JP6731276B2 - バッテリーセルの制御装置及び制御方法 - Google Patents

バッテリーセルの制御装置及び制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、キャパシタセルの劣化診断を行い、その結果に基づいてキャパシタセルの充電電圧の制御を行い、キャパシタセルの長寿命化や安全性の向上を図る、バッテリーセルの制御装置及び制御方法に関する。
電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタなどのキャパシタセルや、リチウムイオンバッテリーなどのバッテリーセルが接続された蓄電モジュールにおいて、セル間の電圧にバラツキが生じると、特定のセルに電圧が集中することにより、セルの寿命が短くなってしまい、また、蓄電モジュール全体も劣化してしまう。
このため、例えば、特許文献1,2に開示されるように、セル間の電圧を均等化制御することによって、各キャパシタセルの電圧を均等化し、特定のキャパシタセルのみに負荷がかからないようにすることが従来行われている。これにより、一部のセル劣化により、蓄電モジュール全体が劣化してしまうことを抑制することができる。
特開2003−284253号公報 特開2001−231178号公報
しかしながら、通常の均等化制御においては、劣化セルの電圧に他のセルの電圧を揃えるようにしないと、劣化セル自身が過充電あるいは過放電となり急激な劣化を引き起こす可能性がある。
また、例えば、リチウムイオンキャパシタやリチウムイオンバッテリーの場合には、一般的に、セルの劣化は負極からリチウムイオンが損失することで始まる。このように、負極からリチウムイオンが損失することで、充電時の負極電位、正極電位が上昇するため、正極は過充電状態となってしまう。その結果、キャパシタセルやバッテリーセルにおいて、抵抗上昇が発生したり、ガスが生じたりして、セル劣化が加速したり、キャパシタセルやバッテリーセルの安全性が低下してしまっていた。
このようなリチウムイオンキャパシタおよびリチウムイオンバッテリーのセルの劣化に基づく負極電位、正極電位の変化を検知するためには、キャパシタセルやバッテリーセル内部に、例えば、リチウム金属のような参照極を配置して正極電位、負極電位を測定する必要がある。
キャパシタセルやバッテリーセルには正極、負極に電流を通じるための端子を外部に導出しているが、端子を外部に導出するためにセルの気密性を低下させ、劣化の一因ともなっている。さらに、参照極も外部へ端子を導出するとなると、さらなる気密性の低下を招くとともに、製造不良リスクの増加や、部品点数の増加による製造コストの増加を招いてしまう。
本発明はこのような現状を鑑み、バッテリーセルと同等な負極材を用いたキャパシタセルの劣化診断を行い、その結果に基づき各バッテリーセルの充放電電圧を個別に制御することによって、セル単体の劣化を抑制し、バッテリーセルの長寿命化や安全性の向上を図ることができるバッテリーセルの制御装置及び制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、前述したような目的を達成するために発明されたものであって、本発明のバッテリーセルの制御装置は、
バッテリーセルを含む蓄電装置において、該バッテリーセルの充放電電圧を制御する制御装置であって、
前記バッテリーセルの負極材と同じ素材、設計の負極を用いたキャパシタセルと、
前記キャパシタセルのセル電圧を検出するためのセル電圧検出手段と、
前記キャパシタセルの消費電力を検出するための消費電力検出手段と、
前記バッテリーセルの充放電電圧を演算する演算装置と、
を備え、
前記演算装置には、事前に設定された微分電圧設定値と、事前に設定された前記バッテリーセルの充電終止電圧設定値が少なくとも記憶され、
前記キャパシタセルの放電中において、前記演算装置は、
前記セル電圧検出手段により検出した前記キャパシタセルのセル電圧と、前記消費電力検出手段により検出した前記キャパシタセルの消費電力とに基づき、微分容量を算出することで、前記キャパシタセルの放電カーブの変曲点を計算し、該変曲点における前記キャパシタセルの電圧値を微分電圧値として記憶し、
前記微分電圧設定値と、前記微分電圧値との差分を補正値として記憶し、
前記充電終止電圧設定値を前記補正値により補正することによって、新たな充電終止電圧設定値を算出することを特徴とする。
この場合、前記演算装置には、事前に設定された前記バッテリーセルの放電終止電圧設定値がさらに記憶され、
前記放電終止電圧設定値を前記補正値により補正することによって、新たな放電終止電圧設定値を算出することが好ましい。
また、前記バッテリーセルと、該バッテリーセルから外部負荷へ電力を出力するための出力端子との間に、出力電圧の昇圧/降圧を行うためのDC/DCコンバーターを備え、
該DC/DCコンバーターによって、前記出力端子における出力電圧を前記補正値による変化分だけ昇圧/降圧することが好ましい。
また、本発明のバッテリーセルの制御装置では、前記バッテリーセルを複数有していてもよい。
また、本発明のバッテリーセルの制御方法は、
バッテリーセルを含む蓄電装置において、該バッテリーセルの充放電電圧を制御する制御方法であって、
前記バッテリーセルの負極材と同じ素材、設計の負極を用いたキャパシタセルの放電中において、
前記キャパシタセルのセル電圧と、前記キャパシタセルの消費電力とに基づき、微分容量を算出することで、前記キャパシタセルの放電カーブの変曲点を計算し、該変曲点における前記キャパシタセルの電圧値を微分電圧値とし、
事前に設定された微分電圧設定値と、前記微分電圧値との差分を補正値とし、
事前に設定された前記バッテリーセルの充電終止電圧設定値を前記補正値により補正することによって、新たな充電終止電圧設定値を算出することを特徴とする。
この場合、事前に設定された前記バッテリーセルの放電終止電圧設定値を前記補正値により補正することによって、新たな放電終止電圧設定値を算出することが好ましい。
また、前記バッテリーセルの出力電圧を前記補正値による変化分だけ昇圧/降圧することが好ましい。
また、本発明において、キャパシタセルは、リチウムイオンキャパシタであることが好ましく、また、バッテリーセルは、リチウムイオンバッテリーであることが好ましい。
本発明によれば、キャパシタセルの劣化により生じた放電カーブのシフト分だけ、充電終止電圧及び放電終止電圧もシフトさせることによって、有効的に充放電が可能となり、充電量や放電量の低下を抑制して、キャパシタセルの長寿命化を図ることができる。また、キャパシタセルの過放電や過充電を防止することにもなるため、安全性の向上にも繋がる。
さらに、バッテリーセルの負極材と同じ素材、設計の負極を用いたキャパシタセルの劣化により生じた放電カーブのシフト分だけ、バッテリーセルの充電終止電圧及び放電終止電圧もシフトさせることによって、有効的に充放電が可能となり、充電量や放電量の低下を抑制して、バッテリーセルの長寿命化を図ることができる。また、バッテリーセルの過放電や過充電を防止することにもなるため、安全性の向上にも繋がる。
本発明のキャパシタセルの制御装置及び制御方法の一例を説明するための蓄電装置の回路構成図である。 図2は、図1の蓄電装置において、演算装置を制御する流れを示すフローチャートである。 図3は、図2のS30の微分容量計算サブルーチンの流れを示すフローチャートである。 図4は、図2のS40の変曲点計算サブルーチンの流れを示すフローチャートである。 図5は、図2のS50の補正値計算サブルーチンの流れを示すフローチャートである。 図6は、図2のS60の充放電終止電圧設定サブルーチンの流れを示すフローチャートである。 図7は、通常のリチウムイオンキャパシタのセル電圧と静電容量との関係を示すグラフである。 図8は、劣化したリチウムイオンキャパシタのセル電圧と静電容量との関係を示すグラフである。 図9は、本発明のキャパシタセルの制御装置及び制御方法の別の一例を説明するための蓄電装置の回路構成図である。 図10は、本発明のバッテリーセルの制御装置及び制御方法を説明するための蓄電装置の回路構成図である。
以下、本発明の実施の形態(実施例)を、図面に基づいてより詳細に説明する。なお、本実施例の実施形態は、リチウムイオンキャパシタを用いた一例を示すが、例えば、正極に活性炭、負極にチタン酸リチウムを用いたハイブリッドキャパシタなどにも好適に用いることができる。
図1は、本発明のキャパシタセルの制御装置及び制御方法の一例を説明するための蓄電装置の回路構成図である。
この蓄電装置10は、キャパシタセルC1〜Cnに対してそれぞれ並列に接続された均等化制御用抵抗R1〜Rn及びFET(Field Effect Transistor;電界効果トランジスタ)からなる均等化制御用スイッチS1〜Snと、キャパシタセルC1〜Cnのセル電圧をそれぞれ検出するためのセル電圧検出回路及び均等化制御用スイッチS1〜Snを制御するための均等化セル選択回路を含む制御用IC14と、制御用IC14を制御するための演算装置16と、キャパシタセルC1〜Cnから演算装置16を動作させるための電力を供給するための電源回路18と、から構成される均等化制御回路12を備えている。
なお、本実施例では、均等化制御用スイッチS1〜SnとしてFETを用いているが、これに限定されず、ダイオードスイッチやMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)スイッチなどの高周波スイッチなど、均等化セル選択回路(本実施例の場合は、制御用IC14)の出力に基づいて入切を制御できるスイッチを用いることができる。
また、本実施例では、セル電圧検出回路及び均等化セル選択回路などを含む制御用IC14(例えば、テキサスインスツルメンツ社製BQ76PL455A−Q1など)を用いているが、セル電圧検出回路及び均等化セル選択回路をそれぞれ独立して構成してもよい。
また、後述する蓄電部22は、出力端子24a,24bと接続されており、出力端子24a,24bを介して、例えば、モーターやインバータなどの外部負荷に接続される。
また、蓄電部22と出力端子24aとの間には、蓄電部22から流れる電流を検出するための消費電力検出手段26が設けられ、消費電力検出手段26は、演算装置16に接続される。
なお、消費電力検出手段26としては、電流計などの電流計測手段であっても、クーロンカウンタやインピーダンストラックなどの電荷計測手段であっても構わない。
また、演算装置16は、CPU(Central Processing Unit;中央演算処理装置)やRAM(Random Access Memory;ランダムアクセスメモリ)などのメモリ、演算処理プログラムが記憶されたROM(Read Only Memory;リードオンリーメモリ)などによって構成されている。なお、演算装置16を、外部メモリ(図示せず)と接続し、このような外部メモリに、セル電圧値や消費電力値などを記録するようにしてもよい。
なお、演算装置16と制御用IC14は、例えば、演算装置16から制御用IC14へ制御命令を送信したり、制御用IC14から演算装置16へセル電圧値や消費電力値などを送信したりするなど、双方向に通信するための通信手段20を備えている。
一方、蓄電装置10の蓄電部22は、リチウムイオンキャパシタからなるn個のキャパシタセルC1〜Cnが直列に接続されて構成されている。
蓄電部22の両端は電源回路18に接続されており、蓄電部22の電力を用いて演算装置16を動作させるように構成されている。すなわち、本実施例の蓄電装置10では、外部電力を用いることなく、蓄電装置10自身の電力を用いてキャパシタセルC1〜Cnの均等化制御や充放電電圧制御などの制御動作を行うことができる。
このような本実施例の蓄電装置10では、セル電圧検出回路を含む制御用IC14、演算装置16、消費電力検出手段26によってキャパシタセルの制御装置30が構成されている。
なお、本実施例では、蓄電装置10自身の電力を用いてキャパシタセルC1〜Cnの制御動作を行うために、蓄電部22の電力を用いて演算装置16を動作させる電源回路18を備えているが、蓄電装置10外部からの電力を用いて演算装置16を動作させるように構成する場合には、電源回路18を備えずに、演算装置16を動作させるための電力を演算装置16に外部から直接供給するように構成することもできる。
以下、図2〜6に示すフローチャートに基づいて、本実施例のキャパシタセルの充放電電圧の制御方法を説明する。
図2は、図1の蓄電装置10において、演算装置16を制御する流れを示すフローチャート、図3は、S30の微分容量計算サブルーチンの流れを示すフローチャート、図4は、S40の変曲点計算サブルーチンの流れを示すフローチャート、図5は、S50の補正値計算サブルーチンの流れを示すフローチャート、図6は、S60の充放電終止電圧設定サブルーチンの流れを示すフローチャートである。
図2に示すように、本実施例の充放電電圧の制御方法では、放電開始工程S20と、微分容量計算工程S30と、変曲点計算工程S40と、補正値計算工程S50と、充放電終止電圧設定工程S60と、放電終了工程S70とを有している。
放電開始工程S20では、所定の放電電流値Iにて、各キャパシタセルC1〜Cnから均等化制御用抵抗R1〜Rnに電流が流れるように放電を開始する。
なお、本実施例では、キャパシタセルの制御のためだけに行う放電として説明をしているが、本発明における「放電」とは、例えば、均等化制御中の放電や放電試験などの劣化診断中の放電、外部負荷への放電なども含まれる。
微分容量計算工程S30では、図3に示すように、まず、制御用IC14のセル電圧検出回路を用いて各キャパシタセルC1〜Cnの電圧値を読み込み、演算装置16のRAMに記憶する(S31)。
なお、セル電圧検出回路としては、全てのキャパシタセルC1〜Cnの電圧値を同時に読み込むように構成することもできるが、各キャパシタセルC1〜Cnの電圧値を1つずつ順次読み込むように構成してもよい。
次いで、微分容量ΔCを演算する(S32)。なお、消費電力検出手段26として、電流計測手段を用いた場合には、下記式(1)のように、微分容量ΔCを算出することができる。
ここで、Δtは後述する電圧値読込間隔、VmiはキャパシタセルCm(mは1〜nのいずれか)の今回(i番目;iは2以上の自然数)読込み時の電圧値、Vmi-1はキャパシタセルCmの前回(i−1番目)読込み時の電圧値である。
一方、消費電力検出手段26として、電荷計測手段を用いた場合には、下記式(2)のように、微分容量ΔCを算出することができる。
ここで、Qは、電荷計測手段により計測された計測値である。
そして、算出された微分容量ΔCを演算装置16のRAMに記憶する(S33)。
なお、初回読込み時には、前回読込み時の電圧値Vmi-1が存在せず、微分容量ΔCを演算することができないため、S32、S33はスキップする。
次いで、キャパシタセルCmの電圧値Vmiと、事前に設定した放電終止電圧設定値とを比較し(S34)、電圧値Vmiが放電終止電圧設定値よりも高い場合には、所定の電圧値読込間隔Δtだけスリープ(S35)した後、S31に戻って微分容量の演算を繰り返す。
一方で、電圧値Vmiが放電終止電圧よりも低い場合には、微分容量計算工程S30を終了し、次の変曲点計算工程S40へと進む。
変曲点計算工程S40では、図4に示すように、まず、演算装置16のRAMに記憶されたi番目(iは2以上の自然数)の微分容量値ΔCiとi−1番目の微分容量値ΔCi-1を読込む(S41)。
そして、微分容量値ΔCiと微分容量値ΔCi-1とを比較し(S42)、微分容量値ΔCi-1の方が大きい場合には、iをインクリメント(S43)して、S41、S42を繰り返す。
一方で、微分容量値ΔCiが微分容量値ΔCi-1よりも大きい場合には、対応するキャパシタセルCmの電圧値Vmiを微分電圧値として演算装置16のRAMに記憶(S44)し、変曲点計算工程S40を終了する。
次いで、電圧値Vmiに基づいて補正値を計算する(S50)。
補正値の計算は、演算装置16に記憶されている前回放電時の微分電圧値である微分電圧設定値と、今回放電時の微分電圧値との差分により求めることができる(S51)。また、今回放電時の微分電圧値は、微分電圧設定値として演算装置16のRAMに記憶する(S52)。
なお、キャパシタセルは、使用温度により性能が変化することから、劣化診断は20℃〜30℃の温度範囲で実施するのが望ましいが、「補正値」に温度補正を加味することもできる。なお、温度補正ΔVとしては、補正温度をΔT[℃]とした場合、下記式(3)に示すように、温度変化に伴って電圧変化する。例えば、25℃の時に3.8Vであった場合、温度が1K上昇すると電圧が0.8mV低下する。すなわち、26℃になった場合には、3.7992Vとなり、24℃になった場合には、3.8008Vとなることを意味する。
そして、この補正値を用いて、充放電終止電圧設定(S60)を行う。
すなわち、演算装置16に記憶されている充電終止電圧設定値から補正値を減算することにより、充電終止電圧を算出し、これを新たな充電終止電圧設定値として演算装置16に記憶する(S61)。
また、演算装置16に記憶されている放電終止電圧設定値から補正値を減算することにより、放電終止電圧を算出し、これを新たな放電終止電圧設定値として演算装置16に記憶する(S62)。
なお、充電終止電圧設定値、放電終止電圧設定値の初期値は、キャパシタセルの種類などに応じて適宜設定されるものであり、例えば、リチウムイオンキャパシタであれば、充電終止電圧設定値の初期値は3.8V〜4.5V、放電終止電圧設定値の初期値は2.0V〜2.2Vとなる。
以上のように、充電終止電圧設定値、放電終止電圧設定値を補正することにより、キャパシタセルの経時劣化を考慮して、キャパシタセルを有効的に充放電可能として、長寿命化を図ることができる。また、キャパシタセルの過放電や過充電を防止することにもなるため、安全性の向上にも繋がる。
具体的には、以下のようにキャパシタセルを充放電することで有効的な充放電を可能としている。
図7は、通常のリチウムイオンキャパシタのセル電圧と静電容量との関係を示すグラフ、図8は、劣化したリチウムイオンキャパシタのセル電圧と静電容量との関係を示すグラフである。
図7,8に示すように、リチウムイオンキャパシタは劣化することにより、放電の微分カーブが全体的にシフトしてしまう。このため、通常のリチウムイオンキャパシタの充電終止電圧(3.8V)、放電終止電圧(2.2V)のまま使用すると、初期の正極電位範囲から変化してしまい、結果として、充電量や放電量が低下してしまうことになる。例えば、充電側では初期の正極電位よりも高くなるため過充電状態となり、放電側では初期の正極電位より低くなるため十分に放電できないことになる。
このため、本実施例のように、変曲点のシフト分だけ、充電終止電圧及び放電終止電圧をシフトさせることによって、適切な正極電位の範囲内での充放電が可能となり、充電量や放電量の低下を抑制して、キャパシタセルの長寿命化を図ることができる。
なお、補正値が所定の劣化判定値よりも大きい場合には、キャパシタセルの劣化が生じていると判断することができる。このため、制御装置30において、補正値に基づきキャパシタセルの劣化判定を行い、キャパシタセルの劣化をユーザーに報知するように構成することもできる。
図9は、本発明のキャパシタセルの制御装置及び制御方法の別の一例を説明するための蓄電装置の回路構成図である。
この実施例の蓄電装置10は、基本的には、図1に示す蓄電装置10と同様な構成であるため、同一の構成部材には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
本実施例の制御装置30は、蓄電部22と出力端子24a,24bとの間に、出力電圧の昇圧/降圧を行うためのDC/DCコンバーター28を備えている。
上述するように、充電終止電圧及び放電終止電圧をシフトした場合、外部負荷が必要とする電圧とは異なってきてしまう。
このため、DC/DCコンバーター28によって補正値による変化分だけ昇圧/降圧制御を行って、蓄電部22から外部負荷に電力を供給することにより、外部負荷に対して一定の電圧の電力を供給することが可能となる。
図10は、本発明のバッテリーセルの制御装置及び制御方法を説明するための蓄電装置の回路構成図である。
この実施例の蓄電装置10は、基本的には、図1に示す蓄電装置10と同様な構成であるため、同一の構成部材には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
本実施例の蓄電装置10は、蓄電部22として、バッテリーセルB1〜Bnを直列に接続してなるものである。
さらに、バッテリーセルB1〜Bnの負極材と同じ素材、設計の負極を用いたキャパシタセルCを備えている。
同じ素材、設計の負極を用いたバッテリーセルとキャパシタセルは、同じように経時劣化することになるため、キャパシタセルの劣化判定を行うことにより、バッテリーセルも同様に劣化していると判断することができる。
このため、キャパシタセルCから抵抗Rへ放電するように構成し、その際のキャパシタセルCのセル電圧と消費電力検出手段26により検出された消費電力とによって、上述するように補正値を算出し、この補正値を用いて、バッテリーセルB1〜Bnの充電終止電圧設定値及び放電終止電圧設定値を補正することによって、バッテリーセルB1〜Bnを有効的に充放電可能とし、バッテリーセルB1〜Bnの長寿命化を図ることができる。また、バッテリーセルの過放電や過充電を防止することにもなるため、安全性の向上にも繋がる。
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、上記実施例では、キャパシタセルとしてリチウムイオンキャパシタ、バッテリーセルとしてリチウムイオンバッテリーの例を挙げて説明したが、キャパシタセルとしては、正極に活性炭、負極にチタン酸リチウムを用いたハイブリッドキャパシタ、バッテリーセルとしては、正極に導電性高分子、負極にハードカーボンを用いたポリマーバッテリーや、正極・負極ともに黒鉛を使用したデュアルカーボンセルなどを用いてもよいなど、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
10 蓄電装置
12 均等化制御回路
16 演算装置
18 電源回路
20 通信手段
22 蓄電部
24a 出力端子
24b 出力端子
26 消費電力検出手段
28 DC/DCコンバーター
30 制御装置

Claims (9)

  1. バッテリーセルを含む蓄電装置において、該バッテリーセルの充放電電圧を制御する制御装置であって、
    前記バッテリーセルの負極材と同じ素材、設計の負極を用いたキャパシタセルと、
    前記キャパシタセルのセル電圧を検出するためのセル電圧検出手段と、
    前記キャパシタセルの消費電力を検出するための消費電力検出手段と、
    前記バッテリーセルの充放電電圧を演算する演算装置と、を備え、
    前記演算装置には、事前に設定された微分電圧設定値と、事前に設定された前記バッテリーセルの充電終止電圧設定値が少なくとも記憶され、
    前記キャパシタセルの放電中において、前記演算装置は、
    前記セル電圧検出手段により検出した前記キャパシタセルのセル電圧と、前記消費電力検出手段により検出した前記キャパシタセルの消費電力とに基づき、微分容量を算出することで、前記キャパシタセルの放電カーブの変曲点を計算し、該変曲点における前記キャパシタセルの電圧値を微分電圧値として記憶し、
    前記微分電圧設定値と、前記微分電圧値との差分を補正値として記憶し、
    前記充電終止電圧設定値を前記補正値により補正することによって、新たな充電終止電圧設定値を算出することを特徴とするバッテリーセルの制御装置。
  2. 前記演算装置には、事前に設定された前記バッテリーセルの放電終止電圧設定値がさらに記憶され、
    前記放電終止電圧設定値を前記補正値により補正することによって、新たな放電終止電圧設定値を算出することを特徴とする請求項に記載のバッテリーセルの制御装置。
  3. 前記バッテリーセルと、該バッテリーセルから外部負荷へ電力を出力するための出力端子との間に、出力電圧の昇圧/降圧を行うためのDC/DCコンバーターを備え、
    該DC/DCコンバーターによって、前記出力端子における出力電圧を前記補正値による変化分だけ昇圧/降圧することを特徴とする請求項またはに記載のバッテリーセルの制御装置。
  4. 前記バッテリーセルを複数有することを特徴とする請求項からのいずれかに記載のバッテリーセルの制御装置。
  5. 前記バッテリーセルが、リチウムイオンバッテリーであり、
    前記キャパシタセルが、リチウムイオンキャパシタであることを特徴とする請求項からのいずれかに記載のバッテリーセルの制御装置。
  6. バッテリーセルを含む蓄電装置において、該バッテリーセルの充放電電圧を制御する制御方法であって、
    前記バッテリーセルの負極材と同じ素材、設計の負極を用いたキャパシタセルの放電中において、
    前記キャパシタセルのセル電圧と、前記キャパシタセルの消費電力とに基づき、微分容量を算出することで、前記キャパシタセルの放電カーブの変曲点を計算し、該変曲点における前記キャパシタセルの電圧値を微分電圧値とし、
    事前に設定された微分電圧設定値と、前記微分電圧値との差分を補正値とし、
    事前に設定された前記バッテリーセルの充電終止電圧設定値を前記補正値により補正することによって、新たな充電終止電圧設定値を算出することを特徴とするバッテリーセルの制御方法。
  7. 事前に設定された前記バッテリーセルの放電終止電圧設定値を前記補正値により補正することによって、新たな放電終止電圧設定値を算出することを特徴とする請求項に記載のバッテリーセルの制御方法。
  8. 前記バッテリーセルの出力電圧を前記補正値による変化分だけ昇圧/降圧することを特徴とする請求項またはに記載のバッテリーセルの制御方法。
  9. 前記バッテリーセルが、リチウムイオンバッテリーであり、
    前記キャパシタセルが、リチウムイオンキャパシタであることを特徴とする請求項からのいずれかに記載のバッテリーセルの制御方法。
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