JP6714640B2 - 鞍乗り型車両のフロントカウル構造 - Google Patents

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Description

本発明は、鞍乗り型車両のフロントカウル構造に関する。
従来、先端から後方に向けて末広がりの形状をなし、走行風を受けるフロントカウルを備えた鞍乗り型車両のフロントカウル構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1のフロントカウルでは、走行風が後方に流れるよう流線的な面をなし走行風が張り付くように流れることで拘束力が生じ、ダウンフォース効果を得られるようになっている。
特開2017−171183号公報
拘束力が得られることは直線を走行している際には望ましいが、空気が張り付くように流れるためバンクさせるときには抵抗となる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、ダウンフォース効果を得られるフロントカウルにおいて、バンクさせやすくする鞍乗り型車両のフロントカウル構造を提供することを目的とする。
本発明は、車両側面視で後上がりに延びる上面部(52d)を有するフロントカウル(52)を備える鞍乗り型車両のフロントカウル構造において、前記上面部(52d)は、先端から後方に向けて末広がりの形状をなし、該上面部(52d)の前部には上面部(52d)から上方に突出する抵抗部(71)が備えられ、該抵抗部(71)は、前記上面部(52d)から上方に突出する突出位置と、前記フロントカウル(52)内に収容される収容位置と、の間を移動可能に支持されることを特徴とする。
上記発明において、前記フロントカウル(52)は車両中心線(L)上に向かって左右面が膨出する形状をなし、前記上面部(52d)は左右に位置し、前記抵抗部(71)は左右一対設けられても良い。
また、上記発明において、前記抵抗部(71)を駆動するアクチュエータ(77)を備えても良い。
また、上記発明において、鞍乗り型車両(10)は、旋回を検出する検出部(64a、64b、64c)を備え、前記アクチュエータ(77)は、車体が旋回しない場合に前記抵抗部(71)を前記収容位置に保持し、車体が旋回する場合に前記抵抗部(71)を前記収容位置よりも前記突出位置側に移動させても良い。
また、上記発明において、前記抵抗部(71)は円筒形状をなしても良い。
また、上記発明において、記抵抗部(71)の上面(71a)は前記収容位置に移動した場合に前記上面部(52d)と面一になっても良い。
本発明に係る鞍乗り型車両のフロントカウル構造は、車両側面視で後上がりに延びる上面部を有するフロントカウルを備え、前記上面部は、先端から後方に向けて末広がりの形状をなし、該上面部の前部には上面部から上方に突出する抵抗部が備えられ、該抵抗部は移動可能に支持される。この構成によれば、移動可能な抵抗部を設けることで、走行風を散らす、散らさないをコントロールすることができ、抵抗部の高さに応じて走行風の散らす度合いを変更することができ、ユーザーの好みに合わせて散らし方を設定することができる。
上記発明において、前記フロントカウルは車両中心線上に向かって左右面が膨出する形状をなし、前記上面部は左右に位置し、前記抵抗部は左右一対設けられても良い。この構成によれば、ダウンフォース効果を得られる上面部をカウルの左右に配置し、各左右位置に抵抗部を設けることで、走行風の散らし方を適宜設定することができる。
また、上記発明において、前記抵抗部はカウル内に収容可能であっても良い。この構成によれば、ダウンフォース効果を得られる態様と抵抗部を出して空気を散らす状態を設定できる。
また、上記発明において、前記抵抗部を駆動するアクチュエータを備えても良い。この構成によれば、アクチュエータによってマニュアル操作、オートマチックに抵抗部を移動することができ、走行時に適宜変更することができる。
また、上記発明において、鞍乗り型車両は、旋回を検出する検出部を備え、前記アクチュエータは鞍乗り型車両の旋回に応じて前記抵抗部を移動させても良い。この構成によれば、旋回時に抵抗部を出すことでバンクさせ易くする事ができる。
また、上記発明において、前記抵抗部は円筒形状をなしても良い。この構成によれば、抵抗部を円筒形状とすることで、走行風が抵抗部を回り込みやすくしており、走行風を散らすとともに、走行風の流れを持たせることもでき適切なバランスとすることができる。
前記抵抗部はカウル内に収容可能であり、前記抵抗部の上面はカウル収容時に前記上面部と面一になっても良い。この構成によれば、移動する抵抗部をカウルと一体感を持たせることができ外観性を損なうことなく機能向上ができる。
本発明の実施の形態に係る自動二輪車を示す左側面図である。 自動二輪車の上部を示す正面図である。 図2のIII−III線断面図であり、ジェネレータ駆動機構の説明図である。 ジェネレータ駆動機構の制御部分のブロック図である。 ジェネレータが収容位置に移動した場合の作用説明図である。 ジェネレータが突出位置に移動した場合の作用説明図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。なお、説明中、前後左右及び上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号LHは車体左方を示している。
図1は、本発明の実施の形態に係る自動二輪車10を示す左側面図である。
自動二輪車10は、前輪13、後輪16及びシート17を備え、運転者がシート17に跨って乗車する鞍乗り型車両である。
前輪13は、車体フレーム11の前端部にフロントフォーク12を介して操舵可能に支持され、後輪16は、車体フレーム11の下部にスイングアーム14を介して揺動可能に支持され、シート17は、車体フレーム11の上部に設けられている。
車体フレーム11は、主フレーム部11Aと、主フレーム部11Aの後部から後方斜め上方に延びるシートフレーム25とから構成される。
主フレーム部11Aは、ヘッドパイプ21、左右一対のメインフレーム22、左右一対のピボットフレーム23及び左右一対のダウンフレーム24を一体に備える。
ヘッドパイプ21は、主フレーム部11Aの前端に設けられ、フロントフォーク12を操舵可能に支持する。左右のメインフレーム22は、ヘッドパイプ21から後方斜め下方に延び、上部で燃料タンク43を支持する。左右のピボットフレーム23は、左右のメインフレーム22の後端からそれぞれ下方に延び、車幅方向に渡されたピボット軸46でスイングアーム14を揺動可能に支持する。左右のダウンフレーム24は、左右のメインフレーム22の下部から下方に延び、左右のピボットフレーム23と共にエンジン35を支持する。
左右のシートフレーム25は、左右のメインフレーム22に前端部がボルト・ナット等の締結部材26で締結され、左右のメインフレーム22から後方斜め上方にそれぞれ延びてシート17(運転者用シート17a及び同乗者用シート17b)を支持している。
フロントフォーク12は、フォーク形状を成し、左右一対のフォークパイプ27、トップブリッジ28、ボトムブリッジ29及びステアリングシャフト(不図示)を備える。
フォークパイプ27は、内筒及び外筒からなるテレスコピック型の緩衝器である。トップブリッジ28は、左右のフォークパイプ27のそれぞれの上端部を連結する。ボトムブリッジ29は、トップブリッジ28の下方に配置されて左右のフォークパイプ27を連結する。ステアリングシャフトは、トップブリッジ28及びボトムブリッジ29のそれぞれの車幅方向中央部に渡され、ヘッドパイプ21内に挿入されてヘッドパイプ21に回動可能に支持される。
トップブリッジ28の上部にはハンドル33が取付けられ、左右のフォークパイプ27の下端部には、車軸31を介して前輪13が支持されている。
エンジン35は、クランクケース36を備え、クランクケース36は、前部に上方斜め前方に延びるシリンダ部37が設けられ、後部に変速機38が設けられている。変速機38の出力は、チェーン41を介して後輪16に伝達される。スイングアーム14は、後端部に設けられた車軸47を介して後輪16を支持している。
自動二輪車10の前部及び下部は、カウリング51で覆われている。カウリング51は、アッパーカウル(フロントカウル)52、左右一対のミドルカウル53及び左右一対のロアカウル54から構成される。
アッパーカウル52は、ヘッドライト56の周囲を覆うとともに、上部中央にウインドスクリーン58、上部左右に一対のバックミラー59が設けられる。ミドルカウル53は、アッパーカウル52の車幅方向外側から後方及び下方に延びて車体前部を両側方から覆う。ロアカウル54は、エンジン35を含む車体下部を覆う。
前輪13は、上方からフロントフェンダー61で覆われ、後輪16は、上方からリアフェンダー62で覆われている。
自動二輪車10は、車両の旋回を検出する旋回検出センサー(検出センサー)64と、旋回検出センサー64から出力される旋回信号に基づいて車体の空力特性を制御するECU(Electronic Control Unit)66とを備える。
本実施の形態では、旋回検出センサー64として、フロントフォーク12の操舵角を検出する操舵角センサーや、自動二輪車10の加速度を検出する加速度センサー、自動二輪車10の左右への傾斜角(バンク角)を検出するバンク角センサー等が使用される。
旋回検出センサー64は、ヘッドライト56の後方のカウリング51内に配置されている。ECU66は、運転者用シート17aの下方で左右のシートフレーム25の間に配置されている。
図2は、自動二輪車10の上部を示す正面図である。
アッパーカウル52は、正面視では、車両中心線Lに向かって左右面が膨出する形状をなしている。アッパーカウル52には、ウインドスクリーン58が連結される。ウインドスクリーン58は、アッパーカウル52よりも急な角度で上方斜め後方に延びている(図1参照)。ウインドスクリーン58は、正面視で山形状に湾曲している。
アッパーカウル52およびウインドスクリーン58は、いわゆる、流線形に形成されており、走行風から受ける空気抵抗が低減されている。アッパーカウル52は、ウインドスクリーン58よりも曲率が小さく平面に近い。アッパーカウル52は、走行風からダウンフォース効果を得やすくなっている。
アッパーカウル52は、ヘッドライト56を下方から覆う下部52aと、ヘッドライト56を上方から覆う外表面を形成する上部52bとを備える。ヘッドライト56の前面は、アッパーカウル52の上部52bと下部52aとの間から前方に露出する。ヘッドライト56は、上下方向より車幅方向に長い横長形状であり、アッパーカウル52の車幅方向の一端部から他端部まで連続する。
アッパーカウル52の上部52bは、ウインドスクリーン58が連結される中央上面部52cと、アッパーカウル52の左右面を形成する左右一対の側方上面部(上面部)52dと、を備える。
中央上面部52cは、前側が先細る形状であり、前端52xから上方に向かうに連れて次第に車幅方向外側に広がる。中央上面部52cの後部には、正面視でU字状に切り欠かれた連結部52c1が形成されている。連結部52c1には、ウインドスクリーン58が連結される。中央上面部52cは、ウインドスクリーン58の下縁58bより前側に、逆三角形状の平坦な前拡幅面52fを備える。
中央上面部52cの左右には、一対の側方上面部52dが形成されている。側方上面部52dは、中央上面部52cの両側縁からそれぞれ両側方斜め下方に傾斜している。側方上面部52dは、正面視では、先端から後方に向けて末広がりの形状をなしている。側方上面部52dは、側面視では、図1に示すように後上がりに延びており、ウインドスクリーン58に比べて緩やかに後方に延びている。側方上面部52dの前部には、滑らかで平坦な前傾斜面52gを備える。
前拡幅面52fと、左右の前傾斜面52gとは、ヘッドライト56の上側で上面前部52hを構成する。上面前部52hは、滑らかで緩やかに湾曲した平坦面である。
アッパーカウル52の前端52x側に当たった走行風は、上面前部52hに沿って流れ層流を形成する。上面前部52hに走行風が当たることでダウンフォース効果が発生し、前輪13及び後輪16、特に前輪13の路面への押し付け力が増加する。
左右一対の側方上面部52dには、バックミラー59が配置されている。バックミラー59は、側方上面部52dの前後方向中央に配置された付け根(基部)59aから、アッパーカウル52よりも車幅方向外側に延びている。
左右一対の側方上面部52dの前傾斜面52gには、円形状の孔52iが形成されている。孔52iは、付け根(基部)59aよりも前側で車幅方向内側に形成されている。孔52iには、ジェネレータ(抵抗部)71が配置されている。すなわち、ジェネレータ71は左右の側方上面部52dに応じて左右に一対配置されている。
ジェネレータ71は、円筒状に形成されている。ジェネレータ71は、上下方向(鉛直方向)に摺動可能(移動可能)に支持される。ジェネレータ71は、アッパーカウル52の側方上面部52dよりも上方に突出している場合に、走行風に対する抵抗となって走行風を散らす。ジェネレータ71は、ボルテックス状の走行風の流れを生成し、アッパーカウル52に沿った走行風の層流を減少させる。ジェネレータ71は円筒状であるため、走行風がジェネレータ71を回り込みやすく、走行風を過剰に乱すことが抑制されている。ジェネレータ71は、バックミラー59の付け根(基部)59aよりも車幅方向内側に配置されている。
ジェネレータ71の上面71aは、側方上面部52dと面一状に形成されている。ジェネレータ71がアッパーカウル52内に収容された場合に、ジェネレータ71の上面71aが、アッパーカウル52の孔52iを閉塞し、アッパーカウル52の外表面を滑らかな面一状にする。摺動するジェネレータ71はアッパーカウル52と一体感を持たせることができ外観性を損なうことがない。
カウリング51は、アッパーカウル52とミドルカウル53とに渡されて側方に突出する左右一対の側方突出部55を備える。
左右の側方突出部55は、ヘッドライト56の左右端に設けられた角部56aの後方に、前後に貫通する通気部55aが設けられた部分である。
左右のミドルカウル53は、前部に、カウリング51内に空気を取入れる開口53cを備える。
ジェネレータ71は、アッパーカウル52の上面前部52hに配置することで、アッパーカウル52の前側で走行風を散らすことができ、アッパーカウル52に沿って後方や側方に走行風の流れる範囲(層流の範囲)をより狭くすることができる。これにより、走行風による車体の拘束力をより一層抑制でき、車両をバンクさせ易く、車両の旋回走行をスムーズに行うことができる。
図3は、図2のIII−III線断面図であり、ジェネレータ駆動機構80の説明図である。左右一対のジェネレータ71は左右対称に構成されるため、右側のジェネレータ71について説明し、左側のジェネレータ71の説明は省略する。
ジェネレータ駆動機構80は、アッパーカウル52とヘッドライト56との間に配置される。ジェネレータ駆動機構80は、ガイド部72を備える。ガイド部72は、ジェネレータ71の周囲に配置された壁状に形成されている。ガイド部72は、アッパーカウル52の孔52iの下側に配置されている。ガイド部72は、ジェネレータ71を上下方向に摺動可能に支持する。
ジェネレータ71の下部側方には、車幅方向に突出する被ガイドピン73が支持されている。被ガイドピン73には、前後方向に延びるアーム部材74が係合している。アーム部材74の前端部(先端部)には、長孔状のガイド孔74aが形成されており、このガイド孔74aには、被ガイドピン73が摺動可能に支持されている。アーム部材74の後端部(基端部)は回動軸75に固定されている。回動軸75は車幅方向に延びている。回動軸75は、フロントフォーク12に固定されたステー76に回動可能に支持される。回動軸75には、不図示の伝達機構を介して、正逆駆動可能なモータ(アクチュエータ)77から動力が伝達され、正逆方向に回動する。
ガイド部72、被ガイドピン73、アーム部材74、回動軸75、ステー76、伝達機構(不図示)、モータ77により、ジェネレータ駆動機構(アクチュエータ駆動機構)80が構成される。
図3において、回動軸75が時計回り方向に回動すると、回動軸75と共にアーム部材74が回動して先端が上昇する。被ガイドピン73は、上昇するガイド孔74aの内壁にガイドされ、被ガイドピン73と共にジェネレータ71が上昇する。よって、ジェネレータ71が実線で示す突出位置に移動可能である。
また、回動軸75が反時計回り方向に回動すると、回動軸75と共にアーム部材74が回動して先端が下降する。被ガイドピン73は、下降するガイド孔74aの内壁にガイドされ、被ガイドピン73と共にジェネレータ71が下降する。よって、ジェネレータ71が一点鎖線で示す収容位置に移動可能である。
なお、本実施の形態のジェネレータ71は、円筒状の構成を説明したが、ジェネレータ71の形状は、三角柱状、四角柱状などでも良い。また、ジェネレータ71が、ガイド部72およびアーム部材74により上下方向に昇降する構成を説明した。しかし、抵抗部としては、例えば、回動軸75に固定された側面視三角状の壁部材が、アッパーカウル52に対して突出する位置と、アッパーカウル52に対して収容される位置との間を移動する構成、いわゆる、リトラクタブル式の抵抗部でも良い。
図4は、ジェネレータ駆動機構80の制御部分のブロック図である。
自動二輪車10は、エンジン35等の自動二輪車10の各部を制御するECU(制御部)66を備える。ECU66は、車体に取り付けられる(図1参照)。
ECU66は、演算部(不図示)と、記憶部67とを備える。上記演算部は、CPUなどのプロセッサーである。ECU66は、記憶部67が記憶するプログラムを実行することにより、エンジン35やジェネレータ71等の制御や、自動二輪車10の走行状態の判定を行う。記憶部67は、フラッシュROM及びEEPROMなどの不揮発性記憶装置であり、演算部が実行するプログラム、及び、演算部により処理されるデータ等を記憶する。
ECU66には、旋回検出センサー64を構成する操舵角センサー64aが電気的に接続されている。操舵角センサー64aはフロントフォーク12の操舵角を検出して、その検出信号をECU66に入力する。
ECU66には、旋回検出センサー64を構成する加速度センサー64bが電気的に接続されている。加速度センサー64bは車体の加速度を検出して、その検出信号をECU66に入力する。加速度センサー64bは、車体の前後方向や、左右方向、上下方向の加速度を検出する。
ECU66には、旋回検出センサー64を構成するバンク角センサー64cが電気的に接続されている。バンク角センサー64cは、車体のバンク角を検出して、その検出信号をECU66に入力する。
ECU66は、旋回量検出部66aとジェネレータ制御部66bの機能部を有する。
旋回量検出部66aは、操舵角センサー64aの検出情報と、加速度センサー64bの検出情報と、バンク角センサー64cの検出情報と、に基づいて、自動二輪車10の旋回量を検出する。旋回量検出部66aは、操舵角と加速度とバンク角の各値の組合せに応じた旋回量をルックアップテーブル情報として予め記憶しており、このルックアップテーブル情報を参照して旋回量を検出する。なお、旋回量検出部66aは、操舵角と、加速度と、バンク角とに基づく構成を説明したが、操舵角、加速度、バンク角のいずれか一つ以上に基づいて、旋回量を検出する構成でも良い。
ジェネレータ制御部66bは、モータ駆動回路78を介してモータ77を正逆駆動し、ジェネレータ71の昇降を制御する。ジェネレータ制御部66bは、旋回量検出部66aが検出した旋回量に応じてジェネレータ71を昇降させる。ジェネレータ制御部66bは、旋回量に応じた高さにジェネレータ71を移動させる。
具体的には、ジェネレータ制御部66bは、旋回量が所定の閾値よりも小さい場合、マージンを考慮して車体が旋回していないものとして、ジェネレータ71を収容位置に保持する。また、ジェネレータ制御部66bは、旋回量が所定の閾値以上の場合には、車体が旋回するものとして、旋回量が大きいほどジェネレータ71を高い位置に上昇させる。
図5は、本実施の形態の作用説明図であり、ジェネレータ71が収容位置に移動した場合の説明図である。
自動二輪車10の走行時には、カウリング51に沿って走行風が流れる。
アッパーカウル52は、その表面形状により、走行風から受ける空気抵抗が低減されている。アッパーカウル52は、後ろ上がりに延びており、走行風を受けることで、ダウンフォース効果が生じる。特に、ジェネレータ71が設けられる上面前部52hは、アッパーカウル52において、走行風が強く当たりやすく、且つ走行風が層流となりやすい平坦面である。
本実施の形態の自動二輪車10のECU66は、操舵角や、バンク角、加速度の検出情報に基づいて旋回量を検出している。ECU66は、自動二輪車10の旋回を検出しない場合には、ジェネレータ71を収容位置に保持する。この場合、アッパーカウル52の孔52iはジェネレータ71の上面71aで閉塞されており、アッパーカウル52の外表面は面一状である。アッパーカウル52の滑らかな外表面形状により、走行風は層流を成し、ダウンフォース効果が生じる。すなわち、矢印A1で示すように前方からアッパーカウル52に当たる走行風は、矢印A2、A3で示すようにアッパーカウル52の上部52bや側部に対して張り付くように流れる。このとき、自動二輪車10には拘束力(ダウンフォース効果及び横力)が生じ、自動二輪車10が安定する。したがって、例えば、自動二輪車10を高速で直進させ易くなっている。
図6は、本実施の形態の作用説明図であり、ジェネレータ71が突出位置に移動した場合の説明図である。
ライダーが自動二輪車10を旋回させようとして、ECU66が、操舵角などの検出情報に基づいて自動二輪車10の旋回を検出すると、ECU66は、検出された旋回量に応じた高さにジェネレータ71を上昇させる。ジェネレータ71はアッパーカウル52に対して突出し、走行風に対する抵抗となる。よって、アッパーカウル52の上面前部52hを流れる走行風(層流)が散らされ、アッパーカウル52上にはボルテックス状の流れが生成される。
すなわち、矢印A1で示すように前方からアッパーカウル52に当たる走行風は、矢印A11、A12で示すようにジェネレータ71を回り込むように流れたり、矢印A13で示すようにジェネレータ71を越えるように流れる。散らされた走行風は、矢印A14、A15で示すように、アッパーカウル52の後部や側部に流れる。このとき、アッパーカウル52に沿った層流が減少し、走行風による拘束力が低減する。自動二輪車10をバンクさせ易くでき、自動二輪車10を旋回させ易くできる。
特に、本実施の形態では、検出された旋回量が大きいほど、ジェネレータ71が高くなるため、旋回量が大きいほど走行風を散らし易く、車両を旋回量に応じて適切に旋回させ易くできる。
以上説明したように、本発明を適用した本実施の形態によれば、車両側面視で後上がりに延びる側方上面部52dを有するアッパーカウル(フロントカウル)52を備える鞍乗り型車両のフロントカウル構造において、側方上面部52dは、先端から後方に向けて末広がりの形状をなし、側方上面部52dの前部には側方上面部52dから上方に突出するジェネレータ71が備えられ、ジェネレータ71は移動可能に支持される。したがって、移動可能なジェネレータ71を設けることで、走行風を散らす、散らさないをコントロールすることができ、ジェネレータ71の高さに応じて走行風の散らす度合いを変更することができ、ユーザーの好みに合わせて散らし方を設定することができる。
本実施の形態では、アッパーカウル52は車両中心線L上に向かって左右面が膨出する形状をなし、側方上面部52dは左右に位置し、ジェネレータ71は左右一対設けられる。したがって、ダウンフォース効果を得られる側方上面部52dをアッパーカウル52の左右に配置し、各左右位置にジェネレータ71を設けることで、走行風の散らし方を適宜設定することができる。
また、本実施の形態では、ジェネレータ71はカウル内に収容可能である。したがって、ダウンフォース効果を得られる態様とジェネレータ71を出して空気を散らす状態を自動二輪車10に対して設定できる。
また、本実施の形態では、ジェネレータ71を駆動するモータ77を備える。したがって、モータ77によってオートマチックにジェネレータ71を移動させることができ、走行時に適宜変更することができる。
また、本実施の形態では、自動二輪車10は、旋回を検出する検出センサー64a、64b、64cを備え、モータ77は自動二輪車10の旋回に応じてジェネレータ71を移動させる。したがって、旋回時にジェネレータ71を出すことで自動二輪車10をバンクさせ易くする事ができる。
また、本実施の形態では、ジェネレータ71は円筒形状をなす。したがって、ジェネレータ71を円筒形状とすることで、走行風がジェネレータ71を回り込みやすくしており、走行風を散らすとともに、走行風の流れを持たせることもでき適切なバランスとすることができる。
また、本実施の形態では、ジェネレータ71はカウル内に収容可能であり、ジェネレータ71の上面71aはカウル収容時に側方上面部52dと面一になる。したがって、摺動するジェネレータ71をカウリング51と一体感を持たせることができ外観性を損なうことなく機能向上ができる。
上述した実施の形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
上記実施の形態では、ジェネレータ71が自動で昇降する構成を説明したが、これに限定されない。例えば、ハンドル33に昇降用の操作ボタンを設け、その操作ボタンの操作信号をECU66に入力する構成とし、上昇のボタンが押された場合には、モータ77を駆動してジェネレータ71を上昇させ、下降のボタンが押された場合には、モータ77を逆駆動してジェネレータ71を下降させても良い。モータ77によってマニュアル操作でジェネレータ71を移動させることができ、走行時にマニュアル操作で適宜変更することができる。
上記実施の形態では、アクチュエータとしてモータ77を用いる構成を説明したが、モータ77以外でも良く、例えば、リニアソレノイドをアクチュエータとして用いても良い。
ジェネレータ制御部66bは旋回量に基づいてジェネレータ71を昇降させる構成を説明した。しかし、車体の速度を検出する速度センサーを設け、速度センサーの検出情報に基づいてジェネレータ71を昇降させても良い。
10 鞍乗り型車両
52 フロントカウル
52d 上面部
64a、64b、64c 検出部
71 抵抗部
71a 上面
77 アクチュエータ
L 車両中心線

Claims (6)

  1. 車両側面視で後上がりに延びる上面部(52d)を有するフロントカウル(52)を備える鞍乗り型車両のフロントカウル構造において、
    前記上面部(52d)は、先端から後方に向けて末広がりの形状をなし、
    該上面部(52d)の前部には上面部(52d)から上方に突出する抵抗部(71)が備えられ、該抵抗部(71)は、前記上面部(52d)から上方に突出する突出位置と、前記フロントカウル(52)内に収容される収容位置と、の間を移動可能に支持されることを特徴とする鞍乗り型車両のフロントカウル構造。
  2. 前記フロントカウル(52)は車両中心線(L)上に向かって左右面が膨出する形状をなし、前記上面部(52d)は左右に位置し、前記抵抗部(71)は左右一対設けられることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両のフロントカウル構造。
  3. 前記抵抗部(71)を駆動するアクチュエータ(77)を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の鞍乗り型車両のフロントカウル構造。
  4. 鞍乗り型車両(10)は、旋回を検出する検出部(64a、64b、64c)を備え、前記アクチュエータ(77)は、車体が旋回しない場合に前記抵抗部(71)を前記収容位置に保持し、車体が旋回する場合に前記抵抗部(71)を前記収容位置よりも前記突出位置側に移動させることを特徴とする請求項に記載の鞍乗り型車両のフロントカウル構造。
  5. 前記抵抗部(71)は円筒形状をなすことを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項に記載の鞍乗り型車両のフロントカウル構造。
  6. 記抵抗部(71)の上面(71a)は前記収容位置に移動した場合に前記上面部(52d)と面一になることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項に記載の鞍乗り型車両のフロントカウル構造。
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