JP6687619B2 - メラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、メラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は、環状ジペプチド又はその塩を有効成分として含むメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物、メラニン凝集ホルモンのその受容体への結合を阻害するための環状ジペプチド又はその塩の使用、及びメラニン凝集ホルモンのその受容体への結合を阻害する方法に関する。
肥満は高脂肪食の摂取量の増加に伴って生じる症状であるが、糖尿病、高脂血症、高血圧、動脈硬化等の内分泌代謝異常を高率に引き起こすことから、現代社会における重大な問題の一つとされている。肥満の発症にはこれまでニューロペプチドYやレプチン等のペプチドホルモン(Melanin Concentrating Hormone:MCH)が関与することが指摘されているが、その中で現在ではメラニン凝集ホルモンの関与が注目されている。
メラニン凝集ホルモン(MCH)は19アミノ酸からなる環状神経ペプチドであり、哺乳類では主に視床下部に発現している。MCHと肥満との関係については、例えば非特許文献1において、MCH欠損マウスの表現型解析から当該マウスが食餌摂取の減少などによってやせを来すことが報告されている。
また特許文献1では、そこに開示された肥満の予防又は治療剤が、NPY受容体又はMCH受容体拮抗作用を有しており、様々な摂食障害(特に、摂食中枢の亢進又は満腹中枢の抑制(不機能)等による食欲の異常亢進)を改善し、それに伴う肥満の防止や肥満状態の改善、或いは肥満に関連した疾病の予防や治療に有効であることが示されている。さらに当該特許文献では、その肥満の予防又は治療剤が、様々なストレス性疾患時に認められる過食の予防や治療にも有望であることが述べられている。
このようにMCHと肥満との関係は現在注目を浴びており、抗肥満に対応可能な効果的な薬剤の開発が強く望まれている。中でも、ヒトが摂取する観点から副作用が少ない薬剤が望ましく、更には製剤化における利便性や体内への吸収性にも優れたものが望ましいと考えられる。
特許第4359027号
Nature. 1998 Dec 17; 396(6712): 670-4.
本発明の課題は、メラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物を提供することにある。また、本発明の課題は、メラニン凝集ホルモンのその受容体への結合を阻害するための当該組成物の使用、及びメラニン凝集ホルモンのその受容体への結合を阻害する方法等を提供することにある。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、特定の環状ジペプチド又はその塩が顕著なメラニン凝集ホルモン受容体拮抗作用を有することを見出した。かかる知見に基づき、本発明者らは本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下に関するが、これらに限定されない。
(1)アミノ酸を構成単位とする環状ジペプチド又はその塩を有効成分として含有するメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物であって、
前記環状ジペプチド又はその塩が、シクロアルギニルロイシン〔Cyclo(Arg-Leu)〕、シクログルタミニルアルギニン〔Cyclo(Gln-Arg)〕、シクロロイシルリシン〔Cyclo(Leu-Lys)〕、シクロアラニルロイシン〔Cyclo(Ala-Leu)〕、シクロアスパルチルセリン〔Cyclo(Asp-Ser)〕、シクロリシルチロシン〔Cyclo(Lys-Tyr)〕、シクロアルギニルアスパラギン酸〔Cyclo(Arg-Asp)〕、シクロロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Leu-Phe)〕、シクログルタミニルセリン〔Cyclo(Gln-Ser)〕、シクロリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Lys-Phe)〕、シクログルタミニルロイシン〔Cyclo(Gln-Leu)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロアルギニルフェニルアラニン〔Cyclo(Arg-Phe)〕、シクロアルギニルチロシン〔Cyclo(Arg-Tyr)〕、シクロリシルセリン〔Cyclo(Lys-Ser)〕、シクログリシルリシン〔Cyclo(Gly-Lys)〕、及びシクロアラニルバリン〔Cyclo(Ala-Val)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上を含むものである、前記メラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物。
(2)抗肥満用、肥満に関連した疾患の予防若しくは治療用、代謝亢進用、摂食障害改善用、又は食欲抑制用である、(1)に記載のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物。
(3)環状ジペプチド又はその塩が、動植物由来ペプチドから得られるものである、(1)又は(2)に記載のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物。
(4)メラニン凝集ホルモン受容体拮抗作用により発揮される機能の表示を付した、(1)〜(3)のいずれかに記載のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物。
(5)機能の表示が、「肥満を予防する」、「肥満を改善する」、「体重の増加を抑制する」、「体脂肪の蓄積を抑制する」、「内臓脂肪の蓄積を抑制する」、「体内エネルギー消費量を増大させる」、「体内の脂肪の分解を促進させる」、「脂肪を消費しやすくする」、「脂肪の燃焼を促進する」、「摂食障害を改善する」、「食欲を抑制する」、「代謝を亢進する」、及び「食事の摂取を抑える」からなる群から選択される、(4)に記載のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物。
(6)前記組成物が剤である、(1)〜(5)のいずれかに記載のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物。
(7)メラニン凝集ホルモンのメラニン凝集ホルモン受容体への結合を阻害するための、アミノ酸を構成単位とする環状ジペプチド又はその塩の使用であって、
前記環状ジペプチド又はその塩が、シクロアルギニルロイシン〔Cyclo(Arg-Leu)〕、シクログルタミニルアルギニン〔Cyclo(Gln-Arg)〕、シクロロイシルリシン〔Cyclo(Leu-Lys)〕、シクロアラニルロイシン〔Cyclo(Ala-Leu)〕、シクロアスパルチルセリン〔Cyclo(Asp-Ser)〕、シクロリシルチロシン〔Cyclo(Lys-Tyr)〕、シクロアルギニルアスパラギン酸〔Cyclo(Arg-Asp)〕、シクロロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Leu-Phe)〕、シクログルタミニルセリン〔Cyclo(Gln-Ser)〕、シクロリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Lys-Phe)〕、シクログルタミニルロイシン〔Cyclo(Gln-Leu)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロアルギニルフェニルアラニン〔Cyclo(Arg-Phe)〕、シクロアルギニルチロシン〔Cyclo(Arg-Tyr)〕、シクロリシルセリン〔Cyclo(Lys-Ser)〕、シクログリシルリシン〔Cyclo(Gly-Lys)〕、及びシクロアラニルバリン〔Cyclo(Ala-Val)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上を含むものである、前記使用。
(8)アミノ酸を構成単位とする環状ジペプチド又はその塩を有効成分として使用する、メラニン凝集ホルモンのメラニン凝集ホルモン受容体への結合を阻害する方法であって、
前記環状ジペプチド又はその塩が、シクロアルギニルロイシン〔Cyclo(Arg-Leu)〕、シクログルタミニルアルギニン〔Cyclo(Gln-Arg)〕、シクロロイシルリシン〔Cyclo(Leu-Lys)〕、シクロアラニルロイシン〔Cyclo(Ala-Leu)〕、シクロアスパルチルセリン〔Cyclo(Asp-Ser)〕、シクロリシルチロシン〔Cyclo(Lys-Tyr)〕、シクロアルギニルアスパラギン酸〔Cyclo(Arg-Asp)〕、シクロロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Leu-Phe)〕、シクログルタミニルセリン〔Cyclo(Gln-Ser)〕、シクロリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Lys-Phe)〕、シクログルタミニルロイシン〔Cyclo(Gln-Leu)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロアルギニルフェニルアラニン〔Cyclo(Arg-Phe)〕、シクロアルギニルチロシン〔Cyclo(Arg-Tyr)〕、シクロリシルセリン〔Cyclo(Lys-Ser)〕、シクログリシルリシン〔Cyclo(Gly-Lys)〕、及びシクロアラニルバリン〔Cyclo(Ala-Val)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上を含むものである、前記方法。
本発明によって、優れたメラニン凝集ホルモン受容体拮抗作用を有する組成物を提供することができる。本発明のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物を任意の投与方法において使用することで、抗肥満、肥満に関連した疾患の予防若しくは治療、代謝亢進、摂食障害の改善、又は食欲抑制等の効果を得ることができる。
1.メラニン凝集ホルモン及びメラニン凝集ホルモン受容体拮抗作用
本明細書において「メラニン凝集ホルモン」は、哺乳類の視床下部に多く発現する19アミノ酸からなる環状神経ペプチドであり、その名称(Melanin Concentrating Hormone)からMCHとも称される。また、本明細書において「メラニン凝集ホルモン受容体拮抗作用」とは、メラニン凝集ホルモンのメラニン凝集ホルモン受容体への結合に拮抗(競合)してそのメラニン凝集ホルモンの結合を阻害する作用を意味し、そのような拮抗作用を有する組成物を「メラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物」という。メラニン凝集ホルモンの受容体には2種類のサブタイプが存在しており、それぞれ1型受容体(MCH1R)及び2型受容体(MCH2R)と称される。本発明におけるメラニン凝集ホルモン受容体にはいずれのサブタイプも含まれるが、好ましくは1型受容体(MCH1R)である。
メラニン凝集ホルモン受容体拮抗作用は、公知の方法に従って評価することができる。例えば、メラニン凝集ホルモン受容体を発現した細胞を用いて、メラニン凝集ホルモンを添加したときの細胞内カルシウムイオン濃度の変化を測定し、試料が存在する場合と存在しない場合との測定値を比較して評価することができる。より具体的には、試料が存在しない場合の測定値に対して試料が存在する測定値の方が低い(即ち、細胞内カルシウムイオン濃度の変化が小さい)ほど、メラニン凝集ホルモン受容体拮抗作用は大きいと評価することができる。
2.環状ジペプチド
本明細書において「環状ジペプチド」とは、アミノ酸を構成単位とすることを特徴とし、アミノ酸のアミノ基とカルボキシル基とが脱水縮合することにより生成したジケトピペラジン構造を有する環状ジペプチドのことをいう。そのため、環状ジペプチドは、鎖状のジペプチドとは区別される。なお、本明細書において、環状ジペプチド又はその塩をまとめて、単に、環状ジペプチドと称する場合がある。また、本明細書において、環状ジペプチドのアミノ酸構成が同じであれば、それらの記載順序はいずれが先でも構わず、例えば、〔Cyclo(Met-Arg)〕と〔Cyclo(Arg-Met)〕とは同じ環状ジペプチドを表すものである。
環状ジペプチドではアミド結合を介して二個のアミノ酸の末端部分が結合しているため(即ち、環状ジペプチドは、アミノ末端とカルボキシ末端とがアミド結合することによって形成される環状構造を有しているため)、分子末端部分に極性基であるカルボキシル基やアミノ基が露出している直鎖状ジペプチド(特に、同種のアミノ酸組成からなる直鎖状ジペプチド)と比較して環状ジペプチドは脂溶性が高いという特徴を有する。そのため、環状ジペプチドは直鎖状のジペプチドと比較して、消化管透過性や膜透過性に優れる。このことは、過去に報告されているラット反転腸管を用いた化合物透過試験の結果からも明らかである(J. Pharmacol, 1998, 50: 167-172)。また環状ジペプチドは、その特異的な構造から各種ペプチダーゼに対する耐性も高まると考えられる。
本発明において有効成分として含有される環状ジペプチド又はその塩は、シクロアルギニルロイシン〔Cyclo(Arg-Leu)〕、シクログルタミニルアルギニン〔Cyclo(Gln-Arg)〕、シクロロイシルリシン〔Cyclo(Leu-Lys)〕、シクロアラニルロイシン〔Cyclo(Ala-Leu)〕、シクロアスパルチルセリン〔Cyclo(Asp-Ser)〕、シクロリシルチロシン〔Cyclo(Lys-Tyr)〕、シクロアルギニルアスパラギン酸〔Cyclo(Arg-Asp)〕、シクロロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Leu-Phe)〕、シクログルタミニルセリン〔Cyclo(Gln-Ser)〕、シクロリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Lys-Phe)〕、シクログルタミニルロイシン〔Cyclo(Gln-Leu)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロアルギニルフェニルアラニン〔Cyclo(Arg-Phe)〕、シクロアルギニルチロシン〔Cyclo(Arg-Tyr)〕、シクロリシルセリン〔Cyclo(Lys-Ser)〕、シクログリシルリシン〔Cyclo(Gly-Lys)〕、及びシクロアラニルバリン〔Cyclo(Ala-Val)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上のものである。環状ジペプチド又はその塩の数は特に限定されないが、本発明では、上述した環状ジペプチド又はその塩から選択される3つ以上を有効成分とすることが好ましい。また、前記環状ジペプチド又はその塩の中では、シクロアルギニルロイシン〔Cyclo(Arg-Leu)〕、シクロリシルセリン〔Cyclo(Lys-Ser)〕、シクログルタミニルアルギニン〔Cyclo(Gln-Arg)〕、シクロロイシルリシン〔Cyclo(Leu-Lys)〕、シクロアラニルロイシン〔Cyclo(Ala-Leu)〕、シクロアスパルチルセリン〔Cyclo(Asp-Ser)〕、シクロリシルチロシン〔Cyclo(Lys-Tyr)〕、シクロアルギニルアスパラギン酸〔Cyclo(Arg-Asp)〕、及びシクロロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Leu-Phe)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上が好ましく、シクロアルギニルロイシン〔Cyclo(Arg-Leu)〕、シクロリシルセリン〔Cyclo(Lys-Ser)〕、シクログルタミニルアルギニン〔Cyclo(Gln-Arg)〕、及びシクロロイシルリシン〔Cyclo(Leu-Lys)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上がより好ましい。
本明細書において「環状ジペプチドの塩」とは、前記環状ジペプチドの薬理学的に許容される任意の塩(無機塩及び有機塩を含む)をいい、例えば、前記環状ジペプチドのナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、燐酸塩、有機酸塩(酢酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、シュウ酸塩、乳酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、プロピオン酸塩、蟻酸塩、安息香酸塩、ピクリン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トリフルオロ酢酸塩等)等が挙げられるが、これらに限定されない。環状ジペプチドの塩は、当該分野で公知の任意の方法により、当業者によって容易に調製され得る。
本発明で用いる環状ジペプチドは、当該分野で公知の方法に従って調製することができる。例えば、化学合成法や酵素法、微生物発酵法により製造されてもよく、直鎖状ペプチドを脱水及び環化させることにより合成されてもよく、特開2003−252896号公報やJournal of Peptide Science, 10, 737-737, 2004に記載の方法に従って調製することもできる。例えば、動植物由来タンパク質を含む原料に酵素処理や熱処理を施して得られる動植物由来ペプチドを、さらに高温加熱処理することで、環状ジペプチドを豊富に含む動植物由来ペプチド熱処理物を得ることができる。これらの点から、本発明で用いる環状ジペプチド又はその塩は、化学的又は生物的に合成されるものであってもよいし、或いは動植物由来ペプチドから得られるものであってもよい。
3.動植物由来ペプチド
本明細書における「動植物由来ペプチド」は特に限定されないが、例えば、大豆ペプチド、茶ペプチド、麦芽ペプチド、乳ペプチド、プラセンタペプチド、コラーゲンペプチド等を用いることができる。これらのうち、本発明では大豆ペプチド及び茶ペプチドが好ましい。動植物由来ペプチドは、動植物由来のタンパク質又はタンパク質を含む原料から調製したものを用いてもよく、或いは市販品を用いてもよい。
3−1.大豆ペプチド
本明細書でいう「大豆ペプチド」とは、大豆タンパク質に酵素処理や熱処理を施し、タンパク質を低分子化することによって得られる低分子ペプチドをいう。原料となる大豆(学名:Glycine max)は品種や産地などの制限なく用いることができ、粉砕品などの加工品段階のものを用いることもできる。
3−2.茶ペプチド
本明細書でいう「茶ペプチド」とは、茶(茶葉や茶殻を含む)抽出物に酵素処理や熱処理を施し、タンパク質を低分子化することによって得られる茶由来の低分子ペプチドをいう。抽出原料となる茶葉としては、茶樹(学名:Camellia sinensis)を用いて製造された茶葉の葉、茎など、抽出して飲用可能な部位を使用することができる。また、その形態も大葉、粉状など制限されない。茶葉の収穫期についても、所望する香味に合わせて適宜選択できる。
3−3.麦芽ペプチド
本明細書でいう「麦芽ペプチド」とは、麦芽又はその粉砕物から得られる抽出物に酵素処理や熱処理を施し、タンパク質を低分子化することによって得られる麦芽由来の低分子ペプチドをいう。原料となる麦芽ペプチドは、品種や産地などの制限なく用いることができるが、特に大麦の種子を発芽させた大麦麦芽が好適に用いられる。なお、本明細書では大麦麦芽のことを単に麦芽と表記することもある。
3−4.乳ペプチド
本明細書でいう「乳ペプチド」とは、天然の乳由来の成分である乳蛋白質をアミノ酸が少なくとも数個結合した分子に分解したものである。より具体的には、ホエイ(乳清タンパク質)又はカゼイン等の乳蛋白質をプロテナーゼ等の酵素により加水分解し、これを濾過して得られる濾液を殺菌及び/又は濃縮して乾燥することにより得られるホエイペプチド、カゼインペプチド等が挙げられる。
3−5.プラセンタペプチド
プラセンタとは哺乳類の胎盤のことであり、その優れた機能性から、近年、健康食品、化粧品、医薬品素材として用いられている。本明細書において「プラセンタペプチド」とは、プラセンタを酵素処理、又は亜臨界処理により可溶化、低分子化したものをいう。また、本来の意味とは異なるが、植物の胎座から得られる抽出物が胎盤由来のプラセンタと同等の生理学的効果を有するものとして健康食品、化粧品等に利用されており、これらは植物プラセンタと呼ばれる。本明細書における「プラセンタペプチド」には、植物プラセンタに酵素処理、又は亜臨界処理等を施し、可溶化、低分子化したものも含まれる。
3−6.コラーゲンペプチド
本明細書でいう「コラーゲンペプチド」とは、コラーゲン又はその粉砕物を酵素処理や熱処理を施し、コラーゲンを低分子化することによって得られる低分子ペプチドをいう。コラーゲンは動物の結合組織の主要なタンパク質であり、ヒトを含めた哺乳類の身体に最も大量に含まれるタンパク質である。
4.動植物由来ペプチド熱処理物
上述した通り、動植物由来ペプチドを高温加熱処理することで、環状ジペプチドを豊富に含む動植物由来ペプチド熱処理物を得ることができる。本明細書において「高温加熱処理」とは、100℃以上の温度かつ大気圧を超える圧力下で一定時間処理することを意味する。高温高圧処理装置としては、耐圧性抽出装置や圧力鍋、オートクレーブなどを条件に合わせて用いることができる。
高温加熱処理における温度は、100℃以上である限り特に限定されないが、好ましくは100℃〜170℃、より好ましくは110℃〜150℃、さらにより好ましくは120℃〜140℃である。なお、この温度は、加熱装置として耐圧性抽出装置を用いた場合には抽出カラムの出口温度を測定した値を示し、加熱装置としてオートクレーブを用いた場合には、圧力容器内の中心温度の温度を測定した値を示す。
高温加熱処理における圧力は、大気圧を超える圧力である限り特に限定されないが、好ましくは0.101MPa〜0.79MPa、より好ましくは0.101MPa〜0.60MPa、さらにより好ましくは0.101MPa〜0.48MPaである。
高温加熱処理時間は、環状ジペプチドを含む処理物が得られる限り特に限定されないが、好ましくは15分〜600分程度、より好ましくは30分〜500分程度、さらにより好ましくは60分〜300分程度である。
また、動植物由来ペプチドの高温加熱処理条件は、環状ジペプチドを含む処理物が得られる限り特に限定されないが、好ましくは[温度:圧力:時間]が[100℃〜170℃:0.101MPa〜0.79MPa:15分〜600分]、より好ましくは[110℃〜150℃:0.101MPa〜0.60MPa:30分〜500分]、さらにより好ましくは[120℃〜140℃:0.101MPa〜0.48MPa:60分〜300分]である。
なお、得られた動植物由来ペプチド熱処理物に対して、所望により、濾過、遠心分離、濃縮、限外濾過、凍結乾燥、粉末化等の処理を行ってもよい。また、動植物由来ペプチド熱処理物中の特定の環状ジペプチドが所望の含有量に満たなければ、不足する特定の環状ジペプチドについては他の動植物由来ペプチドや市販品、合成品を用いて適宜追加することもできる。
5.メラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物
5−1.環状ジペプチド含有メラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物
本発明の一態様は、特定の環状ジペプチド又はその塩を有効成分として含むメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物である。
本発明のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物は、シクロアルギニルロイシン〔Cyclo(Arg-Leu)〕、シクログルタミニルアルギニン〔Cyclo(Gln-Arg)〕、シクロロイシルリシン〔Cyclo(Leu-Lys)〕、シクロアラニルロイシン〔Cyclo(Ala-Leu)〕、シクロアスパルチルセリン〔Cyclo(Asp-Ser)〕、シクロリシルチロシン〔Cyclo(Lys-Tyr)〕、シクロアルギニルアスパラギン酸〔Cyclo(Arg-Asp)〕、シクロロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Leu-Phe)〕、シクログルタミニルセリン〔Cyclo(Gln-Ser)〕、シクロリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Lys-Phe)〕、シクログルタミニルロイシン〔Cyclo(Gln-Leu)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロアルギニルフェニルアラニン〔Cyclo(Arg-Phe)〕、シクロアルギニルチロシン〔Cyclo(Arg-Tyr)〕、シクロリシルセリン〔Cyclo(Lys-Ser)〕、シクログリシルリシン〔Cyclo(Gly-Lys)〕、及びシクロアラニルバリン〔Cyclo(Ala-Val)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上の環状ジペプチド又はその塩を有効成分として含むものである。本発明のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物に含まれる環状ジペプチド又はその塩の数は特に限定されないが、本発明では、上述した環状ジペプチド又はその塩から選択される3つ以上が含まれることが好ましい。前記環状ジペプチド又はその塩の中では、シクロアルギニルロイシン〔Cyclo(Arg-Leu)〕、シクロリシルセリン〔Cyclo(Lys-Ser)〕、シクログルタミニルアルギニン〔Cyclo(Gln-Arg)〕、シクロロイシルリシン〔Cyclo(Leu-Lys)〕、シクロアラニルロイシン〔Cyclo(Ala-Leu)〕、シクロアスパルチルセリン〔Cyclo(Asp-Ser)〕、シクロリシルチロシン〔Cyclo(Lys-Tyr)〕、シクロアルギニルアスパラギン酸〔Cyclo(Arg-Asp)〕、及びシクロロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Leu-Phe)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上が好ましく、シクロアルギニルロイシン〔Cyclo(Arg-Leu)〕、シクロリシルセリン〔Cyclo(Lys-Ser)〕、シクログルタミニルアルギニン〔Cyclo(Gln-Arg)〕、及びシクロロイシルリシン〔Cyclo(Leu-Lys)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上がより好ましい。
本発明のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物における環状ジペプチド又はその塩の含有量は、その投与形態、投与方法などを考慮し、本発明の所望の効果が得られるような量であればよく、特に限定されるものではない。例えば、大豆ペプチド、茶ペプチド、麦芽ペプチド、乳ペプチド、プラセンタペプチド、又はコラーゲンペプチドを原料として用いる場合、本発明の組成物における環状ジペプチド又はその塩の含有量の総量は、200ppm/Brix以上、好ましくは300ppm/Brix以上であり、5000ppm/Brix以下、好ましくは4000ppm/Brix以下であり、典型的には、200〜5000ppm/Brix、好ましくは300〜4000ppm/Brixである。また、本発明のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物におけるシクロアルギニルロイシン〔Cyclo(Arg-Leu)〕、シクログルタミニルアルギニン〔Cyclo(Gln-Arg)〕、シクロロイシルリシン〔Cyclo(Leu-Lys)〕、シクロアラニルロイシン〔Cyclo(Ala-Leu)〕、シクロアスパルチルセリン〔Cyclo(Asp-Ser)〕、シクロリシルチロシン〔Cyclo(Lys-Tyr)〕、シクロアルギニルアスパラギン酸〔Cyclo(Arg-Asp)〕、シクロロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Leu-Phe)〕、シクログルタミニルセリン〔Cyclo(Gln-Ser)〕、シクロリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Lys-Phe)〕、シクログルタミニルロイシン〔Cyclo(Gln-Leu)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロアルギニルフェニルアラニン〔Cyclo(Arg-Phe)〕、シクロアルギニルチロシン〔Cyclo(Arg-Tyr)〕、シクロリシルセリン〔Cyclo(Lys-Ser)〕、シクログリシルリシン〔Cyclo(Gly-Lys)〕、シクロアラニルバリン〔Cyclo(Ala-Val)〕、又はそれぞれに対応する塩の含有量としては、1.0ppm/Brix以上、好ましくは3.0ppm/Brix以上であり、3000ppm/Brix以下、好ましくは2000ppm/Brix以下であり、典型的には、1.0〜3000ppm/Brix、好ましくは3.0〜2000ppm/Brixである。本発明において、環状ジペプチド又はその塩の含有量は上記の通りBrix(ブリックス:Bx)あたりの量で表される。本明細書において「Brixあたりの量」は、20℃のショ糖溶液(ショ糖のみを溶質として含む水溶液)の質量百分率に相当する値で定められる量を意味する。なお、特に断りがない限り、本明細書において用いる「ppm」は、重量/容量(w/v)のppmを意味し、1.0ppm/Brixは溶媒の比重が1の場合、0.1mg/mLと換算され、0.01重量%と換算されるものである。
環状ジペプチド又はその塩の含有量は、公知の方法に従って測定することができる。例えば、LC−MS/MS又は糖度計を用いて測定することができる。
また、本発明のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物は、前記環状ジペプチド又はその塩の1つ又は2つ以上を含む動植物由来ペプチド熱処理物を有効成分として含むものであってもよい。そのような動植物由来ペプチド熱処理物としては、特に限定されないが、大豆ペプチド熱処理物及び茶ペプチド熱処理物が好ましい。
動植物由来ペプチド熱処理物を用いた場合、本発明のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物におけるその含有量は、その投与形態、投与方法などを考慮し、本発明の所望の効果が得られるような量であればよく、特に限定されるものではない。例えば、当該含有量は、本発明の組成物の全重量に対して0.001重量%以上、好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上である。また、動植物由来ペプチド熱処理物の含有量は、本発明の組成物の全重量に対して99重量%以下、好ましくは50重量%以下、より好ましくは10重量%以下である。
5−2.他の成分
本発明のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物は、その形態に応じて、上記有効成分の他に、任意の添加剤や通常用いられる任意の成分を含有することができる。これらの添加剤及び/又は成分の例としては、ビタミンE、ビタミンC等のビタミン類、ミネラル類、栄養成分、香料などの生理活性成分の他、製剤化において配合される賦形剤、結合剤、乳化剤、緊張化剤(等張化剤)、緩衝剤、溶解補助剤、防腐剤、安定化剤、抗酸化剤、着色剤、凝固剤、又はコーティング剤等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
5−3.用途
本発明のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物は、上述した有効成分を含有することを特徴としており、当該有効成分がメラニン凝集ホルモン受容体のその受容体への結合に拮抗し得る。上述した通り、メラニン凝集ホルモン受容体にはMCH1R及びMCH2Rの2種類のサブタイプが含まれることから、本発明の組成物は、MCH1R(MCH1受容体)拮抗用組成物及び/又はMCH2R(MCH2受容体)拮抗用組成物となり得る。
本発明のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物に含まれる前述の有効成分は、メラニン凝集ホルモンのその受容体への結合阻害を通じて抗肥満、肥満に関連した疾患の予防若しくは治療、代謝亢進、摂食障害の改善、又は食欲抑制を効果的に行うことができる。従って、本発明の組成物は、抗肥満、肥満に関連した疾患の予防若しくは治療、代謝亢進、摂食障害の改善、又は食欲抑制用のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物である。これらの用途に基づき、本発明のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物は、抗肥満用組成物、肥満に関連した疾患の予防若しくは治療用組成物、代謝亢進用組成物、摂食障害改善用組成物、又は食欲抑制用組成物ともなり得る。ここで、肥満に関連した疾患としては、特に限定されないが、糖尿病、高脂血症、高血圧、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、脂肪肝、変形性膝関節症等が挙げられる。また、本明細書において「予防」及び「治療」には、現在の状態をより良い状態にすることと現在の状態よりも悪い状態になることを防ぐこととの両方の概念が包含されることから、改善、回復、軽減、緩和等の用語もこれらに含まれ得る。
本発明のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物は、例えば、上述した他の成分等を用いて、公知の方法に従って、錠剤、顆粒剤、散剤、粉末剤、又はカプセル剤等の固形剤や、通常液剤、懸濁剤、又は乳剤等の液剤等に製剤化することができる。これらの組成物はそのまま水等と共に服用することができる。また、容易に配合することが出来る形態(例えば、粉末形態や顆粒形態)に調製後、例えば、医薬品の原材料として用いることができる。
本発明のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物は、一例として、剤の形態で提供することができるが、本形態に限定されるものではない。当該剤をそのまま組成物として、或いは当該剤を含む組成物として提供することもできる。本発明の組成物としては、医薬組成物、飲食品組成物、食品組成物、飲料組成物、化粧用組成物等が挙げられるが、これらに限定されない。食品組成物の限定的でない例として、機能性食品、健康補助食品、栄養機能食品、特別用途食品、特定保健用食品、栄養補助食品、食事療法用食品、健康食品、サプリメント、食品添加剤等が挙げられる。
本発明のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物は、治療的用途(医療用途)又は非治療用途(非医療用途)のいずれにも適用することができる。具体的には、医薬品、医薬部外品及び化粧料等や薬事法上はこれらに属さないが、エネルギー産生促進、体重増加抑制、臓器脂肪蓄積抑制、筋増加、筋委縮軽減、又は視神経障害の予防若しくは治療効果等を明示的又は暗示的に訴求する組成物としての使用が挙げられる。
本発明は、別の側面では、メラニン凝集ホルモン受容体拮抗作用により発揮される機能の表示を付した、前記メラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物に関する。このような表示又は機能性表示は特に限定されないが、例えば、「肥満を予防する」、「肥満を改善する」、「体重の増加を抑制する」、「体脂肪の蓄積を抑制する」、「内臓脂肪の蓄積を抑制する」、「体内エネルギー消費量を増大させる」、「体内の脂肪の分解を促進させる」、「脂肪を消費しやすくする」、「脂肪の燃焼を促進する」、「摂食障害を改善する」、「食欲を抑制する」、「代謝を亢進する」、「食事の摂取を抑える」等が挙げられ、これらと同意の記載も当該表示に含まれる。本明細書において、当該表示及び機能性表示のような表示は、組成物自体に付されてもよいし、組成物の容器又は包装に付されていてもよい。
本発明のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物は、その形態に応じた適当な方法で摂取することができる。摂取方法は、本発明に係る環状ジペプチド又はその塩が循環血中に移行できるのであれば特に限定はない。例えば、錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、又はカプセル剤等の経口用固形製剤、内服液剤、又はシロップ剤等の経口用液体製剤、注射剤、外用剤、坐剤、又は経皮吸収剤等の非経口用製剤などの形態とすることができるが、これらに限定されない。なお、本明細書において「摂取」とは、摂取、服用、又は飲用等の全態様を含むものとして用いられる。
本発明のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物の適用量は、その形態、投与方法、使用目的及び投与対象である患者又は患獣の年齢、体重、症状によって適宜設定され、一定ではない。本発明の組成物の有効ヒト摂取量は一定ではないが、例えば、その有効成分である環状ジペプチド又はその塩の重量として、体重50kgのヒトで一日あたり、好ましくは10mg以上、より好ましくは100mg以上である。また、投与は所望の投与量範囲内において、1日内において単回又は数回に分けて行ってもよい。投与期間も任意である。なお、本発明の組成物の有効ヒト摂取量とは、ヒトにおいて有効な効果を示す本発明のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物の摂取量のことをいう。
本発明のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物の適用対象は、好ましくはヒトであるが、ウシ、ウマ、ヤギ等の家畜動物、イヌ、ネコ、ウサギ等のペット動物、又は、マウス、ラット、モルモット、サル等の実験動物であってもよい。ヒト以外の動物を対象に投与する場合、マウス1個体当たり約20gに対して1日あたりの使用量は、組成物中の有効成分の含有量、適用対象者の状態、体重、性別及び年齢等の条件により異なるが、通常、環状ジペプチド又はその塩の総配合量として、好ましくは10mg/kg以上、より好ましくは100mg/kg以上を摂取できる量にするとよい。
6.メラニン凝集ホルモンのその受容体への結合を阻害するための環状ジペプチド又はその塩の使用
本発明の一態様は、アミノ酸を構成単位とする特定の環状ジペプチド又はその塩の、メラニン凝集ホルモンのメラニン凝集ホルモン受容体への結合を阻害するための使用である。好ましくは、シクロアルギニルロイシン〔Cyclo(Arg-Leu)〕、シクログルタミニルアルギニン〔Cyclo(Gln-Arg)〕、シクロロイシルリシン〔Cyclo(Leu-Lys)〕、シクロアラニルロイシン〔Cyclo(Ala-Leu)〕、シクロアスパルチルセリン〔Cyclo(Asp-Ser)〕、シクロリシルチロシン〔Cyclo(Lys-Tyr)〕、シクロアルギニルアスパラギン酸〔Cyclo(Arg-Asp)〕、シクロロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Leu-Phe)〕、シクログルタミニルセリン〔Cyclo(Gln-Ser)〕、シクロリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Lys-Phe)〕、シクログルタミニルロイシン〔Cyclo(Gln-Leu)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロアルギニルフェニルアラニン〔Cyclo(Arg-Phe)〕、シクロアルギニルチロシン〔Cyclo(Arg-Tyr)〕、シクロリシルセリン〔Cyclo(Lys-Ser)〕、シクログリシルリシン〔Cyclo(Gly-Lys)〕、及びシクロアラニルバリン〔Cyclo(Ala-Val)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上の環状ジペプチド又はその塩の、メラニン凝集ホルモンのメラニン凝集ホルモン受容体への結合を阻害するための使用である。より好ましくは、前記環状ジペプチド又はその塩から選択される3つ以上を含むものの、メラニン凝集ホルモンのその受容体への結合を阻害するための使用である。
本発明の使用には、例えば、抗肥満、肥満に関連した疾患の予防若しくは治療、代謝亢進、摂食障害改善、又は食欲抑制のための、前記環状ジペプチド又はその塩の使用が含まれるが、これらに限定されるものではない。また、当該使用は、ヒト又は非ヒト動物における使用であり、治療的使用であっても非治療的使用であってもよい。ここで、「非治療的」とは、医療行為、即ち、治療による人体への処理行為を含まない概念である。
7.メラニン凝集ホルモンのその受容体への結合を阻害する方法
本発明の一態様は、アミノ酸を構成単位とする特定の環状ジペプチド又はその塩を有効成分として使用する、メラニン凝集ホルモンのメラニン凝集ホルモン受容体への結合を阻害する方法である。当該方法は、好ましくは、シクロアルギニルロイシン〔Cyclo(Arg-Leu)〕、シクログルタミニルアルギニン〔Cyclo(Gln-Arg)〕、シクロロイシルリシン〔Cyclo(Leu-Lys)〕、シクロアラニルロイシン〔Cyclo(Ala-Leu)〕、シクロアスパルチルセリン〔Cyclo(Asp-Ser)〕、シクロリシルチロシン〔Cyclo(Lys-Tyr)〕、シクロアルギニルアスパラギン酸〔Cyclo(Arg-Asp)〕、シクロロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Leu-Phe)〕、シクログルタミニルセリン〔Cyclo(Gln-Ser)〕、シクロリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Lys-Phe)〕、シクログルタミニルロイシン〔Cyclo(Gln-Leu)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロアルギニルフェニルアラニン〔Cyclo(Arg-Phe)〕、シクロアルギニルチロシン〔Cyclo(Arg-Tyr)〕、シクロリシルセリン〔Cyclo(Lys-Ser)〕、シクログリシルリシン〔Cyclo(Gly-Lys)〕、及びシクロアラニルバリン〔Cyclo(Ala-Val)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上の環状ジペプチド又はその塩を有効成分として使用することを含む、メラニン凝集ホルモンのメラニン凝集ホルモン受容体への結合を阻害する方法である。より好ましくは、前記環状ジペプチド又はその塩から選択される3つ以上を含むものを有効成分として使用することを含む、メラニン凝集ホルモンのメラニン凝集ホルモン受容体への結合を阻害する方法である。
当該方法に関する別の態様は、メラニン凝集ホルモンのメラニン凝集ホルモン受容体への結合阻害を必要とする対象に、特定の環状ジペプチド又はその塩を有効成分として治療有効量を投与することを含む、メラニン凝集ホルモンのメラニン凝集ホルモン受容体への結合を阻害する方法である。好ましくは、シクロアルギニルロイシン〔Cyclo(Arg-Leu)〕、シクログルタミニルアルギニン〔Cyclo(Gln-Arg)〕、シクロロイシルリシン〔Cyclo(Leu-Lys)〕、シクロアラニルロイシン〔Cyclo(Ala-Leu)〕、シクロアスパルチルセリン〔Cyclo(Asp-Ser)〕、シクロリシルチロシン〔Cyclo(Lys-Tyr)〕、シクロアルギニルアスパラギン酸〔Cyclo(Arg-Asp)〕、シクロロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Leu-Phe)〕、シクログルタミニルセリン〔Cyclo(Gln-Ser)〕、シクロリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Lys-Phe)〕、シクログルタミニルロイシン〔Cyclo(Gln-Leu)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロアルギニルフェニルアラニン〔Cyclo(Arg-Phe)〕、シクロアルギニルチロシン〔Cyclo(Arg-Tyr)〕、シクロリシルセリン〔Cyclo(Lys-Ser)〕、シクログリシルリシン〔Cyclo(Gly-Lys)〕、及びシクロアラニルバリン〔Cyclo(Ala-Val)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上の環状ジペプチド又はその塩を有効成分として治療有効量を投与することを含む、メラニン凝集ホルモンのメラニン凝集ホルモン受容体への結合を阻害する方法である。より好ましくは、前記環状ジペプチド又はその塩から選択される3つ以上を含むものを有効成分として治療有効量を投与することを含む、メラニン凝集ホルモンのその受容体への結合を阻害する方法である。
上記方法において、メラニン凝集ホルモンのその受容体への結合阻害を必要とする対象とは、本発明のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物の前記適用対象と同様である。また、本明細書中において治療有効量とは、本発明のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物を上記対象に投与した場合に、投与していない対象と比較して、メラニン凝集ホルモンのその受容体への結合が阻害される量のことである。具体的な有効量としては、投与形態、投与方法、使用目的及び対象の年齢、体重、症状等によって適宜設定され一定ではない。
本発明の方法においては、前記治療有効量となるよう、前記特定の環状ジペプチド又はその塩をそのまま、或いは、特定の環状ジペプチド又はその塩を含有する組成物として投与してもよい。
本発明の方法によれば、副作用を生じることなくメラニン凝集ホルモンのその受容体への結合を阻害することが可能になる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、これにより本発明の範囲を限定するものではない。当業者は、本発明の方法を種々変更、修飾して使用することが可能であり、これらも本発明の範囲に含まれる。
実施例1.環状ジペプチドによるメラニン凝集ホルモン受容体(MCH1R)拮抗作用の検討
環状ジペプチド標品のメラニン凝集ホルモン受容体における拮抗作用を調べるため、メラニン凝集ホルモン受容体(MCH1R)に対する結合アッセイを実施した。具体的には、ヒトMCH1Rを発現させたCHO細胞(チャイニーズハムスター卵巣由来細胞)を用い、これに30μMのヒトMCHと各種濃度の化学合成された環状ジペプチド標品とを添加して、細胞内カルシウムイオン濃度の変化を測定した。細胞内カルシウムイオン濃度は、蛍光光度分析により定量した。
被験環状ジペプチドの拮抗作用については、環状ジペプチドを添加せず、ヒトMCHのみを添加した場合の応答率(細胞内カルシウムイオン濃度の変化)を100%とし、環状ジペプチドとヒトMCHとを添加したときの応答率をその相対値(%)として算出し、その差(100%からの減少分)を阻害率(%)として表し、評価した。その結果を表1に示す。
Figure 0006687619
上記の結果から、表1に示した環状ジペプチドはいずれもメラニン凝集ホルモン受容体拮抗作用を有することが明らかとなった。
実施例2.茶ペプチド熱処理物と大豆ペプチド熱処理物によるメラニン凝集ホルモン受容体(MCH1R)拮抗作用の検討
(1)茶ペプチド熱処理物の調製
植物体として、鹿児島県産の一番茶茶葉(品種:やぶきた、全窒素:6.3%)を用いた。この茶に対して、まず、水溶性タンパク質を低減する前処理(3回の前抽出)を行った。すなわち、茶10gに対して、熱湯200gを加えて適宜攪拌し、5分間抽出を行った。抽出終了後、140メッシュでろ過し、抽出残渣(茶滓)を回収した。この茶滓に対して、200gの熱湯を注ぎ5分間抽出を行って茶滓を回収した。再度、この茶滓に対して同様に抽出処理を行い茶滓を回収した。
次に、この前抽出を行った茶(茶滓)に対して、酵素による分解処理を行った。茶滓(全量)に対して50℃の湯を200g注ぎ、プロテアーゼ(商品名:プロチンNY100、大和化成社製)を1g添加し、攪拌子で攪拌(300rpm)しながら、55℃のウォーターバス内にて3時間反応させた。その後、95℃、30分間保持して酵素を失活させた。
この酵素処理液を固液分離せずに茶液体混合物の形態で、加熱処理を施した。加熱処理は、オートクレーブ(トミー精工社製)に入れて、135℃、3時間の高温高圧流体による加熱処理とした。処理後の液体を140メッシュでろ過し、茶ペプチド熱処理物を得た。
(2)大豆ペプチド熱処理物の調製
大豆ペプチド熱処理物として、大豆ペプチドを加熱処理したものを用いた。大豆ペプチド熱処理物は、大豆ペプチドを液体中にて高温高圧処理して製造した。具体的には、大豆ペプチド(ハイニュートAM、不二製油社製)3gに、それぞれ約15mlの蒸留水を加え、オートクレーブ(トミー精工社製)に入れて、135℃、0.31MPa、3時間高温高圧処理を加えた。
(3)メラニン凝集ホルモン受容体(MCH1R)拮抗作用の評価
茶ペプチド熱処理物および大豆ペプチド熱処理物のメラニン凝集ホルモン受容体における拮抗作用を調べるため、メラニン凝集ホルモン受容体(MCH1R)に対する結合アッセイを実施した。具体的には、ヒトMCH1Rを発現させたCHO細胞(チャイニーズハムスター卵巣由来細胞)を用い、これにヒトMCH(30μM)と茶ペプチド熱処理物または大豆ペプチド熱処理物(最終濃度が0.1mg/ml又は1mg/ml)とを添加して、細胞内カルシウムイオン濃度の変化を測定した。細胞内カルシウムイオン濃度は、蛍光光度分析により定量した。茶ペプチド熱処理物および大豆ペプチド熱処理物は、上記(1)及び(2)にそれぞれ記載の熱処理物をスプレードライ処理して粉末状にしたものを使用した。
茶ペプチド熱処理物および大豆ペプチド熱処理物の拮抗作用については、茶ペプチド熱処理物および大豆ペプチド熱処理物を添加せず、ヒトMCHのみを添加した場合の応答率(細胞内カルシウムイオン濃度の変化)を100%とし、茶ペプチド熱処理物または大豆ペプチド熱処理物とヒトMCHとを添加したときの応答率をその相対値(%)として算出し、その差(100%からの減少分)を阻害率(%)として表し、評価した。その結果を表2に示す。
Figure 0006687619
上記の結果から、茶ペプチド熱処理物および大豆ペプチド熱処理物はいずれもメラニン凝集ホルモン受容体(MCH1R)拮抗作用を有することが明らかとなった。これらの試験素材のメラニン凝集ホルモン受容体(MCH1R)拮抗効果には、各種素材に含まれる環状ジペプチド(例えば、表1に示された環状ジペプチド)が因子の一つとして寄与している可能性があると考えられた。
本発明は、特定の環状ジペプチド又はその塩を有効成分として含有するメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物を提供するものである。本発明は、抗肥満等に資する新たな手段を提供するものであるため、産業上の利用性が高い。

Claims (6)

  1. アミノ酸を構成単位とする環状ジペプチド又はその塩を有効成分として含有するメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物であって、
    前記環状ジペプチド又はその塩が、シクロアルギニルロイシン〔Cyclo(Arg-Leu)〕、シクログルタミニルアルギニン〔Cyclo(Gln-Arg)〕、シクロロイシルリシン〔Cyclo(Leu-Lys)〕、シクロアラニルロイシン〔Cyclo(Ala-Leu)〕、シクロアスパルチルセリン〔Cyclo(Asp-Ser)〕、シクロリシルチロシン〔Cyclo(Lys-Tyr)〕、シクロアルギニルアスパラギン酸〔Cyclo(Arg-Asp)〕、シクロロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Leu-Phe)〕、シクログルタミニルセリン〔Cyclo(Gln-Ser)〕、シクロリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Lys-Phe)〕、シクログルタミニルロイシン〔Cyclo(Gln-Leu)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロアルギニルフェニルアラニン〔Cyclo(Arg-Phe)〕、シクロアルギニルチロシン〔Cyclo(Arg-Tyr)〕、シクロリシルセリン〔Cyclo(Lys-Ser)〕、シクログリシルリシン〔Cyclo(Gly-Lys)〕、及びシクロアラニルバリン〔Cyclo(Ala-Val)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上を含むものである、前記メラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物。
  2. 抗肥満用、肥満に関連した疾患の予防若しくは治療用、代謝亢進用、摂食障害改善用、又は食欲抑制用である、請求項1に記載のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物。
  3. 環状ジペプチド又はその塩が、動植物由来ペプチドから得られるものである、請求項1又は2に記載のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物。
  4. メラニン凝集ホルモン受容体拮抗作用により発揮される機能の表示を付した、請求項1〜3のいずれか1項に記載のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物。
  5. 機能の表示が、「肥満を予防する」、「肥満を改善する」、「体重の増加を抑制する」、「体脂肪の蓄積を抑制する」、「内臓脂肪の蓄積を抑制する」、「体内エネルギー消費量を増大させる」、「体内の脂肪の分解を促進させる」、「脂肪を消費しやすくする」、「脂肪の燃焼を促進する」、「摂食障害を改善する」、「食欲を抑制する」、「代謝を亢進する」、及び「食事の摂取を抑える」からなる群から選択される、請求項4に記載のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物。
  6. 前記組成物が剤である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のメラニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物。
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