JP6694266B2 - 触媒の暖機制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気系に設けられる触媒の暖機を実施する触媒の暖機制御装置に関する。
一般的に、排気中の有害成分(HC、CO、NOx)を浄化する三元触媒は、その触媒の雰囲気がストイキ近傍(例えば空燃比=14.7±0.1〜0.2)にあるときにその浄化能力を発揮する。但し、内燃機関の冷間始動時等、触媒が低温で活性化していなければ、浄化能力が十分に発揮されない。よって、触媒を早期に活性化温度にまで上昇させる触媒暖機の実施が不可欠である。
触媒暖機の手法としては、例えば特許文献1に開示される技術のように、圧縮行程中に1回目の噴射を行い、膨張行程中に2回目の噴射を行う事で、点火プラグ近傍にリッチな混合気を形成し、その後に点火プラグに放電させて混合気を着火させるものがある。このとき、圧縮上死点における筒内圧が大きいほど、1回目の燃料噴射の噴射開始時期を進角させることで、噴射開始時期における筒内圧を安定させることができ、1回目の燃料噴射によるペネトレーション(噴霧の到達距離)を安定させることができる。ひいては、安定した噴霧の形成を実現でき、燃料の燃焼安定性を向上させることが可能となる。
特開2007−303428号公報
特許文献1に記載の技術では、2回の噴射を行うことで、点火プラグ付近にリッチな混合気を形成し、その状態で点火プラグに放電させる。これにより、燃焼安定性が向上するが、その燃焼安定性についてはいまだ改善の余地がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、触媒の暖機時において燃料の燃焼を安定させることが可能な触媒の暖機制御装置を提供することにある。
本発明は、内燃機関の排気系に設けられる触媒を排気の熱を利用して暖機する触媒の暖機制御装置であって、前記内燃機関は、燃焼室内に燃料を直接噴射する直噴式噴射弁と、前記燃焼室内で放電を実行する点火プラグと、を備え、前記暖機制御装置は、前記触媒を暖機する必要がある場合に、前記内燃機関の吸気行程で前記燃焼室内に燃料を供給した後、圧縮上死点を含む所定期間中に前記点火プラグにより連続的な放電又は複数回の放電を実行させ、前記所定期間中に前記直噴式噴射弁により燃料噴射を実行させることを特徴とする。
触媒を暖機する必要がある場合に、本暖機制御装置では、吸気行程中に燃焼室内に燃料が供給される。これにより、点火プラグに放電させる前に燃焼室内で燃料と空気とを十分に混合させることが可能となる。この混合気は、圧縮上死点を含む所定期間中に点火プラグにより連続放電あるいは多重放電が実行されることで着火し、それにより発生した火炎に対し直噴式噴射弁により燃料の噴射が実行されることで、燃料の分解反応が促進される。さらに、放電が継続されているため、燃料をより確実に着火させることができる。ひいては、燃料の燃焼安定性を向上させることが可能となる。
本実施形態に係る内燃機関及びその制御装置の模式図である。 図1に示されている点火回路ユニット周辺の概略的な回路図である。 従来の触媒の暖機制御について表したタイムチャートである。 本実施形態に係る暖機制御について表したタイムチャートである。 圧縮TDCに近づくにつれ変化する筒内圧と燃焼室内の流速の変化を表した図である。 本実施形態に係る電子制御ユニットにより実行される制御フローチャートである。 本実施形態に係る暖機制御が奏する効果を示す図である。
図1を参照すると、エンジンシステム10は、火花点火式の内燃機関であるエンジン11を備えている。エンジン11の本体部を構成するエンジンブロック11aの内部には、燃焼室11b及びウォータージャケット11cが形成されている。燃焼室11bは、ピストン12を往復移動可能に収容するように設けられている。ウォータージャケット11cは、冷却液(冷却水ともいう)が通流可能な空間であって、燃焼室11bの周囲を取り囲むように設けられている。
エンジンブロック11aの上部であるシリンダヘッドには、吸気ポート13及び排気ポート14が、燃焼室11bと連通可能に形成されている。また、シリンダヘッドには、吸気ポート13と燃焼室11bとの連通状態を制御するための吸気バルブ15と、排気ポート14と燃焼室11bとの連通状態を制御するための排気バルブ16と、吸気バルブ15及び排気バルブ16を所定のタイミングで開閉動作させるためのバルブ駆動機構17と、が設けられている。
さらに、エンジンブロック11aには、直噴式噴射弁18及び点火プラグ19が装着されている。本実施形態においては、直噴式噴射弁18は、点火プラグ19の近傍に配置され、噴射された燃料の噴霧が点火プラグ19で生じる初期火炎の方向へ直接向かうように設けられている(スプレーガイド方式)。そして、点火プラグ19は、燃焼室11b内にて燃料と空気との混合気を点火するように設けられている。
吸気ポート13には、吸気マニホールド21aが接続されている。また、吸気マニホールド21aよりも吸気通流方向における上流側には、サージタンク21bが配置されている。排気ポート14には、排気管22が接続されている。
EGR通路23は、排気管22とサージタンク21bとを接続することで、排気管22に排出された排気ガスの一部を吸気に導入可能に設けられている(EGRはExhaust Gas Recirculationの略である)。EGR通路23には、EGR制御バルブ24が介装されている。EGR制御バルブ24は、その開度によってEGR率(燃焼室11b内に吸入される燃焼前のガスにおける排気ガスの混入割合)を制御可能に設けられている。
吸気管21における、サージタンク21bよりも吸気通流方向における上流側には、スロットルバルブ25が介装されている。スロットルバルブ25は、その開度が、DCモータ等のスロットルアクチュエータ26の動作によって制御されるようになっている。また、吸気ポート13の近傍には、スワール流やタンブル流を発生させるための気流制御バルブ27が設けられている。
排気管22には、排出ガス中のCO,HC,NOx等を浄化するための三元触媒等の触媒41と、触媒41の温度を直接検出する触媒温度センサ42と、が設けられている。また、触媒41の上流側には排ガスを検出対象として混合気の空燃比を検出するための空燃比センサ40(リニアA/Fセンサ等)が設けられている。
エンジンシステム10は、点火回路ユニット31、電子制御ユニット32等を備えている。
点火回路ユニット31は、燃焼室11b内の燃料混合気に点火するための火花放電を点火プラグ19にて発生させるように構成されている。電子制御ユニット32は、いわゆるエンジンECU(ECUはElectronic Control Unitの略である)であって、クランク角センサ33等の各種センサの出力に基づいて取得したエンジン11の運転状態(以下「エンジンパラメータ」と呼称する)に応じて、直噴式噴射弁18及び点火回路ユニット31を含む各部の動作を制御するようになっている。したがって、電子制御ユニット32は暖機制御装置に該当する。
点火制御に関して、電子制御ユニット32は、取得したエンジンパラメータに基づいて、点火信号及びエネルギ投入期間信号を生成及び出力するようになっている。かかる点火信号及びエネルギ投入期間信号は、燃焼室11b内のガスの状態及び必要とされるエンジン11の出力(これらはエンジンパラメータに応じて変化する)に応じた、最適な放電開始時期及び放電電流を規定するものである。
クランク角センサ33は、エンジン11の所定クランク角毎に(例えば30°CA周期で)矩形状のクランク角信号を出力するためのセンサである。このクランク角センサ33は、エンジンブロック11aに装着されている。冷却水温センサ34は、ウォータージャケット11c内を通流する冷却液の温度である冷却水温を検出(取得)するためのセンサであって、エンジンブロック11aに装着されている。
エアフローメータ35は、吸入空気量(吸気管21を通流して燃焼室11b内に導入される吸入空気の質量流量)を検出(取得)するためのセンサである。このエアフローメータ35は、スロットルバルブ25よりも吸気通流方向における上流側にて、吸気管21に装着されている。吸気圧センサ36は、吸気管21内の圧力である吸気圧を検出(取得)するためのセンサであって、サージタンク21bに装着されている。
スロットル開度センサ37は、スロットルバルブ25の開度(スロットル開度)に対応する出力を生じるセンサであって、スロットルアクチュエータ26に内蔵されている。アクセルポジションセンサ38は、アクセル操作量に対応する出力を生じるように設けられている。
<点火回路ユニット周辺の構成>
図2を参照すると、点火回路ユニット31は、イグニッションコイル311(一次巻線311a及び二次巻線311bを含む)と、直流電源312と、第一スイッチング素子313と、エネルギ追加投入回路322と、ダイオード318a,318b、及び318dと、ドライバ回路319と、を備えている。
上述のように、イグニッションコイル311は、一次巻線311aと二次巻線311bとを備えている。このイグニッションコイル311は、周知の通り、一次巻線311aを通流する一次電流の増減により、二次巻線311bにて二次電流を発生させるように構成されている。
一次巻線311aの一端である高電圧側端子(非接地側端子とも称し得る)側には、直流電源312における非接地側出力端子(具体的には+端子)が接続されている。一方、一次巻線311aの他端である低電圧側端子(接地側端子とも称し得る)側は、第一スイッチング素子313を介して、接地側に接続されている。すなわち、直流電源312は、第一スイッチング素子313がオンされたときに、一次巻線311aにて高電圧側端子側から低電圧側端子側に向かう方向の一次電流を通流させるように設けられている。
二次巻線311bにおける高電圧側端子(非接地側端子とも称し得る)側は、ダイオード318aを介して、一次巻線311aにおける高電圧側端子側に接続されている。このダイオード318aは、一次巻線311aにおける高電圧側端子側から二次巻線311bにおける高電圧側端子側に向かう方向の電流の通流を禁止するとともに、二次電流(放電電流)を点火プラグ19から二次巻線311bに向かう(すなわち図中の電流I2が負の値となる)方向に規定すべく、そのアノードが二次巻線311bにおける高電圧側端子側に接続されている。二次巻線311bにおける低電圧側端子(接地側端子とも称し得る)側は、点火プラグ19に接続されている。
第一スイッチング素子313は、MOSゲート構造トランジスタであるIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)であって、第一制御端子313Gと、第一電源側端子313Cと、第一接地側端子313Eと、を有している。第一スイッチング素子313の両端(第一電源側端子313Cと第一接地側端子313E)に、ダイオード318dが並列に接続されている。この第一スイッチング素子313は、第一制御端子313Gに入力された第一制御信号に基づいて、第一電源側端子313Cと第一接地側端子313Eとの間の通電のオンオフを制御するように構成されている。本実施形態においては、第一電源側端子313Cは、一次巻線311aにおける低電圧側端子側に接続されている。また、第一接地側端子313Eは、接地側に接続されている。
エネルギ追加投入回路322は、第二スイッチング素子314と、第三スイッチング素子315と、エネルギ蓄積コイル316と、コンデンサ317と、ダイオード318cとで構成されている。
第二スイッチング素子314は、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)であって、第二制御端子314Gと、第二電源側端子314Dと、第二接地側端子314Sと、を有している。この第二スイッチング素子314は、第二制御端子314Gに入力された第二制御信号に基づいて、第二電源側端子314Dと第二接地側端子314Sとの間の通電のオンオフを制御するように構成されている。
本実施形態においては、第二接地側端子314Sは、ダイオード318bを介して、一次巻線311aにおける低電圧側端子側に接続されている。このダイオード318bは、第二スイッチング素子314における第二接地側端子314Sから一次巻線311aにおける低電圧側端子側に向かう方向の電流の通流を許容するように、そのアノードが第二接地側端子314Sに接続されている。
第三スイッチング素子315は、MOSゲート構造トランジスタであるIGBTであって、第三制御端子315Gと、第三電源側端子315Cと、第三接地側端子315Eと、を有している。この第三スイッチング素子315は、第三制御端子315Gに入力された第三制御信号に基づいて、第三電源側端子315Cと第三接地側端子315Eとの間の通電のオンオフを制御するように構成されている。
本実施形態においては、第三電源側端子315Cは、ダイオード318cを介して、第二スイッチング素子314における第二電源側端子314Dに接続されている。ダイオード318cは、第三スイッチング素子315における第三電源側端子315Cから第二スイッチング素子314における第二電源側端子314Dに向かう方向の電流の通流を許容するように、そのアノードが第三電源側端子315Cに接続されている。また、第三スイッチング素子315における第三接地側端子315Eは、接地側に接続されている。
エネルギ蓄積コイル316は、第三スイッチング素子315のオンによってエネルギを蓄積するように設けられたインダクタである。このエネルギ蓄積コイル316は、直流電源312における上述の非接地側出力端子と第三スイッチング素子315における第三電源側端子315Cとを接続する電力ラインに介装されている。
コンデンサ317は、接地側と直流電源312における上述の非接地側出力端子との間にて、エネルギ蓄積コイル316と直列接続されている。すなわち、コンデンサ317は、エネルギ蓄積コイル316に対して、第三スイッチング素子315と並列接続されている。このコンデンサ317は、第三スイッチング素子315のオフによって、エネルギを蓄積するように設けられている。
ドライバ回路319は、電子制御ユニット32から出力されたエンジンパラメータ、点火信号及びエネルギ投入期間信号を受信するように、電子制御ユニット32に接続されている。また、ドライバ回路319は、第一スイッチング素子313、第二スイッチング素子314、及び第三スイッチング素子315を制御するように、第一制御端子313G、第二制御端子314G及び第三制御端子315Gに接続されている。このドライバ回路319は、受信した点火信号及びエネルギ投入期間信号に基づいて、第一制御信号、第二制御信号、及び第三制御信号を、それぞれ第一制御端子313G、第二制御端子314G及び第三制御端子315Gに出力するように設けられている。
具体的には、ドライバ回路319は、点火プラグ19の点火放電(これは第一スイッチング素子313のオフにより開始される)中に、コンデンサ317から蓄積エネルギを放出させる(これは第三スイッチング素子315のオフ及び第二スイッチング素子314のオンにより行われる)。この放出された蓄積エネルギは投入エネルギとなって、一次巻線311aに対してその低電圧側端子側から供給される。これにより、点火放電中に供給された投入エネルギに起因した一次電流が一次巻線311aに通流する。よって、二次巻線311bにて生じる二次電流に対して、一次電流の通流に伴う追加分が重畳される。このようにコンデンサ317の蓄積エネルギにより一次電流が順次追加され、これに対応して二次電流が順次追加されるため、点火放電を維持可能な程度に二次電流が良好に確保され、連続放電の実施が可能となる。
ところで、触媒41が活性化温度よりも低温である場合、触媒41が活性化されていず、触媒41の浄化能力が十分に発揮されない。よって、触媒41を早期に活性化温度にまで上昇させる触媒41の暖機制御の実施が不可欠である。そこで、触媒41を暖機するために、従来では図3に記載されるように、圧縮行程中に1回目の噴射を行い、膨張行程中に2回目の噴射を行う事で、点火プラグ19近傍にリッチな混合気を形成し、その後に点火プラグ19に放電させて混合気を着火させている。しかし、形成される混合気は空気と燃料との混合が不十分であるおそれがあり、この場合燃料の燃焼状態が不安定となる可能性がある。また、膨張行程において噴射された燃料の一部が液滴として燃焼室内に残留するおそれがあり、この場合微粒子物質(PM)の増加が懸念される。
この対策として、電子制御ユニット32は、図4に記載されるように吸気行程で直噴式噴射弁18に燃料を噴射させることで(以下、第一噴射と呼称)、噴射された燃料と空気とが十分に混合される。その後、圧縮行程において点火プラグ19により放電が開始されるように点火信号を生成する。本実施形態では、圧縮TDCよりも20°CA前(BTDC20°CA)から圧縮TDCまでの期間内で、点火プラグ19に放電を開始させるように点火信号を生成する。図5に記載されるように、BTDC20°CAから圧縮TDCまでの期間では、気筒内の圧力が高くなり、且つ気筒内の流体(空気や、燃料などを含む)の流速もまた速くなる。このため、吸気行程で燃焼室11b内に供給された燃料と空気との予混合気の温度を高くすることができると共に、流速が早まることで予混合気と放電との接触頻度を増やすことができるので、予混合気を容易に着火させることが可能となる。
点火信号により第一スイッチング素子313が制御されることで、点火プラグ19で放電が開始された後、点火プラグ19で生じた初期火炎が所定期間継続されるようにエネルギ投入期間信号を第二スイッチング素子314及び第三スイッチング素子315に送信する。エネルギ投入期間信号により第二スイッチング素子314及び第三スイッチング素子315が制御されることで、コンデンサ317から一次巻線311aに順次一次電流が追加され、点火プラグ19にて連続放電が実施される。そして、点火プラグ19で連続放電が生じている所定期間内に、直噴式噴射弁18に二回目の燃料噴射(以下、第二噴射と呼称)を開始させる。このとき、所定期間は、圧縮TDCを含むように設定されるとともに、第二噴射の噴射終了時期が含まれるように設定される。よって、圧縮行程から膨張行程に移行しても、点火プラグ19では連続放電が継続されている。
第二噴射の燃料噴射量は、直噴式噴射弁18により噴射可能な最小噴射量に設定する。第二噴射を実行する際には、既に第一噴射により噴射された燃料が燃焼されることで燃焼室11b内に火炎が生じている。このため、第二噴射による燃料の噴霧はその火炎に接触することになる。このとき、第二噴射の燃料噴射量を直噴式噴射弁18により噴射可能な最小噴射量とすることで、火炎に接触した第二噴射による燃料の噴霧は早期に分解(気化)されるため、燃焼室11b内に燃料が液滴として残留する可能性を抑えることができ、結果としてPM増加を抑制することができる。また、第二噴射の噴射量が最小噴射量であっても、第二噴射により生じた燃料の噴霧が燃焼されることで、吸気行程中に燃焼室11b内に供給された燃料の内まだ燃焼せずに残っていた燃料も燃焼させることができ、燃料の燃焼安定化を図ることができる。
本実施形態では、電子制御ユニット32により後述する図6の触媒41の暖機制御を実行する。図6に示す触媒41の暖機制御は、電子制御ユニット32が電源オンしている期間中に電子制御ユニット32によって所定周期で繰り返し実行される。
まず、ステップS100にて、エンジンパラメータを取得する。そして、ステップS110にて、取得したエンジンパラメータに基づいて、触媒41を暖機する必要があるか否かを判定する。本実施形態では、触媒温度センサ42により検出された触媒41の温度が活性化温度よりも低い場合に、触媒41を暖機する必要があると判定する。触媒41を暖機する必要がないと判定した場合には(S110:NO)、本制御を終了する。触媒41を暖機する必要があると判定した場合には(S110:YES)、ステップS120に進む。
ステップS120にて、吸気行程において直噴式噴射弁18に第一噴射を実施させる。ステップS130では、BTDC20°CAから圧縮TDCまでの期間内に点火プラグ19で放電が開始されるように、点火信号を第一スイッチング素子313に送信する。ステップS140では、点火プラグ19で放電が開始された後に、エネルギ投入期間信号を第二スイッチング素子314及び第三スイッチング素子315に送信することで、点火プラグ19で生じた初期火炎を所定期間継続させる。そして、ステップS150にて、所定期間内に直噴式噴射弁18に第二噴射を開始させ、所定期間が経過するまでの間に第二噴射を終了させる。そして、本制御を終了する。
上記構成により、本実施形態に係る電子制御ユニット32は、以下の効果を奏する。
・触媒41を暖機する必要がある場合に、吸気行程中に直噴式噴射弁18に第一噴射を実施させる。これにより、点火プラグ19に放電させる前に燃焼室11b内で燃料と空気とを十分に混合させることが可能となる。この混合気は、圧縮TDCを含む所定期間中に点火プラグ19により連続放電が実行されることで着火し、それにより発生した火炎に対し直噴式噴射弁18により第二噴射が実行されることで、燃料の分解反応が促進される。さらに、点火プラグ19では放電が継続されているため、燃料をより確実に着火させることができる。ひいては、燃料の燃焼安定性を向上させることが可能となる。
所定期間中に第二噴射が実行されることで燃料の分解反応が促進され、それによりPMの発生が抑制されていることを示す結果が、図7上図に示されている。なお、図7は放電開始時期を変化させた場合において、その放電開始時期におけるPM量、トルク変動等がどのように変化するかを示している。
図7上図において、図3に記載の従来の暖機制御では、圧縮行程中に噴射された燃料の一部が気化する事無く液滴として燃焼室11b内に残留するなどして、PMが多く発生していることが確認される。一方で、本暖機制御では、放電開始時期をどの時期としてもPMの発生を従来の暖機制御よりも大きく抑制していることが分かる。つまり、本暖気制御を実施した場合には、燃焼室11b内に液滴として残留する燃料を従来の暖機制御を実施した場合よりも少なくすることができており、燃料の分解反応が従来の暖機制御よりも向上していることが示唆される。
また、実際に燃焼安定性を向上させたことを示す結果が、図7中央図に示されている。図7中央図は、暖機制御を実施することで生じるトルクにどれだけのばらつきが生じたか、そのトルク変動を、点火プラグ19に放電を開始させた時期(放電開始時期)ごとに表したものである。図3に記載の従来の暖機制御では、放電開始時期を遅角させることで、トルク変動が大きくなっており、燃料が不完全燃焼を生じさせていることが推測される。一方で、本暖機制御では、圧縮BDCにまで放電開始時期を進角させるとトルク変動は大きくなるが、総じてトルク変動は従来の暖機制御よりも低い状態で安定しており、燃料の不完全燃焼を抑制していることが分かる。
触媒41の暖機効果ついて、図7下図に示されている。この結果から、図3に記載の従来の暖機制御と本暖機制御とでは、触媒41への投入エネルギに大きな差異は見受けられない。
本実施形態では、BTDC20°CAから圧縮TDCまでの期間内で点火プラグ19に放電を開始させる。図7を参照すると、放電開始時期をこの期間内とすることで従来の暖機制御よりも、トルク変動を大きく抑制でき、且つPMの発生を抑えた上で、触媒41に比較的高い投入エネルギを投入することが可能となることが示されている。
・第二噴射の噴射終了時期が所定期間に含まれることで、少なくとも第二噴射開始時期に噴射された燃料の噴霧を点火プラグ19で生じている放電に到達させることができる。このため、第二噴射により生じた燃料の噴霧をより確実に燃焼させることが可能となる。
・第二噴射の燃料噴射量は、直噴式噴射弁18により噴射可能な最小噴射量に設定されることで、図3に記載の従来の暖機制御よりも少ない燃料噴射量とすることができる。つまり、従来の暖機制御よりも燃料消費量を節約することができる。
なお、上記実施形態を、以下のように変更して実施することもできる。
・上記実施形態に係る直噴式噴射弁18はスプレーガイド方式であり、いわゆるウォールガイド方式のように燃焼室11b内へ燃焼室11bの側方からピストン方向に燃料を噴射する燃料噴射弁と比較して、噴射された燃料の噴霧が初期火炎に到達するまでの時間が短い。よって、第二噴射の噴射終了時期が所定期間内に収まるように、第二噴射の噴射開始時期を所定期間内において可能な限り遅角してもよい。これにより、第二噴射により排気温度を上昇させる効果を向上させることが可能となる。
・上記実施形態に係る直噴式噴射弁18はスプレーガイド方式であった。このことについて、スプレーガイド方式の直噴式噴射弁18である必要はなく、ウォールガイド方式の直噴式噴射弁であってもよい。その場合、直噴式噴射弁から噴射される燃料の噴霧が点火プラグ19で生じる初期火炎と接触するまでに時間を要するため、第二噴射の噴射開始時期を所定期間内において遅角する制御は実施しない。しかしながら、第一噴射により発生した火炎に対し直噴式噴射弁により第二噴射が実行されるため、ウォールガイド方式の直噴式噴射弁であっても着火性を向上させることができる。また、第二噴射の噴射開始時期に噴射された燃料の噴霧が点火プラグ19で生じている初期火炎と十分に接触するまでの時間を推測し、必要に応じて連続放電を実施する所定期間を延長することが好適である。
・上記実施形態では、所定期間が第二噴射の噴射終了時期を含むように設定されていた。このことについて、第二噴射の噴射開始時期に噴射された燃料の噴霧が点火プラグ19で生じている初期火炎と接触するならば、必ずしも第二噴射の噴射終了時期を含むように所定期間を設定しなくてもよい。
・上記実施形態では、点火プラグ19にて連続放電を生じさせていた。このことについて、点火プラグ19にて火花放電を複数回生じさせる多重放電を実施してもよい。連続放電では、所定期間を設け、その所定期間が経過した後に放電を終了させていた。多重放電を実施する場合には、この所定期間に代えて、所定期間が経過するだけの放電回数を設定し、放電回数だけ点火プラグ19に放電を発生させた後に放電を終了させてもよい。
・上記実施形態では、第二噴射の燃料噴射量を直噴式噴射弁18により噴射可能な最小噴射量と設定していた。このことについて、本実施形態では、噴射された燃料の一部が燃焼室11b内に液滴として残留するおそれが低いため、第二噴射の燃料噴射量を最小噴射量よりも多く設定してもよい。
・上記実施形態では、放電開始時期をBTDC20°CAから圧縮TDCまでの期間に設定することとしていた。このことについて、必ずしも放電開始時期をBTDC20°CAから圧縮TDCまでの期間に設定する必要はなく、例えば放電開始時期をBTDC30°CAに設定してもよい。実際、図7に記載されるように放電開始時期をBTDC30°CAとしても、上記実施形態に準じる効果が奏される。
・上記実施形態では、吸気行程中に直噴式噴射弁18により第一噴射を実施させていた。このことについて、例えば、直噴式噴射弁18とは別に吸気ポート13近傍にポート噴射式噴射弁を備えさせ、第一噴射はポート噴射式噴射弁により実施されるポート噴射としてもよい。ただし、第二噴射は吸気行程後に実施されるため、直噴式噴射弁18に実施させる。
・上記実施形態では、触媒温度センサ42により検出された触媒41の温度が活性化温度よりも低い場合に、触媒41を暖機する必要があると判定していた。このことについて、エンジン11が触媒温度センサ42を備えていない場合には、エンジン11の冷間始動時、又はアイドリングストップ後の再始動時に、触媒41を暖機する必要があると判定するように設定してもよい。
11…エンジン、11b…燃焼室、18…直噴式噴射弁、19…点火プラグ、41…触媒。

Claims (7)

  1. 内燃機関(11)の排気系に設けられる触媒(41)を排気の熱を利用して暖機する触媒の暖機制御装置(32)であって、
    前記内燃機関は、
    燃焼室(11b)内に燃料を直接噴射する直噴式噴射弁(18)と、
    前記燃焼室内で放電を実行する点火プラグ(19)と、
    を備え、
    前記暖機制御装置は、前記触媒を暖機する必要がある場合に、前記内燃機関の吸気行程で前記燃焼室内に燃料を供給した後、前記点火プラグにより連続的な放電又は複数回の放電を実行し、この放電を圧縮上死点を含む所定期間継続させ、前記所定期間中に前記直噴式噴射弁により燃料噴射を実行させることを特徴とする触媒の暖機制御装置。
  2. 前記所定期間は、前記所定期間中に前記直噴式噴射弁により実行される前記燃料噴射の噴射終了時期を含むことを特徴とする請求項1に記載の触媒の暖機制御装置。
  3. 前記所定期間中に前記直噴式噴射弁により実行される前記燃料噴射の燃料噴射量は、前記直噴式噴射弁により噴射可能な最小噴射量であることを特徴とする請求項1又は2に記載の触媒の暖機制御装置。
  4. 前記暖機制御装置は、圧縮上死点よりも20°CA前から圧縮上死点までの期間に前記点火プラグに前記放電を開始させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の触媒の暖機制御装置。
  5. 前記直噴式噴射弁により噴射された燃料の噴霧が前記点火プラグで生じる初期火炎の方向へ直接向かうように、前記直噴式噴射弁が配置されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の触媒の暖機制御装置。
  6. 前記暖機制御装置は、前記吸気行程において前記直噴式噴射弁により燃料の噴射を実行させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の触媒の暖機制御装置。
  7. 内燃機関(11)の排気系に設けられる触媒(41)を排気の熱を利用して暖機する触媒の暖機方法であって、
    前記内燃機関は、
    燃焼室(11b)内に燃料を直接噴射する直噴式噴射弁(18)と、
    前記燃焼室内で放電を実行する点火プラグ(19)と、
    を備え、
    前記暖機方法は、前記触媒を暖機する必要がある場合に、前記内燃機関の吸気行程で前記燃焼室内に燃料を供給した後、前記点火プラグにより連続的な放電又は複数回の放電を実行し、この放電を圧縮上死点を含む所定期間継続させ、前記所定期間中に前記直噴式噴射弁により燃料噴射を実行させることを特徴とする触媒の暖機方法。
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