JP6704588B2 - 乾式脱硫システム - Google Patents

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本開示は、舶用エンジンから排出される排ガスから硫黄酸化物を除去する乾式脱硫システムに関する。
船舶に搭載されている舶用エンジンにおいては、燃料として、硫黄分が多く含まれる重質燃料が主に用いられている。舶用エンジンから排出される排ガスは、硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)、煤塵などの有害物質を含んでいる。これらの有害物質は、大気汚染の原因となる。このため、船舶では、その規制が強化され、排ガス中の硫黄酸化物質を低減する脱硫システムが設置されている。舶用エンジンの脱硫システムには、排ガスに硫黄酸化物を吸収する液体を接触させる気液接触で脱硫を行う湿式の脱硫システムが知られている。また、船舶ではないが、廃棄物焼却炉から排出される排ガスの処理装置であける乾式の脱硫システムも知られている(特許文献1参照)。
湿式の脱硫システムは、硫黄酸化物を含んだ排水処理が必要となる。また、排ガス温度が低下するため、後流にて触媒式脱硝を行う場合には、熱交換機等が別途必要となる。また、特許文献1に記載の乾式の脱硫システムを船舶に搭載する場合、脱硫性能の面でさらなる向上が求められる。
特許3009926号公報
そこで、発明者らは、鋭意検討した結果、乾式脱硫装置において、脱硫剤の反応時間を確保するためにサイズの大きな反応器を用いるとともに、排ガスの流速を遅くして、必要な反応時間を確保可能な乾式脱硫システムに関する特許出願をしている(特願2015−180979)。しかしながら、この大きなサイズの反応器を船舶に搭載しようとすると、船舶での乾式脱硫システムの配置上のレイアウトの自由度が狭くなる。
本発明の少なくとも一つの実施形態は、このような従来技術の状況の基になされた発明であって、その目的とするところは、乾式脱硫システムを船舶に配置する際のレイアウトの自由度を高めることが可能な乾式脱硫システムを提供することにある。
(1)本発明の少なくとも一つの実施形態にかかる乾式脱硫システムは、
舶用エンジンから排出される排ガスから硫黄酸化物を除去する乾式脱硫システムであって、
固形粒子状の脱硫剤を貯留する脱硫剤タンクと、
前記排ガスの排気エネルギーによって回転駆動するタービンインペラを有するタービンと、
前記脱硫剤タンクに貯留される前記脱硫剤を前記タービンインペラよりも前記排ガスの流れ方向上流側に排ガス流れ方向の上流側に供給する脱硫剤供給ラインと、を備えて構成される。
上記(1)に記載の乾式脱硫システムによれば、脱硫剤供給ラインによって脱硫剤を排ガスの流れ方向上流側に供給するので、排ガスがタービン及びタービンよりも下流の排ガス通路を流れていく過程で、脱硫剤が排ガス中の硫黄酸化物と反応するための反応時間を確保することができる。また、タービンインペラの回転により脱硫剤が撹拌されて、排ガス中の硫黄分と脱硫剤の反応が促進される。このため、排ガスがタービン及びタービンよりも下流の排ガス通路への流通時に、脱硫剤と排ガス内の硫黄酸化物とが十分に反応可能であれば、反応器を無くすことができる。また、反応器を設置する場合であっても、その反応器の容量を小型化することができる。このため、乾式脱硫システムの小型化を図ることができ、乾式脱硫システムを船舶に配置する際のレイアウトの自由度を高めることが可能な乾式脱硫システムを実現できる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載の乾式脱硫システムにおいて、
前記脱硫剤タンクは、前記舶用エンジンが搭載された船舶のデッキ上に設けられて構成される。
本実施形態の乾式脱硫システム1において、使用済みの脱硫剤P1は廃棄タンク29に集められて廃棄されるため、脱硫剤タンク5に貯留されている脱硫剤P1が無くなった場合に、新たな脱硫剤タンク5と交換する必要がある。よって、上記(2)に記載の実施形態によれば、脱硫剤タンクが船舶のデッキ上に設けられることで、脱硫剤タンクの交換作業を容易にすることができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)に記載の乾式脱硫システムにおいて、
前記タービンは、前記船舶の機関室内に設けられ、
前記脱硫剤タンクは、前記機関室の鉛直方向の上方位置に設けられて構成される。
上記(3)に記載の実施形態によれば、タービンの上方位置に設けられている脱硫剤タンクに貯留されている脱硫剤を、重力を利用して、タービンまで搬送することが出来る。このため、脱硫剤供給ラインに大掛かりな搬送装置などを設けることなく、簡素な構成で脱硫剤タンクからタービンまで脱硫剤を搬送することが出来る。
(4)幾つかの実施形態では、上記(2)又は(3)に記載の乾式脱硫システムにおいて、
前記脱硫剤タンク内には、前記脱硫剤タンク内の湿度を調整可能な空調設備が設けられて構成される。
脱硫剤タンクが船舶のデッキ上に設けられた場合には、湿度や塩分を含んだ空気によって脱硫剤に悪影響が及ぶ虞がある。
これに対して、上記(4)に記載の実施形態によれば、空調設備によって脱硫剤タンク内の湿度を調整することができる。このため、湿度による脱硫剤への悪影響を防止することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(2)から(4)のいずれか1項に記載の乾式脱硫システムにおいて、
前記脱硫剤タンクには、前記脱硫剤タンク内の気体の圧力を昇圧可能な昇圧装置が設けられて構成される。
脱硫剤タンクが船舶のデッキ上に設けられた場合には、湿度や塩分を含んだ空気によって脱硫剤に悪影響が及ぶ虞がある。
これに対して、上記(5)に記載の実施形態によれば、昇圧装置によって脱硫剤タンク内の気体の圧力を昇圧することができる。このため、脱硫剤タンクに隙間があっても、湿度や塩分を含んだ気体が脱硫剤タンク内に浸入する虞を防止することができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(2)から(5)のいずれか1項に記載の乾式脱硫システムにおいて、
前記脱硫剤タンクは、外側槽の内側に内側槽が配置された二重構造に形成されて構成される。
脱硫剤タンクが船舶のデッキ上に設けられた場合には、湿度や塩分を含んだ空気によって脱硫剤に悪影響が及ぶ虞がある。
これに対して、上記(6)に記載の実施形態によれば、脱硫剤タンクは二重構造に形成されているので、内側槽内に貯留される脱硫剤が湿分にさらされ難くなる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(2)から(6)のいずれか1項に記載の乾式脱硫システムにおいて、
前記脱硫剤タンクには、前記脱硫剤タンク内を加熱可能な加熱器が設けられて構成される。
脱硫剤タンクが船舶のデッキ上に設けられた場合には、湿度や塩分を含んだ空気によって脱硫剤に悪影響が及ぶ虞がある。
これに対して、上記(7)に記載の実施形態によれば、加熱器によって脱硫剤タンク内を加熱することで、脱硫剤タンク内の気体の相対湿度を下げることができ、脱硫剤への影響を低減することができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(1)から(7)のいずれか1項に記載の乾式脱硫システムにおいて、
前記タービンインペラよりも前記排ガス流れ方向の下流側を流れる前記排ガスは、固形粒子状であり前記脱硫剤の流動化を促進するための流動材を含み、
前記タービンインペラよりも前記排ガス流れ方向の下流側に設けられ、前記流動材と前記脱硫剤とを分離する分級器をさらに備えて構成される。
上記(8)に記載の実施形態によれば、排ガス中に流動材を含むことで、排ガスがタービンインペラよりも排ガス流れ方向の下流側を流れる際に、流動材によって脱硫剤が撹拌されて、排ガス中の硫黄酸化物と脱硫剤の反応を促進させることができる。
また、流動材を含む排ガスが分級器内に流入すると、分級器によって、粒径の大きい流動材が排ガスから分離される一方、硫黄酸化物と反応した脱硫剤と排ガスが分級器よりも排ガス流方向下流側へ流れる。また、分級器によって流動材を分離して回収し、これを再利用することで、流動材のコストの増大を抑制することができる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(8)に記載の乾式脱硫システムにおいて、
前記分級器によって分離された前記流動材と、前記脱硫剤タンクから供給された前記脱硫剤とを混合するための混合器をさらに備え、
前記脱硫剤供給ラインは、前記混合器に接続されるように構成される。
脱硫剤は流動材と比較して小径である。このため、脱硫剤供給ラインに脱硫剤のみが流れる場合、脱硫剤供給ラインにおいて脱硫剤が詰まる虞が生じる。よって、上記(9)に記載の実施形態によれば、混合器によって混合された流動材及び脱硫剤が脱硫剤供給ラインに供給されるので、脱硫剤供給ラインを流れる脱硫剤の流動化が促進され、脱硫剤供給ラインにおける脱硫剤の搬送性を向上させることができる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(8)又は(9)に記載の乾式脱硫システムにおいて、前記タービンインペラよりも前記排ガス流れ方向の下流側、且つ、前記分級器よりも前記排ガス流れ方向の上流側に設けられた乾式脱硫反応器をさらに備えるように構成される。
上記(10)に記載の実施形態によれば、乾式脱硫反応器を設けることで、タービン及びタービンインペラよりも排ガス流れ方向の下流側の流路において、硫黄酸化物が脱硫剤と反応せずに残ってしまった場合でも、この乾式脱硫反応器において、残ってしまった硫黄酸化物と脱硫剤とを反応させることができる。
本発明の少なくとも一つの実施形態によれば、乾式脱硫システムを船舶に配置する際のレイアウトの自由度を高めることが可能な乾式脱硫システムを提供することができる。
本発明の一実施形態にかかる乾式脱硫システムの構成図である。 本発明の他の実施形態にかかる乾式脱硫システムの構成図である。 図3(a)は、船舶に搭載された乾式脱硫システムを説明するための船舶の部分断面側面図であり、図3(b)は、図3(a)のA部の拡大図である。 図4(a)は空調設備が設けられた脱硫剤タンクの構造図であり、図4(b)は昇圧装置が設けられた脱硫剤タンクの構造図であり、図4(c)は二重構造に形成された脱硫剤タンクの構造図であり、図4(d)は加熱器が設けられた脱硫剤タンクの構造図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、剤質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。また、以下の説明において、同じ構成には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する場合がある。
図1は、本発明の一実施形態にかかる乾式脱硫システムの構成図である。図2は、本発明の他の実施形態にかかる乾式脱硫システムの構成図である。
本発明の一実施形態にかかる乾式脱硫システム1は、図1及び図2に示すように、舶用エンジン3から排出される排ガスGから硫黄酸化物を除去する乾式脱硫システム1であって、固形粒子状の脱硫剤P1を貯留する脱硫剤タンク5と、排ガスGの排気エネルギーによって回転駆動するタービンインペラ11aを有する過給機10と、脱硫剤タンク5に貯留される脱硫剤P1をタービンインペラ11aよりも排ガスGの流れ方向上流側に供給する脱硫剤供給ライン17と、を備える。
図示した実施形態では、乾式脱硫システム1は、例えば、船舶60(図3参照)に搭載されたディーゼルエンジンである舶用エンジン3から排出される排ガスGを処理するものであり、排ガスG中の有害物質として、硫黄酸化物(SOx)を除去するものである。
舶用エンジン3から排出される排ガスGは、舶用エンジン3の下流側に接続される排気管19を介して過給機10のタービン11に供給される。過給機10は、排ガスGの排気エネルギーによって回転駆動するタービンインペラ11aを有し、図示しないコンプレッサとタービン11が回転軸を介して同軸上に連結されて、回転軸によりコンプレッサ及びタービン11が一体的に回転する。タービン11を駆動した排ガスGは、タービン11の下流側に接続される排ガス通路21を介して、外部に排出される。
排ガス通路21には、上流側より順番に、NOxを浄化するSCR(Selective Catalytic Reduction)23、煤塵を除去するバグフィルタ25が設けられている。また、バグフィルタ25には、硫黄酸化物と反応した脱硫剤P1を廃棄するための廃棄タンク29が廃棄管31を介して接続されている。
脱硫剤タンク5は、脱硫剤供給ライン17を介して過給機10のタービンハウジング11bに形成されたタービン入口11cに接続されている。脱硫剤タンク5に貯留される脱硫剤P1は、例えば、水酸化カルシウム(消石灰)であり、その粒径は約10μmである。この消石灰(反応前の脱硫剤P1)が、排ガス中に含まれる硫黄酸化物と反応することで、硫酸カルシウム(石膏)が生成される。そして、この石膏(反応後の脱硫剤P1)を上述したバグフィルタ25によって捕集することで、排ガスGから硫黄酸化物が除去される。なお、脱硫剤供給ライン17は、タービン入口11cに接続される場合に限られるものではなく、二点鎖線で示すようにタービン11に繋がる排気管19に接続されてもよい。
このような乾式脱硫システム1によれば、脱硫剤供給ライン17によって脱硫剤P1をタービンインペラ11aよりも排ガスの流れ方向上流側に供給するので、排ガスGがタービン11及びタービン11よりも下流の排ガス通路21内を流れていく過程で、脱硫剤P1が排ガスG中の硫黄酸化物と反応するための反応時間を確保することができる。また、タービンインペラ11aの回転により脱硫剤P1が撹拌されて、排ガスG中の硫黄分と脱硫剤P1の反応が促進される。このため、排ガスGがタービン11及びタービン11よりも下流の排ガス通路21への流通時に、脱硫剤P1と排ガスG内の硫黄酸化物とが十分に反応可能であれば、後述する乾式脱硫反応器40を無くすことができる。また、乾式脱硫反応器40を設置する場合であっても、その乾式脱硫反応器40の容量を小型化することができる。このため、乾式脱硫システム1の小型化を図ることができ、乾式脱硫システム1を船舶60に配置する際のレイアウトの自由度を高めることが可能な乾式脱硫システム1を実現できる。
また、脱硫剤P1は、粒径が約10μmの粒状であるので、脱硫剤P1をタービン11内に流すと、脱硫剤P1がタービン内部に接触するため、タービン内部に付着した異物等を除去する効果が期待できる。このため、脱硫剤P1によってタービン11の洗浄を行うことができる。
また、幾つかの実施形態では、図2に示すように、タービンインペラ11aよりも排ガス流れ方向の下流側を流れる排ガスGは、固形粒子状であり脱硫剤P1の流動化を促進するための流動材P2を含んでいる。そして、タービンインペラ11aよりも排ガス流れ方向の下流側に設けられ、流動材P2と脱硫剤P1とを分離する分級器45をさらに備えて構成される。
流動材P2は、固体粒子状であり、所定の流速の場合に流動可能である。流動材P2は、例えば、炭酸カルシウム、二酸化ケイ素を主成分とする硅砂が用いられる。流動材P2の平均粒径は排ガスGによって流動層を形成するように設定されている(例えば200μm)。
図示した実施形態では、分級器45は後述する乾式脱硫反応器40よりも排ガスGの流れ方向下流側に配置されている。分級器45は排ガス通路21を介して乾式脱硫反応器40に接続されている。分級器45は、流動材P2の大きさが脱硫剤P1よりも粒径が大きいことを利用して排ガスGに含まれる流動材P2と脱硫剤P1とを分離する。この脱硫剤P1は硫黄酸化物と反応後のものである。
このような実施形態によれば、排ガスG中に流動材P2が含まれることで、排ガスGがタービンインペラ11aよりも排ガス流れ方向の下流側を流れる際に、流動材P2によって脱硫剤P1が撹拌されて、排ガスG中の硫黄酸化物と脱硫剤P1の反応を促進させることができる。
また、流動材P2を含む排ガスGが分級器45内に流入すると、分級器45によって、粒径の大きい流動材P2が排ガスGから分離される一方、硫黄酸化物と反応した脱硫剤P1と排ガスGが分級器45よりも排ガス流方向下流側へ流れる。また、分級器45によって流動材P2を分離して回収し、これを再利用することで、流動材P2のコストの増大を抑制することができる。
また、幾つかの実施形態では、図2に示すように、分級器45によって分離された流動材P2と、脱硫剤タンク5から供給された脱硫剤P1とを混合するための混合器50をさらに備える。
図示した実施形態では、混合器50には、脱硫剤入口50aと混合材出口50bと流動材入口50cとが形成されている。流動材入口50cは混合器50の上部に開口する。脱硫剤入口50aは混合器50の側部に開口する。混合材出口50bは混合器50の上部であって流動材入口50cと反対側に開口する。混合器50は、脱硫剤P1と流動材P2を混合して混合材出口50bから排出する。混合材出口50bに脱硫剤供給ライン17の一端部が接続されている。
脱硫剤P1は流動材P2と比較して小径である。このため、脱硫剤供給ライン17に脱硫剤P1のみが流れる場合、脱硫剤供給ライン17において脱硫剤P1が詰まる虞が生じる。よって、このような実施形態によれば、混合器50によって流動材P2と脱硫剤P1とが混合されて脱硫剤供給ライン17に供給されるので、脱硫剤供給ライン17を流れる脱硫剤P1の流動化が促進され、脱硫剤供給ライン17における脱硫剤P1の搬送性を向上させることができる。
また、幾つかの実施形態では、タービンインペラ(11a)よりも排ガス流れ方向の下流側、且つ、分級器(45)よりも排ガス流れ方向の上流側に設けられた乾式脱硫反応器(40)をさらに備えるように構成される。
図示した実施形態では、乾式脱硫反応器40は、筺体41を備える。筺体41は、上下方向に延びて、例えば円筒状に形成され、内部が中空になっている。排ガス入口41aは筺体41の下部に設けられて、排ガス通路21に接続されている。排ガス出口41bは筺体41の上部に設けられて、排ガス通路21に接続される。筺体41の内径は、タービン11の排ガス流れ方向下流側へ繋がる排ガス通路21の内径よりも大きい。排ガス通路21から筺体41内に流入した排ガスは、筐体41内において拡散し、これにより排ガスの流速が低下する。このため、硫黄酸化物と脱硫剤P1との反応する時間を確保でき、硫黄酸化物と脱硫剤P1との反応を促進させることができる。
このような実施形態によれば、乾式脱硫反応器40を設けることで、タービン11及びタービンインペラ11aよりも排ガスの流れ方向下流側の流路において、硫黄酸化物が脱硫剤P1と反応せずに残ってしまった場合でも、この乾式脱硫反応器40において、残ってしまった硫黄酸化物と脱硫剤P1とを反応させることができる。
図3(a)は、船舶60に搭載された乾式脱硫システム1を説明するための船舶60の部分断面側面図であり、図3(b)は図3(a)のA部の拡大図である。
幾つかの実施形態では、図3(a)及び図3(b)に示すように、脱硫剤タンク5は、舶用エンジン3が搭載された船舶60のデッキ61上に設けられているように構成される。
本実施形態の乾式脱硫システム1において、使用済みの脱硫剤P1は廃棄タンク29に集められて廃棄されるため、脱硫剤タンク5に貯留されている脱硫剤P1が無くなった場合に、新たな脱硫剤タンク5と交換する必要がある。よって、このような実施形態によれば、脱硫剤タンク5が船舶60のデッキ61上に設けられることで、脱硫剤タンク5の交換作業を容易にすることができる。
また、幾つかの実施形態では、図3(a)及び図3(b)に示すように、タービン11は、船舶60の機関室62内であって、舶用エンジン3の左右方向一方側に設けられ、脱硫剤タンク5は、タービン11の上方位置に設けられて構成されている。図示した実施形態では、舶用エンジン3は、機関室62の設置面62a(フロア)上に載置され、タービン11(過給機10)は、舶用エンジン3の左右方向一方側の上部に設けられた架台(図示せず)上に設置されている。そして、脱硫剤タンク5はタービン11の鉛直方向の上方(直上)のデッキ61上に配設されている。
また、幾つかの実施形態では、図3(b)において二点鎖線で示すように、脱硫剤タンク5の少なくとも一部が、タービン11(過給機10)が設けられている機関室62の鉛直方向の上方に位置するように、脱硫剤タンク5がデッキ61上に配設されている。このように、脱硫剤タンク5の少なくとも一部が機関室62の鉛直方向の上方に位置していれば、脱硫剤タンク5が機関室62の鉛直方向の上方位置に設けられているものに含まれる。
なお、上述した実施形態における鉛直方向の上方とは、船舶60が静止している状態(搖動していない状態)を基準として判断されるものである。
このような実施形態によれば、タービン11の上方位置に設けられている脱硫剤タンク5に貯留されている脱硫剤P1を、重力を利用して、タービン11まで搬送することが出来る。このため、脱硫剤供給ライン17に大掛かりな搬送装置などを設けることなく、簡素な構成で脱硫剤タンク5からタービン11まで脱硫剤P1を搬送することが出来る。
図4(a)は空調設備65が設けられた脱硫剤タンク5の構造図であり、図4(b)は昇圧装置69が設けられた脱硫剤タンク5の構造図であり、図4(c)は二重構造に形成された脱硫剤タンク5の構造図であり、図4(d)は加熱器73が設けられた脱硫剤タンク5の構造図である。
幾つかの実施形態では、脱硫剤タンク5内には、脱硫剤タンク5内の湿度を調整可能な空調設備65が設けられて構成される。
脱硫剤タンク5が船舶60のデッキ61上に設けられた場合には、湿度や塩分を含んだ空気によって脱硫剤P1に悪影響が及ぶ虞がある。例えば、脱硫剤P1が湿気でかたまり、流動性が悪化したり、空気中の塩分等と反応し、脱硫剤P1の性状が変化し、所定の脱硫性能が得られなくなる懸念がある。このため、図示した実施形態では、脱硫剤タンク5に空調設備65が設けられている。空調設備65は、図4(a)に示すように、脱硫剤タンク5内の室内の気体を吸入して湿度調整した気体を脱硫剤タンク5内に吐出するように構成されている。空調設備65の前方には、空調設備65から吹き出される気体を脱硫剤タンク5内の気体流れ方向に沿うように送るためのファン74が配設されている。
このような実施形態によれば、空調設備65によって脱硫剤タンク5内の湿度を調整することができる。このため、湿度による脱硫剤P1への悪影響を防止することができる。
また、幾つかの実施形態では、脱硫剤タンク5には、脱硫剤タンク5内の気体の圧力を昇圧可能な昇圧装置69が設けられているように構成される。
図示した実施形態によれば、昇圧装置69は、気体を脱硫剤タンク5内に圧送するファン69aを有してなる。そして、ファン69aによって脱硫剤タンク5内に空気を圧送することで、脱硫剤タンク5内を昇圧するように構成されている。
また、図示した実施形態では、昇圧装置69は、気体を所定の湿度に調整する湿度調整機69bをさらに備えている。そして、上述したファン69aは、湿度調整機69bで湿度が調整された気体を脱硫剤タンク5内に圧送するように構成されている。
脱硫剤タンク5が船舶60のデッキ61上に設けられた場合には、湿度や塩分を含んだ空気によって脱硫剤P1に悪影響が及ぶ虞がある。このため、このような実施形態によれば、昇圧装置69によって脱硫剤タンク5内の気体の圧力を昇圧することができる。このため、脱硫剤タンク5に隙間があっても、湿度や塩分を含んだ気体が脱硫剤タンク5内に浸入する虞を防止することができる。
また、幾つかの実施形態では、脱硫剤タンク5は、図4(c)に示すように、外側槽70の内側に内側槽71が配置された二重構造に形成されているように構成される。
図示した実施形態では、内側槽71の外側に内側槽71全体を囲むようにして外側槽70が配置されている。そして、内側槽71の内部に、脱硫剤P1が貯留される。
脱硫剤タンク5が船舶60のデッキ61上に設けられた場合には、湿度や塩分を含んだ空気によって脱硫剤P1に悪影響が及ぶ虞がある。このため、このような実施形態によれば、脱硫剤タンク5は二重構造に形成されているので、内側槽71内に貯留される脱硫剤P1が湿分にさらされ難くなる。
また、二重構造の脱硫剤タンク5に空調設備65を設け、内側槽71内の湿度を調整することで、湿度による脱硫剤P1への悪影響を防止することができる。
また、二重構造の脱硫剤タンク5に昇圧装置69を設けることで、内側槽71内への湿度や塩分を含んだ気体の浸入をより確実に阻止することができる。この際、二重構造の脱硫剤タンク5の内部の全てを昇圧するのではなく、内側槽71と外側槽70との間の空間を昇圧するように構成することで、昇圧装置69の規模を小さくすることが出来る。
また、幾つかの実施形態では、脱硫剤タンク5には、図4(d)に示すように、脱硫剤タンク5内を加熱可能な加熱器73が設けられているように構成される。
図示した実施形態では、加熱器73は、脱硫剤タンク5内に配設されている。このため、加熱器73から供給される熱によって脱硫剤タンク5内の気体が加熱される。
脱硫剤タンク5が船舶60のデッキ61上に設けられた場合には、湿度や塩分を含んだ空気によって脱硫剤P1に悪影響が及ぶ虞がある。これに対して、このような実施形態によれば、加熱器73によって脱硫剤タンク5内を加熱することで、脱硫剤タンク5内の気体の相対湿度を下げることができる。
以上、本発明の好ましい形態について説明したが、本発明は上記の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない範囲での種々の変更が可能である。
1 乾式脱硫システム
3 舶用エンジン
3' ディーゼルエンジン
5 脱硫剤タンク
5a 側壁
10 過給機
11 タービン
11a タービンインペラ
11b タービンハウジング
11c タービン入口
17 脱硫剤供給ライン
19 排気管
21 排ガス通路
23 SCR
25 バブフィルタ
29 廃棄タンク
31 廃棄管
40 乾式脱硫反応器
41 筺体
41a、45a 排ガス入口
41b、45b 排ガス出口
45 分級器
45c 流動材供給口
50 混合器
50a 脱硫剤入口
50b 混合気出口
50c 流動材入口
60 船舶
61 デッキ
62 機関室
62a 設置面
65 空調設備
65a 室内側設備
65b 設備本体
69 昇圧装置
69a、74 ファン
69b 湿度調整機
70 外側槽
71 内側槽
73 加熱器
G 排ガス
P1 脱硫剤
P2 流動材

Claims (9)

  1. 舶用エンジンから排出される排ガスから硫黄酸化物を除去する乾式脱硫システムであって、
    固形粒子状の脱硫剤を貯留する脱硫剤タンクと、
    前記排ガスの排気エネルギーによって回転駆動するタービンインペラを有するタービンと、
    前記脱硫剤タンクに貯留される前記脱硫剤を前記タービンインペラよりも前記排ガスの流れ方向上流側に供給する脱硫剤供給ラインと、
    を備え
    前記タービンインペラよりも前記排ガス流れ方向の下流側を流れる前記排ガスは、固形粒子状であり前記脱硫剤の流動化を促進するための流動材を含み、
    前記タービンインペラよりも前記排ガス流れ方向の下流側に設けられ、前記流動材と前記脱硫剤とを分離する分級器をさらに備える
    ことを特徴とする乾式脱硫システム。
  2. 前記脱硫剤タンクは、前記舶用エンジンが搭載された船舶のデッキ上に設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の乾式脱硫システム。
  3. 前記タービンは、前記船舶の機関室内に設けられ、
    前記脱硫剤タンクは、前記機関室の鉛直方向の上方位置に設けられている
    ことを特徴とする請求項2に記載の乾式脱硫システム。
  4. 前記脱硫剤タンク内には、前記脱硫剤タンク内の湿度を調整可能な空調設備が設けられている
    ことを特徴とする請求項2に記載の乾式脱硫システム。
  5. 前記脱硫剤タンクには、前記脱硫剤タンク内の気体の圧力を昇圧可能な昇圧装置が設けられている
    ことを特徴とする請求項2に記載の乾式脱硫システム。
  6. 前記脱硫剤タンクは、外側槽の内側に内側槽が配置された二重構造に形成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の乾式脱硫システム。
  7. 前記脱硫剤タンクには、前記脱硫剤タンク内を加熱可能な加熱器が設けられている
    ことを特徴とする請求項2に記載の乾式脱硫システム。
  8. 前記分級器によって分離された前記流動材と、前記脱硫剤タンクから供給された前記脱硫剤とを混合するための混合器をさらに備え、
    前記脱硫剤供給ラインは、前記混合器に接続される
    ことを特徴とする請求項1に記載の乾式脱硫システム。
  9. 前記タービンインペラよりも前記排ガス流れ方向の下流側、且つ、前記分級器よりも前記排ガス流れ方向の上流側に設けられた乾式脱硫反応器をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の乾式脱硫システム。
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