以下、実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態の電子装置100の一構成例を概略的に示すブロック図である。この電子装置100は、地上デジタル放送、BSデジタル放送、110度CSデジタル放送などの膨大な数のテレビジョン放送番組の中から趣味・嗜好に合ったテレビジョン放送番組を見つけ出すことを支援するためのGUI(Graphical User Interface)を提供するシステムである。より詳細には、この電子装置100は、ユーザの趣味・嗜好を視覚的に反映させてテレビジョン放送番組表を表示するシステムである。なお、以下、テレビジョン放送番組やテレビジョン放送番組表を、単に、番組や番組表と称することがある。また、番組は、放送波により放送されるものに限られず、たとえばインターネット経由で配信されるものなどであってもよい。したがって、番組表は、たとえばインターネット経由での配信予定を示すものなどであってもよい。そして、この電子装置100は、図1に示すように、番組表生成部101、画像選択部102、お気に入り出演者リスト管理部103および画像情報管理部104を有している。
この電子装置100は、様々な形態で実現し得る。たとえば、図2に示すように、各種放送波を受信可能なテレビジョン受像機(TV装置)1で番組を視聴するユーザ向けに当該TV装置1にて番組表を表示する環境を想定した場合、この電子装置100を、TV装置1単体で実現することもできるし、このTV装置1とインターネットN経由で接続されるクラウドサーバ2単体で実現することもできるし、TV装置1とクラウドサーバ2とが連携して実現することもできる。TV装置1単体またはクラウドサーバ2単体で実現するとは、番組表生成部101、画像選択部102、お気に入り出演者リスト管理部103および画像情報管理部104のすべてがTV装置1上またはクラウドサーバ2上に構築されることである。また、TV装置1とクラウドサーバ2とが連携して実現するとは、番組表生成部101、画像選択部102、お気に入り出演者リスト管理部103および画像情報管理部104の一部がTV装置1上に構築され、その他の一部がクラウドサーバ2上に構築されることである。
番組表は、今後の放送予定を示すものに限られない。たとえば、TV装置1が、複数のチューナを有し、外部接続される記憶装置1Aを用いて、チューナと同数のチャンネルの番組を一定期間分(当該一定期間以上前に録画され、かつ、不要と判断できるものを消去しながら)自動的に録画している場合、録画されている過去に放送された番組の一覧を示すものであってもよい。
図1に示す番組情報201は、放送波から取得されるものであってもよいし、インターネットN経由で接続されるWebサービスサーバから取得されるものであってもよい。さらには、前述のような録画が行われている場合、番組情報201は、録画情報であってもよい。
また、たとえば、図3に示すように、TV装置1で番組を視聴するユーザ向けに当該TV装置1のリモートコントローラとして動作するタブレットやスマートフォンなどの携帯端末3にて番組表を表示する環境を想定した場合、この電子装置100を、携帯端末3単体で実現することもできるし、この携帯端末3とインターネットN経由で接続されるクラウドサーバ2単体で実現することもできるし、携帯端末3とクラウドサーバ2とが連携して実現することもできる。携帯端末3は、TV装置1のリモートコントローラとして動作するものに限られず、番組表を閲覧するために用いられるものであってもよい。換言すれば、番組表は、クラウドサーバ2が、ユーザに応じて、たとえばWebページとして提供するものであってもよい。つまり、この電子装置100は、TV装置1の存在を必須とするものではない。また、前述したように、番組は、たとえばインターネット経由で配信されるものなどであってもよく、当該配信される番組を、携帯端末3で視聴する環境を想定した場合、つまり、携帯端末3がTV装置1の役割を担う場合にも、この電子装置100を、携帯端末3単体で実現することもできるし、この携帯端末3とインターネットN経由で接続されるクラウドサーバ2単体で実現することもできるし、携帯端末3とクラウドサーバ2とが連携して実現することもできる。このように、この電子装置100は、TV装置1の存在を必須とするものではない。また、携帯端末3が放送波により放送される番組を視聴する機能を備える場合も同様である。
番組表生成部101、画像選択部102、お気に入り出演者リスト管理部103および画像情報管理部104は、各々、記憶メディアに格納されたプログラムを1または複数のプロセッサが実行することによって実現されるものであってもよいし、各種素子を組み合わせた電子回路によって実現されるものであってもよい。
ここでは、この電子装置100が、図4に示すように、TV装置1とクラウドサーバ2とが連携して実現されていることを想定する。なお、ここでは、番組表生成部101、画像選択部102およびお気に入り出演者リスト管理部103がTV装置1に構築され、画像情報管理部104がクラウドサーバ2に構築されていることを想定するが、TV装置1とクラウドサーバ2とが連携する形態は、これに限られるものではなく、たとえば、お気に入り出演者リスト管理部103を(TV装置1にではなく)クラウドサーバ2に構築するようにするなど、種々の変更が可能である。
以下、図1および図4を併せて参照して、この電子装置100による番組表の表示処理について説明する。
番組表生成部101は、表示対象となり得る複数の番組の番組情報201に基づき、画像選択部102と連携して、ユーザの趣味・嗜好を視覚的に反映させた番組表情報204を生成する。前述したように、番組情報201は、放送波から取得されるものであってもよいし、インターネットN経由で接続されるWebサービスサーバから取得されるものであってもよいし、録画情報であってもよい。また、番組表情報204は、たとえば、一方の軸を放送時刻とし、他方の軸をチャンネルとして、番組情報が配置されるセルを二次元配列させた番組表を表示するための情報、つまり複数の番組情報を含む情報である。番組情報201には、たとえば番組中の代表的なシーンなどの代表画像の画像情報が含まれている。また、番組表情報204内の複数の番組情報には、基本的に、番組情報201に含まれている代表画像の画像情報が含まれることになる。そして、基本的には、この代表画像が、番組情報の1つとして番組表上において表示されることになる。
また、番組情報201には、出演者情報が含まれている。番組表生成部101は、この出演者情報を画像選択部102に引き渡す。お気に入り出演者リスト管理部103は、ユーザがあらかじめ登録した出演者のリストであるお気に入り出演者リスト202を管理している。画像選択部102は、番組表生成部101から受け取った出演者情報と、お気に入り出演者リスト管理部103によって管理されるお気に入り出演者リスト202とを比較し、お気に入り出演者リスト202に登録されている出演者が番組表生成部101から受け取った出演者情報に含まれていないかを調べる。
出演者を登録する方法、つまり、お気に入り出演者リスト202へ出演者を登録する方法は、特定の方法に限られず、様々な方法を採用し得る。選択肢として提示される複数の出演者の中から目的の出演者を選択してもよいし、出演者の氏名やその出演者に割り当てられている識別番号を入力してもよい。選択肢として提示される複数の出演者は、ここで前提としているように、お気に入り出演者リスト管理部103がTV装置1に構築される場合には、たとえば、クラウドサーバ2から都度取得されるものであってもよいし、クラウドサーバ2から定期的に取得・更新されるものであってもよいし、番組情報201から抽出・蓄積されるものであってもよい。出演者の識別番号は、たとえば、クラウドサーバ2がインターネットN上で公開してもよい。
また、出演者を登録する方法は、あらかじめ用意された複数のお気に入り出演者リスト202の中からいずれか1つを選択するものであってもよい。あらかじめ用意されるお気に入り出演者リスト202とは、たとえば、同じ趣味・嗜好を持つ複数のユーザから登録される可能性の高い出演者の組み合わせからなるものなどである。お気に入り出演者リスト管理部103がクラウドサーバ2に構築される場合には、TV装置1を介さずに、インターネットN経由でクラウドサーバ2に接続可能な携帯端末3などにより、出演者の登録作業を行えるようにしてもよい。また、登録済みの出演者について、その登録を解除できるようにしてもよいことはいうまでもない。
このように、出演者の登録については、特定の形態に限らず、ユーザが目的の出演者を指定するためのGUIが提供されていればよい。
さらには、出演者を登録する方法は、ユーザの作業を必要とせずに、自動的に行われるものであってもよい。たとえば、SNS(Social Networking Service)を提供するWebサーバからユーザの情報を取得し、出演者に関する情報を抽出・登録するなどであってもよい。
画像選択部102は、お気に入り出演者リスト202に登録されている出演者が番組表生成部101から受け取った出演者情報に含まれている場合、その出演者の識別情報を画像情報管理部104に引き渡す。画像情報管理部104は、お気に入り出演者リスト管理部103が管理するお気に入り出演者リスト202に登録し得るすべての出演者の画像情報203を管理している。出演者の画像情報203は、インターネットN経由で接続されるWebサービスサーバから取得されるものであってもよいし、放送波により受信した情報(番組情報201内の画像に限られず、たとえば、その出演者が出演する番組中から抽出した画像であってもよい。)から生成されるものであってもよい。ここでは、出演者の画像情報203が、どのように生成・取得されるのかについては問わない。
画像情報管理部104は、画像選択部102から受け取った識別情報に対応する画像情報203を画像選択部102に引き渡す。また、画像選択部102は、画像情報管理部104から受け取った画像情報203を番組表生成部101に引き渡す。
該当する出演者が複数存在する場合、画像選択部102は、たとえば、お気に入り出演者リスト202への登録順などの優先度に基づき、出演者を選択すればよい。出演者の優先度を設定する方法は、たとえば、ユーザが各出演者についてランク付けした内容をお気に入り出演者リスト202に記録しておくなど、様々な方法を採用し得る。選択する出演者は一人でもよいし、あらかじめ定められた値を上限とする複数人でもよい。なお、お気に入り出演者リスト202に登録されている出演者が番組表生成部101から受け取った出演者情報に含まれていない場合には、画像選択部102は、その旨を番組表生成部101に回答する。
番組表生成部101は、画像選択部102から画像情報203を受け取った場合、前述した代表画像の画像情報に代えて、または、代表画像の画像情報とともに、番組表情報204内の番組情報に含める。これにより、番組表上の複数の番組のうち、ユーザが登録した出演者が出演する番組については、代表画像に代えて、または、代表画像とともに、その出演者の画像が、番組情報の1つとして番組表上において表示されることになる。
つまり、ユーザA向けに番組表が表示される場合には、ユーザAが登録した出演者が出演する番組について、その出演者の画像が表示され、ユーザB向けに番組表が表示される場合には、ユーザBが登録した出演者が出演する番組について、その出演者の画像が表示されることになる。このように、ユーザの趣味・嗜好を反映させて番組表を表示することにより、この電子装置100は、膨大な数の番組の中から趣味・嗜好に合った番組を見つけ出すことを支援することができる。ここで、ユーザとは、たとえば、TV装置1に対応づけて定義されるものであってもよいし(1台のTV装置1につき1ユーザ)、TV装置1で番組を視聴する複数のユーザそれぞれであってもよい。後者の場合、たとえば、TV装置1にてユーザの切り替え操作を行ったり、リモートコントローラとして使用される携帯端末3の識別情報でユーザを判断したり、携帯端末3で番組表を閲覧する際のログイン操作時に入力される情報でユーザを判断したりすることが可能である。あるいは、携帯端末3がリモートコントローラとして使用されない場合でも、TV装置1が、近傍に存在する携帯端末3を無線通信により探索し、探索された携帯端末3の識別情報でユーザを判断することも可能である。また、後者の場合には、携帯端末3での番組表の閲覧時、各ユーザが、自分の趣味・嗜好が反映された番組表を閲覧することができる。
なお、番組表上には、番組情報として、前述の画像のほか、タイトル、出演者、ジャンルなどが、テキストやアイコンなどにより表示され得る。これらは、たとえば番組情報201から取得可能な情報である。
続いて、この電子装置100が、図4に示すように、TV装置1とクラウドサーバ2とが連携して実現される場合における、当該電子装置100による番組表の表示処理を、より具体的にさらに説明する。
図4に示すように、TV装置1は、クラウドアクセス機能部11、GUI機能部12、TV機能部13および録画機能部14を有している。また、クラウドサーバ2は、サービス提供機能部21、ネットワークインタフェース機能部22を有している。これらの各機能部は、特定の機能のための複数のモジュールの集合体を示すものであって、複数のモジュールは、各々、記憶メディアに格納されたプログラムを1または複数のプロセッサが実行することによって実現されるものであってもよいし、各種素子を組み合わせた電子回路によって実現されるものであってもよい。
クラウドアクセス機能部11は、インターネットN経由のクラウドサーバ2との通信を実行する。GUI機能部12は、ユーザへの操作画面の提示や、その操作画面に対するユーザの操作の受け付けなどを実行する。番組表の表示は、ユーザへの操作画面の提示の1つである。TV機能部13は、(GUI機能部12により)ユーザが選択したチャンネルで放送されている番組を画面表示するための処理を実行する。録画機能部14は、(GUI機能部12により)ユーザが予約した番組を、たとえば外部接続される記憶装置1Aを用いて録画するための処理を実行する。録画機能部14による番組の録画は、前述したように、ユーザの予約によらずに、TV装置1が有するチューナと同数のチャンネルの番組を一定期間分、自動的に録画するものであってもよい。また、録画機能部14は、録画されている番組を再生するための処理も実行する。
また、サービス提供機能部21は、TV装置1からの要求を受け付け、その要求に対する処理結果をTV装置1へ返送する処理を実行する。ネットワークインタフェース機能部22は、インターネットN経由のTV装置1との通信を実行する。
なお、図4は、番組表生成部101、画像選択部102およびお気に入り出演者リスト管理部103が(TV装置1の)GUI機能部12に属し、画像情報管理部104が(クラウドサーバ2の)サービス提供機能部21に属することを示すものであり、たとえば番組表生成部101、画像選択部102およびお気に入り出演者リスト管理部103がGUI機能部12として一体化して構築されていることを示すものではない。
いま、ユーザが、たとえば図4には示されないリモートコントローラを使用して、TV装置1に番組表を表示させるための操作を行ったものとする。この操作は、GUI機能部12によって受け付けられ、番組表生成部101による番組表の生成が実行される。番組表生成部101は、要求された番組表が、今後の放送予定を示す番組表である場合、たとえば、放送波から取得されてTV装置1内に格納されている番組情報201またはインターネットN経由で接続されるWebサービスサーバから取得されてTV装置1内に格納されている番組情報201に含まれる出演者情報を画像選択部102に引き渡す。または、番組表生成部101は、都度、インターネットN経由で接続されるWebサービスサーバから番組情報201を取得して、その番組情報201に含まれる出演者情報を画像選択部102に引き渡すようにしてもよい。また、要求された番組表が、録画されている過去に放送された番組の一覧を示す番組表である場合、番組表生成部101は、録画機能部14から録画情報を番組情報201として取得し、その番組情報201に含まれる出演者情報を画像選択部102に引き渡す。なお、番組表は、過去に放送された番組の一覧と、今後の放送予定とをシームレスに提示するものであってもよい。
図5に、番組情報201の一例を示す。図5に示すように、番組情報201は、代表画像201Aと、説明テキスト201Bと、出演者リスト201Cとを含んでいる。出演者リスト201Cは、出演者の識別情報(ID)を含み、番組表生成部101は、その出演者の識別情報を出演者情報として画像選択部102に引き渡す。
また、図5には、お気に入り出演者リスト管理部103によって管理されるお気に入り出演者リスト202の一例と、画像情報管理部104によって管理される画像情報203の一例とが併せて示されている。
お気に入り出演者リスト202は、登録された各出演者に関する情報を、登録番号(No)と、出演者の名前と、出演者の識別情報(ID)とを含むレコードとして保持している。ここでは、登録番号が出演者間の優先度を示しているものとする。たとえば、その値の小さい方を優先度が高いものとする。画像情報203は、各々が識別情報(ID)と対応づけられた画像ファイルである。画像ファイルには、出演者の顔画像の情報などが格納されている。
番組表生成部101から出演者情報を受け取った画像選択部102は、その番組の出演者の中に、お気に入り出演者リスト管理部103によって管理されるお気に入り出演者リスト202に登録されている出演者が含まれていないかを調べる(図5のa1)。含まれていた場合、つまり、その番組が、登録された出演者が出演する番組である場合、画像選択部102は、その出演者の画像情報203を画像情報管理部104から取得する(図5のa2)。
より詳細には、画像選択部102は、クラウドアクセス機能部11を介して、出演者の識別情報をパラメータとして付した、画像情報203の転送要求をクラウドサーバ2へ送信する。この要求は、クラウドサーバ2において、ネットワークインタフェース機能部22により受信され、当該ネットワークインタフェース機能部22からサービス提供機能部21、つまり画像情報管理部104に引き渡される。
画像情報管理部104は、パラメータとして付された識別情報に対応する画像ファイルを検索し、検索された画像ファイルを、要求された画像情報203として、クラウドアクセス機能部11を介して、TV装置1へ送信する。この画像情報203は、TV装置1において、クラウドアクセス機能部11により受信され、当該クラウドアクセス機能部11からGUI機能部12、つまり画像選択部102に引き渡される。また、この画像情報203は、さらに、画像選択部102から番組表生成部101に引き渡される。
一方、番組表生成部101から受け取った出演者情報から、その番組が、登録された出演者が出演していない番組であると判断した場合、画像選択部102は、その旨を番組表生成部101に回答する。
番組表生成部101は、画像選択部102から画像情報203を受け取った番組については、番組情報の1つとして、その画像情報203を用いて、また、画像選択部102から登録された出演者が出演していない番組である旨を回答された番組については、番組情報201に含まれる代表画像201Aを用いて、たとえば番組に対応するセルが二次元配列された番組表を表示するための番組表情報204を生成する。GUI機能部12は、番組表生成部101によって生成された番組表情報204を用いて、TV装置1上に番組表を表示する。
図6は、この電子装置100における番組表の一表示例を示す図である。
この電子装置100における番組表は、たとえば、図6に示すように、縦軸が放送時刻に対応し、横軸がチャンネルに対応し、番組情報が配置される複数のセル(b1)が、放送時間帯とチャンネルとに応じた位置・サイズで二次元配列される。また、各セルには、画像の表示領域(b2)が確保される。そして、前述したように、この画像の表示領域には、基本的に、番組情報201の代表画像が配置され、一方、登録された出演者が出演する番組については、番組情報201の代表画像に代えて、または、番組情報201の代表画像とともに、その出演者の画像が配置される。番組情報201の代表画像とともに出演者の画像を配置する形態としては、様々な形態を採用し得る。たとえば、2つの画像を並べるように配置してもよいし、一方の画像(番組情報201の代表画像)上に他方の画像(出演者の画像)を重ね合わせるように配置してもよい。図6には、登録された出演者が出演する番組については、画像の表示領域には、番組情報201の代表画像に代えて、その出演者の画像が配置される例を示している(b3,b4)。図6中、符号b3で示される画像は、ユーザが登録した出演者Aの画像であり、また、符号b4で示される画像は、ユーザが登録した出演者Bの画像である。この電子装置100により、たとえば図6に示すように表示される番組表によれば、ユーザは、2月15日水曜日の午後7時から午後11時までの5チャンネル分の番組の中に、「○○テレビ」のチャンネル(左端のチャンネル)の午後7時から午後9時までの時間帯に放送される番組と、「テレビ◇◇」のチャンネル(右端のチャンネル)の午後10時から午後10時50分までの時間帯に放送される番組とが、出演者Aが出演する番組であることを視覚的に認識することができ、また、「××テレビ」のチャンネル(左から2番目のチャンネル)の午後9時30分から午後11時までの時間帯に放送される番組が、出演者Bが出演する番組であることを視覚的に認識することができる。つまり、この電子装置100は、番組表を表示するにあたり、ユーザが登録した出演者が出演する番組の情報を、当該ユーザが登録した出演者が出演していない番組の情報と識別可能に番組表上に配置する。
仮に、この時間帯の番組表を、他のTV装置1において他のユーザが表示させた場合には、当該他のユーザが登録した出演者が出演する番組について、画像の表示領域に、その出演者の画像が配置されることになる。また、仮に、たとえばユーザが出演者Aを登録解除した後、この時間帯の番組表を再度表示させた場合には、登録解除前には出演者Aの画像が表示されていた番組について、出演者Aの画像は表示されなくなり、その番組の代表画像が表示されることになる。
このように、ユーザの趣味・嗜好を視覚的に反映させて番組表を提示する仕組み(GUI)を備えることで、この電子装置100は、膨大な数のテレビジョン放送番組の中から趣味・嗜好に合ったテレビジョン放送番組を見つけ出すことを支援することができる。
なお、図6に示す番組表は、縦方向または横方向のいずれにもスクロールすることができる。つまり、表示対象とする時間帯やチャンネル群を変更することができる。また、任意の日時にジャンプすることができる。たとえばスクロールにより、新たに表示対象となった番組が、登録された出演者が出演する番組であるならば、その出演者の画像が表示されることになる。前述したように、番組表は、今後の放送予定を示すものに限られず、録画されている過去に放送された番組の一覧を示すものであってもよいので、スクロールにより、両者間をシームレスに移動できるようにしてもよい。さらには、録画されている過去に放送された番組の一覧を示す番組表である場合、登録された出演者の画像を、画像情報管理部104から取得することに代えて、録画されている番組中から抽出・生成した画像(登録された出演者が登場する画像)としてもよい。録画されている番組の中から特定の出演者が登場する場面の画像を抽出・生成する方法については、既知の様々な方法を適用し得る。
また、1つの番組に、登録された複数の出演者が出演している場合もあり得る。このような場合において、その番組の画像の表示領域に、当該複数の出演者の画像を配置する形態についても、様々な形態を採用し得る。前述したように、お気に入り出演者リスト202に登録されている出演者について設定されている優先度に基づき、最も優先度の高い出演者の画像を1つだけ配置するようにしてもよいし、あらかじめ定められた値を上限として優先度順に複数の出演者を選択し、当該複数の出演者の画像を並べて配置するようにしてもよい。複数の出演者の画像を並べるにあたり、たとえば、優先度に基づき、各画像のサイズを決定したり、位置を決定したりしてもよい。
さらには、前述したように、各セルは、放送時間帯とチャンネルとに応じた位置・サイズで二次元配列されるので、放送時間の短い番組に、登録された出演者が出演しているものの、その出演者の画像の表示領域を確保できない場合も生じ得る。このような場合、その出演者の画像を表示することに代えて、たとえば、背景色を変えたり、枠の線の色や太さを変えたりするなどにより、当該セルを他のセルと識別可能に表示するようにしてもよい。背景色を変えたり、枠の線の色や太さを変えたりすることは、登録された出演者の画像を表示することに加えて行ってもよい。
また、番組表上には、各番組について画像の表示領域を設けず、登録された出演者が出演する番組に対応するセルを、背景色を変えたり、枠の線の色や太さを変えたりすることで、その他の番組(登録された出演者が出演していない番組)に対応するセルとの差別化を図り、登録された出演者が出演する番組が選択された状態で、当該番組の詳細情報をさらに表示する操作が行われた場合に、その詳細情報を表示する表示領域上において、その番組の代表画像に代えて、その出演者の画像を表示するようにしてもよい。
また、図6には、番組表として、番組に対応するセルを二次元配列する例を示したが、これに限られず、たとえば、図7に示すように、たとえば放送中のある番組を視聴しながら番組表をチェックしたいというニーズに応えるべく、視聴中の番組の画像(c1)とともに、たとえば1チャンネル分の番組に対応するセルが一次元配列された番組表(c2)を表示するようにしてもよい。そして、この番組表上の番組中に、登録された出演者が出演する番組が存在する場合、その番組情報の1つとして、その出演者の画像(c3)を表示するようにしてもよい。図7に示す番組表も、縦方向または横方向のいずれにもスクロールすることができる。つまり、表示対象とする時間帯やチャンネルを変更することができる。また、任意の日時にジャンプすることができる。このように、番組に対応するセルを一次元配列した番組表を表示する場合においても、膨大な数のテレビジョン放送番組の中から趣味・嗜好に合ったテレビジョン放送番組を見つけ出すことを支援することができる。
図8は、この電子装置100による番組表の表示処理の流れを示すフローチャートである。
まず、番組表生成部101が、画像選択部102へ番組情報201、より詳細には、出演者に関する情報を引き渡す(ブロックA1)。画像選択部102は、お気に入り出演者リスト管理部103からお気に入り出演者リスト202を取得し(ブロックA2)、番組表生成部101から受け取った番組情報201内の出演者に関する情報と、お気に入り出演者リスト202内の出演者の識別情報(ID)とを照合する(ブロックA3)。
識別情報(ID)の一致する出演者が見つかった場合(ブロックA4のYES)、画像選択部102は、その出演者の画像(画像情報203)を画像情報管理部104から取得し、番組表生成部101へ返却する(ブロックA5)。識別情報(ID)の一致する出演者が見つからなかった場合には(ブロックA4のNO)、画像選択部102は、その旨を番組表生成部101に回答する。
番組表生成部101は、画像選択部102から受け取った画像(画像情報203)または番組情報201内の画像(番組の代表画像)を、生成する番組表に貼り付け、番組表情報(204)として出力する(ブロックA6)。
以上のように、この電子装置100によれば、膨大な数のテレビジョン放送番組の中から趣味・嗜好に合ったテレビジョン放送番組を見つけ出すことを支援することができる。
なお、以上の説明では、ユーザの趣味・嗜好を番組表に反映させるために、出演者を登録する例を示したが、登録内容(登録情報)としては、出演者に限られず、様々な情報を適用し得る。たとえば、スポーツ、映画、ドラマ、ドキュメンタリ、アニメーションなどのジャンルを登録するようにしてもよい。各番組のジャンルは、番組情報201で判定することができ、登録されたジャンルの番組である場合、そのジャンルを示す画像を表示するようにしてもよい。また、録画されている過去に放送された番組の一覧を示す番組表である場合、録画されている番組中から抽出・生成した名シーンの画像を表示し、かつ、背景色を変えたり、枠の線の色や太さを変えたりするなどにより、登録されたジャンルの番組であることを示すようにしてもよい。あるいは、好きな番組を登録し、その番組と関連性のある番組について、その他の番組と差別化して表示するようにしてもよい。番組間の関連性の有無を判定する方法は、同一シリーズ、同一原作者、複数出演者の重複など、様々な方法を採用し得る。その方法は、番組情報201で行えるものが好ましい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。