JP6718491B2 - スリッタ装置、及び、被切断体の切断方法 - Google Patents

スリッタ装置、及び、被切断体の切断方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6718491B2
JP6718491B2 JP2018187885A JP2018187885A JP6718491B2 JP 6718491 B2 JP6718491 B2 JP 6718491B2 JP 2018187885 A JP2018187885 A JP 2018187885A JP 2018187885 A JP2018187885 A JP 2018187885A JP 6718491 B2 JP6718491 B2 JP 6718491B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blade
slitter
rotating shaft
upper blade
switch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2018187885A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020055076A (ja
Inventor
哲志 浅野
哲志 浅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP2018187885A priority Critical patent/JP6718491B2/ja
Publication of JP2020055076A publication Critical patent/JP2020055076A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6718491B2 publication Critical patent/JP6718491B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Details Of Cutting Devices (AREA)
  • Nonmetal Cutting Devices (AREA)

Description

本発明は、スリッタ装置、及び、被切断体の切断方法に関するものである。
上下に配置したアーバ軸に上刃及び下刃(スリッタ刃)を軸線方向に移動可能にそれぞれ設け、上刃及び下刃の移動操作により刃同士のクリアランスを調整可能としたスリッタ装置が知られている(例えば特許文献1(段落[0002],[0003])参照)。
特開平8−281596号公報
スリッタ刃のクリアランスを調整するに当たって、当該スリッタ刃の原点位置を設定する必要がある。この原点位置の設定作業は作業者の目視によって行なわれているため、作業者の熟練度に応じて原点位置の再現性に差が生じてしまい、スリット工程における加工品質が安定しない場合がある、という問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、スリット工程における品質向上を図ることが可能なスリッタ装置、及び、スリッタ刃の位置調整方法を提供することである。
[1]本発明に係るスリッタ装置は、第1の回転軸に保持された第1の刃と、前記第1の回転軸と実質的に平行な第2の回転軸に保持された第2の刃と、前記第1の刃を前記第2の刃に対して相対移動させる調整機構と、を備えたスリッタ装置であって、前記第1の刃と前記第2の刃は、前記第1の刃と前記第2の刃が非接触な状態において、電気的に絶縁されており、前記スリッタ装置は、前記第1の刃と前記第2の刃との間の通電状態を検出する検出回路と、前記検出回路の検出結果に基づいて、前記第1の刃と前記第2の刃とが接触しているか否かを判断する判断装置と、を備えたスリッタ装置である。
[2]上記発明において、前記検出回路は、前記第1の刃と前記第2の刃に電気的に接続され、前記第1の刃と前記第2の刃の間の電気的な抵抗値を検出する抵抗測定器を含み、前記判断装置は、前記抵抗値が所定値以下である場合に、前記第1の刃と前記第2の刃とが接触していると判断してもよい。
[3]上記発明において、前記検出回路は、前記第1及び前記第2の刃との前記抵抗測定器の電気的な接続をオン/オフする第1のスイッチと、前記第1の刃を選択的に接地する第2のスイッチと、前記第2の刃を選択的に接地する第3のスイッチと、を含んでいてもよい。
[4]上記発明において、前記第1及び前記第2の刃は、装置本体と電気的に絶縁されていてもよい。
[5]上記発明において、前記スリッタ装置は、前記第1の刃と前記第1の回転軸との間に介在するホルダを備え、前記ホルダは、前記第1の刃と前記第1の回転軸とを電気的に絶縁していてもよい。
[6]上記発明において、前記スリッタ装置は、前記第1の回転軸を第1の軸受を介して回転可能に支持する第1の支持体と、前記第1の回転軸を駆動させる第1のアクチュエータと、前記第1の回転軸と前記第1のアクチュエータとの間に介在する第1のカップリングと、を備えており、前記第1の軸受は、前記第1の回転軸と前記第1の支持体とを電気的に絶縁し、前記第1のカップリングは、前記第1の回転軸と前記第1のアクチュエータとを電気的に絶縁していてもよい。
[7]上記発明において、前記スリッタ装置は、前記第2の回転軸を第2の軸受を介して回転可能に支持する第2の支持体と、前記第2の回転軸を駆動させる第2のアクチュエータと、前記第2の回転軸と前記第2のアクチュエータとの間に介在する第2のカップリングと、を備えており、前記第2の軸受は、前記第2の回転軸と前記第2の支持体とを電気的に絶縁し、前記第2のカップリングは、前記第2の回転軸と前記第2のアクチュエータとを電気的に絶縁していてもよい。
[8]本発明に係るスリッタ装置のスリッタ刃の位置調整方法は、前記スリッタ刃を構成する第1及び第2の刃が非接触な状態で、前記第1の刃と前記第2の刃を電気的に絶縁させることと、前記第1の刃を前記第2の刃に対して相対移動させながら、前記第1の刃と前記第2の刃との間の通電状態を検出することと、前記通電状態に基づいて前記第1の刃と前記第2の刃とが接触しているか否かを判断することと、前記第1の刃と前記第2の刃との接触状態に基づいて原点位置を設定することと、前記原点位置から前記第1の刃を前記第2の刃に対して所定量だけ相対移動させることと、を備えたスリッタ刃の位置調整方法である。
本発明によれば、第1及び第2の刃を非接触な状態で電気的に絶縁した構成とし、検出回路によって第1及び第2の刃の通電状態を検出し、その検出結果に基づいて判断装置が第1及び第2の刃の接触状態を判断する。これにより、第1の刃と第2の刃の原点位置を容易に且つ正確に設定することができ、スリット工程における品質向上を図ることができる。
図1は、本発明の実施形態におけるスリッタ装置を示す側面図である。 図2は、本発明の実施形態におけるスリッタ装置の切断部を示す正面図である。 図3は、本発明の実施形態における原点設定装置を示す回路図である。 図4は、本発明の実施形態におけるスリッタ刃の位置調整方法の手順を示すフローチャートである。 図5(a)〜図5(e)は、図2のV部の拡大図であり、図5(a)は、ステップS10におけるスリッタ刃の正面図であり、図5(b)は、ステップS20におけるスリッタ刃の正面図であり、図5(c)はステップS30〜S50におけるスリッタ刃の正面図であり、図5(d)は、ステップS60〜S80におけるスリッタ刃の正面図であり、図5(e)は、ステップS90におけるスリッタ刃の正面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態におけるスリッタ装置を示す側面図、図2は本実施形態におけるスリッタ装置の切断部を示す正面図、図3は本実施形態における原点設定装置を示す回路図である。
本実施形態におけるスリッタ装置1は、いわゆるシャーカッティング方式のスリッタ装置であり、被切断体100を所定の幅に連続して切断する装置である。このスリッタ装置1は、図1に示すように、切断前の被切断体100がロール状に巻かれた巻出ローラ10と、被切断体100を所定の幅に切断する切断部20と、切断後の被切断体100を巻き取る巻取ローラ70と、を備えている。本実施形態における被切断体100は、多数の配線板が割り付けて形成された平板長尺状の基板であるが、特にこれに限定されない。
被切断体100は、巻出ローラ10から切断部20に連続的に送り出され、切断部20によって幅方向に分割された後に、巻取ローラ70にロール状に巻き取られる。この被切断体100は、巻出ローラ10から巻取ローラ70に搬送される間、ガイドローラ80a〜80eによって案内される。また、テンションローラ90によって被切断体100の張力が検出されており、この検出結果に基づいて巻取ローラ70の回転駆動のフィードバック制御が実行される。
図2に示すように、切断部20は、上刃31,41をそれぞれ含む第1及び第2の上刃ユニット30,40と、2つの下刃51を含む下刃ユニット50と、を備えている。なお、切断部20が備える上刃ユニットの数は特に限定されず、下刃ユニットが含む下刃の数も上刃の数に応じて適宜設定することができる。第1及び第2の上刃ユニット30,40は、下刃ユニット50に対向するようにそれぞれ配置されている。第1及び第2の上刃ユニット30,40の回転軸32,42が下刃ユニット50の回転軸52に対して実質的に平行となっており、第1の上刃ユニット30の上刃31の刃先が下刃ユニット50の一方(図中右側)の下刃51の刃先と重複していると共に、第2の上刃ユニット40の上刃41の刃先が下刃ユニット50の他方(図中左側)の下刃51の刃先と重複している。そして、上刃31,41と下刃51の間を被切断体100が通過すると、当該被切断体100は剪断力によって切断される。
また、第1の上刃ユニット30は、上刃31と下刃51のクリアランス(上刃31の側面311と下刃51の側面511との水平方向(図中X方向)に沿った距離)及びラップ(上刃31と下刃51の鉛直方向(図中Z方向)に沿った重なり量)を調整するために、下刃ユニット50に対して移動可能となっている。同様に、第2の上刃ユニット40も、上刃41と下刃51のクリアランス及びラップを調整するために、下刃ユニット50に対して移動可能となっている。
以下に、上刃ユニット30,40及び下刃ユニット50の構成について説明する。なお、第1の上刃ユニット30と第2の上刃ユニット40は基本的に同一の構成を有しているので、以下に第1の上刃ユニット30の構成について説明し、第2の上刃ユニット40の構成に関する説明は省略する。
第1の上刃ユニット30は、上刃31と、上刃31を保持する回転軸32と、回転軸32を回転させるモータ34と、回転軸32とモータ34の間に介在する動力伝達機構35と、上刃31の位置を微調整する調整機構36と、を備えている。本実施形態における上刃31が本発明における第1の刃の一例に相当し、本実施形態における回転軸32が本実施形態における第1の回転軸の一例に相当し、本実施形態におけるモータ34が本発明における第1のアクチュエータの一例に相当し、本実施形態における調整機構36が本発明における調整機構の一例に相当する。
上刃31は、金属材料から構成された円板状の回転刃であり、導電性を有している。この上刃31は、ホルダ321を介して回転軸32に保持されている。さらに、回転軸32は、第1の支持体33の貫通孔331に挿入された軸受332によって回転可能に支持されている。第1の支持体33は、後述する調整機構36のボールねじ機構やスライド機構(いずれも不図示)を介して装置本体5(図1参照)に取り付けられている。装置本体5の具体例としては、例えば、スリッタ装置1の架台やフレーム等を例示することができ、この装置本体5は接地されている。本実施形態における軸受332が本発明における第1の軸受の一例に相当する。
動力伝達機構35は、カップリング351、伝達軸352、プーリ353,354、及び、タイミングベルト355から構成されている。伝達軸352の一端がカップリング351を介してモータ34の駆動軸341と連結されていると共に、当該伝達軸352の他端に一方のプーリ353が固定されている。そして、この一方のプーリ353はタイミングベルト355を介して他方のプーリ354と連結されており、当該他方のプーリ354には上記の回転軸32が固定されている。従って、モータ34が駆動すると、動力伝達機構35及び回転軸32を介して上刃31が回転する。なお、動力伝達機構35の構成は、特に上記に限定されず、ギア機構等の他の動力伝達方式によって動力伝達機構35を構成してもよい。
本実施形態では、上述したホルダ321が電気絶縁性を有する絶縁層をその表面に有しており、当該ホルダ321によって上刃31と回転軸32とが電気的に絶縁されている。この絶縁層は、ホルダ321を表面処理することで形成されており、具体的な表面処理方法としては、例えば、樹脂コーティング、セラミック溶射、窒化処理、タフトライド処理等を例示することができる。
また、本実施形態では、上述した軸受332として、電気絶縁性を有する絶縁タイプの軸受が用いられており、この軸受332によって回転軸32と第1の支持体33とが電気的に絶縁されている。こうした絶縁タイプの軸受332の具体例としては、例えば、軸受の外輪の表面に上記の表面処理を施すことで絶縁層を形成したものや、軸受の転動体をセラミックス等の電気絶縁性を有する材料で構成したものを例示することができる。
さらに、本実施形態では、上述したカップリング351として、電気絶縁性を有する絶縁タイプのカップリングが用いられている。このカップリング351によって伝達軸352と駆動軸341とが電気的に絶縁されており、すなわち、回転軸32とモータ34とが電気的に絶縁されている。こうした絶縁タイプのカップリング351の具体例としては、例えば、樹脂材料等の電気絶縁性を有する材料で形成されたものを例示することができる。
本実施形態では、こうした電気絶縁性を有するホルダ321、軸受332、及び、カップリング351を用いることで、上刃31が装置本体5から電気的に絶縁されている。なお、ホルダ321のみを絶縁仕様とすることで、上刃31を装置本体5から電気的に絶縁してもよい。或いは、ホルダ321に代えて、軸受332及びカップリング351を絶縁仕様とすることで、上刃31を装置本体5から電気的に絶縁してもよい。
調整機構36は、第1の上刃ユニット30をX方向及びZ方向に移動させるボールねじ機構やスライド機構(いずれも不図示)を備えていると共に、これらを操作するハンドル361,362を有している。作業者がこのハンドル361,362を操作することで、上刃31の位置を下刃51に対して微調整することが可能となっている。より具体的には、Xハンドル361の操作によって上刃31をX方向に移動させることができ、これにより水平方向のクリアランスを調整することができる。また、Zハンドル362の操作によって上刃31をZ方向に移動させることが可能となっており、これにより鉛直方向のラップを調整することができる。なお、本実施形態では、調整機構36が作業者によって手動で操作されるように構成されているが、上刃31の位置を自動で調整するように調整機構36を構成してもよい。
下刃ユニット50は、下刃51と、下刃51を保持する回転軸52と、回転軸52を回転させるモータ54と、回転軸52とモータ54の間に介在する動力伝達機構55と、を備えている。本実施形態における下刃51が本発明における第2の刃の一例に相当し、本実施形態における回転軸52が本発明における第2の回転軸の一例に相当し、本実施形態におけるモータ54が本発明における第2のアクチュエータの一例に相当する。
下刃51は、金属材料から構成されたリング状の回転刃であり、導電性を有している。この下刃51は、周方向に沿った溝512を有しており、被切断体100を切断する際に上刃31がこの溝512に入り込むことで、上刃31の刃先と下刃51の刃先が重なり合うことが許容されている。この上刃31と下刃51の間を被切断体100が通過すると、当該被切断体100が剪断力によって切断される。この上刃31と下刃51がスリッタ刃21(図5(a)〜図5(e)参照)を構成している。
この下刃51は、回転軸52に保持されており、本実施形態では、2組の上刃ユニット30,40に対応するように2つの下刃51が回転軸52に保持されている。さらに、この回転軸52には、リング状のスペーサ521〜523が装着されている。2つの下刃51及びスペーサ521〜523は、特に図示しない締付ナットによって回転軸52に着脱可能に固定されている。スペーサ521〜523を異なる長さの他のスペーサと交換することで、被切断体100の切断幅を変更することが可能となっている。
回転軸52は、第2の支持体53の貫通孔531に挿入された軸受532によって回転可能に支持されている。第2の支持体53は、スリッタ装置1の装置本体5に固定されている。本実施形態における軸受532が本発明における第2の軸受の一例に相当する。
動力伝達機構55は、カップリング551、伝達軸552、及び、歯車553,554から構成されている。伝達軸552の一端がカップリング551を介してモータ54の駆動軸541と連結されていると共に、当該伝達軸552の他端に一方の歯車553が固定されている。そして、この一方の歯車553と噛合する他方の歯車554には上記の回転軸52が固定されている。従って、モータ54が駆動すると、動力伝達機構55及び回転軸52を介して下刃51が回転する。なお、動力伝達機構55の構成は、特に上記に限定されず、ベルト機構等の他の動力伝達方式によって動力伝達機構55を構成してもよい。
本実施形態では、軸受532として、上述した軸受332と同様に、電気絶縁性を有する絶縁タイプの軸受が用いられており、これにより回転軸52と第2の支持体53とが電気的に絶縁されている。また、カップリング551として、上述のカップリング351と同様に、電気絶縁性を有する絶縁タイプのカップリングが用いられおり、これにより伝達軸552と駆動軸541とが電気的に絶縁され、すなわち、回転軸52とモータ54とが電気的に絶縁されている。従って、本実施形態では、こうした電気絶縁性を有する軸受532やカップリング551を用いることで、下刃51が装置本体5から電気的に絶縁されている。
このように、本実施形態では、上刃31及び下刃51の両方が装置本体5から電気的に絶縁されているので、上刃31と下刃51が非接触な状態においては、後述する検出回路61を除いて、上刃31と下刃51は電気的に絶縁されている。すなわち、本実施形態のスリッタ装置1には、上刃31と下刃51の直接接触と検出回路61以外に、上刃31と下刃51を電気的に接続する経路が存在していない。
本実施形態における切断部20は、上述したユニット30〜50に加えて、原点設定装置60を備えている。この原点設定装置60は、上刃31と下刃51のクリアランス及びラップの調整に際して、上刃31と下刃51の原点位置を設定するための装置であり、図3に示すように、検出回路61と判断装置62を備えている。特に図示しないが、切断部20は、第2の上刃41と他方の下刃51の原点位置を設定するための原点設定装置も備えている。なお、以下に説明する検出回路61の構成は一例に過ぎず、上刃31と下刃51の通電状態を検出する回路であれば、検出回路61の構成は以下に特に限定されない。
検出回路61は、抵抗測定器611と、第1〜第3のスイッチ612〜614と、を備えている。上刃31、抵抗測定器611、第1のスイッチ612、及び、下刃51は、第1の接続線615上で電気的に直列接続されている。抵抗測定器611は、特に限定されないが、例えば、電源と電圧計を有し、四端子測定法により抵抗値を測定するテスタである。具体的には、この抵抗測定器611は、電源から上刃31と下刃51に所定量の電流を流しつつ、電圧計によって上刃31と下刃51との間の電圧を測定し、その電流値と電圧値に基づいて上刃31と下刃51の電気的な抵抗値を算出する。第1のスイッチ612は、上刃31及び下刃51との抵抗測定器611の電気的な接続をオン/オフすることが可能となっている。
そして、第1のスイッチ612をオンにした状態で上刃31と下刃51が接触していない場合には、上刃31と下刃51が通電しないため、抵抗測定器611は高い抵抗値(例えば10MΩ程度)を検出する。一方、第1のスイッチ612をオンにした状態で上刃31と下刃51が接触すると、上刃31と下刃51の間が通電し、抵抗測定器611は低い抵抗値(例えば100Ω程度)を検出する。
第2のスイッチ613は、上刃31と抵抗測定器611の間からグランドに分岐する第2の接続線616に設けられている。第1のスイッチ612をオフにした状態でこの第2のスイッチ613をオンすることで、上刃31を接地することが可能となっている。
同様に、第3のスイッチ614は、第1のスイッチ612と下刃51の間からグランドに分岐する第3の接続線617に設けられている。第1のスイッチ612をオフにした状態でこの第3のスイッチ614をオンすることで、下刃51を接地することが可能となっている。
スリッタ装置1によって被切断体100を切断する際には、第1のスイッチ612をオフすると共に第2及び第3のスイッチ613,614をオンすることで、上刃31及び下刃51が接地される。これにより、被切断体100の切断に伴って上刃31及び下刃51に生じる静電気を放電することができる。
判断装置62は、上記の検出回路61の検出結果に基づいて、上刃31と下刃51とが接触しているか否かを判断する回路である。具体的には、抵抗測定器611により測定された抵抗値Rを所定の閾値RTHと比較して、当該抵抗値Rが閾値RTHよりも大きい場合(例えば10MΩ程度)には、判断装置62は、上刃31と下刃51が接触していないと判断する。一方、抵抗測定器611により測定された抵抗値がRが閾値RTH以下である場合(例えば10Ω程度)には、判断装置62は、上刃31と下刃51が接触していると判断する。すなわち、本実施形態では、この判断装置62は、上刃31と下刃51との間の抵抗値に基づいて、上刃31と下刃51の接触/非接触の状態を判断する。作業者は、この判断装置62の出力に基づいて、上刃31と下刃51の原点位置を認識することができる。特に限定されないが、一例を挙げれば、RTHは100Ωである(RTH=100Ω)。
以下に、本実施形態におけるスリッタ刃31,51の位置の調整方法について、図4〜図5(e)を参照しながら説明する。
図4は本実施形態におけるスリッタ刃の位置調整方法の手順を示すフローチャートである。また、図5(a)〜図5(e)は図2のV部の拡大図であり、図5(a)はステップS10におけるスリッタ刃の正面図、図5(b)はステップS20におけるスリッタ刃の正面図、図5(c)はステップS30〜S50におけるスリッタ刃の正面図、図5(d)はステップS60〜S80におけるスリッタ刃の正面図、図5(e)はステップS90におけるスリッタ刃の正面図である。
先ず、図4のステップS10において、第2及び第3のスイッチ613,614をオフにすると共に第1のスイッチ612をオンにする。上述のように上刃31及び下刃51のいずれもが装置本体5から電気的に絶縁されているので、このオンオフ動作によって、検出回路61を除いて上刃31と下刃51が電気的に絶縁された状態となる。また、この際、図5(a)に示すように、鉛直方向(図中Z方向)において上刃31と下刃51の間に隙間Sが形成されていると共に、水平方向(図中X方向)においても上刃31と下刃51の間に隙間Sが形成されており、上刃31と下刃51が非接触となっている。
次いで、図4のステップS20において、調整装置37のZハンドル362を操作することで上刃31を下降させて、図5(b)に示すように、上刃31の先端を下刃51の先端と水平方向(図中X方向)において重複させる。
次いで、図4のステップS30において、調整機構36のXハンドル361を操作することで、隙間Sがなくなるように下刃51に対して上刃31を水平方向に移動させて、図5(c)に示すように、上刃31を下刃51に接近させる。この間も第1のスイッチ612がオンとなっているので、上刃31と下刃51の間の抵抗値が抵抗測定器611によって常時測定されている。また、判断装置62によって抵抗測定器611の検出結果Rが所定の閾値RTHと常時比較されている(図4のステップS40)。検出結果Rが所定の閾値RTH以下となるまでステップS30,S40が繰り返し実行される(R>RTH、図4のステップS40にてNO)。
そして、上刃31と下刃51の抵抗値Rが所定の閾値RTH以下であることが検出されたら(R≦RTH、図4のステップS40にてYES)、図4のステップS50において、判断装置62は、水平方向(X方向)において上刃31と下刃51が非接触状態から接触状態に移行したと判断し、ランプやモニタ、スピーカ等の報知手段を介してその旨を作業者に報知する。この報知に基づいて、作業者は、Xハンドル361の操作を停止して、その際の上刃31の水平方向の位置を水平方向(図中のX方向)の原点位置として設定(決定)する。この状態では、図5(c)に示すように、上刃31の先端の側面311と下刃51の先端の側面511とが接触している。
次いで、作業者は、調整装置37のZハンドル362を操作することで、上刃31が下刃51の側面511を摺動しながら上昇する(図4のステップS60)。この間も第1のスイッチ612がオンとなっているので、上刃31と下刃51の間の抵抗値が抵抗測定器611によって常時測定されていると共に、判断装置62によって抵抗測定器611の検出結果Rが所定の閾値RTHと常時比較されている(図4のステップS70)。検出結果Rが所定の閾値RTHよりも大きくなるまでステップS60,S70が繰り返し実行される(R≦RTH、図4のステップS70にてNO)。
そして、上刃31と下刃51の抵抗値Rが所定の閾値RTHよりも大きいことが検出されたら(R>RTH、図4のステップS70にてYES)、図4のステップS80において、判断装置62は、上刃31と下刃51が接触状態から非接触状態に移行したと判断し、報知手段を介してその旨を作業者に報知する。この報知に基づいて、作業者は、Zハンドル362の操作を停止して、その際の上刃31の鉛直方向の位置を鉛直方向(図中のZ方向)の原点位置として設定(決定)する。この状態では、図5(d)に示すように、上刃31の先端が下刃51の先端の側面511から僅かに離れている。
次いで、図4のステップS90において、作業者は調整機構36のXハンドル361を予め設定された所定量だけ操作する。これにより、図5(e)に示すように、上刃31が原点位置から水平方向(図中X方向)に移動して、上刃31と下刃51の間にクリアランスSが確保される。同様に、作業者は、調整装置37のZハンドル362を予め設定された所定量だけ操作する。これにより、上刃51が原点位置から鉛直方向(図中Z方向)に移動して、上刃31と下刃51がラップSだけ重複する。以上の作業により、上刃31の刃先と下刃51の刃先とが重複し、被切断体100を切断可能な状態が確保される。なお、被切断体100の切断作業を開始する際には、第1のスイッチ612をオフにすると共に、第2及び第3のスイッチ613,614をオンにして、上刃31及び下刃51をグランドに接続する。
以上に説明したスリッタ刃21の位置調整作業は、例えば、被切断体100の品種交換に伴ってスペーサ521〜523を交換した際に実行され、品種交換後の被切断体100に対応したクリアランスとラップが設定される。この際、本実施形態における上述の装置や方法により、上刃31と下刃51の接触状態を確実に検出することができ、上刃31と下刃51の原点位置を容易に且つ正確に行うことができる。このため、作業者の熟練度に依存せずに上刃31と下刃51の原点位置の高い再現性を確保することができ、スリット工程における品質向上を図ることができる。
また、本実施形態では、上刃31と下刃51の接触状態に基づいて原点位置を設定するので、上刃31や下刃51が摩耗している場合であっても、当該摩耗量に応じた最適な原点位置を設定することができる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、上述の実施形態では、抵抗値に基づいて上刃と下刃の接触状態を判断したが、上刃と下刃の通電状態に基づいて上刃と下刃の接触状態を判断するのであれば、特に限定されない。上刃と下刃を流れる電流値に基づいて上刃と下刃の接触状態を判断してもよい。なお、この場合には、抵抗測定器に代えて電流測定器を用い、判断装置はこの電流測定器の検出結果が所定電流値以上である場合に、上刃と下刃が接触していると判断する。
また、上述の実施形態では、上刃が下刃に対して移動するように説明したが、特にこれに限定されない。例えば、下刃が上刃に対して移動可能なように構成してもよいし、上刃及び下刃の両方が移動可能なように構成してもよい。
1…スリッタ装置
5…装置本体
10…巻出ローラ
20…切断部
21…スリッタ刃
30…第1の上刃ユニット
31…上刃
311…側面
32…回転軸
321…ホルダ
33…第1の支持体
331…貫通孔
332…軸受
34…モータ
341…駆動軸
35…動力伝達機構
351…カップリング
352…伝達軸
353,354…プーリ
355…タイミングベルト
36…調整機構
361…Xハンドル
362…Zハンドル
40…第2の上刃ユニット
41…上刃
42…回転軸
50…下刃ユニット
51…下刃
511…側面
512…溝
52…回転軸
521〜523…第1~第3のスペーサ
53…第2の支持体
531…貫通孔
532…軸受
54…モータ
541…駆動軸
55…動力伝達機構
551…カップリング
552…伝達軸
553,554…歯車
60…原点設定装置
61…検出回路
611…抵抗測定器
612〜614…第1〜第3のスイッチ
615〜617…第1〜第3の接続線
62…判断装置
70…巻取ローラ
80a〜80e…ガイドローラ
90…テンションローラ
100…被切断体

Claims (6)

  1. 第1の回転軸に保持された第1の刃と、
    前記第1の回転軸と実質的に平行な第2の回転軸に保持された第2の刃と、
    前記第1の刃を前記第2の刃に対して相対移動させる調整機構と、を備えたスリッタ装置であって、
    前記第1の刃と前記第2の刃は、前記第1の刃と前記第2の刃が非接触な状態において、電気的に絶縁されており、
    前記スリッタ装置は、
    前記第1の刃と前記第2の刃との間の通電状態を検出する検出回路と、
    前記検出回路の検出結果に基づいて、前記第1の刃と前記第2の刃とが接触しているか否かを判断する判断装置と、を備え
    前記検出回路は、
    前記第1の刃と前記第2の刃に電気的に接続され、前記第1の刃と前記第2の刃の間の電気的な抵抗値を検出する抵抗測定器と、
    前記第1及び前記第2の刃との前記抵抗測定器の電気的な接続をオン/オフする第1のスイッチと、
    前記第1の刃を選択的に接地する第2のスイッチと、
    前記第2の刃を選択的に接地する第3のスイッチと、を含み、
    前記判断装置は、前記抵抗値が所定値以下である場合に、前記第1の刃と前記第2の刃とが接触していると判断するスリッタ装置。
  2. 請求項1に記載のスリッタ装置であって、
    前記第1及び前記第2の刃は、装置本体と電気的に絶縁されているスリッタ装置。
  3. 請求項1又は2に記載のスリッタ装置であって、
    前記スリッタ装置は、前記第1の刃と前記第1の回転軸との間に介在するホルダを備え、
    前記ホルダは、前記第1の刃と前記第1の回転軸とを電気的に絶縁しているスリッタ装置。
  4. 請求項1〜のいずれか一項に記載のスリッタ装置であって、
    前記スリッタ装置は、
    前記第1の回転軸を第1の軸受を介して回転可能に支持する第1の支持体と、
    前記第1の回転軸を駆動させる第1のアクチュエータと、
    前記第1の回転軸と前記第1のアクチュエータとの間に介在する第1のカップリングと、を備えており、
    前記第1の軸受は、前記第1の回転軸と前記第1の支持体とを電気的に絶縁し、
    前記第1のカップリングは、前記第1の回転軸と前記第1のアクチュエータとを電気的に絶縁しているスリッタ装置。
  5. 請求項1〜のいずれか一項に記載のスリッタ装置であって、
    前記スリッタ装置は、
    前記第2の回転軸を第2の軸受を介して回転可能に支持する第2の支持体と、
    前記第2の回転軸を駆動させる第2のアクチュエータと、
    前記第2の回転軸と前記第2のアクチュエータとの間に介在する第2のカップリングと、を備えており、
    前記第2の軸受は、前記第2の回転軸と前記第2の支持体とを電気的に絶縁し、
    前記第2のカップリングは、前記第2の回転軸と前記第2のアクチュエータとを電気的に絶縁しているスリッタ装置。
  6. スリッタ刃を備えたスリッタ装置による被切断体切断方法であって、
    前記スリッタ刃を構成する第1及び第2の刃が非接触な状態で、前記第1の刃と前記第2の刃を電気的に絶縁させることと、
    前記第1の刃を前記第2の刃に対して相対移動させながら、前記第1の刃と前記第2の刃との間の通電状態を検出することと、
    前記通電状態に基づいて前記第1の刃と前記第2の刃とが接触しているか否かを判断することと、
    前記第1の刃と前記第2の刃との接触状態に基づいて原点位置を設定することと、
    前記原点位置から前記第1の刃を前記第2の刃に対して所定量だけ相対移動させることと、
    前記第1の刃と前記第2の刃の間の電気的な抵抗値を検出する抵抗測定器と前記第1の刃及び前記第2の刃との電気的な接続をオン/オフする第1のスイッチをオフにすると共に前記第1の刃を選択的に接地する第2のスイッチ及び前記第2の刃を選択的に接地する第3のスイッチをオンにすることで、前記第1の刃及び前記第2の刃を接地させることと、
    前記スリッタ装置により前記被切断体を切断することと、を備えた被切断体切断方法。
JP2018187885A 2018-10-03 2018-10-03 スリッタ装置、及び、被切断体の切断方法 Expired - Fee Related JP6718491B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018187885A JP6718491B2 (ja) 2018-10-03 2018-10-03 スリッタ装置、及び、被切断体の切断方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018187885A JP6718491B2 (ja) 2018-10-03 2018-10-03 スリッタ装置、及び、被切断体の切断方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020055076A JP2020055076A (ja) 2020-04-09
JP6718491B2 true JP6718491B2 (ja) 2020-07-08

Family

ID=70106030

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018187885A Expired - Fee Related JP6718491B2 (ja) 2018-10-03 2018-10-03 スリッタ装置、及び、被切断体の切断方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6718491B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024070873A1 (ja) * 2022-09-27 2024-04-04 京セラ株式会社 切断装置用ユニット、切断装置及びシート断片の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020055076A (ja) 2020-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4907934B2 (ja) 回転式裁断装置
JP6718491B2 (ja) スリッタ装置、及び、被切断体の切断方法
CN101998898A (zh) 用于定位制粒机的刀轴的方法和制造塑料颗粒的制粒机
JP2005519774A (ja) 切断間隔を設定する方法
US20160368069A1 (en) Multi-wire saw
KR101502279B1 (ko) 탄산가스 용접기를 이용한 자동 용접 방법
US20160126707A1 (en) Cover-layer cutting apparatus
KR20190073591A (ko) 공작물 표면의 불규칙한 부분을 검출 및/또는 감소시키기 위한 공기-탄소 아크 시스템 및 장치와 이를 사용하는 방법
US5666872A (en) Rotary foam cutter for tapering insulation
EP3787858B1 (en) A cutting apparatus for manufacturing bags utilizing a rotary cutting die
JP2017170590A (ja) ワイヤソー装置
JP2016163920A (ja) マルチワイヤ放電加工装置
KR102574162B1 (ko) 멀칭비닐의 제조장치
KR100816792B1 (ko) 회전식 커터를 이용한 용접부위 트리밍 장치
CN218659385U (zh) 一种试纸原料膜分切机的校准结构
KR101786234B1 (ko) 소재절단장치와 소재절단방법 및, 이를 이용한 소재권취방법
JPH07205016A (ja) ワイヤーソーのガイドローラ磨耗量検知方法 及びその装置
JP2004314548A (ja) タイヤ用ゴムのトッピング装置
EP4362251A1 (en) Sheath stripping apparatus and method
JP2005297092A (ja) フィルムロールのトリミング装置
JP5620298B2 (ja) ゴムストリップの切断装置および切断方法
JPWO2013108530A1 (ja) ワイヤ放電加工装置
KR200495566Y1 (ko) 전해동박 전착장치 및 전해동박 제조장치
JPH0223311B2 (ja)
US11876357B2 (en) Device and use of the device for stripping a cable

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190522

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200317

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200515

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200602

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200612

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6718491

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees