JP6735367B2 - 成形型の修正方法 - Google Patents

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Description

本発明は、製品を成形する成形型の修正方法に関する。
特開2008−287468号公報には、成形型を用いて製品を試作成形し、試作成形した製品の代表点における三次元座標値を、各代表点の設計値を基準とする相対座標で表したグラフを表示するものが開示されている。
特開2008−287468号公報の技術のように、製品上の多数の箇所の情報をグラフにより表示した場合、作業員が一見して製品の精度の良否を把握することが難しい問題がある。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、作業員により一見して製品の精度の良否を把握することができる成形型の修正方法を提供することを目的とする。
本発明の成形型の修正方法は、製品の三次元形状と設計値の情報とを有する設計製品モデルを、あらかじめ設定された三次元座標系である製品座標系上において設計する製品設計工程と、前記設計製品モデルに基づき、前記製品を成形する成形型を作成する成形型作成工程と、前記成形型を用いて製品を試作成形する試作成形工程と、試作成形された前記製品における複数の測定点の位置を、あらかじめ設定された三次元座標系である測定座標系上において測定する測定工程と、前記測定工程において測定した前記測定点の測定値と、前記測定点に対応する前記設計製品モデル上の点の設計値とのずれの大きさを算出するずれ情報算出工程と、前記設計製品モデルの前記製品の形状を示す図面と、前記ずれの大きさとを表示部に表示する表示工程と、前記測定点における前記ずれの大きさが小さくなるように、前記製品座標系の位置を調整する基準調整工程と、調整後の前記製品座標系における設計値に対する前記ずれの大きさを算出するずれ情報再算出工程と、前記製品上の前記製品座標系の位置を、前記基準調整工程において調整後の前記製品座標系の位置とするように、前記成形型を修正する成形型修正工程と、を有する。
さらに、前記基準調整工程において、前記測定点における前記ずれの大きさの和が小さくなるように前記製品座標系を調整する。
またさらに、前記基準調整工程において、選択した前記測定点における前記ずれの大きさの和が小さくなるように前記製品座標系の移動量を算出する部分ベストフィットと、すべての前記測定点における前記ずれの大きさの和が小さくなるように前記製品座標系の移動量を算出する全体ベストフィットと、を有し、前記部分ベストフィットによる前記移動量の値、前記全体ベストフィットによる前記移動量の値、前記部分ベストフィットによる前記移動量と前記全体ベストフィットによる前記移動量との中間値、および、前記部分ベストフィットによる前記移動量と前記全体ベストフィットによる前記移動量とに挟まれる範囲内において、それぞれの前記移動量の重みづけを複数変えた値の算出を同時に行い、その算出結果群の中から、作業員が、成形型の修正方法を勘案して1つの算出結果を選択して、選択された算出結果による値に基づいて前記製品座標系を調整する。
よって、製品の図面上にずれの大きさを表示するため、作業員は、ずれの大きさを一見して把握することができ、製品座標系の調整による作業員の作業量を低減することができる。また、製品座標系の位置を調整した後のずれの大きさに基づき成形型の修正を行うため、成形型の修正を少なくすることができる。
さらに、自動的に製品座標系の調整を行うことができ、作業員の作業量を低減することができる。
またさらに、成形型の修正が難しい部位や、修正に工数がかかる部位の測定点について部分ベストフィットを行うように選択することで、成形型の修正を容易にすることができる。また、部分ベストフィットを行うように選択された測定点の部位に求められる精度に応じて、部分ベストフィットによる測定点におけるずれの大きさの和と、全体ベストフィットによる測定点におけるずれの大きさの和の重みを設定することができる。
また、前記基準調整工程において、前記製品座標系の平行移動量、および、各座標軸周りの回転移動量を、作業員が入力することにより前記製品座標系の移動量を調整する。よって、作業員にとって直感的に分かり易い形式で、製品座標系の移動量を入力することができる。
さらに、前記基準調整工程において、前記測定点のうち、前記製品における前記製品座標系を規定する部位の前記測定点の目標値を、作業員が入力することにより前記製品座標系の移動量を調整する。よって、製品を成形した後に、製品における製品座標系を規定する部位の成形型の加工調整量を勘案して、製品座標系の調整を行うことができる。
本発明によれば、作業員はずれの大きさを一見して把握することができる
成形型修正システムの構成を示すブロック図である。 設計製品モデルの例を示す図である。 測定データの例を示す図である。 軸間検査表の例を示す図である。 図5A〜図5Cは、ずれ情報平面図を示す図である。 成形型修正データ作成装置の構成を示すブロック図である。 処理部における処理の流れを示すフローチャートである。 設計製品モデルを投影する投影面と、投影面に表示させるずれ情報との対応付けについて説明する図である。 図9Aは、ずれ方向を示す記号を切り換える前のずれ情報平面図である。図9Bは、ずれ方向を示す記号を切り換えた後のずれ情報平面図である。 図10Aは、ずれ情報の表示位置を調整する前のずれ情報平面図である。図10Bは、ずれ情報の表示位置を調整した後のずれ情報平面図である。 図11Aおよび図11Bは、ずれ情報の表示を移動させる方法の例を示す図である。 ずれ情報立体図を示す図である。 ずれ情報立体図を示す図である。 基準調整ウィンドウの例を示す図である。 基準調整部における処理の流れを示すフローチャートである。 製品座標系の調整後のずれ情報立体図を示す図である。 調整代を有する穴や端面について説明する図である。 RPS基準調整ウィンドウの例を示す図である。 基準調整部における処理の流れを示すフローチャートである。 ベストフィット基準調整ウィンドウを示す図である。 基準調整部における処理の流れを示すフローチャートである。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明する。下記の実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせのすべてが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
〔第1の実施の形態〕
[成形型修正システムの構成]
図1は成形型修正システム10の構成を示すブロック図である。成形型修正システム10は、設計製品CADデータ作成装置12、成形型加工NCプログラム作成装置14、成形型加工機16、製品成形機18、三次元測定機20、成形型修正データ作成装置22を有している。
設計製品CADデータ作成装置12は、パーソナルコンピュータ等であって、ソフトウェアとしてCADが搭載されている装置である。設計製品CADデータ作成装置12は、作業員によって操作され、製品の三次元形状、および、その他の属性データからなる設計製品モデル50の設計を行う。図2は設計製品モデル50の例を示す図である。設計製品モデル50は、あらかじめ決められた三次元座標系(以下、製品座標系と記載する)において設計されている。設計製品モデル50は、その他の属性データとして、設計製品モデル50上の穴の中心位置や端面位置の製品座標系上の座標(以下、設計値と記載する)とを有している。設計製品CADデータ作成装置12において、設計製品モデル50を設計する工程は、本発明の製品設計工程に相当する。
成形型加工NCプログラム作成装置14は、パーソナルコンピュータ等であって、ソフトウェアとしてCADおよびCAMが搭載されている装置である。成形型加工NCプログラム作成装置14は、設計製品CADデータ作成装置12において設計された設計製品モデル50を基に図示しない成形型モデルの設計を行う。さらに成形型加工NCプログラム作成装置14は、成形型加工機16において、成形型モデルに基づいて成形型を加工するための数値制御プログラムを作成する。
成形型加工機16は、数値制御プログラムに応じて加工を行う数値制御工作機械である。成形型加工NCプログラム作成装置14において作成された数値制御プログラムに応じて、図示しない成形型の加工を行う。成形型加工機16により成形型を作成する工程は、本発明の成形型作成工程に相当する。
製品成形機18は、成形型加工機16において加工された成形型を用いて鋳造を行う鋳造機械である。製品成形機18により、図示しない製品を試作成形する。製品成形機18により製品を試作成形する工程は、本発明の試作成形工程に相当する。
三次元測定機20は、光学式または接触式の測定機である。図3は測定データ52の例を示す図である。三次元測定機20は、製品のあらかじめ決められた穴の中心位置や端面位置(以下、測定点とも記載する)を、あらかじめ設定された三次元座標系(以下、測定座標系と記載する)上の座標(以下、測定値と記載する)として測定し、あらかじめ三次元測定機20に入力された公差の情報を基に、作業員が容易に評価するために、測定値と設計値のずれを測定データ52として出力する。測定座標系は、基本的には前述の製品座標系と同じ座標系を用いるが、製品座標系と異なる測定座標系を用いた場合には、後の処理によって測定値を製品座標系と同じ座標系の値に変換する。三次元測定機20により、製品の測定点を測定する工程は、本発明の測定工程に相当する。
各測定点は、図2に示すように、それぞれ4桁の識別子を有している。以下、個別の測定点について言及するときには、例えば、測定点C313のように識別子を付して記載するが、個別の測定点について言及しないときには識別子は付さない。
成形型修正データ作成装置22は、パーソナルコンピュータ等であって、設計製品CADデータ作成装置12において設計された設計製品モデル50と、三次元測定機20において出力された測定データ52とに基づき、軸間検査表54を作成する装置である。図4は軸間検査表54の例を示す図である。軸間検査表54は、図4に示すように各測定点の設計値、公差、設計値に対するずれ情報等が記載されている。成形型修正データ作成装置22については、後に詳述する。なお、設計製品CADデータ作成装置12、成形型加工NCプログラム作成装置14および成形型修正データ作成装置22を1台の装置により構成してもよい。
成形型加工NCプログラム作成装置14は、成形型修正データ作成装置22において作成された軸間検査表54に基づいて、図示しない成形型修正図を作成する。成形型加工NCプログラム作成装置14は、成形型修正図に基づいた数値制御プログラムを作成する。成形型加工機16は、成形型加工NCプログラム作成装置14において作成された成形型修正図に基づいて作成された数値制御プログラムにしたがって、成形型の修正加工を行う。成形型加工機16により、成形型の修正加工を行う工程は、成形型修正工程に相当する。
[成形型修正について]
成形型修正について概略を説明する。図5A〜図5Cは、設計製品モデル50を平面に投影した二次元の図面上に、各測定点の設計値と測定値とのずれの大きさと方向(以下、ずれの大きさと方向とを合わせてずれ情報とも記載する)を記載した図である。以下、この図面をずれ情報平面図と記載する。図5A〜図5Cは実際の図面の状態を示すため識別子や符号は付していない。
穴の中心位置のずれ情報は、ずれの大きさが数字で表示され、ずれの方向が矢印の記号で表示されている。端面位置のずれ情報は、ずれの大きさが数字で表示され、ずれの方向が「凹」または「凸」の記号で表示されている。ずれの方向が表示部26(図6)に正対する作業者に向かって近づく方向が「凸」と表示され、作業者から離れる方向であるときに「凹」と表示されている。ずれの大きさの単位は[mm]である。さらに、ずれの大きさが公差の範囲内であるずれ情報は青色で表示され、公差の範囲外であるずれ情報は赤色で表示されている。なお、図5A〜図5Cは白黒で表示されているため、ずれの大きさが公差の範囲内外に関わらず、ずれ情報は黒色で表示され、公差の範囲外であるずれ情報のみ四角の枠で囲われて表示されている。
このようにずれ情報が表示されることにより、各測定点のずれの大きさが公差の範囲内外であるのか、また各測定点のずれの方向がどの方向であるのかを、作業員は一見して把握することができる。
作業員は、各測定点のずれ情報をもとに図面上の製品座標系の位置を調整する。製品座標系を移動させると、製品座標系の移動に伴って測定値は変化する。よって、設計値に対する各測定点の測定値のずれの大きさも変化することとなる。つまり、製品座標系の位置を調整することによって、各測定点のずれの大きさを調整することができる。作業員は、製品座標系の位置を調整することで、できるだけ多くの測定点におけるずれの大きさが公差の範囲内となるようにする。または、作業員は、製品座標系の位置を調整することで、成形型の修正が難しい部位や、修正に工数がかかる部位の測定点について、ずれの大きさが公差の範囲内となるようにする。
成形後の製品には、製品上における製品座標系を定義するための穴や端面が形成されている。試作成形品の測定値を基に、製品座標系の調整を行うために、成形型の穴中心座標や端面位置には調整代を有している。すなわち試作成形品には、この成形型の調整代が形成されている。例えば、調整代を有している穴の径は、最終的な製品における穴の径よりも小径に形成されている。製品を成形した後に、穴の中心位置をずらした位置で、穴の径を大きくするように加工することにより、成形型修正前の成形品の穴の中心位置から最終的な製品の穴の中心位置をずらすことができる。製品の成形後に調整代を有する穴や端面を加工することにより、製品上における製品座標系の位置が調整される。成形型の修正は、調整後の製品座標系における設計値に対する測定値のずれの大きさと方向に基づいて行われる。
従来では、計算により各測定点のずれ情報を求め、図面上にずれ情報を記載する作業(以下、ずれ情報記載作業と記載)と、製品座標系の位置を調整する作業(以下、基準調整作業と記載)を人によって行っていた。成形型修正データ作成装置22は、ずれ情報記載作業を自動化するとともに、基準調整作業の一部を自動化する装置である。
[成形型修正データ作成装置]
図6は成形型修正データ作成装置22の構成を示すブロック図である。成形型修正データ作成装置22は、入力部24、表示部26、本体28を有している。
入力部24は、キーボードやマウス等の作業員により操作されるデバイスである。表示部26は、画像や文字等を表示可能なディスプレイである。本体28は、処理部30、記憶部32を有している。処理部30は、CPU等のプロセッサである。記憶部32は、ハードディスク等の記憶媒体である。
処理部30は、設計製品モデル読込部34、測定データ読込部36、座標変換部38、ずれ情報算出部40、環境設定部42、表示制御部44、基準調整部46および軸間検査表作成部48を有している。
設計製品モデル読込部34は、設計製品CADデータ作成装置12から設計製品モデル50を読み込む。測定データ読込部36は、三次元測定機20から測定データ52を読み込む。座標変換部38は、三次元測定機20において製品座標系と異なる測定座標系を用いた場合には、測定値を製品座標系と同じ座標系の値に変換する。ずれ情報算出部40は、設計製品モデル50と測定データ52とから、測定点の設計値と測定値とのずれの大きさと方向とをずれ情報として算出する。ずれ情報算出部40によってずれ情報を算出する工程は、本発明のずれ情報算出工程、および、ずれ情報再算出工程に相当する。
環境設定部42は、ずれ情報平面図におけるずれ情報の表示に関する設定を行う。表示制御部44は表示部26に表示させる画像等を編集し、また表示部26に画像等を表示させるための制御信号を生成し、表示部26を制御する。基準調整部46は、製品座標系の位置を調整する。基準調整部46により製品座標系の位置を調整する工程は、本発明の基準調整工程に相当する。軸間検査表作成部48は、各測定点のずれ情報に基づき軸間検査表54を作成する。
[処理部における処理]
図7は処理部30における処理の流れを示すフローチャートである。ステップS1では、設計製品モデル読込部34において、設計製品CADデータ作成装置12から設計製品モデル50を読み込む。ステップS2では、測定データ読込部36において、三次元測定機20から測定データ52を読み込む。ステップS3では、三次元測定機20において製品座標系と異なる測定座標系を用いた場合には、座標変換部38において、測定値を製品座標系と同じ座標系の値に変換する。
ステップS4では、ずれ情報算出部40において、各測定点における設計値に対する測定値のずれ情報を算出する。ステップS5では、ずれ情報を、平面図上に表示するか、立体図上に表示するかを判断する。ずれ情報を、平面図上に表示するか、立体図上に表示するかの選択は作業員によって行われる。例えば、作業員からの指定がなければ、ずれ情報を平面図上に表示すると判定するようにしておき、作業員からずれ情報を立体図上に表示する旨の指定があったときにずれ情報を立体図上に表示すると判定するようにすればよい。ずれ情報を平面図上に表示すると判定したときにはステップS6へ移行し、ずれ情報を立体図上に表示すると判定したときにはステップS8に移行する。
ステップS6では、環境設定部42において、ずれ情報平面図のずれ情報の表示についての環境設定を行う。環境設定は、次の3つの設定が行われる。1つ目は、図5A〜図5Cに示すようなずれ情報平面図を作成するために、設計製品モデル50を投影する投影面と、投影面に表示させるずれ情報とを対応付ける設定を行う。図8は、設計製品モデル50を投影する投影面と、投影面に表示させるずれ情報との対応付けについて説明する図である。例えば、作業者が入力部24を用いて、測定点C351と測定点C352を投影面Bに対応付ける旨を入力すると、環境設定部42において、測定点C351と測定点C352を投影面Bに対応付ける。これにより、ずれ情報平面図を作成した際に、図5Bに示すように、測定点C351と測定点C352のずれ情報は表示されるが、他の測定点のずれ情報は表示されない。
2つ目は、ずれ方向を示す記号を切り換える設定を行う。図9Aは、ずれ方向を示す記号を切り換える前のずれ情報平面図である。図9Bは、ずれ方向を示す記号を切り換えた後のずれ情報平面図である。測定点1101は、図9Aおよび図9B上において測定点1101の左側の面と右側の面に対して傾斜した面上の端面位置であり、測定点1101の左側の面が図の奥側に、右側の面が図の手前側に位置している。測定点1101は端面位置であるため、通常は図9Aのようにずれ方向を示す記号は「凸」(または「凹」)で表される。しかし、作業員が図9Aを一見しただけでは、測定点1101が位置する斜面の傾斜の方向が分かり難く、ずれ方向も認識し難い。そのような測定点を作業者が入力部24を用いて指定し、指定された測定点のずれ情報のずれの方向を示す記号を、環境設定部42によって矢印に切り換える。
3つ目は、ずれ情報の表示位置を調整する設定を行う。図10Aは、ずれ情報の表示位置を調整する前のずれ情報平面図である。図10Bは、ずれ情報の表示位置を調整した後のずれ情報平面図である。図10Aでは、測定点C371と測定点1201のずれ情報の表示が一部重なり合っている。作業員が入力部24を用いてずれ情報の表示を移動させて、図10Bに示すようにずれ情報の表示の重なり合いを解消する。図11Aおよび図11Bは、ずれ情報の表示を移動させる方法の例を示す図である。ずれ情報の表示を移動させる方法は、図11Aに示すように、表示部26に表示されたずれ情報位置調整ウィンドウ55に、作業員によりずれ情報の表示の移動量を数値で入力することにより行われる。または、図11Bに示すように、表示部26に表示されたずれ情報を作業員によりドラッグすることにより行われる。
ステップS7では、表示制御部44において、表示部26に図5A〜図5Cに示すような、ずれ情報平面図を表示する。ステップS8では、表示制御部44において、表示部26に設計製品モデル50の立体図面上にずれ情報を表示する。図12および図13は、設計製品モデル50の立体図面上に各測定点のずれ情報を表示した状態を示す図(以下、ずれ情報立体図と記載する)である。図12および図13に示すように、各測定点の近傍に、各測定点に対応するずれ情報が表示される。作業員が入力部24を用いて表示部26上の設計製品モデル50の立体図を回転させることにより、設計製品モデル50を任意の角度から見ることができる。設計製品モデル50の立体図上のずれ情報の表示形式は、図5A〜図5Cに示したずれ情報平面図のずれ情報の記載形式と同様である。ただし、設計製品モデル50を見る方向に応じて、同じ測定点のずれ情報であっても「凹」と「凸」の表示が切り換わる。図13に「凸0.52」と示しているものは、測定点1002のずれ情報であるが、設計製品モデル50を図12とは異なる方向から見ているため、図12では「凹」と表示されているのに対して、図13では「凸」と表示されている。図13に表示されているX軸およびY軸の座標軸は、製品座標系を示している。なお、表示制御部44によって表示部26にずれ情報平面図またはずれ情報立体図を表示する工程は、本発明の表示工程に相当する。
ステップS9では、基準調整部46において、製品座標系の位置の調整が行われる。基準調整部46の処理については、後に詳述する。ステップS10では、軸間検査表作成部48において、製品座標系の調整後の各測定点のずれ情報に基づいて軸間検査表54を作成し、出力する。軸間検査表54の出力は、表示制御部44により表示部26に軸間検査表54を表示させるようにしてもよいし、図示しないプリンタにより軸間検査表54をプリントアウトするようにしてもよい。ステップS11では、記憶部32において、設計製品モデル50、測定データ52、調整後の製品座標系の位置、環境設定の内容等の各種情報を記憶する。
[基準調整処理]
図14は、基準調整ウィンドウ60の例を示す図である。図14に示すように、基準調整ウィンドウ60は、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向の製品座標系の平行移動量が入力されるテキストボックス62a〜62cと、X軸周り、Y軸周り、Z軸周りの製品座標系の回転移動量が入力されるテキストボックス62d〜62fを有している。作業員は入力部24を用いて、テキストボックス62a〜62cにX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の製品座標系の平行移動量を入力することができ、テキストボックス62d〜62fにX軸周り、Y軸周り、Z軸周りの製品座標系の回転移動量を入力することができる。
さらに基準調整ウィンドウ60は、プレビューボタン64、OKボタン66およびキャンセルボタン68を有している。作業員は入力部24を用いて、プレビューボタン64、OKボタン66およびキャンセルボタン68をクリックすることができる。
図15は、基準調整部46における処理の流れを示すフローチャートである。ステップS21では、表示部26に基準調整ウィンドウ60を表示させ、作業員による製品座標系の移動量の入力を受け付ける。ステップS21の処理は、基準調整部46からの指令により表示制御部44において行う。
ステップS22では、プレビューボタン64がクリックされたか否かを判定する。プレビューボタン64がクリックされたときにはステップS23へ移行し、プレビューボタン64がクリックされていないときにはステップS25へ移行する。
ステップS23では、移動後の製品座標系における設計値に対する各測定点の測定値のずれ情報を算出する。ステップS23の処理は、基準調整部46からの指令によりずれ情報算出部40によって行う。
ステップS24では、ステップS23で算出された各測定点のずれ情報を、ずれ情報平面図、または、ずれ情報立体図として表示させるように、表示部26に制御信号を出力する。ステップS24の処理は、基準調整部46からの指令により表示制御部44において行う。図16は、製品座標系の調整後のずれ情報立体図を示す図である。図8と図16を比較すると、製品座標系の調整の前後で、各測定点のずれ情報が変化していることが分かる。作業員は、製品座標系の移動量を入力するたびに、プレビューボタン64をクリックすることで、製品座標系を移動させた後の各測定点のずれ情報を確認しながら、製品座標系の位置を調整することができる。
ステップS25は、キャンセルボタン68がクリックされたか否かを判定する。キャンセルボタン68がクリックされたときにはステップS21へ移行し、キャンセルボタン68がクリックされていないときにはステップS26へ移行する。
ステップS26は、OKボタン66がクリックされたか否かを判定する。OKボタン66がクリックされたときにはステップS27へ移行し、OKボタン66がクリックされていないときにはステップS22へ移行する。
ステップS27では、調整後の製品座標系における設計値に対する各測定点の測定値のずれ情報を算出する。ステップS27の処理は、基準調整部46からの指令によりずれ情報算出部40によって行う。ステップS23におけるずれ情報の算出の処理がすでに行われている場合には、ステップS27の処理を飛ばしてもよい。
ステップS28では、ずれ情報平面図、または、ずれ情報立体図として表示させるように、表示部26に制御信号を出力する。ステップS28の処理は、基準調整部46からの指令により表示制御部44において行う。
[作用効果]
前述のように、従来では、ずれ情報記載作業と基準調整作業を人によって行っていた。しかし、測定点が多数になると、ずれ情報記載作業において、ずれ情報の計算量、図面へのずれ情報の記載数が多くなり、作業量が増大していた。また、ずれ情報の計算間違いや図面への記載の間違いが生じやすかった。基準調整作業においても、製品座標系を移動させるたびに、移動後の製品座標系におけるずれ情報の計算を行わなければならないため、計算に時間を要し、また計算間違いが生じやすかった。さらに、製品座標系の位置の調整は経験則に基づく部分も多く、基準調整作業を担当する作業員よっては、調整に長時間要し、結果として、作業員の経験や能力の差が製品の寸法品質のばらつきの原因にもなっていた。
そこで、本実施の形態では、成形型修正データ作成装置22において、各測定点の測定値と、各測定点に対応する設計製品モデル50上の点の設計値とのずれ情報を算出する。さらに、表示部26に表示した設計製品モデル50上にずれ情報を表示する。これにより、ずれ情報記載作業を自動化することができ、作業員の作業量を低減するとともに、ずれ情報の精度を高めることができる。
また、成形型修正データ作成装置22において、製品座標系を移動させるたびに、移動後の製品座標系における設計値に対する各測定点のずれ情報を算出し、表示部26に表示した設計製品モデル50上にずれ情報を表示する。作業員は、製品座標系の移動に伴う各測定点のずれ情報を確認しながら、製品座標系の位置の調整を行うことができ、作業員の作業量を低減するとともに、調整に要する時間を短縮化することができる。
さらに、成形型修正データ作成装置22において、表示部26にずれ情報を表示させる際に、ずれの大きさが公差の範囲内にあるずれ情報を青色で表示させ、公差の範囲外にあるずれ情報は赤色で表示させる。これにより、作業員は、各測定点のずれの大きさが公差の範囲内外であるのか一目で把握することができる。
また、成形型修正データ作成装置22において、表示部26に表示させる端面位置のずれ情報について、ずれの方向を「凹」または「凸」の記号で表示させ、穴の中心位置のずれ情報について、ずれの方向を矢印の記号で表示させる。これにより、作業員は、各測定点のずれの方向がどの方向であるのかを一目で把握することができる。
〔第2の実施の形態〕
第2の実施の形態は、第1の実施の形態に対して、基準調整部46における処理の内容が一部異なる。第1の実施の形態において説明したように、成形後の製品には、製品上における製品座標系を定義するための穴や端面が形成され、試作成形品の測定値を基に、製品座標系の調整を行うために、成形型のこれらの穴や端面は、穴の中心位置や端面位置を調整することができる調整代を有している。すなわち試作成形品には、この成形型の調整代が形成されている。第1の実施の形態では、製品座標系の移動量を入力することで製品座標系を調整していたが、第2の実施の形態では、調整代を有する穴や端面について、穴の中心位置や端面位置を入力することにより製品座標系を調整する。
[基準調整処理]
第2の実施の形態では、RPS基準調整と称する製品座標系の調整を行う。RPS基準調整では、調整代を有する穴や端面について、作業員が任意で選択した穴の中心位置や端面位置の目標値を設定することにより、製品座標系の位置の調整を行う。図17は、調整代を有する穴や端面について説明する図である。図17では、二点鎖線の丸で囲まれた穴や端面(測定点C311、C312、C313、1001、1002、1003)が調整代を有している。例えば、図17の測定点1001、1002、1003は、製品座標系の高さ方向の平面を定義する端面であるが、これらの端面位置の目標値を意図的に設定することで、高さ方向の平面を、いかようにでも平行移動や回転移動が調整可能となる。同様に、図17中の測定点C311、C312、C313は、製品座標系の幅方向と奥行方向の軸方向を定義する穴であるが、これらの座標目標値を意図的に設定する事で、幅方向と奥行方向の軸方向を、製品座標系の高さ平面上でいかようにでも平行移動や回転移動が調整可能となる。試作成形品の製品座標系を定義する穴の中心位置や端面位置の座標目標値が明確な場合は、RPS基準調整により、作業員の作業量の増大を抑制することができる。
図18は、RPS基準調整ウィンドウ70の例を示す図である。図18に示すように、RPS基準調整ウィンドウ70は、調整代を有する穴や端面毎にX軸、Y軸、Z軸の現在値が表示されるテキストボックス72a〜72cと、X軸、Y軸、Z軸の目標値が入力されるテキストボックス74a〜74cと、目標値を入力する軸を選択するためのチェックが入力されるチェックボックス76a〜76cを有している。作業員は入力部24を用いて、目標値を入力する軸のチェックボックス76a〜76cにチェックを入力することができ、チェックをいれた軸のテキストボックス74a〜74cに目標値を入力することができる。
さらにRPS基準調整ウィンドウ70は、プレビューボタン78、OKボタン80およびキャンセルボタン82を有している。作業員は入力部24を用いて、プレビューボタン78、OKボタン80およびキャンセルボタン82をクリックすることができる。
図19は、基準調整部46における処理の流れを示すフローチャートである。ステップS31では、表示部26にRPS基準調整ウィンドウ70を表示させ、作業員による調整代を有する穴や端面の位置の目標値の入力を受け付ける。ステップS31の処理は、基準調整部46からの指令により表示制御部44において行う。
ステップS32では、プレビューボタン78がクリックされたか否かを判定する。プレビューボタン78がクリックされたときにはステップS33へ移行し、プレビューボタン78がクリックされていないときにはステップS35へ移行する。
ステップS33では、移動後の製品座標系における設計値に対する各測定点の測定値のずれ情報を算出する。ステップS33の処理は、基準調整部46からの指令によりずれ情報算出部40によって行う。
ステップS34では、ステップS33で算出された各測定点のずれ情報を、ずれ情報平面図、または、ずれ情報立体図として表示させるように、表示部26に制御信号を出力する。ステップS35は、キャンセルボタン82がクリックされたか否かを判定する。キャンセルボタン82がクリックされたときにはステップS31へ移行し、キャンセルボタン82がクリックされていないときにはステップS36へ移行する。
ステップS36は、OKボタン80がクリックされたか否かを判定する。OKボタン80がクリックされたときにはステップS37へ移行し、OKボタン80がクリックされていないときにはステップS32へ移行する。
ステップS37では、調整後の製品座標系における設計値に対する各測定点の測定値のずれ情報を算出する。ステップS37の処理は、基準調整部46からの指令によりずれ情報算出部40によって行う。ステップS33におけるずれ情報の算出の処理がすでに行われている場合には、ステップS37の処理を飛ばしてもよい。
ステップS38では、ずれ情報平面図、または、ずれ情報立体図として表示させるように、表示部26に制御信号を出力する。ステップS38の処理は、基準調整部46からの指令により表示制御部44において行う。
[作用効果]
第2の実施の形態では、成形型修正データ作成装置22において、測定点のうち、製品における製品座標系を規定する部位の測定点の目標値を、作業員が入力することにより製品座標系の移動量を調整する。よって、製品を成形した後に、製品における製品座標系を規定する部位の成形型の加工調整量を勘案して、製品座標系の調整を行うことができる。
〔第3の実施の形態〕
第3の実施の形態は、第1の実施の形態に対して、基準調整部46における処理の内容が一部異なる。第1の実施の形態において説明したように、第1の実施の形態では、作業員により製品座標系の移動量を入力するようにしていたが、第3の実施の形態では、成形型修正データ作成装置22により製品座標系の移動量を計算する。
[基準調整処理]
図20はベストフィット基準調整ウィンドウ84を示す図である。第3の実施の形態では、成形型修正データ作成装置22により、ベストフィットと称する製品座標系の調整を行う。ベストフィットでは、各測定点のずれの大きさの和が最小になるように製品座標系の調整を行う。ベストフィットは、製品を三次元測定機20で測定した後に、出力される測定データ52を、成形型修正データ作成装置22により、すべての測定点の測定値と設計値のずれの総和をまず算出し、この後、成形型修正データ作成装置22により、すべての測定点の測定値と設計値のずれの総和が最も小さくなるX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の平行移動量とX軸周り、Y軸周り、Z軸周りの回転移動量を算出する。この算出方法の流れとしては、例えば、X軸の平行移動量を-0.5[mm]から0.5[mm]の範囲で、0.01[mm]刻みで、すべての測定点の測定値と設計値のズレの総和を算出し、この総和が最も小さくなるX軸の平行移動量を決定する。引き続きこの流れをY軸方向、Z軸方向の平行移動量とX軸周り、Y軸周り、Z軸周りの回転移動量でも行う。よって、最終的にすべての測定点の測定値と設計値のズレの総和が、最も小さくなるX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の平行移動量とX軸周り、Y軸周り、Z軸周りの回転移動量が決まり、製品座標系が調整される。
ベストフィットには、部分ベストフィットと全体ベストフィットの2つの調整方法が用意されている。部分ベストフィットでは、選択された測定点のずれの大きさの和が最小になるように製品座標系の移動量の算出を行う。全体ベストフィットでは、基本的にすべての測定点のずれの大きさの和が最小になるように製品座標系の移動量の算出を行う。製品座標系は、部分ベストフィットによる移動量の値、全体ベストフィットによる移動量の値、部分ベストフィットによる移動量と全体ベストフィットによる移動量との中間値、および、部分ベストフィットによる移動量と全体ベストフィットによる移動量とに挟まれる範囲内において、それぞれの移動量の重みづけを複数変えた値の算出を同時に行い、その算出結果群の中から、作業員が、成形型の修正方法を勘案して1つの算出結果を選択して、選択された算出結果による値に基づいて製品座標系を調整する。
図20に示すように、ベストフィット基準調整ウィンドウ84は、部分ベストフィットで使用する測定点を選択する選択ボックス86aと、全体ベストフィットで使用しない測定点を選択する選択ボックス86bとを有している。作業員は入力部24を用いて、部分ベストフィットで使用する測定点を選択することができ、また全体ベストフィットで使用しない測定点を選択することができる。部分ベストフィットで使用する測定点として、成形型の修正が難しい部位や、修正に工数がかかる部位の測定点について部位の測定点が選択される。これにより、成形型の修正が難しい部位や、修正に工数がかかる部位の測定点のずれの大きさを、製品座標系の位置の調整によって小さくすることができ、成形型の修正を容易にすることができる。一方、全体ベストフィットで使用しない測定点として、あらかじめ修正代が設定されている部位の測定点が選択される。試作成形品において、修正代が設定されている部位は、成形後に成形型が修正加工されることを前提として設計されており、他の部位に比べてずれの大きさが大きくなることがあらかじめ把握されている。これらのずれは、各測定点のずれの総和を最も小さくさせるための、ベストフィットの計算においては、計算精度を乱す外乱要因となる。よって、修正代が設定されている部位の測定点を、全体ベストフィットで使用しない測定点として選択することで、他の部位の製品座標系の位置の調整の精度の向上を図ることができる。
ベストフィット基準調整ウィンドウ84は、部分ベストフィットの選択された測定点におけるずれの大きさの和に設定する重みと、全体ベストフィットのすべての測定点のずれの大きさの和に設定する重みとを調整するレバー88を有している。作業員は入力部24を用いて、レバー88を部分ベストフィットと全体ベストフィットとの間で移動させることができる。
例えば、レバー88が部分ベストフィット側に移動されると、部分ベストフィットの選択された測定点のずれの大きさの和の重みを大きくし、全体ベストフィットのすべての測定点のずれの大きさの和の重みを小さくする。これにより、部分ベストフィットを優先した製品座標系の調整が行われる。
また、レバー88が全体ベストフィット側に移動されると、全体ベストフィットによるずれの大きさの和の重みを大きくし、部分ベストフィットによるずれの大きさの和の重みを小さくする。これにより、全体ベストフィットを優先した製品座標系の調整が行われる。
さらにベストフィット基準調整ウィンドウ84は、プレビューボタン90、OKボタン92およびキャンセルボタン94を有している。作業員は入力部24を用いて、プレビューボタン90、OKボタン92およびキャンセルボタン94をクリックすることができる。
図21は基準調整部46における処理の流れを示すフローチャートである。ステップS41では、表示部26にベストフィット基準調整ウィンドウ84を表示させ、作業員による、部分ベストフィットで使用する測定点の選択の入力を受け付ける。ステップS42では、全体ベストフィットで使用しない測定点の選択の入力を受け付ける。ステップS43では、部分ベストフィットの重みの設定の入力を受け付ける。ステップS41〜S43の処理は、基準調整部46からの指令により表示制御部44において行う。
ステップS44では、プレビューボタン90がクリックされたか否かを判定する。プレビューボタン90がクリックされたときにはステップS45へ移行し、プレビューボタン90がクリックされていないときにはステップS47へ移行する。
ステップS45では、製品座標系の移動量を計算し、移動後の製品座標系における設計値に対する各測定点の測定値のずれ情報を算出する。製品座標系の移動量は、重みを設定した後の、部分ベストフィットによる選択された測定点におけるずれの大きさの和と、全体ベストフィットによる測定点におけるずれの大きさの和とを足した値が小さくなるように計算される。ステップS45の処理は、基準調整部46からの指令によりずれ情報算出部40によって行う。
ステップS46では、ステップS45で算出された各測定点のずれ情報を、ずれ情報平面図、または、ずれ情報立体図として表示させるように、表示部26に制御信号を出力する。ステップS47は、キャンセルボタン94がクリックされたか否かを判定する。キャンセルボタン94がクリックされたときにはステップS41へ移行し、キャンセルボタン94がクリックされていないときにはステップS48へ移行する。
ステップS48は、OKボタン92がクリックされたか否かを判定する。OKボタン92がクリックされたときにはステップS49へ移行し、OKボタン92がクリックされていないときにはステップS43へ移行する。
ステップS49では、製品座標系の移動量を計算し、移動後の製品座標系における設計値に対する各測定点の測定値のずれ情報を算出する。ステップS49の処理は、基準調整部46からの指令によりずれ情報算出部40によって行う。ステップS45におけるずれ情報の算出の処理がすでに行われている場合には、ステップS49の処理を飛ばしてもよい。
ステップS50では、ずれ情報平面図、または、ずれ情報立体図として表示させるように、表示部26に制御信号を出力する。ステップS50の処理は、基準調整部46からの指令により表示制御部44において行う。
[作用効果]
第3の実施の形態では、成形型修正データ作成装置22において、測定点におけるずれの大きさの和が小さくなるように製品座標系を移動する。よって、自動的に製品座標系の調整を行うことができ、作業員の作業量を低減することができ、作業員ごとの経験や能力の差による製品座標系の移動量のバラつきを低減させることで、結果として、製品の寸法品質も向上できる。
さらに、成形型修正データ作成装置22において、選択した測定点におけるずれの大きさの和が小さくなるように製品座標系の移動量を算出する部分ベストフィットと、すべての測定点におけるずれの大きさの和が小さくなるように製品座標系の移動量を算出する全体ベストフィットとを行うようにする。そして、部分ベストフィットによる移動量の値、全体ベストフィットによる移動量の値、部分ベストフィットによる移動量と全体ベストフィットによる移動量との中間値、および、部分ベストフィットによる移動量と全体ベストフィットによる移動量とに挟まれる範囲内において、それぞれの移動量の重みづけを複数変えた値の算出を同時に行い、その算出結果群の中から、作業員が、成形型の修正方法を勘案して1つの算出結果を選択して、選択された算出結果による値を最終的な移動量として製品座標系を調整する。
よって、成形型の修正が難しい部位や、修正に工数がかかる部位の測定点について部分ベストフィットを優先するように重みを調整することで、成形型の修正を容易にすることができる。
〔他の実施の形態〕
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることはもちろんである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。

Claims (3)

  1. 製品の三次元形状と設計値の情報とを有する設計製品モデル(50)を、あらかじめ設定された三次元座標系である製品座標系上において設計する製品設計工程と、
    前記設計製品モデル(50)に基づき、前記製品を成形する成形型を作成する成形型作成工程と、
    前記成形型を用いて製品を試作成形する試作成形工程と、
    試作成形された前記製品における複数の測定点の位置を、あらかじめ設定された三次元座標系である測定座標系上において測定する測定工程と、
    前記測定工程において測定した前記測定点の測定値と、前記測定点に対応する前記設計製品モデル(50)上の点の設計値とのずれの大きさを算出するずれ情報算出工程と、
    前記設計製品モデル(50)の前記製品の形状を示す図面と、前記ずれの大きさとを表示部(26)に表示する表示工程と、
    前記測定点における前記ずれの大きさが小さくなるように、前記製品座標系の位置を調整する基準調整工程と、
    調整後の前記製品座標系における設計値に対する前記ずれの大きさを算出するずれ情報再算出工程と、
    前記製品上の前記製品座標系の位置を、前記基準調整工程において調整後の前記製品座標系の位置とするように、前記成形型を修正する成形型修正工程と、
    を有し、
    前記基準調整工程において、前記測定点における前記ずれの大きさの和が小さくなるように前記製品座標系を調整し、
    前記基準調整工程において、選択した前記測定点における前記ずれの大きさの和が小さくなるように前記製品座標系の移動量を算出する部分ベストフィットと、すべての前記測定点における前記ずれの大きさの和が小さくなるように前記製品座標系の移動量を算出する全体ベストフィットと、を有し、前記部分ベストフィットによる前記移動量の値、前記全体ベストフィットによる前記移動量の値、前記部分ベストフィットによる前記移動量と前記全体ベストフィットによる前記移動量との中間値、および、前記部分ベストフィットによる前記移動量と前記全体ベストフィットによる前記移動量とに挟まれる範囲内において、それぞれの前記移動量の重みづけを複数変えた値の算出を同時に行い、その算出結果群の中から、作業員が、成形型の修正方法を勘案して1つの算出結果を選択して、選択された算出結果による値に基づいて前記製品座標系を調整する、成形型の修正方法。
  2. 請求項1に記載の成形型の修正方法であって、
    前記基準調整工程において、前記製品座標系の平行移動量、および、各座標軸周りの回転移動量を、作業員が入力することにより前記製品座標系の移動量を調整する、成形型の修正方法。
  3. 請求項1に記載の成形型の修正方法であって、
    前記基準調整工程において、前記測定点のうち、前記製品における前記製品座標系を規定する部位の前記測定点の目標値を、作業員が入力することにより前記製品座標系の移動量を調整する、成形型の修正方法。
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