JP6684166B2 - 樹脂流動解析方法、プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

樹脂流動解析方法、プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Description

この発明は、樹脂流動解析方法、プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
従来、樹脂流動解析方法が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、シート状に配置された連続繊維などの基材を金型内に配置して樹脂を金型内に注入し、基材に樹脂を浸透させて複合材料を成形するRTM成形(Resin Transfer Molding)において、金型内で基材に浸透する樹脂の流動挙動を解析する方法が開示されている。上記特許文献1では、金型内を微小要素に分割し、各微小要素における樹脂の流動挙動を圧力の関数として表現するダルシー則に基づいて解析が行われる。
特開2003−11170号公報
RTM成形において、金型内には必ずしもシート状の基材が隙間なく充填されるわけではなく、基材と金型内壁面との間や、基材同士を重複させる箇所などに、基材が配置されない空間部分が形成される。また、設計上、意図的に金型内に基材が配置されない領域を設ける場合もある。その他、金型内に基材を配置した後で予め一定量金型を開いて空間部分を設けた上で、樹脂を注入した後に金型をプレスして閉じ、樹脂を基材に浸透させるコンプレッションRTMと呼ばれる成形技術が用いられることもある。金型内に基材部分と空間部分とが存在する場合に樹脂の流動解析を行うには、基材部分と空間部分との両方に同時に樹脂が浸透(流動)されていく現象を扱う必要がある。
一般的に空間部分の流動解析をする方法としては、たとえば流れをストークス近似し、運動量保存則から重力および慣性の影響は小さいと仮定することによって、各微小要素における圧力と速度との関数(ストークス近似式)として樹脂の流動挙動を解析することができる。
しかしながら、RTM成形で基材部分と空間部分との両方が存在する場合の流動解析において、空間部分にはストークス近似式を用いた解析手法を適用し、基材部分には上記特許文献1のようなダルシー則に基づく解析手法を適用し、一括して解くことは、関数の形態が異なるため境界の処理が困難となる。すなわち、ダルシー則に基づく関数では変数が圧力1つであるのに対して、ストークス近似式を用いた場合には圧力と速度の各方向成分との4つが変数となるためである。このため、境界部分を処理するための計算もさらに必要となって計算負荷が大きくなる(あるいは処理時間が長くなる)という問題点がある。
また、空間部分と基材部分との両方を表現するダルシー−ブリンクマン(Darcy−Brinkman)方程式を用いる方法も提案されているが、計算結果が安定しない、非常に大規模な計算が必要となって実用的ではないという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、RTM成形において基材部分と空間部分との両方が存在する場合でも、計算量を抑制しつつ基材部分と空間部分とを安定して高速で一括して解析することが可能な樹脂流動解析方法、プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による樹脂流動解析方法は、シート状に配置された連続繊維もしくは多孔質体から形成される基材部分と、基材部分が配置されない空間部分とを含んだ金型空間モデルを用いて、金型内に注入される樹脂の流動解析を行う方法であって、金型空間モデルを微小要素に分割するステップと、基材部分への樹脂の浸透特性を表す浸透係数を取得するステップと、空間部分における樹脂の流動特性を表す流動コンダクタンスを取得するステップと、浸透係数、樹脂の粘度および圧力に関する基材部分の微小要素の第1関係式と、流動コンダクタンス、樹脂の粘度および圧力に関する空間部分の微小要素の第2関係式と、に基づいて、金型空間モデル内の各微小要素における樹脂の流動解析を行うステップと、を備え、第1関係式は、下式(1)であり、第2関係式は、下式(2)である。
Figure 0006684166
なお、本明細書において、浸透係数は、基材部分への流体(樹脂)の浸透し易さであり、浸透係数が大きいほど流体(樹脂)が浸透しやすいことを表す。流動コンダクタンスは、流体(樹脂)の流れ易さであり、流動コンダクタンスが大きいほど流体(樹脂)が流れやすいことを表す。
この発明の第1の局面による樹脂流動解析方法では、上記のように、浸透係数、樹脂の粘度および圧力に関する基材部分の微小要素の第1関係式と、流動コンダクタンス、樹脂の粘度および圧力に関する空間部分の微小要素の第2関係式と、に基づいて、金型空間モデル内の各微小要素における樹脂の流動解析を行うステップを設ける。これにより、浸透係数、樹脂の粘度および流動コンダクタンスを予め取得しておくことにより、基材部分と空間部分とで、圧力を共通の変数とした第1関係式および第2関係式とを用いて樹脂の流動解析を行うことができる。共通の変数(圧力)を有する各関係式によって空間部分と基材部分とが表現できるので、上記のように空間部分と基材部分とで異なる変数を扱う場合と異なり、計算量を抑制しつつ基材部分と空間部分とを安定して高速で一括して解析することが可能となる。また、空間部分と基材部分とで変数の数が異なる場合、金型空間全体の計算量は主として変数が多い方(空間部分)によって決まり、変数の数が多いほど指数的に増大する。そのため、圧力を共通の変数とした第1関係式および第2関係式を用いることによって、取り扱う変数の数を抑制できるので、計算量が抑制できる。これらの結果、RTM成形において基材部分と空間部分との両方が存在する場合でも、計算量を抑制しつつ基材部分と空間部分とを安定して高速で一括して解析することができる。また、係数部分(浸透係数と流動コンダクタンス)以外がすべて共通する各関係式によって、基材部分および空間部分の流動解析ができる。その結果、着目している微小要素が基材部分および空間部分のどちらに属するかに応じて係数部分(浸透係数と流動コンダクタンス)が変わるだけで、金型空間全体を容易に解析することができるようになる。
上記第1の局面による樹脂流動解析方法において、好ましくは、流動コンダクタンスを取得するステップにおいて、空間部分の基材部分との境界近傍における流動コンダクタンスについて、基材部分に向かう方向と、基材部分に向かう方向以外の方向とで、樹脂の流動方向に応じて異なる値を取得する。ここで、流動コンダクタンスは、一般には樹脂の流動方向に依らずに等方的になる。しかし、RTM成形では、基材部分は、金型の内壁面と同様に樹脂が境界に沿って流動する壁面として機能する一方で、基材部分内部に向かって樹脂が浸透可能な空間領域としても機能する。そこで、基材部分の特性を考慮して、空間部分の境界近傍において、基材部分に向かう方向と、基材部分に向かう方向以外の方向とで異なる流動コンダクタンスを与えることにより、樹脂流動をより精度よく解析することができる。
この場合、好ましくは、空間部分の基材部分との境界近傍において、基材部分に向かう方向の流動コンダクタンスは、基材部分に向かう方向以外の方向の流動コンダクタンスよりも大きい。このように構成すれば、基材部分内部に向かって樹脂が浸透可能な基材部分の特徴を考慮して、基材部分に向かう方向の流動コンダクタンスが実際以上に小さく見積もられてしまうことを抑制することができる。その結果、RTM成形において特徴的な基材部分への樹脂の浸透に起因する空間部分の樹脂流動への影響を適切に反映することができるので、より精度よく流動解析を行うことができる。
上記空間部分の基材部分との境界近傍における流動コンダクタンスについて、基材部分に向かう方向と、基材部分に向かう方向以外の方向とで、樹脂の流動方向に応じて異なる値を取得する構成において、好ましくは、流動コンダクタンスを取得するステップは、空間部分と基材部分との境界に浸透係数を境界条件として設定し、樹脂の粘度に基づいて各微小要素の第1コンダクタンスを算出するステップと、樹脂の粘度に基づいて、金型空間モデル内に基材部分が存在しないと仮定した場合の第2コンダクタンスを算出するステップとを含み、空間部分の基材部分との境界近傍において、基材部分に向かう方向について第2コンダクタンスを適用し、基材部分に向かう方向以外の方向について第1コンダクタンスを適用することにより、境界近傍の各微小要素の流動コンダクタンスを取得する。このように構成すれば、金型空間モデル内に基材部分が存在しないと仮定して第2コンダクタンスを算出することにより、複雑な計算を要することなく、空間部分の境界近傍における基材部分内部への樹脂の浸透を考慮した流動コンダクタンスを求めることができる。そして、境界近傍の各微小要素の流動解析にあたって、第1コンダクタンスまたは第2コンダクタンスを流動方向に応じて適用することにより、計算量を抑制しつつ、より精度よく流動解析を行うことができる。
上記第1の局面による樹脂流動解析方法において、好ましくは、流動解析を行うステップは、第1関係式および第2関係式に基づいて金型空間モデル内の各微小要素における圧力を算出するステップと、圧力の算出結果に基づいて金型空間モデル内の各微小要素における樹脂の速度を算出するステップと、樹脂の速度の算出結果に基づいて金型空間モデル内の各微小要素における樹脂の充填領域を算出するステップと、を含む。このように構成すれば、金型空間における樹脂の流動解析の結果として、圧力、樹脂速度および樹脂位置(充填領域)を得ることができる。そして、これらの解析結果を第1関係式および第2関係式に基づいて算出することができるので、RTM成形において基材部分と空間部分との両方が存在する場合でも、実用的な計算時間での解析が可能となる。
この発明の第2の局面によるプログラムは、第1の局面による樹脂流動解析方法をコンピュータに実行させる。
この発明の第2の局面によるプログラムでは、上記のように、第1の局面による樹脂流動解析方法をコンピュータに実行させることにより、RTM成形において基材部分と空間部分との両方が存在する場合でも、計算量を抑制しつつ基材部分と空間部分とを安定して高速で一括して解析することができる。
この発明の第3の局面によるコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、第2の局面によるプログラムを記録している。
この発明の第3の局面によるコンピュータ読み取り可能な記録媒体では、上記第2の局面によるプログラムを記録させることにより、コンピュータに上記プログラムを読み出して実行させることによって、RTM成形において基材部分と空間部分との両方が存在する場合でも、計算量を抑制しつつ基材部分と空間部分とを安定して高速で一括して解析することができる。
本発明によれば、上記のように、RTM成形において基材部分と空間部分との両方が存在する場合でも、計算量を抑制しつつ基材部分と空間部分とを安定して高速で一括して解析することができる。
第1実施形態による樹脂流動解析方法を実施するための構成例を示したブロック図である。 金型空間モデルの例を示した模式的な断面図である。 流動コンダクタンスの分布を示した図である。 微小要素の形状例を示した図である。 金型空間モデルの微小要素による分割例を示した図である。 浸透係数および流動コンダクタンスの分布を示した模式図である。 第1実施形態による樹脂流動解析処理を説明するためのフロー図である。 第2実施形態における第1コンダクタンスを説明するための図である。 第2実施形態における第2コンダクタンスを説明するための図である。 第2実施形態における流動コンダクタンスの設定例を示した図である。 第2実施形態において流動コンダクタンスを取得する際の処理(サブルーチン)を示したフロー図である。 第2実施形態に基づく解析例と理論解との比較結果を示したグラフである。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1〜図7を参照して、第1実施形態による樹脂流動解析方法について説明する。
第1実施形態による樹脂流動解析方法は、シート状に配置された連続繊維などの基材を金型内に配置して樹脂を金型内に注入し、基材に樹脂を浸透させて複合材料を成形するRTM成形において、金型内で基材に浸透する樹脂の流動挙動を解析する(シミュレーションする)解析方法である。基材は、たとえば炭素繊維やガラス繊維などの織物である。樹脂は、たとえば熱可塑性樹脂である。この場合のRTM成形では、樹脂を基材に浸透させることにより、複合材料として繊維強化プラスチックの成形品を成形する。
(装置構成例)
第1実施形態による樹脂流動解析方法は、コンピュータ1にプログラム3aを実行させることにより実施することができる。樹脂流動解析方法は、たとえば、図1に示すような装置構成によって実施可能である。コンピュータ1は、プログラム3aを実行可能に構成されている。コンピュータ1にプログラム3aを実行させることにより、樹脂流動解析装置100が構成されている。コンピュータ1にプログラム3aを実行させることにより行われる処理の一部または全部が、専用の演算回路等のハードウェアによって行われてもよい。
図1の構成例では、コンピュータ1は、CPU(Central Processing Unit)などからなる1または複数のプロセッサ2と、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)および記憶装置などを含んだ記憶部3とを備える。記憶装置は、たとえばハードディスクドライブや半導体記憶装置などである。
コンピュータ1は、記憶部3に記憶されたプログラム3aをプロセッサ2に実行させることにより、樹脂流動解析を行うことが可能である。プログラム3aは、記録媒体7から読み出される他、インターネットなどのネットワークやLAN(Local Area Network)などの伝送経路8を介して外部サーバなどから提供されてもよい。記録媒体7は、光学ディスク、磁気ディスク、不揮発性半導体メモリなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、プログラム3aが記録されている。
記憶部3には、プログラム3aの他、樹脂流動解析を行うために利用される各種の解析用データ3bが記憶されている。解析用データ3bは、後述する金型空間モデル10のデータや、解析に用いる数値データ(浸透係数Kなど)、金型内への樹脂の注入圧力、注入流量や内部圧力および排気圧力などの解析条件のデータが記憶されている。
また、コンピュータ1は、液晶表示装置などの表示部4、キーボードおよびマウスなどの入力装置からなる入力部5、記録媒体7からプログラム3aや各種データを読み取るための読取部6を備えている。読取部6は、記録媒体7の種類に応じたリーダ装置などである。解析条件のデータは、入力部5を用いてユーザが入力することができる。解析用データ3bは、ユーザが作成した記録媒体から読み出したり、ユーザが外部サーバなどに作成しておいて、伝送経路8を介して外部サーバから取得したりしてもよい。
(解析方法)
次に、樹脂の流動解析について説明する。第1実施形態では、図2に示すように、シート状に配置された連続繊維もしくは多孔質体から形成される基材部分11と、基材部分11が配置されない空間部分12とを含んだ金型空間モデル10を用いて、金型13内に注入される樹脂の流動解析を行う。図2は、金型空間モデル10の一例を示す断面図であり、金型13内の厚み方向(Z軸方向)に沿った断面を模式的に示している。説明の便宜のため、金型空間モデル10として単純な断面形状の構成例を示すが、実際には、金型空間モデル10は所望の成形品の形状を反映した空間形状を有する。
図2に示す金型空間モデル10では、金型13内の中央部に、空間部分12が配置され、空間部分12の両側に基材部分11が配置されている。基材部分11は、連続繊維の織物からなる基材が配置される領域である。図2は、基材部分11内で基材の繊維の断面を模式的に示している。空間部分12は、金型空間内において基材部分11が配置されない領域である。RTM成形時に樹脂が金型空間内に注入されると、空間部分12は樹脂のみが充填される部分となる。
空間部分12は、成形品において基材を含まない樹脂部分を意図的に形成する場合や、金型13内に基材を配置する際に不可避的に発生する隙間として設けられる場合などがある。つまり、実際のRTM成形では、金型13に基材を配置した場合、複数配置される基材間に空間(隙間)が生じたり、基材と外周の金型内壁面との間に空間(隙間)が生じることがある。図2は、金型13内の一方の基材と他方の基材との間に、空間ができていることを示している。第1実施形態の樹脂流動解析方法では、基材部分11と空間部分12との両方に同時に樹脂が浸透されていく現象を一括して取り扱う。
〈基材部分〉
RTM成形において基材部分11に樹脂が浸透する挙動の解析について説明する。基材部分11の樹脂浸透速度は、多孔質体への流体の浸透に関するダルシー則に基づき、浸透係数を用いて圧力勾配に比例すると表現することができる。
すなわち、基材部分11における樹脂浸透速度(U、V、W)は、浸透係数(kx、ky、kz)を用いて下式(3)のように定義される。
Figure 0006684166
ここで、x、y、zは金型空間モデル10に設定される3次元の空間座標である。U、V、Wは、それぞれの座標軸(X軸、Y軸、Z軸、図2参照)方向における樹脂の流動速度である。kx、ky、kzは各座標軸方向の浸透係数である。ηは、樹脂の粘度であり、Pは圧力である。浸透係数は、繊維の方向や織り方によって異方性を持つため、座標軸方向の各々について設定される。浸透係数は平板など基本形状での浸透実験から求める(実測する)ことができる。
また、下式(4)は、連続の式である。すなわち、下式(4)は、着目領域への樹脂の流入流量と流出流量との総和がゼロになること(質量保存則)を表す。
Figure 0006684166
式(3)を式(4)に代入し、第1関係式(1)が得られる。
Figure 0006684166
ここで、Kは、浸透係数テンソルであり、各方向の浸透係数kx、ky、kzにより定められる。第1実施形態では、基材部分11への樹脂の浸透特性を表す浸透係数Kが、基材に対する浸透実験により予め求められて記憶部3に解析用データ3bの一部として記憶されている。浸透係数Kは、記憶部3から読み出すことにより取得される。
第1関係式(1)を解くことにより、基材部分11の圧力Pの分布が求められる。得られた圧力分布を用いて、式(3)から基材部分11の樹脂の速度(U、V、W)が算出される。このように、第1実施形態では、浸透係数K、樹脂の粘度ηおよび圧力Pに関する基材部分11の第1関係式(1)を用いて、樹脂の流動解析が行われる。
〈空間部分〉
次に、RTM成形において空間部分12を樹脂が流動する挙動の解析について説明する。上記基材部分11の樹脂浸透速度はダルシー則に基づき定式化されるが、空間部分12の樹脂流速も、空間部分12の流動コンダクタンスを導入し、圧力勾配に比例すると仮定して十分な近似を得ることが可能である。なお、空間部分12を樹脂が流動する挙動の解析方法は、特開平8−99341号公報(特許第2998596号公報)に詳細に開示された内容を採用するものであり、この特開平8−99341号公報の記載を参照により引用する。
具体的には、空間部分12の樹脂流速は圧力勾配に比例すると仮定すると、樹脂の速度(U、V、W)と圧力Pとの関係は、下式(5)で表現される。
Figure 0006684166
ここで、cは、空間部分12の流動コンダクタンスである。流動コンダクタンスcは、金型空間(キャビティ)内における樹脂の流れ易さを表す。
上式(5)を連続の式(4)に代入し、第2関係式(2)が得られる。
Figure 0006684166
この第2関係式(2)を解くことにより、空間部分12の圧力Pの分布が求められる。得られた圧力分布を用いて、式(5)から空間部分12の樹脂の速度(U、V、W)が算出される。このように、第1実施形態では、流動コンダクタンスc、樹脂の粘度ηおよび圧力Pに関する空間部分12の第2関係式(2)を用いて、樹脂の流動解析が行われる。
空間部分12における樹脂の流動特性を表す流動コンダクタンスcは、第2関係式(2)の演算に先立って予め算出される。ここで、粘性流体が空間を流れる場合、流れをストークス近似し、運動量保存則から重力および慣性の影響は小さいと仮定すれば、下式(7)が導かれる。
Figure 0006684166
第2関係式(2)を上式(7)に入力し、圧力Pについてのx、y、zの2階以上の微分項を省略することにより、下式(8)が得られる。
Figure 0006684166
ここで、C1=c/ηである。
上式(8)から、空間部分12の流動コンダクタンスcの分布が得られる。求められる流動コンダクタンスcの分布は、図3に示すように、空間部分12の外縁(金型内壁面)で小さくなり、空間部分12の内部で大きくなる。すなわち、空間部分12の流動コンダクタンスcは、空間部分12の外縁(金型内壁面)から遠ざかるほど大きく、外縁に近付くほど小さくなるように分布する。
上式(8)から算出された流動コンダクタンスcを使って、第2関係式(2)の圧力Pを解くことにより、上式(5)から空間部分12における樹脂流速が求められる。
このように、第1実施形態では、空間部分12の流動解析を行う際に、ストークス近似式である上式(7)を用いるのではなく、第2関係式(2)を用いる。上式(7)では、変数が4(U、V、W、P)あるのに対して、第2関係式(2)では、流動コンダクタンスcを求めておくことで、変数は1(P)となり、大幅に計算量が低減(計算時間が短縮)される。3次元の流動解析における計算量は変数の数の2乗〜3乗に比例するため、第2関係式(2)を用いる第1実施形態では、上式(7)と比較して計算量が1/16程度となる。
〈解析方法〉
第1実施形態では、基材部分11と空間部分12とを含んだRTM成形の金型空間モデル10において、第1関係式(1)と、第2関係式(2)とに基づいて、金型空間モデル10内の各微小要素20(図5参照)における樹脂の流動解析を行う。すなわち、第1実施形態による樹脂流動解析方法は、第1関係式(1)と第2関係式(2)とを一括して解くことにより、空間部分12と基材部分11を同時に解析する方法を提供するものである。
上記のように、第1関係式(1)と、第2関係式(2)とは、樹脂の浸透特性または流動特性を表す係数を含んだ共通の関係式で表される。すなわち、第1関係式(1)および2関係式(2)は、浸透係数Kまたは流動コンダクタンスcの係数部分のみが異なる共通の関係式で表される。そのため、第1実施形態では、金型空間モデル10を微小要素20に分割し、(a)基材部分11の微小要素20に対して共通の関係式の係数として浸透係数Kを適用し、(b)空間部分12の微小要素20に対して係数として流動コンダクタンスcを適用する。このように、第1関係式(1)と、第2関係式(2)とが同様の形態の関数となることから、基材部分11と空間部分12とを連続的に結合することが容易にでき、空間部分12も安定して計算することが可能である。
Figure 0006684166
解析の際には、まず、金型空間モデル10内の空間部分12と基材部分11とを、図4に示すような複数の微小要素20に分割する処理を実施する。微小要素20としては、簡単な幾何学形状を用いることができ、たとえば直方体などの六面体や三角錐、三角柱などが用いられる。分割操作は公知のCAE(Computer Aided Engineering)プリプロセッサを用いて行うことができる。微小要素20への分割は、空間部分12と基材部分11とのそれぞれを微小要素20に分割し、互いの境界14(図2参照)では微小要素20の頂点が共有されるようにする。
図5は、円環状の基材部分11の中央部に、円形の空間部分12が配置される金型空間モデル10の例を示す。すなわち、図5では、中央の空間部分12から樹脂を注入し、外周の基材部分11に浸透させる場合の微小要素分割の例を示している。なお、図5において、太線で示した境界14の内周側が空間部分12であり、境界14の外周側が基材部分11である。空間部分12および基材部分11は、図4に示した六面体の微小要素20aと三角柱の微小要素20bとにより分割され、互いの境界14では節点が共有されるように作成されている。
次に、別途計測した浸透係数Kを取得し、基材部分11の微小要素20に、取得した浸透係数Kを与える処理を実施する。浸透係数Kは、基材部分11を構成する繊維の延びる方向に応じて異なるため、軸方向毎に値が異なる異方性浸透係数として設定することができる。
次に、空間部分12について、上式(8)を解いて空間部分12の流動コンダクタンスcの分布を取得する。ここで、基材部分11との境界14における微小要素20の頂点には、基材部分11の浸透係数Kを流動コンダクタンスcの境界条件として設定し、金型内壁面では、樹脂のすべりなし境界を表現するため、流動コンダクタンスcをゼロまたはゼロに近い値を境界条件として設定する。
境界条件により上式(8)を解いて流動コンダクタンスcの分布を取得することにより、基材部分11の浸透係数Kと空間部分12の流動コンダクタンスcが、図6に示すように各微小要素20に設定される。図6の金型空間モデル10の場合、外周の基材部分11には浸透係数K(kx、ky、kz)が設定され、中央の空間部分12には流動コンダクタンスcが設定されることになる。ここでは、境界14の部分には基材部分11の浸透係数Kが与えられている。
得られた解析モデルに対して、解析条件のデータ(初期条件や境界条件)を設定することにより、数値解析が行われる。すなわち、金型13内の樹脂注入部には、注入圧力や注入流量が設定される。また、樹脂の流動先端(フローフロント)には、圧力ゼロ、または金型13内における対応箇所の排気圧力が設定される。
第1実施形態では、流動解析を行う処理において、各微小要素20における圧力P、樹脂速度(U、V、W)および充填領域(流動先端の位置x、y、z)を算出する。まず、第1関係式(1)および第2関係式(2)に基づいて、金型空間モデル10内の各微小要素20における圧力Pが算出される。すなわち、解析条件のデータ(初期条件や境界条件)を用いて、第1関係式(1)および第2関係式(2)の圧力計算を行うことにより、空間部分12および基材部分11の各微小要素20の圧力分布が算出される。第1実施形態では、第1関係式(1)および第2関係式(2)が共通の関係式であるため、着目する微小要素20が空間部分12か基材部分11かに応じて、対応する係数(浸透係数Kまたは流動コンダクタンスc)が適用されることにより共通の関係式が解かれる。
次に、圧力Pの算出結果に基づいて金型空間モデル10内の各微小要素20における樹脂の速度(U、V、W)が算出される。すなわち、得られた圧力分布に基づいて、上式(3)および上式(5)により金型空間モデル10内の各微小要素20における樹脂の速度分布が算出される。
そして、樹脂の速度(U、V、W)の算出結果に基づいて、金型空間モデル10内の各微小要素20における樹脂の充填領域が算出される。すなわち、現在時点の流動先端における速度から、次のタイムステップにおける充填領域(流動先端の位置x、y、z)が更新される。
〈樹脂流動解析処理〉
図7を参照して、RTM成形における樹脂流動解析処理について説明する。なお、樹脂流動解析処理は、コンピュータ1(プロセッサ2)により実行される。
ステップS1において、コンピュータ1が、図5に示したように、金型空間モデル10を微小要素20に分割する。これにより、金型空間の解析モデルが作成される。
ステップS2において、コンピュータ1が、基材部分11について浸透係数Kを取得する。浸透係数Kは、たとえば記憶部3に記憶された解析用データ3bから読み出される。
ステップS3において、コンピュータ1が、予め設定された境界条件を考慮し、空間部分12における流動コンダクタンスcを取得する。ステップS2およびS3により、図6に示した微小要素20毎の浸透係数Kまたは流動コンダクタンスcの分布が、解析モデル全体にわたって設定される。
ステップS4において、コンピュータ1が、解析条件を設定する。樹脂注入部の注入圧力や注入流量、流動先端の境界条件などが解析条件として設定される。解析条件は、ユーザにより入力部5を介して入力されてもよいし、記憶部3に予め記憶された解析用データ3bから読み出されてもよい。
ステップS5において、コンピュータ1が、初期条件から初期(最初のタイムステップ)充填領域を決定し、ステップS6において、第1関係式(1)および第2関係式(2)により、各微小要素20の圧力Pを算出し、上式(3)および(5)により、樹脂速度(U、V、W)を算出する。そして、ステップS7において、コンピュータ1が、ステップS6で得られた流動先端の速度から、次のタイムステップにおける充填領域を算出する。
ステップS8において、コンピュータ1が、RTM成形による充填が完了したか否かを判断する。充填が完了しない場合、コンピュータ1は、ステップS9において次のタイムスタンプにおける流動コンダクタンスcを計算(更新)し、ステップS6およびS7を繰り返すことにより、時間経過に伴う各微小要素20の圧力P、樹脂速度(U、V、W)および充填領域を順次算出する。ステップS8において充填が完了した場合には、流動解析が完了し、コンピュータ1は、処理を終了する。
このように、各微小要素20の圧力計算、速度計算および充填領域更新を充填完了まで繰り返すことにより、RTM成形の樹脂流動解析が行われる。コンピュータ1は、解析結果を、流動先端の時間的な変化を示す充填パターンや、圧力分布、速度分布として表示部4に表示する。これにより、ユーザは、充填の良否を判定し、成形品の形状や成形条件変更の効果をシミュレーションにより検討することができる。解析結果の表示は、公知の有限要素法ソフトウェアのポストプロセッサなどにより行うことができる。
(第1実施形態の効果)
次に、第1実施形態の効果について説明する。
第1実施形態では、上記のように、浸透係数K、樹脂の粘度ηおよび圧力Pに関する基材部分11の微小要素20の第1関係式(1)と、流動コンダクタンスc、樹脂の粘度ηおよび圧力Pに関する空間部分12の微小要素20の第2関係式(2)と、に基づいて、金型空間モデル10内の各微小要素20における樹脂の流動解析を行う。これにより、浸透係数K、樹脂の粘度ηおよび流動コンダクタンスcを予め取得しておくことにより、基材部分11と空間部分12とで、圧力Pを共通の変数とした第1関係式(1)および第2関係式(2)とを用いて樹脂の流動解析を行うことができる。共通の変数(圧力P)を有する各関係式によって空間部分12と基材部分11とが表現できるので、計算量を抑制しつつ基材部分11と空間部分12とを安定して高速で一括して解析することが可能となる。また、圧力Pを共通の変数とした第1関係式(1)および第2関係式(2)とを用いることによって、取り扱う変数の数を抑制できるので、計算量が抑制できる。これらの結果、RTM成形において基材部分11と空間部分12との両方が存在する場合でも、計算量を抑制しつつ基材部分11と空間部分12とを安定して高速で一括して解析することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第1関係式(1)と、第2関係式(2)とを共通の関係式とし、流動解析を行うステップ(S6、S7)において、基材部分11の微小要素20に対して共通の関係式の係数として浸透係数Kを適用し、空間部分12の微小要素20に対して係数として流動コンダクタンスcを適用する。これにより、基材部分11と空間部分12とを、係数部分が異なる同じ関係式によって解析することができるので、境界部分を連続的に取り扱うことが可能となり、基材部分11と空間部分12とを一括で、かつ安定して解析することが可能となる。
また、第1実施形態では、上記のように、第1関係式(1)を下式(1)とし、第2関係式(2)を下式(2)とする。これにより、係数部分(浸透係数Kと流動コンダクタンスc)以外がすべて共通する各関係式によって、基材部分11および空間部分12の流動解析ができる。その結果、着目している微小要素20が基材部分11および空間部分12のどちらに属するかに応じて係数部分(浸透係数Kと流動コンダクタンスc)が変わるだけで、金型空間全体を容易に解析することができるようになる。
Figure 0006684166
また、第1実施形態では、上記のように、第1関係式(1)および第2関係式(2)に基づいて金型空間モデル10内の各微小要素20における圧力Pを算出するステップ(S6)と、圧力Pの算出結果に基づいて金型空間モデル10内の各微小要素20における樹脂の速度(U、V、W)を算出するステップ(S6)と、樹脂の速度の算出結果に基づいて金型空間モデル10内の各微小要素20における樹脂の充填領域を算出するステップ(S7)と、を設ける。これにより、金型空間における樹脂の流動解析の結果として、圧力P、樹脂速度(U、V、W)および樹脂位置(充填領域)を得ることができる。そして、これらの解析結果を第1関係式(1)および第2関係式(2)に基づいて算出することができるので、RTM成形において基材部分11と空間部分12との両方が存在する場合でも、実用的な計算時間での解析が可能となる。
[第2実施形態]
次に、図8〜図12を参照して、第2実施形態による樹脂流動解析方法について説明する。第2実施形態では、空間部分12について単一の流動コンダクタンスcを設定した上記第1実施形態とは異なり、空間部分12の境界14近傍において樹脂の流動方向によって異なる流動コンダクタンス(第1コンダクタンス、第2コンダクタンス)を設定する例について説明する。
すなわち、上記第1実施形態では、空間部分12の流動コンダクタンスcの計算に際して、基材部分11と空間部分12との境界14では基材部分11の浸透係数Kを空間部分12の流動コンダクタンス境界条件として設定する例(図6参照)を示した。空間部分12では、各微小要素20の流動コンダクタンスcが基材部分11(境界14)に近いほど小さくなり、流動抵抗が大きく評価される。この場合、基材部分11に対して平行に(境界14に沿って)樹脂が流動する場合は問題ないが、樹脂の流動が基材部分11との境界面(境界14)に対して直交する基材方向(図6のX軸方向)の場合は、流動コンダクタンスcが実際よりも小さく評価されることになる。
そこで、第2実施形態では、流動コンダクタンスcを取得するステップ(図7のステップS3、S9)において、空間部分12の基材部分11との境界14近傍における流動コンダクタンスcについて、基材部分11に向かう方向と、基材部分11に向かう方向以外の方向とで、樹脂の流動方向に応じて異なる値を取得する。すなわち、流動コンダクタンスcを樹脂の流動方向によって異なる異方性を持たせる。たとえば図6の場合、境界14と直交するX軸方向において基材部分11に向かう場合の流動コンダクタンスcと、基材部分11に向かう方向以外の境界14に沿うY軸方向およびZ軸方向に向かう場合の流動コンダクタンスcとで、異なる値を設定する。
具体的には、空間部分12の基材部分11との境界14近傍において、基材部分11に向かう方向の流動コンダクタンスが、基材部分11に向かう方向以外の方向の流動コンダクタンスよりも大きくなるように設定する。なお、流動コンダクタンスcの異方性は、空間部分12の基材部分11との境界14の近傍においてのみ適用すればよい。境界14から十分に離れた位置では流動コンダクタンスcに対する境界14からの影響が小さいためである。
流動コンダクタンスcの異方性の設定方法として、第2実施形態では、基材部分11に向かう方向以外の方向の第1コンダクタンスc1と、基材部分11に向かう方向の第2コンダクタンスc2とをそれぞれ算出する。具体的には、空間部分12と基材部分11との境界14に浸透係数Kを境界条件として設定し、樹脂の粘度ηに基づいて各微小要素20の第1コンダクタンスc1を算出し、樹脂の粘度ηに基づいて、金型空間モデル10内に基材部分11が存在しないと仮定した場合の第2コンダクタンスc2を算出する。
第1コンダクタンスc1は、図8に示すように、上記第1実施形態と同様の条件設定により算出される。すなわち、基材部分11との境界14における微小要素20の頂点には、浸透係数Kを境界条件として設定し、金型内壁面では、ゼロまたはゼロに近い値を境界条件として設定し、空間部分12のみについて流動コンダクタンスが算出される。第2コンダクタンスc2は、図9に示すように、金型空間モデル10内に基材部分11が存在しないと仮定して、上記式(8)を解くことにより、算出される。すなわち、金型空間モデル10内において基材部分11も空間部分12であるという条件下で算出される流動コンダクタンスが、第2コンダクタンスc2となる。金型内壁面では、ゼロまたはゼロに近い値を境界条件として設定すればよい。図9(図3)に示すように、流動コンダクタンスは境界(金型内壁面)から遠ざかるほど大きくなるように分布するため、基材部分11が空間であると仮定した第2コンダクタンスc2では、境界14(に相当する位置)近傍において、境界14がないため第1コンダクタンスc1よりも大きな値となる。
したがって、第2実施形態の樹脂流動解析方法では、図7の流動コンダクタンスcを算出するステップS3において、コンピュータ1により、第1コンダクタンスc1および第2コンダクタンスc2がそれぞれ算出されることになる。すなわち、図11に示すように、ステップS11においてコンピュータ1が第1コンダクタンスc1を算出し、ステップS12においてコンピュータ1が第2コンダクタンスc2を算出する。ステップS13において、コンピュータ1が、微小要素20毎の流動コンダクタンスcの分布を設定する。
この際、第2実施形態では、空間部分12の基材部分11との境界14近傍において、基材部分11に向かう方向について第2コンダクタンスc2を適用し、基材部分11に向かう方向以外の方向について第1コンダクタンスc1を適用することにより、境界14近傍の各微小要素20の流動コンダクタンスcの分布を取得する。その結果。空間部分12と基材部分11との境界14の近傍において、基材部分11に向かう流れが生じる場合に、第2コンダクタンスc2を用いることで、流動コンダクタンスcが実際よりも小さく評価されることが抑制される。
図10では、空間部分12の両側の基材部分11との境界14の近傍の所定範囲15に、第2コンダクタンスc2が適用される例を示している。図10の場合、境界14の近傍の所定範囲15では、X軸方向について第2コンダクタンスc2が適用され、Y軸方向およびZ軸方向については第1コンダクタンスc1が適用される。空間部分12における所定範囲15以外の範囲では、いずれの方向についても第1コンダクタンスc1が適用される。
空間部分12に第2コンダクタンスc2を適用する所定範囲15としては、基材部分11(境界14)からの距離Lが一定の範囲内とする方法や、第1コンダクタンスc1において基材部分11の影響が大きくなる範囲とする方法が可能である。
(第2実施形態の効果)
次に、第2実施形態の効果について説明する。
第2実施形態では、上記第1実施形態と同様に、浸透係数K、樹脂の粘度ηおよび圧力Pに関する基材部分11の第1関係式(1)と、流動コンダクタンスc、樹脂の粘度ηおよび圧力Pに関する空間部分12の第2関係式(2)とに基づいて流動解析を行うことによって、RTM成形において基材部分11と空間部分12との両方が存在する場合でも、計算量を抑制しつつ基材部分11と空間部分12とを安定して高速で一括して解析することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、流動コンダクタンスcを取得するステップ(ステップS3、S11〜S13)において、空間部分12の基材部分11との境界14近傍における流動コンダクタンスcについて、基材部分11に向かう方向と、基材部分11に向かう方向以外の方向とで、樹脂の流動方向に応じて異なる値を取得する。このように、RTM成形において樹脂が浸透可能な空間領域としても機能する基材部分11の特性を考慮して流動コンダクタンスcに異方性を与えることにより、樹脂流動をより精度よく解析することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、空間部分12の基材部分11との境界14近傍において、基材部分11に向かう方向の流動コンダクタンスcを、基材部分11に向かう方向以外の方向の流動コンダクタンスcよりも大きくする。これにより、基材部分11内部に向かって樹脂が浸透可能な基材部分11の特徴を考慮して、基材部分11に向かう方向の流動コンダクタンスcが実際以上に小さく見積もられてしまうことを抑制することができる。その結果、RTM成形において特徴的な基材部分11への樹脂の浸透に起因する空間部分12の樹脂流動への影響を適切に反映することができるので、より精度よく流動解析を行うことができる。
また、第2実施形態では、上記のように、流動コンダクタンスcを取得するステップ(ステップS3)において、第1コンダクタンスc1を算出するステップ(S11)と、第2コンダクタンスc2を算出するステップ(S12)とを設ける。そして、空間部分12の基材部分11との境界14近傍(所定範囲15)において、基材部分11に向かう方向について第2コンダクタンスc2を適用し、基材部分11に向かう方向以外の方向について第1コンダクタンスc1を適用することにより、境界14近傍の各微小要素20の流動コンダクタンスcを取得する。これにより、金型空間モデル10内に基材部分11が存在しないと仮定して第2コンダクタンスc2を算出することにより、複雑な計算を要することなく、空間部分12の境界14近傍における基材部分11の内部への樹脂の浸透を考慮した流動コンダクタンスc(c2)を求めることができる。そして、境界14近傍の各微小要素20の流動解析にあたって、第1コンダクタンスc1または第2コンダクタンスc2を流動方向に応じて適用することにより、計算量を抑制しつつ、より精度よく流動解析を行うことができる。
〈第2実施形態による解析例〉
ここで、図5に示した金型空間モデル10の構成例について、所定の条件設定で流動コンダクタンスを算出した場合の、第2実施形態による解析結果と理論解との比較について説明する。
図5の金型空間モデル10の解析条件として、中央部に半径20mmの空間部分12を配置し、金型13(図2参照)の肉厚を4mmとした。環状の基材部分11の浸透係数Kは、x、y、zの各方向とも1.0×10-4[mm2]とした。また、粘度ηが10[Pa・s]で一定値の樹脂を流量10000[mm3/sec]で注入した条件を設定した。中心(空間部分12の中央)からの距離10mmと20mmとの間の10mmの範囲を所定範囲15として設定し、所定範囲15における空間部分12の圧力損失について、解析結果と理論解とを比較した。理論解では、圧力損失が2060[Pa]と算出された。
上記第2実施形態による解析において、所定範囲15における第2コンダクタンスc2は、第1コンダクタンスc1よりも2倍程度大きい値として算出され、所定範囲15の流動コンダクタンスcに第2コンダクタンスc2を適用した場合の上記所定範囲15の圧力損失の解析結果は、図12のように2000[Pa]となり、理論解(2060[Pa])と良好な一致を示した。このことから、第2実施形態における樹脂流動解析方法の有用性が確認された。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、炭素繊維やガラス繊維などの織物からなる基材を用いて繊維強化プラスチック成形品を成形する際の樹脂流動解析の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、基材部分は、繊維(織物)からなる基材以外の、多孔質体から形成される基材によって構成されてもよい。本発明では、RTM成形において樹脂を浸透させていく基材が配置される基材部分と、基材部分が配置されない空間部分とを含んだ解析モデル(金型空間モデル)であれば適用することが可能であり、基材の種類や構造は問わない。
また、上記第1および第2実施形態では、説明の便宜のために、中央に空間部分が配置され、周囲に環状の基材部分が配置された単純な円板形状の金型空間モデルの例を示したが、本発明はこれに限られない。上記の通り、金型空間モデルは所望の成形品の形状を反映するため、基材部分と空間部分とを含んでいれば、どのような形状であってもよい。また、基材部分および空間部分の各々の形状や、位置なども任意である。
また、上記第1および第2実施形態では、基材部分11の第1関係式として式(1)を用い、空間部分12の第2関係式として式(2)を用いた例を示したが、本発明はこれに限られない。第1関係式および第2関係式は、必ずしも式(1)および式(2)に限定されるものではない。第1関係式は、浸透係数K、樹脂の粘度ηおよび圧力Pに関する関数であればよく、第2関係式は、流動コンダクタンスc(c1、c2)、樹脂の粘度ηおよび圧力Pに関する関数であればよい。
また、上記第1および第2実施形態では、第1関係式(1)と第2関係式(2)とを、係数として浸透係数Kまたは流動コンダクタンスcを含んだ共通の関係式(係数部分のみが異なる同一の関係式)として定義した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1関係式と第2関係式とで、係数部分以外が異なっていてもよい。
また、上記第2実施形態では、空間部分12と基材部分11との境界14近傍の所定範囲15において、基材部分11に向かう方向と、基材部分11に向かう方向以外の方向とで、樹脂の流動方向に応じて異なる流動コンダクタンスc(c1、c2)を設定する(異方性を持たせる)例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、空間部分全体にわたって、流動コンダクタンスに異方性を持たせてもよい。つまり、所定範囲15に限らず空間部分全体で、基材部分11に向かう方向と、基材部分11に向かう方向以外の方向とで異なる流動コンダクタンスを設定してもよい。
また、上記第2実施形態では、空間部分12と基材部分11との境界14に浸透係数Kを境界条件として設定し、基材部分11の存在を前提して空間部分12について求めた第1コンダクタンスc1と、金型空間モデル10内に基材部分11が存在しないと仮定した場合の第2コンダクタンスc2とを求めた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、上記第1コンダクタンスおよび第2コンダクタンス以外の方法によって算出した値を用いて、基材部分11に向かう方向と、基材部分11に向かう方向以外の方向とで異なる流動コンダクタンスを設定するようにしてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、説明の便宜上、コンピュータの処理動作を処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明したが、本発明はこれに限らない。本発明では、コンピュータの処理動作を、イベント単位で処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。
3a プログラム
7 記録媒体
10 金型空間モデル
11 基材部分
12 空間部分
20 微小要素
c 流動コンダクタンス
c1 第1コンダクタンス
c2 第2コンダクタンス
K 浸透係数
P 圧力
U、V、W 速度

Claims (7)

  1. シート状に配置された連続繊維もしくは多孔質体から形成される基材部分と、前記基材部分が配置されない空間部分とを含んだ金型空間モデルを用いて、金型内に注入される樹脂の流動解析を行う方法であって、
    前記金型空間モデルを微小要素に分割するステップと、
    前記基材部分への樹脂の浸透特性を表す浸透係数を取得するステップと、
    前記空間部分における樹脂の流動特性を表す流動コンダクタンスを取得するステップと、
    前記浸透係数、樹脂の粘度および圧力に関する前記基材部分の微小要素の第1関係式と、前記流動コンダクタンス、樹脂の粘度および圧力に関する前記空間部分の微小要素の第2関係式と、に基づいて、前記金型空間モデル内の各微小要素における樹脂の流動解析を行うステップと、を備え
    前記第1関係式は、下式(1)であり、
    前記第2関係式は、下式(2)である、樹脂流動解析方法。
    Figure 0006684166
  2. 前記流動コンダクタンスを取得するステップにおいて、前記空間部分の前記基材部分との境界近傍における前記流動コンダクタンスについて、前記基材部分に向かう方向と、前記基材部分に向かう方向以外の方向とで、樹脂の流動方向に応じて異なる値を取得する、請求項1に記載の樹脂流動解析方法。
  3. 前記空間部分の前記基材部分との境界近傍において、前記基材部分に向かう方向の流動コンダクタンスは、前記基材部分に向かう方向以外の方向の流動コンダクタンスよりも大きい、請求項に記載の樹脂流動解析方法。
  4. 前記流動コンダクタンスを取得するステップは、
    前記空間部分と前記基材部分との境界に前記浸透係数を境界条件として設定し、樹脂の粘度に基づいて各微小要素の第1コンダクタンスを算出するステップと、
    樹脂の粘度に基づいて、前記金型空間モデル内に前記基材部分が存在しないと仮定した場合の第2コンダクタンスを算出するステップとを含み、
    前記空間部分の前記基材部分との境界近傍において、前記基材部分に向かう方向について前記第2コンダクタンスを適用し、前記基材部分に向かう方向以外の方向について前記第1コンダクタンスを適用することにより、前記境界近傍の各微小要素の前記流動コンダクタンスを取得する、請求項またはに記載の樹脂流動解析方法。
  5. 前記流動解析を行うステップは、
    前記第1関係式および前記第2関係式に基づいて前記金型空間モデル内の各微小要素における圧力を算出するステップと、
    圧力の算出結果に基づいて前記金型空間モデル内の各微小要素における樹脂の速度を算出するステップと、
    樹脂の速度の算出結果に基づいて前記金型空間モデル内の各微小要素における樹脂の充填領域を算出するステップと、を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の樹脂流動解析方法。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載された樹脂流動解析方法をコンピュータに実行させる、プログラム。
  7. 請求項に記載のプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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