JP6703939B2 - 研磨システム - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明
[技術分野]
本開示は、基板の研磨に有用である研磨パッド、並びにそのような研磨パッドを使用するためのシステム及び使用方法に関する。
[背景技術]
超硬質基板を研磨するために、様々な物品、システム、及び方法が導入されている。そうした物品、システム、及び方法は、例えば、E.Kasman,M.Irvin,CS Mantech Conference,May 17〜20th 2010,Portland Oregon、及びK.Y.Ng,T.Dumm,CS Mantech Conference,April 23rd〜26th,Boston,MAに記載されている。
[概要]
いくつかの実施形態では、基板を研磨するためのシステムが提供される。システムは、基板を受容して保持するように構成されたキャリヤアセンブリと、多層研磨パッド構成体とを含む。多層研磨パッド構成体は、第1の上部主表面と第1の下部主表面とを有する第1の研磨パッド層、第2の上部主表面と第2の下部主表面とを有する第2の研磨パッド層、及び第1の下部表面と第2の上部表面との間に配置された結合構成体を含む。結合層は、第2の上部表面を露出させるために第1の研磨パッド層がパッド構成体から取り外し可能となるように構成されている。システムは、圧盤を更に含む。多層研磨パッドは、第1の上部表面が基板の主表面に隣接するように圧盤に連結される。システムは、研磨作業を行うために多層研磨パッド構成体が基板に対して移動可能となるように構成されている。
いくつかの実施形態では、基板の表面を研磨するための方法が提供される。方法は、被研磨主表面を有する基板を提供する工程と、基板を研磨するためのシステムを提供する工程とを備える。方法は、研磨溶液を供給する工程を更に備える。研磨溶液は、流体成分、及び、セラミック研磨材複合体を含む。セラミック研磨材複合体は、多孔性セラミックマトリックス中に分散された個別の研磨粒子を含む。セラミック研磨材複合体は、流体成分中に分散されている。方法は、多層研磨パッドと基板との間に相対運動がある状態で、基板の主表面を多層研磨パッド及び研磨溶液と接触させる工程を更に備える。
いくつかの実施形態では、基板の表面を研磨するための物品が提供される。物品は研磨パッドを備える。研磨パッドは、主表面を有するベース層及び主表面からベース層内に延びる複数の空洞を含む。空洞のそれぞれは、ベース層の主表面内に画定された空洞開口部を含む。物品は、複数のセラミック研磨材複合体を更に備える。セラミック研磨材複合体は、多孔性セラミックマトリックス中に分散した個別の研磨粒子を含む。
研磨材複合体の1つ又は2つ以上は、空洞開口部を越えて延出する部分を研磨材複合体が有するように空洞内に保持される。
いくつかの実施形態では、多層研磨パッド構成体が提供される。構成体は、第1の上部主表面と第1の下部主表面とを有する第1の研磨パッド層、第2の上部主表面と第2の下部主表面とを有する第2の研磨パッド層、及び第1の下部表面と第2の上部表面との間に配置された結合構成体を含む。第1及び第2の研磨パッド層のそれぞれの厚さは、0.125mm〜10mmの範囲である。
いくつかの実施形態では、基板を研磨するためのシステムが提供される。システムは、基板を受容して保持するように構成されたキャリヤアセンブリと、研磨パッドとを含む。研磨パッドは、第1主表面及び第1主表面と反対側の第2主表面を有するベース層と、第1の主表面からベース層内に延びる複数の空洞と、を含み、空洞のそれぞれは、第1の主表面内に画定された空洞開口部を含む。システムは、圧盤を更に含む。研磨パッドは、第1の主表面が圧盤と接触するように圧盤に連結される。システムは、研磨作業を行うために研磨パッドが基板に対して移動可能となるように構成されている。
本開示の上記「課題を解決するための手段」は、本開示の各実施形態を説明することを目的とするものではない。本開示の1つ又は2つ以上の実施形態の詳細については、以下の説明文においても記載する。本開示の他の特徴、目的、及び利点は、以下の説明文及び特許請求の範囲より明らかとなろう。
本開示の様々な実施形態についての以下の詳細な説明を添付の図面と共に検討することで、本開示はより完全に理解され得る。
本開示のいくつかの実施形態による物品及び方法を利用するための研磨システムの例の概略を示す。 本開示のいくつかの実施形態による研磨パッドの概略断面図を示す。 本開示のいくつかの実施形態による研磨パッドの概略断面図を示す。 本開示のいくつかの実施形態による研磨パッドの概略断面図を示す。 本開示のいくつかの実施形態による研磨パッドの概略断面図を示す。 それぞれ、本開示のいくつかの実施形態による研磨パッドの斜視図及び概略断面図を示す。 それぞれ、本開示のいくつかの実施形態による研磨パッドの斜視図及び概略断面図を示す。 本開示のいくつかの実施形態による、1つ又は2つ以上の研磨用複合粒子がその中に少なくとも部分的に配置されている複数の空洞を有する研磨パッドの概略断面図を示す。
[詳細な説明]
定義
本明細書で使用する場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、その内容について別段のはっきりした指示がない限り、複数の指示対象を含むものとする。本明細書及び添付の実施形態において使用する場合、用語「又は」は、その内容について別段の明確な指示がない限り、一般的に「及び/又は」を含む意味で用いられる。
本明細書で使用する場合、端点による数値範囲での記述には、その範囲内に包含されるあらゆる数値が含まれる(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.8、4、及び5を含む)。
本明細書及び実施形態で使用される量又は成分、特性の測定値などを表す全ての数は、別途記載のない限り、全ての場合において「約」という用語によって修正されることを理解されたい。したがって、特にそれとは反対の指示がない限り、先の明細書及び添付した実施形態の一覧に記載されている数値パラメータは、本開示の教示を利用して当業者により得ることが求められる所望の特性に応じて変化し得る。少なくとも、また特許請求の範囲への均等論の適用を制限する試みとしてではなく、各数値パラメータは、少なくとも、報告された有効数字の数を考慮して、通常の四捨五入を適用することによって解釈されなければならない。
現在、超硬質基板(例えば、サファイア基板)の仕上げ方法は、固定砥粒方法、又は研磨剤を充填した金属プレートを使用した後、コロイダルシリカスラリーを用いて化学機械研磨する研磨方法である。超硬質基板をラッピング及び研磨するという課題は、そのような方法の既知の形態を用いて満たすことができていない。例えば、そのような既知の方法は、不十分な材料除去率、不十分な表面仕上げ、サブ表面の損傷、高コスト、及び全体的なプロセスの困難性の全てを伴う。
本開示は、従来の研磨方法に伴う上記問題の多くを克服する、超硬質基板を研磨するのに有用な物品、システム、及び方法を目的とする。
機械的及び化学機械的平面化プロセスは、基板(例えば、半導体ウェハ、電界放出表示装置、及び多くの他のマイクロ電子基板)の表面から材料を取り除いて、これらの基板にて、所望の高さで、平坦な面を形成する。図1は、本開示のいくつかの実施形態による物品及び方法を利用する研磨システム10の例を概略的に図示している。図のように、システム10は、圧盤20、キャリヤアセンブリ30、研磨パッド40、及び研磨パッド40の主表面の周囲に配置された研磨溶液50の層を含み得る。研磨システム10の動作中、駆動アセンブリ55は、圧盤20を回転(矢印A)させ、研磨パッド40を移動させて、研磨作業を行うことができる。研磨パッド40及び研磨溶液50は、別々に、又は組み合わされて、基板12の主表面から、機械的及び/又は化学的に材料を取り除くか、又はその主表面を研磨する研磨環境を規定する。研磨溶液50は、好適な供給機構(例えば、ポンプ)によって、所望の速度で(速度は変化し得る)研磨システム10に供給される。研磨システム10で基板12の主表面を研磨するために、キャリヤアセンブリ30は、研磨溶液50の存在下にて、研磨パッド40の研磨面に基板12を押し付ける。次に、圧盤20(したがって研磨パッド40)及び/又はキャリヤアセンブリ30は、互いに対して移動して、研磨パッド40の研磨面にわたって、基板12を並進運動させる。キャリヤアセンブリ30は回転(矢印B)してもよく、又は任意に横方向に横断(矢印C)してもよい。結果として、研磨粒子(研磨パッド40及び/又は研磨溶液50に含まれている場合がある)及び/又は化学物質は、この研磨環境において、基板12の表面から材料を取り除く。図1の研磨システム10は、本開示の物品及び方法と共に使用することができる研磨システムの一例に過ぎず、本開示の範囲から逸脱することなく、他の従来の研磨システムを使用することができることを理解されたい。
いくつかの実施形態では、本開示の研磨パッド40は、上部及び下部主表面(例えば、上部及び下部の実質的に平面状の主表面)を有するベース材料層を含んでもよい。本明細書で使用するとき、研磨パッドの上部主表面、又は研磨パッド層の上部主表面は、研磨作業中に基板12と接触することが意図されている、パッド又はパッド層の表面を指す。更なる実施形態では、研磨パッド40は、2つ又はそれ以上の研磨パッド層を含む多層研磨パッド構成体として形成されてもよく、2つ又はそれ以上の研磨パッド層は、それぞれの対応の隣接層に、結合構成体によって、積み重ねられた状態で取り外し可能に結合される。例えば、図2に概略的に示すように、研磨パッド40は研磨パッド層42、43、44を含んでいてもよく、これら研磨パッド層はそれぞれ、対応の上部及び下部主表面(42a/42b、43a/43b、及び44a/44b)を有している。研磨パッド42の下部主表面42bは、結合構成体45によって研磨パッド層43の上部主表面43aに取り外し可能に結合されてもよく、研磨パッド43の下部主表面43bは、別の結合構成体45によって研磨パッド層44の上部主表面44aに取り外し可能に結合されてもよい。言うまでもなく、多層研磨パッドは、パッド層を2つだけ含んでもよく、又は、図2に示す3つよりも多い任意の数の研磨パッド層を含んでもよく、各層は類似した方法で互いに結合される。
概して、結合構成体45は、多層研磨パッド構成体内の隣接する研磨パッド層が互いに結合解除されて研磨パッド層の上部主表面を露出させることができるように、互いに対して及び/又は研磨パッド層に対して構成された、1つ又は2つ以上の層を含み得る。研磨パッドをこのように構成することにより、研磨パッド層の耐用年数が過ぎた後に、かかる耐用年数が過ぎた層を多層研磨パッド構成体から単に分離して(例えば、該構成体から剥離して)新しい研磨面を露出させることができ、それによって、研磨パッドの交換に伴うダウンタイムを制限できると考えられる。結合構成体45において有用であり得る層の例としては、感圧性接着剤層、剥離剤コーティング層、支持材層を挙げることができる。
図3は、いくつかの実施形態による多層パッド構成体40’の略図である。図のように、いくつかの実施形態では、多層パッド構成体40’は、第1の研磨パッド層42’と第2の研磨パッド層43’とを含んでよく、これら層は結合構成体45’を介して互いに取り外し可能に結合される。結合構成体45’は、第1の研磨パッド層42’の下部主表面42b’の周囲に、該表面と接触して配置される感圧性接着剤層46と、第2の研磨パッド層43’の上部主表面43a’の周囲に、該表面と接触して配置される剥離層47とを含むことができる。そのような実施形態では、感圧性接着剤層46及び剥離層47は、第1の研磨パッド層42’に力が加えられると、研磨パッド層42’及び感圧性接着剤層46がパッド構成体40’から取り除かれて、パッド層43’の上部表面43a’を露出させることができるように構成され得る。いくつかの実施形態では、第1の研磨パッド層42’に加えられる力は、剥離力であり得る。本明細書で使用するとき、「剥離力」は、物体が置かれている表面の平面に対して実質的に垂直である方向に、該物体に加えられる力を指す。垂直方向の45°以内の方向に加えられる力は、剥離力と考えることができる。いくつかの実施形態では、研磨パッド層42’及び感圧性接着剤層46を取り除いた後、上部表面43a’上に留まっている剥離層47のあらゆる部分は、適切な洗浄技術によって、パッドコンディショニングプロセスによって、及び/又は研磨プロセス自体によって取り除くことができる。剥離層47はまた、研磨溶液に可溶性であってもよい。いくつかの実施形態では、剥離層47は、研磨パッド層42’及び感圧性接着剤層46と一緒に取り除かれてもよい。
図4は、いくつかの実施形態による多層パッド構成体40’’の略図である。図のように、いくつかの実施形態では、多層パッド構成体40’’は、第1の研磨パッド層42’’と第2の研磨パッド層43’’とを含んでよく、これら層は結合構成体45’’を介して互いに取り外し可能に結合される。結合構成体45’’は、第1の感圧性接着剤層48と、支持材層49と、第2の感圧性接着剤層51とを含んでいてもよい。第1の感圧性接着剤層48は、第1の研磨パッド層42’’の下部主表面42b’’の周囲に、該表面と接触して配置されてもよく、第2の感圧性接着剤層51は、第2の研磨パッド層43’’の上部主表面43a’’の周囲に、該表面と接触して配置されてもよく、支持材層49は、第1の感圧性接着剤層48と第2の感圧性接着剤層51との間に配置されてもよい。そのような実施形態では、結合構成体の各層は、第1の研磨パッド層42’’に力が加えられると、研磨パッド層42’’、及び結合構成体45’’の各層が、パッド構成体40’’から取り除かれて、パッド層43’’の上部表面43a’’を露出させることができるように構成され得る。すなわち、結合構成体45’’の各層は、第2の感圧接着剤層51と第2の研磨パッド層43’’の上部表面43a’’との間の接着界面の剥離力が、第1の研磨パッド層42’’及び結合構成体45’’内の各層を含む構成体内の任意の他の隣接層の接着界面の剥離力よりも小さくなるように構成さてもよい。本明細書で使用するとき、用語「剥離力」は、2つの隣接層又は材料の間の接着接合を破壊するために必要な力を指す。いくつかの実施形態では、第1の研磨パッド層42’’に加えられる力は、剥離力であり得る。
図5は、いくつかの実施形態による多層パッド構成体40’’’の略図である。図のように、いくつかの実施形態では、多層パッド構成体40’’’は、第1の研磨パッド層42’’’と第2の研磨パッド層43’’’とを含んでよく、これら層は結合構成体45’’’を介して互いに取り外し可能に結合される。結合構成体45’’は、溶剤可溶性感圧性接着剤層53を含む(又は、これから本質的になる)ことができる。本明細書で使用するとき、語句「溶剤可溶性感圧性接着剤」は、溶剤可溶性又は溶剤分散性である感圧性接着剤を指す。溶剤可溶性感圧性接着剤層53は、第1の研磨パッド層42’’’の下部主表面42b’’’及び第2の研磨パッド層43bの上部主表面43a’’’の周囲に、該表面と接触して配置され得る。そのような実施形態では、結合構成体の各層は、第1の研磨パッド層42’’に力が加えられると、研磨パッド層42’’’がパッド構成体40’’’から取り除かれて、パッド層43’’’の上部表面43a’’’を露出させることができるように構成され得る。次に、上部表面43a’’’上に残留する溶剤可溶性感圧性接着剤層53のあらゆる部分は、例えば、適切な溶剤ですすぐことによって除去されてもよい。研磨液が溶剤可溶性感圧性接着剤層53を溶解する溶剤を含んでいる場合には、溶剤可溶性感圧性接着剤層53の除去は、研磨プロセス中に生じる場合もある。
図3、図4、及び図5は、研磨パッド層を2つだけ有する多層研磨パッド構成体を図示しているが、任意の数の追加の研磨パッド層を含んでいてもよく、該追加の研磨パッド層が、上述の結合構成体のいずれかを介して、多層構成体の隣接層に結合されてもよい。
上述した多層構成体のいずれかにおいて、好適な感圧性接着剤材料としては、限定されないが、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、スチレンイソプレン−スチレン(コ)ポリマー、スチレン−ブタジエン−スチレン(コ)ポリマー、(メタ)アクリル(コ)ポリマーを含むポリアクリレート、ポリイソブチレン及びポリイソプレンなどのポリオレフィン、ポリウレタン、ポリビニルエチルエーテル、ポリシロキサン、シリコーン、ポリウレタン、ポリ尿素、又はこれらのブレンドを挙げることができる。好適な溶剤可溶性感圧性接着剤材料としては、限定されないが、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、クロロホルム、アセトン、メタノール、エタノール、水、又はこれらのブレンドに可溶性であるものを挙げることができる。好適な剥離層材料としては、限定されないが、シリコーン、ポリテトラフルオロエチレン、レシチン、又はこれらのブレンドを挙げることができる。好適な支持材層材料としては、限定されないが、紙、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリオレフィン、又はこれらのブレンドを挙げることができる。
種々の実施形態において、研磨パッド層の1つ又は2つ以上は、ベース層の上部主表面及び下部主表面のいずれか又は両方からベース層内に延びる複数の空洞を含んでもよい。例えば、図6A〜図6Bに示すように、研磨パッド層は、第1の主表面65を有し、かつ空洞壁75によって形成される複数の空洞70を有するベース層60を含むことができる。空洞は、第1の主表面65からベース層60内に延びる。空洞70は、ベース層60内に所望の距離延びてもよい(ベース層60を完全に貫通することを含む)。あるいは、ベース層60の第1の主表面及び第2の主表面のいずれか又は両方は、連続面であってもよく(すなわち、空洞を含まない)、又はほぼ連続面であってもよい(すなわち、少数の空洞又は他の表面の乱れを含む)。パッド層が、空洞を有する第1の主表面と、連続的又はほぼ連続的である第2の主表面とを含む実施形態では、第1の主表面又は第2の主表面のどちらかを作業面(すなわち、研磨作業中に基板と接触することが意図される表面)として使用できることを理解されたい。どちらの場合にも、パッドの、空洞壁の表面積と一致する表面領域が、耐荷重部となる。
種々の実施形態において、空洞70は、任意の寸法及び形状を有することができる。例えば、空洞の形状は、立方形、円筒形、プリズム形、半球形、直方体、角錐形、切頂角錐形、円錐形、切頂円錐形、十字形、弓形若しくは平坦な下部表面を有する柱状、又はこれらの組み合わせなどの多くの幾何学的形状から選択され得る。あるは、空洞のいくつか又は全ては、不規則形状であってもよい。いくつかの実施形態では、空洞のそれぞれは同一形状を有する。あるいは、任意の数の空洞は、任意の数の他の空洞と異なる形状を有してもよい。
種々の実施形態において、空洞を形成する側壁又は内壁の1つ又は2つ以上は、上部主表面に対して垂直であってもよく、又は、別の方法としては、いずれかの方向にテーパー状に(すなわち、空洞の底部に向かって又は空洞の上部に向かって(主表面に向かって)テーパー状に)なっていてもよい。テーパーを形成する角度は、約1〜75度、約2〜50度、約3〜35度、又は約5〜15度であり得る。空洞の高さ、つまり深さは、少なくとも1μm、少なくとも10μm、又は少なくとも800μm;10mm未満、5mm未満、又は1mm未満であり得る。空洞70の高さは同じであってもよく、あるいは空洞の1つ又は2つ以上は、任意の数の他の空洞70と異なる高さを有してもよい。
いくつかの実施形態では、空洞70は、第1の主表面65に画成される空洞開口部70’を有してもよく、空洞開口部70’の長さ(主表面の面内の空洞の最大寸法)は、少なくとも2μm、少なくとも25μm、少なくとも50μm、又は少なくとも100μm;20mm未満、10mm未満、5mm未満、又は1mm未満であり、幅(主表面の面内の空洞の最小寸法)は、少なくとも2μm、少なくとも25μm、少なくとも50μm、又は少なくとも100μm;20mm未満、10mm未満、5mm未満、又は1mm未満である。種々の実施形態において、空洞開口部70’の1つ又は2つ以上(最大で全ての空洞)は、非溝状である(すなわち、空洞開口部70’の長さと幅との比が1、1.5未満、2未満、又は3未満である)。
例示の実施形態では、空洞の1つ又は2つ以上(最大で全て)は、角錐形、又は切頂角錐形として形成されてもよい。そのような角錐形状は、3〜6つの辺(底辺は含まない)を有し得るが、より多くの又はより少ない数の辺を採用してもよい。
いくつかの実施形態では、空洞70は、空洞70が整列された行及び列となる配列で提供されてもよい。場合によっては、空洞70の1つ又は2つ以上の行は、空洞70の隣接する行と直接整列されてもよい。あるいは、空洞70の1つ又は2つ以上の行は、空洞70の隣接する行からオフセットされてもよい。更なる実施形態では、空洞70は、らせん状、渦巻き状、コルクスクリュー状、又は格子型に配置されてもよい。更なる実施形態では、空洞は、「ランダムな」配列に(すなわち、組織的パターンでなく)配置されてもよい。
種々の実施形態において、空洞70の開口部70’は、互いに当接(又はほぼ当接)していてもよく、又は、別の方法としては、空洞開口部70’は、ある特定の距離だけ相互に分離されてもよい。空洞開口部70’の間隔は、1直線cm当たり少なくとも5,000個の開口部、1直線cm当たり少なくとも400個の開口部、1直線cm当たり少なくとも200個の開口部、又は1直線cm当たり少なくとも少なくとも100個の開口部;1直線cm当たり0.5未満の開口部、1直線cm当たり1個未満の開口部、1直線cm当たり2個未満の開口部、又は1直線cm当たり10個未満の開口部であり得る。加えて、間隔は、空洞開口部70’の集結度が、別の箇所よりも一箇所において高くなるように異なっていてもよい(例えば、集結度は、主表面の中央において最大であってもよい)。いくつかの実施形態では、面積間隔密度は、少なくとも1個の開口部/4cm、少なくとも1個の開口部/cm、少なくとも4個の開口部/cm、少なくとも100個の開口部/cm、又は少なくとも1,000個の開口部/cmである。空洞の面積間隔密度は、約1個の開口部/4cm〜40,000個の開口部/cm、約20〜10,000個の開口部/cm、又は約50〜5,000個の開口部/cmの範囲である。例示の実施形態では、(第1の主表面65の面内における)空洞開口部70’の面積は、第1の主表面65の総面積の少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも97%を占める。
前述の実施形態と併せたいくつかの実施形態では、空洞の配列の中の空洞70の1つ又は2つ以上(最大で全て)は、研磨パッドの性能向上を促進する材料で、少なくとも部分的に充填されてもよい。好適な空洞充填材としては、延性金属、ワックス、研磨ピッチ(polishing pitch)、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。空洞充填材は、空洞の容積の任意の部分(最大で全て)を充填することができる。空洞のそれぞれには、同じ空洞充填材及び/又は充填レベルが提供されてもよく、あるいは、異なる充填材及び/又は充填レベルが提供されてもよい。支持面積の小さい空洞を作製することによって、有効圧力を増大させることができ、よって、プレストンの式などと関連して、除去率を増大させることができる。研磨ピッチ又は発泡体などの弾性材料又は延性材料で空洞を充填することが支持面積に与える影響は、粒子がワークピースから離れる方向に反射するので、殆どない可能性があるが、こうした「充填」により、研磨加工粒子を作業支持面積の特定の地点に効果的に供給することができる。空洞が深すぎる場合には、粒子は空洞の基部に堆積して、活性な研磨領域つまり支持面積から除去される可能性があり得る。多細孔性ポリウレタンなどの発泡材料は、研磨粒子が高圧領域に供給されるようにするために使用される空洞充填材の別の例である。研磨されるワークピースの除去率又は表面仕上げを改善するために、メッキ白色アルミナなどの緩く結合した粒子添加剤を、研削助剤として空洞に加えてもよい。
例示の実施形態では、研磨パッド層のいずれかは、ポリマー材料で形成されている。例えば、研磨パッド及び/又は研磨パッドのベース層は、熱可塑性樹脂、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレート(teraphthalate)、ポリエチレンオキシド、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリスチレン、ポリオキシメチレンプラスチック等;熱硬化性樹脂、例えば、ポリウレタン、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリイミド樹脂及び尿素ホルムアルデヒド樹脂、放射線硬化性樹脂、又はこれらの組み合わせから形成され得る。いくつかの実施形態では、研磨パッド層のいずれかは、例えば銅、スズ、亜鉛、銀、ビスマス、アンチモン、又はこれらの合金といった軟質金属材料から形成され得る。研磨パッド層は、材料の1つの層のみから本質的になってもよく、又は多層構造を有してもよい。
研磨パッド構成体における研磨パッド層の数は特に限定されないが、研磨パッド構成体をその上で使用することになる研磨工具に関連する幾何学的制約に応じて決定することができる。いくつかの実施形態では、研磨パッド構成体における研磨層の数は、少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、又は更には少なくとも5であり、かつ、500以下、250以下、100以下、又は更には50以下であってもよい。研磨パッド構成体、又は該構成の各研磨パッド層は、任意の形状及び厚さを有することができる。しかしながら、研磨パッド層の厚さは層の剛性に影響を与える可能性があり、このことはひいては、研磨結果、特に研磨される基板の平面性及び/又は平坦性に影響を及ぼし得る。いくつかの実施形態では、各研磨パッド層の厚さ(すなわち、主表面に垂直な方向の寸法)は、10mm未満、5mm未満、2.5mm未満、1mm未満、0.5mm未満、0.25mm未満、0.125mm未満、又は0.05mm未満であり得る。いくつかの実施形態では、各研磨パッド層の厚さは、0.125mm超、0.25mm超、0.50mm超、0.75mm超、又は更には1mm超であり得る。いくつかの実施形態では、研磨パッド層の厚さは、0.125mm〜10mm、0.125mm〜5mm、又は約0.25mm〜5mmの範囲である。いくつかの実施形態では、研磨パッド構成体の形状は、多層研磨パッド構成体がその上に取り付けられる圧盤の形状と一致してもよい。例えば、研磨パッド構成体は、多層研磨パッド構成体がその上に取り付けられる圧盤の直径に対応する直径を有する円形状又は円環形状に構成されてもよい。いくつかの実施形態では、研磨パッド構成体は、圧盤の形状と、±10%の許容誤差内で一致し得る。
いくつかの実施形態では、本開示の研磨パッドは、固定砥粒パッドであり得る。固定砥粒パッドは、二次元であってもよく(すなわち、1つ又は2つ以上の樹脂又はバインダー層によって支持材に保持された研磨粒子の層を有する従来の研磨シート)、又は三次元固定研磨物であってもよい(すなわち、その中に分散された研磨粒子を含有する樹脂又はバインダー層が樹脂/研磨材複合体を形成し、該複合体は、使用及び/又はドレッシング中に樹脂/研磨材複合体が摩滅して、研磨粒子の新しい層を露出させるのに適切な高さを有している)。研磨物品は、第1の表面と作業面とを有する、三次元の非平滑化された可撓性固定研磨構造体を含み得る。作業面は、複数の精密に成形された研磨材複合体を含み得る。精密成形研磨材複合体は、樹脂相と研磨材相とを含み得る。
精密に成形された研磨材複合体は、配列状に配置されて、三次元の非平滑化された可撓性固定研磨構造体を形成することができる。好適な配列としては、例えば、米国特許第5,958,794号(Bruxvoortら)に記載されているものが挙げられる。研磨物品は、パターン形成された研磨構造体を含み得る。3M Company(St.Paul,Minnesota)から商品名TRIZACT研磨材及びTRIZACTダイヤモンドタイル研磨材で入手可能な研磨物品は、代表的なパターン形成された研磨材である。パターンを有する研磨物品は、ダイ、成形型、又は他の技術から製造された、精密に整列された研磨材複合体のモノリシックな行を有する。パターンを有するそのような研磨物品は、摩耗する、研磨する、又は摩耗と研磨を同時に行うことができる。
研磨物品は、第1の表面と作業面とを有する三次元の非平滑化された可撓性固定研磨構造体を含み得る。いくつかの実施形態では、第1の表面は、更に、必要に応じてその間に接着剤を挟んで、支持材と接触してもよい。可撓性の支持材及びより剛性の支持材など、様々な支持材が企図される。可撓性支持材の例としては、例えば、ポリマーフィルム、下塗りされたポリマーフィルム、金属箔、布、紙、バルカンファイバー、不織布、及びこれらの処理済み形態、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。例としては、ポリエステル、及びコポリエステル、微細孔入りポリエステル、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリマーフィルムが挙げられる。支持材として使用する場合、ポリマーフィルム支持材の厚さは、研磨物品において所望の範囲の可撓性を確保するように選択される。
各精密成形研磨材複合体の形状は、特定の用途(例えば、ワークピースの材料、作業面の形状、接触面の形状、温度、樹脂相の材料)のために選択され得る。各精密成形研磨材複合体の形状は、任意の有用な形状(例えば、立方形、円筒形、プリズム形、正平行六面体、角錐形、切頂角錐形、円錐形、半球形、切頂円錐形、十字形、又は遠位端を有する柱状部分)であり得る。角錐複合材は、例えば、3つ、4つ、5つ、又は6つの側面を有してもよい。研磨材複合体の基部における断面形状は、遠位端における断面形状と異なっていてもよい。これら形状の遷移部は、滑らかで連続的であってもよく、又は個別段階的に生じてもよい。精密成形研磨材複合体はまた、様々な形状の混合であってもよい。精密成形研磨材複合体は、行、らせん状、渦巻き状、若しくは格子型に配置されてもよく、又はランダムに配置されてもよい。精密成形研磨材複合体は、流体流を導く及び/又は削りくずの除去を容易にすることが意図された設計で配置されてもよい。
精密に成形された研磨材複合体を形成する外側部は、遠位端に向かって幅が減少するようにテーパー状に形成されてもよい。テーパー角は、約1度から90度未満(例えば、約1〜約75度、約3〜約35度、又は約5〜約15度)であり得る。各精密成形研磨材複合体の高さは、同じであるのが好ましいが、単一物品内に高さの異なる精密成形研磨材複合体を有することが可能である。
精密成形研磨材複合体の基部は互いに当接していてもよく、又は、別の方法としては、隣接する精密成形研磨材複合体の基部は、ある特定の距離によって相互に分離されていてもよい。いくつかの実施形態では、隣接する研磨材複合体の間の物理的接触は、接触している精密成形研磨材複合体のそれぞれの垂直高さ寸法の33%以下を包含する。当接のこの定義はまた、隣接する精密成形研磨材複合体が、これら精密成形研磨材複合体の対向する外側面の間で接触する、及びそれらの間に延在する、共通のランド又は橋様構造を共有する構成も包含する。研磨材は、精密成形研磨材複合体の中心間に引かれた直接的な想像線上に介在複合体が位置していないという意味では「隣接している」。
精密成形研磨材複合体は、所定のパターンで、又は研磨物品内の所定の位置に並べられてもよい。例えば、研磨物品が、支持材と成形型との間に研磨材/樹脂スラリーを提供することによって作製される場合、精密成形研磨材複合体の所定のパターンは、成形型のパターンに対応することになる。したがって、パターンは、研磨物品から研磨物品へと再現可能である。
所定のパターンは、ある配列又は配置とされてもよい、すなわち、複合体は、整列された行及び列、あるいは交互オフセットされた行及び列などの設計された整列とされる。別の実施形態において、研磨材複合体は「ランダム」な配列又はパターンに並べられてもよい。これは、複合体が、上記のように行及び列の規則的な配列ではないことを意味する。しかしながら、精密成形研磨材複合体の位置が予め決められおり、成形型に対応しているという点で、この「ランダムな」配列は所定のパターンであることが理解される。
いくつかの実施形態では、樹脂相は、硬化された又は硬化性の有機材料を含むことができる。硬化方法は重要ではなく、例えば、紫外線又は熱などのエネルギーによる硬化を含むことができる。好適な樹脂相材料の例としては、例えば、アミノ樹脂、アルキル化尿素ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、及びアルキル化ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド樹脂が挙げられる。他の樹脂相材料としては、例えば、アクリレート樹脂(アクリレート類及びメタクリレート類を含む)、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、及びエポキシ樹脂が挙げられる。特定のアクリレート樹脂としては、例えば、ビニルアクリレート、アクリレート化エポキシ、アクリレート化ウレタン、アクリレート化オイル、及びアクリレート化シリコーンが挙げられる。特定のフェノール樹脂としては、例えば、レゾール及びノボラック樹脂、並びにフェノール/ラテックス樹脂が挙げられる。樹脂は、更に、例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,958,794号(Bruxvoortら)に記載されているような、従来の充填材及び硬化剤を含有してもよい。
固定砥粒パッドにとって好適な研磨粒子の例としては、溶融酸化アルミニウム、熱処理した酸化アルミニウム、白色溶融酸化アルミニウム、黒色炭化ケイ素、緑色炭化ケイ素、二ホウ化チタン、炭化ホウ素、窒化ケイ素、炭化タングステン、炭化チタン、ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素、六方晶窒化ホウ素、ガーネット、溶融アルミナジルコニア、アルミナ系ゾルゲル誘導研磨粒子及び同様物が挙げられる。アルミナ研磨粒子は、金属酸化物改質剤を含有してもよい。アルミナ系ゾルゲル誘導研磨粒子の例は、全て参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第4,314,827号、同第4,623,364号、同第4,744,802号、同第4,770,671号、及び同第4,881,951号に見出すことができる。ダイヤモンド及び立方晶窒化ホウ素研磨粒子は、単結晶質であってもよく、又は多結晶質であってもよい。好適な無機研磨粒子の他の例としては、シリカ、酸化鉄、クロミア、セリア、ジルコニア、チタニア、酸化スズ、γアルミナ等が挙げられる。
いくつかの実施形態では、多層パッド構成体を含む本開示の研磨パッドは、1つ又は2つ以上の追加層を含んでいてもよい。例えば、研磨パッドは、感圧性接着剤、ホットメルト接着剤、又はエポキシなどの接着剤層を含んでもよい。より良好な剛性をパッドに付与することができる、熱可塑性樹脂層(例えば、ポリカーボネート層)のような「サブパッド」を使用して、全体的な平坦性を得てもよい。サブパッドはまた、圧縮性材料層(例えば、発泡材料層)を含んでもよい。熱可塑性樹脂層及び圧縮性材料層の組み合わせを含むサブパッドを使用することもできる。追加的に、又は代替的に、帯電気除去又はセンサシグナルのモニタリンのための金属フィルム、光を透過させるための光学的に透明な層、ワークピースの微細仕上げのための発泡体層、又は研磨面に「硬質な帯状の部分」又は剛性領域を付与するための波状材料(ribbed material)が含まれてもよい。
当業者に理解されるように、本開示の研磨パッドは、成形、押出加工、型押し加工、及びこれらの組み合わせを含む様々な方法により形成され得る。
本開示は、更に、研磨作業において本開示の研磨パッドと共に使用することができる研磨液に関する。いくつかの実施形態では、本開示の研磨溶液(図1において参照番号50で表され、一般に「スラリー」と呼ばれる)は、研磨材複合体がその中に分散及び/又は懸濁されている流体成分を含み得る。
種々の実施形態において、流体成分は、非水性又は水性であり得る。非水性流体は、非水性流体(例えば、有機溶媒)を少なくとも50重量%有するとして定義される。水性流体は、水を少なくとも50重量%有するとして定義される。非水性流体成分としては、アルコール(例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、ポリエチレングリコール、トリエチレングリコール)、アセテート(例えばエチルアセテート、ブチルアセテート)、ケトン(例えば、メチルエチルケトン)、有機酸(例えば、酢酸)、エーテル、トリエタノールアミン、シラトラン(silitrane)又はホウ素等価物などのトリエタノールアミンの錯体、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。水性流体成分は、(水に加えて)上記した非水性流体のいずれかなどの非水性流体成分を含むことができる。流体成分は、水から本質的になってもよく、又は、流体成分中の水の量は、少なくとも50重量%、少なくとも70重量%、少なくとも90重量%、若しくは少なくとも95重量%であってもよい。流体成分は、非水性流体から本質的になってもよく、又は、流体成分中の非水性流体の量は、少なくとも50重量%、少なくとも70重量%、少なくとも90重量%若しくは少なくとも95重量%であってもよい。流体成分が水性流体及び非水性流体の両方を含む場合、得られる流体成分は、均質(すなわち単相)溶液であり得る。
例示の実施形態では、流体成分は、研磨用複合粒子が流体成分に不溶性であるように選択され得る。
いくつかの実施形態では、流体成分は、例えば、分散助剤、レオロジー変性剤、腐食防止剤、pH調整剤、界面活性剤、キレート剤/錯化剤、不動化剤、発泡防止剤、及びこれらの組み合わせなどの1つ又は2つ以上の添加剤を更に含むことができる。分散助剤は、多くの場合、一貫性のない又は好ましくない研磨性能につながる可能性のある、スラリー内の凝集粒子のタレ、沈降、沈殿、及び/又は軟凝集を防止するために添加される。有用な分散剤としては、比較的高分子量の脂肪族又は脂環式ハロゲン化物とポリアルキレンポリアミンなどのアミンとの反応生成物であるアミン分散剤、並びに、アルキルフェノール(アルキル基は少なくとも30個の炭素原子を含有する)と、アルデヒド(特にホルムアルデヒド)及びアミン(特にポリアルキレンポリアミン)との反応生成物であるマンニッヒ分散剤を挙げることができる。アミン分散剤の例は、全て参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第3,275,554号、同第3,438,757号、同第3,454,555号、及び同第3,565,804号に記載されている。マンニッヒ分散剤の例は、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第3,036,003号、同第3,236,770号、同第3,414,347号、同第3,448,047号、同第3,461,172号、同第3,539,633号、同第3,586,629号、同第3,591,598号、同第3,634,515号、同第3,725,480号、同第3,726,882号、及び同第3,980,569号に記載されている。
立体安定化をもたらす分散助剤を使用してもよく、例としては、商品名SOLSPERSE、CARBOSPERSE、及びIRCOSPERSE(Lubrizol Corporation(Wickliffe,Ohio))から入手可能なものが挙げられる。更なる分散剤としては、DISPERBYK添加剤、例えば、BYK Additives and Instruments(Wesel,Germany)製のDISPERBYK 180、並びにDISPERS添加剤、例えば、Evonik Industries(Hopewell,Virginia)製のTEGO DISPERS 652,TEGO DISPERS 656、及びTEGO DISPERSE 670が挙げられる。分散助剤は、単独で、あるいは2つ又はそれ以上の組み合わせで使用され得る。
レオロジー変性剤としては、ずり減粘剤(shear-thinningagent)及びずり増粘剤(shear thicknening agent)を挙げることができる。ずり減粘剤としては、King Industries,Inc(Norwalk,Connecticut)から商品名DISPARLON(例えば、DISPARLON AQH−800、DISPARLON 6100、DISPARLON BB−102)で入手可能なポリオレフィンポリマー材料にコーティングされたポリアミドワックスを挙げることができる。モンモリロナイト粘土などのある種の粘土もまた、ずり減粘剤として添加されてもよい。レオロジー変性剤は、単独で、あるいは2つ又はそれ以上の組み合わせで使用され得る。
増粘剤としては、ヒュームドシリカ、例えば、Cabot Corporation(Boston,Massachusetts)から商品名CAB−O−SILで、及びEvonik IndustiresからAEROSILで入手可能なもの;Lubrizol Corporation製のSOLTHIX RHEOLOGY MODIFIERS及びIRCOGEL;水溶性ポリマー、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、セルロース誘導体(ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースアセテートブチレート等)、ポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリエチレングリコール、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリスチレンスルホン酸、又はこれらの任意の組み合わせ;非水性ポリマー、例えば、ポリオレフィン、スチレン/マレイン酸エステルコポリマー、及び類似のポリマー物質(ホモポリマー、コポリマー、及びグラフトコポリマーを含む)を挙げることができる。これら剤は、窒素含有メタクリレートポリマー、例えば、メチルメタクリレート及びジメチルアミノプロピルアミンから誘導された窒素含有メタクリレートポリマーを含み得る。市販の材料の例としては、ポリイソブチレン(例えば、BP(London,England)製のINDOPAL及び/又はExxonMobil(Irving,Texas)製のPARAPOL、オレフィンコポリマー(例えば、Lubrizol Corporation製のLUBRIZOL 7060、7065、及び7067、並びにMitsui Chemicals(Tokyo,Japan)製のLUCANT HC−2000L、及びLUCANT HC−600)、水素化スチレン−ジエンコポリマー(例えば、Shell Chemicals(Houston,Texas)製のSHELLVIS 40及びSHELLVIS 50、並びにLubrizol Corporation製のLZ 7308及びLZ 7318)、スチレン/マレイン酸コポリマー(例えば、Lubrizol Corporaton製のLZ 3702及びLZ 3715)、ポリメタクリレート(例えば、Evonik RohMax USA,Inc.(Horsham,Pennsylvania)から商品名VISCOPLEXで入手可能なもの、Afton Chemical Corporation(Richmond,Virginia)製の粘度指数向上剤のHITECシリーズ、並びにLubrizol Corporation製のLZ 7702、LZ 7727、LZ7725、及びLZ 7720C)、オレフィン−グラフト−ポリメタクリレートポリマー(例えば、Evonik RohMax USA,Inc.製のVISCOPLEX 2〜500及びVISCOPLEX 2〜600)、並びに水素化ポリイソプレンスターポリマー(例えば、Shell Chemicals製のSHELLVIS 200及びSHELLVIS 260)が挙げられる。他の材料としては、放射状又は星型の構造を有するメタクリレートポリマー(例えば、Lubrizol Corporation製のASTERICポリマー)が挙げられる。使用可能な粘度調整剤は、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,157,088号、同第5,256,752号、及び同第5,395,539号に記載されている。粘度調整剤は、単独で、あるいは2つ又はそれ以上の組み合わせで使用され得る。
流体成分に添加可能な腐食防止剤としては、トリエタノールアミン、脂肪族アミン、オクタン酸オクチルアミン、並びにドデセニルコハク酸又は無水物及びオレイン酸などの脂肪酸とポリアミンとの縮合生成物などの、金属を劣化させる可能性がある研磨プロセスの酸性副生成物を中和することができるアルカリ性物質が挙げられる。腐食防止剤は、単独で、あるいは2つ又はそれ以上の組み合わせで使用され得る。
使用可能な好適なpH調整剤としては、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、塩基性塩、有機アミン、アンモニア、及びアンモニウム塩が挙げられる。例としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化アンモニウム、ホウ酸ナトリウム、塩化アンモニウム、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びエチレンジアミンが挙げられる。pH調整剤によっては(例えば、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンなど)、金属研磨中にアルミニウムイオンなどの金属不純物とキレート錯体を形成することもまた可能であり得る。緩衝系を使用してもよい。緩衝剤は、酸性〜中性付近〜塩基性のpH範囲に及ぶように調節できる。多塩基酸は緩衝剤として機能し、水酸化アンモニウムで完全に又は部分的に中和されてアンモニウム塩を作る場合には、それらの代表例にはリン酸−リン酸アンモニウム、ポリリン酸−ポリリン酸アンモニウム、ホウ酸−テトラホウ酸アンモニウム、ホウ酸−ホウ酸アンモニウムの系が挙げられる。pH調整剤は、単独で、あるいは2つ又はそれ以上の組み合わせで使用され得る。他の緩衝剤としては、三塩基性及び多塩基性プロトライト並びにそれらの塩(例えば、アンモニウム塩)が挙げられる。これらは、以下のプロトライトに基づいたアンモニウムイオン緩衝系を含んでもよく、それらの全ては、7を超えるpKaのもの、すなわち、アスパラギン酸、グルタミン酸、ヒスチジン、リジン、アルギニン、オルチニン、システイン、チロシン、及びカルノシンの少なくとも1つを有する。
使用可能な界面活性剤としては、イオン性及び非イオン性界面活性剤が挙げられる。非イオン性界面活性剤としては、親水性及び疎水性領域を含有するポリマー、例えば、BASF Corporation(Florham Park,New Jersey)から商品名PLURONICとして入手可能なポリ(プロピレングリコール)−ブロック−ポリ(エチレングリコール)−ブロック−ポリ(プロピレングリコール)、Croda International PLC(Edison,New Jersey)から商品名BRIJで入手可能なポリ(エチレン)−ブロック−ポリ(エチレングリコール)、Dow Chemical(Midland,Michigan)から商品名TERGITOLで入手可能なノニルフェノールエトキシレート、及びCroda International PLCから商品名TWEEN 60及び他のTWEEN界面活性剤で入手可能なポリエチレングリコールモノステアリン酸ソルビタンを挙げることができる。
イオン性界面活性剤は、カチオン性界面活性剤及びアニオン性界面活性剤の両方を含み得る。カチオン性界面活性剤としては、第四級アンモニウム塩、スルホン酸塩、カルボン酸塩、直鎖状アルキルアミン、アルキルベンゼンスルホン酸塩(洗剤)、(脂肪酸)石鹸、ラウリル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、及びリグノスルホン酸塩が挙げられる。アニオン性界面活性剤は、水中で両親媒性アニオンとカチオンに分解され、このカチオンは、一般に、アルカリ金属(Na+、K+)又は四級アンモニウムである。種類としては、ラウレス−カルボン酸(例えば、KAO Chemicals,Kao Specialties Americas LLC(High Point,North Carolina)製のAKYPO RLM−25)が挙げられる。界面活性剤は、単独で、あるいは2つ又はそれ以上の組み合わせで使用され得る。
特に用途が、使用中に金属の削りくず及び/又は金属イオンが流体成分中に存在し得る金属表面処理又は研磨に関連する場合には、配位子及びキレート剤などの錯化剤を流体成分に含ませることができる。金属の酸化及び溶解は、錯化剤を添加することによって促進させることができる。Cotton & Wilkinson;and Hathaway in Comprehensive Coordination Chemistry,Vol.5;Wilkinson,Gillard,McCleverty,Edsに一般的に記載されているように、これらの化合物は、金属に結合して、水性及び非水性液体中での金属又は金属酸化物の溶解度を増大させることができる。液体成分に加えることができるか、又はその中で使用することができる好適な添加剤としては、単座錯化剤、例えば、アンモニア、アミン、ハロゲン化物、擬似ハライド、カルボキシレート、チオレートなど(配位子とも呼ばれる)が挙げられる。作動液に加えることができるその他の添加剤としては、多座錯化剤、典型的には多座アミンが挙げられる。好適な多座アミンとしては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、又はこれらの組み合わせが挙げられる。2つの単座及び多座錯化剤の組み合わせとしては、グリシンなどのアミノ酸、及びEDTA(エチレンジアミン四酢酸)などの一般的分析用キレート剤並びに多数のその類似化合物が挙げられる。追加のキレート剤としては、ポリホスフェート、1,3−ジケトン、アミノアルコール、芳香族複素環塩基、フェノール、アミノフェノール、オキシム、シッフ塩基、及びイオウ化合物が挙げられる。好適な錯化剤(特に金属酸化物表面を研磨する場合)の例としては、NHHCOなどのアンモニウム塩、タンニン酸、カテコール、Ce(OH)(NO);Ce(SO、フタル酸、サリチル酸等が挙げられる。
錯化剤としては、カルボン酸及びその塩を挙げることができ、カルボン酸は、1つのカルボキシル基を有し(すなわち、一官能性カルボン酸)、又は複数のカルボン酸基を有し(すなわち、多官能性カルボン酸)、例えば、二官能性カルボン酸(すなわちジカルボン酸)及び三官能性カルボン酸(すなわちトリカルボン酸)である。本明細書で使用するとき、「一官能性」、「二官能性」、「三官能性」、及び「多官能性」は、酸分子上のカルボキシル基の数を指す。錯化剤としては、炭素、水素、及び1つ又は2つ以上のカルボキシル基からなる単純カルボン酸を挙げることができる。例示的な一官能性単純カルボン酸としては、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、3−ブテン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、フェニル酢酸、安息香酸、及びトルイル酸が挙げられる。例示的な多官能性単純カルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、メチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、及びテレフタル酸が挙げられる。錯化剤としては、1つ又は2つ以上のカルボキシル基に加えて、1つ又は2つ以上の置換基、例えば、ハロゲン化物、ヒドロキシル基、アミノ基、エーテル基、及び/又はカルボニル基を含む置換カルボン酸を挙げることができる。1つ又は2つ以上のヒドロキシル基を含むヒドロキシ−カルボン酸は、置換カルボン酸の1つの種類である。例示的なヒドロキシ−カルボン酸としては、一官能性ヒドロキシ−カルボン酸及び多官能性ヒドロキシ−カルボン酸が挙げられる。例示的な一官能性ヒドロキシ−カルボン酸としては、グリセリン酸(すなわち、2,3−ジヒドロキシプロピオン酸)、グリコール酸、乳酸(例えば、L−乳酸、D−乳酸、及びDL−乳酸)、ヒドロキシブタン酸、3−ヒドロキシプロピオン酸、グルコン酸、及びメチル乳酸(すなわち、2−ヒドロキシイソ酪酸)が挙げられる。例示的な多官能性ヒドロキシ−カルボン酸としては、リンゴ酸及び酒石酸(二官能性ヒドロキシ−カルボン酸)並びにクエン酸(三官能性ヒドロキシ−カルボン酸)が挙げられる。錯化剤は、単独で、あるいは2つ又はそれ以上の組み合わせで使用され得る。
不動化剤を流体成分に加えて、被研磨基板上に保護層を形成し、それによって、所与の基板の除去率を変更するか、又は、基板が2つ又はそれ以上の異なる材料を含む表面を有する場合には、別の材料に対してある材料の除去率を調整することができる。ベンゾトリアゾール及び対応する類縁体など、保護金属基板の分野において既知の不動化剤を使用することができる。保護無機酸化物基板に対して知られている不動化剤としては、アミノ酸が挙げられ、例えば、グリシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ヒスチジン、リジン、プロリン、アルギニン、システイン、及びチロシン(tyronsine)を使用することができる。加えて、イオン性及び非イオン性界面活性剤もまた不動化剤として機能し得る。不動化剤は、単独で、あるいは2つ又はそれ以上の組み合わせで(例えばアミノ酸と界面活性剤)使用され得る。
使用可能な発泡防止剤としては、シリコーン;任意追加的に酢酸ビニルを更に含み得る、エチルアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレートのコポリマー;並びに、リン酸トリアルキル、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、及び(エチレンオキシド−プロピレンオキシド)ポリマーなどの抗乳化剤が挙げられる。発泡防止剤は、単独で、あるいは2つ又はそれ以上の組み合わせで使用され得る。流体成分において有用であり得る他の添加剤としては、酸化剤及び/又は漂白剤(例えば過酸化水素、硝酸、及び硝酸第二鉄などの遷移金属錯体など)、潤滑剤、殺生物剤、石鹸等が挙げられる。
種々の実施形態において、研磨溶液中の添加剤類の濃度、すなわち、単一の添加剤類からの1つ又は2つ以上の添加剤の濃度は、研磨溶液の重量に基づいて、少なくとも約0.01重量%、少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.25重量%、少なくとも約0.5重量%、又は少なくとも約1.0重量%;約20重量%未満、約10重量%未満、約5重量%未満、又は約3重量%未満であり得る。
例示の実施形態では、本開示の研磨材複合体は、多孔性セラミック研磨材複合体を含み得る。多孔性セラミック研磨材複合体は、多孔性セラミックマトリックス中に分散された個別の研磨粒子を含み得る。本明細書で使用するとき、用語「セラミックマトリックス」は、ガラスセラミックス材料及び結晶セラミック材料の両方を包含する。これら材料は、一般に、原子構造を考えると同じカテゴリに入る。近接する原子の結合は、電子伝達又は電子共有のプロセスの結果である。あるいは、正電荷と負電荷の引力の結果である、二次結合として知られている弱い結合も存在し得る。結晶セラミック、ガラス、及びガラスセラミックはイオン結合及び共有結合を有している。イオン結合は、ある原子から他の原子への電子伝達の結果なされる。共有結合は、価電子の共有の結果であり、極めて方向性がある。これに対し、金属の一次結合は金属結合として知られており、電子の非方向性共有を伴う。結晶セラミックは、シリカベースのシリケート(ファイヤクレイ、ムライト、陶土、及びポートランドセメントなど)、非シリケート酸化物(例えば、アルミナ、マグネシア、MgAl、及びジルコニア)、及び非酸化物セラミックス(例えば、炭化物、窒化物、及びグラファイト)に細分割することができる。ガラスセラミックは、結晶セラミックと組成が似ている。特定の処理技術の結果、これらの材料は結晶セラミックのような長い規則性は有していない。
例示の実施形態では、セラミックマトリックスの少なくとも一部は、ガラスセラミック材料を含む。更なる実施形態では、セラミックマトリックスは、ガラスセラミック材料を少なくとも50重量%、70重量%、75重量%、80重量%、又は90重量%含む。一実施形態では、セラミックマトリックスはガラスセラミック材料から本質的になる。
種々の実施形態において、セラミックマトリックスは、例えば、酸化アルミニウム、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化ナトリウム、酸化マンガン、酸化亜鉛、及びこれらの混合物といった金属酸化物を含むガラスを含む。セラミックマトリックスは、SiO、B、及びAlを含むアルミナ−ホウケイ酸塩ガラスを含む。アルミナ−ホウケイ酸塩ガラスは、約18%のB、8.5%のAl、2.8%のBaO、1.1%のCaO、2.1%のNaO、1.0%のLiO、及び残部のSiOを含み得る。かかるアルミナ−ホウケイ酸塩ガラスは、Specialty Glass Incorporated(Oldsmar Florida)から市販されている。
本明細書で使用するとき、用語「多孔性」は、その塊に分散された細孔又は空隙を有することを特徴とするセラミックマトリックスの構造を説明するのに用いられる。細孔は、複合体の外部表面に開いているか、又は封止されている。セラミックマトリックス中の細孔は、セラミック研磨材複合体の制御された破壊の補助となるものと考えられ、使用済み(すなわち、目つぶれした)研磨粒子が複合体から剥がれていく。細孔はまた、研磨物品とワークピースとの間の界面から削りくず及び使用済み研磨粒子を除去するための経路を与えることにより、研磨物品の性能(例えば、切断レート及び表面仕上げ)も向上させる。空隙は、複合体のおよそ少なくとも4体積%、複合体の少なくとも7体積%、複合体の少なくとも10体積%、又は複合体の少なくとも20体積%から、複合体の95体積%未満、複合体の90体積%未満、複合体の80体積%未満、又は複合体の70体積%未満を構成し得る。多孔性セラミックマトリックスは、例えば、セラミックマトリックス前駆体の制御された焼成、又は細孔形成剤(例えば、ガラス泡)をセラミックマトリックス前駆体に含める等、当該技術分野において周知の技術により形成することができる。
いくつかの実施形態では、研磨粒子は、ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素、溶融酸化アルミニウム、セラミック酸化アルミニウム、熱処理済み酸化アルミニウム、炭化ケイ素、炭化ホウ素、アルミナジルコニア、酸化鉄、セリア、ガーネット、及びこれらの組み合わせを含み得る。一実施形態では、研磨粒子は、ダイヤモンドを含むか、又はダイヤモンドから本質的になる。ダイヤモンド研磨粒子は天然でも合成ダイヤモンドでもよい。ダイヤモンド粒子は、それらが合わさって別個の切子面を有する塊形状を有してもよく、又は、別の方法としては、不規則形状を有してもよい。ダイヤモンド粒子は、単結晶、又はMypodiamond Inc.(Smithfield Pennsylvania)から商品名「Mypolex」で市販されているダイヤモンドのような多結晶であってもよい。様々な粒径の単結晶ダイヤモンドは、Diamond Innovations(Worthington,Ohio)から入手可能である。多結晶ダイヤモンドは、Tomei Corporation of America(Cedar Park,Texas)から入手可能である。ダイヤモンド粒子は、金属コーティング(ニッケル、アルミニウム、銅等)、無機コーティング(例えば、シリカ)、又は有機コーティングのような表面コーティングを有していてもよい。
いくつかの実施形態では、研磨粒子は、研磨粒子のブレンドを含んでいてもよい。例えば、ダイヤモンド研磨粒子は、第2の柔らかい種類の研磨粒子と混合されてもよい。そのような場合、第2の研磨粒子は、ダイヤモンド研磨粒子より小さい平均粒径を有していてもよい。
例示の実施形態では、研磨粒子は、セラミックマトリックス全体に均一に(又は実質的に均一に)分配され得る。本明細書で使用するとき、「均一に分配される」とは、複合体粒子の第1の部分における研磨粒子の単位平均密度が、複合体粒子の第2の異なる部分と比べて、20%を超えて、15%を超えて、10%を超えて、5%を超えて変化しないことを意味する。これは、例えば、研磨粒子が粒子表面に集中している研磨用複合粒子と対照的である。
種々の実施形態において、本開示の研磨用複合粒子はまた、充填剤、カップリング剤、界面活性剤、発泡抑制剤等の任意の添加剤を含んでもよい。これらの材料の量は、所望の特性をもたらすように選択され得る。加えて、研磨用複合粒子は、1つ又は2つ以上の剥離剤を含んでもよい(又は、1つ又は2つ以上の剥離剤が研磨用複合粒子の外側表面に付着していてもよい)。以下に更に詳細に述べるように、1つ又は2つ以上の剥離剤は、粒子の凝集を防ぐために、研磨用複合粒子の製造中に使用され得る。有用な剥離剤としては、例えば、金属酸化物(例えば、酸化アルミニウム)、金属窒化物(例えば、窒化ケイ素)、グラファイト、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。
いくつかの実施形態では、本開示の物品及び方法で有用な研磨材複合体は、およそ少なくとも5μm、少なくとも10μm、少なくとも15μm、又は少なくとも20μm;1,000μm未満、500μm未満、200μm未満、又は100μm未満の平均サイズ(複合体の2点間の平均長軸径又は最長直線)を有し得る。
例示の実施形態では、研磨材複合体の平均サイズは、複合体で使用される研磨粒子の平均サイズの少なくとも約3倍、複合体で使用される研磨粒子の平均サイズの少なくとも約5倍、又は複合体で使用される研磨粒子の平均サイズの少なくとも約10倍;複合体で使用される研磨粒子の平均サイズの30倍未満、複合体で使用される研磨粒子の平均サイズの20倍未満、又は複合体で使用される研磨粒子の平均サイズの10倍未満である。本開示の物品及び方法で有用な研磨粒子は、少なくとも約0.5μm、少なくとも約1μm、又は少なくとも約3μm;約300μm未満、約100μm未満、又は約50μm未満の平均粒径(平均長軸径(つまり粒子の2点間の最長直線))を有し得る。砥粒の粒径は、例えば、所望の切断レート及び/又は所望の表面粗さをワークピースにもたらすように選択されてもよい。研磨粒子のモース硬度は、少なくとも8、少なくとも9、又は少なくとも10である。
種々の実施形態において、セラミック研磨材複合体のセラミックマトリックス中の、ガラスセラミック材料の重量に対する研磨粒子の重量は、少なくとも約1/20、少なくとも約1/10、少なくとも約1/6、少なくとも約1/3、約30/1未満、約20/1未満、約15/1未満、又は約10/1未満である。
ここで図7を参照すると、種々の実施形態において、本開示の研磨材複合体は、研磨材複合体の1つ又は2つ以上(最大で全て)が空洞70内に少なくとも部分的に配置されることができるように、研磨パッド40の空洞70のサイズ及び形状に対してサイズ設定及び形状設定され得る。より具体的には、図7に示すように、研磨材複合体75は、研磨材複合体75の1つ又は2つ以上(最大で全て)が、空洞70内に完全に受容されたときに、空洞開口部70’を越えて延出する少なくとも一部を有するように、空洞70に対してサイズ設定及び形状設定され得る。本明細書で使用するとき、「完全に受容された」という語句は、それが空洞内の複合体の位置に関する場合、(後述するように、研磨作業中に存在するような)非破壊圧縮力が加えられる際に、複合体が達成することができる空洞内の最も深い位置を指す。このように、以下に更に詳細に述べるように、研磨作業中、研磨溶液の研磨用複合粒子は、(例えば、摩擦力によって)空洞70内に受容及び保持され、それによって、研磨作業面として機能することができる。
種々の実施形態において、セラミック研磨材複合体中の多孔性セラミックマトリックスの量は、多孔性セラミックマトリックス及び個別の研磨粒子の総重量の少なくとも5重量パーセント、少なくとも10重量パーセント、少なくとも15重量パーセント、少なくとも33重量パーセント、95重量パーセント未満、90重量パーセント未満、80重量パーセント未満、又は70重量パーセント未満であり、この場合セラミックマトリックスは、研磨粒子以外に、任意の充填剤、付着した剥離剤及び/又は他の添加剤を含む。
種々の実施形態において、研磨用複合粒子は、精密に成形されていてもよく、又は不規則形状(すなわち、精密に成形されていない)であってもよい。精密に成形されたセラミック研磨材複合体は、任意の形状(例えば、立方形、ブロック状、円筒形、プリズム形、角錐形、切頂角錐形、円錐形、切頂円錐形、球形、半球形、十字形、又は柱状)であり得る。研磨用複合粒子は、異なる研磨材複合体の形状及び/又はサイズの混合を含んでいてよい。あるいは、研磨用複合粒子は、同じ(又は実質的に同じ)形状及び/又はサイズを有してもよい。精密に成形されていない粒子は、回転楕円体を含み、これは、例えば、噴霧乾燥工程で形成され得る。
種々の実施形態において、流体成分中の研磨材複合体の濃度は、少なくとも0.065重量%、少なくとも0.16重量%、少なくとも0.33又は少なくとも0.65重量%;6.5重量%未満、4.6重量%未満、3.0重量%未満、又は2.0重量%未満であり得る。いくつかの実施形態では、セラミック研磨材複合体、及びセラミック研磨材複合体を製造する際に使用される剥離剤の両方が、流体成分中に含まれてもよい。これらの実施形態において、流体成分中の研磨材複合体及び剥離剤の濃度は、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.25重量%、少なくとも0.5重量%、又は少なくとも1.0重量%;10重量%未満、7重量%未満、5重量%未満、又は3重量%未満であり得る。
本開示の研磨用複合粒子は、例えば、注型成形、複製、マイクロ複製、鋳造、噴霧、噴霧乾燥、噴霧化、コーティング、めっき、蒸着、加熱、硬化、冷却、固化、圧縮、圧粉、押出成形、焼結、ろう付け、アトマイゼーション、浸透、注入、真空化、ブラスト法、破砕(マトリックス材料の選択に応じて)、又は任意の他の利用可能な方法を含む、任意の粒子形成工程によって形成され得る。複合体は、粒子よりも大きな物品として形成された後、例えば、その大きな物品の割線に沿って粉砕又は破砕することによって、より小さい片に破砕されてもよい。初めに複合体がより大きな本体に形成される場合には、当業者に周知の方法のうちの1つによって、より狭いサイズ範囲内にある断片を使用目的で選択するのが望ましくあり得る。いくつかの実施形態では、セラミック研磨材複合体は、概して米国特許第6,551,366号及び同第6,319,108号の方法を用いて製造されたガラス質接着ダイヤモンド粒塊を含んでもよく、該特許文献は、参照により本明細書に組み込まれる。
概して、セラミック研磨材複合体を製造するための方法は、有機結合剤、溶媒、研磨粒子(例えば、ダイヤモンド)、及びセラミックマトリックス前駆体粒子(例えば、ガラスフリット)を混合する工程と;混合物を高温で噴霧乾燥させて、「未完成の(green)」研磨材/セラミックマトリックス/結合剤粒子を製造する工程と;「未完成の」研磨材/セラミックマトリックス/結合剤粒子を収集して剥離剤(例えば、めっき白色アルミナ)と混合する工程と;次に、粉末混合物を、研磨粒子を含むセラミックマトリックス材料をガラス化するのに十分な温度で焼鈍すると同時に、燃焼によって結合剤を除去する工程と;セラミック研磨材複合体を形成する工程と、を含む。セラミック研磨材複合体は、必要に応じて、所望の粒径までふるいにかけられてもよい。剥離剤は、ガラス化工程の間に「未完成の」研磨材/セラミックマトリックス/結合剤粒子が凝結するのを防止する。これにより、ガラス化したセラミック研磨材複合体は、噴霧乾燥機から出た直後に形成された「未完成の」研磨材/セラミックマトリックス/結合剤粒子のサイズと同様のサイズを維持することが可能となる。剥離剤の小さな重量分率(10%未満、5%未満、又は更には1%未満)が、ガラス化工程中に、セラミックマトリックスの外側表面に付着し得る。剥離剤は、典型的には、セラミックマトリックスの軟化点より高い軟化点(ガラス材料などの場合)、又は融点(結晶質材料などの場合)、あるいは熱分解温度を有し、ここで、全ての材料が融点、軟化点、又は熱分解温度のそれぞれを有するとは限らないことが理解される。融点、軟化点、又は熱分解温度の2つ又は3つ以上を有する材料については、融点、軟化点、又は熱分解温度の低い方が、セラミックマトリックスの軟化点より高いことが理解される。有用な剥離剤の例としては、金属酸化物(例えば酸化アルミニウム)、金属窒化物(例えば窒化ケイ素)、及びグラファイトが挙げられるが、それらに限定されない。
いくつかの実施形態では、本開示の研磨用複合粒子は、研磨スラリーにとって有益な特性を付与することになる試薬で、(例えば、共有結合により、イオン的に、又は機械的に)表面改質されてもよい。例えば、ガラスの表面は、適切な表面pHを生じさせるために、酸又は塩基でエッチングすることができる。共有結合により改質された表面は、1つ又は2つ以上の表面処理剤を含む表面処理物質と粒子を反応させることによって形成され得る。好適な表面処理剤の例としては、シラン類、チタン酸塩類、ジルコン酸塩類、有機リン酸塩類、及び有機スルホン酸塩類が挙げられる。本発明に好適なシラン表面処理剤の例としては、オクチルトリエトキシシラン、ビニルシラン(例えば、ビニルトリメトキシシラン及びビニルトリエトキシシラン)、テトラメチルクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、トリス−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]イソシアヌレート、ビニル−トリス−(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス−(γ−トリメトキシシリルプロピル)アミン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリアルコキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、アクリルオキシアルキルトリメトキシシラン、メタクリルオキシアルキルトリメトキシシラン、フェニルトリクロロシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、SILQUEST A1230専売非イオン性シラン分散剤(Momentive(Columbus,Ohio)から入手可能)、及びこれらの混合物が挙げられる。市販の表面処理剤の例としては、SILQUEST A174及びSILQUEST A1230(Momentiveから入手可能)が挙げられる。表面処理剤を使用して、改質されている表面の疎水性又は親水性を調節することができる。ビニルシランを使用して、ビニル基と他の試薬とを反応させることによって、より高度な表面改質を提供することができる。表面を化学的に又は物理的に変化させるために、反応性又は不活性金属をガラス製ダイヤモンド粒子と組み合わせることができる。スパッタリグ、真空蒸発、化学蒸着(CVD)、又は溶融金属技術を用いることができる。
いくつかの実施形態では、本開示は更に、第2の研磨溶液、すなわち仕上げ用研磨溶液に関し、この溶液は、以下に更に詳細に述べるように、研磨作業の最終段階で使用するためのものである。第2の研磨溶液は、上記研磨溶液のいずれかを含むことができ、研磨粒子の濃度は、第1の研磨溶液の30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%又は100%未満(すなわち、研磨材を実質的に含まない)である。種々の実施形態において、第2の研磨溶液の流体成分は、第1の研磨溶液の流体成分と同一であるか、又は実質的に同一である。
本開示は更に、基板を研磨する方法に関する。この方法は、図1に関して説明したもののような研磨システムを使用して、又は任意の他の従来の研磨システム(例えば、片面又は両面研磨及びラップ)により実施することができる。いくつかの実施形態では、基板を研磨する方法は、被研磨基板を提供する工程を備え得る。基板は、研磨及び/又は平坦化が所望される任意の基板であり得る。例えば、基板は、金属、金属合金、金属酸化物、セラミック、又はポリマー(一般に半導体ウェハ又は光学レンズの形態)であり得る。いくつかの実施形態では、本開示の方法は、サファイア(A面、R面、又はC面)、ケイ素、炭化ケイ素、石英、又はケイ酸塩ガラスなどの超硬質基板を研磨するのに特に有用であり得る。基板は、1つ又は2つ以上の被研磨面を有し得る。
種々の実施形態において、方法は、研磨パッド及び研磨溶液を供給する工程を更に備え得る。研磨パッド及び研磨溶液は、上記した研磨パッド及び研磨溶液のいずれかと同一又は類似であり得る。
いくつかの実施形態では、方法は、研磨パッドと基板との間に相対運動がある状態で、基板の表面を研磨パッド及び研磨溶液とを接触させる工程を更に備え得る。例えば、図1の研磨システムを再度参照し、圧盤20をキャリヤアセンブリ30に対して移動(例えば、並進運動及び/又は回転)させると、キャリヤアセンブリ30は、研磨溶液50の存在下で、研磨パッド40(圧盤20に連結されていてもよい)の研磨面に接している基板12に圧力を加えることができる。加えて、キャリヤアセンブリ30を圧盤20に対して移動(例えば、並進運動及び/又は回転)させてもよい。圧力及び相対運動の結果、研磨粒子(研磨パッド40及び/又は研磨溶液50の中/上に含有され得る)は、基板12の表面から材料を取り除くことができる。この研磨方法の間、研磨粒子(例えばセラミック研磨材複合体)は、研磨パッドの第2の主表面にはめ込まれてもよく、その場合、研磨粒子は、第2の主表面の、空洞壁の荷重支持面積と一致する領域内に位置する。これら実施形態では、研磨剤パッドはその場で形成され、対応するシステム、すなわち、研磨剤パッドと研磨溶液とを含む研磨システム、研磨剤パッドと被研磨基板とを含む研磨システム、及び研磨剤パッドと、研磨溶液と、被研磨基板とを含む研磨システムが作製され、それらは本発明の実施形態であると考えられる。空洞壁の荷重支持面積は、ベース層60の第1の主表面65(図6a及び図6B参照)の総面積の70%未満、60%未満、50%未満、40%未満、20%未満、15%未満、10%未満、又は更には5%未満に相当し得る。
研磨パッドが、空洞を含む主表面と、連続的又はほぼ連続的である反対側の主表面とを含む実施形態では、研磨パッドは、パッド又はパッド層の空洞を含有する主表面が研磨/作業面として機能するように圧盤に連結され得る(すなわち、パッド又はパッド層の空洞を含有する主表面が、かかるパッド又はパッド層の連続的又はほぼ連続的な面よりも、圧盤から遠い側に配置される)。あるいは、研磨パッドは、パッド又はパッド層の連続的又はほぼ連続的な主表面が、研磨/作業面として機能するように圧盤に連結され得る(すなわち、パッド又はパッド層の連続的又はほぼ連続的な主表面が、かかるパッド又はパッド層の空洞を含有する表面よりも、圧盤から遠い側に配置される)。
研磨パッドの研磨/作業面が空洞を含む実施形態では、圧力及び相対運動の結果、研磨溶液50の研磨用複合粒子の少なくとも一部(最大で全て)が、研磨パッドの空洞70内に移送されてその中に保持され、研磨作業面を形成することができる。基板と研磨面との間の圧力及び相対運動が継続することにより、基板を研磨することができる。
いくつかの実施形態では、この研磨方法を所望の期間にわたって実施した後、本開示の方法は、研磨に使用することができる研磨粒子の量が研磨の最終段階の間に低減されるように、スラリーが研磨システムに供給される流量及び研磨溶液の組成のいずれか又は両方を調節する工程(すなわち、第2の研磨を提供する工程)を更に備え得る。例えば、スラリーの流量は、第1の研磨溶液の初期流量と比べて、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は100%低減されてもよい。更なる例として、研磨粒子濃度が第1の研磨溶液の30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は100%未満(すなわち、研磨材を実質的に含まない)である第2の研磨溶液が、研磨溶液として供給されてもよい。いくつかの実施形態では、第2の研磨溶液の研磨粒子濃度は、0.5重量%未満、0.3重量%未満、又は0.1重量%未満であり得る。こうした実施形態では、研磨溶液を減少させるか、又は研磨粒子濃度を低減させる場合、研磨粒子(例えばセラミック研磨材複合体)が研磨パッドの第2の主表面にはめ込まれてもよく、その場合、はめ込まれた研磨粒子は、第2の主表面の、空洞壁の荷重支持面積と一致する領域内に位置する。第1の研磨溶液(例えばスラリー)の流量を実質的にゼロまで減少させるか、又は第2の研磨溶液中の研磨粒子の濃度が実質的にゼロである場合でも、研磨パッドの第2の主表面にはめ込まれる研磨粒子(例えばセラミック研磨材複合体)を有する研磨物品は(その場合、はめ込まれた研磨粒子は、第2の主表面の、空洞壁の荷重支持面積と一致する領域内に位置する)、パッド上に残留している第1の研磨溶液からのセラミック研磨材複合体から形成されてもよい。
研磨パッドが多層研磨パッド構成体である実施形態では、研磨方法を一定期間にわたって実施した後、本開示の方法は、作業研磨パッド層(すなわち、基板に最も近い/圧盤から最も離れている研磨パッド層)を多層構成体から取り除き、それによって、該構成体内の隣接する研磨パッド層の上部表面を露出させる工程を更に備え得る。次に、方法は、かかる第2の作業研磨パッド層を用いて研磨作業を続けて行う工程を備え得る。その後、多層構成体の各研磨パッド層の使用期限が切れる(すなわち、その耐用年数に達する)まで、又は所望により取り除かれるまで、この工程を繰り返すことができる。
例示の実施形態では、本開示のシステム及び方法は、サファイアA面、R面、又はC面などの超硬質基板を研磨仕上げするのに特に適している。仕上げ済みのサファイア結晶、シート、又はウェハは、例えば、発光ダイオード産業において、また手持ち式携帯機器のカバー層として有用である。そのような用途では、該システム及び方法は、材料の持続的除去を提供する。更に、本開示のシステム及び方法は、従来から使用されている小さい粒径で達成されるのと等しい表面仕上げをもたらしながら、従来から使用されている大きな砥粒の粒径で達成されるのと等しい除去率をもたらすことができることが判明した。更に、本開示のシステム及び方法は、固定砥粒パッドで必要となるような、パッドの大がかりなドレッシングを必要とせずに、持続的な除去率をもたらすことができる。
本開示の動作は、以下の詳細な実施例に関して更に説明される。これらの実施例は、種々の具体的な好ましい実施形態及び技術を更に示すために提供される。しかしながら、本開示の範囲内で多くの変更及び改変がなされ得ることは理解されるべきである。
Figure 0006703939

粒径は従来のレーザー光散乱により測定した平均値。
試験方法及び調製手順
除去率試験方法1
研磨前及び研磨後のサファイアウェハを重力測定的に測定した。測定された重量喪失を用い、ウェハ密度3.98g/cmに基づいて、除去された材料の量を決定した。片面研磨(実施例4)に関し、マイクロメートル/分で報告された除去率は、指定された研磨周期にわたる3つのウェハの平均板厚減少である。両面研磨(実施例5及び6)に関し、マイクロメートル/分で報告された除去率は、指定された研磨周期にわたる3つのウェハの平均板厚減少である。
表面粗さ試験方法1:
表面粗さ測定(Ra、Rmax、及びRzを含む)は、KLA−Tencor Corporation(Milpitas,California)から入手可能な触針を有する表面形状測定装置、モデルP−16+を使用して行った。
走査速度は100マイクロメートル/秒であり、走査長は2500マイクロメートルであった。片面研磨(実施例4)に関し、3つのウェハのそれぞれに対して表面形状測定装置による走査を3回行い、データを平均化した。両面研磨(実施例5及び6)に関し、9つのウェハのうちの1つに対して表面形状測定装置による走査を10回行い、10回の走査のデータを平均化した。
研磨試験−1
LAPMASTERモデル15ポリッシャ(Lapmaster International(Prospect IL)から入手可能)を使用して研磨を行った。直径14インチ(35.6cm)のパッドを、両面感圧接着剤を使用して、ポリッシャの直径14インチ(35.6cm)の圧盤に取り付けた。圧盤を50rpmで回転させた。ポリッシャヘッドは40rpmで回転し、スイープ運動はなかった。それぞれが直径5.1cmのウェハを保持する大きさである正三角形状の凹所を3つ含むキャリアをヘッドに取り付けた。凹所の中心点を互いに等しい距離に位置付け、ヘッド中心に対してオフセットさせて、ヘッドが回転したときに、三角形状の凹所のそれぞれの中心点が周囲長13.5cmの円で回転するようにした。3つのC面サファイアウェハ(直径5.1cm×厚さ0.5cm)をキャリアの凹所に取り付けて研磨した。研磨時間は30分間とした。4psi(28kPa)の研磨圧を達成するために、37.7lbs(17.1kg)の重りを使用してウェハに荷重を加えた。スラリーの流量は1g/分であり、パッドの中心から約4cm(28kPa)の地点においてパッドに噴霧された。研磨前及び研磨後のウェハを重力測定的に測定した。測定された重量喪失を用い、ウェハ密度3.98g/cmに基づいて、除去された材料の量を決定した。マイクロメートル/分で報告された除去率は、30分間の研磨周期にわたる3つのウェハの平均板厚減少である。ウェハは、各30分間毎に再利用された。
セラミック研磨材複合体(CAC−1)の調製
セラミック研磨材複合体を、噴霧乾燥技術を用いて、以下の通りに水性分散液から調製した。Standex230(49g)を1,100gの脱イオン水に加え、連続的に攪拌した。10分後、720gのGFを1分間にわたって加えた。GFは、使用する前に、約4.2マイクロメートルの粒径まで粉砕されたことに留意されたい。次に、880gのMCD3Aを、継続的に攪拌しながら溶液に加えた。次に、溶液を遠心噴霧機(GEA Process Engineering A/S(Soborg,Denmar)製のMOBILE MINER 2000)の中で噴霧化させた。噴霧ホイールは20,000rpmで回転した。200℃の空気を噴霧化チャンバ内に供給し、液滴が形成されたときにこの空気を使用してそれらを乾燥させて、噴霧乾燥セラミック研磨材複合体を製造した。次に、収集した複合体をAlOxと組み合わせて、65/35複合体/AlOx(重量/重量)粉末ブレンドを形成した。この粉末ブレンドを750℃で1時間にわたりガラス化させた。冷却後、ガラス化したセラミック研磨材複合体を、約63マイクロメートルの開口部を有する従来のふるいに通過させた。約63マイクロメートル以下の粒径を有する収集されたガラス化セラミック研磨材複合体は、CAC−1と指定された。
セラミック研磨材複合体(CAC−2)の調製
CAC−2は、MCD3AがMCD3Bによって置き換えられたことを除き、CAC−1と同様に調製された。約63マイクロメートル以下の粒径を有する収集されたガラス化セラミック研磨材複合体は、CAC−2と指定された。
セラミック研磨材複合体(CAC−3)の調製
CAC−3は、冷却後、約38マイクロメートルの開口部を有する従来のふるい、及び約20マイクロメートルの開口部を有する第2のふるいにガラス化セラミック研磨材複合体を通過させたことを除き、CAC−2と同様に調製された。20マイクロメートルのふるいを使用することにより、遊離AlOx粒子を取り除くことが可能となった。約20マイクロメートル〜38マイクロメートルの範囲のサイズを有する収集されたガラス化セラミック研磨材複合体は、CAC−3と指定された。
セラミック研磨材複合体(CAC−4)の調製
CAC−4は、GFを粉砕せずそのままの状態(粒径約10.6マイクロメートル)で使用したことを除き、CAC−2と同様に調製された。約63マイクロメートル以下の粒径を有する収集されたガラス化セラミック研磨材複合体は、CAC−4と指定された。
スラリー−1の調製
スラリーは、10gのCAC−1及び1,000gのEGを含有する非水溶液を形成することによって調製された。溶液を、使用前に、従来の高剪断ミキサーを使用して約30分間混合した。
スラリー−2の調製
スラリー−2は、10gのCAC−2及び990gのTEGを含有する非水溶液を形成することによって調製された。溶液を、使用前に、従来の高剪断ミキサーを使用して約30分間混合した。
スラリー−3の調製
スラリー−3は、10gのCAC−3及び990gのTEGを含有する非水溶液を形成することによって調製された。溶液を、使用前に、従来の高剪断ミキサーを使用して約30分間混合した。
スラリー−4の調製
スラリー−4は、10gのCAC−4及び990gのTEGを含有する非水溶液を形成することによって調製された。溶液を、使用前に、従来の高剪断ミキサーを使用して約30分間混合した。
単一層パッド−1
複数の空洞を有する単一層の研磨パッドを作製した。パッドは、六角形の特徴の六角形配列を有する、幅28インチ(71.1cm)×長さ28インチ(71.1cm)のポリプロピレンシートからなるものであった。特徴間の中心間距離は約4.829mmであった。個々の六角形の特徴を形成する6つの内部側壁は、長さ約1.981mm、幅約1.183mm、及び深さ(空洞深さ)約0.762mmを有した。壁は、基部において約1.397mmであり、遠位端において約1.183mmとなるようにテーパー状に形成されていた。側壁の総支持面積は約43%であった。ポリプロピレンシートの六角形の特徴は、所望のポリプロピレンシートの逆テクスチャを有する金属製のマスターツールからのテクスチャがポリプロピレンに形成される型押し工程によって形成された。マスターツールの正方形配列は、従来の金属のCNC機械加工によって形成された。マスターツールによるポリプロピレンシートの型押しは、ポリプロピレンの融解温度付近で、従来の型押し技術に従って行われた。シートの裏側(六角形の空洞の反対側)には、シートを型押しした後の冷却期間中に、各特徴の六角形領域内にくぼみが形成され、くぼみの最大深さは約0.084mmであった。3M Company製の商品名442DLで入手可能な両面被覆ポリエステルテープのシートを、ポリプロピレンシートの空洞側に積層した。この手順に従って数枚のパッドを作製し、適切なサイズに打ち抜き、実施例4〜6の研磨プロセスで使用した。
(実施例1)
層間に溶剤可溶性接着剤を有する多層パッド(2層)を、以下の手順に従って作製した。パッドの2つの研磨層を、テクスチャを有するポリプロピレンシートから製造した。テクスチャは、正方形の開口部を有する逆四角錐台からなる一連の空洞であり、正方形の縁部の長さは380マイクロメートル、深さは355マイクロメートルであった。355マイクロメートルの深さにおいて、正方形の切頂角錐形頂部の縁部の長さは314マイクロメートルであった。四角錐台は、594マイクロメートルのピッチで水平垂直格子配列に位置付けられた。テクスチャを有するポリプロピレンシートは、所望のポリプロピレンシートの逆テクスチャを有する金属製のマスターツールからのテクスチャがポリプロピレンに形成される型押し工程によって形成された。マスターツールの正方形配列は、従来の金属のダイヤモンド切削加工によって形成された。マスターツールによるポリプロピレンシートの型押しは、ポリプロピレンの融解温度付近で、従来の型押し技術に従って行われた。
第1のポリプロピレンシート(パッド層1)のテクスチャを有しない側に、3M Company(St.Paul,Minnesota)から入手可能な3M SUPER 77 Multipurpose Adhesiveをスプレーした。スプレーの後、パッド層1の接着剤側を、Western Magnum Corporation(EL Segundo,CA)から入手可能なモデルXRL 360熱ロールラミネート装置を使用して、第2のポリプロピレンシート(パッド層2)のテクスチャを有する側に機械的に積層した。熱ロールは室温で回転し、軽い圧力(約20psi(0.1MPa))をロールに加え、ラミネート装置の速度設定は2に設定した。次に、第2のポリプロピレンシートのテクスチャを有しない側を、同じラミネート装置を使用し、同じプロセス条件で、サブパッド表面に取り付けられた両面被覆接着テープにより、サブパッドの第1の主表面に積層した。サブパッドは、両面被覆ポリエステルテープが両方の主表面に積層されている、厚さ20ミル(0.51mm)のポリカーボネートシートであった。テープは、3M Companyから商品名442DLで入手可能である。ポリプロピレンシート及びサブパッドの完成した積層体を、直径14インチ(35.6cm)の円形に打ち抜いて、実施例1を作製した。
研磨試験−1、スラリー−1、及び実施例1のパッドを使用し、実施例1の研磨層1のテクスチャを有する表面を使用して、一連のサファイアウェハを研磨した。研磨開始から120分後に、パッド層2から手で剥がすことによって、実施例1のパッド層1を多層パッドから取り除いた。その後、実施例1のパッド層2のテクスチャを有する表面で、研磨を更に120分間継続した。除去率(RR)データを表1に示す。
Figure 0006703939
(実施例2)
異なる接着テープ(すなわち、異なるレベルの粘着度を有する接着剤をその主表面のそれぞれに有するテープ)によって互いに積層された多層パッド(2層)を、以下の手順に従って作製した。厚さ0.051cmのポリカーボネートの2枚のシート(61cm×61cm)(Sabic Innovative Plastics Holding(Schiller Park,Illinois)からLEXAN FILMとして入手可能)を、接着テープ−1、並びに実施例1に記載したラミネート装置及びプロセス条件を用いて、互いに積層した。接着テープ−1は、3M SUPER 77 Multipurpose Adhesiveの薄層を3ミル(0.076mm)のPETライナー上にスプレーして高粘着性の接着剤面を形成し、3M Companyから入手可能な3m SPRAY MOUNT Artist’s Adhesiveの薄膜を該ライナーの別の主表面上にスプレーして低粘着性の接着剤面を形成することによって調製された。実際のパッド製造プロセスでは、最初に3M SUPER 77 Multipurpose AdhesiveをPETライナー上にスプレーした後、このMultipurpose Adhesiveを用いて第1のポリカーボネートシート(パッド層1)をPETライナーに機械的に積層した。次に、PETライナーのコーティングされていない露出面にSPRAY MOUNT Artist’s Adhesiveをスプレーした後、このArtist’s Adhesiveを用いて第2のポリカーボネートシート(パッド層2)をPETライナーに機械的に積層した。次いで、パッド層2の露出面を、実施例1に記載のサブパッドに積層した。ポリカーボネートシート及びサブパッドの完成した積層体を、直径14インチ(35.6cm)の円形に打ち抜いて、実施例2を作製した。
研磨試験−1、スラリー−1、及び実施例2のパッドを使用し、実施例2の研磨層1の表面を使用して、一連のサファイアウェハを研磨した。研磨開始から120分後に、パッド層2から手で剥がすことによって、実施例2のパッド層1を多層パッドから取り除いた。その後、実施例2のパッド層2の表面で、研磨を更に120分間継続した。除去率(RR)データを表2に示す。
Figure 0006703939
(実施例3)
多層パッド(2層)(第2のパッド層は、第1のパッド層から取り除くのを容易にするために、低エネルギー表面を有する)を、以下の手順に従って作製した。パッドの2つの研磨層を、3M Companyから商品名Paint Protection Film PUL2012(14ミル(0.36mm))で入手可能な、主表面に一方に厚さ2ミル(0.051mm)の接着剤がコーティングされている、20インチ(50.8cm)×20インチ(50.8cm)×12ミル(0.305mm)の厚いポリウレタンフィルム2枚から製造した。一方のフィルム(パッド層1と指定)はそのままの状態で使用した。第2のフィルム(パッド層2と指定)のポリウレタン側(非接着剤面)を、Sprayon(Cleveland,Ohio)から入手可能なSPRAYON MR 307 Heavy−Duty Paintable Release Agentの薄層でコーティングし、ポリウレタンフィルム表面上に低エネルギー表面を形成した。次に、パッド層1の接着剤側を、実施例1に記載のラミネート装置及びプロセス条件を用いて、パッド層2の低エネルギー表面に積層した。次いで、パッド層2の接着性の表面を、実施例1に記載のサブパッドに積層した。ポリウレタンフィルム及びサブパッドの完成した積層体を、直径14インチ(35.6cm)の円形に打ち抜いて、実施例3を作製した。
研磨試験−1、スラリー−1、及び実施例3のパッドを使用し、実施例3のパッド層1の表面を使用して、一連のサファイアウェハを研磨した。研磨開始から120分後に、パッド層2から手で剥がすことによって、実施例3のパッド層1を多層パッドから取り除いた。その後、実施例3のパッド層2の表面で、研磨を更に120分間継続した。除去率(RR)データを表3に示す。研磨する前に、パッド層1を、600番手の仕上砥石(600 CS−M)(BORIDE Engineered Abrasives(Traverse City,Missouri)から入手可能)を使用して、10分間コンディショニングしたことに留意されたい。約2インチ(5.1cm)×約0.5インチ(1.3cm)×約0.25インチ(0.64cm)のストリップに切断された6つの仕上砥石を、約6インチ(15.2cm)の外径を有するステンレス鋼のリングの周囲に取り付けた。砥石がパッド表面に接触している状態でリングをパッドの上に置き、約7kgの重りをリングの上にセットした。コンディショニングプロセスの間、圧盤は50rpmで回転し、リングは40rpmで回転した。研磨する前に、パッド層2を、パッド層1で用いたのと同じコンディショニング手順を用いて20分間コンディショニングした。
Figure 0006703939
(実施例4)
多段階研磨プロセスを以下の通りに実施した。片面ポリッシャ(Engis Corporation(Wheeling,Illinois)から入手可能なモデル15FL−100V)を使用して、3つの直径50mmのA面サファイアウェハ(Rubicon Technology,Inc.(Franklin Park,Illinois)より入手可能)を研磨した。重りの付いたキャリアの中に各ウェハをセットした。キャリアの総重量は42lbs(19kg)であり、4.46psi(30.8kPa)のダウンフォースをもたらした。キャリアが回転したときに、ウェハが、パッドの4.5インチ(11.4cm)をカバーする直径を通過するように、3つのウェハはホルダー上で等間隔に配置された。直径38cmに切断されたパッド(単一層パッド−1)を、442DL接着剤を用いてポリッシャの圧盤に取り付けた。研磨サイクル長は30分間であり、圧盤の回転速度は50rpmであり、ウェハは40rpmで回転した。研磨プロセスには2つの工程があった。第1の工程はスラリー−2を使用し、スラリー−2は蠕動ポンプを使用して1グラム/分の速度で研磨パッド上に滴下され、適用箇所は圧盤の中心から3インチ(7.6cm)の地点であった。スラリーは、パッド上にポンプで圧送される前、継続的に混合された。研磨開始から20分後にウェハをキャリアから取り除き、除去率及び表面仕上げを除去率試験方法1及び表面粗さ試験方法1により測定した。ウェハをキャリアに再度取り付けて、第2の工程の研磨を行った。第2の工程の研磨の間、スラリーの流れを停止して、第1の研磨工程で既に堆積したダイヤモンドのみが、更なる除去及び改善された表面仕上げを行えるようにする。追加のスラリーがポンプでパッドに圧送されない第2の研磨工程を10分間行う。除去率試験方法1及び表面粗さ試験方法1を用いて、第2の工程の研磨後のサファイアウェハの除去率及び表面粗さを決定した。結果を下の表3に示し、この結果は、追加のスラリーをパッドに適用せずに研磨を行った場合、仕上げされた表面は、第2の研磨工程の後に有意に改善されたことを示している。
Figure 0006703939
(実施例5)
多段階研磨プロセスを以下の通りに実施した。両面ポリッシャ(Peter−Wolters,GmbH(Rendsburg,Germany)から入手可能なモデルAC500)を使用して、9つの直径50mmのA面サファイアウェハ(Rubicon Technology,Inc.から入手可能)を研磨した。9つのウェハは3つのエポキシガラスのキャリアの中に取り付けられ、各キャリアは3つのウェハを保持した。ウェハにかかるダウンフォースは52daNであった。28.25インチ(71.8cm)の外径を有し、かつ中心部から切り取られた直径7インチ(17.8cm)の更なる穴を有するように切断された第1のパッド(単一層パッド−1)を、442DL接着剤によりポリッシャの下圧盤に取り付けた。同じ寸法を有し、かつ更に直径1cmの穴が16個切り込まれた第2のパッド(単一層パッド−1)を、ツールの上圧盤に取り付けた。16個の穴は、スラリーを供給するために、圧盤の穴と一致していた。研磨中の圧盤の回転速度は60rpmであり、2つの圧盤は共に時計回りに回転した。研磨液、対応する流量、圧盤にかかるダウンフォース、及び研磨時間を表4に示す。
Figure 0006703939

蠕動ポンプを使用してパッドに供給。
除去率試験方法1及び表面粗さ試験方法1を用いて、第1及び第2の工程の研磨後のサファイアウェハの除去率及び表面粗さを決定した。結果を下の表5に示し、この結果は、溶媒のみをパッドに適用して(セラミック研磨材複合体なしで)研磨を行った場合、仕上げされた表面は、第2の研磨工程において有意に改善されたことを示している。
Figure 0006703939
(実施例6)
研磨液、対応する流量、圧盤にかかるダウンフォース、及び研磨時間が表6に示すものであったことを除き、実施例5と同様に多段階研磨プロセスを行った。
Figure 0006703939

蠕動ポンプを使用してパッドに供給。
結果を下の表7に示し、この結果は、溶媒のみをパッドに適用して(セラミック研磨材複合体なしで)研磨を行った場合、仕上げされた表面は、第2及び第3の研磨工程において有意に改善されたことを示している。
Figure 0006703939
本発明の他の実施形態は、付属の請求項の範囲内である。

Claims (1)

  1. 基板を研磨するためのシステムであって、
    前記基板を受容して保持するように構成されたキャリヤアセンブリと、
    研磨パッドであって、第1の主表面及び前記第1の主表面と反対側の第2の主表面を有するベース層を含み、前記第1の主表面は、当該第1の主表面から前記ベース層内に延びる複数の空洞を含み、前記第2の主表面は、当該第2の主表面から前記ベース層内に延びる複数の空洞を含む、研磨パッドと、
    前記第2の主表面が作業面となるように前記研磨パッドが連結された圧盤と、
    前記研磨パッドと前記基板との間に配置された研磨溶液と、を含み、
    前記研磨溶液は、流体成分、及び、セラミック研磨材複合体を含み、
    前記セラミック研磨材複合体は、少なくとも50重量%のガラスセラミック材料を含む多孔性セラミックマトリックス中に分散され、ダイヤモンドを含む個別の研磨粒子を含み、かつ、前記流体成分中に分散されており、前記セラミック研磨材複合体は、前記セラミック研磨材複合体の1又は複数が、前記空洞によって受容されたときに、空洞開口を越えて延出する少なくとも一部を有するように、前記第2の主表面における前記複数の空洞に対してサイズ設定及び形状設定されており、
    研磨作業を行うために前記研磨パッドが前記基板に対して移動可能となるように構成されている、システム
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