JP6724414B2 - 超音波診断装置、超音波診断装置の制御方法及びプログラム - Google Patents

超音波診断装置、超音波診断装置の制御方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、超音波診断装置、超音波診断装置の制御方法及びプログラムに関する。
従来、超音波探触子から超音波を被検体内部に照射してその反射波を受信し、得られた受信信号を処理することにより被検体の内部構造が反映された超音波画像を生成して表示部に表示させることで当該内部構造の診断情報を提供する超音波診断装置がある。このような超音波診断装置は、非侵襲の診断装置として対人医療にも用いられる。
超音波診断装置では、被検体の内部構造の硬さを反映した弾性情報を生成して表示部に表示する技術がある。この弾性情報は、被検体を加圧しながら超音波を送信し、加圧状態が異なる2つの時点における反射波の受信信号から被検体の歪みを算出することによって生成される。弾性情報は、例えば被検体の各部位の硬さに応じた着色がなされた弾性画像として表示される。また、新たな受信信号に基づいて逐次弾性情報を算出することによりリアルタイムで弾性情報を表示することができる。
しかしながら、受信信号が受信される2つの時点において被検体に印加される圧力の差が小さすぎたり大きすぎたりすると、歪みを適切に算出できず、適正な弾性情報が得られなくなる。この結果、弾性情報のリアルタイム表示を行う場合には、不適正な弾性情報が頻繁に表示されることによって表示が見にくくなり、適切な診断を行うことが困難となる。
これに対し、被検体に印加される圧力を検出し、適切な圧力が印加されたタイミングにおける弾性情報の重み付けが大きくなるように複数の弾性情報を加算して時間軸方向に平滑化することにより、信頼性の高い弾性情報を表示する技術がある(例えば特許文献1)。
WO2008/010500号公報
しかしながら、上記従来の技術では、弾性情報の平滑化処理における重み付けを定めるために、被検体に印加される圧力を検出する手段が必要となるため、装置の複雑化や大型化を招くという課題がある。
この発明の目的は、より簡易な構成で適切に弾性情報を平滑化することができる超音波診断装置、超音波診断装置の制御方法及びプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の超音波診断装置の発明は、
超音波を被検体に対して送信し、当該送信された超音波の反射波を受信する超音波探触子と、
前記超音波探触子により超音波を送信させ、前記超音波探触子により受信された超音波に係る受信信号を取得する送受信制御手段と、
第1加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、前記被検体
の歪みに係る弾性情報を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成手段と、
前記第1の受信信号と前記第2の受信信号との相関の程度を示す相関情報を生成する相関情報生成手段と、
前記弾性情報及び前記相関情報に基づいて、前記弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数を取得する加算係数取得手段と、
第1の弾性フレームデータと、前記第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータとを前記第1の弾性フレームデータに対応する前記加算係数に応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータを生成する平滑化処理手段と、
前記平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を表示手段により表示させる表示制御手段と、
を備えることを特徴としている。
上記目的を達成するため、請求項2に記載の超音波診断装置の発明は、
超音波を被検体に対して送信し、当該送信された超音波の反射波を受信する超音波探触子と、
前記超音波探触子により超音波を送信させ、前記超音波探触子により受信された超音波に係る受信信号を取得する送受信制御手段と、
第1加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、前記被検体の歪みに係る弾性情報を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成手段と、
前記第1の受信信号と前記第2の受信信号との相関の程度を示す相関情報を生成する相関情報生成手段と、
前記弾性情報及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数を取得する加算係数取得手段と、
第1の弾性フレームデータと、前記第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータとを前記第1の弾性フレームデータに対応する前記加算係数に応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータを生成する平滑化処理手段と、
前記平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を表示手段により表示させる表示制御手段と、
を備え、
前記相関情報生成手段は、前記弾性フレームデータのうち所定の大きさの局所領域ごとに前記相関情報を生成し、
前記加算係数取得手段は、前記弾性フレームデータの前記局所領域における前記弾性情報の所定の統計量、及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記局所領域ごとに前記加算係数を取得し、
前記平滑化処理手段は、前記第1の弾性フレームデータと前記第2の弾性フレームデータとを、前記局所領域ごとに前記加算係数に応じて重み付けして加算し、
前記加算係数取得手段は、前記局所領域における前記弾性情報の前記所定の統計量により示される前記被検体の硬度が高いほど大きな前記加算係数を取得する
ことを特徴としている。
上記目的を達成するため、請求項3に記載の超音波診断装置の発明は、
超音波を被検体に対して送信し、当該送信された超音波の反射波を受信する超音波探触子と、
前記超音波探触子により超音波を送信させ、前記超音波探触子により受信された超音波に係る受信信号を取得する送受信制御手段と、
第1加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、前記被検体の歪みに係る弾性情報を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成手段と、
前記第1の受信信号と前記第2の受信信号との相関の程度を示す相関情報を生成する相関情報生成手段と、
前記弾性情報及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数を取得する加算係数取得手段と、
第1の弾性フレームデータと、前記第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータとを前記第1の弾性フレームデータに対応する前記加算係数に応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータを生成する平滑化処理手段と、
前記平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を表示手段により表示させる表示制御手段と、
を備え、
前記相関情報生成手段は、前記弾性フレームデータごとに前記相関情報を生成し、
前記加算係数取得手段は、前記弾性フレームデータにおける前記弾性情報の所定の統計量に基づいて前記弾性フレームデータごとに前記加算係数を取得する
とを特徴としている。
上記目的を達成するため、請求項4に記載の超音波診断装置の発明は、
超音波を被検体に対して送信し、当該送信された超音波の反射波を受信する超音波探触子と、
前記超音波探触子により超音波を送信させ、前記超音波探触子により受信された超音波に係る受信信号を取得する送受信制御手段と、
第1加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、前記被検体の歪みに係る弾性情報を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成手段と、
前記第1の受信信号と前記第2の受信信号との相関の程度を示す相関情報を生成する相関情報生成手段と、
前記弾性情報及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数を取得する加算係数取得手段と、
第1の弾性フレームデータと、前記第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータとを前記第1の弾性フレームデータに対応する前記加算係数に応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータを生成する平滑化処理手段と、
前記平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を表示手段により表示させる表示制御手段と、
を備え、
前記送受信制御手段は、前記超音波探触子により超音波を所定の走査方向に走査させながら送信させ、
前記加算係数取得手段は、前記走査の頻度を示すフレーム周波数が高いほど前記平滑化における前記第1の弾性フレームデータの重み付けが小さくなるような前記加算係数を取得する
ことを特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項1又はに記載の超音波診断装置において、
前記相関情報生成手段は、前記弾性フレームデータごとに前記相関情報を生成し、
前記加算係数取得手段は、前記弾性フレームデータにおける前記弾性情報の所定の統計量、及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて前記弾性フレームデータごとに前記加算係数を取得する
ことを特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項1又はに記載の超音波診断装置において、
前記相関情報生成手段は、前記超音波探触子の同一の位置で受信された前記受信信号に係る音響線ごとに前記相関情報を生成し、
前記加算係数取得手段は、前記弾性フレームデータのうち前記音響線に対応する音響線対応領域における前記弾性情報の所定の統計量、及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記音響線対応領域ごとに前記加算係数を取得し、
前記平滑化処理手段は、前記第1の弾性フレームデータと前記第2の弾性フレームデータとを、前記音響線対応領域ごとに前記加算係数に応じて重み付けして加算する
ことを特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項1又はに記載の超音波診断装置において、
前記相関情報生成手段は、前記弾性フレームデータのうち所定の大きさの局所領域ごとに前記相関情報を生成し、
前記加算係数取得手段は、前記弾性フレームデータの前記局所領域における前記弾性情報の所定の統計量、及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記局所領域ごとに前記加算係数を取得し、
前記平滑化処理手段は、前記第1の弾性フレームデータと前記第2の弾性フレームデータとを、前記局所領域ごとに前記加算係数に応じて重み付けして加算する
ことを特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項2又は7に記載の超音波診断装置において、
前記加算係数取得手段は、前記局所領域における前記弾性情報の前記所定の統計量により示される前記被検体の硬度が高いほど大きな前記加算係数を取得することを特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項2、3、5〜8の何れか一項に記載の超音波診断装置において、
前記弾性情報の所定の統計量は、当該弾性情報の平均値又は中央値であることを特徴としている。
請求項10に記載の発明は、請求項1〜9のいずれか一項に記載の超音波診断装置において、
予め前記弾性情報及び前記相関情報の少なくとも一方に対応付けてそれぞれ定められた複数の前記加算係数を記憶する記憶手段を備え、
前記加算係数取得手段は、前記記憶手段から前記加算係数を取得する
ことを特徴としている。
請求項11に記載の発明は、請求項1〜10の何れか一項に記載の超音波診断装置において、
前記加算係数取得手段は、前記相関情報生成手段により生成された複数の前記相関情報の所定の統計量に基づいて前記加算係数を取得することを特徴としている。
請求項12に記載の発明は、請求項1〜11の何れか一項に記載の超音波診断装置において、
前記送受信制御手段は、前記超音波探触子により超音波を所定の走査方向に走査させながら送信させ、
前記加算係数取得手段は、前記走査の頻度を示すフレーム周波数が高いほど前記平滑化における前記第1の弾性フレームデータの重み付けが小さくなるような前記加算係数を取得する
ことを特徴としている。
請求項13に記載の発明は、請求項1〜12の何れか一項に記載の超音波診断装置において、
前記平滑化処理手段は、前記平滑化された弾性フレームデータを、当該平滑化された弾性フレームデータに係る平滑化処理より後に行われる平滑化処理において前記第2の弾性フレームデータとして用いることを特徴としている。
また、上記目的を達成するため、請求項14に記載の超音波診断装置の制御方法の発明は、
超音波を被検体に対して送信し、当該送信された超音波の反射波を受信する超音波探触子を備える超音波診断装置の制御方法であって、
前記超音波探触子により超音波を送信させ、前記超音波探触子により受信された超音波に係る受信信号を取得する送受信ステップ、
第1加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、前記被検体の歪みに係る弾性情報を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成ステップ、
前記第1の受信信号と前記第2の受信信号との相関の程度を示す相関情報を生成する相関情報生成ステップ、
前記弾性情報及び前記相関情報に基づいて、前記弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数を取得する加算係数取得ステップ、
第1の弾性フレームデータと、前記第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータとを前記第1の弾性フレームデータに対応する前記加算係数に応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータを生成する平滑化ステップ、
前記平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を表示手段により表示させる表示ステップ、
を含むことを特徴としている。
また、上記目的を達成するため、請求項15に記載の超音波診断装置の制御方法の発明は、
超音波を被検体に対して送信し、当該送信された超音波の反射波を受信する超音波探触子を備える超音波診断装置の制御方法であって、
前記超音波探触子により超音波を送信させ、前記超音波探触子により受信された超音波に係る受信信号を取得する送受信ステップ、
第1加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、前記被検体の歪みに係る弾性情報を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成ステップ、
前記第1の受信信号と前記第2の受信信号との相関の程度を示す相関情報を生成する相関情報生成ステップ、
前記弾性情報及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数を取得する加算係数取得ステップ、
第1の弾性フレームデータと、前記第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータとを前記第1の弾性フレームデータに対応する前記加算係数に応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータを生成する平滑化ステップ、
前記平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を表示手段により表示させる表示ステップ、
を含み、
前記相関情報生成ステップでは、前記弾性フレームデータのうち所定の大きさの局所領域ごとに前記相関情報を生成し、
前記加算係数取得ステップでは、前記弾性フレームデータの前記局所領域における前記弾性情報の所定の統計量、及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記局所領域ごとに前記加算係数を取得し、
前記平滑化ステップでは、前記第1の弾性フレームデータと前記第2の弾性フレームデータとを、前記局所領域ごとに前記加算係数に応じて重み付けして加算し、
前記加算係数取得ステップでは、前記局所領域における前記弾性情報の前記所定の統計量により示される前記被検体の硬度が高いほど大きな前記加算係数を取得する
ことを特徴としている。
また、上記目的を達成するため、請求項16に記載の超音波診断装置の制御方法の発明は、
超音波を被検体に対して送信し、当該送信された超音波の反射波を受信する超音波探触子を備える超音波診断装置の制御方法であって、
前記超音波探触子により超音波を送信させ、前記超音波探触子により受信された超音波に係る受信信号を取得する送受信ステップ、
第1加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、前記被検体の歪みに係る弾性情報を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成ステップ、
前記第1の受信信号と前記第2の受信信号との相関の程度を示す相関情報を生成する相関情報生成ステップ、
前記弾性情報及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数を取得する加算係数取得ステップ、
第1の弾性フレームデータと、前記第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータとを前記第1の弾性フレームデータに対応する前記加算係数に応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータを生成する平滑化ステップ、
前記平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を表示手段により表示させる表示ステップ、
を含み、
前記相関情報生成ステップでは、前記弾性フレームデータごとに前記相関情報を生成し、
前記加算係数取得ステップでは、前記弾性フレームデータにおける前記弾性情報の所定の統計量に基づいて前記弾性フレームデータごとに前記加算係数を取得する
とを特徴としている。
また、上記目的を達成するため、請求項17に記載の超音波診断装置の制御方法の発明は、
超音波を被検体に対して送信し、当該送信された超音波の反射波を受信する超音波探触子を備える超音波診断装置の制御方法であって、
前記超音波探触子により超音波を送信させ、前記超音波探触子により受信された超音波に係る受信信号を取得する送受信ステップ、
第1加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、前記被検体の歪みに係る弾性情報を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成ステップ、
前記第1の受信信号と前記第2の受信信号との相関の程度を示す相関情報を生成する相関情報生成ステップ、
前記弾性情報及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数を取得する加算係数取得ステップ、
第1の弾性フレームデータと、前記第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータとを前記第1の弾性フレームデータに対応する前記加算係数に応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータを生成する平滑化ステップ、
前記平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を表示手段により表示させる表示ステップ、
を含み、
前記送受信ステップでは、前記超音波探触子により超音波を所定の走査方向に走査させながら送信させ、
前記加算係数取得ステップでは、前記走査の頻度を示すフレーム周波数が高いほど前記平滑化における前記第1の弾性フレームデータの重み付けが小さくなるような前記加算係数を取得する
ことを特徴としている。
また、上記目的を達成するため、請求項18に記載のプログラムの発明は、
コンピューターを、
超音波探触子により被検体に対して超音波を送信させ、前記超音波探触子により受信された前記超音波の反射波に係る受信信号を取得する送受信制御手段、
第1加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、前記被検体の歪みに係る弾性情報を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成手段、
前記第1の受信信号と前記第2の受信信号との相関の程度を示す相関情報を生成する相関情報生成手段、
前記弾性情報及び前記相関情報に基づいて、前記弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数を取得する加算係数取得手段、
第1の弾性フレームデータと、前記第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータとを前記第1の弾性フレームデータに対応する前記加算係数に応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータを生成する平滑化処理手段、
前記平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を表示手段により表示させる表示制御手段、
として機能させることを特徴としている。
また、上記目的を達成するため、請求項19に記載のプログラムの発明は、
コンピューターを、
超音波探触子により被検体に対して超音波を送信させ、前記超音波探触子により受信された前記超音波の反射波に係る受信信号を取得する送受信制御手段、
第1加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、前記被検体の歪みに係る弾性情報を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成手段、
前記第1の受信信号と前記第2の受信信号との相関の程度を示す相関情報を生成する相関情報生成手段、
前記弾性情報及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数を取得する加算係数取得手段、
第1の弾性フレームデータと、前記第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータとを前記第1の弾性フレームデータに対応する前記加算係数に応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータを生成する平滑化処理手段、
前記平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を表示手段により表示させる表示制御手段、
として機能させ、
前記相関情報生成手段は、前記弾性フレームデータのうち所定の大きさの局所領域ごとに前記相関情報を生成し、
前記加算係数取得手段は、前記弾性フレームデータの前記局所領域における前記弾性情報の所定の統計量、及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記局所領域ごとに前記加算係数を取得し、
前記平滑化処理手段は、前記第1の弾性フレームデータと前記第2の弾性フレームデータとを、前記局所領域ごとに前記加算係数に応じて重み付けして加算し、
前記加算係数取得手段は、前記局所領域における前記弾性情報の前記所定の統計量により示される前記被検体の硬度が高いほど大きな前記加算係数を取得する
ことを特徴としている。
また、上記目的を達成するため、請求項20に記載のプログラムの発明は、
コンピューターを、
超音波探触子により被検体に対して超音波を送信させ、前記超音波探触子により受信された前記超音波の反射波に係る受信信号を取得する送受信制御手段、
第1加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、前記被検体の歪みに係る弾性情報を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成手段、
前記第1の受信信号と前記第2の受信信号との相関の程度を示す相関情報を生成する相関情報生成手段、
前記弾性情報及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数を取得する加算係数取得手段、
第1の弾性フレームデータと、前記第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータとを前記第1の弾性フレームデータに対応する前記加算係数に応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータを生成する平滑化処理手段、
前記平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を表示手段により表示させる表示制御手段、
として機能させ、
前記相関情報生成手段は、前記弾性フレームデータごとに前記相関情報を生成し、
前記加算係数取得手段は、前記弾性フレームデータにおける前記弾性情報の所定の統計量に基づいて前記弾性フレームデータごとに前記加算係数を取得する
とを特徴としている。
また、上記目的を達成するため、請求項21に記載のプログラムの発明は、
コンピューターを、
超音波探触子により被検体に対して超音波を送信させ、前記超音波探触子により受信された前記超音波の反射波に係る受信信号を取得する送受信制御手段、
第1加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、前記被検体の歪みに係る弾性情報を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成手段、
前記第1の受信信号と前記第2の受信信号との相関の程度を示す相関情報を生成する相関情報生成手段、
前記弾性情報及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数を取得する加算係数取得手段、
第1の弾性フレームデータと、前記第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータとを前記第1の弾性フレームデータに対応する前記加算係数に応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータを生成する平滑化処理手段、
前記平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を表示手段により表示させる表示制御手段、
として機能させ、
前記送受信制御手段は、前記超音波探触子により超音波を所定の走査方向に走査させながら送信させ、
前記加算係数取得手段は、前記走査の頻度を示すフレーム周波数が高いほど前記平滑化における前記第1の弾性フレームデータの重み付けが小さくなるような前記加算係数を取得する
ことを特徴としている。
本発明に従うと、より簡易な構成で適切に弾性情報を平滑化することができるという効果がある。
本発明の実施形態の超音波診断装置を示す全体図である。 超音波診断装置の内部構成を示すブロック図である。 歪みの計測について説明する図である。 歪みの算出及び画像生成の流れについて説明する図である。 超音波の中心周波数が同一である場合における歪みの大きさに応じた位相差の差異を示す図である。 歪みの値の統計量及び相関係数の統計量と、加算係数αとの関係を示す図である。 弾性画像表示処理の制御手順を示すフローチャートである。 弾性画像生成処理の制御手順を示すフローチャートである。 平滑化前の弾性フレームデータに係る弾性画像、及び平滑化後の弾性フレームデータに係る弾性画像の例を示す図である。 印加圧力の差の変動が弾性フレームデータに与える影響を説明する図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の超音波診断装置Uの全体図である。図2は、超音波診断装置Uの内部構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、この超音波診断装置Uは、超音波診断装置本体1と、ケーブル22を介して超音波診断装置本体1に接続された超音波探触子2(超音波プローブ)とを備える。超音波診断装置本体1には、操作入力部18と出力表示部19(表示手段)とが
設けられている。超音波診断装置本体1の制御部15は、操作入力部18のキーボードやマウスといった入力デバイスに対する外部からの入力操作に基づき、超音波探触子2に駆動信号を出力して超音波を出力させ、また、超音波探触子2から超音波受信に係る受信信号を取得して各種処理を行い、必要に応じて出力表示部19の液晶画面などに結果などを表示させる。なお、出力表示部19は、超音波診断装置Uに含まれず超音波診断装置Uの外部に設けられていても良い。
超音波診断装置本体1は、図2に示すように、送信部12と、受信部13と、送受信切替部14と、制御部15(表示制御手段、記憶手段)と、画像処理部16と、記憶部17と、操作入力部18と、出力表示部19などを備えている。このうち、送信部12、受信部13及び制御部15により送受信制御手段が構成される。
送信部12は、制御部15から入力される制御信号に従って超音波探触子2に供給するパルス信号を出力し、超音波探触子2により超音波を発生させる。送信部12は、例えば、クロック発生回路、パルス発生回路、パルス幅設定部、及び、遅延回路を備えている。クロック発生回路は、パルス信号の送信タイミングや中心周波数を決定するクロック信号を発生させる回路である。パルス発生回路は、所定の周期で予め設定された電圧振幅のバイポーラー型の矩形波パルスを発生させる回路である。パルス幅設定部は、パルス発生回路から出力される矩形波パルスのパルス幅を設定する。パルス発生回路で生成された矩形波パルスは、パルス幅設定部への入力前又は入力後に、超音波探触子2の個々の振動子21ごとに異なる配線経路に分離される。遅延回路は、生成された矩形波パルスを各振動子21に送信するタイミングに応じて、これらの配線経路ごとに設定された遅延時間それぞれ遅延させて出力させる回路である。
受信部13は、制御部15の制御に従って超音波探触子2から入力された受信信号を取得する回路である。受信部13は、例えば、増幅器、A/D変換回路、整相加算回路を備えている。増幅器は、超音波探触子2の各振動子21により受信された超音波に応じた受信信号を予め設定された所定の増幅率でそれぞれ増幅する回路である。A/D変換回路は、増幅された受信信号を所定のサンプリング周波数でデジタルデータに変換する回路である。サンプリング周波数は、ナイキスト周波数が後述の受信周波数より高い必要があり、例えば、60MHzである。整相加算回路は、A/D変換された受信信号に対して、振動子21毎に対応した配線経路毎に遅延時間を与えて時相を整え、これらを加算(整相加算)して音線データを生成する回路である。
送受信切替部14は、制御部15の制御に基づいて、振動子21から超音波を発信する場合に駆動信号を送信部12から振動子21に送信させる一方、振動子21が出射した超音波に係る信号を取得する場合に受信信号を受信部13に出力させるための切り替え動作を行う。
制御部15は、CPU(Central Processing Unit)、HDD(Hard Disk Drive)及びRAM(Random Access Memory)などを備えている。CPUは、HDDに記憶されている各種プログラムを読み出してRAMにロードし、当該プログラムに従って超音波診断装置Uの各部の動作を統括制御する。HDDは、超音波診断装置Uを動作させる制御プログラム及び各種処理プログラムや、各種設定データ等を記憶する。これらのプログラムや設定データは、HDDの他、例えば、フラッシュメモリーなどの不揮発性メモリーを用いた補助記憶装置に読み書き更新可能に記憶させることとしても良い。RAMは、SRAMやDRAMなどの揮発性メモリーであり、CPUに作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。
制御部15のHDDに記憶される上記設定データには、加算係数テーブル15aが含まれる。加算係数テーブル15aの詳細については、後述する。
画像処理部16は、制御部15のCPUとは別個に、超音波の受信データに基づく診断用画像を作成するための演算処理を行うCPUやRAMなどを備えた処理制御部16a(弾性フレームデータ生成手段、相関情報生成手段、加算係数取得手段、平滑化処理手段)を有する。この診断用画像には、輝度分布により被検体の構造を示すBモード画像、ドップラー効果を利用して計測された血流状態などを示すDモード画像、及び被検体内部の歪みの分布を示す弾性画像などが含まれる。また、診断用画像には、出力表示部19に略リアルタイムで表示させる画像データやその一連の動画データ、スナップショットの静止画データなどが含まれる。
なお、処理制御部16aによる演算処理が制御部15のCPUにより行われる構成であっても良い。
記憶部17は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性メモリーである。或いは、この記憶部17は、高速書き換えが可能な各種不揮発性メモリーであっても良い。記憶部17は、画像処理部16で処理されてリアルタイム表示やこれに準じた表示に用いられる診断用画像データをフレーム単位で記憶する。記憶部17に記憶された診断用画像データは、制御部15の制御に従って読み出され、出力表示部19に送信されたり、図示略の通信部を介して超音波診断装置Uの外部に出力されたりする。このとき、出力表示部19の表示方式がテレビジョン方式の場合には、記憶部17と出力表示部19との間にDSC(Digital Signal Converter)が設けられて、走査フォーマットが変換された後に出力されれば良い。
操作入力部18は、押しボタンスイッチ、キーボード、マウス、若しくはトラックボール、又は、これらの組み合わせを備えており、ユーザーの入力操作を操作信号に変換し、超音波診断装置本体1に入力する。
出力表示部19は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro-Luminescent)ディスプレイ、無機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイといった種々の表示方式のうち、何れかを用いた表示画面とその駆動部を備える。出力表示部19は、CPU15から出力された制御信号や、画像処理部16で生成された診断用画像データに従って表示画面(各表示画素)の駆動信号を生成し、表示画面上に超音波診断に係るメニュー、ステータスや、受信された超音波に基づく計測データの表示を行う。
これらの操作入力部18や出力表示部19は、超音波診断装置本体1の筐体に一体となって設けられたものであっても良いし、USBケーブルなどを介して外部に取り付けられるものであっても良い。また、超音波診断装置本体1に操作入力端子や表示出力端子が設けられていれば、これらの端子に従来の操作用及び表示用の周辺機器を接続して利用するものであっても良い。
超音波探触子2は、超音波(ここでは、1〜30MHz程度)を発振して生体などの被検体に対して射出(発信)するとともに、射出した超音波のうち被検体で反射された反射波(エコー)を受信して電気信号に変換する音響センサーとして機能する。この超音波探触子2は、超音波を送受信する複数の振動子21の配列である振動子配列210と、ケーブル22とを備えている。ケーブル22は、その一端に超音波診断装置本体1とのコネクター(図示略)を有し、超音波探触子2は、このケーブル22により超音波診断装置本体1に対して着脱可能に構成されている。ユーザーは、この超音波探触子2における超音波の送受信面、即ち、振動子配列210から超音波を出射する方向の面を被検体に所定の圧力で接触させて超音波診断装置Uを動作させ、超音波診断を行う。
振動子配列210は、圧電体とその変形(伸縮)により電荷が現れる両端に設けられた電極とを有する圧電素子を備えた複数の振動子21の配列であり、本実施形態では、所定の走査方向SDへの一次元配列である。振動子21に電圧パルス(パルス信号)が順番に供給されることで各圧電体に生じる電界に応じて圧電体が変形し、超音波が発信される。また、振動子21に所定の周波数帯の超音波が入射すると、その音圧により圧電体の厚さが変動(振動)することで当該変動量に応じた電荷が生じ、当該電荷量に応じた電気信号に変換、出力される。
超音波探触子2は、送信部12からのパルス信号に基づきこの振動子配列210における配列順に各振動子21から超音波を送信することで、振動子配列方向に平行な走査方向SDに超音波の走査(スキャン)を行う。本実施形態では、この超音波の走査が、所定のフレーム周波数で繰り返し行われる。また、受信部13では、各走査において、各振動子21により受信された反射波に係る受信信号(以下では、音響線とも記す)から、受信信号の二次元データ(以下では、フレームデータとも記す)が取得される。
超音波探触子2は、リニア電子走査方式、セクター電子走査方式、コンベックス電子走査方式等の各種電子走査方式や、リニア走査方式、セクター走査方式、アーク走査方式、ラジアル走査方式等の各種機械走査方式の何れの方式を採用したものであっても良い。
また、この超音波診断装置Uは、診断対象に応じて異なる複数の超音波探触子2の何れかを超音波診断装置本体1に接続して利用可能な構成とすることができる。
また、超音波探触子2は、圧力センサーを備え、超音波探触子2の被検体への圧力を計測して制御部15に出力する構成としても良い。超音波探触子2は、更に、超音波探触子2の送受信面を超音波の送受信方向に前後移動させるモーターを備え、予め設定された圧力で被検体に押し付けたり開放したりすることが可能であっても良い。
次に、本実施形態の超音波診断装置Uにおける歪みの計測動作について説明する。
本実施形態の超音波診断装置Uでは、輝度を用いて断層検査に係る一次元〜二次元表示を略リアルタイムで行うBモードや、ドップラー効果を利用して血流状態などを計測して表示させるDモードに加えて、内部構造の歪みの分布を表す弾性画像をBモード画像に重ねて表示する弾性情報表示モードを有する。超音波診断装置Uでは、このうち弾性情報表示モードにおいて被検体の歪みの計測動作が行われる。
図3は、歪みの計測について説明する図である。
図3(a)に示すように、通常時の被検体S内には、当該被検体Sの上面であって超音波探触子2の超音波発信面との接触面から深さ方向(X方向)へ距離xrの位置に構造Tの上端がある。また、この構造TのX方向への幅がLである。図3(b)に示すように、上面側からこの被検体Sに圧力ρ(応力)が加えられた状態で、構造Tにも同様に圧力ρがかかるとすると、この構造Tの上端位置がX方向へ距離xsとなり、また、幅がL−ΔLとなるように変化する。
従って、これら2つの状態における構造Tを計測することで、歪みε=ΔL/Lが求められる。また、このとき、圧力センサーで計測された圧力ρ(応力)を用いて縦弾性係数(ヤング率)E=ρ/εを算出し、これを表示させることも出来る。
図4は、歪みの算出及び画像生成の流れについて説明する図である。
弾性情報表示モードでは、被検体に対して時間的に変化する圧力を加えながら超音波を送受信する。圧力の変化は、操作者の手により行われても良いし、超音波探触子2に押圧機構を設けて当該押圧機構により実現されても良い。また、被検体が生体である場合に、固定された超音波探触子2に対する被検体の呼吸等に応じた動きにより圧力の変化がもたらされる態様であっても良い。
超音波は、所定のフレーム周波数で繰り返し走査され、1フレームごとにフレームデー
タが取得される。ここで、本実施形態の弾性情報表示モードでは、奇数番目、即ち2n−1フレーム目(nは自然数)のフレームデータを用いて歪み(弾性情報)の算出が行われて弾性画像が生成され、偶数番目、即ち2nフレーム目のフレームデータを用いてそれぞれBモード画像が生成される。
奇数番目のフレーム群のうち隣り合う2フレーム(上記のnが1だけ異なる2フレーム)では、被検体は、それぞれ同一部位に対して異なる圧力が与えられた状態(第1加圧状態、第2加圧状態)となっている。そこで、本実施形態では、この2つのフレームのフレームデータを用いて弾性画像が生成される。即ち、奇数番目のフレーム群のうち最初と最後のフレームを除いた各フレームのフレームデータは、歪みの算出に2回用いられる。そして、算出された歪みの分布の二次元データ(以下では、弾性フレームデータとも記す)に対して、表示用に平滑化やダイナミックレンジの調整といった処理を行うことにより弾性画像が得られる。弾性画像は、例えば、カラー表示又はグレースケール表示で出力表示部19にBモード画像に重ねて表示される。
本実施形態では、フレームごとにBモード画像又は弾性画像が逐次生成されて表示されることにより、被検体の内部構造がリアルタイムで表示される。
次に、本実施形態の超音波診断装置Uにおける歪みの算出処理について説明する。
本実施形態の超音波診断装置Uでは、歪みの算出に用いられる2つのフレームのうち、被検体に対して加えられた圧力が相対的に小さいフレームにおける超音波の受信信号を伸展時波形r(t)(第1の受信信号)とし、また、圧力が相対的に大きいフレームにおける超音波の受信信号を圧縮時波形s(t)(第2の受信信号)として取得する。この伸展時波形r(t)及び圧縮時波形s(t)のうち、被検体の深さ方向についての同一の領域に対応する時間範囲の波形に基づいて、当該領域における歪みが以下のように算出される。以下では、伸展時波形r(t)のデータ及び圧縮時波形s(t)のデータのうち、一の歪みの算出に用いられるデータ範囲を相関演算領域Rと記す。
相関演算領域Rにおける各データ取得タイミング(経過時間t(時間))における伸展時波形r(t)は、
r(t)=A(t)cos(ωt+φ(t)) … (1)
と表される。ここで、ωは、受信超音波の中心周波数、A(t)は、振幅成分の時間変化(受信波形の包絡線)、φ(t)は、初期位相である。
この波形は、解析的に以下のように複素関数で表され得る。
(t)=A(t)exp(iωt+φ(t)) … (2)
一方、圧縮時波形s(t)では、歪みε(即ち、伸展率、圧縮時にε<0)に応じて所定の構造に対する反射波が伸展時波形r(t)より短時間、即ち短周期で観測されることになる。また、被検体に対して間接的に圧力がかかるのに伴い、内部の被検***置がxrからxsに移動しているので、反射波の検出タイミング、即ち、位相が変化する。圧縮時波形s(t)は、歪みεが微小な範囲(通常、例えば、5%以下)においては、以下の式(3)で示すように、歪みεの分だけ伸展時波形r(t)を圧縮させた波形で表される。
(t)=A(t(1−ε))exp(iωt(1−ε)+φ(t(1−ε)))
… (3)
これらの解析解(2)、(3)から以下の式(4)により伸展時波形r(t)と圧縮時波形s(t)との位相差F(t)(位相差成分)が求められる。
(t)=Im(log(r(t)s (t)))=εωt+δ … (4)
ここで、s (t)は、圧縮時波形s(t)の複素共役であり、δは、上述の距離xsと距離xrのずれに伴う位相ずれ(初期位相差)を表す。即ち、この位相差F(t
)は、傾きが歪みε及び中心周波数ωに比例し、切片が位相ずれδで表される一次関数となる。
従って、計測された伸展時波形r(t)の実数部及び虚数部と、圧縮時波形s(t)の実数部及び虚数部とから求められた各時間における位相差F(t)と、送信超音波の中心周波数ωとから、相関演算領域Rにおける歪みεを求めることができる。
上述した歪みεの算出を、被検体の深さ方向について複数の相関演算領域Rに対してそれぞれ行い、また、この処理を超音波の走査方向の各位置について行うことにより、被検体の歪みの二次元分布を示す弾性フレームデータが取得される。
ところで、上述の式(4)に示されるように、伸展時波形r(t)と圧縮時波形s(t)との位相差は、歪みεに比例し、位相差を示す一次関数の傾きは、歪みεが小さいほど小さくなる。
図5は、超音波の中心周波数が同一である場合における歪みεの大きさに応じた位相差の差異を示す図である。図5(a)は、歪みεがωである場合の位相差を示し、図5(b)は、歪みεがεより大きいεである場合の位相差を示す。図5(a)及び図5(b)では、同一の相関演算領域Rに対応する時間範囲が−tからtまでの範囲で示されている。
図5(a)及び図5(b)の何れの場合においても、各時間の受信信号に含まれるノイズは同等である。よって、相関演算領域Rの大きさが等しい場合には、位相差を示す一次関数の傾きが小さい図5(a)の場合において、一次関数の傾き(即ち、歪み)の算出結果に係るS/N比が相対的に小さくなり正確な歪みの算出が困難となる。
このため、適切に算出された歪みを含む信頼性の高い弾性フレームデータを得るためには、歪みの大きさが一定以上の値となっている必要がある。換言すれば、伸展時波形r(t)の取得時と圧縮時波形s(t)の取得時との間で、被検体に対する印加圧力の差が小さく歪みが小さい場合には、弾性フレームデータに含まれる歪みの値に含まれる誤差が大きくなり、弾性フレームデータの信頼性が低下する。
本実施形態では、弾性画像がリアルタイム表示されるため、信頼性の低い弾性フレームデータに係る弾性画像が頻繁に表示されると、弾性画像の表示が見にくくなり、適切な診断を行うことが困難となる。
他方で、被検体に対する圧力の印加を操作者の手により行う場合や、被検体が常に変動する生体である場合においては、上記の印加圧力の差を適正値に保つことは困難であり、一定以上の割合で信頼性が低い弾性フレームデータが生成されるのは避けられない。
そこで、本実施形態では、信頼性が高い弾性フレームデータの重み付けを大きくして複数の弾性フレームデータを加算する平滑化処理が行われ、このような時間軸方向についての平滑化がなされた弾性フレームデータに基づく弾性画像(平滑化弾性情報)を表示することにより、信頼性が低い弾性フレームデータが表示に与える影響を低減させる。
以下では、この平滑化処理について説明する。
本実施形態の超音波診断装置Uでは、弾性画像の生成を行うフレームにおいて弾性フレームデータが取得されると、以下の式(5)に基づいて、取得タイミングが異なる2つの弾性フレームデータを加算して時間軸方向に平滑化する。即ち、2つの弾性フレームデータを、加算係数αにより重み付けして加算する。
Es=αE+(1−α)Et−1 … (5)
ここで、Eは、現在のフレームで取得された弾性フレームデータ(第1の弾性フレームデータ)の値を示し、Et−1は、現在のフレームに係る弾性フレームデータとは異なる時刻(本実施形態では、現在のフレームに係る弾性フレームデータの直前)に生成され
た他の弾性フレームデータ(第2の弾性フレームデータ)において対応する値を示し、Esは、平滑化された弾性フレームデータの値を示す。
式(5)により平滑化された弾性フレームデータが生成されると、当該平滑化された弾性フレームデータに係る弾性画像が出力表示部19に表示される。
また、次に弾性画像の生成が行われるフレームでは、上記平滑化された弾性フレームデータの値(Es)が式(5)におけるEt−1とされる。即ち、弾性フレームデータEt−1は、直前に平滑化処理がなされた弾性フレームデータがある場合には、当該平滑化された弾性フレームデータである。
加算係数αは、現在のフレームの弾性フレームデータにおける歪みの値の所定の統計量εと、当該歪みの算出に用いられた2つのフレームにおける受信信号の相関の程度を示す相関係数cの所定の統計量c(相関情報)と、超音波のフレーム周波数τとを変数とする関数fから求められ、α=f(ε,c,τ)と表される。
歪みの統計量εは、例えば弾性フレームデータにおける歪みの値の平均値や中央値とすることができる。
相関係数cは、伸展時波形r(t)及び圧縮時波形s(t)から以下の式(6)により求められる。
c=(r(t)・s(t))/(|r(t)||s(t)|) … (6)
従って、相関係数cは、伸展時波形r(t)と圧縮時波形s(t)とのずれが小さいほど大きな値となる。
本実施形態では、相関演算領域Rごとに、即ち弾性フレームデータの画素ごとに相関係数cが算出される。また、相関係数cの統計量cは、例えば弾性フレームデータにおける複数の相関係数cの平均値や中央値とすることができる。
なお、フレームデータ全体の受信信号に係る伸展時波形r(t)及び圧縮時波形s(t)から一の相関係数cを算出しても良い。この場合には、加算係数αの算定には当該相関係数cがそのまま用いられ、また当該相関係数cが相関情報に対応する。
また、上記式(6)は、伸展時波形r(t)と圧縮時波形s(t)とのNCC(Normalized Cross-Correlation)によって相関係数cを算出するものであるが、これに限られず、SSD(Sum of Squared Difference)やSAD(Sum of Absolute Difference)によって相関係数cを算出しても良い。
図6は、歪みの値の統計量ε及び相関係数cの統計量cと、加算係数αとの関係を示す図である。図6では、歪みの値の統計量εを横軸、相関係数cの統計量cを縦軸にとった場合における各領域での加算係数αの大きさの傾向が示されている。
図6に示される領域r1は、歪みの値の統計量ε及び相関係数cの統計量cが何れも小さい領域であり、例えば超音波探触子2が被検体上を横滑りするといった不正な動きをしている場合に相当する。このため、このような領域r1では、弾性フレームデータの信頼性が著しく低くなるため、加算係数αは0に設定される。
領域r2は、歪みの値の統計量εが一定以上の値を有している一方で相関係数cの統計量cが小さい領域である。この領域r2では、相関係数cの統計量cが小さいことから歪みが正しく算出されていないことが示され、例えば、計算の誤差により歪の値が大きくなっているような場合に相当する。よって、弾性フレームデータの信頼性が低いため、加算係数αが小さく設定される。
領域r3は、相関係数cの統計量cが大きく、歪みの値の統計量ε小さい領域である。これは、弾性フレームデータの生成に用いられた2つのフレームの間での被検体への印加圧力の差が小さい結果、伸展時波形r(t)及び圧縮時波形s(t)が高い相関性を有し、算出される歪みが小さいことを示している。このような場合には、上述のように式(4)及び図5に示される位相差の傾きが小さいことから算出される歪みに係るS/N比が小さくなるため、歪みに含まれる誤差が大きくなる。よって、弾性フレームデータの信
頼性が低くなるため、加算係数αが小さく設定される。
領域r4は、歪みの値の統計量εが一定以上の大きさを有し、相関係数cの統計量cが領域r2よりも大きくかつ所定の範囲内に収まっている領域である。この領域r4では、弾性フレームデータの生成に用いられた2つのフレームの間での被検体への印加圧力の差が適切な大きさである結果、適度な大きさの歪みが生じ、かつ歪みが正しく算出されている。従って、弾性フレームデータの信頼性が高いため、加算係数αが大きく設定される。
また、図6には示されていないが、加算係数αは、フレーム周波数τが高いほど小さな値とされる。
本実施形態では、歪みの値の統計量ε、相関係数cの統計量c及びフレーム周波数τの可能な組み合わせに対してそれぞれ加算係数αが予め定められ、制御部15のHDDにおいて加算係数テーブル15aとして記憶される。そして、弾性画像を生成する各フレームにおいて、統計量ε、統計量c及びフレーム周波数τに基づいて加算係数テーブル15aが参照されて、当該フレームにおける弾性フレームデータの信頼性に応じた適切な加算係数αが取得される。
続いて、超音波診断装置Uにより実行される弾性画像表示処理及び弾性画像生成処理について説明する。
図7は、弾性画像表示処理の制御部15による制御手順を示すフローチャートである。
この弾性画像表示処理は、超音波診断に係る計測表示処理において、ユーザーの操作入力部18への入力操作などにより弾性情報表示モードが選択された場合に実行される。
弾性画像表示処理が開始されると、制御部15は、送受信設定に基づいてスキャン動作、即ち超音波の一回の走査に係る送受信動作を行わせる(ステップS101:送受信ステップ)。ここでは、制御部15は、送信部12から超音波探触子2にパルス信号を出力させて、所定の中心周波数及びフレーム周波数で超音波探触子2により超音波の走査及び送信を行わせる。また、制御部15は、超音波探触子2により受信された反射波に係る受信信号を所定のサンプリング周波数で受信部13により取得させ、得られたフレームデータを記憶部17に記憶させる。
制御部15は、現在のフレームがスキャン開始から2n+1フレーム目であるか否かを判別する(ステップS102)。2n+1フレーム目であると判別された場合には(ステップS102で“YES”)、制御部15は、後述する弾性画像生成処理を実行して弾性画像を記憶部17に記憶させる(ステップS103)。また、2n+1フレーム目ではない(即ち、2nフレーム目又は1フレーム目である)と判別された場合には(ステップS102で“NO”)、制御部15は、取得されたフレームデータに基づいて画像処理部16によりBモード画像の画像データを生成させ、記憶部17に記憶させる(ステップS104)。なお、1フレーム目については、フレームデータの取得のみを行ってBモード画像の生成を行わないこととしても良い。
制御部15は、画像処理部16により直近の弾性画像及びBモード画像の合成画像データを生成させて、当該合成画像データに係る画像を出力表示部19に表示させる(ステップS105:表示ステップ)。
制御部15は、スキャン動作の中止を指示する入力操作が操作入力部18に対して行われているか否かを判別する(ステップS106)。当該入力操作が行われていないと判別された場合には(ステップS106で“NO”)、制御部15は、処理をステップS101に移行させる。当該入力操作が行われていると判別された場合には(ステップS106
で“YES”)、制御部15は、弾性画像表示処理を終了させる。
図8は、弾性画像生成処理について、処理制御部16aによる制御手順を示すフローチャートである。
弾性画像生成処理が開始されると、処理制御部16aは、隣り合う2つの奇数番目のフレームにおける受信信号のフレームデータを取得し、超音波探触子2の走査方向への位置合わせを行う(ステップS201)。処理制御部16aは、予め設定された位置同士での調節やパターンマッチングなどにより同一位置に当たる走査位置の組み合わせを決定する。
処理制御部16aは、上記2つのフレームデータと送信超音波の中心周波数の値を用いて、上述のアルゴリズムに基づき相関演算領域Rごとに歪みを算出して弾性フレームデータを生成する。また、処理制御部16aは、弾性フレームデータの歪みの値の統計量εを算出する(ステップS202:弾性フレームデータ生成ステップ)。歪みの算出においては、処理制御部16aは、2つのフレームデータに係る受信波形データのうち、1つ目の受信波形データが圧縮時波形である場合に歪みの値の符号を反転させる。
処理制御部16aは、ステップS202における弾性フレームデータの生成に用いられた2つのフレームに係る受信信号の相関係数cを上述のアルゴリズムに基づいて相関演算領域Rごとに算出する。また、処理制御部16aは、相関係数cの統計量cを算出する(ステップS203:相関情報生成ステップ)。
処理制御部16aは、現在のフレームがスキャン動作開始から5フレーム目以降(即ち奇数番目のフレームのうち3番目以降のフレーム)であるか否かを判別する(ステップS204)。5フレーム目以降のフレームであると判別された場合には(ステップS204で“YES”)、処理制御部16aは、弾性フレームデータの歪みの値の統計量ε、相関係数cの統計量c及びフレーム周波数τに基づいて加算係数テーブル15aを参照し、これらの値に対応する加算係数αを取得する(ステップS205:加算係数取得ステップ)。
処理制御部16aは、ステップS202で算出された現在のフレームの弾性フレームデータEと、弾性フレームデータEの直前に生成された弾性フレームデータEt−1とを、上述の式(5)に基づき加算係数αにより重み付けして加算し、平滑化された弾性フレームデータEsを生成する平滑化処理を行う(ステップS206:平滑化ステップ)。ステップS206の処理が終了すると、処理制御部16aは、処理をステップS207に移行させる。
また、ステップS204において、現在のフレームが5フレーム目より前、即ち3フレーム目であると判別された場合には(ステップS204で“NO”)、処理制御部16aは、処理をステップS207に移行させる。これは、3フレーム目においては、平滑化の対象となる直前の弾性フレームデータ(Et−1)が存在しないためである。
処理制御部16aは、平滑化された弾性フレームデータEsのダイナミックレンジに基づいて歪みの値のスケーリングを行う。また、処理制御部16aは、所定の表示設定に応じて、歪みのデータを歪みの大きさに応じた色データに変換する(ステップS207)。例えば、ダイナミックレンジにおいて最も大きい歪みを赤とし、最も小さい歪みを青とし、中間値の歪みを当該歪みの大きさに応じた赤と青の中間色とする。
処理制御部16aは、スケーリング及び色変換された歪みに係る二次元画像(弾性画像)のデータを出力して記憶部17に記憶させる(ステップS208)。
ステップS208の処理が終了すると、処理制御部16aは、弾性画像生成処理を終了させる。
図9は、平滑化前の弾性フレームデータに係る弾性画像、及び平滑化後の弾性フレームデータに係る弾性画像の例を示す図である。
図9における弾性画像Pa1〜Pa5は、連続する5つの奇数番目のフレームにおいてそれぞれ生成された平滑化前の弾性フレームデータに基づく弾性画像であり、弾性画像Pb1〜Pb5は、当該5つのフレームにおいて平滑化処理がなされた弾性フレームデータに基づく弾性画像である。また、図9の各弾性画像では、歪みの値が小さい(即ち、被検体の硬度が高い)ほど濃度が大きくなるような色変換がなされている。
図9の各弾性画像では、被検体のうち、周囲より相対的に硬度が高い2つの略円形の構造T(生体組織)を含む範囲が表示されている。しかしながら、平滑化前の弾性画像Pa1〜Pa5のうち、特に2〜4番目のフレームにおける弾性画像Pa2〜Pa4では、歪みが小さいことに起因してノイズが大きくなっており、この結果、1番目及び5番目のフレームにおける弾性画像Pa1,Pa5と比較して構造Tが不明瞭となっている。
これに対し、平滑化後の弾性画像Pb1〜Pb5では、いずれのフレームにおいても構造Tが明瞭に表示されている。これは、ノイズが大きい2〜4番目のフレームにおいて小さな加算係数αが選択されて平滑化が行われたことにより、当該各フレームに係る信頼性が低い弾性フレームデータの影響が抑制されたためである。このように、本実施形態によれば、各フレームにおける弾性フレームデータの信頼性が低い場合であっても、加算係数αに基づく平滑化を行うことにより適切な弾性画像を表示させることができる。
以上のように、本実施形態の超音波診断装置Uは、超音波を被検体に対して送信し、当該送信された超音波の反射波を受信する超音波探触子2と、超音波探触子2により超音波を送信させ、超音波探触子2により受信された超音波に係る受信信号を取得する送信部12、受信部13及び制御部15(送受信制御手段)と、画像処理部16の処理制御部16aとを備え、処理制御部16aは、第1加圧状態の被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、被検体の歪み(弾性情報)を示す弾性フレームデータを生成し(弾性フレームデータ生成手段)、第1の受信信号と第2の受信信号との相関の程度を示す相関係数cの統計量cを算出し(相関情報生成手段)、弾性情報に係る歪みの統計量ε及び相関係数cの統計量cに基づいて、弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数αを取得し(加算係数取得手段)、第1の弾性フレームデータ(E)と、第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータ(Et−1)とを第1の弾性フレームデータに対応する加算係数αに応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータ(Es)を生成し(平滑化処理手段)、制御部15は、平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を出力表示部19により表示させる(表示制御手段)。
このような構成によれば、超音波の受信信号に基づいて弾性情報の信頼性に応じた加算係数αを取得することができる。よって、加算係数αを定めるために被検体への印加圧力を検知する手段といった他の手段を設ける必要がないため、より簡易な構成で適切に弾性情報を平滑化することができる。
また、超音波診断装置Uは、予め歪みの統計量ε及び相関係数cの統計量cに対応付けてそれぞれ定められた複数の加算係数αを加算係数テーブル15aとして記憶するHDDを有する制御部15(記憶手段)を備え、処理制御部16aは、制御部15の加算係数テーブル15aから加算係数αを取得する(加算係数取得手段)。これにより、加算係数テーブル15aを参照することによって容易に適切な加算係数αを取得することができ
る。また、予め歪みの統計量ε及び相関係数cの統計量cの組み合わせに各々対応する加算係数αを求めておくことにより、弾性フレームデータの平滑化の処理を簡易化することができる。
また、処理制御部16aは、弾性フレームデータごとに相関係数cの統計量cを生成し(相関情報生成手段)、弾性フレームデータにおける歪みの値の統計量ε及び相関係数cの統計量cに基づいて弾性フレームデータごとに加算係数αを取得する(加算係数取得手段)。このような構成によれば、簡易な処理により統計量ε及び相関係数cの統計量cを算出して平滑化処理を行うことができる。
また、上記歪みの値の統計量εを、歪みの値の平均値又は中央値とすることにより、歪みの分布を適切に反映した統計量εに基づいて加算係数αを取得することができる。
また、処理制御部16aは、複数の相関係数cの所定の統計量cに基づいて加算係数αを取得する(加算係数取得手段)。このような構成によれば、相関係数cの分布に応じた適切な加算係数αを取得することができる。
また、送信部12は、超音波探触子2により超音波を所定の走査方向に走査させながら送信させ、処理制御部16aは、走査の頻度を示すフレーム周波数τが高いほど平滑化における第1の弾性フレームデータの重み付けが小さくなるような加算係数αを取得する(加算係数取得手段)。このような構成によれば、フレーム周波数τが高い場合に弾性画像のフレームごとの変化を抑えて弾性画像の表示を安定させることができる。
また、処理制御部16aは、平滑化された弾性フレームデータを、当該平滑化された弾性フレームデータに係る平滑化処理より後に行われる平滑化処理において上記第2の弾性フレームデータとして用いる(平滑化処理手段)。このように、現在のフレームに係る第1の弾性フレームデータと、当該第1の弾性フレームデータより前に平滑化された第2の弾性フレームデータとを加算して平滑化する処理を、継続的に生成される複数の弾性フレームデータに対して順次行うことによって、簡易な処理により、過去の多数の弾性フレームデータの情報を反映させつつ直近の信頼性の高い弾性フレームデータの重み付けを大きくした弾性フレームデータを生成することができる。
また、本実施形態に係る超音波診断装置Uの制御方法は、超音波探触子2により超音波を送信させ、超音波探触子2により受信された超音波に係る受信信号を取得する送受信ステップ、第1加圧状態の被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、被検体の歪み(弾性情報)を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成ステップ、第1の受信信号と第2の受信信号との相関の程度を示す相関係数cの統計量cを算出する相関情報生成ステップ、弾性情報に係る歪みの統計量ε及び相関係数cの統計量cに基づいて、弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数αを取得する加算係数取得ステップ、第1の弾性フレームデータ(E)と、第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータ(Et−1)とを第1の弾性フレームデータに対応する加算係数αに応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータ(Es)を生成する平滑化ステップ、平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を出力表示部19により表示させる表示ステップ、を含む。このような制御方法によれば、より簡易な構成で適切に弾性情報を平滑化することができる。
また、本実施形態に係るプログラムは、コンピューターとしての超音波診断装置Uを、超音波探触子2により被検体に対して超音波を送信させ、超音波探触子2により受信され
た超音波の反射波に係る受信信号を取得する送受信制御手段、第1加圧状態の被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、被検体の歪み(弾性情報)を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成手段、第1の受信信号と第2の受信信号との相関の程度を示す相関係数cの統計量cを算出する相関情報生成手段、弾性情報に係る歪みの統計量ε及び相関係数cの統計量cに基づいて、弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数αを取得する加算係数取得手段、第1の弾性フレームデータと、第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータとを第1の弾性フレームデータに対応する加算係数に応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータを生成する平滑化処理手段、平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を出力表示部19により表示させる表示制御手段、として機能させる。このようなプログラムによれば、より簡易な構成の超音波診断装置Uにより適切に弾性情報を平滑化することができる。
(変形例1)
続いて、上記実施形態の変形例1について説明する。
本変形例は、音響線ごとに加算係数αを設定して平滑化を行う点で上記実施形態と異なる。以下では、上記実施形態との相違点について説明する。
超音波の走査のフレーム周波数や、被検体への印加圧力の時間変化率によっては、一のフレーム期間内において、直近のフレームとの間での被検体への印加圧力の差が変動する場合がある。
図10は、上記印加圧力の差の変動が弾性フレームデータに与える影響を説明する図である。
図10の上部には、一のフレーム期間における直近のフレームとの間での被検体への印加圧力の差の時間変化が示されている。図10では、印加圧力の差が周期的に変化している。また、圧力が印加される被検体は、硬度が均一であるものとする。
図10の下部には、各フレーム期間において生成される弾性フレームデータが示されている。弾性フレームデータは、超音波探触子2の同一の位置で(即ち、同一の振動子21により)受信された受信信号に係る音響線に各々対応する音響線対応領域a1,a2,a3,…からなる。本変形例では、被検体への印加圧力の差がフレーム期間内で変化しているため、各音響線が受信されたときの印加圧力の差が互いに異なっている。これに起因して、被検体の硬度が均一であるにも関わらず、算出された歪みの値が音響線ごと(即ち音響線対応領域ごとに)に異なることとなる。図10の弾性フレームデータでは、色が濃い部分ほど算出された歪みの値が小さいことを示す。図10から、印加圧力の差が0であるときに算出される歪みの値が最も小さくなり、印加圧力の差が大きくなるほど算出される歪みの値が大きくなることがわかる。
このように、印加圧力の差がフレーム期間内で変動する場合には、弾性フレームデータにおいて被検体の硬度分布とは無関係な歪み分布を示すアーチファクトが発生する。従って、一の弾性フレームデータ内において、信頼性が高い音響線対応領域と、信頼性が低い音響線対応領域とが混在することとなる。
そこで、本変形例では、音響線対応領域ごとに歪みの値の統計量ε及び相関係数cの統計量cが算出され、当該統計量ε、統計量c及びフレーム周波数τに基づいて音響線対応領域ごとに加算係数αが取得される。そして、弾性フレームデータの平滑化処理では、この加算係数αに基づいて音響線対応領域ごとに弾性フレームデータが加算される。
本変形例では、上記実施形態に係る図8のフローチャートにおけるステップS202の処理が、音響線対応領域ごとに歪みの値の統計量εを算出する処理に変更される。また、ステップS203の処理が、音響線対応領域ごとに相関係数cの統計量cを算出する処理に変更される。また、ステップS205の処理が、当該統計量ε、統計量c及びフレーム周波数τに基づいて音響線対応領域ごとに加算係数αを取得する処理に変更される。また、ステップS206の処理が、当該加算係数αを用いて音響線対応領域ごとに弾性フレームデータを加算する処理に変更される。
以上のように、本変形例に係る超音波診断装置Uでは、処理制御部16aは、超音波探触子2の同一の位置で受信された受信信号に係る音響線ごとに相関係数cの統計量cを算出し(相関情報生成手段)、弾性フレームデータのうち音響線に対応する音響線対応領域における歪みの値の統計量ε及び相関係数cの統計量cに基づいて、音響線対応領域ごとに加算係数αを取得し(加算係数取得手段)、第1の弾性フレームデータと第2の弾性フレームデータとを、音響線対応領域ごとに加算係数αに応じて重み付けして加算する(平滑化処理手段)。このような構成によれば、フレーム期間内における被検体への印加圧力の差の変動に起因するアーチファクトの発生を抑制することができる。この結果、より信頼性の高い弾性画像を表示させることができ、また、アーチファクトが抑制された高画質の弾性画像を表示させることができる。
(変形例2)
続いて、上記実施形態の変形例2について説明する。
本変形例は、弾性フレームデータにおける所定の大きさの局所領域ごとに加算係数αを設定して平滑化を行う点で上記実施形態と異なる。以下では、上記実施形態との相違点について説明する。
被検体の硬度が均一でない場合には、受信信号から算出される歪みの値は、硬度が小さい部位ほど大きくなる。歪みが大きい部位は、印加圧力が変動した場合における歪みの値の変動量が大きくなるため、歪みが小さい部位よりも弾性画像の画質や視認性を変動させる要因となりやすい。従って、硬度が小さい部位、即ち歪みが大きい部位に係る加算係数を選択的に小さくして平滑化を行うことにより、弾性フレームデータにおける当該部位のフレームごとの変動を抑えて、弾性画像の画質や視認性を安定させることができる。
上記のような平滑化を行うため、本変形例では、弾性フレームデータの局所領域ごとに歪みの値の統計量ε及び相関係数cの統計量cが算出され、当該統計量ε、統計量c及びフレーム周波数τに基づいて局所領域ごとに加算係数αが取得される。ここで、加算係数αは、歪みが大きい局所領域ほど加算係数αが大きくなるように選択される。そして、弾性フレームデータの平滑化処理では、この加算係数αに基づいて局所領域ごとに弾性フレームデータが加算される。
局所領域の大きさは、特には限られないが、局所領域を小さくするほど被検体の硬度分布により的確に対応した平滑化処理を行うことができる。よって、局所領域の大きさを弾性フレームデータの1画素とすることが最も望ましい。局所領域が1画素である場合には、加算係数αの算定には、歪みの値の統計量εに代えて一の相関演算領域Rに対応する一の画像の歪みの値そのものが用いられ、また、相関係数cの統計量cに代えて当該画素における相関係数cそのものが用いられる。この場合には、当該相関係数cが相関情報に対応する。
本変形例では、上記実施形態に係る図8のフローチャートにおけるステップS202の処理が、局所領域ごとに歪みの値の統計量εを算出する処理に変更される。また、ステップS203の処理が、局所領域ごとに相関係数cの統計量cを算出する処理に変更される。また、ステップS205の処理が、当該統計量ε、統計量c及びフレーム周波数τに基づいて局所領域ごとに加算係数αを取得する処理に変更される。また、ステップ
S206の処理が、当該加算係数αを用いて局所領域ごとに弾性フレームデータを加算する処理に変更される。
以上のように、本変形例に係る超音波診断装置Uでは、処理制御部16aは、弾性フレームデータのうち所定の大きさの局所領域ごとに相関係数cの統計量cを算出し(相関情報生成手段)、弾性フレームデータの局所領域における歪みの値の統計量ε及び相関係数cの統計量cに基づいて、局所領域ごとに加算係数αを取得し(加算係数取得手段)、第1の弾性フレームデータと第2の弾性フレームデータとを、局所領域ごとに加算係数αに応じて重み付けして加算する(平滑化処理手段)。このような構成によれば、弾性フレームデータの局所領域ごとに適切な加算係数が設定されて平滑化が行われるため、フレーム間の弾性画像における局所領域の変化が円滑になり、弾性画像をより安定させることができる。この結果、出力表示部19における弾性画像の表示をより視認しやすくすることができる。
また、処理制御部16aは、局所領域における歪みの値の統計量εにより示される被検体の硬度が高いほど大きな加算係数αを取得する(加算係数取得手段)。これにより、被検体の硬度が不均一な場合に、弾性フレームデータのうち相対的に硬度が小さい部位に対応する領域(歪みが大きい領域)のフレームごとの変動を抑えて、弾性画像の画質や視認性を安定させることができる。
(変形例3)
続いて、上記実施形態の変形例3について説明する。本変形例は、上記の変形例1又は変形例2と組み合わされても良い。
本変形例は、現在のフレームの弾性フレームデータの信頼性に加えて、当該弾性フレームデータの直前に生成された弾性フレームデータの信頼性を加味して加算係数αを設定する点で上記実施形態と異なる。以下では、上記実施形態との相違点について説明する。
上記実施形態では、現在のフレームに係る弾性フレームデータの信頼性を示す加算係数αに基づいて平滑化を行うが、当該弾性フレームデータの信頼性と、加算の対象となる直前の弾性フレームデータ(平滑化処理前の弾性フレームデータ)の信頼性との相対的な関係を加味して加算係数αを定めることによって、より適切な平滑化を行うことができる。例えば、直前の弾性フレームデータの信頼性が小さいほど、当該直前の弾性フレームデータに対する現在のフレームの弾性フレームデータの信頼性が相対的に大きくなるため、加算係数αを大きくすることが適切となる。
そこで、本変形例では、関数f(ε,c,τ)によって定められた現在のフレームの弾性フレームデータに係る加算係数を加算係数α、1つ前のフレームにおける平滑化処理に用いられた加算係数を加算係数αt−1とした場合に、以下の式(7)により最終的な加算係数αを決定する。
α=α/(α+αt−1) …(7)
なお、上記に代えて、直前の弾性フレームデータに係る歪みの値の統計量εt−1及び相関係数cの統計量ct−1を変数に加えた関数gを用いて、α=g(ε,c,εt−1,ct−1,τ)により加算係数αを決定しても良い。
以上、本発明の実施形態及び変形例を説明したが、本発明は、上記実施形態及び各変形例に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施形態及び各変形例では、現在の弾性フレームデータに係る歪みの統計量ε及び相関係数cの統計量cの双方を用いて加算係数αを定める例を挙げて説明したが、これに限定する趣旨ではない。たとえば、現在の弾性フレームデータに係る歪みの統計量ε及び相関係数cの統計量cのうち何れか一方とフレーム周波数τとに基づい
て加算係数αを取得する態様であっても良く、また、統計量ε及び統計量cのうち何れか一方のみに基づいて加算係数αを取得する態様であっても良い。
また、上記実施形態及び各変形例では、相関係数cを伸展時波形r(t)及び圧縮時波形s(t)から算出する例を用いて説明したが、これに限られない。例えば2つのフレーム間でのBモード画像の画素データの比較、又は算出された歪みの値(弾性情報)の比較から相関係数cを算出しても良い。
また、上記実施形態及び各変形例では、制御部15のHDDに加算係数テーブル15aを記憶させ、当該加算係数テーブル15aを参照して演算パラメーターを取得する例を挙げて説明したが、これに代えて、予め定められた関数f(又は関数g)に基づいて制御部15(又は処理制御部16a)により加算係数αを算出しても良い。
また、超音波診断装置Uの外部の記憶装置に加算係数テーブル15aを記憶し、図示略の通信部を介して当該記憶装置から加算係数αを取得しても良い。
また、上記実施形態及び各変形例では、数式(4)により位相差の一次関数の傾きから歪みを算出する例を用いて説明したが、歪みは、他の方式により算出しても良い。例えば、超音波の走査方向及び深さ方向についての二次元の相関演算領域Rを設定し、圧縮前のフレームデータにおける各相関演算領域Rが、圧縮後のフレームデータの所定の探索領域のうち何れの位置に変位しているかを特定して当該変位から歪みを算出する方法を用いても良い。
また、上記実施形態及び各変形例では、歪みの二次元分布を示す弾性画像を例に挙げて説明したが、弾性画像は、被検体に対する加圧に応じた被検体の歪みに係る他の画像、例えば弾性率の分布や各部の変位の分布を示す画像であっても良い。即ち、弾性画像により示される弾性情報は、歪みの他、弾性率や変位であっても良い。
また、上記実施形態及び各変形例では、弾性情報を弾性画像として出力表示部19に表示させる例を用いて説明したが、弾性情報の表示の態様は、このような弾性画像に限られない。例えば、弾性情報は、歪み分布のヒストグラム、標準偏差、及び代表値(平均値や中央値)といった統計情報を示すグラフやテキストとして出力表示部19に表示されても良い。
また、上記実施形態及び各変形例では、奇数番目のフレームの受信信号に基づいて弾性画像を生成し、偶数番目のフレームの受信信号に基づいてBモード画像を生成する例を用いて説明したが、これに代えて、各フレームの受信信号を、弾性画像の生成及びBモード画像の生成の双方に用いても良い。
また、上記実施形態及び各変形例では、出力表示部19の表示画面に限られず、外部機器や外部ディスプレイであっても良い。また、印刷出力に直接出力可能としても良いし、画像データとしてではなく、数値データを外部機器に出力可能としても良い。
また、上記実施形態及び各変形例の画像処理部16は、超音波探触子2や超音波診断装置本体1の他の部分とは独立に設けられても良い。即ち、専用の信号処理装置であっても良い。また、本発明の信号処理は、通常のソフトウェア処理で実現可能であるので、通常のPCなどのコンピューターにソフトウェアをインストールし、当該コンピューターの制御部(CPU)が入力された波形データを用いて実行しても良い。
また、上記実施形態及び各実施形態では、医療機器として生体組織の歪みを求める場合を例に挙げて説明したが、歪みの算出対象としては、生体組織に限られない。内部の対象
物に対して適切に圧力が加えられるものであれば、本発明は、建築構造物や小型の構造を有する各種製品などに適宜利用可能である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
1 超音波診断装置本体
2 超音波探触子
12 送信部(送受信制御手段)
13 受信部(送受信制御手段)
14 送受信切替部
15 制御部(表示制御手段、記憶手段)
15a 加算係数テーブル
16 画像処理部
16a 処理制御部(弾性フレームデータ生成手段、相関情報生成手段、加算係数取得手段、平滑化処理手段)
17 記憶部
18 操作入力部
19 出力表示部(表示手段)
21 振動子
210 振動子配列
22 ケーブル
a1,a2,a3 音響線対応領域
相関演算領域
S 被検体
T 構造
U 超音波診断装置

Claims (21)

  1. 超音波を被検体に対して送信し、当該送信された超音波の反射波を受信する超音波探触子と、
    前記超音波探触子により超音波を送信させ、前記超音波探触子により受信された超音波に係る受信信号を取得する送受信制御手段と、
    第1加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、前記被検体の歪みに係る弾性情報を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成手段と、
    前記第1の受信信号と前記第2の受信信号との相関の程度を示す相関情報を生成する相関情報生成手段と、
    前記弾性情報及び前記相関情報に基づいて、前記弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数を取得する加算係数取得手段と、
    第1の弾性フレームデータと、前記第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータとを前記第1の弾性フレームデータに対応する前記加算係数に応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータを生成する平滑化処理手段と、
    前記平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を表示手段により表示させる表示制御手段と、
    を備えることを特徴とする超音波診断装置。
  2. 超音波を被検体に対して送信し、当該送信された超音波の反射波を受信する超音波探触子と、
    前記超音波探触子により超音波を送信させ、前記超音波探触子により受信された超音波に係る受信信号を取得する送受信制御手段と、
    第1加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、前記被検体の歪みに係る弾性情報を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成手段と、
    前記第1の受信信号と前記第2の受信信号との相関の程度を示す相関情報を生成する相関情報生成手段と、
    前記弾性情報及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数を取得する加算係数取得手段と、
    第1の弾性フレームデータと、前記第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータとを前記第1の弾性フレームデータに対応する前記加算係数に応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータを生成する平滑化処理手段と、
    前記平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を表示手段により表示させる表示制御手段と、
    を備え、
    前記相関情報生成手段は、前記弾性フレームデータのうち所定の大きさの局所領域ごとに前記相関情報を生成し、
    前記加算係数取得手段は、前記弾性フレームデータの前記局所領域における前記弾性情報の所定の統計量、及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記局所領域ごとに前記加算係数を取得し、
    前記平滑化処理手段は、前記第1の弾性フレームデータと前記第2の弾性フレームデータとを、前記局所領域ごとに前記加算係数に応じて重み付けして加算し、
    前記加算係数取得手段は、前記局所領域における前記弾性情報の前記所定の統計量により示される前記被検体の硬度が高いほど大きな前記加算係数を取得する
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  3. 超音波を被検体に対して送信し、当該送信された超音波の反射波を受信する超音波探触子と、
    前記超音波探触子により超音波を送信させ、前記超音波探触子により受信された超音波に係る受信信号を取得する送受信制御手段と、
    第1加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、前記被検体の歪みに係る弾性情報を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成手段と、
    前記第1の受信信号と前記第2の受信信号との相関の程度を示す相関情報を生成する相関情報生成手段と、
    生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数を取得する加算係数取得手段と、
    第1の弾性フレームデータと、前記第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータとを前記第1の弾性フレームデータに対応する前記加算係数に応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータを生成する平滑化処理手段と、
    前記平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を表示手段により表示させる表示制御手段と、
    を備え、
    前記相関情報生成手段は、前記弾性フレームデータごとに前記相関情報を生成し、
    前記加算係数取得手段は、前記弾性フレームデータにおける前記弾性情報の所定の統計量に基づいて前記弾性フレームデータごとに前記加算係数を取得する
    とを特徴とする超音波診断装置。
  4. 超音波を被検体に対して送信し、当該送信された超音波の反射波を受信する超音波探触子と、
    前記超音波探触子により超音波を送信させ、前記超音波探触子により受信された超音波に係る受信信号を取得する送受信制御手段と、
    第1加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、前記被検体の歪みに係る弾性情報を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成手段と、
    前記第1の受信信号と前記第2の受信信号との相関の程度を示す相関情報を生成する相関情報生成手段と、
    前記弾性情報及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数を取得する加算係数取得手段と、
    第1の弾性フレームデータと、前記第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータとを前記第1の弾性フレームデータに対応する前記加算係数に応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータを生成する平滑化処理手段と、
    前記平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を表示手段により表示させる表示制御手段と、
    を備え、
    前記送受信制御手段は、前記超音波探触子により超音波を所定の走査方向に走査させながら送信させ、
    前記加算係数取得手段は、前記走査の頻度を示すフレーム周波数が高いほど前記平滑化における前記第1の弾性フレームデータの重み付けが小さくなるような前記加算係数を取得する
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  5. 前記相関情報生成手段は、前記弾性フレームデータごとに前記相関情報を生成し、
    前記加算係数取得手段は、前記弾性フレームデータにおける前記弾性情報の所定の統計量、及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて前記弾性フレームデータごとに前記加算係数を取得する
    ことを特徴とする請求項1又は4に記載の超音波診断装置。
  6. 前記相関情報生成手段は、前記超音波探触子の同一の位置で受信された前記受信信号に係る音響線ごとに前記相関情報を生成し、
    前記加算係数取得手段は、前記弾性フレームデータのうち前記音響線に対応する音響線対応領域における前記弾性情報の所定の統計量、及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記音響線対応領域ごとに前記加算係数を取得し、
    前記平滑化処理手段は、前記第1の弾性フレームデータと前記第2の弾性フレームデータとを、前記音響線対応領域ごとに前記加算係数に応じて重み付けして加算する
    ことを特徴とする請求項1又は4に記載の超音波診断装置。
  7. 前記相関情報生成手段は、前記弾性フレームデータのうち所定の大きさの局所領域ごとに前記相関情報を生成し、
    前記加算係数取得手段は、前記弾性フレームデータの前記局所領域における前記弾性情報の所定の統計量、及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記局所領域ごとに前記加算係数を取得し、
    前記平滑化処理手段は、前記第1の弾性フレームデータと前記第2の弾性フレームデータとを、前記局所領域ごとに前記加算係数に応じて重み付けして加算する
    ことを特徴とする請求項1又は4に記載の超音波診断装置。
  8. 前記加算係数取得手段は、前記局所領域における前記弾性情報の前記所定の統計量により示される前記被検体の硬度が高いほど大きな前記加算係数を取得することを特徴とする請求項2又は7に記載の超音波診断装置。
  9. 前記弾性情報の所定の統計量は、当該弾性情報の平均値又は中央値であることを特徴とする請求項2、3、5〜8の何れか一項に記載の超音波診断装置。
  10. 予め前記弾性情報及び前記相関情報の少なくとも一方に対応付けてそれぞれ定められた複数の前記加算係数を記憶する記憶手段を備え、
    前記加算係数取得手段は、前記記憶手段から前記加算係数を取得する
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
  11. 前記加算係数取得手段は、前記相関情報生成手段により生成された複数の前記相関情報の所定の統計量に基づいて前記加算係数を取得することを特徴とする請求項1〜10の何れか一項に記載の超音波診断装置。
  12. 前記送受信制御手段は、前記超音波探触子により超音波を所定の走査方向に走査させながら送信させ、
    前記加算係数取得手段は、前記走査の頻度を示すフレーム周波数が高いほど前記平滑化における前記第1の弾性フレームデータの重み付けが小さくなるような前記加算係数を取得する
    ことを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載の超音波診断装置。
  13. 前記平滑化処理手段は、前記平滑化された弾性フレームデータを、当該平滑化された弾性フレームデータに係る平滑化処理より後に行われる平滑化処理において前記第2の弾性フレームデータとして用いることを特徴とする請求項1〜12の何れか一項に記載の超音波診断装置。
  14. 超音波を被検体に対して送信し、当該送信された超音波の反射波を受信する超音波探触子を備える超音波診断装置の制御方法であって、
    前記超音波探触子により超音波を送信させ、前記超音波探触子により受信された超音波に係る受信信号を取得する送受信ステップ、
    第1加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、前記被検体の歪みに係る弾性情報を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成ステップ、
    前記第1の受信信号と前記第2の受信信号との相関の程度を示す相関情報を生成する相関情報生成ステップ、
    前記弾性情報及び前記相関情報に基づいて、前記弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数を取得する加算係数取得ステップ、
    第1の弾性フレームデータと、前記第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータとを前記第1の弾性フレームデータに対応する前記加算係数に応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータを生成する平滑化ステップ、
    前記平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を表示手段により表示させる表示ステップ、
    を含むことを特徴とする超音波診断装置の制御方法。
  15. 超音波を被検体に対して送信し、当該送信された超音波の反射波を受信する超音波探触子を備える超音波診断装置の制御方法であって、
    前記超音波探触子により超音波を送信させ、前記超音波探触子により受信された超音波に係る受信信号を取得する送受信ステップ、
    第1加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、前記被検体の歪みに係る弾性情報を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成ステップ、
    前記第1の受信信号と前記第2の受信信号との相関の程度を示す相関情報を生成する相関情報生成ステップ、
    前記弾性情報及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数を取得する加算係数取得ステップ、
    第1の弾性フレームデータと、前記第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータとを前記第1の弾性フレームデータに対応する前記加算係数に応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータを生成する平滑化ステップ、
    前記平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を表示手段により表示させる表示ステップ、
    を含み、
    前記相関情報生成ステップでは、前記弾性フレームデータのうち所定の大きさの局所領域ごとに前記相関情報を生成し、
    前記加算係数取得ステップでは、前記弾性フレームデータの前記局所領域における前記弾性情報の所定の統計量、及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記局所領域ごとに前記加算係数を取得し、
    前記平滑化ステップでは、前記第1の弾性フレームデータと前記第2の弾性フレームデータとを、前記局所領域ごとに前記加算係数に応じて重み付けして加算し、
    前記加算係数取得ステップでは、前記局所領域における前記弾性情報の前記所定の統計量により示される前記被検体の硬度が高いほど大きな前記加算係数を取得する
    ことを特徴とする超音波診断装置の制御方法。
  16. 超音波を被検体に対して送信し、当該送信された超音波の反射波を受信する超音波探触子を備える超音波診断装置の制御方法であって、
    前記超音波探触子により超音波を送信させ、前記超音波探触子により受信された超音波に係る受信信号を取得する送受信ステップ、
    第1加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、前記被検体の歪みに係る弾性情報を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成ステップ、
    前記第1の受信信号と前記第2の受信信号との相関の程度を示す相関情報を生成する相関情報生成ステップ、
    前記弾性情報及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数を取得する加算係数取得ステップ、
    第1の弾性フレームデータと、前記第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータとを前記第1の弾性フレームデータに対応する前記加算係数に応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータを生成する平滑化ステップ、
    前記平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を表示手段により表示させる表示ステップ、
    を含み、
    前記相関情報生成ステップでは、前記弾性フレームデータごとに前記相関情報を生成し、
    前記加算係数取得ステップでは、前記弾性フレームデータにおける前記弾性情報の所定の統計量に基づいて前記弾性フレームデータごとに前記加算係数を取得する
    とを特徴とする超音波診断装置の制御方法。
  17. 超音波を被検体に対して送信し、当該送信された超音波の反射波を受信する超音波探触子を備える超音波診断装置の制御方法であって、
    前記超音波探触子により超音波を送信させ、前記超音波探触子により受信された超音波に係る受信信号を取得する送受信ステップ、
    第1加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、前記被検体の歪みに係る弾性情報を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成ステップ、
    前記第1の受信信号と前記第2の受信信号との相関の程度を示す相関情報を生成する相関情報生成ステップ、
    前記弾性情報及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数を取得する加算係数取得ステップ、
    第1の弾性フレームデータと、前記第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータとを前記第1の弾性フレームデータに対応する前記加算係数に応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータを生成する平滑化ステップ、
    前記平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を表示手段により表示させる表示ステップ、
    を含み、
    前記送受信ステップでは、前記超音波探触子により超音波を所定の走査方向に走査させながら送信させ、
    前記加算係数取得ステップでは、前記走査の頻度を示すフレーム周波数が高いほど前記平滑化における前記第1の弾性フレームデータの重み付けが小さくなるような前記加算係数を取得する
    ことを特徴とする超音波診断装置の制御方法。
  18. コンピューターを、
    超音波探触子により被検体に対して超音波を送信させ、前記超音波探触子により受信された前記超音波の反射波に係る受信信号を取得する送受信制御手段、
    第1加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、前記被検体の歪みに係る弾性情報を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成手段、
    前記第1の受信信号と前記第2の受信信号との相関の程度を示す相関情報を生成する相関情報生成手段、
    前記弾性情報及び前記相関情報に基づいて、前記弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数を取得する加算係数取得手段、
    第1の弾性フレームデータと、前記第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータとを前記第1の弾性フレームデータに対応する前記加算係数に応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータを生成する平滑化処理手段、
    前記平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を表示手段により表示させる表示制御手段、
    として機能させることを特徴とするプログラム。
  19. コンピューターを、
    超音波探触子により被検体に対して超音波を送信させ、前記超音波探触子により受信された前記超音波の反射波に係る受信信号を取得する送受信制御手段、
    第1加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、前記被検体の歪みに係る弾性情報を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成手段、
    前記第1の受信信号と前記第2の受信信号との相関の程度を示す相関情報を生成する相関情報生成手段、
    前記弾性情報及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数を取得する加算係数取得手段、
    第1の弾性フレームデータと、前記第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータとを前記第1の弾性フレームデータに対応する前記加算係数に応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータを生成する平滑化処理手段、
    前記平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を表示手段により表示させる表示制御手段、
    として機能させ、
    前記相関情報生成手段は、前記弾性フレームデータのうち所定の大きさの局所領域ごとに前記相関情報を生成し、
    前記加算係数取得手段は、前記弾性フレームデータの前記局所領域における前記弾性情報の所定の統計量、及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記局所領域ごとに前記加算係数を取得し、
    前記平滑化処理手段は、前記第1の弾性フレームデータと前記第2の弾性フレームデータとを、前記局所領域ごとに前記加算係数に応じて重み付けして加算し、
    前記加算係数取得手段は、前記局所領域における前記弾性情報の前記所定の統計量により示される前記被検体の硬度が高いほど大きな前記加算係数を取得する
    ことを特徴とするプログラム。
  20. コンピューターを、
    超音波探触子により被検体に対して超音波を送信させ、前記超音波探触子により受信された前記超音波の反射波に係る受信信号を取得する送受信制御手段、
    第1加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、前記被検体の歪みに係る弾性情報を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成手段、
    前記第1の受信信号と前記第2の受信信号との相関の程度を示す相関情報を生成する相関情報生成手段、
    前記弾性情報及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数を取得する加算係数取得手段、
    第1の弾性フレームデータと、前記第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータとを前記第1の弾性フレームデータに対応する前記加算係数に応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータを生成する平滑化処理手段、
    前記平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を表示手段により表示させる表示制御手段、
    として機能させ、
    前記相関情報生成手段は、前記弾性フレームデータごとに前記相関情報を生成し、
    前記加算係数取得手段は、前記弾性フレームデータにおける前記弾性情報の所定の統計量に基づいて前記弾性フレームデータごとに前記加算係数を取得する
    とを特徴とするプログラム。
  21. コンピューターを、
    超音波探触子により被検体に対して超音波を送信させ、前記超音波探触子により受信された前記超音波の反射波に係る受信信号を取得する送受信制御手段、
    第1加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第1の受信信号と、第2加圧状態の前記被検体により反射された超音波に係る第2の受信信号とを用いて、前記被検体の歪みに係る弾性情報を示す弾性フレームデータを生成する弾性フレームデータ生成手段、
    前記第1の受信信号と前記第2の受信信号との相関の程度を示す相関情報を生成する相関情報生成手段、
    前記弾性情報及び前記相関情報の少なくとも一方に基づいて、前記弾性情報の信頼性の程度を示し異なる時刻に生成された2つの弾性フレームデータの平滑化処理に用いられる加算係数を取得する加算係数取得手段、
    第1の弾性フレームデータと、前記第1の弾性フレームデータとは異なる時刻に生成された第2の弾性フレームデータとを前記第1の弾性フレームデータに対応する前記加算係数に応じて重み付けして加算することにより、平滑化された弾性フレームデータを生成する平滑化処理手段、
    前記平滑化された弾性フレームデータにより示される平滑化弾性情報を表示手段により表示させる表示制御手段、
    として機能させ、
    前記送受信制御手段は、前記超音波探触子により超音波を所定の走査方向に走査させながら送信させ、
    前記加算係数取得手段は、前記走査の頻度を示すフレーム周波数が高いほど前記平滑化における前記第1の弾性フレームデータの重み付けが小さくなるような前記加算係数を取得する
    ことを特徴とするプログラム。
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