JP6701190B2 - 細長い車両部品を固定する締付け装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の細長い車両部品を車両構造部材の第1の側に固定する締付け装置に関する。さらに、本発明は、締付け装置及び車両フレームを含む車両フレーム組立体に関する。
また、本発明は、複数の細長い車両部品を車両構造部材に締付け装置で固定する方法に関する。
本発明は、トラック、バス、建設機械などの大型車に適用可能である。以下、本発明をトラックの場合について説明するが、本発明はこの特定の車両に限定されるものではなく、乗用車、産業建設機械、ホイールローダなどの他のタイプの車両に用いてもよい。
様々なタイプの車両を組み立てる際、時に、束ねられた電気ケーブルやワイヤなどの一組の細長い車両部品を車両構造部材の特定の表面に保持する必要が生じることがある。例えば、ケーブルの束を車両フレームの内側の面に固定して、車両の運転中にケーブルが動いたり、がたついたりしないようにすることが望まれることがある。
ケーブルの束を纏めて固定する一般的な締付け装置のひとつが、通常の結束バンドであり、通常はナイロン製である。典型的な結束バンドは、時にケーブルタイとも呼ばれ、ケーブルタイの頭部にある爪と係合してラチェットを形成する刻み(セレーション)を備えたストラップ部材部分を有する。そして、ストラップ部材部分の自由端は、結束バンドが十分に張って外れなくなるまで引き締められる。
ケーブルタイ結束装置又は工具を用いてケーブルタイを特定の締付け具合で取り付けることもできる。さらに、この工具は、ストラップ部材の端部を切り整えて怪我に繋がりかねないような鋭い切り口を避けることができる。
締付け装置は、締付け装置の頭部部材と一体に形成されたストラップ部材部分を有するケーブルタイの形で提供されることがある。あるいは、締付け装置は、2つの別部材すなわち頭部部材及び別体のストラップ部材の形で提供されることがある。このような締付け装置では、ストラップ部材は一端に楔形の爪を有して、ストラップが頭部部材の開口を通過して楔が頭部部材の開口の下方まで引き込まれると頭部部材内で固定されるようにしてもよい。頭部部材の開口の形状は、典型的にはストラップ部材の楔形の爪の形状に対応してもよい。
このような締付け装置の一例が、米国特許第6,533,226号に記載されており、ここには、束を支持部材に固定する組立体であって、丸頭(button-head)型のタイと鞍状取付け部とを含む組立体が開示されている。丸頭型タイは、丸頭と、鋸歯状の刻み及び楔形の固定爪を一端に有する細長いストラップとを含んでいる。丸頭は、ストラップの一部分を収容する中央開口を備えている。束を固定するには、束ねた物の周りにストラップで輪を作り、ストラップの末端を、鞍部の開口、構造部材の開口及び丸頭の開口に再び通していく。ストラップの末端が鞍状取付け部を通って丸頭に再び挿入されたら、丸頭を通過させて末端をしっかりと引く。このようにすると、楔形の爪が丸頭の開口内を下方に引き込まれる効果が生じ、ストラップがロックされる。このようにして、束が構造部材に固く取り付けられた状態が保たれる。ストラップの引き締め後、末端と余分な長さのストラップを切り整えて、すっきりと取り付けることもできる。
さらに、米国特許第6,533,226号には、隣り合って配置された複数の束を含む別の組立体構成も開示されている。この構成では、主ストラップを1つ用いて、支持部材の第2の側から引っ張られた状態で、第1の束と鞍状取付け部を支持部材の第1の側に固定する。鞍状取付け部は主ストラップを収容する主開口を有する他、鞍状取付け部には別のケーブルタイを収容する一組の副開口が備えられている。主ストラップが鞍状取付け部及び支持部材に挿入されてその後支持部材の第2の側から引っ張られるのに対し、別のケーブルタイは鞍状取付け部の副開口のみに挿入され、その後支持部材の第1の側から引っ張られる。このような構成は、このような取り付け組立体を、部品の複数の束を構造部材に沿って固定するために従来のケーブルタイと共に用いる場合に有用である。
しかしながら、上記の構成は細長い車両部品の複数の束のための締付け装置を提供するが、締付け装置の総重量を増やすことなく機能性を改善した新たな締付け装置が必要とされている。特に、隣接するいくつかの束のケーブルを、迅速で人間工学的に優れた方法で車両構造部材に取り付けることができるように機能性が改善された締付け装置が求められている。
本発明は、複数の細長い車両部品を車両構造部材の第1の側に迅速で人間工学的に優れた方法で固定する、改良されたシンプルな締付け装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様によれば、この目的は独立請求項1に記載の締付け装置により達成される。本発明の好ましい任意の特徴は従属請求項に記載される。
したがって、本発明の第1の態様では、複数の細長い車両部品を車両構造部材の第1の側に固定する締付け装置を提供する。この締付け装置は、細長い車両部品の第1の束の周りにループを形成するように構成された第1細長ストラップ部材と、車両構造部材の第1の側とは反対側の第2の側に配置されるように構成された頭部部材とを含む。頭部部材は、ループを形成する第1細長ストラップ部材の2か所を収容する貫通孔構造を備える。さらに、頭部部材は、第1細長ストラップ部材を車両構造部材の第2の側で固定可能に構成される。また、締付け装置は、細長い車両部品の第2の束の周りにループを形成するように構成された第2細長ストラップ部材を含む。したがって、頭部部材貫通孔構造は、ループを形成する第2細長ストラップ部材の2か所を収容するようにも構成される。さらに、頭部部材は、第2細長ストラップ部材を車両構造部材の第2の側で固定可能に構成される。
このように、複数の細長い車両部品を構造部材の第1の側に固定しつつ、一組の細長いストラップ部材が車両構造部材の第2の側で固定されたときに、頭部部材が車両構造部材の第2の側に押し付けられるように構成されているので、各細長いストラップ部材を車両構造部材の第2の側から引き締めることが可能な締付け装置を提供することができる。典型的には、構造部材の第1の側は構造部材の内側を示し、第2の側は構造部材の外側を示す。これは、構造部材が車両フレームである例では、本発明が、少なくとも細長い車両部品の第1の束と細長い車両部品の第2の束を車両フレームの内側に固定するために、各細長いストラップ部材を単一の頭部部材に挿入し、その後車両フレームの外側から引き締めるという解決策を提供することを意味する。本明細書中、フレームの外側または外面はフレーム外面と記載し、フレームの内側はフレーム内面と記載することがある。
従来の、1つの主細長ストラップ部材のみが車両フレームの外側から引き締め可能で、別の(副)細長ストラップ部材は車両フレームの内側から引き締める締付け装置に対して、本発明では、細長い車両部品の取り付けと締付け装置の車両フレームへの組み付けを、ユーザ(例えば、組立作業者)がフレームの外側から行って調節することが可能である。したがって、本発明によれば、束の取り付けを内側で行ったり車両フレームを完全に組み立てる前に束を取り付けたりといった問題を解決することができる。このため、本発明によれば、車両製造組立工場の組立作業者のための人間工学的な改善がなされ、車両フレームへの締付け装置の組み付けを迅速かつ効率的な方法で行うことが可能になる。
結果として、人間工学的に優れた職場は一般的に従業員の効率や満足度に良い影響を及ぼし得るので、時に生産性が向上する。
加えて、第1及び第2の両ストラップ部材が頭部部材の貫通孔構造に挿入されるように構成されているので、ユーザは、第1細長ストラップ部材及び/又は第2細長ストラップ部材のいずれを用いて頭部部材を車両フレームに取り付けるかを選択可能となる。このことも、主細長ストラップ部材のみが車両フレームの開口と頭部部材の孔に挿入されるように構成されるとしている従来技術に対して有利な点となる。
本発明の構成によれば、頭部部材は、第1細長ストラップ部材及び第2細長ストラップ部材が頭部部材の上側から貫通孔構造に挿入され、その後貫通孔構造に再び挿入された後、車両構造部材の第2の側で固定されたときに、車両構造部材の外側(第2の側)に当接するように構成される。
典型的には、頭部部材は、上側と、車両構造部材の第2の側に当接する当接面とを含み、当接面は頭部部材において上面とは反対側に位置する。したがって、貫通孔構造は上側から当接面まで延設されて第1細長ストラップ部材及び第2細長ストラップ部材を頭部部材の上側で固定可能とする。このように、頭部部材は第1細長ストラップ部材を頭部部材の上側で固定可能に構成されている。同様に、頭部部材は第2細長ストラップ部材を頭部部材の上側で固定可能に構成されている。
尚、ここでは典型的には第2の側は車両構造部材の外面を示す。貫通孔構造は典型的には上側から当接面まで延設され得る。
したがって、一組の細長ストラップ部材が頭部部材の上側で固定されたときに、頭部部材は車両構造部材の第2の側に押し付けられるように構成されるので、複数の細長い車両部品を構造部材の第1の側に固定しつつ、各細長ストラップ部材を頭部部材の上側で引き締め可能な締付け装置を提供することが可能になる。
一実施形態によれば、頭部部材は、第1細長ストラップ部材が車両構造部材の第2の側で固定されたときに、車両構造部材の第2の側に押し付けられるように構成され、典型的には、第2の側は構造部材において頭部部材の上側と同じ側である。加えて、またはこれに代えて、頭部部材は、第2細長ストラップ部材が車両構造部材の第2の側で固定されたときに、車両構造部材の第2の側に押し付けられるように構成され、典型的には、第2の側は頭部部材の上側と同じ側である。他の実施形態によれば、頭部部材は、第1細長ストラップ部材と第2細長ストラップ部材が車両構造部材の第2の側で固定されたときに、車両構造部材の第2の側に押し付けられるように構成され、典型的には第2の側は頭部部材の上側と同じ側である。
一実施形態によれば、頭部部材孔構造は、第1細長ストラップ部材を収容するように構成された第1貫通孔と、第2細長ストラップ部材を収容するように構成された第2貫通孔とを含む。これにより、第1細長部材を第2細長部材から離して保持することが可能になり、細長ストラップ部材を固定することが容易になる。この構成による他の有利な点としては、各細長いストラップ部材が、頭部部材の径方向断面から見て貫通孔内面のみに囲まれているので、各細長ストラップ部材の頭部部材との係合がより確実になる。したがって、頭部部材の領域においては細長ストラップ部材同士のいかなる直接的な接触も防止することができる。この構成によって、頭部部材は、第1細長ストラップ部材及び第2細長ストラップ部材が頭部部材の上側から第1貫通孔及び第2貫通孔にそれぞれ挿入され、その後第1貫通孔及び第2貫通孔に再び挿入された後、頭部部材の上側で固定されたときに、構造部材の第2の側(外面)に当接するように構成されている。
一実施形態によれば、頭部部材孔構造は、単一の貫通孔の形で備えられる。
本明細書中に使用される用語「車両構造部材」は、車両フレーム、車両フレームレール、車のシャーシ、エンジンコンパートメント、フェンダ、フランジ、車体パネル、ブラケット、後車軸装置などを示し得るが、これに限定されない。
本明細書中に使用される用語「細長い車両部品」は、ケーブル、電気ケーブル、ホース、ワイヤなどを示し得るが、これに限定されない。
本明細書中に使用される用語「頭部部材」は、丸頭(button-head)部材を示し得るが、これに限定されない。したがって、一実施形態によれば、頭部部材は丸頭部材である。典型的には、厳密に必要とされるものではないが、頭部部材は、第1及び第2細長ストラップ部材とは別体として独立して形成される。したがって、一実施形態によれば、頭部部材は、第1細長ストラップ部材及び第2細長ストラップ部材とは別体である。しかしながら、容易に理解されることであるが、1つの例示的な実施形態では、頭部部材と、第1細長ストラップ部材及び第2細長ストラップ部材のいずれかとが締付け装置の一体形成部品であり、すなわち、締付け装置は1つの一体型ユニットとして提供される。
一実施形態によれば、締付け装置は、細長い車両部品の第3の束の周りにループを形成するように構成された第3細長ストラップ部材を含む。したがって、頭部部材は、第3貫通孔を備える。第3貫通孔は典型的には上側から当接面まで延設されてもよい。あるいは、頭部部材孔構造が、上側から当接面まで延設された第3貫通孔を備える。第3貫通孔は、ループを形成する第3細長ストラップ部品を収容するように構成される。したがって、頭部部材は、第1細長ストラップ部材、第2細長ストラップ部材及び/又は第3細長ストラップ部材が構造部材の第2の側で固定されると、車両構造部材の第2の側(外面)に当接するように構成される。言い換えると、頭部部材は、第1細長ストラップ部材、第2細長ストラップ部材及び/又は第3細長ストラップ部材が頭部部材の上側で固定されると、車両構造部材の第2の側(外面)に当接するように構成されている。
したがって、第1及び第2細長ストラップ部材を備える構成と同様に、頭部部材は、第3細長ストラップ部材を構造部材の第2の側(又は頭部部材の上側)で固定可能に構成される。
一実施形態によれば、第1、第2及び第3細長ストラップ部材のいずれかは第1先端自由端と、頭部部材と係合する係合手段を有する第2端部とを備える。
細長い車両部品(例えば、ケーブル)が構造部材の第1の側から離して固定される場合、締付け装置は、中間スペーサ部材をさらに含む。したがって、一実施形態によれば、締付け装置は、対向する第1端部及び第2端部有する中間スペーサ部材をさらに含む。また、中間スペーサ部材は、その間に延設され第1及び第2細長ストラップ部材の少なくとも一方を収容する通路構造を有し、中間スペーサ部材は、車両構造部材と車両部品の複数の束との間に配設されるように構成される。したがって、車両部品を、例えばねじやナットなどの他の消耗部品や鋭いエッジから離して配置し配列することが可能になる。
一実施形態によれば、中間スペーサ部材通路構造は、第1細長ストラップ部材を収容するように構成された第1通路と、第2細長ストラップ部材を収容するように構成された第2通路とを含む。このようにして、第1及び第2細長部材が中間スペーサ部材で支持されているとき、第1細長部材を第2細長部材から離して保持することが可能になる。本明細書中に記載するように、これにより束同士を垂直方向及び/又は水平方向に分離することができる。
あるいは、中間スペーサ部材通路構造は、第1及び第2細長ストラップ部材の両方を収容する単一の通路である。
好ましくは、細長い車両部品の第1の束は、細長い車両部品の第2の束から中間スペーサ部材の横断方向に離間する。加えて、又はこれに代えて、細長い車両部品の第1の束は、細長い車両部品の第2の束から中間スペーサ部材の長手方向に離間する。さらに、典型的には、中間スペーサ部材の通路構造は、少なくとも中間スペーサ部材の長手方向Xに延設される。
典型的には、中間スペーサ部材の第1及び第2通路の少なくとも一方は少なくとも長手方向Xに延設される。
一実施形態によれば、第1通路の長手方向Xの延設は、第2通路の長手方向Xの延設とは異なる。例えば、第1通路は長手方向Xに第1の距離で延設されてもよく、第2通路は長手方向Xに第2の距離で延設されてもよい。典型的には、第1の距離は第2の距離よりも長い。
一実施形態によれば、少なくとも長手方向Xに延設される中間スペーサ部材の少なくとも一方の通路が、第1通路であり、第2通路は、第1通路から離間して少なくとも長手方向Xに延設される。一実施形態によれば、少なくとも長手方向Xに延設される中間スペーサ部材の少なくとも一方の通路が、第1通路であり、第2通路は第1通路から離間し、第2通路の一部が長手方向Xに対して傾斜する。
好ましくは、第1及び第2通路は、長手方向Xに延設された中間スペーサ部材の主要部分に沿って互いに平行に延設される。
細長い車両部品の第1の束が細長い車両部品の第2の束から中間スペーサ部材の横断方向において長手方向に離すことが可能となるように、中間スペーサ部材の少なくとも一方の通路の一部が、第2端部における通路の開口が第1端部における通路の開口とは、長手方向Xに垂直な方向から見て位置をずらして配置されるように、長手方向Xに対して傾斜する。
一実施形態によれば、上述のように、中間スペーサ部材が、第1通路及び第2通路を含む場合、上述のように、両通路は少なくとも長手方向Xに延びるように配置されている。すなわち、少なくとも長手方向Xに延びる中間スペーサ部材の少なくとも1つの通路は第1通路であり、中間スペーサ部材はさらに、第1通路から離間し少なくとも長手方向Xに延びる第2通路を含む。
一実施形態によれば、上述のように中間スペーサ部材が第1通路及び第2通路を含む場合、第1通路は長手方向Xに延設されるように配置され、第2通路は長手方向及び横断方向Yに延設されるように配置される。すなわち、少なくとも長手方向Xに延設された中間スペーサ部材の少なくとも一方の通路が、第1通路であり、中間スペーサ部材は、第1通路から離間した第2通路をさらに含み、第2通路の一部は長手方向Xに対して傾斜する。そのため、第1通路及び第2通路は、第1端部では互いに比較的近接するように配設され、中間スペーサ部材の第2端部ではより離間するように互いに分岐するように曲げられている。
一実施形態によれば、中間スペーサ部材は、第1通路及び第2通路から離間する第3通路をさらに含み、第2端部において各通路の各開口が互いに位置をずらして配置されることを可能にする。複数の束を様々な離間距離でまた異なる向きで配置し固定するための複数の通路のスペーサ部材における配置としては、いくつかの異なる配置が可能である。一例として、横断方向Yから見て第2通路と第3通路の間に配置された第1通路を、長手方向Xにのみ延設させ、第2通路及び第3通路を互いに反対の方向に曲げて第1通路から離れるようにしてもよい。
本発明の第2の態様では、フレーム外面及びフレーム内面を有する車両の車両フレームを提供する。典型的には、上記のように、フレーム外面は構造部材の第2の側と表され、フレーム内面は構造部材の第1の側と表される。また、フレームの領域は、フレーム外面とフレーム内面の間に延設されて単一の頭部部材に関連する細長ストラップ部材を収容する開口構造を備える。締付け装置は、上述した第1の態様及び/又は例示的な実施形態に従って提供されてもよい。
これによって、細長い車両部材の少なくとも2つの束を1つの締付け装置に固定することが可能になる。本発明の第2の態様の別の効果は、本発明の第1の態様に関連して上述した効果とほぼ同様である。
典型的には、開口構造は、複数の隣接する開口を含む。一例としては、これらの開口は互いに上下方向に垂直に配置される。
典型的には、開口構造は、細長い車両部品の第1及び第2の束を、上述した第1の態様及び/又は複数の例示的な実施形態のいずれか1つによる締付け装置を介して結束可能に構成される。
一実施形態によれば、隣接する開口の第1開口と第2開口の間の距離は、30〜40mmの間である。この例示的な実施形態において、ここで言う距離は、束の中心間の距離を示す。この距離範囲によって得られる有利な点の1つは、締付け装置への細長ストラップ部材の組み付けが容易になることにある。しかしながら、上記の距離は、場合によっては30〜80mmの間としてもよいことも明らかである。一実施形態によれば、隣接する複数の開口の第1開口と第2開口の間の距離は、第1の束と第2の束の間の隙間が、約0〜40mmの間、好ましくは約10〜30mmの間となるように選択される。
さらに、本発明は、第1の態様及び/又は本発明の第1の態様に関する上述の例示的な実施形態による締付け装置、つまり締付け装置の特徴及び効果を含み、第2の態様及び/又は本発明の第2の態様に関して上述した例示的な実施形態による車両フレームをさらに含む車両フレーム組立体に関する。一例として、車両フレームは、フレーム外面及びフレーム内面を有し、フレームの領域は、フレーム外面とフレーム内面の間に延設されて細長ストラップ部材を収容する開口構造を備える。細長ストラップ部材は、締付け装置の単一の頭部部材に関連する。
この種の車両フレーム組立体では、第1細長ストラップ部材及び第2細長ストラップ部材を、締付け装置の頭部部材と車両フレームに通し、車両部品の第1の束と車両部品の第2の束の周りにそれぞれまわし、さらに車両フレームと頭部部材に再び通す。第1細長いストラップ部材と第2細長ストラップ部材を頭部部材の上側で固定して、頭部部材の当接面を車両フレームの外面に当接させ、複数の細長い車両部品を車両フレームの内側に固定する。このようにして、複数の細長い車両部品を車両フレームの内面(本明細書中の記載では典型的には構造部材の第1の側に対応する)に固定することが可能になる。
また、本発明は、本発明の第1の態様及び/又は第2の態様に関して上述した態様及び/又は例示的な実施形態のいずれか1つ、つまり車両フレーム組立体、車両フレーム及び/若しくは締付け装置に関する態様による、車両フレーム組立体を含む車両に関する。
本発明はトラックに関連して説明するが、本発明はこの特定の車両に限定されるものではなく、例えば、バス、建設機械、乗用車、産業工事機械、ホイールローダなどの他のタイプの車両に用いてもよい。
本発明の第3の態様によれば、上記の目的は独立請求項18に記載の方法により達成される。本発明の第3の態様では、複数の細長い車両部品を車両構造部材の第1の側に締付け装置で固定する方法であって、該締付け装置は、細長い車両部品の第1の束の周りにループを形成するように構成された第1細長ストラップ部材と、細長い車両部品の第2の束の周りにループを形成するように構成された第2細長ストラップ部材と、車両構造部材の第1の側とは反対側の第2の側に配置されるように構成された頭部部材とを含み、頭部部材は、ループを形成する第1細長ストラップ部材の2か所及びループを形成する第2細長ストラップ部材の2か所を収容する貫通孔構造を備える、方法を提供する。この方法は、
第1細長ストラップ部材の先端自由端を、頭部部材の貫通孔構造に挿入し、さらに、構造フレームの開口構造に挿入する工程と、
第1細長ストラップ部材を細長い車両部品の第1の束の周りにまわして、さらに、第1細長ストラップ部材の先端自由端の少なくとも一部が車両構造部材の第2の側の外に位置するまで、第1細長ストラップ部材の先端自由端を構造フレームの開口構造及び頭部部材の貫通孔構造に再び挿入する工程と、
第2細長ストラップ部材の先端自由端を、頭部部材の貫通孔構造に挿入し、さらに、構造フレームの開口構造に挿入する工程と、
第2細長ストラップ部材を細長い車両部品の第2の束の周りにまわして、さらに、第2細長ストラップ部材の先端自由端の少なくとも一部が車両構造部材の第2の側の外に位置するまで、第2細長ストラップ部材の先端自由端を構造部材の開口構造及び頭部部材の貫通孔構造に再び挿入する工程と、
頭部部材が車両構造部材の第2の側に当接するまで、第1細長ストラップ部材及び/又は第2細長ストラップ部材を頭部部材の車両構造部材とは反対の側で固定することで、締付け装置を車両構造部材に固定する工程と
を含む。
本発明の第3の態様の効果及び特徴は、本発明の他の態様に関連して上述した効果及び特徴とほぼ同様である。
1つの例示的な実施形態によれば、第1細長ストラップ部材の先端自由端及び第2細長ストラップ部材の先端自由端は、貫通孔構造に同時に挿入される。
また、本発明は、複数の細長い車両部品を車両構造部材の第1の側に取り付ける中間スペーサ部材に関し、中間スペーサ部材は、車両構造部材の第1の側に配置されて、複数の細長い車両部品を車両構造部材の第1の側から離して保持するように構成される。中間スペーサ部材は、対向する第1端部及び第2端部と、その間に延設されて第1及び第2細長ストラップ部材を収容する通路構造とを有し、第1及び第2細長ストラップ部材は、それぞれが細長い車両部品の第1及び第2の束の周りにループを形成するように構成される。
好ましくは、中間スペーサ部材は細長い構造を有し、中間スペーサ部材の主な延設方向は通路構造の長手方向Xに平行である。
より好ましくは、中間スペーサ部材は、車両構造部材に関して、中間スペーサ部材の主な延設方向が構造部材の第1の側の延設方向に垂直となるように配置されるように構成される。より好ましくは、構造部材が車両フレームを構成する場合、中間スペーサ部材は、車両フレームに関して、中間スペーサ部材の主な延設方向が、車両の長手方向にあたる車両フレームの主な延設方向に垂直となるように構成されている。
中間スペーサ部材の、この他の最適な特徴及びこの他の効果は上述の通りである。
本発明の他の特徴及び効果は、添付の特許請求の範囲及び以下の記載を検討すれば明らかである。当業者であれば、本発明の別の特徴を組み合わせて本発明の範囲を逸脱することなく以下に記載される実施形態以外の実施形態とすることも可能であることが認識されるであろう。
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を例としてより詳細に説明する。
本発明の例示的な実施形態による車両フレームと締付け装置を含む車両フレーム組立体を備えるトラック型の車両の斜視図である。 車両フレームの形態の構造部材の一部の第1の例示的な実施形態を概略的に示した図であり、複数の細長い車両部品が構造部材に本発明による締付け装置で固定されており、車両フレーム組立体は組み立て後の構成である。 本発明による締付け装置の第1の例示的な実施形態の斜視図であり、締付け装置は車両フレームに取り付けられている。 本発明による図3aの締付け装置の第1の例示的な実施形態の断面図を概略的に示した図である。 本発明による図3a及び3bに示す第1の例示的な実施形態の分解図である。 本発明による締付け装置の第2の例示的な実施形態の斜視図であり、締付け装置は車両フレームに取り付けられている。 本発明による図4aに示す締付け装置の第2の例示的な実施形態の断面図を概略的に示した図である。 本発明による締付け装置の第3の例示的な実施形態を概略的に示した図であり、締付け装置は車両フレームに取り付けられている。 本発明による締付け装置の第4の例示的な実施形態を概略的に示した図であり、締付け装置は車両フレームに取り付けられている。 本発明による締付け装置の第5の例示的な実施形態を概略的に示した図であり、締付け装置は車両フレームに取り付けられている。 組立作業者の組み付け手順を概略的に示す図であり、組立作業者は従来の方法により締付け装置と一組の細長い車両部品を車両フレームに取り付けている。 組立作業者の組み付け手順を概略的に示す図であり、組立作業者は本発明の例示的な実施形態により締付け装置と一組の細長い車両部品を車両フレームに取り付けている。 本発明による複数の細長い車両部品を車両構造部材の第1の側に固定する方法のフローチャートである。
以下、本発明の例示的な実施形態を示す添付の図面を参照し、本発明をより詳細に説明する。しかしながら、本発明は多くの異なる形態で実施することができ、以下に記載される実施形態に限定されるものと解釈されるべきではなく、これらの実施形態は完全性と正確を期するために記載されたものにすぎない。本明細書中、同様の要素については同一の符号を用いて示した。
図1は、車両1の斜視図であり、車両1は車両フレーム組立体100を備え、車両フレーム組立体100は本発明による車両フレームと締付け装置を含む。車両フレーム組立体100、車両フレーム80(車両構造部材を示す)及び締付け装置10は、図1、2、3a〜3c、4a〜4b、5及び6を参照して更に詳細に説明する。図1において、車両1はトラックの形で提供されており、以下の本発明の例示的な実施形態を、トラックを例にして本発明の車両フレーム組立体と締付け装置の構成を示して説明する。しかしながら、このことは本発明がトラックに車両フレーム組立体及び/又は締付け装置を設置することに限定されることを意味するものではなく、車両は、乗用車、工業建設機械、ホイールローダなどとしてもよい。
明細書の記載から又は図7a及び7bを特に参照して容易に理解されるように、本発明の例示的な実施形態の例示的な利点の1つは、車両の製造及び組立における組立作業者のための人間工学的な改善がなされる点にある。
図2は、本発明の第1の例示的実施形態による締付け装置を含む車両フレーム組立体の断面図を概略的に示す図である。したがって、この例示的な実施形態では、車両構造部材は時に車両フレームを示す。図に示すように、車両フレーム組立体は組み立て後の構成である。車両フレーム組立体100は、ここでは締付け装置10及び車両フレーム80を含んでいる。締付け装置の特徴は、図2、3a〜3c、4a〜4b、5a〜5b及び6を参照して詳細に説明する。したがって、図2に示す締付け装置10は、複数の細長い車両部品を車両フレームに固定するために用いることができる本発明の例示的な実施形態の詳細な例の一つであるが、図3a〜3c、4a〜4b、5a〜5b及び6を参照して説明される例示的な実施形態のいずれかによっても図2に示すように複数の細長い車両部品を車両フレームに固定するために用いることができることも容易に理解される。図2の車両フレームは、図1の車両に好適に用いられる。同様に、図2の車両フレーム組立体は、図1の車両に好適に用いられる。
図2に示すように、車両フレーム80は、フレーム外面82及びフレーム内面84を有する。言い換えると、フレーム外面は車両の外部に向いている。したがって、フレーム内面は車両の内部に向いている。図2に示すフレームの領域では、車両フレーム80は、フレーム外面82とフレーム内面84の間に延設されて単一の頭部部材20に関連する2以上の細長ストラップ部材32、34を収容する開口構造85、86を備えている。この例示的な実施形態では、開口構造は複数の隣接する開口85、86を含んでいる。これら複数の開口は、互いに上下方向に垂直に配置される。開口構造85、86は、細長い車両部品60、62の第1及び第2の束を、締付け装置10を介して結束可能に構成されている。横断方向Yから見た開口の断面寸法は、典型的には、開口に挿入される細長ストラップ部材の横断方向Yから見た断面寸法よりも僅かに大きい。また、開口の形状は、典型的には横断方向Yから見て丸形である。しかしながら、例えば矩形状又は三角形状の断面形状など、他の形状とすることもできる。一例として、開口の断面寸法は約3〜8mmとしてもよい。隣接する開口間の横断方向Yから見た距離は、頭部部材の大きさや細長ストラップ部材の大きさに応じて変化してもよい。一例として、隣接する開口の第1開口85と第2開口86の間の距離は、30〜40mmの間とすることができる。この例示的な実施形態では、上記の距離は、横断方向Yから見た束の中心同士の間の距離を示す。上記距離範囲によって得られる有利な点の1つは、締付け装置への細長ストラップ部材の組み付けが容易になることにある。しかしながら、上記の距離は、場合によっては30〜80mmの間としてもよいことも明らかである。尚、典型的には、車両フレーム組立体が組み立て後の構成である場合、第1の束と第2の束の間には横断方向Yから見て間隙が生じる。したがって、隣接する開口の第1開口と第2開口の間の距離は、第1の束と第2の束の間に形成される間隙が横断方向から見て約0〜40mmの間となるように選択される。
図2ではなく図4bに示される他の例示的な実施形態では、フレーム外面とフレーム内面の間に延設され、単一の頭部部材に関連する2以上の細長ストラップ部材を収容する単一の開口の形態の開口構造87を有する車両フレームを提供することも可能である。このような実施形態では、上記単一の開口は両細長ストラップ部材を収容することができるように寸法決めされる。
図2に示すように、締付け装置は、第1細長ストラップ部材32と第2細長ストラップ部材34とを含む。第1細長ストラップ部材は、細長い車両部品60の第1の束の周りにループを形成するように構成される。第2細長ストラップ部材34は、細長い車両部品62の第2の束の周りにループを形成するように構成される。さらに、締付け装置の頭部部材20は、車両フレーム80の第1の側84(フレーム内面)とは反対側の第2の側82(フレーム外面)に配置されるように構成される。また、頭部部材20は、ループを形成する第1細長ストラップ部材32の2か所及びループを形成する第2細長ストラップ部材34の2か所を収容する貫通孔構造26、28を備える。したがって、頭部部材は、第1細長ストラップ部材32を車両構造部材80の第2の側82で固定可能に構成され、第2細長ストラップ部材34を車両構造部材80の第2の側82で固定可能に構成される。
したがって、頭部部材は、第1細長ストラップ部材32を頭部部材の上側22で固定可能に構成され、第2細長ストラップ部材34を頭部部材の上側22で固定可能に構成される。
この例示的な実施形態では、貫通孔構造は第1貫通孔26と第2貫通孔28で形成されている。この構成による有利な点の一例は、各細長ストラップ部材が、頭部部材の径方向断面(横断方向Y)で見て貫通孔内面のみに囲まれているので、各細長ストラップ部材の頭部部材との係合がより確実になることにある。言い換えると、ストラップ部材同士のいかなる接触も防止することができる。
しかしながら、図3a〜3cから明らかであるように、貫通孔構造は単一の貫通孔27で形成されてもよい。
この構成により、車両フレーム組立体は、細長い車両部品60、62の取り付けと締付け装置の車両フレームへの組み付けとを、ユーザがフレームの外側から行ったり調節したりすることを可能にしている。したがって、締付け装置を含む車両フレーム組立体は、束の取り付けを内側で行ったり車両フレームを完全に組み立てる前に束を取り付けたりといった問題を解決している。
このため、少なくとも第1細長ストラップ部材32と第2細長ストラップ部材34を、締付け装置の頭部部材20と車両フレームに通し、車両部品60の第1の束と車両部品62の第2の束の周りにそれぞれまわし、さらに車両フレームと頭部部材に再び通す。続いて、第1細長ストラップ部材32と第2細長ストラップ部材34を頭部部材の上側22で固定して、頭部部材の当接面をフレーム82の外面に当接させ、複数の細長い車両部品をフレーム80に固定する。以下、固定の構成及び手順について図に関連してさらに説明する。
典型的には、厳密に必要とされるものではないが、締付け装置10はここでは複数の細長い車両部品60、62を車両構造部材80の第1の側に取り付ける中間スペーサ部材70を含む。図2に示すように、中間スペーサ部材70は、車両構造部材の第1の側84(ここでは、フレームの内面として示される)に配置されて、複数の細長い車両部品60、62を車両構造部材80の第1の側から離して保持するように構成されている。また、図3cに明確に示すように、中間スペーサ部材70は、対向する第1端部76及び第2端部78と、その間に延設されて第1細長ストラップ部材32及び第2細長ストラップ部材34を収容する通路構造72、74とを有する。いくつかの図に示すように、通路構造は中間スペーサ部材70の少なくとも長手方向に延設される。第1細長ストラップ部材32及び第2細長ストラップ部材34は、それぞれが細長い部品60、62の第1及び第2の束の周りにループを形成するように構成される。これによって、図2の例示的な実施形態においても実現され得るが、中間スペーサ部材70により、第1細長ストラップ部材32及び第2細長ストラップ部材34を構造部材80から離して固定することを可能になる。
この例示的な実施形態では、中間スペーサ部材は細長い構造を有し、中間スペーサ部材70の主な延設方向は通路構造72、74の長手方向Xに平行である。中間スペーサ部材は、車両構造部材80に関し、中間スペーサ部材の主な延設方向が構造部材の第1の側84の延設方向に垂直になるように配置されるように構成される。構造部材が車両フレームを形成する場合、中間スペーサ部材は、車両フレームに関し、中間スペーサ部材の主な延設方向が車両フレームの主な延設方向(車両の長手方向)に垂直となるように配置されるように構成することもできる。
中間スペーサ部材の様々な例示的な実施形態を、図3b、5a及び5bに関連して記載する。容易に理解されることであるが、本明細書中に記載されるどの例示的な実施形態でも、上記の図2に関連して記載したように車両フレーム組立体に用いることができる。
また、図2から見出し得るように、第1通路72は、ここでは長手方向に延びる小さな歯を第1通路内に備えて、これにより、それぞれストラップ部材の第1の部分用とストラップ部材の第2の部分用に通路を第1スロットと第2スロットに更に分割する。通路をこのような構成とした理由の1つは、長手方向に延びる歯を第1端部76から車両フレームの開口内に突出するように構成して、束をスペーサに掛ける前の仮組みとして、スペーサ部材が車両フレームから滑り落ちないようにすることができることにある。しかしながら、このことは当該分野で知られていることで、そのため本明細書中ではこれ以上は記載しない。したがって、いくつかの例示的な実施形態では長手方向に延びる歯が備えられているが、この構成要素は任意であり、スペース部材の構成として厳密に必要とされるものではない。言い換えると、第1通路及び/又は第2通路は、この特徴を備えて提供されてもよいし、備えずに提供されてもよい。
複数の細長い車両部品が締付け装置によって構造部材(車両フレーム)に固定されるように締付け装置を車両フレームに取り付けるとき、車両フレーム組立体は図2に示す組み立て後の構成であると考えられる。
締付け装置の例示的な実施形態の詳細に移る前に、図3a〜3c、4a〜4b、5a〜5b及び6を参照して記載される例示的な実施形態のいずれかによる締付け装置及び中間スペーサ部材は、図1及び2に関連した記載で上記例示したように、細長い車両部品を車両の構造部材に固定するために設置したり使用したりすることが可能であることを理解されたい。
図3a〜3cは、本発明による第1の例示的な実施形態をより詳細に示す図である。図3aは、本発明による締付け装置の第1の例示的な実施形態の斜視図であり、締付け装置は車両フレームに取り付けられている。図3bは、本発明による図3aの締付け装置の第1の例示的な実施形態の断面図を概略的に示した図である。図3cは、本発明による図3aに示す第1の例示的な実施形態の分解図である。
図3aに示すように、締付け装置10は、構造部材80に組み付けられた後の構成で示されている。図3a〜3cの締付け装置は、図2に関連して記載したすべての機能及び特徴を含んでもよい。ここでは、締付け装置10は、細長い車両部品60、62を車両構造部材80の第1の側、すなわち車両フレームの内面84に、固定するように構成されている。この例では、細長い車両部品はケーブルとして図示されている。しかしながら、細長い車両部品は同様に電気ケーブル、ホース、ワイヤなどとしてもよい。
締付け装置10は、細長い車両部品60の第1の束の周りにループを形成するように構成された第1細長ストラップ部材32を含む。頭部部材20は、車両構造部材80の第1の側とは反対側の第2の側82、すなわち車両フレームの外面に、配置されるように構成される。また、ここでは、頭部部材20は、ループを形成する第1細長ストラップ部材32の2か所を収容する単一の貫通孔の形態の貫通孔構造27を備えている。
細長い車両部品の第1の束の周りのループは、第1細長部材を頭部部材の貫通孔構造に挿入し、さらに構造部材の開口構造に挿入して、第1細長ストラップ部材を細長い車両部品の第1の束の周りにまわして、さらに、第1細長ストラップ部材の少なくとも一部が頭部部材の上側の外に位置するまで第1細長ストラップ部材を構造部材の開口構造と頭部部材の貫通孔構造に再び挿入することで得られる。したがって、第1細長ストラップ部材は、第1細長ストラップ部材の少なくとも一部が構造部材の第2の側の外に位置するまで、構造部材の開口構造と頭部部材の貫通孔構造に再び挿入される。
さらに、頭部部材は、頭部部材の上側22で第1細長ストラップ部材32を固定可能に構成される。したがって、頭部部材は、構造部材の第2の側82で第1細長ストラップ部材32を固定可能に構成される。つまり、細長い車両部品60をフレーム内面84に(又は、中間スペーサ部材70を介してフレーム内面に間接的に)固定するために第1細長ストラップ部材を上側22で固定したときに頭部部材の当接面がフレーム82の外面に当接するように、当接面24から上側22まで延設された頭部部材貫通孔構造(ストラップ部材の2か所を収容する)を有するので、第1細長ストラップ部材は頭部部材の上側から引き締め可能である。
さらに、締付け装置10は、細長い車両部品62の第2の束の周りにループを形成するように構成された第2細長ストラップ部材34を含む。したがって、頭部部材貫通孔構造26、27、28は、ループを形成する第2細長ストラップ部材の2か所を収容するようにも構成されている。
細長い車両部品の第2の束の周りのループは、第2細長部材を頭部部材の貫通孔構造に挿入し、さらに構造部材の開口構造に挿入して、第2細長ストラップ部材を細長い車両部品の第2の束の周りにまわして、さらに、第2細長ストラップ部材の少なくとも一部が頭部部材の上側の外に位置するまで第2細長ストラップ部材を構造部材の開口構造と頭部部材の貫通孔構造に再び挿入することで得られる。したがって、第2細長ストラップ部材は、第2細長ストラップ部材の少なくとも一部が構造部材の第2の側の外に位置するまで、構造部材の開口構造と頭部部材の貫通孔構造に再び挿入される。
さらに、頭部部材20は、頭部部材の上側22で第2細長ストラップ部材34を固定可能に構成されている。したがって、頭部部材は、構造部材の第2の側82で第2細長ストラップ部材34を固定可能に構成されている。つまり、細長い車両部品62をフレーム内面84に(又は、中間スペーサ部材70を介してフレーム内面に間接的に)固定するために第2細長ストラップ部材を上側22で固定したときに頭部部材の当接面がフレーム82の外面に当接するように、当接面24から上側まで延設された頭部部材貫通孔構造(ストラップ部材の2か所を収容する)を有するので、第2細長ストラップ部材は頭部部材の上側から引き締め可能である。
したがって、例えば図3bに示すように、頭部部材20は、第1細長ストラップ部材32及び/又は第2細長ストラップ部材34が頭部部材の上側22で固定されたときに、車両構造部材80の第2の側82に押し付けられるように構成されている。容易に理解されることであるが、図3a〜3cに示す頭部部材を、第1細長ストラップ部材32及び第2細長ストラップ部材34の両方を固定することで第2の側に押し付けているが、第1細長ストラップ部材32のみ又は第2細長ストラップ部材34のみを固定することによっても同様に頭部部材を第2の側に押し付けることが可能である。
図3a〜3cに示す例示的な実施形態による構成により、頭部部材20は、第1細長ストラップ部材32及び第2細長ストラップ部材34が上側から貫通孔構造26、27、28に挿入されて、その後貫通孔構造26、27、28に再び挿入された後、頭部部材の上側22で固定されると、構造部材の外面82に当接するように構成されている。
したがって、頭部部材20は上側22を有することに加えて、ここでは頭部部材は車両構造部材80の第2の側に当接する当接面24によって規定される。当接面24は、頭部部材20において上側22とは反対側に位置している。
さらに、ここでは、貫通孔構造26、27、28は、上側22から当接面24まで延設される。このようにして、本構成により第1細長ストラップ部材32及び第2細長ストラップ部材34を頭部部材20の上側22で固定可能となっている。
細長ストラップ部材はそれぞれ典型的には長手方向に延びる部材である。図3a〜3cに示すように、各細長ストラップ部材の長さは、細長ストラップ部材が頭部部材、車両構造部材、中間スペーサ部材を通過し、細長い車両部品の周りを通って、その後中間スペーサ部材、車両構造部材、頭部部材を再び通過し、頭部部材の上側で固定できる長さに設定されている。ストラップ部材の断面形状は典型的には矩形状である。しかしながら、断面形状はあるいは丸形、三角形状などとしてもよい。したがって、容易に理解されることであるが、各細長ストラップ部材の寸法及び形状は、車両フレーム組立体の最終的なデザインに含まれる部品の構成及び寸法に応じて変化してもよい。細長ストラップ部材に適した材料の例は、ナイロン又はPA66である。一般的に、細長ストラップ部材は、好適な熱可塑性材料で形成することができる。しかしながら、目的を達するのに適した他の材料も同様に利用可能である。
所望により、厳密に必要とされるものではないが、各細長ストラップ部材は、頭部部材の上側で固定されたときに、細長ストラップ部材と頭部部材との間の係止構造を提供するための係合手段を含んでもよい。したがって、図3a〜3cの例示的な実施形態や本発明の他の例示的な実施形態に示すように、各細長ストラップ部材は、第1先端自由端と、頭部部材20と係合する係合手段を有する第2端部とを備えている。したがって、第1細長ストラップ部材32は、第1先端自由端31と、第2端部係合手段37とを有している。同様に、第2細長ストラップ部材34は、第1先端自由端33と、第2端部係合手段38とを有している。
典型的には、第2端部の係合手段は、係止頭部の形態で提供されてもよい。一般的に係止頭部は貫通孔構造と係合するために楔形である。典型的には、楔の大きさや形状は、貫通孔構造から完全に引き抜かれることを防止するのに十分な大きさを有する。したがって、ここでは、各細長ストラップ部材は、楔部と細長部とを含む。ここでは、楔部は、表面、裏面及び互いに対向する側面を有する三角形状の爪として構成されている。一方、細長部は、例えば図3bに示すような細長ストラップ部材の細長部の少なくとも1つの長手方向に延びる平面95に沿って形成された複数のセレーション(刻み)(又は歯)を含んでもよい。しかしながら、いくつかの例示的な実施形態では、図3bに示すように、細長ストラップ部材の細長部の互いに対向する平面95、96が、複数のセレーションを含んでもよい。細長ストラップ部材のセレーションは、第2端部係合手段の係合手段と係合して、細長部と楔部(つまり、第2端部係合手段)との係合をより改善するように構成されている。なお、セレーション及び/又は楔は任意のものにすぎず、細長ストラップ部材が頭部部材の上側で固定されたときに細長ストラップ部材に係止構造を提供するために利用可能な別の構成も可能である。したがって、細長ストラップ部材に、細長ストラップ部材の頭部の爪と係合してラチェットを形成するセレーション又は歯を有する部分を備えることで、細長ストラップ部材の先端自由端を引いて結束バンドを引き締め結束バンドが緩まないようにしてもよいことは当該分野で知られていると考えられる。
係止構造では、細長ストラップ部材32、34と頭部部材20が、典型的には、頭部部材の貫通孔構造26、27、28に着座する係合手段37、38と、頭部部材の上側22から外に延びる細長ストラップ部材32、34とで係合する。
また、ケーブルタイを特定の締付け具合で取り付ける結束装置又は工具を用いてもよい。この工具は、怪我に繋がりかねないような鋭い切り口を避けるために、余分な末端を頭部と面一になるように切り落としてもよい。
図3a〜3cの例示的な実施形態及び本発明の他のすべての例示的な実施形態では、頭部部材は代表的にはいわゆる丸頭部材である。丸頭部材は、上側22と、典型的には当接面24とを有する。図に示すように、丸頭部材は代表的にはドーム型である。一例としては、丸頭部材の材料は、ナイロン又はPA66などの異なる手法の熱可塑性材料である。しかしながら、ステンレス鋼など、いくつかの種類の金属も、好適な材料として考えることが可能である。
また、図に示すように、頭部部材20は、細長ストラップ部材とは別体として独立して形成される。しかしながら、容易に理解されることであるが、頭部部材及び細長ストラップ部材をひとつの一体ユニットとして一体的に形成してもよい。
図3a〜3cに関連して記載した例示的な実施形態において、ここでは、締付け装置は、中間スペーサ部材70を含む。中間スペーサ部材70は、頭部部材20と、中間スペーサ部材に固定される車両部品60、62との間の離間関係を規定する。言い換えると、中間スペーサ部材70は、車両構造部材80と、車両構造部材に固定される車両部品60、62との間の離間関係を規定する。
中間スペーサ部材の形状は、例示的な本実施形態において、円筒様の形状である。しかしながら、例えば正六面体や立方体などの他の形状としてもよい。
上述のように、中間スペーサ部材は、対向する第1端部76及び第2端部78と、その間に延設され第1及び第2細長ストラップ部材の少なくとも一方を収容する通路構造72、74とを有する。例示的な本実施形態において、ここでは、通路構造は、第1細長ストラップ部材32を収容するように構成された第1通路72と、第2細長ストラップ部材34を収容するように構成された第2通路74とを含む。容易に理解されることであるが、いくつかの例示的な実施形態(図示せず)では、通路構造を、第1及び第2細長ストラップ部材の両方を収容するように構成された単一の通路としてもよい。図に示すように、中間スペーサ部材70は、車両構造部材80と車両部品60、62の複数の束との間に配設される。
上述のように、中間スペーサ部材70は、車両構造部材の第1の側に配置されて、複数の細長い車両部品60、62を車両構造部材の第1の側から離して保持するように構成される。
図3a〜3cの例示的な実施形態では、前記通路は、基本的にはスペーサ部材の長手方向Xに延びる直線状の通路である。
言い換えると、第1通路72及び第2通路74は、中間スペーサ部材70の長手方向Xの延設の主要部分に沿って互いに平行に延設される。
通路の断面は典型的には丸形である。しかしながら、矩形状断面などとしてもよい。したがって、通路は必然的に横断方向(つまり、長手方向に垂直な方向)にも延設されるが、通路は本質的には長手方向Xに沿って延設されることが理解されるであろう。言い換えると、図3a〜3cに示すように、中間スペーサ部材の第1通路72は、少なくとも長手方向Xに延設される。同様に、中間スペーサ部材の第2通路74は、少なくとも長手方向Xに延設される。第2通路は第1通路から離間して配置される。言い換えると、細長い車両部品の第1の束は、細長い車両部品の第2の束から中間スペーサ部材の横断方向に離して配置される。締付け装置の組み立て後の構成において、各細長ストラップ部材は第1及び第2通路内にそれぞれ位置している。また、図に示すように、第1通路の長手方向Xの長さは、第2通路の長手方向Xの長さよりも長い。このようにして、車両部品60の第1の束を第1の距離に位置させ、車両部品62の第2の束を第2の距離に位置させることが可能になる。また、第1の距離は、長手方向Xから見て第2の距離よりも長い。
したがって、本発明のいくつかの例示的な実施形態では、第2端部78は、第2部分端部78aと第2部分端部78bで規定されてもよい。言い換えると、図3cに示すように、第1通路は第1端部と第2部分端部78aの間に延設され、第2通路は第1端部と第2部分端部78bの間に延設される。
中間スペーサ部材の大きさや寸法は、所望の構成に応じて変化してもよい。単に一例として、スペーサ部材の長手方向Xの長さは、40〜70mmの間の範囲としてもよく、直径は25〜45mmの間の範囲(横断方向Y及び方向Zのスペーサ部材の延設、すなわち断面の大きさ)としてもよく、通路は典型的には細長ストラップ部材のデザイン及び寸法を考慮して、設計され寸法決めされる。また、第1通路は、長手方向Xに沿って40〜70mmの間の範囲で延設されてもよく、第2通路は、長手方向Xに沿って20〜30mmの間の範囲で延設されてもよい。
また、車両部品の束の引き締めがより改善されるように、第2端部78を傾斜させてもよい。第2部分端部78aは、第2部分端部78bとは異なるように傾斜させてもよい。図3a〜3cに関連して記載した例示的な実施形態においても使用可能な中間スペーサ部材の別の例示的な実施形態を図5a〜5bに示す。
図3a〜3cに関連して記載した中間スペーサ部材は、図4a〜4bに関連して以下に記載する締付け装置においても設置し使用してもよいことが理解されるであろう。
図4a及び4bは、本発明による第2の例示的な実施形態をより詳細に示す。図4aは、本発明による締付け装置の第2の例示的な実施形態の斜視図であり、締付け装置は車両フレームに取り付けられている。図4bは、本発明による図4aに示す締付け装置の第2の例示的な実施形態の断面図を概略的に示した図である。図4aに示すように、締付け装置10は、構造部材80に組み付けられた後の構成で図示されている。図4a及び4bに関連して記載する締付け装置は、第2の例示的な実施形態の頭部部材の貫通孔構造が、第1細長ストラップ部材32を収容するように構成された第1貫通孔26と、第2細長ストラップ部材34を収容するように構成された第2貫通孔28とを含む点を除いて、図2及び/又は図3a〜3cに関連して記載した例示的な実施形態のすべての機能及び特徴を含む。
図4a及び4bの例示的な実施形態は、図3a〜3cの例示的な実施形態と同様の方法で取り付け可能である。
より詳細には、図4a及び4bは、細長い車両部品60、62を車両構造部材80の第1の側(すなわち、車両フレームの内面84)に固定するように構成された締付け装置10を図示している。締付け装置10は、細長い車両部品60の第1の束の周りにループを形成するように構成された第1細長ストラップ部材32を含む。頭部部材20は、車両構造部材80の第2の側82(すなわち、車両フレームの外側であり、第1の側とは反対側)に配置されるように構成される。また、頭部部材孔構造は、第1細長ストラップ部材32を収容するように構成された第1貫通孔26を含む。つまり、第1貫通孔26は、ループを形成する第1細長ストラップ部材32の2か所を収容するように構成される。頭部部材は、第1細長ストラップ部材32を車両構造部材80の第2の側82で固定可能に構成される。つまり、頭部部材はさらに、第1細長ストラップ部材32を頭部部材の上側22で固定可能に構成される。
さらに、締付け装置10は、細長い車両部品62の第2の束の周りにループを形成するように構成された第2細長ストラップ部材34を含む。頭部部材貫通孔構造は、第2細長ストラップ部材34を収容するように構成された第2貫通孔28を含む。つまり、第2貫通孔28は、ループを形成する第2細長ストラップ部材の2か所を収容するように構成される。また、頭部部材20は、第2細長ストラップ部材34を車両構造部材80の第2の側82で固定可能に構成される。つまり、頭部部材20は、第2細長ストラップ部材34を頭部部材の上側22で固定可能に構成される。
したがって、図3a〜3cに示す例示的な実施形態と同様に、頭部部材20は、第1細長ストラップ部材32及び/又は第2細長ストラップ部材34が車両構造部材80の第2の側82で固定されたときに、車両構造部材80の第2の側82に押し付けられるように構成されている。
つまり、頭部部材20は、第1細長ストラップ部材32及び/又は第2細長ストラップ部材34が頭部部材の上側22で固定されたときに、車両構造部材80の第2の側82に押し付けられるように構成されている。
容易に理解されることであるが、図4a及び4bに示す頭部部材を、第1細長ストラップ部材32及び第2細長ストラップ部材34の両方を固定することで第2の側に押し付けているが、第1細長ストラップ部材32のみ又は第2細長ストラップ部材34のみを固定することによっても同様に頭部部材を第2の側に押し付けることが可能である。
図4a〜4bに示す例示的な実施形態による構成により、頭部部材20は、第1細長ストラップ部材32及び第2細長ストラップ部材34が上側から第1貫通孔26及び第2貫通孔28にそれぞれ挿入されて、その後第1貫通孔26及び第2貫通孔28に再び挿入された後、頭部部材の上側22で固定されると、構造部材の外面に当接するように構成されている。
したがって、頭部部材20は上側22を有することに加えて、ここでは頭部部材は車両構造部材80の第2の側に当接する当接面24によって規定される。当接面24は、頭部部材20において上側22とは反対側に位置している。
さらに、ここでは、貫通孔構造26、27、28は、上側22から当接面24まで延設される。このようにして、本構成により第1細長ストラップ部材32及び第2細長ストラップ部材34を頭部部材20の上側22で固定可能となっている。
細長ストラップ部材32及び34の構成、大きさ、形状は、図3a〜3cに関連して記載した例示的な実施形態と同様である。
典型的には、締付け装置10は、第1開口及び第2開口を有する車両フレーム80に取り付けられる。しかしながら、図4bから見出し得るように、上述のようにフレーム外面とフレーム内面の間に延設され、単一の頭部部材に関連する第1及び第2細長ストラップ部材を収容する単一の開口の形態の開口構造87を有する車両フレームを提供することも可能である。したがって、このような実施形態では、単一の開口は両細長ストラップ部材を収容することができるように寸法決めされる。
図5aは、本発明による第3の例示的な実施形態をより詳細に示しており、締付け装置は車両フレームに取り付けられている。図5aに示すように、締付け装置10は、構造部材80に組み付けられた後の構成で図示されている。基本的に、第3の例示的な実施形態による頭部部材及び細長ストラップ部材の構成、特徴及び効果は、中間スペーサ部材がここでは異なる構成で提供されている点を除いて、図2、3a〜3c及び4a〜4bに関連して記載した例示的な実施形態と同様である。したがって、図5に関連して記載する締付け装置は、第2通路74の一部が長手方向Xに対して傾斜していることに加えて、図2、3a〜3c及び/又は4a〜4bに関連して記載された例示的な実施形態のすべての機能及び特徴を含んでもよい。言い換えると、中間スペーサ部材は、対向する第1端部及び第2端部と、第1細長ストラップ部材32を収容するように構成された第1通路72及び第2細長ストラップ部材34を収容するように構成された第2通路74を含む通路構造とを有する。典型的には、第1通路は、第1端部76と第2部分端部78aの間に延設され、第2通路は、第1端部76と第2部分端部78bの間に延設される。
中間スペーサ部材70は、前述の図に関連して記載した例と同様に、車両構造部材80と車両部品60、62の複数の束との間に配設されるように構成される。
したがって、上述のように、中間スペーサ部材70は、車両構造部材の第1の側に配置されて、複数の細長い車両部品60、62を車両構造部材の第1の側から離して保持するように構成される。
また、第1通路72は、長手方向Xに延設される。図5aに示すように、ここでは、第2通路74は、第1通路72から離間し、第2通路74の一部が、長手方向Xに対して傾斜する。長手方向Xに対して傾斜させることで、第2端部における第2通路の開口が第1端部における第2通路の開口とは、長手方向Xに垂直な方向から見て位置をずらして配置される。したがって、第2通路74は、基本的には第1端部76から長手方向Xに所定の距離で延設され、その後、第2通路74は傾斜して、基本的には第2部分端部78bに至るまで長手方向X及び横断方向Yに所定の距離で延設される。図5aの例示的な実施形態は、図3a〜3c及び/又は図4a〜4bの例示的な実施形態と同様の方法で取り付け可能である。
図5bは、本発明による第4の例示的な実施形態をより詳細に示しており、締付け装置は車両フレームに取り付けられている。図5bに示すように、締付け装置10は、構造部材80に組み付けられた後の構成で図示されている。基本的に、第4の例示的な実施形態による頭部部材及び細長ストラップ部材の構成、特徴及び効果は、頭部部材が、車両部品64の第3の束を固定する第3細長ストラップ部材36を収容するように構成された別の貫通孔29を備える点を除いて、図2、3a〜3c及び4a〜4bに関連して記載した例示的な実施形態と同様である。また、第4の例示的な実施形態による中間スペーサ部材70の構成、特徴及び効果は、基本的には、スペーサ部材がここでは第3細長ストラップ部材を収容する他の通路を含む点を除いて、図5aに関連して記載した中間スペーサ部材と同様である。したがって、図5bに関連して記載する締付け装置は、締付け装置が以下に記載する別の特徴を含むことに加えて、図2、3a〜3c、4a〜4b及び/又は5aに関連して記載した例示的な実施形態のすべての機能及び特徴を含んでもよい。
より詳細には、図5bに示す締付け装置の第4の例示的な実施形態は、第3細長ストラップ部材36を含む。したがって、頭部部材20は、上側22から当接面24まで延設された第3貫通孔29を備える。第3貫通孔29は、車両部品64の第3の束を固定する第3細長ストラップ部材36を収容するように構成され、頭部部材20は、第1細長ストラップ部材32、第2細長ストラップ部材34及び第3細長ストラップ部材36が頭部部材の上側22で固定されるとフレーム80の外面に当接するように構成される。上記の第1細長ストラップ部材及び第2細長ストラップ部材と同様に、ここでは、第3細長ストラップ部材36は、第1先端自由端35と、第2端部係合手段39とを有している。係合手段39と、第3細長ストラップ部材の形状及び構成とは、図2、3a〜3c、4a〜4b及び/又は5aの例示的な実施形態と関連して前述したように設計することができる。
さらに、図5bに示すように、中間スペーサ部材の例示的な実施形態は、第3細長ストラップ部材36を収容する第3通路77を含む。言い換えると、中間スペーサ部材は、対向する第1端部及び第2端部と、第1細長ストラップ部材32を収容するように構成された第1通路72、第2細長ストラップ部材34を収容するように構成された第2通路74、及び第3細長ストラップ部材36を収容するように構成された第3通路77を含む通路構造とを有する。典型的には、第3通路は、第1端部76と第2部分端部78cの間に延設される。中間スペーサ部材70は、前述の図に関連して記載した例と同様であり、したがって車両構造部材80と車両部品60、62、64の複数の束との間に配設されるように構成される。
したがって、上述のように、中間スペーサ部材70は、車両構造部材の第1の側に配置されて、複数の細長い車両部品60、62、64を車両構造部材の第1の側から離して保持するように構成される。
この例示的な実施形態では、第3通路77は、第1通路72及び第2通路74から離間し、第2端部78において各通路の各開口が互いに位置をずらして配置される。このようにして、車両部品60、62及び64の各束は、互いに異なる距離で配置可能となる。言い換えると、図5bに示すように、第1通路72は、長手方向Xに延設される。ここでは、第2通路74は第1通路72から離間し、第2通路74の一部が長手方向Xに対して傾斜する。同様に、ここでは、第3通路77は第1通路72から離間し、第3通路77の一部が長手方向Xに対して傾斜する。典型的には、第3通路は、第2通路の傾斜とは反対の方向に傾斜する。長手方向Xに対して傾斜させることで、第2端部における第3通路の開口が第1端部における第3通路の開口とは、長手方向Xに垂直な方向から見て位置をずらして配置される。したがって、第3通路77は、基本的には第1端部76から長手方向Xに所定の距離で延設され、その後、第3通路77は傾斜して、基本的には第2部分端部78cに至るまで長手方向X及び横断方向Yに所定の距離で延設される。図5bの例示的な実施形態は、図3a〜3c、4a〜4b及び/又は5aの例示的な実施形態と同様の方法で取り付け可能である。
1つの例示的な実施形態では、図6に示すように、締付け装置は、中間スペーサ部材を車両部品の束と頭部部材の間に設けない点を除いて、基本的には図2及び図3a〜3cに関連して記載した例示的な実施形態に従って提供される。このようにして、複数の細長い車両部品60、62は、細長ストラップ部材と頭部部材のみを含む締付け装置によって車両構造部材80の第1の側に直接固定される。
したがって、つまり、締付け装置は、細長い車両部品60の第1の束の周りにループを形成するように構成された第1細長ストラップ部材32を含む。また、締付け装置は、車両構造部材80の第1の側とは反対側の第2の側に配置されるように構成された頭部部材20を含む。頭部部材20は、ループを形成する第1細長ストラップ部材32の2か所を収容する貫通孔構造26、27、28を備え、第1細長ストラップ部材32を車両構造部材80の第2の側82で固定可能に構成される。つまり、頭部部材20は、ループを形成する第1細長ストラップ部材32の2か所を収容する貫通孔構造26、27、28を備え、第1細長ストラップ部材32を頭部部材の上側22で固定可能に構成される。
さらに、締付け装置10は、細長車両部品62の第2の束の周りにループを形成するように構成された第2細長ストラップ部材34を含む。また、頭部部材貫通孔構造26、27、28は、ループを形成する第2細長ストラップ部材の2か所を収容するように構成され、頭部部材20は、第2細長ストラップ部材34を車両構造部材80の第2の側82で固定可能に構成される。つまり、頭部部材貫通孔構造26、27、28は、ループを形成する第2細長ストラップ部材の2か所を収容するように構成され、頭部部材20は、第2細長ストラップ部材34を頭部部材の上側22で固定可能に構成される。
図6に関連して記載する締付け装置は、図2及び/又は図3a〜3cの例示的な実施形態に関して記載されるのと同様の機能及び特徴を含んでもよい。図6の例示的な実施形態は、中間スペーサ部材が設置又は配設されない点を除いて、図3a〜3cの例示的な実施形態と同様の方法で取り付けてもよい。
図7aは、組立作業者の組み付け手順を概略的に示す図であり、組立作業者95は従来の方法により締付け装置10と一組の細長い車両部品を車両フレーム80に取り付けている。この従来の方法では、少なくとも1つの副ケーブルタイが車両フレームの内側84(つまり、車両フレームの第1の側)から取り付けられ引き締められる。図7aに示すように、組立作業者95は、ケーブルタイをフレームの内側から引き締めるために車両フレームの向こうに手を伸ばす必要があり、典型的には手首を痛めるなどのおそれがある。組立作業者のこの種の動作は、組立作業者が作業シフトの間に膨大な量の締付け装置を取り付けることを考慮すると、組立作業者に怪我をさせるおそれがある。
一方、図7bは、組立作業者の組み付け手順を概略的に示す図であり、組立作業者は、本明細書中に記載される本発明の例示的な実施形態のいずれか1つにより、または明細書の記載から導かれる他の例示的な実施形態により、締付け装置と一組の細長い車両部品を車両フレームに取り付けている。図7bから見出し得るように、車両フレーム組立体100を形成する締付け装置10の引き締めは、組立作業者95によりフレームの外側(つまり、車両フレームの第2の側82)から行われる。より詳細には、例示的な実施形態ではすべての細長ストラップ部材は頭部部材の上側(車両フレームの外側に対応する)から引き締められるので、組立作業者は作業の間、楽な組み付け姿勢を維持することができる。また、組立作業者は、組み付け作業の間、無理に腕を曲げたり手首を曲げたりといったことをしないで済む。
したがって、本発明により、車両部品(ケーブル)の複数の隣接する束を迅速にまた人間工学的に優れた方法で組み付けまた締め付けることが可能になる。本発明は典型的には車両フレームのいわゆるアップサイドダウン組立に適用可能である。加えて、締付け装置は、本明細書中に記載の例示的な実施形態のいずれによっても提供可能であり、車両部品の複数の束を車両フレームの内側に単一の頭部部材を用いて固定可能である。このため、締付け装置は、各ストラップ部材に1つずつ頭部部材を使用する必要がないため、締付け装置の総重量を増やすことなく組み付け手順の単純化に寄与することができる。さらに、複数の細長ストラップ部材を、典型的には車両構造部材の第2の側、すなわち構造部材(車両フレーム)の外側、に対応する頭部部材の上側でそれぞれ固定可能としつつ、単一の頭部部材に係合させることができる。
本明細書中で図に関連して記載した例示的な実施形態は、いくつかの異なる方法で車両フレームなどの車両構造部材に取り付けることができる。本発明による複数の細長い車両部品を車両構造部材の第1の側に固定する方法の1つの例示的な実施形態のフローチャートを図8に示す。基本的には、複数の細長い車両部品を車両構造部材の第1の側に固定する方法は、細長い車両部品60の第1の束の周りにループを形成するように構成された第1細長ストラップ部材32と、細長い車両部品62の第2の束の周りにループを形成するように構成された第2細長ストラップ部材34と、車両構造部材80の第1の側とは反対側の第2の側に配置されるように構成された頭部部材20とを含む締付け装置を用いて行われる。頭部部材20は、ループを形成する第1細長ストラップ部材32の2か所、及びループを形成する第2細長ストラップ部材34の2か所を収容する貫通孔構造26、27、28を備える。
本方法は、
第1細長ストラップ部材の先端自由端を、頭部部材の貫通孔構造に挿入し、さらに、構造フレームの開口構造に挿入する工程(105)と、
第1細長ストラップ部材を細長い車両部品の第1の束の周りにまわして、さらに、第1細長ストラップ部材の先端自由端の少なくとも一部が車両構造部材の第2の側の外(及び頭部部材の上側の外)に位置するまで、第1細長ストラップ部材の先端自由端を構造フレームの開口構造及び頭部部材の貫通孔構造に再び挿入する工程(107、109)と、
第2細長ストラップ部材の先端自由端を、頭部部材の貫通孔構造に挿入し、さらに、構造フレームの開口構造に挿入する工程(115)と、
第2細長ストラップ部材を細長い車両部品の第2の束の周りにまわして、さらに、第2細長ストラップ部材の先端自由端の少なくとも一部が車両構造部材の第2の側の外(及び頭部部材の上側の外)に位置するまで、第2細長ストラップ部材の先端自由端を構造フレームの開口構造及び頭部部材の貫通孔構造に再び挿入する工程(117、119)と、
頭部部材が車両構造部材の第2の側に当接するまで、第1細長ストラップ部材及び第2細長ストラップ部材を頭部部材の車両構造部材とは反対の側(すなわち上側)で固定する(引き締める)ことで、締付け装置を車両構造部材に固定する工程(125)と
を含む。
典型的には、厳密に必要とされるものではないが、第1細長ストラップ部材の先端自由端及び第2細長ストラップ部材の先端自由端は、貫通孔構造に同時に挿入される。
1つの例示的な実施形態によれば、締付け装置が本明細書中に記載の中間スペーサ部材を含むとき、この方法は、典型的には、第1細長ストラップ部材及び第2細長ストラップ部材を中間スペーサ部材の第1通路及び第2通路にそれぞれ挿入する工程を含む。その後、第1細長ストラップ部材を細長い車両部品の第1の束の周りにまわして、第2細長ストラップ部材を細長い車両部品の第2の束の周りにまわす工程(107、117)が行われ、続いて、第1細長ストラップ部材及び第2細長ストラップ部材を中間スペーサ部材の第1通路及び第2通路などに挿入する。
頭部部材が車両構造部材の第2の側に当接するまで第1細長ストラップ部材及び第2細長ストラップ部材を車両構造部材とは反対の側(すなわち上側)で固定して(引き締めて)締付け装置を車両構造部材に固定することで、締付け装置を、複数の車両部品が車両フレームの内面に固定されるように組み立てられた後の構成で設置することが可能になる。したがって、固定する工程は、締付け装置が組み付けられた後の構成にあるときの構成、つまり、当接面が車両構造部材の第2の側に当接するときの構成を示す。いくつかの例示的な実施形態では、この工程は、係合手段に関して上述したような細長ストラップ部材が頭部部材と係合したときの構成を示す。
本発明は、上述の実施形態や図面に示す実施形態に限定されるものではなく、当業者であれば多くの変更や修正が添付の特許請求の範囲の内で可能であることが理解される。

Claims (18)

  1. 複数の細長い車両部品(60、62、64)を車両構造部材(80)の第1の側に固定する締付け装置(10)であって、細長い車両部品(60)の第1の束の周りにループを形成するように構成された第1細長ストラップ部材(32)と、前記車両構造部材(80)の前記第1の側とは反対側の第2の側に配置されるように構成された頭部部材(20)とを含み、
    前記頭部部材(20)は、前記ループを形成する前記第1細長ストラップ部材(32)の2か所を収容する貫通孔構造(26、27、28)を備え、前記第1細長ストラップ部材(32)を前記車両構造部材(80)の前記第2の側で固定可能に構成され、
    前記締付け装置(10)は、細長い車両部品(62)の第2の束の周りにループを形成するように構成された第2細長ストラップ部材(34)を含み、前記頭部部材貫通孔構造(26、27、28)は、前記ループを形成する前記第2細長ストラップ部材(34)の2か所を収容するように構成され、前記頭部部材(20)は、前記第2細長ストラップ部材(34)を前記車両構造部材(80)の前記第2の側で固定可能に構成されることを特徴とする締付け装置(10)。
  2. 前記頭部部材(20)は、前記第1細長ストラップ部材(32)及び/又は前記第2細長ストラップ部材(34)が前記車両構造部材(80)の前記第2の側で固定されたときに、前記車両構造部材(80)の前記第2の側に押し付けられるように構成される、請求項1に記載の締付け装置(10)。
  3. 前記頭部部材(20)は、上側(22)と、前記車両構造部材(80)の前記第2の側に当接する当接面(24)とを有し、前記当接面(24)は、前記頭部部材(20)において前記上側(22)とは反対側に位置し、前記貫通孔構造(26、27、28)は、前記上側(22)から前記当接面(24)まで延設されて前記第1細長ストラップ部材(32)及び前記第2細長ストラップ部材(34)を前記頭部部材(20)の前記上側(22)で固定可能とする、請求項1又は2に記載の締付け装置(10)。
  4. 前記頭部部材貫通孔構造(26、28)は、前記第1細長ストラップ部材(32)を収容するように構成された第1貫通孔(26)と、前記第2細長ストラップ部材(34)を収容するように構成された第2貫通孔(28)とを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の締付け装置(10)。
  5. 対向する第1端部(76)及び第2端部(78)と、その間に延設され前記第1及び第2細長ストラップ部材(32、34)の少なくとも一方を収容する通路構造(72、74)とを有する中間スペーサ部材(70)をさらに含み、前記中間スペーサ部材(70)は、前記車両構造部材(80)と前記車両部品(60、62、64)の前記複数の束との間に配設されるように構成される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の締付け装置(10)。
  6. 前記中間スペーサ部材通路構造(72、74)は、前記第1細長ストラップ部材(32)を収容するように構成された第1通路(72)と、前記第2細長ストラップ部材(34)を収容するように構成された第2通路(74)とを含む、請求項5に記載の締付け装置(10)。
  7. 前記中間スペーサ部材(70)の前記第1及び第2通路の少なくとも一方が少なくとも長手方向(X)に延設される、請求項6に記載の締付け装置(10)。
  8. 前記中間スペーサ部材(70)の前記少なくとも一方の通路(74)の一部が、前記第2端部(78)における前記通路の開口が前記第1端部(76)における前記通路の開口とは、前記長手方向(X)に垂直な方向から見て位置をずらして配置されるように、前記長手方向(X)に対して傾斜する、請求項7に記載の締付け装置(10)。
  9. 少なくとも前記長手方向(X)に延設された前記中間スペーサ部材(70)の前記少なくとも一方の通路が、前記第1通路(72)であり、前記第2通路(74)は、前記第1通路(72)から離間して少なくとも前記長手方向(X)に延設される、請求項7に記載の締付け装置(10)。
  10. 少なくとも前記長手方向(X)に延設された前記中間スペーサ部材(70)の前記少なくとも一方の通路が、前記第1通路(72)であり、前記第2通路(74)は、前記第1通路(72)から離間し、前記第2通路(74)の一部が、前記長手方向(X)に対して傾斜する、請求項7に記載の締付け装置(10)。
  11. 前記中間スペーサ部材(70)は、前記第1通路(72)及び前記第2通路(74)から離間する第3通路(77)をさらに含み、前記第2端部(78、78a、78b、78c)において各通路の各開口が互いに位置をずらして配置されることを可能にする、請求項9又は請求項10に記載の締付け装置(10)。
  12. 前記頭部部材(20)は丸頭部材である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の締付け装置(10)。
  13. 前記頭部部材(20)は、前記第1及び第2細長ストラップ部材(32、34)から別体として独立して形成される、請求項1〜12のいずれか1項に記載の締付け装置(10)。
  14. 前記細長い車両部品(64)の第3の束の周りにループを形成するように構成された第3細長ストラップ部材(36)を含み、前記頭部部材(20)は、ループを形成する前記第3細長ストラップ部材(36)を収容するように構成された第3貫通孔(29)を備え、前記頭部部材(20)は、前記第1細長ストラップ部材(32)、前記第2細長ストラップ部材(34)及び/又は前記第3細長ストラップ部材(36)が前記車両構造部材(80)の前記第2の側で固定されたときに、前記構造部材(80)の前記第2の側に当接するように構成される、請求項1〜13のいずれか1項に記載の締付け装置(10)。
  15. 前記第1及び第2細長ストラップ部材(32、34)のいずれか一方は、第1先端自由端(31、33)と、前記頭部部材(20)と係合する係合手段(37、38)を有する第2端部と、を備える、請求項1〜14のいずれか1項に記載の締付け装置(10)。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の締付け装置(10)と、フレーム外面(82)及びフレーム内面(84)を有する車両フレーム(80)とを含む車両フレーム組立体であって、前記フレーム(80)の領域は、前記フレーム外面(82)と前記フレーム内面(84)の間に延設されて前記細長ストラップ部材(32、34、36)を収容する開口構造(85、86)を備えることを特徴とする車両フレーム組立体(100)。
  17. 請求項16に記載の車両フレーム組立体を含む車両(1)。
  18. 複数の細長い車両部品を車両構造部材の第1の側に締付け装置(10)で固定する方法であって、前記締付け装置(10)は、細長い車両部品(60)の第1の束の周りにループを形成するように構成された第1細長ストラップ部材(32)と、細長い車両部品(62)の第2の束の周りにループを形成するように構成された第2細長ストラップ部材(34)と、前記車両構造部材(80)の前記第1の側とは反対側の第2の側に配置されるように構成された頭部部材(20)とを含み、前記頭部部材(20)は、前記ループを形成する前記第1細長ストラップ部材(32)の2か所及び前記ループを形成する前記第2細長ストラップ部材(34)の2か所を収容する貫通孔構造(26、27、28)を備えるものであって、
    前記第1細長ストラップ部材の先端自由端を、前記頭部部材の前記貫通孔構造に挿入し、さらに、前記構造部材の開口構造に挿入する工程(105)と、
    前記第1細長ストラップ部材を前記細長い車両部品の前記第1の束の周りにまわして、さらに、前記第1細長ストラップ部材の前記先端自由端の少なくとも一部が前記車両構造部材の前記第2の側の外に位置するまで、前記第1細長ストラップ部材の前記先端自由端を前記構造部材の前記開口構造及び前記頭部部材の前記貫通孔構造に再び挿入する工程(107、109)と、
    前記第2細長ストラップ部材の先端自由端を、前記頭部部材の前記貫通孔構造に挿入し、さらに、前記構造部材の前記開口構造に挿入する工程(115)と、
    前記第2細長ストラップ部材を前記細長い車両部品の前記第2の束の周りにまわして、さらに、前記第2細長ストラップ部材の前記先端自由端の少なくとも一部が前記車両構造部材の前記第2の側の外に位置するまで、前記第2細長ストラップ部材の前記先端自由端を前記構造部材の前記開口構造及び前記頭部部材の前記貫通孔構造に再び挿入する工程(117、119)と、
    前記頭部部材が前記車両構造部材の前記第2の側に当接するまで、前記第1細長ストラップ部材及び/又は前記第2細長ストラップ部材を前記頭部部材の前記車両構造部材とは反対の側で固定することで、前記締付け装置を前記車両構造部材に固定する工程(125)と、
    を含む方法。
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