JP6726213B2 - タイヤ及びタイヤの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ及びタイヤの製造方法に関する。
一般に、タイヤ表面を構成するゴムは、オゾンの存在下等の外気環境の影響を受けて劣化が進行し、クラックが生じることがある。そして、クラックは、静的又は動的応力により進展し、タイヤの破裂等につながることがある。このような問題に対し、特定のゴム組成物を用いてタイヤを製造することにより、タイヤ表面に発生したクラックの進展を抑える技術が知られている(特許文献1)。
特開2006−083264号公報
特許文献1に記載の技術は、クラックの進展を抑える優れた技術であるが、近年、タイヤの使用距離、使用期間が長くなる傾向にあり、クラックの進展を、特には、静的及び動的応力がかかりやすく外表面のクラックが進展しやすいサイドウォール部におけるクラックの進展をさらに抑える技術が望まれている。また、低温でもクラックが生じにくいタイヤが望まれている。
従って、本発明は、サイドウォール部外表面のクラックが進展しにくく、低温でクラックが生じにくいタイヤを提供することを目的とする。また、本発明は、サイドウォール部外表面のクラックが進展しにくく、低温でクラックが生じにくいタイヤを得ることができる、タイヤの製造方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明のタイヤは、サイドウォール部の少なくとも一部に、サイドウォール部外表面上の点からの深さ方向において、サイドウォール部外表面から0.5mmまでの深さ部分Iと、0.5mmから1.0mmまでの深さ部分IIとが、以下の要件を満たす深さ構造を有することを特徴とする。
深さ部分I:tanδのピーク温度T1(℃)が−20℃以上−5℃以下であり、前記ピーク温度T1(℃)におけるtanδをα1、前記ピーク温度T1(℃)における貯蔵弾性率をE´1(MPa)としたとき、α1≦0.90かつE´1≧5MPa。
深さ部分II:前記ピーク温度T1(℃)におけるtanδをα2、前記ピーク温度T1(℃)における貯蔵弾性率をE´2(MPa)としたとき、α2<α1かつE´2<E´1。
本発明のタイヤによれば、耐クラック進展性(サイドウォール部外表面のクラックが進展しにくい性質)、及び低温割れ性(低温でクラックが生じにくい性質)に優れる。
本発明のタイヤでは、前記深さ部分Iの60℃におけるtanδが、0.30以下であることが好ましい。
この構成によれば、タイヤの燃費性能が十分に確保できる。
本発明のタイヤでは、前記深さ構造が、ゴム層と、該ゴム層を被覆し、サイドウォール部外表面を形成する被覆層と、により形成されていることが好ましい。
この構成によれば、耐クラック進展性、低温割れ性、及び耐クラック性(サイドウォール部外表面にクラックが発生しにくくなる性質)が向上する。
本発明のタイヤでは、前記ゴム層と前記被覆層とにより形成されている、前記深さ構造からなる被覆領域を有し、タイヤ幅方向断面において、前記被覆領域内に、前記ゴム層と前記被覆層との界面上の2点A、Bであって、線分ABの長さをX、AB間の前記界面の長さをYとしたとき、X≧1mmかつY/X≧1.1となるような、2点A、Bが存在する(ただし、線分ABがタイヤの外部を通過する2点を除く)ことが好ましい。
この構成によれば、被覆層がサイドウォール部外表面から剥離しにくくなる。
本発明の、タイヤの製造方法は、上記タイヤを製造する方法であって、未加硫ゴム表面上に発泡体を積層し、加硫することを特徴とする。
本発明の、タイヤの製造方法によれば、耐クラック進展性及び低温割れ性に優れるタイヤを容易に得ることができる。
本発明によれば、サイドウォール部外表面のクラックが進展しにくいタイヤを提供することができる。また、本発明によれば、サイドウォール部外表面のクラックが進展しにくく、低温でクラックが生じにくいタイヤを得ることができる、タイヤの製造方法を提供することができる。
図1(a)は、本発明の一実施形態に係るタイヤのタイヤ幅方向断面において、サイドウォール部のゴム層と被覆層との界面(サイドウォール部外表面部分)を撮影した写真である。また、図1(b)は、図1(a)の模式図である。
以下に、本発明のタイヤ、及びタイヤの製造方法について、一実施形態を詳細に例示説明する。
[タイヤ]
本発明のタイヤは、サイドウォール部の少なくとも一部に、サイドウォール部外表面上の点からの深さ方向において、サイドウォール部外表面から0.5mmまでの深さ部分Iと、0.5mmから1.0mmまでの深さ部分IIとが、以下の要件を満たす深さ構造を有することを特徴とする。
深さ部分I:tanδのピーク温度T1(℃)が−20℃以上−5℃以下であり、上記ピーク温度T1(℃)におけるtanδをα1、上記ピーク温度T1(℃)における貯蔵弾性率をE´1(MPa)としたとき、α1≦0.90かつE´1≧5MPa。
深さ部分II:上記ピーク温度T1(℃)におけるtanδをα2、上記ピーク温度T1(℃)における貯蔵弾性率をE´2(MPa)としたとき、α2<α1かつE´2<E´1。
即ち、本発明のタイヤは、サイドウォール部の少なくとも一部に、上記深さ部分II上に、上記深さ部分Iが設けられた深さ構造を有することを特徴とする。また、サイドウォール部外表面上の点から0.5mmまでの深さ部分が、上記の深さ部分Iの要件を満たし、0.5mmから1.0mmまでの深さ部分が上記深さ部分IIの要件を満たす、サイドウォール部外表面上の点が少なくとも1点存在する。
なお、深さ部分IIにおけるα2、E´2は、深さ部分Iのピーク温度T1(℃)における測定値であり、深さ部分IIのtanδのピーク温度とは特に関係がない。
本明細書において、「タイヤ外表面」とは、2つのビードヒール部間に挟まれるタイヤの外表面をいう。また、「サイドウォール部外表面」とは、トレッド接地端からビードヒール部までの外表面をいう。
ここで、「トレッド接地端」とは、適用リムに組み付けるとともに、規定内圧を充填したタイヤを、静止した状態で平板に対し垂直に置き、最大負荷能力に対応する負荷を加えた状態での、平板との接触面におけるタイヤ幅方向両端を指す。
なお、「適用リム」とは、タイヤが生産され、または使用される地域に有効な産業規格であって、例えば、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会)のJATMA YEAR BOOK、欧州ではETRTO(The European Tyre and Rim Technical Organisation)のSTANDARDS MANUAL、米国ではTRA(The Tire and Rim Association, Inc.)のYEAR BOOK等に記載されている、適用サイズにおける標準リム(ETRTOのSTANDARDS MANUALではMeasuring Rim、TRAのYEAR BOOKではDesign Rim)を指す。また、「規定内圧」とは、上記のJATMA YEAR BOOK等に記載されている、適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力に対応する空気圧をいい、「最大負荷能力」とは、上記規格でタイヤに負荷されることが許容される最大の質量をいう。
また、本明細書において、「深さ」とは、外表面を起点とする、外表面に対して垂直方向の内部への長さをいう。例えば、サイドウォール部外表面から0.5mmまでの深さとは、サイドウォール部外表面の任意の点から、該点を起点とする、サイドウォール部外表面に対して垂直方向に0.5mmの長さまでの深さをいう。
本実施形態のタイヤとしては、例えば、トレッド部と、該トレッド部の両側部からタイヤ径方向内方に延びる一対のサイドウォール部と、各サイドウォール部からタイヤ径方向内方に延びるビード部とを有し、一対のビード部間にトロイダル状に延在するカーカスと、該カーカスのタイヤ径方向外方に配置されたベルトとを備えた一般的な構造のタイヤが挙げられる。
(サイドウォール部)
−深さ部分I−
上記深さ部分Iの損失係数tanδのピーク温度T1、即ち損失係数tanδがピーク値をとる温度は、−20℃以上−5℃以下であり、好ましくは−17℃以上−9℃以下、より好ましくは−17℃以上−10℃以下である。tanδのピーク温度が−20℃以上であることにより、サイドウォール部外表面のクラックの進展を抑えることができる。また、−5℃以下であることにより、低温下でのタイヤ割れが起こりにくくなる。
なお、上記深さ部分Iの物性は、サイドウォール部外表面から、深さ0mmから0.5mmまでの部分を切り出した試験片(例えば、幅5mm、長さ40mm、深さ0〜0.5mmの部分を切り出した直方体状の試験片)を用いて測定した値をいう。また、本明細書においてtanδ、及びtanδのピーク温度は、JIS K 6394に準拠して測定される値をいう。
上記深さ部分Iの上記ピーク温度T1におけるtanδ、即ちtanδのピーク値、α1は、0.90以下であり、好ましくは0.80以下、より好ましくは0.65以下である。また、α1は0.40以上であることが好ましい。α1が0.90以下であることにより、サイドウォール部外表面のクラックの進展を抑えることができる。α1が0.4以上であることにより、タイヤのエネルギー散逸の観点で耐カット性が向上する。
上記深さ部分Iの上記ピーク温度T1(℃)における貯蔵弾性率、E´1は、5MPa以上であり、好ましくは7MPa以上、より好ましくは10MPa以上である。また、E´1は300MPa以下であることが好ましく、80MPa以下であることがより好ましい。E´1が5MPa以上であることにより、サイドウォール部が適度に硬くなり、小石等による耐カット性が向上する。また、300MPa以下であると、サイドウォール部外表面が硬くなりすぎず、乗り心地がよい。
本明細書において貯蔵弾性率は、後述の(評価)の(貯蔵弾性率)に記載の方法により測定される値をいう。
上記深さ部分Iの60℃におけるtanδは、0.30以下が好ましく、より好ましくは0.28以下である。また、深さ部分Iの60℃におけるtanδは、0.20以上であることが好ましい。深さ部分Iの60℃におけるtanδが0.30以下であることにより、燃費性が向上し、転がり抵抗性能が向上する。また、0.20以上であることにより、サイドウォール部でエネルギーを吸収しやすくなり、クラックの進展を一層抑えることができる。
−深さ部分II−
上記深さ部分IIの上記ピーク温度T1におけるtanδ、α2は、α2<α1を満たす。α1とα2との差は、0.2以上0.7以下であることが好ましく、0.3以上0.7以下であることがより好ましい。α2<α1として、サイドウォール部外表面よりも内部のtanδを低くすることにより、サイドウォール部外表面近傍でのエネルギー吸収量が増加し、クラックの先端でエネルギーを吸収しやすくなり、クラックの進展を抑制できる。
上記α2は、0.1以上0.5以下であることが好ましく、より好ましくは0.2以上0.4以下である。α2が0.1以上であることにより、エネルギー散逸により耐カット性が向上する。また、0.4以下であることにより、タイヤの燃費性が向上し、タイヤの転がり抵抗性能が向上する。
なお、上記深さ部分IIの物性は、サイドウォール部外表面から深さ0.5mmから1.0mmまでの部分を切り出した試験片(例えば、幅5mm、長さ40mm、深さ0.5mm〜1.0mmの部分を切り出した直方体状の試験片)を用いて測定した値をいう。
上記深さ部分IIの上記ピーク温度T1(℃)における貯蔵弾性率、E´2は、E´2<E´1を満たす。E´1とE´2との差は、12MPa以上300MPa以下であることが好ましい。E´2<E´1とすることにより、サイドウォール部表面のエネルギー吸収量が増加し、クラックの進展を抑制できる。
上記E´2は、2MPa以上15MPa以下であることが好ましく、より好ましくは2MPa以上10MPa以下、さらに好ましくは2MPa以上7MPa以下である。E´2が2以上であることにより、タイヤのたわみが小さくなり、燃費が向上し、タイヤの転がり抵抗性能が向上する。また、15MPa以下であることにより、タイヤを適度な硬さに保てる。
サイドウォール部全外表面積(100%)に対する、上記深さ構造が存在する領域の外表面積の割合は、1%以上100%以下であることが好ましく、より好ましくは20%以上、更に好ましくは50%以上である。また、99%以下であってもよいし、95%以下であってもよい。
また、サイドウォール部全外表面積(100%)に対する、上記被覆領域の表面積の割合は、1%以上100%以下であることが好ましく、より好ましくは20%以上、更に好ましくは50%以上である。また、99%以下であってもよいし、95%以下であってもよい。
以下、図1を参照しつつ、本実施形態のタイヤのサイドウォール部の一例を説明する。
図1は、サイドウォール部の外表面近傍であって、ゴム層2と、該ゴム層2の表面を被覆したサイドウォール部外表面を形成する被覆層1とにより形成されている被覆領域3であって、被覆領域3の全領域が上記深さ構造からなる被覆領域を示す。
上記深さ部分Iは、被覆層1とゴム層2との積層構造により形成されていてもよいし、被覆層1のみから形成されていてもよい。また、上記深さ構造IIは、被覆層1とゴム層2との積層構造により形成されていてもよいし、ゴム層2のみから形成されていてもよい。中でも、ゴム層2と被覆層1との接着の強度が一層高くなり、サイドウォール部外表面の耐クラック進展性及び耐クラック性が一層向上する観点から、上記深さ部分Iが被覆層1とゴム層2との積層構造により形成され、上記深さ部分IIがゴム層2のみから形成されていることが好ましい。
本実施形態のタイヤのサイドウォール部において、被覆領域とは、上記ゴム層と上記被覆層とにより形成されている領域であって、深さ0mmから1.0mmまでの深さ部分が上記深さ構造である領域をいう。また、被覆領域とは、サイドウォール部外表面部分の一部であって、被覆層がサイドウォール部外表面少なくとも一部を形成し、該被覆層とゴム層とを含むサイドウォール部外表面近傍の部分の一部の領域をいう。
上記ゴム層2をなすゴムとしては、例えば、ゴム成分、配合剤等を含むゴム(ゴム成分、配合剤等を含むゴム組成物を、架橋させて得られるゴム)等が挙げられる。
上記ゴム成分は、目的に応じて適宜選択することができる。上記ゴム成分としては、例えば、天然ゴム、エポキシ化天然ゴム、各種ブタジエンゴム、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、イソブチレンとp−メチルスチレンの共重合体の臭化物、ハロゲン化ブチルゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、多硫化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム等が挙げられる。上記ゴム成分は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記配合剤としては、例えば、グアジニン系、アルデヒド−アミン系、アルデヒド−アンモニア系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チオ尿素系、チウラム系、ジチオカルバメート系、ザンテート系等の加硫促進剤;硫黄等の加硫剤;アミン系老化防止剤、フェノール系老化防止剤等の老化防止剤;合成ワックス、天然ワックス等のワックス;アロマオイル等のオイル類;シリカ、カーボンブラック、炭酸カルシウム等の充填剤フィラー;シランカップリング剤;ステアリン酸等の有機酸化合物;酸化亜鉛;補強剤;軟化剤;着色剤;難燃剤;滑剤;可塑剤;加工助剤;熱可塑性樹脂・熱硬化性樹脂;等が挙げられる。上記配合剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記被覆層1は、例えば、エラストマー(ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマー等)による被覆層;スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム等のゴム材料による被覆層;等が挙げられる。ここでいうエラストマーは、弾性変形をしない樹脂(例えば、弾性変形をしないフェノール樹脂、弾性変形をしないアクリル樹脂など)を含まない。中でも、サイドウォール部外表面のクラックの進展を一層抑えることができ、耐クラック性にも優れるという観点から、ウレタン樹脂層であることが好ましい。
上記ウレタン樹脂層は、少なくともウレタン樹脂を含み、さらに他の樹脂(例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等)等を含んでいてもよい。
上記ウレタン樹脂としては、例えば、ポリオールとイソシアネートから調製される2液硬化型ウレタン樹脂が好ましい。
上記ポリオールとしては、低分子ポリオール、高分子ポリオール等が挙げられる。上記低分子ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、グリセロール、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、エリスリトール、ソルビトール等が挙げられる。また、上記高分子ポリオールとしては、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチレングリセリルエーテル、ポリオキシエチレントリメチロールプロパンエーテル、ポリオキシエチレンソルビトールエーテル、ポリオキシプロピレンビスフェノールAエーテル、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシプロピレングリセリルエーテル、ポリオキシプロピレントリメチロールプロパンエーテル、ポリオキシプロピレンソルビトールエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリセリルエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレントリメチロールプロパンエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンソルビトールエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンビスフェノールAエーテル等のポリオキシアルキレン−ポリオール等のポリエーテル系ポリオール;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン等の多価アルコールと、フタル酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、テレフタル酸等の多価カルボン酸との縮合物であって、末端に水酸基を有するもの、上記多価アルコールと、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン等の環状ラクトンとの開環重合生成物であって、末端に水酸基を有するもの等のポリエステル系ポリオール;等が挙げられる。ポリエステル系ポリオールとしては、具体的には、ポリエチレンアジペートポリオール、ポリブチレンアジペートポリオール、ポリエチレン・ブチレンアジペートポリオール、ポリエチレンテレフタレートポリオール等が挙げられる。上記ポリオールは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記イソシアネートとしては、1分子中に2個以上のイソシアネート基を持つ有機イソシアネートが挙げられ、例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、o−トルイジンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアンート、リジンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、から選ばれる少なくとも1種を用いることができ、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、o−トルイジンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアンート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネートのような芳香族イソシアネートが好ましい。また、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)及び/又はトリレンジイソシアネート(TDI)を用いることが特に好ましい。また、両者併用の場合、TDIの重量部/MDIの重量部の比について、任意の範囲で用いることができるが、0.05以上20以下の範囲が好ましく、0.2以上5以下の範囲であることがさらに好ましい。
上記ウレタン樹脂層中のウレタン樹脂の割合は、ゴム層2との接着の強度が一層高くなり、ゴム層2に一層追従しやすくなる観点から、例えば、ウレタン樹脂層100質量%に対して、10質量%以上100質量%以下が好ましく、50質量%以上100質量%以下がより好ましい。また、上記ウレタン樹脂層中の樹脂成分は、ゴム層2との機械特性のバランスの観点から、ウレタン樹脂のみであること(他の樹脂を含まないこと)が好ましい。
上記サイドウォール部は、タイヤ幅方向断面において、上記被覆領域3内に、上記ゴム層2と上記被覆層1との界面上の2点A、Bであって、線分ABの長さをX、AB間の上記界面の長さをYとしたとき、X≧1mmかつY/X≧1.1となるような、2点A、Bが存在することが好ましい。ただし、2点A、Bを結んだ線分ABがタイヤの外部を通過する2点を除く。
上記X≧1mmかつY/X≧1.1の条件における、長さXは、1mm以上5mm以下が好ましく、より好ましくは1mmである。また、上記X≧1mmかつY/X≧1.1の条件における、Y/Xは、1.2以上が好ましく、より好ましくは1.3以上であり、また、4.0以下であることが好ましい。
上記Y/Xが1.1以上であることにより、被覆層1がゴム層2表面の凹凸形状に追従して、ゴム層2と被覆層1との界面で、ゴム層2と被覆層1とが複雑に絡み合い、アンカー効果が得られて、被覆層1の接着の強度が著しく向上する。
なお、上記2点A、B間の上記界面の長さYとは、2点A、B間をゴム層2と被覆層1との界面に沿って結んだ線の長さ(2点A、Bの界面上における延在長さ)である(図1(b)参照)。例えば、ゴム層2と、被覆層1との間に、気泡等が存在しない場合、ゴム層2と被覆層1との界面は、ゴム層表面である(図1(b)参照)。
本実施形態のタイヤは、上記2点A、B間において、ゴム層2と被覆層1との上記界面の最大高さ粗さRyは、被覆層がゴム層に複雑に入り込むことで被覆層とゴム層とが複雑に絡み合い、ゴム層2と被覆層1との接着の強度が向上する観点から、例えば、5μm以上400μm以下であることが好ましい。
なお、最大高さ粗さRyは、JIS B 0601(2001年)の規定に準拠して測定される値をいう。
上記2点A、Bは、ゴム層2と被覆層1との界面から選択されれば、2点A、Bを結ぶ界面上の線が、被覆層が設けられていない部分(サイドウォール部外表面となる部分)を含んでいてもよい。
上記2点A、B間の被覆層が設けられていない部分は、例えば、点Aから上記被覆領域3の表面におろした垂線の足C(図1(b)のC)と、点Bから上記被覆領域3の表面におろした垂線の足D(図1(b)のD)とを結んだ、サイドウォール部外表面上の線Lの長さ(100%)に対して、該線L上の被覆層1が設けられていない部分の長さは、40%以下が好ましく、20%以下がより好ましい。中でも、該線L上に、被覆層1が設けられていない部分がないことが好ましい。
また、該線L上の被覆層1が設けられていない部分の長さは、ゴム層2と被覆層1との接着強度の観点から、例えば、200μm未満であることが好ましい。
上記被覆層1の平均厚さは、ゴム層2と被覆層1との接着の強度が一層高くなり、サイドウォール部外表面の耐クラック性が一層向上する観点から、15μm以上400μm以下が好ましく、より好ましくは30μm以上150μm以下である。
なお、被覆層1の平均厚さは、タイヤ幅方向断面において、上記2点A、B間の上記界面上のある点からタイヤ外表面(被覆領域表面、被覆層表面)におろした垂線の足までの長さを、その点における被覆層の厚さとし、上記2点A、B間の全ての点において測定した被覆層の厚さの平均値をいう。
上記2点C、Dを結んだタイヤ外表面上の線上に被覆層1が設けられていない部分がない場合、上記2点A、B間の被覆層の最低層厚dは、耐オゾン性に優れる観点から、1μm以上300μm以下が好ましく、より好ましくは15μm以上150μm以下である。
なお、上記2点C、D間の被覆層の最低層厚dは、2点A、Bを含むタイヤ幅方向断面において、上述の被覆層1の平均厚さを求める際の、被覆層の厚さの最小値である(図1(b)参照)。
(サイドウォール部以外の部分)
本実施形態のタイヤのサイドウォール部以外の部分(例えば、トレッド部、ビード部等)の構成は、特に限定されない。上記深さ構造は、タイヤのサイドウォール部以外の部分に設けられていてもよい。
本実施形態のタイヤは、例えば、自動車用、重荷重車両(建設・鉱山車両、トラック・バス等)用、バイク用、自転車用等のタイヤとして用いることができる。
[タイヤの製造方法]
本発明の、タイヤの製造方法は、上記した本発明のタイヤを製造する方法であって、未加硫ゴム(未加硫タイヤ)表面上に発泡体を積層して加硫する方法である。例えば、上述した実施形態の本発明のタイヤは、加硫時に、複雑な表面形状をしたゴム層の表面に発泡体が入り込みやすく、発泡体により形成される被覆層とゴム層とが複雑に絡み合い、上記Y/Xが大きくなり、アンカー効果が得られて、ゴム層表面と被覆層との接着の強度が向上する観点から、上記本発明の、タイヤの製造方法により製造することが好ましい。
ただし、本発明のタイヤは、未加硫ゴム(未加硫タイヤ)表面上に樹脂シートやゴムシートを積層して加硫する方法等で製造してもよい。
なお、成型加硫後のタイヤの表面に被覆層を設けた場合、加硫タイヤの表面(ゴム層表面)がほぼ平坦となり、ゴム層と被覆層とが複雑に絡まず、接着の強度が不十分となるおそれがある。
本実施形態の、タイヤの製造方法において、上記発泡体は、ゴム層と被覆層とが絡み合った構造を形成しやすいという観点から、ウレタン樹脂発泡体であることが好ましい。上記ウレタン樹脂発泡体は、例えば、上記ウレタン樹脂及び発泡剤を含む組成物を発泡させて製造することができる。上記ウレタン樹脂発泡体を形成する組成物は、さらに、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の他の樹脂、界面活性剤、溶剤等を含んでいてもよい。
本実施形態の、タイヤの製造方法において、上記ウレタン樹脂発泡体におけるウレタン樹脂としては、ウレタン樹脂層について上述したものと同様のウレタン樹脂が挙げられる。
本実施形態の、タイヤの製造方法において、上記発泡剤としては、例えば、水、炭化水素化合物(プロパン、ブタン、ペンタン等)、炭酸ガス、窒素ガス、空気等が挙げられる。
本実施形態の、タイヤの製造方法において、上記発泡体の気泡構造は、ゴム層2と被覆層1との間に気泡が入りにくくなり、ゴム層2と被覆層1との接着の強度が一層向上するという観点から、例えば、半連続半独立気泡構造(独立気泡構造と連続気泡構造とが混在している気泡構造)、又は連続気泡構造が好ましい。
本実施形態の、タイヤの製造方法において、上記発泡体の発泡倍率は、ゴム層2と被覆層1との接着の強度が一層向上する観点から、50倍以下が好ましく、より好ましくは20倍以下、さらに好ましくは19倍以下である。また、ゴム層2と被覆層1との間に気泡が入りにくく、ゴム層2と被覆層1との接着の強度が一層向上する観点から、4倍以上が好ましく、より好ましくは8倍以上である。
なお、発泡倍率は、「発泡前の密度/発泡後の密度」をいう。即ち、「発泡体を形成する組成物から発泡剤を除いた組成物の密度/発泡体の密度」をいう。なお、発泡体の体積は、JIS K 7222に準拠して測定される体積をいう。
上記ウレタン樹脂発泡体の密度は、特に限定されないが、ゴム層とウレタン樹脂層との接着の強度が一層向上する観点から、20kg/m以上150kg/m以下が好ましく、より好ましくは20kg/m以上100kg/m以下、さらに好ましくは51kg/m以上100kg/m以下である。
なお、上記密度は、JIS K 7222に準拠して測定される値をいう。
本実施形態の、タイヤの製造方法において、加硫の方法は、例えば、未加硫ゴムに上記発泡体を積層して金型の内表面に設置し、加硫成型する方法が挙げられる。
加硫温度としては、例えば、140℃以上200℃以下が挙げられる。また、加硫時間としては、例えば、5分以上60分以下が挙げられる。
なお、本実施形態のタイヤは、未加硫ゴム表面上に樹脂シートやゴムシートを積層して加硫する方法等で製造してもよい。加硫の方法は、例えば、未加硫ゴムに上記樹脂シート又は上記ゴムシートを積層して金型内表面に設置し、加硫成型する方法が挙げられる。加硫温度としては、例えば、140℃以上200℃以下が挙げられる。また、加硫時間としては、例えば、5分以上60分以下が挙げられる。
上記樹脂シート(フィルム)は、例えば、樹脂を含む組成物を剥離フィルム上に塗布し、光硬化又は熱硬化して製造することができる。上記樹脂シートとしては、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、スチレン系樹脂等の樹脂材料による樹脂シートが挙げられる。
上記ゴムシートとしては、例えば、上記ゴム層について上述したものと同様のゴム成分によるゴムシートが挙げられる。
積層する上記樹脂シート又はゴムシートの厚さは、耐オゾン性の観点、及び剥離防止性が向上するという観点から、例えば、1μm以上500μm以下が好ましく、より好ましくは30μm以上400μm以下である。
上記樹脂シート又はゴムシートは、ゴム層2と被覆層1との間に気泡が入りにくくなり、ゴム層2と被覆層1との接着の強度が一層向上する観点から、例えば、シートを貫通する孔を有していてもよい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
密度100kg/m、発泡倍率10倍、厚さ1.0mmのウレタン樹脂発泡体(エステル系ウレタン、商品名「エバーライトSF HZ80」、ブリヂストンケミテック社製)を、未加硫タイヤ(タイヤサイズ:195/65R15)のサイドウォール部全外表面上に積層し、加硫して、サイドウォール部全外表面にウレタン樹脂による被覆層を有するウレタン樹脂被覆タイヤを製造した。
(実施例2)
密度32kg/m、発泡倍率31倍、厚さ1.0mmのウレタン樹脂発泡体(商品名「エバーライト BJ」、ブリヂストンケミテック社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、ウレタン樹脂被覆タイヤを製造した。
(実施例3)
密度100kg/m、発泡倍率10倍、厚さ1.0mmのウレタン樹脂発泡体(商品名「エバーライト SF HZ80」、ブリヂストンケミテック社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、ウレタン樹脂被覆タイヤを製造した。
(実施例4)
ムシートを、実施例1と同様に、未加硫タイヤ(タイヤサイズ:195/65R15)のサイドウォール部全外表面上に積層し、加硫して、サイドウォール部全外表面にゴムによる被覆層を有するゴム被覆タイヤを製造した
(比較例1)
ウレタン樹脂発泡体として、密度50kg/m、発泡倍率20倍、厚さ1.0mmのウレタン樹脂発泡体(エステル系ウレタン、商品名「エバーライト FXBL」、ブリヂストンケミテック社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてタイヤを製造した。
(比較例2)
実施例1と同様の未加硫タイヤ(タイヤサイズ:195/65R15)を、何も被覆することなく加硫して、タイヤを製造した。
[評価]
実施例及び比較例で得られたタイヤについて、下記の測定を行った。結果を表2に示す。
(tanδ、tanδのピーク温度)
実施例及び比較例で得られたタイヤのサイドウォール部から、幅5mm、長さ40mm、深さ0.5mmの直方体状の試験片(部分Iの試験片)、部分Iの試験片の直下の幅5mm、長さ40mm、深さ0.5mmから1.0mmまでの部分の直方体状の試験片(部分IIの試験片)を切り出し、スペクトロメーター(東洋精機株式会社製)を用いて、JIS K 6394に準拠して、−25℃以上60℃以下の温度範囲、昇温速度2℃/分でtanδを測定し、tanδがピークになる時のピーク温度T1、ピーク温度T1におけるtanδ値、60℃におけるtanδ値を確認した。
(貯蔵弾性率)
上記部分Iの試験片、及び上記部分IIの試験片を用いて、スペクトロメーター(東洋精機株式会社製)を用いて、チャック間距離10mm、初期歪150μm、動歪1%、周波数52Hz、ピーク温度T1(℃)の条件で貯蔵弾性率(MPa)を測定した。
(Y/X(線分ABの長さXとAB間の界面の長さYとの比))
実施例及び比較例で得られたタイヤについて、タイヤ幅方向に切断し、サイドウォール部のタイヤ幅方向断面の切断面を撮影した。得られた画像において、被覆領域におけるゴム層と被覆層との界面上の2点A、Bを、線分ABの長さが1mmとなるように定め、2点A、B間の界面の長さy(mm)を測定した。そして、下記式により、線分ABの長さXとAB間の界面の長さYとの比(Y/X)を算出した。
Y/X=AB間の界面の長さ/AB間の長さ=y/1
なお、比較例2のタイヤは、被覆領域がなく、Y/X=1であった。
(耐クラック進展性)
実施例及び比較例で得られたタイヤを、JIS K6259に従って、オゾンウェザーメーター(商品名「OMS−H」、スガ試験機社製)を用いて、温度40℃、引張り歪み30%、オゾン濃度50pphmの条件で、7日間暴露した。7日間経過後、タイヤ外表面の被覆領域(比較例2ではタイヤの表面)を観察し、JIS K6259に従って、下記の基準で耐クラック進展性を評価した。
(基準)
0:クラックなし
1:肉眼では見えないが、10倍の拡大鏡を用いるとクラックが観察できる
2:肉眼でクラックが観察できる
3:クラックが深くて比較的大きい(1mm未満)
4:クラックが深くて大きい(1mm以上3mm未満)
5:3mm以上のクラックまたは切断を起こしそうなもの
(低温割れ性)
実施例及び比較例で得られたタイヤのサイドウォール部から、幅5mm、長さ50mm、深さ1mmの直方体状の試験片を切り出した。そして、試験片を温度−30℃で冷凍させ、取り出した直後に90°折り曲げ、タイヤ外表面の被覆領域を目視にて観察して、下記の基準で低温割れ性を評価した。
(評価基準)
良好(○):折り曲げた後に、被覆領域表面にクラックは見られなかった
不良(×):折り曲げた後に、被覆領域表面にクラックが発生した
本実施形態のタイヤは、サイドウォール部外表面のクラックが進展しにくい。
1 被覆層
2 ゴム層
3 被覆領域
A 被覆領域におけるゴム層と被覆層との界面上の点
B 被覆領域におけるゴム層と被覆層との界面上の点
X 線分ABの長さ
Y AB間の界面の長さ
d AB間における被覆層の最低層厚

Claims (4)

  1. サイドウォール部の少なくとも一部に、
    サイドウォール部外表面上の点からの深さ方向において、サイドウォール部外表面から0.5mmまでの深さ部分Iと、0.5mmから1.0mmまでの深さ部分IIとが、以下の要件を満たす深さ構造を有することを特徴とする、タイヤ。
    深さ部分I:tanδのピーク温度T1(℃)が−20℃以上−5℃以下であり、前記ピーク温度T1(℃)におけるtanδをα1、前記ピーク温度T1(℃)における貯蔵弾性率をE´1(MPa)としたとき、α1≦0.90かつE´1≧5MPa。
    深さ部分II:前記ピーク温度T1(℃)におけるtanδをα2、前記ピーク温度T1(℃)における貯蔵弾性率をE´2(MPa)としたとき、α2<α1かつE´2<E´1。
  2. 前記深さ部分Iの60℃におけるtanδが、0.30以下である、請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記深さ構造が、ゴム層と、該ゴム層を被覆し、サイドウォール部外表面を形成する被覆層とにより形成されている、請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 前記ゴム層と前記被覆層とにより形成されている、前記深さ構造からなる被覆領域を有し、
    タイヤ幅方向断面において、前記被覆領域内に、前記ゴム層と前記被覆層との界面上の2点A、Bであって、線分ABの長さをX、AB間の前記界面の長さをYとしたとき、X≧1mmかつY/X≧1.1となるような、2点A、Bが存在する(ただし、線分ABがタイヤの外部を通過する2点を除く)、請求項3に記載のタイヤ。
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