JP6726720B2 - 真空ポンプのローラー支承部の耐用期間の最適化の為の方法 - Google Patents

真空ポンプのローラー支承部の耐用期間の最適化の為の方法 Download PDF

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Description

本発明は、真空ポンプ、特にターボ分子ポンプの作動の為の方法に関する。その際、真空ポンプは、ローター軸を有する少なくとも一つのローターを有している。ローター軸は、少なくとも一つの支承部ユニットによって回転可能に支承されており、そしてその際、ローターは、モーターユニットによって回転運動状態にされることが可能である。
真空ポンプは、様々な技術プロセスにおいて使用され、各プロセスに必要な真空を発生する。真空ポンプは典型的にはハウジングを有する。ハウジングは少なくとも一つのローター軸を有するポンプ空間を取り囲んでいる。ポンプ空間中には、真空ポンプのポンプ構造が配置されている。ポンプ構造は、ポンプ空間中、又は真空引きすべきレシーバー中に存在するガスを真空ポンプのインレットからアウトレットへと搬送し、これによってポンピングを行う。
ターボ分子ポンプは、キネティックポンプである。このポンプにおいては、ポンプ内に進入するポンピングすべき気体、又は媒体の気体分子が、ローター要素からの及びステーター要素への運動量移行(独語:Impulsuebertragung)によって、優先方向へと移動させられる。ポンプは、少なくとも一つの、しかし通常は複数であるポンプ段を有する。ポンプ段は、並んで配置された、又は相前後して配置された複数のローターディスクとステーターディスク、又はローター要素/ステーター要素から成る。各ポンプ段は、つまり通常、各一つのローター要素とステーター要素から成る。ローター要素とステーター要素は対として配置されている。場合によっては、ポンプ段は、唯一のローター要素のみから成っていることも可能である。その際、これは特に、流れ下流にある端部に存在するポンプ段にあてはまる。この場合、ポンプはローラー要素で終わる。ローター要素とステーター要素のお互いの位置・姿勢に基づいて、ガス分子はポンプの軸に対して平行に移動要素を受ける。その際、当該軸は基本的にローター軸の回転軸と一致している。一般的には、より多くのポンプ段が設けられるほど、ポンプのインレットからアウトレットへのガスの圧力は高まる。
ローター軸の支承は、少なくとも一つの支承部ユニットを介して行われる。その際、ローター要素、又は少なくともそのローター軸への接続領域は、ほとんどの場合、当該(複数の)支承部ユニットの間に配置されている。支承部ユニットは、パッシブ式の永久磁石支承部として形成されていることが可能であるが、しかしまたセラミック、又はスチールのような材料からなる複数のローラー体を有するローラー支承部として形成されていることも可能である。発明に係る方法の為に設けられる真空ポンプにおいては、真空ポンプの少なくとも一つの支承部ユニットは少なくとも一つのローラー支承部を有する。ローラー支承部は、通常、真空ポンプのアウトレットにある真空ポンプの予真空側において使用される。これによって予真空側の支承部ユニットは安価に形成されることが可能である。
ローラー支承部には、ローラー体の為のスペースホルダー、いわゆる支承部ケージを設けられていることが可能である。これは、ローラー体を少なくとも部分的に含み、よっていわば、ローラー支承部の内部の走行経路に沿ったローラー体の為のガイドを行う。支承部ケージは、隣接するローラー体が直接接触することを防止し、そして走行経路の周囲にわたってローター体が均等な間隔となることを実現する。
しかしデメリットとして、支承部ケージを有するローラー支承部は、より低い特定負荷特性を有するということが分かった。これは、特に、支承部ケージを有さないローラー支承部と比べて、作用するローター体の数量が少ないことから生じるものである。換言すると、支承部ケージは、ローラー支承部内の使用可能な容積を減少させる。これによって、比較可能な寸法に構成された支承部ケージを有さないローラー支承部、いわゆる完全球状のローラー支承部、又は完全ローラー状のローラー支承部と比較して、負荷能力は、引き下げられる。数値で表すと、支承部ケージを有するローラー支承部は、同様に寸法決めされた支承部ケージを有さないローラー支承部と比較して、より低い、いわゆるダイナミックな定格荷重を有する。その際、ダイナミックな定格荷重は、ローラー支承部が例えば100万回転の名目耐用期間を達成する一定の負荷を意味する。
ローラー支承部は、薄い潤滑剤、好ましくはナチュラルオイル、又は合成潤滑剤による周囲潤滑によって潤滑されることが可能である。この場合、潤滑剤は、通常、ローラー支承部に隣接する領域内において中空空間内に、又は吸収性の材料内に貯蔵されており、又は収容されており、そして電気的な潤滑剤ポンプによって、又はパッシブ式の、好ましくは毛細管力、及び/又は遠心力によって作用する供給装置によってローラー支承部に連続的に、そして調量されて供給される。
代替として、ローラー支承部の永久潤滑は、濃い、又はペースト状の流動性でない潤滑剤、好ましくはナチュラルグリス、又は合成グリスによって行われることが可能である。ローラー支承部は、潤滑剤の収容の為、内リングと外リングの間のその正面の一方側に、又は両方側にシール要素を設けられていることが可能である。これらシール要素は特に、カバーディスクとして、又は接触シールとして形成されている。これらシール要素は、材料結合によって、又は形状結合によって、又はローラー支承部の少なくとも一つの部材に可動式に固定されていることが可能である。潤滑剤が支承部の領域(この領域中に潤滑すべきローラー体が存在している)から流出するのを防止するためである。定義された作動期間に対して十分な、潤滑剤による一度の充填は、内リングと外リング、複数のシール要素、複数のローラー体、及び場合によっては存在する支承部ケージの間に存在する自由な容積内で行われる。ローターの低い所望の作動回転数の為に、自由な容積はできる限り完全に潤滑剤で満たされる。より高いローターの作動回転数に対しては、充填は完全には行われず、使用可能な容積の20%から80%の間、好ましくは30%から50%の間の一部分までのみ充填される。
永久潤滑されるローラー支承部は、静止状態からの劣悪なコールドスタート特性を有する。この事は、特に、どちらかというと濃い潤滑剤を使用する際に、目につく。ローラー支承部内の潤滑剤の高い充填状態は、静止状態からのコールドスタート特性にネガティブに作用することも可能である。更に、薄い潤滑剤の場合は、高い漏れ損失が発生する可能性がある。これは、潤滑剤がもとより薄いときか、又はポンプの作動の際の強い加熱によって初めて薄くなってしまったというときにその可能性がある。これによって、潤滑剤は、カバーディスク又は接触シールのシール間隙を克服可能であり、そしてローラー支承部の内側の自由な容積から流出することが可能である。
少ない絶対的潤滑剤量、又は充填状態においてと同様に、これは潤滑剤の早期の消耗に通じ得る。あまりに少ない量だけ存在する絶対的潤滑剤量によって、潤滑剤は、予定していたよりもしばしば、能動的な潤滑作用を奏するからである。この事は、ローラー支承部の摩耗を加速させる。
特に、少なくとも一つのローラー支承部が完全球状/完全ローラー状の支承部として形成されている場合に、そのような支承部は、静止状態からしばしば始動するので摩耗が高められるという困難が生ずる。始動時に、つまりローラー体が未だ均等に走行経路の周囲に亘って均等に分配されていない限り、ローラー体は、互いにぶつかり、そして互いに直接摩擦し合う傾向にある。
潤滑剤に関して、永久潤滑されるローラー支承部においてはコールドスタート期間中に潤滑剤が、静止状態からの始動の際ごとに新たにローラー支承部の内部の自由な容積内において理想的に分配される必要があるという問題が生ずる。場合によっては、潤滑剤は静止状態において冷たいローラー支承部において媒体の粘性の温度依存性に基づいて粘り気があり、又は濃い状態である可能性がある。この事は、始動過程を更に困難とし、そして長くする可能性がある。
このコールドスタート期間中に、典型的には、ローラー支承部は理想的に潤滑されない。これによってローラー支承部の摩耗は高められる可能性がある。その際、真空ポンプの立ち上げ運転は、その間に進行する動的プロセス(例えばシステムの固有周波数を通過すること)によってローラー支承部の負荷が最も高い負荷状態を意味するということに留意すべきである。この負荷状態において、典型的にはローラー支承部の最高の定格負荷が必要とされる。その際、これはコールドスタートの間、未だ理想的で無い潤滑のみを提供されることができる。このことは早期の摩耗へと通じ得る。
よって、本発明の課題は、真空ポンプの作動がメンテナンスや摩耗の少なくかつ安価に実現されることが可能である方法を完成することである。
この課題は、請求項1に記載の特徴を有する方法によって、そして特に、ローターを駆動するためのモーターユニットが制御ユニットによって、真空ポンプの負荷の無い作動モードにおいて、ローターが最小回転数で回転するように制御・駆動されることによって解決される。
これによってローラー支承部のローラー体は、永続的に移動し続け、そして、(潤滑剤も)支承部の走行経路にわたって均等な分配を維持する。この事は、ローラー体が互いにぶつかり合い、そして互いに擦れあうのを防止し、よって摩耗を減少する。最小回転数は、ローラー支承部のローラー体が、永続的に、好ましくは一様に動いたままであり、これらローター体においてお互いの接触が防止される回転数であるか、又はローラー支承部内に潤滑剤が理想的に分配されたままであり、好ましくは最小作動温度と、これにともない最小潤滑性が維持される回転数である。最小回転数は、使用されるローラー支承部/使用されるローラー体の様々な(幾何学的)特性、及び/又は使用される潤滑剤の(物理的)特性に依存し、そして各実施形に特有に、例えば演算によって、及び/又は十分な抜き打ち試験による実験によって特定される。
完全球状、又は完全ローラー状のローラー支承部の形態は、より小さく寸法決めされたよりコンパクトな支承ユニットの使用を可能とする。これによって、真空ポンプはより安価に、かつよりコンパクトに製造されることが可能である。代替として、支承部ユニットの同じままの寸法で、高められた負荷能力が達成され、これにともなって、真空ポンプの可能な作動領域の拡張と、更には評価切り上げが達成されることが可能である。発明に従う負荷の無い作動モードによって、この完全球状の、又は完全ローラー状のローラー支承部の作動は、真空ポンプ内で少ない摩耗で行われることが可能である。この事は、ローラー支承部の寿命とメンテナンス間隔を延長し、そして真空ポンプの安価な作動を可能とする。
ローラー支承部の永久潤滑される構成において、更に、構造空間要求を潤滑剤供給装置の省略によって減少することが可能とされる。これによって、真空ポンプは安価かつコンパクトに製造されることが可能である。
一つの実施形に従い、ローターの回転数は、負荷の無い作動モードと負荷のもとでの作動モードの間での真空ポンプのサイクル的な作動の際、最小回転数から定格回転数へ、そしてその逆へと交互に切り替えられる。真空ポンプのサイクル的な作動中、真空ポンプは規則的に停止させられる。つまりこれは、負荷の無い作動と負荷のもとでの作動の間でサイクル的に切り替えられる。サイクル的とは、振幅、及び/又は周期が各サイクルにおいて常に同じであることを意味するが、これに限らない。これらパラメーターは、要求に応じて変化可能である。負荷の無い作動においては、真空ポンプのポンプ空間はフロー状態にある。真空ポンプに割り当てられたレシーバー中の対象の導入、又は置換を、積載過程、又は負荷変更過程において可能とするためである。この過程の間、真空ポンプのローターは最小回転数で回転し、これは、ローラー支承部(例えば完全球状のボール支承部)のローラー体が常に運動状態にあり、又は潤滑剤が常に良好に分配され、好ましくは最小作動温度が維持されるということを保証する。続くサイクルステップ中では、真空の発生の為、ローター回転数が、(連続的、及び/又は別個のステップ中に)最小回転数から定格回転数へと高められ、それに続いて、真空ポンプは必要な真空をレシーバー内に発生させる。負荷の無い作動モードによって、ここではローターの静止状態からの始動が避けられることが可能であり、この事は、作動性能までの短縮された反応時間、負荷のもとでの作動モードへの摩耗の少ない移行、そして真空ポンプのメンテナンスの少ない作動を可能とする。
ここで、ローターの最小回転数が、定格回転数、又は最大回転数の10%よりも低く、特に5%よりも低く、好ましくは3%よりも低いとき有利である。ローターの最小回転数は、定格回転数、又は最大回転数の0.1%よりも高く、特に0.5%よりも高いことが可能である。例えば、最小回転数は定格回転数、又は最大回転数の0.1%から5%の領域にあり、又は0.5%から3%の領域にある。
定格回転数、又は最大回転数の約0.1%よりも小さな回転数において、ローラー体、又は潤滑剤がもはやローラー支承部の走行経路に沿って均等に分配されて保持されず、そして互いにぶつかり始める、又は互いに擦れ合う、又はずれる(独語:sich absetzen)可能性がある。これと反対に、定格回転数、又は最大回転数の10%よりも大きな(高い)最小回転数においては、真空ポンプは、溢出されたポンプ空間において過剰に要求を受ける可能性がある。この事は特に、所定の安全限界を越えて高められたポンプ温度、又はローター温度によって表現されることが可能である。確実な作動を保証するため、定格回転数、又は最大回転数の5%よりも下の最小回転数は有利であり、その際、最小回転数は、定格回転数、又は最大回転数の3%より下(必要に応じて1%より下)に位置することが可能である。最小回転数の下側の限界は、例えば定格回転数、又は最大回転数の0.1%、又は0.5%である。
一つの実施形に従い、負荷の無い作動モードにおいて、真空ポンプのインレットは大気圧となっている。サイクル的な作動において、真空ポンプのポンプ空間と、レシーバーを積載過程、又は負荷変更過程において(完全に)溢出させる(フローさせる、独語:fluten)必要がある可能である。これによって真空ポンプのインレットが大気圧に調整される。負荷の無い作動モードにおけるエラーの無い作動の為、ローターの最小回転数は、ローターが、大気圧下においても長期にわたって稼働し続けることが可能であり、そして過剰な要求を受けないよう選択される。
好ましくは、ローラー支承部は(すでに例示的に記載したように)、完全球状のボール支承部、又は完全ローラー状のローラー支承部である。これは、その特有の負荷能力を維持したまま同時に、より小さく寸法決めされた支承部ユニットの使用を可能とする。このことは真空ポンプの製造を安価なものとする。
少なくとも一つのローラー支承部は、ローラー体の作動中、永久潤滑剤、例えばグリスで少なくとも部分的に満たされ、そして潤滑されていることが可能である。ローラー支承部は、外に対してシールされていることが可能である。潤滑剤の摩耗に関して、発明に係る負荷の無い作動モードは、有利であると証明された。ローラー支承部が永続的に運動していることによって、潤滑剤の冷却が防止されることが可能であり、そして、潤滑剤が支承部内で均等に分配されて保持されることが可能であるので、潤滑剤とローラー支承部に負荷をかける熱サイクルが防止される。
有利には、ローター軸を支承するための第一の支承部ユニットは高真空領域に、特に少なくとも一つのインレットに割り当てられ、そしてローター軸を支承するための第二の支承部ユニットは予真空領域、特に少なくとも一つのアウトレットに割り当てられる。その際、第一の支承部ユニットは潤滑剤を用いない支承部、特に永久磁石支承部である。ここで真空ポンプのインレットに当接する真空ポンプの高真空側には、好ましくはパッシブ式の永久磁石支承部が使用されることが可能である。これらは、潤滑剤を用いず、摩耗の無く、そしてメンテナンスフリーで作動させられることが可能である。これによって、支承部ユニットより発生する潤滑剤による高真空のコンタミネーションの危険性が、最小限とされる。
上述した支承部タイプの代替として、一、又は複数の支承部ユニットは、アクティブ式の電気的に作動させられるマグネット支承部によって置き換え可能である。これは潤滑剤を用いず、摩耗無く、そしてメンテナンスフリーに作動させられる。しかし典型的には、これは他の支承部タイプに対して明らかに低い特有の負荷能力を有し、そしてアクティブな電気的コントロールの為、副次的なコストを有する。その結果、これは、特有の要求においてのみ選択される。
一つの実施形に従い、少なくとも二つの支承部ユニットがローターの高真空側から離れて配置されている。好ましくは、これら支承部ユニットは予真空側に配置されており、少なくとも部分的に、又は完全に安価なローラー支承部として形成されることが可能である。その際、ローター軸は、いわゆる片持ち式の支承によって、又は突出し式の支承によって支承されることが可能である。その際、ローター要素の少なくとも一部は、ローター軸の軸方向において支承部ユニットの間で無く、支承部ユニットの外側で、支承部ユニットを通って突き出すローター軸端部の一方に配置されている。
一つの実施形に従い、複数の追加的な作動モードが設けられていることが可能である。これら作動モードにおいて、ローターの回転数は最小回転数と定格回転数及び/又は最大回転数の間にある。これら作動モードは、真空ポンプの完全な真空性能(吸引性能及び圧縮)を提供せず、そしてローターが、より低い回転数、例えば定格回転数の60%から75%の領域で作動させられるという作動モードを有する。この作動モードは、より長い測定休止/プロセス休止における真空の達成の為に使用することが可能である。しかしまた、高い圧力領域の実験、又は測定においても有利であるし、又は必要な最終真空を達成した後、又は下回った後にも有利であることができる。この作動モードにおけるローターのより低い回転数によって、支承部ユニットの摩耗げ減少されることが可能である。これは支承部ユニットの耐用期間を更に長くする。真空ポンプの別の作動モードは、ローターの回転数が、最小回転数と定格回転数及び/又は最大回転数の間の所望の値に調整可能であるよう構成されていることが可能である。これによって例えば、ローターの回転数の変更を介して真空ポンプの吸引性能が変更されることが可能である。この作動モードは、真空引きすべきガス負荷が大きいときに、真空ポンプを常に性能限界で作動させることのないよう選択されることが可能である。
本発明の別の観点は、真空ポンプ、特にターボ分子ポンプに関する。その際、真空ポンプは、少なくとも一つのインレット、及び少なくとも一つのアウトレットを有し、少なくとも一つのローターとローター軸を有し、ローター軸は少なくとも一つの支承部ユニットによって回転可能に支承されており、その際、少なくとも一つの支承部ユニットは、ローラー支承部を有する。その際、ローターはモーターユニットによって回転運動状態へと駆動可能であり、そしてその際、モーターユニットは制御ユニットによって駆動可能であり、そしてその際、制御ユニットは、これが発明に係る真空ポンプの作動の為の方法を可能とするよう形成されている。制御ユニットは、例えばキー、又はボタンのような操作要素、又は入力要素と接続されていることが可能である。これらを介して真空ポンプの作動モードは手動選択可能である。自動的な、予めプログラムされた、及び/又は外部の制御装置によって制御される作動が同様に考え得る。
以下に本発明を例示的に、有利な実施形に基づいて添付の図面を参照しつつ説明する。
ターボ分子ポンプの斜視図 図1のターボ分子ポンプの下面図 図2の切断線A−Aに沿ったターボ分子ポンプの断面図 図2の切断線B−Bに沿ったターボ分子ポンプの断面図 図2の切断線C−Cに沿ったターボ分子ポンプの断面図
図1に示されたターボ分子ポンプ111は、インレットフランジ113によって取り囲まれたポンプインレット115を有する。これには、公知の方法で図示されないレシーバーが接続されることが可能である。レシーバーからのガスは、ポンプインレット115を介してレシーバーから吸引され、そしてポンプを通ってポンプアウトレット117へと搬送される。ポンプアウトレットには予真空ポンプ(例えばロータリーベーンポンプ)が接続されていることが可能である。
インレットフランジ113は、図1の真空ポンプの向きにおいては真空ポンプ111のハウジング119の上側の端部を形成する。ハウジング119は下部分121を有する。これには、側方にエレクトロニクスハウジング123が配置されている。エレクトロニクスハウジング123内には、真空ポンプ111の電気的、及び/又は電子的コンポーネントが収納されている。これらは、例えば真空ポンプ内に配置される電気モーター125の運転の為の物である。エレクトロニクスハウジング123には、アクセサリーの為の複数の接続部127が設けられている。更に、データインターフェース129、例えばRS485スタンダードに従うものと、電源供給接続部131がエレクトロニクスハウジング123に設けられている。
ターボ分子ポンプ111のハウジングには、特にフローバルブの形式のフローインレット133が設けられている。これを介して真空ポンプ111は溢出可能である。下部分121の領域内には、更にもう一つのシールガス接続部135が設けられている。これは、洗浄ガス接続部とも称される。これを介して線状ガスが電気モーター125の保護、つまりポンプによってモーター室137内に搬送されるガスに対して保護が行われることが可能である。モーター室内には真空ポンプ111内の電気モーター125が収納されている。下部分121内には、更に、二つの冷却媒体接続部139が設けられている。その際、冷却媒体接続部の一方は、冷却媒体のインレットとして、そして他方の冷却媒体接続部は冷却媒体のアウトレットとして設けられている。冷却媒体は、冷却目的で真空ポンプ内に導かれることが可能である。
真空ポンプの下側面141は、起立面として使用されることが可能であるので、真空ポンプ111は下側面上に起立して作動させられることが可能である。しかしまた真空ポンプ111は、インレットフランジ113を介してレシーバーに固定されることも可能であり、それによっていわば吊架されて作動されることが可能である。更に、真空ポンプ111は、図1に示されているのと異なる向きに向けられているときも作動させられることが可能であるよう形成されていることが可能である。下側面141が下に向かってではなく、側方に向けられて、又は上に向けられて配置されていることが可能である真空ポンプの実施形も実現可能である。
図2に表されている下側面141には、いくつかのスクリュー143が設けられている。これらによってここでは更には特定されない真空ポンプの部材が互いに固定されている。例えば支承部カバー145が下側面141に固定されている。
更に下側面141には、複数の固定穴147が設けられている。これを介してポンプ111は例えば載置面に固定されることが可能である。
図2から5には、冷却媒体配管148が表されている。この中で冷却媒体接続部139を介して導入及び導出される冷却媒体が循環することが可能である。
図3から5の断面図が示すように、真空ポンプは複数のプロセスガスポンプ段を有する。ポンプインレット115に及ぶプロセスガスをポンプアウトレット117に搬送するためのものである。
ハウジング119内にはローター149が設けられている。このローターは、回転軸14151を中心として回転可能なローター軸153を有する。
ターボ分子ポンプ111は、ポンプ作用を奏するよう互いにシリアルに接続された複数のターボ分子ポンプ段を有する。ターボ分子ポンプ段は、ローター軸153に固定された半径方向の複数のローターディスク155と、ローターディスク155の間に配置され、ハウジング119内に固定された複数のステーターディスク157を有するものである。その際、ローターディスク155と、隣接するステーターディスク157は其々一つのターボ分子ポンプ段を形成する。ステーターディスク157は、スペーサーリング159によって所望の軸方向間隔に互いに保持されている。
その上、真空ポンプは、半径方向において互いに入れ子式に配置されており、そしてポンプ作用を奏するよう互いにシリアルに接続された複数のホルベックポンプ段を有する。ホルベックポンプ段のローターは、ローター軸153に設けられたローターハブ161と、ローターハブ161に固定され、そしてこれによって担持されるシリンダー側面形状の二つのホルベックロータースリーブ163,165を有する。これらは、回転軸151と同軸に向けられており、そして半径方向において互いに入れ子式に接続されている。更に、シリンダー側面形状の二つのホルベックステータースリーブ167,169が設けられている。これらは同様に回転軸151に同軸に向けられており、半径方向で見て入れ子式に接続されている。
ホルベックポンプ段のポンプ効果を発揮する表面は、ホルベックロータースリーブ163,165及びホルベックステータースリーブ167,169の側面、つまり半径方向内側面及び/又は外側面によって形成されている。外側のホルベックステータースリーブ167の半径方向内側面は、外側のホルベックロータースリーブ163の半径方向外側面と半径方向のホルベック間隙171を形成しつつ向かい合っており、そしてこれとターボ分子ポンプに後続する第一のホルベックポンプ段を形成する。外側のホルベックロータースリーブ163の半径方向内側面は、内側のホルベックステータースリーブ169の半径方向外側面と、半径方向のホルベック間隙173を形成しつつ向かい合っており、そしてこれと第二のホルベックポンプ段を形成する。ホルベックステータースリーブ169の半径方向内側面は、内側のホルベックロータースリーブ165の半径方向外側面と半径方向のホルベック間隙175を形成しつつ向かい合っており、そしてこれと第三のホルベックポンプ段を形成する。
ホルベックロータースリーブ163の下側の端部には、半径方向に延びるチャネルが設けられていることが可能である。これを介して半径方向外側に位置するホルベック間隙171が中央のホルベック間隙173と接続されている。更に、内側のホルベックステータースリーブ169の上側の端部には、半径方向に延びるチャネルが設けられていることが可能である。これを介して中央のホルベック間隙173が半径方向内側に位置するホルベック間隙175と接続されている。これによって互いに入れ子式に接続されるホルベックポンプ段が、互いにシリアルに接続される。半径方向内側に位置するホルベックロータースリーブ165の下側の端部には、更に、アウトレット117への接続チャネル179が設けられていることが可能である。
ホルベックステータースリーブ163、165の上述したポンプ効果を発揮する表面は、回転軸151を中心として螺旋状に軸方向に延びる其々複数のホルベック溝を有する一方で、ホルベックロータースリーブ163,165の向かい合った側面は、滑らかに形成されており、そしてガスをシンクポンプ111の作動の為、ホルベック溝内へと搬送する。
ローター軸153の回転可能な支承のため、ローラー支承部181がポンプアウトレット117の領域に、そして永久磁石支承部183がポンプインレット115の領域に設けられている。
ローラー支承部181の領域には、ローター軸153に円すい形のスプラッシュナット185が設けられている。これはローラー支承部181の方に向かって大きくなる外直径を有する。スプラッシュナット185は、作動媒体貯蔵部の少なくとも一つのスキマーと滑り接触している。作動媒体貯蔵部は、互いに積層された吸収性の複数のディスク187を有する。これらはローラー支承部181の為の作動媒体、例えば潤滑剤を染み込ませられている。
真空ポンプ111の作動中、作動媒体は毛細管効果によって作動媒体貯蔵部からスキマーを介して回転するスプラッシュナット185へと伝達され、そして遠心力によってスプラッシュナット185にそってスプラッシュナット92の大きくなる外直径の方向へ、ローラー支承部181に向かって搬送され、そこで例えば潤滑効果を発揮する。ローラー支承部181と作動媒体貯蔵部は、槽形状のインサート189と支承部カバー145によって真空ポンプ内にはめ込まれている。
完全に球状の構成によって、ローラー支承部181はローラーケージを備える同様の寸法に形成されたローラー支承部よりも高い定格荷重を達成する。潤滑剤としてのグリス(独語:Fett)の使用は、ローラー支承部181のオイル潤滑に対して、高真空側の潤滑剤によるコンタミの危険性が、特に真空ポンプ111の直角でない向きにおいて減少されるというメリットを有する。
永久磁石支承部183は、ローター側の支承半部191とステーター側の支承半部193を有する。これらは、其々リング積層部を有する。リング積層部は、軸方向において互いに積層された複数の永久磁石のリング195,197から成るものである。リングマグネット195,197は、半径方向の支承部間隙199を形成しつつ互いに向かい合っており、その際、ローター側のリングマグネット195は半径方向外側に、そしてステーター側のリングマグネット197は半径方向内側に配置されている。支承部間隙199内に存在しる磁場は、リングマグネット195,197の間に磁気的反発力を引き起こす。これらは、ローター軸153の半径方向の支承を行う。ローター側のリングマグネット195は、ローター軸153のキャリア部分201によって担持されている。キャリア部分は、リングマグネット195を半径方向外側で取り囲んでいる。ステーター側のリングマグネット197は、ステーター側のキャリア部分203によって担持されている。このキャリア部分は、リングマグネット197を通って延びており、そしてハウジング119の半径方向のウェブ205に懸架されている。回転軸151と平行に、ローター側のリングマグネット195は、キャリア部分203と連結されるカバー要素207によって固定されている。ステーター側のリングマグネット197は、回転軸151に平行に、キャリア部分203と接続される固定リング209と、及びキャリア部分203と接続される固定リング211によって1つの方向に固定されている。固定リング211とリングマグネット197の間には、更に、さらばね213が設けられていることが可能である。
磁石支承部の内部には、緊急用、又は安全用支承部215が設けられている。これは、シンクポンプ111の通常作動中には非接触で空転し、そしてローター149がステーターに対して半径方向で過剰に偏移した際に初めて作用するに至り、ローター149に対する変形方向のストッパーを形成する。ローター側の構造がステーター側の構造と接触するのが防止されるからである。安全用支承部215は、非潤滑式のローラー支承部として形成されており、そしてローター149及び/又はステーターと半径方向の間隙を形成する。これは、安全用支承部215が通常のポンプ作動中に作用しないということを実現する。安全用支承部215が作用する半径方向の偏移というのは、安全用支承部215が真空本峰の通常作動の際には作用しないよう十分大きく寸法決めされているし、同時にローター側の構造がステーター側の構造と接触することがあらゆる状況において防止されるよう十分ちいさく寸法決めされている。
真空ポンプ111は電気モーター125を有する。ローター149の回転駆動の為のものである。電気モーター125のアンカーは、ローター149によって形成されている。そのローター軸153はモーターステーター217を通って延びている。ローター軸のうち、モーターステーター217を通って延びる部分には、半径方向外側に、又は埋め込まれて、永久磁石装置を設けられていることが可能である。モーターステーター217と、モーターステーター217を通って延びるローター149の部分の間には、中間空間219が設けられている。この中間空間は、半径方向のモーター間隙を有する。これを介してモーターステーター217と永久磁石装置は、駆動トルク伝達の為磁気的に影響をされることが可能である。
モーターステーター217は、ハウジング内において、電気モーター125の為に設けられるモーター室137内部に固定されている。シールガス接続部135を介してシールガス(洗浄ガスとも称される、例えば空気や窒素であることが可能である)がモーター室137内に至ることが可能である。シールガスを介して電気モーター125はプロセスガス(例えばプロセスガスの腐食性に作用する部分)から保護されることが可能である。モーター室137は、ポンプアウトレット117によっても真空引きされることが可能である。つまりモーター室137内は、ポンプアウトレット117に接続される予真空ポンプの作用による真空圧と少なくともほぼ同じとなっている。
ローターハブ161と、モーター室137に隣接する壁部221の間には、更に、それ自体公知のいわゆるラビリンスシール223が設けられていることも可能である。特に、モーター室217を、半径方向外側に位置するホルベックポンプ段に対してより良好にシールするためである。
エレクトロニクスハウジング123は、ローター149を駆動する電気モーター125の制御の為の制御ユニット124を有する。制御ユニット124は、電気モーター124の制御によってローター149の回転数を変更するため、及び制御するために使用される。この事は、真空ポンプ111の所定の作動モードを実施する、または所定の作動モードで真空ポンプ111のポンプ出力を変更し、プロセス要求に合わせるために使用されることが可能である。
エレクトロニクスハウジング123の外側には、少なくとも一つの(図示されない)操作要素が設けられている。この操作要素は、制御ユニット124と接続されており、及び操作によって真空ポンプ111の様々な作動モードの選択を可能とする。操作要素は、例えばトグルスイッチ、プレススイッチとして、又はプレスボタンとして形成されていることが可能である。制御ユニット124との通信が遠隔制御されて行われることも考え得る。その際、(図示されない)遠隔制御ユニットを介して、作動モードのそれに適当な選択が、例えばケーブル接続、又は無線接続を介して制御ユニット124へと伝達される。例えば、遠隔制御ユニットが、ハンドパネルとして形成されており、これがケーブルによって制御ユニット124と接続されていることが考えられる。制御は、外部の計算機を介して行われることも可能である。これは、データインターフェース129を介して制御ユニット124と接続されている。
この相互作用の可能性によって、真空ポンプ111の様々な作動モードが選択されることが可能である。その際、真空ポンプ111のローター149が選択された作動モードに相当する回転数で回転するよう、制御ユニット124は電気モーター125を制御・駆動する。真空ポンプ111が連続的に作動せず、規則的に負荷の無い状態とされるサイクル的な適用の為、二つの作動モードが設けられている。これらは、負荷の無い作動と負荷のもとでの作動の間で異なっている。
負荷の無い作動モードは、例えば積載過程の間、又は負荷変更過程の間に選択されることが可能である。これらにおいて対象は、インレットフランジ113を介して真空ポンプ111のポンプインレット115と接続されるレシーバー(不図示)へと案内される、または置換される。「ロードロックシステム」、つまりレシーバーと接続可能な特別なチャンバーシステムのような特別な装置(これらは高真空を維持しつつ対象を負荷変更すること可能とする)を使用することなく、真空装置111は、フローインレット133を介して、又はシールガス接続部135を介しての対象交換の間に溢出され、これによって真空ポンプ111のポンプインレット115に周囲圧が作用することが可能である。
負荷変更過程の間、真空ポンプは不可の無い作動モードで動作する。この作動モードにおいては、真空ポンプ111のローター149は最小回転数で回転する。最小回転数は、例えばローター149の定格回転数の0.1%、又は0.5%よりも高く、そしてローター149の定格回転数の10%よりも小さく、有利には5%よりも小さく、そして好ましくは3%よりも小さく、又は1%よりも全然小さい。その際、最小回転数は、ローター149がポンプインレット115に及ぶ周囲圧のもとでも静止しないままであるような大きさに選択され、そして同時に、ローター149がこの圧力条件のもとであまりに高すぎる要求を受けることが無い、つまり特にポンプの温度が所定の安全限界内に留まるような小ささに選択される。よって、適用ケースに応じて、最小回転数の他の下限及び/又は上限も例示的に与えられる値として選択されることが可能である。
この作動モードによって、真空ポンプ111のローター149が負荷の無い作動中に静止せず、そしてこれによってローラー要素と完全に球状の支承部181の潤滑剤が永続的に移動し続けるということが達成される。これによって、ボール支承部181の複数のローラー球が互いにこすれ、そしてぶつかり合うということが防止され、ボール支承部181の周囲にわたるその均等な分配が維持される。この事は、摩耗の減少と、ボール支承部181のメンテナンス間隔の延長を実現する。グリス潤滑を用いる場合の別のメリットは、ボール支承部181の潤滑グリスが冷え切るということが防止され、そしてボール支承部181内に潤滑グリスが均等に分配されるということが維持されるという状況から生じる。これによって、この作動モードは潤滑グリスの摩耗の防止へと貢献する。
積載過程又は負荷変更過程の後、対象の処理、又は調査の為に必要な真空を発生させるために、制御ユニット124を介して負荷のもとでの作動の為の作動モードが選択されることが可能である。この作動状態におけるローター149の回転数は、定格回転数に相当する。このことは真空引きすべきレシーバーの迅速な真空引きを保証する。
別の作動モードとして、制御ユニット124を介して真空ポンプ111のスタンバイ作動モードが選択されることが可能である。このスタンバイ作動モードにおいては、ローターは低い回転数、例えば定格回転数の20%から90%の領域、特に63%から71%、例えば67%で作動させられる、これによって真空ポンプ111によって、完全な真空性能(吸引性能及び圧縮)が提供されない。この作動モードは、長い測定休止の際に真空を維持するために使用されることが可能である。しかしまた、必要な最終真空を達成したのち、若しくは下回った後、又は高い圧力領域における測定、実験、又はプロセスにおいても選択されることが可能である。より低い回転数(つまり不必要な「全負荷」の防止)によって支承部ユニットの摩耗が防止される。このことは、その耐用期間のさらに長くすることに貢献する。
結果、制御ユニット124は、ローター149の回転数が、最小回転数と定格回転数、及び/又は最大回転数の間の所望の値に調整可能である作動モードの選択を可能とする。この回転数調整作動によって、例えば真空ポンプの吸引性能が、ローターの回転数の変化を介して変更されることが可能である。この作動モードは、真空引きすべきガス負荷が大きいときに、真空ポンプを連続的に出力限界で作動させるために選択されることが可能である、所望の回転数は、例えば自動的に、又は追加的な操作要素(図示せず)を介して調整されることが可能である。これら操作要素は、例えば所望の回転数の入力の為の数値パネル、キー、又は回転数コントローラーとして構成されていることが可能である。更に、エレクトロニクスハウジングの外側に(図示しない)ディスプレイが取り付けられている。これは、例えばローター149の所望の回転数、及び/又は現在の回転数、及び/又は、場合によってはポンプの他の作動パラメーター(目標パラメーター、及び/又は現状パラメーター)を表示し、上述した作動モードにおけるポンプの監視を可能とする。
111 ターボ分子ポンプ
113 インレットフランジ
115 ポンプインレット
117 ポンプアウトレット
119 ハウジング
121 下部分
123 エレクトロニクスハウジング
124 制御ユニット
125 電気モーター
127 アクセサリー接続部
129 データインターフェース
131 電源供給接続部
133 フローインレット
135 シールガス接続部
137 モーター室
139 冷却媒体接続部
141 下側面
143 スクリュー
145 支承部カバー
147 固定穴
148 冷却媒体配管
149 ローター
151 回転軸
153 ローター軸
155 ローターディスク
157 ステーターディスク
159 スペーサーリング
161 ローターハブ
163 ホルベックロータースリーブ
165 ホルベックロータースリーブ
167 ホルベックステータースリーブ
169 ホルベックステータースリーブ
171 ホルベック間隙
173 ホルベック間隙
175 ホルベック間隙
179 接続チャネル
181 ローラー支承部
183 永久磁石支承部
185 スプラッシュナット
187 ディスク
189 インサート
191 ローター側の支承半部
193 ステーター側の支承半部
195 リングマグネット
197 リングマグネット
199 支承部間隙
201 キャリア部分
203 キャリア部分
205 半径方向のウェブ
207 カバー要素
209 支持リング
211 固定リング
213 さらばね
215 緊急用又は安全用支承部
217 モーターステーター
219 中間空間
221 壁部
223 ラビリンスシール

Claims (9)

  1. 真空ポンプ、又はターボ分子ポンプの作動の為の方法であって、その際、真空ポンプが少なくとも一つのインレット、少なくとも一つのアウトレット、及びローター軸を有するローターを有し、ローター軸は少なくとも一つの支承部ユニットによって回転可能に支承されており、その際、少なくとも一つの支承部ユニットは、少なくとも一つのローラー支承部を有し、その際、ローターは、モーターユニットによって回転運動状態とされることが可能であり、そしてその際、モーターユニットは制御ユニットによって、真空ポンプの負荷の無い作動モードにおいてローターが最小回転数で回転すよう制御・駆動され
    ローターの最小回転数が、定格回転数又は最大回転数の10%より小さく、5%より小さく、若しくは3%より小さく、及び/又は、ローターの最小回転数が、定格回転数、又は最大回転数の0.1%より大きく、若しくは0.5%より大きく、
    少なくとも一つのローラー支承部がローラー支承部のローラー体の領域においてグリスによって少なくとも部分的に満たされ、そして潤滑されることを特徴とする方法。
  2. 真空ポンプが負荷の無い作動と、負荷のもとでの作動モードの間で交互にサイクル的に作動させられる際に、ローターの回転数が、最小回転数から定格回転数へと変更され、及びその逆が行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 負荷の無い作動モードにおいて、真空ポンプの少なくとも一つのインレットに周囲圧が作用することを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 少なくとも一つのローラー支承部が、ボール支承部、又はローラー支承部であることを特徴とする請求項1からの少なくとも一項に記載の方法。
  5. ーラー支承部が外側に向かってシールされていることを特徴とする請求項1からの少なくとも一項に記載の方法。
  6. ローター軸の支承の為の少なくとも一つの第一の支承部ユニットが、高真空領域、又は少なくとも一つのインレットに割り当てられており、そしてローター軸の支承の為の第二の支承部ユニットが、予真空領域、又は少なくとも一つのアウトレットに割り当てられており、その際、第一の支承部ユニットが潤滑剤を用いない支承部、又は永久磁石支承部である請求項1からの少なくとも一項に記載の方法。
  7. ローター軸を支承するための少なくとも二つの支承部ユニットが予真空領域に設けられており、これが少なくとも一つのアウトレットに割り当てられており、その際、少なくとも二つのこれら支承部ユニットが、其々、少なくとも一つのローラー支承部を有することを特徴とする請求項1からの少なくとも一項に記載の方法。
  8. 追加的な作動モードが設けられており、この作動モードにおいて、ローターの回転数が最小回転数と定格回転数及び/又は最大回転数の間にあることを特徴とする請求項1からの少なくとも一項に記載の方法。
  9. 真空ポンプ、又はターボ分子ポンプであって、その際、真空ポンプが、少なくとも一つのインレット、少なくとも一つのアウトレット、及びローター軸を有するローターを有し、ローター軸が、少なくとも一つの支承部ユニットによって回転可能に支承されており、その際、少なくとも一つの支承部ユニットがローラー支承部を有し、その際、ローターがモーターユニットによって回転運動状態にされることが可能である、そしてその際、モーターユニットが制御ユニットによって制御・駆動可能であり、制御ユニットが請求項1からのいずれか一項に記載の方法を実施するよう形成されていることを特徴とする真空ポンプ。
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