JP6683069B2 - 気孔率測定装置、気孔率測定プログラム、及びその方法 - Google Patents

気孔率測定装置、気孔率測定プログラム、及びその方法 Download PDF

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Description

本発明は、気孔率測定装置、気孔率測定プログラム、及びその方法に関する。
焼結鉱等の多孔体の気孔率を測定する種々の方法が知られる。特許文献1及び非特許文献1には、多孔体の外表面を不透水性フィルムで真空密着包装した後に、浮力測定法により算出した見掛け比重と、多孔体を細かく破砕して測定された多孔体の真比重とを使用して、多孔体の気孔率を測定する方法が記載される。特許文献1及び非特許文献1に記載される方法では、多孔体が複雑な表面形状を有する場合でも、多孔体を真空包装することで、簡便且つ明確に多孔体の外形を定めることができるので、再現性のある高精度の気孔率測定が可能になる。
また、特許文献2には、運搬機械に堆積された造粒物の堆積形状及び質量を測定することで、造粒物の見掛け比重及び気孔率を推定する方法が記載される。特許文献1に記載される方法では、造粒物の堆積形状及び質量を測定することで、造粒物の見掛け比重及び気孔率を素早く推定することができると共に、所定の気孔率を有する造粒物を安定的に製造できる。
特開昭62−269040号公報 特開2015−151623号公報
「真空包装を利用した焼結鉱の気孔率測定方法の開発とその焼結鉱品質評価への応用」笠間利次、芳我徹三、稲角忠弘、佐藤勝彦、鉄と鋼Vol.83(1997)No.2 「鉄鉱石焼結鉱の気孔形成過程とそのモデル化」佐藤駿、川口尊三、一伊達稔、吉永眞弓、鉄と鋼 第73年(1987)第7号 「合焦法による高速三次元形状測定」石原満宏、佐々木博美、精密工学学会誌Vo.63,No.1,1997
しかしながら、特許文献1及び非特許文献1に記載される方法では、気孔率を測定する多孔体の外表面を不透水性フィルムで真空密着包装する必要があるため、気孔率を測定する処理を完全に自動化することは容易ではない。さらに、特許文献1及び非特許文献1に記載される方法では、多孔体の真比重を測定するときに多孔体を細かく破砕する必要があるため、真比重の測定に多くの時間を要するおそれがある。
また、特許文献2に記載される方法で測定された気孔率は、堆積された造粒物全体の平均値かつ、造粒物の粒度分布を仮定して得られた値であるので、堆積された造粒物の気孔率にばらつきがある場合、測定された気孔率が個々の造粒物を代表するものでないおそれがある。すなわち、特許文献2に記載される方法では、対象とする個々の多孔体の気孔率を、多孔体の成分の変動及び形状の不均一性に影響されず且つ微細気孔を反映するように高速に測定することはできない。
そこで、本発明は、対象とする個々の多孔体の気孔率を、多孔体の成分の変動及び形状の不均一性に影響されず且つ微細気孔を反映するように高速に測定可能な気孔率測定装置を提供することを目的とする。
このような課題を解決する本発明は、気孔率測定装置、気孔率測定方法、及び気孔率測定プログラムを要旨とするものである。
(1)多孔体の表面形状を測定して、測定した前記多孔体の表面形状を示す3次元形状情報を出力する表面形状測定装置と、
前記3次元形状情報に対応する前記多孔体の表面形状から表面形状特徴量を演算する表面形状特徴量演算部と、
前記表面形状特徴量と気孔率との相関関係に基づいて、前記多孔体の気孔率を決定する気孔率決定部と、
を有することを特徴とする気孔率測定装置。
(2)前記表面形状特徴量演算部は、
前記表面形状測定装置が測定した前記多孔体の表面上の測定点の位置と、前記測定点における前記多孔体の高さとを含む高さ情報を前記測定点毎に生成する高さ情報生成部と、
前記多孔体の高さの平均値を演算する平均高さ演算部と、
前記高さ情報、及び前記平均値に基づいて、前記測定点の高さのそれぞれと、前記平均値との間の差の絶対値の累積値を示す算術平均高さを演算する算術平均高さ演算部と、
を有することを特徴とする(1)に記載の気孔率測定装置。
(3)前記算術平均高さ演算部は、
を使用して、前記算術平均高さを演算し、
ここで、Saは前記算術平均高さであり、Aは前記多孔体の前記表面形状測定装置が測定した領域の投影面積であり、z(x、y)は前記測定点における前記多孔体の高さであり、zaverageは前記平均値であることを特徴とする(2)に記載の気孔率測定装置。
(4)前記3次元形状情報に対応する前記多孔体の表面形状を周波数フィルタリング処理するフィルタリング部を更に有することを特徴とする(2)又は(3)に記載の気孔率測定装置。
(5)前記フィルタリング部は、表面形状を構成する凹凸周期成分のうち、カットオフ周期以下の凹凸周期成分のみを透過するハイパスフィルタであり、前記カットオフ周期は1mm以下であることを特徴とする(4)に記載の気孔率測定装置。
(6)前記表面形状特徴量演算部は、
前記表面形状測定装置が測定した前記多孔体の表面上の測定点の位置と、前記測定点における前記多孔体の第1方向に対する傾斜角を示す第1傾斜角情報及び前記第1方向と直交する第2方向に対する傾斜角を示す第2傾斜角情報とを含む傾斜角情報を前記測定点毎に生成する傾斜角情報生成部と、
前記第1傾斜角情報及び第2傾斜角情報に基づいて、前記多孔体の平均傾斜角を演算する平均傾斜角演算部と、
を有することを特徴とする(1)に記載の気孔率測定装置。
(7)前記平均傾斜角演算部は、
を使用して、前記平均傾斜角を演算し、
ここで、Sdqは前記平均傾斜角であり、Aは前記多孔体の前記表面形状測定装置が測定した領域の投影面積であり、(∂z/∂x)は前記第1傾斜角情報であり、(∂z/∂y)は前記第2傾斜角情報であることを特徴とする、(6)に記載の気孔率測定装置。
(8)前記3次元形状情報に対応する前記多孔体の表面形状を周波数フィルタリング処理するフィルタリング部を更に有することを特徴とする(6)又は(7)に記載の気孔率測定装置。
(9)前記フィルタリング部は、表面形状を構成する凹凸周期成分のうち、カットオフ周期以下の凹凸周期成分のみを透過するハイパスフィルタからなり、前記カットオフ周期は視野の2分の1以上であることを特徴とする(8)に記載の気孔率測定装置。
(10)前記ハイパスフィルタは、凹凸周期Tに対する振幅伝達率が
であり、
前記Tcはカットオフ周期であり、
前記αは
である位相補償ガウシアンフィルタであることを特徴とする(5)又は(9)に記載の気孔率測定装置。
(11)前記表面形状特徴量演算部は、
前記多孔体の表面形状の極大点を探索する極大点探索部と、
前記極大点探索部が検索した極大点のうち、2つの極大点を結ぶ線分を全ての極大点の2点の組み合わせについて求める線分群算出部と、
前記線分群から凹み角だけ前記多孔体の表面側に傾斜した直線を規定する凹み角規定部と、
前記凹み角規定部が規定した直線、及び前記多孔体の表面形状の中で最も外側に位置する線を前記多孔体の外枠を形成する線として規定する外枠規定部と、
前記外枠規定部が規定した外枠の形状と前記多孔体の表面との間の距離を演算し、演算した距離を測定領域の全体に亘って積分して、前記外枠と前記多孔体の表面との間の体積を示す凹部体積を演算する凹部体積演算部と、
前記凹部体積を測定領域の投影面積で除して、単位面積当たりの凹部体積を演算する凹部単位体積演算部と、
を有することを特徴とする(1)に記載の気孔率測定装置。
(12)前記凹み角は、5度以上15度以下の範囲であることを特徴とする(11)に記載の気孔率測定装置。
(13)前記表面形状特徴量演算部は、
前記多孔体の算術平均高さを演算する第1表面形状特徴量演算部、前記多孔体の平均傾斜角を演算する第2表面形状特徴量演算部、及び前記多孔体の単位面積当たりの凹部体積を演算する第3表面形状特徴量演算部の少なくとも2つを有し、
前記第1表面形状特徴量演算部は、
前記表面形状測定装置が測定した前記多孔体の表面上の測定点の位置と、前記測定点における前記多孔体の高さとを含む高さ情報を前記測定点毎に生成する高さ情報生成部と、
前記多孔体の高さの平均値を演算する平均高さ演算部と、
前記高さ情報、及び前記多孔体の高さの平均値に基づいて、前記測定点の高さのそれぞれと、前記平均値との間の差の絶対値の累積値を示す算術平均高さを演算する算術平均高さ演算部と、を有し、
前記第2表面形状特徴量演算部は、
前記表面形状測定装置が測定した前記多孔体の表面上の測定点の位置と、前記測定点における前記多孔体の第1方向に対する傾斜角を示す第1傾斜角情報及び前記第1方向と直交する第2方向に対する傾斜角を示す第2傾斜角情報とを含む傾斜角情報を前記測定点毎に生成する傾斜角情報生成部と、
前記第1傾斜角情報及び第2傾斜角情報に基づいて、前記多孔体の平均傾斜角を演算する平均傾斜角演算部と、を有し、
前記第3表面形状特徴量演算部は、
前記多孔体の表面形状の極大点を探索する極大点探索部と、
前記極大点探索部が検索した極大点のうち、2つの極大点を結ぶ線分を全ての極大点の2点の組み合わせについて求める線分群算出部と、
前記線分群から凹み角だけ前記多孔体の表面側に傾斜した直線を規定する凹み角規定部と、
前記凹み角規定部が規定した直線、及び前記多孔体の表面形状の中で最も外側に位置する線を前記多孔体の外枠を形成する線として規定する外枠規定部と、
前記外枠規定部が規定した外枠の形状と前記多孔体の表面との間の距離を演算し、演算した距離を測定領域の全体に亘って積分して、前記外枠と前記多孔体の表面との間の体積を示す凹部体積を演算する凹部体積演算部と、
前記凹部体積を測定領域の投影面積で除して、単位面積当たりの凹部体積を演算する凹部単位体積演算部と、を有し、
前記気孔率決定部は、前記算術平均高さ、前記平均傾斜角及び前記単位面積当たりの凹部体積の少なくとも2つを重み付けして前記多孔体の気孔率を決定することを特徴とする請求項1に記載の気孔率測定装置。
(14)多孔体の表面形状を測定して、測定した前記多孔体の表面形状を示す3次元形状情報を出力し、
前記3次元形状情報に対応する前記多孔体の表面形状から表面形状特徴量を演算し、
前記表面形状特徴量と気孔率との相関関係に基づいて、前記多孔体の気孔率を決定する、
ことを特徴とする気孔率測定方法。
(15)多孔体の表面形状を測定して、測定した前記多孔体の表面形状を示す3次元形状情報を出力し、
前記3次元形状情報に対応する前記多孔体の表面形状から表面形状特徴量を演算し、
前記表面形状特徴量と気孔率との相関関係に基づいて、前記多孔体の気孔率を決定する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする気孔率測定プログラム。
本発明の一実施形態では、対象とする個々の多孔体の気孔率を、多孔体の成分の変動及び形状の不均一性に影響されず且つ微細気孔を反映するように高速に測定可能な気孔率測定装置を提供することができる。
第1実施形態に係る気孔率測定装置を示す図である。 (a)は図1に示す演算装置が焼結鉱の気孔率を決定する気孔率決定処理のフローチャートであり、(b)は(a)に示すS102の処理をより詳細に説明するためのフローチャートである。 第2実施形態に係る気孔率測定装置を示す図である。 図3に示す演算装置が焼結鉱の気孔率を決定する気孔率決定処理のフローチャートである。 第3実施形態に係る気孔率測定装置を示す図である。 (a)は図5に示す演算装置が焼結鉱の気孔率を決定する気孔率決定処理のフローチャートであり、(b)は(a)に示すS302の処理をより詳細に説明するためのフローチャートである。 第4実施形態に係る気孔率測定装置を示す図である。 図7に示す演算装置が焼結鉱の気孔率を決定する気孔率決定処理のフローチャートである。 第5実施形態に係る気孔率測定装置を示す図である。 (a)は図9に示す演算装置が焼結鉱の気孔率を決定する気孔率決定処理のフローチャートであり、(b)は(a)に示すS502の処理をより詳細に説明するためのフローチャートである。 (a)は図10に示すS521の処理を示す図であり、(b)は図10に示すS522及びS523の処理を示す図であり、(c)は図10に示すS524の処理を示す図であり、(d)は図10に示すS525の処理を示す図である。 第6実施形態に係る気孔率測定装置を示す図である。 図12に示す演算装置が焼結鉱の気孔率を決定する気孔率決定処理のフローチャートである。 (a)は3次元形状情報から生成した算術平均高さSaと気孔率との関係を示す図であり、(b)は3次元形状情報から生成した平均傾斜角Sdqと気孔率との関係を示す図であり、(c)は3次元形状情報から生成した単位面積当たりの凹部体積と気孔率との関係を示す図であり、(d)は3次元形状情報から生成した重み付け表面形状特徴量と気孔率との関係を示す図である。 (a)は2次元形状情報から生成した算術平均高さRaと気孔率との関係を示す図であり、(b)は2次元形状情報から生成した平均傾斜角Rdqと気孔率との関係を示す図であり、(c)は2次元形状情報から生成した単位面積当たりの凹部体積と気孔率との関係を示す図である。
以下図面を参照して、本発明に係る気孔率測定装置、気孔率測定プログラム、及びその方法について説明する。但し、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されない。
(実施形態に係る気孔率測定装置の概要)
実施形態に係る気孔率測定装置は、焼結鉱に代表される多孔体の表面形状から演算された表面形状特徴量と気孔率との相関関係を示す相関関係情報に基づいて、多孔体の気孔率を決定することで、気孔率を測定する。すなわち、実施形態に係る気孔率測定装置は、多孔体の表面形状を示す表面形状特徴量と、予め測定された多孔体の気孔率との間に相関関係があるという知見に基づいて、表面形状特徴量から気孔率を推定する。
例えば、非特許文献2に記載されるように、シンターケーキを破砕して焼結鉱が形成されるとき、シンターケーキは、マクロ気孔とも称される比較的大きな気孔を起点として破砕される。一方、シンターケーキ内部には、ミクロ気孔とも称される破砕の起点にならず、焼結鉱の内部の気孔として存在する比較的小さな気孔も存在する。ミクロ気孔の一部は、シンターケーキが破砕されて焼結鉱が形成されるときに、形成された焼結鉱の表面に出現する。その結果、焼結鉱の表面形状は、焼結鉱の内部に存在するミクロ気孔の形状と同一の形状を含むため、焼結鉱の表面形状を示す表面形状特徴量と、焼結鉱の内部に形成されるミクロ気孔の形状との間に相関関係がある。従って、焼結鉱の表面形状を示す表面形状特徴量と、焼結鉱の内部に形成されるミクロ気孔の形状との間に相関関係があるので、焼結鉱の表面形状を示す表面形状特徴量は、ミクロ気孔の形状と相関関係がある焼結鉱の気孔率との間で相関関係がある。
以上を踏まえ、本発明の実施形態に係る気孔率測定装置は、焼結鉱の表面形状と焼結鉱の内部に形成されるミクロ気孔の形状の相関関係を利用して、焼結鉱の気孔率を測定する。
(第1実施形態に係る気孔率測定装置の構成及び機能)
図1は、第1実施形態に係る気孔率測定装置を示す図である。気孔率測定装置1は、表面形状測定装置10と、演算装置20とを有する。気孔率測定装置1は、焼結鉱の表面を測定した複数の測定点の高さの平均値と、複数の測定点の高さのそれぞれと、高さの平均値との間の差の絶対値の累積値を示す算術平均高さを、表面形状特徴量として使用する。
表面形状測定装置10は、撮像装置11と、レンズ12とを有し、搬送路13によって搬送される単一の焼結鉱101の表面の3次元形状を合焦法により順次測定する3次元形状計である。表面形状測定装置10の視野は、4mm×4mmであり、表面形状測定装置10の水平方向の分解能は4μmであり、表面形状測定装置10の深さ方向の分解能は0.4μmである。合焦法は、対象物の表面に焦点が合うようなレンズと対象物との間の位置関係を検出することで、対象物の表面の3次元位置を同定する。合焦法により3次元形状を測定する方法は、非特許文献3に記載されるので、ここでは詳細な説明は省略する。
表面形状測定装置10は、焼結鉱101の表面の3次元形状を示す3次元形状情報を、LAN15を介して演算装置20に出力する。3次元形状情報は、一例では、複数の3次元座標データを含む3次元の点群データである。
演算装置20は、通信部21と、記憶部22と、入力部23と、出力部24と、処理部30とを有する。通信部21、記憶部22、入力部23、出力部24及び処理部30は、バス200を介して互いに接続される。演算装置20は、表面形状測定装置10が測定した焼結鉱101の表面形状から表面形状特徴量を演算し、演算した表面形状特徴量と気孔率との相関関係を示す相関関係情報に基づいて、焼結鉱101の気孔率を決定する。一例では、演算装置20は、焼結工程を監視制御する監視制御装置である。
通信部21は、イーサネット(登録商標)などの有線の通信インターフェース回路を有する。通信部21は、LAN25を介して表面形状測定装置10及び不図示の上位制御装置と通信を行う。
記憶部22は、例えば、半導体記憶装置、磁気テープ装置、磁気ディスク装置、又は光ディスク装置のうちの少なくとも一つを備える。記憶部22は、処理部30での処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、記憶部22は、アプリケーションプログラムとして、焼結鉱101の気孔率を決定する気孔率決定処理を処理部30に実行させるための気孔率決定プログラム等を記憶する。気孔率決定プログラムプログラムは、例えばCD−ROM、DVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて記憶部22にインストールされてもよい。
また、記憶部22は、気孔率決定処理で使用される種々のデータを記憶する。さらに、記憶部22は、所定の処理に係る一時的なデータを一時的に記憶してもよい。
入力部23は、データの入力が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、タッチパネル、キーボード等である。作業者は、入力部23を用いて、文字、数字、記号等を入力することができる。入力部23は、作業者により操作されると、その操作に対応する信号を生成する。そして、生成された信号は、作業者の指示として、処理部30に供給される。
出力部24は、映像や画像等の表示が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイ等である。出力部24は、処理部30から供給された映像データに応じた映像や、画像データに応じた画像等を表示する。また、出力部24は、紙などの表示媒体に、映像、画像又は文字等を印刷する出力装置であってもよい。
処理部30は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。処理部30は、演算装置20の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。処理部30は、記憶部22に記憶されているプログラム(ドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、処理部30は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行できる。
処理部30は、3次元形状情報取得部31と、表面形状特徴量演算部32と、気孔率決定部33と、気孔率出力部34とを有する。表面形状特徴量演算部32は、高さ情報生成部321と、平均高さ演算部322と、算術平均高さ演算部323とを有する。これらの各部は、処理部30が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、これらの各部は、ファームウェアとして演算装置20に実装されてもよい。
(演算装置20による気孔率決定処理)
図2(a)は演算装置20が焼結鉱101の気孔率を決定する気孔率決定処理のフローチャートであり、図2(b)は図2(a)に示すS102の処理をより詳細に説明するためのフローチャートである。図2(a)に示す気孔率決定処理は、予め記憶部22に記憶されているプログラムに基づいて、主に処理部30により演算装置20の各要素と協働して実行される。
まず、3次元形状情報取得部31は、表面形状測定装置10からLAN15を介して焼結鉱101の表面形状を示す3次元形状情報を取得する(S101)。次いで、表面形状特徴量演算部32は、3次元形状情報に対応する焼結鉱101の表面形状から表面形状特徴量を演算する(S102)。表面形状特徴量は、焼結鉱101の表面形状の算術平均高さである。算術平均高さは、焼結鉱101の表面上の複数の測定点の高さのそれぞれと、焼結鉱101の表面上の複数の測定点の高さの平均値との間の差の絶対値の累積値である。次いで、気孔率決定部33は、表面形状特徴量と気孔率との相関関係を示す相関関係情報に基づいて、焼結鉱101の気孔率を決定する(S103)。相関関係情報は、一例では、S102の処理で演算された算術平均高さと既知の方法で測定された気孔率との関係を示す相関関係テーブルである。相関関係テーブルは、オペレータにより予め作成されて、記憶部22に記憶される。相関関係テーブルは、複数の焼結鉱の表面形状を測定して取得される表面形状データから演算される算術平均高さと、複数の焼結鉱のそれぞれについて測定された気孔率との相関関係を記憶する。一例では、複数の焼結鉱のそれぞれの気孔率は、特許文献1及び非特許文献1に記載される方法により測定される。そして、気孔率出力部34は、S103の処理で決定された気孔率を出力する(S104)。
図2(b)を参照して、S102のより詳細な処理を説明する。まず、高さ情報生成部321は、複数の測定点の位置と、複数の測定点における焼結鉱101の高さを含む高さ情報を生成する(S121)。高さ情報生成部321は、3次元形状情報である3次元の点群データに含まれる3次元座標のそれぞれに含まれるX座標及びY座標を、測定点の位置を示す座標とする。また、高さ情報生成部321は、3次元の点群データに含まれる3次元座標データのそれぞれのZ座標と所定の基準位置のZ座標との間の差を、測定点の高さとする。一例では、所定の基準位置のZ座標は、搬送路13のZ座標と同一にしてもよい。
なお、本実施形態では、例えば図1に示すように、焼結鉱101を撮像装置11及びレンズ12を介して上方から撮影することで、焼結鉱101の表面における凹凸が高さ方向の情報として生成され、高さ方向の情報の値が大きい(Z座標の値が大きい)程、焼結鉱の中心から離れた(外側の)位置に表面があることを示している場合について説明を行う。ただし、本発明は、上方から撮影する場合に限定されず、適宜撮影方向に合わせて、凹凸の程度を判断することができる。
次いで、平均高さ演算部322は、複数の測定点における焼結鉱101の高さの平均値zaverageを演算する(S122)。平均高さ演算部322は、測定点の高さの平均値を焼結鉱101の高さの平均値zaverageとして演算する。
そして、算術平均高さ演算部323は、S121で生成された高さ情報、及びS122の処理で演算された焼結鉱101の高さの平均値zaverageに基づいて、焼結鉱101の算術平均高さを演算する(S123)。算術平均高さ演算部323は、
を使用して焼結鉱101の算術平均高さを演算する。ここで、Saは算術平均高さであり、Aは焼結鉱101の表面形状測定装置10が測定した領域の投影面積であり、z(x、y)は複数の測定点のそれぞれにおける焼結鉱101の高さであり、zaverageは焼結鉱101の高さの平均値である。
気孔率測定装置1は、表面形状測定装置10が測定した複数の測定点の高さから演算される算術平均高さと焼結鉱の気孔率との相関関係を使用することで、焼結鉱101の気孔率を、微細気孔を反映し且つ高速に測定することができる。
(第2実施形態に係る気孔率測定装置の構成及び機能)
図3は、第2実施形態に係る気孔率測定装置を示す図である。
気孔率測定装置2は、演算装置25が演算装置20の代わりに配置されることが気孔率測定装置1と相違する。演算装置25は、処理部30の代わりに処理部35を有することが演算装置20と相違する。処理部35は、3次元形状生成部36と、ハイパスフィルタ部37とを有することが処理部30と相違する。3次元形状生成部36及びハイパスフィルタ部37以外の気孔率測定装置2の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された気孔率測定装置1の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。気孔率測定装置2は、表面形状測定装置10が測定した焼結鉱101の表面形状を示すデータを、ハイパスフィルタでフィルタリング処理することが、気孔率測定装置1と相違する。
(演算装置25による気孔率決定処理)
図4は演算装置25が焼結鉱101の気孔率を決定する気孔率決定処理のフローチャートである。図4に示す気孔率決定処理は、予め記憶部22に記憶されているプログラムに基づいて、主に処理部35により演算装置25の各要素と協働して実行される。S201及びS204〜S206の処理は、S101〜S104の処理と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
S202において、3次元形状生成部36は、3次元形状情報取得部31が取得した3次元形状情報に基づいて、焼結鉱101の表面の3次元形状を生成する。3次元形状生成部36は、一例では、3次元形状情報である3次元の点群データの間を平面で補間して、焼結鉱101の表面の3次元形状を示す3次元形状データを生成する。
次いで、ハイパスフィルタ部37は、S202の処理で生成された3次元形状から、所定のカットオフ周期より長い周期の凹凸をフィルタリング処理で除去する(S203)。ハイパスフィルタ部37は、所定の周期より長い周期の凹凸を検出し、検出した凹凸の周期成分の振幅を減衰させるように、3次元形状データを補正する。一例では、ハイパスフィルタ部37は、位相補償ガウシアンフィルタである。位相補償ガウシアンフィルタをハイパスフィルタ部37に使用することで、フィルタリング処理に伴って発生する高周波ノイズを抑制できる。位相補償ガウシアンフィルタは、凹凸周期Tに対する振幅伝達率が
である。ただし、Tcはカットオフ周期であり振幅伝達率が50%になる周期をいう。また、αは、
で表わされる。
表面形状特徴量演算部32は、S203で補正された3次元形状情報に対応する焼結鉱101の表面形状から表面形状特徴量を演算する(S204)。
気孔率測定装置2は、表面形状測定装置10が測定した焼結鉱101の表面形状を示す3次元形状データを、ハイパスフィルタでフィルタリング処理することで、所定の周期よりも長い凹凸周期成分を除去するように補正する。気孔率測定装置2は、所定の周期よりも長い凹凸周期成分を焼結鉱101の表面形状から除去して抽出されたミクロ気孔と相関性が高い3次元形状データを使用して、気孔率を決定することで、気孔率測定装置1の測定よりもミクロ気孔の形状を反映した測定が可能になる。
本発明の発明者は、周期が1mm以上の凹凸は気孔率との相関に寄与しないことを焼結鉱の表面形状のスペクトル解析により見出した。周期が1mm以上の凹凸は気孔率との相関に寄与しないので、ハイパスフィルタ部37のカットオフ周期は1mm以下としてもよい。
また、気孔率測定装置2は、ハイパスフィルタ部37を有するが、所定のミクロ気孔の径に応じた周期の凹凸のみを抽出するために、所定の周期の凹凸周期成分を抽出するバンドパスフィルタがハイパスフィルタ部37の代わりに配置されてもよい。
(第3実施形態に係る気孔率測定装置の構成及び機能)
図5は、第3実施形態に係る気孔率測定装置を示す図である。
気孔率測定装置3は、演算装置40が演算装置20の代わりに配置されることが気孔率測定装置1と相違する。演算装置40は、処理部30の代わりに処理部50を有することが演算装置20と相違する。処理部50以外の気孔率測定装置3の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された気孔率測定装置1の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。気孔率測定装置3は、焼結鉱101の表面を測定した複数の測定点の平均傾斜角を表面形状特徴量として使用することが、気孔率測定装置1と相違する。
処理部50は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。処理部50は、演算装置40の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。処理部50は、記憶部22に記憶されているプログラム(ドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、処理部50は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行できる。
処理部50は、3次元形状情報取得部51と、表面形状特徴量演算部52と、気孔率決定部53と、気孔率出力部54とを有する。表面形状特徴量演算部52は、傾斜角情報生成部521と、平均傾斜角演算部522とを有する。これらの各部は、処理部50が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、これらの各部は、ファームウェアとして演算装置40に実装されてもよい。
(演算装置40による気孔率決定処理)
図6(a)は演算装置40が焼結鉱101の気孔率を決定する気孔率決定処理のフローチャートであり、図6(b)は図6(a)に示すS402の処理をより詳細に説明するためのフローチャートである。図6(a)に示す気孔率決定処理は、予め記憶部22に記憶されているプログラムに基づいて、主に処理部50により演算装置40の各要素と協働して実行される。
まず、3次元形状情報取得部51は、表面形状測定装置10からLAN15を介して焼結鉱101の表面形状を示す3次元形状情報を取得する(S301)。次いで、表面形状特徴量演算部52は、3次元形状情報に対応する焼結鉱101の表面形状から表面形状特徴量を演算する(S302)。表面形状特徴量は、焼結鉱101の表面形状の平均傾斜角である。次いで、気孔率決定部53は、表面形状特徴量と気孔率との相関関係を示す相関関係情報に基づいて、焼結鉱101の気孔率を決定する(S303)。相関関係情報は、一例では、S102の処理で演算された平均傾斜角と既知の方法で測定された気孔率との関係を示す相関関係テーブルである。相関関係テーブルは、オペレータにより予め作成されて、記憶部22に記憶される。相関関係テーブルは、複数の焼結鉱の表面形状を測定して取得される表面形状データから演算される平均傾斜角と、複数の焼結鉱のそれぞれについて測定された気孔率との相関関係を記憶する。一例では、複数の焼結鉱のそれぞれの気孔率は、特許文献1及び非特許文献1に記載される方法により測定される。そして、気孔率出力部54は、S303の処理で決定された気孔率を出力する(S304)。
図6(b)を参照して、S302のより詳細な処理を説明する。まず、傾斜角情報生成部521は、複数の測定点の座標と、第1傾斜角情報(∂z/∂x)及び第2傾斜角情報(∂z/∂y)とを含む傾斜角情報を生成する(S321)。第1傾斜角情報(∂z/∂x)は、複数の測定点のそれぞれにおける焼結鉱101のX軸方向に対する傾斜角を示す情報である。一例では、第1傾斜角情報(∂z/∂x)は、現在座標(xn,yn,zn)、及び現在座標(xn,yn,zn)のX方向に隣接するX方向隣接座標(xn+1,yn+1,zn+1)のX座標成分及びZ座標成分から、((zn+1−zn)/(xn+1−xn))で示される。第2傾斜角情報(∂z/∂y)は、複数の測定点のそれぞれにおける焼結鉱101のY軸方向に対する傾斜角を示す情報である。現在座標(xm,ym,zm)、及び現在座標(xm,ym,zm)のY方向に隣接するY方向隣接座標(xm+1,ym+1,zm+1)のY座標成分及びZ座標成分から、((zm+1−zm)/(ym+1−ym))で示される。
次いで、平均傾斜角演算部522は、第1傾斜角(∂z/∂x)及び第2傾斜角(∂z/∂y)に基づいて、焼結鉱101の平均傾斜角を演算する(S322)。平均傾斜角演算部522は、
を使用して焼結鉱101の平均傾斜角を演算する。ここで、Sdqは平均傾斜角であり、Aは焼結鉱101の表面形状測定装置10が測定した領域の投影面積であり、(∂z/∂x)は複数の測定点のそれぞれにおける第1傾斜角であり、(∂z/∂y)は複数の測定点のそれぞれにおける第2傾斜角である。
(第4実施形態に係る気孔率測定装置の構成及び機能)
図7は、第4実施形態に係る気孔率測定装置を示す図である。
気孔率測定装置4は、演算装置45が演算装置40の代わりに配置されることが気孔率測定装置3と相違する。演算装置45は、処理部50の代わりに処理部55を有することが演算装置40と相違する。処理部55は、3次元形状生成部56と、ハイパスフィルタ部57とを有することが処理部50と相違する。3次元形状生成部56及びハイパスフィルタ部57以外の気孔率測定装置2の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された気孔率測定装置3の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。気孔率測定装置4は、表面形状測定装置10が測定した焼結鉱101の表面形状を示すデータを、ハイパスフィルタでフィルタリング処理することが、気孔率測定装置3と相違する。
(演算装置45による気孔率決定処理)
図8は演算装置45が焼結鉱101の気孔率を決定する気孔率決定処理のフローチャートである。図8に示す気孔率決定処理は、予め記憶部22に記憶されているプログラムに基づいて、主に処理部55により演算装置45の各要素と協働して実行される。S401及びS404〜S406の処理は、S301〜S304の処理と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
S402において、3次元形状生成部56は、3次元形状情報取得部51が取得した3次元形状情報に基づいて、焼結鉱101の表面の3次元形状を生成する。3次元形状生成部56は、一例では、3次元形状情報である3次元の点群データの間を平面で補間して、焼結鉱101の表面の3次元形状を示す3次元形状データを生成する。
次いで、ハイパスフィルタ部57は、S402の処理で生成された3次元形状から、所定のカットオフ周期より長い周期の凹凸をフィルタリング処理で除去する(S403)。ハイパスフィルタ部57は、所定の周期より長い周期の凹凸を検出し、検出した凹凸周期成分の振幅を減衰させるように、3次元形状データの3次元座標を補正する。一例では、ハイパスフィルタ部57は、位相補償ガウシアンフィルタである。表面形状特徴量演算部52は、S403で補正された3次元形状情報に対応する焼結鉱101の表面形状から表面形状特徴量を演算する(S404)。
気孔率測定装置4は、表面形状測定装置10が測定した焼結鉱101の表面形状を示す3次元形状データを、ハイパスフィルタでフィルタリング処理することで、所定の周期よりも長い凹凸周期成分を除去するように補正する。気孔率測定装置2は、所定の周期よりも長い凹凸周期成分を焼結鉱101の表面形状から除去することで、測定時の焼結鉱101の全体の傾きを補正した測定が可能になる。
例えば、ハイパスフィルタ部57のカットオフ周期は、表面形状測定装置10の視野の1辺の長さ4mmの半分の長さ2mm以上であってもよい。ハイパスフィルタ部57のカットオフ周期を表面形状測定装置10の方形の視野の短辺の長さの半分以上の長さとすることで、表面形状測定装置10の視野の傾きがハイパスフィルタ部57によって除去される。
(第5実施形態に係る気孔率測定装置の構成及び機能)
図9は、第5実施形態に係る気孔率測定装置を示す図である。
気孔率測定装置5は、演算装置60が演算装置20の代わりに配置されることが気孔率測定装置1と相違する。演算装置60は、処理部30の代わりに処理部70を有することが演算装置20と相違する。処理部70以外の気孔率測定装置5の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された気孔率測定装置1の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。気孔率測定装置5は、焼結鉱101の表面の単位面積当たりの凹部体積を表面形状特徴量として使用することが、気孔率測定装置1と相違する。
処理部70は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。処理部70は、演算装置60の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。処理部70は、記憶部22に記憶されているプログラム(ドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、処理部70は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行できる。
処理部70は、3次元形状情報取得部71と、表面形状特徴量演算部72と、気孔率決定部73と、気孔率出力部74とを有する。表面形状特徴量演算部72は、極大値探索部721と、線分群算出部722と、凹み角規定部723と、外枠規定部724と、凹部体積演算部725と、凹部単位体積演算部726とを有する。これらの各部は、処理部70が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、これらの各部は、ファームウェアとして演算装置60に実装されてもよい。
(演算装置60による気孔率決定処理)
図10(a)は演算装置60が焼結鉱101の気孔率を決定する気孔率決定処理のフローチャートであり、図10(b)は図10(a)に示すS502の処理をより詳細に説明するためのフローチャートである。図10(a)に示す気孔率決定処理は、予め記憶部22に記憶されているプログラムに基づいて、主に処理部70により演算装置60の各要素と協働して実行される。
まず、3次元形状情報取得部71は、表面形状測定装置10からLAN15を介して焼結鉱101の表面形状を示す3次元形状情報を取得する(S501)。次いで、表面形状特徴量演算部72は、3次元形状情報に対応する焼結鉱101の表面形状から表面形状特徴量を演算する(S502)。表面形状特徴量は、焼結鉱101の表面形状の凹部体積である。凹部体積は、表面形状特徴量演算部72が規定する焼結鉱101の外枠と焼結鉱101の表面との間の体積である。次いで、気孔率決定部73は、表面形状特徴量と気孔率との相関関係を示す相関関係情報に基づいて焼結鉱101の気孔率を決定する(S503)。相関関係情報は、一例では、S502の処理で演算された凹部体積と既知の方法で測定された気孔率との関係を示す相関関係テーブルである。相関関係テーブルは、オペレータにより予め作成されて、記憶部22に記憶される。相関関係テーブルは、複数の焼結鉱の表面形状を測定して取得される表面形状データから演算される凹部体積と、複数の焼結鉱のそれぞれについて測定された気孔率との相関関係を記憶する。一例では、複数の焼結鉱のそれぞれの気孔率は、特許文献1及び非特許文献1に記載される方法により測定される。そして、気孔率出力部74は、S503の処理で決定された気孔率を出力する(S504)。
図10(b)及び11(a)〜11(d)を参照して、S502のより詳細な処理を説明する。図11(a)はS521の処理を示す図であり、図11(b)はS522及びS523の処理を示す図であり、図11(c)はS524の処理を示す図であり、図11(d)はS525の処理を示す図である。
まず、極大値探索部721は、得られた3次元データより、極大点を探索する(S521)。極大値探索部721は、3次元データ上の各点(x_i, y_i)における高さを、周囲の点、すなわち(x_i+1, y_i), (x_i-1,y_i), (x_i, y_i+1), (x_i, y_i-1)と比較する操作を、測定領域の全体に亘って行うことで、極大値を探索する。図11(a)に示すように、極大値探索部721は、XY方向に延伸する面の極大点を順次検出する。次いで線分群算出部726は、極大点探索部721が検索した極大点のうち、2つの極大点を結ぶ線分を全ての極大点の2点の組み合わせについて求める(S522)。
次いで、凹み角規定部723は、S522で算出された線分群から凹み角θだけ焼結鉱101の表面側に傾斜した直線を規定する(S523)。図11(b)に示すように、凹み角規定部723は、XY方向に延伸する面の複数の極大点のそれぞれの間を結ぶ線分から凹み角θだけ焼結鉱101の表面側に傾斜した直線を規定する。凹み角規定部723は、XY方向に延伸する面について、極大点のそれぞれの間を結ぶ直線から凹み角θだけ焼結鉱101の表面側に傾斜した直線を規定する処理を実行する。
次いで、外枠規定部724は、S523で規定された直線、及び焼結鉱の表面形状の中で最も外側に位置する線を焼結鉱101の外枠を形成する線として規定する(S524)。図11(c)に示すように、外枠規定部724は、XY方向に延伸する面において、S523で規定された直線の中で最も外側に位置する線(図9のように焼結鉱101を上方から撮影した場合には上側に位置する線)を焼結鉱101の外枠を形成する線として規定する。外枠規定部724は、XY方向に延伸する面について、焼結鉱101の外枠を形成する線を規定する。
次いで、凹部体積演算部725は、S524で規定された外枠の形状と焼結鉱101の表面との間の距離を算出し、算出した距離を測定領域の全体に亘って積分して凹部体積を演算する(S525)。図11(d)に示すように、凹部体積演算部725は、XY方向に延伸する面において、S524で規定された焼結鉱101の外枠を形成する線と、焼結鉱101の表面との間の距離を積分して凹部面積を演算する。外枠規定部724は、X方向にそれぞれ延伸する複数の断面について、S524で規定された焼結鉱101の外枠を形成する線と、焼結鉱101の表面との間の距離を積分して凹部面積を演算する。凹部体積演算部725は、XY方向に延伸する面について演算した凹部面積を積算することで、凹部体積を演算する。
そして、凹部単位体積演算部726は、S525で演算された凹部体積を測定領域の投影面積で除して、単位面積当たりの凹部体積を演算する(S526)。
凹み角θが小さ過ぎると、外枠の凹みが浅くなり、凹部の幅が広く焼結鉱101の内部のミクロ気孔との相関が低い凹凸部の体積が凹部体積に含まれて、凹部体積と気孔率との間の相関が低くなるおそれがある。一方、凹み角θが大き過ぎると、凹部体積がゼロに近づき、凹部体積と気孔率との相関が無くなるおそれがある。本発明の発明者は、凹み角θの最適な範囲が5度以上15度以下の範囲であることを見出した。凹み角θは、本発明の発明者の知見に従って、5度以上15度以下の範囲であることが好ましい。
(第6実施形態に係る気孔率測定装置の構成及び機能)
図12は、第6実施形態に係る気孔率測定装置を示す図である。
気孔率測定装置6は、演算装置80が演算装置20の代わりに配置されることが気孔率測定装置1と相違する。演算装置80は、処理部30の代わりに処理部90を有することが演算装置20と相違する。処理部90以外の気孔率測定装置6の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された気孔率測定装置1の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。気孔率測定装置6は、測定点の算術平均高さ、測定点の平均傾斜角、及び単位面積当たりの凹部体積を重み付けした重み付け値を表面形状特徴量として使用することが、気孔率測定装置1と相違する。
処理部90は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。処理部90は、演算装置80の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。処理部90は、記憶部22に記憶されているプログラム(ドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、処理部90は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行できる。
処理部90は、3次元形状情報取得部91と、第1表面形状特徴量演算部92と、第2表面形状特徴量演算部93と、第3表面形状特徴量演算部94と、気孔率決定部95と、気孔率出力部96とを有する。第1表面形状特徴量演算部92は、高さ情報生成部921と、平均高さ演算部922と、算術平均高さ演算部923とを有する。第2表面形状特徴量演算部93は、傾斜角情報生成部931と、平均傾斜角演算部932とを有する。第3表面形状特徴量演算部94は、極大値探索部941と、線分群算出部942と、凹み角規定部943と、外枠規定部944と、凹部体積演算部945と、凹部単位体積演算部946とを有する。これらの各部は、処理部90が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、これらの各部は、ファームウェアとして演算装置80に実装されてもよい。
(演算装置80による気孔率決定処理)
図13は演算装置80が焼結鉱101の気孔率を決定する気孔率決定処理のフローチャートであり、図13に示す気孔率決定処理は、予め記憶部22に記憶されているプログラムに基づいて、主に処理部90により演算装置80の各要素と協働して実行される。
まず、3次元形状情報取得部91は、表面形状測定装置10からLAN15を介して焼結鉱101の表面形状を示す3次元形状情報を取得する(S601)。
次いで、第1表面形状特徴量演算部92は、3次元形状情報に対応する焼結鉱101の表面形状から第1表面形状特徴量を演算する(S602)。第1表面形状特徴量は、式(1)を使用して演算される焼結鉱101の表面形状の算術平均高さである。高さ情報生成部921、平均高さ演算部922及び算術平均高さ演算部923が実行するS602のより詳細な処理は、図2(b)に示すS121〜S123の処理と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
次いで、第2表面形状特徴量演算部93は、3次元形状情報に対応する焼結鉱101の表面形状から第2表面形状特徴量を演算する(S603)。第2表面形状特徴量は、式(2)を使用して演算される焼結鉱101の表面形状の平均傾斜角である。傾斜角情報生成部931及び平均傾斜角演算部932が実行するS603のより詳細な処理は、図6(b)に示すS321〜S322の処理と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
次いで、第3表面形状特徴量演算部94は、3次元形状情報に対応する焼結鉱101の表面形状から第3表面形状特徴量を演算する(S604)。第3表面形状特徴量は、表面形状の単位面積当たりの凹部体積である。極大値探索部941、線分群算出部942と、凹み角規定部943、外枠規定部944、凹部体積演算部945及び凹部単位体積演算部946が実行するS604のより詳細な処理は、図10(b)に示すS521〜S526の処理と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
次いで、気孔率決定部95は、第1表面形状特徴量〜第3表面形状特徴量を重み付けして焼結鉱101の気孔率を決定する(S605)。気孔率決定部95は、算術平均高さである第1表面形状特徴量と気孔率との相関関係を示す第1相関関係情報に基づいて、第1気孔率を決定する。気孔率決定部95は、平均傾斜角である第2表面形状特徴量と気孔率との相関関係を示す第1相関関係情報に基づいて、第2気孔率を決定する。気孔率決定部95は、単位面積当たりの凹部体積である第3表面形状特徴量と気孔率との相関関係を示す第1相関関係情報に基づいて、第3気孔率を決定する。気孔率決定部95は、決定した第1〜第3気孔率を重み付けして重み付け気孔率を決定する。一例は、第1気孔率、第2気孔率及び第3気孔率は、2:2:1の割合で重み付けされる。そして、気孔率出力部96は、S605の処理で決定された重み付け気孔率を出力する(S607)。なお、重み付けは事前に複数回の試験を行っておくことで、気孔率の実体に合うような、妥当な割合を決めておくようにする。
(表面形状特徴量と気孔率との相関関係について)
焼成条件の異なる38個の焼結鉱の表面形状が測定されて、焼成条件の異なる38個の表面形状データが生成された。38個の表面形状データのそれぞれについて、算術平均高さSa、平均傾斜角Sdq、単位面積当たりの凹部体積の3つの表面形状特徴量が演算された。算術平均高さSaはS121〜S123の処理で演算され、平均傾斜角SdqはS321〜S322の処理で演算され、単位面積当たりの凹部体積はS521〜S526の処理で演算された。重み付け気孔率を演算するとき、算術平均高さSa、平均傾斜角Sdq及び単位面積当たりの凹部体積は、2:2:1で重み付けされた。38個の焼結鉱のそれぞれは、特許文献1及び非特許文献1に記載される方法で気孔率が測定された。38個の焼結鉱のそれぞれの表面形状特徴量と気孔率との関係は、グラフ上にプロットされると共に、38個の焼結鉱のそれぞれ表面形状特徴量のそれぞれと気孔率との関係を示す相関関数が演算された。
図14(a)は算術平均高さSaと気孔率との関係を示す図であり、図14(b)は平均傾斜角Sdqと気孔率との関係を示す図であり、図14(c)は単位面積当たりの凹部体積と気孔率との関係を示す図である。図14(d)は、重み付け表面形状特徴量と気孔率との関係を示す図である。図14(a)の横軸は算術平均高さSaを示し、図14(b)の横軸は平均傾斜角Sdqを示し、図14(c)の横軸は単位面積当たりの凹部体積を示す。図14(a)〜14(c)の縦軸は、特許文献1及び非特許文献1に記載される方法で測定された気孔率を示す。図14(d)の横軸は重み付け気孔率を示し、図14(d)の縦軸は特許文献1及び非特許文献1に記載される方法で測定された気孔率を示す。図14(a)〜14(c)において、yは近似式を示し、図14(a)〜14(d)において、R2は決定係数を示し、σは誤差を示す。
図14(a)〜14(c)に示すように、算術平均高さSa、平均傾斜角Sdq及び単位面積当たりの凹部体積を表面形状特徴量とした場合、決定係数は0.75以上であり且つ誤差は2.7以下であるので、近似式yのフィッティングは良好である。
また、図14(d)に示すように、重み付け気孔率を使用した場合、場合、決定係数は0.87以上であり且つ誤差は1.9以下であるので、近似式yのフィッティングは更に良好である。
(実施形態に係る気孔率測定装置の変形例)
第1〜6実施形態に係る気孔率測定装置1〜6では、算術平均高さSa、平均傾斜角Sdq及び単位面積当たりの凹部体積を演算するときに、表面形状測定装置10が測定する焼結鉱101の表面の3次元形状を示す3次元形状情報を使用する。しかしながら、実施形態に係る気孔率測定装置は、2次元形状測定装置で測定した焼結鉱101の表面の2次元形状を示す2次元形状情報を使用して算術平均高さRa、平均傾斜角Rdq及び単位長さ当たりの凹部面積を演算してもよい。実施形態に係る気孔率測定装置は、2次元形状情報から演算された算術平均高さRa、平均傾斜角Rdq及び単位長さ当たりの凹部面積と気孔率との相関関係を示す相関関係情報に基づいて、焼結鉱101の気孔率を決定してもよい。
図15(a)は算術平均高さRaと気孔率との関係を示す図であり、図15(b)は平均傾斜角Rdqと気孔率との関係を示す図であり、図15(c)は単位長さ当たりの凹部面積と気孔率との関係を示す図である。図15(a)の横軸は算術平均高さRaを示し、図15(b)の横軸は平均傾斜角Rdqを示し、図15(c)の横軸は単位長さ当たりの凹部面積を示す。図15(a)〜15(c)の縦軸は、特許文献1及び非特許文献1に記載される方法で測定された気孔率を示す。図15(a)〜15(c)において、yは近似式を示し、R2は決定係数を示し、σは誤差を示す。
算術平均高さRa、平均傾斜角Rdq及び単位長さ当たりの凹部面積を表面形状特徴量とした場合、算術平均高さSa、平均傾斜角Sdq及び単位面積当たりの凹部体積を表面形状特徴量とした場合よりも決定係数が小さくなると共に誤差が大きくなる。しかしながら、算術平均高さRa、平均傾斜角Rdq及び単位長さ当たりの凹部面積を表面形状特徴量とした場合、決定係数は0.67以上であり且つ誤差は3.21以下であるので、近似式yのフィッティングは十分に良好である。
また、第1〜6実施形態に係る気孔率測定装置1〜6は、焼結鉱101の気孔率を測定したが、実施形態に係る気孔率測定装置は、表面形状と内部に形成される気孔の形状との間に相関関係がある他の多孔体を測定してもよい。
また、6実施形態に係る気孔率測定装置6は、第1表面形状特徴量演算部92〜第3表面形状特徴量演算部94を有するが、実施形態に係る気孔率測定装置は、第1表面形状特徴量演算部92〜第3表面形状特徴量演算部94の何れか2つを有してもよい。実施形態に係る気孔率測定装置は、第1表面形状特徴量演算部92〜第3表面形状特徴量演算部94の何れか2つに対応する表面形状特徴量の少なくとも2つを重み付けして多孔体の気孔率を決定してもよい。
1〜6 気孔率測定装置
10 表面形状測定装置
11 撮像装置
12 レンズ
20、25、40、45、60、80 演算装置
21 通信部
22 記憶部
23 入力部
24 出力部
30、35、50、55、70、90 処理部
31、51、71、91 3次元形状情報取得部
32、52、72、92〜94 表面形状特徴量演算部
33、53、73、95 気孔率決定部
34、54、74、96 気孔率出力部
101 焼結鉱

Claims (15)

  1. 多孔体の表面形状を測定して、測定した前記多孔体の表面形状を示す3次元形状情報を出力する表面形状測定装置と、
    前記3次元形状情報に対応する前記多孔体の表面形状から表面形状特徴量を演算する表面形状特徴量演算部と、
    前記表面形状特徴量と気孔率との相関関係に基づいて、前記多孔体の気孔率を決定する気孔率決定部と、
    を有することを特徴とする気孔率測定装置。
  2. 前記表面形状特徴量演算部は、
    前記表面形状測定装置が測定した前記多孔体の表面上の測定点の位置と、前記測定点における前記多孔体の高さとを含む高さ情報を前記測定点毎に生成する高さ情報生成部と、
    前記多孔体の高さの平均値を演算する平均高さ演算部と、
    前記高さ情報、及び前記平均値に基づいて、前記測定点の高さのそれぞれと、前記平均値との間の差の絶対値の累積値を示す算術平均高さを演算する算術平均高さ演算部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の気孔率測定装置。
  3. 前記算術平均高さ演算部は、
    を使用して、前記算術平均高さを演算し、
    ここで、Saは前記算術平均高さであり、Aは前記多孔体の前記表面形状測定装置が測定した領域の投影面積であり、z(x、y)は前記測定点における前記多孔体の高さであり、zaverageは前記平均値であることを特徴とする請求項2に記載の気孔率測定装置。
  4. 前記3次元形状情報に対応する前記多孔体の表面形状を周波数フィルタリング処理するフィルタリング部を更に有することを特徴とする請求項2又は3に記載の気孔率測定装置。
  5. 前記フィルタリング部は、表面形状を構成する凹凸周期成分のうち、カットオフ周期以下の凹凸周期成分のみを透過するハイパスフィルタであり、前記カットオフ周期は1mm以下であることを特徴とする請求項4に記載の気孔率測定装置。
  6. 前記表面形状特徴量演算部は、
    前記表面形状測定装置が測定した前記多孔体の表面上の測定点の位置と、前記測定点における前記多孔体の第1方向に対する傾斜角を示す第1傾斜角情報及び前記第1方向と直交する第2方向に対する傾斜角を示す第2傾斜角情報とを含む傾斜角情報を前記測定点毎に生成する傾斜角情報生成部と、
    前記第1傾斜角情報及び第2傾斜角情報に基づいて、前記多孔体の平均傾斜角を演算する平均傾斜角演算部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の気孔率測定装置。
  7. 前記平均傾斜角演算部は、
    を使用して、前記平均傾斜角を演算し、
    ここで、Sdqは前記平均傾斜角であり、Aは前記多孔体の前記表面形状測定装置が測定した領域の投影面積であり、(∂z/∂x)は前記第1傾斜角情報であり、(∂z/∂y)は前記第2傾斜角情報であることを特徴とする、請求項6に記載の気孔率測定装置。
  8. 前記3次元形状情報に対応する前記多孔体の表面形状を周波数フィルタリング処理するフィルタリング部を更に有することを特徴とする請求項6又は7に記載の気孔率測定装置。
  9. 前記フィルタリング部は、表面形状を構成する凹凸周期成分のうち、カットオフ周期以下の凹凸周期成分のみを透過するハイパスフィルタからなり、前記カットオフ周期は視野の2分の1以上であることを特徴とする請求項8に記載の気孔率測定装置。
  10. 前記ハイパスフィルタは、凹凸周期Tに対する振幅伝達率が
    であり、
    前記Tcはカットオフ周期であり、
    前記αは
    である位相補償ガウシアンフィルタであることを特徴とする請求項5又は9に記載の気孔率測定装置。
  11. 前記表面形状特徴量演算部は、
    前記多孔体の表面形状の極大点を探索する極大点探索部と、
    前記極大点探索部が検索した極大点うち、2つの極大点を結ぶ線分を全ての極大点の2点の組み合わせについて求める線分群算出部と、
    前記線分群から凹み角だけ前記多孔体の表面側に傾斜した直線を規定する凹み角規定部と、
    前記凹み角規定部が規定した直線、及び前記多孔体の表面形状の中で最も外側に位置する線を前記多孔体の外枠を形成する線として規定する外枠規定部と、
    前記外枠規定部が規定した外枠の形状と前記多孔体の表面との間の距離を演算し、演算した距離を測定領域の全体に亘って積分して、前記外枠と前記多孔体の表面との間の体積を示す凹部体積を演算する凹部体積演算部と、
    前記凹部体積を測定領域の投影面積で除して、単位面積当たりの凹部体積を演算する凹部単位体積演算部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の気孔率測定装置。
  12. 前記凹み角は、5度以上15度以下の範囲であることを特徴とする請求項11に記載の気孔率測定装置。
  13. 前記表面形状特徴量演算部は、
    前記多孔体の算術平均高さを演算する第1表面形状特徴量演算部、前記多孔体の平均傾斜角を演算する第2表面形状特徴量演算部、及び前記多孔体の単位面積当たりの凹部体積を演算する第3表面形状特徴量演算部の少なくとも2つを有し、
    前記第1表面形状特徴量演算部は、
    前記表面形状測定装置が測定した前記多孔体の表面上の測定点の位置と、前記測定点における前記多孔体の高さとを含む高さ情報を前記測定点毎に生成する高さ情報生成部と、
    前記多孔体の高さの平均値を演算する平均高さ演算部と、
    前記高さ情報、及び前記多孔体の高さの平均値に基づいて、前記測定点の高さのそれぞれと、前記平均値との間の差の絶対値の累積値を示す算術平均高さを演算する算術平均高さ演算部と、を有し、
    前記第2表面形状特徴量演算部は、
    前記表面形状測定装置が測定した前記多孔体の表面上の測定点の位置と、前記測定点における前記多孔体の第1方向に対する傾斜角を示す第1傾斜角情報及び前記第1方向と直交する第2方向に対する傾斜角を示す第2傾斜角情報とを含む傾斜角情報を前記測定点毎に生成する傾斜角情報生成部と、
    前記第1傾斜角情報及び第2傾斜角情報に基づいて、前記多孔体の平均傾斜角を演算する平均傾斜角演算部と、を有し、
    前記第3表面形状特徴量演算部は、
    前記多孔体の表面形状の極大点を探索する極大点探索部と、
    前記極大点探索部が検索した極大点のうち、2つの極大点を結ぶ線分を全ての極大点の2点の組み合わせについて求める線分群算出部と、
    前記線分群から凹み角だけ前記多孔体の表面側に傾斜した直線を規定する凹み角規定部と、
    前記凹み角規定部が規定した直線、及び前記多孔体の表面形状の中で最も外側に位置する線を前記多孔体の外枠を形成する線として規定する外枠規定部と、
    前記外枠規定部が規定した外枠の形状と前記多孔体の表面との間の距離を演算し、演算した距離を測定領域の全体に亘って積分して、前記外枠と前記多孔体の表面との間の体積を示す凹部体積を演算する凹部体積演算部と、
    前記凹部体積を測定領域の投影面積で除して、単位面積当たりの凹部体積を演算する凹部単位体積演算部と、を有し、
    前記気孔率決定部は、前記算術平均高さ、前記平均傾斜角及び前記単位面積当たりの凹部体積の少なくとも2つを重み付けして前記多孔体の気孔率を決定することを特徴とする請求項1に記載の気孔率測定装置。
  14. 多孔体の表面形状を測定して、測定した前記多孔体の表面形状を示す3次元形状情報を出力し、
    前記3次元形状情報に対応する前記多孔体の表面形状から表面形状特徴量を演算し、
    前記表面形状特徴量と気孔率との相関関係に基づいて、前記多孔体の気孔率を決定する、
    ことを特徴とする気孔率測定方法。
  15. 多孔体の表面形状を測定して、測定した前記多孔体の表面形状を示す3次元形状情報を出力し、
    前記3次元形状情報に対応する前記多孔体の表面形状から表面形状特徴量を演算し、
    前記表面形状特徴量と気孔率との相関関係に基づいて、前記多孔体の気孔率を決定する、
    処理をコンピュータに実行させることを特徴とする気孔率測定プログラム。
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