって異なっている。従って、異なるプロファイルを有する複数種類の生タイヤの側面に、上記溝形成装置を用いて溝を形成する場合、第1押圧面と生タイヤの軸方向とのなす角が異なる複数種類の押圧手段を加硫タイヤのサイズ毎に準備して、サイズ替えの際に押圧手段の段替えを行なう必要がある。本発明では、第1押圧面が、生タイヤの半径方向外側に向って、生タイヤの軸方向とのなす鋭角αが漸増するプロファイルで形成されている。従って、第1押圧面のうち生タイヤの側面に当接される領域をずらすことにより、溝のプロファイルが変更される。これにより、押圧手段を段替えすることなく、生タイヤの側面に対応する溝を形成することが可能となる。
本実施形態の溝形成装置を用いて製造されるタイヤを示す断面図である。 生タイヤ形成工程の一例を説明する断面図である。 加硫工程の一例を説明する断面図である。 本実施形態の溝形成装置を用いて溝が形成された生タイヤの部分断面図である。 上記溝形成装置の一例を示す斜視図である。 図5の押圧手段に含まれるローラーの側面図である。 溝形成装置を用いて溝が形成される生タイヤの部分断面図である。 溝形成装置を用いて溝が形成される別の生タイヤの部分断面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1には、本実施形態の溝形成装置を用いて製造されるタイヤを示す断面図が示されている。本実施形態のタイヤ1は、乗用車用のラジアルタイヤとして構成されている。なお、タイヤ1が、乗用車用のラジアルタイヤに限定されるわけではない。
タイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3を経て、ビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、カーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内部に配されたベルト層7と、カーカス6の内側に配されたインナーライナ9とが設けられている。
カーカス6は、1枚のカーカスプライ6Aによって構成されている。カーカスプライ6Aは、赤道Cに対して例えば75°〜90゜の角度でカーカスコードが配列されている。本実施形態のカーカスプライ6Aは、トレッド部2から一対のサイドウォール部3、3を経てビード部4、4間をトロイド状に跨ってのびている。本実施形態のカーカスプライ6Aは、タイヤ半径方向内の内端6eが、ビード部4で巻き上げられることなく終端している。カーカスコードには、例えば、ポリエステル等の有機繊維コードや、スチールコードが採用されている。
ビードコア5は、カーカスプライ6Aの内端6e側に配置される内側コア5Aと、外側コア5Bとを含んで構成されている。内側コア5Aは、カーカスプライ6Aのタイヤ軸方向の内側面に配されている。外側コア5Bは、カーカスプライ6Aのタイヤ軸方向の外側面に配されている。これらの内側コア5A及び外側コア5Bは、1本のビードワイヤ5cをタイヤ周方向に渦巻状に巻き重ねて形成されている。
また、内側コア5Aのタイヤ軸方向の内側面には、内のエーペックスゴム8iが配されている。さらに、外側コア5Bのタイヤ軸方向の外側面には、外のエーペックスゴム8oが配されている。これらのエーペックスゴム8i、8oは、硬質ゴムから形成されている。
ベルト層7は、2枚のベルトプライ7A、7Bによって構成されている。ベルトプライ7A、7Bは、赤道Cに対して例えば10°〜40°の小角度で、ベルトコードが配列されている。ベルトプライ7A、7Bは、タイヤ半径方向において、ベルトコードが互いに交差する向きに重ね合わされている。ベルトコードには、例えば、スチールコードや、アラミド等の有機繊維コードが採用されている。
インナーライナ9は、一対のビード部4、4間をトロイド状に跨って、内腔面14の略全域に配置されている。インナーライナ9は、空気非透過性のブチル系ゴムによって構成されている。
次に、タイヤ1の製造方法を説明する。
本実施形態の製造方法では、タイヤ構成部材を貼り付けて生タイヤを形成する生タイヤ形成工程と、生タイヤを加硫する加硫工程とを含んでいる。
図2は、生タイヤ形成工程の一例を説明する断面図である。本実施形態の生タイヤ形成工程では、剛性中子16が用いられる。剛性中子16の外表面は、タイヤ1の内腔面14(図1に示す)の形状に実質的に一致している。従って、剛性中子16の外表面には、タイヤ1の内腔面14を形成するためのタイヤ成形面16Sとして構成される。
生タイヤ形成工程は、剛性中子16を用いた周知の種々の方法が適宜採用されうる。本実施形態では、インナーライナ9、カーカスプライ6A、内側コア5A、外側コア5B、内のエーペックスゴム8i、外のエーペックスゴム8o、各ベルトプライ7A、7B、サイドウォールゴム11及びトレッドゴム12を形成するための部材が、剛性中子16のタイヤ成形面16Sに順次貼り付けられることにより、未加硫の生タイヤ1Lが形成される。ここで、「未加硫」とは、完全な加硫に至っていない全ての態様を含むもので、いわゆる半加硫の状態はこの「未加硫」に含まれる。
図3は、加硫工程の一例を説明する断面図である。本実施形態の加硫工程では、生タイヤ1Lを加硫するための加硫金型17が用いられる。本実施形態の加硫金型17は、第1モールド17Aと、第2モールド17Bとが含まれる。
本実施形態の第1モールド17Aは、タイヤ1のトレッド部2(図1に示す)を成形するためのトレッドモールドとして構成されている。第1モールド17Aには、トレッド部2の溝を形成する溝形成部17tが設けられている。
本実施形態の第2モールド17Bは、タイヤ1のサイドウォール部3(図1に示す)を成形するためのサイドモールドとして構成されている。第2モールド17Bは、タイヤ軸方向両側に設けられている。
第1モールド17Aと、一対の第2モールド17B、17Bとが組み立てられることにより、タイヤ1の側面19を成形するためのタイヤ成形面17Sが形成される。このタイヤ成形面17Sには、第1モールド17Aと第2モールド17Bとの境界線18が表れている。本実施形態の境界線18は、タイヤ1のバットレス部13(図1に示す)付近に形成されており、タイヤ周方向に連続している。また、本実施形態では、一対の第2モールド17B、17Bが設けられているため、タイヤ成形面17Sのタイヤ軸方向の両側に、境界線18がそれぞれ形成されている。
加硫工程では、先ず、生タイヤ1Lが剛性中子16ごと加硫金型17内に挿入される。加硫金型への生タイヤ1Lの挿入時には、第1モールド17Aと一対の第2モールド17B、17Bとが組み立てられる。
本実施形態の加硫金型17の組み立ては、従来と同様に、下側の第2モールド17B(図示省略)のタイヤ成形面17S、及び、上側の第2モールド17Bのタイヤ成形面17Sを、生タイヤ1Lの側面19に当接させる。この時点で、第1モールド17Aのタイヤ成形面17Sは、生タイヤ1Lの側面19からタイヤ半径方向外側に離間して配置されている。
次に、第1モールド17Aをタイヤ半径方向内側に移動させて、タイヤ成形面17Sを生タイヤ1Lの側面19に当接させる。これにより、第1モールド17A及び一対の第2モールド17B、17Bが閉じられて、生タイヤ1Lが、剛性中子16ごと加硫金型17内に挿入される。このとき、生タイヤ1Lのトレッドゴム12には、第1モールド17Aの溝形成部17tが食い込む。
次に、加硫金型17内に生タイヤ1Lが挿入された後に、剛性中子16が加熱される。これにより、剛性中子16と予め加熱されている加硫金型17とが協働して、生タイヤ1Lを加硫成形することができる。加硫時のトレッドゴム12のゴム流れや、熱膨張により、加硫金型17のタイヤ成形面17Sに沿って、生タイヤ1Lの側面19が成形される。
加硫成形後には、タイヤ1及び剛性中子16が、加硫金型17から取り出される。そして、タイヤ1の内腔から剛性中子16が取り出されることにより、図1に示したタイヤ1が製造されうる。
ところで、生タイヤ1Lは、タイヤ構成部材間に、多くのエアーを抱き込んでいる。このため、生タイヤ1Lの側面19外径は、加硫後のタイヤ1(図1に示す)の外径よりも大きくなる。従って、加硫金型17への生タイヤ1Lの挿入時において、第1モールド17Aと、一対の第2モールド17B、17Bとが組み立てられると、境界線18に面する生タイヤ1Lの側面19の一部が、モールド17A、17B間に挟まれる所謂ゴム噛みが発生しやすい。
第1モールド17A及び第2モールド17B間に挟まれたゴムは、生タイヤ1Lが加硫成形された後も、焼けゴムとしてモールド17A、17Bに残る。このような焼けゴムは、次に加硫成形されるタイヤに付着する。従って、タイヤの成形不良を招き、生産性を低下させるという問題がある。
本実施形態の製造方法では、加硫金型17に生タイヤ1Lを挿入する前に、生タイヤ1Lの側面19上の境界線18に面する部分P1(図2に示す)に溝21を形成する溝形成工程が実施される。ここで、生タイヤ1Lの側面19上の境界線18に面する部分P1とは、溝21を形成しなかった場合に、加硫金型17の境界線18と生タイヤ1Lの側面19とが当接する箇所を含む領域である。一対の第2モールド17B、17Bに対応して境界線18が一対存在するため、部分P1も一対存在する。
図4は、溝形成工程の一例を説明する生タイヤの部分断面図である。溝形成工程では、加硫金型17に生タイヤ1Lが挿入された後において、生タイヤ1Lの側面19上の境界線18に面する部分P1(図2に示す)が、境界線18近傍のタイヤ成形面17Sからキャビティ空間の内側に退避するように、溝21が形成される。
本実施形態では、境界線18がタイヤ周方向に連続して形成されているため、溝21もタイヤ周方向に連続して形成されるのが望ましい。また、本実施形態の溝21は、タイヤ軸方向の両側にそれぞれ設けられている。本実施形態の溝21は、円弧状の断面に形成されているが、このような態様に限定されるわけではない。
このような溝21が生タイヤ1Lに形成されることにより、加硫金型17に生タイヤ1Lが挿入された後において、生タイヤ1Lと境界線18とが離間して配置されうる。これにより、第1モールド17Aと第2モールド17Bとの間へのゴム噛みが防止されうる。
また、生タイヤ1Lに溝21が形成されたとしても、加硫時のトレッドゴム12等のゴム流れやゴムの熱膨張により、加硫金型17のタイヤ成形面17Sに沿って、タイヤ1の側面19が成形される。このため、タイヤ1の成形不良が生じることもない。なお、第1モールド17Aと、一対の第2モールド17B、17Bとが組み立てられた後において、境界線18、18に形成される隙間は、非常に小さい(例えば、1μm〜40μm程度)。このため、加硫時において、生タイヤ1Lの側面19が境界線18に面したとしても、第1モールド17Aと第2モールド17Bとの間にゴムが進入するのを防ぐことができる。従って、各モールド17A、17Bに焼けゴムが残ることもない。
また、加硫金型17(図3に示す)に生タイヤ1Lが挿入された後において、加硫金型17の境界線18との最短距離L1が1.0mm〜3.0mmとなるように、生タイヤ1Lの溝21が形成されるのが望ましい。なお、最短距離L1が1.0mm未満であると、第1モールド17A及び第2モールド17B間へのゴム噛みを十分に防ぐことができないおそれがある。逆に、最短距離L1が3.0mmを超えると、生タイヤ1Lのゴムボリュームが大きく減少し、成形不良が生じるおそれがある。このような観点より、最短距離L1は、好ましくは1.5mm以上が望ましく、また、好ましくは2.5mm以下が望ましい。
さらに、加硫金型17(図3に示す)に生タイヤ1Lが挿入された後において、生タイヤ1Lの溝21の幅W1は、4.0mm〜12.0mmに設定されるのが望ましい。なお、幅W1が4.0mm以下であると、第1モールド17A及び第2モールド17B間へのゴム噛みを十分に防ぐことができないおそれがある。逆に、幅W1が12.0mmを超えると、生タイヤ1Lのゴムボリュームが大きく減少するおそれがある。このような観点より、幅W1は、好ましくは5.0mm以上が望ましく、また、好ましくは11.0mm以下が望ましい。
図5は、溝形成工程を実施する溝形成装置M1の一例を示している。溝形成装置M1は、剛性中子16を回転可能に軸支する支持軸100と、押圧工程を実施する押圧装置101を含んでいる。押圧装置101は、生タイヤ1Lの側面19に押し当てられる押圧手段26と、押圧手段26を支持する支持部50とを含む。
本実施形態の押圧手段26は、基部27と、一対の支持片28、28と、ローラー29とを含んで構成されている。基部27は、平面視略矩形の板状に形成されている。この基部27は、支持部50により、生タイヤ1Lに対して移動可能に支持されている。一対の支持片28、28は、基部27の一方の面から突出して固定されている。一対の支持片28、28は、基部27の長さ方向(本実施形態では、上下方向)で離間して配置されている。ローラー29は、一対の支持片28、28の間をのびる支持軸33によって、回転自在に支持されている。支持軸100を回転駆動しながら、ローラー29を生タイヤ1Lの側面19に押し当てることにより、ローラー29が側面19を転動し、溝21が側面19の全周に亘って容易かつ迅速に形成される。
支持部50は、基部27を生タイヤ1Lの軸方向に進退自在に支持する支持手段51と、支持手段51が取り付けられる取付板52とを含む。
図6は、押圧手段26に含まれるローラー29の側面図である。ローラー29は、円盤状に形成されている。ローラー29の外周には、溝21を形成するために、生タイヤ1Lの側面19に押圧される押圧面29sが形成されている。本実施形態の押圧面29sは、中央部がローラー29の径方向外側に突出する紡錘形状に形成されている。
押圧面29sは、生タイヤ1Lの半径方向に連続する第1押圧面29a及び第2押圧面29bを含む。
第1押圧面29aは、生タイヤ1Lの半径方向外側に向って、生タイヤ1Lの軸方向内側に突出するプロファイルで形成されている。生タイヤ1Lの側面19は、通常、そのショルダー部からバットレス部において、半径方向外側に向って、生タイヤ1Lの軸方向内側に退避する側面を有する。従って、支持軸100を介して回転駆動されている生タイヤ1Lの側面19に押圧手段26の第1押圧面29aが押し当てられることにより、第1押圧面29aに対応するプロファイルの溝21が生タイヤ1Lの側面19に形成されうる。
第2押圧面29bは、第1押圧面29aに対して、生タイヤ1Lの半径方向外側に設けられている。第2押圧面29bは、生タイヤ1Lの半径方向外側に向って、生タイヤ1Lの軸方向外側に退避するプロファイルで形成されている。
図7及び8に示されるように、生タイヤ1Lの側面19のプロファイルは、通常、加硫タイヤのサイズ等によって異なっている。例えば、図7の生タイヤ1Lでは、ラウンド形状のプロファイルで側面19が形成されている。一方、図8の生タイヤ1Lでは、スクエア形状のプロファイルで側面19が形成されている。このような異なるプロファイルを有する複数種類の生タイヤ1Lの側面に溝を形成する場合、通常、第1押圧面29aと生タイヤ1Lの軸方向とのなす角が異なる複数種類の押圧手段26を、加硫タイヤのサイズ毎に準備して、サイズ替えの際に押圧手段の段替えを行なう必要がある。
本実施形態では、第1押圧面29aは、生タイヤ1Lの半径方向外側に向って、生タイヤ1Lの軸方向とのなす鋭角αが漸増するプロファイルで形成されている。一方、第2押圧面29bは、生タイヤ1Lの半径方向外側に向って、生タイヤ1Lの軸方向とのなす鈍角βが漸増するプロファイルで形成されている。従って、ローラー29のタイヤ半径方向をずらすことにより、第1押圧面29a及び第2押圧面のうち生タイヤ1Lの側面に当接される領域を調節することが可能となり、生タイヤ1Lの側面19のプロファイルに応じて、溝21を形成することが可能となる。
より具体的には、図7に示されるように、ラウンド形状のプロファイルで側面19が形成された生タイヤ1Lでは、押圧手段26が、境界線18に面する部分P1(図2、4参照)に対して、相対的に半径方向の外側方向Z1にずらして位置される。これにより、押圧面29sのうち、主として生タイヤ1Lの半径方向内側の領域(図7に示される例では、第1押圧面29a)が生タイヤ1Lの側面19と当接する。従って、ラウンド形状のプロファイルで形成された側面19に適合する溝21が生タイヤ1Lに形成される。
押圧手段26の生タイヤ1Lの半径方向の位置は、生タイヤ1Lの赤道Cに対する上記部分P1のなす角θに依存する。角θが大きい生タイヤ1Lでは、押圧手段26は、生タイヤ1Lの半径方向の外側方向Z1にずらして位置される。そして、図7に示されるように、側面19が第2押圧面29bと当接しない生タイヤ1Lへの適用に溝形成装置M1の用途が限られる場合、押圧面29sから第2押圧面29bが省かれていてもよい。
一方、図8に示されるように、スクエア形状のプロファイルで側面19が形成された生タイヤ1Lでは、押圧手段26が、境界線18に面する部分P1に対して、相対的に半径方向の内側方向Z2にずらして位置される。これにより、押圧面29sのうち、主として生タイヤ1Lの半径方向外側の領域(図8に示される例では、第1押圧面29a及び第2押圧面29b)が生タイヤ1Lの側面19と当接する。従って、スクエア形状のプロファイルで形成された側面19に適合する溝21が生タイヤ1Lに形成される。
図6〜8等に示される押圧面29sが形成された押圧手段26を具えた溝形成装置によれば、単一のローラー29によって、複数種類のプロファイルに成形された生タイヤ1Lの側面19に適切な断面形状の溝21を形成することが可能となる。従って、サイズ替えを伴う溝形成工程におけるローラー29の段替え作業を省略して、他品種少量生産時の生産効率を高めることが可能となる。
第1押圧面29aは、鋭角αが連続的に変化するように形成されているのが望ましい。このような第1押圧面29aによって、生タイヤ1Lの側面19に溝底の断面が円弧状の溝21を形成することが可能となる。このような溝21は、加硫工程でのゴム流れを円滑なものとする。同様に、第2押圧面29bは、鈍角βが連続的に変化するように形成されているのが望ましい。このような第2押圧面29bによって、生タイヤ1Lの側面19に溝底の断面が円弧状の溝21を形成することが可能となる。
図5〜8に示されるように、押圧手段26は、生タイヤ1Lのプロファイルに応じて、タイヤ半径方向Zに位置調整可能に構成されているのが望ましい。このような構成は、押圧装置101の取付板52をタイヤ半径方向Zに位置調整可能とすることにより、容易に実現されうる。
図5に示されるように、押圧装置101は、押圧手段26を生タイヤ1Lの軸方向の内方Xに駆動する駆動手段53を含んで構成されているのが望ましい。駆動手段53は、例えば、支持手段51に設けられたシリンダ装置等によって実現されうる。押圧手段26の基部27は、一対のロッド54によって生タイヤ1Lの軸方向に移動自在に支持され、駆動手段53に連結されたロッド56によって生タイヤ1Lの軸方向の内側方向X1に駆動される。
押圧装置101は、生タイヤ1Lの赤道Cの一方側及び他方側に配されている。そして、取付板52は、赤道Cの一方側の押圧装置101Aが配される位置から他方側の押圧装置101Bが配される位置に亘って一体に形成されている。これにより、押圧装置101A及び押圧装置101Bの取付剛性を容易に高めることが可能となる。
そして、押圧装置101Aのロッド54と、押圧装置101Bのロッド54とは、生タイヤ1Lの軸方向に平行、かつ、同一直線上に配設されている。同様に、押圧装置101Aのロッド56と、押圧装置101Bのロッド56とは、生タイヤ1Lの軸方向に平行、かつ、同一直線上に配設されている。従って、押圧装置101Aが生タイヤ1Lを押圧する力と押圧装置101Bが生タイヤ1Lを押圧する力とが打ち消し合うため、溝形成工程での生タイヤ1Lと押圧面29sとの相対的な位置ずれが抑制される。これにより、生タイヤ1Lの両側面に精度よく溝21を形成することが可能となる。
押圧装置101Aのローラー29の支持軸33及び押圧装置101Bのローラー29の支持軸33は、生タイヤ1Lの半径方向Zと平行に配されている。これにより、押圧装置101Aのローラー29が生タイヤ1Lを押圧する力と押圧装置101Bのローラー29が生タイヤ1Lを押圧する力とが打ち消し合うため、溝形成工程での生タイヤ1Lと押圧面29sとの相対的な位置ずれが抑制される。
本実施形態の製造方法は、剛性中子16に形成された生タイヤ1Lの側面19に、凹部が形成される態様が例示されたが、このような態様に限定されるわけではない。例えば、円筒状の成形ドラム(図示省略)に貼り付けられた環状のタイヤ構成部材が、ブラダー(図示省略)によってトロイド状に膨張されて形成された生タイヤ(図示省略)の外面に、溝21が形成されてもよい。これにより、この実施形態の製造方法においても、第1モールド17A及び第2モールド17B間へのゴム噛みが防がれうる。なお、この実施形態において、溝21は、生タイヤ1Lが膨張された状態で形成されるのが望ましい。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
例えば、押圧手段26には、ローラー29の替わりに、環状又は円弧状の押圧具が適用されていてもよい。
1L 生タイヤ
19 側面
21 溝
26 押圧手段
29 ローラ
29a 第1押圧面
M1 溝形成装置

Claims (10)

  1. 生タイヤの側面に、周方向に連続する溝を形成するための溝形成装置であって、
    前記側面に押し当てられる押圧手段を具え、
    前記押圧手段は、前記生タイヤの半径方向外側に向って、前記生タイヤの軸方向内側に突出し、前記生タイヤの軸方向とのなす鋭角αが漸増するプロファイルで形成された第1押圧面を有する回転自在なローラーを含み、
    前記ローラーが回転する前記生タイヤの前記側面に押し当てられることにより転動し、前記溝が形成されることを特徴とする溝形成装置。
  2. 剛性中子のタイヤ成形面に形成された生タイヤの側面に、周方向に連続する溝を形成するための溝形成装置であって、
    前記側面に押し当てられる押圧手段を具え、
    前記押圧手段は、前記生タイヤの半径方向外側に向って、前記生タイヤの軸方向内側に突出し、前記生タイヤの軸方向とのなす鋭角αが漸増するプロファイルで形成された第1押圧面を含むことを特徴とする溝形成装置。
  3. 生タイヤの側面に、周方向に連続する溝を形成するための溝形成装置であって、
    前記側面に押し当てられる押圧手段を具え、
    前記押圧手段は、前記生タイヤの半径方向外側に向って、前記生タイヤの軸方向内側に突出し、前記生タイヤの軸方向とのなす鋭角αが漸増するプロファイルで形成された第1押圧面と、前記第1押圧面よりも前記生タイヤの半径方向外側に設けられ、前記生タイヤの半径方向外側に向って、前記生タイヤの軸方向外側に退避し、前記生タイヤの軸方向とのなす鈍角βが漸増するプロファイルで形成された第2押圧面とを含み、
    前記第1押圧面のタイヤ半径方向長さは、前記第2押圧面のタイヤ半径方向長さよりも大きいことを特徴とする溝形成装置。
  4. 前記第1押圧面は、前記鋭角αが連続的に変化する請求項1ないし3のいずれかに記載の溝形成装置。
  5. 前記押圧手段は、前記第1押圧面よりも前記生タイヤの半径方向外側に設けられ、前記生タイヤの半径方向外側に向って、前記生タイヤの軸方向外側に退避し、前記生タイヤの軸方向とのなす鈍角βが漸増するプロファイルで形成された第2押圧面を含む請求項1又は2に記載の溝形成装置。
  6. 前記第2押圧面は、前記鈍角βが連続的に変化する請求項3又は5に記載の溝形成装置。
  7. 前記押圧手段は、前記生タイヤのプロファイルに応じて、タイヤ半径方向に位置調整可能である請求項1乃至6のいずれかに記載の溝形成装置。
  8. 前記押圧手段をタイヤ軸方向の内方に駆動する駆動手段を含む請求項1乃至7のいずれかに記載の溝形成装置。
  9. 前記ローラーを回転自在に支持する支持軸は、前記生タイヤの半径方向と平行である請求項1記載の溝形成装置。
  10. 前記生タイヤは、タイヤのトレッド部を成形するトレッドモールドと、前記タイヤのサイドウォール部を成形するサイドモールドとを含む加硫金型を用いて加硫され、
    前記溝は、前記トレッドモールドと前記サイドモールドとの境界線に面する部分を含む領域に形成される請求項1乃至9のいずれかに記載の溝形成装置。
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