JP6735587B2 - 外用組成物 - Google Patents
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Description
項1. (A)カルボキシビニルポリマー、(B)ヘパリン類似物質、(C)グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、これらの誘導体、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種、(D)ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有し、
pHが4.8〜6.0であることを特徴とする、外用組成物。
項2. 前記(D)成分の含有量が0.1重量%以上である、項1に記載の外用組成物。
項3. 更に、(E)多価アルコールを含有する、項1又は2に記載の外用組成物。
項4. 更に、(F)アラントイン及びその誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種を含有する、項1〜3のいずれかに記載の外用組成物。
項5. ゲル状である、項1〜4のいずれかに記載の外用組成物。
項6. (A)カルボキシビニルポリマー、(B)ヘパリン類似物質、並びに(C)グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、これらの誘導体、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種を含む外用組成物において、相分離を抑制する方法であって、
前記外用組成物に(D)ヒドロキシプロピルメチルセルロースを配合し、且つ前記外用組成物のpHを4.8〜6.0に設定することを特徴とする、相分離抑制方法。
本発明の外用組成物は、カルボキシビニルポリマー(以下、「(A)成分」と表記することもある)と、ヘパリン類似物質(以下、「(B)成分」と表記することもある)と、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、これらの誘導体、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種(以下、「(C)成分」と表記することもある)と、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(以下、「(D)成分」と表記することもある)とを含有し、pHが4.8〜6.0であることを特徴とする。以下、本発明の外用組成物について詳述する。
本発明の外用組成物は、カルボキシビニルポリマーを含有する。カルボキシビニルポリマーは、カルボキシル基を有する水溶性のビニルポリマーであり、具体的には、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を主鎖として、アリルショ糖やペンタエリスリトールのアリルエーテル等による架橋構造を有するポリマーである。
本発明の外用組成物は、ヘパリン類似物質を含む。ヘパリン類似物質とは、コンドロイチン多硫酸等の多硫酸化ムコ多糖であり、保湿作用、抗炎症作用、血行促進作用等を有することが知られている公知の薬剤である。
本発明の乳化組成物は、(C)成分として、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、それらの誘導体、及び/又はそれらの塩を含有する。
本発明の外用組成物は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有する。このようにヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有させつつ、pHを4.8〜6.0に設定することにより、(A)〜(C)成分が共存させても、相分離を抑制し、優れた安定性を備えさせることが可能になる。
本発明の外用組成物は、前記(A)〜(D)成分に加えて、必要に応じて、多価アルコール(以下、(E)と表記することもある)が含まれていてもよい。多価アルコールを含有することにより、より一層効果的に相分離を抑制することが可能になり、更に(B)成分による保湿作用を増強することもできる。
本発明の外用組成物は、前記(A)〜(D)成分に加えて、必要に応じて、アラントイン及び/又はその誘導体(以下、(F)成分と表記することもある)を含んでいてもよい。本発明の外用組成物においてアラントイン及び/又はその誘導体が含まれていても、相分離を抑制しつつ、アラントイン及び/又はその誘導体を安定に保持することができる。
本発明の外用組成物は、必要に応じて、一価の低級アルコール(以下、(G)成分と表記することもある)が含まれていてもよい。
本発明の外用組成物は、水を含む水系組成物に調製される。本発明の外用組成物において、水の含有量については、製剤形態に応じて適宜設定すればよいが、例えば5〜95重量%、好ましくは5〜90重量%、更に好ましくは10〜90重量%が挙げられる。
本発明の外用組成物は、前述する成分の他に、必要に応じて、他の薬理成分を含有していてもよい。このような薬理成分としては、例えば、抗ヒスタミン剤(ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェンヒドラミン等)、局所麻酔剤(プロカイン、テトラカイン、ブピパカイン、メピパカイン、クロロプロカイン、プロパラカイン、メプリルカイン又はこれらの塩、オルソカイン、オキセサゼイン、オキシポリエントキシデカン、ロートエキス、ペルカミンパーゼ、テシットデシチン等)、抗炎症剤(インドメタシン、フェルビナク、ジクロフェナクナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム等)、皮膚保護剤(コロジオン、ヒマシ油等)、血行促進成分(ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、カプサイシン、トウガラシエキス等)、清涼化剤(メントール、カンフル等)、ビタミン類(ビタミンA等)、ムコ多糖類(コンドロイチン硫酸ナトリウム、グルコサミン等)等が挙げられる。
本発明の外用組成物は、pHを4.8〜6.0に設定する。pH4.8〜6.0の範囲内で、(A)〜(C)成分を共存させると(A)成分による相分離が誘発されるが、本発明では、(D)成分を含有させることにより、当該pH範囲でも、(A)成分による相分離を抑制することが可能になっている。また、pHが4.8を下回ると、(A)〜(D)成分を共存させても、相分離を抑制できなくなる。
本発明の予防又は治療剤は、経皮適用できる剤型である限り、その製剤形態については、特に制限されず、液状又は半固形状(ゲル状、ペースト状)のいずれであってもよい。
本発明は、更に、(A)カルボキシビニルポリマー、(B)ヘパリン類似物質、並びに(C)グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、これらの誘導体、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種を含む外用組成物において、相分離を抑制する方法であって、当該外用組成物に(D)ヒドロキシプロピルメチルセルロースを配合し、且つ当該外用組成物のpHを4.8〜6.0に設定することを特徴とする、当該外用組成物の相分離の抑制方法を提供する。
1.ゲル状外用組成物の調製
表1及び2に示す組成のゲル状外用組成物を調製した。具体的には、精製水に、所定量のヘパリン類似物質、グリチルリチン酸二カリウム、アラントイン、及びプロピレングリコールを溶解させ、80℃付近に加温した後、所定量のカルボキシビニルポリマー及びヒドロキシプロピルメチルセルロースを加えて撹拌し、膨潤させた。これを撹拌しながら室温まで冷却させた後に、所定量のイソプロパノールと所定のpHになるようにpH調整剤(イソプロパノールアミン)を加えて均一になるまで混合し、ゲル状外用組成物を得た。
得られた各ゲル状外用組成物を、恒温恒湿槽「LH33−14P」(ナガノサイエンス株式会社製)を用いたサイクル試験に供した。具体的には、40℃から−20℃まで勾配制御をせずに降温し、−20℃に到達した時点から12時間の定値運転を行った後、−20℃から40℃まで勾配制御をせずに昇温し、40℃に到達した時点から12時間の定値運転を行うまでを1サイクルとして、合計10サイクル行った。サイクル試験後の各外用組成物の相分離の程度を以下の判定基準に従って判定し、安定性の評価を行った。
<相分離の程度の判定基準>
◎:相分離が全く認められず、均一である。
○:相分離がやや認められるが、振ると均一になる。
×:明らかな相分離が認められ、振っても均一にならない。
得られた結果を表1及び2に示す。カルボキシビニルポリマーと、グリチルリチン酸二カリウムを併用しても、ヘパリン類似物質が含まれていない場合には、pH5.5でも相分離は認められなかった(参考例3)。また、カルボキシビニルポリマーとヘパリン類似物質を併用しても、グリチルリチン酸二カリウムが含まれていない場合には、pH5.5でも相分離は認められなかった(参考例4)。更に、pH6.5又は7.0では、カルボキシビニルポリマー、ヘパリン類似物質、及びグリチルリチン酸二カリウムを含んでいても、相分離は認められなかった(参考例1及び2)。一方、pH4.5又は5.5では、カルボキシビニルポリマー、ヘパリン類似物質、及びグリチルリチン酸二カリウムを含んでいると、明らかな相分離が認められた(比較例1〜4)。即ち、これらの結果から、pH6.0以下で、カルボキシビニルポリマー、ヘパリン類似物質、及びグリチルリチン酸二カリウムを含む場合には、相分離という特有の問題が生じることが明らかとなった。
表3及び4に示す組成のゲル状外用組成物を、前記試験例と同様の方法で調整した。得られた各ゲル状組成物は、前記試験例と同条件のサイクル試験に供したところ、いずれも、相分離が抑制されており、優れた安定性を備えていた。
Claims (6)
- (A)カルボキシビニルポリマー、(B)ヘパリン類似物質、(C)グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、これらの誘導体、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種、(D)ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有し、
pHが5.5〜6.0であることを特徴とする、外用組成物。 - 前記(D)成分の含有量が0.1重量%以上である、請求項1に記載の外用組成物。
- 更に、(E)多価アルコールを含有する、請求項1又は2に記載の外用組成物。
- 更に、(F)アラントイン及びその誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種を含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の外用組成物。
- ゲル状である、請求項1〜4のいずれかに記載の外用組成物。
- (A)カルボキシビニルポリマー、(B)ヘパリン類似物質、並びに(C)グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、これらの誘導体、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種を含む外用組成物において、相分離を抑制する方法であって、
前記外用組成物に(D)ヒドロキシプロピルメチルセルロースを配合し、且つ前記外用組成物のpHを5.5〜6.0に設定することを特徴とする、相分離抑制方法。
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