JP6691790B2 - 共重合体、これを用いたコーティング剤、及びコーティング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、新規な共重合体、及び該共重合体を用いたコーティング剤に関する。
医療分野、生命科学分野では、診断や分析の技術が日々進歩している。これらの分野では、タンパク質などの生体分子や、細胞などの分離を行うにあたり、抗体などのタンパク質や、DNA、RNAなど特定の分子に親和性を有する生理活性物質を基材にコートすることが従来から行われている。
近年では、MEMS技術を利用して、マイクロタス(μ-TAS)、ラボ・オン・チップ(Lab on a chip)といった微細加工されたデバイス上で、実験操作、反応を行わせる分析技術が開発されてきている。また、プロテインアレイ、DNAアレイのように、非常に小さい面積に高密度に生理活性物質を固定化し、網羅的に解析する技術も開発されている。
これらの技術によれば、これまで多くの時間を必要としていた分析時間を非常に短縮することができる。また、極めて小規模での実験操作の実現は、容積が小さいことから試薬や検体が少なくて済むというメリットがある。
しかしながら、従来のタンパク質や核酸の固相化法は、非特異的吸着を利用するものであったことから使用できる基材は限られていた。例えば、タンパク質の固相化であれば、通常ポリスチレンなどの基材表面に、吸着性を高めるような加工が施されているものを使用している。しかし、非特異的吸着を利用するものであることから、生理活性物質を高密度で固相化することは困難であった。
そこで、基材自体に表面修飾を行い、生理活性物質を結合させる方法が開発されてきている。例えば、スライドグラス表面の化学処理や修飾によって、高密度にタンパク質を固定する方法が開示されている(例えば、非特許文献1参照。)。しかしながら、基材表面の化学処理や、固相化するタンパク質を修飾する必要があるなど煩雑な工程が必要とされている。そのため、簡便に種々の生理活性物質を固相化する方法が望まれている。
また、固相化が要求される生理活性物質もタンパク質、核酸、糖、ステロイド、脂質など多岐にわたっている。固相化する化合物により、基材及び固相化方法が異なるため、最適な方法を検討し選択する必要がある。そのため基材の材質を選ばず、種々の生理活性物質を効率良く固相化することのできる技術の開発が望まれている。
種々の生理活性物質を固相化する方法として、ポリマーを用いる方法が開発されている。ポリマー中のカルボキシル基等の官能基を用いて、生理活性物質を結合することにより生理活性物質の固相化を行うことができる。中でも、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(以下、MPCと略す。)を用いた重合体は、極めて高い親水性、生体適合性を備えることから、MPCを用いて生体分子を固相化する技術が報告されている(特許文献1〜3)。
特許文献1には、カルボキシル基を有する単量体と、親水性側鎖を含む単量体、及び架橋性単量体を重合して得られる生理活性物質固定化粒子が開示されている。親水性側鎖を含む単量体としてMPC(2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン)、カルボキシル基を有する単量体として2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸(mono‐2‐(Methacryloyloxy)ethyl succinate)、架橋性重合体としてN,N´‐メチレンビスアクリルアミドの共重合体からなる粒子を作成し、水溶性カルボジミイド(Water Soluble Carbodiimide、WSC)で活性化させたのち、CRP抗体を固相化したことが開示されている。しかしながら、特許文献1に記載の発明は、共重合体からなる粒子の発明であり、μTASなどのデバイスに適用することができず、応用範囲の狭いものであった。
特許文献2には、MPCとメタクリル酸の共重合体に酵素、酵素標識抗体を結合させたことが開示されている。しかしながら、特許文献2に記載の共重合体は、水溶性であるため、反応系に加えて酵素反応を行う場合には有効であるが、基材への固相化に適用することができない。
特許文献3には、MPCと疎水性ユニット、カルボキシル基を含む共重合体を用いてペプチドアプタマーを固定したことが開示されている。さらに、共重合体をコーティングすることにより、ポリスチレンだけではなく、ポリプロピレン、塩化ビニル等、種々の基材にペプチドを固相化したことが開示されている。種々の基材に、コーティング剤として適用可能な共重合体は画期的なものであったが、生体に微量に含まれる物質、細胞の分離、分析をするためには、検出感度を上げる必要があり、より高密度で生理活性物質を固相化しなければならない。
特開2015−178581号公報 特開2000−093169号公報 国際公開第2014/168230号
Bertone,P.&Snyder,M.FEBS Letter,2005,Vol.272,pp.5400−5111.
上述のように、種々のマイクロデバイスによる分析に用いるためには、基材にコーティング剤として塗布することにより、生理活性物質を高密度に結合するポリマーの開発が望まれている。
本発明は、種々の基材に生理活性物質を固相化するための共重合体を提供することを課題とする。さらに、どのような基材であっても生理活性物質の固相化を簡便に行うことができる該共重合体を利用したコーティング剤、及び該コーティング剤を用いたコーティング方法を提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するための共重合体、該共重合体を用いたコーティング剤、及びコーティング方法に関する。
(1)2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、メタクリル酸ブチル、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸を含む共重合体であって、
2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、メタクリル酸ブチル、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸の共重合比が15〜50:40〜75:2〜20であり、
重量平均分子量が300,000以上であることを特徴とする共重合体。
(2)(1)記載の共重合体を含むことを特徴とするコーティング剤。
(3)生理活性物質を基板にコートするためのものであることを特徴とする(2)記載のコーティング剤。
(4)前記生理活性物質が、核酸、ポリペプチド、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、及びこれらの類縁体を含むものであることを特徴とする(3)記載のコーティング剤。
(5)前記ポリペプチドがEpCAMに対するペプチドアプタマーであることを特徴とする(4)記載のコーティング剤。
(6)(2)〜(5)のいずれか1つ記載のコーティング剤、及び活性化剤を含むことを特徴とする基材をコーティングするためのキット。
(7)(1)に記載の共重合体に生理活性物質が結合していることを特徴とする生理活性物質結合コーティング剤。
(8)(7)記載の前記生理活性物質が、核酸、ポリペプチド、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、及びこれらの類縁体を含むものであることを特徴とする生理活性物質結合コーティング剤。
(9)前記ポリペプチドがEpCAMに対するペプチドアプタマーであることを特徴とする(8)記載の生理活性物質結合コーティング剤。
(10)(1)記載の共重合体を基材にコーティングする工程と、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)でカルボキシル基を活性化させる工程と、生理活性物質を導入する工程を含むことを特徴とするコーティング方法。
(11)(1)記載の共重合体をEDCで活性化させる工程と、生理活性物質を導入する工程と、基材にコートする工程を含むことを特徴とするコーティング方法。
(12)(7)〜(9)のいずれか1つ記載の生理活性物質結合コーティング剤を基材にコートする工程を含むことを特徴とするコーティング方法。
コーティング剤として使用することのできる共重合体によって、基材の材質によらず、種々の生理活性物質を簡便に固相化することが可能となった。
ペプチドアプタマー導入コーティング剤の種々の金属基材への塗布を示す顕微鏡像。
本発明に記載の生理活性物質としては、一般に生命科学分野、医療分野で研究、診断、治療に用いられるタンパク質、核酸、糖などの物質を指す。生理活性物質には、生体に含まれる物質、あるいは天然に存在するものだけではなく、化学合成されたものや、遺伝子工学的な手法によって生産されたものも含まれる。また、特定の化合物だけではなく、細胞、オルガネラ、細胞分画のような生体に含まれる構成要素であってもよい。
具体的には、タンパク質としては、例えば、抗原、抗体、ペプチドホルモン、酵素等が挙げられる。抗原としては、いわゆる癌マーカーのような疾患マーカーが挙げられる。抗体としては、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体だけではなく、scFv、Fab、Fab´、F(ab)のような抗体結合断片が挙げられる。また、抗体のFc領域に強い結合性を有するproteinA、proteinGのようなタンパク質であってもよい。また、アビジン、ストレプトアビジンのように従来から当該分野で使用されているタンパク質が挙げられる。
核酸としては、DNA、RNA、核酸アプタマーなどが挙げられる。核酸は、天然の配列、人工的な配列、また、修飾されているものなどが含まれる。また、N-アセチルグルコサミン、ガラクトサミン、ノイラミン酸、シアル酸などの糖、インスリン、成長ホルモンなどのペプチドホルモン、ドーパミンなどの神経伝達物質であってもよい。
本発明において、生理活性物質をコートする基材としては、どのようなものを用いても構わないが、ポリプロピレン、塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、シリコン、親水性ポリジメチルシロキサン、疎水性ポリジメチルシロキサン、ガラス、ステンレス、アルミなどの金属が好適に挙げられる。
また、本発明のコーティング方法は、本発明の共重合体を基材に塗布してから、生理活性物質を導入してもよいし、生理活性物質が予め導入されたコーティング剤を基材に塗布してもよい。
また、本発明のキットとしては、本発明の共重合体と、HOMSセグメントのカルボキシル基を活性化するための試薬である水溶性カルボジミイド、及び反応に必要な緩衝液や、未反応の活性エステル基を処理するためのグリシンを含む溶液など、生理活性物質との結合や除去反応に必要な種々の試薬を含むことができる。
また、本発明の共重合体は、ビーズ、マイクロタイタープレート、スライドグラス、マイクロタス、ラボ・オン・チップ、メンブレン等、当該分野で用いられている分析器具、分析機器にコートすることにより適用することができる。
本発明の共重合体は後述するように、生理活性物質との結合のために、HOMSを含有させる必要がある。また、共重合体が水溶性の場合には、基材にコーティングをしても、その後の生理活性物質との反応工程において基材から溶出してしまうので、水に対して不溶性である必要がある。そのような条件を満たす共重合比としては、MPC:BMA:HOMSのモル比が、15〜50:40〜75:2〜20が好ましく、20〜45:45〜70:5〜15がより好ましい。また、共重合体の重量平均分子量が300、000よりも小さい場合には、水溶性となる場合があることから、重量平均分子量は300,000以上であることが好ましい。
また、本発明をコーティング剤として用いる場合の溶媒としては、ポリマーを溶解することができるものであればどのようなものを用いてもよい。そのような溶媒としては、アルコール類が上げられ、特にエタノールやメタノールが好ましい。共重合体を含有させる濃度は0.01〜5.0重量%が好ましく、十分なコーティング量と取り扱いの容易さから、0.1〜1.0重量%がより好ましい。コーティングに要する時間は基材とコーティング液が接触すればよく、数10分から24時間程度の任意の時間に設定することができる。
[1] 共重合体の合成
次に、実施例を示しながら、本発明を詳細に説明する。なお、共重合体は、以下に示すゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により重量平均分子量を、プロトン核磁気共鳴(H−NMR)により組成分析を行った。
<GPCの測定条件>
試料は0.5重量%臭化リチウムを含むクロロホルム/メタノール(6/4(体積比))混合溶媒に溶解し、0.5重量%の重合体溶液を調製した。試料溶液の使用量は20μLである。
GPC分析は、カラムとして、PLgel 5μm MIXEDC−C(ポリマー・ラボラトリー社製)を2本直列で、カラム温度は40℃で用いた。溶出溶媒は、0.5重量%臭化リチウムを含むクロロホルム/メタノール(6/4(体積比))混合溶媒、流速は1.0mL/分で溶出した。検出は、示差屈折計、標準物質としては、ポリメチルメタクリレート(ポリマー・ラボラトリー社製)を用い、東ソー社製のインテグレーター内蔵分子量計算プログラム(SC−8020用GPCプログラム)にて求めた。
〔合成例1〕
<共重合体の調製>
2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)20.2g、n−ブチルメタクリレート(BMA)19.5g、及び2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸(HOMS)5.3g(MPC/BMA/HOMS=30/60/10(モル比))をエタノール105gに溶解して4つ口フラスコに入れ、30分間窒素を吹き込んだ後、60℃でアゾビスイソブチロニトリル0.49gを加えて24時間重合反応した。重合液を3Lのジエチルエーテル中に撹拌しながら滴下し、析出した沈殿をろ過、室温で48時間真空乾燥を行って共重合体の粉末29.7gを得た。共重合体は、上述のようにゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により重量平均分子量を、また、重溶媒を重メタノール、測定温度は室温、緩和時間5秒、積算回数を64回として、JNM−ECS400(日本電子社製)にてプロトン核磁気共鳴(H−NMR)を行い組成分析した。結果を表1に示す。
〔合成例2〜4〕
配合するモノマーの組成を、合成例2は、MPC/BMA/HOMS=20/70/10、合成例3は45/50/5、合成例4は40/40/20(いずれもモル比)に変更した以外は合成例1に従って共重合体を合成した。なお、回収率、GPCにより測定した重量平均分子量、及びH−NMRにて組成分析した結果も合わせて表1に記載した。
〔比較合成例1〜2〕
配合するモノマーの組成を比較合成例1は、HOMSに代えてメタクリル酸(MA)を用いた他は合成例1と同様の共重合比で、すなわちMPC/BMA/MA=30/60/10の共重合比で、比較合成例2はMPC/BMA/HOMS=70/20/10の共重合比に変更した以外は合成例1に従って共重合体を合成した。GPCにより測定した重量平均分子量、及びプロトンH−NMRにて組成分析した結果も合わせて表1に記載した。
比較合成例1は、MPCの代わりにMAを用いており、カルボキシル基までのスペーサーが短くなっている。また、比較合成例2はMPCが多いことから、水溶性の共重合体となっている。
[2] コーティング剤としての適用
共重合体を含むコーティング剤を基材に塗布後、生理活性物質を導入する方法
[実施例1]
本発明の共重合体を含むコーティング剤を調整し基材に塗布後、生理活性物質であるビオチンを共重合体中のHOMSセグメントのカルボキシル基に導入した。
<コーティング剤溶液の調製とプレートへの塗布>
合成例1で調製した共重合体0.5gをエタノールで溶解し、全量をエタノールで100mLとして0.5重量%の共重合体溶液をコーティング剤として調製した。この溶液をポリスチレン製96穴イムノプレート(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)に1ウェルあたり200μLとなるように分注、ポリマー液を吸引除去、室温で24時間乾燥させ、共重合体塗布プレートを調製した。
<基材に塗布された共重合体の活性化と生理活性物質との反応>
基材に塗布された共重合体中のHOMSセグメントのカルボキシル基を1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)により活性化しビオチンと結合させた。
合成例1で調整したコーティング剤を塗布したプレートに、10mg/mLの濃度でEDCの塩酸塩であるWSC(同仁化学社製)および0.5μg/mLの濃度でビオチン−(PEO)3−アミン(Santa Cruz Biotechnology社製)を含有するpH5.8の0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(以下、NaPBと記載する。)を1ウェルあたり100μL分注し、37℃で2時間静置した。その後、余剰のWSCおよびビオチン−(PEO)3−アミンを除去するために、NaPBを1ウェルあたり200μL分注してから吸引除去した。この操作を4回繰り返し、プレートを洗浄した。続いて、10mmol/mLの濃度でグリシンを含むNaPBを1ウェルあたり200μL分注し、37℃で2時間静置することにより、未反応の活性エステル基を処理した。その後、上記と同様にNaPBで4回洗浄することで余剰のグリシンを除去した。
<導入されたビオチン量の測定>
導入されたビオチン量は、ビオチンと特異的に反応するペルオキシダーゼ標識アビジンに由来する酵素活性を検出することにより評価した。ビオチンを導入したプレートに、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で任意倍率に希釈したぺルオキシダーゼ標識ストレプトアビジン(Jackson ImmunoResearch Labolatoriess社製)を1ウェルあたり100μL分注し、室温で2時間静置した。0.05%のポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートを含有するPBS(PBST)を1ウェルあたり200μL分注、除去する操作を4回繰り返して洗浄後、3,3’,5,5’−テトラメチルベンチジンを発色成分とするペルオキシダーゼの発色試薬(KPL社製)を1ウェルあたり100μL分注し、室温で10分間反応させた。1ウェルあたり50μLの2N硫酸を分注して発色反応を停止してからマイクロプレートリーダー(SpectraMax250、モレキュラーデバイス社製)で450nmの吸光度を測定した。結果を表2に示す。なお、ビオチンを導入していない共重合体塗布プレートを用いて同様の操作を実施(コントロール)したときの吸光度は0.098であり、非特異的な吸着による発色ではないことを確認した。
[実施例2〜4]
実施例1の合成例1の共重合体に代えて、合成例2〜4の共重合体を使用する以外は実施例1の方法に従って実施した。結果を表2に示す。
[比較例1、2]
実施例1の合成例1の共重合体の代わりに比較合成例1、2の共重合体を使用する以外は実施例1の方法に従って実施した。結果を表2に示す。
生理活性物質が導入されたコーティング剤を基材に塗布する固相化方法
[実施例5]
共重合体のHOMSセグメントのカルボキシル基を活性化し、生理活性物質を導入後、基材に塗布することにより生理活性化物質を固相化した。
<共重合体中の活性化と生理活性物質との反応>
合成例1で得られた共重合体50mgを含有するエタノール溶液2.5mLに9.5mgのビオチン−(PEO)3−アミン(カルボキシル基量に対して10モル当量)を加えた後、350mgの4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルフォリニウムクロリド・n−水和物(DMT−MM)(和光純薬工業社製)(カルボキシル基量に対して50モル当量)を加え、室温で一昼夜反応させた。反応後、反応溶液を透析チューブ(Spectra/Por社製,MWCO:8000)に入れ、外液を100倍のエタノールにして交換しながら2日間透析を行った。透析チューブから全量を回収、エバポレータで濃縮後、全容を10mLのエタノール溶液としてビオチン標識コーティング剤を得た(共重合体として0.5重量%のエタノール溶液)。
<生理活性物質(ビオチン)導入コーティング剤のプレートへの塗布>
上記で調製したビオチン標識共重合体溶液(共重合体として0.5重量%のエタノール溶液)を96穴イムノプレートに1ウェルあたり200μLとなるように分注後、ポリマー液を吸引除去、室温で24時間乾燥させ、ビオチン標識共重合体塗布プレートを調製した。
<導入されたビオチン量の測定>
導入されたビオチン量の測定は、実施例1に記載の導入されたビオチン量の測定に従って実施した。結果を表2に示す。
上述のようにコントロールの吸光度は0.098であり、比較例1のコーティング剤は、まったくビオチンが結合しなかったことを示している。比較例1のコーティング剤に含まれる比較合成例1の共重合体は、カルボキシル基を含有するHOMSセグメントを組成に含まない。そのため、ビオチンが結合するEDCにより活性化されるカルボキシル基を持たずビオチンが結合しなかったと考えられる。比較例2のコーティング剤は、同様の方法によりビオチンを導入した実施例1の約1/10程度しかビオチンの結合が見られなかった。比較合成例2の共重合体は、HOMSを含有するが、MPCの割合が多いため水溶性であり、基材に塗布後、ビオチン導入工程、洗浄工程で基材から離脱するためであると考えられる。
また、実施例5のビオチン標識化コーティング剤は、最も高密度にビオチンを基材に塗布することができた。実施例1も実施例5もどちらも合成例1の共重合体を用いたコーティング剤であるにもかかわらず、実施例5のコーティング剤がより高密度にビオチンを固相化できたことは、溶液中で生理活性物質の導入を行うことにより、より高率に生理活性物質が導入されるためだと考えられる。また、実施例5で示した方法は、予め生理活性物質が導入されているコーティング剤を用意しておくことにより、解析の際に基材に塗布するだけで済むことから非常に簡便なコーティング方法を提供することができる。また、反応毎のカルボキシル基の活性化効率を考慮する必要がないことから、安定した解析結果を得ることができる。
[実施例6]
<核酸の共重合体への導入>
共重合体中のHOMSセグメントのカルボキシル基をEDCにより活性化し、DNAと反応させた。
以下のDNA配列を有するオリゴヌクレオチド(エスペックオリゴサービス社製)を用いた。5´末端がアミノ基で修飾されたPUC−NHを固定化用オリゴDNAとし、該PUC−NHと相補的な配列を有する5’末端がビオチンで修飾されたオリゴDNA(PUN)を用いて試験を実施した。
PUC-NH2:5’-ACTGGCCGTCGTTTTACAACGTCGTGACTGGG-3’ (配列番号1)
PUC :5’-CCCAGTCACGACGTTGTAAA-3’ (配列番号2)
1mMのEDTAを添加したpH8.5の50mMリン酸緩衝液(E−NaPB)に溶解した25pmol/mLのPUC−NH溶液を実施例1で調整した共重合体塗布プレートに1ウェルあたり100μL分注し、4℃で一昼夜静置した。その後、各ウェルからPUC−NH溶液を除去し、ダルベッコのリン酸緩衝液(D−PBS)で3回洗浄した。続いて、3%BSAを添加したE−NaPB溶液(B−E−NaPB)を1ウェルあたり200μL添加し、37℃で1時間インキュベートしブロッキングを行った。その後、各ウェルからB−E−NaPBを除去してPUC−NH固定化プレートを得た。
上記で調製したプレートに、0.2pmol/mLのPUCを含む5×SSC(750mM NaCl、75mMクエン酸ナトリウム溶液)を1ウェルあたり100μL分注し、55℃で1時間静置し、ハイブリダイゼーションを行った。次に、各ウェルから溶液を除去し、55℃、2×SSC(300mMのNaCl、30mMクエン酸ナトリウム溶液)を分注して2回洗浄した。続いて、B−E−NaPBを1ウェルあたり200μL分注し、37℃で30分間静置し、ブロッキングを行った。液を除去した後、B−E−NaPBにより任意倍率に希釈したぺルオキシダーゼ標識アビジン(SIGMA社製)を1ウェルあたり100μL分注し、37℃で30分間インキュベートし、アビジン−ビオチン反応を行わせた。次いで、D−PBSで3回洗浄した後、ペルオキシダーゼ用発色キットT(住友ベークライト社製)の基質溶液を1ウェルあたり100μL分注し、25℃で10分間静置した。その後、ペルオキシダーゼ用発色キットTの反応停止液を1ウェルあたり100μL分注して発色反応を停止しマイクロプレートリーダーで450nmの吸光度を測定した。結果を表3に示す。
[比較例3、4]
実施例6の合成例1の共重合体の代わりに比較合成例1、2の共重合体を使用する以外は実施例1の方法に従って実施した。結果を表3に示す。
なお、PUC−NHを導入していない共重合体塗布プレートを用いて同様の操作を実施したときの吸光度は0.073であり、非特異的な吸着による発色ではないことを確認した。
表3に示すように、本発明の共重合体を用いた実施例6のコーティング剤は高密度にDNAが固相化されたのに対し、比較例3、比較例4のコーティング剤はほとんどDNAの導入が見られなかった。
本発明の共重合体はHOMSセグメントに含まれるカルボキシル基を活性化することにより、アミノ基を含むポリペプチド、アミノ基で修飾されている核酸を高密度に固相化することができる。
[実施例7]
<ペプチドアプタマーの共重合体への導入>
次に、本発明の共重合体にペプチドアプタマーを導入した例を示す。本発明の共重合体に、ポリエチレングリコール(PEG)リンカーを介して、EpCAMに結合能を有するペプチドアプタマーを導入した。EpCAMアプタマー(Ep114)は、以下の配列のペプチドを用いた。
Ep114:KHLQCVRNICWS (配列番号3)
詳細なペプチドアプタマー導入法は以下のとおりである。本発明の共重合体(合成例1)エタノール溶液(0.5重量%)にPEGリンカー(dPEG7、Quanta biodesign社製)を10当量入れた後、DMT−MMを50当量加え、室温で一晩反応させる。その後、溶液を透析チューブ(Spectra/Por(商標)、Dialysis Membrane MWCO:8000)に入れ、外液をメタノールにして2日間透析を行う。透析チューブから回収後、溶液を元の反応液の体積までエバポレータを用いて濃縮する。
続いて、リンカーを導入した共重合体メタノール溶液0.5mlに対し、2mlのメタノールと2.5mlのHOを加える。続いて、Ep114のC末側にGGK(FITC)GG(propargyl)を導入したものを10当量加えた後、ソニケーションによりペプチドを溶解させる。
次に、0.5Mのアスコルビン酸ナトリウム水溶液(和光純薬)を加え、試験管内の黄色が濃くなったら、0.5Mの硫酸銅水溶液を加える。色が黄色から黒褐色に変化したら、試験管を密栓し、50℃、30分、加熱する。
反応終了後、精製は以下のいずれかの方法で行えばよい。反応溶液内に、キレストファイバーIRY−HW 1g(キレスト株式会社製)を加え、室温で1時間、攪拌する。続いて、キレストファイバーを濾紙にて濾過する。濾液をAmicon Ultra−15(商標、Merck Millipore社製)に入れ、25℃、4,000g、50分で限外濾過を行い、ペプチドアプタマー導入コーティング剤を精製する。
または、反応終了後、0.5Mのエチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(同仁化学)水溶液、pH8を加えながら、前出の透析チューブへと移し入れる。外液のメタノール/ミリQ水混合溶液(1:1)3Lに対し、30mlの0.5Mエチレンジアミン四酢酸四ナトリウム水溶液、pH8を加え1週間透析し、さらにその後外液をミリQ水、メタノールと変更して精製すればよい。
<ペプチドアプタマー導入コーティング剤の種々の基材への塗布>
基材はメタノールに浸漬し5分間ソニケーションし、洗浄を行う。用いた金属は、亜鉛粒子(高純度化学研究所製、Powder M 150μm pass、049660)、鉄粒子(高純度化学研究所製、Powder M 150μm pass、049656)、ケイ素小片(高純度化学研究所製、Powder M 150 μm pass、049661)、ジルコニア粒子(高純度化学研究所製、Powder ca.1μm、213259)、フロリジル(ケイ酸マグネシウム)小片(Merck製、0.150−0.250mm、1.12518.0100)である。洗浄処理した金属粒子、金属小片は、作製したペプチドアプタマー導入コーティング剤に浸漬し、37℃、2時間振とうした後、0.45μm(Ultrafree(登録商標) Centrifugal filters、UFC30LH00)で濾過し、過剰量のペプチドアプタマー導入コーティング剤を除く。30分間風乾した後、2時間真空乾燥させる。その後、PBSにて4℃、15時間平衡化した。
コート後のEp114の量を抗体染色により比較検討した。各金属担体をブロッキング剤(Blocking One、ナカライテスク株式会社製)で、1時間ブロッキングし、0.05重量%のTween20を含むトリス緩衝生理食塩水(TBS)で3回洗浄した。
ブロッキング後、一次抗体として、抗Ep114ウサギIgG、二次抗体としてFITC標識抗ウサギIgG(Zenon Rabbit IgG Labeling kit、Alexa Fluor 594)を使用した。各抗体との反応後は、0.05重量%のTween20を含むTBSを用いて洗浄し、共焦点顕微鏡(OLYMPUS FLUOVIEW 1000)を用い観察を行った。コントロールとして、鉄粒子にコーティング剤をしていない試料を用いた。結果を図1に示す。
検討を行った金属、すなわち亜鉛、鉄、ケイ素、ジルコニア、フロリジルのすべてでペプチドアプタマーがコートされていることが確認された。これに対し、コーティング剤を塗布しなかったコントロールの鉄粒子は、まったく抗体の結合が観察されなかった。上記で示したように本発明の共重合体を含むコーティング剤は、合成樹脂製の基材だけではなく、金属基材にも被覆可能であり、また、顕微鏡観察を行うことができることが確認された。
[実施例8]種々の基材へのコート
本発明の共重合体は実施例7で示したように金属や、実施例5で示したようにポリスチレン製のイムノプレートだけではなく様々な担体をコートすることができる。ポリスチレン以外の樹脂としては、担体として汎用されているポリプロピレン、塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタラート(PET)、シリコン、親水性ポリジメチルシロキサン(PDMS)、疎水性ポリジメチルシロキサン、アクリル樹脂(PMMA)、また、ガラスを効率良くコートすることを確認している。以下に、基材として多用される材料へのコーティングの評価結果の例を示す。
〔ポリエチレンテレフタラート基材での評価〕
<コーティング剤溶液の調製とプレートへの塗布>
合成例1で調製した共重合体0.5gをエタノールで溶解し、全量をエタノールで100mLとして0.5重量%の共重合体溶液をコーティング剤として調製した。この溶液をポリエチレンテレフタラート製96穴イムノプレート(アズワン社製)に1ウェルあたり200μLとなるように分注、ポリマー液を吸引除去、室温で24時間乾燥させ、共重合体塗布プレートを調製した。
<基材に塗布された共重合体の活性化と生理活性物質との反応>
上記で調整したコーティング剤を塗布したポリエチレンテレフタラート製プレートを実施例1と同様にしてWSCを用いてHOMSセグメントのカルボキシル基を活性化した。次に、ビオチンを結合した後に洗浄を行い、さらに、未反応の活性エステル基の処理を行い、再度洗浄操作を繰り返余剰のグリシンを除去した。
<導入されたビオチン量の測定>
導入されたビオチン量は、実施例1と同様にして測定した。マイクロプレートリーダーでの450nmの吸光度の測定値は1.526であった。なお、ビオチンを導入していない共重合体塗布プレートを用いて同様の操作を実施(コントロール)したときの吸光度は0.043であり、非特異的な吸着による発色ではなく、ポリエチレンテレフタラート製の基材にもコートできることを確認した。
〔ポリメチルメタクリレート基材での評価〕
<ポリメチルメタクリレート基材へのコーティング>
合成例1で調製した共重合体0.5gをエタノールで溶解し、全量をエタノールで100mLとして0.5重量%の共重合体溶液をコーティング剤として調製した。この溶液をポリメチルメタクリレート製ディスポセル(12.5mm×12.5mm×45mm、アズワン社製)に1セルあたり2mLとなるように分注、ポリマー液を吸引除去、室温で24時間乾燥させ、共重合体塗布セルを調製した。
<基材に塗布された共重合体の活性化と生理活性物質との反応>
上記で調整したコーティング剤を塗布したポリメチルメタクリレート製ディスポセルを実施例1と同様にしてWSCを用いてHOMSセグメントのカルボキシル基を活性化した。次に、ビオチンを結合した後に洗浄を行い、さらに、未反応の活性エステル基の処理を行い、再度洗浄操作を繰り返余剰のグリシンを除去した。
<導入されたビオチン量の測定>
導入されたビオチン量は、実施例1と同様にビオチンと特異的に反応するペルオキシダーゼ標識アビジンに由来する酵素活性を検出することにより評価した。ただし、1セルあたりの試薬量を実施例1の10倍量添加して反応を行わせた。また、2N硫酸による反応停止後、反応停止液から150μLをポリスチレン製96ウェルプレートに移してからマイクロプレートリーダーで450nmの吸光度を測定した。ビオチンを導入したコーティング剤を塗布した共重合体セルでは、1.953の吸光度を得たのに対し、ビオチンを導入していない共重合体塗布セルを用いて同様の操作を実施(コントロール)したときの吸光度は0.073であった。したがって、非特異的な吸着による発色ではなく、ポリメチルメタクリレートにも本発明の共重合体を含むコーティング剤を塗布できることを確認した。
〔ガラス基材での評価〕
容器をポリメチルメタクリレート製ディスポセルからディスポーザブルガラス試験管(6mL、アズワン社製)に変更する以外は上記〔ポリメチルメタクリレート製ディスポセルでの評価〕に従って実験を実施した。その結果、ビオチンを導入した共重合体塗布ガラス試験管を用いた時、1.372の吸光度を得た。なお、ビオチンを導入していない共重合体塗布ガラス試験管を用いて同様の操作を実施(コントロール)したときの吸光度は0.051であった。したがって、非特異的な吸着による発色ではなく、ガラスにも本発明の共重合体を含むコーティング剤を用いて高密度に生理活性物質を塗布できることを確認した。
以上示してきたように、本発明の共重合体を用いたコーティング剤は、非常に簡便な方法により様々な基材に生理活性物質を高密度でコートすることができる。
種々の生理活性物質を高密度に基材にコーティングすることができるため、感度良く分析を行うことができる。また、基材をコーティングする方法は汎用性があるため、あらゆるデバイスに応用が可能である。

Claims (12)

  1. 2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、メタクリル酸ブチル、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸を含む共重合体であって、
    2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、メタクリル酸ブチル、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸の共重合比が15〜50:40〜75:2〜20であり、
    重量平均分子量が300,000以上であることを特徴とする共重合体。
  2. 請求項1記載の共重合体を含むことを特徴とするコーティング剤。
  3. 生理活性物質を基板にコートするためのものであることを特徴とする請求項2記載のコーティング剤。
  4. 前記生理活性物質が、核酸、ポリペプチド、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジンを含むものであることを特徴とする請求項3記載のコーティング剤。
  5. 前記ポリペプチドがEpCAMに対するペプチドアプタマーであることを特徴とする請求項4記載のコーティング剤。
  6. 請求項2〜5のいずれか1項記載のコーティング剤、及び活性化剤を含むことを特徴とする基材をコーティングするためのキット。
  7. 請求項1に記載の共重合体に生理活性物質が結合していることを特徴とする生理活性物質結合コーティング剤。
  8. 請求項7記載の前記生理活性物質が、
    核酸、ポリペプチド、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジンを含むものであることを特徴とする生理活性物質結合コーティング剤。
  9. 前記ポリペプチドがEpCAMに対するペプチドアプタマーであることを特徴とする請求項8記載の生理活性物質結合コーティング剤。
  10. 請求項1記載の共重合体を基材にコーティングする工程と、
    1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)でカルボキシル基を活性化させる工程と、
    生理活性物質を導入する工程を含むことを特徴とするコーティング方法。
  11. 請求項1記載の共重合体をEDCで活性化させる工程と、
    生理活性物質を導入する工程と、
    基材にコートする工程を含むことを特徴とするコーティング方法。
  12. 請求項7〜9のいずれか1項記載の生理活性物質結合コーティング剤を基材にコートする工程を含むことを特徴とするコーティング方法。
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