JP6706212B2 - 燃料供給装置 - Google Patents

Description

本明細書に開示する技術は、燃料供給装置に関する。

特許文献１には、車両に搭載されている燃料タンク内の燃料を吐出して燃料タンク外に供給する燃料供給装置が開示されている。特許文献１の燃料供給装置は、ポンプユニットと、セットプレートと、連結部材と、制御装置を備えている。ポンプユニットは、燃料タンク内に配置されている。ポンプユニットは、燃料タンク内の燃料を吐出する燃料ポンプを備えている。セットプレートは、燃料タンクの開口部に固定されている。連結部材は、セットプレートからポンプユニットに向かって燃料タンク内に延在しており、セットプレートとポンプユニットを連結している。制御装置は、燃料タンク外でセットプレートに固定されている。制御装置は、燃料ポンプに供給する電力を制御する。また、この制御装置は、燃料ポンプに電力が供給されるときに生じるノイズを低減するノイズフィルタを備えている。ノイズフィルタは、複数の電子部品によって構成されている。具体的には、コンデンサー及びコイル等によってノイズフィルタが構成されている。ノイズフィルタの電子部品（コンデンサー及びコイル等）が制御装置に固定されている。

特開２０１３−０１５０７３号公報

特許文献１の燃料供給装置では、制御装置に複数の電子部品（コンデンサー及びコイル等）が固定されているので制御装置の体格が大きくなり、燃料供給装置を車両に搭載する際に車両と燃料タンクの間に制御装置を配置することが困難になる。また、燃料ポンプに供給する電力を大きくしたい場合は、それに伴って制御装置の体格が更に大きくなるので上記の問題が更に顕著になる。そこで本明細書は、燃料タンク外に位置する制御装置の体格が大きくなることを抑制できる技術を提供する。

本明細書に開示する燃料供給装置は、燃料タンク内の燃料を吐出して前記燃料タンク外に供給する装置である。燃料供給装置は、前記燃料タンク内に配置されており、前記燃料タンク内の燃料を吐出する燃料ポンプを備えているポンプユニットと、前記燃料タンクの開口部に固定されているセットプレートと、前記燃料タンク外で前記セットプレートに固定されており、前記燃料ポンプに供給する電力を制御する制御装置と、前記セットプレートから前記ポンプユニットに向かって前記燃料タンク内に延在しており、前記セットプレートと前記ポンプユニットを連結している連結部材と、電子部品が固定されている導電部材であって、前記制御装置から前記連結部材に沿って前記燃料タンク内に延在しており、前記連結部材に固定されている導電部材と、を備えている。

このような構成によれば、制御装置から導電部材が延在しており、導電部材に電子部品が固定されているので、制御装置における電子部品の数を少なくすることができる。すなわち、上記の構成では、従来では制御装置に固定されていた電子部品（例えばコンデンサー及びコイル等）を導電部材に固定することによって制御装置における電子部品の数を少なくすることができる。導電部材に固定された電子部品については、導電部材が燃料タンク内に延在しているので燃料タンク内に収めることができる。これによって燃料タンク外に位置する制御装置の体格が大きくなることを抑制できる。

上記の燃料供給装置において、前記導電部材が、鉛直方向に延在していてもよい。

燃料供給装置が搭載されている車両では、鉛直方向における車両の上部（例えば車両の屋根）に電波を受信するアンテナが設置されていることがある。また、導電部材を備えている燃料供給装置では、その導電部材からノイズが生じることがある。例えば、燃料ポンプに電力が供給されるときに導電部材からノイズが生じることがある。このとき、導電部材から生じるノイズが鉛直方向に放射されると、鉛直方向における車両の上部に設置されているアンテナに悪影響を与える可能性がある。しかしながら上記の構成では導電部材が鉛直方向に延在しているので、導電部材から生じるノイズが鉛直方向と直交する方向（水平方向）に放射されることになる。これによって、導電部材から生じたノイズが車両のアンテナに悪影響を与えることを抑制できる。

また、前記導電部材が、前記連結部材に埋め込まれていてもよい。

このような構成によれば、導電部材が連結部材に埋め込まれているので、燃料タンク内において導電部材と連結部材によって占められるスペースを小さくすることができる。導電部材は例えばインサート成形によって連結部材に埋め込まれている。

また、前記電子部品が、前記燃料ポンプに電力が供給されるときに生じるノイズを除去するノイズフィルタの部品であってもよい。

このような構成によれば、ノイズを除去するノイズフィルタを燃料タンク内に配置することができる。そのため、燃料タンク外にノイズフィルタを配置しなくてもよいので、燃料タンク外の構成を小さくすることができる。すなわち、燃料タンク外に位置する制御装置の体格が大きくなることを抑制できる。なお、ノイズフィルタの部品は例えばコンデンサー及びコイル等である。

上記の燃料供給装置は、前記制御装置のグランド端子に接続されているグランド部材を更に備えていてもよい。前記グランド部材が、前記制御装置から前記連結部材に沿って前記燃料タンク内に延在しており、前記連結部材に固定されていてもよい。

このような構成によれば、グランド部材が制御装置から燃料タンク内に延在しているので、制御装置の体格が大きくなることを抑制できる。

また、前記導電部材が、銅系材料の基材と、前記基材を被覆している錫系材料の被覆材とを備えていてもよい。

このような構成によれば、燃料タンク内の燃料に対する導電部材の耐性を向上させることができる。

また、前記ポンプユニットが、前記燃料ポンプから吐出された燃料の一部を前記導電部材に向けて排出するように構成されていてもよい。

このような構成によれば、導電部材に向けて排出される燃料によって導電部材を冷却することができる。

また、前記燃料ポンプが、ブラシレスモーターを備えていてもよい。

燃料ポンプがブラシレスモーターを備えている場合は、そうでない場合（例えばブラシ付きモーターの場合）と比較して、燃料ポンプに供給する電力を制御する制御装置の構成が複雑になり、制御装置の体格が大きくなる可能性がある。そのためこの場合は、上記のような制御装置の体格が大きくなることを抑制できる構成が特に有効である。

実施例に係る燃料供給装置の斜視図である。 実施例に係る燃料供給装置の側面図である。 燃料ポンプの一例を示す断面図である。 セットプレートの上面図である。 セットプレートと連結部材の第１の側面図である。 セットプレートと連結部材の第２の側面図である。 支持部材と連結部材と導電部材とグランド部材を拡大して示す断面図である。 セットプレートと連結部材を除いた図５の要部ＶＩＩＩの拡大図である。 セットプレートと連結部材を除いた図６の要部ＩＸの拡大図である。 他の実施例に係る燃料供給装置の斜視図である。

実施例に係る燃料供給装置について図面を参照して説明する。図１に示すように、実施例に係る燃料供給装置１は、下ユニット１１と上ユニット１２を備えている。下ユニット１１と上ユニット１２は、連結部１３で連結されている。図２に示すように、燃料供給装置１は、燃料タンク１０に設置される。燃料供給装置１は、燃料タンク１０内の燃料を吐出して燃料タンク１０外に供給する装置である。燃料供給装置１は、車両に搭載されており、その車両のエンジンに燃料を供給する。

燃料タンク１０は樹脂製または金属製の容器である。燃料タンク１０は液体の燃料を貯留している。液体の燃料は例えばガソリンである。燃料タンク１０は車両に搭載されている。燃料タンク１０には開口部１４が形成されている。開口部１４は燃料タンク１０の上部に形成されている。開口部１４を介して燃料タンク１０の内外が連通している。燃料タンク１０が車両に搭載された状態で、開口部１４が上を向いている。また、燃料タンク１０は底部１５を備えている。

まず、燃料供給装置１の下ユニット１１について説明する。下ユニット１１は、燃料タンク１０の底部１５に配置されている。下ユニット１１は、ポンプユニット４と、支持部材５４と、センダゲージ４７を備えている。

ポンプユニット４は、燃料タンク１０内に配置されている。ポンプユニット４は、燃料タンク１０の底部１５に配置されている。ポンプユニット４は、サブタンク４６と、燃料ポンプ４０と、プレッシャーレギュレーター４８を備えている。

サブタンク４６は、燃料タンク１０の底部１５に配置されている。サブタンク４６は、燃料タンク１０内の燃料の一部を貯留する。サブタンク４６は、図示省略するフィルタを備えている。サブタンク４６のフィルタは、燃料に含まれている不純物を除去する。燃料タンク１０内の燃料の一部がサブタンク４６内に流入するときに、燃料に含まれている不純物がフィルタによって除去される。

燃料ポンプ４０は、サブタンク４６の上に配置されている。燃料ポンプ４０は、サブタンク４６に固定されている。燃料ポンプ４０は、サブタンク４６内の燃料を吸入して、それを昇圧して吐出する。

燃料ポンプ４０の一例について説明する。図３に示すように、燃料ポンプ４０は、モーター部１５０と、ポンプ部１３０を備えている。モーター部１５０とポンプ部１３０は、ハウジング１２０内に配置されている。ハウジング１２０は、両端が開口された円筒形状を有している。

ポンプ部１３０は、ケーシング１３２とインペラ１３４を備えている。ケーシング１３２は、ハウジング１２０の下端の開口を閉塞する。ケーシング１３２の下端には、吸入口１３８が設けられている。吸入口１３８は、図示省略する管によって上述したサブタンク４６内に接続されている。サブタンク４６内の燃料を吸入口１３８からポンプ部１３０に吸入する。ケーシング１３２の上端には、ケーシング１３２内とモーター部１５０とを連通する連通孔（図示省略）が設けられている。ケーシング１３２内には、インペラ１３４が収容されている。

モーター部１５０は、ブラシレスモーターであり、三相モーターである。モーター部１５０は、ロータ１５４と、ステータ１６０を備えている。ロータ１５４は、永久磁石を備えている。ロータ１５４の中心には、シャフト１５２が貫通して固定されている。シャフト１５２の下端は、インペラ１３４の中心部に挿入され、貫通している。ロータ１５４は、シャフト１５２の両端部に配置された軸受けによって、シャフト１５２を中心に回転可能に支持されている。ステータ１６０は、樹脂層１６６を備えている。

樹脂層１６６は、ステータ１６０の上下端には配置される上端樹脂部１６７と下端樹脂部１６９とを備えている。上端樹脂部１６７は、ハウジング１２０の上端の開口を閉塞する。上端樹脂部１６７の上面には、吐出口１１１が形成されている。吐出口１１１は、モーター部１５０と燃料ポンプ４０外の管４５（図１及び図２参照）とを連通する。吐出口１１１は、ポンプ部１３０で昇圧された燃料を、管４５に吐出するための開口である。樹脂層１６６では、ステータ１６０を覆う部分と吐出口１１１とが、樹脂で一体成形されている。

図１及び図２に示すプレッシャーレギュレーター４８は、管４５を介して燃料ポンプ４０に接続されている。燃料ポンプ４０から吐出された燃料が管４５を介してプレッシャーレギュレーター４８に流入する。また、プレッシャーレギュレーター４８には、吐出管５２と排出管５３が接続されている。燃料ポンプ４０からプレッシャーレギュレーター４８に流入する燃料が、プレッシャーレギュレーター４８から吐出管５２と排出管５３に流出する。プレッシャーレギュレーター４８は、燃料ポンプ４０から吐出される燃料の圧力を調整する装置である。プレッシャーレギュレーター４８は、燃料ポンプ４０から吐出される燃料の圧力が所定の圧力より低い場合は、その燃料の全部を吐出管５２に排出する。一方、プレッシャーレギュレーター４８は、燃料ポンプ４０から吐出される燃料の圧力が所定の圧力より高い場合は、その燃料の一部を吐出管５２に排出し、他の一部を排出管５３に排出する。プレッシャーレギュレーター４８は、燃料を吐出管５２と排出管５３に排出することによって燃料の圧力を調整する。

吐出管５２は、後述するセットプレート２の吐出ポート２３に接続されている。プレッシャーレギュレーター４８から吐出管５２に排出された燃料が吐出管５２を介して吐出ポート２３に送られる。プレッシャーレギュレーター４８から排出管５３に排出された燃料がサブタンク４６内に戻される。また、管４５にて分岐したリーク管５６が設けられており、リーク管５６に排出された燃料が排出ポート５５に送られる。

支持部材５４は、ポンプユニット４のサブタンク４６に固定されている。支持部材５４は、サブタンク４６からセットプレート２に向かって延在している。支持部材５４は、後述する上ユニット１２の連結部材６を支持している。支持部材５４は、排出ポート５５を備えている。排出ポート５５には、上述したリーク管５６が接続されている。排出ポート５５は、プレッシャーレギュレーター４８からリーク管５６に排出された燃料を燃料タンク１０内に排出するための出口である。排出ポート５５は、後述する導電部材７と対向する位置に形成されている。リーク管５６を通じて排出ポート５５に送られた燃料が、排出ポート５５から導電部材７に向けて排出される。

センダゲージ４７は、ポンプユニット４のサブタンク４６に取り付けられている。センダゲージ４７は、燃料タンク１０内の燃料の液位を検知する装置である。センダゲージ４７は、燃料タンク１０内の燃料の液位に応じて上下動するように構成されている。

次に、燃料供給装置１の上ユニット１２について説明する。上ユニット１２は、燃料タンク１０の開口部１４に取り付けられている。上ユニット１２は、セットプレート２と、制御装置９と、連結部材６と、導電部材７を備えている。

セットプレート２は、ポンプユニット４より上に配置されている。セットプレート２は、燃料タンク１０の上部に取り付けられている。セットプレート２は、燃料タンク１０の開口部１４に固定されている。セットプレート２は、フランジ部２１と、収容部２２と、吐出ポート２３と、電気コネクタ２４を備えている。

フランジ部２１は、燃料タンク１０の開口部１４を覆っている。フランジ部２１は、燃料タンク１０の上部に固定されている。図４に示すように、フランジ部２１は、平面視で略円形状に形成されている。

収容部２２は、フランジ部２１の上面に固定されている。収容部２２は、フランジ部２１から上方に突出している。収容部２２は、燃料タンク１０の外部に配置されている。収容部２２は、制御装置９を収容する部分である。収容部２２は、制御装置９を覆っている。収容部２２は、箱型に形成されている。

吐出ポート２３は、燃料タンク１０内の燃料ポンプ４０が吐出した燃料を燃料タンク１０外に吐出するための出口である。吐出ポート２３には、図示省略する供給管が接続されており、吐出ポート２３から吐出された燃料が供給管を通じて燃料タンク１０外に供給される。図示省略する供給管は例えば車両のエンジンに接続されており、供給管を通じて車両のエンジンに燃料が供給される。

電気コネクタ２４は、端子２４１（図１参照）を備えている。端子２４１は、上記の収容部２２に収容されている制御装置９に電気的に接続されている。また、端子２４１には、図示省略する電気配線が接続される。電気配線と端子２４１を通じて制御装置９に電力が供給される。電気配線の他端は例えば車両のバッテリーに接続されており、バッテリーから電気配線を通じて制御装置９に電力が供給される。

制御装置９は、セットプレート２に固定されている。制御装置９は、セットプレート２の収容部２２に収容されている。制御装置９は、燃料タンク１０外に配置されている。制御装置９は、基板に複数の電子部品が搭載された構成である。制御装置９は、ポンプユニット４の燃料ポンプ４０に供給する電力を制御する。制御装置９は、燃料ポンプ４０のモーター部１５０（ブラシレスモーター）に三相交流電力を供給する。上述した電気コネクタ２４の端子２４１を介して制御装置９に供給された電力が、制御装置９から燃料ポンプ４０に供給される。制御装置９から、後述する導電部材７とハーネス５１を介して燃料ポンプ４０に電力が供給される。

連結部材６は、セットプレート２とポンプユニット４の間に配置されている。連結部材６は、燃料タンク１０内に配置されている。連結部材６は、樹脂で形成されている略板状の部材である。連結部材６は、燃料タンク１０の深さ方向に延在している。連結部材６は、セットプレート２とポンプユニット４を連結している。連結部材６の上端部は、セットプレート２のフランジ部２１に固定されている。連結部材６の下端部は、ポンプユニット４の支持部材５４に連結されている。連結部材６は、支持部材５４に対して相対的に上下動するように構成されている。これによって、連結部材６とセットプレート２が、ポンプユニット４に対して相対的に上下動する。連結部材６と支持部材５４を介してセットプレート２とポンプユニット４が連結されている。連結部材６は、燃料供給装置１が車両に搭載され、その車両が水平面を走行している状態で、鉛直方向に延在している。連結部材６には導電部材７が固定されている。

図５及び図６に示すように、導電部材７は、連結部材６に沿って延在している。導電部材７は、燃料タンク１０の深さ方向に延在している。導電部材７は、燃料タンク１０内に配置されている。導電部材７は、セットプレート２とポンプユニット４の間に配置されている。導電部材７は、セットプレート２に固定されている制御装置９に電気的に接続されている。

図７に示すように、導電部材７は、連結部材６に埋め込まれている。導電部材７は、連結部材６にインサート成形されている。導電部材７は、銅系材料の基材７２と、基材７２を被覆している錫系材料の被覆材７３を備えている。銅系材料としては、例えば黄銅、りん青銅等がある。被覆材７３によって基材７２が保護されている。本実施例では、基材７２の表面に錫（Ｓｎ）がめっきされている。

導電部材７は、上述した支持部材５４の排出ポート５５と対向する位置に配置されている。導電部材７と排出ポート５５が、連結部材６を挟んで対向している。排出ポート５５から排出された燃料によって、導電部材７が冷却される。導電部材７は、連結部材６を介して燃料によって冷却される。

図８及び図９に示すように、導電部材７は、複数の端子７５を備えている。複数の端子７５が制御装置９に電気的に接続されている。また、導電部材７には複数の電子部品７１が固定されている。電子部品７１は、制御装置９が燃料ポンプ４０のモーター部１５０に電力を供給するときに生じるノイズを除去するノイズフィルタの部品である。複数の電子部品７１によってノイズフィルタが構成されている。電子部品７１は、例えばコンデンサー、コイル等である。制御装置９に接続される複数の端子７５の下方に複数の電子部品７１が配置されている。セットプレート２の収容部２２の下方においてノイズフィルタが構成されている。また、導電部材７には、ハーネス５１の一端部が接続されている。ハーネス５１の他端部は、上述したポンプユニット４の燃料ポンプ４０に接続されている。制御装置９から、導電部材７とハーネス５１を介して燃料ポンプ４０に電力が供給される。

導電部材７の隣にグランド部材８が配置されている。グランド部材８は、導電性を有している。グランド部材８は、制御装置９のグランド端子（図示省略）に接続されている。グランド部材８は、制御装置９を電気的に接地する部材である。グランド部材８は、制御装置９から連結部材６に沿って燃料タンク１０内に延在している。グランド部材８は、連結部材６に固定されている。図７に示すように、グランド部材８は、連結部材６に埋め込まれている。グランド部材８は、連結部材６にインサート成形されている。連結部材６と導電部材７とグランド部材８が並んで燃料タンク１０の深さ方向に延在している。連結部材６、導電部材７、グランド部材８、及び電子部品７１が、燃料タンク１０の深さ方向と直交する方向に並んでいる。

上記の説明から明らかなように、実施例に係る燃料供給装置１は、車両に搭載されている燃料タンク１０内の燃料を吐出して燃料タンク１０外に供給する装置である。燃料供給装置１は、燃料タンク内に配置されているポンプユニット４を備えている。ポンプユニット４は、燃料タンク１０内の燃料を吐出する燃料ポンプ４０を備えている。また、燃料供給装置１は、燃料タンク１０の開口部１４に固定されているセットプレート２と、燃料タンク１０外でセットプレート２に固定されている制御装置９を備えている。制御装置９は、燃料ポンプ４０に供給する電力を制御する。また、燃料供給装置１は、セットプレート２からポンプユニット４に向かって燃料タンク１０内に延在している連結部材６を備えている。連結部材６は、セットプレート２とポンプユニット４を連結している。また、燃料供給装置１は、制御装置９から連結部材６に沿って燃料タンク１０内に延在している導電部材７を備えている。導電部材７は、連結部材６に固定されている。導電部材７には電子部品７１が固定されている。

このような構成によれば、燃料タンク１０外に位置する制御装置９における電子部品の数を少なくすることができる。すなわち、上記の構成では制御装置９から延在する導電部材７に電子部品７１が固定されるので、従来では制御装置９に固定されていた電子部品７１（例えばコンデンサー及びコイル等）が導電部材７に固定されることになり、制御装置９における電子部品７１の数を少なくすることができる。導電部材７に固定された電子部品７１は、導電部材７が燃料タンク１０内に延在しているので、燃料タンク１０内に収容される。これによって燃料タンク１０外に位置する制御装置９の体格が大きくなることを抑制できる。

また、上記の燃料供給装置１では、導電部材７が、鉛直方向に延在している。燃料供給装置１が搭載される車両では、車両の鉛直方向の上部（例えば車両の屋根）に、外部の電波を受信するためにアンテナが設置されていることがある。また、導電部材７を備えている燃料供給装置１では、導電部材７からノイズが生じることがある。例えば、導電部材７を介して燃料ポンプ４０に三相交流電力が供給されるときに、導電部材７からノイズが生じることがある。このとき、導電部材７から生じるノイズが鉛直方向に放射されると、車両の鉛直方向の上部に設置されているアンテナに悪影響を与える可能性がある。しかしながら、上記の構成では導電部材７が鉛直方向に延在しているので、導電部材７から生じるノイズが鉛直方向と直交する方向（水平方向）に放射されることになる。これによって、導電部材７から生じたノイズが車両のアンテナに悪影響を与えることを抑制できる。

また、上記の燃料供給装置１では、導電部材７が、連結部材６に埋め込まれている。このような構成によれば、導電部材７と連結部材６が一体になるので、燃料タンク１０内において導電部材７と連結部材６によって占められるスペースを小さくすることができる。

また、上記の燃料供給装置１では、導電部材７に固定されている電子部品７１が、燃料ポンプ４０に電力が供給されるときに生じるノイズを除去するノイズフィルタの部品（例えばコンデンサー、コイル等）である。このような構成によれば、ノイズフィルタを燃料タンク１０内に配置することができる。そのため、燃料タンク１０外にノイズフィルタを配置しなくてもよいので、燃料タンク１０外の構成を小さくすることができる。したがって、制御装置９の体格が大きくなることを抑制できる。

また、上記の燃料供給装置１は、制御装置９のグランド端子に接続されているグランド部材８を備えている。グランド部材８が、制御装置９から連結部材６に沿って燃料タンク１０内に延在しており、連結部材６に固定されている。このような構成によれば、グランド部材８が制御装置９から燃料タンク１０内に延在しているので、燃料タンク１０外にグランド部材８が配置されず、燃料タンク１０外の構成を小さくすることができる。したがって、制御装置９の体格が大きくなることを抑制できる。

また、上記の燃料供給装置１では、導電部材７が、銅系材料の基材７２と、基材７２を被覆している錫系材料の被覆材７３とを備えている。このような構成によれば、燃料タンク１０内の燃料（例えばガソリン）に対する導電部材７の耐性を向上させることができる。

また、上記の燃料供給装置１では、ポンプユニット４が、燃料ポンプ４０から吐出された燃料の一部を導電部材７に向けて排出するように構成されている。このような構成によれば、導電部材７に向けて排出される燃料によって導電部材７を冷却することができる。

また、上記の燃料供給装置１では、燃料ポンプ４０が、ブラシレスモーターを備えている。燃料ポンプ４０がブラシレスモーターを備えている場合は、そうでない場合（例えばブラシ付きモーターの場合）と比較して、燃料ポンプ４０に供給する電力を制御する制御装置９の構成が複雑になり、制御装置９の体格が大きくなる可能性がある。すなわち、ブラシレスモーターに三相交流電力を供給するために、制御装置９の構成が複雑になる可能性がある。そのためこの場合は、上記のような制御装置９の体格が大きくなることを抑制できる構成が特に有効である。

以上、一実施例について説明したが、具体的な態様は上記実施例に限定されるものではない。以下の説明において、上述の説明における構成と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。

上記の実施例では、燃料ポンプ４０から吐出された燃料の一部を導電部材７に向けて排出するように構成されていたが、この構成に限定されるものではない。他の実施例では、燃料を導電部材７に向けて排出しない構成であってもよい。他の実施例では、図１０に示すように、支持部材５４に排出ポートが形成されていない。また、リーク管５６が排出ポートに接続されていない。リーク管５６は、サブタンク４６内に燃料を排出する。

以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。

１ ：燃料供給装置
２ ：セットプレート
４ ：ポンプユニット
６ ：連結部材
７ ：導電部材
８ ：グランド部材
９ ：制御装置
１０ ：燃料タンク
１１ ：下ユニット
１２ ：上ユニット
１３ ：連結部
１４ ：開口部
１５ ：底部
２１ ：フランジ部
２２ ：収容部
２３ ：吐出ポート
２４ ：電気コネクタ
４０ ：燃料ポンプ
４５ ：管
４６ ：サブタンク
４７ ：センダゲージ
４８ ：プレッシャーレギュレーター
５１ ：ハーネス
５２ ：吐出管
５３ ：排出管
５４ ：支持部材
５５ ：排出ポート
７１ ：電子部品
７２ ：基材
７３ ：被覆材
７５ ：端子

Claims (8)

1. 燃料タンク内の燃料を吐出して前記燃料タンク外に供給する燃料供給装置であって、
   前記燃料タンク内に配置されており、前記燃料タンク内の燃料を吐出する燃料ポンプを備えているポンプユニットと、
   前記燃料タンクの開口部に固定されているセットプレートと、
   前記燃料タンク外で前記セットプレートに固定されており、前記燃料ポンプに供給する電力を制御する制御装置と、
   前記セットプレートから前記ポンプユニットに向かって前記燃料タンク内に延在しており、前記セットプレートと前記ポンプユニットを連結している連結部材と、
   電子部品が固定されている導電部材であって、前記制御装置から前記連結部材に沿って前記燃料タンク内に延在しており、前記連結部材に固定されている導電部材と、を備えていることを特徴とする燃料供給装置。
2. 前記導電部材が、鉛直方向に延在していることを特徴とする請求項１に記載の燃料供給装置。
3. 前記導電部材が、前記連結部材に埋め込まれていることを特徴とする請求項１又は２に記載の燃料供給装置。
4. 前記電子部品が、前記燃料ポンプに電力が供給されるときに生じるノイズを除去するノイズフィルタの部品であることを特徴とする請求項１から３のいずれかに記載の燃料供給装置。
5. 前記制御装置のグランド端子に接続されているグランド部材を更に備えており、
   前記グランド部材が、前記制御装置から前記連結部材に沿って前記燃料タンク内に延在しており、前記連結部材に固定されていることを特徴とする請求項１から４のいずれかに記載の燃料供給装置。
6. 前記導電部材が、銅系材料の基材と、前記基材を被覆している錫系材料の被覆材とを備えていることを特徴とする請求項１から５のいずれかに記載の燃料供給装置。
7. 前記ポンプユニットが、前記燃料ポンプから吐出された燃料の一部を前記導電部材に向けて排出するように構成されていることを特徴とする請求項１から６のいずれかに記載の燃料供給装置。
8. 前記燃料ポンプが、ブラシレスモーターを備えていることを特徴とする請求項１から７のいずれかに記載の燃料供給装置。