JP6728428B1 - 切削インサート及び切削工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】横送り加工において、突起状部の立ち上がり角度を大きくすることなく、切り屑処理性を向上することができる切削インサートを提供する。【解決手段】切削インサート1は、上面50と、上面50との間で交差稜線51を形成する正面52と、正面52に連続し、上面50との間で交差稜線53を形成する側面54と、上面50と正面52との間の交差稜線51に設けられた正面切れ刃70と、上面50と側面54との間の交差稜線53に設けられた横切れ刃71と、を備えている。上面50は、突起状部80と、突起状部80の横切れ刃71側に、突起状部80に沿って設けられた第1の凹部90と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、切削インサート及び切削工具に関する。
溝入れ加工と横送り加工を行う切削インサートがある(特許文献1参照)。この種の切削インサートは、略直方体の本体を有し、チップブレーカーとなる突起状部のある上面と、上面との間で交差稜線を形成する正面と、正面の両側に連続し、上面との間で交差稜線を形成する側面を備え、さらに上面と正面との間の交差稜線に設けられた溝入れ加工用の正面切れ刃と、上面と側面との間の交差稜線に設けられた横送り加工用の横切れ刃を備えている。
そして、切削加工時には、回転する被削材に対し、被削材の回転軸に直交する方向に正面切れ刃を正対させ、切削インサートを被削材側に送り、正面切れ刃により溝入れ加工を行う。続いて、切削インサートが被削材に入り込んで溝入れ加工を行った状態から、切削インサートを回転軸方向に送り、横切れ刃により横送り加工を行う。
実開平3−120303号
ところで、横送り加工において、切削時の切り屑処理性を上げるため、切り屑のカール径を小さくすることが望ましい。特に円筒状の被削材の内周面を横送り加工する場合には、切り屑が被削材の内部に溜まりやすいことから、切り屑の排出性を上げる必要があり、カール径を小さくすることが望ましい。そこで、突起状部の立ち上がり角度を大きくし、切り屑が突起状部に当たると大きく屈曲することが考えられる。
しかしながら、上述のように突起状部の立ち上がり角度を大きくすると、切り屑の突起状部に対する衝突荷重が大きくなるため、切削インサートが欠損する可能性がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、横送り加工において、突起状部の立ち上がり角度を大きくすることなく、切り屑処理性を向上することができる切削インサート及び切削工具を提供することをその目的の一つとする。
本発明の一態様に係る切削インサートは、上面と、上面との間で交差稜線を形成する正面と、正面に連続し、上面との間で交差稜線を形成する側面と、上面と正面との間の交差稜線に設けられた正面切れ刃と、上面と側面との間の交差稜線に設けられた横切れ刃と、を備え、上面は、突起状部と、突起状部の横切れ刃側に、突起状部に沿って設けられた第1の凹部と、を有する。
この態様によれば、上面が、突起状部の横切れ刃側に、突起状部の外縁に沿った第1の凹部を有するので、切り屑が第1の凹部の表面に沿って一旦下がり、そこから突起状部に乗り上げて切断される。これにより、突起状部の立ち上がり角度が小さくても、カール径の小さくすることができる。よって、横送り加工において、突起状部の立ち上がり角度を大きくすることなく、切り屑処理性を向上することができる。
上記態様において、切削工具の本体部に対する取り付け面となる基準面に垂直で正面切れ刃に平行な垂直断面における、突起状部の基準面に対する立ち上がり角度は、5°以上15°以下であってもよい。
上記態様において、上面における横切れ刃から第1の凹部までの距離は、0.05mm以上、0.15mm以下であってもよい。
上記態様において、上面における横切れ刃から突起状部までの距離は、0.15mm以上、0.55mm以下であってもよい。
上記態様において、上面は、横切れ刃に連続し第1の凹部に接続される側面側の上面外周部を有し、側面側の上面外周部と第1の凹部との接続部分には、頂角が形成されており、当該頂角の内角は、140°以上、170°以下であってもよい。
上記態様において、上面は、突起状部と、突起状部の正面切れ刃側に、突起状部に沿って設けられた第2の凹部をさらに有していてもよい。
上記態様において、第1の凹部と第2の凹部は連続していてもよい。
上記態様において、上面は、第1の凹部と第2の凹部を含み、突起状部の外縁の全周に亘って設けられた凹部を有していてもよい。
上記態様において、切削工具の本体部に対する取り付け面となる基準面に垂直で、前記正面切れ刃に直交する垂直断面における、突起状部の基準面に対する立ち上がり角度は、−10°以上、10°以下であってもよい。
上記態様において、上面における正面切れ刃から第2の凹部までの距離は、0.05mm以上、0.35mm以下であってもよい。
上記態様において、上面における正面切れ刃から突起状部までの距離は、0.10mm以上、0.45mm以下であってもよい。
上記態様において、上面は、正面切れ刃に連続し第2の凹部に接続される正面側の上面外周部を有し、正面側の上面外周部と第2の凹部との接続部分には、頂角が形成されており、当該頂角の内角は、140°以上、170°以下であってもよい。
上記態様において、上面は、複数の突起状部を有していてもよい。
本発明の別の態様の切削工具は、上記切削インサートを備えている。
切削インサートの斜視図である。 切削インサートの上面図である。 切削インサートの側面図である。 切削インサートの正面図である。 切削インサートの切削部の上面図である。 切削インサートの切削部のコーナー部の形状を説明するための模式図である。 切削部の図5のA−A断面の模式図である。 切削部の図5のB−B断面の模式図である。 切削工具の一部を示す斜視図である。 切削工具を先端側から見た図である。 切削工具の本体部に取り付けられた切削インサートの切削部の断面の模式図である。 溝入れ加工時の様子を説明するための説明図である。 横送り加工時の様子を説明するための説明図である。 他の態様の切削インサートの斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態について説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。また、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
図1は、本実施の形態に係る切削インサート1の斜視図であり、図2は、切削インサート1の上面図であり、図3は、切削インサート1の側面図であり、図4は、切削インサート1の正面図である。図5は、切削インサート1の切削部の上面視の拡大図である。
切削インサート1は、溝入れ加工と横送り加工に適したものである。図1及び図2に示すように切削インサート1は、本体部10と、本体部10の先端に設けられた切削部11を有している。
本体部10は、上面視で略正方形の略直方体形状を有している。本体部10は、図1乃至図3に示すように上面20と、上面20に対向する底面21と、上面20と底面21を接続する4つの側面22、23、24、25を有している。底面21は、切削工具の本体部に取り付ける際に本体部と接触する平坦な取り付け面30を備えている。本体部10は、その中央に上下方向に貫通する貫通孔31を有している。なお、本明細書では、特に言及しないかぎり、上面20を上に向け、底面21の取り付け面30を水平にしたときの切削インサート1の姿勢を基準に切削インサート1の構成を説明する。
切削部11は、例えば図1に示すように略直方体形状を有し、本体部10の正面側(図1乃至図3に示す正面方向Y)の側面22から正面側に向けて突出している。切削部11は、図1乃至図5に示すように例えば上面50と、上面50との間で交差稜線51を形成する正面52と、正面52に連続し、上面50との間で交差稜線53を形成する2つの側面54と、正面52に対向する下面55を備えている。2つの側面54は、互いに対向している。上面50、正面52、側面54及び下面55は、それぞれ略方形に形成されている。下面55は、例えば本体部10の取り付け面30と同一平面上に形成されている。
なお、本明細書において、切削インサート1の切削部11の上面50は、切削インサート1の上記基準姿勢で上を向く面であり、溝入れ加工と横送り加工時にすくい面となる面である。正面52は、溝入れ加工時の被削材に正対し、溝入れ加工時の送り方向にある面であり、側面54は、横送り加工時の送り方向にある面である。また、上面視で正面52の交差稜線51と平行で側面54に向かう方向を左右方向Xとし、上面視で左右方向Xに直角で正面52に向かう方向を正面方向Yとし、正面52から離れる方向を後方とする。
切削部11は、図5の上面視で左右方向Xの中心を通り正面方向Yに沿った仮想中心線Qに対し対称に形成されている。上面50と正面52との間の交差稜線51には、溝入れ加工時に使用する正面切れ刃70が設けられている。上面50と側面54との間の各交差稜線53には、横送り加工時に使用する横切れ刃71が設けられている。正面切れ刃70と横切れ刃71は、上面視で外側に凸に湾曲のコーナー72で接続されている。図6に示すようにコーナー72の曲率半径r1は、例えば0.1mm〜0.3mm程度に設定されている。正面切れ刃70と横切れ刃71とは、例えば85°以上90°未満の内角α1を有するように交差している。また、側面54は、上面視で、正面52に対して例えば0°より大きく、例えば5°以下の逃げ角α2(バックテーパ)を有している。
正面切れ刃70及び横切れ刃71は、図5に示す上面視で、直線状に形成されている。正面切れ刃70は、図4に示すように正面視でも直線状に形成されている。横切れ刃71は、図3に示すように側面視で直線状に形成されている。横切れ刃71は、正面切れ刃70から後方側に向けて次第に低くなるように傾斜している。
図1、図2及び図5に示すように上面50は、突起状部80と凹部81を備えている。
突起状部80は、例えば上面50の中央に設けられている。突起状部80は、例えば上面視で正面方向Yに長い楕円状に形成されている。突起状部80は、中央部が最も高くなるように上に凸の湾曲した略半球形状を有している。図7は、図5に示す切削インサート1の取り付け面(基準面)30に垂直で正面切れ刃70に直交し、なおかつ正面切れ刃70の左右方向Xの中央を通る垂直断面(A−A断面)で切断したときの切削部11の断面を模式的に示している。図7に示すようにA−A断面における、突起状部80の基準面30に対する立ち上がり角度β1は、−10°以上、10°以下に設定されている。なお、図7の「基準面30A」は、基準面30を突起状部80の外縁80aの高さに平行移動させたものであり、突起状部80の立ち上がり角度β1は、突起状部80の外縁80aにおける上面50の接線と基準面30Aとがなす角度とする。ここで、突起状部80の外縁80aは、正面切れ刃70から上面外周部100に沿って後方に延長した仮想線Cと、突起状部80の上面50とが交差した部分とする。また、立ち上がり角度β1は、上面外周部100に対して正の角度を有すればよく、必ずしも基準面30Aに対して正の角度を有する必要はない。
突起状部80は、例えば取り付け面(基準面)30を基準にして、正面切れ刃70よりも高い。この突起状部80と正面切れ刃70との高さの差hは、0.5mm以内に設定されている。また、突起状部80の上面の曲率半径r2は、例えば0.6mm以上、1.1mm以下に設定されている。なお、図7の「基準面30B」は、基準面30を正面切れ刃70の高さに平行移動させたものである。
また、図8は、図5に示す切削インサート1の基準面30に垂直で正面切れ刃70に平行で、なおかつ突起状部80が最も左右方向Xの外側に突出した部分(突起状部80の正面方向Yの中央付近)を通る垂直断面(B−B断面)で切断したときの切削部11の断面を模式的に示している。図8に示すようにB−B断面における、突起状部80の基準面30に対する立ち上がり角度β2は、7°以上15°以下に設定されている。なお、図8の「基準面30C」は、基準面30を突起状部80の外縁80aの高さに平行移動させたものであり、突起状部80の立ち上がり角度β2は、突起状部80の外縁80aにおける上面50の接線と基準面30Cとがなす角度とする。また、突起状部80の外縁80aは、横切れ刃71から上面外周部110に沿って左右方向Xの中心に延長した仮想線Dと突起状部80の上面50とが交差した部分とする。なお、本実施の形態において、仮想線Dと基準面30Cは一致している。
図5に示すように凹部81は、突起状部80の外縁80aの全周に亘り環状に形成されている。凹部81は、上面50の縁から突起状部80の外縁80aに向かう垂直断面において、下方に凹んだ湾曲形状を有する。凹部81は、上面50の縁から突起状部80の外縁80aに向かう方向に例えば0.05mm以上、0.45mm以下の幅を有している。凹部81は、突起状部80の外縁80aの全周に亘り略一定幅を有し、最も大きい幅と最も小さい幅の差が、例えば0.25mm以内であってもよい。
凹部81は、例えば突起状部80の左右の横切れ刃71側の第1の凹部90と、突起状部80の正面切れ刃70側の第2の凹部91と、突起状部80の後方側の第3の凹部92を有している。第1の凹部90、第2の凹部91及び第3の凹部92は、互いに接続され、環状の凹部81を構成している。
図7に示すように上面50における正面切れ刃70から第2の凹部91までの距離L1(上面外周部100の長さ)は、0.05mm以上、0.35mm以下に設定されている。上面50における正面切れ刃70から突起状部80の外縁80aまでの距離L2は、0.10mm以上、0.25mm以下に設定されている。
上面50は、正面切れ刃70に連続し第2の凹部91に接続される正面側の上面外周部100を有する。正面側の上面外周部100と第2の凹部91の接続部分には、頂角101が形成されており、当該頂角101の内角β3は、140°以上、170°以下に設定されている。第2の凹部91の湾曲形状の曲率半径r3は、0.5mm以上、1.3mm以下に設定されている。
図8に示すように上面50における横切れ刃71から第1の凹部90までの距離L3は、0.05mm以上、0.15mm以下に設定されている。上面50における横切れ刃71から突起状部80の外縁80aまでの距離L4は、0.15mm以上、0.55mm以下に設定されている。
上面50は、横切れ刃71に連続し第1の凹部90に接続される側面54側の上面外周部110を有する。側面54側の上面外周部110と第1の凹部90の接続部分には、頂角111が形成されており、当該頂角111の内角β4は、140°以上、170°以下に設定されている。第1の凹部90の湾曲形状の曲率半径r4は、0.2mm以上、0.6mm以下に設定されている。
図7に示すように正面52は、側面視で、溝入れ加工時の逃げ角、すなわち下面55(取り付け面30)の垂直方向に対し、正面12の下面55側が後方側に後退する逃げ角β5を有している。逃げ角β5は、例えば0°より大きく、例えば7°程度に設定されている。
図8に示すように側面54は、正面視で、横送り加工時の逃げ角、すなわち下面55(取り付け面30)の垂直方向に対し、側面54の下面55側が左右方向Xの中央側に後退する逃げ角β6を有している。逃げ角β6は、例えば0°より大きく、例えば7°程度に設定されている。
次に、上記切削インサート1を有する切削工具について説明する。図9及び図10に示す切削工具120は、刃先交換式の旋削加工用の工具である。切削工具120は、工具本体130と、切削インサート1とを備えている。工具本体130は、例えば長い円柱状に形成されている。工具本体130は、その先端部に、切削インサート1を固定するための固定部140を備えている。固定部140は、切削インサート1の取り付け面30が当接する固定面141を備えている。例えば切削インサート1を固定部140に載置し、固定ネジ142で固定面141に締め付けることにより、切削インサート1を工具本体130に固定することができる。切削インサート1は、図10に示すように切削部11の正面52が例えば切削工具120の軸Sと直角をなす外方に向くように工具本体130に装着される。また、切削工具120が旋盤(切削機械)に取り付けられた際に、図11に示すように突起状部80の水平面Pに対する立ち上がり角度θ1が8°以上、30°以下となっている。立ち上がり角度θ1は、突起状部80の外縁80aにおける上面50の接線と水平面Pとがなす角度とする。
切削工具120が旋盤に取り付けられて使用される際には、図12に示すように回転軸F周りに回転させた筒状の被削材150の内周面に対し、切削インサート1の正面52を正対させ、切削インサート1を被削材150に向けて、例えば回転軸Fと直角の溝入れ方向K1に移動させて、溝入れ加工する。このとき、図11の矢印点線に示すように、正面切れ刃70により被削材150から出る切り屑Nは、上面50の後方向に出て、第2の凹部91を通って突起状部80に乗り上げ、カールして切断される。
次に、図13に示すように切削インサート1を被削材150の回転軸Fに沿った横送り方向K2に移動させて、横送り加工する。このとき、図8の矢印点線に示すように、横切れ刃71により被削材150から出る切り屑Nは、上面50の左右方向Xの中心に向かって出て、第1の凹部90を通って突起状部80に乗り上げ、カールして切断される。
本実施の形態によれば、上面50が、突起状部80の横切れ刃71側に、突起状部80に沿った第1の凹部90を有するので、切り屑が第1の凹部90の表面に沿って一旦下がり、そこから突起状部80に乗り上げて切断される。これにより、突起状部80の立ち上がり角度が小さくても、カール径の小さくすることができる。よって、横送り加工において、突起状部80の立ち上がり角度を大きくすることなく、切り屑処理性を向上することができる。また、第1の凹部90(第1の凹部90の表面と切り屑Nとの間)にクーラント(切削油)が流入し溜まるので、切り屑Nが円滑に流れるとともに、切削部11の冷却が効果的に行われる。
上面50が、突起状部80の正面切れ刃70側に、突起状部80に沿った第2の凹部91を有するので、切り屑が第2の凹部91の表面に沿って一旦下がり、そこから突起状部80に乗り上げて切断される。これにより、突起状部80の立ち上がり角度が小さくても、カール径の小さくすることができる。よって、溝入れ加工においても、突起状部80の立ち上がり角度を大きくすることなく、切り屑処理性を向上することができる。また、第2の凹部91(第2の凹部91の表面と切り屑Nとの間)にクーラント(切削油)が流入し溜まるので、切り屑Nが円滑に流れるとともに、切削部11の冷却が効果的に行われる。
第1の凹部90と第2の凹部91は連続しているので、溝入れ加工及び横送り加工において、確実に切り屑処理性を向上することができる。
上面50は、第1の凹部90と第2の凹部91を含み、突起状部80の外縁の全周に亘って設けられた凹部81を有するので、切削部11の上面50を加工成形しやすくなる。また、突起状部80の後方側(第3の凹部92)から第2の凹部91や第1の凹部90にクーラントが流れ込みやすくなり、切削部11の冷却効果や、切り屑を変形(カール)させる効果が向上する。
図8に示すように切削インサート1の基準面30に垂直で正面切れ刃70に平行な垂直断面における、突起状部80の基準面30に対する立ち上がり角度β2は、5°以上15°以下であるので、横送り加工において、突起状部80の立ち上がり角度を大きくすることなく、切り屑処理性を向上することができる。立ち上がり角度β2が15°以下であることにより、切り屑Nの衝突荷重が確実に小さくなり、立ち上がり角度β2が5°以上であることにより、切り屑Nが確実に切断される。
上面50における横切れ刃71から第1の凹部90までの距離(上面外周部110の長さ)L3は、0.05mm以上、0.15mm以下であるので、切り屑Nと上面50との摩擦を低減することができる。これにより切り屑Nが上面50上をスムーズに流れ、切り屑処理性を向上することができる。また、切削インサート1の消耗を抑制することができる。また、距離L3が0.05mm以上であるので、横切れ刃71の強度を十分に確保することができる。
上面50における横切れ刃71から突起状部80までの距離L4は、0.15mm以上、0.55mm以下であるので、距離L4が十分に確保され、上面50において切り屑Nの流れが十分に制御される。すなわち、切り屑Nが第1の凹部90内に入り、突起状部80に乗り上げて、小さい径でカールして切断される。
上面50は、横切れ刃71に連続し第1の凹部90に接続される側面54側の上面外周部110を有し、側面54側の上面外周部110と第1の凹部90の接続部分には、頂角111が形成されており、当該頂角111の内角β4は、140°以上、170°以下である。これにより、第1の凹部90と切り屑Nとの間に確実に隙間ができ、ここにクーラントが入るので、切り屑Nが円滑に流れ、切削部11の冷却が効果的に行われる。
図7に示すように切削インサート1の基準面30に垂直で正面切れ刃70に直交する垂直断面における、突起状部80の基準面30に対する立ち上がり角度β1は、−10°以上、10°以下であるので、溝入れ加工において、突起状部80の立ち上がり角度を大きくすることなく、切り屑処理性を向上することができる。
上面50における正面切れ刃70から第2の凹部91までの距離(上面外周部100の長さ)L1は、0.05mm以上、0.35mm以下であるので、切り屑Nと上面50との摩擦を低減することができる。これにより切り屑Nが上面50上をスムーズに流れ、切り屑処理性を向上することができる。また、切削インサート1の消耗を抑制することができる。また、距離L1が0.05mm以上であるので、正面切れ刃70の強度を十分に確保することができる。
上面50における正面切れ刃70から突起状部80までの距離L2は、0.10mm以上、0.45mm以下であるので、距離L2が十分に確保され、上面50において切り屑Nの流れが十分に制御される。すなわち、切り屑Nが第2の凹部91内に入り、突起状部80に乗り上げて、小さい径でカールして切断される。
上面50は、正面切れ刃70に連続し第2の凹部91に接続される正面側の上面外周部100を有し、正面側の上面外周部100と第2の凹部91の接続部分には、頂角101が形成されており、当該頂角101の内角β3は、140°以上、170°以下である。これにより、第2の凹部91と切り屑Nとの間に確実に隙間ができ、ここにクーラントが入るので、切り屑Nが円滑に流れ、切削部11の冷却が効果的に行われる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
上記実施の形態では、突起状部80の左右の両側に第1の凹部90が設けられていたが、片側だけに設けられていてもよい。第1の凹部90と第2の凹部91が分断されていてもよい。突起状部80の後方側の第3の凹部92はなくてもよい。
上記実施の形態では、上面50の突起状部80が上面視で楕円状であったが、突起状部80の形状はこれに限られず、他の形状であってもよい。例えば突起状部80は、上面視で略円形で、正面切れ刃70側の外縁に後方に凹む切り欠きを有するものであってもよい。また、突起状部80は、上面視でY字状、U字状であってもよい。
また、上記実施の形態では、切削部11の上面50に一つの突起状部80が設けられていたが、複数、例えば図14に示すように2つの突起状部80が設けられていてもよい。この場合、各突起状部80の周囲に凹部81(第1の凹部90、第2の凹部91)が設けられている。2つの突起状部80が、細長形状を有し、左右方向Xに並べて配置され、上面視で2つの突起状部80の間隔が、正面切れ刃70側が広く、後方側が狭くなるように配置されていてもよい。また、以上の実施の形態において、突起状部80の正面切れ刃70側に第2の凹部91がなくてもよく、この場合、上面外周部100と突起状部80が直接接続されていてもよい。
切削部11は、本体部10に複数、例えば2つ設けられていてもよい。2つの切削部11は、本体部10の上面視の中心に対し点対称に設けられていてもよい。
本発明は、横送り加工において、突起状部の立ち上がり角度を大きくすることなく、切り屑処理性を向上することができる切削インサート及び切削工具を提供する際に有用である。
1 切削インサート
11 切削部
50 上面
52 正面
54 側面
70 正面切れ刃
71 横切れ刃
80 突起状部
90 第1の凹部
91 第2の凹部

Claims (9)

  1. 切削インサートであって、
    上面と、
    前記上面との間で交差稜線を形成する正面と、
    前記正面に連続し、前記上面との間で交差稜線を形成する側面と、
    前記上面と前記正面との間の交差稜線に設けられた正面切れ刃と、
    前記上面と前記側面との間の交差稜線に設けられた横切れ刃と、を備え、
    前記上面は、
    突起状部と、
    前記突起状部の前記横切れ刃側に、前記突起状部に沿って設けられた第1の凹部と、
    前記横切れ刃に連続し前記第1の凹部に接続される側面側の上面外周部と、を有し、
    切削工具の本体部に対する取り付け面となる基準面に垂直で前記正面切れ刃に平行な垂直断面において、前記横切れ刃から前記上面外周部に沿って延長した仮想線と前記突起状部の上面とが交差した前記突起状部の外縁の位置まで平行移動させた前記基準面に対する前記突起状部の立ち上がり角度は、5°以上15°以下であり、
    前記側面側の上面外周部と前記第1の凹部との接続部分には、頂角が形成されており、当該頂角の内角は、140°以上170°以下であり、
    前記上面は、前記突起状部の前記正面切れ刃側に、前記突起状部に沿って設けられた第2の凹部を、さらに有し、
    前記第1の凹部と前記第2の凹部は連続しており、
    前記上面は、前記第1の凹部と前記第2の凹部を含み、前記突起状部の外縁の全周に亘って設けられた凹部を有する、切削インサート。
  2. 前記上面における前記横切れ刃から前記第1の凹部までの距離は、0.05mm以上、0.15mm以下である、請求項1に記載の切削インサート。
  3. 前記上面における前記横切れ刃から前記突起状部までの距離は、0.15mm以上、0.55mm以下である、請求項1又は2に記載の切削インサート。
  4. 前記上面は、前記正面切れ刃に連続する、正面側の上面外周部を有し、
    切削工具の本体部に対する取り付け面となる基準面に垂直で、前記正面切れ刃に直交する垂直断面において、前記正面切れ刃から前記正面側の上面外周部に沿って後方に延長した仮想線と前記突起状部の上面とが交差した前記突起状部の外縁の位置まで平行移動させた前記基準面に対する前記突起状部の立ち上がり角度は、−10°以上、10°以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の切削インサート。
  5. 前記上面における前記正面切れ刃から前記第2の凹部までの距離は、0.05mm以上、0.35mm以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の切削インサート。
  6. 前記上面における前記正面切れ刃から前記突起状部までの距離は、0.10mm以上、0.45mm以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の切削インサート。
  7. 前記上面は、前記正面切れ刃に連続し前記第2の凹部に接続される正面側の上面外周部を有し、
    前記正面側の上面外周部と前記第2の凹部との接続部分には、頂角が形成されており、当該頂角の内角は、140°以上、170°以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の切削インサート。
  8. 前記上面は、複数の前記突起状部を有する、請求項1〜7のいずれかに記載の切削インサート。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の切削インサートを備えた、切削工具。
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