JP6713283B2 - 蓄電装置、輸送機器及び制御方法 - Google Patents

蓄電装置、輸送機器及び制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6713283B2
JP6713283B2 JP2016003522A JP2016003522A JP6713283B2 JP 6713283 B2 JP6713283 B2 JP 6713283B2 JP 2016003522 A JP2016003522 A JP 2016003522A JP 2016003522 A JP2016003522 A JP 2016003522A JP 6713283 B2 JP6713283 B2 JP 6713283B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power storage
storage device
battery
relaxation time
target
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016003522A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017125699A (ja
Inventor
雅之 川村
雅之 川村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2016003522A priority Critical patent/JP6713283B2/ja
Publication of JP2017125699A publication Critical patent/JP2017125699A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6713283B2 publication Critical patent/JP6713283B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Tests Of Electric Status Of Batteries (AREA)
  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Description

本発明は、複数の蓄電器を備えた蓄電装置、輸送機器及び制御方法に関する。
特許文献1には、車両走行中であっても二次電池のSOC(State Of Charge、残容量)を推定可能な電源システムが記載されている。この電源システムは、2つの二次電池と、2つのコンバータと、コンバータECUと、電池ECUとを備える。コンバータECUは、2つのコンバータを制御することによって、2つの二次電池のいずれか一方を一定電流で充電又は放電させるとともに駆動力発生部の電力要求に応じて他方の二次電池を充放電させる。電池ECUは、一定電流で充電又は放電している二次電池の電圧に基づいてその二次電池のSOCを推定する。
特開2008−276970号公報
特許文献1に記載の電源システムでは、一定電流で充電又は放電中の二次電池の電圧に基づいてその二次電池のSOCを推定する。しかし、SOCの推定のために利用される二次電池の電圧はCCV(Closed Circuit Voltage)である。CCVとSOCの相関は、二次電池のSOC推定に広く用いられているOCV(Open Circuit Voltage)とSOCの相関ほど、綺麗な連続性を有していない。加えて、充放電していないため一定なOCVに対して、充放電によって絶えず変動しているCCVでは、推定されるSOCも変動量を含んだ値となる。このため、CCVに基づいては、二次電池のSOCを正確に推定できない。
一方、二次電池のSOCはOCVに対しては一定の関係を有する。このため、CCVからOCVを高精度に置換できれば二次電池のSOCを正確に推定することはできる。しかし、CCVからOCVへの置換には、直流抵抗や拡散抵抗の推定等に起因する誤差が含まれてしまうため、CCVから高精度なOCVを得ることはできない。
本発明の目的は、蓄電器の残容量を正確に推定可能な蓄電装置、輸送機器及び制御方法を提供することである。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、
第1蓄電器(例えば、後述の実施形態での高容量型バッテリES−E又は高出力型バッテリES−P)と、
第2蓄電器(例えば、後述の実施形態での高出力型バッテリES−P又は高容量型バッテリES−E)と、
前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器の少なくとも一方の電圧を取得する取得部(例えば、後述の実施形態での電圧センサ107p、電圧センサ107e)と、
前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器の少なくとも一方の電圧を用いて、当該電圧の蓄電器の残容量を推定する制御部(例えば、後述の実施形態でのECU117)と、を備え、
前記制御部は、
前記第1蓄電器の拡散抵抗に基づく第1緩和時間及び前記第2蓄電器の拡散抵抗に基づく第2緩和時間をそれぞれ算出し、
算出した前記第1緩和時間及び前記第2緩和時間に基づいて、前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器のうち少なくとも一方の蓄電器を、残容量を推定する対象蓄電器に選択し、
前記対象蓄電器の充放電を停止し、該充放電の停止から前記対象蓄電器の拡散抵抗に基づく緩和時間の経過後に前記取得部が取得した前記対象蓄電器の電圧を用いて、前記対象蓄電器の残容量を推定する、蓄電装置であって、
前記制御部は、前記第1緩和時間が確保可能な場合に前記第1蓄電器を前記対象蓄電器に選択し、前記第2緩和時間が確保可能な場合に前記第2蓄電器を前記対象蓄電器に選択する、蓄電装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器の温度をそれぞれ検知する検知部(例えば、後述の実施形態での温度センサ111p、温度センサ111e)を備え、
前記制御部は、前記第1蓄電器の温度に応じた前記第1蓄電器の拡散抵抗に基づき前記第1緩和時間を算出し、前記第2蓄電器の温度に応じた前記第2蓄電器の拡散抵抗に基づき前記第2緩和時間を算出する。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、
前記第1緩和時間は、前記第1蓄電器の温度が高いほど短く、
前記第2緩和時間は、前記第2蓄電器の温度が高いほど短い
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の発明において、
前記第1蓄電器の拡散抵抗及び前記第2蓄電器の拡散抵抗をそれぞれ算出する算出部(例えば、後述の実施形態でのECU117)を備え、
前記制御部は、算出した前記第1蓄電器の拡散抵抗に基づき前記第1緩和時間を算出し、算出した前記第2蓄電器の拡散抵抗に基づき前記第2緩和時間を算出する。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、
前記第1緩和時間は、前記第1蓄電器の拡散抵抗が大きいほど長く、
前記第2緩和時間は、前記第2蓄電器の拡散抵抗が大きいほど長い
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の発明において、
前記蓄電装置は、前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器の少なくとも一方から供給される電力により駆動する駆動部を駆動源とした輸送機器に設けられ、
前記制御部は、前記第1蓄電器が前記駆動部との間で充放電を行わない場合に前記第1緩和時間が確保可能と判断し、前記第2蓄電器が前記駆動部との間で充放電を行わない場合に前記第2緩和時間が確保可能と判断する
請求項7に記載の発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の発明において、
前記蓄電装置は、前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器の少なくとも一方から供給される電力により駆動する駆動部を駆動源とした輸送機器に設けられ、
前記輸送機器及び前記駆動部の少なくとも一方の状態を検出する検出部(例えば、後述の実施形態での車速センサ113)を備え、
前記制御部は、前記輸送機器及び前記駆動部の少なくとも一方が停止した状態ならば、前記第1緩和時間及び前記第2緩和時間が確保可能と判断する
請求項8に記載の発明は、請求項6又は7に記載の発明において、
外部電力系統から供給される電力によって前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器の少なくとも一方を充電する充電部(例えば、後述の実施形態での普通充電器101、急速充電器103)を備え、
前記制御部は、前記外部電力系統に接続された前記充電部による、前記第1蓄電器と前記第2蓄電器の充電に先立って、前記第1蓄電器と前記第2蓄電器の双方を前記対象蓄電器に選択する。
請求項9に記載の発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の発明において、
外部電力系統から供給される電力によって前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器の少なくとも一方を充電する充電部(例えば、後述の実施形態での普通充電器101、急速充電器103)を備え、
前記制御部は、前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器の充電が行われていない場合、前記第1緩和時間及び前記第2緩和時間が確保可能と判断する
請求項10に記載の発明は、請求項1から5、7及び8のいずれか1項に記載の発明において、
前記第2蓄電器は、前記第1蓄電器より残容量に対する容量劣化係数の変動が大きく、
前記制御部は、前記容量劣化係数が閾値以下の好適容量域よりも高い残容量を前記第2蓄電器が有するなら、前記第1蓄電器を前記対象蓄電器に選択する。
請求項11に記載の発明は、請求項1から5、7及び8のいずれか1項に記載の発明において、
前記第2蓄電器は、前記第1蓄電器より残容量に対する容量劣化係数の変動が大きく、
前記制御部は、前記容量劣化係数が閾値以下の好適容量域よりも低い残容量を前記第2蓄電器が有するなら、前記第2蓄電器を前記対象蓄電器に選択する。
請求項12に記載の発明は、請求項1から11のいずれか1項に記載の発明において、
前記制御部は、前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器の双方を前記対象蓄電器に選択した場合、各蓄電器の残容量の推定を並列して行う。
請求項13に記載の発明は、請求項1から12のいずれか1項に記載の発明において、
前記第2蓄電器は、前記第1蓄電器に比べて、出力重量密度が優れ、かつ、エネルギー重量密度が劣る。
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の発明において、
前記制御部は、前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器の双方を前記対象蓄電器に選択した場合、前記第2蓄電器の残容量の推定を優先する。
請求項15に記載の発明は、請求項1から13のいずれか1項に記載の発明において、
前記制御部は、前記対象蓄電器の充放電電流がないよう制御して、前記対象蓄電器の充放電を停止する。
請求項16に記載の発明は、請求項1から14のいずれか1項に記載の蓄電装置を有する、輸送機器である。
請求項17に記載の発明は、
第1蓄電器(例えば、後述の実施形態での高容量型バッテリES−E又は高出力型バッテリES−P)と、
第2蓄電器(例えば、後述の実施形態での高出力型バッテリES−P又は高容量型バッテリES−E)と、
前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器の少なくとも一方の電圧を取得する取得部(例えば、後述の実施形態での電圧センサ107p、電圧センサ107e)と、
前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器の少なくとも一方の電圧を用いて、当該電圧の蓄電器の残容量を推定する制御部(例えば、後述の実施形態でのECU117)と、を備えた蓄電装置が行う制御方法であって、
前記制御部は、
前記第1蓄電器の拡散抵抗に基づく第1緩和時間及び前記第2蓄電器の拡散抵抗に基づく第2緩和時間をそれぞれ算出し、
算出した前記第1緩和時間及び前記第2緩和時間に基づいて、前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器のうち少なくとも一方の蓄電器を、残容量を推定する対象蓄電器に選択し、
前記対象蓄電器の充放電を停止し、該充放電の停止から前記対象蓄電器の拡散抵抗に基づく緩和時間の経過後に前記取得部が取得した前記対象蓄電器の電圧を用いて、前記対象蓄電器の残容量を推定し、
前記第1緩和時間が確保可能な場合に前記第1蓄電器を前記対象蓄電器に選択し、前記第2緩和時間が確保可能な場合に前記第2蓄電器を前記対象蓄電器に選択する、制御方法である。
蓄電器に対する充放電を停止すると、蓄電器の電圧はOCV(Open Circuit Voltage)になる。前述したようにこのOCVを用いることで、対象蓄電器の残容量を精度良く推定できる。しかし、蓄電器に対する充放電を停止しても、電極内のイオンの拡散抵抗などの影響によって、蓄電器の電圧が動的なCCV(Closed Circuit Voltage)から、静的なOCVに収束するまでには所定の時間を要する。換言すると、CCVからOCVに収束するまでの所定の時間を考慮せずに測定した対象蓄電器の電圧では、精度良く対象蓄電器の残容量を推定できず、本願発明の課題を解決できない。
請求項1の発明、請求項16の発明及び請求項17の発明によれば、対象蓄電器の残容量を推定する際に用いられる電圧は、当該対象蓄電器の充放電の停止から緩和時間の経過後に取得されたOCVであるため、CCVから残容量を推定する場合と比較して、対象蓄電器の残容量を正確に推定できる。
前述したように対象蓄電器の充放電の停止後、当該対象蓄電器の電圧がCCVからOCVに収束するには所定の時間を要し、当該時間は対象蓄電器の温度に応じて変化するが、請求項2の発明によれば、対象蓄電器の温度に基づいて設定された適切な緩和時間が用いられるため、より正確に対象蓄電器の残容量を推定できる。
対象蓄電器の電圧がCCVからOCVに収束する時間は当該対象蓄電器の温度が高いほど短くなるが、請求項3の発明によれば、対象蓄電器の温度が高いほど短く設定された適切な緩和時間が用いられるため、より正確に対象蓄電器の残容量を推定できる。
対象蓄電器の電圧がCCVからOCVに収束する時間は当該対象蓄電器の拡散抵抗に応じて変化するが、請求項4の発明によれば、対象蓄電器の拡散抵抗に基づいて設定された適切な緩和時間が用いられるため、より正確に対象蓄電器の残容量を推定できる。
対象蓄電器の電圧がCCVからOCVに収束する時間は当該対象蓄電器の拡散抵抗が大きいほど長くなるが、請求項5の発明によれば、対象蓄電器の拡散抵抗が大きいほど長く設定された適切な緩和時間が用いられるため、より正確に対象蓄電器の残容量を推定できる。
請求項6の発明によれば、輸送機器における第1蓄電器及び第2蓄電器の各充放電状態に応じて対象蓄電器が選択されるため、輸送機器の状態を考慮した上で、正確な残容量を推定可能な蓄電器を適切に選択できる。
請求項7の発明によれば、輸送機器又は駆動部が停止していれば第1蓄電器及び第2蓄電器の双方が駆動部との間で充放電を行っていないと考えられるため輸送機器に影響を与えることなく、第1蓄電器及び第2蓄電器の各残容量を正確に推定できる。
請求項8の発明によれば、外部電力系統に接続された充電部によって充電が行われる前に、第1蓄電器と第2蓄電器の残容量が推定されるため、精度良く第1蓄電器と第2蓄電器を充電できる。
請求項9の発明によれば、外部電力系統に接続された充電部によって充電が行われていない蓄電器は充放電を行っていないと考えられるため、当該蓄電器の残容量を正確に推定できる。
請求項10の発明によれば、第2蓄電器の残容量が好適容量域よりも高い領域に属する場合、第2蓄電器の残容量が好適容量域まで低下するよう、駆動部への放電は第2蓄電器が積極的に行うよう制御される。従って、他方の第1蓄電器に対する充放電は抑制されるため、第1蓄電器の残容量を正確に推定できる。
請求項11の発明によれば、第2蓄電器の残容量が好適容量域よりも低い領域に属する場合、第2蓄電器の残容量がさらに低下しないよう、駆動部への放電は第1蓄電器が積極的に行うよう制御される。従って、少なくとも第2蓄電器の放電は抑制されるため、第2蓄電器の残容量を正確に推定できる。
請求項12の発明によれば、第1蓄電器及び第2蓄電器の各残容量をそれぞれ正確かつ略同時に推定できるため、第1蓄電器及び第2蓄電器の各残容量を用いた制御の精度が向上する。
請求項13の発明によれば、特性の異なる2つの蓄電器を併用する当該蓄電装置において、対象蓄電器の残容量を正確に推定できる。
エネルギー重量密度に優れる第1蓄電器と、出力重量密度に優れる第2蓄電器を備える蓄電装置においては、それぞれの特性を活かすため、定常的な放電は第1蓄電器が行い、第1蓄電器のみでは放電量が不足する際に、その差分のみを第2蓄電器が放電することが好ましい。また、駆動部が回生発電した電力はCレートに換算すると高レートの充電になるため、第2蓄電器に優先して取り込まれることが好ましい。これらの制御を高精度に実現するためには、第2蓄電部の残容量を精度良く検知することが重要である。
従って、請求項14の発明によれば、出力重量密度が優れる第2蓄電器は充放電の変化が頻繁であるため、第2蓄電器を優先して残容量を正確に推定することで、特性の異なる2つの蓄電器を併用する当該蓄電装置における制御の精度が向上する。
請求項15の発明によれば、対象蓄電器の充放電が停止した状態を充放電電流の制御によって実現できるため、対象蓄電器の残容量の推定機会を増やすことができる。
本発明に係る一実施形態の蓄電装置を搭載した電動車両の概略構成を示すブロック図である。 高出力型バッテリのSOCに対する容量劣化係数を示す図である。 ECUが対象バッテリを選択し、当該対象バッテリのSOCをOCV推定方式により推定する処理の流れを示すフローチャートである。 図3に示すステップS107で行われるサブルーチン(対象バッテリの選択制御)の処理の流れを示すフローチャートである。 充放電を停止した際のバッテリのOCVに対するCCVの経時変化を示す図である。 バッテリの温度に応じた緩和時間の相違を示す図である。 高容量型バッテリ及び高出力型バッテリのOCVとSOCの関係の一例を示す図である。 他の実施形態の蓄電装置を搭載した電動車両の概略構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る一実施形態の蓄電装置を搭載した電動車両の概略構成を示すブロック図である。図1中の太い実線は機械連結を示し、二重点線は電力配線を示し、細い実線は制御信号を示す。図1に示す1MOT型の電動車両は、モータジェネレータ(MG)11と、PDU(Power Drive Unit)13と、一実施形態の蓄電装置100とを備える。以下、電動車両が備える各構成要素について説明する。
モータジェネレータ11は、蓄電装置100から供給される電力によって駆動され、電動車両が走行するための動力を発生する。モータジェネレータ11で発生したトルクは、変速段又は固定段を含むギヤボックスGB及びデファレンシャル・ギアDを介して駆動輪Wに伝達される。また、モータジェネレータ11は、電動車両の減速時には発電機として動作して、電動車両の制動力を出力する。なお、モータジェネレータ11を発電機として動作させることで生じた回生電力は、蓄電装置100が有するバッテリに蓄えられる。
PDU13は、直流電圧を交流電圧に変換して3相電流をモータジェネレータ11に供給する。また、PDU13は、モータジェネレータ11の回生動作時に入力される交流電圧を直流電圧に変換する。
蓄電装置100は、図1に示すように、高容量型バッテリES−Eと、高出力型バッテリES−Pと、普通充電器101と、急速充電器103と、VCU(Voltage Control Unit)105と、電圧センサ107e,107pと、電流センサ109e,109pと、温度センサ111e,111pと、車速センサ113と、スイッチ部115と、ECU(Electronic Control Unit)117とを備える。
高容量型バッテリES−Eは、リチウムイオン電池やニッケル水素電池等といった複数の蓄電セルを有し、モータジェネレータ11に高電圧の電力を供給する。また、高出力型バッテリES−Pも、リチウムイオン電池やニッケル水素電池等といった複数の蓄電セルを有し、VCU105を介してモータジェネレータ11に高電圧の電力を供給する。高出力型バッテリES−Pは、VCU105を介して、PDU13に対して高容量型バッテリES−Eと並列に接続されている。また、一般的に、高出力型バッテリES−Pの電圧は、高容量型バッテリES−Eの電圧よりも低い。したがって、高出力型バッテリES−Pの電力は、VCU105によって高容量型バッテリES−Eの電圧と同レベルまで昇圧された後、PDU13を介してモータジェネレータ11に供給される。
なお、高容量型バッテリES−Eや高出力型バッテリES−Pは、前述したニッケル水素電池やリチウムイオン電池といった二次電池に限定される訳ではない。例えば、蓄電可能容量は少ないものの、短時間に大量の電力を充放電可能なコンデンサやキャパシタを高出力型バッテリES−Pとして用いても構わない。
また、高容量型バッテリES−Eの特性と高出力型バッテリES−Pの特性は互いに異なる。高容量型バッテリES−Eは、高出力型バッテリES−Pよりも、出力重量密度は低いが、エネルギー重量密度は高い。一方、高出力型バッテリES−Pは、高容量型バッテリES−Eよりも、エネルギー重量密度は低いが、出力重量密度は高い。このように、高容量型バッテリES−Eは、エネルギー重量密度の点で相対的に優れ、高出力型バッテリES−Pは、出力重量密度の点で相対的に優れる。なお、エネルギー重量密度とは、単位重量あたりの電力量(Wh/kg)であり、出力重量密度とは、単位重量あたりの電力(W/kg)である。したがって、エネルギー重量密度が優れている高容量型バッテリES−Eは、高容量を主目的とした蓄電器であり、出力重量密度が優れている高出力型バッテリES−Pは、高出力を主目的とした蓄電器である。
このような高容量型バッテリES−Eと高出力型バッテリES−Pの特性の違いは、例えば電極や活物質、電解質/液といった電池の構成要素の構造や材質等により定まる種々のパラメータに起因するものである。例えば、充放電可能な電気の総量を示すパラメータである蓄電可能容量は、高出力型バッテリES−Pより高容量型バッテリES−Eの方が優れる、一方、充放電に対する蓄電可能容量の劣化耐性を示すパラメータであるCレート特性や充放電に対する電気抵抗値を示すパラメータである内部抵抗(インピーダンス)は、高容量型バッテリES−Eより高出力型バッテリES−Pの方が優れる。
また、高容量型バッテリES−Eは、残容量(SOC:State of Charge)に対する容量劣化係数の変動が小さく、満充電電圧や放電終止電圧においても大幅に劣化することはない。一方、高出力型バッテリES−Pは、図2に示すように、SOCに対する容量劣化係数の変動が大きく、中間域のSOCにおける容量劣化係数は小さいが、中間域以外のSOCにおける容量劣化係数は大きい。また、高出力型バッテリES−Pの中間域よりもSOCが低い領域と高い領域とでは、SOCが中間域から離れる際の容量劣化係数の増加率は高い領域の方が高い。
普通充電器101は、高出力型バッテリES−PとVCU105との間に設けられたジャンクションボックスJBを介して、高出力型バッテリES−P及びVCU105と並列に接続されている。普通充電器101は、商用電源等の外部電力系統からの交流電力を高出力型バッテリES−Pの出力電圧レベルの直流電力に変換する。
急速充電器103は、高容量型バッテリES−EとPDU13との間に設けられたジャンクションボックスJBを介して、高容量型バッテリES−Eと並列に接続されている。急速充電器103は、商用電源等の外部電力系統からの交流電力を高容量型バッテリES−Eの出力電圧レベルの直流電力に変換する。
VCU105は、高出力型バッテリES−Pの出力電圧又は普通充電器101が出力した直流電力の電圧を直流のまま昇圧する。また、VCU105は、電動車両の減速時にモータジェネレータ11が発電して直流に変換された電力を降圧する。さらに、VCU105は、高容量型バッテリES−Eの出力電圧を直流のまま降圧する。VCU105によって降圧された電力は、高出力型バッテリES−Pに充電される。なお、VCU105が出力する直流電力の電圧レベル又は電流レベルは、ECU117によって制御される。
電圧センサ107pは、高出力型バッテリES−Pの電圧Vpを検出する。電圧センサ107pが検出した電圧Vpを示す信号はECU117に送られる。電圧センサ107eは、高容量型バッテリES−Eの電圧Veを検出する。なお、電圧センサ107eが検出した電圧Veは、高出力型バッテリES−Pの電圧VpをVCU105が昇圧した値に等しい。電圧センサ107eが検出した電圧Veを示す信号はECU117に送られる。
電流センサ109pは、高出力型バッテリES−Pの入出力電流Ipを検出する。電流センサ109pが検出した入出力電流Ipを示す信号はECU117に送られる。電流センサ109eは、高容量型バッテリES−Eの入出力電流Ieを検出する。電流センサ109eが検出した入出力電流Ieを示す信号はECU117に送られる。
温度センサ111pは、高出力型バッテリES−Pの温度Tpを検出する。温度センサ111pが検出した温度Tpを示す信号はECU117に送られる。温度センサ111eは、高容量型バッテリES−Eの温度Teを検出する。温度センサ111eが検出した温度Teを示す信号はECU117に送られる。
車速センサ113は、電動車両の走行速度(車速)VPを検出する。車速センサ113によって検出された車速VPを示す信号は、ECU117に送られる。
スイッチ部115は、ジャンクションボックスJB内に設けられた、高容量型バッテリES−EからPDU13、VCU105又は急速充電器103までの電流経路を断接するコンタクタMCeと、高出力型バッテリES−PからVCU105又は普通充電器101までの電流経路を断接するコンタクタMCpとを有する。各コンタクタMCe,MCpは、ECU117の制御によって開閉される。
ECU117は、PDU13、VCU105、普通充電器101及び急速充電器103の制御、並びに、スイッチ部115の開閉制御を行う。また、ECU117は、車速センサ113から得られた信号が示す車速VPに基づいて、電動車両の走行状態を判別する。
また、ECU117は、特性の異なる高容量型バッテリES−Eと高出力型バッテリES−Pの各々の特性を活かすよう、VCU105を用いた電力分配制御を行う。この電力分配制御を行えば、高容量型バッテリES−Eは、電動車両の走行時に一定の電力をモータジェネレータ11に電力を供給するよう用いられ、高出力型バッテリES−Pは、電動車両の走行のために大きな駆動力が必要なときに、モータジェネレータ11に電力を供給するよう用いられる。また、モータジェネレータ11が発電した回生電力は、高出力型バッテリES−Pに優先的に入力される。したがって、高容量型バッテリES−EのSOCは、0%〜100%までの略全域が使用範囲として設定され、走行に伴い継続的に低下する。一方、高出力型バッテリES−PのSOCは、図2に示した例えば40%〜70%の中間域が使用範囲として設定され、この中間域に属する所定の中間値を維持するようその近傍で変動する。
さらに、ECU117は、電動車両の状態に基づき、高容量型バッテリES−E及び出力型バッテリES−Pの少なくとも一方を、SOCを推定する対象バッテリに選択し、当該対象バッテリの充放電の停止から緩和時間の経過後に電圧センサ107e,107pが検出した対象バッテリの電圧を用いて、対象バッテリのSOCを推定する。すなわち、ECU117は、充放電電流が流れていない状態のバッテリの電圧、すなわちOCV(Open Circuit Voltage)を用いた方式によって、対象バッテリのSOCを推定する。なお、当該OCV推定方式による高容量型バッテリES−E及び高出力型バッテリES−Pの少なくとも一方のSOCの推定にかかわらず、ECU117は、電流センサ109eが検出した入出力電流に基づく電流積算方式によって高容量型バッテリES−EのSOCを推定しても良い。
以下、ECU117が対象バッテリを選択し、当該対象バッテリのSOCをOCV推定方式により推定する際の処理について、図3〜図7を参照して詳細に説明する。図3は、ECU117が対象バッテリを選択し、当該対象バッテリのSOCをOCV推定方式により推定する処理の流れを示すフローチャートである。図4は、図3に示すステップS107で行われるサブルーチン(対象バッテリの選択制御)の処理の流れを示すフローチャートである。
図3に示すように、ECU117は、温度センサ111eが検出した高容量型バッテリES−Eの温度Te及び温度センサ111pが検出した高出力型バッテリES−Pの温度Tpを取得する(ステップS101)。次に、ECU117は、ステップS101で取得した温度Te,Tpから高容量型バッテリES−E及び高出力型バッテリES−Pの各拡散抵抗を算出する(ステップS103)。次に、ECU117は、ステップS103で算出した拡散抵抗から高容量型バッテリES−E及び高出力型バッテリES−Pの各緩和時間を算出する(ステップS105)。なお、ステップS103の処理は、図3に示すメインルーチンが行われる前に行われても良い。この場合、ECU117は、事前に行われた拡散抵抗を参考に、温度に対する緩和時間のマップを予め作成しておき、ステップS105では、ステップS101で取得した温度Te,Tpから当該マップを用いて高容量型バッテリES−E及び高出力型バッテリES−Pの各緩和時間を導出する。
図5に示すように、電圧センサ107e,107pが検出する各バッテリの電圧は、充放電を停止したことによってバッテリの電圧がCCV(Closed Circuit Voltage)からOCVに収束するまでには所定の時間を要する。この所定の時間が、ステップS101〜S105の処理を行うことによって算出される緩和時間である。例えばリチウムイオンバッテリにおける緩和時間は、リチウムイオンの拡散抵抗が影響し、図6に示すように、電極又は活物質内のリチウムイオンが均一になるまでに要する時間である。拡散抵抗はバッテリの温度によって変化し、図6に示すように、バッテリの温度が高いほど拡散抵抗は小さいため緩和時間は短くなる。これは、例えばバッテリの温度が高い程、イオンの運動量が増加して、電極又は活物質内で、イオンが移動し易くなるなどの種々の要因に拠るものである。したがって、ECU117は、ステップS105において、バッテリの温度が高いほど短い緩和時間を算出する。
次に、ECU117は、電動車両又はモータジェネレータ11の状態に基づき、高容量型バッテリES−E及び高出力型バッテリES−Pがそれぞれの緩和時間を確保できるか否かに応じて、SOCを推定する対象バッテリを選択するため、図4に示すサブルーチンを実行する(ステップS107)。なお、PDU13及びモータジェネレータ11を含む駆動部との間で充放電を行わなくても良いバッテリは緩和時間を確保できる。
図4に示すサブルーチンでは、ECU117は、電動車両又はモータジェネレータ11の状態に基づき、高出力型バッテリES−Pが高出力型バッテリES−Pの緩和時間を確保できるか否かを判断し(ステップS201)、確保できればステップS203に進み、確保できなければステップS205に進む。ステップS203では、ECU117は、電動車両又はモータジェネレータ11の状態に基づき、高容量型バッテリES−Eが高容量型バッテリES−Eの緩和時間を確保できるか否かを判断し、確保できればステップS207に進み、確保できなければステップS209に進む。また、ステップS205では、ECU117は、電動車両又はモータジェネレータ11の状態に基づき、高容量型バッテリES−Eが高容量型バッテリES−Eの緩和時間を確保できるか否かを判断し、確保できればステップS211に進み、確保できなければステップS201に戻る。
ステップS207では、ECU117は、高容量型バッテリES−E及び高出力型バッテリES−Pの双方を対象バッテリに仮設定する。また、ステップS209では、ECU117は、高出力型バッテリES−Pのみを対象バッテリに設定し、図3のメインルーチンに戻る。また、ステップS211では、ECU117は、高容量型バッテリES−Eのみを対象バッテリに設定し、図3のメインルーチンに戻る。
ステップS207を行った後、ECU117は、ECU117における処理負荷がしきい値以上であるかを判断し(ステップS213)、処理負荷≧しきい値であればステップS215に進み、処理負荷<しきい値であればステップS217に進む。ステップS215では、ECU117は、対象バッテリに仮設定した高容量型バッテリES−E及び高出力型バッテリES−Pのうち、高出力型バッテリES−Pを優先的に対象バッテリに設定し、図3のメインルーチンに戻る。また、ステップS217では、対象バッテリに仮設定した高容量型バッテリES−E及び高出力型バッテリES−Pの双方を対象バッテリに設定し、図3のメインルーチンに戻る。
次に、ECU117は、対象バッテリの充放電を停止すべく0A(ゼロアンペア)制御を行う(ステップS109)。当該0A制御は、例えば高出力型バッテリES−Pの出力電圧が高容量型バッテリES−Eの電圧より低くなるようなVCU105における昇圧比の制御や、スイッチ部115のコンタクタMCe,MCpを開くといった制御によって達成される。次に、ECU117は、0A制御を開始してからステップS105で算出した緩和時間が経過したかを判断し(ステップS111)、緩和時間を経過すればステップS113に進む。ステップS113では、ECU117は、電圧センサ107eが検出した高容量型バッテリES−Eの電圧Ve及び電圧センサ107pが検出した高出力型バッテリES−Pの電圧Vpを取得する。このとき取得される電圧Ve,Vpは、0A制御から緩和時間を経過後に検出された値であるため、OCVである。高容量型バッテリES−E及び高出力型バッテリES−PのOCVとSOCとの間には、図7に示すような関係があるため、ECU117は、ステップS113で取得した電圧Ve,Vpを用いて、図7に示した関係に基づくマップ又は計算式から対象バッテリのSOCを推定する(ステップS115)。
なお、高容量型バッテリES−EのSOCを推定する際に用いられるマップ又は計算式と、高出力型バッテリES−PのSOCを推定する際に用いられるマップ又は計算式とは異なる。また、対象バッテリに高容量型バッテリES−E及び高出力型バッテリES−Pの双方が選択されていれば、ECU117は、並列処理にて各バッテリのSOCを推定する。但し、高出力型バッテリES−Pを高容量型バッテリES−Eよりも優先する場合、ECU117は、先に高出力型バッテリES−PのSOCの推定処理を行った後、高容量型バッテリES−EのSOCの推定処理を行っても良い。また、高出力型バッテリES−Pを高容量型バッテリES−Eよりも優先する場合、ECU117は、高出力型バッテリES−PのSOCの推定処理のみを行っても良い。
上記説明した図4に示すサブルーチンのステップS201〜S211の処理を行うことによって、ECU117は電動車両又はモータジェネレータ11の状態に応じた適切な対象バッテリを選択できる。例えば、電動車両が駐停車時、補機への電力供給が行われていない限り高容量型バッテリES−E及び高出力型バッテリES−Pの充放電は行われていない。駐停車などの電動車両の状態は、車速センサ113が検出した車速VPやモータジェネレータ11の駆動状態から判断される。この場合、双方のバッテリは緩和時間を確保可能であるため、ECU117はステップS201,S203,S207を行って、高容量型バッテリES−E及び高出力型バッテリES−Pの双方を対象バッテリに仮設定する。
また、普通充電器101又は急速充電器103が外部電力系統に接続されてはいるが、高容量型バッテリES−E及び/又は高出力型バッテリES−Pの充電が行われていない場合、双方のバッテリは緩和時間を確保可能であるため、ECU117はステップS201,S203,S207を行って、高容量型バッテリES−E及び高出力型バッテリES−Pの双方を対象バッテリに仮設定する。
また、電動車両が加速走行中に、高出力型バッテリES−PのSOCが図2に示した中間域よりも高いと、ECU117は、当該SOCが中間域まで低下するよう高出力型バッテリES−Pの放電を積極的に行うため、高容量型バッテリES−Eの放電機会は少ない。この場合、高容量型バッテリES−Eのみが緩和時間を確保可能であるため、ECU117はステップS201,S205,S211を行って、高容量型バッテリES−Eを対象バッテリに設定する。
また、電動車両が加速走行中に、高出力型バッテリES−PのSOCが図2に示した中間域よりも低いと、ECU117は、当該SOCがさらに低下しないよう高容量型バッテリES−Eの放電を積極的に行うため、高出力型バッテリES−Pの放電機会は少ない。この場合、高出力型バッテリES−Pのみが緩和時間を確保可能であるため、ECU117はステップS201,S203,S209を行って、高出力型バッテリES−Pを対象バッテリに設定する。
また、電動車両が減速走行中、モータジェネレータ11の発電によって得られた回生電力は高出力型バッテリES−Pに優先的に入力されるため、高容量型バッテリES−Eの充電機会は少ない。この場合、高容量型バッテリES−Eのみが緩和時間を確保可能であるため、ECU117はステップS201,S205,S211を行って、高容量型バッテリES−Eを対象バッテリに設定する。
以上説明したように、本実施形態によれば、対象バッテリのSOCを推定する際に用いられる電圧は、当該対象バッテリの充放電の停止から緩和時間の経過後に取得されたOCVであるため、CCVからSOCを推定する場合と比較して、対象バッテリのSOCを正確に推定できる。また、対象バッテリの充放電の停止後、当該対象バッテリの電圧がCCVからOCVに収束するまでの緩和時間は、対象バッテリの温度が高いほど拡散抵抗が大きくなるために短くなるが、本実施形態では、対象バッテリの温度が高いほど短い緩和時間を算出するため、適切な緩和時間を用いて、より正確に対象バッテリのSOCを推定できる。
また、本実施形態では、電動車両における高容量型バッテリES−E及び高出力型バッテリES−Pの各充放電状態に応じて対象バッテリが選択されるため、正確なSOCを推定可能なバッテリを適切に選択できる。さらに、出力重量密度が優れる高出力型バッテリES−Pは充放電の変化が頻繁であるため、高出力型バッテリES−Pを優先してSOCを正確に推定することで、特性の異なる2つのバッテリを併用する当該蓄電装置における制御の精度を向上できる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。例えば、上記説明した電動車両は、1MOT型のEV(Electrical Vehicle)であるが、複数のモータジェネレータを搭載したEVであっても、少なくとも1つのモータジェネレータと共に内燃機関を搭載したHEV(Hybrid Electrical Vehicle)又はPHEV(Plug-in Hybrid Electrical Vehicle)であっても良い。
本実施形態のVCU105は、高出力型バッテリES−Pの電圧Vpを昇圧するが、高容量型バッテリES−Eの電圧Veが高出力型バッテリES−Pの電圧Vpよりも低い場合、高出力型バッテリES−Pの電圧Vpを降圧するVCUが用いられる。また、双方向に昇降圧が可能なVCUを用いても良い。また、図8に示すように、高容量型バッテリES−E側にもVCU205を設けても良い。2つのVCUを設けることで、モータジェネレータ11及びPDU13に印加される電圧が高容量型バッテリES−Eに束縛されないため、効率が向上する。なお、図8のような2つのVCU105,205を有する構成であったとしても、いずれか一方のみのVCUで定電流制御は実行可能である。
100 蓄電装置
11 モータジェネレータ
13 PDU
ES−E 高容量型バッテリ
ES−P 高出力型バッテリ
101 普通充電器
103 急速充電器
105,205 VCU
107e,107p 電圧センサ
109e,109p 電流センサ
111e,111p 温度センサ
113 車速センサ
115 スイッチ部
117 ECU

Claims (17)

  1. 第1蓄電器と、
    第2蓄電器と、
    前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器の少なくとも一方の電圧を取得する取得部と、
    前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器の少なくとも一方の電圧を用いて、当該電圧の蓄電器の残容量を推定する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記第1蓄電器の拡散抵抗に基づく第1緩和時間及び前記第2蓄電器の拡散抵抗に基づく第2緩和時間をそれぞれ算出し、
    算出した前記第1緩和時間及び前記第2緩和時間に基づいて、前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器のうち少なくとも一方の蓄電器を、残容量を推定する対象蓄電器に選択し、
    前記対象蓄電器の充放電を停止し、該充放電の停止から前記対象蓄電器の拡散抵抗に基づく緩和時間の経過後に前記取得部が取得した前記対象蓄電器の電圧を用いて、前記対象蓄電器の残容量を推定する、蓄電装置であって、
    前記制御部は、前記第1緩和時間が確保可能な場合に前記第1蓄電器を前記対象蓄電器に選択し、前記第2緩和時間が確保可能な場合に前記第2蓄電器を前記対象蓄電器に選択する、蓄電装置。
  2. 請求項1に記載の蓄電装置であって、
    前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器の温度をそれぞれ検知する検知部を備え、
    前記制御部は、前記第1蓄電器の温度に応じた前記第1蓄電器の拡散抵抗に基づき前記第1緩和時間を算出し、前記第2蓄電器の温度に応じた前記第2蓄電器の拡散抵抗に基づき前記第2緩和時間を算出する、蓄電装置。
  3. 請求項2に記載の蓄電装置であって、
    前記第1緩和時間は、前記第1蓄電器の温度が高いほど短く、
    前記第2緩和時間は、前記第2蓄電器の温度が高いほど短い、蓄電装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の蓄電装置であって、
    前記第1蓄電器の拡散抵抗及び前記第2蓄電器の拡散抵抗をそれぞれ算出する算出部を備え、
    前記制御部は、算出した前記第1蓄電器の拡散抵抗に基づき前記第1緩和時間を算出し、算出した前記第2蓄電器の拡散抵抗に基づき前記第2緩和時間を算出する、蓄電装置。
  5. 請求項4に記載の蓄電装置であって、
    前記第1緩和時間は、前記第1蓄電器の拡散抵抗が大きいほど長く、
    前記第2緩和時間は、前記第2蓄電器の拡散抵抗が大きいほど長い、蓄電装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の蓄電装置であって、
    前記蓄電装置は、前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器の少なくとも一方から供給される電力により駆動する駆動部を駆動源とした輸送機器に設けられ、
    前記制御部は、前記第1蓄電器が前記駆動部との間で充放電を行わない場合に前記第1緩和時間が確保可能と判断し、前記第2蓄電器が前記駆動部との間で充放電を行わない場合に前記第2緩和時間が確保可能と判断する、蓄電装置。
  7. 請求項1から5のいずれか1項に記載の蓄電装置であって、
    前記蓄電装置は、前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器の少なくとも一方から供給される電力により駆動する駆動部を駆動源とした輸送機器に設けられ、
    前記輸送機器及び前記駆動部の少なくとも一方の状態を検出する検出部を備え、
    前記制御部は、前記輸送機器及び前記駆動部の少なくとも一方が停止した状態ならば、前記第1緩和時間及び前記第2緩和時間が確保可能と判断する、蓄電装置。
  8. 請求項6又は7に記載の蓄電装置であって、
    外部電力系統から供給される電力によって前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器の少なくとも一方を充電する充電部を備え、
    前記制御部は、前記外部電力系統に接続された前記充電部による、前記第1蓄電器と前記第2蓄電器の充電に先立って、前記第1蓄電器と前記第2蓄電器の双方を前記対象蓄電器に選択する、蓄電装置。
  9. 請求項1から5のいずれか1項に記載の蓄電装置であって、
    外部電力系統から供給される電力によって前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器の少なくとも一方を充電する充電部を備え、
    前記制御部は、前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器の充電が行われていない場合、前記第1緩和時間及び前記第2緩和時間が確保可能と判断する、蓄電装置。
  10. 請求項1から5、7及び8のいずれか1項に記載の蓄電装置であって、
    前記第2蓄電器は、前記第1蓄電器より残容量に対する容量劣化係数の変動が大きく、
    前記制御部は、前記容量劣化係数が閾値以下の好適容量域よりも高い残容量を前記第2蓄電器が有するなら、前記第1蓄電器を前記対象蓄電器に選択する、蓄電装置。
  11. 請求項1から5、7及び8のいずれか1項に記載の蓄電装置であって、
    前記第2蓄電器は、前記第1蓄電器より残容量に対する容量劣化係数の変動が大きく、
    前記制御部は、前記容量劣化係数が閾値以下の好適容量域より低い残容量を前記第2蓄電器が有するなら、前記第2蓄電器を前記対象蓄電器に選択する、蓄電装置。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載の蓄電装置であって、
    前記制御部は、前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器の双方を前記対象蓄電器に選択した場合、各蓄電器の残容量の推定を並列して行う、蓄電装置。
  13. 請求項1から12のいずれか1項に記載の蓄電装置であって、
    前記第2蓄電器は、前記第1蓄電器に比べて、出力重量密度が優れ、かつ、エネルギー重量密度が劣る、蓄電装置。
  14. 請求項13に記載の蓄電装置であって、
    前記制御部は、前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器の双方を前記対象蓄電器に選択した場合、前記第2蓄電器の残容量の推定を優先する、蓄電装置。
  15. 請求項1から14のいずれか1項に記載の蓄電装置であって、
    前記制御部は、前記対象蓄電器の充放電電流がないよう制御して、前記対象蓄電器の充放電を停止する、蓄電装置。
  16. 請求項1から15のいずれか1項に記載の蓄電装置を有する、輸送機器。
  17. 第1蓄電器と、
    第2蓄電器と、
    前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器の少なくとも一方の電圧を取得する取得部と、
    前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器の少なくとも一方の電圧を用いて、当該電圧の蓄電器の残容量を推定する制御部と、を備えた蓄電装置が行う制御方法であって、
    前記制御部は、
    前記第1蓄電器の拡散抵抗に基づく第1緩和時間及び前記第2蓄電器の拡散抵抗に基づく第2緩和時間をそれぞれ算出し、
    算出した前記第1緩和時間及び前記第2緩和時間に基づいて、前記第1蓄電器及び前記第2蓄電器のうち少なくとも一方の蓄電器を、残容量を推定する対象蓄電器に選択し、
    前記対象蓄電器の充放電を停止し、該充放電の停止から前記対象蓄電器の拡散抵抗に基づく緩和時間の経過後に前記取得部が取得した前記対象蓄電器の電圧を用いて、前記対象蓄電器の残容量を推定し、
    前記第1緩和時間が確保可能な場合に前記第1蓄電器を前記対象蓄電器に選択し、前記第2緩和時間が確保可能な場合に前記第2蓄電器を前記対象蓄電器に選択する、制御方法。
JP2016003522A 2016-01-12 2016-01-12 蓄電装置、輸送機器及び制御方法 Active JP6713283B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016003522A JP6713283B2 (ja) 2016-01-12 2016-01-12 蓄電装置、輸送機器及び制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016003522A JP6713283B2 (ja) 2016-01-12 2016-01-12 蓄電装置、輸送機器及び制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017125699A JP2017125699A (ja) 2017-07-20
JP6713283B2 true JP6713283B2 (ja) 2020-06-24

Family

ID=59363915

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016003522A Active JP6713283B2 (ja) 2016-01-12 2016-01-12 蓄電装置、輸送機器及び制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6713283B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019135300A1 (ja) * 2018-01-05 2019-07-11 株式会社カネカ 蓄電装置、蓄電システム、電源システム、及び蓄電装置の制御方法
JP2019122201A (ja) 2018-01-10 2019-07-22 本田技研工業株式会社 電動車両
WO2022014280A1 (ja) * 2020-07-17 2022-01-20 パナソニックIpマネジメント株式会社 情報処理方法及び充電制御装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4400414B2 (ja) * 2004-10-25 2010-01-20 日産自動車株式会社 電源装置およびこれを搭載した車両
JP4882850B2 (ja) * 2007-04-25 2012-02-22 トヨタ自動車株式会社 電源システム、電源システムの制御方法、および電源システムの制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体
JP6075242B2 (ja) * 2013-08-19 2017-02-08 株式会社Gsユアサ 充電状態信頼性判定装置、充電状態信頼性判定方法
JP6098496B2 (ja) * 2013-12-06 2017-03-22 トヨタ自動車株式会社 蓄電システム
JP6132788B2 (ja) * 2014-02-28 2017-05-24 株式会社日立製作所 蓄電池システムおよび蓄電池のsoc推定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017125699A (ja) 2017-07-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6412847B2 (ja) 蓄電装置及び制御方法
US7646166B2 (en) Method and apparatus for modeling diffusion in an electrochemical system
JP6600586B2 (ja) 駆動装置、輸送機器及び制御方法
US20160020618A1 (en) Fast Charge Algorithms for Lithium-Ion Batteries
JP6214609B2 (ja) 駆動装置
US10809305B2 (en) System and method for detecting and responding to a battery over-discharge condition within a vehicle
JP6343599B2 (ja) 駆動装置
JP2017103080A (ja) 電動車両の電池システム
US10439405B2 (en) Power storage apparatus, transport device, and control method
JP6713283B2 (ja) 蓄電装置、輸送機器及び制御方法
US10158246B2 (en) Energy storage device, transport apparatus, and control method
JP6194344B2 (ja) 駆動装置及び輸送機器
JP6364396B2 (ja) 蓄電装置、輸送機器及び制御方法
US10439544B2 (en) Drive system, transporter, and control method performed by drive system
JP2009290984A (ja) 車両用電池の充放電制御装置
US10391879B2 (en) Energy storage system, transporter, and control method
JP2020068568A (ja) 二次電池システムおよび二次電池の充電制御方法
JP2016149885A (ja) 二次電池の制御装置
US20210146796A1 (en) System and method for hybrid-electric vehicle battery capacity estimation
JP6600587B2 (ja) 駆動装置、輸送機器及び制御方法
JP2012165580A (ja) 蓄電装置の制御装置
JP6492001B2 (ja) 駆動装置、輸送機器及び制御方法
JP2020182287A (ja) 車両用電源装置
US10991991B2 (en) Traction battery with cell zone monitoring
JP6011431B2 (ja) 車両用電源システム

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20170120

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190918

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191001

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200107

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200306

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200603

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6713283

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150