JP6692229B2 - 3hbエステルの製造方法 - Google Patents

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本発明は、3HBエステルの製造方法に関する。
3ヒドロキシ酪酸やその塩(以下3HBと称する、また、3HBと称する場合、特にその単量体を指すものとする)は、例えば、遺伝子発現調節作用によって、ヒストン脱アセチル化酵素を阻害することによって認知機能や、長期持続記憶を改善することが知られ、アルツハイマーの予防に有効性が確認されている物質である。また、アルツハイマー病、糖尿病の患者の症状を改善させる効果を持つことが知られ、また、3HBは体内において糖質よりも速やかにエネルギーに変換されること、細胞への脂肪や糖の吸収を抑制する効果を有することから、アスリート向けのエネルギー物質、ダイエット・健康食品分野への応用が期待されている物質である。
また、これらの用途のほか、3HBは生分解性樹脂や、3HBエステルの原料として利用可能であることが知られており、工業的用途においても利用価値が高まりつつある。なお、3HBエステルは安全性の高い溶剤、洗浄剤として利用可能であり、医薬、農薬、食品添加物等としての応用も進められている化合物である。
このような3HBエステルは、各種微生物にポリ3ヒドロキシ酪酸(以下PHBと称する)を生産させたのち、得られたPHBを酵素等により分解することにより得ることができる3HB(非特許文献1参照)をエステル化して得られる(特許文献1参照)。また、PHBをそのままアルコリシスによって得ることもできる。また、生物発酵由来でない合成方法としてはアセト酢酸エステルの不斉還元によって合成できることが知られている。
特表2005−521718号公報
Yutaka Tokiwa et al. J Biotechnol. (2007) 132, 264−72.
しかし、純粋にアセト酢酸エステルの還元によって3HBエステルを合成した場合には、光学純度の低い3HBエステルとなってしまうため、医薬、農薬等の用途には利用できず、生分解性樹脂における生分解性等の性能に関してもデメリットが多い。そのため、不斉還元によりR体のみを合成する必要が生じるのであるが、高価な不斉還元触媒を用いたとしても、高い光学純度を達成することは困難である。そこで、生物発酵由来で3HBエステルを合成することが有用であるものと考えられるが、生物発酵して得られた発酵液から3HBや、PHBを分離してさらにエステル化反応を行うには、発酵液から3HBやPHBを大量の有機溶媒にて抽出する必要があるため、多大な労力と費用とを要する。
したがって、本発明は上記実状に鑑み、生物発酵由来で得られた3HBやPHBから、より簡易に光学純度の高い製品としての3HBエステルを製造する方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の3HBエステルの製造方法の特徴構成は、
3ヒドロキシ酪酸(3HB)生産菌から3HBを発酵生成した発酵液を得る発酵工程と、前記発酵工程で得た前記発酵液のpHをpH1〜6に調整するpH調整工程と、前記pH調整工程でpHを調整した前記発酵液の溶媒としての水分を留去して、3HBに対するエステル化剤としてのアルコール溶媒に置換することにより3HBを含有するアルコール溶液を得るアルコール置換工程と、アルコール溶液に触媒を添加し、加熱して3HBエステルを得る反応工程と、を順に行う点にある。
すなわち、発酵工程により得た3HBを3HBエステル製造の出発原料とするから、3HBエステルは、光学純度がきわめて高い(100%に近い)ものとして得られるものと考えられる。3HBを発酵生成した発酵液は、有機溶媒等により抽出するのではなく、水分をエステル化剤としてのアルコールに置換することにより3HBを含有するアルコール溶液を得るから、3HBを抽出するための有機溶媒等を用いることなく、そのアルコール溶液を3HBとエステル化剤としてのアルコール溶媒とを反応させるべき溶液として得ることができる。このアルコール溶液に触媒を添加して加熱還流すると、3HBはエステル化剤としてのアルコール溶媒とエステル化(脱水縮合)反応するので3HBエステルが得られる。また、この反応において、3HBの光学純度は低下しないことが知られているから、得られる3HBエステルは極めて光学純度の高いものとなる。
また、前記発酵液に含まれる3HBは酸性であるため、中性に近い発酵液中では一部が塩として溶解している。このような形態の3HBは、アルコール溶液中に移行しにくく、3HBの抽出効率を低下させる懸念がある。そこで、アルコール置換工程を行う前の段階で、発酵液のpHをpH1〜6に調整するpH調整工程を行えば、3HBを遊離酸として発酵液中に存在させることができ、アルコール溶液中へ3HBが移行しやすくなるため、3HBの抽出効率の向上(3HBエステルの収率の向上)に寄与するものと考えられる。
したがって、発酵液から3HBを精製することなく直接的に3HBエステルを製造することができ、光学純度の高い3HBエステルをきわめて簡便な合成方法により製造することができるようになった。
なお、触媒としては、硫酸、塩酸、無機酸、固体酸触媒等の酸触媒が一般的に用いられる。
尚、3HB生産菌が、3HB生産性のハロモナス菌であってもよく、この場合、発酵工程が、ハロモナス菌を好気発酵する好気発酵工程と、好気発酵工程によりポリヒドロキシ酪酸(PHB)を蓄積したハロモナス菌を嫌気発酵する嫌気発酵工程とを含むものとすることができる。
また、前記発酵液から前記3HB生産菌を除去するろ過工程を行ってもよい。
生物発酵により得られた発酵液には、3HB以外に、3HBを生産した菌体やタンパク質等も含まれている。このような菌体やタンパク質等は、アルコール溶液中に移行しないので、エステル化反応に対して悪影響はないものと考えられるが、夾雑物として存在することにより、エステル化反応の収率を低下させる原因になることが考えられる。また、アルコール溶液の容量を無駄に増量していることにもなる。そこで、反応工程を行うまでのいずれかの段階にて、あらかじめろ過工程を行い、夾雑物を除去したアルコール溶液を得ておけば、菌体を含まず、反応に寄与する成分を濃縮した状態でエステル化反応を行えるから、より効率の良いエステル化反応が行え、3HBエステルの収率を向上することができるものと考えられる。
前記エステル化剤としてのアルコール溶媒としては、炭素数が1〜4のアルコールから選ばれる少なくとも一種以上のアルコールを選択することができる。
このような炭素数が1〜4のアルコール溶媒は、水と混和可能であり、かつ3HBを高濃度に溶解することができるので、アルコール置換工程においてアルコール溶液を作成する際に、操作性がよく、かつ、3HBエステルの溶解度も高く、3HBエステルをさらに精製するような場合に効率が良い。炭素数が1〜4のアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、2−ブタノールt−ブタノール等の一価のアルコールの他、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、エチレングリコール等のジアルコールや、セロソルブ(2−エトキシエタノール)等が挙げられる。また、このようなアルコール溶媒であると、たとえばエタノールやブタノールを用いた場合,安全性の高い溶剤として用いることができる3HBエチル(EHB)や3HBブチルが得られ、工業的に利用価値が高い。
なお、アルコール溶媒としては、水と混和可能であることが望ましいが、水存在下でも反応工程にて十分な反応性が確保されるものであればこれらに限らず用いることができる。
また、前記アルコール置換工程で、前記発酵液中の水分を10%以下にまで低下させることが好ましい。
エステル化反応は、水の存在下に進行しにくくなることが知られているので水分量が少ないほど好ましい。そこで発酵液中の水分を10%以下にまで低下させて、アルコール溶液を作成すれば、反応性がよく収率の高いエステル化反応が行える。また、発酵液中の水分は、より好ましくは、5%以下にまで低下させ、さらに好ましくは、1%以下にまで低下させる。
また、反応工程においては、エステル化反応時に生成する水を反応系外に除去しながら反応を行うことにより、良好な反応性を維持して反応工程を持続することができる。
また、前記アルコール置換工程にて析出したアルコール不溶物を除去する不溶物除去工程を行ってもよい。
生物発酵により得られた発酵液には、3HBや、3HBを生産した菌体、タンパク質等の他に、さらに水溶性の無機塩なども含まれている。このような成分も、アルコール溶液とした場合にアルコール溶液中に移行しないので、エステル化反応に対して悪影響はないものと考えられるが、夾雑物として存在することにより、エステル化反応の収率を低下させる原因になることが考えられる。そこで、反応工程を行うより前に、このような成分を除去することによって、より効率の良いエステル化反応が行え、3HBエステルの収率を向上することができるものと考えられる。
前記アルコール溶媒がエタノールであり、3HBエステルが3ヒドロキシ酪酸エチル(EHB)とすることができる。
上記アルコール溶媒のうち、たとえばエタノールを用いた場合,安全性の高い溶剤として用いることができる3HBエチル(EHB)が得られ、工業的に利用価値が高い。
したがって、生物発酵由来で得られた3HBやPHBから、より簡易に光学活性の高い製品としての3HBエステルを製造することができるようになった。
以下に、本発明の実施形態にかかる3HBエステルの製造方法を説明する。尚、以下に好適な実施形態を記すが、これら実施形態はそれぞれ、本発明をより具体的に例示するために記載されたものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変更が可能であり、本発明は、以下の記載に限定されるものではない。
本発明の実施形態にかかる3HBエステルの製造方法は、
3ヒドロキシ酪酸(3HB)生産菌から3HBを発酵生成した発酵液を得る発酵工程と、発酵液の溶媒としての水分を留去して、3HBに対するエステル化剤としてのアルコール溶媒に置換することにより3HBを含有するアルコール溶液を得るアルコール置換工程と、アルコール溶液に触媒を添加し、加熱して3HBエステルを得る反応工程と、を順に行う。
ここで、前記3HB生産菌として、3HB生産性のハロモナス菌を用い、発酵工程として、前記ハロモナス菌を好気発酵する好気発酵工程と、好気発酵工程によりポリヒドロキシ酪酸(PHB)を蓄積した前記ハロモナス菌を嫌気発酵する嫌気発酵工程とを行う。
また、前記発酵液から3HB生産菌を除去するろ過工程を行うとともに、発酵液のpHをpH1〜6に調整するpH調整工程を行う。
尚、前記エステル化剤としてのアルコール溶媒としては、C1〜C4のアルコールが好適に用いられる。炭素数が1〜4のアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、2−ブタノールt−ブタノール等の一価のアルコールの他、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、エチレングリコール等のジアルコールや、セロソルブ(2−エトキシエタノール)等が挙げられる。
また、前記アルコール置換工程で、発酵液中の水分を10%以下にまで低下させる。発酵液中の水分は、より好ましくは、5%以下にまで低下させ、さらに好ましくは、1%以下にまで低下させる。また、反応工程においては、エステル化反応時に生成する水を反応系外に除去しながら反応を行うことにより、良好な反応性を維持して反応工程を持続することができる。
さらに、アルコール置換工程にて析出したアルコール不溶物を除去する不溶物除去工程を行う。
〔発酵工程〕
発酵工程は、3HB生産菌から3HBを発酵生成した発酵液を得るものである。具体的には、糖質を含む培養液を収容した発酵容器に3HB生産性のハロモナス菌を添加して、まず撹拌通気しつつ好気発酵工程を行う。これにより、ハロモナス菌により糖質を資化させ、PHBを生産させることができ、ハロモナス菌体内にPHBを蓄積する。次に、糖類がほぼ完全に消費されたころに、発酵容器内への通気を停止して嫌気発酵工程を行う。これにより、ハロモナス菌は体内に蓄積したPHBを分解消費して発酵液中に3HBを放出する。その結果、3HB及び菌体を含有する発酵液が得られる。
〔ろ過工程〕
ろ過工程では、得られた発酵液中の菌体成分を濾過して除去する。具体的には、発酵液は精密ろ過膜(MF膜)によりろ過する。すると簡便に菌体を除去することができ、主に3HBを含有する発酵液とすることができる。ここで、菌体をろ過するのにMF膜を用いたが、3HBと菌体とを分離可能な手段であれば、種々公知のろ過膜を採用してろ過工程を行うことができる。このろ過工程においては、タンパク質成分等、比較的高分子の溶解成分まで除去することもできるが、本実施例においては、後述の不溶物除去工程を行う関係上、必要以上に精度の高い濾過を行う必要がなく、MF膜を用いた簡便な濾過操作を行うことで十分な夾雑物除去効果を達成することができた。
〔pH調整工程〕
pH調整工程は、発酵液のpHをpH1〜6に調整して、発酵液中の3HBを遊離酸の形態として、アルコール溶液中に移行させやすくするものである。具体的には、ろ過工程で得られた発酵液は、3HBを4.8質量%含有するものであった。pH調整工程では、この発酵液2000gを12規定の塩酸を用いてpH=3.0に調整した。これにより発酵液中で塩として存在する3HBについても遊離酸の形態に変換することができる。尚、本実施形態において3HBの濃度はクロマトグラフ法により決定している(以下も同じ)。
ここで、pH調整工程には種々の酸を用いることができるが、3HBエステルの精製に悪影響の生じにくい無機酸を用いることが好ましく、さらには、塩酸のような揮発性の酸とすることが好ましい。また、pHは1〜6の酸性領域にまで調整すればよいが、好ましくは、3HBがほぼ遊離酸として存在するpH3程度になるまで酸を添加し、pHを調整することが、3HBの収率の面からは好ましい。
〔アルコール置換工程〕
アルコール置換工程では、発酵液の溶媒としての水分を留去して、3HBに対するエステル化剤としてのアルコール溶媒に置換する。具体的には、pH調整した発酵液をエバポレーターを用いて水を留去し、濃縮したところ、188.6gの濃縮液が得られた。この時点での濃縮液の水分率はカールフィッシャー水分計で0.4%であった。続いてこの濃縮液に、3HBに対するエステル化剤としてのエタノール254.8gを加え濃縮液に含まれる3HBをアルコール中に移行させ、アルコール溶液を得るアルコール置換工程を行った。尚、濃縮液の主成分は不純物を含んでいるために結晶化しなかった3HBであると考えられる。
〔不溶物除去工程〕
得られたアルコール溶液は、アルコールに不溶の種々夾雑物を含有しているので、ろ過して除去する不溶物除去工程を行った。3HBについては、アルコール溶媒に高濃度に溶解可能であるので、アルコール溶媒中に移行しているため、夾雑物としては、発酵液由来の発酵生成物として高分子量のたんぱく質や、無機塩等が含まれる。不要物除去工程を行うと、褐色透明のアルコール溶液が得られた。ろ過には、MF膜等の簡便な分離膜を用いることができる。
〔反応工程1〕
得られたアルコール溶液に、エステル化反応用触媒としての濃硫酸9.6gを加えて還流条件で2時間エステル化を行う反応工程を行った。反応中、生成した水分は、二相分離器を用いて系内から留去した。得られた反応液を蒸留により分留したところ、収率は78%で(R)3−ヒドロキシ酪酸エチル(EHB)が得られた。得られたEHBの純度をガスクロマトグラフにて測定すると、99%を超えていた。
尚、上記実施の形態では、エステル化剤としてのアルコール溶媒として、エタノールを用い、EHBの製造を行ったが、アルコール溶媒としては、他に、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、2−ブタノールt−ブタノール等の一価のアルコールの他、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、エチレングリコール等のジアルコールや、セロソルブ(2−エトキシエタノール)等のC1〜C4のアルコールから選ばれる少なくとも一種以上のアルコールが好適に用いられるが、その他のアルコールを用いることもできる。
具体的には、ブタノールを用いた場合、以下のように(R)3−ヒドロキシ酪酸ブチルを合成することができる。
〔反応工程2〕
アルコール置換工程において、エタノールを254.8g用いたのに代えて、ブタノールを409.8g用い、以下同様に、不溶物除去工程を経て、反応工程を行った。得られた反応液を蒸留により分留したところ、収率は65%で(R)3−ヒドロキシ酪酸ブチルが得られた。得られた生成物の純度をガスクロマトグラフにて測定すると、99%を超えていた。
本発明の3HBエステルの製造方法は、たとえば安全性の高い溶剤、洗浄剤として利用可能なEHB等の3HBエステルを製造するのに利用できる。

Claims (8)

  1. 3ヒドロキシ酪酸(3HB)生産菌から3HBを発酵生成した発酵液を得る発酵工程と、
    前記発酵工程で得た前記発酵液のpHをpH1〜6に調整するpH調整工程と、
    前記pH調整工程でpHを調整した前記発酵液の溶媒としての水分を留去して、3HBに対するエステル化剤としてのアルコール溶媒に置換することにより3HBを含有するアルコール溶液を得るアルコール置換工程と、
    前記アルコール溶液に触媒を添加し、加熱して3HBエステルを得る反応工程と、を順に行う3HBエステルの製造方法。
  2. 前記3HB生産菌が、3HB生産性のハロモナス菌である請求項1に記載の3HBエステルの製造方法。
  3. 前記発酵工程が、前記ハロモナス菌を好気発酵する好気発酵工程と、好気発酵工程によりポリヒドロキシ酪酸(PHB)を蓄積した前記ハロモナス菌を嫌気発酵する嫌気発酵工程とを含む請求項2に記載の3HBエステルの製造方法。
  4. 前記発酵液から前記3HB生産菌を除去するろ過工程を行う請求項1〜3のいずれか一項に記載の3HBエステルの製造方法。
  5. 前記エステル化剤としてのアルコール溶媒が、炭素数1〜4のアルコールから選ばれる少なくとも一種以上のアルコールからなる請求項1〜のいずれか一項に記載の3HBエステルの製造方法。
  6. 前記アルコール置換工程で、前記発酵液中の水分を10%以下にまで低下させる請求項1〜のいずれか一項に記載の3HBエステルの製造方法。
  7. 前記アルコール置換工程にて析出したアルコール不溶物を除去する不溶物除去工程を行う請求項1〜のいずれか一項に記載の3HBエステルの製造方法。
  8. 前記アルコール溶媒がエタノールであり、前記3HBエステルが3ヒドロキシ酪酸エチル(EHB)である請求項1〜のいずれか一項に記載の3HBエステルの製造方法。
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