JP6730036B2 - リール脚固定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、釣竿に装着され、各種の魚釣用リールを取り付け可能とするリール脚固定装置に関する。
従来、例えば、特許文献1に開示されているように、軸長方向に離間する移動フードと固定フードとを備え、リール脚の一端を固定フードに差し込むとともにリール脚の他端を軸方向に移動する移動フードで押え付けることにより魚釣用リールを固定するタイプのリール脚固定装置が知られている。この場合、固定フードおよび移動フードは、釣竿の元竿杆の外周に被着されるパイプ状のリールシートに配設されており、移動フードに隣接配置された操作ナットを回転することで移動フードを固定フードに対して接近/離反させ、これにより、魚釣用リールの着脱がなされる。通常、リール脚固定装置の移動フード(以下、フード部とも称する)は金属材料で形成されることが多く、差し込まれるリール脚が当接する部分(フード部の内面)に合成樹脂によるパッド部を配設するようにしている。
ところで、最近では、釣竿の軽量化を図ることが求められており、上記したようにフード部を金属材料で形成することは、軽量化の妨げとなってしまう。このため、例えば、特許文献2には、合成樹脂によってフード部を成形することが開示されている。
実開昭57−187064号 特開2009−65868号
前述したように、リール脚固定装置は、移動フードに隣接配置された操作ナットを回転することで移動フードを固定フードに対して接近/離反させるが、そのような接近/離反は、具体的には、操作ナットの先端部を移動フードの基端部と連結させるとともに、操作ナットを締め付ける方向に回転操作した際に、移動フードを回転させることなく固定フード側に移動させ、かつ、操作ナットを緩める方向に回転操作した際に、移動フードを回転させることなく固定フードから離れる方向に移動させることによって成される。そして、この場合、操作ナットの先端部と移動フードの基端部との連結は、一般に、特許文献2にも開示されるように、操作ナット18の先端部に環状の凹陥部を形成し、移動フードの基端部に環状を成して設けられる屈曲したフック状の係止突起を前記凹陥部内に係合させることにより成される。
したがって、操作ナットと移動フードとのこのような連結部には、操作ナットを締め付けてリール脚を移動フードと固定フードとの間で押さえ付ける際に大きな押圧力が作用するとともに、そのように押さえ付けた状態から操作ナットを緩めて移動フードを固定フードから引き離す際にも大きな引張り力が作用する。そして、このような力は、連結部、特に移動フードのフック状の係止突起の屈曲部に応力集中を生じさせ、係止突起を凹陥部から離脱させるような拡径方向の変形を移動フードの基端部に引き起こそうとする。
そのため、前述した特許文献2に開示されるように移動フードを合成樹脂で形成する場合には、この連結部、特に移動フードの係止突起で十分な強度を確保する必要がある。すなわち、軽量化のために移動フードを樹脂で形成する場合には、応力集中を引き起こし易いこのような連結部で十分な強度を確保することが必要不可欠であり、さもなければ連結部(特に移動フードの係止突起)で破断を引き起こす場合もある。しかしながら、強度確保のために肉厚が大きくなりすぎては、重量増を招き、軽量化の流れから逆行する結果となる。つまり、軽量化においても可能な限り薄肉厚化を図ることが望ましく、強度確保を含めた効率的且つ効果的な軽量化が望まれる。
本発明は、前述した問題に着目してなされたものであり、操作ナットと移動フードとの連結部で十分な強度を確保しつつ、移動フードの薄肉厚化および軽量化を効果的に且つ効率的に図ることができるリール脚固定装置を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するために、本発明は、魚釣用リールのリール脚を収容できる開口を形成するように膨出する膨出部を有する筒状の移動フードを操作ナットによって軸方向に移動させるリール脚固定装置であって、前記移動フードの端部に設けられる屈曲した係止部を前記操作ナットの端部の凹部に係合させることにより前記操作ナットと前記移動フードとが連結されるリール脚固定装置において、前記移動フードは、強化繊維に合成樹脂を含浸させた繊維強化樹脂材によって形成され、少なくとも軸方向に指向する前記強化繊維が少なくとも前記操作ナットと前記移動フードとの連結部で連続して延びていることを特徴とする。
上記構成のリール脚固定装置によれば、強化繊維に合成樹脂を含浸させた繊維強化樹脂材によって移動フードが形成されるため、移動フードを合成樹脂のみによって形成する場合に比べて強度を向上させることができ、したがって、必要十分な強度を確保しつつ薄肉厚化を図ることも可能となる。すなわち、移動フードに関して、十分な強度を確保しつつ薄肉厚化および軽量化を効果的に且つ効率的に図ることができる。
また、上記構成では、少なくとも軸方向に指向する強化繊維が少なくとも応力集中を引き起こし易い操作ナットと移動フードとの連結部で連続して延びているため、連結部で十分な強度を確保でき、連結部で破損等を回避できる。すなわち、軸方向に指向する強化繊維が連結部で連続していない場合、具体的には、例えば、連結部(特に屈曲部)で軸方向に指向する強化繊維の層が径方向で2つ以上の層に分かれている場合には、操作ナットを締め込む際または緩める際に移動フードに作用する前述した固有の押圧力または引張り力に基づく径方向外側に向かう力によって、径方向で分かれた層同士がその界面で軸方向に沿って破断する虞があるが、本発明に係る上記構成では、連結部に固有のこのような作用力に抗するべく、軸方向に指向する強化繊維が連結部で連続して延びているため、そのような破断を効果的に防止できる。また、屈曲部では連続する軸方向繊維が周方向(径方向)にも延びる結果となるため、連結部全体では連続する強化繊維が軸方向および周方向の両方向で延びることとなり、軸力及びねじれ力に対して強い高剛性の連結部を実現できる。
本発明によれば、操作ナットと移動フードとの連結部で十分な強度を確保しつつ、移動フードの薄肉厚化および軽量化を効果的に且つ効率的に図ることができるリール脚固定装置が得られるようになる。
リール脚固定装置が装着された釣竿の一例を示す図である。 本発明に係るリール脚固定装置の第1の実施形態を示す側面図である。 図2に示すリール脚固定装置において、移動フードの構成を示す部分断面図である。 (a)は図3の主要部の拡大図、(b)は図(a)に示す移動フードを開口側から見た図である。 図2に示すリール脚固定装置の移動フードの成形方法の第1の例を示し、(a)は、移動フードを形成するプリプレグシートをマンドレルに巻回しようとする状態の概略斜視図、(b)は、プリプレグシートが巻回されたマンドレルの側断面図である。 図2に示すリール脚固定装置の移動フードの成形方法の第2の例を示し、(a)は、移動フードを形成するプリプレグシートをマンドレルに巻回しようとする状態の概略斜視図、(b)は、プリプレグシートが巻回されたマンドレルの斜視図である。 (a)は、図5または図6の成形方法によって形成された移動フードを操作ナットに接続した斜視図、(b)は(a)の側断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るリール脚固定装置の移動フードおよびそれに連結される操作ナットの側断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るリール脚固定装置の移動フードおよびそれに連結される操作ナットの側断面図である。 本発明の第4の実施形態に係るリール脚固定装置の移動フードおよびそれに連結される操作ナットの側断面図である。 本発明の第5の実施形態に係るリール脚固定装置の移動フードおよびそれに連結される操作ナットの側断面図である。 本発明の第6の実施形態に係るリール脚固定装置の移動フードおよびそれに連結される操作ナットの側断面図である。 図12に示す移動フードの成形方法の一例を示し、(a)は、移動フードの補強部材を形成する周方向繊維層およびテフロン(登録商標)テープをマンドレルに巻回しようとする状態の概略斜視図、(b)は、移動フードを形成するプリプレグシートおよび補強部材並びにテフロン(登録商標)テープが巻回されたマンドレルの側断面図である。
図1は、本発明に係るリール脚固定装置が装着される釣竿の一例を示す図である。
釣竿1は、複数の竿杆を継合することで構成されており、本実施形態では、元竿杆3、中竿杆5、および、穂先竿杆7の3本の竿杆を並継式で継合している。中竿杆5については無い構成であっても良いし、4本以上継合する構成であってもよい。また、釣竿は、並継式以外にも、1本竿、振り出し竿、中通し式など、その構成については特に限定されることはない。
元竿杆3には、魚釣用リール70が装着されるリール脚固定装置10が設けられ、各竿杆には、所定間隔をおいて、魚釣用リールから繰り出される釣糸を案内する複数の釣糸ガイド8(穂先竿杆7の先端はトップガイド8a)が装着されている。釣糸ガイド8については、竿杆に対して固定される固定ガイドとして構成されていてもよいし、竿杆に沿って摺動可能な遊動ガイドとして構成されていてもよい。
元竿杆3、中竿杆5、および、穂先竿杆7は、強化繊維(例えば炭素繊維やガラス繊維等)に、エポキシ樹脂等の合成樹脂を含浸した繊維強化樹脂材で構成されており、管状体、或いは、中実体として構成されている。
元竿杆3に設けられるリール脚固定装置10は、固定フードと軸方向に移動する移動フードとを備えており、魚釣用リールのリール脚を固定フードに差し込んだ状態で、移動フードを軸方向に移動させることにより魚釣用リールを着脱する構成となっている。この場合、固定フードは、穂先側にあっても良いし、基端側にあってもよい。
以下、図2〜図4を参照して、本実施形態のリール脚固定装置10の構成について具体的に説明する。
リール脚固定装置10は、元竿杆3に対して外嵌される筒状に形成されたリールシート本体(以下、単に本体と称する)11を備えている。本体11は、例えば、合成樹脂によって一体形成されており、魚釣用リール70のリール脚71が載置される載置面12と、載置面12の穂先側に配設された固定フード13と、載置面12の基端側に配設された移動フード15とを備えている。
固定フード13は、本体11に一体形成され、リール脚71の先端側脚部71aを収容できるように膨出したフード部13Aを備えており、リール脚71の先端側脚部71aは、フード部13Aの開口13aを介して挿入される。なお、フード部13Aは、後述する移動フードのフード部と同様、本体11と別体として形成され、本体11と一体化される構成であっても良い。
移動フード15は、軸方向に沿って移動可能に構成され、本体11と別体として形成されたフード部15Aを備えている。本実施形態のフード部15Aは、リール脚71の基端側脚部71bを収容できるように膨出した膨出部15aと、膨出部15aの基端側に一体形成された円筒部15bとを備えている。すなわち、膨出部15aは、円筒部15bの外周の所定範囲の円弧領域が穂先側に移行するに連れて次第に上昇する形状となっており、リール脚71の基端側脚部71bは、そのような膨出部15aの開口15cを介して挿入される。
膨出部15aの内側には、挿入されるリール脚71の基端側脚部71bの表面と圧接するようにパッド部材16が配設されている。このパッド部材16は、移動フード15が固定フード13側に向けて移動された際、リール脚71の基端側脚部71bの表面に押し付けられる部分であり、リール脚71を強固に固定する機能を有する。すなわち、パッド部材16は、リール脚71の基端側脚部71bの表面と対応する形状に形成されており、その突起16aを移動フード15の膨出部15aに形成された孔15dに嵌合することで膨出部15aの内面と一体化される。
本体11の基端側には、雄螺子部11aが一体形成されており、この雄螺子部11aには、回転操作することで軸方向に沿って移動する操作ナット18が螺合されている。操作ナット18は、その先端部が移動フード15(フード部15Aの円筒部15b)と連結している。なお、ここでの連結関係は、操作ナット18を締め付ける方向に回転操作した際、移動フード15を回転させることなく固定フード側に移動させ、かつ、操作ナット18を緩める方向に回転操作した際、移動フード15を回転させることなく、固定フード13から離れる方向に移動させるものであれば良い。
具体的には、図4(a)に示すように、操作ナット18の円筒部15b側の端縁18eに環状突起18aを形成し、この先端に径方向外方に突出する係止突起18fを形成することにより、操作ナット18の先端部外周面に環状の凹部18gを形成するとともに、移動フード15の円筒部15bの操作ナット18側の端縁(基端縁)15eに、径方向内方に突出するフック状に屈曲した係止部としての環状の係止突起15fを形成し、係止突起15fを凹部18gに係止させることにより、操作ナット18と移動フード15とが連結される。その連結部が図4の(a)に参照符号20で示されている。
このような操作部材18とフード部15A(円筒部15b)の係合(連結)関係によれば、操作ナット18を締め付ける方向に回転操作すると、操作ナット18は固定フード13側に向けて螺進するとともに、移動フード15(フード部15Aの円筒部15b)は回転することなく、端縁18eと端縁15eとの当接関係によって固定フード13側に向けて移動される。すなわち、載置面12に載置されたリール脚71は、固定フード13と移動フード15との間で締め付け固定される。また、操作ナット18を緩める方向に回転操作すると、操作ナット18は固定フード13から離れる方向に螺進するとともに、移動フード15(フード部15Aの円筒部15b)は回転することなく、係止突起15fと凹部18gとの係合関係によって固定フード13から離反する方向に向けて移動される。すなわち、載置面12に載置されたリール脚71を固定フード13および移動フード15から取り外すことが可能となる。
上記構成の移動フード15(フード部15A)は、一定の強度が維持されて軽量化が図れるように、強化繊維(例えば炭素繊維やガラス繊維等)に合成樹脂を含浸させた繊維強化樹脂材で構成されており、本実施形態では、図5の(a)に示されるようなプリプレグシート40で形成されている。この場合、プリプレグシート40は、強化繊維が少なくとも軸方向(軸方向に対して90°を成す周方向や軸方向に対して90°未満の角度を成す傾斜方向を含んでもよい)に引き揃えられたシート状、或いは強化繊維が編成されたシート状に構成されており、熱可塑性樹脂(例えば、ナイロン、ポリプロピレン、ポリフェニルサルファイド、熱可塑ポリウレタン)や熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂)をマトリックス樹脂として含浸した構成となっている。
図5は、移動フード15の成形方法の第1の例を示し、図5の(a)は、移動フード15を形成するプリプレグシート40をマンドレル50に巻回しようとする状態の概略斜視図、(b)は、プリプレグシート40が巻回されたマンドレル50の側断面図である。移動フード15は、所定形状に形成されたマンドレル50に、プリプレグシート40を巻回し、これを加熱して合成樹脂を硬化した後、マンドレル50を脱芯することで成形される。図5(以降の図の全てにおいて同様)では、軸方向に引き揃えられた強化繊維42が概略的に示されている。また、マンドレル50は、連結部20に対応する移動フード15の係止突起15fの屈曲部44を形成するための段差52を有するべく大径の円柱部50aと小径の円柱部50bとを有する。
ここで、軸長方向繊維層を形成するプリプレグシート40は、少なくとも軸方向に指向する強化繊維42が少なくとも操作ナット18と移動フード15との連結部20で途切れることなく連続して延びるように(例えば軸方向に指向する強化繊維42が移動フード15のほぼ全長にわたって途切れることなく連続して延びるように)、所定の長さのものが用意されて、マンドレル50の段差52を跨ぐようにマンドレル50に巻回される。この場合、プリプレグシート40の基端縁40aは、実際の移動フード14の基端(連結部20側の端部)よりも長くなるようにマンドレル50上に位置合わせされてもよい。その場合には、マンドレル脱芯後に図5の(b)に示されるような切断線C1(C2)で必要な長さにカットされる。
このようにしてプリプレグシート40がマンドレル50に巻回されたら、続いて、プリプレグシート40の外周に図示しない緊締テープを巻いてプリプレグシート40を緊締することにより、段差52で強化繊維42を屈曲させて図5の(b)に示されるような屈曲部44を形成する。そして、最後に、加熱して合成樹脂を硬化した後、マンドレル50を脱芯し、必要に応じてプリプレグシート40をカットする。
なお、プリプレグシート40が軸方向に延びる強化繊維のみを有する場合には、必要に応じて、プリプレグシート40の外側または内側に、強化繊維が例えば周方向(あるいは、軸方向に対して90°未満の角度を成す斜め方向でもよい)に引き揃えられた図示しないプリプレグシートを軸方向に亘って巻回することで例えば周方向繊維層(斜方向繊維層、例えば織布状の繊維層でもよい)が少なくとも配設されるようにしてもよい。
図6は、移動フード15の成形方法の第2の例を示し、図6の(a)は、移動フードを形成するプリプレグシートをマンドレルに巻回しようとする状態の概略斜視図、図6(b)は、プリプレグシートが巻回されたマンドレルの斜視図である。この成形方法では、全長にわたって一定の直径を有するマンドレル50Aが使用されるとともに、図6の(a)に示されるようにプリプレグシート40の基端縁40aに係止突起15fの長さにほぼ対応する長さのスリット47を所定の間隔で複数設け(本実施形態では、連結部20を構成する移動フード15の基端の全周にわたって等間隔でスリットが存在するように設け)、プリプレグシート40をマンドレル50Aに巻回した状態でスリット47を利用して図6の(b)に示されるようにプリプレグシート40の基端部をマンドレル50Aの基端面50Aaに当て付けるように折り曲げることによって屈曲部44を形成するようにする(例えば、前述したように緊締テープを巻き付けることによって行なってもよい)。その後、これを加熱して合成樹脂を硬化した後、マンドレル50Aを脱芯する。
図7には、少なくとも連結部20に対応する部位が図5の成形方法によって成形されて切断線C1(図5の(b)参照)でカットされた或いは図6の成形方法によって成形された移動フード15を操作ナット18に接続(連結)した斜視図(7の(a))および側断面図(図7の(b))が示されている。この連結状態については図4の(b)に関連して既に説明したため、ここでは説明しない。
図7の(b)から分かるように、移動フード15は、少なくとも軸方向に指向する強化繊維42が少なくとも操作ナット18と移動フード15との連結部20で(例えば、移動フード15のほぼ全長にわたって)途切れることなく連続して延びている。この場合、少なくとも軸方向に指向する強化繊維42は、係止突起15fの先端(移動フード15の基端で径方向内側に面する端面)から係止突起15fの屈曲部44を経由して膨出部15a側へ向けて途切れることなく連続して延びている。
以上説明したように、本実施形態のリール脚固定装置10によれば、強化繊維に合成樹脂を含浸させた繊維強化樹脂材によって移動フード15が形成されるため、移動フード15を合成樹脂のみによって形成する場合に比べて強度を向上させることができ、したがって、必要十分な強度を確保しつつ薄肉厚化を図ることも可能となる。すなわち、移動フード15に関して、十分な強度を確保しつつ薄肉厚化および軽量化を効果的に且つ効率的に図ることができる。
また、本実施形態では、少なくとも軸方向に指向する強化繊維42が少なくとも応力集中を引き起こし易い操作ナット18と移動フード15との連結部20で連続して延びているため、連結部20で十分な強度を確保でき、連結部20で破損等を回避できる。すなわち、軸方向に指向する強化繊維42が連結部20で連続していない場合、具体的には、例えば、連結部20(特に屈曲部44)で軸方向に指向する強化繊維の層が径方向で2つ以上の層に分かれている場合には、操作ナット18を締め込む際または緩める際に移動フード15に作用する固有の押圧力または引張り力に基づく径方向外側に向かう力によって、径方向で分かれた層同士がその界面で軸方向に沿って破断する虞があるが、本実施形態の構成では、連結部20に固有のこのような作用力に抗するべく、軸方向に指向する強化繊維42が連結部20で連続して延びているため、そのような破断を効果的に防止できる。また、屈曲部44では連続する軸方向繊維が周方向(径方向)にも延びる結果となる(図7の(b)参照)ため、連結部20全体では連続する強化繊維が軸方向および周方向の両方向で延びることとなり(特に、後述する図8の第2の実施形態ではその傾向が顕著である)、軸力及びねじれ力に対して強い高剛性の連結部を実現できる。
図8には、本発明の第2の実施形態に係るリール脚固定装置の移動フード15およびそれに連結される操作ナット18の側断面図が示される。図示のように、本実施形態において、移動フード15は、図5の(b)の切断線C2でプリプレグシート40がカットされることにより少なくとも連結部20に対応する部位が図5の製法によって形成されている。すなわち、本実施形態では、操作ナット18の凹部18g'が第1の実施形態の凹部18gよりも軸方向に長く形成され、これに対応して凹部18g'に係止する移動フード15の係止突起15f'も屈曲部44から基端側が軸方向に長く形成される。このような構成においても、第1の実施形態と同様の作用効果が得られるとともに、連結部20の連結状態(係止状態)がより強固となり、連結部20の剛性を更に高めることができる。
図9には、本発明の第3の実施形態に係るリール脚固定装置の移動フード15およびそれに連結される操作ナット18の側断面図が示される。図示のように、本実施形態においては、連結部20に位置する繊維強化樹脂材の外周に、連結部20での移動フード15の径方向外側への変形を抑制する補強部材60が設けられる。具体的には、第2の実施形態
に係る移動フード15の係止突起15f'の外周(屈曲部44の直ぐ基端側)に、金属製のリング状の部材(金属リング)で構成される補強部材60が嵌着されており、この補強部材60は、この部位のプリプレグシート40の変形、特に径方向外側への変形を抑制する機能を備えている。すなわち、このようなリング状の部材による補強部材を配設することで、連結部の部位に応力集中が生じることはなく、また、凹部18g'からの係止突起15f'の離脱も防止する。なお、補強部材60は、金属リングではなく、周方向に指向する強化繊維を有するプリプレグシートから成っていてもよい。そのような周方向指向の強化繊維を有するプリプレグシートによってもプリプレグシート40の径方向外側への変形を効果的に抑制することができる。
図10には、本発明の第4の実施形態に係るリール脚固定装置の移動フード15およびそれに連結される操作ナット18の側断面図が示される。図示のように、本実施形態においても、連結部20に位置する繊維強化樹脂材の外周に、連結部20での移動フード15の径方向外側への変形を抑制する補強部材62が設けられる。具体的には、第1の実施形態に係る移動フード15の係止突起15fの外周(屈曲部44の直ぐ先端側(膨出部15aへと向かう側))に、金属リングから成る補強部材62が嵌着されており、この補強部材62も、この部位のプリプレグシート40の径方向外側への変形を抑制することでこの部位に応力集中が生じないようにし、したがって、凹部18gからの係止突起15fの離脱も防止する。なお、補強部材62は、金属リングではなく、周方向に指向する強化繊維を有するプリプレグシートから成っていてもよい。
図11には、本発明の第5の実施形態に係るリール脚固定装置の移動フード15およびそれに連結される操作ナット18の側断面図が示される。図示のように、本実施形態においても、連結部20に位置する繊維強化樹脂材の外周に、連結部20での移動フード15の径方向外側への変形を抑制する補強部材64が設けられる。具体的には、第1の実施形態に係る移動フード15の係止突起15fの外周に、より具体的には、屈曲部44を跨ぐように、金属リングから成る補強部材64が嵌着されている。したがって、補強部材64は、屈曲部44の先端側で軸方向に延びる円筒部64aと、屈曲部44から径方向内側に延びる屈曲フランジ64bとを有する。このような補強部材64は、この部位のプリプレグシート40の径方向外側および軸方向外側への変形を抑制することでこの部位に応力集中が生じないようにし、したがって、凹部18gからの係止突起15fの離脱も防止する。なお、補強部材64は、金属リングではなく、周方向に指向する炭素繊維を有するプリプレグシートから成っていてもよい。
図12には、本発明の第6の実施形態に係るリール脚固定装置の移動フード15およびそれに連結される操作ナット18の側断面図が示される。図示のように、本実施形態においては、連結部20の近傍に位置する繊維強化樹脂材の内周に、連結部20での移動フード15の径方向外側への変形を抑制する補強部材66が設けられる。具体的には、第1の実施形態に係る移動フード15の係止突起15f(屈曲部44)よりも先端側のプリプレグシート40の内周に、周方向に指向する強化繊維を有する周方向繊維層(例えばプリプレグシート)が補強部材66として積層(または嵌着)されている。
図13には、図12に示す移動フード15の成形方法の一例が示されており、図13の(a)は、移動フード15の補強部材66を形成する周方向繊維層(例えばプリプレグシート)およびスペーサとしてのテフロン(登録商標)テープ67をマンドレル50Bに巻回しようとする状態の概略斜視図、図13の(b)は、移動フード15を形成するプリプレグシート40および補強部材66並びにテフロン(登録商標)テープ67が巻回されたマンドレル50Bの側断面図である。なお、この場合のマンドレル50Bは、移動フード15の膨出15aに対応する形状を成すテーパ状の大径円柱部50Baと、移動フード15の係止突起15fの屈曲部44を形成するための段差52を介して大径円柱部50Baから延びる小径円柱部50Bbとを有する。
図12に示されるような補強部材66をプリプレグシート40(移動フード15)の内周に設けるためには、例えば、図13の(a)に示されるように、小径円柱部50Bbの外周に、補強部材66を段差52に突き当てるように巻回し、これに隣接して小径円柱部50Bの基端側にテフロン(登録商標)テープ67を巻き付け、更に、これらの部材66,67の外側から前述したようにプリプレグシート40をマンドレル50Bの外周に巻回して(前述した緊締テープによる緊締により屈曲部44を形成することを含んでもよい)加熱・脱芯すればよい。なお、成形後、テフロン(登録商標)テープ67はプリプレグシート40から取り外され、それにより、操作ナット18の係止突起18fが入り込む環状の凹部がプリプレグシート40の内面に残される。
このような補強部材66も、この部位のプリプレグシート40の径方向外側および軸方向外側への変形を抑制することでこの部位に応力集中が生じないようにし、したがって、凹部18gからの係止突起15fの離脱も防止する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した構成に限定されることはなく、種々変形することが可能である。例えば、前述した実施形態では、移動フードや操作ナットの形態、並びに、係止突起や凹部の形態等は任意であり、要は、少なくとも軸方向に指向する強化繊維が少なくとも操作ナットと移動フードとの連結部で連続して延びていればよい。また、前述した各実施形態では、移動フードの径方向内側に突出する係止突起が操作ナットの外周面に形成された凹部に係止されていたが、移動フードの径方向外側に突出する環状の係止突起が操作ナットの内周面に形成された環状の凹部に係止された逆の構成となっていても構わない。
10 リール脚固定装置
13 固定フード
15 移動フード
15a 膨出部
15b 円筒部
15c 開口
15f,15f',15f" 係止突起(係止部)
18 操作ナット
18g,18g',18g" 凹部
20 連結部
40 プリプレグシート(繊維強化樹脂材)
42 強化繊維
44 屈曲部
60,62,64,66,69 補強部材
70 魚釣用リール
71 リール脚

Claims (5)

  1. 魚釣用リールのリール脚を収容できる開口を形成するように膨出する膨出部を有する筒状の移動フードを操作ナットによって軸方向に移動させるリール脚固定装置であって、前記移動フードの端部に設けられる屈曲した係止部を前記操作ナットの端部の凹部に係合させることにより前記操作ナットと前記移動フードとが連結されるリール脚固定装置において、
    前記移動フードは、強化繊維に合成樹脂を含浸させた繊維強化樹脂材によって形成され、少なくとも軸方向に指向する前記強化繊維が少なくとも前記操作ナットと前記移動フードとの連結部で連続して延びていることを特徴とするリール脚固定装置。
  2. 少なくとも軸方向に指向する前記強化繊維は、前記係止部の先端から前記係止部の屈曲部を経由して前記膨出部側へ向けて連続して延びていることを特徴とする請求項1に記載のリール脚固定装置。
  3. 少なくとも軸方向に指向する前記強化繊維は、前記移動フードのほぼ全長にわたって連続して延びていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリール脚固定装置。
  4. 前記係止部および前記凹部が環状を成すことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のリール脚固定装置。
  5. 前記繊維強化樹脂材は、強化繊維に合成樹脂を含浸させてシート状に形成したプリプレグシートから成ることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のリール脚固定装置。
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