JP6688160B2 - 通信端末装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、ユーザによる操作子の操作がなくとも通話の着信に対して応答するための技術に関する。
ユーザの動き、つまりジェスチャを認識して特定の機能を作動させる技術が、従来から提案されている(例えば特許文献1)。特許文献1の技術では、端末装置の運動を観測して運動パラメータを算出することで、ユーザの動きを認識している。
一方で、人間の動きには、各個人に特有の癖がある。特許文献2,3には、ユーザの生体情報の読み取らせ方の癖により発生する認証エラーを軽減させるための技術が記載されている。特許文献2には、認証成功するまでに入力された認証エラーとなった指紋画像(失敗画像)のうち、認証エラーとなった回数(失敗回数)が相対的に多い指紋画像を、既登録の認証用の指紋画像に置き換えることが記載されている。特許文献3には、入力データと既登録の認証対象データとを照合する認証を行うとともに、認証対象データに合致した入力データを参照データとして記憶しておき、照合回数が基準値を超え且つ認証成功率が認証対象データを超えた参照データを、その認証対象データに差し替えて記憶することが記載されている。
再表2006/43581号 特開2008−217442号公報 特開2012−83857号公報
ここで、通信端末装置に通話の着信があった場合のユーザの動きを認識して、この着信に応答する場合を考える。この場合、通話の着信時において人間がとる動きは画一的なものではないから、以下のような問題が生じることがある。
歩行中のユーザのカバンやポケットに通信端末装置が入れられている場合、当該通信端末装置の動きによっては、ユーザの気付かないタイミングで当該通信端末装置が着信に対して応答する可能性がある。また、ユーザが着信に気付き、着信に対して応答するための動きをとったとしても、ユーザの動きの癖を原因として、通信端末装置が着信時の動作を正しく認識できない可能性もある。着信に対して応答するユーザの動きの範囲を広げることで対処してしまうと、ユーザの気付かないタイミングで応答してしまう可能性は更に高くなる。
そこで、本発明の目的は、ユーザの癖を含む通話の着信時の動きを認識し、当該通話の着信に対して応答するための技術を提供することである。
上述した課題を解決するため、本発明の通信端末装置は、携帯型の通信端末装置であって、通話の着信に対して応答する応答部と、前記通信端末装置の姿勢又は変位を計測する姿勢/変位計測部と、前記通信端末装置にユーザの頭部が近接したことを検知する近接検知部と、前記近接が検知される前又は検知されている間に計測された前記姿勢及び/又は変位を示す姿勢/変位データを記録する記録部とを備え、前記応答部は、前記近接が検知され、且つ前記姿勢/変位データに応じた前記姿勢又は変位が計測された場合には、前記着信に対して応答する。
本発明の通信端末装置において、前記姿勢/変位データは、前記近接が検知されているときの前記姿勢を示すデータであり、前記応答部は、前記近接が検知されているときに前記姿勢/変位データに応じた姿勢が計測された場合には、前記着信に対して応答してもよい。
本発明の通信端末装置において、前記姿勢/変位データは、前記近接が検知される前又は検知されている間の前記姿勢及び/又は変位の時間的な変化を示すデータであり、前記応答部は、前記近接が検知される前又は検知されている間に、前記姿勢/変位データに応じた前記姿勢及び/又は変位の時間的な変化が計測された場合には、前記着信に対して応答してもよい。
本発明の通信端末装置において、記録された前記姿勢/変位データに基づいて、前記着信に対して応答する前記姿勢及び/又は変位の条件を、1又は複数特定する応答条件特定部を備え、前記応答部は、特定された1又は複数の前記条件のいずれかを満たす前記姿勢及び/又は変位が計測された場合には、前記着信に対して応答してもよい。
この通信端末装置において、前記応答条件特定部は、1又は複数の前記条件を、記録された前記姿勢/変位データに応じて変更してもよい。
本発明の通信端末装置において、前記記録部は、前記姿勢及び/又は変位が計測されたときの前記通信端末装置又は前記ユーザの状況を示す状況データを、前記姿勢/変位データと対応付けて記録し、前記応答部は、前記着信があったときの前記状況を示す状況データに対応付けて記録された前記姿勢及び/又は変位データに応じて、前記着信に対して応答するかどうかを制御してもよい。
この通信端末装置において、前記状況データは、時刻、位置、前記通信端末装置に作用する振動、前記通信端末装置又は前記ユーザ周辺の音声のレベル又は明るさを示してもよい。
本発明のプログラムは、携帯型の通信端末装置のコンピュータに、前記通信端末装置の姿勢及び/又は変位を計測するステップと、前記通信端末装置にユーザの頭部が近接したことを検知するステップと、前記近接が検知される前又は検知されている間に計測された前記姿勢又は変位を示す姿勢/変位データを記録するステップと前記近接が検知され、且つ前記姿勢/変位データに応じた前記姿勢及び/又は変位が計測された場合には、前記着信に対して応答するステップとを実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、ユーザの癖を含む通話の着信時の動きを認識し、当該通話の着信に対して応答するための技術を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る通信端末装置の正面図。 同実施形態に係る通信端末装置のハードウェア構成を示すブロック図。 同実施形態に係る通信端末装置の姿勢の特定方法の説明図。 同実施形態に係るテーブル、及び応答条件データの構成を示す図。 同実施形態に係る制御部の機能構成を示すブロック図。 同実施形態に係る通信端末装置が実行する自動応答機能に関する処理を示すフローチャート。 通話の着信時における通信端末装置及びユーザの状態の一例の説明図。 同実施形態に係る応答条件の特定方法の一例の説明図。 同実施形態に係る第1姿勢データに関する応答条件の変更の前後における自動応答機能による応答の有無の違いの説明図。 本発明の第2実施形態に係るテーブル、及び応答条件データの構成を示す図。 同実施形態に係る通信端末装置が実行する自動応答機能に関する処理を示すフローチャート。 通話の着信時における通信端末装置及びユーザの状態の一例の説明図。 本発明の変形例2に係る制御部の機能構成を示すブロック図。 同変形例に係る制御部の機能構成を示すブロック図。 同変形例に係る通信端末装置が実行する自動応答機能に関する処理を示すフローチャート。 本発明の変形例3に係る通信端末装置が実行する自動応答機能に関する処理を示すフローチャート。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る通信端末装置10の正面図である。通信端末装置10は、ユーザが手に持って使用する、携帯型の通信端末装置である。通信端末装置10は、本実施形態ではスマートフォンである。通信端末装置10は、ほぼ直方体状に形成されている。通信端末装置10を正面から見ると、上下方向が長尺方向で、左右方向が短尺方向である。通信端末装置10は、通話の着信時のユーザの動きを認識して、当該ユーザによって操作子の操作が行われなくとも当該着信に対して応答する、自動応答機能を有する。
通信端末装置10は、通話するための音声の送話、及び受話を行う。通信端末装置10は、マイクロホン14、及びスピーカ15を正面側に備える。マイクロホン14は、送話音声を入力するための装置である。マイクロホン14は、通話するユーザの口の近傍に位置するように配置される。スピーカ15は、受話音声を出力するための装置である。スピーカ15は、通話するユーザの頭部(より詳細には耳)の近傍に位置するように配置される。
通信端末装置10は、更に、表示領域121A、及び近接センサ18を正面側に備える。表示領域121Aは、後述する表示部121の画像(画面)が表示される領域である。近接センサ18は、スピーカ15に隣り合って設けられ、ユーザの頭部の近接を検知するためのセンサである。
図2は、通信端末装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、通信端末装置10は、制御部11と、タッチスクリーン部12と、無線通信部13と、マイクロホン14と、スピーカ15と、加速度センサ16と、ジャイロセンサ17と、近接センサ18と、記憶部19と、センサ群20とを備える。
制御部11は、演算処理装置としてのCPU(Central Processing Unit)11A、ROM(Read Only Memory)11B、及びワークエリアとしてのRAM(Random Access Memory)11Cを備えたプロセッサである。CPU11Aは、ROM11B又は記憶部19に記憶されたプログラムを、RAM11Cに読み出して実行することにより、通信端末装置10の各部を制御する。制御部11は、例えば通話のための制御を行う。
タッチスクリーン部12は、表示部121とタッチセンサ122とを備える。表示部121は、例えば液晶ディスプレイで、表示領域121A(図1参照)に画像を表示する。タッチセンサ122は、表示領域121Aに重ねて面状に設けられたセンサで、表示領域121Aに対して行われたユーザの操作を、所定の方式(例えば、抵抗膜方式又は静電容量方式)に従って検知する。
無線通信部13は、無線通信回路及びアンテナを有し、無線通信を行う。無線通信部13は、図示せぬ電話回線に接続して、通話のための通信を少なくとも行う通信部である。無線通信部13は、例えば、通話の着信を受け付けたり、通話の相手先に発呼したりする。
マイクロホン14は、ユーザにより入力された音声を音声信号に変換する。スピーカ15は、供給された音声信号を音声に変換して出力する。
加速度センサ16は、例えば3軸の加速度センサであり、通信端末装置10に作用した加速度を計測するセンサである。加速度センサ16は、通信端末装置10の姿勢及び/又は変位(移動)を計測するために使用される。ジャイロセンサ(角速度センサ)17は、例えば3軸の角速度センサであり、通信端末装置10に作用した角速度を計測するセンサである。ジャイロセンサ17は、通信端末装置10の姿勢を計測するために使用される。
図3は、通信端末装置10の姿勢の特定方法を説明する図である。図3には、ユーザUが自身の右耳に通信端末装置10を当てている状態が示されている。通信端末装置10の姿勢は、本実施形態では、姿勢角θで表されるものとする。姿勢角θは、通信端末装置10の重心Oを通り鉛直下方向から鉛直上方向に延びる基準線L1と、通信端末装置10の重心Oを通り通信端末装置10の下方向から上方向(ここで長尺方向)に延びる直線L2とが成す角の大きさを表す。姿勢角θは、ユーザUの右耳に当てられた状態で、通信端末装置10が重心Oを中心に基準線L1に対して反時計回り方向に傾いたときは正の値を、時計回り方向に傾いたときに負の値をとるものとする。また、姿勢角θは、−180度≦θ<180度の条件を満たすものとする。例えば、基準線L1が延びる方向と通信端末装置10の上下方向とが一致した場合、姿勢角θ=0度である。
通信端末装置10の変位は、基準位置からの通信端末装置10の位置の変化によって特定される。基準位置は、例えば、通信端末装置10が着信を受け付けたときの位置である。
近接センサ18は、ユーザの頭部の近接を検知するためのセンサである。近接センサ18は、例えば誘導形又は静電容量形の近接センサで、所定距離以内に物体が近接したことを検知する。本実施形態の「近接」は、近接センサ18に物体が接触した状態と、接触していない状態との双方を含む。
記憶部19は、例えばEEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)又はフラッシュメモリを有し、各種のデータを記憶する。記憶部19は、通信端末装置10にインストールされたOS(Operating System)、及びOS上で動作する各種のプログラムを記憶する。記憶部19は、更に、テーブル191、及び応答条件データ192を記憶する。テーブル191、及び応答条件データ192は、自動応答機能に関する処理に用いられるデータである。
図4は、テーブル191、及び応答条件データ192の構成を示す図である。
テーブル191は、通話の着信時の通信端末装置10の姿勢/変位データが記録されるテーブルである。姿勢/変位データは、本実施形態では、第1姿勢データ、及び第2姿勢データを含む。第1姿勢データは、着信があった後、ユーザの頭部の近接が検知されない状態から検知された状態に遷移したときの通信端末装置10の姿勢を示す。第2姿勢データは、当該近接の検知後、着信に対して応答したとき(例えば、通話が開始されたとき)の通信端末装置10の姿勢を示す。テーブル191には、一度の通話の着信時にユーザがとった動きに応じて、1組の第1姿勢データ、及び第2姿勢データが同じレコード(行)に記録される。つまり、図4に示すテーブル191では、複数回の通話の着信時のユーザの動きに応じて、複数組の第1姿勢データ、及び第2姿勢データが記録されていることとなる。
応答条件データ192は、通話の着信に対して応答する条件となる姿勢/変位データを示す。応答条件データ192は、本実施形態では、第1姿勢データに対応する姿勢角θと、第2姿勢データに対応する姿勢角θとを含む応答条件を示す。図4の例では、第1姿勢データに対応する応答条件はθth1≦θ≦θth2で、第2姿勢データに対応する応答条件はθth3≦θ≦θth4である。
なお、姿勢角θに基づく応答条件の範囲を示すθth1,θth2,θth3,θth4は、初期設定値である。θth1,θth2,θth3,θth4の値は、ユーザが着信時にとった動きに応じて更新される。この更新については後で説明する。
図2に戻り、センサ群20は、複数のセンサによって構成される。センサ群20は、ここではタッチセンサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、及び近接センサ以外のセンサで構成される。センサ群20は、例えば、通信端末装置10の位置を計測するためのセンサ(例えばGPS(Global Positioning System)センサ)や、通信端末装置10の周辺の明るさを計測するためのセンサ(例えば照度センサ)等を含む。
図5は、制御部11の機能構成を示すブロック図である。制御部11は、プログラムを実行することにより、姿勢/変位計測部111と、近接検知部112と、記録部113と、応答条件特定部114と、通話制御部115とに相当する機能を実現する。
姿勢/変位計測部111は、加速度センサ16により計測された加速度と、ジャイロセンサ17により計測された角速度とに基づいて、通信端末装置10の姿勢及び/又は変位を計測する。
近接検知部112は、近接センサ18の検知結果に基づいて、通信端末装置10にユーザの頭部が近接したことを検知する。本実施形態において、近接検知部112は、近接センサ18により物体の近接が検知されたことをもって、通信端末装置10にユーザの頭部が近接したことを検知する。
記録部113は、近接検知部112によりユーザの頭部の近接が検知される前又は検知されている間に姿勢/変位計測部111により計測された姿勢及び/又は変位を示す姿勢/変位データを、記憶部19に記録する。本実施形態では、記録部113は、前述した第1姿勢データ、及び第2姿勢データを記録する。
応答条件特定部114は、記録部113により記録された姿勢/変位データに基づいて、応答条件を特定する。本実施形態では、応答条件特定部114が、第1姿勢データ、及び第2姿勢データに基づいて、応答条件を1つだけ特定するものとする。応答条件特定部114は、特定した応答条件を示す応答条件データ192を、記憶部19に記憶させる。更に、応答条件特定部114は、特定した応答条件を、記録部113により記録された姿勢/変位データに応じて変更する。
通話制御部115は、無線通信部13、マイクロホン14及びスピーカ15を用いて、通話に関する制御を行う。通話制御部115は、更に応答部1151を含む。
応答部1151は、自動応答機能により通話の着信に対して応答する機能を有する。自動応答機能は、近接センサ18によりユーザの頭部の近接が検知され、且つ記憶部19により記録された姿勢/変位データに応じた姿勢及び/又は変位が計測された場合には、通話の着信に対して応答する。本実施形態では、応答部1151は、近接センサ18により近接が検知されているときに、応答条件データ192が示す応答条件を満たす姿勢が計測された場合には、通話の着信に対して応答する。つまり、応答部1151は、応答条件を満たす姿勢が計測されなかった場合は、自動応答機能による応答をしない。
次に、自動応答機能に関する通信端末装置10の動作を説明する。
図6は、通信端末装置10が実行する自動応答機能に関する処理を示すフローチャートである。通信端末装置10の制御部11は、通信端末装置10の電源がオンされている期間において、図6に示す処理を繰り返し実行する。図7は、通話の着信時における通信端末装置10及びユーザの状態の一例を説明する図である。
通信端末装置10の制御部11は、無線通信部13を介して、通話の着信を受け付けたかどうかを判定する(ステップS1)。この間、制御部11は、例えば、加速度センサ16、及びジャイロセンサ17をオンし、近接センサ18をオフしている。
通話の着信を受け付けたと判定した場合(ステップS1;YES)、制御部11は、加速度センサ16、及びジャイロセンサ17を用いて、通信端末装置10の姿勢及び変位を計測する(ステップS2)。
なお、通話の着信を受け付けている期間は、制御部11は、スピーカ15を介して着信音を出力する。これに代えて又は組み合わせて、制御部11は、バイブレーション機能に基づいて通信端末装置10を振動させてもよい。
次に、制御部11は、計測した姿勢及び変位が、通信端末装置10がユーザの手で持たれたときの条件を満たしたかどうかを判定する(ステップS3)。制御部11は、ここでは、通信端末装置10の姿勢が時間的に変化したか又は変位した場合に、ユーザの手で持たれたと判定する。
ここで、図7(A)に示すように、通信端末装置10が水平な机Tに裏向きに置かれているときに、通話の着信があった場合を考える。この場合、通話しようとするユーザUは、まず、通信端末装置10を背面側から手で握る。次に、図7(B)に示すように、ユーザUは、握った通信端末装置10を持ち上げる。次に、図7(C)に示すように、ユーザUは、通信端末装置10の正面側を自身に向ける。このように、通信端末装置10がユーザの手で持たれたときは、通信端末装置10に加速度又は角速度が作用して、通信端末装置10の姿勢が時間的に変化したり、通信端末装置10が変位したりする。
なお、通信端末装置10がユーザの手で持たれたときの条件は、この例に限られない。当該条件は、例えば、通信端末装置10の一の時点の姿勢が、所定の姿勢(例えば、直立姿勢及び/又はそれに近い姿勢)であることであってもよい。直立姿勢となった通信端末装置10は、その正面が鉛直方向に平行又はほぼ平行となる。
制御部11は、通信端末装置10がユーザの手で持たれたと判定するまで(ステップS3;NO)、着信が継続しているかどうかを判定する(ステップS4)。そして、着信が継続していると判定した場合は(ステップS4;YES)、ステップS2に戻る。
ステップS3で「YES」と判定した場合には、制御部11は、近接センサ18をオンして、ユーザの頭部の近接の検知を行わせる(ステップS5)。
次に、制御部11は、近接センサ18によりユーザの頭部の近接を検知したかどうかを判定する(ステップS6)。制御部11は、ユーザの頭部の近接を検知しない場合は(ステップS6;NO)、着信が継続しているかどうかを判定する(ステップS7)。そして、着信が継続していると判定した場合は(ステップS7;YES)。制御部11は、ステップS5の処理に戻る。
例えば、ユーザUは、通信端末装置10の正面側を自身に向けた後(図7(C))、図7(D)に示すように、通信端末装置10を自身の頭部に近づけるように移動させる。図7(D)に示す状態となったとき、制御部11は、近接センサ18によりユーザの頭部の近接を検知したと判定する(ステップS6;YES)。そして、制御部11は、通信端末装置10の姿勢を、ジャイロセンサ17を用いて計測する(ステップS8)。ここでは、制御部11は、ユーザの頭部の近接を検知しない状態から検知する状態に遷移したときの姿勢を計測する。
次に、制御部11は、ユーザの頭部の近接の検知中において計測した姿勢が、応答条件データ192が示す応答条件を満たすかどうかを判定する(ステップS9)。制御部11は、ユーザの頭部の近接を検知しない状態から近接を検知した状態に遷移した時点の姿勢の姿勢角θが、姿勢角θth1≦θ≦θth2の条件を満たし、更に、この近接の検知中に計測した姿勢に基づいて、姿勢角θがθth3≦θ≦θth4の条件を満たしたかどうかを判定する。ステップS9で「NO」と判定した場合は、制御部11は、ステップS7に進んで着信が継続しているかどうかを判定し、着信が継続していると判定した場合は(ステップS7;YES)、ステップS5の処理に戻る。
制御部11は、ステップS8で計測した姿勢が、応答条件データ192が示す応答条件を満たすと判定した場合(ステップS9;YES)、無線通信部13を制御して、着信に対して応答する(ステップS10)。そして、制御部11は、通話のための制御を開始する。
次に、制御部11は、ステップS8で計測した姿勢であって、近接を検知しない状態から近接を検知した状態に遷移した時点の姿勢を示す第1姿勢データ、及び着信に対して応答した後(例えば通話が開始されたとき)の姿勢を示す第2姿勢データを、記憶部19に記録する(ステップS11)。
なお、図7(E)に示すように、ユーザUは、通信端末装置10を耳に近接させた状態で、通話することとなる。このため、制御部11は、通話が開始されたときの姿勢ではなく、通話の開始後の姿勢に基づいて第2姿勢データを記録してもよい。
次に、制御部11は、応答条件データ192を更新するかどうかを判定する(ステップS12)。制御部11は、例えば、テーブル191に記録された第1姿勢データ、及び第2姿勢データの組の数が閾値(例えば5)に達した場合、又はユーザの指示があった場合に、応答条件データ192を更新すると判定する。ステップS12で「YES」と判定した場合、制御部11は、テーブル191に記録された第1姿勢データ、及び第2姿勢データに基づいて、応答条件を特定する(ステップS13)。
なお、ステップS12で「NO」と判定した場合は、制御部11は、図6の処理を終了する。
図8は、応答条件の特定方法の一例を説明する図である。
図8の上段のグラフにおいて、横軸は姿勢角θを、縦軸は第1姿勢データに基づいて各姿勢角θが検知された回数(着信の回数)を表す。このグラフの姿勢角θの分布に着目すると、検知回数が「1」以上である姿勢角が、或る範囲内に収まっていることが分かる。検知回数が「1」以上である姿勢角θは、その姿勢角θとなる姿勢でユーザが着信時の動きをしたことを意味する。そこで、制御部11は、検知回数が「1」以上である姿勢角θの範囲に基づいて、応答条件を特定する。例えば、制御部11は、検知回数が「1」以上である最小の姿勢角θの値から所定値を減じた値を示すθth5を、第1姿勢データに関する応答条件を満たす最小の姿勢角とし、検知回数が「1」以上である最大の姿勢角θの値に所定値を加算した値を示すθth6を、第1姿勢データに関する応答条件を満たす最大の姿勢角とする。ここで、所定値を加算又は減算しているのは、応答条件を満たす姿勢角θの範囲が狭くなり過ぎないようにするためであり、必要がなければこの加減算は行われなくてもよい。また、応答条件を満たす姿勢角θの範囲が広くなり過ぎないように、制御部11は、この範囲を所定の角度範囲未満となるように制限してもよい。
第2姿勢データに関する応答条件についても、第1姿勢データと同様の方法で特定される。図8の下段のグラフにおいて、横軸は姿勢角θを、縦軸は第2姿勢データに基づいて各姿勢角θが検知された回数を表す。ここでは、制御部11は、検知回数が「1」以上である最小の姿勢角θの値から所定値を減じた値を示すθth7を、第2姿勢データに関する応答条件を満たす最小の姿勢角とし、検知回数が「1」以上である最大の姿勢角θの値に所定値を加算した値を示すθth8を、第2姿勢データに関する応答条件を満たす最大の姿勢角とする。
図8の各グラフから分かるように、第1姿勢データ、及び第2姿勢データの各々に関して、応答条件データ192の更新により、応答条件を満たす姿勢角θの範囲が初期設定値から変更される。
この場合において、制御部11は、着信に対して応答した場合において、それがユーザの意図した応答であると判定したときの第1姿勢データ、及び第2姿勢データに基づいて、応答条件を特定してもよい。制御部11は、例えば、ユーザの意図した応答であるかどうかを当該ユーザに問い合わせることによって確認してもよいし、応答後にユーザの発話を検知したかどうかに基づいて判定してもよい。また、制御部11は、所定数以上の第1姿勢データ、及び第2姿勢データがテーブル191に記録されるまでは、ユーザの操作子の操作に応じて着信に応答するようにし、この着信時のユーザの動きに基づいて応答条件を特定し、応答条件データ192を更新してもよい。
制御部11は、応答条件を特定すると、その応答条件を示す応答条件データ192を更新する(ステップS14)。そして、制御部11は、図6の処理を終了する。
図9は、第1姿勢データに関する応答条件の変更の前後における自動応答機能による応答の有無の違いを説明する図である。図9に示す姿勢角θAは、図8の上段のグラフに示すように、θth6<θA<θth2の関係を満たすものとする。姿勢角θBは、図8の上段のグラフに示すように、θth5<θB<θth6の関係を満たすものとする。
応答条件データ192の更新前においては、第1姿勢データに関する応答条件は、θth1≦θ≦θth2によって特定される。このため、図9の上段の図に示すように、制御部11は、通信端末装置10が姿勢角θA、及びθBのいずれとなる場合でも、通話の着信に対して応答する。これに対し、応答条件データ192の更新後においては、第1姿勢データに関する応答条件は、θth5≦θ≦θth6に変更される。このため、図9の下段の図に示すように、制御部11は、通信端末装置10が姿勢角θAとなる場合には通話の着信に対して応答することはなく、姿勢角θBとなる場合には引き続き応答する。これにより、通信端末装置10の傾きを比較的小さくして通信端末装置10を耳に当てるユーザUの癖を反映した応答条件となる。図示は省略するが、第2姿勢データに関する応答条件についても、同様に、ユーザUの癖を反映した応答条件に変更される。
図8、及び図9で説明した応答条件の変更は、姿勢角θの範囲を狭めるものであった。しかしながら、応答条件を満たす姿勢角θの範囲は、ユーザが実際に行った通話時の動作に応じて変更されるので、初期設定値の姿勢角θの範囲よりも狭まっていくとは限らない。制御部11は、例えば、姿勢角θの範囲の大きさを初期設定値と同じとしたまま、姿勢角θの範囲を変更する場合もある。例えば、姿勢角θの初期設定値が−45度≦θ≦45度である場合に、応答条件の変更により、−10度≦θ≦80度の範囲に変更される場合gaある。また、通話時に行う動作が区々であるユーザの場合、姿勢角θの範囲の大きさが初期設定値よりも広がる場合もある。例えば、姿勢角θの初期設定値が−45度≦θ≦45度である場合に、応答条件の変更により、−30度≦θ≦70度の範囲に変更される場合がある。
なお、本実施形態の応答条件データ192の更新のアルゴリズムは例示に過ぎず、これとは別のアルゴリズムが採用されてもよい。
以上のように、応答条件データ192は、通信端末装置10の使用に伴い、初期設定値から、ユーザが着信時にとった動きに応じた姿勢角θを示すように更新される。即ち、応答条件データ192は、ユーザが通話の着信時にとった動きの癖を反映するように更新される。よって、ユーザが通信端末装置10を用いて電話に出ようとしたときは自動応答機能による通話の着信が行われ、ユーザの意図しないタイミングで応答してしまう可能性は低くなる。したがって、通信端末装置10によれば、ユーザの癖を含む通話の着信時の動きを認識し、的確なタイミングで当該通話の着信に対して応答することができる。
[第2実施形態]
図7で説明したユーザの動きからも分かるように、通信端末装置10の姿勢だけではなく、通信端末装置10の移動の軌跡も、ユーザの動きの癖を反映した軌跡になると考えられる。本実施形態において、通信端末装置10の移動の軌跡は、通信端末装置10の移動した距離、移動の方向、及び姿勢の変化の組み合わせによって特定される。そこで、通信端末装置10は、近接センサ18によりユーザの頭部の近接が検知される前又は検知されているときの通信端末装置10の移動の軌跡に基づいて、自動応答機能による応答をしてもよい。
本実施形態では、上述した第1実施形態と同じ符号を付した要素は、上述した第1実施形態と同等に機能する。本実施形態の通信端末装置10のハードウェア構成は上述した第1実施形態と同じでよい。通信端末装置10の機能構成においても、第1姿勢データ、及び第2姿勢データに代えて、通信端末装置10の移動の軌跡を示す軌跡データが用いられる点を除いて、上述した第1実施形態と同じでよい。
図10は、本実施形態のテーブル191の構成を示す図である。
テーブル191は、通信端末装置10の移動の軌跡を示す軌跡データが記録されるテーブルである。図10の例においては、一回の通話の着信時における通信端末装置10の移動の軌跡を示す軌跡データが、一のレコード(行)に記録されている。軌跡データは、複数の各時点に計測された通信端末装置10の姿勢及び変位を示す姿勢/変位データの集合により構成される。姿勢/変位データは、3軸方向における変位(Xi,Yi,Zi)、及び姿勢角θi(iは自然数)のデータを含む。
応答条件データ192は、通話の着信に対して応答する通信端末装置10の移動の軌跡の条件を示すデータである。図10に示す「○」印は、応答条件データ192を構成するデータに対応し、「○」同士を結ぶ実線は応答条件を満たす通信端末装置10の移動の軌跡の一例を示す。図10に示すように、応答条件データ192は、変位(Xi,Yi,Zi)、及び姿勢角θi(iは自然数)を表すデータを時系列順に並べたデータである。
図11は、通信端末装置10が実行する自動応答機能に関する処理を示すフローチャートである。上述した第1実施形態と共通の処理ステップについては、その説明を適宜省略又は簡略化する。
通信端末装置10の制御部11は、通話の着信を受け付けたと判定した場合(ステップS1;YES)、通信端末装置10の姿勢及び変位を計測する(ステップS2)。そして、制御部11は、通信端末装置10がユーザの手で持たれたと判定すると(ステップS3;YES)、近接センサ18をオンし、ユーザの頭部の近接の検知を行わせる(ステップS5)。
次に、制御部11は、近接センサ18によりユーザの頭部の近接を検知したかどうかを判定する(ステップS6)。制御部11は、ユーザの頭部の近接を検知しない場合は(ステップS6;NO)、着信が継続しているかどうかを判定する(ステップS7)。そして、着信が継続していると判定した場合は(ステップS7;YES)、通信端末装置10の姿勢及び変位を計測して(ステップS21)、ステップS5の処理に戻る。つまり、制御部11は、近接センサ18によりユーザの頭部の近接が検知される前においても、通信端末装置10の姿勢及び変位を計測する。その理由は、図7(A)〜(C)で説明したような近接の検知前の軌跡も特定するためである。
制御部11は、近接センサ18によりユーザの頭部の近接を検知したと判定した場合(ステップS6;YES)、この近接が検知されているときの通信端末装置10の姿勢及び変位を計測する(ステップS22)。
次に、制御部11は、ステップS21,S22で計測した姿勢及び変位に基づいて、通信端末装置10の移動の軌跡が、応答条件データ192が示す応答条件を満たすかどうかを判定する(ステップS23)。例えば、制御部11は、応答条件が示す軌跡と、通信端末装置10の移動の軌跡との類似度を所定のアルゴリズムに基づいて計算し、計算した類似度が閾値以上であれば応答条件を満たすと判定する(ステップS23;YES)。一方、制御部11は、この類似度が閾値未満であれば応答条件を満たさないと判定する(ステップS23;NO)。類似度の計算のアルゴリズムとしては、Angular Metrics for Shape Similarity(AMSS)や、Dynamic Time Warping(DTW)等があるが、種々の類似度計算アルゴリズムを採用可能である。
なお、制御部11は、類似度を計算せずに応答条件を満たすかどうかを判定してもよい。制御部11は、通信端末装置10の移動の軌跡と、応答条件データ192が示す応答条件との近似度合いが所定の条件を満たした場合に、応答条件を満たしたと判定すればよい。
ステップS23で「YES」と判定した場合、制御部11は、無線通信部13を制御して、通話の着信に対して応答する(ステップS10)。そして、制御部11は、通話のための制御を開始する。次に、制御部11は、通信端末装置10の移動の軌跡を示す軌跡データを、記憶部19に記録する(ステップS24)。
次に、制御部11は、応答条件データ192を更新するかどうかを判定する(ステップS12)。制御部11は、例えば、ステップS24で記録した軌跡データの合計数が閾値(例えば4)に達した場合、又はユーザの指示があった場合に、応答条件データ192を更新すると判定する。ステップS12で「NO」と判定した場合は、制御部11は、図11の処理を終了する。
ステップS12で「YES」と判定した場合、制御部11は、テーブル191に記録された軌跡データに基づいて応答条件を特定する(ステップS25)。制御部11は、例えば、記録した複数の軌跡データに統計処理を施すことで、当該統計処理の結果を反映した軌跡(例えば平均的な軌跡)を特定し、それに基づき応答条件を特定する。制御部11は、応答条件を特定すると、その応答条件を示す応答条件データ192を、記憶部19に記憶し、更新する(ステップS26)。
本実施形態においても、応答条件データ192は、通信端末装置10の使用に伴い、初期設定値から、ユーザが着信時にとった動きに応じた軌跡を示すように更新される。よって、本実施形態の通信端末装置10によれば、ユーザの癖を含む通話の着信時の動きを認識し、当該通話の着信に対して応答することができる。
[変形例]
本発明は、上述した実施形態と異なる形態で実施することが可能である。本発明は、例えば、以下のような形態で実施することも可能である。また、以下に示す変形例は、各々を適宜に組み合わせてもよい。
(変形例1)
通信端末装置10の制御部11は、応答条件を1つではなく、複数特定してもよい。ユーザが通話の着信時にとる動きは、或る1パターンに限られるとは限らないからである。例えば、ユーザが図7のように右手で着信時の動作をする場合と、図12(A)〜(E)のように左手で着信時の動作をする場合とで、ユーザの動きは大きく異なる。複数の応答条件がある場合は、制御部11は、計測した姿勢及び変位が、少なくともいずれかの応答条件を満たした場合に、着信に対して応答する。
(変形例2)
通信端末装置10は、通話の着信時における通信端末装置10又はユーザの状況毎に、応答条件を使い分けてもよい。例えば、ユーザが自宅のような場所に居る場合は、比較的大きな動きによって通話の着信時の動きをとると考えられるが、会社や公共の場所のような場所に居る場合は、周囲への迷惑とならないように比較的小さな動きによって通話の着信時の動きをとると考えられるからである。ユーザの動きは、これ以外の様々な状況によよっても変化し得る。
以下、本変形例を上述した第2実施形態に適用した場合を説明する。
図13は、本変形例のテーブル191、及び応答条件データ192の構成を示す図である。テーブル191では、軌跡データが、その軌跡データが示す軌跡で通話の着信時の動作が行われたときの通信端末装置10又はユーザの状況を示す状況データと対応付けられている。状況データは、例えば、時刻、位置、通信端末装置10に作用する振動、通信端末装置10又はユーザの周辺の音声のレベル(例えば騒音レベル)、又は通信端末装置10又はユーザの周辺の明るさ等の状況を示す。応答条件データ192は、応答条件を示す軌跡データを、その応答条件が適用されるときの通信端末装置10又はユーザの状況を示す状況データと対応付けて、1又は複数含む。
図14は、制御部11の機能構成を示すブロック図である。制御部11は、上述した第2実施形態で説明した機能に加え、状況特定部116に相当する機能を実現する。
状況特定部116は、通信端末装置10の姿勢及び/又は変位が計測されたときの通信端末装置10又はユーザの状況を特定する。状況特定部116は、位置や明るさについてはセンサ群20のセンサの計測結果に基づいて特定する。状況特定部116は、時刻については計時機能を用いて特定し、振動については加速度センサ16を用いて特定する。状況特定部116は、音声のレベルについては、マイクロホン14を用いて取得されたデータに基づいて特定する。
記録部113は、通話の着信時の通信端末装置10又はユーザの状況を示す状況データを、軌跡データと対応付けて、テーブル191に記録する。応答部1151は、着信時の状況を示す状況データに対応付けてテーブル191に記録された軌跡データに応じて、通話の着信に対する応答の有無を制御する。
制御部11におけるその余の機能は、上述した第2実施形態と同じでよい。
図15は、通信端末装置10が実行する自動応答機能に関する処理を示すフローチャートである。上述した第2実施形態と共通の処理ステップについては、その説明を適宜省略又は簡略化する。
通信端末装置10の制御部11は、通話の着信を受け付けたと判定した場合(ステップS1;YES)、通信端末装置10又はユーザの状況を特定する(ステップS31)。その後、制御部11は、通信端末装置10の移動の軌跡が、ステップS31で特定した状況に対応する応答条件を満たすかどうかを判定する(ステップS32)。
例えば、制御部11は、状況データが時刻を示す場合、当該時刻から推定されるユーザの状況が大きな動きをとれる状況である場合(例えば、出勤前に時刻や帰宅後の時刻の場合)と、そのような動きをとれない状況である場合(例えば、勤務時間帯内の時刻の場合)とで、応答条件を異ならせる。また、制御部11は、状況データが位置を示す場合、当該位置から推定されるユーザの状況が大きな動きをとれる状況である場合(例えば、位置が自宅を示す場合)と、そのような動きをとれない状況である場合(例えば、位置が会社を示す場合)とで、応答条件を異ならせてもよい。また、制御部11は、状況データが通信端末装置10に作用する振動を示す場合、当該振動又は音声レベルから推定されるユーザの状況が大きな動きをとれる状況である場合(例えば、振動の振幅が閾値未満の場合)と、そのような動きを取れない状況である場合(例えば、振動又は音声レベルが閾値以上の場合)とで、応答条件を異ならせてもよい。制御部11は、状況データが周辺の明るさを示す場合、当該明るさから推定されるユーザの状況が大きな動きをとれる状況である場合(例えば、日中の時間帯の場合)と、そのような動きをとれない状況である場合(例えば、就寝中であった場合)とで、応答条件を異ならせてもよい。
ステップS32で「YES」と判定した場合は、制御部11は、通話の着信に対して応答する(ステップS10)。そして、制御部11は、ステップS31で特定した状況を示す状況データと対応付けて、軌跡データをテーブル191に記録する(ステップS33)。制御部11は、応答条件データ192を更新すると判定すると(ステップS12;YES)、ステップS31で特定した状況に対応する応答条件を、当該状況を示す状況データと対応付けてテーブル191に記録された軌跡データに基づいて特定する。この特定方法は、応答条件の特定に用いられる軌跡データが状況データに応じて絞り込まれる点を除いて、上述した第2実施形態と同じでよい。制御部11は応答条件を特定すると、応答条件を示す軌跡データを、その応答条件が適用されるときの通信端末装置10又はユーザの状況を示す状況データと対応付けた応答条件データ192に更新する(ステップS26)。
このように、通信端末装置10は、そのときどきの自通信端末装置又はユーザの状況に応じた応答条件を選択するので、各状況下でのユーザの癖を含む通話の着信時の動きを認識して、当該通話の着信に対して応答することができる。
(変形例3)
通信端末装置10は、通話の着信時以外のタイミングで応答条件データ192を更新してもよい。通信端末装置10は、例えば、ユーザにより応答条件の登録が指示されたタイミングで、応答条件データ192を更新してもよい。この場合、ユーザは、通信端末装置10を手に持って、通話の着信時の動きを模擬する。
以下、本変形例を上述した第1実施形態に適用した場合を説明する。
次に、自動応答機能に関する通信端末装置10の動作を説明する。
図16は、通信端末装置10が実行する自動応答機能に関する処理を示すフローチャートである。
通信端末装置10の制御部11は、例えばタッチスクリーン部12を用いた操作により、ユーザにより応答条件データ192の登録が指示されたかどうかを判定する(ステップS41)。ステップS41で「YES」と判定すると、制御部11は、加速度センサ16を用いて、通信端末装置10の姿勢及び変位を計測する(ステップS42)。次に、制御部11は、近接センサ18によりユーザの頭部の近接の検知を行わせる(ステップS43)。
次に、制御部11は、近接センサ18によりユーザの頭部の近接を検知したかどうかを判定する(ステップS44)。制御部11は、ユーザの頭部の近接を検知しない場合は(ステップS44;NO)、ステップS42に戻って、通信端末装置10の姿勢を計測する。制御部11は、近接センサ18によるユーザの頭部の近接を検知したと判定すると(ステップS44;YES)、通信端末装置10の姿勢を計測する(ステップS45)。つまり、ステップS42で計測される通信端末装置10の姿勢は、ユーザの頭部の近接を検知しない状態から検知する状態に遷移したときの姿勢である。ステップS45で計測される通信端末装置10の姿勢は、ユーザの頭部の近接の検知後、着信に対して応答したとき(例えば、通話が開始されたとき)の通信端末装置10の姿勢を示す。
そして、制御部11は、計測した姿勢に基づいて、第1姿勢データ、及び第2姿勢データを、テーブル191に記録する(ステップS46)。そして、制御部11は、テーブル191に記録された第1姿勢データ、及び第2姿勢データに基づいて、上述した第1実施形態と同じ手順で応答条件を特定し(ステップS47)、応答条件データ192を更新する(ステップS48)。この変形例においても、通信端末装置10は、着信時の動きの模擬をユーザに複数回にわたって行わせ、複数組の第1姿勢データ、及び第2姿勢データを得てから応答条件を特定することが望ましい。
この変形例においても、通信端末装置10は、ユーザの通話の着信時の動きの癖を学習して、応答条件データ192を更新することができる。また、通信端末装置10は、事前に応答条件データ192を更新しておくことで、例えば初めて通話の着信があったときでも、通話の着信時のユーザの動きを精度良く認識できる。
(変形例4)
上述した各実施形態で説明した構成及び動作の一部が省略されてもよい。例えば、上述した第1実施形態において、第1姿勢データ、及び第2姿勢データの一方のみを用いて、応答条件の変更、及び着信の有無が制御されてもよい。また、通信端末装置10は、自装置の姿勢及び/又は変位の一方のみを計測して、自動応答機能を実現してもよい。この場合、姿勢/変位計測部111は、通信端末装置10の姿勢及び/又は変位の一方を計測する。また、制御部11は、応答条件を特定せずに、通話の着信時にテーブル191を参照して、応答条件を満たすかどうかを判定してもよい。
(変形例5)
通信端末装置10は、スマートフォンに限られず、フィーチャーフォン等の、通話のための通信を行う、携帯型の他の通信端末装置であってもよい。
本発明の通信端末装置は、受話音声を示す骨導音をユーザの体に発生させる通信端末装置にも適用可能である。この通信端末装置は、ユーザの耳以外の頭部の部位に接触させられても、当該ユーザが通話できるように構成されている。
また、本発明の通信端末装置は、通話の着信時にユーザが手に持って使用する通信端末装置でなくてもよい。本発明の通信端末装置は、例えば、ヘッドホン型やイヤホン型等の、ユーザの頭部に装着して使用される、いわゆるウェアラブル端末であってもよい。ユーザが通信端末装置を装着していない状態で、通話の着信があった場合、当該ユーザは通信端末装置を手に持って自身の頭部に装着してから、通話を開始するからである。この通信端末装置における通話の着信があった場合の動作は、上述した各実施形態と同様でよいから、説明を省略する。
(変形例6)
上述した各実施形態の通信端末装置10の制御部11が実現する機能は、複数のプログラムの組み合わせによって実現され、又は、複数のハードウェア資源の連係によって実現され得る。制御部11の機能がプログラムを用いて実現される場合、このプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク(HDD(Hard Disk Drive)、FD(Flexible Disk))等)、光記録媒体(光ディスク等)、光磁気記録媒体、半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶した状態で提供されてもよいし、ネットワークを介して配信されてもよい。また、本発明は、着信制御方法として把握することも可能である。
10…通信端末装置、11…制御部、111…姿勢/変位計測部、112…近接検知部、113…記録部、114…応答条件特定部、115…通話制御部、1151…応答部、116…状況特定部、12…タッチスクリーン部、121…表示部、121A…表示領域、122…タッチセンサ、13…無線通信部、14…マイクロホン、15…スピーカ、16…加速度センサ、17…ジャイロセンサ、18…近接センサ、19…記憶部、191…テーブル、192…応答条件データ、20…センサ群。

Claims (2)

  1. 携帯型の通信端末装置であって、
    通話の着信に対して応答する応答部と、
    前記通信端末装置の姿勢を計測する姿勢計測部と、
    前記通信端末装置にユーザの頭部が近接したことを検知する近接検知部と、
    第1の近接が検知されない状態から当該第1の近接が検知された状態に遷移したときに計測された第1の姿勢を示す第1姿勢データと、前記第1の近接の検知後、第1の通話の着信に対して応答したときに計測された第2の姿勢を示す第2姿勢データを記録する記録部と
    を備え、
    前記応答部は、
    第2の近接が検知されない状態から当該第2の近接が検知された状態に遷移したときに、前記第1姿勢データが示す前記第1の姿勢が計測され、かつ、前記第2の近接の検知後に、前記第2姿勢データが示す前記第2の姿勢が計測された場合に、第2の通話の着信に対して応答する
    通信端末装置。
  2. 携帯型の通信端末装置のコンピュータに、
    前記通信端末装置の姿勢を計測するステップと、
    前記通信端末装置にユーザの頭部が近接したことを検知するステップと、
    第1の近接が検知されない状態から当該第1の近接が検知された状態に遷移したときに計測された第1の姿勢を示す第1姿勢データと、前記第1の近接の検知後、第1の通話の着信に対して応答したときに計測された第2の姿勢を示す第2姿勢データを記録するステップと
    第2の近接が検知されない状態から当該第2の近接が検知された状態に遷移したときに、前記第1姿勢データが示す前記第1の姿勢が計測され、かつ、前記第2の近接の検知後に、前記第2姿勢データが示す前記第2の姿勢が計測された場合に、第2の通話の着信に対して応答するステップと
    を実行させるためのプログラム。
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