JP6716733B2 - 採光装置及び採光スラット - Google Patents

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Description

本発明は、採光装置及び採光スラットに関する。
本願は、2013年11月25日に、日本に出願された特願2013−243185号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
例えば、オフィスなどでは、窓ガラス等を通して屋外の自然光(太陽光)が屋内(室内)に入射するため、屋内に居る人に眩しさを感じさせることがある。このため、仕事中に眩しさを感じさせることがないように、また、セキュリティーやプライバシー保護の観点などから、窓ガラスの前面にブラインドやカーテン等を配置して、窓ガラスから入射する光を遮光したり、窓ガラスを通して室内を覗き見されるのを防いだりする場合がある。
この場合、屋内が暗くなることによって、日中でも屋内の照明設備のほとんどを点灯せざるを得ない。このため、照明設備が消費するエネルギーを節約することができず、電力消費量の増加や、これに伴うCO排出量の増加などが問題となっている。
これに対して、例えば、上部に開口手段を持つ横型ブラインドが提案されている(特許文献1を参照。)。この特許文献1に記載の横型ブラインドでは、上部の開口手段により採光しながら、下部のブラインドにより遮光することが可能である。
特開2011−52377号公報
ところで、窓ガラスから入射した光は、室内の天井や、側壁、床などに向けて照射される。このうち、天井に向かう光は、天井で反射して室内を照らすため、照明光の代わりとなる。したがって、このような天井に向かう光は、日中に照明設備が消費するエネルギーを節約する省エネルギー効果が期待できる。
一方、上述した上部に開口手段を持つ横型ブラインドの場合、上部の開口手段から入射した光は、窓ガラスに近い室内の手前の方に集中するため、室内の奥の方まで照らすことは困難である。さらに、天井に向かう光を室内の奥の方まで照射することができないため、天井で反射された光によって室内を広範囲に亘って照らすことは困難である。したがって、この場合、日中でも室内の照明設備のほとんどを消灯することができず、上述した省エネルギー効果も十分に得ることができない。
本発明の一つの態様は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、屋外の自然光(太陽光)を屋内に効率良く採り入れると共に、屋内に居る人に眩しさを感じさせずに、屋内の奥の方まで明るく感じさせることができる採光装置、並びにそのような採光装置に用いて好適な採光スラットを提供することを目的の一つとする。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用した。
(1) 本発明の第1の態様に係る採光装置は、互いに間隔を空けて並んで配置される複数のスラットと、前記複数のスラットを鉛直方向に吊り下げ自在に支持する支持機構と、を備え、前記複数のスラットのうち少なくも一部が採光スラットにより構成され、前記採光スラットは、光透過性を有する第1基材と、前記第1基材の一面に並んで配置された複数の突起部と、前記第1基材の他面に疑似ストライプ構造を有する光拡散体と、を有し、前記第1基材と前記突起部の屈折率は略同であり、前記第1基材及び前記突起物と前記光拡散体の屈折率は異なり、前記採光スラットは、前記採光スラットの一面に対して斜め上方から内部に入射した光を、その他面から外部へと斜め上方に向けて出射し、前記光拡散体は、前記他面から外部へと出射される光を上下方向及び左右方向に拡散させ、前記他面から外部へと出射される光を前記上下方向よりも前記左右方向に広く広げる異方性散乱特性を有する採光装置である。
(2) 前記(1)に記載の採光装置において、前記採光スラットは、前記複数の突起部と空気層を挟んで対向する平板状の第2基材を有し、前記採光スラットは、前記第1基材に対して斜め上方から内部へと入射した光を前記突起部で屈折させた後、前記第2基材から外部へと斜め上方に向けて射出してもよい。
(3) 前記(1)又は(2)に記載の採光装置において、前記採光スラットは、その長手方向と直交する方向の断面において中間部で屈曲した形状を有し、上部側の面に形成される複数の第1突起部と、下部側の面に形成される複数の第2突起部と、の形状が異なってもよい。
(4) 前記(1)〜(3)の何れか一項に記載の採光装置において、前記複数のスラットは、前記採光スラットにより構成される採光部と、前記採光部の下方に位置して、遮光性を有するスラットにより構成される遮光部と、を有し、前記採光部及び前記遮光部の傾動操作が可能であってもよい。
(5) 前記(1)〜(4)の何れか一項に記載の採光装置において、前記支持機構は、前記複数のスラットを昇降自在に支持してもよい。
(6) 前記(4)に記載の採光装置において、前記支持機構は、前記採光部と前記遮光部とをそれぞれ独立に傾動操作可能に支持してもよい。
(7) 本発明の第2の態様に係る採光スラットは、光透過性を有する第1基材と、前記第1基材の一面に並んで配置された複数の突起部と、前記第1基材の他面に疑似ストライプ構造を有する光拡散体と、を有し、前記第1基材と前記突起部の屈折率は略同であり、前記第1基材及び前記突起物と前記光拡散体の屈折率は異なり、前記第1基材の一面に対して斜め上方から内部に入射した光を、前記第1基材の他面から外部へと斜め上方に向けて出射し、前記光拡散体は、前記他面から外部へと出射される光を上下方向及び左右方向に拡散させ、前記他面から外部へと出射される光を前記上下方向よりも前記左右方向に広く広げる異方性散乱特性を有する採光スラットである。
(8) 前記(7)に記載の採光スラットにおいて、前記第1基材の前記複数の突起部と空気層を挟んで対向する平板状の第2基材を有し、前記第1基材に対して斜め上方から内部へと入射した光を前記突起部で屈折させた後、前記第2基材から外部へと斜め上方に向けて射出してもよい。
(9) 前記(7)又は(8)に記載の採光スラットにおいて、前記第1基材は、その長手方向と直交する方向の断面において中間部で屈曲した形状を有し、上部側の面に形成される複数の第1突起部と、下部側の面に形成される複数の第2突起部と、の形状が異なってもよい。
以上のように、本発明の一つの態様によれば、屋外の自然光(太陽光)を屋内に効率良く採り入れると共に、屋内に居る人に眩しさを感じさせずに、屋内の奥の方まで明るく感じさせることができる採光装置、並びにそのような採光装置に用いて好適な採光スラットを提供することが可能である。
本発明の第1の実施形態に係る採光装置の外観を示す斜視図である。 図1に示す採光装置が備える採光スラットの概略構成を説明するための第1の図である。 図1に示す採光装置が備える採光スラットの概略構成を説明するための第2の図である。 図1に示す採光装置の要部を拡大した第1の斜視図である。 図1に示す採光装置の要部を拡大した第2の斜視図である。 図1に示す採光装置が設置された部屋モデルの一例を示す模式図である。 図1に示す採光装置が備える採光部及び遮光部の機能を説明するための斜視図である。 採光部を構成する採光スラットの機能を説明するための側面図である。 遮光部を構成する遮光スラットの機能を説明するための第1の側面図である。 遮光部を構成する遮光スラットの機能を説明するための第2の側面図である。 採光スラット及び遮光スラットの傾動動作を説明するための第1の側面図である。 採光スラット及び遮光スラットの傾動動作を説明するための第2の側面図である。 採光スラット及び遮光スラットの傾動動作を説明するための第3の側面図である。 採光スラットが備える突起部の変形例を示す第1の側面図である。 採光スラットが備える突起部の変形例を示す第2の側面図である。 採光スラットの変形例を示す側面図である。 採光スラットの変形例を示す側面図である。 採光スラットの変形例を示す側面図である。 採光スラットの変形例を示す側面図である。 採光スラットの変形例を示す第1の側面図である。 採光スラットの変形例を示す第2の側面図である。 光拡散体の表面形状を例示する平面図である。 光拡散性の有無による採光スラットの採光特性を示す部屋モデルの第1の模式図である。 光拡散性の有無による採光スラットの採光特性を示す部屋モデルの第2の模式図である。 光拡散体の光散乱特性を示すグラフである。 採光スラットの光拡散特性を説明するための部屋モデルの第1の模式図である。 採光スラットの光拡散特性を説明するための部屋モデルの第2の模式図である。 異方性散乱特性を有する採光スラットの一例を示す第1の図である。 異方性散乱特性を有する採光スラットの一例を示す第2の図である。 異方性散乱特性を有する採光スラットの一例を示す第3の図である。 図19A〜図19Cに示す採光スラットが備える光拡散体の光散乱特性を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る採光装置が備える採光スラットの概略構成を示す側面図である。 実施例における採光装置が設置された部屋モデルを示す第1の模式図である。 実施例における採光装置が設置された部屋モデルを示す第2の模式図である。 窓ガラスの前面に採光装置を設置した場合の天井に向かう光を撮影した写真である。 窓ガラスの前面に光拡散性が付与された採光装置を設置した場合の天井に向かう光を撮影した写真である。 遮光ブラインドを設置した場合の天井に向かう光を撮影した写真である。 採光装置及び照明調光システムを備えた部屋モデル2000を示す図である。 部屋モデル2000の天井を示す平面図である。 採光装置によって室内に採光された光(自然光)の照度と、室内照明装置による照度(照明調光システム)との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の全ての図面においては、各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
[第1の実施形態]
先ず、本発明の第1の実施形態として、例えば図1に示す採光装置1について説明する。なお、図1は、採光装置1の外観を示す斜視図である。また、以下の説明において、採光装置1の位置関係(上下、左右、前後)については、採光装置1の使用時における位置関係(上下、左右、前後)に基づくものとし、特に説明がない限りは、図面においても、採光装置1の位置関係は、紙面に対する位置関係と一致するものとする。
採光装置1は、図1に示すように、互いに間隔を空けて水平方向に平行に並ぶ複数のスラット2と、複数のスラット2を鉛直方向に吊り下げ自在に支持する支持機構3とを備えている。また、採光装置1では、複数のスラット2を昇降自在に支持すると共に、複数のスラット2を傾動自在に支持している。
複数のスラット2は、採光性を有する複数の採光スラット4により構成される採光部5と、採光部5の下方に位置して、遮光性を有する複数の遮光スラット6により構成される遮光部7とを有している。なお、以下の説明において、採光スラット4と遮光スラット6とを特に区別しない場合は、スラット2としてまとめて扱うものとする。
採光部5を構成する採光スラット4は、図2A,図2Bに示すように、光透過性を有する長尺板状の基材8と、基材8の一面に並んで形成された複数の突起部9とを有している。なお、図2Aは、採光スラット4の概略構成を示す斜視図である。図2Bは、図2A中に示す採光スラット4のX−X’断面図である。但し、図2A,図2Bに示す採光スラット4については、基材8及び突起部9以外の構成についての図示を省略し、その形状についても簡略化して示している。
基材8は、熱可塑性ポリマーや熱硬化性樹脂、光重合性樹脂等の光透過性樹脂からなる。また、光透過性樹脂としては、アクリル系ポリマー、オレフィン系ポリマー、ビニル系ポリマー、セルロース系ポリマー、アミド系ポリマー、フッ素系ポリマー、ウレタン系ポリマー、シリコーン系ポリマー、イミド系ポリマー等からなるものを用いることができる。その中でも、例えば、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリイミド(PI)等を好適に用いることができる。基材2の全光線透過率は、JIS K7361−1の規定で90%以上が好ましい。これにより、十分な透明性を得ることができる。
突起部9は、例えば、アクリル樹脂やエポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の光透過性及び感光性を有する有機材料で構成されている。また、これらの有機材料に、重合開始剤やカップリング剤、モノマー、有機溶媒等を混合したものを用いることができる。さらに、重合開始剤は、安定剤、禁止剤、可塑剤、蛍光増白剤、離型剤、連鎖移動剤、他の光重合性単量体等のように、各種の添加成分を含んでいてもよい。その他、特許第4129991号公報に記載の材料を用いることができる。突起部9の全光線透過率は、JIS K7361−1の規定で90%以上が好ましい。これにより、十分な透明性を得ることができる。
複数の突起部9は、基材8の長手方向(長さ方向)に延在し、且つ、基材8の短手方向(幅方向)に並んで設けられている。また、各突起部9は、断面三角形状のプリズム体を構成している。具体的に、この突起部9は、基材8の一面と対向する第1の面部9aと、第1の面部9aと第1の角部10aを挟んで隣接する第2の面部9bと、第1の面部9aと第1の角部10aとは反対側の第2の角部10bを挟んで隣接し且つ第2の面部9bと第3の角部10cを挟んで隣接する第3の面部9cとを有している。
ここで、複数の突起部9の各間には、空気が存在しているため、この間が空気との界面となる。この間には、他の低屈折率材料で充填してもよい。しかしながら、突起部9の内部と外部との界面の屈折率差は、外部にいかなる低屈折率材料が存在する場合よりも空気が存在する場合に最大となる。したがって、空気が存在する場合は、スネル(Snell)の法則より、突起部9に入射した光のうち、第2の面部9b又は第3の面部9cで全反射する光の臨界角が最も小さくなる。これにより、第2の面部9b又は第3の面部9cで全反射される光の入射角の範囲が最も広くなることから、突起部9に入射した光を基材8の他面側へと効率良く導くことができる。結果として、突起部9に入射した光の損失が抑えられ、基材8の他面から出射される光の輝度を高めることができる。
なお、基材8の屈折率と突起部9の屈折率とは略同等であることが望ましい。その理由は、例えば、基材8の屈折率と突起部9の屈折率とが大きく異なる場合、光が突起部9から基材8に入射したときに、これら突起部9と基材8との界面で不要な光の屈折や反射が生じることがある。この場合、所望の採光特性が得られない、輝度が低下するなどの不具合が生じる虞があるからである。
また、採光スラット4の製造方法としては、例えば、フォトリソグラフィ技術を用いて基材8の上に複数の突起部9を形成することができる。また、フォトリソグラフィ技術を用いる方法以外にも、溶融押し出し法や型押し出し法、インプリント法などの方法によって、採光スラット4を製造することができる。溶融押し出し法や型押し出し法などの方法では、基材8と突起部9は同一の樹脂によって一体に形成される。
遮光部7を構成する遮光スラット6は、図1に示すように、遮光性を有する長尺板状の基材11からなる。基材11は、いわゆるブラインド用のスラットとして一般的に使用されているものであればよく、例えば、金属製や木製、樹脂製のものを挙げることができる。また、基材11の表面に塗装等を施したものを挙げることができる。
支持機構3は、鉛直方向(複数のスラット2の短手方向)に平行に並ぶ複数のラダーコード12と、複数のラダーコード12の上端部を支持する固定ボックス13と、複数のラダーコード12の下端部に取り付けられる昇降バー14とを備えている。
ラダーコード12は、複数のスラット2の中央部を挟んだ左右の両側に一対並んで配置されている。各ラダーコード12は、図3A,図3Bに示すように、互いに平行に並ぶ前後一対の縦コード15a,15bと、縦コード15a,15bの間に掛け渡された上下一対の横コード16a,16bとを有し、且つ、横コード16a,16bが縦コード15a,15bの長手方向(鉛直方向)に等間隔に並んで配置された構成を有している。各スラット2は、縦コード15a,15bと横コード16a,16bとの各間に挿入された状態で配置されている。なお、図3A,図3Bは、採光装置1の要部を拡大した斜視図であり、図3Aは、各スラット2の間を開いた状態を示し、図3Bは、各スラット2の間を閉じた状態を示す。
図1に示すように、固定ボックス13は、互いに平行に並ぶ複数のスラット2の最上部に位置して、これら複数のスラット2と平行に並んで配置されている。一方、昇降バー14は、互いに平行に並ぶ複数のスラット2の最下部に位置して、これら複数のスラット2と平行に並んで配置されている。各ラダーコード12を構成する縦コード15a,15bは、昇降バー16の自重により鉛直下向きに引っ張られた状態で、固定ボックス15より垂下されている。
支持機構3は、複数のスラット2を昇降操作するための昇降操作部17と、複数のスラット2を傾動操作するための傾動操作部18とを備えている。
昇降操作部17は、図1及び図3A,図3Bに示すように、複数の昇降コード19を有している。複数の昇降コード19は、それぞれラダーコード12を構成する縦コード15a,15bと平行に並んで配置されている。また、複数の昇降コード19は、各スラット2に形成された孔部20を貫通した状態で、その下端部が昇降バー14に取り付けられている。
また、複数の昇降コード19は、その上端側が固定ボックス13の内部で引き回されて、固定ボックス13の一方側に設けられた窓部21から引き出されている。窓部21から引き出された昇降コード19は、操作コード22の一端と連結されている。操作コード22の他端は、昇降バー14の一端部に取り付けられている。
昇降操作部17では、昇降バー14が最下部に位置する状態から、操作コード22を引っ張ることによって、昇降コード19が固定ボックス13の内側へと引き込まれる。これにより、複数のスラット2が下部側から順に昇降バー14の上に重なり合いながら、昇降バー14と共に上昇する。昇降コード19は、窓部21の内側に設けられたストッパー(図示せず。)により固定される。これにより、昇降バー14を任意の高さ位置で固定することができる。逆に、ストッパーによる昇降コード19の固定を解除することによって、昇降バー14を自重により降下させることができる。これにより、再び昇降バー14を最下部に位置させることができる。
傾動操作部18は、図1に示すように、固定ボックス15の一方側に操作レバー23を有している。操作レバー23は、軸回りに回動自在に取り付けられている。傾動操作部18では、操作レバー23を軸回りに回動させることによって、ラダーコード12を構成する縦コード15a,15bを互いに逆向きに上下方向に移動操作することができる。これにより、図3Aに示す各スラット2の間を開いた状態と、図3Bに示す各スラット2の間を閉じた状態との間で、複数のスラット2を互いに同期させながら傾動させることができる。
以上のような構成を有する採光装置1は、窓ガラス等の上部から吊り下げられた状態で、この窓ガラスの内面に複数のスラット2を対向させた状態で配置される。また、採光部5は、各採光スラット4の突起部9が形成された面を窓ガラスに対向させた状態で配置される。
ここで、図4に示す部屋モデル1000を用いて採光装置1の採光部5及び遮光部7の機能について説明する。なお、図4は、採光装置1が設置された部屋モデル1000の一例を示す模式図である。
部屋モデル1000は、例えば採光装置1のオフィスでの使用を想定したモデルである。具体的に、図4に示す部屋モデル1000は、天井1001と、床1002と、窓ガラス1003が取り付けられた手前の側壁1004と、手前の側壁1004と対向する奥の側壁1005とで囲まれる室内1006に、窓ガラス1003を通して屋外の光Lが斜め上方から入射する場合を模している。採光装置1は、窓ガラス1003の内面に対向した状態で配置されている。
部屋モデル1000では、室内1006の高さ寸法(天井1001から床1002までの寸法)H1を2.7mとし、窓ガラス1003の縦寸法H2を天井1001から1.8mとし、採光部5の縦寸法H3を天井1001から0.6mとし、室内1006の奥行き寸法(手前の側壁1004から奥の側壁1005までの寸法)Wを16mとしている。
部屋モデル1000では、室内1006の中の方に椅子に座っている人Maと、室内1006の奥の方に床1002に立っている人Mbとがいる。椅子に座っている人Maの眼の高さHaは、床1002から0.8mとし、床1002に立っている人Mbの眼の高さHbは、床1002から1.8mとしている。
室内1006に居る人Ma,Mbに眩しさを感じさせる領域(以下、グレア領域という。)Gは、室内に居る人Ma,Mbの眼の高さHa,Hbの範囲である。また、室内1006の窓ガラス1003の付近は、主として窓ガラス1003を通して屋外の光Lが直接照射される領域Fである。この領域Fは、手前の側壁1004から1mの範囲としている。したがって、グレア領域Gは、床1002から0.8m〜1.8mの高さ範囲のうち、領域Fを除いた手前の側壁1004より1m離れた位置から奥の側壁1005までの範囲となっている。
採光部5では、図4及び図5に示すように、各採光スラット4の一面に対して斜め上方から内部に入射した光Lを、各採光スラット4の他面から外部へと斜め上方に向けて出射する。具体的に、各採光スラット4では、図6に示すように、第2の面部9bから各突起部9に入射した光Lが第3の面部9cで全反射した後、天井1001に向かう光Lとして、基材8の他面から出射される。
これにより、図4に示すように、窓ガラス1003を通して室内1006に入射した光Lのうち、グレア領域Gに向かう光や床1002に向かう光の輝度を低減しながら、天井1001に向かう光の輝度を相対的に高めることが可能である。すなわち、窓ガラス1003を通して室内1006に入射した光Lを天井1001に向けて効率良く照射することができる。また、室内1006に居る人Ma,Mbに眩しさを感じさせることなく、天井1001に向かう光Lを室内1006の奥の方まで照射することができる。
さらに、天井1001で反射された光L’は、照明光の代わりとして、室内1006を広範囲に亘って明るく照らすことになる。この場合、室内1006の照明設備を消灯することによって、日中に室内1006の照明設備が消費するエネルギーを節約する省エネルギー効果が期待できる。
一方、遮光部7では、図4及び図5に示すように、各遮光スラット6の一面に対して斜め上方から内部に入射した光Lを、各遮光スラット6により遮光する。遮光部7は、採光部5よりも下方に位置するため、窓ガラス1003を通して室内1006に入射した光Lのうち、主にグレア領域Gに向かう光や床1002に向かう光を遮光することが可能である。
また、採光装置1では、複数のスラット2を傾動操作することによって、採光部5において天井に向かう光Lの角度を調整することができる。一方、遮光部7においては、図7A,図7Bに示すように、複数のスラット2を傾動操作することによって、遮光スラット6の各間から入射する光Lを調整したり、遮光スラット6の各間から窓ガラス1003を通して屋外の様子を見たりすることができる。なお、図7Aは、各遮光スラット6の間を閉じた状態を示し、図7Bは、各遮光スラット6の間を開いた状態を示す。
また、採光装置1では、複数のスラット2を昇降操作することによって、例えば、昇降バー14を採光部5と遮光部7との境界に位置させた場合、窓ガラス1003の遮光部7と対向する領域を開放した状態することができる。さらに、昇降バー14を最上部に位置させた場合、窓ガラス1003の全面を開放することができる。
以上のように、本実施形態の採光装置1を用いた場合には、窓ガラス1003を通して室内1006に入射した光Lを採光部5を構成する複数の採光スラット4によって室内1006の天井1001に向けて照射すると共に、遮光部7を構成する複数の遮光スラット6によってグレア領域Gに向かう光Lを遮光することができる。
したがって、この採光装置1によれば、採光部5を通して屋外の自然光(太陽光)を室内1006に効率良く採り入れると共に、室内1006に居る人Ma,Mbに眩しさを感じさせずに、室内1006の奥の方まで明るく感じさせることが可能である。一方、遮光部7によって窓ガラス1003から入射する光を遮光したり、窓ガラス1003を通して室内1006を覗き見されるのを防いだりすることが可能である。
なお、本発明は、上記第1の実施形態として示す採光装置1の構成に必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記スラット2の数や大きさ等については、窓ガラス1003の大きさに合わせて適宜変更を加えることができる。これに合わせて、上記ラダーコード12については、複数のスラット2を互いに平行な状態で支持するため、その配置する数を増やすことも可能である。
また、上記採光装置1では、複数のスラット2のうち、採光部5を構成する複数の採光スラット4が上部側に配置され、遮光部7を構成する複数の遮光スラット6が下部側に配置された構成となっているが、このような構成に必ずしも限定されるものではなく、複数のスラット2のうち少なくも一部が採光スラット4により構成されていればよい。
また、上記支持機構3では、上述した昇降操作部17と傾動操作部18とを手動で操作する構成となっているが、駆動モータ等の駆動手段を用いて、複数のスラット2の昇降操作と、複数のスラット2の傾動操作とを自動で操作する構成としてもよい。
さらに、上記支持機構3では、例えば図8A〜図8Cに示すように、採光部5を構成する複数の採光スラット4と、遮光部7を構成する複数の採光スラット6とを、それぞれ独立に傾動操作する構成であってもよい。
具体的に、図8Aに示すように、太陽の高度が比較的高い場合には、採光部5及び遮光部7を閉状態とすることで、窓ガラス1003を通して室内1006に入射した光Lを採光部5を構成する複数の採光スラット4によって室内1006の天井1001に向けて照射すると共に、遮光部7を構成する複数の遮光スラット6によってグレア領域Gに向かう光Lを遮光する。
一方、図8Bに示す太陽の高度が比較的低い場合には、これに合わせて、採光部5を構成する複数の採光スラット4のみを回動させることによって、各採光スラット4の角度を調整する。これにより、図8Aに示す場合と同様に、窓ガラス1003を通して室内1006に入射した光Lを採光部5を構成する複数の採光スラット4によって室内1006の天井1001に向けて照射することができる。
また、図8Cに示すように、遮光部7を構成する複数の遮光スラット6のみを回動させることによって、採光部5を閉状態としながら、遮光部7を開状態とすることができる。これにより、窓ガラス1003を通して室内1006に入射した光Lを採光部5を構成する複数の採光スラット4によって室内1006の天井1001に向けて照射すると共に、遮光部7を構成する複数の遮光スラット6の間から窓ガラス1003を通して屋外の様子を見ることができる。
また、突起部9については、上述した断面三角形状のプリズム体により構成されたものに限らず、例えば、図9Aに示す突起部9Aのように、断面直角三角形状のプリズム体により構成された構成であってもよく、図9Bに示す突起部9Bのように、断面台形(矩形)状のプリズム体により構成された構成であってもよく、その断面形状についても適宜変更を加えることができる。
また、上記採光装置1では、上記採光スラット4の代わりに、その長手方向と直交する方向の断面において、例えば図10に示すような屈曲した形状を有する採光スラット4Aや、図11に示すような湾曲した形状を有する採光スラット4Bを用いた構成としてもよい。
具体的に、図10に示す屈曲した形状の採光スラット4Aでは、その中間部で屈曲した基材8の一方(上部)側の面に形成された第1の突起部91と、他方(下部)側の面に形成された第2の突起部92との形状をそれぞれ異ならせている。第1の突起部91は、太陽の高度が比較的低い場合に、この採光スラット4Aに入射した光を室内1006の天井1001に向けて出射する角度のプリズム体により構成されている。一方、第2の突起部92は、太陽の高度が比較的高い場合に、この採光スラット4Aに入射した光を室内1006の天井1001に向けて出射する角度のプリズム体により構成されている。
この構成の場合、採光スラット4Aに入射する光Lの角度の違いに合わせて、第1の突起部91と第2の突起部92とが入射した光を室内1006の天井1001に向けて照射するため、太陽の高度変化に伴う室内1006の照射位置の変動を抑制することが可能である。
また、図11に示す湾曲した形状の採光スラット4Bでも、図10に示す屈曲した形状の採光スラット4Aと同様の効果を得ることができる。さらに、この採光スラット4Bでは、湾曲した形状を有することによって、この採光スラット4Bに入射した光を室内1006の天井1001に向けて出射する角度を連続的に変化させることができる。
また、複数のスラット2は、その長手方向と直交する方向の断面において、屈曲又は湾曲した形状を有することで、その剛性を高めることが可能である。
また、上記採光装置1では、上記採光スラット4の代わりに、図12に示すような採光スラット4Cを用いた構成としてもよい。この採光スラット4Cは、光透過性を有する一方の基材8Aと、一方の基材8Aの一面に並んで形成された複数の突起部9と、複数の突起部9と空気層を挟んで対向する他方の基材8Bとを有している。すなわち、この採光スラット4Cは、上記採光スラット4の構成に、更に基材8Bを追加した構成である。
なお、基材8A,8Bには、上記基材8と同じ材質のものを使用することができる。また、採光スラット4Cの製造方法としては、例えば、フォトリソグラフィ技術を用いて一方の基材8Aの上に複数の突起部9を形成した後、他方の基材8Bを突起部9と対向させた状態で一方の基材8Aと貼合することで作製することができる。また、フォトリソグラフィ技術を用いる方法以外にも、溶融押し出し法や型押し出し法、インプリント法などの方法によって、採光スラット4Cを製造することができる。溶融押し出し法や型押し出し法などの方法では、基材8A,8Bと突起部9は同一の樹脂によって一体に形成される。
この構成の場合、窓ガラス1003の内面に採光スラット4Cの突起部9が形成された面とは反対側の面を対向させた状態で配置される。すなわち、この採光スラット4Cでは、一方の基材8Aに対して斜め上方から内部へと入射した光Lを突起部9で屈折させた後、他方の基材8Bから外部へと斜め上方に向けて出射する。
これにより、上記採光スラット4を用いた場合と同様の効果を得ることができる。すなわち、窓ガラス1003を通して室内1006に入射した光Lを採光スラット4Cによって室内1006の天井1001に向けて効率良く照射することができる。また、室内1006に居る人Ma,Mbに眩しさを感じさせることなく、天井1001に向かう光Lを室内1006の奥の方まで照射することができる。また、採光スラット4では、複数の突起部9を一方の基材8Aと他方の基材8Bとの間に配置することで、複数の突起部9を保護すると共に、突起部9が汚れるのを防ぐことが可能である。
また、図13に示す採光スラット4Dのように、基材8の他面から外部へと出射される光Lを拡散させる光拡散体30を有した構成としてもよい。この場合、採光部5を構成する各採光フラット4Dから天井1001に向かう光Lが拡散されることによって、より均一な光Lを天井1001に向けて照射することができる。
光拡散体30としては、例えば数百〜数十μm程度の球状の微粒子を樹脂中に分散させた光拡散層を基材8の他面に形成したもの挙げることができる。また、微粒子としては、屈折率が周囲の樹脂とは異なる材質のものを用いる。これにより、微粒子と樹脂との界面での屈折作用によって光を拡散させることができる。微粒子の材質としては、例えばシリカ(酸化珪素、n(屈折率)=1.46)等の無機材料からなるものや、(メタ)アクリル酸エステル(n=1.49〜1.57)、スチレン(n=1.6)などを中心としたモノマーを重合して得られる有機材料からなるものなどを用いることができる。
また、図14A,図14Bに示す採光スラット4Eのように、基材8の他面に微粒子31を分散させた液体を塗工し乾燥させることによって、微粒子31による凹凸が表面に形成された光拡散フィルム32であってもよい。これにより、光が複雑に散乱させる光拡散効果を発現することができる。なお、図14Aは、採光スラット4Eの概略構成を示す斜視図である。図14Bは、図14A中に示す採光スラット4EのY−Y’断面図である。
また、光拡散体については、上述した形態のものに限定されるものではなく、図15に示す表面形状を有するものを例示することができる。
ここで、採光スラットに光拡散性が付与された場合と、採光スラットに光拡散性が付与されていない場合の採光特性について、図16A,図16Bを参照して説明する。なお、図16Aは、採光スラットに光拡散性が付与された場合の採光特性を示す部屋モデル1000の模式図である。図16Bは、採光スラットに光拡散性が付与された場合の採光特性を示す部屋モデル1000の模式図である。
図16Aに示すように、採光スラットに光拡散性が付与されていない場合には、採光スラットからの光Lが直進的に天井に向けて照射される。したがって、例えば晴天日のように屋外の自然光(太陽光)が採光スラット4を直射する場合には、採光スラット4が屈折した太陽光を映し込むことで、本来であれば天井に向かう光Lを(採光スラット4の設置高さや太陽の位置によっては)人Mが直接見てしまうことがある。この場合、このような光が眩しく不快なグレアとして認識されてしまう。
太陽光は輝度と指向性の非常に高い点光源とみなすことができる。このため、光Lが直進的に入射した場合、この光Lは高輝度・高指向性という特性を備えたまま室内1006に入射することになる。これが万が一人Mの眼に入ってしまった場合はとても眩しく感じられてしまう。
これに対して、図16Bに示すように、採光スラット4に光拡散性が付与された場合には、上述したグレアの発生を防止することができる。すなわち、屋外から入射した太陽光を含む外光は、光拡散性が付与された採光スラット4により拡散されて、いわゆる柔らかい光Lに変換される。これにより、特定方向の輝度が低減され、グレアを引き起こしにくくなる。
また、採光スラット4に光拡散性が付与された場合には、部屋の奥に届く光Lの光量は相対的に少なくなるが、横方向への光Lの拡がりが得られる利点がある。光Lが横方向に拡がることによって、窓ガラスが小さくても部屋の(横方向に)端から端に渡る全体を明るくすることができる。また、太陽が斜めから差し込んでも部屋の中央部を明るくすることができるなどの利点がある。
次に、採光スラットの光拡散特性について、図17及び図18A,図18Bを参照して説明する。なお、図17は、光拡散体の光散乱特性を示すグラフである。具体的に、図17は、光拡散体に対して垂直方向から測定光が照射され、反対側の受光器を極角方向に動かして受光した光強度について、ピーク値を1として規格化したグラフである。図18Aは、採光スラット4の光拡散特性を説明するための部屋モデル1000の平面図である。図18Bは、採光スラット4の光拡散特性を説明するための部屋モデル1000の側面図である。
図17に示すように、光拡散体としては、天井に向かう光の指向性をあまり落とさないように、値全幅が数°から20°程度の弱散乱性を有するものを用いることが好ましい。
また、採光スラット4は、図18A,図18Bに示すように、横方向に光を拡げると共に、縦方向に光はあまり拡げない光散乱特性を有することが好ましい。すなわち、光が縦方向に拡がると、天井に向かう光が床側に居る人の方向に拡散し、指向性が高い場合に比べて人が見る輝度が高くなってしまう。
具体的に、図19A〜図19Cは、異方性散乱特性を有する採光スラット4Fの一例を示す。なお、図19Aは、採光スラット4Fの概略構成を示す斜視図である。図14Bは、図19A中に示す採光スラット4FのZ−Z’断面図である。
図19Cは、図19A中に示す採光スラット4Fが備える光拡散体33の面内構造を示す斜視図である。
採光スラット4Fは、図19A〜図19Cに示すように、基材8の一面に設けられた複数の突起部9とは別に、基材8の他面に光拡散体33が設けられた構成を有している。
光拡散体33は、概ね短手方向(幅方向)に延在するストライプ状の突起部33aが基材8の長手方向(長さ方向)に並ぶ、いわゆる疑似ストライプ構造を有している。採光スラット4Fには、この疑似ストライプ構造によって異方性散乱特性が付与されている。
ここで、光拡散体33の光散乱特性を示すグラフを図20に示す。なお、図20中に示す実線は、水平方向(0°−180°)での光強度を測定したグラフを示す。図20中に示す破線は、鉛直方向(90°−270°)での光強度を測定したグラフを示す。また、光拡散体33の水平方向での半値全幅は約32°であり、光拡散体33の鉛直方向での半値全幅は約5°である。
採光スラット4Fでは、このような光拡散体33を基材2の他面に配置することで、横方向には拡散光が拡がり、縦方向には拡散光があまり拡がらない理想的な異方性散乱特性を得ることができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態として、例えば図21に示す採光スラット40を備えた採光装置50について説明する。なお、図21は、採光スラット40の概略構成を示す断面図である。
採光装置50は、上記採光スラット4の代わりに採光スラット40を備える以外は、上記採光装置1と同様の構成を有している。したがって、以下の説明では、採光スラット40の構成について説明を行うものとする。
採光スラット40は、光透過性を有する第1の基材41と第2の基材42とが空気層を挟んで対向して配置されると共に、第1の基材41と第2の基材42との対向する面41b,42aが互いに平行、且つ、当該対向する面41b,42aが第1の基材41の一面41aの法線Hに対して傾斜した構造を有している。例えば、本実施形態では、当該対向する面41b,42aが第1の基材41の一面41aの法線Hに対して為す角度αが83°で傾斜している。
採光スラット40では、第1の基材41の一面41aに対して斜め上方から内部に入射した光L1の入射角βが、第1の基材41の一面41aの法線Hに対して一定角度以上(例えば60°以上)であるときに、光L1は、第1の基材41の一面41aから入射した後、第1の基材41の他面41bで全反射し、第1の基材41の一面41aから外部へと出射される。
一方、第1の基材41の一面41aに対して斜め上方から内部に入射した光L2の入射角βが、第1の基材41の一面41aの法線Hに対して一定角度未満(例えば60°未満)であるときに、光L2は、第1の基材41の一面41aから入射した後、第1の基材41の他面41bを透過し、更に、第2の基材42の一面42aに入射した後、第2の基材42の他面42bから外部へと出射される。
したがって、この採光スラット40を備えた採光装置50では、太陽の高度が比較的高い場合には、窓ガラス1003を通して室内1006に入射した光L1を採光スラット40で遮光することができる。一方、太陽の高度が比較的低い場合には、窓ガラス1003を通して室内1006に入射した光L2を採光スラット40から採光することができる。
これにより、夏場は屋外の自然光(太陽光)を遮断しつつ、冬場は屋外の自然光(太陽光)を屋内に採り入れるといったことを行うことが可能である。
以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとする。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
本実施例では、先ず、実際に窓ガラスの前面に上記採光装置1を設置した場合の採光特性についての評価を行った。図22A及び図22Bは、本実施例における採光装置1が設置された部屋モデルを示す模式図であり、図22Aは、その側面模式図であり、図22Bは、その平面模式図である。また、図22A及び図22B中に示す番号は、照度計による測定位置を示す。
部屋のサイズは、幅6.4m、奥行き9m、高さ2.7mである。部屋の窓ガラス1003は、南南西を向いており、9月中旬の晴れの日の正午過ぎに太陽が正面に位置した時に太陽光が差し込んでいる。また、向かって右側の窓ガラス1003には上記採光装置1を設置し、向かって左側の窓ガラス1003には比較として遮光ブラインドSを設置している。上記採光装置1は、床からの高さが2mの位置を境にして、上部に採光スラット4を並べて配置した採光部5と、下部に遮光スラット6を並べて配置した遮光部7とを構成している。採光装置1の幅は4m、採光部5の高さは0.7mである。
採光スラット4については、PET樹脂からなる基材8一面に、厚み300μm程度のUV硬化性樹脂層を形成し、数十μm程度の突起部9を形成している。採光スラット4は、突起部9が形成された面を窓側に向けた状態で配置されている。
図23は、窓ガラスの前面に採光装置1を設置した場合の天井に向かう光を撮影した写真である。図23に示すように、写真右側の採光装置1を設定した側では、採光部5からの光が天井に向けて照射されている。また、この天井に向かう光が室内の奥の方まで照射されていることがわかる。一方、写真左側の遮光ブラインドを設置した側では、遮光スラットにより遮光されることによって、室内が暗くなっていることがわかる。
このように、上記採光装置1を設置した側(写真右側)と遮光ブラインドを設置した側(写真左側)との部屋の明るさの違いは歴然であり、部屋の右側では天井が明るく照らされ、室内の照度も高くなっている。
このときの室内右側の照度を測定したところ、室内の奥4.5mの位置における天井(高さ2.7m)での照度は、1300lxであり、高さ1mでの作業面照度は1000lxであった。この時期の太陽の南中高度は57°であり、撮影時においても同程度の高度に太陽が位置していたものと考えられる。このとき窓ガラスに設置した照度計は60000lxを示していた。
なお、「JIS Z9110 2011」の照明基準総則による照度基準では、VDTなどのパソコンによる作業を行う場合、室内で維持すべき照度の下限値は500lxとされている。したがって、上記採光装置1を用いた場合は、十分な照度を得ていることがわかる。
また、本測定を行った部屋の奥行きは9mであったが、ほぼ同時刻に室内の右側の奥9mの位置での作業面照度を測定したところ700lxであった。このため、室内の右側においては、照明器具を点灯しなくても室内の奥までパソコンによる作業を行うのに十分な明るさが確保され、快適に作業を行うことができた。
また、採光部5からの光は天井を優先的に照らすため、天井空間が明るくなり、部屋全体の雰囲気が明るく開放感が感じられた。一方、採光部5の下には遮光部7が設けられているため、作業中に眩しいと感じることなく快適に作業を行うことができた。また、このときに室内の照明器具を点灯しなかったので、照明器具に使用するエネルギー、及び電気代はゼロであった。
比較として、窓ガラスの全面に亘って遮光ブラインドを設定し、全ての遮光ブラインドを閉じた状態で、前回と同じような天気の日に室内の照度を測定したところ、室内の奥4.5m及び奥9mの位置での作業面照度は、何れも100lx未満であった。このため、照明器具を点灯しない状態では、室内が暗くパソコンによる作業を快適に行うことができなかった。
次に、上記採光装置1が備える採光スラット4を採光スラット4Dに代えた場合の採光特性についての評価を行った。図24は、窓ガラスの前面に採光スラット4Dを用いた採光装置を設置した場合の天井に向かう光を撮影した写真である。
図24に示す写真において、右側の窓には採光スラット4Dを用いた採光装置を設置し、左側の窓には比較として遮光ブラインドを設置している。それ以外は、図23に示す場合と撮影日が異なるものの、同時期の同時刻に同じ部屋にて撮影を行った。
採光スラット4Dについては、採光スラット4の他面に光拡散フィルムを配置し、光拡散性を付与している。
図24に示すように、写真右側の採光スラット4Dを用いた採光装置を設定した側では、採光部5からの光が天井に向けて照射されている。また、この天井に向かう光が室内の奥の方まで照射されていることがわかる。さらに、採光フラット4Dから天井に向かう光が拡散されることによって、天井がより均一に照らされると共に影が見えなくなっている。
このときの室内右側の照度を測定したところ、室内の奥4.5mの位置における天井(高さ2.7m)での照度は、900lxであり、高さ1mでの作業面照度は800lxであった。
一方、写真左側の遮光ブラインドを設置した側では、遮光スラットにより遮光されることによって、室内が暗くなっていることがわかる。
比較例として、図25は、遮光ブラインドを設置した場合の天井に向かう光を撮影した写真である。図25に示す写真において、右側は遮光ブラインドの遮光スラットを閉じた遮光状態であり、左側は遮光ブラインドの遮光スラットを開いた採光状態である。それ以外は、図17に示す場合と撮影日が異なるものの、同時期の同時刻に同じ部屋にて撮影を行った。
図25に示すように、遮光ブラインドを開いた側(写真左側)でも、明るい領域が窓ガラスの近傍の狭い範囲に限られていることがわかる。
このときの室内右側の照度を測定したところ、室内の奥4.5mの位置における天井(高さ2.7m)での照度は、300lxであり、高さ1mでの作業面照度は300lxであった。
[照明調光システム]
図26は、採光装置及び照明調光システムを備えた部屋モデル2000を示す図である。
図27は、部屋モデル2000の天井を示す平面図である。
本発明において、外光が導入される部屋2003の天井2003aを構成する天井材は、高い光反射性を有していてもよい。図26及び図27に示すように、部屋2003の天井2003aには、光反射性を有する天井材として、光反射性天井材2003Aが設置されている。光反射性天井材2003Aは、窓2002に設置された採光装置2010からの外光を室内の奥の方に導入することを促進することを目的とするもので、窓際の天井2003aに設置されている。具体的には、天井2003aの所定の領域E(窓2002から約3mの領域)に設置されている。
この光反射性天井材2003Aは、先に述べたように、本発明の採光装置2010(上述したいずれかの実施形態の採光装置)が設置された窓2002を介して室内に導入された外光を室内の奥の方まで効率よく導く働きをする。採光装置2010から室内の天井2003aへ向けて導入された外光は、光反射性天井材2003Aで反射され、向きを変えて室内の奥に置かれた机2005の机上面2005aを照らすことになり、当該机上面2005aを明るくする効果を発揮する。
光反射性天井材2003Aは、拡散反射性であってもよいし、鏡面反射性であってもよいが、室内の奥に置かれた机2005の机上面2005aを明るくする効果と、室内に居る人とって不快なグレア光を抑える効果を両立するために、両者の特性が適度にミックスされたものが好ましい。
本発明の採光装置2010によって室内に導入された光の多くは、窓2002の付近の天井に向かうが、窓2002の近傍は光量が十分である場合が多い。そのため、上記のような光反射性天井材2003Aを併用することによって、窓付近の天井(領域E)に入射した光を、窓際に比べて光量の少ない室内の奥の方へ振り分けることができる。
光反射性天井材2003Aは、例えば、アルミニウムのような金属板に数十ミクロン程度の凹凸によるエンボス加工を施したり、同様の凹凸を形成した樹脂基板の表面にアルミのような金属薄膜を蒸着したりして作成することができる。あるいは、エンボス加工によって形成される凹凸がもっと大きな周期の曲面で形成されていてもよい。
さらに、光反射性天井材2003Aに形成するエンボス形状を適宜変えることによって、光の配光特性や室内における光の分布を制御することができる。例えば、室内の奥の方に延在するストライプ状にエンボス加工を施した場合は、光反射性天井材2003Aで反射した光が、窓2002の左右方向(凹凸の長手方向に交差する方向)に拡がる。部屋2003の窓2002の大きさや向きが限られているような場合は、このような性質を利用して、光反射性天井材2003Aによって光を水平方向へ拡散させるとともに、室内の奥の方向へ向けて反射させることができる。
本発明の採光装置2010は、部屋2003の照明調光システムの一部として用いられる。照明調光システムは、例えば、採光装置2010と、複数の室内照明装置2007と、窓に設置された日射調整装置2008と、これらの制御系2009と、天井2003aに設置された光反射性天井材2003Aと、を含む部屋全体の構成部材から構成される。
部屋2003の窓2002には、上部側に採光装置2010が設置され、下部側に日射調整装置2008が設置されている。ここでは、日射調整装置2008として、ブラインドが設置されているが、これに限らない。
部屋2003には、複数の室内照明装置2007が、窓2002の左右方向(Y方向)および室内の奥行き方向(X方向)に格子状に配置されている。これら複数の室内照明装置2007は、採光装置2010と併せて部屋2003の全体の照明システムを構成している。
図26及び図27に示すように、例えば、窓2002の左右方向(Y方向)の長さL1が18m、部屋2003の奥行方向(X方向)の長さL2が9mのオフィスの天井2003aを示す。ここでは、室内照明装置2007は、天井2003aの横方向(Y方向)及び奥行方向(X方向)に、それぞれ1.8mの間隔Pをおいて格子状に配置されている。より具体的には、50個の室内照明装置2007が10行(Y方向)×5列(X方向)に配列されている。
室内照明装置2007は、室内照明器具2007aと、明るさ検出部2007bと、制御部2007cと、を備え、室内照明器具2007aに明るさ検出部2007b及び制御部2007cが一体化されて構成されたものである。
室内照明装置2007は、室内照明器具2007a及び明るさ検出部2007bをそれぞれ複数ずつ備えていてもよい。但し、明るさ検出部2007bは、各室内照明器具2007aに対して1個ずつ設けられる。明るさ検出部2007bは、室内照明器具2007aが照明する被照射面の反射光を受光して、被照射面の照度を検出する。ここでは、明るさ検出部200bによって、室内に置かれた机上2005の机上面2005aの照度を検出する。
各室内照明装置2007に1個ずつ設けられた制御部2007cは、互いに接続されている。各室内照明装置2007は、互いに接続された制御部2007cにより、各々の明るさ検出部2007bが検出する机上面2005aの照度が一定の目標照度L0(例えば、平均照度:750lx)になるように、それぞれの室内照明器具2007aのLEDランプの光出力を調整するフィードバック制御を行っている。
図28は、採光装置によって室内に採光された光(自然光)の照度と、室内照明装置による照度(照明調光システム)との関係を示すグラフである。
図28に示すように、採光装置2010(自然光の採光)による机上面の照度は、窓から遠くなる程、低下している。一方で、採光装置2010を窓に設置することなく室内の天井に室内照明装置2007(照明調光システム)を設置した場合には、窓から遠くなる程、机上面の照度が上昇する。これら採光装置2010と室内照明装置2007(照明調光システム)とを併用した場合、採光装置2010及び室内照明装置2007(照明調光システム)のいずれか一方を用いた場合よりも、室内における机上面の照度が全体的に上昇していることが分かる。採光装置2010の効果により窓際が最も明るく、窓から離れるに従って明るさの低下が若干みられるが、略一定の照度(平均照度:750lx)が得られている。
以上述べたように、採光装置2010と照明調光システム(室内照明装置2007)とを併用することにより、室内の奥の方まで光を届けることが可能となり、室内の明るさをさらに向上させることができる。したがって、太陽高度による影響を受けずにより一層安定した明るい光環境が得られる。
本発明の一態様は、屋外の自然光(太陽光)を屋内に効率良く採り入れると共に、屋内に居る人に眩しさを感じさせずに、屋内の奥の方まで明るく感じさせることが必要な採光装置などに適用することができる。
1…採光装置 2…スラット 3…支持機構 4,4A〜4E…採光スラット 5…採光部 6…遮光スラット 7…遮光部 8…基材 9,9A,9B…突起部 9a…第1の面部 9b…第2の面部 9c…第3の面部 10a…第1の角部 10b…第2の角部 10c…第3の角部 11…基材 12…ラダーコード 13…固定ボックス 14…昇降バー 15a,15b…縦コード 16a,16b…横コード 17…昇降操作部 18…傾動操作部 19…昇降コード 20…孔部 21…窓部 22…操作コード 23…操作レバー 30…光拡散体 31…微粒子 32…光拡散フィルム 40…採光スラット 41…第1の基材 42…第2の基材 1000…部屋モデル 1001…天井 1002…床 1003…窓ガラス 1004…手前の側壁 1005…奥の側壁 1006…室内 M,Ma,Mb…人 G…グレア領域

Claims (9)

  1. 互いに間隔を空けて並んで配置される複数のスラットと、
    前記複数のスラットを鉛直方向に吊り下げ自在に支持する支持機構と、を備え、
    前記複数のスラットのうち少なくも一部が採光スラットにより構成され、
    前記採光スラットは、光透過性を有する第1基材と、前記第1基材の一面に並んで配置された複数の突起部と、前記第1基材の他面に設けられ、前記採光スラットの短手方向に、概ね延在するストライプ状の突起部が、前記第1基材の長手方向に並ぶ疑似ストライプ構造を有する光拡散体と、
    を有し、
    前記第1基材と前記複数の突起部の屈折率は略同であり、前記第1基材及び前記複数の突起と前記光拡散体の屈折率は異なり、
    前記採光スラットは、前記採光スラットの一面に対して斜め上方から内部に入射した光を、その他面から外部へと斜め上方に向けて出射し、
    前記光拡散体は、前記他面から外部へと出射される光を上下方向及び左右方向に拡散させ、
    前記他面から外部へと出射される光を前記上下方向よりも前記左右方向に広く広げる異方性散乱特性を有する採光装置。
  2. 前記採光スラットは、前記第1基材の前記複数の突起部と空気層を挟んで対向する平板状の第2基材を有する請求項1に記載の採光装置。
  3. 前記採光スラットは、その長手方向と直交する方向の断面において中間部で屈曲した形状を有し、上部側の面に形成される複数の第1突起部と、下部側の面に形成される複数の第2突起部と、の形状が異なる請求項1又は請求項2に記載の採光装置。
  4. 前記複数のスラットは、前記採光スラットにより構成される採光部と、前記採光部の下方に位置して、遮光性を有するスラットにより構成される遮光部と、を有し、
    前記採光部及び前記遮光部の傾動操作が可能である請求項1〜3の何れか一項に記載の採光装置。
  5. 前記支持機構は、前記複数のスラットを昇降自在に支持する請求項1〜4の何れか一項に記載の採光装置。
  6. 前記支持機構は、前記採光部と前記遮光部とをそれぞれ独立に傾動操作可能に支持する請求項4に記載の採光装置。
  7. 採光スラットであって、
    光透過性を有する第1基材と、
    前記第1基材の一面に並んで配置された複数の突起部と、
    前記第1基材の他面に設けられ、前記採光スラットの短手方向に、概ね延在するストライプ状の突起部が、前記第1基材の長手方向に並ぶ疑似ストライプ構造を有する光拡散体と、を有し、
    前記第1基材と前記複数の突起部の屈折率は略同であり、前記第1基材及び前記複数の突起と前記光拡散体の屈折率は異なり、
    前記第1基材の一面に対して斜め上方から内部に入射した光を、前記第1基材の他面から外部へと斜め上方に向けて出射し、
    前記光拡散体は、前記他面から外部へと出射される光を上下方向及び左右方向に拡散させ、
    前記他面から外部へと出射される光を前記上下方向よりも前記左右方向に広く広げる異方性散乱特性を有する採光スラット。
  8. 前記第1基材の前記複数の突起部と空気層を挟んで対向する平板状の第2基材を有する請求項7に記載の採光スラット。
  9. 前記第1基材は、その長手方向と直交する方向の断面において中間部で屈曲した形状を有し、上部側の面に形成される複数の第1突起部と、下部側の面に形成される複数の第2突起部と、の形状が異なる請求項7又は請求項8に記載の採光スラット。
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