JP6701615B2 - 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法 - Google Patents

引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法 Download PDF

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Description

本発明は引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法に関する。
特許文献1には、鋳型を要しない画期的な引上式連続鋳造方法として、自由鋳造方法が提案されている。特許文献1に示したように、溶融金属(溶湯)の表面(すなわち湯面)にスタータを浸漬させた後、当該スタータを引き上げると、溶湯の表面膜や表面張力によりスタータに追従して溶湯も導出される。ここで、湯面近傍に設置された形状規定部材を通過させながら、溶湯を導出し、冷却することにより、所望の断面形状を有する鋳物を連続鋳造することができる。
通常の連続鋳造方法では、鋳型によって断面形状とともに長手方向の形状も規定される。とりわけ、連続鋳造方法では、鋳型内を凝固した金属(すなわち鋳物)が通り抜ける必要があるため、鋳造された鋳物は長手方向に直線状に延びた形状となる。
これに対し、自由鋳造方法における形状規定部材は、鋳物の断面形状のみを規定し、長手方向の形状は規定しない。そのため、スタータ(もしくは形状規定部材)を水平方向に移動させながらスタータを引き上げることにより、長手方向の形状が様々な鋳物が得られる。例えば、特許文献1には、長手方向に直線状でなく、ジグザグ状あるいは螺旋状に形成された中空鋳物(すなわちパイプ)が開示されている。
特開2012−61518号公報
発明者は以下の課題を見出した。
上述の通り、特許文献1に記載の自由鋳造方法では、形状規定部材を通過させながら溶湯を引き上げるため、凝固界面は形状規定部材よりも上側に位置している。そのため、スタータ(もしくは形状規定部材)を水平方向に移動させながらスタータを引き上げることにより、溶湯を鉛直方向でなく斜め方向に導出することができる。
しかしながら、溶湯の引上角度θ(湯面と引上方向とのなす角であって、0°≦θ≦90°)が小さくなり過ぎると、形状規定部材を介して引き上げられた溶湯が形状規定部材の上面と濡れてしまい、もはや鋳物の断面形状を制御できなくなる。従って、溶湯の引上角度θが小さくなり過ぎるような鋳物は成形することができなかった。すなわち、特許文献1に記載の自由鋳造方法では、成形可能な鋳物形状に制約があるという問題があった。
本発明は、上記を鑑みなされたものであって、成形可能な鋳物形状の制約を低減することができる引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る引上式連続鋳造方法は、
保持炉に保持された溶湯を、鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材を通過させながら引き上げることにより、湾曲部を有する前記鋳物を鋳造可能な引上式連続鋳造方法であって、
前記溶湯の引上方向と前記形状規定部材の上面とのなす角θ(但し、0°≦θ≦90°)が第1の角度まで小さくなった場合、前記なす角θを前記第1の角度に維持したまま前記溶湯を引き上げ、それまでに鋳造した第1の鋳物に続けて接続部を鋳造するステップと、
前記溶湯の引き上げを中断し、前記形状規定部材を通過させながら前記接続部を前記溶湯に浸漬させて溶融するステップと、
前記なす角θを前記第1の角度よりも大きい第2の角度として、前記溶湯の引き上げを再開し、前記第1の鋳物に続けて第2の鋳物を鋳造するステップと、を備えるものである。
このような構成により、従来の引上式連続鋳造方法では成形不可能であった鋳物を成形することができる。すなわち、成形可能な鋳物形状の制約を低減することができる。
前記溶湯の引き上げを中断する際、前記接続部を前記溶湯から切り離すことが好ましい。このような構成により、前記第1の鋳物及び前記接続部の回転を容易に行うことができる。
また、前記第1の角度を30°よりも大きくすることが好ましい。このような構成により、形状規定部材を通過して引き上げられた溶湯と形状規定部材の上面との濡れを防止し、鋳物の寸法精度を向上させることができる。
さらに、前記接続部を前記溶湯に浸漬させる際、前記接続部を前記溶湯の湯面に対して垂直に浸漬させることが好ましい。このような構成により、引き上げを再開するための溶湯への浸漬が容易となり好ましい。
本発明の一態様に係る引上式連続鋳造装置は、
溶湯を保持する保持炉と、
前記保持炉に保持された前記溶湯の湯面上に設置され、かつ、前記溶湯が通過することにより鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材と、
チャック部によりスタータを固定し、前記スタータを介して前記溶湯を引き上げる引上機と、を備えた引上式連続鋳造装置であって、
前記チャック部は、前記スタータをチャッキングした状態で、前記スタータを回転させてチャッキング角度を変更することができるものである。
このような構成により、従来の引上式連続鋳造装置では成形不可能であった鋳物を成形することができる。すなわち、成形可能な鋳物形状の制約を低減することができる。
本発明により、成形可能な鋳物形状の制約を低減することができる引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法を提供することができる。
第1の実施の形態に係る自由鋳造装置の模式的断面図である。 第1の実施の形態に係る形状規定部材102の平面図である。 溶湯を斜め方向に引き上げた場合を模式的に示す拡大断面図である。 第1の実施の形態に係る自由鋳造方法を説明するための模式的断面図である。 第1の実施の形態に係る自由鋳造方法を説明するための模式的断面図である。 第1の実施の形態に係る自由鋳造方法を説明するための模式的断面図である。 第1の実施の形態に係る自由鋳造方法を説明するための模式的断面図である。 第1の実施の形態に係る自由鋳造方法を説明するための模式的断面図である。 第1の実施の形態の変形例に係る形状規定部材102の平面図である。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
(第1の実施の形態)
まず、図1を参照して、第1の実施の形態に係る自由鋳造装置(引上式連続鋳造装置)について説明する。図1は、第1の実施の形態に係る自由鋳造装置の模式的断面図である。図1に示すように、第1の実施の形態に係る自由鋳造装置は、溶湯保持炉101、形状規定部材102、支持ロッド104、アクチュエータ105、冷却ガスノズル106、冷却ガス供給部107、引上機108を備えている。
なお、当然のことながら、図1に示した右手系xyz座標は、構成要素の位置関係を説明するための便宜的なものである。図1におけるxy平面は水平面を構成し、z軸方向が鉛直方向である。より具体的には、z軸のプラス方向が鉛直上向きとなる。
溶湯保持炉101は、例えばアルミニウムやその合金などの溶湯M1を収容し、溶湯M1が流動性を有する所定の温度に保持する。図1の例では、鋳造中に溶湯保持炉101へ溶湯を補充しないため、鋳造の進行とともに溶湯M1の表面(つまり湯面MMS)は低下する。他方、鋳造中に溶湯保持炉101へ溶湯を随時補充し、湯面MMSを一定に保持するような構成としてもよい。ここで、溶湯保持炉101の設定温度を上げると凝固界面SIFの位置を上げることができ、溶湯保持炉101の設定温度を下げると凝固界面SIFの位置を下げることができる。なお、当然のことながら、溶湯M1はアルミニウム以外の金属やその合金であってもよい。
形状規定部材102は、例えばセラミックスやステンレスなどからなり、湯面MMS上に配置されている。形状規定部材102は、鋳造する鋳物M3の断面形状を規定する。図1に示した鋳物M3は、水平方向の断面(以下、横断面と称す)の形状が矩形状の中実鋳物(板材)である。なお、当然のことながら、鋳物M3の断面形状は特に限定されない。鋳物M3は、丸パイプや角パイプなどの中空鋳物でもよい。
図1の例では、形状規定部材102の下側の主面(下面)が湯面MMSに接触するように配置されている。そのため、湯面MMSに形成される酸化膜や湯面MMSに浮遊する異物の鋳物M3への混入を防止することができる。
一方、形状規定部材102の下面を湯面MMSから所定の距離だけ離間して配置してもよい。形状規定部材102を湯面MMSから離間して配置した場合、形状規定部材102の熱変形や溶損が抑制され、形状規定部材102の耐久性が向上する。
図2は、第1の実施の形態に係る形状規定部材102の平面図である。ここで、図1の形状規定部材102の断面図は、図2のI−I断面図に相当する。図2に示すように、形状規定部材102は、例えば矩形状の平面形状を有し、中央部に溶湯が通過するための厚さt1×幅w1の矩形状の開口部(溶湯通過部103)を有している。なお、図2におけるxyz座標は、図1と一致している。
図1に示すように、溶湯M1は、その表面膜や表面張力により鋳物M3に追従して引き上げられ、形状規定部材102の溶湯通過部103を通過する。すなわち、溶湯M1が形状規定部材102の溶湯通過部103を通過することにより、溶湯M1に対し形状規定部材102から外力が付与され、鋳物M3の断面形状が規定される。ここで、溶湯の表面膜や表面張力によって、鋳物M3に追従して湯面MMSから引き上げられた溶湯を保持溶湯M2と呼ぶ。また、鋳物M3と保持溶湯M2との境界が凝固界面SIFである。
支持ロッド104は、形状規定部材102を支持する。
アクチュエータ105には、支持ロッド104が連結されている。アクチュエータ105によって、支持ロッド104を介して形状規定部材102が上下方向(鉛直方向つまりz軸方向)に移動可能となっている。このような構成により、鋳造の進行による湯面MMSの低下とともに、形状規定部材102を下方向に移動させることができる。
冷却ガスノズル(冷却部)106は、冷却ガス供給部107から供給される冷却ガス(例えば空気、窒素、アルゴンなど)を鋳物M3に吹き付け、間接的に保持溶湯M2を冷却する冷却手段である。冷却ガスの流量を増やすと凝固界面SIFの位置を下げることができ、冷却ガスの流量を減らすと凝固界面SIFの位置を上げることができる。なお、冷却ガスノズル106も、上下方向(鉛直方向つまりz軸方向)及び水平方向(x軸方向及びy軸方向)に移動可能となっている。そのため、例えば、鋳造の進行による湯面MMSの低下とともに、形状規定部材102の移動に合わせて、下方向に移動することができる。あるいは、引上機108の水平方向への移動に合わせて、水平方向に移動することができる。
スタータSTにチャック部108aを介して連結された引上機108により鋳物M3を引き上げつつ、冷却ガスにより鋳物M3を冷却する。これにより、凝固界面SIF近傍の保持溶湯M2が上側(z軸方向プラス側)から下側(z軸方向マイナス側)へ順次凝固し、鋳物M3が形成されていく。引上機108による引上速度を速くすると凝固界面SIFの位置を上げることができ、引上速度を遅くすると凝固界面SIFの位置を下げることができる。
また、引上機108を水平方向(x軸方向やy軸方向)に移動させながら引き上げることにより、保持溶湯M2を斜め方向に導出することができる。そのため、鋳物M3の長手方向の形状を自由に変化させることができる。なお、引上機108を水平方向に移動させる代わりに、形状規定部材102を水平方向に移動させることにより、鋳物M3の長手方向の形状を自由に変化させてもよい。
ここで、チャック部108aは、1対の板状部材がy軸方向に延設されたピンにより回転可能に連結されたヒンジ構造を有している。そのため、スタータSTをチャッキングする角度(チャッキング角度)を変更することができる。一方の板状部材は引上機108の本体に固定され、他方の板状部材はスタータSTに固定される。そのため、スタータSTを湯面MMSに平行な軸(図1の例ではy軸)を軸として回転させることができる。ここで、1対の板状部材のなす角は変更可能であるとともに固定可能である。すなわち、なす角を変更した後、その角度に固定して使用する。
このように、チャック部108aは、スタータSTをチャッキングした状態で、スタータSTを回転させてチャッキング角度を変更することができる。そのため、チャッキング角度を変更するためにチャッキングし直す必要がなく、鋳物の生産性に優れている。なお、チャック部108aはヒンジ構造に限定されるものではなく、チャッキングしたスタータSTを、湯面MMSに平行な軸(図1の例ではy軸)を軸として回転させることができる構造であればよい。
ここで、図3を参照して、溶湯を斜め方向に引き上げた場合の問題点について説明する。図3は、溶湯を斜め方向に引き上げた場合を模式的に示す拡大断面図である。なお、図3におけるxyz座標も、図1と一致している。
図3に示すように、湯面MMSと引上方向(引上速度Vの方向)とのなす角を引上角度θ(0°≦θ≦90°)とする。ここで、この引上角度θは形状規定部材102の上面(上側の主面)と引上方向とのなす角でもある。引上速度V及び引上角度θは、引上機108による鉛直方向への引上速度Vzと水平方向への移動速度Vxyとから定まる。なお、図3の例では、引上機108はy軸方向へは移動せず、x軸方向のみに移動している。また、図3に示すように、凝固界面SIFは引上方向に対して略垂直になることが実験的に確認されている。
図3に破線で示すように、引上角度θが小さくなると、形状規定部材102を通過した保持溶湯M2が形状規定部材102の上面と濡れてしまい、もはや鋳物M3の断面形状を制御できなくなる。実験では、引上角度θが30°以下では、保持溶湯M2と形状規定部材102の上面との濡れが発生した。一方、引上角度θが45°以上では、保持溶湯M2と形状規定部材102の上面との濡れは発生しなかった。従って、溶湯の引上角度θが30°以下になるような鋳物は成形することができない。すなわち、従来の自由鋳造装置では、成形可能な鋳物形状に制約があった。
これに対し、第1の実施の形態に係る自由鋳造装置では、上述の通り、引上機108のチャック部108aによりスタータSTのチャッキング角度を変更することができる。そのため、第1の実施の形態に係る自由鋳造装置では、引上角度θが濡れの発生しない所定の基準角度(第1の角度)まで減少したら、鋳造を一旦停止する。この基準角度は、30°より大きいことが好ましい。これにより、濡れの発生を防止し、鋳物の寸法精度を向上させることができる。そして、鋳造を再開する際に、最初に鉛直方向に引き上げられるように、スタータSTのチャッキング角度を変更する。その後、そのチャッキング角度を維持した状態で、鋳造を再開する。さらに、引上角度θが上記所定の基準角度まで減少したら、上述の一連の動作を繰り返す。従って、第1の実施の形態に係る自由鋳造装置では、従来の自由鋳造装置では成形不可能であった鋳物を成形することができる。
次に、図4〜図8を参照して、第1の実施の形態に係る自由鋳造方法について説明する。図4〜図8は、第1の実施の形態に係る自由鋳造方法を説明するための模式的断面図である。ここでは、縦断面が略L字形状に湾曲した(すなわち湾曲角が約90°)鋳物を鋳造する場合について説明する。このような鋳物は、従来の自由鋳造装置では成形不可能であった。
まず、チャック部108aを介して引上機108によりスタータSTを降下させ、形状規定部材102の溶湯通過部103を通して、スタータSTの先端部を溶湯M1に浸漬させる。図4に示すように、スタータSTの長手方向が鉛直方向になるように、ヒンジ構造のチャック部108aが直線状に開いた状態で、スタータSTに固定されている。
次に、図4に示すように、所定の速度でスタータSTを鉛直上向きに引き上げ始める。ここで、スタータSTが湯面MMSから離間しても、表面膜や表面張力によって、スタータSTに追従して湯面MMSから引き上げられた保持溶湯M2が形成される。図4に示すように、保持溶湯M2は、形状規定部材102の溶湯通過部103に形成される。つまり、形状規定部材102により、保持溶湯M2に形状が付与される。ここで、スタータSTあるいは鋳物M3が冷却ガスにより冷却されているため、保持溶湯M2が間接的に冷却され、上側から下側に向かって順に凝固し、鋳物M3が成長していく。
次に、図5に示すように、湾曲部を成形するために斜め方向に溶湯を引き上げながら鋳造する。ここで、湾曲部の湾曲角が大きくなるにつれて、引上角度θは徐々に小さくなっていく。
次に、図6に示すように、引上角度θが所定の基準角度に到達したら、その引上角度θを維持したまま、鋳物(第1の鋳物)M3に続けて直線状の接続部M4を鋳造する。この接続部M4を鋳造した後、接続部M4を保持溶湯M2から切り離し、鋳造を一時停止(中断)する。接続部M4は製品を構成せず、鋳造を再開する際に溶湯M1に浸漬され、再溶融される部位である。ここで、接続部M4を保持溶湯M2から切り離さなくてもよいが、切り離した方がチャッキング角度の変更が容易になり好ましい。
次に、図7に示すように、ヒンジ構造のチャック部108aを折り曲げることにより、接続部M4の長手方向が鉛直方向に一致するように、スタータSTをy軸回りに回転させる。チャック部108aの折曲角はその角度で固定する。その後、チャック部108aを介して引上機108によりスタータSTを再度降下させ、形状規定部材102の溶湯通過部103を通して、接続部M4を溶湯M1に浸漬させる。接続部M4を溶解させた後、所定の速度でスタータSTを鉛直上向きに引き上げ、鋳造を再開する。接続部M4の長手方向を鉛直方向に一致させる(湯面MMSに対して垂直にする)ことにより、接続部M4の溶湯M1への浸漬を容易にすることができる。なお、鋳造を再開する際の引上角度θ(第2の角度)は、直角でなくてもよく、基準角度より大きければよい。また、接続部M4の溶湯M1への浸漬前でなく浸漬途中や浸漬後に、スタータSTをy軸回りに回転させることも原理的には可能である。
そして、図8に示すように、湾曲部を継続して成形するために斜め方向に溶湯を引き上げながら鋳造する。これにより、接合面BFを介して鋳物M3と一体に接続された鋳物(第2の鋳物)M5とからなる縦断面略L字形状の鋳物が得られる。
以上に説明したように、第1の実施の形態に係る自由鋳造方法では、鋳造を一時停止(中断)してスタータSTのチャッキング角度を変更することにより、従来の自由鋳造装置では成形不可能であった鋳物を成形することができる。
(第1の実施の形態の変形例)
次に、図9を参照して、第1の実施の形態の変形例に係る自由鋳造装置について説明する。図9は、第1の実施の形態の変形例に係る形状規定部材102の平面図である。
図2に示された第1の実施の形態に係る形状規定部材102は、1枚の板から構成されていたため、溶湯通過部103の厚さt1、幅w1は固定されていた。これに対し、第1の実施の形態の変形例に係る形状規定部材102は、図9に示すように、4枚の矩形状の形状規定板102a、102b、102c、102dを備えている。すなわち、第1の実施の形態の変形例に係る形状規定部材102は、複数に分割されている。このような構成により、溶湯通過部103の厚さt1、幅w1を変化させることができる。また、4枚の矩形状の形状規定板102a、102b、102c、102dは、同調してz軸方向に移動することができる。
図9に示すように、形状規定板102a、102bは、x軸方向に並んで対向配置されている。また、形状規定板102a、102bは、z軸方向には同じ高さで配置されている。形状規定板102a、102bの間隔が、溶湯通過部103の幅w1を規定している。そして、形状規定板102a、102bが、独立してx軸方向に移動可能であるため、幅w1を変化させることができる。
なお、溶湯通過部103の幅w1を測定するために、図9に示すように、形状規定板102a上にレーザ変位計S1、形状規定板102b上にレーザ反射板S2を設けてもよい。
また、図9に示すように、形状規定板102c、102dは、y軸方向に並んで対向配置されている。また、形状規定板102c、102dは、z軸方向には同じ高さで配置されている。形状規定板102c、102dの間隔が、溶湯通過部103の厚さt1を規定している。そして、形状規定板102c、102dが、独立してx軸方向に移動可能であるため、厚さt1を変化させることができる。
形状規定板102a、102bは、形状規定板102c、102dの上面に接触するように配置されている。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
101 溶湯保持炉
102 形状規定部材
102a〜102d 形状規定板
103 溶湯通過部
104 支持ロッド
105 アクチュエータ
106 冷却ガスノズル
107 冷却ガス供給部
108 引上機
108a チャック部
BF 接合面
M1 溶湯
M2 保持溶湯
M3 鋳物
M4 接続部
M5 鋳物
MMS 湯面
S1 レーザ変位計
S2 レーザ反射板
SIF 凝固界面
ST スタータ

Claims (4)

  1. 保持炉に保持された溶湯を、鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材を通過させながら引き上げることにより、湾曲部を有する前記鋳物を鋳造可能な引上式連続鋳造方法であって、
    前記溶湯の引上方向と前記形状規定部材の上面とのなす角θ(但し、30°<θ≦90°)が第1の角度まで小さくなった場合、前記なす角θを前記第1の角度に維持したまま前記溶湯を引き上げ、それまでに鋳造した第1の鋳物に続けて接続部を鋳造するステップと、
    前記溶湯の引き上げを中断した後、前記形状規定部材を通過させながら前記接続部を前記溶湯に浸漬させて溶融するステップと、
    前記なす角θを前記第1の角度よりも大きい第2の角度として、前記溶湯の引き上げを再開し、前記第1の鋳物に続けて第2の鋳物を鋳造するステップと、を備える、
    引上式連続鋳造方法。
  2. 前記接続部を前記溶湯に浸漬させて溶融するステップにおいて、
    前記溶湯の引き上げを中断する際前記接続部を前記溶湯から切り離した後、当該接続部を前記溶湯に浸漬させて溶融する
    請求項1に記載の引上式連続鋳造方法。
  3. 前記接続部を前記溶湯に浸漬させる際、前記接続部を前記溶湯の湯面に対して垂直に浸漬させる、
    請求項1又は2に記載の引上式連続鋳造方法。
  4. 溶湯を保持する保持炉と、
    前記保持炉に保持された前記溶湯の湯面上に設置され、かつ、前記溶湯が通過することにより鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材と、
    チャック部によりスタータを固定し、前記スタータを介して前記溶湯を引き上げる引上機と、を備えた引上式連続鋳造装置であって、
    前記チャック部は、前記スタータをチャッキングした状態で、前記スタータを回転させてチャッキング角度を変更することができる、
    引上式連続鋳造装置。
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