JP6729602B2 - 光電変換素子を製造する方法 - Google Patents

光電変換素子を製造する方法 Download PDF

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Description

本発明は、光電変換素子を製造する方法に関し、特に、エレクトロルミネッセンス素子、および太陽電池などの光電変換素子を製造する方法に関する。
光電変換素子は、電圧印加によって発光が生じるエレクトロルミネッセンス素子や、光入射によって起電力が生じる太陽電池など、各種分野において広く使用されている。
例えば、エレクトロルミネッセンス素子の一種である発光ダイオード(LED)は、一対の電極(陽極および陰極)と、これらの電極間に配置された発光層とを備える。両電極間に電圧を印加すると、それぞれの電極から、発光層にホールおよび電子が注入される。このホールと電子が発光層内で再結合した際に、結合エネルギーが生じ、この結合エネルギーによって発光層中の発光材料が励起される。励起した発光材料が基底状態に戻る際に発光が生じる。従って、LEDは、発光素子や照明として使用することができる。
一方、太陽電池は、一対の電極と、これらの間に配置された光電変換層とを有する。光電変換層に光が入射されると、光電変換層でホールと電子が発生し、起電力が生じる。ホールおよび電子を、それぞれ、別の電極から取り出すことにより、系外に電力を取り出すことができる。
LEDおよび太陽電池などの光電変換素子の分野においては、素子としての特性のさらなる向上のため、各種構成が提案されている(例えば特許文献1)。
国際公開第2015/098458号
前述のように、光電変換素子に関しては、素子としての特性向上のため、各種対策が提案されている。例えば、前述の特許文献1には、光電変換素子において、亜鉛(Zn)とケイ素(Si)を含む酸化物の非晶質薄膜を、電子輸送層などに利用することが記載されている。
しかしながら、光電変換素子に対しては、現在もなお、エレクトロルミネッセンス素子の発光効率や太陽電池の発電効率などの特性の向上が要望されている。
本発明は、このような背景に鑑みなされたものであり、本発明では、従来に比べて特性が有意に改善された光電変換素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明では、光電変換素子を製造する方法であって、
(1)基板に第1の電極を配置するステップと、
(2)前記第1の電極の上部に、亜鉛(Zn)および酸素(O)を含み、さらに、ケイ素(Si)およびスズ(Sn)のうちの少なくとも1つを含む金属酸化物で構成される第1の薄膜を配置するステップと、
(3)前記第1の電極および前記第1の薄膜を有する前記基板に、気体により圧力を印加するステップと、
(4)前記第1の薄膜の上部に、印加電圧を光に変換する層、または入射光を電力に変換する層である光電変換層を配置するステップと、
(5)前記光電変換層の上部に、第2の電極を配置するステップと、
を有する方法が提供される。
本発明では、従来に比べて特性が有意に改善された光電変換素子の製造方法を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態による有機エレクトロルミネッセンス素子を製造する方法のフローの一例を概略的に示した図である。 本発明の一実施形態による方法によって製造される有機エレクトロルミネッセンス素子の構成を概略的に示した断面図である。 本発明の一実施形態による有機太陽電池の製造方法のフローの一例を概略的に示した図である。 本発明の一実施形態による方法によって製造される有機太陽電池の構成を概略的に示した断面図である。 各有機エレクトロルミネッセンス素子のサンプルにおいて得られた印加電圧と発光輝度の関係を示したグラフである。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について、より詳しく説明する。
本発明の一実施形態では、光電変換素子を製造する方法であって、
(1)基板に第1の電極を配置するステップと、
(2)前記第1の電極の上部に、亜鉛(Zn)および酸素(O)を含み、さらに、ケイ素(Si)およびスズ(Sn)のうちの少なくとも1つを含む金属酸化物で構成される第1の薄膜を配置するステップと、
(3)前記第1の電極および前記第1の薄膜を有する前記基板に、気体により圧力を印加するステップと、
(4)前記第1の薄膜の上部に、印加電圧を光に変換する層、または入射光を電力に変換する層である光電変換層を配置するステップと、
(5)前記光電変換層の上部に、第2の電極を配置するステップと、
を有する方法が提供される。
ここで、本願において、「光電変換素子」とは、「光電変換層」を有する素子の総称を意味する。また、「光電変換層」は、光エネルギーが導入(照射)された際に電気エネルギーが生じる層(光−電変換層)の他、電気エネルギーが導入(印加)された際に発光が生じる層(電−光変換層)をも含む。
例えば、「光電変換層」が電圧印加によって光を放射する発光層で構成される場合、そのような「光電変換層」を備える「光電変換素子」は、エレクトロルミネッセンス素子(EL素子)となる。なお、そのようなEL素子は、「光電変換層」が有機発光層で構成される有機EL素子であっても、「光電変換層」が無機発光層で構成される無機EL素子であってもよい。
一方、「光電変換層」が光照射によって起電力が生じる層で構成される場合、そのような「光電変換層」を備える「光電変換素子」は、太陽電池となる。なお、そのような太陽電池は、「光電変換層」が有機層で構成される有機太陽電池であっても、「光電変換層」が無機層で構成される無機太陽電池であってもよい。
本発明による光電変換素子を製造する方法では、以下に詳しく示すように、従来に比べて、素子としての特性を有意に向上させることができる。
以下、光電変換素子がエレクトロルミネッセンス素子および太陽電池である場合を例に、本発明の一実施形態による製造方法について、詳しく説明する。
(本発明の一実施形態によるEL素子の製造方法)
図1および図2を参照して、本発明の一実施形態によるEL素子の製造方法(以下、「第1の製造方法」という)について、説明する。なお、ここでは、EL素子として、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)を製造する場合を例に、以下説明する。
図1には、第1の製造方法のフローの一例を概略的に示す。また、図2には、第1の製造方法によって製造されるEL素子の断面を概略的に示す。
図1に示すように、第1の製造方法は、
(a)基板に第1の電極を配置するステップ(ステップS110)と、
(b)第1の電極の上部に、亜鉛(Zn)および酸素(O)を含み、さらに、ケイ素(Si)およびスズ(Sn)のうちの少なくとも1つを含む金属酸化物で構成される第1の薄膜を配置するステップ(ステップS120)と、
(c)第1の電極および前記第1の薄膜を有する基板に、気体により圧力を印加するステップ(ステップS130)と、
(d)第1の薄膜の上部に、第1の追加層を配置するステップ(ステップS140)と、
(e)第1の追加層の上部に、有機発光層を配置するステップ(ステップS150)と、
(f)有機発光層の上部に、第2の追加層を配置するステップ(ステップS160)と、
(g)第2の追加層の上部に、第2の電極を配置するステップ(ステップS170)と、
をこの順番に有する。
図2に示すように、この第1の製造方法では、例えば、基板110上に、第1の電極(陰極)120、第1の薄膜130、第1の追加層140、有機発光層150、第2の追加層160、および第2の電極(陽極)170をこの順に備える有機EL素子100が製造される。
以下、図1に示した各ステップについて説明する。なお、以下の説明では、明確化のため、各部材を表す際に、図2に示した参照符号を使用する。
(ステップS110)
まず、基板110が準備される。
基板110は、上部に有機EL素子100を構成する各層を支持する役割を有する。基板110の材質は特に限られない。図2において、有機EL素子100の光取り出し面を下側(すなわち基板110側)とする場合、基板110は、透明な材料で構成される。例えば、基板110として、ガラス基板またはプラスチック基板等が使用される。
次に、基板110の上に、第1の電極120が配置される。
第1の電極120は、通常、金属で構成される。なお、有機EL素子100の光取り出し面を下側(すなわち基板110側)とする場合、第1の電極120は、透明な材料で構成される。第1の電極120として、例えばITO(インジウムスズ酸化物)のような透明金属酸化物薄膜が使用される。
第1の電極120は、例えば、アルミニウム、銀、金、マグネシウム、カルシウム、チタニウム、イットリウム、リチウム、ガドリニウム、イッテルビウム、ルテニウム、マンガン、モリブデン、バナジウム、クロム、タンタル、または、前述の金属の合金のような金属材料であってもよい。あるいは、第1の電極120は、例えば、ITO、アンチモン酸化物(Sb)、ジルコニウム酸化物(ZrO)、スズ酸化物(SnO)、亜鉛酸化物(ZnO)、IZO(Indium Zinc Oxide)、AZO(ZnO−Al:アルミニウムがドーピングされた亜鉛酸化物)、GZO(ZnO−Ga:ガリウムがドーピングされた亜鉛酸化物)、NbドープTiO、TaドープTiO、およびIWZO(In−WO−ZnO:三酸化タングステンおよび酸化亜鉛がドーピングされたインジウム酸化物)等の金属酸化物であってもよい。
第1の電極120の設置方法は、特に限られない。
第1の電極120は、例えば、蒸着法(真空蒸着法および電子ビーム蒸着法)、イオンプレーティング法、レーザーアブレーション法およびスパッタリング法等により、成膜してもよい。
典型的には、第1の電極120の厚さは、50nm〜150nmの範囲である。50nm以上であれば、低抵抗な電極が形成されるので好ましい。150nm以下であれば、電極のエッジの段差が小さく、後から成膜される膜の被覆性がよく、発光面積または受光面積を広くできるため好ましい。第1の電極120として、透明な金属材料を使用する場合、第1の電極120の厚さは、2nm〜50nmの範囲であることが好ましい。2nm以上であれば、光電変換素子として適用可能な導電性が得られるので好ましい。50nm以下であれば、透明性が確保できるため好ましい。
(ステップS120)
次に、第1の電極120の上部に、第1の薄膜130が配置される。
第1の薄膜130は、亜鉛(Zn)および酸素(O)を含み、さらに、ケイ素(Si)およびスズ(Sn)のうちの少なくとも1つを含む金属酸化物で構成される。
第1の薄膜130は、亜鉛(Zn)、ケイ素(Si)、および酸素(O)を含む金属酸化物(以下、ZSOという)で構成される場合、一般的に用いられるZnOなどの酸化物半導体と比べて仕事関数が例えば3.5eVと低くなり、特に、有機材料への電子注入特性に優れる。この場合、Zn/(Zn+Si)の値は、例えば、モル比で0.30〜0.95の範囲である。0.30以上であれば、十分に大きな電子移動度が得られ、光電変換素子の駆動電圧の上昇が抑えられる。0.95以下であれば、平滑な表面が得られるので短絡を抑制できる。Zn/(Zn+Si)の値は、モル比で0.70〜0.94であってもよく、0.80〜0.92であってもよく、0.85〜0.90であってもよい。
第1の薄膜130は、化学組成がxZnO−(1−x)SiO(x=0.30〜0.95)表わされることが好ましい。xが0.30以上であれば、十分に大きな電子移動度が得られ、光電変換素子の駆動電圧の上昇が抑えられる。xが0.95以下であれば、特に平滑な表面が得られるので短絡を抑制できる。xは0.70〜0.94であってもよく、0.80〜0.92であってもよく、0.85〜0.90であってもよい。
第1の薄膜130は、複合酸化物の形態であることが好ましい。
第1の薄膜130は、亜鉛(Zn)、スズ(Sn)および酸素(O)を含む金属酸化物(以下、ZTOという)で構成される場合、エッチングレートが適切であり、エッチングし過ぎることなく所望の形状を形成できるため、有機EL素子または太陽電池を安定して製造できる。この場合、第1の薄膜130は、酸化物換算で、ZnOとSnOの合計100mol%に対して、SnOが15mol%以上、95mol%以下であることが好ましい。SnOが15mol%以上であれば、結晶化温度が高く、各種のプロセスにおいて施される熱処理工程において結晶化しにくい。SnOが95mol%以下であれば、焼結しやすく、良好な酸化物ターゲットが得られ、薄膜を形成しやすい。SnOは30mol%以上、70mol%以下であってもよく、35mol%以上、60mol%以下であってもよく、40mol%以上、50mol%以下であってもよい。
第1の薄膜130は、亜鉛(Zn)、スズ(Sn)、ケイ素(Si)および酸素(O)を含む金属酸化物(以下、ZTSOという)で構成される場合、仕事関数が低く、かつ、とエッチングレートが適切であり、また、高い透明性が得られるため、有機EL素子または太陽電池の素子特性が向上する。この場合、第1の薄膜130は、酸化物換算で、ZnO、SnO、およびSiOの合計100mol%に対して、SnOが12mol%以上、97mol%以下であることが好ましい。SnOが15mol%以上であれば、結晶化温度が高く、各種のプロセスにおいて施される熱処理工程において結晶化しにくい。SnOが95mol%以下であれば、焼結しやすく、良好な酸化物ターゲットが得られ、薄膜を形成しやすい。SnOは30mol%以上、70mol%以下であってもよく、35mol%以上、60mol%以下であってもよく、40mol%以上、50mol%以下であってもよい。
第1の薄膜130は、ZTSOで構成される場合、酸化物換算で、ZnO、SnO、およびSiOの合計100mol%に対して、SiOが5mol%以上、30mol%以下であることが好ましい。SiOが5mol%以上、30mol%以下であれば、電子親和力が大きすぎず、体積抵抗率が高すぎない。SiOは7mol%以上、20mol%以下であってもよく、10mol%以上、15mol%以下であってもよい。
第1の薄膜130は、さらに、チタン(Ti)、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、ニオブ(Nb)、およびアルミニム(Al)からなる群から選択される一以上の金属成分を含んでもよい。これらの金属成分の含有量は、酸化物換算で、ZnO、SiO、SnO、およびその他の金属成分の酸化物の合計100mol%に対して、好ましくは15mol%以下であり、より好ましくは10mol%以下であり、さらに好ましくは5mol%以下である。なお、酸化物換算においては、これらの金属は、TiO、In、Ga、Nb、またはAlの形態として算出することとする。
第1の薄膜130の薄膜の組成は、膜厚が200nm以上の場合は、EPMAを用いて基板補正を行うことにより、分析することができる。また、膜厚が700nm以上の場合、第1の薄膜130の組成は、SEM−EDXを用いて、10kVの加速電圧で分析することができる。また、XRFを用いて基板補正を行うことでも、分析することができる。また、ICPを使用する場合、第1の薄膜130は、1mm以上の体積を使用することにより、分析することができる。
第1の薄膜130は、非晶質または非晶質の状態が支配的であることが好ましい。ここで、非晶質とは、X線回折測定で鋭いピークを与えない物質を意味する。具体的には、X線波長λが0.154nm、シェラー定数Kが0.9であるとき、下記式(1)で表されるシェラーの式で求められる結晶子径(シェラー径)が5.2nm以下である。シェラー径Lはシェラー定数をK、X線波長をλ、半値幅をβ、ピーク位置をθとすると、

L=Kλ/(βcosθ) 式(1)

で表される。また、非晶質の状態が支配的であるとは、非晶質が体積割合で50%より多く存在している状態のことである。第1の薄膜130が非晶質または非晶質の状態が支配的であれば、膜表面の平滑性が高く、素子の短絡防止が可能であるため好ましい。第1の薄膜130は、微結晶であっても、非晶質と微結晶が混在する形態であってもよい。ここで微結晶とは、シェラー径が5.2nmより大きく、100nmより小さい結晶である。第1の薄膜130が微結晶であれば、導電性が向上するため好ましい。第1の薄膜130が非晶質と微結晶が混在する形態であれば、平滑性と導電性とがともに向上するため好ましい。
第1の薄膜130の電子移動度は、10−4cm・V−1−1〜10cm・V−1−1であってもよく、10−3cm・V−1−1〜10cm・V−1−1であってもよく、10−2cm・V−1−1〜10cm・V−1−1であってもよい。
第1の薄膜130の電子密度は、1×1018cm−3〜1×1021cm−3であってもよく、5×1018cm−3〜5×1020cm−3であってもよく、1×1019cm−3〜1×1020cm−3であってもよい。
このような電子移動度および電子密度を有する第1の薄膜130は、導電性が高く、電子輸送性が高いという特徴を有する。
第1の薄膜130の電子移動度は、ホール測定法またはタイムオブフライト(Time−of−Flight(TOF))法等により、求めることができる。第1の薄膜130の電子密度は、ヨウ素滴定法またはホール測定法等により求めることができる。
第1の薄膜130の電子親和力は、2.0eV〜4.0eVであってもよく、2.2eV〜3.5eVであってもよく、2.5eV〜3.0eVであってもよい。電子親和力が2.0eV以上である場合、第1の薄膜130の電子注入特性が良好になり、有機EL素子100の発光効率が向上する。また、電子親和力が4.0eV以下である場合、有機EL素子100から十分な発光が得られ易い。このような特徴から、第1の薄膜130の設置により、有機EL素子100において、第1の電極120に対する電子注入性を高めることができる。
第1の薄膜130のイオン化ポテンシャルは、5.5eV〜8.5eVであってもよく、5.7eV〜7.5eVであってもよく、5.9eV〜7.0eVであってもよい。このように大きいイオン化ポテンシャルを有する第1の薄膜130は、ホールブロック効果が高く、電子のみを選択的に輸送することができる。そのため、第1の薄膜130の設置により、第1の電極120に対するホールブロック性を高めることができる。
第1の薄膜130の厚さは、これに限られるものではないが、10μm以下であってもよく、2μm以下であってもよく、1nm以上であってもよく、10nm以上であってもよい。
(第1の薄膜130の形成方法)
第1の薄膜130は、例えば、亜鉛(Zn)およびケイ素(Si)を含むターゲットを用いた気相蒸着法により、基板110上に形成することができる。
本願において、「気相蒸着法」とは、物理気相成膜(PVD)法、PLD法、スパッタリング法、および真空蒸着法を含む、ターゲット原料を気化させてからこの原料を基板上に堆積させる成膜方法の総称を意味する。
スパッタリング法には、DC(直流)スパッタリング法、高周波スパッタリング法、ヘリコン波スパッタリング法、イオンビームスパッタリング法、およびマグネトロンスパッタリング法等が含まれる。スパッタリング法では、大面積領域に、比較的均一に薄膜を成膜することができる。
ターゲットは、ZnおよびSiを含むものであればよい。ZnおよびSiは、単独のターゲットに含まれていてもよく、複数のターゲットに別々に含まれていてもよい。ターゲットにおいて、ZnおよびSiは、それぞれ金属または金属酸化物として存在してもよく、合金または複合金属酸化物として存在してもよい。金属酸化物または複合金属酸化物は、結晶であってもよく、非晶質であってもよい。
ターゲットは、ZnおよびSiの他、Sn、Ti、In、Ga、Nb、およびAlからなる群から選択される一以上の金属成分を含んでもよい。Zn、Siおよびその他の金属成分は、単独のターゲットに含まれていてもよく、複数のターゲットに別々に含まれていてもよい。ターゲットにおいて、Zn、Siおよびその他の金属成分は、それぞれ金属または金属酸化物として存在してもよく、2種以上の金属の合金または複合金属酸化物として存在してもよい。金属酸化物または複合金属酸化物は、結晶であってもよく、非晶質であってもよい。
単独のターゲットを用いる場合、ターゲットにおけるZn/(Zn+Si)の値は、モル比で0.30〜0.95であってもよく、0.70〜0.94であってもよく、0.80〜0.92であってもよく、0.85〜0.90であってもよい。単独のターゲットが、ZnおよびSiの他、Sn、Ti、In、Ga、Nb、およびAlからなる群から選択される一以上の金属成分を含む場合、これらの金属成分の含有量は、酸化物換算で、ZnO、SiOおよびその他の金属成分の酸化物の合計100mol%に対して、好ましくは15mol%以下であり、より好ましくは10mol%以下であり、さらに好ましくは5mol%以下である。なお、酸化物換算において、金属成分は、SnO、TiO、In、Ga、Nb、またはAlとして算出することとする。ターゲットの組成分析は、XRF法等により行うことができる。なお、形成される第1の薄膜130の組成は、用いたターゲットの組成比と異なることがある。
複数のターゲットを用いる場合、例えば、金属SiのターゲットとZnOのターゲットを同時にスパッタすることで、第1の薄膜130を得ることができる。その他の複数のターゲットの組み合わせとしては、ZnOのターゲットとSiOのターゲットの組み合わせ、ZnOおよびSiOを含み、ZnO比率の異なる複数のターゲットの組み合わせ、金属Znのターゲットと金属Siのターゲットの組み合わせ、金属ZnのターゲットとSiOのターゲットの組み合わせ、金属Znまたは金属Siを含むターゲットとZnOおよびSiOを含むターゲットの組み合わせなどが挙げられる。
複数のターゲットを同時に用いる場合、それぞれのターゲットに印加する電力を調節することで所望の組成を有する第1の薄膜130を得ることができる。
第1の薄膜130を成膜する際には、第1の薄膜130が非晶質または非晶質の状態が支配的である場合、基板110は、「積極的に」は加熱しないことが好ましい。基板110の温度が上昇すると、第1の薄膜130が非晶質になりにくい場合があるためである。
ただし、イオン衝撃などによるスパッタ工程自身によって、基板110が「付随的に」加熱される場合がある。この場合、どの程度基板110の温度が上昇するかは、スパッタの条件に依存する。基板110の温度上昇を避けるため、基板110を「積極的に」冷却してもよい。基板110が70℃以下で、第1の薄膜130の成膜を行うことが好ましい。基板110の温度は、60℃以下であってもよく、50℃以下であってもよい。
スパッタリングガスの圧力(スパッタ装置のチャンバ内の圧力)は0.05Pa〜10Paの範囲が好ましく、0.1Pa〜5Paがより好ましく、0.2Pa〜3Paがさらに好ましい。この範囲であれば、スパッタリングガスの圧力が低すぎることがないため、プラズマが安定になる。また、スパッタリングガスの圧力が高すぎることがないため、イオン衝撃が増えることによる基板110の温度上昇を抑制することができる。
使用されるスパッタリングガスは、特に限られない。スパッタリングガスは、不活性ガスまたは希ガスであってもよい。酸素を含有してもよい。不活性ガスとしては、例えば、Nガスが挙げられる。また、希ガスとしては、He(ヘリウム)、Ne(ネオン)、Ar(アルゴン)、Kr(クリプトン)、およびXe(キセノン)が挙げられる。これらは、単独で使用しても、他のガスと併用してもよい。あるいは、スパッタリングガスは、NO(一酸化窒素)やCO(一酸化炭素)のような還元性ガスであってもよい。
以上の方法により、第1の電極120の上に、第1の薄膜130を形成することができる。
(ステップS130)
次に、第1の薄膜130に、気体による圧力が印加される。
ここで、第1の薄膜130に印加される圧力の値は、例えば、10kPa〜1000kPaの範囲であり、例えば大気圧(約101kPa)であってもよい。第1の薄膜130に印加される圧力が10kPa以上であれば、有機ELの発光特性を向上し、太陽電池の発電効率が向上する。50kPa以上が好ましく、80kPa以上がより好ましい。第1の薄膜130に印加される圧力が1000kPa以下であれば、大規模な高圧力印加装置を用いることなく、有機ELの発光特性や太陽電池の発電効率を向上できる。500kPa以下が好ましく、200kPa以下がより好ましい。
また、気体は、空気、窒素、または酸素等であってもよい。
第1の薄膜130に気体による圧力を印加する方法は、特に限られない。例えば、前記ステップS120をチャンバ内で実施した後、チャンバを開放して基板110をチャンバから取り出すことにより、第1の薄膜130に圧力を印加してもよい。この場合、取り出された基板110は、例えば、室温の大気、窒素雰囲気、または酸素雰囲気に晒されてもよい。
また、圧力を印加する時に、基板の温度を上げてもよい。具体的には、50℃〜300℃が好ましく、100℃〜200℃がより好ましく、120℃〜180℃がさらに好ましい。
(ステップS140)
次に、第1の薄膜130の上に、第1の追加層140が設置される。
第1の追加層140は、電子注入層、電子輸送層、およびホールブロック層の少なくとも一つの機能を有してもよい。
なお、このステップS140は、必須の工程ではなく、不要な場合、省略されてもよい。すなわち、第1の追加層140は、任意に設置され得る層である。これは、前述のステップS120で形成された第1の薄膜130が電子注入層、電子輸送層、および/またはホールブロック層としても機能することができるためである。
ただし、第1の追加層140が、後述する「エレクトライド層」で構成される場合、第1の追加層140を配置することにより、より良好な特性を有する有機EL素子100を提供することが可能となる。
第1の追加層140を電子輸送層として配置する場合、第1の追加層140は、電子輸送性を有する材料から選定される。電子輸送層の成膜方法としては、従来の一般的な成膜方法が利用できる。
また、第1の追加層140を電子注入層として配置する場合、第1の追加層140は、電子注入性を有する材料から選定される。
第1の追加層140は、例えば、フッ化リチウム、炭酸セシウム、塩化ナトリウム、フッ化セシウム、酸化リチウム、酸化バリウム、炭酸バリウム、および8−キノリノラトリチウムからなる群から選ばれる一以上であってもよい。電子注入層の成膜方法としては、従来の一般的な成膜方法が利用できる。
また、第1の追加層140をホールブロック層として配置する場合、第1の追加層140は、ホールブロック性を有する材料から選定される。
第1の追加層140は、例えばHOMO準位の高い材料等であってもよい。あるいは、第1の追加層140は、無機酸化物、金属酸化物等であってもよい。第1の追加層140としては、例えば、IGZO(In−Ga−Zn−O)、ITO(In−Sn−O)、ISZO(In−Si−Zn−O)、IGO(In−Ga−O)、ITZO(In−Sn−Zn−O)、IZO(In−Zn−O)、およびIHZO(In−Hf−Zn−O)等が挙げられる。ホールブロック層の成膜方法としては、従来の一般的な成膜方法が利用できる。
ここで、特に、第1の追加層140は、カルシウム原子およびアルミニウム原子を含む非晶質酸化物のエレクトライドで構成されることが好ましい。
「カルシウム原子およびアルミニウム原子を含む非晶質酸化物のエレクトライド」とは、カルシウム原子、アルミニウム原子および酸素原子から構成される非晶質を溶媒とし、電子を溶質とする溶媒和からなる非晶質固体物質を意味する。非晶質酸化物中の電子は、陰イオンとして働く。電子はバイポーラロンとして存在してもよい。バイポーラロンは、2つのケージが隣接し、さらにそれぞれのケージに、電子(溶質)が包接されて構成されている。ただし、非晶質酸化物のエレクトライドの状態は上記に限られず、ひとつのケージに2つの電子(溶質)が包接されてもよい。また、これらのケージが複数凝集した状態でもよく、凝集したケージは微結晶とみなすこともできるため、非晶質中に微結晶が含まれた状態も本発明において非晶質とみなす。「非晶質酸化物のエレクトライド」の薄膜におけるアルミニウム原子とカルシウム原子のモル比(Ca/Al)は、0.3〜5.0の範囲が好ましく、0.55〜1.00の範囲がより好ましく、0.8〜0.9の範囲がさらに好ましく、0.84〜0.86の範囲が特に好ましい。
「非晶質酸化物のエレクトライド」の組成は、12CaO・7Alであることが好ましいが、これに限られず、例えば、下記の(1)〜(4)の化合物が例示される。
(1)Ca原子の一部乃至全部が、Sr、Mg、および/またはBaなどの金属原子に置換された同型化合物。例えば、Ca原子の一部乃至全部がSrに置換された化合物としては、ストロンチウムアルミネートSr12Al1433があり、CaとSrの混合比が任意に変化された混晶として、カルシウムストロンチウムアルミネートCa12−xSrAl1433(xは1〜11の整数;平均値の場合は0超12未満の数)などがある。
(2)Al原子の一部乃至全部が、Si、Ge、Ga、In、およびBからなる群から選択される一種以上の原子に置換された同型化合物。例えば、Ca12Al10Si35などが挙げられる。
(3)12CaO・7Al(上記(1)、(2)の化合物を含む)中の金属原子および/または非金属原子(ただし、酸素原子を除く)の一部が、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、およびCuからなる群から選択される一種以上の遷移金属原子もしくは典型金属原子、Li、Na、およびKからなる群から選択される一種以上のアルカリ金属原子、またはCe、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、およびYbからなる群から選択される一種以上の希土類原子と置換された同型化合物。
(4)ケージに包接されているフリー酸素イオンの一部乃至全部が、他の陰イオンに置換された化合物。他の陰イオンとしては、例えば、H、H 、H2−、O、O 、OH、F、Cl、およびS2−などの陰イオンや、窒素(N)の陰イオンなどがある。
(5)ケージの骨格の酸素の一部が、窒素(N)などで置換された化合物。
以下、そのような非晶質酸化物のエレクトライドで構成される第1の追加層140を、特に「エレクトライド層」と称する。
エレクトライド層は、電子輸送層、電子注入層および/またはホールブロック層として利用することができる。
エレクトライド層の成膜方法は、特に限られない。エレクトライド層は、例えば、蒸着法で成膜されてもよい。エレクトライド層は、例えば、10−3Pa〜10−7Paの真空中で原料を加熱し、蒸着してもよい。また、エレクトライド層は、スパッタリング法等により、成膜してもよい。
エレクトライド層は、導電性が高く、有意に高いイオン化ポテンシャルを有するとともに、仕事関数が低いという特徴を有する。このため、エレクトライド層を設けることにより、より良好な特性を有する有機EL素子100を製造することが可能となる。
なお、このステップS140では、電子注入層、電子輸送層、およびホールブロック層のうちの2以上の層が配置されてもよい。例えば、第1の追加層140がホールブロック層である場合、図2において、第1の追加層140と第1の薄膜130の間に、さらに、電子輸送層および/または電子注入層が配置されてもよい。あるいは、第1の追加層140が電子注入層である場合、図2において、第1の追加層140の上部に、さらに、電子輸送層および/またはホールブロック層が配置されてもよい。あるいは、第1の追加層140が電子輸送層である場合、図2において、第1の薄膜130と第1の追加層140の間に、さらに電子注入層が配置され、および/または第1の追加層140の上部に、さらにホールブロック層が配置されてもよい。
(ステップS150)
次に、第1の追加層140の上部に、有機発光層150が配置される。
有機発光層150は、有機EL素子用の発光材料として知られる材料で構成される。
有機発光層150は、例えば、エピドリジン、2,5−ビス[5,7−ジ−t−ペンチル−2−ベンゾオキサゾリル]チオフェン、2,2’−(1,4−フェニレンジビニレン)ビスベンゾチアゾール、2,2’−(4,4’−ビフェニレン)ビスベンゾチアゾール、5−メチル−2−{2−[4−(5−メチル−2−ベンゾオキサゾリル)フェニル]ビニル}ベンゾオキサゾール、2,5−ビス(5−メチル−2−ベンゾオキサゾリル)チオフェン、アントラセン、ナフタレン、フェナントレン、ピレン、クリセン、ペリレン、ペリノン、1,4−ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマリン、アクリジン、スチルベン、2−(4−ビフェニル)−6−フェニルベンゾオキサゾール、アルミニウムトリスオキシン、マグネシウムビスオキシン、ビス(ベンゾ−8−キノリノール)亜鉛、ビス(2−メチル−8−キノリノラールト)アルミニウムオキサイド、インジウムトリスオキシン、アルミニウムトリス(5−メチルオキシン)、リチウムオキシン、ガリウムトリスオキシン、カルシウムビス(5−クロロオキシン)、ポリ亜鉛−ビス(8−ヒドロキシ−5−キノリノリル)メタン、ジリチウムエピンドリジオン、亜鉛ビスオキシン、1,2−フタロペリノン、1,2−ナフタロペリノン等であってもよい。
有機発光層150は、蒸着法または転写法などの乾式プロセスで成膜してもよい。あるいは、有機発光層150は、スピンコート法、スプレーコート法、グラビア印刷法などの湿式プロセスで成膜してもよい。
典型的には、有機発光層150の厚さは、1nm〜100nmの範囲である。また、有機発光層150は、ホール輸送層と兼用されてもよい。
(ステップS160)
次に、有機発光層150の上部に、第2の追加層160が配置される。なお、このステップS160は、必須の工程ではなく、不要な場合、省略されてもよい。
第2の追加層160は、ホール注入層、ホール輸送層、および電子ブロック層の少なくとも一つの機能を有する。
第2の追加層160がホール注入層として形成される場合、第2の追加層160は、ホール注入性を有する材料から選定される。
第2の追加層160は、例えば、CuPcおよびスターバーストアミン等であってもよい。あるいは、ホール注入層は、金属酸化物、例えば、モリブデン、タングステン、レニウム、バナジウム、インジウム、スズ、亜鉛、ガリウム、チタンおよびアルミニウムから群から選定される一以上の金属を含む酸化物材料であってもよい。
ホール注入層の成膜方法は、特に限られない。ホール注入層は、蒸着法または転写法などの乾式プロセスで成膜してもよい。あるいは、ホール注入層は、スピンコート法、スプレーコート法、グラビア印刷法などの湿式プロセスで成膜してもよい。
典型的には、ホール注入層の厚さは、1nm〜50nmの範囲である。
また、第2の追加層160がホール輸送層として形成される場合、第2の追加層160は、ホール輸送性を有する材料から選定される。ホール輸送層の成膜方法としては、従来の一般的な成膜方法が利用できる。
ホール輸送層は、例えば、アリールアミン系化合物、カルバゾール基を含むアミン化合物およびフルオレン誘導体を含むアミン化合物などであってもよい。具体的には、ホール輸送層は、4,4’−ビス[N−(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(α−NPD)、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TPD)、2−TNATA、4,4’,4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(MTDATA)、4,4’−N,N’−ジカルバゾールビフェニル(CBP)、スピロ−NPD、スピロ−TPD、スピロ−TAD、TNBなどであってもよい。
ホール輸送層は、従来の一般的な成膜プロセスを用いて成膜することができる。
典型的には、ホール輸送層の厚さは、1nm〜100nmの範囲である。
また、第2の追加層160が電子ブロック層として形成される場合、第2の追加層160は、電子ブロック性を有する材料から選定される。
電子ブロック層は、例えばLUMO準位の低い材料であってもよい。電子ブロック層は、例えば、トリス(フェニルピラゾール)イリジウム(Tris(phenylpyrazole)iridium:Ir(ppz)3))等であってもよい。
なお、このステップS160では、ホール注入層、ホール輸送層、および電子ブロック層のうちの2以上の層が配置されてもよい。例えば、第2の追加層160が電子ブロック層である場合、図2において、第2の追加層160の上部に、さらに、ホール輸送層および/またはホール注入層が配置されてもよい。
あるいは、第2の追加層160がホール注入層である場合、図2において、有機発光層150と第2の追加層160の間に、さらに、ホール輸送層および/または電子ブロック層が配置されてもよい。あるいは、第2の追加層160がホール輸送層である場合、図2において、第2の追加層160と有機発光層150の間に、さらに、電子ブロック層が配置され、および/または第2の追加層160の上部に、さらに、ホール注入層が配置されてもよい。
(ステップS170)
次に、第2の追加層160の上に、第2の電極170が配置される。
第2の電極170としては、通常、金属または金属酸化物が使用される。使用材料は、仕事関数が4eV以上であるものが好ましい。有機EL素子100の光取り出し面を第2の電極170側とする場合、第2の電極170は、透明である必要がある。
第2の電極170は、例えば、アルミニウム、銀、錫、金、炭素、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、タングステン、バナジウム、または、前述の金属の合金のような金属材料であってもよい。あるいは、第2の電極170は、例えば、ITO、アンチモン酸化物(Sb)、ジルコニウム酸化物(ZrO)、スズ酸化物(SnO)、亜鉛酸化物(ZnO)、IZO(Indium Zinc Oxide)、AZO(ZnO−Al:アルミニウムがドーピングされた亜鉛酸化物)、GZO(ZnO−Ga:ガリウムがドーピングされた亜鉛酸化物)、NbドープTiO、TaドープTiOおよびIWZO(In−WO−ZnO:三酸化タングステンおよび酸化亜鉛がドーピングされたインジウム酸化物)等の金属酸化物であってもよい。
第2の電極170の成膜方法は、特に限られない。第2の電極170は、蒸着法、スパッタリング法、塗布法等の公知の成膜技術により、形成してもよい。
典型的には、第2の電極170の厚さは、50nm〜150nmの範囲である。透明電極として金属材料を使用する場合の第2の電極170の厚さは、2nm〜50nmの範囲であることが好ましい。
以上の工程により、図2に示したような有機EL素子100を製造することができる。
前述のように、第1の製造方法で製造された有機EL素子100は、従来の有機EL素子に比べて、良好な特性を発揮することができる。
なお、第1の製造方法ではステップS140の後にステップS130を行ってもよい。すなわち、第1の薄膜130の上に第1の追加層140を設置した後に、気体による圧力が印加されてもよい。このようにすれば、第1の薄膜130と第1の追加層140を連続して成膜できるため、生産性が向上する。
以上の記載では、第1の製造方法により有機EL素子100が製造される場合を例に、その特徴について説明した。ただし、これは単なる一例であって、第1の製造方法により、無機EL素子が製造されてもよい。この場合、前述のステップS150において、有機発光層150の代わりに、無機発光層が利用される。また、第1の薄膜130を除く各層の構成として、無機EL素子に適した材料が使用される。無機発光層としては、CdSまたはCdSeの量子ドットが分散されていることが好ましい。
(本発明の一実施形態による太陽電池子の製造方法)
次に、図3および図4を参照して、本発明の一実施形態による太陽電池の製造方法(以下、「第2の製造方法」という)について、説明する。なお、ここでは、太陽電池として、有機太陽電池を製造する場合を例に、以下説明する。
図3には、第2の製造方法のフローの一例を概略的に示す。また、図4には、第2の製造方法によって製造される太陽電池の断面を概略的に示す。
図3に示すように、第2の製造方法は、
(a)基板に第1の電極を配置するステップ(ステップS210)と、
(b)第1の電極の上部に、亜鉛(Zn)および酸素(O)を含み、さらに、ケイ素(Si)およびスズ(Sn)のうちの少なくとも1つを含む金属酸化物で構成される第1の薄膜を配置するステップ(ステップS220)と、
(c)第1の電極および前記第1の薄膜を有する基板に、気体により圧力を印加するステップ(ステップS230)と、
(d)第1の薄膜の上部に、第1の追加層を配置するステップ(ステップS240)と、
(e)第1の追加層の上部に、有機光電変換層を配置するステップ(ステップS250)と、
(f)有機光電変換層の上部に、第2の追加層を配置するステップ(ステップS260)と、
(g)第2の追加層の上部に、第2の電極を配置するステップ(ステップS270)と、
をこの順番に有する。
図4に示すように、この第2の製造方法では、例えば、基板210上に、第1の電極(陰極)220、第1の薄膜230、第1の追加層240、有機光電変換層250、第2の追加層260、および第2の電極(陽極)270をこの順に備える有機太陽電池200が製造される。
ここで、図3と図1の比較から、第2の製造方法は、第1の製造方法とほぼ同様の構成を有することは明らかである。また、図4と図2の比較から、第2の製造方法により製造される有機太陽電池200は、第1の製造方法により製造される有機EL素子100とほぼ同様の構成を有することは明らかである。
より具体的には、第2の製造方法では、ステップS250において、有機発光層150(図2参照)の代わりに、有機光電変換層250(図4参照)が設置される点が異なっている。
有機光電変換層250としては、従来から使用されているものが使用できる。また、有機光電変換層250の形成方法として、従来から使用されているものが使用できる。
従って、当業者は、前述の第1の製造方法に関する記載から、第2の製造方法の各ステップを容易に理解することができる。このため、第2の製造方法については、詳しい説明を省略する。
第2の製造方法においても、従来に比べて良好な特性を有する有機太陽電池を製造することができる。
さらに、第2の製造方法により、無機太陽電池が製造されてもよい。この場合、前述のステップS250において、有機光電変換層250の代わりに、無機光電変換層が利用される。また、第1の薄膜230を除く各層の構成として、無機太陽電池に適した材料が使用されればよい。
以下、本発明の実施例について説明する。
(例1)
以下の方法により有機EL素子を製造した。
有機EL素子の製造にはスパッタリング装置を用いた。スパッタリング装置にはチャンバが接続され、10kPa以下の圧力下のチャンバ内でのメタルマスクの交換が可能である。
(基板準備〜第1の薄膜の形成)
まず、基板上に陰極を形成した。基板には、縦30mm×横30mm×厚さ0.7mmの無アルカリガラス基板を用いた。
陰極は、以下の手順で、スパッタリング法により成膜した。
洗浄したガラス基板とメタルマスクを、スパッタリング装置のチャンバ内に配置した。また、陰極成膜用のターゲットをチャンバ内に設置した。ターゲットとしては、直径2インチの円形のAlターゲットを用いた。スパッタカソードに電力100Wを印加し、ガラス基板上にAl膜を成膜した。
メタルマスクにより、Al膜は、厚さ80nm、幅1mm、長さ18mmのパターン状に成膜された。成膜時のスパッタガスはArとし、スパッタガスの圧力は0.4Paとした。
次に、基板をチャンバに入れた状態のまま、スパッタリング法により、陰極上に第1の薄膜を成膜した。第1の薄膜は、ZnとSiを含む金属酸化物の膜とした。
ターゲットには、モル比でZn:Si=80:20の組成のものを使用した。成膜時のターゲットとガラス基板の間の距離は、100mmとした。成膜時のスパッタガスは、ArとOの混合ガスとし、スパッタガスの圧力は、0.4Paとした。なお、Arの流量は39.9sccmとし、Oの流量は0.1sccmとした。RFプラズマパワーは、100Wであった。
これにより、第1の薄膜として、Zn、SiおよびOを含む金属酸化物の膜が形成された。膜厚は40nmであった。
(第1の薄膜の大気暴露〜パターニング)
その後、基板をスパッタリング装置から取り出し、第1の層を室温の大気圧に暴露した。また、以下の方法により、第1の薄膜のパターン化処理を実施した。
まず、スピンコータを用いて、第1の薄膜の上にフォトレジスト(S9912G)を塗布した。具体的には、最初に500rpmで5秒間、フォトレジストを塗布した後、さらに4000rpmで20秒間、フォトレジストを塗布した。
次に、基板を100℃のホットプレート上で1分間加熱し、フォトレジストを第1の薄膜に密着させた。次に、露光機を用いて、所望のパターンが得られるように、フォトレジストを露光した。その後、現像液(CD26:シプレー社)を用いて、フォトレジストを40秒間現像し、不要なフォトレジスト部分を除去した。
その後、再度100℃のホットプレート上で基板を1分間加熱し、フォトレジストを第1の薄膜に再密着させた。
次に、基板を0.01mol/リットルのエチレンジアミン4酢酸2水素ナトリウム水溶液(関東化学製)中に2.5分間浸漬し、露出している第1の薄膜をエッチングした。その後、基板を純水で洗浄し、エアブローにより基板を乾燥させた。
次に、基板を、70℃に加熱したレジスト剥離液104(東京応化製)に3分間浸漬させ、さらに25℃のレジスト剥離液104に1分間浸漬させ、レジストを除去した。その後、基板をイソプロピルアルコール中に1分間浸漬し、基板を乾燥させた。
これにより、Al膜上に、幅1mm×長さ15mmのパターン化された第1の薄膜が形成された。
(第1の追加層の形成〜陽極の形成)
次に、前述のスパッタリング装置のチャンバ内に基板を再度配置し、第1の薄膜の上に、第1の追加層を成膜した。
第1の追加層は、CaとAlを含む非晶質酸化物のエレクトライド層とし、スパッタリング法により成膜した。ターゲットには、結晶質C12A7エレクトライドを使用した。成膜条件は、RFパワー100Wで、 成膜ガスとしてArを用いて、全圧を0.1Paとした。エレクトライド層において、Ca原子とAl原子のモル比は、12:14である。膜厚は5nmであった。
次に、第1の追加層の上に、Ir(ppy)(トリス(2−フェニルピリジナト)イリジウム(III))とCBP(4,4’−ジ(9H−カルバゾール−9−イル)−1,1’−ビフェニル)を共蒸着し、有機発光層を成膜した。層中のIr(ppy)は、6重量%とした。有機発光層の膜厚は、15nmであった。
次に、蒸着法により、50nmのホール輸送層(CBP)を成膜し、さらに5nmのホール注入層(酸化モリブデン)を成膜した。これらはメタルマスクを用いてパターン化されており、パターンの大きさは、1mm×15mmであった。
さらに、陽極として、蒸着法により、20nmのAu層を成膜した。Au層は、幅1mm、長さ20mmのパターンとして形成した。
これにより、1mm□の発光領域を有する有機EL素子(以下、「サンプル1」と称する)が製造された。
(例2)
例1と同様の方法により、有機EL素子を製造した。
ただし、この例2では、第1の薄膜の大気暴露およびパターニングの後に、基板を前述のスパッタリング装置のチャンバ内に配置し、プラズマ処理を実施した。
プラズマには、Arプラズマを使用した。Ar流量は20sccmとし、圧力は0.6Paとした。プラズマカソードと基板の間の距離は100mmとした。RFプラズマパワーは50Wであった。
その後、例1と同様の方法で、第1の追加層の形成以降の工程を実施した。
これにより、有機EL素子(以下、「サンプル2」と称する)が製造された。
(例3)
例1と同様の方法により有機EL素子を製造した。
ただし、この例3では、第1の薄膜の形成後に、チャンバから基板を取り出さずに第1の追加層を成膜し、第1の追加層を形成後に、大気暴露を実施した。その後、チャンバ内に基板を再度配置し、第1の追加層の上に、有機発光層、ホール輸送層、ホール注入層、および陽極を成膜した。これにより、1mm□の発光領域を有する有機EL素子(以下、「サンプル3」と称する)が製造された。ここで、第1の薄膜は、メタルマスクを用いてパターン化されており、パターンの大きさは1mm×15mmであった。
(例4)
例1と同様の方法により、有機EL素子を製造した。
ただし、この例4では、第1の薄膜の形成後に、第1の薄膜の大気暴露およびパターニングは実施しなかった。すなわち、例4では、第1の薄膜の形成後に、チャンバから基板を取り出さずに、そのまま第1の追加層の成膜、およびそれ以降の工程を実施した。
これにより、有機EL素子(以下、「サンプル4」と称する)が製造された。
(評価)
前述の各サンプルを用いて、発光特性の評価を実施した。
電流電圧特性は電流電圧計(Keithley6430)を用い、輝度評価には色彩輝度計(トプコン社BM−7)を用いた。また、すべての測定は循環精製機を備えたユニコ社製グローブボックス内で行った。グローブボックス内の雰囲気は窒素であった。
図5は例1〜4の評価結果である。図5において、横軸は印加電圧であり、縦軸はサンプルの発光輝度である。
図5に示すように、サンプル1、サンプル2、およびサンプル3では、サンプル4に比べて、同等の発光に必要な駆動電圧が低下しており、発光性能が向上していることがわかる。特に、サンプル2では、サンプル4に比べて、発光性能が大きく向上した。
このように、第1の薄膜に圧力を加える工程を経ることにより、素子の特性が向上することが確認された。
また、本願は2015年11月30日に出願した日本国特許出願2015−234103号に基づく優先権を主張するものであり同日本国出願の全内容を本願に参照により援用する。
100 有機エレクトロルミネッセンス素子
110 基板
120 第1の電極(陰極)
130 第1の薄膜
140 第1の追加層
150 有機発光層
160 第2の追加層
170 第2の電極(陽極)
200 有機太陽電池
210 基板
220 第1の電極(陰極)
230 第1の薄膜
240 第1の追加層
250 有機光電変換層
260 第2の追加層
270 第2の電極(陽極)

Claims (11)

  1. 光電変換素子を製造する方法であって、
    (1)基板に第1の電極を配置するステップと、
    (2)前記第1の電極の上部に、亜鉛(Zn)および酸素(O)を含み、さらに、ケイ素(Si)およびスズ(Sn)のうちの少なくとも1つを含む金属酸化物で構成される第1の薄膜を配置するステップと、
    (3)前記第1の電極および前記第1の薄膜を有する前記基板に、気体により圧力を印加するステップと、
    (4)前記第1の薄膜の上部に、印加電圧を光に変換する層、または入射光を電力に変換する層である光電変換層を配置するステップと、
    (5)前記光電変換層の上部に、第2の電極を配置するステップと、
    を有し、
    前記(3)のステップは、前記基板を50℃〜300℃にした状態で実施される、方法。
  2. 前記(3)のステップでは、前記圧力は、大気によって印加される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記圧力は大気圧である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記(2)のステップは、チャンバ内で実施され、
    前記(3)のステップは、前記チャンバを開放することにより実施される、請求項1乃至3のいずれか一つに記載の方法。
  5. 前記第1の薄膜は、mol比で、Zn/(Zn+Si)が0.3〜0.95の範囲である、請求項1乃至4のいずれか一つに記載の方法。
  6. 前記第1の薄膜は、さらに、チタン(Ti)、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、ニオブ(Nb)、およびアルミニム(Al)からなる群から選択される一以上の金属成分を含む、請求項1乃至5のいずれか一つに記載の方法。
  7. さらに、前記(3)のステップと(4)のステップの間に、
    前記第1の薄膜の上部に、第1の追加層を設置するステップ
    を有し、前記第1の追加層は、電子注入層、電子輸送層、およびホールブロック層のうちの少なくとも一つである、請求項1乃至6のいずれか一つに記載の方法。
  8. 前記第1の追加層は、カルシウム原子およびアルミニウム原子を含む非晶質酸化物のエレクトライドで構成される、請求項7に記載の方法。
  9. さらに、前記(4)のステップと(5)のステップの間に、
    (6)前記光電変換層の上部に、電子ブロック層、ホール輸送層、およびホール注入層のうちの少なくとも一つを形成するステップ、
    を有する、請求項1乃至8のいずれか一つに記載の方法。
  10. 前記光電変換層は、有機発光層であり、
    前記光電変換素子として、有機エレクトロルミネッセンス素子が製造される、請求項1乃至9のいずれか一つに記載の方法。
  11. 前記光電変換層は、有機光電変換層であり、
    前記光電変換素子として、有機太陽電池が製造される、請求項1乃至9のいずれか一つに記載の方法。
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