JP6715208B2 - 電磁共鳴結合器及びこれを用いたゲート駆動回路、信号伝送装置 - Google Patents

電磁共鳴結合器及びこれを用いたゲート駆動回路、信号伝送装置 Download PDF

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Description

ここに開示する技術は、複数の入出力端子を有する電磁共鳴結合器、及び、これを用いたゲート駆動回路、信号伝送装置に関する。
様々な電気機器において、回路間で電気的な絶縁を確保しながら、信号を伝送する要望がある。電気信号と電力とを同時に絶縁伝送することができる伝送方式として、電磁共鳴結合器を用いたマイクロ波駆動技術(Drive−by−Microwave Technology)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この技術は、例えば、入力側と出力側とが絶縁された絶縁ゲート駆動回路等に応用される(例えば、特許文献2参照)。
また、送信側共鳴配線に複数の入力端子を、受信側共鳴配線に複数の出力端子をそれぞれ設け、各々の共鳴配線の中間部をグラウンドに接続することにより、1つの電磁共鳴結合器で複数の信号を分離して送受信できる技術が提案されている(例えば、特許文献3,4参照)。
特開2008−067012号公報 国際公開第2015/029363号 国際公開第2013/065238号 特開2015−213304号公報
しかし、特許文献3や特許文献4に開示された従来の電磁共鳴結合器において、入出力端子間での分離が不十分な場合には、送信側の高周波信号の電力が大きくなると、意図しない端子に信号が漏れ込むおそれがあった。
ここに開示する技術はかかる点に鑑みてなされたもので、その目的は入出力端子間での分離が確保された小型の電磁共鳴結合器及びこれを用いたゲート駆動装置または信号伝送装置を提供することにある。
この構成によれば、第3の共鳴配線が接地される第3の接地部と、第4の共鳴配線が接地される第4の接地部とが互いに分離して設けられているため、第3の入出力配線と第4の入出力配線との間で信号が漏れ込むのを抑制できる。
この構成によれば、第1の共鳴配線が接地される第1の接地部と、第2の共鳴配線が接地される第2の接地部とについても互いに分離して設けられているため、第1の入出力配線と第2の入出力配線との間で信号が漏れ込むのを抑制できる。
前記第1の誘電体層または前記第2の誘電体層のいずれかに設けられた第1の接続部及び第2の接続部の少なくとも一方を介して、前記第1の誘電体層の表面で互いに接続された前記第1の共鳴配線及び前記第2の共鳴配線と、前記第1の誘電体層または前記第2の誘電体層のいずれかに設けられた第5の接地部とが接続されていてもよい。
この構成によれば、入出力配線間での信号の漏れ込みを抑制するとともに、低損失で信号を伝送することができる。
前記第1〜第4の接続部は、前記第1〜第4の共鳴配線の一端にそれぞれ接続されているのが好ましい。
前記第1の共鳴配線と前記第3の共鳴配線との輪郭が平面視で略一致し、前記第2の共鳴配線と前記第4の共鳴配線との輪郭が平面視で略一致しているのが好ましい。
この構成によれば、第1の共鳴配線と第3の共鳴配線との電磁共鳴結合効率及び第2の共鳴配線と第4の共鳴配線との電磁共鳴結合効率がそれぞれ高まり、信号の伝送効率が向上する。
前記第1及び第2の共鳴配線の輪郭を囲むように第1の接地配線が前記第1の誘電体層の表面に設けられており、前記第3及び第4の共鳴配線の輪郭を囲むように第2の接地配線が前記第2の誘電体層の裏面に設けられているのが好ましい。
この構成によれば、第1及び第2の接地配線の電位が安定し、第1及び第2の伝送線路において、第1〜第4の共鳴配線に対する遮蔽効果が向上する。
第5の接続部を介して前記第1の接地配線が第1の接地部及び第2の接地部の少なくとも一方に接続され、第6の接続部を介して前記第2の接地配線が第3の接地部及び第4の接地部の少なくとも一方に接続されているのが好ましい。
この構成によれば、第1及び第2の伝送線路において、第1〜第4の共鳴配線に対する遮蔽効果がさらに向上する。
本開示の一態様に係るゲート駆動回路は、半導体スイッチング素子を駆動する絶縁型のゲート駆動回路であって、入力信号に応じて高周波信号を変調した第1の被変調信号と、前記入力信号とは異なる別の入力信号に応じて前記高周波信号を変調した第2の被変調信号とを生成する変調回路と、前記高周波信号及び前記第1の被変調信号を絶縁伝送する第1の電磁共鳴結合器と、前記第2の被変調信号を絶縁伝送する第2の電磁共鳴結合器と、前記第1の電磁共鳴結合器により絶縁伝送された前記第1の被変調信号を整流することによって、第1信号を生成する第1の整流回路と、前記第2の電磁共鳴結合器により絶縁伝送された前記第2の被変調信号を整流することによって、第2信号を生成する第2の整流回路と、前記第1の電磁共鳴結合器により絶縁伝送された前記高周波信号を整流することによって、充電用電圧を生成する第3の整流回路と、前記充電用電圧に応じて充電されるキャパシタと、前記第1信号及び前記第2信号の少なくとも一方に応じて、前記キャパシタに充電された電荷を前記半導体スイッチング素子のゲート端子に供給するか否かを選択する出力回路と、を備え、前記第1の電磁共鳴結合器は、上記の電磁共鳴結合器であることを特徴とする。
この構成によれば、第1の電磁共鳴結合器内で信号の漏れ込みが抑制され、半導体スイッチング素子において良好な出力特性が得られる。
前記出力回路は、ハイサイドに第1のスイッチング素子が配置され、ローサイドに該第1のスイッチング素子と直列に接続された第2のスイッチング素子が配置されたハーフブリッジ回路であり、前記第1の整流回路が前記第2のスイッチング素子の制御端子に接続され、前記第2の整流回路が前記第1のスイッチング素子の制御端子に接続されているのが好ましい。
この構成によれば、グラウンド側の電位が不定となる第1のスイッチング素子に対し、独立に電磁共鳴結合器及び整流回路を接続することで、第1のスイッチング素子の電位を安定化させ、ハーフブリッジ回路の動作特性を維持できる。
本開示の一態様に係る信号伝送装置は、複数の信号を送信する信号送信部と、該複数の信号をそれぞれ独立に伝送する信号伝送部と、独立に伝送された前記複数の信号を受信する信号受信部と、を備えた信号伝送装置であって、前記信号伝送部は、上記の電磁共鳴結合器を含むことを特徴とする。
この構成によれば、電磁共鳴結合器内で端子間での信号の漏れ込みが抑制され、信号伝送装置において良好に信号を伝送できる。
本開示によれば、電磁共鳴結合器内での信号の漏れ込みを抑制でき、一つの電磁共鳴結合器で異なる電力の信号をそれぞれ独立して伝送できるとともに、伝送される信号の品質を維持できる。
実施形態1に係る電磁共鳴結合器の分解斜視図である。 第1及び第2の伝送線路の平面図である。 図2のIII−III線での断面図である。 比較例に係る電磁共鳴結合器の回路ブロック図である。 実施形態1に係る電磁共鳴結合器の回路ブロック図である。 比較例及び実施形態1に係る電磁共鳴結合器の伝送特性及び分離特性の周波数依存性のシミュレーション結果を示す図である。 実施形態1に係るゲート駆動装置の構成を示す回路図である。 図7に示すゲート駆動回路におけるハーフブリッジ回路及びパワー半導体デバイスでの電位変化を示す図である。 比較例に係るゲート駆動回路の出力特性を示す図である。 実施形態1に係るゲート駆動回路の出力特性を示す図である。 変形例1に係る電磁共鳴結合器の分解斜視図である。 変形例2に係る電磁共鳴結合器の分解斜視図である。 変形例3に係る電磁共鳴結合器の平面図である。 図13に示す電磁共鳴結合器の各層の配線構造の平面図である。 変形例4に係る電磁共鳴結合器の回路ブロック図の一例である。 変形例4に係る電磁共鳴結合器の回路ブロック図の別の一例である。 実施形態2に係る信号伝送装置の機能ブロック図である。
以下、本実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。以下の実施形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
(実施形態1)
[電磁共鳴結合器の全体構造]
図1は、本実施形態に係る電磁共鳴結合器の分解斜視図を示し、図2は本実施形態に係る電磁共鳴結合器の第1の伝送線路及び第2の伝送線路の平面図を示し、図3は図2におけるIII−III線での断面図を示す。なお、説明の便宜のために、図1、図2において誘電体層111〜113の図示を省略している。
電磁共鳴結合器100は、誘電体層または誘電体基板111〜113が3層積層された基板110と、誘電体層112(第1の誘電体層)の表面に設けられた第1の伝送線路300と、誘電体層113(第2の誘電体層)の裏面に設けられた第2の伝送線路400と、を備えている。誘電体層112(第1の誘電体層)と誘電体層113(第2の誘電体層)の間には誘電体層111が設けられている。
基板110の裏面、本実施形態においては誘電体層112(第1の誘電体層)の裏面に裏面グラウンド201(第1の接地部),202(第2の接地部)が設けられており、裏面グラウンド201,202はX方向において互いに離間して設けられており、両者は分離されている。
基板110の表面、この場合は誘電体層113(第2の誘電体層)の表面にカバーグラウンド501(第3の接地部),502(第4の接地部)が設けられており、カバーグラウンド501(第3の接地部),502(第4の接地部)はX方向において互いに離間して設けられており、両者は分離されている。
なお、本明細書において、カバーグラウンド501,502の配置方向をX方向、X方向と直交し、かつ基板110の上面と平行な方向をY方向、X方向及びY方向と直交し、かつ誘電体層111〜113が積層された方向をZ方向と呼ぶことがあり、Z方向においてカバーグラウンド501,502が配置された側を「上」、裏面グラウンド201,202が配置された側を「下」と呼ぶことがある。また、カバーグラウンド501,502を「最上層」、後述する第3及び第4の共鳴配線401,402を「第2層」、第1及び第2の共鳴配線301,302を「第1層」、裏面グラウンド201,202を「最下層」と呼ぶことがある。
誘電体層(誘電体基板)111〜113は、例えば、サファイア基板である。これ以外に、高誘電率無機フィラーを充填させたポリフェニレンエーテル樹脂(PPE樹脂)を含む層であってもよい。また、誘電体層111〜113の構成材料として、一般的にプリント基板に使用される材料であってもよく、上記の材料に限定されない。
第1の伝送線路300は、誘電体層112の表面に設けられ、第1端部301aと第2端部301bと第1の開放部301cとを有する略矩形状の第1の共鳴配線301と、第1端部302aと第2端部302bと第2の開放部302cとを有する略矩形状の第2の共鳴配線302と、を有している。また、第1の伝送線路300は、第1の共鳴配線301の途中からY方向かつ第1の共鳴配線301の外側に向かって延在する第1の入出力配線(入出力端子)303と、第2の共鳴配線302の途中からY方向かつ第2の共鳴配線302の外側に向かって延在し、第1の入出力配線303と離間して設けられた第2の入出力配線(入出力端子)304と、を有している。
第1の共鳴配線301の第1端部301aと第2端部301bとはY方向に離間して、かつ互いに対向して配置されている。第2の共鳴配線302の第1端部302aと第2端部302bとはY方向に離間して、かつ互いに対向して配置されている。第1の共鳴配線301の第1端部301aと第2の共鳴配線302の第1端部302aとはX方向に離間して、かつ互いに対向して配置されている。第1の共鳴配線301の第2端部301bと第2の共鳴配線302の第2端部302bとはX方向に離間して、かつ互いに対向して配置されている。第1の共鳴配線301において、第1端部301aと第2端部301bとのY方向における間隔が第1の開放部301cにあたり、第2の共鳴配線302において、第1端部302aと第2端部302bとのY方向における間隔が第2の開放部302cにあたる。
また、第1の共鳴配線301と第2の共鳴配線302とを一つの共鳴配線部300Aとしてみた場合、共鳴配線部300Aは、第1端部301aと第1端部302aとの間に開放部305を、かつ第2端部301bと第2端部302bの間に開放部306をそれぞれ設けることで一部が開放された周回形状の配線である。
第1の共鳴配線301の第2端部301bと裏面グラウンド201(第1の接地部)とは誘電体層112を貫通する第1の接続部203を介して電気的に接続されている。第1の接続部203は導電性を有するビアであり、例えば、銅等の金属からなる。第2の共鳴配線302の第2端部302bと裏面グラウンド202(第2の接地部)とは誘電体層112を貫通する第2の接続部204を介して電気的に接続されている。第2の接続部204は導電性を有するビアであり、例えば、銅等の金属からなる。
誘電体層112(第1の誘電体層)の表面において、第1及び第2の共鳴配線301,302の周囲に、第1及び第2の共鳴配線301,302と離間して第1コプレナーグラウンド307(第1の接地配線)が設けられており、第1の入出力配線303と第2の入出力配線304との間に、これらの配線303,304と離間してX方向に延在する第2コプレナーグラウンド308が設けられている。第1及び第2コプレナーグラウンド307,308も第1層に位置する。
第2の伝送線路400は、誘電体層113(第2の誘電体層)の裏面に設けられ、第1端部401aと第2端部401bと第3の開放部401cとを有する略矩形状の第3の共鳴配線401と、第1端部402aと第2端部402bと第4の開放部402cとを有する略矩形状の第4の共鳴配線402と、を有している。また、第2の伝送線路400は、第3の共鳴配線401の途中からY方向かつ第3の共鳴配線401の外側に向かって延在する第3の入出力配線(入出力端子)403と、第4の共鳴配線402の途中からY方向かつ第4の共鳴配線402の外側に向かって延在し、第3の入出力配線403と離間して設けられた第4の入出力配線(入出力端子)404と、を有している。
第3の共鳴配線401の第1端部401aと第2端部401bとはY方向に離間して、かつ互いに対向して配置されている。第4の共鳴配線402の第1端部402aと第2端部402bとはY方向に離間して、かつ互いに対向して配置されている。第3の共鳴配線401の第1端部401aと第4の共鳴配線402の第1端部402aとはX方向に離間して、かつ互いに対向して配置されている。第3の共鳴配線401の第2端部401bと第4の共鳴配線402の第2端部402bとはX方向に離間して、かつ互いに対向して配置されている。第3の共鳴配線401において、第1端部401aと第2端部401bとのY方向における間隔が第3の開放部401cにあたり、第4の共鳴配線402において、第1端部402aと第2端部402bとのY方向における間隔が第4の開放部402cにあたる。
また、第3の共鳴配線401と第4の共鳴配線402を一つの共鳴配線部400Aとしてみた場合、共鳴配線部400Aは、第1端部401aと第1端部402aとの間に開放部405を、かつ第2端部401bと第2端部402bとの間に開放部406をそれぞれ設けることで一部が開放された周回形状の配線である。
第3の共鳴配線401の第端部401とカバーグラウンド501(第3の接地部)とは誘電体層113を貫通する第3の接続部503を介して電気的に接続されている。第3の接続部503は導電性を有するビアであり、例えば、銅等の金属からなる。第4の共鳴配線402の第端部402とカバーグラウンド502(第4の接地部)とは誘電体層113を貫通する第4の接続部504を介して電気的に接続されている。第4の接続部504は導電性を有するビアであり、例えば、銅等の金属からなる。
誘電体層113(第2の誘電体層)の裏面において、第3及び第4の共鳴配線401,402の周囲に、第3及び第4の共鳴配線401,402と離間して第3コプレナーグラウンド407(第2の接地配線)が設けられており、第3の入出力配線403と第4の入出力配線404との間に、これらの配線403,404と離間してX方向に延在する第4コプレナーグラウンド408が設けられている。第3及び第4コプレナーグラウンド407,408も第2層に位置する。
第1の共鳴配線301の配線長、すなわち第1端部301aから第2端部301bまでの長さは、第1の入出力配線303に入力、あるいは第1の入出力配線303から出力される高周波信号(以下、伝送信号ともいう)の波長(以下、動作波長ともいう)の1/4になるように設定されている。配線長と伝送信号の動作波長との関係は、第2〜第4の共鳴配線302,401,402についても同様である。
また、基板110をZ方向から見た場合、すなわち、平面視した場合に、第1の共鳴配線301の輪郭と第3の共鳴配線401の輪郭及び第2の共鳴配線302の輪郭と第4の共鳴配線402の輪郭とはそれぞれ略一致する。ここで、第1の共鳴配線301の輪郭とは、第1の共鳴配線301の占有面積を規定する最外形で定義される。
なお、輪郭が略一致するとは、誘電体層111〜誘電体層113と製造公差あるいは組立公差や、第1〜第4の共鳴配線301,302,401,402の大きさのばらつきを含めて実質的に一致することを意味する。つまり、輪郭が略一致するとは、必ずしも完全に一致することを意味するわけではない。
なお、第1の共鳴配線301と第3の共鳴配線401との輪郭が一致しない場合、あるいは第2の共鳴配線302の輪郭と第4の共鳴配線402との輪郭が一致しない場合であっても、電磁共鳴結合器100は動作可能である。電磁共鳴結合器100は、第1の共鳴配線301の輪郭と第3の共鳴配線401との輪郭及び第2の共鳴配線302の輪郭と第4の共鳴配線402との輪郭がそれぞれ一致する場合に、より効果的に動作する。
また、本実施形態においては、平面視した場合に、第1の共鳴配線301と第2の共鳴配線302とは、点対称(または線対称)の位置関係にある。同様に、第3の共鳴配線401と第4の共鳴配線402とは、点対称(または線対称)の位置関係にある。
ここで、上記の共鳴配線部300Aと共鳴配線部400Aとが同一の軸を有すること(共鳴配線部の中心点が一致すること)が好ましい。また、平面視で、共鳴配線部300Aと共鳴配線部400Aとの輪郭が略一致することが好ましい。また、共鳴配線部300Aと共鳴配線部400Aとは、点対称(または線対称)の位置関係にある。このように配置することにより第1及び第2の伝送線路300,400間の電磁共鳴結合を強くし、効率の良い電力伝送が可能となる。
また、第1の伝送線路300と第2の伝送線路400との積層方向の距離、すなわち誘電体層111の厚みに相当する距離は、伝送信号の動作波長の1/2以下である。このときの波長は、第1及び第2の伝送線路300,400に接する誘電体層111による波長短縮率を考慮した波長である。このような条件では、第1の伝送線路300と、第2の伝送線路400とは、近傍界領域において電磁共鳴結合しているといえる。
なお、第1の伝送線路300と第2の伝送線路400とのZ方向の距離は、動作波長の1/2以下に限定されない。第1の伝送線路300と第2の伝送線路400とのZ方向の距離が、動作波長の1/2より大きい場合も、電磁共鳴結合器100は動作可能である。しかしながら、電磁共鳴結合器100は、第1の伝送線路300と第2の伝送線路400とのZ方向の距離が動作波長の1/2以下の場合に、より効果的に動作する。
なお、第1〜第4の共鳴配線301,302,401,402の形状を平面視で略矩形状としたが、特にこれに限定されず、円環状でも、別の多角形であってもよく、一部に開放部を有する周回形状の配線であればよい。
[電磁共鳴結合器の動作]
以下、電磁共鳴結合器100において、第1の伝送線路300に入力された伝送信号を第2の伝送線路400に非接触で伝送し、第2の伝送線路400から出力する動作について説明する。なお、伝送信号は変調された高周波信号であり、例えば、1MHz以上の周波数の信号である。
図4は、比較例に係る電磁共鳴結合器の回路ブロック図を、図5は本実施形態に係る電磁共鳴結合器の回路ブロック図を示す。
図5に示すように、第1の入出力配線303に入力された伝送信号は、第1の共鳴配線301と第3の共鳴配線401との電磁共鳴結合により、第1の共鳴配線301から第3の共鳴配線401に非接触で伝送され、第3の入出力配線403から出力される。
また、第2の入出力配線304に入力された伝送信号は、第2の共鳴配線302と第4の共鳴配線402との電磁共鳴結合により、第2の共鳴配線302から第4の共鳴配線402に非接触で伝送され、第4の入出力配線404から出力される。このように電磁共鳴結合器100は2系統の非接触伝送系を有している。
一方、図4は、例えば、特許文献3に開示された従来の構成に係る電磁共鳴結合器の回路ブロック図を示し、伝送信号の入出力系統は図5に示す構成と同様である。
図4に示す電磁共鳴結合器101において、第1の伝送線路310中の第1及び第2の共鳴配線311,312は一体化された配線であり、一部に開放部(図示せず)を有している。第1及び第2の共鳴配線311,312の中点において、第1の接続部313を介して裏面グラウンド211に接続されている。また、第2の伝送線路410中の第3及び第4の共鳴配線411,412も一体化された配線であり、一部に開放部(図示せず)を有している。第3及び第4の共鳴配線411,412の中点において、第3の接続部513を介してカバーグラウンド511に接続されている。つまり、第1及び第2の共鳴配線311,312は共通の接続部によって共通の裏面グラウンドに接続され、第1及び第2の共鳴配線311,312は共通の接続部によって共通のカバーグラウンドに接続されている。なお、第1及び第2の共鳴配線311,312の配線長の合計は伝送信号の波長の1/2であり、各々の配線長は伝送信号の波長の1/4になるように設定されている。第3及び第4の共鳴配線411,412の配線長の合計は伝送信号の波長の1/2であり、各々の配線長は伝送信号の波長の1/4になるように設定されている。
図4に示す電磁共鳴結合器101において、例えば、第1の入出力配線313に大電力の伝送信号が入力されると、第1の共鳴配線311との電磁共鳴結合を介して伝送信号を受信する第3の共鳴配線411から第3の接続部513を介してカバーグラウンド511に流れ込む電流が大きくなる。カバーグラウンド511は第4の共鳴配線412にも接続されているため、第3の接続部513及び第4の共鳴配線412を介して第4の入出力配線414にこの電流に起因する信号が漏れ込む現象が起きる。
一方、図5に示す電磁共鳴結合器100では、第1の共鳴配線301と第2の共鳴配線302とは分離されており、また、第1の接続部203を介して第1の共鳴配線301に接続される裏面グラウンド201と第2の接続部204を介して第2の共鳴配線302に接続される裏面グラウンド202とは分離されている。従って、第1の入出力配線303に大電力の伝送信号が入力され、この信号を受信する第3の共鳴配線401から第3の接続部503を介してカバーグラウンド501に電流が流れ込んでも、この電流が最短距離でカバーグラウンド502に流れ込むことがなく、第4の入出力配線404への信号の漏れ込みを抑制することができる。
図6は、比較例及び本実施形態に係る電磁共鳴結合器の伝送特性及び分離特性の周波数依存性のシミュレーション結果を示す。なお、比較例及び本実施形態に係る電磁共鳴結合器において、周波数が2.4GHzの場合に伝送特性を示す挿入損失が最小となるように設計されている。
図6に示すように、比較例に係る電磁共鳴結合器101と本実施形態に係る電磁共鳴結合器100とで、2.4GHzでの挿入損失は、ともに1.0dBと同様の値を示している。一方、2.2GHzから2.7GHzの範囲(図6中の実線間)において、分離特性を示すアイソレーションは両者で大きく異なっている。電磁共鳴結合器101において、2.4GHzでのアイソレーションが−18dBであるのに対して、電磁共鳴結合器100においてはアイソレーションが−40dB以上と大幅に分離特性が向上している。
[ゲート駆動回路の構成及び動作特性]
図7は、本実施形態に係るゲート駆動装置の回路図を、図8は、図7に示すゲート駆動回路におけるハーフブリッジ回路及びパワー半導体デバイスでの電位変化を示す。ゲート駆動回路1000は、直流電源150と、信号発生器3とを備える。また、ゲート駆動回路1000は、高周波発振回路10と、変調回路30と、第1の電磁共鳴結合器100と、第2の電磁共鳴結合器20とを備える。また、ゲート駆動回路1000は、整流回路40a〜40cと、キャパシタ50と、ハーフブリッジ回路60(出力回路)と、出力端子71と、出力基準端子72とを備える。
ゲート駆動回路1000は、パワー半導体デバイス1(半導体スイッチング素子)を駆動する絶縁型のゲート駆動回路である。
パワー半導体デバイス1は、ゲート端子(制御端子)がゲート駆動回路1000の出力端子71に接続され、ソース端子が出力基準端子72に接続される半導体スイッチング素子である。パワー半導体デバイス1は、具体的には、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistors)やSiC FET(Field Effect Transistor)や窒化ガリウム(GaN)トランジスタといったパワー半導体デバイスである。パワー半導体デバイス1と直列に負荷2が接続される。具体的には、負荷2の一端がパワー半導体デバイス1のソース端子に接続される。また、直流電源160の正の端子は、パワー半導体デバイス1のドレイン端子に接続され、直流電源160の負の端子は、負荷2の他端に接続されている。
直流電源150は、高周波発振回路10および変調回路30のそれぞれが動作するための電力を供給する電源である。なお、図7に示す構成では、直流電源150は、ゲート駆動回路1000の内部に設けられているが、ゲート駆動回路1000の外部に設けられてもよい。
信号発生器3は、パワー半導体デバイス1を駆動するための入力信号(制御信号)を生成し、変調回路30に出力する。信号発生器3は、例えば、ロジックICからなる。入力信号は、ハイレベルの信号とローレベルの信号とからなる2値の信号である。
なお、信号発生器3は、ゲート駆動回路1000の内部に設けられているが、ゲート駆動回路1000の外部に設けられてもよい。この場合、ゲート駆動回路1000は、信号発生器3からの入力信号が入力される入力端子(図示せず)を別途有する。
高周波発振回路10は、高周波信号を生成する。高周波発振回路10は、少なくとも2系統の出力を備え、変調回路30および第1の電磁共鳴結合器100のそれぞれに生成した高周波信号を出力する。高周波信号の周波数として、例えば、低出力であれば免許不要で使用できるISMバンドである2.4GHz及び5.8GHzを使用しているが、その他の周波数であってもよい。高周波発振回路10は、具体的には、コルピッツ発振器やハートレー発振器、その他、マイクロ波を発生させる発振器である。高周波発振回路10は、高周波信号の周波数が変動した場合を考慮し、周波数調整機構(図示せず)を有していることが望ましい。なお、高周波発振回路10が生成する高周波信号は、原則的には、所定の振幅および所定の周波数の信号である。なお、高周波発振回路10は、ゲート駆動回路1000の内部に設けられているが、ゲート駆動回路1000の外部に設けられてもよい。この場合、ゲート駆動回路1000は、高周波信号が入力される入力端子(図示せず)を別途有する。
変調回路30は、信号発生器3が出力する入力信号に応じて高周波信号を変調した第1の被変調信号を生成し、第1の電磁共鳴結合器100に出力する。変調回路30は、具体的には、上記の入力信号と高周波信号とを混合することによって第1の被変調信号を生成する。また、変調回路30は、信号発生器3が出力し、第1の被変調信号を生成した入力信号とは別の信号に応じて高周波信号を変調した第2の被変調信号を生成し、第2の電磁共鳴結合器20に出力する。変調回路30は、具体的には、信号発生器3からの入力信号を反転させた信号と、高周波発振回路10からの高周波信号とを混合することによって第2の被変調信号を生成する。第1の被変調信号と第2の被変調信号とは相補的(コンプリメンタリ)な関係を保って出力されるが、駆動条件に応じて、これらの信号波形は調整されうる。
変調回路30は、いわゆる、差動ミキサ(混合回路)である。差動ミキサは、高周波信号を低損失で変調可能であり、なおかつ複数の入出力端子を備えることができるため、ゲート駆動回路1000にとって好適である。なお、変調回路30は、スイッチ回路であってもよい。変調回路としてスイッチ回路が用いられる場合、入力信号に応じて高周波信号を第1の電磁共鳴結合器100に出力するか第2の電磁共鳴結合器20に出力するかを切り替えることによって、当該高周波信号を変調した第1の被変調信号および当該高周波信号を変調した第2の被変調信号を生成する。なお、この場合、入力信号は、例えば、コンプリメンタリな信号である。このような信号は、Si−CMOSや化合物半導体を用いて作製されたロジックICによって構成された信号発生器3によって実現される。なお、入力信号は、例えば、デューティが一定でないPWM信号のようなものでも構わない。変調回路30としてスイッチ回路が用いられる場合、変調回路30の各出力端子間のアイソレーションが向上する。また、インダクタ等の整合回路が不要であることから、ゲート駆動回路1000のサイズを小型にすることが可能となる。
第1の電磁共鳴結合器100は、図1〜3及び図5に示す構成と同じであり、高周波発振器10から第1の入出力配線303に入力された高周波信号は、電磁共鳴結合により第1の共鳴配線301から第3の共鳴配線401に非接触で絶縁伝送され、第3の入出力配線403から出力される。また、変調回路30から第2の入出力配線304に入力された第1の被変調信号は、電磁共鳴結合により第2の共鳴配線302から第4の共鳴配線402に非接触で絶縁伝送され、第4の入出力配線404から出力される。
第2の電磁共鳴結合器20は、一端がそれぞれ裏面グラウンド(図示せず)に接続され、一部に開放部を有する略矩形状の共鳴配線21,22を有しており、変調回路30から第2の電磁共鳴結合器20の入力配線(図示せず)に入力された第2の被変調信号が電磁共鳴結合により共鳴配線21から共鳴配線22に非接触で絶縁伝送され、出力配線(図示せず)から出力される。なお、共鳴配線21,22の各々の配線長は伝送信号の波長の1/4に設定されている。
整流回路40c(第3の整流回路)は、ダイオード41、インダクタ42およびキャパシタ43から構成される。整流回路40cにおいて、インダクタ42の一端とダイオード41のカソードとの接続点に第1の電磁共鳴結合器100の第3の入出力配線403が接続され、高周波信号が入力される。この高周波信号は高周波発振回路10から第1の電磁共鳴結合器100を介して伝送された高周波信号である。入力された高周波信号は整流回路40cで整流されて、インダクタ42とキャパシタ43との接続点から第3信号として出力される。出力された第3信号は、キャパシタ50を充電する。キャパシタ50は後述するハーフブリッジ回路60の駆動電力を供給する電源として機能する。また、キャパシタ50を充電する高周波信号の電力として、例えば、20dBm以上の比較的大きな電力が必要とされる。
一方、整流回路40a(第1の整流回路),40b(第2の整流回路)において、内部の回路構成は整流回路40c(第3の整流回路)と同様である。整流回路40a(第1の整流回路)には第1の電磁共鳴結合器100の第4の入出力配線404が接続されて第1の被変調信号が入力され、整流回路40a(第1の整流回路)内で整流されて第1信号としてハーフブリッジ回路60(出力回路)のトランジスタ62(第2のスイッチング素子)のゲート端子(制御端子)に入力される。整流回路40b(第2の整流回路)には第2の電磁共鳴結合器20から第2の被変調信号が入力され、整流回路40b(第2の整流回路)内で整流されて第2信号としてハーフブリッジ回路60(出力回路)のトランジスタ61(第1のスイッチング素子)のゲート端子(制御端子)に入力される。
なお、整流回路40a〜40cの出力端子は、インダクタ42およびキャパシタ43によって、高周波の周波数のショート点となるように調整されている。したがって、整流回路40a〜40cの入力端子から入力された信号は、それぞれ整流回路40a〜40cの出力端子付近において反射される。そのため、整流回路40a〜40cの入力端子における信号振幅(電圧値)は、第1及び第2の電磁界共鳴結合器100,20から入力される信号振幅(電圧値)の約2倍となる。このような構成とすることで、整流回路40a〜40cにおいて、1つのダイオード41で高周波を高効率に整流することが可能となる。
なお、整流回路40a〜40cは、その出力端子が正確に高周波の周波数のショート点となっていなくとも、所定の周波数のローパスフィルターとして作用すれば、高効率な整流を行うことができる。
ハーフブリッジ回路60(出力回路)は、トランジスタ61(第1のスイッチング素子)およびトランジスタ62(第2のスイッチング素子)から構成される。トランジスタ61は、整流回路40bから出力された第2信号に応じて、キャパシタ50に充電された電荷を、パワー半導体デバイス1のゲート端子(制御端子)に供給する。トランジスタ62は、整流回路40aから出力された第1信号に応じて、パワー半導体デバイス1のゲート端子の電荷を引き抜く。すなわち、ハーフブリッジ回路60は、入力信号に応じて、キャパシタ50に充電された電荷、すなわち駆動電力をパワー半導体デバイス1のゲート端子(制御端子)に供給するか否かを選択する。
なお、ハーフブリッジ回路60のハイサイドに位置するトランジスタ61に対して、第1の電磁共鳴結合器100とは別に設けられた第2の電磁共鳴結合器20から整流回路40bを介して第2信号が入力され、ローサイドに位置するトランジスタ62に対して、第1の電磁共鳴結合器100から整流回路40aを介して第1信号が入力されている。トランジスタ61のグラウンド側の電位が不定になるため、ローサイドに位置するトランジスタ62とハイサイドに位置するトランジスタ61とでグラウンドを分離することが必要になるからである。本実施形態においては、トランジスタ61に接続される第2の電磁共鳴結合器20とトランジスタ62に接続される第1の電磁共鳴結合器100とが別個に分けられている。ただし、トランジスタ61のグラウンド側の電位が不定になっても、ゲート駆動回路1000の出力特性に大きな影響がない場合であれば、例えば、第1の電磁共鳴結合器100から整流回路40aを介しトランジスタ61に第1信号を入力し、また、第2の電磁共鳴結合器20から整流回路40bを介しトランジスタ62に第2信号を入力してもよい。
図8に示す期間Iにおいて、トランジスタ61(第1のスイッチング素子)のゲート端子(制御端子)に整流回路40bから第2信号が入力され、トランジスタ62(第2のスイッチング素子)のゲート端子(制御端子)に第1信号が入力されない状態では、キャパシタ50に電荷が充電されるが、トランジスタ61がオフ状態であるため、パワー半導体デバイス1に電流は供給されず、パワー半導体デバイス1は導通しない。
期間IIにおいて、トランジスタ61のゲート端子に第2信号が入力されず、トランジスタ62のゲート端子に整流回路40aから第1信号が入力されると、キャパシタ50に充電された電荷がパワー半導体デバイス1のゲート端子に供給され、パワー半導体デバイス1は導通し、負荷2に電流が流れる。
期間IIIにおいて、再び、トランジスタ61のゲート端子に整流回路40bから第2信号が入力され、トランジスタ62のゲート端子に第1信号が入力されない状態になると、再度キャパシタ50が充電され、パワー半導体デバイス1のゲート端子に蓄積した電荷は、トランジスタ62によって出力基準端子72に放電され、パワー半導体デバイス1は非導通状態となり、負荷2に電流が流れなくなる。
特許文献2に開示されるように、マイクロ波駆動技術を用いた絶縁ゲート駆動回路は、送信回路、受信回路、及び、電磁共鳴結合器から構成される。また、特許文献2の図13等に示されるように、ゲート駆動信号と充電用キャパシタへの入力信号の送信用に用いる電磁共鳴結合器を共用する場合がある。このとき、それぞれの信号を独立に伝送しようとすると、例えば、特許文献3に開示されるような複数の入出力端子を有する電磁共鳴結合器を使用する場合がある。
しかし、当該電磁共鳴結合器において、入出力端子(配線)間での信号分離が不十分な場合には、送信側の高周波信号の電力が大きくなると、意図しない端子に信号が漏れ込むおそれがあった。また、上記のゲート駆動回路に限らず、複数の入出力端子を有する電磁共鳴結合器を用いて複数系統の信号を伝送しようとする場合、同様に意図しない端子に信号が漏れ込むおそれがあった。
一方、図7に示す本実施形態に係るゲート駆動回路では、高周波発振回路10からの高周波信号の電力が大きくなった場合にも、第1の電磁共鳴結合器100内での信号の漏れ込みが抑制され、良好な出力特性が得られる。
図9は、比較例に係るゲート駆動回路の出力特性を示し、図10は、本実施形態に係るゲート駆動回路の出力特性を示す。なお、比較例に係るゲート駆動回路では、第1の電磁共鳴結合器として図4に示す電磁共鳴結合器101を用いた以外は、図7に示す構成と同じであるため、構造や動作の説明を省略する。
図9に示すように、比較例に係るゲート駆動回路において、ハーフブリッジ回路60のハイサイドに位置するトランジスタ61を流れてゲート駆動回路1000の出力端子71に出力されるピークソース電流IOHは、トランジスタ61のゲート端子に印加される電圧に比例し線形に増加するのに対し、出力端子71からローサイドに位置するトランジスタ62に流れるピークシンク電流IOLは、トランジスタ62のゲート端子に印加される電圧が一定電圧、この場合は約1.5V以上で飽和してしまい、パワー半導体デバイス1のゲート端子の電荷を素早く放電することができない不具合が発生することがわかった。
本願発明者等が、この原因を解析したところ、電磁共鳴結合器10で起こる上記の信号の漏れ込みによって、トランジスタ62の導通時に、約−1Vの電圧がゲート端子に重畳されるためと判明した。
一方、図10に示すように、本実施形態に係るゲート駆動回路1000においては、ピークソース電流IOH、ピークシンク電流IOLともにトランジスタ61,62のゲート端子に印加される電圧に対して線形に増加し、上記の不具合が解消されている。これは、第1の電磁共鳴結合器100において、意図しない入出力配線への信号の漏れ込みが十分に抑制されているためである。
[効果]
本実施形態に示す電磁共鳴結合器100において、互いに離間して設けられた第1の共鳴配線301及び第2の共鳴配線302は、それぞれ第1の接続部203及び第2の接続部204を介して、互いに分離された裏面グラウンド201及び裏面グラウンド202に接続されている。また、互いに離間して設けられた第3の共鳴配線401及び第4の共鳴配線402は、それぞれ第3の接続部503及び第4の接続部504を介して、互いに分離されたカバーグラウンド501及びカバーグラウンド502に接続されている。このことにより、第1の共鳴配線301の第1の入出力配線303に大電力の伝送信号が入力され、この信号を受信する第3の共鳴配線401から第3の接続部503を介してカバーグラウンド501に電流が流れ込んでも、この電流が最短距離でカバーグラウンド502に流れ込むことが抑制でき、第4の共鳴配線402の第4の入出力配線404への信号の漏れ込みを抑制することができる。
また、本実施形態に係るゲート駆動回路1000によれば、ハーフブリッジ回路60(出力回路)のトランジスタ61(第1のスイッチング素子)を駆動する第1信号及びハーフブリッジ回路60の電源となるキャパシタ50を充電する第3信号を、複数の入出力配線303,304,403,404を有する一つの電磁共鳴結合器100から送信できるとともに、電磁共鳴結合器100内での高周波信号の漏れ込みが抑制され、絶縁ゲート駆動回路1000の出力電流特性が向上する。また、複数の信号を出力する電磁共鳴結合器100を使用することにより絶縁ゲート駆動回路1000の小型化を実現することができる。
<変形例1>
図11は、本変形例に係る電磁共鳴結合器の分解斜視図を示す。なお、説明の便宜のために、図11において誘電体層111〜113の図示を省略している。
本変形例に示す電磁共鳴結合器102と、図1〜図3に示す電磁共鳴結合器100とでは、第1の共鳴配線301の第2端部301bと第2の共鳴配線302の第2端部302bとが接続されて、第1の共鳴配線301と第2の共鳴配線302とが一体化した配線となっている点で異なる。つまり、第1の共鳴配線301と第2の共鳴配線302とを一つの共鳴配線部300Aとしてみた場合、共鳴配線部300Aは、両端部301a,302aの間に開放部305を設けることで一部が開放された周回形状の配線である。また、裏面グラウンド201と裏面グラウンド202とが互いに接続されて、誘電体層112(第1の誘電体層)の裏面全体に設けられた裏面グラウンド205(第5の接地部)になっており、上記の共鳴配線部300Aと裏面グラウンド205とが誘電体層112(第1の誘電体層)を貫通する第1の接続部203を介して接続されている。なお、第1の接続部203は、平面視で、共鳴配線部300Aの略中点に接続されており、共鳴配線部300Aの端部301aから第1の接続部203までの配線長及び共鳴配線部300Aの端部302aから第1の接続部203までの配線長はいずれも伝送信号の動作波長の1/4になるように設定されている。
本願発明者等は、図1〜図3に示す構成の電磁共鳴結合器100に関し、複数の検討を行った結果、伝送信号の出力部にあたる入出力配線間で、信号の漏れ込みが主に生じることを突き止めた。第3及び第4の入出力配線403,404を伝送信号の出力配線とするとき、入力配線にあたる第1及び第2の入出力配線303,304の間で、信号の漏れ込みは小さいことがわかった。よって、図11に示すように、第1及び第2の入出力配線303,304が設けられた第1及び第2の共鳴配線301,302にそれぞれ接続されるグラウンドを一体化して裏面グラウンド205とし、また、第1の共鳴配線301と第2の共鳴配線302とを互いに一体化された共鳴配線部300Aとすることができる。このような構造をとることで、より低損失で信号の絶縁伝送を行うことが可能となる。なお、共鳴配線部300Aと裏面グラウンド205とは第2の接続部204で接続されていてもよいし、第1の接続部203及び第2の接続部204の両方で接続されていてもよい。
なお、伝送信号を第1及び第2の入出力配線303,304から出力する構成では、第3及び第4の共鳴配線401,402にそれぞれ接続されるカバーグラウンド501,502を一体化し、また、第3の共鳴配線401と第4の共鳴配線402とを互いに一体化された共鳴配線部400Aとする。さらに、一体化されたカバーグラウンドと共鳴配線部400Aとが第3の接続部503によって接続される。なお、共鳴配線部400Aと一体化されたカバーグラウンドとは第4の接続部504で接続されていてもよいし、第3の接続部503及び第4の接続部504の両方で接続されていてもよい。
<変形例2>
図12は、本変形例に係る電磁共鳴結合器の分解斜視図を示す。なお、説明の便宜のために、図12において誘電体層111〜113の図示を省略している。
本変形例に示す電磁共鳴結合器103と、図1〜図3に示すに示す電磁共鳴結合器100とでは、第1及び第2の共鳴配線301,302を囲んで設けられた第1コプレナーグラウンド307(第1の接地配線)と裏面グラウンド201,202とがそれぞれ第5の接続部206,206・・・を介して接続されている点で異なる。さらに、第3及び第4の共鳴配線401,402を囲んで設けられた第3コプレナーグラウンド407(第2の接地配線)とカバーグラウンド501,502とがそれぞれ第6の接続部506,506・・・を介して接続されている点で異なる。
第1コプレナーグラウンド307は、第1及び第2の共鳴配線301,302と互いに分離されている。第3コプレナーグラウンド407は、第3及び第4の共鳴配線401,402と互いに分離されている。また、第1コプレナーグラウンド307の電位は、裏面グラウンド201,202の電位ともに第1の伝送線路300における基準電位(グラウンド電位)である。同様に、第3コプレナーグラウンド407の電位は、カバーグラウンド501,502の電位ともに第2の伝送線路400における基準電位(グラウンド電位)である。
本変形例に係る構成によれば、第1コプレナーグラウンド307と裏面グラウンド201,202とを第5の接続部206,206・・・を介して接続することにより、第1コプレナーグラウンド307の電位が安定する。このことにより、第1及び第2の共鳴配線301,302に対して外乱電磁波等からの遮蔽効果が向上する。同様に、第3コプレナーグラウンド407とカバーグラウンド501,502とを第6の接続部506,506・・・を介して接続することにより、第3コプレナーグラウンド407の電位が安定する。このことにより、第3及び第4の共鳴配線401,402に対して外乱電磁波等からの遮蔽効果が向上する。また、電磁共鳴結合器100において、接続部203,204,503,504の近傍で最も電磁界集中の度合いが大きくなるが、これらに接続され、基準電位面である裏面グラウンド201及び202、またカバーグラウンド501及び502が互いに少なくとも同一平面上で分離されているため、信号の漏れ込みが生じない。
<変形例3>
図13は、本変形例に係る電磁共鳴結合器の平面図を、図14は、図13に示す電磁共鳴結合器の各層の配線構造の平面図を示す。なお、説明の便宜のために、図13,14において誘電体層111〜113の図示を省略している。また、図13において、裏面グラウンド201,202、207及びカバーグラウンド501,502,505の図示を省略している。
図13に示す電磁共鳴結合器104は、図7に示すゲート駆動回路1000内の電磁共鳴結合器20と電磁共鳴結合器100とが同じ基板(誘電体層)に設けられた構成である。電磁共鳴結合器20は、誘電体層112(第1の誘電体層)の裏面に設けられた、最下層に位置する裏面グラウンド207と、表面に設けられた、第1層に位置する共鳴配線21及びコプレナーグラウンド23と、誘電体層112(第1の誘電体層)を貫通して裏面グラウンド207と共鳴配線21とを接続する接続部208とを有している。また、電磁共鳴結合器20は、誘電体層113(第2の誘電体層)の表面に設けられた、最上層に位置するカバーグラウンド505と、裏面に設けられた、第2層に位置する共鳴配線22とコプレナーグラウンド24と、誘電体層113(第2の誘電体層)を貫通してカバーグラウンド505と共鳴配線22とを接続する接続部507とを有している。電磁共鳴結合器100の配線構造は、図12に示す構成と同様であるが、電磁共鳴結合器20,100ともに、入力端子(入力配線)はX方向左側に、出力端子(出力配線)はX方向右側にまとめて配置されている。このようにすることで、入力端子(入力配線)と出力端子(出力配線)との間で信号が確実に分離される。また、電磁共鳴結合器20の裏面グラウンド207と電磁共鳴結合器100の裏面グラウンド202とは互いに接続されて一体化されている。例えば、第2の入出力配線304に入力される信号の電力が小さい場合には、入力側で電磁共鳴結合器20へ信号が漏れ込むのをほぼ無視できるため、上記のように裏面グラウンドを共通化できる。なお、裏面グラウンド207と裏面グラウンド202とは互いに分離されていてもよい。
本変形例によれば、電磁共鳴結合器100と電磁共鳴結合器20とを同じ基板に設けることにより、各端子間での信号の漏れ込みが抑制しつつ、電磁共鳴結合器の小型化が図れるとともに、伝送信号に関し、良好な入出力特性が得られる。
<変形例4>
図15は本変形例に係る電磁共鳴結合器の回路ブロック図の一例を示し、図16は別の一例を示す。
図15に示すように、カバーグラウンド501(第3の接地部),502(第4の接地部)は、誘電体層112(第1の誘電体層)の裏面に設けられていてもよい。この場合は第3及び第4の接続部503,504が誘電体層111,112を貫通してそれぞれカバーグラウンド501,502に接続される。また、誘電体層112(第1の誘電体層)の裏面において、裏面グラウンド201,202及びカバーグラウンド501,502の4つは互いに分離されている。ただし、例えば、図11に示すように、共鳴配線301,302が接続されている場合には、裏面グラウンド201,202を互いに接続して、図11に示す裏面グラウンド205としてもよい。出力側にあたる入出力配線に接続されるグラウンドが互いに分離されていればよい。また、裏面グラウンド201,202及びカバーグラウンド501,502の4つは誘電体層113(第2の誘電体層)の表面に設けられていてもよい。この場合は、第1及び第2の接続部203,204が誘電体層111,113を貫通してそれぞれ裏面グラウンド201,202に接続される。この場合も、例えば、裏面グラウンド201,202を互いに接続して、図11に示す裏面グラウンド205としてもよい。
また、図16に示すように、誘電体層112(第1の誘電体層)内に配線層として第0層を設け、裏面グラウンド202を当該第0層に配置してもよい。同様に、裏面グラウンド201を当該第0層に配置してもよい。また、図示しないが、誘電体層113(第2の誘電体層)内に配線層として第3層を設け、カバーグラウンド501,502の少なくともいずれか一方を当該第3層に配置してもよい。
なお、上記はあくまでも一例であり、裏面グラウンド201,202及びカバーグラウンド501,502の4つは、誘電体層112(第1の誘電体層)または誘電体層113(第2の誘電体層)のいずれかに配置されていればよく、第1及び第2の伝送線路300,400のうち少なくとも一方に設けられた2つの共鳴配線にそれぞれ接続される接地部が互いに分離されていればよい。
(実施形態2)
上記の実施形態1に係る電磁共鳴結合器は絶縁型のゲート駆動装置のみならず、複数の信号を非接触で独立に伝送可能な信号伝送装置全般に用いることができる。図17は、本実施形態に係る信号伝送装置の機能ブロック図を示す。
信号送信部2100は、複数の独立した信号を信号伝送部2200に向けて送信する。信号伝送部2200は、内部に例えば、実施形態1に示す電磁共鳴結合器100を含んでおり、信号送信部2100から送信された信号を信号受信部2200に向けて絶縁伝送する。信号受信部2200は、信号伝送部2200から絶縁伝送された信号を受信する。
本実施形態によれば、電磁共鳴結合器100内での端子間の信号の漏れ込みを抑制できるため、伝送される信号の品質が低下せず、良好な信号伝送を行うことができる。なお、信号伝送部2200に含まれる電磁共鳴結合器は、実施形態1に示す電磁共鳴結合器100に限定されず、例えば、変形例1,2に示す電磁共鳴結合器102,103や実施形態2に示す電磁共鳴結合器104であってもよい。また、信号送信部2100から送信される複数の信号は同時に送信されても、異なる時刻に送信されてもいずれでもよい。
(その他の実施形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施形態を説明した。しかしながら、本開示は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施形態にも適用可能である。また、上記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施形態とすることも可能である。
例えば、変形例も含めた上記実施形態1,2で説明された回路構成は、一例である。上記実施形態1,2で説明された機能を実現できる別の回路構成が用いられてもよい。例えば、上記回路構成と同様の機能を実現できる範囲で、ある素子に対して、直列または並列に、スイッチング素子(トランジスタ)、抵抗素子、または容量素子等の素子を接続したものも本開示に含まれる。言い換えれば、上記実施形態における「接続される」には、2つの端子(ノード)が直接接続される場合に限定されるものではなく、同様の機能が実現できる範囲において、当該2つの端子(ノード)が、素子を介して接続される場合が含まれる。
以上、一つまたは複数の態様に係る電磁共鳴結合器及び伝送装置について、実施形態に基づいて説明したが、本開示は、この実施形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施形態に施したものや、異なる実施形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
本開示の電磁共鳴結合器は、端子間の信号分離特性が良好であり、例えば、モーターの駆動回路等に用いられる絶縁ゲート駆動回路に適用できる。
1 パワー半導体デバイス(半導体スイッチング素子)
2 負荷
3 信号発生器
10 高周波発振回路
20 電磁共鳴結合器
30 変調回路
40a〜40c 整流回路
50 キャパシタ
60 ハーフブリッジ回路(出力回路)
61 トランジスタ(第1のスイッチング素子)
62 トランジスタ(第2のスイッチング素子)
100,102,103,104 電磁共鳴結合器
111 誘電体層
112 誘電体層(第1の誘電体層)
113 誘電体層(第2の誘電体層)
201 裏面グラウンド(第1の接地部)
202 裏面グラウンド(第2の接地部)
203 第1の接続部
204 第2の接続部
205 裏面グラウンド(第5の接地部)
206 第5の接続部
300 第1の伝送線路
301 第1の共鳴配線
301c 開放部(第1の開放部)
302 第2の共鳴配線
302c 開放部(第2の開放部)
303 第1の入出力配線(入出力端子)
304 第2の入出力配線(入出力端子)
307 第1コプレナーグラウンド(第1の接地配線)
400 第2の伝送線路
401 第3の共鳴配線
401c 開放部(第3の開放部)
402 第4の共鳴配線
402c 開放部(第4の開放部)
403 第3の入出力配線(入出力端子)
404 第4の入出力配線(入出力端子)
407 第3コプレナーグラウンド(第2の接地配線)
501 カバーグラウンド(第3の接地部)
502 カバーグラウンド(第4の接地部)
503 第3の接続部
504 第4の接続部
506 第6の接続部
1000 ゲート駆動回路
2000 信号伝送装置

Claims (10)

  1. 複数の伝送線路間で複数の信号を独立に伝送する電磁共鳴結合器であって、
    第1の伝送線路と、第2の伝送線路と、前記第1の伝送線路が表面に設けられた第1の誘電体層と、前記第2の伝送線路が裏面に設けられ、かつ該第1の誘電体層の上方に離間して設けられた第2の誘電体層と、を少なくとも備え、
    前記第1の伝送線路は、第1の開放部を有する周回形状の第1の共鳴配線と、第2の開放部を有する周回形状の第2の共鳴配線と、前記第1の共鳴配線から延在する第1の入出力配線と、前記第2の共鳴配線から延在する第2の入出力配線と、を有し、
    前記第1の共鳴配線と前記第2の共鳴配線とは前記第1の誘電体層の表面において、互いに離間して設けられており、
    前記第2の伝送線路は、第3の開放部を有する周回形状の第3の共鳴配線と、第4の開放部を有する周回形状の第4の共鳴配線と、前記第3の共鳴配線から延在する第3の入出力配線と、前記第4の共鳴配線から延在する第4の入出力配線と、を有し、
    前記第3の共鳴配線と前記第4の共鳴配線とは前記第2の誘電体層の裏面において、互いに離間して設けられており、
    前記第1の共鳴配線と前記第3の共鳴配線とが平面視で重なり合うように配置され、前記第2の共鳴配線と前記第4の共鳴配線とが平面視で重なり合うように配置され、
    前記第1の誘電体層または前記第2の誘電体層のいずれかに設けられた第4の接地部が、第4の接続部を介して前記第4の共鳴配線と接続され、
    該第3の接地部と該第4の接地部とは互いに分離されていることを特徴とする電磁共鳴結合器。
  2. 請求項1に記載の電磁共鳴結合器において、
    前記第1の誘電体層または前記第2の誘電体層のいずれかに設けられた第2の接地部が、第2の接続部を介して前記第2の共鳴配線と接続され、
    該第1の接地部と該第2の接地部とは互いに分離されていることを特徴とする電磁共鳴結合器。
  3. 請求項1に記載の電磁共鳴結合器において、
    前記第1の誘電体層または前記第2の誘電体層のいずれかに設けられた第1の接続部及び第2の接続部の少なくとも一方を介して、前記第1の誘電体層の表面で互いに接続された前記第1の共鳴配線及び前記第2の共鳴配線と、前記第1の誘電体層または前記第2の誘電体層のいずれかに設けられた第5の接地部とが接続されていることを特徴とする電磁共鳴結合器。
  4. 請求項2または3に記載の電磁共鳴結合器において、
    前記第1〜第4の接続部は、前記第1〜第4の共鳴配線の一端にそれぞれ接続されていることを特徴とする電磁共鳴結合器。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電磁共鳴結合器において、
    前記第1の共鳴配線と前記第3の共鳴配線との輪郭が平面視で略一致し、
    前記第2の共鳴配線と前記第4の共鳴配線との輪郭が平面視で略一致していることを特徴とする電磁共鳴結合器。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電磁共鳴結合器において、
    前記第1及び第2の共鳴配線の輪郭を囲むように第1の接地配線が前記第1の誘電体層の表面に設けられており、
    前記第3及び第4の共鳴配線の輪郭を囲むように第2の接地配線が前記第2の誘電体層の裏面に設けられていることを特徴とする電磁共鳴結合器。
  7. 請求項6に記載の電磁共鳴結合器において、
    第5の接続部を介して前記第1の接地配線が第1の接地部及び第2の接地部の少なくとも一方に接続され、
    第6の接続部を介して前記第2の接地配線が第3の接地部及び第4の接地部の少なくとも一方に接続されていることを特徴とする電磁共鳴結合器。
  8. 半導体スイッチング素子を駆動する絶縁型のゲート駆動回路であって、
    入力信号に応じて高周波信号を変調した第1の被変調信号と、前記入力信号とは異なる別の入力信号に応じて前記高周波信号を変調した第2の被変調信号とを生成する変調回路と、
    前記高周波信号及び前記第1の被変調信号を絶縁伝送する第1の電磁共鳴結合器と、
    前記第2の被変調信号を絶縁伝送する第2の電磁共鳴結合器と、
    前記第1の電磁共鳴結合器により絶縁伝送された前記第1の被変調信号を整流することによって、第1信号を生成する第1の整流回路と、
    前記第2の電磁共鳴結合器により絶縁伝送された前記第2の被変調信号を整流することによって、第2信号を生成する第2の整流回路と、
    前記第1の電磁共鳴結合器により絶縁伝送された前記高周波信号を整流することによって、充電用電圧を生成する第3の整流回路と、
    前記充電用電圧に応じて充電されるキャパシタと、
    前記第1信号及び前記第2信号の少なくとも一方に応じて、前記キャパシタに充電され
    た電荷を前記半導体スイッチング素子のゲート端子に供給するか否かを選択する出力回路
    と、を備え、
    前記第1の電磁共鳴結合器は、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の電磁共鳴結合器であるゲート駆動回路。
  9. 請求項8に記載のゲート駆動回路において、
    前記出力回路は、ハイサイドに第1のスイッチング素子が配置され、ローサイドに該第1のスイッチング素子と直列に接続された第2のスイッチング素子が配置されたハーフブリッジ回路であり、
    前記第1の整流回路が前記第2のスイッチング素子の制御端子に接続され、
    前記第2の整流回路が前記第1のスイッチング素子の制御端子に接続されていることを特徴とするゲート駆動回路。
  10. 複数の信号を送信する信号送信部と、
    該複数の信号をそれぞれ独立に伝送する信号伝送部と、
    独立に伝送された前記複数の信号を受信する信号受信部と、を備えた信号伝送装置であって、
    前記信号伝送部は、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の電磁共鳴結合器を含むことを特徴とする信号伝送装置。
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