JP6722549B2 - 蓄冷機能付きエバポレータ - Google Patents

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Description

この発明は蓄冷機能付きエバポレータに関する。
この明細書および特許請求の範囲において、図1〜図3に矢印Xで示す通風方向の下流側から見た上下、左右(図1の上下、左右)を上下、左右というものとする。
たとえば、環境保護や自動車の燃費向上などを目的として、信号待ちなどの停車時にエンジンを自動的に停止させる自動車が提案されている。
しかしながら、通常のカーエアコンにおいては、エンジンを停止させると、エンジンを駆動源とする圧縮機が停止するので、エバポレータに冷媒(冷熱を輸送する媒体)が供給されなくなり、冷房能力が急激に低下するという問題がある。
そこで、このような問題を解決するために、エバポレータに蓄冷機能を付与し、エンジンが停止して圧縮機が停止した際に、エバポレータに蓄えられた冷熱を放冷して車室内を冷却することが考えられている。
この種の蓄冷機能付きエバポレータとして、本出願人は、先に、長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた複数の扁平状冷媒流通管、中空状の蓄冷材封入部が設けられるとともに蓄冷材封入部内に蓄冷材が封入された蓄冷材容器およびフィンを有する熱交換コア部を備えており、熱交換コア部において、通風方向に間隔をおいて配置された2つの冷媒流通管からなる管組が左右方向に間隔をおいて複数配置されることにより、左右方向に隣り合う冷媒流通管からなる管組どうしの間に間隙が形成され、蓄冷材容器が、長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた扁平状であるとともに、前記全間隙のうちの一部でかつ複数の第1間隙に冷媒流通管に接するように配置され、フィンが、前記全間隙の残りの複数の第2間隙に冷媒流通管に接するように配置され、蓄冷材容器の蓄冷材封入部の下端縁が通風方向の全体に水平となっており、蓄冷材容器の蓄冷材封入部における熱交換コア部の通風方向の範囲内に位置する部分の左右両側壁外面に、上下方向に一定の流路長さを有するとともに上下両端が開口し、かつ凝縮水を上方から下方に流して下端開口から排水する複数の凝縮水排水溝が通風方向に間隔をおいて形成され、全凝縮水排水溝のうち少なくともいずれか1つの凝縮水排水溝の下端が、蓄冷材容器の蓄冷材封入部の下端縁に開口している蓄冷機能付きエバポレータを提案した(特許文献1参照)。
特許文献1記載の蓄冷機能付きエバポレータによれば、圧縮機が作動している通常の冷房時には、冷媒流通管内を流れる冷媒の有する冷熱が、蓄冷材容器における冷媒流通管に接している部分を介して蓄冷材容器の蓄冷材封入部内の蓄冷材に伝わって蓄冷材に蓄えられ、圧縮機が停止した際には、蓄冷材に蓄えられた冷熱が、蓄冷材容器における冷媒流通管に接している部分および冷媒流通管を介して通風間隙に配置されたフィンに伝えられ、フィンから当該通風間隙を流れる空気に放冷されるようになっており、エンジンが停止して圧縮機が停止した際に、エバポレータに蓄えられた冷熱を利用して車室内を冷却することが可能になり、エンジンが停止した際の冷房能力の急激な低下が抑制されている。
また、圧縮機の作動時には、蓄冷材容器外面に発生した凝縮水が凍結するおそれがあるので、当該凝縮水を排水する必要がある。特許文献1記載の蓄冷機能付きエバポレータによれば、蓄冷材容器の外表面に発生した凝縮水が凝縮水排水溝内に溜まるとともに凝縮水排水溝内を流下して蓄冷材封入部の下端縁に移行し、ここから下方に落下して排水されるようになっており、蓄冷材容器の外面に発生した凝縮水をスムーズに排水することができる。
しかしながら、発生した凝縮水の量によっては、凝縮水排水溝内を流下して蓄冷材封入部の水平な下端縁に移行した凝縮水が、表面張力と重力とのバランスによって当該下端縁に留まり、下方に落下しにくくなって凝縮水の排水をスムーズに行えない場合がある。
特開2014−126307号公報
この発明は、上記実情に鑑み、蓄冷材容器の外面に発生した凝縮水を一層スムーズに排水しうる蓄冷機能付きエバポレータを提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた複数の扁平状冷媒流通管、中空状の蓄冷材封入部が設けられるとともに前記蓄冷材封入部内に蓄冷材が封入された蓄冷材容器およびフィンを有する熱交換コア部を備えており、前記熱交換コア部において、前記冷媒流通管が左右方向に間隔をおいて複数配置されることにより、左右方向に隣り合う前記冷媒流通管どうしの間に間隙が形成され、前記蓄冷材容器が、長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた扁平状であるとともに、前記間隙のすべてのうちの一部でかつ複数の第1間隙に前記冷媒流通管に接するように配置され、前記フィンが、前記間隙のすべてのうちの残りでかつ複数の第2間隙に前記冷媒流通管に接するように配置され、前記蓄冷材容器が、一定幅を有する周縁の帯状部どうしが互いに接合された2枚の金属製容器構成板からなり、前記2枚の容器構成板における互いに接合された前記帯状部を除いた部分が外方に膨出させられることにより前記蓄冷材封入部が設けられ、前記蓄冷材封入部の厚み方向の中間部に前記容器構成板の前記帯状部からなる接合部が位置しており、前記蓄冷材封入部が、前記接合部よりも左右両方向に張り出した下端縁を有し、前記蓄冷材容器の前記蓄冷材封入部における前記熱交換コア部の通風方向の範囲内に位置する部分の左右両側壁のうち少なくともいずれか一方の側壁外面に、上下方向に一定の流路長さを有するとともに上下両端が開口し、かつ凝縮水を上方から下方に流して下端開口から排水する複数の凝縮水排水溝が通風方向に間隔をおいて形成され、前記複数の凝縮水排水溝のうちの少なくともいずれか1つの凝縮水排水溝の下端が、前記蓄冷材容器の前記蓄冷材封入部の下端縁に開口している蓄冷機能付きエバポレータであって、
前記蓄冷材容器の前記蓄冷材封入部の前記下端縁に、風下側から風上側に向かって上方または下方に傾斜した傾斜部が少なくとも1つ設けられており、当該傾斜部に少なくともいずれか1つの前記凝縮水排水溝の下端が開口し、前記蓄冷材封入部の前記下端縁の前記傾斜部の下方に、前記両容器構成板の互いに接合された前記帯状部からなりかつ前記蓄冷材封入部の前記傾斜部と同方向に傾斜した傾斜接合部が設けられている蓄冷機能付きエバポレータ。
2)前記蓄冷材容器の前記蓄冷材封入部の前記下端縁の全体に、風下側から風上側に向かって下方に傾斜した1つの傾斜部が設けられており、下端が前記蓄冷材容器の前記蓄冷材封入部の下端縁に設けられた前記傾斜部に開口している凝縮水排水溝の下部に、上方から下方に向かって風上側に傾斜した傾斜溝部が設けられている上記1)記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
3)前記蓄冷材容器の前記蓄冷材封入部の前記下端縁に、風下側から風上側に向かって下方に傾斜した第1傾斜部と、風下側から風上側に向かって上方に傾斜した第2傾斜部とが設けられており、下端が前記蓄冷材容器の前記蓄冷材封入部の前記下端縁に設けられた前記第1傾斜部に開口している凝縮水排水溝の下部に、上方から下方に向かって風上側に傾斜した傾斜溝部が設けられている上記1)記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
4)前記第1傾斜部が風上側に設けられるとともに、前記第2傾斜部が風下側に設けられ、前記第1傾斜部の風下側端部と前記第2傾斜部の風上側端部とが連なっている上記3)記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
5)前記第1傾斜部が風下側に設けられるとともに、前記第2傾斜部が風上側に設けられ、前記第1傾斜部の風上側端部と前記第2傾斜部の風下側端部とが連なっている上記3)記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
6)前記熱交換コア部において、通風方向に間隔をおいて配置された2つの前記冷媒流通管からなる管組が左右方向に間隔をおいて複数配置されることにより、左右方向に隣り合う前記管組どうしの間に間隙が形成され、前記第1傾斜部と前記第2傾斜部との連接部が、通風方向に並んだ2つの前記冷媒流通管間に位置している上記4)または5)記載の蓄冷機能付きエバポレータ
上記1)〜6)の蓄冷機能付きエバポレータによれば、蓄冷材容器の蓄冷材封入部の下端縁に、風下側から風上側に向かって上方または下方に傾斜した傾斜部が少なくとも1つ設けられており、当該傾斜部に少なくともいずれか1つの前記凝縮水排水溝の下端が開口し、蓄冷材封入部の下端縁の傾斜部の下方に、蓄冷材容器を形成する両容器構成板の互いに接合された帯状部からなりかつ蓄冷材封入部の傾斜部と同方向に傾斜した傾斜接合部が設けられているので、蓄冷材容器の外表面に発生し、かつ下端が蓄冷材容器の蓄冷材封入部の下端縁に設けられた傾斜部に開口している凝縮水排水溝内に入った凝縮水は、凝縮水排水溝内を流下して蓄冷材封入部の下端縁の傾斜部に移行し、さらに傾斜部に沿って傾斜部の傾斜下端部に向かって流れる。したがって、傾斜部の傾斜下端部に短時間で多くの凝縮水が集まり、凝縮水に作用する重力が短時間で表面張力よりも大きくなって、傾斜部の傾斜下端部から下方に落下する。その結果、蓄冷材容器の外面に発生した凝縮水を一層スムーズに排水することができる。特に、低風量時などの凝縮水発生量が少ない状態において、蓄冷材容器下部の排水性が向上する。
上記1)の蓄冷機能付きエバポレータによれば、蓄冷材封入部の下端縁の傾斜部に沿って流れる凝縮水の流れ方向と、傾斜接合部に沿って流れる凝縮水の流れ方向とが一致しているので、凝縮水の流れがスムーズになって排水性が向上する。
上記2)の蓄冷機能付きエバポレータによれば、傾斜部の傾斜方向と、下端が蓄冷材容器の蓄冷材封入部の下端縁に設けられた傾斜部に開口している凝縮水排水溝の傾斜溝部の傾斜方向とが一致しているので、当該凝縮水排水溝内を流下してきた凝縮水は、スムーズに傾斜部に移行し、傾斜部に沿って傾斜部の傾斜下端部に向かって流れる。
上記3)〜5)の蓄冷機能付きエバポレータによれば、第1傾斜部の傾斜方向と、下端が蓄冷材容器の蓄冷材封入部の下端縁に設けられた第1傾斜部に開口している凝縮水排水溝の傾斜溝部の傾斜方向とが一致しているので、当該凝縮水排水溝内を流下してきた凝縮水は、スムーズに傾斜部に移行し、傾斜部に沿って第1傾斜部の傾斜下端部に向かって流れる。
上記4)の蓄冷機能付きエバポレータにおいて、上記6)の構成を有する場合、次の効果を奏する。すなわち、通風方向に間隔をおいて配置された2つの冷媒流通管のうち風下側冷媒流通管は風下側下ヘッダ部に接続され、風上側冷媒流通管は風上側下ヘッダ部に接続されるが、通常、風下側下ヘッダ部の上面の風下側端部に風下側に向かって下方に傾斜した傾斜部が設けられ、風上側下ヘッダ部の上面の風上側端部に風上側に向かって下方に傾斜した傾斜部が設けられる。したがって、第1傾斜部の傾斜下端部から風上側下ヘッダ部上に落下した凝縮水は、風上側下ヘッダ部上面の傾斜部に沿って流下して下方に排水されるとともに、第2傾斜部の傾斜下端部から風下側下ヘッダ部上に落下した凝縮水は、風下側下ヘッダ部上面の傾斜部に沿って流下して下方に排水されることになり、排水性が向上する。
上記5)の蓄冷機能付きエバポレータにおいて、上記6)の構成を有する場合、次の効果を奏する。すなわち、通風方向に間隔をおいて配置された2つの冷媒流通管のうち風下側冷媒流通管は風下側下ヘッダ部に接続され、風上側冷媒流通管は風上側下ヘッダ部に接続されるが、通常、両下ヘッダ部間には上方に開口した溝状の排水部が設けられる。したがって、第1傾斜部および第2傾斜部の傾斜下端部から下方に落下した凝縮水は排水部内に入り、排水部から下方に排水されることになり、排水性が向上する
この発明による蓄冷機能付きエバポレータの全体構成を示す一部切り欠き斜視図である。 図1の蓄冷機能付きエバポレータに用いられる蓄冷材容器を示す左側面図である。 図2の部分拡大図である。 図2のA−A線拡大断面図である。 図2のB−B線拡大断面図である。 図1の蓄冷機能付きエバポレータに用いられる蓄冷材容器の第1の変形例を示す左側面図である。 図6の部分拡大図である。 図1の蓄冷機能付きエバポレータに用いられる蓄冷材容器の第2の変形例を示す左側面図である。 図8の部分拡大図である。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
さらに、以下の説明において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
図1はこの発明による蓄冷機能付きエバポレータの全体構成を示し、図2〜図5はその要部の構成を示す。
図1において、蓄冷機能付きエバポレータ(1)は、長手方向を左右方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた状態で上下方向に間隔をおいて配置されたアルミニウム製上ヘッダタンク(2)およびアルミニウム製下ヘッダタンク(3)と、両ヘッダタンク(2)(3)間に設けられた熱交換コア部(4)とを備えている。
上ヘッダタンク(2)は、風下側に位置する風下側上ヘッダ部(5)と、風上側に位置しかつ風下側上ヘッダ部(5)に一体化された風上側上ヘッダ部(6)とを備えている。風下側上ヘッダ部(5)の左端部に冷媒入口(7)が設けられ、風上側上ヘッダ部(6)の左端部に冷媒出口(8)が設けられている。下ヘッダタンク(3)は、風下側に位置する風下側下ヘッダ部(9)と、風上側に位置しかつ風下側下ヘッダ部(9)に一体化された風上側下ヘッダ部(11)とを備えている。風下側下ヘッダ部(9)の上面の風下側端部に風下側に向かって下方に傾斜した傾斜部(9a)が設けられ、風上側下ヘッダ部(11)の上面の風上側端部に風上側に向かって下方に傾斜した傾斜部(11a)が設けられている。また、下ヘッダタンク(3)の両下ヘッダ部(9)(11)間には上方に開口しかつ左右方向にのびる溝部(12)が設けられている(図2および図3参照)。図示は省略したが、下ヘッダタンク(3)における両下ヘッダ部(9)(11)間の溝部(12)の底壁となる部分には、左右方向に間隔をおいて複数の排水穴が形成されている。
熱交換コア部(4)には、長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた状態で通風方向に間隔をおいて配置された複数、ここでは2つのアルミニウム製扁平状冷媒流通管(13)からなる複数の管組(14)が左右方向に間隔をおいて配置されており、これにより通風方向に並んだ2つの冷媒流通管(13)よりなる管組(14)の隣り合うものどうしの間に間隙(15A)(15B)が形成されている。風下側に並んだ冷媒流通管(13)の上端部は風下側上ヘッダ部(5)に接続されるとともに、同下端部は風下側下ヘッダ部(9)に接続されている。また、風上側に並んだ冷媒流通管(13)の上端部は風上側上ヘッダ部(6)に接続されるとともに、同下端部は風上側下ヘッダ部(11)に接続されている。
熱交換コア部(4)における全間隙(15A)(15B)のうち一部でかつ複数の第1間隙(15A)に、蓄冷材が封入されたアルミニウム製蓄冷材容器(16)が、各管組(14)を構成する2つの冷媒流通管(13)に跨るように配置されて両冷媒流通管(13)にろう材により接合されている。以下、ろう材による接合をろう付というものとする。熱交換コア部(4)における全間隙(15A)(15B)のうち残りの複数の第2間隙(15B)に、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートからなり、かつ通風方向にのびる波頂部、通風方向にのびる波底部、および波頂部と波底部とを連結する連結部よりなるコルゲート状のアウターフィン(17)が、各管組(14)を構成する2つの冷媒流通管(13)に跨るように配置されて両冷媒流通管(13)にろう付されている。左右方向に隣り合う2つの第1間隙(15A)どうしの間には複数、ここでは2つの第2間隙(15B)が存在している。左右方向に隣り合う2つの第1間隙(15A)どうしの間の第2間隙(15B)の数は3以上でもよく、その上限は7であることが好ましい。また、左右両端の管組(14)の外側にも、アウターフィン(17)が、管組(14)を構成する2つの冷媒流通管(13)に跨るように配置されて両冷媒流通管(13)にろう付され、さらに左右両端のアウターフィン(17)の外側にアルミニウム製サイドプレート(18)が配置されてアウターフィン(17)にろう付されている。
アウターフィン(17)の風上側端部は風上側冷媒流通管(13)の風上側端部と通風方向の同一位置にあり、アウターフィン(17)の風下側端部は風下側冷媒流通管(13)の風下側端部に対して若干、たとえば1mm程度風下側に突出した位置にある(図4参照)。アウターフィン(17)の通風方向の幅を、熱交換コア部(4)の通風方向の全幅というものとする。
この実施形態のエバポレータ(1)の場合、冷媒は、冷媒入口(7)を通ってエバポレータ(1)の風下側上ヘッダ部(5)内に入り、全冷媒流通管(13)を通って風上側上ヘッダ部(6)の冷媒出口(8)から流出する。
図2〜図5に示すように、蓄冷材容器(16)は、長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた略縦長方形の扁平中空状であり、熱交換コア部(4)の通風方向の全幅の範囲内に位置し、かつ各管組(14)の2つの冷媒流通管(13)にろう付された容器本体部(19)と、容器本体部(19)の風下側縁部の一部分、ここでは上部のみに連なるとともにアウターフィン(17)の風下側端部よりも風下側に張り出すように設けられた外方張り出し部(21)とよりなる。外方張り出し部(21)は蓄冷材容器(16)の上端から若干下がった部分から一定の長さにわたって設けられている。
蓄冷材容器(16)は、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートにプレス加工が施されることにより形成され、かつ一定幅を有する周縁の帯状部(22a)(23a)どうしが互いにろう付された2枚の略縦長方形状のアルミニウム製容器構成板(22)(23)よりなる。以下、両容器構成板(22)(23)の帯状部(22a)(23a)どうしの互いにろう付されたろう付部(接合部)を(25)で示す。蓄冷材容器(16)には、両容器構成板(22)(23)の帯状部(22a)(23a)を除いた部分を外方に膨出させることによって、中空状の蓄冷材封入部(24)が、容器本体部(19)から外方張り出し部(21)にかけて形成され、蓄冷材封入部(24)内に蓄冷材(図示略)が入れられている。蓄冷材封入部(24)は、蓄冷材容器(16)における容器本体部(19)のみが設けられている部分(図2の鎖線Yよりも下方の部分)に存在する第1封入部(24a)と、第1封入部(24a)の上方に連なり、かつ蓄冷材容器(16)における容器本体部(19)および外方張り出し部(21)が設けられている部分(図2の鎖線Yよりも上方の部分)において容器本体部(19)および外方張り出し部(21)に跨って存在する第2封入部(24b)とを有する。蓄冷材封入部(24)の第1封入部(24a)および第2封入部(24b)における容器本体部(19)に存在する部分の左右方向の厚みは、等しくなっている。蓄冷材容器(16)の蓄冷材封入部(24)は、両容器構成板(22)(23)の帯状部(22a)(23a)どうしのろう付部(25)よりも左右両方向に張り出した風上側縁(26)、風下側縁(27)、上端縁(28)および下端縁(29)を有しており、ろう付部(25)は、蓄冷材封入部(24)の厚み方向の中間部に位置している。
蓄冷材容器(16)の蓄冷材封入部(24)の風上側縁(26)は第1封入部(24a)から第2封入部(24b)にかけて全体に垂直状であり、風下側縁(27)における第1封入部(24a)に存在する第1部分(27a)および第2封入部(24b)に存在する第2部分(27b)はそれぞれ垂直状であり、上端縁(28)は水平状である。蓄冷材容器(16)の蓄冷材封入部(24)の下端縁(29)の全体に、風下側から風上側に向かって下方に傾斜した1つの傾斜部(31)が設けられている。両容器構成板(22)(23)の帯状部(22a)(23a)どうしのろう付部(25)における蓄冷材封入部(16)の下端縁(29)の傾斜部(31)の下方に位置する部分には、蓄冷材封入部(16)の下端縁の傾斜部(31)と同方向、すなわち全体が風下側から風上側に向かって下方に傾斜した1つの傾斜ろう付部(25a)(傾斜接合部)が設けられている。
蓄冷材容器(16)の蓄冷材封入部(24)の容器本体部(19)に存在する部分の左右両側壁(32)外面に、それぞれ上下方向に一定の流路長さを有するとともに上下両端が開口し、かつ凝縮水を上方から下方に流して下端開口から排水する複数の凝縮水排水溝(33)(34)(35)が通風方向に間隔をおいて形成されている。各凝縮水排水溝(33)(34)(35)は、蓄冷材容器(16)の蓄冷材封入部(24)の左右両側壁(32)における容器本体部(19)に存在する部分に設けられて外方に膨出した2つの排水溝用凸部(36)の間に形成されており、1つの凝縮水排水溝(33)(34)(35)を形成する2つの排水溝用凸部(36)の長さは、蓄冷材容器(16)の容器本体部(19)の通風方向の幅よりも長くなっている。各蓄冷材容器(16)の左右両側壁(32)のすべての排水溝用凸部(36)の膨出高さは等しくなっているとともに、後述する膨張部用凸部(38)の膨出高さ以下となっており、すべての排水溝用凸部(36)の膨出端は同一垂直面上に位置している。また、排水溝用凸部(36)の膨出端の少なくとも一部が、第1間隙(15A)を形成する左右両側の管組(14)を構成する2つの冷媒流通管(13)にろう付されている。隣り合う2つの凝縮水排水溝(33)(34)(35)は、両凝縮水排水溝(33)(34)(35)間に位置する排水溝用凸部(36)を共有している。左側壁(32)の凝縮水排水溝(33)(34)(35)および排水溝用凸部(36)と、右側壁(32)の凝縮水排水溝(33)(34)(35)および排水溝用凸部(36)とは、全体に重複しないように、同一水平面内において通風方向にずれて設けられている。なお、凝縮水排水溝(33)(34)(35)内を微量の空気も流れる。
全凝縮水排水溝(33)(34)(35)中には、上端が上方に向かって開口するともに下端が蓄冷材容器(16)の通風方向の風上側および風下側のうちのいずれか一方の第1側、ここでは風上側に向かって開口した第1凝縮水排水溝(33)と、上端が蓄冷材容器(16)の通風方向の風上側および風下側のうちのいずれか他方の第2側、ここでは風下側に向かって開口するとともに下端が蓄冷材容器(16)の風上側に向かって開口した第2凝縮水排水溝(34)と、上端が蓄冷材容器(16)の風下側に向かって開口するとともに下端が下方に向かって開口した第3凝縮水排水溝(35)とがある。第1および第2凝縮水排水溝(33)(34)の下端は蓄冷材封入部(24)の風上側縁(26)に開口し、第3凝縮水排水溝(35)の下端は、蓄冷材封入部(24)の下端縁(29)の傾斜部(31)に開口している。また、第1封入部(24a)に設けられている第2凝縮水排水溝(34)の上端および第3凝縮水排水溝(35)の上端は、蓄冷材封入部(24)の風下側縁(27)の第1部分(27a)に開口している。
第1凝縮水排水溝(33)の少なくとも下部に、下方に向かって風上側に傾斜した傾斜溝部(33a)が設けられている。第2凝縮水排水溝(34)の少なくとも下部に、下方に向かって風上側に傾斜した傾斜溝部(34a)が設けられている。第3凝縮水排水溝(35)の下部に、上方から下方に向かって風上側に傾斜した傾斜溝部(35a)が設けられている。傾斜溝部(35a)の鉛直線に対する傾斜方向は、蓄冷材容器(16)における蓄冷材封入部(24)の下端縁(29)に設けられた傾斜部(31)の鉛直線に対する傾斜方向と同じである。
蓄冷材容器(16)の容器本体部(19)内には、オフセット状のアルミニウム製インナーフィン(37)が、上下方向のほぼ全体にわたって配置されている。インナーフィン(37)は、上下方向にのびる波頂部、上下方向にのびる波底部、および波頂部と波底部とを連結する連結部からなる波状帯板が、上下方向に複数並べられるとともに相互に一体に連結されることにより形成され、上下方向に隣り合う2つの波状帯板の波頂部どうしおよび波底部どうしが通風方向に位置ずれしているものである。
蓄冷材容器(16)の外方張り出し部(21)は、容器本体部(19)の風下側縁(27)の第2部分(27b)の上端よりも若干下方の部分から一定の長さにわたって設けられており、外方張り出し部(21)の上下方向の長さは容器本体部(19)の上下方向の長さよりも短くなっている。外方張り出し部(21)の上下方向の長さは、蓄冷材容器(16)の上下方向の長さの30%以下であることが好ましい。蓄冷材容器(16)の蓄冷材封入部(24)の左右両側壁(32)における外方張り出し部(21)に存在する部分に、左右両方向に膨らみ、かつ左右方向の寸法が蓄冷材封入部(24)の左右方向の寸法以上となっている膨張部(21a)が設けられており、膨張部(21a)がアウターフィン(17)の通風方向下流側端部よりも通風方向外側(通風方向下流側)に位置している。膨張部(21a)は、蓄冷材封入部(24)の左右両側壁(32)に設けられて外方に膨出した膨張部用凸部(38)からなる。
蓄冷材容器(16)の外方張り出し部(21)の上端部には蓄冷材注入部材(39)が固定されており、蓄冷材は、蓄冷材注入部材(39)を通して蓄冷材封入部(24)内に注入され、蓄冷材注入部材(39)は、蓄熱材封入部(24)内への蓄冷材の注入後に封止されている。
上述した蓄冷機能付きエバポレータ(1)は、車両のエンジンを駆動源とする圧縮機、圧縮機から吐出された冷媒を冷却するコンデンサ(冷媒冷却器)、コンデンサを通過した冷媒を減圧する膨張弁(減圧器)とともに冷凍サイクルを構成し、カーエアコンとして、停車時に圧縮機の駆動源であるエンジンを一時的に停止させる車両、たとえば自動車に搭載される。圧縮機が作動している場合には、圧縮機で圧縮されてコンデンサおよび膨張弁を通過した低圧の気液混相の2相冷媒が、冷媒入口(7)を通って蓄冷機能付きエバポレータ(1)の風下側上ヘッダ部(5)内に入り、全冷媒流通管(13)を通って風上側上ヘッダ部(6)の冷媒出口(8)から流出する。そして、冷媒が冷媒流通管(13)内を流れる間に第2間隙(15B)を通過する空気と熱交換をし、冷媒は気相となって流出する。
圧縮機の作動時には、冷媒流通管(13)内を流れる冷媒の有する冷熱が、蓄冷材容器(16)の蓄冷材封入部(24)の左右両側壁(32)における容器本体部(19)に存在する部分に設けられた排水溝用凸部(36)の膨出頂壁を経て直接蓄冷材容器(16)内の蓄冷材に伝わるとともに、排水溝用凸部(36)の膨出頂壁から左右両側壁(32)における冷媒流通管(13)にろう付されていない部分およびインナーフィン(37)を経て蓄冷材容器(16)内の蓄冷材の全体に伝わって蓄冷材に冷熱が蓄えられる。
また、圧縮機の作動時には、蓄冷材容器(16)表面に凝縮水が発生し、当該凝縮水は第1〜第3凝縮水排水溝(33)(34)(35)内に入り、表面張力により第1〜第3凝縮水排水溝(33)(34)(35)の両側の排水溝用凸部(36)に沿うようにして第1〜第3凝縮水排水溝(33)(34)(35)内に溜まる。溜まった凝縮水が多くなると、溜まった凝縮水に作用する重力が表面張力よりも大きくなって、第1〜第3凝縮水排水溝(33)(34)(35)内を流下する。第1および第2凝縮水排水溝(33)(34)内を流下した凝縮水は蓄冷材封入部(24)の風上側縁(26)に移行し、垂直状の風上側縁(26)に沿って下方に流れ、下ヘッダタンク(3)の風上側下ヘッダ部(11)上に落下し、傾斜部(11a)に沿って流下して下ヘッダタンク(3)の下方に排水される。第3凝縮水排水溝(35)内を流下した凝縮水は蓄冷材封入部(24)の下端縁(29)の傾斜部(31)に移行し、さらに傾斜部(31)に沿ってその風上側端部(傾斜下端部)に向かって流れる。ここで、傾斜部(31)の傾斜方向と、第3凝縮水排水溝(35)の傾斜溝部(35a)の傾斜方向とが一致しているので、第3凝縮水排水溝(35)内を流下してきた凝縮水は、スムーズに下端縁(29)の傾斜部(31)に移行し、傾斜部(31)に沿ってその傾斜下端部に向かって流れる。したがって、傾斜部(31)の傾斜下端部に短時間で多くの凝縮水が集まり、凝縮水に作用する重力が短時間で表面張力よりも大きくなって、傾斜部(31)の傾斜下端部から下ヘッダタンク(3)の風上側下ヘッダ部(11)上に落下し、傾斜部(11a)に沿って流下して下ヘッダタンク(3)の下方に排水される。
圧縮機の停止時には、蓄冷材容器(16)内の蓄冷材に蓄えられた冷熱が、蓄冷材容器(16)の蓄冷材封入部(24)の左右両側壁(32)における容器本体部(19)に存在する部分に設けられた排水溝用凸部(36)の膨出頂壁を経て直接冷媒流通管(13)に伝わるとともに、インナーフィン(37)から左右両側壁(32)における冷媒流通管(13)にろう付されていない部分および排水溝用凸部(36)の膨出頂壁を経て冷媒流通管(13)に伝わり、さらに冷媒流通管(13)を通過して当該冷媒流通管(13)における蓄冷材容器(16)とは反対側にろう付されているアウターフィン(17)に伝わる。アウターフィン(17)に伝わった冷熱は、蓄冷材容器(16)が配置されている第1間隙(15A)の両隣の第2間隙(15B)を通過する空気に伝えられる。アウターフィン(17)に伝わった冷熱は、蓄冷材容器(16)が配置されている第1間隙(15A)の両隣の第2間隙(15B)を通過する空気に伝えられる。したがって、エバポレータ(1)を通過した風の温度が上昇したとしても、当該風は冷却されるので、冷房能力の急激な低下が防止される。
上述した実施形態においては、蓄冷材容器(16)の蓄冷材封入部(24)の容器本体部(19)に存在する部分の左右両側壁(32)外面に、凝縮水排水溝(33)(34)(35)および排水溝用凸部(36)が設けられているが、これに限定されるものではなく、いずれか一方の側壁に凝縮水排水溝(33)(34)(35)および排水溝用凸部(36)が設けられていてもよい。
図6および図7は図1の蓄冷機能付きエバポレータに用いられる蓄冷材容器の第1の変形例を示す。
図6および図7に示す蓄冷材容器(50)の場合、蓄冷材封入部(24)の下端縁(29)に、風下側から風上側に向かって下方に傾斜した第1傾斜部(51)と、風下側から風上側に向かって上方に傾斜した第2傾斜部(52)とが設けられている。第1傾斜部(51)は蓄冷材封入部(24)の下端縁(29)の風上側半部に設けられ、第2傾斜部(52)は蓄冷材封入部(24)の下端縁(29)の風下側半部に設けられ、第1傾斜部(51)の風下側端部と第2傾斜部(52)の風上側端部とが連なっている。ここで、第1傾斜部(51)と第2傾斜部(52)の長さおよび水平線に対する傾斜角度はそれぞれ等しくなっている。
両容器構成板(22)(23)の帯状部(22a)(23a)どうしのろう付部(25)における蓄冷材封入部(16)の下端縁(29)の第1傾斜部(51)および第2傾斜部(52)の下方に位置する部分には、蓄冷材封入部(16)の下端縁(29)の第1傾斜部(51)および第2傾斜部(52)と同方向に傾斜した2つの傾斜ろう付部(25b)(25c)が設けられている。すなわち、蓄冷材封入部(24)の下端縁(29)の第1傾斜部(51)の下方には風下側から風上側に向かって下方に傾斜した第1傾斜ろう付部(25b)が設けられ、同じく第2傾斜部(52)の下方には風下側から風上側に向かって上方に傾斜した第2傾斜ろう付部(25c)が設けられている。
一部の第3凝縮水排水溝(35)の傾斜溝部(35a)の下端が蓄冷材封入部(24)の下端縁(29)の第1傾斜部(51)に開口し、残りの第3凝縮水排水溝(35)の傾斜溝部(35a)の下端が蓄冷材封入部(24)の下端縁(29)の第2傾斜部(52)に開口している。
この蓄冷材容器(50)を備えた蓄冷機能付きエバポレータを有するカーエアコンにおいて、圧縮機の作動時には、蓄冷材容器(16)表面に発生した凝縮水は第1〜第3凝縮水排水溝(33)(34)(35)内に入り、表面張力により第1〜第3凝縮水排水溝(33)(34)(35)の両側の排水溝用凸部(36)に沿うようにして第1〜第3凝縮水排水溝(33)(34)(35)内に溜まる。溜まった凝縮水が多くなると、溜まった凝縮水に作用する重力が表面張力よりも大きくなって、第1〜第3凝縮水排水溝(33)(34)(35)内を流下する。第1および第2凝縮水排水溝(33)(34)内を流下した凝縮水は蓄冷材封入部(24)の風上側縁(26)に移行し、垂直状の風上側縁(26)に沿って下方に流れ、下ヘッダタンク(3)の風上側下ヘッダ部(11)上に落下し、傾斜部(11a)に沿って流下して下ヘッダタンク(3)の下方に排水される。第3凝縮水排水溝(35)内を流下した凝縮水は蓄冷材封入部(24)の下端縁(29)の第1傾斜部(51)および第2傾斜部(52)に移行し、さらに第1傾斜部(51)および第2傾斜部(52)に沿ってその傾斜下端部に向かって流れる。したがって、両傾斜部(51)(52)の傾斜下端部に短時間で多くの凝縮水が集まり、凝縮水に作用する重力が短時間で表面張力よりも大きくなって、第1傾斜部(51)の傾斜下端部から下ヘッダタンク(3)の風上側下ヘッダ部(11)上に落下し、傾斜部(11a)に沿って流下して下ヘッダタンク(3)の下方に排水されるとともに、第2傾斜部(52)の傾斜下端部から下ヘッダタンク(3)の風下側下ヘッダ部(9)上に落下し、傾斜部(9a)に沿って流下して下ヘッダタンク(3)の下方に排水される。特に、第1傾斜部(51)の傾斜方向と、下端が第1傾斜部(51)に開口した第3凝縮水排水溝(35)の傾斜溝部(35a)の傾斜方向とが一致しているので、第3凝縮水排水溝(35)内を流下してきた凝縮水は、スムーズに第1傾斜部(51)に移行し、第1傾斜部(51)に沿ってその傾斜下端部に向かって流れやすくなる。したがって、第1傾斜部(51)の傾斜下端部に短時間で多くの凝縮水が集まり、凝縮水に作用する重力が短時間で表面張力よりも大きくなって、傾斜部の傾斜下端部から下ヘッダタンク(3)の風上側下ヘッダ部(11)上に落下することになり、排水効率が向上する。
図8および図9は図1の蓄冷機能付きエバポレータに用いられる蓄冷材容器の第2の変形例を示す。
図8および図9に示す蓄冷材容器(60)の場合、蓄冷材封入部(24)の下端縁(29)に、風下側から風上側に向かって下方に傾斜した第1の傾斜部(61)と、風下側から風上側に向かって上方に傾斜した第2の傾斜部(62)とが設けられている。第1傾斜部(61)は蓄冷材封入部(24)の下端縁(29)の風下側半部に設けられ、第2傾斜部(62)は蓄冷材封入部(24)の下端縁(29)の風上側半部に設けられ、第1傾斜部(61)の風上側端部と第2傾斜部(62)の風下側端部とが連なっており、第1傾斜部(61)と第2傾斜部(62)との連接部は下ヘッダタンク(3)の排水部(12)上に位置している。ここで、第1傾斜部(61)と第2傾斜部(62)の長さおよび水平線に対する傾斜角度はそれぞれ等しくなっている。
両容器構成板(22)(23)の帯状部(22a)(23a)どうしのろう付部(25)における蓄冷材封入部(16)の下端縁(29)の第1傾斜部(61)および第2傾斜部(62)の下方に位置する部分には、蓄冷材封入部(16)の下端縁(29)の第1傾斜部(61)および第2傾斜部(62)と同方向に傾斜した2つの傾斜ろう付部(25d)(25e)が設けられている。すなわち、蓄冷材封入部(24)の下端縁(29)の第1傾斜部(61)の下方には風下側から風上側に向かって下方に傾斜した第1傾斜ろう付部(25d)が設けられ、同じく第2傾斜ろう付部(62)の下方には風下側から風上側に向かって上方に傾斜した第2傾斜部(25e)が設けられている。
一部の第3凝縮水排水溝(35)の傾斜溝部(35a)の下端が蓄冷材封入部(24)の下端縁(29)の第1傾斜部(61)に開口し、残りの第3凝縮水排水溝(35)の傾斜溝部(35a)の下端が蓄冷材封入部(24)の下端縁(29)の第2傾斜部(62)に開口している。
この蓄冷材容器(60)を備えた蓄冷機能付きエバポレータを有するカーエアコンにおいて、圧縮機の作動時には、蓄冷材容器(16)表面に発生した凝縮水は第1〜第3凝縮水排水溝(33)(34)(35)内に入り、表面張力により第1〜第3凝縮水排水溝(33)(34)(35)の両側の排水溝用凸部(36)に沿うようにして第1〜第3凝縮水排水溝(33)(34)(35)内に溜まる。溜まった凝縮水が多くなると、溜まった凝縮水に作用する重力が表面張力よりも大きくなって、第1〜第3凝縮水排水溝(33)(34)(35)内を流下する。第1および第2凝縮水排水溝(33)(34)内を流下した凝縮水は蓄冷材封入部(24)の風上側縁(26)に移行し、垂直状の風上側縁(26)に沿って下方に流れ、下ヘッダタンク(3)の風上側下ヘッダ部(11)上に落下し、傾斜部(11a)に沿って流下して下ヘッダタンク(3)の下方に排水される。第3凝縮水排水溝(35)内を流下した凝縮水は蓄冷材封入部(24)の下端縁(29)の第1傾斜部(61)および第2傾斜部(62)に移行し、さらに第1傾斜部(61)および第2傾斜部(62)に沿ってその傾斜下端部に向かって流れる。したがって、両傾斜部(61)(62)の傾斜下端部に短時間で多くの凝縮水が集まり、凝縮水に作用する重力が短時間で表面張力よりも大きくなって、両傾斜部(61)(62)の傾斜下端部から下ヘッダタンク(3)の排水部(12)に落下し、排水部(12)から下ヘッダタンク(3)の下方に排水される。特に、第1傾斜部(61)の傾斜方向と、下端が第1傾斜部(61)に開口した第3凝縮水排水溝(35)の傾斜溝部(35a)の傾斜方向とが一致しているので、第3凝縮水排水溝(35)内を流下してきた凝縮水は、スムーズに第1傾斜部(61)に移行し、第1傾斜部(61)に沿ってその傾斜下端部に向かって流れやすくなる。したがって、第1傾斜部(61)の傾斜下端部に短時間で多くの凝縮水が集まり、凝縮水に作用する重力が短時間で表面張力よりも大きくなって、両傾斜部(61)(62)の傾斜下端部から下ヘッダタンク(3)の排水部(12)上に落下することになり、排水効率が向上する。
上述した第1および第2の変形例の蓄冷材容器(50)(60)において、第1傾斜部(51)(61)と第2傾斜部(52)(62)の長さおよび水平線に対する傾斜角度はそれぞれ等しくなっているが、これに限定されるものではなく、第1傾斜部(51)(61)と第2傾斜部(52)(62)の長さおよび水平線に対する傾斜角度のうち少なくともいずれか一方は異なっていてもよい。
この発明による蓄冷機能付きエバポレータは、停車時に圧縮機の駆動源であるエンジンを一時的に停止させる車両のカーエアコンを構成する冷凍サイクルに好適に用いられる。
(1):蓄冷機能付きエバポレータ
(4):熱交換コア部
(13):冷媒流通管
(14):管組
(15A)(15B):間隙
(16)(50)(60):蓄冷材容器
(17):アウターフィン
(22)(23):容器構成板
(22a)(23a):帯状部
(24):蓄冷材封入部
(25);帯状部のろう付部(接合部)
(25b)(25c)(25d)(25e):傾斜ろう付部(傾斜接合部)
(29):蓄冷材封入部の下端縁
(31):傾斜部
(32):蓄冷材封入部の左右両側壁
(33):第1凝縮水排水溝
(34):第2凝縮水排水溝
(35):第3凝縮水排水溝
(35a):傾斜溝部
(51)(61):第1傾斜部
(52)(62):第2傾斜部

Claims (6)

  1. 長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた複数の扁平状冷媒流通管、中空状の蓄冷材封入部が設けられるとともに前記蓄冷材封入部内に蓄冷材が封入された蓄冷材容器およびフィンを有する熱交換コア部を備えており、前記熱交換コア部において、前記冷媒流通管が左右方向に間隔をおいて複数配置されることにより、左右方向に隣り合う前記冷媒流通管どうしの間に間隙が形成され、前記蓄冷材容器が、長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた扁平状であるとともに、前記間隙のすべてのうちの一部でかつ複数の第1間隙に前記冷媒流通管に接するように配置され、前記フィンが、前記間隙のすべてのうちの残りでかつ複数の第2間隙に前記冷媒流通管に接するように配置され、前記蓄冷材容器が、一定幅を有する周縁の帯状部どうしが互いに接合された2枚の金属製容器構成板からなり、前記2枚の容器構成板における互いに接合された前記帯状部を除いた部分が外方に膨出させられることにより前記蓄冷材封入部が設けられ、前記蓄冷材封入部の厚み方向の中間部に前記容器構成板の前記帯状部からなる接合部が位置しており、前記蓄冷材封入部が、前記接合部よりも左右両方向に張り出した下端縁を有し、前記蓄冷材容器の前記蓄冷材封入部における前記熱交換コア部の通風方向の範囲内に位置する部分の左右両側壁のうち少なくともいずれか一方の側壁外面に、上下方向に一定の流路長さを有するとともに上下両端が開口し、かつ凝縮水を上方から下方に流して下端開口から排水する複数の凝縮水排水溝が通風方向に間隔をおいて形成され、前記複数の凝縮水排水溝のうちの少なくともいずれか1つの凝縮水排水溝の下端が、前記蓄冷材容器の前記蓄冷材封入部の下端縁に開口している蓄冷機能付きエバポレータであって、
    前記蓄冷材容器の前記蓄冷材封入部の前記下端縁に、風下側から風上側に向かって上方または下方に傾斜した傾斜部が少なくとも1つ設けられており、当該傾斜部に少なくともいずれか1つの前記凝縮水排水溝の下端が開口し、前記蓄冷材封入部の前記下端縁の前記傾斜部の下方に、前記両容器構成板の互いに接合された前記帯状部からなりかつ前記蓄冷材封入部の前記傾斜部と同方向に傾斜した傾斜接合部が設けられている蓄冷機能付きエバポレータ。
  2. 前記蓄冷材容器の前記蓄冷材封入部の前記下端縁の全体に、風下側から風上側に向かって下方に傾斜した1つの傾斜部が設けられており、下端が前記蓄冷材容器の前記蓄冷材封入部の下端縁に設けられた前記傾斜部に開口している凝縮水排水溝の下部に、上方から下方に向かって風上側に傾斜した傾斜溝部が設けられている請求項1記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
  3. 前記蓄冷材容器の前記蓄冷材封入部の前記下端縁に、風下側から風上側に向かって下方に傾斜した第1傾斜部と、風下側から風上側に向かって上方に傾斜した第2傾斜部とが設けられており、下端が前記蓄冷材容器の前記蓄冷材封入部の前記下端縁に設けられた前記第1傾斜部に開口している凝縮水排水溝の下部に、上方から下方に向かって風上側に傾斜した傾斜溝部が設けられている請求項1記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
  4. 前記第1傾斜部が風上側に設けられるとともに、前記第2傾斜部が風下側に設けられ、前記第1傾斜部の風下側端部と前記第2傾斜部の風上側端部とが連なっている請求項3記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
  5. 前記第1傾斜部が風下側に設けられるとともに、前記第2傾斜部が風上側に設けられ、前記第1傾斜部の風上側端部と前記第2傾斜部の風下側端部とが連なっている請求項3記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
  6. 前記熱交換コア部において、通風方向に間隔をおいて配置された2つの前記冷媒流通管からなる管組が左右方向に間隔をおいて複数配置されることにより、左右方向に隣り合う前記管組どうしの間に間隙が形成され、前記第1傾斜部と前記第2傾斜部との連接部が、通風方向に並んだ2つの前記冷媒流通管間に位置している請求項4または5記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
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