JP6701258B2 - 燃料簡易分析装置及びその分析条件調整装置 - Google Patents

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本発明は、燃料簡易分析装置及びその分析条件調整装置に関するものである。
ボイラと蒸気タービンとを主要構成機器とする火力発電プラントでは、環境規制及びボイラ効率の面から、排ガス中のNOx及び灰中未燃分(以下、単に「未燃分」という。)を規定値以下にすることが求められる(例えば、特許文献1)。
従来、燃料の工業分析値等を用いて排ガス中のNOxや未燃分を推定し、これらの推定値を規定値以下とするようにボイラの操作端の操作量を調整し、火炉内における燃焼状態を調整することにより、排ガス中のNOxや未燃分を規定値以下に抑える燃焼調整が行われている。
特許第5357714号公報
上記燃焼調整におけるNOx及び未燃分の推定には、燃料の工業分析値がパラメータとして用いられる。従来、精度の高い燃料の工業分析値を得るために、数日から一週間程度かかる手法が用いられていた。このため、実際のプラント運転時に供給されている燃料の特性が分析に用いられた燃料の特性と異なる可能性があり、分析結果が実際の燃料と乖離してしまい、これが分析誤差として表れる可能性があった。また、燃料の分析誤差はNOx及び未燃分の推定に影響するため、NOx及び未燃分の推定において所望の推定精度が得られない可能性があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ボイラに投入される燃料を一定の分析精度以上で分析でき、かつ燃料の工業分析値を得るまでの期間を短縮することのできる燃料簡易分析装置及びその分析条件調整装置を提供することを目的とする。
本発明の第1態様は、排ガス中のNOx量を推定するNOx推定式に、事前に取得した燃料試料の第1の工業分析値を入力してNOx推定値を基準NOx推定値として算出する第1NOx演算部と、前記第1の工業分析値の各成分の値を変動させ、変動後の前記各成分の値を前記NOx推定式に入力することにより、複数の変動NOx推定値を算出する第2NOx演算部と、前記基準NOx推定値に対する前記各変動NOx推定値の差NOx差分としてそれぞれ演算するNOx差分演算部と、前記NOx差分が許容範囲内となる前記各成分の値変化量を決定し、決定した値変化量に基づいて前記各成分の分析誤差許容範囲を設定する分析誤差許容範囲設定部と、燃料簡易分析装置によって分析された前記燃料試料の第2の工業分析値の各成分の値と、前記第1の工業分析値の各成分の値との分析誤差を成分毎に演算する分析誤差演算部と、成分毎の前記分析誤差が成分毎に設定された前記分析誤差許容範囲内であるか否かを判定する判定部と、成分毎の前記分析誤差が成分毎に設定された前記分析誤差許容範囲内となるまで、前記燃料簡易分析装置の分析条件を調整する分析条件調整部とを具備する燃料簡易分析装置の分析条件調整装置である。
上記構成に係る分析条件調整装置によれば、NOx予測式に事前に取得した燃料試料の第1の工業分析値を用いて算出した基準NOx推定値と、該工業分析値の各成分の値を変動させた値を用いて推定した複数の変動NOx推定値との差分をNOx差分として演算し、このNOx差分が許容範囲以内となる値変化量を成分毎に決定する。これにより、許容範囲内のNOx推定値が得られるときの値変化量、換言すると、許容範囲内のNOx推定値を得るために許容される分析誤差範囲が成分毎に決定される。そして、第1の工業分析値による燃料試料の各成分の値と、燃料簡易分析装置による燃料試料の各成分の値との差分を分析誤差として演算し、その分析誤差が分析誤差許容範囲となるまで、燃料簡易分析装置の分析条件の調整が行われる。
このように、NOx差分を許容範囲内とするための分析誤差許容範囲を決定し、第1の工業分析値と燃料簡易分析装置によって分析された燃料試料の第2の工業分析値との分析誤差を分析誤差許容範囲内とするので、燃料簡易分析装置による分析結果を用いて推定されたNOx推定値の推定誤差を許容範囲内に抑えることが可能となる。
上記「第1の工業分析値」は、例えば、要求される分析精度を満足する工業分析手法を用いて燃料試料の分析を行ったときの分析結果である。このような工業分析手法の一例として、「JIS M 8812−2004」、「ISO562」、「ISO687」、「ISO5071−1」に則った工業分析手法が挙げられる。
上記分析条件調整装置は、排ガス中の未燃分量を推定する未燃分推定式に、事前に取得した前記燃料試料の第1の工業分析値を入力して未燃分推定値を基準未燃分推定値として算出する第1未燃分演算部と、前記第1の工業分析値の各成分の値を変動させ、変動後の前記各成分の値を前記未燃分推定式に入力することにより、複数の変動未燃分推定値を算出する第2未燃分演算部と、前記基準未燃分推定値に対する前記各変動未燃分推定値の差を未燃分差分としてそれぞれ演算する未燃分差分演算部とを備え、前記分析誤差許容範囲設定部は、前記NOx差分及び前記未燃分差分が許容範囲内となる前記各成分の値変化量を決定し、決定した値変化量に基づいて前記各成分の分析誤差許容範囲を設定することとしてもよい。
上記構成に係る分析条件調整装置によれば、未燃分の推定精度についても考慮して、成分毎の誤差許容範囲が決定されるので、燃料簡易分析装置による分析結果を用いて推定されたNOx推定値及び未燃分推定値の推定差分を許容範囲内とすることができ、安定した推定精度を保証することが可能となる。
本発明の第2態様は、排ガス中の未燃分量を推定する未燃分推定式に、事前に取得した燃料試料の第1の工業分析値を入力して未燃分推定値を基準未燃分推定値として算出する第1未燃分演算部と、前記第1の工業分析値の各成分の値を変動させ、変動後の前記各成分の値を前記未燃分推定式に入力することにより、複数の変動未燃分推定値を算出する第2未燃分演算部と、前記基準未燃分推定値に対する前記各変動未燃分推定値の差分を未燃分差分としてそれぞれ演算する未燃分差分演算部と、前記未燃分差分が許容範囲内となる前記各成分の値変化量を決定し、決定した値変化量に基づいて前記各成分の分析誤差許容範囲を設定する分析誤差許容範囲設定部と、燃料簡易分析装置によって分析された前記燃料試料の第2の工業分析値の各成分の値と、前記第1の工業分析値の各成分の値との分析誤差を成分毎に演算する分析誤差演算部と、成分毎の前記分析誤差が成分毎に設定された前記分析誤差許容範囲内であるか否かを判定する判定部と、成分毎の前記分析誤差が成分毎に設定された前記分析誤差許容範囲内となるまで、前記燃料簡易分析装置の分析条件を調整する分析条件調整部とを具備する燃料簡易分析装置の分析条件調整装置である。
上記構成に係る分析条件調整装置によれば、未燃分予測式に事前に取得した燃料試料の第1の工業分析値を用いて算出した基準未燃分推定値と、該工業分析値の各成分の値を変動させた変動値を用いて推定した複数の変動未燃分推定値との差分を未燃分差分として演算し、この未燃分差分が許容範囲以内となる値変化量を成分毎に決定する。これにより、許容範囲内の未燃分推定値が得られるときの値変化量、換言すると、許容範囲内の未燃分推定値を得るために許容される分析誤差範囲が成分毎に決定される。そして、事前に取得した燃料試料の第1の工業分析値の各成分の値と、燃料簡易分析装置による燃料試料の各成分の値との差分を分析誤差として演算し、その分析誤差が分析誤差許容範囲となるまで、燃料簡易分析装置の分析条件の調整が行われる。
このように、未燃分推定値の推定差分を許容範囲内とするための分析誤差許容範囲を決定し、第1の工業分析値と燃料簡易分析装置によって分析された燃料試料の第2の工業分析値との分析誤差を分析誤差許容範囲内とするので、燃料簡易分析装置による分析結果を用いて推定された未燃分推定値の推定誤差を許容範囲内に抑えることが可能となる。
本発明の第3態様は、上記いずれかに記載の分析条件調整装置を用いて分析条件が調整された燃料簡易分析装置である。
本発明の第4態様は、ボイラに供給される燃料の分析を行う上記燃料簡易分析装置と、前記燃料簡易分析装置による分析結果をNOx推定式に用いることにより、前記ボイラから排出される排ガス中のNOx量を推定するNOx推定部と、前記燃料簡易分析装置による分析結果を未燃分推定式に用いることにより、前記ボイラから排出される排ガス中の未燃分量を推定する未燃分推定部と、前記NOx推定部によって推定された前記NOx量及び前記未燃分推定部によって推定された未燃分量が許容範囲内となるように、前記ボイラの燃焼状態を調整するための操作端を制御する燃焼調整部とを具備するボイラの制御装置である。
本発明の第5態様は、排ガス中のNOx量を推定するNOx推定式に、事前に取得した燃料試料の第1の工業分析値を入力してNOx推定値を基準NOx推定値として算出する第1NOx演算工程と、前記第1の工業分析値の各成分の値を変動させ、変動後の前記各成分の値を前記NOx推定式に入力することにより、複数の変動NOx推定値を算出する第2NOx演算工程と、前記基準NOx推定値に対する前記各変動NOx推定値の差分をNOx差分としてそれぞれ演算するNOx差分演算工程と、前記NOx差分が許容範囲内となる前記各成分の値変化量を決定し、決定した値変化量に基づいて前記各成分の分析誤差許容範囲を設定する分析誤差許容範囲設定工程と、燃料簡易分析装置によって分析された前記燃料試料の第2の工業分析値の各成分の値と、前記第1の工業分析値の各成分の値との分析誤差を成分毎に演算する分析誤差演算工程と、成分毎の前記分析誤差が成分毎に設定された前記分析誤差許容範囲内であるか否かを判定する判定工程と、成分毎の前記分析誤差が成分毎に設定された前記分析誤差許容範囲内となるまで、前記燃料簡易分析装置の分析条件を調整する分析条件調整工程とを有する燃料簡易分析装置の分析条件調整方法である。
本発明の第6態様は、排ガス中の未燃分量を推定する未燃分推定式に、事前に取得した燃料試料の第1の工業分析値を入力して未燃分推定値を基準未燃分推定値として算出する第1未燃分演算工程と、前記第1の工業分析値の各成分の値を変動させ、変動後の前記各成分の値を前記未燃分推定式に入力することにより、複数の変動未燃分推定値を算出する第2未燃分演算工程と、前記基準未燃分推定値に対する前記各変動未燃分推定値の差分を未燃分差分としてそれぞれ演算する未燃分差分演算工程と、前記未燃分差分が許容範囲内となる前記各成分の値変化量を決定し、決定した値変化量に基づいて前記各成分の分析誤差許容範囲を設定する分析誤差許容範囲設定工程と、燃料簡易分析装置によって分析された前記燃料試料の第2の工業分析値の各成分の値と、前記第1の工業分析値の各成分の値との分析誤差を成分毎に演算する分析誤差演算工程と、成分毎の前記分析誤差が成分毎に設定された前記分析誤差許容範囲内であるか否かを判定する判定工程と、成分毎の前記分析誤差が成分毎に設定された前記分析誤差許容範囲内となるまで、前記燃料簡易分析装置の分析条件を調整する分析条件調整工程とを有する燃料簡易分析装置の分析条件調整方法である。
本発明によれば、ボイラに投入される燃料を一定の分析精度以上で分析でき、かつ燃料の工業分析値を得るまでの期間を短縮することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係るボイラの縦断面図である。 図1の横(水平)断面図である。 図1に示した微粉炭焚きバーナを拡大して示した図である。 本発明の一実施形態に係る微粉炭焚きバーナが備える燃料バーナに空気を供給している空気供給系統の概略を示す図である。 本発明の一実施形態に係るボイラの制御装置の機能ブロック図である。 本発明の一実施形態に係るボイラの制御装置によって実行される燃料調整処理の手順を示したフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る簡易分析装置の分析条件調整装置の機能ブロック図である。 本発明の一実施形態に係る簡易分析装置の分析条件調整装置によって実行される分析条件調整処理の手順を示したフローチャートである。
以下に、本発明に係る簡易分析装置及びその分析条件調整装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、本発明の一実施形態に係る簡易分析装置及びその分析条件調整装置の適用先として、固体燃料焚きボイラ、具体的には、微粉炭(粉体の固体燃料である石炭)を燃料とする微粉炭焚きバーナを備えた旋回燃焼ボイラを例示して説明するが、本発明の一実施形態に係る簡易分析装置及びその分析条件調整装置の適用先はこの例に限定されず、石炭類を燃料として用いるボイラに広く適用することが可能である。
図1は、本発明の一実施形態に係るボイラ10の縦断面図、図2は図1の横(水平)断面図である。図1に示すように、ボイラ10は、火炉11内へ空気を多段で投入することにより、バーナ部12から追加空気投入部(以下、「AA部」と呼ぶ)14までの領域を還元雰囲気にして燃焼排ガスの低NOx化を図っている。
図1、図2に示すように、ボイラ10は、ミル(図示略)によって石炭などの固体燃料が粉砕された微粉炭(微粉燃料)及び空気を投入する微粉炭焚きバーナ20及びAA部14に追加空気を投入する追加空気投入ノズル15を備えている。微粉炭焚きバーナ20には、ミルから微粉炭を1次空気で混合して搬送する微粉炭混合気輸送管16、及び微粉炭混合気輸送管16の周囲に2次空気の一部を供給するように送気ダクト17が接続されている。また、AA部14の追加空気投入ノズル15には、2次空気の一部を供給するように送気ダクト17が接続されている。送気ダクト17には、送風機(図示略)から供給され、空気予熱機(図示略)によって所定温度に予熱された2次空気が送気される。このように、本実施形態に係るボイラ10は、鉛直上下方向に設けられた各段において、ボイラ10の水平方向の各コーナ部(図2参照)に微粉炭焚きバーナ20がそれぞれ配置されたバーナ部12を備え、各微粉炭焚きバーナ20から微粉炭燃料及び空気が火炉11内へ投入されることにより旋回火炎が形成される旋回燃焼方式(図2参照)を採用している。
図3は、図1に示した微粉炭焚きバーナ20を拡大して示した図である。図3に示すように、微粉炭焚きバーナ20は、微粉炭及び1次空気を投入する燃料バーナ21と、燃料バーナ21の上側及び下側に各々配置された2次空気投入用のポート30とを備えている。ポート30は、ポート毎の空気流量調整を可能にするため、たとえば、図4に示すように、送気ダクト17から分岐した2次空気の供給ライン毎に、空気流量調整手段として開度調整可能なダンパ40を備えている。
図3に示すように、燃料バーナ21は、1次空気により搬送された微粉炭燃料を投入する矩形状の1次ポート22と、1次ポート22の周囲を取り囲むように設けられて2次空気の一部を投入する2次ポート23とを備えている。なお、2次ポート23についても、図4に示すように、流量調整手段として開度調整可能なダンパ40が設けられている。
また、燃料バーナ21は角度調整可能に構成されている。具体的には、図3に示すように、燃料バーナ21は、ボイラ10で生成する蒸気温度を所定の値に調整するため、バーナ部12の各段に形成される火炉11内の旋回火炎の位置を変化させることができるように、燃料バーナ21の先端部から噴き出すガスの水平方向に対する角度(バーナ角度)αを鉛直上下方向に適宜変化させることができる。
また、図1に示すように、ボイラ10には、燃焼排ガスを下流側の装置に搬送するための排ガス流路18が設けられている。排ガス流路18には、ボイラ10から排出された排ガスに含まれる燃料未燃分を計測するための未燃分計測器35が設けられている。この未燃分計測器35の一例として、排ガス流路18を流れる灰をサンプリングし、サンプリングした灰をレーザ照射によってプラズマ化させ、プラズマ光を分光分析することにより灰の組成成分濃度を計測するLIBS法(レーザ誘起ブレークダウン法;Laser Induced Breakdown Spectroscopy)を用いた未燃分計測器が挙げられる。この未燃分計測器35によれば、ほぼリアルタイムで灰中未燃分を計測することができる。
更に、排ガス流路18には、排ガス中のNOx量(NOx濃度)を計測するNOx計測器37が設けられている。NOx計測器37の一例として、赤外線吸収法、化学発光法、紫外線吸収法等を用いた計測器が挙げられる。
未燃分計測器35によって計測された未燃分計測値およびNOx計測器37によって計測されたNOx計測値は、ボイラ10を制御する制御装置50(図5参照)に出力される。
また、ボイラ10において燃料が投入される微粉炭混合気輸送管16には、ボイラ10に供給される微粉炭をサンプリングし、その微粉炭の工業分析をオンサイトで行う燃料簡易分析装置25が設けられている。
燃料簡易分析装置25は、30分から2時間で分析結果を得ることができる。燃料簡易分析装置25の一例として、熱天秤を有する加熱炉を用いて、炉内の雰囲気を酸化及び非酸化状態に切り替えて互いに異なる条件での熱処理を行って、異なる種類の成分(水分、揮発分、固定炭素、灰分)を一連の処理として取得する分析装置や、乾燥に時間がかかる水分計測を除外した分析方法を採用する分析装置が挙げられる。熱天秤を有する加熱炉を用いて燃料分析を行う分析装置の一例として、例えば、特開昭61−191950号公報に開示される装置が挙げられる。オンサイトで用いられる燃料簡易分析装置25は、後述する分析条件調整装置60によって事前に分析条件が調整されることにより、一定の分析精度が保証された分析装置である。なお、分析条件調整装置60の詳細については後述する。
制御装置50は、ボイラ全体の制御を司る制御装置であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置、ROM(Read Only Memory)等の補助記憶装置、及びHDD等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、制御装置有する後述の各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUが主記憶装置に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等である。
制御装置50は、例えば、ボイラ10の定格蒸気発生量に対する蒸気発生割合(以下「負荷」と呼ぶ)に応じて、ミル(図示略)の台数や燃料バーナ21の稼働数を制御する負荷制御機能や、ボイラ10から排出される排ガス中のNOx及び未燃分を規定値以下とするために、火炉11内の燃焼状態を調整する燃焼調整機能等の複数の機能を有する。
図5は、制御装置50が備える機能のうち、燃焼調整に関する機能を主に抽出して示した機能ブロック図である。図5に示すように、制御装置50は、情報取得部51、NOx推定部52、未燃分推定部53、及び燃焼調整部54を備えている。
情報取得部51は、NOx及び未燃分を推定するために必要となる入力情報を取得する。情報取得部51によって取得される入力情報は、主に運転状態量及び燃料情報である。
運転状態量は、ボイラ10の運転状態に関するパラメータであり、例えば、バーナ部12とAA部14との二次空気の配分比、ガス温度、ガス性状等が一例として挙げられる。
また、燃料情報は、微粉炭の水分、揮発分、固定炭素、灰分等であり、燃料簡易分析装置25によってオンサイトで計測された分析値である。また、燃料情報には、粒径または微粉度等も含まれる。
NOx推定部52は、情報取得部51によって取得された運転状態量及び燃料情報、並びに、予め保有しているボイラの設計情報を、予め保有しているNOx推定式に代入することにより、ボイラ10から排出される排ガス中のNOx量を推定する。ここで、設計情報は、ボイラ10の設計情報であり、例えば、ボイラ10が備える微粉炭焚きバーナ20の形状及び設置数、ボイラ10の形状等が一例として挙げられる。
また、NOx推定部52が用いるNOx推定式は、例えば、過去の運転データに基づいて構築された演算式であり、上述したボイラの設計情報、運転状態量、燃料情報をパラメータとして含んでいる。
未燃分推定部53は、情報取得部51によって取得された運転状態量及び燃料情報、並びに、予め保有しているボイラの設計情報を、予め保有している未燃分推定式に代入することにより、ボイラ10から排出される排ガス中の未燃分量を推定する。ここで、設計情報については、上述したNOx推定部52が用いる情報と同一のため、NOx推定部52が保有する情報を使用してもよい。
未燃分推定部53が用いる未燃分推定式は、例えば、過去の運転データに基づいて構築された演算式であり、上述したボイラの設計情報、運転状態量、燃料情報をパラメータとして含んでいる。
燃焼調整部54は、NOx推定部52によって推定されたNOx量(以下「NOx推定値」という。)及び未燃分推定部53によって推定された未燃分量(以下「未燃分推定値」という。)に基づいて、NOx推定値及び未燃分推定値が規定値以下となるように、ボイラ10の各種操作端の操作量を決定する。例えば、燃焼調整部54は、ダンパ40の開度を制御することにより、バーナ部12とAA部14との2次空気の配分比を調整するとともに、燃料バーナ21のバーナ角度αを制御することにより、火炉11内の旋回火炎の位置を変化させる。これにより、火炉11内の燃焼状態が変化し、排ガスに含まれるNOxや未燃分の量を制御することができる。
次に、制御装置50によって実現される燃焼調整方法について図6を参照して簡単に説明する。図6は、制御装置50によって実行される燃焼調整処理の処理手順の一例を示したフローチャートである。
まず、情報取得部51が、NOx及び未燃分を推定するために必要となる入力情報を取得する(SA1)。これにより、ボイラ10の運転状態量及び燃料簡易分析装置25による燃料分析結果が取得される。
続いて、NOx推定部52は、情報取得部51によって取得した情報をNOx推定式に代入し、NOx推定値を演算する(SA2)。同様に、未燃分推定部53は、情報取得部51によって取得された情報を未燃分推定式に代入し、未燃分推定値を演算する(SA3)。
次に、燃焼調整部54は、NOx推定値及び未燃分推定値に基づいて、ダンパ40及び燃料バーナ21のバーナ角度αを制御することにより、ボイラ10の燃焼状態を調整する(SA4)。ボイラの燃焼状態が変化することにより、ボイラ10から排出される排ガスのNOx量や未燃分量が変化する。
燃焼調整部54は、未燃分計測器35から未燃分計測値を取得すると共に、NOx計測器37からNOx計測値を取得し(SA5)、これらの計測値がいずれも規定値以下であるか否かを判定する(SA6)。この結果、規定値を超えていれば、ステップSA1に戻り、上記の処理を繰り返し行う。そして、ステップSA6において、未燃分計測値及びNOx計測値がいずれも環境規定値以下であると判定されると、当該燃焼調整処理を終了する。
制御装置50は、例えば、図6に示した燃焼調整処理を所定の時間間隔で繰り返し行うことにより、排ガス中のNOx量及び未燃分を規定値以下に抑制する。
次に、オンサイトで用いられる燃料簡易分析装置25及び燃料簡易分析装置25の分析条件調整装置60について図面を参照して説明する。
燃料簡易分析装置25は、上述したように、30分から2時間で分析結果を得ることができ、一例として、特開昭61−191950号公報に開示される石炭類等の工業分析方法を採用した分析装置が挙げられる。分析条件調整装置60は、燃料簡易分析装置25の精度を保証するための装置であり、例えば、燃料簡易分析装置25がボイラ10のオンサイト分析に導入される前に、燃料簡易分析装置25の精度が一定の精度以上となるように、分析条件を調整するものである。
分析条件調整装置60は、例えば、コンピュータであり、上述した制御装置50と同様に、CPU、主記憶装置、補助記憶装置等を備えている。以下に示す各部の機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で補助記憶装置に記憶されており、このプログラムをCPUが主記憶装置に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等である。
図7は、本発明の一実施形態に係る分析条件調整装置60の機能ブロック図である。図7に示すように、分析条件調整装置60は、第1NOx演算部61、第2NOx演算部62、NOx差分演算部63、第1未燃分演算部64、第2未燃分演算部65、未燃分差分演算部66、分析誤差許容範囲設定部67、分析誤差演算部68、判定部69、及び分析条件調整部70を主な構成として備えている。
まず、分析条件調整装置60による分析条件の調整を行うに当たり、前準備として試料を用意する。この試料は、ボイラ10に使用される燃料の試料であり、本実施形態では、微粉炭が用いられる。微粉炭は石炭に含まれる水分等の成分により燃焼状態が変化するので、これら固体のばらつきを考慮するために、複数種の微粉炭を試料として用意するとよい。以下の説明では、具体例として、微粉炭A、微粉炭B、微粉炭Cからなる3つの試料を用意した場合について説明する。
また、これら微粉炭A〜Cを燃料簡易分析装置25とは異なる工業分析手法であって、より分析精度が高い工業分析手法(以下「高精度工業分析手法」という。)を用いて分析し、工業分析値(第1の工業分析値)を事前に得ておく。工業分析値の成分は、例えば、水分、揮発分、固定炭素、灰分である。燃料簡易分析装置25よりも分析精度が高い工業分析手法としては、例えば、「JIS M 8812−2004」、「ISO562」、「ISO687」、「ISO5071−1」に則った工業分析手法が挙げられる。これらの分析方法は、分析結果を得るまでに数日から一週間程度かかるものの、燃料簡易分析装置25で得られる分析結果よりも精度の高い工業分析値を得ることができる。
第1NOx演算部61は、NOx濃度を推定するNOx推定式に、各試料(微粉炭A〜C)の高精度工業分析手法によって事前に得られた各成分の工業分析値を入力してNOx推定値を算出する。ここで、NOx推定式は、上述した燃焼調整処理で用いられるNOx推定式と同じものである。
第1NOx演算部61は、NOx推定式に、設計情報に関するパラメータ、運転状態量に関する各種パラメータ、及び試料の工業分析値をそれぞれ代入することにより、試料のそれぞれについてNOx推定値を算出する。以下、第1NOx演算部61によって算出されたNOx推定値を便宜上「基準NOx推定値」という。
ここで、設計情報については、ボイラ10の構造等に関するパラメータであり、ボイラ10に固有のパラメータである。また、NOx推定式に代入される運転状態量の各種パラメータとしては、任意の運転状態(例えば、定格運転状態)を想定し、想定した運転状態に関するパラメータ(例えば、バーナ部12とAA部14との二次空気の配分比、ガス温度、ガス性状等)を代入すればよい。また、燃料情報に関する各種パラメータは、高精度工業分析手法によって事前に得られた第1の工業分析値の各成分の値である。本実施形態では、水分、揮発分、固定炭素、灰分である。また、燃料情報に関する各種パラメータには、粒径または微粉度も含まれる。
第2NOx演算部62は、試料毎に、第1の工業分析値の各成分の値を所定の範囲で変動させ、変動後の各成分の値をNOx推定式に入力することにより、各試料について複数のNOx推定値を算出する。以下、第2NOx演算部62によって算出されたNOx推定値を便宜上「変動NOx推定値」という。
例えば、第2NOx演算部62は、微粉炭Aの各成分(水分、揮発分、固定炭素、灰分)の値をそれぞれ所定量ずつ、所定の上下限値まで変動させ、変動後の値をそれぞれNOx推定式に入力することにより、複数の変動NOx推定値を得る。
より具体的には、第2NOx演算部62は、微粉炭Aの各成分(水分、揮発分、固定炭素、灰分)の値を+5%、+10%、+15%、・・・と所定の上限値まで変動させるとともに、−5%、−10%、−15%・・・と所定の下限値まで変動させ、変動後の各値をそれぞれNOx推定式に入力することにより、複数の変動NOx推定値を算出する。このとき、1つの成分ずつ値を変動させることで、その成分の変動がNOx推定値に及ぼす影響度についても把握することができる。なお、変動量、変動上下限値については任意に設定することが可能である。第2NOx演算部62は、微粉炭B、Cに対しても同様の演算処理を行うことで、試料毎に複数の変動NOx推定値を算出する。例えば、各成分の値を+5%、+10%、+15%、−5%、−10%、−15%のように、6段階に変動させた場合、各試料(微粉炭A、B、C)について、4(成分数)×6(変動値の数)=24個の変動NOx推定値がそれぞれ算出される。
NOx差分演算部63は、基準NOx推定値に対する各変動NOx推定値の差分をNOx差分としてそれぞれ演算する。なお、ここでの差分は、絶対でもよいし、相対でもよい。これにより、各成分の値を6段階に変動させた場合には、各試料について24個のNOx差分が演算されることとなる。
第1未燃分演算部64は、未燃分を推定する未燃分推定式に、各試料(微粉炭A〜C)の高精度工業分析手法によって事前に得られた各成分の工業分析値(第1の工業分析値)を入力して未燃分推定値を算出する。ここで、未燃分推定式は、上述した燃焼調整処理で用いられる未燃分推定式と同じものである。
第1未燃分演算部64は、未燃分推定式に、設計情報に関するパラメータ、運転状態量に関する各種パラメータ(上述したNOx推定部が用いたパラメータと同じもの)、及び各試料(微粉炭A〜C)の工業分析値をそれぞれ代入することにより、各試料について未燃分推定値を算出する。以下、第1未燃分演算部64によって算出された未燃分推定値を便宜上「基準未燃分推定値」という。
第2未燃分演算部65は、試料(微粉炭A〜C)毎に、第1の工業分析値の各成分の値を所定の範囲で変動させ、変動後の各成分の値を未燃分推定式に入力することにより、各試料について複数の未燃分推定値を算出する。以下、第2未燃分演算部65によって算出された未燃分推定値を便宜上「変動未燃分推定値」という。
例えば、第2未燃分演算部65は、微粉炭Aの各成分(水分、揮発分、固定炭素、灰分)の値をそれぞれ所定量ずつ、所定の上下限値まで変動させ、変動後の値をそれぞれ未燃分推定式に入力することにより、複数の変動未燃分推定値を得る。
より具体的には、第2未燃分演算部65は、微粉炭Aの各成分(水分、揮発分、固定炭素、灰分)の値を+5%、+10%、+15%、・・・と所定の上限値まで変動させるとともに、−5%、−10%、−15%・・・と所定の下限値まで変動させ、変動後の各値を未燃分推定式にそれぞれ入力することにより、複数の変動未燃分推定値を得る。このとき、1つの成分ずつ値を変動させることで、その成分の変動が未燃分推定値に及ぼす影響度についても把握することができる。なお、変動幅、変動上下限値については任意に設定することが可能である。第2未燃分演算部65は、微粉炭B、Cに対しても同様の演算処理を行うことで、試料毎に複数の変動未燃分推定値を算出する。例えば、各成分の値を+5%、+10%、+15%、−5%、−10%、−15%のように、6段階に変動させた場合、各試料(微粉炭A、B、C)について、4(成分数)×6(変動値の数)=24個の変動未燃分推定値がそれぞれ算出される。
未燃分差分演算部66は、基準未燃分推定値に対する各変動未燃分推定値の差分を未燃分差分としてそれぞれ演算する。なお、ここでの差分は、絶対でもよいし、相対でもよい。これにより、各試料について、各成分の値を6段階に変動させた場合には、各試料について24個の未燃分差分がそれぞれ演算されることとなる。
分析誤差許容範囲設定部67は、NOx差分が許容範囲内となり、かつ、未燃分差分が許容範囲内となる値変化量を成分毎に決定し、決定した値変化量に基づいて各成分の分析誤差許容範囲を設定する。
分析誤差許容範囲設定部67は、例えば、試料毎に演算されたNOx差分を成分毎のNOx差分に区分し、成分毎に許容範囲(例えば、±10ppm以下)内であるNOx差分の最大値を決定し、その最大値のNOx差分を得たときの値変化量を得る。同様に、分析誤差許容範囲設定部67は、例えば、試料毎に演算された未燃分差分を成分毎の未燃分差分に区分し、成分毎に許容範囲内である未燃分差分の最大値を決定し、その最大値の未燃分差分を得たときの値変化量(各成分の変動量)を得る。そして、NOx差分及び未燃分差分からそれぞれ得た値変化量の比較結果から各成分の分析誤差許容範囲を設定する。
例えば、「水分」の成分に着目すると、各試料(微粉炭A、B、C)についてそれぞれ6つのNOx差分が算出されているので、計18個のNOx差分が算出されていることとなる。このうち、予め設定されている許容値範囲内のNOx差分を抽出し、更に、抽出したNOx差分のうち最も大きな値を特定する。そして、特定したNOx差分を得たときの「水分」の値の変化量(例えば、+10%)を得る。
また、分析誤差許容範囲設定部67は、同様の処理を未燃分差分についても行う。例えば、「水分」の成分に着目すると、各試料(微粉炭A、B、C)についてそれぞれ6つの未燃分差分が算出されているので、計18個の未燃分差分が算出されていることとなる。このうち、予め設定されている許容値範囲内の未燃分差分を抽出し、更に、抽出した未燃分差分のうち最も大きな値を特定する。そして、特定した未燃分差分を得たときの「水分」の値の変化量(例えば、+5%)を得る。
このようにして、例えば、「水分」の成分について、NOx差分の観点から「+10%」の値変化量が、未燃分差分の観点から「+5%」の値変化量が得られると、分析誤差許容範囲設定部67は、小さい方の値変化量を選択し、この値変化量に基づいて分析誤差許容範囲(例えば、±5%)を設定する。なお、値をプラス側に変動させたときと、マイナス側に変動させたときとで、それぞれ分けて上記処理を実行することにより、プラス側の誤差許容値と、マイナス側の誤差許容値とを決定することができるので、これらの値から誤差許容範囲を設定することとしてもよい。
そして、分析誤差許容範囲設定部67は、上記処理を他の成分値である「揮発分」、「固定炭素」、「灰分」についても同様に行うことで、各成分における分析誤差許容範囲を設定する。
なお、上述した分析誤差許容範囲の設定手法は一例であり、他の手法を用いても良い。例えば、上述した例では、離散的な値である各NOx差分や未燃分差分を用いて分析誤差許容範囲を設定したが、例えば、離散的な値である各NOx差分及び未燃分差分を内挿し、内挿結果を用いて分析誤差許容範囲を設定することとしてもよい。
分析誤差演算部68は、燃料簡易分析装置による各試料(微粉炭A〜C)の分析結果(第2の工業分析値)を取得し、取得した燃料簡易分析装置の分析結果と、高精度工業分析手法による各試料(微粉炭A〜C)の分析結果(第1の工業分析値)とから、成分毎の分析誤差を算出する。
判定部69は、分析誤差演算部68によって算出された分析誤差が、分析誤差許容範囲設定部67によって設定された成分毎の分析誤差許容範囲内であるか否かを判定する。
分析条件調整部70は、判定部69によって少なくとも一つの成分の分析誤差が分析誤差許容範囲を超えていると判定された場合に、簡易分析装置の分析条件が不適切であるとして、分析条件の調整を行う。例えば、分析条件調整部70は、温度保持時間、昇温速度、降温速度、雰囲気ガス供給量、サンプル量、サンプル粒度、サンプルパン寸法や構造等の少なくともいずれか一つを自動的に調整することにより、分析条件を変更する。なお、分析条件の調整は、上述のように自動的に調整する態様としても良いし、例えば、調整する分析条件の情報が作業員によって入力された場合に、その指示に従って分析条件を調整することとしてもよい。
簡易分析装置の分析条件が調整されると、調整後の分析条件が設定された簡易分析装置により、試料(微粉炭A〜C)の分析が行われる。そして、簡易分析装置による工業分析値の全ての成分の分析誤差が誤差許容範囲内となるまで、上述した簡易分析装置の分析条件の調整を繰り返し行う。
次に、本発明の一実施形態に係る分析条件調整装置60によって実行される分析条件調整方法の手順について図8を参照して説明する。なお、以下の説明では、便宜上、3つの試料(微粉炭A〜C)を用意し、これら試料(微粉炭A〜C)の分析結果に基づいて簡易分析装置の分析条件の調整を行う場合について説明するが、試料数等はこの例に限定されない。
まず、複数の試料についての高精度工業分析手法による工業分析値(水分、揮発分、固定炭素、灰分)を取得し、取得した高精度工業分析手法による工業分析値等をNOx推定式に代入することで、基準NOx推定値を算出する(SB1)。続いて、高精度工業分析手法による工業分析値の各成分の値を所定の範囲で変動させ、変動後の値をNOx推定式に代入することで、複数の変動NOx推定値を算出する(SB2)。続いて、基準NOx推定値に対する各変動NOx推定値の差分であるNOx差分をそれぞれ算出する(SB3)。
次に、高精度工業分析手法による工業分析値等を未燃分推定式に代入し、基準未燃分推定値を算出する(SB4)。続いて、上述したステップSB2と同様の手法で、高精度工業分析手法による工業分析値の各成分の値を所定の範囲で変動させ、変動後の値を未燃分推定式に代入することで、複数の変動未燃分推定値を算出する(SB5)。続いて、基準未燃分推定値に対する各変動未燃分推定値の差分である未燃分差分をそれぞれ算出する(SB6)。
次に、ステップSB3で算出したNOx差分及びステップSB6で算出した未燃分差分に基づいて、成分毎の分析誤差許容範囲を設定する(SB7)。
次に、簡易分析装置による試料(微粉炭A、B、C)の簡易分析結果を取得し(SB8)、簡易分析装置による分析結果と高精度工業分析手法による分析結果とから成分毎の分析誤差を算出する(SB9)。
続いて、分析誤差がステップSB7で設定された成分毎の分析誤差許容範囲内であるか否かを判定する(SB10)。この結果、各成分の分析誤差が分析誤差許容範囲内であると判定された場合には(SB10:YES)、簡易分析装置の分析条件が適切であると判定し、例えば、その旨の結果を通知し(SB11)、本処理を終了する。一方、ステップSB10において、少なくとも一つの成分の分析誤差が分析誤差許容範囲を外れている場合には、簡易分析装置の分析条件が不適切であるとして、分析条件の調整を行い(SB12)、ステップSB8に戻る。
ステップSB8では、分析条件調整後の簡易分析装置によって各試料(微粉炭A〜C)の再分析が行われ、その分析結果を用いて以降の処理が行われる。このようにして、簡易分析装置による工業分析結果と高精度工業分析手法による工業分析結果との分析誤差が各成分において分析誤差許容範囲内となるまで、簡易分析装置の分析条件の調整が繰り返し行われる。
そして、全ての成分における分析誤差が分析誤差許容範囲内となると(SB10:YES)、ステップSB11に移行し、分析条件が適切である旨を通知して、本処理を終了する。
このようにして、分析条件が適切に調整され、一定の分析精度が保証された簡易分析装置は、上述したボイラ10の燃料を分析するオンサイトの燃料分析装置として利用される。これにより、図6に示したボイラ10の燃焼調整処理では、ボイラ10に供給される燃料の工業分析が簡易分析装置によって行われ、この簡易分析装置の分析結果が燃料情報としてNOx推定式及び未燃分推定式に代入されることにより、NOx推定値及び未燃分推定値が算出されることとなる。
以上説明したように、本発明の一実施形態に係る燃料簡易分析装置25及びその分析条件調整装置60によれば、NOx推定値の推定差分及び未燃分推定値の推定差分を許容範囲内とするための分析誤差許容範囲を決定し、高精度工業分析手法による工業分析結果と燃料簡易分析装置による分析結果との分析誤差を分析誤差許容範囲内とするので、燃料簡易分析装置による分析結果を用いて推定されたNOx推定値の推定誤差を許容範囲内とすることができる。これにより、例えば、燃焼調整に要する時間が長期化するリスクを低減することが可能となる。
また、燃料簡易分析装置25は、高精度工業分析手法に比べて短時間で燃料分析を行うことができるので、ボイラに投入される燃料の工業分析をオンサイトで行うことができる。これにより、実際にボイラに投入される燃料の工業分析を行うことが可能となり、従来のように、分析に用いた燃料と実際にボイラ10に投入される燃料との性状が異なるなどの不都合も生じない。
以上、本発明について実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更又は改良を加えることができ、該変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記実施形態を適宜組み合わせてもよい。
また、上記実施形態で説明した燃焼調整処理及び分析条件調整処理の流れも一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよい。
例えば、上述の実施形態では、NOxと未燃分との両方を規定値以内とするような分析誤差許容範囲を決定していたが、これに限定されず、例えば、NOxのみ、または、未燃分のみに基づいて分析誤差許容範囲を決定することとしてもよい。
また、上記実施形態では、制御装置50による燃焼調整処理において、燃料の工業分析値等を用いてNOx推定値及び未燃分推定値を演算していたが、これに加えて、元素分析値も用いてNOx推定値及び未燃分推定値を演算することとしてもよい。元素分析手法については、例えば、燃料を燃焼した際の排ガスの熱伝導度から成分の含有量を計測する燃焼法(改良デュマ法)や、触媒を用いて特定のガスに反応させ、赤外線吸収法やオゾンとの反応時の発光強度を検出し、成分の含有量を特定する方法を用いることができる。これらの分析手法では、数分レベルで分析結果を得ることができるため、オンサイトでの分析が可能である。元素分析値も加味することにより、NOx及び未燃分の推定精度を更に向上させることが可能となる。
10 ボイラ
11 火炉
12 バーナ部
14 AA部
15 追加空気投入ノズル
16 微粉炭混合気輸送管
17 送気ダクト
18 排ガス流路
20 微粉炭焚きバーナ
21 燃料バーナ
22 1次ポート
23 2次ポート
25 燃料簡易分析装置
30 ポート
35 未燃分計測器
37 NOx計測器
40 ダンパ
50 制御装置
51 情報取得部
52 NOx推定部
53 未燃分推定部
54 燃焼調整部
60 分析条件調整装置
61 第1NOx演算部
62 第2NOx演算部
63 NOx差分演算部
64 第1未燃分演算部
65 第2未燃分演算部
66 未燃分差分演算部
67 分析誤差許容範囲設定部
68 分析誤差演算部
69 判定部
70 分析条件調整部

Claims (7)

  1. 排ガス中のNOx量を推定するNOx推定式に、事前に取得した燃料試料の第1の工業分析値を入力してNOx推定値を基準NOx推定値として算出する第1NOx演算部と、
    前記第1の工業分析値の各成分の値を変動させ、変動後の前記各成分の値を前記NOx推定式に入力することにより、複数の変動NOx推定値を算出する第2NOx演算部と、
    前記基準NOx推定値に対する前記各変動NOx推定値の差NOx差分としてそれぞれ演算するNOx差分演算部と、
    前記NOx差分が許容範囲内となる前記各成分の値変化量を決定し、決定した値変化量に基づいて前記各成分の分析誤差許容範囲を設定する分析誤差許容範囲設定部と、
    燃料簡易分析装置によって分析された前記燃料試料の第2の工業分析値の各成分の値と、前記第1の工業分析値の各成分の値との分析誤差を成分毎に演算する分析誤差演算部と、
    成分毎の前記分析誤差が成分毎に設定された前記分析誤差許容範囲内であるか否かを判定する判定部と、
    成分毎の前記分析誤差が成分毎に設定された前記分析誤差許容範囲内となるまで、前記燃料簡易分析装置の分析条件を調整する分析条件調整部と
    を具備する燃料簡易分析装置の分析条件調整装置。
  2. 排ガス中の未燃分量を推定する未燃分推定式に、事前に取得した前記燃料試料の第1の工業分析値を入力して未燃分推定値を基準未燃分推定値として算出する第1未燃分演算部と、
    前記第1の工業分析値の各成分の値を変動させ、変動後の前記各成分の値を前記未燃分推定式に入力することにより、複数の変動未燃分推定値を算出する第2未燃分演算部と、
    前記基準未燃分推定値に対する前記各変動未燃分推定値の差を未燃分差分としてそれぞれ演算する未燃分差分演算部と
    を備え、
    前記分析誤差許容範囲設定部は、前記NOx差分及び前記未燃分差分が許容範囲内となる前記各成分の値変化量を決定し、決定した値変化量に基づいて前記各成分の分析誤差許容範囲を設定する請求項1に記載の分析条件調整装置。
  3. 排ガス中の未燃分量を推定する未燃分推定式に、事前に取得した燃料試料の第1の工業分析値を入力して未燃分推定値を基準未燃分推定値として算出する第1未燃分演算部と、
    前記第1の工業分析値の各成分の値を変動させ、変動後の前記各成分の値を前記未燃分推定式に入力することにより、複数の変動未燃分推定値を算出する第2未燃分演算部と、
    前記基準未燃分推定値に対する前記各変動未燃分推定値の差を未燃分差分としてそれぞれ演算する未燃分差分演算部と、
    前記未燃分差分が許容範囲内となる前記各成分の値変化量を決定し、決定した値変化量に基づいて前記各成分の分析誤差許容範囲を設定する分析誤差許容範囲設定部と、
    燃料簡易分析装置によって分析された前記燃料試料の第2の工業分析値の各成分の値と、前記第1の工業分析値の各成分の値との分析誤差を成分毎に演算する分析誤差演算部と、
    成分毎の前記分析誤差が成分毎に設定された前記分析誤差許容範囲内であるか否かを判定する判定部と、
    成分毎の前記分析誤差が成分毎に設定された前記分析誤差許容範囲内となるまで、前記燃料簡易分析装置の分析条件を調整する分析条件調整部と
    を具備する燃料簡易分析装置の分析条件調整装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の分析条件調整装置を用いて分析条件が調整された燃料簡易分析装置。
  5. ボイラに供給される燃料の分析を行う請求項4に記載の燃料簡易分析装置と、
    前記燃料簡易分析装置による分析結果をNOx推定式に用いることにより、前記ボイラから排出される排ガス中のNOx量を推定するNOx推定部と、
    前記燃料簡易分析装置による分析結果を未燃分推定式に用いることにより、前記ボイラから排出される排ガス中の未燃分量を推定する未燃分推定部と、
    前記NOx推定部によって推定された前記NOx量及び前記未燃分推定部によって推定された未燃分量が許容範囲内となるように、前記ボイラの燃焼状態を調整するための操作端を制御する燃焼調整部と
    を具備するボイラの制御装置。
  6. 排ガス中のNOx量を推定するNOx推定式に、事前に取得した燃料試料の第1の工業分析値を入力してNOx推定値を基準NOx推定値として算出する第1NOx演算工程と、
    前記第1の工業分析値の各成分の値を変動させ、変動後の前記各成分の値を前記NOx推定式に入力することにより、複数の変動NOx推定値を算出する第2NOx演算工程と、
    前記基準NOx推定値に対する前記各変動NOx推定値の差NOx差分としてそれぞれ演算するNOx差分演算工程と、
    前記NOx差分が許容範囲内となる前記各成分の値変化量を決定し、決定した値変化量に基づいて前記各成分の分析誤差許容範囲を設定する分析誤差許容範囲設定工程と、
    燃料簡易分析装置によって分析された前記燃料試料の第2の工業分析値の各成分の値と、前記第1の工業分析値の各成分の値との分析誤差を成分毎に演算する分析誤差演算工程と、
    成分毎の前記分析誤差が成分毎に設定された前記分析誤差許容範囲内であるか否かを判定する判定工程と、
    成分毎の前記分析誤差が成分毎に設定された前記分析誤差許容範囲内となるまで、前記燃料簡易分析装置の分析条件を調整する分析条件調整工程と
    を有する燃料簡易分析装置の分析条件調整方法。
  7. 排ガス中の未燃分量を推定する未燃分推定式に、事前に取得した燃料試料の第1の工業分析値を入力して未燃分推定値を基準未燃分推定値として算出する第1未燃分演算工程と、
    前記第1の工業分析値の各成分の値を変動させ、変動後の前記各成分の値を前記未燃分推定式に入力することにより、複数の変動未燃分推定値を算出する第2未燃分演算工程と、
    前記基準未燃分推定値に対する前記各変動未燃分推定値の差分を未燃分差分としてそれぞれ演算する未燃分差分演算工程と、
    前記未燃分差分が許容範囲内となる前記各成分の値変化量を決定し、決定した値変化量に基づいて前記各成分の分析誤差許容範囲を設定する分析誤差許容範囲設定工程と、
    燃料簡易分析装置によって分析された前記燃料試料の第2の工業分析値の各成分の値と、前記第1の工業分析値の各成分の値との分析誤差を成分毎に演算する分析誤差演算工程と、
    成分毎の前記分析誤差が成分毎に設定された前記分析誤差許容範囲内であるか否かを判定する判定工程と、
    成分毎の前記分析誤差が成分毎に設定された前記分析誤差許容範囲内となるまで、前記燃料簡易分析装置の分析条件を調整する分析条件調整工程と
    を有する燃料簡易分析装置の分析条件調整方法。
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