JP6697792B2 - エレベータの巻上機ブレーキ及びエレベータ巻上機 - Google Patents
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Description
この発明は、駆動シーブの回転を制動するエレベータの巻上機ブレーキ、及びそれを用いたエレベータ巻上機に関するものである。
従来のエレベータの巻上機ブレーキでは、電磁マグネットと可動鉄心との間にコイルばねが設けられている。可動鉄心には、ライニングが支持されている。また、電磁マグネットの可動鉄心に対向する面には、緩衝部材が設けられている。緩衝部材は、可動鉄心の吸引時に、可動鉄心の電磁マグネットへの衝突の衝撃を吸収する(例えば、特許文献1参照)。
上記のような従来の巻上機ブレーキでは、ライニングがブレーキドラムの制動面に押し当てられたとき、即ち制動時に、電磁マグネットと可動鉄心との間に隙間が生じる。また、電磁マグネットにより可動鉄心を吸引したとき、即ち非制動時には、ライニングと制動面との間に隙間が生じる。そして、これら制動時の隙間の寸法と非制動時の隙間の寸法とは同じになっている。
一方、電磁マグネットの吸引能力及び静粛性の点から、制動時に電磁マグネットと可動鉄心との間に生じる隙間は小さくすることが望まれている。また、非制動時にライニングをより確実に制動面から離し、いわゆる引き摺りを防止する点から、非制動時にライニングと制動面との間に生じる隙間は大きい方が望ましい。
このように、隙間寸法には相反する要求があるため、従来の巻上機ブレーキでは、保守作業員による現場での隙間寸法の管理が難しかった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、制動時に電磁マグネットと可動鉄心との間に生じる隙間、及び非制動時にブレーキシューと制動面との間に生じる隙間の管理を容易にすることができるエレベータの巻上機ブレーキ及びエレベータ巻上機を得ることを目的とする。
この発明に係るエレベータの巻上機ブレーキは、電磁マグネット、電磁マグネットに対して変位可能であり、電磁マグネットに吸引される可動鉄心、可動鉄心に支持されており、かつ、可動鉄心の変位により、制動面に接する制動位置と制動面から離れる解除位置との間で変位可能なブレーキシュー、可動鉄心を電磁マグネットから離してブレーキシューを制動面に押し付ける制動ばね、及び可動鉄心とブレーキシューとの間に設けられている弾性部材を備え、ブレーキシューが解除位置にあるときの弾性部材の圧縮量が、ブレーキシューが制動位置にあるときの弾性部材の圧縮量よりも大きい。
この発明のエレベータの巻上機ブレーキは、可動鉄心とブレーキシューとの間に弾性部材が設けられており、ブレーキシューが解除位置にあるときの弾性部材の圧縮量が、ブレーキシューが制動位置にあるときの弾性部材の圧縮量よりも大きいので、制動時に電磁マグネットと可動鉄心との間に生じる隙間、及び非制動時にブレーキシューと制動面との間に生じる隙間の管理を容易にすることができる。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による機械室レスタイプのエレベータを示す斜視図である。図1において、昇降路1内には、かご2及び釣合おもり3が設けられている。図1は、昇降路1及びかご2を透視して示している。釣合おもり3は、かご2と同じ高さに位置するときに乗場側から見てかご2の背面に対向するように、かご2の後方に配置されている。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による機械室レスタイプのエレベータを示す斜視図である。図1において、昇降路1内には、かご2及び釣合おもり3が設けられている。図1は、昇降路1及びかご2を透視して示している。釣合おもり3は、かご2と同じ高さに位置するときに乗場側から見てかご2の背面に対向するように、かご2の後方に配置されている。
昇降路ピット1aには、第1のベース4及び第2のベース5が設置されている。第1のベース4上には、第1のかごガイドレール6a及び第2のかごガイドレール6bが設置されている。かご2は、第1のかごガイドレール6a及び第2のかごガイドレール6bに案内されて昇降路1内を昇降する。
第2のベース5上には、第1の釣合おもりガイドレール7a及び第2の釣合おもりガイドレール7bが設置されている。釣合おもり3は、第1の釣合おもりガイドレール7a及び第2の釣合おもりガイドレール7bに案内されて昇降路1内を昇降する。
昇降路1内の下部には、かご2及び釣合おもり3を昇降させるエレベータ巻上機8が設置されている。
昇降路1の頂部には、L字形の返し車梁9が設置されている。返し車張り9は、第1のかごガイドレール6a、第1の釣合おもりガイドレール7a及び第2の釣合おもりガイドレール7bにより支持されている。
また、返し車梁9は、かご返し車梁10と、釣合おもり返し車梁11とを有している。釣合おもり返し車梁11は、かご返し車梁10の一端部に直角に連結されている。
かご返し車梁10には、第1のかご返し車12a及び第2のかご返し車12bが支持されている。釣合おもり返し車梁11には、釣合おもり返し車13が支持されている。
かご2の下部には、第1のかご吊り車14a及び第2のかご吊り車14bが設けられている。釣合おもり3の上部には、釣合おもり吊り車15が設けられている。
かご2及び釣合おもり3は、懸架体である複数本(図では1本のみ示す)の主ロープ16により昇降路1内に吊り下げられている。
第2のかごガイドレール6bの上端部と、第2の釣合おもりガイドレール7bの上端部との間には、綱止め梁17が水平に固定されている。綱止め梁17には、かご側綱止め部(図示せず)が設けられている。釣合おもり返し車梁11には、釣合おもり側綱止め部18が設けられている。
主ロープ16は、かご側綱止め部に接続された第1の端部と、釣合おもり側綱止め部18に接続された第2の端部とを有している。また、主ロープ16は、第1の端部側から順に、第1のかご吊り車14a、第2のかご吊り車14b、第1のかご返し車12a、第2のかご返し車12b、エレベータ巻上機8、釣合おもり返し車13、及び釣合おもり吊り車15に巻き掛けられている。
このように、実施の形態1のエレベータは、2:1ローピング方式のエレベータである。
昇降路1内の下部には、制御盤19が設置されている。制御盤19には、かご2の運行を制御するエレベータ制御装置が設けられている。
図2は図1のエレベータ巻上機8の軸線に沿う概略の断面図である。ハウジング21は、平板状の軸支持部21aと、円筒状のステータ支持部21bとを有している。
ステータ支持部21bは、軸支持部21aから一側へ突出している。軸支持部21aの中央には、水平な固定軸22が支持されている。
ステータ支持部21bは、軸支持部21aから一側へ突出している。軸支持部21aの中央には、水平な固定軸22が支持されている。
固定軸22には、一対の軸受23を介して、回転体24が回転可能に支持されている。軸受23は、固定軸22の軸方向に互いに間隔をおいて配置されている。回転体24には、円筒状の駆動シーブ24aと、円筒状の磁石支持部24bとが一体に設けられている。駆動シーブ24aには、主ロープ16が巻き掛けられる。駆動シーブ24aの外周面には、主ロープ16が挿入される複数のロープ溝が設けられている。
磁石支持部24bは、回転体24のハウジング21側の軸方向端部に設けられている。また、磁石支持部24bは、ステータ支持部21bの内周面に対向している。さらに、磁石支持部24bは、ステータ支持部21bと同軸に配置され、ステータ支持部21bにより囲繞されている。磁石支持部24bの外径は、駆動シーブ24aの外径よりも大きい。
ステータ支持部21bの内周面には、ステータ25が固定されている。磁石支持部24bの外周面には、ステータ25に対向する複数個の永久磁石26が周方向に互いに間隔をおいて固定されている。これらのステータ25及び永久磁石26により、巻上機モータ27が構成されている。そして、巻上機モータ27の駆動力により回転体24が回転し、かご6及び釣合おもり7が昇降する。
図3は図2の磁石支持部24bの内部の構成を示す正面図である。図2では省略したが、磁石支持部24bの内側には、回転体24の回転を制動する一対の巻上機ブレーキ31が収容されている。巻上機ブレーキ31は、互いに同様の構造を有しており、かつ互いに逆向きに配置されている。
各巻上機ブレーキ31は、磁石支持部24bの内周面に対向している。実施の形態1の制動面24cは、磁石支持部24bの内周面である。磁石支持部24bは、ブレーキドラムを兼ねている。
各巻上機ブレーキ31は、電磁マグネット32、可動鉄心33、ブレーキシュー34、及び複数の制動ばね35を有している。
この例では、2つの巻上機ブレーキ31の電磁マグネット32が一体で構成されている。可動鉄心33は、電磁マグネット32に対して接したり離れたりする方向(図3の左右方向)へ変位可能である。また、可動鉄心33は、電磁マグネット32を励磁することにより、電磁マグネット32に吸引される。
可動鉄心33は、平板状の可動鉄心本体と、複数の連結ピン36とを有している。連結ピン36は、可動鉄心本体から電磁マグネット32とは反対側へ突出している。ブレーキシュー34は、連結ピン36を介して可動鉄心本体に支持されている。また、ブレーキシュー34は、可動鉄心33の変位により、制動位置と解除位置との間で変位可能である。制動位置は、ブレーキシュー34が制動面24cに接する位置である。解除位置は、ブレーキシュー34が制動面24cから離れて制動面24cに対向する位置である。
また、ブレーキシュー34は、シュー本体37とライニング38とを有している。さらに、ブレーキシュー34は、少なくとも一部が磁化特性に優れた磁性体、例えば機械構造用炭素鋼により構成されている。この例では、シュー本体37全体が磁性体により構成されている。ライニング38は、ブレーキシュー34が制動位置にあるとき、制動面24cに接する。また、ライニング38は、ブレーキシュー34が解除位置にあるとき、制動面24cに隙間を介して対向する。
制動ばね35は、電磁マグネット32と可動鉄心33との間に設けられている。また、制動ばね35は、可動鉄心33を電磁マグネット32から離して、ブレーキシュー34を制動面24cに押し付ける。これにより、回転体24の回転が制動、又は回転体24の静止状態が保持される。
図4は図3の巻上機ブレーキ31の非制動時の状態を示す断面図、図5は図4の巻上機ブレーキ31の制動時の状態を示す断面図である。電磁マグネット32は、固定鉄心39と、固定鉄心39に埋め込まれているコイル40とを有している。固定鉄心39には、複数のばね収容凹部39aが設けられている。各ばね収容凹部39aには、制動ばね35が挿入されている。
可動鉄心33の中央には、貫通孔33aが設けられている。シュー本体37は、電磁マグネット32側へ突出した円柱状の貫通部37aを有している。貫通部37aは、貫通孔33aに挿入されて可動鉄心33を貫通している。
固定鉄心39の可動鉄心33に対向する面の中央には、シュー挿入凹部39bが設けられている。ブレーキシュー34が解除位置にあるとき、貫通部37aの先端は、シュー挿入凹部39bに挿入されている。但し、貫通孔33aの端面とシュー挿入凹部39bの底面との間には隙間が残されている。
各連結ピン36は、小径部36aと大径部36bとを有している。大径部36bの径は、小径部36aの径よりも大きい。大径部36bは、小径部36aの可動鉄心33とは反対側の端部に設けられている。小径部36aの大径部36bとは反対側の端部は、可動鉄心本体に固定されている。
シュー本体37には、複数のキャビティ37bが設けられている。各大径部36bは、キャビティ37b内に収容されている。また、シュー本体37には、キャビティ37bをシュー本体37の外部空間と繋ぐ複数の繋ぎ孔37cが設けられている。各繋ぎ孔37cには、小径部36aが通されている。
繋ぎ孔37cの内径は、キャビティ37bの内径及び大径部36bの外径よりも小さい。これにより、連結ピン36のブレーキシュー34からの抜けが防止されている。
また、可動鉄心33の変位方向へのキャビティ37bの寸法は、同方向への大径部36bの寸法よりも大きい。これにより、ブレーキシュー34は、可動鉄心33に対して、可動鉄心33の変位方向へ変位可能になっている。
可動鉄心33とブレーキシュー34との間には、弾性部材としての複数の遊びばね41が設けられている。この例では、各遊びばね41は、大径部36bの小径部36aとは反対側の端面と、その端面に対向するキャビティ37bの内面との間に設けられている。また、全ての遊びばね41は、サイズ及びばね係数が等しい圧縮ばねである。
かご2の走行時には、電磁マグネット32が励磁され、可動鉄心33が制動ばね35に抗して電磁マグネット32に吸着される。これにより、ブレーキシュー34が解除位置に変位する。ブレーキシュー34が解除位置にあるとき、ライニング38は制動面24cから離れ、貫通部37aの先端はシュー挿入凹部39bに挿入される。また、遊びばね41は、電磁マグネット32の吸引力により、シュー本体37と連結ピン36との間で圧縮される。
かご2の停止時には、電磁マグネット32への通電が遮断され、制動ばね35により、可動鉄心33が電磁マグネット32から離される。これにより、ブレーキシュー34が制動位置に変位する。ブレーキシュー34が制動位置にあるとき、ライニング38は制動面24cに押し付けられており、貫通部37aの先端はシュー挿入凹部39bから引き抜かれている。また、遊びばね41は、制動ばね35のばね力により、シュー本体37と連結ピン36との間で圧縮される。
ここで、非制動時、即ち制動力解除時に電磁マグネット32によりブレーキシュー34を吸引する力F1は、制動時、即ちブレーキシュー落下時に制動ばね35によりブレーキシュー34を制動面24cに押し付ける力F2よりも大きく設定されている。これにより、ブレーキシュー34が解除位置にあるときの遊びばね41の圧縮量は、ブレーキシュー34が制動位置にあるときの遊びばね41の圧縮量よりも大きい。
なお、遊びばね41の圧縮量とは、遊びばね41にかかる力に依存する量のことであり、例えば、伸縮方向における遊びばね41の伸縮距離である。
このため、非制動時のブレーキシュー34と制動面24cとの間の隙間寸法g1(図4)は、制動時の電磁マグネット32と可動鉄心33との間の隙間寸法g2(図5)よりも大きい。逆に言うと、制動時の電磁マグネット32と可動鉄心33との間の隙間寸法g2は、非制動時のブレーキシュー34と制動面24cとの間の隙間寸法g1よりも小さい。
このような巻上機ブレーキ31及びそれを用いたエレベータ巻上機8では、可動鉄心33とブレーキシュー34との間に遊びばね41が設けられており、ブレーキシュー34が解除位置にあるときの遊びばね41の圧縮量が、ブレーキシュー34が制動位置にあるときの遊びばね41の圧縮量よりも大きい。
このため、上記の隙間寸法g1と隙間寸法g2とを厳密に調整することなく、g1>g2の関係とすることができる。これにより、隙間寸法g2を小さくして、電磁マグネット32に要求される吸引能力を抑えつつ、可動鉄心33が電磁マグネット32に衝突する際の騒音を低減することができる。また、隙間寸法g1を大きくして、非制動時にライニング38をより確実に制動面24cから離し、いわゆる引き摺りを防止することができる。
従って、制動時に電磁マグネット32と可動鉄心33との間に生じる隙間、及び非制動時にブレーキシュー34と制動面24cとの間に生じる隙間の管理を容易にすることができる。
また、磁性体からなるシュー本体37に、可動鉄心33を貫通する貫通部37aを設けたので、より簡単に、ブレーキシュー34に対する電磁マグネット32の吸引力F1を、制動ばね35による押し付け力F2よりも大きくすることができる。
さらに、電磁マグネット32による吸引力F1を、制動ばね35による押し付け力F2よりも大きくしたので、より確実に、隙間寸法g1を隙間寸法g2よりも大きくすることができる。
なお、上記の例では、シュー本体37全体を磁性体で構成したが、貫通部37aのみ磁性体で構成してもよい。
実施の形態2.
次に、図6はこの発明の実施の形態2による巻上機ブレーキ31を示す側面図、図7は図6の巻上機ブレーキ31の非制動時の状態を示す断面図、図8は図7の巻上機ブレーキ31の制動時の状態を示す断面図である。但し、基本的な構成は実施の形態1の巻上機ブレーキ31と同様であり、実施の形態1の巻上機ブレーキ31の各部に対応する部分には実施の形態1と同一の符号を付している。
次に、図6はこの発明の実施の形態2による巻上機ブレーキ31を示す側面図、図7は図6の巻上機ブレーキ31の非制動時の状態を示す断面図、図8は図7の巻上機ブレーキ31の制動時の状態を示す断面図である。但し、基本的な構成は実施の形態1の巻上機ブレーキ31と同様であり、実施の形態1の巻上機ブレーキ31の各部に対応する部分には実施の形態1と同一の符号を付している。
実施の形態2では、一対の巻上機ブレーキ31が回転体24の外側に配置されている。また、磁石支持部24bは、ステータ支持部21bの径方向外側に配置されている。そして、ステータ25がステータ支持部21bの外周面に固定されており、永久磁石26が磁石支持部24bの内周面に固定されている。
また、実施の形態2の制動面24cは、磁石支持部24bの外周面である。即ち、ブレーキシュー34を磁石支持部24bの外側から外周面に押し当てることにより、回転体24の回転が制動、又は回転体24の静止状態が保持される。他の構成は、実施の形態1と同様である。
このように、回転体24の外周面を制動面24cとするタイプの巻上機ブレーキ31であっても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態3.
次に、図9はこの発明の実施の形態3による巻上機ブレーキ31を示す断面図である。実施の形態1、2では、シュー本体37に貫通部37aが設けられているが、実施の形態3では、固定鉄心39に貫通部39cが設けられている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
次に、図9はこの発明の実施の形態3による巻上機ブレーキ31を示す断面図である。実施の形態1、2では、シュー本体37に貫通部37aが設けられているが、実施の形態3では、固定鉄心39に貫通部39cが設けられている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
このように、固定鉄心39に貫通部39cを設けても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
なお、上記の例では、弾性部材として遊びばね41を示したが、遊びばね41としては、例えばコイルばね、皿ばね又は板ばねを用いることができる。
また、弾性部材は、ばねに限定されるものではなく、例えば、ゴム片又は軟性プラスチック片であってもよい。
さらに、上記の例では、エレベータ巻上機8に2つの巻上機ブレーキ31を配置したが、1つ又は3つ以上であってもよい。
さらにまた、エレベータ全体の機器のレイアウト及びローピング方式等は、図1の例に限定されるものではない。
また、懸架体はベルトであってもよい。
さらに、この発明は、機械室を持つエレベータ、ダブルデッキエレベータ、又はワンシャフトマルチカー方式のエレベータなど、種々のタイプのエレベータに適用できる。ワンシャフトマルチカー方式は、上かごと、上かごの真下に配置された下かごとが、それぞれ独立して共通の昇降路を昇降する方式である。
また、弾性部材は、ばねに限定されるものではなく、例えば、ゴム片又は軟性プラスチック片であってもよい。
さらに、上記の例では、エレベータ巻上機8に2つの巻上機ブレーキ31を配置したが、1つ又は3つ以上であってもよい。
さらにまた、エレベータ全体の機器のレイアウト及びローピング方式等は、図1の例に限定されるものではない。
また、懸架体はベルトであってもよい。
さらに、この発明は、機械室を持つエレベータ、ダブルデッキエレベータ、又はワンシャフトマルチカー方式のエレベータなど、種々のタイプのエレベータに適用できる。ワンシャフトマルチカー方式は、上かごと、上かごの真下に配置された下かごとが、それぞれ独立して共通の昇降路を昇降する方式である。
24a 駆動シーブ、27 巻上機モータ、31 巻上機ブレーキ、32 電磁マグネット、33 可動鉄心、34 ブレーキシュー、35 制動ばね、37a,39c 貫通部、41 遊びばね(弾性部材)。
Claims (4)
- 電磁マグネット、
前記電磁マグネットに対して変位可能であり、前記電磁マグネットに吸引される可動鉄心、
前記可動鉄心に支持されており、かつ、前記可動鉄心の変位により、制動面に接する制動位置と前記制動面から離れる解除位置との間で変位可能なブレーキシュー、
前記可動鉄心を前記電磁マグネットから離して前記ブレーキシューを前記制動面に押し付ける制動ばね、及び
前記可動鉄心と前記ブレーキシューとの間に設けられている弾性部材
を備え、
前記ブレーキシューが解除位置にあるときの前記弾性部材の圧縮量が、前記ブレーキシューが制動位置にあるときの前記弾性部材の圧縮量よりも大きいエレベータの巻上機ブレーキ。 - 前記ブレーキシュー及び前記電磁マグネットの少なくともいずれか一方は、前記可動鉄心を貫通する貫通部を有している請求項1記載のエレベータの巻上機ブレーキ。
- 非制動時に前記電磁マグネットにより前記ブレーキシューを吸引する力が、制動時に前記制動ばねにより前記ブレーキシューを前記制動面に押し付ける力よりも大きい請求項1又は請求項2に記載のエレベータの巻上機ブレーキ。
- 駆動シーブ、
前記駆動シーブを回転させる巻上機モータ、及び
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の巻上機ブレーキ
を備えているエレベータ巻上機。
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