(本開示の基礎となった知見)
上記のように、レストランなどで客に空客席を知らせるための従来技術として、特許文献1では、各客席が空客席であるか否かを当該各客席と関与して判別可能かつ判別結果を利用して客席ごとの空客席および使用客席のいずれであるかについての客席状態を管理可能に形成し、管理された客席状態を客席案内表示ユニットに案内表示可能かつ客が案内表示された空客席を目視確認可能に形成する技術が開示されている。
また、サーバを用いた複数の自走式掃除機の制御方法の従来技術として、特許文献2には、サーバから、複数の自走式掃除機に掃除領域を割り当てて、複数の自走式掃除機に効率よく掃除させる技術が開示されている。
例えば、24時間営業している複数のテーブル席が配置されたレストランにおいて、各テーブル席の周囲を掃除領域として設定して、複数の掃除領域を自走型掃除機に掃除させる場合を考える。24時間営業しているレストランでは、営業中に掃除することになるため、店内に客が少なく、かつ、客の来店が少ない時間帯に自走型掃除機に掃除させる必要がある。店内に客が少なく、かつ、客の来店が少ない時間帯に掃除させるとはいえ、客が来店した場合には、客を席に案内する必要がある。
しかしながら、上記の従来技術では、所定の空間内を自走型掃除機が掃除している際に、当該自走型掃除機が掃除している位置を考慮して当該所定の空間内の所定の領域に人を案内することについては開示も示唆もされておらず、自走型掃除機が掃除している席に客を案内した場合、自走型掃除機が邪魔になり客を不快にさせてしまう可能性がある。
以上の課題を解決するために、本開示の一態様に係る提示方法は、提示装置における提示方法であって、自走型掃除機が掃除する所定の空間内を人が案内される領域として分割することにより得られる複数の案内対象領域を示す領域情報を取得し、前記所定の空間内における前記自走型掃除機の現在位置を示す位置情報を取得し、前記複数の案内対象領域のそれぞれにおいて人が存在するか否かを示す人存在情報を取得し、前記位置情報が示す前記自走型掃除機の前記現在位置に基づいて、前記自走型掃除機の周辺の第1の周辺領域を決定し、前記領域情報が示す前記複数の案内対象領域のうち、前記第1の周辺領域に重ならない前記案内対象領域を案内候補領域として決定し、前記案内候補領域のうち、前記人が存在しない案内候補領域を案内可能領域として決定し、決定した前記案内可能領域を提示する。
この構成によれば、自走型掃除機が掃除する所定の空間内を人が案内される領域として分割することにより得られる複数の案内対象領域を示す領域情報が取得される。所定の空間内における自走型掃除機の現在位置を示す位置情報が取得される。複数の案内対象領域のそれぞれにおいて人が存在するか否かを示す人存在情報が取得される。位置情報が示す自走型掃除機の現在位置に基づいて、自走型掃除機の周辺の第1の周辺領域が決定される。領域情報が示す複数の案内対象領域のうち、第1の周辺領域に重ならない案内対象領域が案内候補領域として決定される。案内候補領域のうち、人が存在しない案内候補領域が案内可能領域として決定される。決定された案内可能領域が提示される。
したがって、複数の案内対象領域のうち、自走型掃除機の周辺の第1の周辺領域に重ならない案内対象領域が案内候補領域として決定され、案内候補領域のうち、人が存在しない案内候補領域が案内可能領域として決定され、決定された案内可能領域が提示されるので、所定の空間内を自走型掃除機が掃除している際に、当該自走型掃除機が掃除している位置を考慮して当該所定の空間内の所定の領域に人を案内することができ、自走型掃除機の掃除に伴う埃の飛散又は騒音の影響が小さい領域に人を案内することができる。
また、上記の提示方法において、さらに、前記複数の案内対象領域のうち、前記案内可能領域以外の案内対象領域を案内不可能領域として決定し、前記案内可能領域と前記案内不可能領域とを異なる態様で表示してもよい。
この構成によれば、複数の案内対象領域のうち、案内可能領域以外の案内対象領域が案内不可能領域として決定される。そして、案内可能領域と案内不可能領域とが異なる態様で表示される。
したがって、案内可能領域と案内不可能領域とが異なる態様で表示されるので、ユーザは、案内可能領域と案内不可能領域とを容易に識別することができる。
また、上記の提示方法において、前記案内不可能領域のうち、前記人存在情報に基づき、人が存在する前記案内対象領域を第1の案内不可能領域として決定し、前記案内不可能領域のうち、前記第1の周辺領域に重なる前記案内不可能領域を、前記第1の周辺領域に重なるために案内不可能である第2の案内不可能領域として決定し、前記第1の案内不可能領域と前記第2の案内不可能領域とを異なる態様で表示してもよい。
この構成によれば、案内不可能領域のうち、人存在情報に基づき、人が存在する案内対象領域が第1の案内不可能領域として決定される。案内不可能領域のうち、第1の周辺領域に重なる案内不可能領域が、第1の周辺領域に重なるために案内不可能である第2の案内不可能領域として決定される。そして、第1の案内不可能領域と第2の案内不可能領域とが異なる態様で表示される。
したがって、第1の案内不可能領域と、第1の周辺領域に重なるために案内不可能である第2の案内不可能領域とが異なる態様で表示されるので、ユーザは、案内不可能領域になぜ案内することができないのかを容易に認識することができる。また、人は存在しないが、第1の周辺領域に重なるために案内不可能である第2の案内不可能領域は、自走型掃除機を停止させることにより案内可能領域に変更することができるので、ユーザは、自走型掃除機を停止させることにより案内可能領域となる案内不可能領域を容易に把握することができる。
また、上記の提示方法において、さらに、前記案内可能領域として複数の案内可能領域が決定された場合に前記複数の案内可能領域のそれぞれに対して前記複数の案内可能領域における優先度を付与するための条件を示す優先度付与条件情報を取得し、前記複数の案内可能領域が決定された場合、前記優先度付与条件情報に基づき、前記複数の案内可能領域のそれぞれに対して優先度を付与し、前記複数の案内可能領域を前記優先度に基づいて異なる態様で表示してもよい。
この構成によれば、案内可能領域として複数の案内可能領域が決定された場合に複数の案内可能領域のそれぞれに対して複数の案内可能領域における優先度を付与するための条件を示す優先度付与条件情報が取得される。複数の案内可能領域が決定された場合、優先度付与条件情報に基づき、複数の案内可能領域のそれぞれに対して優先度が付与される。複数の案内可能領域が優先度に基づいて異なる態様で表示される。
したがって、複数の案内可能領域が優先度に基づいて異なる態様で表示されるので、ユーザは、案内する案内可能領域を容易に決定することができる。
また、上記の提示方法において、前記優先度付与条件情報は、前記自走型掃除機の現在位置から最も離れている前記案内可能領域から順に高い優先度を付与する条件を含んでもよい。
この構成によれば、自走型掃除機の現在位置から最も離れている案内可能領域から順に高い優先度が付与されるので、ユーザは、自走型掃除機の掃除に伴う埃の飛散又は騒音の影響が最も少ない案内可能領域に人を案内することができる。
また、上記の提示方法において、前記優先度付与条件情報は、前記自走型掃除機が掃除を完了した時刻が最も新しい前記案内可能領域から順に高い優先度を付与する条件を含んでもよい。
この構成によれば、自走型掃除機が掃除を完了した時刻が最も新しい案内可能領域から順に高い優先度が付与されるので、ユーザは、埃の蓄積が最も少ない案内可能領域に人を案内することができる。
また、上記の提示方法において、優先度の異なる前記案内可能領域を異なる態様で表示してもよい。
この構成によれば、優先度の異なる案内可能領域が異なる態様で表示されるので、ユーザは、優先度の異なる案内可能領域を視覚的に把握することができる。
また、上記の提示方法において、さらに、前記自走型掃除機の動作状態を示す状態情報を取得し、前記自走型掃除機の前記動作状態が掃除動作中である場合にのみ、前記複数の案内対象領域のうち、前記第1の周辺領域に重ならない前記案内対象領域を前記案内候補領域として決定してもよい。
この構成によれば、自走型掃除機の動作状態を示す状態情報が取得される。自走型掃除機の動作状態が掃除動作中である場合にのみ、複数の案内対象領域のうち、第1の周辺領域に重ならない案内対象領域が案内候補領域として決定される。
したがって、自走型掃除機の動作状態が掃除動作中以外である場合は、自走型掃除機の周辺に埃が飛散したり、騒音が発生したりすることはないので、ユーザは、動作状態が掃除動作中以外である自走型掃除機の周辺に人を案内することができる。
また、上記の提示方法において、前記自走型掃除機の前記動作状態が掃除動作中以外である場合に、前記位置情報に基づき、前記自走型掃除機の前記現在位置から所定の範囲内を示し、かつ前記第1の周辺領域よりも狭い第2の周辺領域を決定し、前記複数の案内対象領域のうち、前記第2の周辺領域に重ならない前記案内対象領域を前記案内候補領域として決定してもよい。
この構成によれば、自走型掃除機の動作状態が掃除動作中以外である場合に、位置情報に基づき、自走型掃除機の現在位置から所定の範囲内を示し、かつ第1の周辺領域よりも狭い第2の周辺領域が決定される。複数の案内対象領域のうち、第2の周辺領域に重ならない案内対象領域が案内候補領域として決定される。
したがって、自走型掃除機の動作状態が掃除動作中以外であるが、掃除動作を行っていない自走型掃除機が、案内された人の邪魔になるのを防ぐことができる。
また、上記の提示方法において、前記位置情報と前記人存在情報とを定期的に外部装置から取得し、提示している前記案内可能領域を定期的に更新してもよい。
この構成によれば、位置情報と人存在情報とが定期的に外部装置から取得される。提示されている案内可能領域が定期的に更新される。
したがって、自走型掃除機の位置及び人が存在する位置を定期的に把握することができ、ユーザは、人を案内する際にどの案内可能領域に案内すればよいかを事前にシミュレーションすることができる。これにより、ユーザは、実際に人を案内する際に、即座に人を案内する案内可能領域を決定することができる。
また、上記の提示方法において、さらに、前記所定の空間内に人が入ってきたことを示す人検知情報を取得し、前記人検知情報を取得した場合、提示している前記案内可能領域を更新してもよい。
この構成によれば、所定の空間内に人が入ってきたことを示す人検知情報が取得される。人検知情報が取得された場合、提示している案内可能領域が更新される。
したがって、所定の空間内に人が入ってきたタイミングで、最新の案内可能領域を提示することができる。
また、上記の提示方法において、さらに、ユーザから前記自走型掃除機の掃除を停止させる指示の入力を受け付けた場合に、前記自走型掃除機の掃除を停止させるための制御情報を送信し、掃除を停止させた前記自走型掃除機の周辺の前記第1の周辺領域を決定せずに、前記複数の案内対象領域を前記案内候補領域として再度決定してもよい。
この構成によれば、ユーザから自走型掃除機の掃除を停止させる指示の入力を受け付けた場合に、自走型掃除機の掃除を停止させるための制御情報が送信される。掃除を停止させた自走型掃除機の周辺の第1の周辺領域が決定されずに、複数の案内対象領域が案内候補領域として再度決定される。
したがって、自走型掃除機の掃除を停止させた後、案内候補領域が再度決定されるので、人が存在しないとともに、自走型掃除機の周辺の第1の周辺領域に重ならなくなった案内候補領域を案内可能領域としてユーザに提示することができる。
本開示の他の態様に係る提示装置は、自走型掃除機が掃除する所定の空間内を人が案内される領域として分割することにより得られる複数の案内対象領域を示す領域情報を取得する第1の取得部と、前記所定の空間内における前記自走型掃除機の現在位置を示す位置情報を取得する第2の取得部と、前記複数の案内対象領域のそれぞれにおいて人が存在するか否かを示す人存在情報を取得する第3の取得部と、前記位置情報に基づき、前記自走型掃除機の前記現在位置から所定の範囲内を示す第1の周辺領域を決定する周辺領域決定部と、前記領域情報が示す前記複数の案内対象領域のうち、前記第1の周辺領域に重ならない前記案内対象領域を案内候補領域として決定する案内候補領域決定部と、前記案内候補領域のうち、前記人が存在しない案内候補領域を案内可能領域として決定する案内可能領域決定部と、決定した前記案内可能領域を提示する提示部と、を備える。
この構成によれば、自走型掃除機が掃除する所定の空間内を人が案内される領域として分割することにより得られる複数の案内対象領域を示す領域情報が取得される。所定の空間内における自走型掃除機の現在位置を示す位置情報が取得される。複数の案内対象領域のそれぞれにおいて人が存在するか否かを示す人存在情報が取得される。位置情報が示す自走型掃除機の現在位置に基づいて、自走型掃除機の周辺の第1の周辺領域が決定される。領域情報が示す複数の案内対象領域のうち、第1の周辺領域に重ならない案内対象領域が案内候補領域として決定される。案内候補領域のうち、人が存在しない案内候補領域が案内可能領域として決定される。決定された案内可能領域が提示される。
したがって、複数の案内対象領域のうち、自走型掃除機の周辺の第1の周辺領域に重ならない案内対象領域が案内候補領域として決定され、案内候補領域のうち、人が存在しない案内候補領域が案内可能領域として決定され、決定された案内可能領域が提示されるので、所定の空間内を自走型掃除機が掃除している際に、当該自走型掃除機が掃除している位置を考慮して当該所定の空間内の所定の領域に人を案内することができ、自走型掃除機の掃除に伴う埃の飛散又は騒音の影響が小さい領域に人を案内することができる。
本開示の他の態様に係る提示プログラムは、コンピュータを、自走型掃除機が掃除する所定の空間内を人が案内される領域として分割することにより得られる複数の案内対象領域を示す領域情報を取得する第1の取得部と、前記所定の空間内における前記自走型掃除機の現在位置を示す位置情報を取得する第2の取得部と、前記複数の案内対象領域のそれぞれにおいて人が存在するか否かを示す人存在情報を取得する第3の取得部と、前記位置情報に基づき、前記自走型掃除機の前記現在位置から所定の範囲内を示す第1の周辺領域を決定する周辺領域決定部と、前記領域情報が示す前記複数の案内対象領域のうち、前記第1の周辺領域に重ならない前記案内対象領域を案内候補領域として決定する案内候補領域決定部と、前記案内候補領域のうち、前記人が存在しない案内候補領域を案内可能領域として決定する案内可能領域決定部と、決定した前記案内可能領域を提示する提示部として機能させる。
この構成によれば、自走型掃除機が掃除する所定の空間内を人が案内される領域として分割することにより得られる複数の案内対象領域を示す領域情報が取得される。所定の空間内における自走型掃除機の現在位置を示す位置情報が取得される。複数の案内対象領域のそれぞれにおいて人が存在するか否かを示す人存在情報が取得される。位置情報が示す自走型掃除機の現在位置に基づいて、自走型掃除機の周辺の第1の周辺領域が決定される。領域情報が示す複数の案内対象領域のうち、第1の周辺領域に重ならない案内対象領域が案内候補領域として決定される。案内候補領域のうち、人が存在しない案内候補領域が案内可能領域として決定される。決定された案内可能領域が提示される。
したがって、複数の案内対象領域のうち、自走型掃除機の周辺の第1の周辺領域に重ならない案内対象領域が案内候補領域として決定され、案内候補領域のうち、人が存在しない案内候補領域が案内可能領域として決定され、決定された案内可能領域が提示されるので、所定の空間内を自走型掃除機が掃除している際に、当該自走型掃除機が掃除している位置を考慮して当該所定の空間内の所定の領域に人を案内することができ、自走型掃除機の掃除に伴う埃の飛散又は騒音の影響が小さい領域に人を案内することができる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態は、本開示を具体化した一例であって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
(実施の形態1)
本実施の形態1では、飲食店において、自走型掃除機が掃除している最中に来客があった場合に店員が携帯する端末装置に、自走型掃除機の掃除に伴う埃の飛散又は騒音の影響が小さい案内可能席を提示する方法について説明する。
図1は、本実施の形態1における案内システムの全体像を概念的に示す図である。
図1に示す案内システムは、店員4が携帯する端末装置1と、自走型掃除機3と、飲食店10の外部にある管理装置2とを備える。飲食店10には、複数のテーブル61〜65が配置されており、案内システムは、自走型掃除機3が飲食店10内を掃除している最中に来客が発生した場合に、店員4が携帯する端末装置1に案内可能席を表示する。
端末装置1は、例えば、ハンディターミナルと一体型のPDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン及びタブレット型コンピュータなどである。本実施の形態1では、端末装置1は店員4が携帯する端末として説明するが、必ずしも店員4が携帯する端末ではなくてもよい。端末装置1は、例えば、店舗に固定された端末、例えば、パーソナルコンピュータなどであってもよい。
端末装置1は、まず、管理装置2に、店舗の間取りを示す間取り情報、店舗内の席の位置又はサイズを示す席情報、自走型掃除機3の現在位置を示す位置情報、及び席に客が存在するか否かを示す空席情報を要求し、管理装置2からそれらの情報を受信する。そして、端末装置1は、間取り情報に、席情報と、自走型掃除機3の位置情報に基づく自走型掃除機3の周辺の周辺領域とを重畳した重畳情報を生成する。そして、端末装置1は、生成した重畳情報のうち、自走型掃除機3の周辺領域以外の領域にある席を案内候補席として決定する。端末装置1は、空席情報に基づき、決定した案内候補席のうち、空席である案内候補席を案内可能席として決定し、端末装置1の表示部に表示する。
管理装置2は、例えば、サーバであり、店舗内、又は、店舗外に設置される。実施の形態1では、管理装置2が店舗外に設置された例を示している。管理装置2は、端末装置1からの要求により、管理装置2で記憶している、間取り情報、席情報、自走型掃除機3の位置情報及び空席情報を端末装置1に送信する。管理装置2で記憶している、間取り情報、席情報、自走型掃除機3の位置情報及び空席情報については、後で詳細に説明する。
自走型掃除機3は、管理装置2から受信した掃除指示情報に基づき、掃除領域を掃除する。また、自走型掃除機3は、管理装置2に、自走型掃除機3の位置情報及び掃除履歴などの情報を送信する。
以下に、端末装置1、管理装置2及び自走型掃除機3の構成について、詳細に説明する。
図2は、本実施の形態1における端末装置の機能構成を示すブロック図である。
端末装置1は、通信部11、表示部12、入力部13、制御部14及び記憶部15を備える。
通信部11は、管理装置2などの外部装置と通信を行い、情報を送受信する。通信部11は、例えば、LAN(Local Area Network)又はWAN(Wide Area Network)を介して、情報を送受信する。例えば、通信部11は、管理装置2に、間取り情報、席情報、自走型掃除機3の位置情報及び空席情報の要求を送信し、管理装置2から間取り情報、席情報、自走型掃除機3の位置情報及び空席情報を受信する。
通信部11は、所定の空間内の間取りを示す間取り情報を受信する。通信部11は、自走型掃除機3が掃除する所定の空間内を人が案内される領域として分割することにより得られる複数の案内対象席(案内対象領域)を示す席情報(領域情報)を受信する。通信部11は、所定の空間内における自走型掃除機3の現在位置を示す位置情報を受信する。通信部11は、複数の案内対象席(案内対象領域)のそれぞれにおいて人が存在するか否かを示す空席情報(人存在情報)を受信する。
表示部12は、店員4などのユーザに対して情報を表示する。表示部12は、例えば、液晶ディスプレイで構成される。表示部12は、来客が発生した際に、店員4に対して、案内可能席を表示する。
入力部13は、店員4などのユーザからの入力を受付ける。入力部13は、例えば、表示部12と一体化したタッチパネル又は操作盤などにより構成される。入力部13は、例えば、来客が発生した際に、店員4が端末装置1に対して、案内可能席の表示の開始を促すための入力を受付ける。
制御部14は、例えば、CPU(中央演算処理装置)であり、中央制御部141、通信制御部142、表示制御部143、入力検知部144、表示情報生成部145及び案内可能席決定部146を備える。
中央制御部141は、記憶部15へ情報を格納する制御及び制御部14の各制御コンポーネント間の制御などを行う。
通信制御部142は、管理装置2に、間取り情報、席情報、自走型掃除機3の位置情報及び空席情報の要求を送信したり、管理装置2から間取り情報、席情報、自走型掃除機3の位置情報及び空席情報を受信したりする際などに、通信部11を制御する。
通信制御部142は、間取り情報、席情報(領域情報)、位置情報及び空席情報(人存在情報)を取得する。なお、通信制御部142が第1の取得部、第2の取得部及び第3の取得部の一例に相当する。
表示制御部143は、表示情報生成部145で生成された表示情報を表示部12に表示する際に表示部12を制御する。例えば、来客が発生した際に、店員4に対して、案内可能席を表示する際に、表示制御部143は、案内可能席の情報を表示部12に表示する。
表示情報生成部145は、表示部12に表示する情報を生成する。例えば、表示情報生成部145は、店員4に対して表示する、案内可能席の情報を生成する。
入力検知部144は、ユーザによる入力部13への入力を検知する。例えば、来客が発生した際に、店員4が案内可能席の表示を促すためのボタンを押下した場合に、入力検知部144は、店員4によるボタン入力を検知する。
案内可能席決定部146は、店員4に提示する案内可能席を決定する。案内可能席決定部146は、位置情報が示す自走型掃除機3の現在位置に基づいて、自走型掃除機3の周辺の周辺領域(第1の周辺領域)を決定する。案内可能席決定部146は、席情報(領域情報)が示す複数の案内対象席(案内対象領域)のうち、周辺領域に重ならない案内対象席を案内候補席(案内候補領域)として決定する。案内可能席決定部146は、空席情報(人存在情報)に基づき、案内候補席のうち、人が存在しない案内候補席を案内可能席(案内可能領域)として決定する。
具体的には、まず、案内可能席決定部146は、管理装置2から受信した、間取り情報、席情報、自走型掃除機3の位置情報に基づき、間取り情報に、席情報と、自走型掃除機3の位置情報に基づく自走型掃除機3の周辺領域とを重畳した重畳情報を生成する。次に、案内可能席決定部146は、生成した重畳情報のうち、自走型掃除機3の周辺領域以外の領域にある席を案内候補席として決定する。そして、案内可能席決定部146は、空席情報に基づき、決定した案内候補席のうち、空席である案内候補席を案内可能席として決定する。
なお、案内可能席決定部146が周辺領域決定部、案内候補領域決定部及び案内可能領域決定部の一例に相当する。
記憶部15は、例えば、半導体メモリであり、間取り情報記憶部151、席情報記憶部152、位置情報記憶部153、周辺領域情報記憶部154、空席情報記憶部155、表示情報生成プログラム記憶部156及び案内可能席決定プログラム記憶部157を備える。
間取り情報記憶部151は、管理装置2から送信された間取り情報を記憶する。ここで、間取り情報とは、掃除対象となるエリアの全体を示すマップ情報を記憶する。間取り情報は、店舗などの所定の空間を構成する一以上の部屋の配置及び形状を平面的に表した俯瞰図である。本実施の形態1では、掃除対象となるエリアの全体を示すマップ情報とは、飲食店10の間取りを示す情報である。間取り情報は、例えば、飲食店を設計した際に作成された間取り情報を外部のサーバ等から取得するなどして、案内システムを動作させる前に事前に記憶しておく。ここで、間取り情報の取得方法は任意の方法で構わない。例えば、マップ作成機能を有した自走型掃除機3が飲食店内を移動することにより作成した情報を記憶してもよい。また、店舗の天井など上部から撮影した静止画像を間取り情報としてもよい。
席情報記憶部152は、管理装置2によって送信された席情報を記憶する。席情報は、席識別情報、席位置情報及び席領域情報を含む。席識別情報は、席をユニークに識別するための情報である。席位置情報は、間取り情報上での席の位置を示し、例えば、間取り情報に予め2次元座標系を設定しておき、2次元座標系における座標情報で表される。
図3は、本実施の形態1において、間取り情報に設定される2次元座標系の一例を示す図である。図3において、席は、テーブルと椅子とから構成される領域を示しており、この領域の任意の点を席の位置情報とすることができる。ただし、領域にあるどの点を席の位置情報として使用するのかを予め決めておく必要がある。席領域情報は、領域の形状又は面積を示す情報であり、例えば、領域の形状が円であり、面積が5平方メートルであるという情報である。
本実施の形態1の構成では、席を示す領域を長方形とし、その長方形の左下部の頂点を席位置情報とする例を示す。
図4は、本実施の形態1における席情報の一例を示す図である。図4に示す席情報は、各席の席識別情報と、図3の間取りの2次元座標系に基づく各席の席位置情報と、各席の席領域情報とを含む。席識別情報は、席を一意に識別するための識別番号で表される。席位置情報は、席を示す領域の左下頂点の座標で表される。席領域情報は、席を示す領域の横方向(x方向)の長さと、縦方向(y方向)の長さとで表される。
図5は、図4に示す席情報に基づき、図3の間取り情報に各席を示す領域を重畳した重畳情報を示す図である。図5に示すように、間取り上に各席を示す領域が重畳されている。
位置情報記憶部153は、管理装置2から受信した自走型掃除機3の位置情報を記憶する。自走型掃除機3の位置情報は、自走型掃除機3の現在位置を間取り情報に重畳させるために使用するため、間取り情報上で自走型掃除機3の位置情報が特定できる情報であればよい。例えば、間取り情報に予め2次元座標系が設定されている場合においては、自走型掃除機3の位置情報を、2次元座標系における座標で表すことにより、間取り情報上での自走型掃除機3の位置を特定することができる。また、別の例としては、店舗の天井などに、上部から間取り情報を撮影できるようにカメラ(図示しない)を設置しておき、そのカメラから自走型掃除機3を撮影した情報を自走型掃除機3の位置情報としてもよい。この場合も、間取り情報上での自走型掃除機3の位置を特定することができる。
周辺領域情報記憶部154は、自走型掃除機3の現在位置の周辺の周辺領域を決定するための周辺領域情報を記憶する。例えば、自走型掃除機3の現在位置から所定の距離の範囲内の領域を周辺領域とする場合においては、周辺領域情報は、所定の距離を示す。この場合、自走型掃除機3の位置情報は、管理装置2から取得されるため、案内可能席決定部146は、自走型掃除機3の位置情報と、周辺領域情報記憶部154に記憶されている所定の距離とに基づいて、自走型掃除機3の周辺領域を決定することができる。
なお、本実施の形態1では、周辺領域情報記憶部154は、所定の距離を示す情報を記憶しているが、所定の距離を示す情報の代わりに、半径が所定距離である円を示す情報を記憶してもよい。この構成の場合、案内可能席決定部146は、記憶している円を示す情報と、自走型掃除機3の位置情報とに基づき、自走型掃除機3の現在位置が円の中心となるように位置合わせした領域を自走型掃除機3の周辺領域として決定することができる。なお、ここでは、周辺領域は、円形状であるとしたが、他の形状であってもよい。周辺領域情報は、管理装置2から取得してもよいし、ユーザにより作成されてもよい。本実施の形態1では、周辺領域情報は、ユーザにより事前に設定された情報であり、事前に記憶される。
空席情報記憶部155は、管理装置2から取得した空席情報を記憶する。空席情報とは、全ての席のうち、客がいない席を表す情報である。空席情報記憶部155は、人が存在しない席を識別するための席識別情報を記憶する。
表示情報生成プログラム記憶部156は、表示部12に表示する情報を生成するための表示情報生成プログラムを記憶する。表示情報生成プログラムは、表示情報生成部145により実行される。表示情報生成プログラムは、ユーザにより事前にインストールされることにより、表示情報生成プログラム記憶部156に記憶されてもよいし、管理装置2からダウンロードされることにより、表示情報生成プログラム記憶部156に記憶されてもよい。
案内可能席決定プログラム記憶部157は、自走型掃除機3の位置情報及び空席情報に基づき、案内可能席を決定するための案内可能席決定プログラムを記憶する。案内可能席決定プログラムは、案内可能席決定部146により実行される。案内可能席決定プログラムは、ユーザにより事前にインストールされることにより、案内可能席決定プログラム記憶部157に記憶されてもよいし、管理装置2からダウンロードされることにより、案内可能席決定プログラム記憶部157に記憶されてもよい。
図6は、本実施の形態1における管理装置の機能構成を示すブロック図である。管理装置2は、通信部21、制御部22及び記憶部23を備える。
通信部21は、間取り情報、席情報、自走型掃除機3の位置情報及び空席情報を端末装置1へ送信したり、自走型掃除機3へ掃除指示情報を送信したり、自走型掃除機3から位置情報を受信したりするなど、外部装置と情報を送受信する。通信部21は、例えば、LAN又はWANを介して、情報を送受信する。
制御部22は、例えばCPUであり、中央制御部221、通信制御部222、空席判断部223、掃除領域決定部224及び掃除機割当部225を備える。
中央制御部221は、記憶部23へ情報を格納する制御及び制御部22の各制御コンポーネント間の制御などを行う。
通信制御部222は、間取り情報、席情報、自走型掃除機3の位置情報及び空席情報を端末装置1へ送信したり、自走型掃除機3へ掃除指示情報を送信したり、自走型掃除機3から位置情報を受信したりするなど、通信部21の通信を制御する。
空席判断部223は、店舗内の各席について、席が空いているか否かを判断する。例えば、管理装置2は、店員が携帯するハンディターミナル(図示しない)から受信した注文情報、及び、POS(Point of Sales)レジスター(図示しない)から受信した会計情報を用いて、各席が空席であるか否かを判断する。
具体的には、空席判断部223は、店員が携帯するハンディターミナルから受信された注文情報から、最新の注文情報を抽出する。そして、空席判断部223は、抽出した注文情報に含まれる注文識別情報と同一の注文識別情報が、POSレジスターから受信された会計情報に存在するか否かを判断する。空席判断部223は、同一の注文識別情報が会計情報に存在すると判断した場合、既に会計が済んでいるので、空席である(人が存在しない)と判断する。一方、空席判断部223は、同一の注文識別情報が会計情報に存在しないと判断した場合、会計が済んでいないので、空席ではない(人が存在する)と判断する。
なお、空席判断の方法は、この方法に限定されない。他の構成を用いて、空席判断を行ってもよい。別の空席判断の方法として、例えば、席をカメラ(図示しない)で撮影し、空席判断部223は、撮影したカメラ映像から人のパターンマッチングを行うことで、人が存在するか否かを判断し、その判断結果に基づき各席が空席であるか否かを判断してもよい。また、別の空席判断の方法として、席に赤外線センサーなどの人感センサー(図示しない)を設置し、空席判断部223は、人感センサーからの情報に基づき、人が存在するか否かを判断し、その判断結果に基づき、各席が空席であるか否かを判断してもよい。また、別の空席判断の方法として、席の座椅子に圧力センサー(図示しない)を設置し、空席判断部223は、圧力センサーからの情報に基づき、人が存在するか否かを判断し、その判断結果に基づき、各席が空席であるか否かを判断してもよい。また、空席判断部223は、これらの空席判断の方法を組み合わせることにより、各席が空席であるか否かを判断してもよい。
掃除領域決定部224は、自走型掃除機3に掃除をさせる掃除領域を決定する。例えば、間取り情報に予め2次元座標系を設定しておき、その2次元座標系に基づき、間取り情報を複数の掃除対象領域に分割する場合において、掃除領域決定部224は、未掃除の掃除対象領域を掃除領域として決定する。さらに、掃除領域決定部224は、空席情報に基づき、未掃除の掃除対象領域のうち、空席である掃除対象領域を掃除領域として決定してもよい。
掃除機割当部225は、掃除領域決定部224により決定された掃除領域に自走型掃除機3を割り当てる。具体的には、掃除機割当部225は、自走型掃除機3に掃除領域決定部224により決定された掃除領域を掃除させるための掃除指示情報を生成し、生成した掃除指示情報を自走型掃除機3へ送信する。
記憶部23は、例えば、半導体メモリであり、間取り情報記憶部2301、席情報記憶部2302、掃除機情報記憶部2303、位置情報記憶部2304、掃除履歴記憶部2305、空席情報記憶部2306、空席判断プログラム記憶部2307、掃除領域決定プログラム記憶部2308、掃除機割当プログラム記憶部2309及び掃除機制御コマンド記憶部2310を備える。
間取り情報記憶部2301は、掃除対象となるエリアの全体を示すマップ情報である間取り情報を記憶する。本実施の形態1では、間取り情報は、飲食店10の間取りを示す情報である。通信制御部222は、例えば、飲食店を設計した際に作成された間取り情報を外部のサーバ等から取得して、案内システムを動作させる前に間取り情報記憶部2301に記憶する。ここで、間取り情報の取得方法は任意の方法で構わない。例えば、間取り情報記憶部2301は、マップ作成機能を有した自走型掃除機3が飲食店内を移動することにより作成した間取り情報を記憶してもよい。また、間取り情報記憶部2301は、店舗の天井など上部からカメラで撮影した静止画像を間取り情報として記憶してもよい。
席情報記憶部2302は、各席に関する席情報を記憶する。席情報は、席識別情報、席位置情報及び席領域情報を含む。席識別情報は、席をユニークに識別するための情報である。席位置情報は、間取り情報上での席の位置を示し、例えば、間取り情報に予め設定された2次元座標系における座標位置で表される。ここで、席は、テーブルと椅子とから構成される領域を示しており、この領域の任意の点を席の位置情報とすることができる。ただし、領域にあるどの点を席の位置情報として使用するのかを予め決めておく必要がある。席領域情報は、領域の形状又は面積を示す情報であり、例えば、領域の形状が円であり、半径が1mであるという情報である。席識別情報、席位置情報及び席領域情報は、ユーザにより予め決定され、記憶される。
なお、本実施の形態1では、間取り情報と席情報とを区別して記憶しているが、間取り情報に席情報を重畳した情報を記憶してもよい。例えば、店舗の天井など上部からカメラで撮影した静止画像は、間取り情報に席情報を重畳した情報としてみなせるため、間取り情報に席情報を重畳した情報を記憶してもよい。この構成の場合、管理装置2は、間取り情報に席情報を重畳した情報を端末装置1に送信する。
掃除機情報記憶部2303は、自走型掃除機3に関する情報を記憶する。自走型掃除機3に関する情報とは、例えば、自走型掃除機3をユニークに識別するための自走型掃除機3の識別情報、及び自走型掃除機3との通信を確立するための自走型掃除機3のアドレス情報を含む。自走型掃除機3に関する情報は、掃除機割当部225によりどの自走型掃除機3に対して掃除領域を割り当てるのかを決定する際に利用される。自走型掃除機3に関する情報は、例えば、ユーザが管理装置2に設定することにより記憶される。また、別の例としては、自走型掃除機3に管理装置2のアドレスを事前に設定しておき、自走型掃除機3が管理装置2に自走型掃除機3に関する情報を送信し、管理装置2が自走型掃除機3に関する情報を受信して記憶してもよい。
位置情報記憶部2304は、自走型掃除機3の位置情報を記憶する。自走型掃除機3の位置情報は、自走型掃除機3の現在位置を間取り情報に重畳させるために使用するため、間取り情報上で自走型掃除機3の位置が特定できる情報であればよい。例えば、間取り情報に予め2次元座標系が設定されている場合においては、自走型掃除機3の位置情報を、2次元座標系における座標で表すことにより、間取り情報上での自走型掃除機3の位置を特定することができる。
また、別の例としては、店舗の天井などに、上部から間取り情報を撮影できるようにカメラを設置しておき、そのカメラから自走型掃除機3を撮影した情報を自走型掃除機3の位置情報としてもよい。この場合も、間取り情報上での自走型掃除機3の位置を特定することができる。
また、別の例として、自走型掃除機3が間取り情報上での自機の位置を特定し、特定した位置の情報を管理装置2に送信することで、管理装置2は、間取り情報上での自走型掃除機3の位置情報を特定することができる。ここで、自走型掃除機3が間取り情報上で自機の位置を特定する方法としては、例えば、自走型掃除機3のセンサー部にある障害物センサー、衝突センサー及びカメラ映像により、自走型掃除機3の周辺にある障害物を特定し、特定した障害物をパターンマッチングすることにより、自走型掃除機3が間取り情報のどの位置に存在するのかを特定することができる。この場合、障害物を特定するためのパターンを予め記憶しておく必要がある。
また、別の方法としては、自走型掃除機3の初期位置が予め間取り情報に含まれる場合は、初期位置からどの方向にどれくらいの距離を自走型掃除機3が移動したのかに基づき、自走型掃除機3が間取り情報のどの位置に存在するのかを特定することができる。ここで、自走型掃除機3がどの方向に移動したのかは、ジャイロセンサーにより特定することができ、また、自走型掃除機3がどのくらいの距離を移動したのかは、走行センサーにより特定することができる。
また、別の方法としては、管理装置2が指定した掃除領域を自走型掃除機3に掃除させる場合、自走型掃除機3は、指定された掃除領域を掃除していることから、指定された掃除領域を自走型掃除機3の位置として特定することも可能である。この構成の場合、自走型掃除機3の位置の検出精度は低いが、簡単な構成で自走型掃除機3の位置を特定することができる。なお、ここでは、自走型掃除機3が位置情報を特定しているが、自走型掃除機3が、自走型掃除機3でセンシングした情報を管理装置2に送信して、管理装置2が、受信した情報に基づいて自走型掃除機3の位置を特定してもよい。
なお、自走型掃除機3が自機の位置情報を管理装置2に送信する場合においては、自走型掃除機3は、位置情報を管理装置2に定期的に送信してもよいし、管理装置2からの要求があったときに送信してもよい。
掃除履歴記憶部2305は、自走型掃除機3が掃除した履歴を記憶する。本実施の形態1では、管理装置2が、自走型掃除機3に掃除させる掃除領域を決定して、決定した掃除領域を自走型掃除機3に掃除させる。そのため、掃除履歴情報は、例えば、自走型掃除機3を掃除領域に割り当てた時刻、自走型掃除機3が掃除領域の掃除を開始した時刻、自走型掃除機3が掃除領域の掃除を完了した時刻、及び自走型掃除機3の掃除の進捗状況を示す情報などの情報を含む。この場合、自走型掃除機3が掃除領域の掃除を開始した時刻、自走型掃除機3が掃除領域の掃除を完了した時刻、及び自走型掃除機3の掃除の進捗状況を示す情報は、自走型掃除機3から取得されて記憶される。掃除の進捗状況を示す情報とは、例えば、自走型掃除機3が移動した軌跡を掃除が完了した場所であるとみなす場合は、管理装置2から指示された全ての掃除領域のうち、既に移動が完了した掃除領域の割合を示す情報である。
空席情報記憶部2306は、空席判断部223によって空席であると判断された席の情報を記憶する。
空席判断プログラム記憶部2307は、店舗内の各席について、席が空いているか否かを判断するための空席判断プログラムを記憶する。空席判断プログラムは、空席判断部223により実行される。
掃除領域決定プログラム記憶部2308は、自走型掃除機3に掃除をさせる掃除領域を決定するための掃除領域決定プログラムを記憶する。掃除領域決定プログラムは、掃除領域決定部224により実行される。
掃除機割当プログラム記憶部2309は、掃除領域決定部224により決定された掃除領域に自走型掃除機3を割り当てるための掃除機割当プログラムを記憶する。掃除機割当プログラムは、掃除機割当部225により実行される。
掃除機制御コマンド記憶部2310は、自走型掃除機3を制御するためのコマンド情報を記憶する。例えば、掃除機制御コマンド記憶部2310は、掃除機割当部225により割り当てられた掃除領域を自走型掃除機3に掃除させるためのコマンド情報を記憶する。他にも、掃除機制御コマンド記憶部2310は、自走型掃除機3による掃除を停止させるためのコマンド情報又は自走型掃除機3を初期位置などの所定位置に移動させるためのコマンド情報などを記憶する。
図7は、本実施の形態1における自走型掃除機を上部から見た外観透視図である。図8は、本実施の形態1における自走型掃除機3の機能構成を示すブロック図である。
自走型掃除機3は、センサー部31、ごみ吸込み部32、ごみ蓄積部33、駆動部34、通信部35、制御部36、記憶部37及び電力供給部38を備える。
センサー部31は、自走型掃除機3の周辺の状況又は自走型掃除機3の状態をセンシングするためのセンサーである。センサー部31は、例えば、赤外線又は超音波を発信するとともに、障害物により反射した赤外線又は超音波を計測することにより、障害物までの距離を測定することで障害物を検知する障害物センサー、障害物センサーで障害物を判断できなかった場合に、物体に接触することで障害物を検知する接触センサー、自走型掃除機3の本体の角度を計測するジャイロセンサー、及び自走型掃除機3が走行した距離を計測する走行センサーなどを含む。図7では、センサー部31は、センサーの1つである接触センサー31aと障害物センサー31b〜31eを搭載している例を示している。
ごみ吸込み部32は、例えば、モータ、ファン、フィルタ及び排気口により構成される(いずれも図示していない)。モータがファンを回転させることにより、ごみが空気と一緒に吸込まれ、ファイルタにより空気のみが通過し、通過した空気のみが排気口から排出される。
ごみ蓄積部33は、ごみ吸込み部32により吸込まれたごみを蓄積する。
駆動部34は、自走型掃除機3を移動させる。駆動部34は、例えば、モータ及び車輪(いずれも図示していない)により構成され、モータの回転を制御して車輪を回転させることで自走型掃除機3を移動させる。
通信部35は、LAN又はWANを介して、管理装置2などの外部装置と情報を送信及び受信する。例えば、通信部35は、管理装置2から、掃除可能領域の掃除を指示する掃除指示情報を受信したり、自走型掃除機3の位置情報を管理装置2へ送信したりする。通信部35は、自走型掃除機3の位置情報を、管理装置2へ定期的に送信してもよいし、管理装置2からの要求があったときに送信してもよい。
制御部36は、例えばCPUであり、自走型掃除機3の動作を制御する。制御部36は、中央制御部361、移動制御部362及び通信制御部363を備える。
記憶部37は、例えば半導体メモリであり、掃除機情報記憶部371、掃除基本プログラム記憶部372、管理装置情報記憶部373、間取り情報記憶部374、掃除領域割当情報記憶部375及び掃除履歴記憶部376を備える。
中央制御部361は、自走型掃除機3の各構成要素を制御する。通信制御部363は、通信部35を制御し、通信部35を介して種々の情報を送信したり受信したりする。
掃除機情報記憶部371は、自走型掃除機3に関連する情報を記憶する。自走型掃除機3に関連する情報は、例えば、自走型掃除機3を識別するための識別情報又は自走型掃除機3の通信アドレス情報を含む。識別情報及び通信アドレス情報は、製造時に予め記憶されてもよいし、ユーザにより設定されてもよい。
掃除基本プログラム記憶部372は、所定の動きパターンに基づき、自走型掃除機3を移動させるための掃除基本プログラムを記憶する。この掃除基本プログラムは、製造時に予め記憶される。管理装置2に指定された掃除領域を掃除する際、移動制御部362は、掃除基本プログラム記憶部372に記憶された掃除基本プログラムに基づき、所定の動きパターンのいずれかを選択し、選択した動きパターンに基づき、駆動部34を制御して、自走型掃除機3を移動させて掃除を行う。動きパターンには、例えば、壁などの障害物に沿って走行する壁伝い走行、ジグザグに走行するジグザグ走行、ランダムに走行するランダム走行、及び、らせんを描きながら走行するらせん走行などがある。移動制御部362は、自走型掃除機3の周辺状況又は自走型掃除機3の状態に応じて、動きパターンを変更しながら移動し、掃除を行う。自走型掃除機3は、自走型掃除機3のメーカーのサーバ等にアクセスして、掃除基本プログラムの更新プログラムを取得して、動きパターンを更新できる構成であってもよい。
管理装置情報記憶部373は、管理装置2に関連する情報を記憶する。管理装置2に関連する情報は、例えば、管理装置2を識別するための識別情報又は管理装置2の通信アドレス情報を含む。管理装置2に関連する情報は、製造時に予め記憶されてもよいし、ユーザにより設定されてもよい。
間取り情報記憶部374は、掃除対象となる空間の間取りを示す間取り情報を記憶する。間取り情報は、例えば、管理装置2から取得する。間取り情報を取得する別の方法として、自走型掃除機3がマップ作成機能を有している場合は、自機で作成したマップ情報を間取り情報として記憶してもよい。なお、間取り情報は、管理装置2からの掃除指示情報に従って、掃除対象となる掃除領域を特定するために使用されるため、管理装置2と自走型掃除機3とで記憶する間取り情報は、同一であることが好ましい。
掃除領域割当情報記憶部375は、管理装置2から受信した掃除指示情報により指定された掃除領域を示す情報を記憶する。自走型掃除機3は、この情報に基づき、掃除対象の掃除領域に移動し、掃除を行う。
掃除履歴記憶部376は、管理装置2から受信した掃除指示情報により指定された掃除領域を掃除する際の掃除履歴情報を記憶する。掃除履歴情報は、自走型掃除機3が掃除を開始した時刻、自走型掃除機3が掃除を完了した時刻、及び自走型掃除機3の掃除の進捗状況を示す進捗情報などの情報を含む。掃除履歴情報は、管理装置2においても同様に記憶されるが、自走型掃除機3においても記憶される。すなわち、自走型掃除機3が掃除中に通信状況の悪いところに移動した場合に、その時点の掃除履歴情報を管理装置2に送信することができないので、自走型掃除機3が掃除履歴情報を記録する。これにより、通信状況がよくなったときに、自走型掃除機3は、記憶した掃除履歴情報を管理装置2に送信することができる。
電力供給部38は、バッテリであり、自走型掃除機3の各構成要素に電力を供給する。
次に、本実施の形態1において、自走型掃除機3が飲食店10を掃除している最中に客5が来た場合に、店員4が携帯する端末装置1に客5を案内することが可能な案内可能席を表示する方法について、図9に示すフローチャートを用いて、詳細に説明する。
図9は、本実施の形態1における端末装置の処理を説明するためのフローチャートである。来客が発生した場合に端末装置1は案内可能席を表示する。
なお、前提として、端末装置1には、予め案内可能席を表示するための案内可能席表示アプリケーション(図示しない)がインストールされており、案内可能席表示アプリケーションにおいて、以下の処理が行われる。以下では、端末装置1において、案内可能席表示アプリケーションが、ユーザにより既に起動されているとして説明する。なお、案内可能席表示アプリケーションが起動されると、端末装置1の表示部12は、案内可能席の表示を促すための入力ボタンを表示し、表示された入力ボタンが店員4によって押下されることにより、案内可能席を表示するための処理が開始される。ここで、入力部13は、表示部12と一体型であるタッチパネルで構成されている。
まず、入力検知部144は、表示部12に表示された案内可能席の表示を促すための入力ボタンが店員により押下されたことを検知する(ステップS1)。
図10は、本実施の形態1において、案内可能席の表示を促すための入力ボタンを含む表示画面の一例を示す。表示部12は、入力ボタンB1を含む表示画面G1を表示する。店員は、入力ボタンB1を指で押下(タッチ)することにより、案内可能席の表示を促す。
次に、通信制御部142は、通信部11を介して、管理装置2に間取り情報の送信を要求するための要求情報を送信し、管理装置2から間取り情報を取得する(ステップS2)。通信制御部142は、取得した間取り情報を記憶部15の間取り情報記憶部151に記憶する。
次に、通信制御部142は、通信部11を介して、管理装置2に席情報の送信を要求するための要求情報を送信し、管理装置2から席情報を取得する(ステップS3)。通信制御部142は、取得した席情報を記憶部15の席情報記憶部152に記憶する。
次に、通信制御部142は、通信部11を介して、管理装置2に自走型掃除機3の位置情報の送信を要求するための要求情報を送信し、管理装置2から自走型掃除機3の位置情報を取得する(ステップS4)。通信制御部142は、取得した自走型掃除機3の位置情報を記憶部15の位置情報記憶部153に記憶する。
ここで、自走型掃除機3の位置情報は、現在時刻に近い自走型掃除機3の位置情報の方が好ましい。そのため、端末装置1から管理装置2に自走型掃除機3の位置情報の送信が要求されると、管理装置2は、端末装置1からの要求に応じて、現在の自走型掃除機3の位置情報を自走型掃除機3から取得し、取得した現在の自走型掃除機3の位置情報を端末装置1に送信することが好ましい。
次に、通信制御部142は、通信部11を介して、管理装置2に空席情報の送信を要求するための要求情報を送信し、管理装置2から空席情報を取得する(ステップS5)。通信制御部142は、取得した空席情報を記憶部15の空席情報記憶部155に記憶する。
ここで、空席情報は、現在時刻に近い空席情報の方が好ましい。そのため、端末装置1から管理装置2に空席情報の送信が要求されると、管理装置2は、現在時刻において各席が空席であるか否かを判断して空席情報を生成し、生成した空席情報を端末装置1に送信することが好ましい。
次に、案内可能席決定部146は、管理装置2から受信した間取り情報、自走型掃除機3の位置情報及び周辺領域情報記憶部154に記憶されている周辺領域情報に基づき、自走型掃除機3の周辺の周辺領域を決定する(ステップS6)。
次に、案内可能席決定部146は、管理装置2から受信した間取り情報、席情報、自走型掃除機3の位置情報、及び決定した周辺領域に基づき、間取り情報に席情報及び周辺領域を重畳した重畳情報を生成する(ステップS7)。
図11は、本実施の形態1において、間取り情報に席情報及び周辺領域を重畳した重畳情報の一例を示す図である。図11に示す重畳情報401では、間取り402に対して複数の案内対象席403と周辺領域404とが重畳されている。なお、図11に示す重畳情報401では、自走型掃除機3の位置400も間取り402に重畳されている。
次に、案内可能席決定部146は、生成した重畳情報に基づいて、複数の案内対象席のうち、周辺領域に重ならない案内対象席を案内候補席として決定する(ステップS8)。図11に示す例では、席識別番号“1”、“9”及び“10”に対応する案内対象席403が、周辺領域404に重なっているため、席識別番号“2”〜“8”、“11”〜“17”に対応する案内対象席403が案内候補席として決定される。
次に、案内可能席決定部146は、管理装置2から受信した空席情報に基づき、決定した案内候補席のうち、空席である案内候補席を案内可能席として決定する(ステップS9)。
次に、表示情報生成部145は、案内可能席決定部146により決定された案内可能席を表示部12に表示するための表示情報を生成する(ステップS10)。
次に、表示制御部143は、生成された表示情報を表示部12に表示する(ステップS11)。
ここで、表示制御部143は、案内可能席だけを表示するのではなく、案内不可能な案内不可能席も併せて表示してもよい。この構成にする場合、案内可能席決定部146は、複数の案内対象席(案内対象領域)のうち、案内可能席(案内可能領域)以外の案内対象席(案内対象領域)を案内不可能席(案内不可能領域)として決定する。そして、表示制御部143は、案内可能席と案内不可能席とを異なる態様で表示する。この構成により、ユーザ(店員)は、店舗全体の席の状況を把握しながら、客に案内する席を決定することができる。
図12は、本実施の形態1における案内可能席を表示する表示画面の一例を示す図である。図12に示す表示画面G2は、案内可能席を一覧表にした案内可能席リスト405を含む。案内可能席リスト405は、案内可能席を示す席識別番号を含む。表示画面G2では、案内可能席の他に、間取り情報に自走型掃除機3の位置、席情報及び周辺領域を重畳した重畳情報401も併せて表示している。このように、案内可能席の他に、重畳情報401も併せて表示することで、ユーザ(店員)は、自走型掃除機3の現在位置及び案内不可能席も把握することができる。
図12に示すように複数の案内可能席が存在する場合は、複数の案内可能席のそれぞれに優先度を付け、優先度に応じて複数の案内可能席を表示してもよい。この構成の場合、優先度を付与するための優先度付与条件が必要になるが、優先度付与条件は、管理装置2から取得してもよいし、端末装置1でユーザにより生成されてもよい。
例えば、通信制御部142は、通信部11を介して、案内可能席(案内可能領域)として複数の案内可能席(案内可能領域)が決定された場合に複数の案内可能席(案内可能領域)のそれぞれに対して複数の案内可能席(案内可能領域)における優先度を付与するための条件を示す優先度付与条件情報を取得する。案内可能席決定部146は、複数の案内可能席(案内可能領域)が決定された場合、優先度付与条件情報に基づき、複数の案内可能席(案内可能領域)のそれぞれに対して優先度を付与する。
表示制御部143は、複数の案内可能席(案内可能領域)を優先度優先度に基づいて異なる態様で表示する。より具体的には、表示制御部143は、複数の案内可能席(案内可能領域)を優先度の高い順に表示する。
優先度を付けて案内可能席を表示する方法としては、例えば、自走型掃除機3の現在位置から最も離れている案内可能席から順に高い優先度を付与してもよい。すなわち、優先度付与条件情報は、自走型掃除機3の現在位置から最も離れている案内可能席(案内可能領域)から順に高い優先度を付与する条件を含んでもよい。この構成により、自走型掃除機3から最も離れた位置にある案内可能席から順に表示されるため、ユーザ(店員)は、自走型掃除機3の掃除に伴う埃の飛散又は騒音の影響が最も少ないと考えられる席から順に客を案内することができる。自走型掃除機3の現在位置から案内可能席までの距離は、例えば、案内可能席にあるテーブルの中心を代表点として、その代表点から自走型掃除機3の現在位置までの距離であってもよい。なお、案内可能席にある代表点は、任意の点であってもよい。
図13は、実施の形態1において、自走型掃除機の現在位置から最も離れている案内可能席から順に表示する表示画面の一例を示す図である。なお、図13では、図12と同一の案内可能席が決定されている。図13に示す表示画面G3は、案内可能席を一覧表にした案内可能席リスト405Aを含む。案内可能席リスト405Aは、優先度が高い案内可能席が上から順に表示されており、自走型掃除機3の現在位置から最も離れている案内可能席から順に高い優先度が付与される。
優先度を付けて案内可能席を表示する別の方法としては、例えば、自走型掃除機3が掃除を完了した時刻が最も新しい案内可能席から順に高い優先度を付与してもよい。すなわち、優先度付与条件情報は、自走型掃除機3が掃除を完了した時刻が最も新しい案内可能席(案内可能領域)から順に高い優先度を付与する条件を含んでもよい。この構成により、自走型掃除機3が掃除を完了してからの経過時間が最も短い案内可能席から順に表示されるため、ユーザ(店員)は、埃の蓄積が最も少ないと考えられる案内可能席から順に客を案内することができる。
また、優先度を付けて案内可能席を表示する別の方法として、所定の条件を満たす案内可能席に対して高い優先度を付与してもよい。
例えば、店舗で客を案内するルールが予め決められている場合は、そのルールを満たす案内可能席の優先度を高くする。この構成により、ユーザは、予めルールを設定することができ、端末装置1は、そのルールに従って、案内可能席を表示することができる。
店舗で予め決められるルールとしては、例えば、隣の席に客がいない案内可能席の優先度を高く設定するというルールが考えられる。人には、パーソナルスペースと呼ばれる、他人に近付かれると不快に感じる空間があり、隣の席に客がいる席より隣の席に客がいない席の方が好まれることが多い。そのため、ユーザ(店員)は、パーソナルスペースを考慮に入れて席を案内することができる。
店舗で予め決められる他のルールとしては、窓側の案内可能席の優先度を高く設定するというルールが考えられる。店舗によっては、店の窓から見渡せる景色を特長としている場合があり、そのような店舗においては、窓側の案内可能席を優先して表示することが望まれる。本構成により、端末装置1は、窓側の案内可能席を優先的に表示することができる。
なお、優先度を付けて案内可能席を表示する方法は、上記に例示した複数の方法を組合せてもよい。例えば、それぞれの優先度を付ける方法で、各案内可能席に優先度を付与すると共に優先度に応じたスコアを付与し、各案内可能席に付与されたスコアを積算し、最もスコアの高い案内可能席から順に表示してもよい。この構成により、端末装置1は、様々な観点から総合的に優先度が高いと判断される案内可能席を優先的に表示することができる。
また、上記で例示した優先度を付与する方法のいずれかをユーザによって選択できるようにし、ユーザのニーズに応じた方法で、優先度を付与してもよい。この構成により、店舗毎のニーズに応じた優先度を案内可能席に付与することができるので、優先度を付与する方法の自由度が高くなる。
なお、優先度を付けて案内可能席を表示する方法においては、優先度の高い案内可能席を所定数だけ表示してもよい。この構成により、優先度の低い案内可能席は表示されず、優先度の高い案内可能席が限定的に表示されるので、店員は案内可能席を選択しやすくなる。ここで、表示する案内可能席の数は、ユーザに応じて要求が異なるため、ユーザにより表示する案内可能席の数を設定可能とすることが好ましい。
以上の処理により、自走型掃除機3が掃除している最中に来客があった場合に、複数の案内対象席のうち、空席であり、かつ、自走型掃除機3の周辺の周辺領域以外の案内対象席を案内可能席として、店員が携帯する端末装置1に表示することができる。
なお、本実施の形態1では、案内可能席をリスト形式で表示する構成について説明したが、本開示はこの構成に限定されない。例えば、間取り情報に重畳した案内可能席と案内不可能席とを互いに異なる態様で表示してもよい。具体的には、色、色の濃淡、又はパターンなどの表示態様を異ならせる構成が考えられる。
図14は、本実施の形態1において、案内可能席と案内不可能席との表示態様を異ならせた表示画面の一例を示す図である。図14に示す表示画面G4において、案内可能席は、ドット状のパターンで表され、案内不可能席は、格子状のパターンで表されている。本構成により、ユーザが、案内可能席と案内不可能席とを容易に区別することができる。
また、優先度を付けて案内可能席を表示する場合は、優先度に応じて、案内可能席の表示態様を異ならせてもよい。具体的には、優先度の高さに応じて、色、色の濃淡、又はパターンなどの表示態様を異ならせる構成が考えられる。本構成により、ユーザは、視覚的に優先度を把握することができる。
図15は、本実施の形態1において、優先度に応じて案内可能席の表示態様を異ならせた表示画面の一例を示す図である。なお、図15の案内可能席には、図13に示す例と同じ優先度が付与されている。図15に示す表示画面G5では、優先度の高さに応じて、案内可能席の色(グレー)の濃度を変えている。例えば、優先度の高い案内可能席の濃度は高く、優先度の低い案内可能席の濃度は低くなっている。このように、表示制御部143は、優先度の異なる案内可能席(案内可能領域)を異なる態様で表示してもよい。また、表示制御部143は、優先度毎に表示態様を異ならせて、複数の案内可能席(案内可能領域)を一括表示してもよい。
また、案内不可能席のうち、空席ではないために案内不可能である席と、空席ではあるが、自走型掃除機3の周辺領域と重複するために案内不可能である席との態様を異ならせて表示する構成にしてもよい。
図16は、本実施の形態1において、空席ではないために案内不可能である第1の案内不可能席と、空席ではあるが、自走型掃除機3の周辺領域に重なるために案内不可能である第2の案内不可能席との態様を異ならせて表示する表示画面の一例を示す図である。図16に示す表示画面G6において、案内可能席は、ドット状のパターンで表され、人が存在するために案内不可能である第1の案内不可能席は、横縞状のパターンで表され、自走型掃除機3の周辺領域に重なるために案内不可能である第2の案内不可能席は、格子状のパターンで表されている。
案内可能席決定部146は、案内可能席以外の案内対象席である案内不可能席のうち、人存在情報に基づき、人が存在する案内対象席を第1の案内不可能席(第1の案内不可能領域)として決定する。案内可能席決定部146は、案内不可能席のうち、周辺領域に重なる案内不可能領域を、周辺領域に重なるために案内不可能である第2の案内不可能席(第2の案内不可能領域)として決定する。表示制御部143は、第1の案内不可能席(第1の案内不可能領域)と第2の案内不可能席(第2の案内不可能領域)とを異なる態様で表示する。
本構成により、ユーザは、空席ではないために案内不可能である第1の案内不可能席と、空席ではあるが、自走型掃除機3の周辺領域と重なるために案内不可能である第2の案内不可能席とを判別することができ、自走型掃除機3を停止させることにより案内可能席に変化する第2の案内不可能席がどの席であるかを把握することができる。このように、空席ではあるが、自走型掃除機3の周辺領域に重なるために案内不可能である第2の案内不可能席は、自走型掃除機3が停止することにより案内可能席に変化する。
なお、本実施の形態1では、周辺領域は円形状であるが、本開示は特にこれに限定されず、周辺領域は自走型掃除機3の移動方向に応じた他の形状であってもよい。
図17は、本実施の形態1において、自走型掃除機の移動方向に応じて決定される周辺領域を間取り情報に重畳した表示画面の一例を示す図である。
自走型掃除機3の移動方向が決まっている場合、案内可能席決定部146は、管理装置2から受信した間取り情報、自走型掃除機3の位置情報、自走型掃除機3の移動方向を示す情報及び周辺領域情報記憶部154に記憶されている周辺領域情報に基づき、自走型掃除機3の周辺の周辺領域を決定してもよい。なお、自走型掃除機3の移動方向を示す情報は、管理装置2から受信する。
図17に示す表示画面G11において、自走型掃除機3の移動方向は、表示画面G11の右上方向であり、周辺領域404Aは、現在位置からの移動方向に対して広くなっており、楕円形状となっている。また、図17において、案内可能席と案内不可能席とは互いに異なる態様で表示され、案内可能席は、ドット状のパターンで表され、案内不可能席は、格子状のパターンで表されている。
このように、自走型掃除機3の移動方向が決まっている場合は、自走型掃除機3の移動方向に向かって周辺領域404Aを拡張することにより、ユーザは、自走型掃除機3の移動方向を認識することができ、自走型掃除機3の移動先に人を案内することを防止することができる。
また、本実施の形態1において、自走型掃除機3の移動経路が決まっている場合、表示部12は、重畳情報及び案内可能領域に加えて、自走型掃除機3の移動経路も表示してもよい。
図18は、本実施の形態1において、自走型掃除機の移動経路を間取り情報に重畳した表示画面の一例を示す図である。
自走型掃除機3の移動経路が決まっている場合、案内可能席決定部146は、管理装置2から受信した間取り情報、席情報、自走型掃除機3の位置情報、周辺領域及び自走型掃除機3の移動経路を示す情報に基づき、間取り情報に席情報、周辺領域及び自走型掃除機3の移動経路を重畳した重畳情報を生成してもよい。なお、自走型掃除機3の移動経路を示す情報は、管理装置2から受信する。
図18に示す表示画面G12において、重畳情報401は、間取り402に対して複数の案内対象席403と周辺領域404と自走型掃除機3の移動経路406とが重畳されている。自走型掃除機3の移動経路406は、ベクトルの向きで表される。なお、自走型掃除機3の移動速度が決まっている場合、案内可能席決定部146は、自走型掃除機3の移動速度に応じてベクトルの長さを変更してもよい。また、図18において、案内可能席と案内不可能席とは互いに異なる態様で表示され、案内可能席は、ドット状のパターンで表され、案内不可能席は、格子状のパターンで表されている。
このように、自走型掃除機3の移動経路が決まっている場合、案内可能領域に加えて、自走型掃除機3の移動経路も表示されるので、ユーザは、自走型掃除機3の移動経路を避けて人を案内することができる。
また、本実施の形態1において、自走型掃除機3の移動経路が決まっている場合、周辺領域は自走型掃除機3の移動経路に応じた他の形状であってもよい。
図19は、本実施の形態1において、自走型掃除機の移動経路に応じて決定される周辺領域を間取り情報に重畳した表示画面の一例を示す図である。
自走型掃除機3の移動経路が決まっている場合、案内可能席決定部146は、管理装置2から受信した間取り情報、自走型掃除機3の位置情報、自走型掃除機3の移動経路を示す情報及び周辺領域情報記憶部154に記憶されている周辺領域情報に基づき、自走型掃除機3の周辺の周辺領域を決定してもよい。なお、自走型掃除機3の移動経路を示す情報は、管理装置2から受信する。
図19に示す表示画面G13において、重畳情報401は、間取り402に対して複数の案内対象席403と周辺領域404Bと自走型掃除機3の移動経路406とが重畳されている。自走型掃除機3の移動経路406は、ベクトルの向きで表される。なお、自走型掃除機3の移動速度が決まっている場合、案内可能席決定部146は、自走型掃除機3の移動速度に応じてベクトルの長さを変更してもよい。
周辺領域404Bは、自走型掃除機3の位置を中心とする円形状の周辺領域を現在位置から所定時間後の自走型掃除機3の位置までの移動経路に沿って移動させた軌跡を表す形状となっている。また、図19において、案内可能席と案内不可能席とは互いに異なる態様で表示され、案内可能席は、ドット状のパターンで表され、案内不可能席は、格子状のパターンで表されている。
このように、自走型掃除機3の移動経路が決まっている場合、自走型掃除機3の移動経路の軌跡に沿って周辺領域404Bを拡張することにより、自走型掃除機3が移動する範囲内に人を案内することを防止することができる。
また、本実施の形態1において、自走型掃除機3が既に掃除を完了した掃除済領域を示す情報を取得し、表示部12は、重畳情報及び案内可能領域に加えて、自走型掃除機3の掃除済領域も表示してもよい。
図20は、本実施の形態1において、自走型掃除機の掃除済領域を間取り情報に重畳した表示画面の一例を示す図である。
案内可能席決定部146は、管理装置2から受信した間取り情報、席情報、自走型掃除機3の位置情報、周辺領域及び自走型掃除機3の掃除済領域を示す情報に基づき、間取り情報に席情報、周辺領域及び自走型掃除機3の掃除済領域を重畳した重畳情報を生成してもよい。なお、自走型掃除機3の掃除済領域を示す情報は、管理装置2から受信する。
図20に示す表示画面G14において、重畳情報401は、間取り402に対して複数の案内対象席403と周辺領域404Cと自走型掃除機3の掃除済領域407とが重畳されている。このとき、周辺領域404Cは、掃除済領域407に重なる部分の領域の大きさよりも、掃除済領域407に重ならない部分の領域の大きさの方が大きくなるように決定される。また、図20において、案内可能席と案内不可能席とは互いに異なる態様で表示され、案内可能席は、ドット状のパターンで表され、案内不可能席は、格子状のパターンで表されている。なお、表示部12は、掃除済領域407を表示しなくてもよい。
このように、掃除済領域407に重なる部分の領域の大きさよりも、掃除済領域407に重ならない部分の領域の大きさの方が大きくなるように周辺領域404Cが決定されるので、ユーザは、自走型掃除機3が次に移動する場所を推測することができ、自走型掃除機3の移動先を避けて人を案内することができる。
また、所定の空間内を自走型掃除機3が個別に掃除する領域として分割することにより得られる複数の掃除対象領域が予め設定されている場合、複数の掃除対象領域のうちの自走型掃除機3が存在する掃除対象領域を現在掃除領域として決定し、複数の掃除対象領域のうちの現在掃除領域の周辺の掃除対象領域を周辺領域として決定してもよい。
図21は、本実施の形態1において、複数の掃除対象領域が予め設定されている場合に案内可能席を表示する表示画面の一例を示す図である。
案内可能席決定部146は、管理装置2から受信した間取り情報、自走型掃除機3の位置情報、周辺領域情報記憶部154に記憶されている周辺領域情報及び間取り情報に設定された掃除対象領域を示す情報に基づき、自走型掃除機3の周辺の周辺領域を決定してもよい。掃除対象領域を示す情報は、所定の空間内を自走型掃除機3が個別に掃除する領域として分割することにより得られる複数の掃除対象領域の位置を示している。なお、掃除対象領域を示す情報を示す情報は、管理装置2から受信する。
図21に示す表示画面G15において、重畳情報401は、間取り402に対して複数の案内対象席403と自走型掃除機3の位置400と周辺領域404Dと複数の掃除対象領域408とが重畳されている。掃除対象領域は、飲食店内のテーブル席毎に対応付けて予め設定されている。図21では、飲食店内の間取り図に17個の掃除対象領域が設定されており、掃除対象領域の位置は、案内対象席の位置と同じである。
案内可能席決定部146は、複数の掃除対象領域のうちの自走型掃除機3が存在する掃除対象領域を現在掃除領域として決定し、複数の掃除対象領域のうちの現在掃除領域の周辺の掃除対象領域を周辺領域404Dとして決定する。
周辺領域情報記憶部154は、各掃除対象領域の周辺における周辺領域を示す周辺領域情報を記憶してもよい。
図22は、本実施の形態1において、複数の掃除対象領域が予め設定されている場合に周辺領域情報記憶部に記憶される周辺領域情報の一例を示す図である。図22に示す周辺領域情報は、掃除対象領域に隣接する掃除対象領域を周辺領域とするルールに基づき生成されている。周辺領域情報記憶部154は、複数の掃除対象領域のそれぞれと、周辺領域とを予め対応付けた周辺領域情報を記憶する。図22では、掃除対象領域毎に隣接する掃除対象領域が周辺領域として設定されている。例えば、席識別番号“1”に対応する掃除対象領域には、席識別番号“2”、“8”、“9”及び“10”に対応する掃除対象領域が、周辺領域として対応付けられている。
案内可能席決定部146は、複数の掃除対象領域のそれぞれと、周辺領域とを予め対応付けた周辺領域情報に基づき、自走型掃除機3が存在する掃除対象領域に対応する周辺領域を決定する。図21では、席識別番号“2”に対応する掃除対象領域に自走型掃除機3が存在するので、案内可能席決定部146は、席識別番号“1”、“3”、“7”、“9”、“10”及び“11”に対応する掃除対象領域を周辺領域として決定する。
また、案内可能席決定部146は、複数の掃除対象領域のうち、自走型掃除機3が存在する掃除対象領域及び周辺領域に対応する掃除対象領域を除いた掃除対象領域を、案内候補席として決定する。案内可能席決定部146は、案内候補席のうち、人が存在しない案内対象席(掃除対象領域)に対応する案内候補席を案内可能席として決定する。
また、図21において、案内可能席と案内不可能席とは互いに異なる態様で表示され、案内可能席は、ドット状のパターンで表され、案内不可能席は、格子状のパターンで表されている。
このように、所定の空間内を自走型掃除機3が個別に掃除する領域として分割することにより得られる複数の掃除対象領域が予め設定されており、複数の掃除対象領域のうちの自走型掃除機3が存在する掃除対象領域が現在掃除領域として決定され、複数の掃除対象領域のうちの現在掃除領域の周辺の掃除対象領域が周辺領域として決定される。したがって、自走型掃除機3が現在掃除している掃除対象領域の次に掃除する掃除対象領域を推測することができ、自走型掃除機3の移動先を避けて人を案内することができる。
なお、端末装置1は、さらに、自走型掃除機3の動作状態を示す状態情報を取得して、自走型掃除機3の動作状態が掃除動作中である場合にのみ、複数の案内対象席(案内対象領域)のうち、周辺領域に重ならない案内対象席(案内対象領域)を案内候補席(案内候補領域)として決定してもよい。例えば、自走型掃除機3が充電ステーション(図示しない)にて充電している場合又は自走型掃除機3が管理装置2から掃除指示情報を受信するために待機している場合、自走型掃除機3は掃除をしておらず、掃除に伴い埃が飛散したり、騒音が発生したりすることはないため、ユーザ(店員)は、自走型掃除機3の周辺の周辺領域に重なる案内対象席に客を案内することができる。本構成により、自走型掃除機3の動作状態が掃除動作中以外である場合に、複数の案内対象席のうち、周辺領域に重ならない案内対象席を案内候補席として決定しないようにすることができる。
ただし、この場合であっても、自走型掃除機3が存在する案内対象席は案内候補席として決定しないことが好ましい。また、動作状態が掃除動作中ではない自走型掃除機3が、席の近傍に存在する場合、客が席に着く際に邪魔になってしまうおそれがある。そのため、動作状態が掃除動作中ではない自走型掃除機3の近傍における案内対象席は案内候補席として決定しないことが望ましい。そこで、自走型掃除機3の動作状態が掃除動作中ではない場合は、自走型掃除機3の近傍の所定の領域を間取り情報に重畳してもよい。この構成により、客が席に着く際に自走型掃除機3が邪魔になってしまう可能性のある席に客を案内しないようにすることができる。
この場合、周辺領域情報記憶部154は、動作状態が掃除動作中である場合に決定される自走型掃除機3の第1の周辺領域とは別に、動作状態が掃除動作中以外である場合に決定される自走型掃除機3の第2の周辺領域を記憶しておき、案内可能席決定部146は、自走型掃除機3の動作状態に応じて、第1の周辺領域と第2の周辺領域とを切り替えて使用してもよい。なお、第2の周辺領域は、客が席に着く際に邪魔になってしまうことを回避するための領域であるため、第1の周辺領域のように掃除に伴う埃の飛散又は騒音を回避するための領域に比べ、狭くすることが好ましい。
図23は、本実施の形態1において、自走型掃除機の動作状態に応じて周辺領域の大きさを切り替える処理について説明するための図である。
図23に示す表示画面G16は、自走型掃除機3の動作状態が掃除動作中である場合に表示部12に表示される表示画面であり、表示画面G17は、自走型掃除機3の動作状態が掃除動作中以外である場合に表示部12に表示される表示画面である。
案内可能席決定部146は、自走型掃除機3の動作状態が掃除動作中である場合に、位置情報に基づき、自走型掃除機3の現在位置から所定の範囲内を示す第1の周辺領域404Eに決定してもよい。そして、案内可能席決定部146は、複数の案内対象席(案内対象領域)のうち、第1の周辺領域404Eに重ならない案内対象席(案内対象領域)を案内候補席(案内候補領域)として決定してもよい。
また、案内可能席決定部146は、自走型掃除機3の動作状態が掃除動作中以外である場合に、位置情報に基づき、自走型掃除機3の現在位置から所定の範囲内を示し、かつ第1の周辺領域404Eよりも狭い第2の周辺領域404Fに決定してもよい。そして、案内可能席決定部146は、複数の案内対象席(案内対象領域)のうち、第2の周辺領域404Fに重ならない案内対象席(案内対象領域)を案内候補席(案内候補領域)として決定してもよい。なお、周辺領域情報記憶部154は、第1の周辺領域404Eに関する情報と第2の周辺領域404Fに関する情報とを記憶してもよい。
また、上記の説明では、自走型掃除機3の動作状態が掃除動作中であるか否かに基づいて周辺領域の大きさを切り替えているが、本開示は特にこれに限定されず、自走型掃除機3が、ごみを吸引する吸引力をごみの量に応じて調整することが可能である場合、現在の動作状態が、第1の吸引力で吸引する動作状態と、第1の吸引力よりも弱い第2の吸引力で吸引する動作状態とのいずれであるかに応じて周辺領域の大きさを変更してもよい。例えば、動作状態が第1の吸引力で吸引する動作状態である場合、案内可能席決定部146は、自走型掃除機3の現在位置から所定の範囲内を示す第1の周辺領域404Eに決定する。また、動作状態が第1の吸引力よりも弱い第2の吸引力で吸引する動作状態である場合、案内可能席決定部146は、第1の周辺領域404Eよりも狭い第2の周辺領域404Fに決定する。
吸引力が強いほど、自走型掃除機3の騒音も大きくなり、埃の飛散する量も大きくなるおそれがあるため、吸引力が強いほど周辺領域を大きくすることが好ましい。
なお、本実施の形態1では、端末装置1は、表示部12に案内可能席の表示を促すための入力ボタンを表示し、入力ボタンの店員4による押下が検知されたことをトリガとして、案内可能席を表示するための処理を開始しているが、本開示はこの構成には限らない。例えば、店舗内の入口を撮影するカメラ(図示しない)を設置しておき、端末装置1は、カメラからの撮影映像で来客を検知した場合に案内可能席を表示するための処理を開始してもよい。また、別の構成として、店舗内の入口に赤外線センサーなどの人感センサー(図示しない)を設置しておき、端末装置1は、店舗内の入口で人が検知された場合に、来客があったと判断し、案内可能席を表示するための処理を開始してもよい。
すなわち、端末装置1は、所定の空間内に人が入ってきたことを示す人検知情報を取得してもよく、人検知情報を取得した場合、提示している案内可能領域を更新してもよい。
このような構成により、店員4が端末装置1への入力動作を行うことなく、案内可能席を表示することができるので、店員4が他の業務などにより手が空いていない場合において、案内可能席を自動で表示することができる、この構成により、来客がある度に、表示される案内可能席を自動で更新することができる。
なお、本実施の形態1では、端末装置1は、表示部12に案内可能席の表示を促すための入力ボタンを表示し、入力ボタンの店員による押下が検知されたことをトリガとして、案内可能席を表示するための処理を開始しているが、案内可能席を表示するための処理の開始時に自走型掃除機3を一時的に停止させ、客が席に案内された後、自走型掃除機3の停止を解除し、案内可能席を表示するための処理を再開させてもよい。これは、端末装置1に案内可能席を表示してから店員4が客を案内可能席に案内している間に自走型掃除機3が移動してしまい、案内可能席を表示した時点では案内可能であった席が、客を案内する際には、案内不可能になっている場合が考えられるためである。
ここで、自走型掃除機3を停止させる動作としては、例えば、端末装置1は、表示部12に案内可能席の表示を促すための入力ボタンを表示し、入力ボタンの店員による押下が検知されたことをトリガとして、管理装置2を介して、自走型掃除機3を一時的に停止させるためのコマンドを自走型掃除機3へ送信する。端末装置1が、自走型掃除機3に対して直接一時的に停止させるためのコマンドを送信してもよい。また、案内可能席を表示する処理を開始するためのトリガが、店舗内に入ってくる人を検知するなどの他の構成である場合は、トリガである他の構成に応じて、自走型掃除機3を停止させてもよい。
また、自走型掃除機3の停止を解除する動作は、例えば、客を席に案内した後、店員4が端末装置1に停止解除指示を入力し、入力された停止解除指示情報が管理装置2に送信され、管理装置2が自走型掃除機3に自走型掃除機3の停止を解除するコマンドを送信することにより実現できる。
また、自走型掃除機3の停止を解除する別の方法としては、席の椅子に圧力センサー(図示しない)を設置し、圧力センサーのセンシング情報を管理装置2で管理しておき、客が椅子に座ったことを圧力センサーで検知した際に、管理装置2が、自走型掃除機3の停止を解除するコマンドを送信してもよい。また、圧力センサーの代わりに、席を撮影するためのカメラ(図示しない)を設置しておき、カメラからの映像で席に人が存在することが検知された際に、管理装置2が、自走型掃除機3の停止を解除するコマンドを送信してもよい。また、圧力センサーの代わりに、赤外線センサー(図示しない)を席に設置しておき、赤外線センサーで人が検知された際に、管理装置2が、自走型掃除機3の停止を解除するコマンドを送信してもよい。また、さらに別の方法として、自走型掃除機3を一時的に停止してから所定期間後に、管理装置2が、自走型掃除機3の停止を解除するコマンドを送信してもよい。本構成の場合、必ずしも、客を席に案内した後に自走型掃除機3の停止を解除することはできないが、自走型掃除機3の停止の解除を簡単な構成で実現することができる。
なお、本実施の形態1では、端末装置1が、案内可能席の表示を促すための店員4による入力を受け付けているが、さらに、客の情報の店員4による入力を受け付けてもよい。客の情報とは、例えば、客の人数、客の構成、喫煙席及び禁煙席のいずれを希望するかなどである。これらの情報を入力することにより、図9のステップS9において、案内可能席決定部146は、空席情報に加え、さらに、客の情報に基づき、案内可能席を決定することができる。
なお、本実施の形態1では、端末装置1は、店員4が携帯する装置として説明しているが、店舗に固定で設置され、例えば、客に対して案内可能席を表示する席案内装置であってもよい。
なお、端末装置1は、案内可能席を一度表示すると、その後は、定期的に表示する案内可能席を更新してもよい。掃除中の自走型掃除機3は常に移動しているので、端末装置1は、案内可能席を表示するアプリケーションを起動している際には、定期的に自走型掃除機3の位置情報を取得し、周辺領域を更新することが好ましい。すなわち、通信制御部142は、通信部11を介して、位置情報と空席情報(人存在情報)とを定期的に管理装置(外部装置)2から取得してもよく、表示部12は、提示している案内可能席(案内可能領域)を定期的に更新してもよい。この構成により、店員4は、自走型掃除機3の位置又は掃除状況をリアルタイムに把握することができ、来客が発生した場合に客をどの席に案内すればよいかを事前にシミュレーションすることができる。これにより、店員4は、実際に来客が発生した場合に、即座に客に案内する席を決定することができる。なお、位置情報と空席情報(人存在情報)とを定期的に取得する時間間隔は、途中で変化してもよく、例えば、5分間隔から3分間隔に途中で変化してもよい。
なお、本実施の形態1では、案内可能席決定部146は、空席情報に基づき、案内候補席のうち、人が存在しない案内候補席を案内可能席として決定しているが、さらに、予約情報を用いて、案内可能席を決定してもよい。すなわち、案内可能席決定部146は、空席情報及び予約情報に基づき、案内候補席のうち、人が存在しないとともに、現在時刻から所定時間内に予約されていない案内候補席を案内可能席として決定してもよい。この構成により、例えば、現時点では空席であるが、予約が入っている案内候補席を、案内不可能席として決定し、案内可能席として表示しないようにすることができる。
ここで、予約が入っている案内候補席の予約時刻から現在時刻までの期間が長い場合、例えば、予約が入っている案内候補席の予約時刻から現在時刻までの期間が所定期間を超えている場合、案内可能席決定部146は、予約が入っている案内候補席を案内可能席として決定してもよい。一方、予約が入っている案内候補席の予約時刻から現在時刻までの期間が所定期間以内である場合、案内可能席決定部146は、予約が入っている案内候補席を案内不可能席として決定してもよい。この構成により、案内可能席決定部146は、予約が入っている案内候補席のうち、現在時刻から予約時刻までの期間に応じて、案内可能席とするか否かを決定することができる。さらに、予約が入っている案内候補席の予約時刻からと現在時刻までの期間が所定期間を超えており、予約が入っている案内候補席を案内可能席として決定する場合においても、予約時刻までには席を空ける必要がある。そのため、案内可能席決定部146は、予約が入っている案内候補席を条件付の案内可能席(例えば、XX時まで席の使用可能)として決定し、表示部12は、条件付の案内可能席を表示してもよい。
なお、周辺領域情報記憶部154は、自走型掃除機3の種類毎に異なる周辺領域情報を記憶してもよい。自走型掃除機3の種類により、自走型掃除機3の構造及び機能が異なり、掃除に伴う埃の飛散の仕方及び騒音の度合いが異なる。そのため、周辺領域情報記憶部154は、自走型掃除機3の種類毎に複数の周辺領域情報を記憶し、案内可能席決定部146は、自走型掃除機3の種類に合った適切な周辺領域情報を決定してもよい。
ただし、この構成では、周辺領域情報記憶部154は、自走型掃除機3の周辺領域を決定する場合、自走型掃除機3の種類を示す情報に基づき、周辺領域情報記憶部154から自走型掃除機3の種類に該当する周辺領域情報を選択する必要がある。そのため、端末装置1は、自走型掃除機3の種類を示す情報が必要となる。自走型掃除機3の種類を示す情報は、管理装置2から取得することができる。例えば、端末装置1は、管理装置2に対して、掃除機情報記憶部371に記憶されている自走型掃除機3に関する情報を送信するための要求情報を送信し、要求情報を受信した管理装置2によって送信された自走型掃除機3に関する情報を受信する。自走型掃除機3に関する情報は、自走型掃除機3の種類を示す情報を含む。
なお、自走型掃除機3の周辺領域は、自走型掃除機3の位置によって動的に変更してもよい。例えば、自走型掃除機3が飲食店の個室の中を掃除しているような状況においては、掃除に伴う埃の飛散及び騒音の影響が個室内と個室外とでは異なるため、自走型掃除機3が個室内にいる場合と個室外にいる場合とで、周辺領域の大きさを変更できることが望ましい。そこで、案内可能席決定部146は、自走型掃除機3の位置に応じて周辺領域を変更してもよい。自走型掃除機3の周辺領域を変更する方法としては、例えば、周辺領域情報記憶部154は、自走型掃除機3に対応するそれぞれ大きさの異なる複数の周辺領域と、自走型掃除機3の店舗(所定の空間)内における位置とを対応付けて記憶し、案内可能席決定部146は、複数の周辺領域のうち、自走型掃除機3の現在位置に対応付けられている周辺領域を選択する。
また、本実施の形態1では、表示部12が案内可能席を表示しているが、本開示は特にこれに限定されず、端末装置1が音声出力部(スピーカ)を備えてもよく、音声出力部が案内可能席を音声出力してもよい。
また、本実施の形態1では、所定の空間(飲食店)内には、1台の自走型掃除機3が配置されているが、複数台の自走型掃除機3が配置されていてもよい。
(実施の形態2)
本実施の形態2では、端末装置は、案内可能席を表示する処理において、案内可能席がなかった場合に、案内可能席がない旨を表示すると共に、自走型掃除機を停止可能な入力ボタンを表示し、ユーザによる入力ボタンの押下を検知した場合、自走型掃除機を停止させる停止コマンドを送信し、再度、案内可能席を決定し、決定した案内可能席を表示する方法について説明する。
図24は、本実施の形態2における端末装置の機能構成を示すブロック図である。
図24において、図2に示す端末装置1と同様の構成要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
図24に示す端末装置1Aは、図2に示す端末装置1に対して、制御部14A及び記憶部15Aが異なる。
制御部14Aは、図2に示す端末装置1の制御部14に対して、通信制御部142A、表示制御部143A、入力検知部144A、表示情報生成部145A及び案内可能席決定部146Aが異なる。
通信制御部142Aは、図2に示す通信制御部142の処理に加え、さらに、入力検知部144Aによって、表示部12に表示された自走型掃除機3を停止させるための停止ボタンがユーザによって押下されたことが検知された際に、掃除機制御コマンド記憶部159Aに記憶されている停止コマンドを、通信部11を介して、管理装置2に送信する。
表示制御部143Aは、図2に示す表示制御部143の処理に加え、さらに、案内可能席を表示する処理において、案内可能席がなかった場合に、表示情報生成部145Aで生成された、案内可能席がないことを通知するための表示情報、及び、自走型掃除機3を停止させるための停止ボタンを表示部12に表示する。
入力検知部144Aは、図2に示す入力検知部144の処理に加え、さらに、表示部12に表示された自走型掃除機3を停止させるための停止ボタンがユーザによって押下されたことを検知する。入力部13は、ユーザから自走型掃除機の掃除を停止させる指示の入力を受け付ける。通信制御部142Aは、入力部13によってユーザから自走型掃除機の掃除を停止させる指示の入力を受け付けた場合に、自走型掃除機の掃除を停止させるための制御情報(停止コマンド)を送信する。
表示情報生成部145Aは、図2に示す表示情報生成部145の処理に加え、さらに、案内可能席を表示する処理において、案内可能席がなかった場合に、案内可能席がないことを通知するための表示情報、及び、自走型掃除機3を停止させるための停止ボタンを生成する。ここで、自走型掃除機3を停止させるための停止ボタンは、ユーザからの入力操作を受け付け可能なように生成される。
案内可能席決定部146Aは、図2に示す案内可能席決定部146の処理に加え、さらに、通信制御部142Aによって、通信部11を介して、自走型掃除機3を停止させる停止コマンドが管理装置2に送信されると、停止コマンドが送信された自走型掃除機3の周辺領域を消去し、再度、案内可能席を決定する処理を行う。このとき、案内可能席決定部146Aは、掃除を停止させた自走型掃除機の周辺の周辺領域を決定せずに、複数の案内対象席を案内候補席として再度決定する。
記憶部15Aは、図2に示す端末装置1の記憶部15に対して、表示情報生成プログラム記憶部156A、案内可能席決定プログラム記憶部157A、掃除機情報記憶部158A及び掃除機制御コマンド記憶部159Aが異なる。
表示情報生成プログラム記憶部156Aは、図2に示す表示情報生成プログラム記憶部156で記憶する情報に加え、さらに、案内可能席がなかった場合に、案内可能席がないことを通知するための表示情報、及び自走型掃除機3を停止させるための停止ボタンを生成するための表示情報生成プログラムを記憶する。
案内可能席決定プログラム記憶部157Aは、図2に示す案内可能席決定プログラム記憶部157で記憶する情報に加え、さらに、通信制御部142Aにより、通信部11を介して、管理装置2に停止コマンドが送信されると、停止コマンドが送信された自走型掃除機3の周辺領域を消去し、再度、案内可能席を決定するためのプログラムを記憶する。
掃除機情報記憶部158Aは、自走型掃除機3に関する情報を記憶する。自走型掃除機3に関する情報は、例えば、自走型掃除機3をユニークに識別するための自走型掃除機3の識別情報、及び自走型掃除機3との通信を確立するための自走型掃除機3のアドレス情報を含む。自走型掃除機3に関する情報は、端末装置1Aで自走型掃除機3を停止させる場合に、どの自走型掃除機3を停止するのかを識別する際に必要となる情報である。なお、自走型掃除機3に関する情報は、例えば、自走型掃除機3に関する情報を記憶している掃除機情報記憶部2303を備える管理装置2から取得することができる。また、別の構成として、ユーザにより自走型掃除機3に関する情報の設定を受け付けることにより、自走型掃除機3に関する情報を取得してもよい。また、自走型掃除機3に端末装置1Aのアドレスを事前に設定しておき、自走型掃除機3が端末装置1Aに、自走型掃除機3に関する情報を送信してもよい。
掃除機制御コマンド記憶部159Aは、自走型掃除機3を制御するためのコマンド情報を記憶する。例えば、掃除機制御コマンド記憶部159Aは、自走型掃除機3の掃除を停止させるための停止コマンドを記憶する。掃除機制御コマンド記憶部159Aは、他にも、自走型掃除機3に掃除させるためのコマンド、及び自走型掃除機3を初期位置などの所定位置に移動させるためのコマンドなどを記憶する。コマンド情報は、例えば、コマンド情報を記憶している掃除機制御コマンド記憶部2310を備える管理装置2から取得することができる。また、別の構成として、ユーザにより自走型掃除機3に関する情報の設定を受け付けることにより、コマンド情報を取得してもよい。
次に、以上のように構成された端末装置1Aの案内可能席を表示する処理において、案内可能席がなかったことを通知するためのメッセージと自走型掃除機3を停止させるための停止ボタンとを表示し、さらに、ユーザによる停止ボタンの押下が検知されたことにより、自走型掃除機3を停止させる停止コマンドを送信し、再度、案内可能席を決定し、決定した案内可能席を表示する処理について説明する。
図25は、本実施の形態2における端末装置の処理を説明するための第1のフローチャートであり、図26は、本実施の形態2における端末装置の処理を説明するための第2のフローチャートである。
図25に示すステップS21〜S27,S29〜S32の処理は、図9に示すステップS1〜S11の処理と同じであるので、詳細な説明は省略する。
図25及び図26に示すフローチャートでは、図9に示すフローチャートに対して、ステップS28,S33〜S40の処理が異なる。
ステップS28において、案内可能席決定部146Aは、全ての案内対象席のうち、自走型掃除機3の周辺領域に重ならない案内対象席が存在するか否かを判断する。ここで、周辺領域に重ならない案内対象席が存在すると判断された場合(ステップS28でYES)、案内可能席決定部146Aは、複数の案内対象席のうち、自走型掃除機3の周辺領域に重ならない案内対象席を案内候補席として決定する(ステップS29)。
一方、周辺領域に重ならない案内対象席が存在しないと判断された場合(ステップS28でNO)、表示情報生成部145Aは、表示情報生成プログラム記憶部156Aに基づき、間取り情報に対して自走型掃除機3の位置と複数の案内対象席と周辺領域とを重畳した重畳情報と、案内可能席がないことを通知するための通知メッセージと、自走型掃除機3を停止させるための停止ボタンとを含む表示情報を生成する(ステップS33)。
次に、表示制御部143Aは、生成された表示情報を表示部12に表示する(ステップS34)。
次に、表示制御部143Aは、表示情報生成部145Aにより生成された、間取り情報に対して自走型掃除機3の位置と複数の案内対象席と周辺領域とを重畳した重畳情報と、案内可能席がないことを通知するため通知メッセージと、自走型掃除機を停止させるための停止ボタンとを含む表示情報を表示部12に表示する(ステップS34)。
図27は、本実施の形態2において、重畳情報と、案内可能席がないことを通知するため通知メッセージと、自走型掃除機を停止させるための停止ボタンとを表示する表示画面の一例を示す図である。
図27に示す表示画面G7は、間取り情報に自走型掃除機の位置、席情報及び周辺領域を重畳した重畳情報401と、案内可能席がないことを通知するため通知メッセージ501と、自走型掃除機3を停止させるための停止ボタン502とを含む。図27では、複数の自走型掃除機3A〜3Eが店舗内を掃除しており、全ての案内対象席が、複数の自走型掃除機3A〜3Eのいずれかの周辺領域に重なるために案内可能席がない状況を表している。通知メッセージ501には、“案内可能席はありません。自走型掃除機を停止する場合は、停止ボタンを押下してください。”と表示されている。
次に、入力検知部144Aは、表示部12に表示された自走型掃除機3を停止させる停止ボタンのユーザによる押下を検知する(ステップS35)。
このとき、複数の自走型掃除機が存在する場合、入力部13は、さらに、複数の自走型掃除機のうちの停止させる自走型掃除機の選択を受け付けてもよい。例えば、ユーザにより、自走型掃除機3を停止させるための停止ボタンが押下されると、表示制御部143Aは、複数の自走型掃除機のうちの停止させる自走型掃除機を選択することを促すメッセージを表示する。そして、表示制御部143Aは、ユーザに対して、複数の自走型掃除機のうちの停止させる自走型掃除機を選択させる。この停止させる自走型掃除機を選択する一連の処理について図28〜図30を用いて説明する。
図28は、本実施の形態2において、停止させる自走型掃除機の選択を促すための選択受付メッセージを表示する表示画面の一例を示す図である。図28に示す表示画面G8において、自走型掃除機を停止させるための停止ボタン502が例えばユーザの指504により押下されると、複数の自走型掃除機3A〜3Eのうちの停止させる自走型掃除機を選択することを促す選択受付メッセージ503が表示される。そして、表示制御部143Aは、選択受付メッセージ503を表示すると、表示画面G8上の複数の自走型掃除機3A〜3Eを示すアイコンを選択可能に表示する。
図29は、本実施の形態2において、複数の自走型掃除機の中から1の自走型掃除機の選択を受け付ける表示画面の一例を示す図である。図29に示す表示画面G8において、ユーザは、複数の自走型掃除機3A〜3Eのアイコンの中から、停止させる自走型掃除機のアイコンを選択する。図29の例の場合、複数の自走型掃除機3A〜3Eの各アイコンは、掃除機情報記憶部158Aに記憶される複数の自走型掃除機3A〜3Eの情報にそれぞれ関連付けされ、さらに、ユーザからの入力を受け付け可能なように表示される。このように構成することで、複数の自走型掃除機3A〜3Eのいずれかのアイコンがユーザの指504により押下されると、アイコンに関連付けられた掃除機情報記憶部158Aに記憶される情報を参照することができる。なお、停止させる自走型掃除機を選択する方法は、自走型掃除機を示すアイコンを選択する構成には限らない。例えば、表示制御部143Aは、複数の自走型掃除機3A〜3Eを示す一覧表を表示して、一覧表の中から停止させる自走型掃除機のユーザによる選択を受け付けてもよい。なお、図29では、自走型掃除機3Bを停止させるために、自走型掃除機3Bのアイコンが押下されている。
次に、図26に戻って、入力検知部144Aは、自走型掃除機3を停止させるための停止ボタンが押下されたことを検知する(ステップS35)。ここで、通信制御部142Aは、入力検知部144Aによって検知された情報に基づき、停止させる自走型掃除機3を特定する。例えば、図29に示す例では、入力検知部144Aは、自走型掃除機3Bのアイコンが押下されたことを検知する。通信制御部142Aは、入力検知部144Aによって検知された自走型掃除機3Bに関連付けられた掃除機情報記憶部158Aに記憶されている自走型掃除機3Bに関する情報から、停止する自走型掃除機3Bを特定する。
なお、停止ボタンが押下されたことが検知されない場合、所定時間が経過した後、端末装置1Aの処理を終了してもよい。
次に、通信制御部142Aは、ステップS35で特定された自走型掃除機を停止させるための停止コマンドを掃除機制御コマンド記憶部159Aから抽出し、抽出した停止コマンドを管理装置2へ送信する(ステップS36)。
次に、通信制御部142Aにより、自走型掃除機3を停止するためのコマンドが管理装置2に送信されると、案内可能席決定部146Aは、S6で、間取り情報に重畳した自走型掃除機の周辺領域のうち、停止させた自走型掃除機の周辺領域を解除する(ステップS37)。
そして、ステップS38〜S42において、案内可能席決定部146Aは、再度、案内可能席を決定する処理を行い、案内可能席を表示する。なお、ステップS38〜S42の処理は、図9のステップS7〜S11の処理と同じであるため、説明は省略する。
図30は、本実施の形態2において、自走型掃除機を停止させた後に案内可能席を表示する表示画面の一例を示す図である。図30に示す表示画面G9は、図29に示す表示画面G8において、ユーザが自走型掃除機3Bを選択して、通信制御部142Aが自走型掃除機3Bを停止するための停止コマンドを管理装置2に送信した後に表示される表示画面例である。
図30に示す表示画面G9では、図29に示す表示画面G8に比べ、自走型掃除機3Bの周辺領域が消去されている。これにより、案内可能席決定部146Aは、複数の案内対象席のうち、周辺領域に重ならない案内対象席を案内候補席として決定する。図30に示す例では、自走型掃除機3Bが停止されることにより、席識別番号“1”〜“3”及び“7”に対応する案内対象席が周辺領域に重なっていないため、席識別番号“1”〜“3”及び“7”に対応する案内対象席が案内候補席として決定される。そして、案内可能席決定部146Aは、決定した案内候補席のうち、空席である案内候補席を案内可能席として決定する。図30に示す例では、席識別番号“1”〜“3”及び“7”に対応する案内候補席が、新たに案内可能席として決定される。
図30に示す表示画面G9は、案内可能席を一覧表にした案内可能席リスト405を含む。案内可能席リスト405は、案内可能席を示す席識別番号を含む。
以上の処理により、案内可能席を表示する処理において、案内可能席がなかった場合であっても、自走型掃除機3を停止させ、再度、案内候補席を決定することにより、案内可能席を新たに決定することができるとともに、案内可能席を表示することができる。そのため、案内可能席がない場合であっても、自走型掃除機3による掃除を停止させるか否かのユーザの判断により、案内可能席を調整することができる。
なお、本実施の形態2では、図26のステップS36において、端末装置1Aの通信制御部142Aは、管理装置2に対して、自走型掃除機を停止させるための停止コマンドを送信した後、ステップS37において、案内可能席決定部146Aは、停止させた自走型掃除機の周辺領域を解除しているが、図26のステップS36において、端末装置1Aの通信制御部142Aが、管理装置2に対して、自走型掃除機を停止させるための停止コマンドを送信し、自走型掃除機が停止した旨のメッセージを管理装置2から受信した後、案内可能席決定部146Aは、ステップS37の処理を行うことが好ましい。これは、端末装置1Aが、管理装置2に対して、自走型掃除機を停止させるための停止コマンドを送信しただけでは、実際には自走型掃除機が停止されておらず、もし、管理装置2から自走型掃除機へ停止コマンドが何らかの理由で送信できなかった場合には、自走型掃除機は動作し続け、自走型掃除機の実際の状態と案内可能席の表示との間に齟齬が発生してしまうためである。
なお、本実施の形態2では、停止した自走型掃除機の周辺領域を消去しているが、停止した自走型掃除機に応じた周辺領域を設定してもよい。
自走型掃除機3を停止させた場合、自走型掃除機3が停止した位置及び自走型掃除機3が停止した位置に近い席は、自走型掃除機3が客にとって邪魔になってしまうおそれがあり、自走型掃除機3に近い席は案内しない方が好ましい。例えば、停止した自走型掃除機3の近くにある席において、客が席に着こうと椅子を引いた際に、停止した自走型掃除機3に椅子があたってしまう可能性がある。そこで、停止中の自走型掃除機3の近傍の周辺領域以外の案内候補席を案内可能席とすることにより、客が席に着く際に、停止中の自走型掃除機3が邪魔になる可能性の高い席を案内しないようにすることができる。
図31は、本実施の形態2において、停止させた自走型掃除機の周辺領域を縮小させた場合に決定される案内可能席を表示する表示画面の一例を示す図である。図31と図30との差異は、図30では、自走型掃除機3Bの周辺領域が消去されているのに対し、図31では、自走型掃除機3Bの周辺領域が縮小されている点である。図31に示す表示画面G10は、図29に示す表示画面G8において、ユーザが自走型掃除機3Bを選択して、通信制御部142Aが自走型掃除機3Bを停止するための停止コマンドを管理装置2に送信し、案内可能席決定部146Aが自走型掃除機3Bの周辺領域を縮小した後に表示される表示画面例である。
図31に示す表示画面G10では、図29に示す表示画面G8に比べ、自走型掃除機3Bの周辺領域が縮小されている。これにより、案内可能席決定部146Aは、複数の案内対象席のうち、周辺領域に重ならない案内対象席を案内候補席として決定する。図31に示す例では、自走型掃除機3Bが停止されることにより、席識別番号“1”〜“3”に対応する案内対象席が周辺領域に重なっていないため、席識別番号“1”〜“3”に対応する案内対象席が案内候補席として決定される。そして、案内可能席決定部146Aは、決定した案内候補席のうち、空席である案内候補席を案内可能席として決定する。図31に示す例では、席識別番号“1”〜“3”に対応する案内候補席が、新たに案内可能席として決定される。
図31に示す表示画面G10は、案内可能席を一覧表にした案内可能席リスト405を含む。案内可能席リスト405は、案内可能席を示す席識別番号を含む。
なお、本実施の形態2では、案内可能席を表示する処理において、案内可能席がなかった場合に、案内可能席が存在しないことを通知する通知メッセージとともに、自走型掃除機3を停止させるための停止ボタンを表示しているが、案内可能席がある場合であっても、案内可能席とともに、自走型掃除機3を停止させるための停止ボタンを表示してもよい。本構成により、例えば、店員が、客に対し、端末装置1Aに表示された案内可能席を案内したにもかかわらず、客が、案内した席を希望せず、自走型掃除機3の周辺領域に重なる案内不可能席を希望した場合に、当該自走型掃除機3を停止させ、客が希望する席を案内することができる。
なお、本実施の形態2では、掃除中に自走型掃除機3を停止させることにより自走型掃除機3の周辺領域を消去させ、新たに案内可能席を見つけるようにしているが、例えば、自走型掃除機3を初期位置などの所定位置に移動させることにより、新たな案内可能席を決定するようにしてもよい。本構成により、停止させた自走型掃除機3をユーザが回収する作業が不要となる。
なお、本実施の形態2では、端末装置1Aが、掃除機制御コマンドを管理装置2に送信し、受信した掃除機制御コマンドを管理装置2が自走型掃除機3に送信しているが、端末装置1Aは、管理装置2に対して、掃除機制御コマンドの代わりに、掃除機を停止させるための要求情報を送信してもよく、管理装置2は、受信した要求情報に応じて、自走型掃除機3に対して掃除機制御コマンドを送信してもよい。本構成であっても、上記の実施の形態2と同様の効果が得られる。
なお、本実施の形態2では、ステップS36において、端末装置1Aは、管理装置2に対して、自走型掃除機3を停止させるための停止コマンドを送信しているが、自走型掃除機3の掃除に伴う埃の飛散又は騒音を停止させるためのコマンドであれば、他のコマンドを送信してもよい。例えば、端末装置1Aは、掃除動作を停止させるためのコマンド、又は自走型掃除機3をスタンバイモードと呼ばれる一時的に停止してその場所で待機するためのコマンドを送信してもよい。
また、本実施の形態2では、所定の空間(飲食店)内には、複数台の自走型掃除機3A〜3Eが配置されているが、1台の自走型掃除機3が配置されていてもよい。
以上、本開示の一つまたは複数の態様に係る席案内方法について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、この実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本開示の一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
また、本実施の形態1,2において、端末装置1,1Aの制御部及び記憶部の機能の一部を管理装置2が備えてもよい。また、管理装置2の制御部及び記憶部の機能の一部を端末装置1,1Aが備えてもよい。さらに、1台の装置が、端末装置1,1Aと管理装置2との両方の機能を有してもよい。
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
例えば、実施の形態1〜2に係る端末装置の機能の一部又は全ては典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続又は設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
また、実施の形態1〜2に係る端末装置の機能の一部又は全てを、CPU等のプロセッサがプログラムを実行することにより実現してもよい。
また、上記で用いた数字は、全て本開示を具体的に説明するために例示するものであり、本開示は例示された数字に制限されない。
また、上記図9、図25及び図26に示す、各ステップが実行される順序は、本開示を具体的に説明するために例示するためのものであり、同様の効果が得られる範囲で上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
さらに、本開示の主旨を逸脱しない限り、本開示の各実施の形態に対して当業者が思いつく範囲内の変更を施した各種変形例も本開示に含まれる。