JP6734000B1 - レーザ光制御装置、光空間通信装置及び光空間通信システム - Google Patents

レーザ光制御装置、光空間通信装置及び光空間通信システム Download PDF

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Abstract

通信相手の光空間通信装置から送信されたビームビームが受信されると、ビームの光強度を検出する光強度検出部(12)と、光強度検出部(12)により検出された光強度から、通信相手の光空間通信装置との間の大気の屈折率の乱れ具合いを示す大気構造定数を算出する大気構造定数算出部(15)と、大気構造定数算出部(15)により算出された大気構造定数に基づいて、送信対象のビームが分割された光である複数のレーザ光のそれぞれの位相の変調量を算出する変調量算出部(16)と、変調量算出部(16)により算出されたそれぞれの変調量に従って、それぞれのレーザ光の位相を変調する位相変調部(34)とを備えるように、レーザ光制御装置(3)を構成した。

Description

この発明は、 レーザ光の位相を変調するレーザ光制御装置、光空間通信装置及び光空間通信システムに関するものである。
以下の特許文献1には、空間を伝搬する光を用いて通信を行う光空間伝送装置が開示されている。
空間を伝搬する光の強度は、大気の揺らぎによって変動を生じることがある。特許文献1に開示されている光空間伝送装置は、大気の揺らぎによる光強度の変動を低減する機能を備えている。この光空間伝送装置は、可動ミラーを介して、受信光を受光素子に導く光学系と、受光素子により受光された受信光の強度を検出する受信光強度検出回路とを備え、可動ミラー制御回路が、受信光強度検出回路により検出された強度に基づいて、可動ミラーの角度を制御している。
特開2005−341494号公報
特許文献1に開示されている光空間伝送装置では、可動ミラー制御回路が、可動ミラーの角度を制御することで、受信光の強度の変動を低減している。しかし、可動ミラーの角度の制御は、機械的な駆動による制御であるため、可動ミラー制御回路が、可動ミラーの角度の制御が完了するまでに、ある程度の時間を要し、可動ミラーの角度を制御している間に、さらに受信光の強度が変動してしまうことがある。
特許文献1に開示されている光空間伝送装置は、可動ミラーの角度を制御している間に、さらに受信光の強度が変動してしまうと、受信光の強度の変動による影響を低減できなくなってしまうことがあるという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、機械的な駆動によって制御を行うよりも、短時間で、ビームの光強度の変動を低減することができるレーザ光制御装置、光空間通信装置及び光空間通信システムを得ることを目的とする。
この発明に係るレーザ光制御装置は、通信相手の光空間通信装置から送信されたビームが受信されると、ビームの光強度を検出する光強度検出部と、光強度検出部により光強度が検出される毎に、当該光強度を取得し、取得した複数の光強度から、通信相手の光空間通信装置との間の大気の屈折率の乱れ具合いを示す大気構造定数を算出する大気構造定数算出部と、大気構造定数算出部により算出された大気構造定数に基づいて、送信対象のビームが分割された光である複数のレーザ光のそれぞれの位相の変調量を算出する変調量算出部と、変調量算出部により算出されたそれぞれの変調量に従って、それぞれのレーザ光の位相を変調する位相変調部とを備えるようにしたものである。
この発明によれば、大気構造定数算出部により算出された大気構造定数に基づいて、送信対象のビームが分割された光である複数のレーザ光のそれぞれの位相の変調量を算出する変調量算出部を備え、位相変調部が、変調量算出部により算出されたそれぞれの変調量に従って、それぞれのレーザ光の位相を変調するように、レーザ光制御装置を構成した。したがって、この発明に係るレーザ光制御装置は、機械的な駆動によって制御を行うよりも、短時間で、ビームの光強度の変動を低減することができる。
実施の形態1に係る光空間通信システムを示す構成図である。 実施の形態1に係る光空間通信システムにおける第1の光空間通信装置1を示す構成図である。 実施の形態1に係るレーザ光制御装置3に含まれている大気構造定数算出部15及び変調量算出部16のハードウェアを示すハードウェア構成図である。 レーザ光制御装置3の一部が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合のコンピュータのハードウェア構成図である。 第1のテーブルを示す説明図である。 大気構造定数Cnと、大気を伝搬するビームの光強度の揺らぎの大きさとの対応関係を示す説明図である。 第2のテーブルを示す説明図である。 図8Aは、ビーム合成部37により合成されるレーザ光Lsr〜Lsr19の配置例を示す説明図、図8Bは、ビーム合成部37により合成されるレーザ光Lsr〜Lsr19の配置例を示す説明図である。 実施の形態2に係る光空間通信システムにおける第1の光空間通信装置1を示す構成図である。 図10Aは、4つの受光面24a,24b,24c,24dに対して、集光レンズ23により集光されたビームが均等に照射されている例を示す説明図、図10Bは、4つの受光面24a,24b,24c,24dに対して、集光レンズ23により集光されたビームが均等に照射されていない例を示す説明図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る光空間通信システムを示す構成図である。
図1において、第1の光空間通信装置1は、通信相手の光空間通信装置である第2の光空間通信装置2とビームを送受信する。
第2の光空間通信装置2は、通信相手の光空間通信装置である第1の光空間通信装置1とビームを送受信する。
第1の光空間通信装置1と第2の光空間通信装置2とは、大気を介して、互いにビームを送受信することで、双方向の情報伝送を実施する。
図2は、実施の形態1に係る光空間通信システムにおける第1の光空間通信装置1を示す構成図である。
第2の光空間通信装置2の構成は、第1の光空間通信装置1の構成と同様であり、第2の光空間通信装置2を示す構成図は、図2である。
第1の光空間通信装置1は、図2に示すように、レーザ光制御装置3を含んでいる。
レーザ光制御装置3は、図2に示すように、光強度検出部12、大気構造定数算出部15、変調量算出部16及び位相変調部34を備えている。
図3は、実施の形態1に係るレーザ光制御装置3に含まれている大気構造定数算出部15及び変調量算出部16のハードウェアを示すハードウェア構成図である。
図2において、受信機10は、受信部11、光強度検出部12、大気構造定数算出部15及び変調量算出部16を備えている。
受信部11は、第2の光空間通信装置2から送信されたビームを受信し、受信したビームを光強度検出部12の後述する集光レンズ13に出力する。
光強度検出部12は、集光レンズ13及び第1のフォトダイオード14を備えている。
光強度検出部12は、受信部11により受信されたビームの光強度を検出する。
集光レンズ13は、受信部11から出力されたビームを第1のフォトダイオード14の後述する受光面14aに集光する。
第1のフォトダイオード14は、受光面14aを有している。
第1のフォトダイオード14は、集光レンズ13によって受光面14aに集光されたビームを電気信号に変換し、電気信号として、受光面14aに集光されたビームの光強度と正比例している電流IPDを大気構造定数算出部15及び変調量算出部16の後述する位相取得部18のそれぞれに出力する。
また、第1のフォトダイオード14は、電流IPDを図示せぬ復調器に出力する。図示せぬ復調器は、電流IPDから、第2の光空間通信装置2から送信されたビームに重畳されている情報を復調する。
大気構造定数算出部15は、例えば、図3に示す大気構造定数算出回路41によって実現される。
大気構造定数算出部15は、光強度検出部12により検出された光強度から、第1の光空間通信装置1と第2の光空間通信装置2との間の大気の屈折率の乱れ具合いを示す大気構造定数Cnを算出する。
具体的には、大気構造定数算出部15は、第1のフォトダイオード14から電流IPDが出力される毎に、出力された電流IPDを電力PPDに変換して、電力PPDを例えば内部メモリに格納する。
大気構造定数算出部15は、例えば内部メモリに格納した複数の電力PPDに基づいて、大気構造定数Cnを算出する。
大気構造定数算出部15は、算出した大気構造定数Cnを変調量算出部16の後述する位相取得部18に出力する。
変調量算出部16は、テーブル格納部17、位相取得部18及び位相差算出部19を備えている。
変調量算出部16は、大気構造定数算出部15により算出された大気構造定数Cnに基づいて、後述するビーム分割部33から出力されたM個のレーザ光Lsr〜Lsrにおけるそれぞれの位相φの変調量Δφを算出する。m=1,・・・,Mであり、Mは、2以上の整数である。
テーブル格納部17は、例えば、図3に示すテーブル格納回路42によって実現される。
テーブル格納部17は、N個の大気構造定数Cn 〜Cn と、M個のレーザ光Lsr〜Lsrにおけるそれぞれの位相φとの対応関係を示す第1のテーブルを格納している。Nは、2以上の整数である。
テーブル格納部17は、ビームの光強度と正比例しているK個の電流IPD1〜IPDKと、M個のレーザ光Lsr〜Lsrにおけるそれぞれの位相φとの対応関係を示す第2のテーブルを格納している。Kは、2以上の整数である。
位相取得部18は、例えば、図3に示す位相取得回路43によって実現される。
位相取得部18は、テーブル格納部17に格納されている第1のテーブルから、大気構造定数算出部15により算出された大気構造定数Cnと対応しているM個のレーザ光Lsr〜Lsrにおけるそれぞれの位相φを第1の位相φ1,mとして取得する。
位相取得部18は、テーブル格納部17に格納されている第2のテーブルから、光強度検出部12により検出された光強度と正比例している電流IPDと対応しているM個のレーザ光Lsr〜Lsrにおけるそれぞれの位相φを第2の位相φ2,mとして取得する。
位相取得部18は、第1の位相φ1,1〜φ1,M及び第2の位相φ2,1〜φ2,Mのそれぞれを位相差算出部19に出力する。
位相差算出部19は、例えば、図3に示す位相差算出回路44によって実現される。
位相差算出部19は、ビーム分割部33から出力されたM個のレーザ光Lsr〜Lsrにおけるそれぞれの位相φの変調量Δφとして、位相取得部18により取得された第1の位相φ1,mと、位相取得部18により取得された第2の位相φ2,mとの位相差を算出する。
位相差算出部19は、算出した変調量Δφを、位相変調部34の後述する光位相変調器34−mに出力する。
送信機30は、電源31、基準レーザ32、ビーム分割部33、位相変調部34及び送信部35を備えている。
電源31は、駆動用の電力を、光強度検出部12の第1のフォトダイオード14、大気構造定数算出部15、変調量算出部16、基準レーザ32、位相変調部34及び送信部35の光増幅部36のそれぞれに出力する。
基準レーザ32は、送信対象のビームを発振し、発振したビームをビーム分割部33に出力する。
ビーム分割部33は、例えば、ビームスプリッタによって実現される。
ビーム分割部33は、基準レーザ32から出力されたビームをM個に分割し、分割した光であるレーザ光Lsr〜Lsrのそれぞれを位相変調部34の光位相変調器34−mに出力する。
位相変調部34は、M個の光位相変調器34−1〜34−Mを備えている。
位相変調部34は、変調量算出部16により算出されたM個の変調量Δφ〜Δφに従って、ビーム分割部33から出力されたM個のレーザ光Lsr〜Lsrにおけるそれぞれの位相φを変調する。
光位相変調器34−mは、変調量算出部16の位相差算出部19により算出された変調量Δφに従って、ビーム分割部33から出力されたレーザ光Lsrの位相φを変調する。
光位相変調器34−mは、位相変調後のレーザ光Lsrを送信部35の後述する光増幅器36−mに出力する。
送信部35は、光増幅部36、ビーム合成部37及びビーム送信部38を備えている。
送信部35は、位相変調部34により位相が変調されたM個のレーザ光Lsr〜Lsrからビームを生成し、生成したビームを、大気を介して、第2の光空間通信装置2に送信する。
光増幅部36は、M個の光増幅器36−1〜36−Mを備えている。
光増幅部36は、位相変調部34により位相が変調されたM個のレーザ光Lsr〜Lsrのそれぞれを増幅する。
光増幅器36−mは、光位相変調器34−mから出力された位相変調後のレーザ光Lsrを増幅し、増幅後のレーザ光Lsrをビーム合成部37に出力する。
ビーム合成部37は、例えば、ビームコンバイナによって実現される。
ビーム合成部37は、光増幅器36−1〜36−Mから出力されたM個のレーザ光Lsr〜Lsrを合成することでビームを生成し、生成したビームをビーム送信部38に出力する。
ビーム送信部38は、ビーム合成部37から出力されたビームを、大気を介して、第2の光空間通信装置2に送信する。
図2では、レーザ光制御装置3の一部の構成要素である大気構造定数算出部15、テーブル格納部17、位相取得部18及び位相差算出部19のそれぞれが、図3に示すような専用のハードウェアによって実現されるものを想定している。即ち、レーザ光制御装置3が、大気構造定数算出回路41、テーブル格納回路42、位相取得回路43及び位相差算出回路44によって実現されるものを想定している。
ここで、テーブル格納回路42は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性又は揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、あるいは、DVD(Digital Versatile Disc)が該当する。
また、大気構造定数算出回路41、位相取得回路43及び位相差算出回路44のそれぞれは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、又は、これらを組み合わせたものが該当する。
レーザ光制御装置3の一部の構成要素は、専用のハードウェアによって実現されるものに限るものではなく、レーザ光制御装置3の一部が、ソフトウェア、ファームウェア、又は、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現されるものであってもよい。
ソフトウェア又はファームウェアは、プログラムとして、コンピュータのメモリに格納される。コンピュータは、プログラムを実行するハードウェアを意味し、例えば、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、あるいは、DSP(Digital Signal Processor)が該当する。
図4は、レーザ光制御装置3の一部が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合のコンピュータのハードウェア構成図である。
レーザ光制御装置3の一部が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、テーブル格納部17がコンピュータのメモリ51上に構成される。大気構造定数算出部15、位相取得部18及び位相差算出部19の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムがメモリ51に格納される。そして、コンピュータのプロセッサ52がメモリ51に格納されているプログラムを実行する。
次に、図1に示す光空間通信システムの動作について説明する。
第1の光空間通信装置1と第2の光空間通信装置2とは、大気を介して、互いにビームを送受信することで、双方向の情報伝送を実施する。
光空間通信システムの起動時は、第1の光空間通信装置1の光位相変調器34−m(m=1,・・・,M)から出力されるレーザ光Lsrの位相φが初期値φm,iniに設定される。また、第2の光空間通信装置2の光位相変調器34−mから出力されるレーザ光Lsrの位相φが初期値φm,iniに設定される。
初期値φm,iniは、例えば、光位相変調器34−mの内部メモリに格納されていてもよいし、第1の光空間通信装置1の外部、又は、第2の光空間通信装置2の外部から与えられるものであってもよい。
なお、第1の光空間通信装置1の光位相変調器34−mの内部メモリに格納等される初期値φm,iniと、第2の光空間通信装置2の光位相変調器34−mの内部メモリに格納等される初期値φm,iniとは、同じ値である。
以下、図2に示す第1の光空間通信装置1の動作を説明する。第2の光空間通信装置2の動作は、第1の光空間通信装置1の動作と同様であるため説明を省略する。
基準レーザ32は、送信対象のビームを発振し、発振したビームをビーム分割部33に出力する。
第2の光空間通信装置2に伝える情報は、図示せぬ変調器によって、基準レーザ32からビーム分割部33に出力されたビームに重畳される。あるいは、基準レーザ32が、第2の光空間通信装置2に伝える情報を重畳しているビームをビーム分割部33に出力する。
ビーム分割部33は、基準レーザ32からビームを受けると、ビームをM個に分割し、分割したM個の光であるレーザ光Lsr〜Lsrのそれぞれを、位相変調部34における光位相変調器34−1〜34−Mのそれぞれに出力する。
光位相変調器34−mは、ビーム分割部33から出力されたレーザ光Lsrの位相φを初期値φm,iniに設定し、位相φを初期値φm,iniに設定したレーザ光Lsrを光増幅器36−mに出力する。
光増幅器36−mは、光位相変調器34−mからレーザ光Lsrを受けると、レーザ光Lsrを増幅し、増幅後のレーザ光Lsrをビーム合成部37に出力する。
ビーム合成部37は、光増幅器36−1〜36−MからM個のレーザ光Lsr〜Lsrを受けると、M個のレーザ光Lsr〜Lsrを合成することでビームを生成し、生成したビームをビーム送信部38に出力する。
図8Aは、ビーム合成部37により合成されるレーザ光Lsr〜Lsr19の配置例を示す説明図である。図8Aでは、M=19である。
ビーム送信部38は、ビーム合成部37から出力されたビームを、大気を介して、第2の光空間通信装置2に送信する。
第1の光空間通信装置1の受信部11は、第2の光空間通信装置2から送信されたビームを受信する。
受信部11は、受信したビームを光強度検出部12の集光レンズ13に出力する。
光強度検出部12の集光レンズ13は、受信部11からビームを受けると、ビームを第1のフォトダイオード14の受光面14aに集光する。
第1のフォトダイオード14は、集光レンズ13によって受光面14aに集光されたビームを電気信号に変換する。
第1のフォトダイオード14は、電気信号として、受光面14aに集光されたビームの光強度と正比例している電流IPDを大気構造定数算出部15及び位相取得部18のそれぞれに出力する。
また、第1のフォトダイオード14は、電流IPDを図示せぬ復調器に出力する。
大気構造定数算出部15は、第1のフォトダイオード14から電流IPDが出力される毎に、出力された電流IPDを電力PPDに変換して、電力PPDを例えば内部メモリに格納する。
図2に示す第1の光空間通信装置1では、受信部11が、例えば、数秒の時間間隔Δtでビームを受信するものとする。この場合、第1のフォトダイオード14は、時間間隔Δtの電流IPDのそれぞれを大気構造定数算出部15及び位相取得部18のそれぞれに出力し、大気構造定数算出部15は、時間間隔Δtの電力PPDのそれぞれを例えば内部メモリに格納する。
大気構造定数算出部15は、一定時間内の電力PPDを例えば内部メモリに格納すると、内部メモリから一定時間内の電力PPDを取得する。例えば、一定時間が10分で、Δt=1[秒]であれば、大気構造定数算出部15は、内部メモリから600個の電力PPDを取得する。
以下、大気構造定数算出部15は、内部メモリから、電力PPD,g(g=1,2,・・・,G)を取得したものとする。gは、取得した電力PPDを識別する変数、Gは、電力PPDの取得数であり、例えば、G=600である。
大気構造定数算出部15は、内部メモリから取得した電力PPD,1〜PPD,Gを用いて、以下の式(1)〜(3)に示す演算を行うことで、演算結果Resultを得る。
Figure 0006734000
式(1)及び式(2)において、log(x)は、xの対数を示す数学記号である。
式(1)は、電力PPD,1の対数〜PPD,Gの対数の平均値を算出するものであり、式(3)は、Result2,1〜Result2,Gの平均値を算出するものである。
次に、大気構造定数算出部15は、演算結果Resultを以下の式(4)に代入することで、大気構造定数Cnを算出する。
Figure 0006734000
式(4)において、Dは、受信部11における受信開口径、Lは、第1の光空間通信装置1と第2の光空間通信装置2との間の距離、kは、波数である。
受信開口径D、距離L及び波数kのそれぞれは、既値であり、例えば、大気構造定数算出部15の内部メモリに格納されていてもよいし、図2に示す第1の光空間通信装置1の外部から与えられるものであってもよい。
大気構造定数算出部15は、算出した大気構造定数Cnを位相取得部18に出力する。
テーブル格納部17には、第1のテーブルと、第2のテーブルとが格納されている。
第1のテーブルは、図5に示すように、N個の大気構造定数Cn 〜Cn と、M個のレーザ光Lsr〜Lsrにおけるそれぞれの位相φとの対応関係を記録している。N個の大気構造定数Cn 〜Cn と、M個のレーザ光Lsr〜Lsrにおけるそれぞれの位相φとの対応関係は、例えば、コンピュータのシミュレーションによって計算される。
図5は、第1のテーブルを示す説明図である。
図5では、例えば、大気構造定数Cn と対応している位相φ〜φとして、θ,θ,θ,・・・,θが第1のテーブルに記録されており、大気構造定数Cn と対応している位相φ〜φとして、θ,θ,θ,・・・,θが第1のテーブルに記録されている。
現在の大気構造定数が、例えば大気構造定数Cn であれば、大気構造定数Cn と対応している位相φ〜φは、大気を伝搬するビームの光強度の変動を抑制することが可能な位相である。
また、現在の大気構造定数が、例えば大気構造定数Cn であれば、大気構造定数Cn と対応している位相φ〜φは、大気を伝搬するビームの光強度の変動を抑制することが可能な位相である。
図6は、大気構造定数Cnと、大気を伝搬するビームの光強度の揺らぎの大きさとの対応関係を示す説明図である。
第2のテーブルは、図7に示すように、ビームの光強度と正比例しているK個の電流IPD1〜IPDKと、M個のレーザ光Lsr〜Lsrにおけるそれぞれの位相φとの対応関係を記録している。K個の電流IPD1〜IPDKと、M個のレーザ光Lsr〜Lsrにおけるそれぞれの位相φとの対応関係は、例えば、コンピュータのシミュレーションによって計算される。
図7は、第2のテーブルを示す説明図である。
図7では、例えば、電流IPD1と対応している位相φ〜位相φとして、θ21,θ22,θ23,・・・,θ24が第2のテーブルに格納されている。例えば、電流IPD2と対応している位相φ〜位相φとして、θ25,θ26,θ27,・・・,θ28が第2のテーブルに格納されている。
位相取得部18は、大気構造定数算出部15から大気構造定数Cnを受けると、テーブル格納部17に格納されている第1のテーブルから、大気構造定数Cnと対応しているM個のレーザ光Lsr〜Lsrにおけるそれぞれの位相φを第1の位相φ1,mとして取得する。
具体的には、位相取得部18は、第1のテーブルに格納されている大気構造定数Cn 〜Cn の中で、大気構造定数Cnと最も近い大気構造定数を特定する。
位相取得部18は、第1のテーブルから、特定した大気構造定数と対応しているM個のレーザ光Lsr〜Lsrにおけるそれぞれの位相φを第1の位相φ1,mとして取得する。
例えば、特定した大気構造定数が、大気構造定数Cn であれば、位相取得部18は、第1の位相φ1,1〜φ1,Mとして、θ,θ10,θ11,・・・,θ12を取得する。
位相取得部18は、取得したM個の第1の位相φ1,1〜φ1,Mを位相差算出部19に出力する。
位相取得部18は、第1のフォトダイオード14から電流IPDを受けると、テーブル格納部17に格納されている第2のテーブルから、電流IPDと対応しているM個のレーザ光Lsr〜Lsrにおけるそれぞれの位相φを第2の位相φ2,mとして取得する。
電流IPDは、電力PPD,1〜PPD,Gの変換元のG個の電流IPDのうちのいずれか1つの電流であってもよいし、G個の電流IPDの平均値であってもよい。
具体的には、位相取得部18は、第2のテーブルに格納されている電流IPD1〜IPDKの中で、電流IPDと最も近い電流を特定する。
位相取得部18は、第2のテーブルから、特定した電流と対応しているM個のレーザ光Lsr〜Lsrにおけるそれぞれの位相φを第2の位相φ2,mとして取得する。
例えば、特定した電流が、電流IPD2であれば、位相取得部18は、第2の位相φ2,1〜φ2,Mとして、θ25,θ25,θ27,・・・,θ28を取得する。
位相取得部18は、取得したM個の第2の位相φ2,1〜φ2,Mを位相差算出部19に出力する。
位相差算出部19は、ビーム分割部33から出力されたM個のレーザ光Lsr〜Lsrにおけるそれぞれの位相φの変調量Δφとして、以下の式(5)に示すように、位相取得部18から出力された、第1の位相φ1,mと第2の位相φ2,mとの位相差を算出する。
Figure 0006734000

位相差算出部19は、算出した変調量Δφ〜Δφのそれぞれを、位相変調部34における光位相変調器34−1〜34−Mのそれぞれに出力する。
基準レーザ32は、送信対象のビームを発振し、発振したビームをビーム分割部33に出力する。
第2の光空間通信装置2に伝える情報は、図示せぬ変調器によって、基準レーザ32からビーム分割部33に出力されたビームに重畳される。あるいは、基準レーザ32が、第2の光空間通信装置2に伝える情報を重畳しているビームをビーム分割部33に出力する。
ビーム分割部33は、基準レーザ32からビームを受けると、ビームをM個に分割し、分割したM個の光であるレーザ光Lsr〜Lsrのそれぞれを、位相変調部34における光位相変調器34−1〜34−Mのそれぞれに出力する。
位相変調部34は、変調量算出部16からM個の変調量Δφ〜Δφを受けると、M個の変調量Δφ〜Δφに従って、ビーム分割部33から出力されたM個のレーザ光Lsr〜Lsrにおけるそれぞれの位相φを変調する。
即ち、光位相変調器34−mは、以下の式(6)に示すように、位相差算出部19から出力された変調量Δφに従って、ビーム分割部33から出力されたレーザ光Lsrの位相φを変調する。
Figure 0006734000

式(6)において、左辺のφは、位相変調部34による変調後の位相である。右辺のφは、現在の位相であり、例えば、起動後、最初の位相変調であれば、初期値φm,iniである。
光位相変調器34−mは、位相変調後のレーザ光Lsrを送信部35の光増幅器36−mに出力する。
位相変調後のレーザ光Lsr〜Lsrにおける位相φ〜φは、大気構造定数Cn と対応している位相φ〜φであり、大気を伝搬するビームの光強度の変動を抑制することが可能な位相である。
光増幅器36−mは、光位相変調器34−mからレーザ光Lsrを受けると、レーザ光Lsrを増幅し、増幅後のレーザ光Lsrをビーム合成部37に出力する。
ビーム合成部37は、光増幅器36−1〜36−MからM個のレーザ光Lsr〜Lsrを受けると、M個のレーザ光Lsr〜Lsrを合成することでビームを生成し、生成したビームをビーム送信部38に出力する。
図8Bは、ビーム合成部37により合成されるレーザ光Lsr〜Lsr19の配置例を示す説明図である。図8Bでは、M=19である。
図8Aに示すレーザ光Lsr〜Lsr19と、図8Bに示すレーザ光Lsr〜Lsr19とを比較して、図中、レーザ光Lsr〜Lsr19における濃淡の差異は、位相の違いを表している。
ビーム送信部38は、ビーム合成部37から出力されたビームを、大気を介して、第2の光空間通信装置2に送信する。
以上の実施の形態1では、大気構造定数算出部15により算出された大気構造定数に基づいて、送信対象のビームが分割された光である複数のレーザ光のそれぞれの位相の変調量を算出する変調量算出部16を備え、位相変調部34が、変調量算出部16により算出されたそれぞれの変調量に従って、それぞれのレーザ光の位相を変調するように、レーザ光制御装置3を構成した。したがって、レーザ光制御装置3は、機械的な駆動によって制御を行うよりも、短時間で、ビームの光強度の変動を低減することができる。
実施の形態2.
実施の形態2では、第1の光空間通信装置1及び第2の光空間通信装置2におけるそれぞれの光強度検出部21が、第1のフォトダイオード14の他に、第2のフォトダイオード24を備えている光空間通信システムについて説明する。
図9は、実施の形態2に係る光空間通信システムにおける第1の光空間通信装置1を示す構成図である。
第2の光空間通信装置2の構成は、第1の光空間通信装置1の構成と同様であり、第2の光空間通信装置2を示す構成図は、図9である。図9において、図2と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
光強度検出部21は、ビーム分割部22、集光レンズ13、第1のフォトダイオード14、集光レンズ23及び第2のフォトダイオード24を備えている。
ビーム分割部22は、例えば、ビームスプリッタによって実現される。
ビーム分割部22は、受信部11により受信されたビームを2分割し、一方のビームを集光レンズ13に出力し、他方のビームを集光レンズ23に出力する。
集光レンズ23は、ビーム分割部22から出力されたビームを第2のフォトダイオード24における後述する受光面24a,24b,24c,24dに集光する。
第2のフォトダイオード24は、例えば、4つの受光面24a,24b,24c,24dを有する四分割フォトダイオード(QPD:Quadrate Photo Diode)によって実現される。
第2のフォトダイオード24は、受信部11により受信されたビームのうち、それぞれの受光面24a,24b,24c,24dに照射されたビームの光強度をそれぞれ検出する。
第2のフォトダイオード24は、受光面24aに照射されたビームの光強度と正比例している電流IPD1を変調量算出部16の後述する位相取得部18aに出力する。
第2のフォトダイオード24は、受光面24bに照射されたビームの光強度と正比例している電流IPD2を位相取得部18aに出力する。
第2のフォトダイオード24は、受光面24cに照射されたビームの光強度と正比例している電流IPD3を位相取得部18aに出力する。
第2のフォトダイオード24は、受光面24dに照射されたビームの光強度と正比例している電流IPD4を位相取得部18aに出力する。
図9に示す第1の光空間通信装置1では、第2のフォトダイオード24が、四分割フォトダイオードによって実現されている。第2のフォトダイオード24は、複数の受光面を有する複数分割フォトダイオードであればよく、四分割フォトダイオードに限るものではない。したがって、第2のフォトダイオード24は、例えば、二分割フォトダイオードによって実現されていてもよいし、八分割フォトダイオードによって実現されていてもよい。
図2に示す第1の光空間通信装置1では、第1のフォトダイオード14が、電流IPDを大気構造定数算出部15及び位相取得部18のそれぞれに出力しているが、図9に示す第1の光空間通信装置1では、第1のフォトダイオード14が、電流IPDを大気構造定数算出部15のみに出力している。
位相取得部18aは、例えば、図3に示す位相取得回路43によって実現される。
位相取得部18aは、図2に示す位相取得部18と同様に、テーブル格納部17に格納されている第1のテーブルから、大気構造定数算出部15により算出された大気構造定数Cnと対応しているM個のレーザ光Lsr〜Lsrにおけるそれぞれの位相φを第1の位相φ1,mとして取得する。
位相取得部18aは、第2のフォトダイオード24から出力された電流IPD1〜IPD4の平均値IPDaveを算出する。
位相取得部18aは、テーブル格納部17に格納されている第2のテーブルから、算出した平均値IPDaveと対応しているM個のレーザ光Lsr〜Lsrにおけるそれぞれの位相φを第2の位相φ2,mとして取得する。
位相取得部18aは、第1の位相φ1,1〜φ1,M及び第2の位相φ2,1〜φ2,Mのそれぞれを位相差算出部19に出力する。
図9では、レーザ光制御装置3の一部の構成要素である大気構造定数算出部15、テーブル格納部17、位相取得部18a及び位相差算出部19のそれぞれが、図3に示すような専用のハードウェアによって実現されるものを想定している。即ち、レーザ光制御装置3が、大気構造定数算出回路41、テーブル格納回路42、位相取得回路43及び位相差算出回路44によって実現されるものを想定している。
レーザ光制御装置3の一部の構成要素は、専用のハードウェアによって実現されるものに限るものではなく、レーザ光制御装置3の一部が、ソフトウェア、ファームウェア、又は、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現されるものであってもよい。
レーザ光制御装置3の一部が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、テーブル格納部17がコンピュータのメモリ51上に構成される。大気構造定数算出部15、位相取得部18a及び位相差算出部19の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムがメモリ51に格納される。そして、コンピュータのプロセッサ52がメモリ51に格納されているプログラムを実行する。
次に、図9に示す第1の光空間通信装置1の動作を説明する。第2の光空間通信装置2の動作は、第1の光空間通信装置1の動作と同様であるため説明を省略する。
光強度検出部21及び位相取得部18a以外は、図2に示す第1の光空間通信装置1と同様であるため、ここでは、光強度検出部21及び位相取得部18aの動作のみを説明する。
光強度検出部21のビーム分割部22は、受信部11からビームを受けると、ビームを2分割して、一方のビームを集光レンズ13に出力し、他方のビームを集光レンズ23に出力する。
集光レンズ13は、ビーム分割部22からビームを受けると、ビームを第1のフォトダイオード14の受光面14aに集光する。
第1のフォトダイオード14は、集光レンズ13によって受光面14aに集光されたビームを電気信号に変換する。
第1のフォトダイオード14は、電気信号として、受光面14aに集光されたビームの光強度と正比例している電流IPDを大気構造定数算出部15に出力する。
また、第1のフォトダイオード14は、電流IPDを図示せぬ復調器に出力する。
集光レンズ23は、ビーム分割部22からビームを受けると、ビームを第2のフォトダイオード24における4つの受光面24a,24b,24c,24dに集光する。
4つの受光面24a,24b,24c,24dに対して、集光レンズ23により集光されたビームが均等に照射される場合のほか、大気の揺らぎ等が原因で、集光レンズ23により集光されたビームが均等に照射されない場合がある。
図10Aは、4つの受光面24a,24b,24c,24dに対して、集光レンズ23により集光されたビームが均等に照射されている例を示している。図10Bは、4つの受光面24a,24b,24c,24dに対して、集光レンズ23により集光されたビームが均等に照射されていない例を示している。
第2のフォトダイオード24は、集光レンズ23から出射されたビームが、4つの受光面24a,24b,24c,24dのそれぞれに照射されると、4つの受光面24a,24b,24c,24dのそれぞれに照射されたレーザの光強度を検出する。
第2のフォトダイオード24は、受光面24aに照射されたビームの光強度と正比例している電流IPD1を位相取得部18aに出力する。
第2のフォトダイオード24は、受光面24bに照射されたビームの光強度と正比例している電流IPD2を位相取得部18aに出力する。
第2のフォトダイオード24は、受光面24cに照射されたビームの光強度と正比例している電流IPD3を位相取得部18aに出力する。
第2のフォトダイオード24は、受光面24dに照射されたビームの光強度と正比例している電流IPD4を位相取得部18aに出力する。
第1のフォトダイオード14から出力される電流IPD及び電流IPD1〜IPD4のそれぞれは、大気の揺らぎ等が原因で変化するが、電流IPD1〜IPD4の平均値IPDaveは、大気の揺らぎ等が生じていても、ほとんど変化しない。
位相取得部18aは、大気構造定数算出部15から大気構造定数Cnを受けると、図2に示す位相取得部18と同様に、テーブル格納部17に格納されている第1のテーブルから、大気構造定数Cnと対応しているM個のレーザ光Lsr〜Lsrにおけるそれぞれの位相φを第1の位相φ1,mとして取得する。
位相取得部18aは、取得したM個の第1の位相φ1,1〜φ1,Mを位相差算出部19に出力する。
位相取得部18aは、第2のフォトダイオード24から電流IPD1〜IPD4を受けると、以下の式(7)に示すように、電流IPD1〜IPD4の平均値IPDaveを算出する。
Figure 0006734000
位相取得部18aは、テーブル格納部17に格納されている第2のテーブルから、算出した平均値IPDaveと対応しているM個のレーザ光Lsr〜Lsrにおけるそれぞれの位相φを第2の位相φ2,mとして取得する。
具体的には、位相取得部18aは、第2のテーブルに格納されている電流IPD1〜IPDKの中で、平均値IPDaveと最も近い電流を特定する。
位相取得部18aは、第2のテーブルから、特定した電流と対応しているM個のレーザ光Lsr〜Lsrにおけるそれぞれの位相φを第2の位相φ2,mとして取得する。
例えば、特定した電流が、電流IPD2であれば、位相取得部18aは、第2の位相φ2,1〜φ2,Mとして、θ25,θ25,θ27,・・・,θ28を取得する。
位相取得部18aは、取得したM個の第2の位相φ2,1〜φ2,Mを位相差算出部19に出力する。
以上の実施の形態2では、光強度検出部21が、受信部11により受信されたビームの光強度を検出する第1のフォトダイオード14と、複数の受光面24a,24b,24c,24dを有しており、受信部11により受信されたビームのうち、それぞれの受光面24a,24b,24c,24dに照射されたビームの光強度をそれぞれ検出する第2のフォトダイオード24とを備え、大気構造定数算出部15が、第1のフォトダイオード14により検出された光強度から大気構造定数を算出し、位相取得部18aが、第2のフォトダイオード24によりそれぞれ検出された光強度の平均値を算出し、第2のテーブルから、平均値と対応しているそれぞれの第2の位相を取得するように、レーザ光制御装置3を構成した。したがって、レーザ光制御装置3は、機械的な駆動によって制御を行うよりも、短時間で、ビームの光強度の変動を低減できるほか、大気の揺らぎ等が生じていても、第2の位相の誤取得を防止することができる。
図9に示すレーザ光制御装置3では、位相取得部18aが、第2のテーブルに格納されている電流IPD1〜IPDKの中で、平均値IPDaveと最も近い電流を特定し、第2のテーブルから、特定した電流と対応しているM個のレーザ光Lsr〜Lsrにおけるそれぞれの位相φを第2の位相φ2,mとして取得している。
しかし、これは一例に過ぎず、位相取得部18aが、以下のようにして、第2の位相φ2,mを取得するようにしてもよい。
位相取得部18aは、平均値IPDaveを算出すると、以下の式(8)に示すように、第2のテーブルに格納されている電流IPD1〜IPDKと、平均値IPDaveとの差分ΔIPD1〜ΔIPDKをそれぞれ算出する。
Figure 0006734000
位相取得部18aは、算出した差分ΔIPD1〜ΔIPDKの中で、最も小さい差分ΔIPDminを特定する。
位相取得部18aは、以下の式(9)に示すように、特定した差分ΔIPDminと平均値IPDaveとを加算して、差分ΔIPDminと平均値IPDaveとの加算結果Itrueを得る。
Figure 0006734000
位相取得部18aは、第2のテーブルに格納されている電流IPD1〜IPDKの中で、加算結果Itrueと一致する電流を特定する。
位相取得部18aは、第2のテーブルから、加算結果Itrueと一致する電流と対応しているM個のレーザ光Lsr〜Lsrにおけるそれぞれの位相φを第2の位相φ2,mとして取得する。
位相取得部18aは、取得したM個の第2の位相φ2,1〜φ2,Mを位相差算出部19に出力する。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
この発明は、 レーザ光の位相を変調するレーザ光制御装置、光空間通信装置及び光空間通信システムに適している。
1 第1の光空間通信装置、2 第2の光空間通信装置、3 レーザ光制御装置、10 受信機、11 受信部、12 光強度検出部、13 集光レンズ、14 第1のフォトダイオード、14a 受光面、15 大気構造定数算出部、16 変調量算出部、17 テーブル格納部、18,18a 位相取得部、19 位相差算出部、21 光強度検出部、22 ビーム分割部、23 集光レンズ、24 第2のフォトダイオード、24a,24b,24c,24d 受光面、30 送信機、31 電源、32 基準レーザ、33 ビーム分割部、34 位相変調部、34−1〜34−M 光位相変調器、35 送信部、36 光増幅部、36−1〜36−M 光増幅器、37 ビーム合成部、38 ビーム送信部、41 大気構造定数算出回路、42 テーブル格納回路、43 位相取得回路、44 位相差算出回路、51 メモリ、52 プロセッサ。

Claims (7)

  1. 通信相手の光空間通信装置から送信されたビームが受信されると、前記ビームの光強度を検出する光強度検出部と、
    前記光強度検出部により光強度が検出される毎に、当該光強度を取得し、取得した複数の光強度から、前記通信相手の光空間通信装置との間の大気の屈折率の乱れ具合いを示す大気構造定数を算出する大気構造定数算出部と、
    前記大気構造定数算出部により算出された大気構造定数に基づいて、送信対象のビームが分割された光である複数のレーザ光のそれぞれの位相の変調量を算出する変調量算出部と、
    前記変調量算出部により算出されたそれぞれの変調量に従って、それぞれのレーザ光の位相を変調する位相変調部と
    を備えたレーザ光制御装置。
  2. 前記変調量算出部は、
    大気構造定数と、それぞれのレーザ光の位相との対応関係を示す第1のテーブルと、ビームの光強度と、それぞれのレーザ光の位相との対応関係を示す第2のテーブルとを格納しているテーブル格納部と、
    前記第1のテーブルから、前記大気構造定数算出部により算出された大気構造定数と対応しているそれぞれのレーザ光の位相を第1の位相として取得し、前記第2のテーブルから、前記光強度検出部により検出された光強度と対応しているそれぞれのレーザ光の位相を第2の位相として取得する位相取得部と、
    それぞれのレーザ光の位相の変調量として、前記位相取得部により取得されたそれぞれの第1の位相と、前記位相取得部により取得されたそれぞれの第2の位相との位相差を算出する位相差算出部とを備えていることを特徴とする請求項1記載のレーザ光制御装置。
  3. 前記光強度検出部は、
    前記受信されたビームの光強度を検出する第1のフォトダイオードと、
    複数の受光面を有しており、前記受信されたビームのうち、それぞれの受光面に照射されたビームの光強度をそれぞれ検出する第2のフォトダイオードとを備え、
    前記大気構造定数算出部は、前記第1のフォトダイオードにより光強度が検出される毎に、当該光強度を取得し、取得した複数の光強度から大気構造定数を算出し、
    前記位相取得部は、前記第2のフォトダイオードによりそれぞれ検出された光強度の平均値を算出し、前記第2のテーブルから、前記平均値と対応しているそれぞれの第2の位相を取得することを特徴とする請求項2記載のレーザ光制御装置。
  4. 通信相手の光空間通信装置から送信されたビームを受信する受信部と、
    前記受信部により受信されたビームの光強度を検出する光強度検出部と、
    前記光強度検出部により光強度が検出される毎に、当該光強度を取得し、取得した複数の光強度から、前記通信相手の光空間通信装置との間の大気の屈折率の乱れ具合いを示す大気構造定数を算出する大気構造定数算出部と、
    送信対象のビームを分割し、分割した光である複数のレーザ光を出力するビーム分割部と、
    前記大気構造定数算出部により算出された大気構造定数に基づいて、前記ビーム分割部から出力されたそれぞれのレーザ光の位相の変調量を算出する変調量算出部と、
    前記変調量算出部により算出されたそれぞれの変調量に従って、それぞれのレーザ光の位相を変調する位相変調部と、
    前記位相変調部により位相が変調された複数のレーザ光からビームを生成し、生成したビームを前記通信相手の光空間通信装置に送信する送信部と
    を備えた光空間通信装置。
  5. 前記変調量算出部は、
    大気構造定数と、それぞれのレーザ光の位相との対応関係を示す第1のテーブルと、ビームの光強度と、それぞれのレーザ光の位相との対応関係を示す第2のテーブルとを格納しているテーブル格納部と、
    前記第1のテーブルから、前記大気構造定数算出部により算出された大気構造定数と対応しているそれぞれのレーザ光の位相を第1の位相として取得し、前記第2のテーブルから、前記光強度検出部により検出された光強度と対応しているそれぞれのレーザ光の位相を第2の位相として取得する位相取得部と、
    それぞれのレーザ光の位相の変調量として、前記位相取得部により取得されたそれぞれの第1の位相と、前記位相取得部により取得されたそれぞれの第2の位相との位相差を算出する位相差算出部とを備えていることを特徴とする請求項4記載の光空間通信装置。
  6. 前記光強度検出部は、
    前記受信部により受信されたビームの光強度を検出する第1のフォトダイオードと、
    複数の受光面を有しており、前記受信部により受信されたビームのうち、それぞれの受光面に照射されたビームの光強度をそれぞれ検出する第2のフォトダイオードとを備え、
    前記大気構造定数算出部は、前記第1のフォトダイオードにより光強度が検出される毎に、当該光強度を取得し、取得した複数の光強度から大気構造定数を算出し、
    前記位相取得部は、前記第2のフォトダイオードによりそれぞれ検出された光強度の平均値を算出し、前記第2のテーブルから、前記平均値と対応しているそれぞれの第2の位相を取得することを特徴とする請求項5記載の光空間通信装置。
  7. 第1の光空間通信装置と、第2の光空間通信装置とを備え、
    前記第1の光空間通信装置は、前記第2の光空間通信装置が通信相手の光空間通信装置であり、
    前記第2の光空間通信装置は、前記第1の光空間通信装置が通信相手の光空間通信装置であり、
    前記第1の光空間通信装置及び前記第2の光空間通信装置のそれぞれは、
    通信相手の光空間通信装置から送信されたビームを受信する受信部と、
    前記受信部により受信されたビームの光強度を検出する光強度検出部と、
    前記光強度検出部により光強度が検出される毎に、当該光強度を取得し、取得した複数の光強度から、前記第1の光空間通信装置と前記第2の光空間通信装置との間の大気の屈折率の乱れ具合いを示す大気構造定数を算出する大気構造定数算出部と、
    送信対象のビームを分割し、分割した光である複数のレーザ光を出力するビーム分割部と、
    前記大気構造定数算出部により算出された大気構造定数に基づいて、前記ビーム分割部から出力されたそれぞれのレーザ光の位相の変調量を算出する変調量算出部と、
    前記変調量算出部により算出されたそれぞれの変調量に従って、それぞれのレーザ光の位相を変調する位相変調部と、
    前記位相変調部により位相が変調された複数のレーザ光からビームを生成し、生成したビームを通信相手の光空間通信装置に送信する送信部とを備えていることを特徴とする光空間通信システム。
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