JP6736124B2 - 耐圧容器の製造方法並びに当該製造方法に用いる予備成形体および容器 - Google Patents

耐圧容器の製造方法並びに当該製造方法に用いる予備成形体および容器 Download PDF

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Description

本発明は、二軸延伸ブロー成形等によって製造された樹脂製の容器の外周面に、ガラスファイバー、カーボンファイバー等の補強用の繊維フィラメントを巻き付けた層を形成して耐圧力を向上させた耐圧容器に関し、特に、容器の外周面に繊維フィラメントを適切に巻き付けることのできる耐圧容器の製造方法に関する。
液化ガスなどのように加圧状態で貯蔵される液体、気体の耐圧容器として、近年、軽量化やコストダウンのために樹脂製の大型容器が使用され始めている。現在使用されている樹脂製の容器の製造には、射出成形、ダイレクトブロー成形、回転成形などが用いられている。射出成形の場合には容器を2つに分割して成形し、後で接着して容器形状にしているが、接着部の強度、劣化などの問題がある。ダイレクトブロー成形では使用する樹脂がHDPEにほぼ限定されており、バリア性や強度に問題があるため非常に厚肉製品、且つ重い容器にしなければならない。回転成形では厚肉製品を1個作るのに数十分かかるため生産性が悪く高コストである。これに対して、二軸延伸ブロー成形を用いると、強度、バリア性に優れ、軽量化できるなど、高品質の一体製品を成形できるので望ましい。
また、このような熱可塑性樹脂の容器の耐圧力向上法としては、容器の外周面にガラスファイバー、カーボンファイバー等の補強用の繊維フィラメントを巻き付けて樹脂で固める方法が採用されている。フィラメントの巻き付け方法としては、ヘリカル巻き、フープ巻きなどの各種の形態が知られており、その巻き付け角度、巻き付け回数、巻き付け範囲なども耐圧容器に必要とされる耐圧力、容器形状等に応じて適切に設定される。
特許文献1には、ダイレクトブロー成形により樹脂製の容器を製造し、その外周面に補強用の繊維フィラメントを巻き付けて耐圧力を高めた圧力容器の製造法が提案されている。当該文献に記載の製造法では、ダイレクトブロー成形によって熱可塑性樹脂の容器を製造し、容器の口部と底部を、フィラメント巻き付け機構の回転シャフトの間に固定し、シャフトによって容器を回転させて繊維フィラメントを容器の外周面に巻き付けている。
特開2012−202479号公報
熱可塑性樹脂の容器の外周面に繊維フィラメントを巻き付けて固定した2層構造の耐圧容器において、繊維フィラメントを容器の外周面に適切に巻き付けるためには、フィラメント巻き付け機構の回転軸芯と容器軸芯とが同軸でなければならない。
本発明の課題は、芯振れを伴うことなく容器を回転してその外周面に繊維フィラメントの巻き付けを適切に行うことのできる耐圧容器の製造方法を提案することにある。また、そのために用いる予備成形体、および、容器を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の耐圧容器の製造方法は、
熱可塑性樹脂からなる容器を製造する容器製造工程と、
前記容器の外周面に補強用の繊維フィラメントを巻き付けて当該容器の耐圧力を高める
フィラメント巻き付け工程と
を含んでおり、
前記容器製造工程において、筒状胴部の一方が底部によって封鎖され、他方が口部を介して開口している前記容器を製造するに当たり、前記底部の外周面部分に、前記口部の中心を通る軸線上に位置する突出部を形成し、
前記フィラメント巻き付け工程では、前記突出部および前記口部を利用して、前記容器の軸芯を、前記繊維フィラメントを巻き付けるための回転軸芯に一致させることを特徴としている。
本発明の方法によれば、例えば、フィラメント巻き付け機構の回転シャフトに、熱可塑性樹脂の容器の口部を同軸にチャッキングし、容器の底部の突出部を芯出し用の治具によって同軸に保持することで、シャフトの回転軸芯に対して容器軸芯を同軸となるようにセットできる。容器の両側の口部および突出部を芯出し用の部位として用いることにより、容器を芯振れなく回転させることができ、繊維フィラメントの巻き付け作業を適切に行うことができる。
本発明の方法において、前記容器製造工程では、射出成形品である筒状の予備成形体に二軸延伸ブロー成形を施して前記容器を製造し、前記予備成形体として、射出成形のための成形型のゲートによって形成されたゲート跡部が残っているものを使用し、前記予備成形体の口部および前記ゲート跡部を、前記二軸延伸ブロー成形を施すことなく、そのまま前記容器の口部および前記突出部として残すようにしている。
二軸延伸ブロー成形により容器を製造することにより、強度、バリア性、軽量化などの点で高品質の一体型の容器を製造できる。また、二軸延伸ブロー成形において使用する射出成形された予備成形体にはゲート跡部ができ、これを切断除去して使用される。本発明の方法では、当該ゲート跡部をそのまま残した予備成形体に二軸延伸ブロー成形を施して容器を製造し、ゲート跡部をそのままの状態で容器に残して芯出し用の突出部として利用している。
この場合、予備成形体のゲート跡部を、二軸延伸ブロー成形することなくそのまま成形された容器に残すためには、前記予備成形体に前記二軸延伸ブロー成形を施すために用いるブロー型として、そのキャビティにおける前記容器の底部に対応する部位に、前記ゲート跡部を受け入れるゲート跡装着用凹部が形成されている開閉型を用いればよい。
また、耐圧容器においては、容器の口部にノズルなどを接続するため、および、口部の耐圧強度を高めるために、口部には口金が取り付けられる。二軸延伸ブロー成形により口金付きの容器を製造するには、前記予備成形体として、当該予備成形体の口部に口金が同軸にインサート成形された射出成形品を使用すればよい。口金付きの容器の場合には、口金と突出部(ゲート跡部)をフィラメント巻き付け機構の回転軸にチャッキングして、容器を芯振れなく回転させることができる。
前記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、または、ポリプロピレン樹脂を用いることができる。
また、繊維フィラメントの巻き付け後に、容器底面から突出している突出部が不要な場合には、前記フィラメント巻き付け工程の後に、当該突出部を切断すればよい。
ここで、口金付きの予備成形体においては、予備成形体にインサート成形により口金が取り付けられる。口金は一般に予備成形体の口部の内側にインサートされる。この場合には、二軸延伸ブロー成形によって得られる口金付きの容器の口部の内周面部分に、口金と
樹脂との接触面が表れる。接触面には、容器に充填される内容物が接触することになり、接触面に内容物が浸み込み、口金などが劣化するなどの可能性がある。
そこで、本発明における口金付きの予備成形体では、予備成形体の口部を形成している口部樹脂部分によって、口金が予備成形体の内周面に露出しないように覆い隠されていることが望ましい。すなわち、この状態が形成されるように、インサート成形により予備成形体に口金を一体化すればよい。
また、口部樹脂部分によって、口金の先端面における少なくとも一部も覆われた状態が形成されていることが望ましい。
この構成の予備成形体を二軸延伸ブロー成形して得られる口金付きの容器においては、内容物が、口金と樹脂の間の接触面に浸み込んでしまうことを確実に防止できる。また、口金が樹脂によって包み込まれるので、双方の間の結合強度を高めることができる。
本発明の方法によって製造された耐圧容器の一例を示す半断面図である。 容器製造用の予備成形体の一例を示す断面図である。 予備成形体にインサートされている口金を示す半断面図である。 図2Aの予備成形体を二軸延伸ブロー成形して得られた容器を示す半断面図である。 二軸延伸ブロー成形用の成形型を示す説明図である。 繊維フィラメントの巻き付け装置の概略平面図および概略側面図である。
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
[耐圧容器]
図1は耐圧容器の一例を示す半断面図である。耐圧容器1は、二軸延伸ブロー成形によって製造された口金付きの容器2の外周面が補強層3によって覆われた2層構造の容器である。補強層3は、容器2の外周面に補強用の繊維フィラメントを巻き付けて接着剤によって固化して形成したものである。繊維フィラメントとしてはガラス繊維フィラメント、カーボン繊維フィラメントなどを用いることができる。
[容器製造工程]
上記構成の耐圧容器1の製造に用いる口金付きの容器2(以下、単に「容器2」という。)の製造工程を説明する。
(予備成形体)
図2Aは容器2を二軸延伸ブロー成形によって製造するために用いる予備成形体の一例を示す断面図である。予備成形体10は、熱可塑性樹脂、例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂の射出成形品であり、細長い円筒状胴部11の一端が略半球状の底部12によって封鎖され、その他端が円形に開口した口部13となっている。円筒状胴部11の肉厚に比べて底部12の肉厚は僅かに薄く、口部13は大幅に薄肉となっている。口部13には同軸に円筒状の口金14がインサート成形により一体化されている。
図2Bは口金14を示す半断面図である。口金14は、円筒状の口金本体部14aと、この口金本体部14aの下端から外方に広がっているスカート部14bとを備えている。口金本体部14aの外周面の上半部分には、円環状先端面14cから僅かに下側の位置から雄ねじ部14dが形成されている。また、口金本体部14aの外周面における下端から
僅かに上側の部位には、円環状突部14eが形成されている。
図2Aから分かるように、口金14は、外周側の雄ねじ部14dおよびその下側の外周面部分を除き、予備成形体10の口部13を形成している口部樹脂部分13aによって包み込まれている。これにより、口金14は、予備成形体10の内周面には露出しないように口部樹脂部分13aによって覆い隠された状態となっている。
また、本例では、口部樹脂部分13aにおける円環状の口部先端面を形成している樹脂部分13bによって、口金14の円環状先端面14cの内周側部分が覆われた状態となっている。
一方、図2Aに示すように、予備成形体10の底部12にはゲート跡部15が残っている。ゲート跡部15も射出成形型のゲートに対応する細長い円錐台形状をしている。ゲート跡部15は、予備成形体10の中心軸線10aと同軸に形成されている。
口金14を備えた予備成形体10は、例えば、次のような手順によって口金14がインサートされた射出成形品である。
(1)予備成形体用の射出成形型の開状態で、リップ型を開く(エジェクトプレートは後退限位置にある)。
(2)口金14(金属インサート)をインサート冶具に装着する。
(3)口金14が装着されたインサート冶具をリップ型のコアの根元まで挿入する。
(4)リップ型を閉じて口金14を挟んで固定した後に、インサート冶具をコアから抜く。
(5)射出成形型を閉じて射出成形を行う。口金14は、一部を除き、樹脂で包み込まれた状態で固定化される。
(6)射出成形が完了した後に型開きを行う。
(7)リップ型を閉じたままでエジェクタープレートを所定量だけ前進させる。その状態で、リップ型を開き、口金14がインサートされた状態の射出成型品である予備成形体の取り出しを行う。
また、口金14の材質は、寿命、コスト、内容物との相性などを考慮して決定される。例えば、アルミニウム、ステンレススチール、真鍮などが用いられる。
さらに、樹脂と金属とは接着しないので、予め口金14の表面に接着剤あるいは粘着剤を塗布しておいてもよい。この場合においても、使用樹脂に応じて、接着剤あるいは粘着剤の種類を適切に選定すればよい。
さらには、樹脂と金属が簡単に剥がれないように、それらの接合面形状を設定することも可能である。例えば、金属製の口金14の外側表面あるいは内側表面に、回転防止用のリブを付ける、抜け防止用のアンダーカットを付ける、レーザー加工によって剥離防止用の凹凸を付けるなどの方法を採用することができる。
(容器)
次に、図3は上記構成の予備成形体10に二軸延伸ブロー成形を施して得られる容器2を示す半断面図である。容器2は、円筒状胴部21と、この円筒状胴部21の一端を封鎖している略半球状の底部22と、円筒状胴部21の他端に形成されている口金14付きの口部23とを備えている。また、底部22には突出部25が形成されている。
円筒状胴部21および底部22は、予備成形体10の円筒状胴部11および底部12を二軸延伸ブローして得られる部分である。これに対して、口部23は、予備成形体10の
口部13が二軸延伸ブロー成形を施されることなくそのまま残った部分である。同様に、突出部25は、予備成形体10のゲート跡部15が二軸延伸ブロー成形を施されずにそのまま残った部分である。
ここで、PEN樹脂からなる予備成形体10を用いて、容量が40リットル程度の容器2を二軸延伸ブロー成形によって製造する場合の例を示す。予備成形体10は例えば外径90mm、長さ250mm程度の円筒形状のものが用いられ、容器2は例えば外径300mm、長さ660mm程度の円筒形状とされる。
この場合、予備成形体10の肉厚の限界は、PEN樹脂の結晶化が進まない程度の肉厚に設定する。この観点から、予備成形体10の最大肉厚を16mm程度にすれば、結晶化を避けることができる。このような厚い肉厚の予備成形体10の場合には、1回の二軸延伸ブローで薄肉の容器2を成形することが困難である。
したがって、予備成形体10に対して一次成形(二軸延伸ブロー成形)を行って、10mm程度の肉厚となるまで延伸させ、次に、二次成形(二軸延伸ブロー成形)を行って、1.5mm程度の薄い肉厚の容器2を得るようにする。このような厚い肉厚の予備成形体10から薄い肉厚の容器2を成形する場合には、予備成形体の延伸倍率を、縦倍率、横倍率共に、1.5以上5以下の範囲に設定することが望ましい。
(二軸延伸ブロー成形用の成形型)
図4は、図2Aに示す予備成形体10に二軸延伸ブロー成形を施して図3に示す容器2を得るために用いる成形型を示す説明図である。
成形型30は、左右一対の開閉型31、32を備えている。予備成形体10は二軸延伸ブロー成形に適した温度に加熱された状態で、開き状態の開閉型31、32に送り込まれる。予備成形体10が送り込まれると、図に示すように、左右の開閉型31、32の型締め動作を行う。
型締めにより、予備成形体10の口部13が左右の開閉型31、32の口部把持部31a、32aの間に両側から把持される。型締め状態において、予備成形体10は開閉型31、32の間に形成される容器成形用のキャビティ33内に同軸に配置される。左右の開閉型31、32における口部把持部31a、32aに対して軸線33aの方向の反対側の端(成形される容器2の底部中央に対応する部分)には、ゲート跡部装着用凹部31b、32bが同軸に形成されている。これらの凹部31b、32bによって、型締め状態において、予備成形体10のゲート跡部15を軸線方向から受け入れ可能な細長い円錐台形状のキャビティ部分が形成される。
型締めの後は、延伸ロッド34を予備成形体10の口部13から挿入して軸線33aの方向に押し出すと共に、延伸ロッド34の先端部からブローエアを吹き出して、予備成形体10に二軸延伸ブロー成形を施す。この結果、キャビティ33の内周面によって規定される形状の容器2が得られる。図においては、延伸ロッド34が最も押し出された状態を示してある。また、予備成形体10の口部13はそのまま口部23として残り、予備成形体10のゲート跡部15も、ゲート跡部装着用凹部31b、32bに入り込み、二軸延伸ブロー成形が施されることなく、そのままの形状の突出部25として残る。このようにして製造された容器2は、型開きした開閉型31、32から取り出される。
[フィラメント巻き付け工程]
上記のようにして製造された口金14および突出部25を備えた容器2には、接着用の樹脂を含浸させた補強用の繊維フィラメントを巻き付けて樹脂を固化することにより、容
器2の外周面を覆う補強層3が形成される。
(フィラメント巻き付け装置)
図5(a)、(b)は、容器2に補強繊維フィラメントを巻き付けるフィラメント巻き付け工程において使用するフィラメント巻き付け装置の概略構成を示す平面図および側面図である。
フィラメント巻き付け装置40は、装置架台41に搭載された容器回転部42を備えている。容器回転部42は、容器2の口部23を把持する3つ爪式のチャック43を備えた回転シャフト44を有しており、回転シャフト44は回転駆動用のサーボモータ45によって回転駆動される。
回転シャフト44の中心軸線44aの方向におけるチャック43とは反対側には、芯出し治具46を備えた移動式のセンター押しユニット47が配置されている。芯出し治具46は容器2の突出部25の先端部を保持可能な保持用凹部を備えている。センター押しユニット47は、例えば手動により、チャック43に対して中心軸線44aの方向に沿って接近および離れる方向に移動させることが可能である。
容器2の口部23はチャック43に把持され、容器2の突出部25はセンター押しユニット47によって中心軸線44aに沿ってチャック側に押し出された芯出し治具46によって保持される。これにより、容器2は、その中心軸線が回転シャフト44の中心軸線44aに一致した芯出し状態で容器回転部42に水平に装着される。
容器回転部42の側方には、フィラメント繰り出し用のスライダ50が配置されている。スライダ50は、X−Yローダー51に搭載されており、中心軸線44aに平行な左右方向、および、これに直交する前後方向にスライド可能である。
スライダ50における容器回転部42とは反対側には、接着剤塗布・テンションユニット52が配置されている。接着剤塗布・テンションユニット52からは、接着剤が塗布された補強用の繊維フィラメント53が所定の張力状態で繰り出される。繰り出された繊維フィラメント53はスライダ50に架け渡されて容器回転部42に装着された容器2の外周面に巻き付けられる。繊維フィラメント53の巻き付け動作においては、容器2を回転させながら、スライダ50を中心軸線44aに沿った左右方向およびこれに直交する前後方向に移動させて、所定の巻き付け角度、所定の巻き付け密度、所定の張力状態で、容器2の外周面に巻き付けられる。
ここで、装置架台41には熱風ブロアー(図示せず)の吹き出し口54が搭載されている。吹き出し口54は、容器回転部42に装着された容器2の外周面に沿って形成されている。容器2の外周面に巻き付けられる接着剤が含浸された繊維フィラメント53は、熱風ブロアーの吹き出し口54から吹き付けられる熱風によって乾燥固化して、補強層3が形成される。
なお、装置架台41の内部には各駆動部の動作制御を司る制御盤55が収納されている。また、制御盤55には操作盤56が接続されており、操作盤56には操作ボタン等の操作部材57および動作表示等を行う表示部58が配置されている。
なお、繊維フィラメント53の巻き付け作業が終了した後は、突出部25が不要な場合には、当該突出部25を切断して除去する。これにより、図1に示す耐圧容器1が得られる。
[作用効果]
本実施の形態に係る耐圧容器の製造方法においては、二軸延伸ブロー成形により容器2を製造している。二軸延伸ブロー成形に用いる予備成形体10として射出成形時のゲート跡部15がそのまま残したものを使用し、製造された容器2に、ゲート跡部15をそのまま芯出し用の突出部25として残してある。
したがって、繊維フィラメント53の巻き付けに当っては、容器2の口金付き口部23と突出部25を利用して、容器2の中心軸線が容器回転部42の中心軸線44aに一致する芯出し状態で、容器2を容器回転部42に簡単に装着することができる。したがって、容器2の回転振れに伴う繊維フィラメント53の巻き付け不良等を回避できる。
また、芯出し用の部位として、予備成形体10の射出成形によって残ったゲート跡部15を利用している。したがって、芯出し用の突出部25を形成するための特別な工夫を施す必要がなく、突出部25を容器2に簡単に形成することができる。
さらに、本例の容器2の口金付き口部23においては、口部樹脂部分によって、口金14の外周面の雄ねじ部14dを含む部分を除き、口金14が口部樹脂部分によって包み込まれている。したがって、容器2の口部23の内周面部分には、口金14が露出していないので、口部樹脂部分との接合面に内容物が浸み込み、この部分が劣化するなどの弊害を確実に回避できる。また、口金14は、一部を除き、口部樹脂部分によって包み込まれているので、これらの一体化強度を高めることができる。
[その他の実施の形態]
なお、上記の実施の形態では二軸延伸ブロー成形により容器2を製造している。容器2の製造を、射出成形、ダイレクトブロー成形、回転成形などにより行うことも可能である。この場合にも容器2に突出部25を形成しておくことにより、繊維フィラメント巻き付け時における容器2の芯出しを簡単に行うことができる。
1 耐圧容器
2 容器
3 補強層
10 予備成形体
10a 中心軸線
11 円筒状胴部
12 底部
13 口部
13a、13b 口部樹脂部分
14 口金
14a 口金本体部
14b スカート部
14c 円環状先端面
14d 雄ねじ部
14e 円環状突部
15 ゲート跡部
21 円筒状胴部
22 底部
23 口部
25 突出部
30 成形型
31、32 開閉型
31a、32a 口部把持部
31b、32b ゲート跡部装着用凹部
33 キャビティ
33a 軸線
34 延伸ロッド
40 フィラメント巻き付け装置
41 装置架台
42 容器回転部
43 チャック
44 回転シャフト
44a 中心軸線
45 サーボモータ
46 芯出し治具
47 センター押しユニット
50 スライダ
51 X−Yローダー
52 接着剤塗布・テンションユニット
53 繊維フィラメント
54 吹き出し口
55 制御盤
56 操作盤
57 操作部材
58 表示部

Claims (9)

  1. 熱可塑性樹脂からなる容器を製造する容器製造工程と、
    前記容器の外周面に補強用の繊維フィラメントを巻き付けて当該容器の耐圧力を高めるフィラメント巻き付け工程と
    を備え、
    前記容器製造工程では、射出成形品である筒状の予備成形体に二軸延伸ブロー成形を施して、筒状胴部の一方が底部によって封鎖され、他方が口部を介して開口している前記容器を製造するに当たり、
    前記予備成形体として、射出成形のための成形型のゲートによって形成されたゲート跡部が残っているものを使用し、
    前記予備成形体の口部を、前記二軸延伸ブロー成形を施すことなく、そのまま前記容器の口部として残すと共に、
    前記予備成形体の前記ゲート跡部を、前記二軸延伸ブロー成形を施すことなく、そのまま前記容器の前記底部の外周面部分において前記口部の中心を通る軸線上に位置する突出部として残し
    前記フィラメント巻き付け工程では、前記突出部および前記口部を利用して、前記容器の軸芯を前記補強用の繊維フィラメントを巻き付けるための回転軸芯に一致させる耐圧容器の製造方法。
  2. 請求項1において、
    前記予備成形体に前記二軸延伸ブロー成形を施すために用いるブロー型として、そのキャビティにおける前記容器の底部中央に対応する部位に、前記ゲート跡部を受け入れるゲート跡装着用凹部が形成されている開閉型を用いる耐圧容器の製造方法。
  3. 請求項1または2において、
    前記予備成形体として、当該予備成形体の口部に口金が同軸にインサート成形されたものを使用する耐圧容器の製造方法。
  4. 請求項3において、
    前記口金は、前記予備成形体の内周面に露出しないように、前記予備成形体の前記口部を形成している口部樹脂部分によって覆われている耐圧容器の製造方法。
  5. 請求項4において、
    前記口部樹脂部分によって、前記口金の先端面における少なくとも一部も覆われている耐圧容器の製造方法。
  6. 請求項1ないし5のうちのいずれか一つの項において、
    前記熱可塑性樹脂として、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、または、ポリプロピレン樹脂を用いる耐圧容器の製造方法。
  7. 請求項1ないし6のうちのいずれか一つの項において、
    前記フィラメント巻き付け工程の後に、前記突出部を切断する切断工程を備えている耐圧容器の製造方法。
  8. 請求項3、4または5に記載の耐圧容器の製造方法に用いる前記予備成形体であって、
    前記ゲート跡部および前記口金を備えている予備成形体。
  9. 請求項3、4または5に記載の耐圧容器の製造方法に用いる前記容器であって、
    前記突出部および前記口金を備えている容器。
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