JP6705483B2 - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Description

本開示は非水電解液二次電池に関する。
特開2015−028875号公報(特許文献1)は、ジフルオロリン酸リチウムおよびシクロヘキシルベンゼンが添加された電解液を開示している。
特開2015−028875号公報
非水電解液二次電池(以下「電池」と略記され得る)の過充電を防止するため、電流遮断機構(current interrupt device,CID)が開発されている。
一般にCIDは電池ケースに設けられている。CIDは、例えば電池ケースの内圧が上昇し、内圧が所定値を超えると、電流経路(充電経路)を物理的に遮断する。このように圧力をトリガーとして作動するCIDは「圧力作動型のCID」とも称されている。本明細書では、特に断りのない限り「CID」は「圧力作動型のCID」を示す。
過充電時にCIDの作動を促進するため、過充電添加剤が併用されている。過充電添加剤は電解液に添加される。過充電添加剤は、電池の電圧が所定値を超えると、分解してガスを生じ、内圧の上昇を促進する。例えばシクロヘキシルベンゼン(CHB)、ビフェニル(BP)等の過充電添加剤が知られている。
従来、過充電添加剤の添加量は0.1〜4質量%程度である。CIDの作動をより迅速にするために、過充電添加剤を増量することが考えられる。例えば添加量を8質量%以上とすることが考えられる。過充電添加剤の増量により、過充電時のガス発生量は増加する。しかし内部抵抗の増加が顕著である。
内部抵抗を低減し得る添加剤として、ジフルオロリン酸リチウム(LiPO22)が知られている。過充電添加剤の増量に伴う内部抵抗の増加を抑制するため、過充電添加剤とLiPO22とを併用することが考えられる。しかし過充電添加剤とLiPO22とが共存すると、過充電時のガス発生量が低減する傾向がある。
本開示の目的は、内部抵抗の増加を抑制しつつ、過充電時のガス発生量を増加させることである。
以下本開示の技術的構成および作用効果が説明される。ただし本開示の作用メカニズムは推定を含んでいる。作用メカニズムの正否により、特許請求の範囲が限定されるべきではない。
本開示の非水電解液二次電池は電池ケース、正極、負極および電解液を少なくとも含む。電池ケースは正極、負極および電解液を収納している。電池ケースは圧力作動型の電流遮断機構を有する。
正極は正極活物質を少なくとも含む。
正極活物質は下記式(I):
LixMeO2 (I)
(ただし式中、MeはNi、CoおよびMnからなる群より選択される少なくとも1種であり、xは1.14≦x≦1.25を満たす。)
で表される組成を有する。
電解液はリチウム塩、溶媒および添加剤を含む。添加剤は第1成分および第2成分を含む。第1成分はシクロヘキシルベンゼンおよびビフェニルからなる群より選択される少なくとも1種である。第2成分はジフルオロリン酸リチウムである。
第1成分は電解液に8質量%以上10質量%以下含まれている。
正極に含まれる正極活物質全量についてのDBP吸油量(単位:mL)に対する、電解液に含まれる第2成分の物質量(単位:mmol)の比が、0.10mmol/mL以上0.31mmol/mL以下である。
一般にLiPO22は負極の表面に被膜を形成すると考えられている。通常使用時、過充電添加剤(CHB等)は、LiPO22に由来する被膜と反応し得る。これにより電解液中の過充電添加剤が消費され、過充電時のガス発生量が低減すると考えられる。
本開示の電池では、正極の表面にLiPO22が優先的に吸着し得ると考えられる。正極活物質のLi/Me比が大きいためと考えられる。「Li/Me比」は、Li以外の金属元素(Me)の物質量に対する、Liの物質量の比である。上記式(I)中の「x」がLi/Me比に相当する。
Li/Me比が大きいことにより、正極活物質の表面においてLi濃度が高くなると考えられる。Liを介して正極活物質とLiPO22との間に結合が形成されやすいため、LiPO22は正極に集まると考えられる。正極にLiPO22が集まることにより、負極においてはLiPO22に由来する被膜が低減すると考えられる。その結果、通常使用時における過充電添加剤の消費が抑制され、過充電時にガス発生量が増加することが期待される。
さらにメカニズムの詳細は不明ながら、正極の表面にLiPO22が吸着することにより、負極の表面にLiPO22に由来する被膜が形成される場合よりも、LiPO22の添加による抵抗低減効果が大きくなる傾向がある。これにより過充電添加剤の増量に伴う、内部抵抗の増加が抑制されることが期待される。
ただしLi/Me比は1.14以上1.25以下である。Li/Me比が1.14未満であると、LiPO22が正極の表面に十分吸着しない可能性がある。Li/Meが1.25を超えると、ガス発生量が低減する可能性がある。Li/Meを大きくするためには、正極活物質の合成時にLi源(LiOH)の仕込み量を多くする必要がある。LiOHの仕込み量が多くなると、未反応のLiOHが正極活物質に残存することになる。特にLi/Meが1.25を超えると、LiOHの残存量が多くなる。正極活物質に残存するLiOHは、過充電時にCHB等の分解反応により生じる水素イオンを捕捉し得る。これにより過充電時に水素ガスの発生量が低減すると考えられる。Li/Meが1.25以下であれば、LiOHが多少残存していたとしても、その上にLiPO22が吸着することにより、LiOHに水素イオンが捕捉され難くなると考えられる。
また過充電添加剤(第1成分)の含量は8質量%以上10質量%以下である。過充電添加剤の含量が8質量%未満であると、十分なガス発生量が得られない可能性がある。過充電添加剤の含量が10質量%を超えると、内部抵抗が無視できない程度に増加する可能性がある。
さらに正極に含まれる正極活物質全量についてのDBP吸油量(単位:mL)に対する、電解液に含まれる第2成分(LiPO22)の物質量(単位:mmol)の比は、0.10mmol/mL以上0.31mmol/mL以下である。同比が0.10mmol/mL未満であると、正極活物質の吸着場の大きさに対して、LiPO22が不足すると考えられる。その結果、LiOHに水素イオンが捕捉される等の不都合が生じる可能性がある。すなわち十分なガス発生量が得られない可能性がある。同比が0.31mmol/mLを超えると、正極活物質の吸着場の大きさに対して、LiPO22が過剰になると考えられる。その結果、過剰なLiPO22が負極の表面に被膜を形成する可能性がある。これにより十分なガス発生量が得られない可能性がある。
図1は本実施形態の非水電解液二次電池の構成の一例を示す概略断面図である。 図2は本実施形態の電極群の構成の一例を示す概略図である。
以下本開示の実施形態(本明細書では「本実施形態」と記される)が説明される。ただし以下の説明は、特許請求の範囲を限定するものではない。
<非水電解液二次電池>
図1は本実施形態の非水電解液二次電池の構成の一例を示す概略断面図である。
電池100は非水電解液二次電池である。電池100は電池ケース50を含む。電池ケース50は電極群40および電解液(不図示)を収納している。
《電池ケース》
電池ケース50は例えば金属製であってもよい。電池ケース50は密閉されている。電池ケース50に正極端子81と負極端子82とが設けられている。正極端子81および負極端子82の各々は電極群40と接続されている。
電池ケース50はCID70を有している。電池ケース50は、CID70の他、ガス排出弁、注液口等を有していてもよい。図1では正極端子81と電極群40との間にCID70が設けられている。ただしCID70は負極端子82と電極群40との間に設けられていてもよい。CID70は、正極端子81と電極群40との間、および、負極端子82と電極群40との間の両方に設けられていてもよい。
CID70は、例えば変形金属板72、接続金属板74および絶縁ケース78を含む。変形金属板72は湾曲部73を有している。湾曲部73は図1の下方に向かって湾曲している。湾曲部73の先端は接続金属板74に溶接されている。電流は、湾曲部73と接続金属板74との接点76を流れる。
電池ケース50の内圧が上昇すると、該内圧は湾曲部73を図1の上方へと押し上げるように作用する。内圧が所定値(「作動圧」とも称される)を超えると、湾曲部73と接続金属板74との溶接が外れ、接点76が失われる。すなわち電流経路が物理的に遮断される。
なお図1のCID70はあくまで一例である。CIDは、圧力をトリガーとして作動する限り、いかなる構成を有していてもよい。
また変形形態として、CID70に代えて、CID以外の圧力作動型の機構を設けることも考えられる。CID以外の圧力作動型の機構としては、例えば圧力作動型の外部短絡機構等が考えられる。外部短絡機構は、例えば電池ケース50の内圧が上昇し、内圧が所定値を超えると、電池ケース50の外部において高抵抗の短絡経路を形成する。これにより電池100に蓄えられたエネルギーが緩やかに消費されることが期待される。例えば電池100にCIDおよび外部短絡機構の両方が設けられていてもよい。
《電極群》
図2は本実施形態の電極群の構成の一例を示す概略図である。
電極群40は正極10、負極20およびセパレータ30を含む。電極群40には電解液が含浸されている。すなわち電池100は電池ケース50、正極10、負極20および電解液を少なくとも含む。電池ケース50は正極10、負極20および電解液を収納している。
電極群40は巻回型である。電極群40は、正極10、セパレータ30、負極20およびセパレータ30がこの順序で積層され、さらにこれらが渦巻状に巻回されることにより形成されている。
電極群40は積層(スタック)型であってもよい。すなわち電極群40は、正極10と負極20とが交互にそれぞれ1枚以上積層されることにより形成されていてもよい。正極10と負極20との各間にはセパレータ30がそれぞれ配置される。
《正極》
正極10はシート状の部材である。正極10は例えば正極集電体11および正極活物質層12を含んでいてもよい。正極集電体11は例えばアルミニウム(Al)箔等であってもよい。正極集電体11は例えば5μm以上50μm以下の厚さを有していてもよい。正極活物質層12は正極集電体11の表面に形成されていてもよい。正極活物質層12は例えば10μm以上200μm以下の厚さを有していてもよい。
(正極活物質)
正極活物質層12は正極活物質を少なくとも含む。すなわち正極10は正極活物質を少なくとも含む。正極活物質層12は正極活物質の他、例えば導電材およびバインダ等をさらに含んでいてもよい。
正極活物質は典型的には粒子群(粉体)である。正極活物質は例えば1μm以上30μm以下のD50を有していてもよい。「D50」は体積基準の粒度分布において微粒側からの積算粒子体積が全粒子体積の50%になる粒子径を示す。D50は例えばレーザ回折式粒度分布測定装置等により測定され得る。
正極活物質は下記式(I):
LixMeO2 (I)
(ただし式中、MeはNi、CoおよびMnからなる群より選択される少なくとも1種であり、xは1.14≦x≦1.25を満たす。)
で表される組成を有する。
本実施形態では、Li/Me比〔上記式(I)中の「x」〕が1.14以上であることにより、LiPO22が正極活物質に吸着しやすくなると考えられる。Li/Me比が1.25以下であることにより、ガス発生が促進され得る。
正極活物質は例えば下記式(II):
LixNiaCobMnc2 (II)
(ただし式中、a、bおよびcは、0<a<1、0<b<1、0<c<1、a+b+c=1を満たし、xは1.14≦x≦1.25を満たす。)
で表される組成を有していてもよい。
上記式(II)中、a、bおよびcは、例えば0.5<a<1、0<b<0.5、0<c<0.5、a+b+c=1を満たしてもよい。正極活物質にLi、Ni、Co、MnおよびO以外の元素が微量に含まれていてもよい。例えば正極活物質に、B、F、P、Zr、W、Ti、Mg、Al等が微量に含まれていてもよい。
(DBP吸油量)
正極活物質は所定のDBP吸油量(単位:mL/100g)を有する。正極活物質のDBP吸油量は、LiPO22が吸着し得る吸着場の大きさを示す指標である。本実施形態のDBP吸油量は「JIS K6217−4 ゴム用カーボンブラック−基本特性−第4部 オイル吸収量の求め方(圧縮試料を含む)」におけるオイル吸収量を示す。正極活物質に吸収させるオイルはフタル酸ジブチル(DBP)である。正極活物質は、例えば10mL/100g以上50mL/100g以下のDBP吸油量を有していてもよい。
(その他の成分)
導電材の含量は、100質量部の正極活物質に対して例えば1質量部以上10質量部以下であってもよい。導電材は特に限定されるべきではない。導電材は例えばアセチレンブラック(AB)等であってもよい。バインダの含量は、100質量部の正極活物質に対して、例えば1質量部以上10質量部以下であってもよい。バインダは特に限定されるべきではない。バインダは例えばポリフッ化ビニリデン(PVdF)等であってもよい。
《負極》
負極20はシート状の部材である。負極20は例えば負極集電体21および負極活物質層22を含んでいてもよい。負極集電体21は特に限定されるべきではない。負極集電体21は例えば銅(Cu)箔等であってもよい。負極集電体21は例えば5μm以上50μm以下の厚さを有していてもよい。負極活物質層22は負極集電体21の表面に形成されていてもよい。負極活物質層22は例えば10μm以上200μm以下の厚さを有していてもよい。
負極活物質層22は負極活物質を少なくとも含む。負極活物質層22は、負極活物質の他、バインダ等をさらに含んでいてもよい。負極活物質は特に限定されるべきではない。負極活物質は、黒鉛、易黒鉛化性炭素、難黒鉛化性炭素、珪素、酸化珪素、珪素基合金、錫、酸化錫、錫基合金およびチタン酸リチウムからなる群より選択される少なくとも1種であってもよい。バインダの含量は、100質量部の負極活物質に対して、例えば1質量部以上10質量部以下であってもよい。バインダは特に限定されるべきではない。バインダは例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)およびスチレンブタジエンゴム(SBR)等であってもよい。
《セパレータ》
セパレータ30は多孔質膜である。セパレータ30は電気絶縁性である。セパレータ30は例えばポリオレフィン製の多孔質膜であってもよい。セパレータ30は例えば5μm以上30μm以下の厚さを有していてもよい。
《電解液》
電解液はリチウム(Li)塩、溶媒および添加剤を含む。Li塩は溶媒に溶解している。Li塩の濃度は例えば0.5mоl/L以上2mоl/L以下(0.5M以上2M以下)であってもよい。Li塩は特に限定されるべきではない。Li塩は、例えばLiPF6、LiBF4、LiN(FSO22およびLiN(CF3SO22からなる群より選択される少なくとも1種であってもよい。
溶媒は非プロトン性である。溶媒は特に限定されるべきではない。溶媒は、例えば環状カーボネートおよび鎖状カーボネートを含んでいてもよい。環状カーボネートおよび鎖状カーボネートの混合比は、例えば「環状カーボネート:鎖状カーボネート=1:9〜5:5(体積比)」であってもよい。環状カーボネートは、例えばエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)およびフルオロエチレンカーボネート(FEC)からなる群より選択される少なくとも1種であってもよい。鎖状カーボネートは、例えばジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)およびジエチルカーボネート(DEC)からなる群より選択される少なくとも1種であってもよい。
溶媒は、例えばラクトン、環状エーテル、鎖状エーテル、カルボン酸エステル等を含んでいてもよい。ラクトンは、例えばγ−ブチロラクトン(GBL)、δ−バレロラクトン(DVL)等であってもよい。環状エーテルは、例えばテトラヒドロフラン(THF)、1,3−ジオキソラン(DOL)、1,4−ジオキサン(DX)等であってもよい。鎖状エーテルは、1,2−ジメトキシエタン(DME)等であってもよい。カルボン酸エステルは、例えばメチルホルメート(MF)、メチルアセテート(MA)、メチルプロピオネート(MP)等であってもよい。
(添加剤)
添加剤は第1成分および第2成分を含む。第1成分は過充電添加剤である。すなわち第1成分はCHBおよびBPからなる群より選択される少なくとも1種である。本実施形態の第1成分は電解液に8質量%以上10質量%以下含まれている。添加剤がCHBおよびBPの両方を含む場合、CHBおよびBPの合計含量が8質量%以上10質量%以下である。第1成分の含量が8質量%未満であると、十分なガス発生量が得られない可能性がある。第1成分の含量が10質量%を超えると、内部抵抗が無視できない程度に増加する可能性がある。
第2成分はLiPO22である。本実施形態では、正極10に含まれる正極活物質全量についてのDBP吸油量(単位:mL)に対する、電解液に含まれる第2成分の物質量(単位:mmol)の比が、0.10mmol/mL以上0.31mmol/mL以下となるように、第2成分が電解液に添加されている。「正極10に含まれる正極活物質全量についてのDBP吸油量」は、正極活物質のDBP吸油量(単位:mL/100g)と、正極10に含まれる正極活物質の全質量(単位:g)との積が100で除されることにより算出される。
同比が0.10mmol/mL未満であると、十分なガス発生量が得られない可能性がある。同比が0.31mmol/mLを超えると、内部抵抗が無視できない程度に増加する可能性がある。
以下本開示の実施例が説明される。ただし以下の説明は特許請求の範囲を限定するものではない。
<非水電解液二次電池の製造>
実施例1〜5、比較例1〜13に係るラミネート電池がそれぞれ製造された。各例の構成は下記表1に示される。ラミネート電池は、アルミラミネートフィルム製のパウチに電極群および電解液が封入されることにより製造される。本開示の実施例では、過充電時のガス発生量を測定するために、CIDを有しない電池ケース(アルミラミネートフィルム製のパウチ)が使用されている。
<評価>
ラミネート電池の内部抵抗が測定された。結果は下記表1の「内部抵抗」の欄に示される。本開示の実施例では、内部抵抗が42mΩ以下であれば、内部抵抗の増加が抑制されているとみなされる。
過充電試験により、過充電時のガス発生量が評価された。ラミネート電池のSOC(state of charge)が100%に調整された。25℃に設定された恒温槽内において、定電流充電により、SOCが140%になるまでラミネート電池が充電された。電流レートは1Cである。「1C」は電流レートの単位である。1Cの電流レートでは、電池の定格容量が1時間で充電される。その後、ラミネート電池が3Vまで放電された。
下記式(III):
V=ρ×(W0−W1) (III)
(ただし式中、Vはガス発生量を示す。ρは水の密度を示す。W0は過充電試験前のラミネート電池の水中重量を示す。W1は過充電試験後のラミネート電池の水中重量を示す。)
によりガス発生量が算出された。
さらにガス発生量(単位:mL)がラミネート電池の定格容量(単位:Ah)で除されることにより、電池容量あたりのガス発生量(単位:mL/Ah)が算出された。本開示の実施例では、ガス発生量が30mL/Ah以上であれば、ガス発生量が増加しているとみなされる。
Figure 0006705483
<結果>
《比較例1〜3》
CHBの含量が増加する程、ガス発生量が増加する傾向が認められる。ただしCHBの含量が4質量%を超えると、内部抵抗の増加が顕著である。
《比較例4および5》
CHBとLiPO22とが共存する場合、LiPO22の含量が増加する程、ガス発生量が低減している。LiPO22が負極の表面に被膜を形成し、該被膜とCHBとの反応により、CHBが消費されるためと考えられる。
《比較例6》
比較例6はガス発生量が少ない。比較例6ではCHBが使用されていない。LiPO22のみによっては、過充電時のガス発生量の増加は期待できないと考えられる。
《実施例1〜4》
実施例1〜4では、ガス発生量が多く、かつ内部抵抗が小さい傾向が認められる。正極活物質のLi/Me比(x)が1.14以上1.25以下であるため、LiPO22が正極に吸着し、通常使用時におけるCHBの消費が抑制されていると考えられる。
《比較例7〜10》
比較例7および9では、ガス発生量が少なく、かつ内部抵抗が大きい傾向が認められる。比較例7および9では、正極活物質全量についてのDBP吸油量に対する第2成分の物質量の比が0.10mmol/mL未満であるためと考えられる。
比較例8および10では、ガス発生量が少ない傾向が認められる。比較例8および10では、正極活物質全量についてのDBP吸油量に対する第2成分の物質量の比が0.31mmol/mLを超えているためと考えられる。
《比較例11および12》
比較例11および12では、ガス発生量が少ない傾向が認められる。Li/Me比(x)が1.25を超えているためと考えられる。
《実施例5、比較例13》
CHBの含量が10質量%を超えると、内部抵抗の増加を抑制することが困難であると考えられる。
本開示の実施形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではない。特許請求の範囲の記載によって確定される技術的範囲は、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含む。
10 正極、11 正極集電体、12 正極活物質層、20 負極、21 負極集電体、22 負極活物質層、30 セパレータ、40 電極群、50 電池ケース、70 CID(圧力作動型の電流遮断機構)、72 変形金属板、73 湾曲部、74 接続金属板、76 接点、78 絶縁ケース、81 正極端子、82 負極端子、100 電池(非水電解液二次電池)。

Claims (1)

  1. 電池ケース、正極、負極および電解液を少なくとも含み、
    前記電池ケースは前記正極、前記負極および前記電解液を収納しており、
    前記電池ケースは圧力作動型の電流遮断機構を有し、
    前記正極は正極活物質を少なくとも含み、
    前記正極活物質は下記式(I):
    LixMeO2 (I)
    (ただし式中、MeはNi、CoおよびMnからなる群より選択される少なくとも1種であり、xは1.14≦x≦1.25を満たす。)
    で表される組成を有し、
    前記電解液はリチウム塩、溶媒および添加剤を含み、
    前記添加剤は第1成分および第2成分を含み、
    前記第1成分はシクロヘキシルベンゼンおよびビフェニルからなる群より選択される少なくとも1種であり、
    前記第2成分はジフルオロリン酸リチウムであり、
    前記第1成分は前記電解液に8質量%以上10質量%以下含まれており、
    前記正極に含まれる前記正極活物質全量についてのDBP吸油量(単位:mL)に対する、前記電解液に含まれる前記第2成分の物質量(単位:mmol)の比が、0.10mmol/mL以上0.31mmol/mL以下である、
    非水電解液二次電池。
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